説明

クレーム情報交換機能を有するクレーム情報管理システム

【課題】クレーム情報を、サプライヤーからバイヤーに提供される商品情報と連携させて、バイヤーからサプライヤー、又はサプライヤーからバイヤーに対して、商品情報と連携して、入力負荷を最低限に抑え、早期、確実に交換することができるようにする。
【解決手段】商品idを基に、商品情報とクレーム情報のリンク設定を行うとともに、インターネット又はその他の仕組みを利用して、商品情報とリンクされたクレーム情報を電子情報として、サプライヤーとバイヤー間において交換することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品のクレーム情報を、その商品の製造、流通乃至販売の過程に関わる企業間又はその商品に関係する団体間等において、情報の精度を高く保ちつつ、早期に、かつ効率的に交換及び共有する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クレーム情報を管理していたデータベースは、クレーム情報の管理方法に多種多様な思考を凝らしたシステムが使用されている。しかしながら、それらはクレーム情報を社内で管理するためだけのものである。
【0003】
また、上述のクレーム情報の収集手段は、電話、FAX等のアナログメディア、又はメール等のデジタルメディア、に代表される汎用的手段において社外と交換することも可能である。しかしながら、その情報交換には時間が掛かり、また入力作業が各所で発生するため、情報精度も劣化する。
【0004】
なお、本願発明に関連する公知技術として、次の非特許文献1を挙げることができる。
【0005】
【非特許文献1】http://www.collectvalley.com/WG6.htm
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は、小売企業等が、商品を購入した消費者から提供されるなどして得られた商品クレーム情報を、そのクレーム情報管理責任者が、そのクレーム情報をその商品のサプライヤー企業に提供すべきと判断したときに、早期に、情報精度高く、かつ、効率的に提供することができない点である。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて成されたものであり、その目的は、クレーム情報を、サプライヤーからバイヤーに提供される商品情報と連携させて、バイヤーからサプライヤー、又はサプライヤーからバイヤーに対して、商品情報と連携して、入力負荷を最低限に抑え、早期、確実に交換することができるようにすることにある。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、本発明によれば、クレーム情報データベースシステム内にクレーム情報を入力する際に、商品情報とリンクさせておくことによって、そのクレーム情報の交換先を特定することを可能とすることができる。本発明はさらに、そのクレーム情報を、特定された他の企業又は団体等に、インターネット、又はその他の方法を用いることにより、そのクレーム情報を商品情報とリンクした状態で、電子情報として早期に確実に情報の精度を高く保ったまま交換することを可能とし、クレーム情報を受領した側が受領したクレーム情報を再入力する手間をなくすことも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態を説明する。
【実施例】
【0010】
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
【0011】
本実施形態では、図1にクレーム情報交換データベースシステムを示す。図2に図1に示されているクレームデータベース001又はクレームデータベース003内のクレーム情報006と、商品データベース002又は商品データベース004との商品情報008との関係の一例を示す。図3に図1に示されている100バイヤーにてクレームが発生した場合の処理フローの一例を示す。図4に図1に示されている200サプライヤーがクレーム情報を受領した場合の処理フローの一例を示す。
【0012】
図1は、本発明の情報の関連性を示したものである。100バイヤー内の001クレームデータベースと、200サプライヤー内の003クレームデータベースにおいて、006クレーム情報の授受が行われる。
【0013】
次に、図2を参照すると、100バイヤー内の001クレームデータベースと002商品データベース又は200サプライヤー内の003クレームデータベースと004商品データベースにおける、クレーム情報006と商品情報008とを、商品番号007によって関連付けを行っている。
【0014】
次に、図3参照すると、100バイヤーにおいてクレームを受領した場合、まず商品情報データベースの商品情報とリンクして、クレーム情報をデータベースに入力102が行われる。その後、200サプライヤーへクレーム情報006を送信するか、という判断103が行われる。仮に101クレーム受領時の当該クレーム情報006がバイヤー100のみに起因する等クレーム情報を送信する必要なしと判断された場合、104処理終了として100バイヤー内のクレームデータベース001にて管理しておくこととなる。
【0015】
さらに図3を参照すると、判断103において、当該クレーム情報006がサプライヤー200に起因する、又はサプライヤー200も知っておいたほうがよい内容だというような判断がなされた場合、送信先サプライヤー選別105を行った後、商品情報008とクレーム情報006を、商品番号007によってリンク設定がなされた状態で、該当サプライヤー200に商品情報とリンクさせクレーム情報送信106を行い、サプライヤー200は、サプライヤークレーム情報受領107を行う。
【0016】
次に、図4を参照すると、200サプライヤーが100バイヤーよりクレーム情報006を受診する、又は200サプライヤーにおいてクレーム情報006を受領した場合、まず自社クレームデータベースに登録202が行われた後、クレーム内容確認203が行われる。その後、他サプライヤー及びバイヤーへクレーム情報を送信するか判断204が行われる。仮に当該クレーム情報006が200サプライヤーにおいてのみ管理しておけばよい情報である場合、205処理終了として、200サプライヤー内のクレームデータベース003にて管理しておくこととなる。
【0017】
さらに図4を参照すると、他のサプライヤー及びバイヤーへクレーム情報を送信するか判断204において、当該クレーム情報006がバイヤー100、他のサプライヤー200にも知っておいたほうがよい内容だと判断された場合、送信先サプライヤー及びバイヤー選別206を行い、商品情報008とクレーム情報006を商品番号007によってリンク設定を行った状態で、バイヤー100及び他のサプライヤー200に商品情報とリンクさせクレーム情報送信207を行い、バイヤー100及び他のサプライヤー200はサプライヤー及びバイヤークレーム情報受領208を行う。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】クレーム情報交換データベースシステムを示した説明図である。
【図2】クレームデータベース内のクレーム情報と商品データベース内の商品情報との関連性を示した説明図である。
【図3】バイヤーにてクレームが発生した場合の処理フローチャートである。
【図4】サプライヤーがクレームを受領した場合の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0019】
001 クレームデータベース
002 商品データベース
003 クレームデータベース
004 商品データベース
005 商品番号
006 クレーム情報
007 商品番号
008 商品情報
100 バイヤー
101 クレーム受領
102 商品情報データベースの商品情報とリンクして、クレーム情報をデータベースに入力
103 サプライヤーへクレーム情報を送信するか判断
104 処理終了
105 送信先サプライヤー選別
106 商品情報とリンクさせクレーム情報送信
107 サプライヤークレーム情報受領
200 サプライヤー
201 クレーム情報受領
202 自社クレームデータベースに登録
203 クレーム内容確認
204 他のサプライヤー及びバイヤーへクレーム情報を送信するか判断
205 処理終了
206 送信先サプライヤー及びバイヤー選別
207 商品情報とリンクさせクレーム情報送信
208 サプライヤー及びバイヤークレーム情報受領

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品情報とリンクしてクレーム情報を管理することができ、かつ、そのクレーム情報をリンクされて管理されている商品情報に基づいて、仕入先、販売先等異なる企業間又は団体間等において交換できる機能を有するクレーム情報管理データベースシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−67168(P2010−67168A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235002(P2008−235002)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(502332474)eBASE株式会社 (7)