説明

クロック生成回路、及びクロック生成方法

【課題】一種類の多相クロックより多くの周波数の種類の単相クロックを得ることができるクロック生成回路及びその方法を提供する。
【解決手段】少なくともn個の位相補間器を有し、周波数がfで位相差が1/(f×m)づつ異なるm相クロックを、周波数がfで位相差が1/(f×n)づつ異なるn相クロックに変換するクロック変換回路1と、前記n相クロック信号の一部又は全部を用いて、周波数(f×n)/Aの単相クロック信号を生成する単相クロック生成回路2と、前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路とを有し、前記各位相補間器は、前記m相の内の異なる二つのクロックを入力し、それらのタイミング差を、制御回路により設定した内分比で分割した遅延時間のクロックを生成して出力し、前記制御回路は、基準クロックと、回路の末端で分配されたクロックとのタイミングとが一致するように内分比を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクロック生成回路及びクロック生成方法に関し、特に多相クロックを用いて希望の周波数のクロックを生成するクロック生成回路及びクロック生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の異なった周波数のクロックを生成する回路としては、PLL(PhaseLocked Loop)回路等を用い、それらの最小公倍数の周波数クロックを作り、それを適当な比率で分周することにより希望の周波数のクロック信号を生成する回路が知られている。一方、各種規格等の事情より、多くの種類の周波数が混在して必要となる場合がある。
【0003】
このような場合、従来の技術では、周波数の高いクロック信号を用意し、これを分周することにより得ている。例えば、400MHz、500MHzのクロックが必要な場合、これらの最小公倍数である周波数が2GHzのクロックを生成し、この2GHzのクロックを5分周および4分周することで、それぞれ400MHz、500MHzクロックを生成していた。
【0004】
しかし、2GHzクロックを生成する回路の実現は、たとえば0.4μmCMOSなどのデバイスでは非常に困難である。このため、PLL回路を400MHzと500MHzにそれぞれ独立して持つ必要が出てくる。これはPLL同士の干渉が起きたり、2つのPLL回路を持つため消費電流の増加、並びにレイアウト面積の増大などを招く欠点があった。
【0005】
さらに、PLL回路により動作周波数を切り替える場合には、数〜数百μsの切り替え時間が必要となり、その間クロック回路の動作が不安定になるという欠点もある。
【0006】
そこで、消費電力の増加、並びにチップ面積の増大を招くことなく、所望の周波数のクロック出力を得ることができるクロック生成回路が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0007】
この特許文献1に記載されたクロック生成回路は、図22に示す如く、単相クロックより所定周波数の多相クロックを生成する多相クロック発生回路110と、多相クロック発生回路110による多相クロックの一部を用いて互いにオーバーラップしないノン・オーバーラップ・パルスp0〜pnを生成するパルス生成回路120−1〜120−nと、パルス生成回路120−1〜120−nによる複数のノン・オーバーラップ・パルスp0〜pnの論理和を行うOR回路130とから構成されている。
【0008】
実際の動作を説明すると、多相クロック発生回路110により、例えば周波数250MHzの8相のクロック信号を発生させた場合、パルス生成回路120−1〜120−nから得られるパルスをオーバーラップせずに選択することにより、得られるクロックの周波数は、2GHz、1GHz、666MHz、500MHz…となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−209454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、2GHzから1GHzの範囲の周波数は生成することはできず、多相のクロック信号から得られる最高の周波数の次に得られる周波数は最高の周波数の1/2の周波数である。
【0011】
また、多くの回路は一つのクロックで動作することはなく、一般にある基準クロックと一緒に用いられる場合が多く、この場合、基準クロックとのタイミングが一致していなければならない。
【0012】
しかしながら、上述の技術は他のクロック信号とタイミングを一致させる機能はなく、別途位相補正を行う回路が必要となり、回路面積の増大を招いていた。
【0013】
そこで、本発明は上記課題に鑑みて発明されたものであって、その目的は一種類の多相クロックより多くの周波数の種類の単相クロックを得ることができるクロック生成回路及びその方法を提供することにある。
【0014】
また、本発明の目的は、小面積、低電力であり、かつ、クロック生成時間を短縮することができるクロック生成回路及びその方法を提供することにある。
【0015】
更に、本発明の目的は、所定のクロックのタイミングとのずれを補正する機能を、クロック生成の機能と兼用させることにより、更なる小面積化を図れるクロック生成回路及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記本発明の目的を達成する第1の発明は、クロック生成回路であって、少なくともn個の位相補間器を有し、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、前記n相のクロック信号の一部又は全部のクロック信号を用いて、周波数(f×n)/A(Aは自然数)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路と、前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路とを有し、前記各位相補間器は、前記m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を、前記制御回路により設定された内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを生成し、前記n相のクロック信号として出力し、前記制御回路は、回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記各位相補間器の内分比を制御するように構成されていることを特徴とするクロック生成回路。
【0017】
上記本発明の目的を達成する第2の発明は、上記第1の発明において、前記単相クロック生成回路は、前記n相のクロックの立ち上り又は立ち下りに同期して、オーバーラップしないパルスを発生させ、このパルスをXおきに選択し、選択したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)/(X+1)(Xは自然数)の単相のクロック信号を生成するように構成されていることを特徴とする。
【0018】
上記本発明の目的を達成する第3の発明は、クロック生成回路であって、m個の位相補間器を有し、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、前記n相のクロック信号から周波数(f×n)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路と、前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路とを有し、前記各位相補間器は、m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を、前記制御回路により設定された内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを生成し、前記n相のクロック信号として出力し、前記単相クロック生成回路は、前記クロック変換回路から出力されたn相のクロックの立ち上り又は立ち下りのタイミングで、オーバーラップしないパルスを発生するn個のパルス発生器と、前記パルス発生器が発生したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成する論理回路とを有し、前記制御回路は、回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記各位相補間器の内分比を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
上記本発明の目的を達成する第4の発明は、上記第1から第3のいずれかに記載の集積回路であって、少なくとも一以上の本体回路と、前記本体回路に対応して設けられた請求項1から請求項3のいずれかに記載のクロック生成回路とを有し、前記クロック生成回路に入力されるm相のクロックが同一のクロックであることを特徴とする。
【0020】
上記本発明の目的を達成する第5の発明は、クロックの生成方法であって、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロックから、位相の異なる二つのクロックを1組としてn組選択し、二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを各組毎に生成することにより、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロックに変換し、前記n相の各クロックの立ち上り又は立ち下りに同期したパルスを発生させ、このパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成し、回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記所定の内分比を制御することを特徴とする。
【0021】
上記本発明の目的を達成する第6の発明は、クロック生成回路であって、周波数fのm相のクロックを、周波数fのn相のクロックに変換するクロック変換回路と、前記n相の各クロックの少なくとも一部を用いて単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路とを有することを特徴とする。
【0022】
上記本発明の目的を達成する第7の発明は、クロック生成回路であって、同一の周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、同一の周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、前記n相のクロック信号の一部又は全部のクロック信号を用いて、周波数(f×n)/A(Aは自然数)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路とを有することを特徴とする。
【0023】
上記本発明の目的を達成する第8の発明は、クロック生成回路であって、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、前記n相のクロックの立ち上り又は立ち下りに同期して、オーバーラップしないパルスを発生させ、このパルスをXおきに選択し、選択したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)/(X+1)(Xは自然数)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路とを有することを特徴とする。
【0024】
上記本発明の目的を達成する第9の発明は、上記第5から第8のいずれかの発明において、前記クロック変換回路は、少なくともn個の位相補間器を有し、前記各位相補間器は、前記m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを出力し、前記内分比が可変に構成されていることを特徴とする。
【0025】
上記本発明の目的を達成する第10の発明は、上記第6から第9のいずれかの発明において、前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路を有することを特徴とする。
【0026】
上記本発明の目的を達成する第11の発明は、上記第10の発明において、前記制御回路は、基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記所定の内分比を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0027】
上記本発明の目的を達成する第12の発明は、クロック生成回路であって、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、前記n相のクロック信号から周波数(f×n)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路とを有し、前記クロック変換回路は、m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを出力し、前記内分比が可変に構成されているm個の位相補間器を有し、前記単相クロック生成回路は、前記クロック変換回路から出力されたn相のクロックの立ち上り又は立ち下りのタイミングで、オーバーラップしないパルスを発生するn個のパルス発生器と、前記パルス発生器が発生したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成する論理回路とを有することを特徴とする。
【0028】
上記本発明の目的を達成する第13の発明は、上記第12の発明において、前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路を有することを特徴とする。
【0029】
上記本発明の目的を達成する第14の発明は、上記第13の発明において、前記制御回路は、基準クロックと、前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記所定の内分比を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0030】
上記本発明の目的を達成する第15の発明は、集積回路であって、少なくとも一以上の本体回路と、前記本体回路に対応して設けられた上記第6から第14のいずれかのクロック生成回路とを有し、前記クロック生成回路に入力されるm相のクロックが同一のクロックであることを特徴とする。
【0031】
上記本発明の目的を達成する第16の発明は、クロックの生成方法であって、周波数fのm相のクロックを、周波数fのn相のクロックに変換し、前記n相の各クロックの立ち上り又は立ち下りに同期したパルスを発生させ、このパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成することを特徴とする。
【0032】
上記本発明の目的を達成する第17の発明は、上記第16の発明において、m相のクロックから、位相の異なる二つのクロックを1組としてn組選択し、二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを各組毎に生成することにより、n相クロックを生成することを特徴とする。
【0033】
本発明のクロック生成回路は、図1に示される如く、クロック変換回路1と、単相クロック生成回路2とから構成される。
【0034】
クロック変換回路1は、周波数fのm(mは自然数)相のクロックを入力とし、これを周波数fのn(nは自然数)相のクロックに変換する回路であり、変換するn相クロックについてはnを自由に変更可能に構成されている。ここで、周波数fのm相のクロックとは、図2に示す如く、位相0°のクロックから位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ増加していくクロックである。同様に、周波数fのn相クロックは、位相0°のクロックから位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ増加していくクロックである。
【0035】
単相クロック生成回路2は、周波数fのn相クロックの立ち上り又立ち下りに同期して単相クロックを生成する。
【0036】
このような構成における動作を説明する。
【0037】
位相差1/(f×m)、周波数fのm相のクロックがクロック変換回路1に入力されると、位相差1/(f×n)、周波数fのn相のクロックに変換される。ここで、nは希望する単相クロックの周波数により決定されるが、これについては後述する。
【0038】
単相クロック生成回路2には、位相差に相当する時間が1/(f×n)、周波数fのn相のクロックが入力され、単相クロック生成回路2は各n相クロックの立ち上り又立ち下りに同期して単相クロックを生成する。図2では、各n相クロックの立ち上りに同期した単相クロックを示したものである。この単相クロックの周波数は(f×n)であり、n相のクロックの位相差に相当する時間1/(f×n)で決定される。
【0039】
クロック変換回路1に入力されるm相のクロックの周波数はfであるので、希望する単相クロックの周波数が決定すれば、希望する単相クロックの周波数=(f×n)よりnを求めることができる。そして、このnをクロック変換回路1に設定することにより、周波数fのm相クロックから周波数fのn相クロックを得て、希望の周波数の単相クロックを得ることができる。
【0040】
尚、図2では、各n相クロックの立ち上り間の時間を1周期とする周波数(f×n)の単相クロックを生成する例を示したが、構成によっては、各n相クロックの立ち上り間の時間を半周期とする周波数(f×n)/2の単相クロックを生成することも可能である。また、n相のクロックの一部、例えば、任意の数おきに位相が重ならないよう選択することにより、周波数(f×n)/A(Aは自然数)の単相クロックを生成するも可能である。
【発明の効果】
【0041】
本発明は、希望する単相クロックの周波数に従って、一種類のm相クロックを、n相クロックに変換し、このn相クロックの各クロックの立ち上り又は立ち下りに同期させて、希望の周波数の単相クロックを生成するようにしたので、従来のように、分周器や、一種類の多相クロックを用いて単相クロックを生成するものに比較して、多くの周波数の種類の単相クロックを得ることができる。
【0042】
また、本発明は、希望の周波数の単相クロックを生成する為に動作状態を記憶する複雑な制御回路が必要なく、小面積化、低電力化が図れる。
【0043】
また、本発明は、m相クロックを変換する回路として、少なくともn個の位相補間器を設け、各位相補間器は、m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを出力し、内分比を可変に構成したので、フィードバック制御が必要なく、瞬時にm相クロックからn相クロックを得て、希望の周波数の単相クロックを得ることができる。
【0044】
また、本発明は、nの値を切り替えることで、クロックの周波数を数サイクルの期間で切り替えることができる。
【0045】
また、本発明は、従来のPLLによる周波数変換のように、フィードバック時の動作安定性を考慮する必要がなく、常に安定動作が保証できるため、設計がより容易になる。
【0046】
更に、本発明は、上述の少なくともn個の位相補間器は、ある基準となるクロックとのタイミングを一致させる補正機能も持つため、補正機能を別途設ける従来技術と比較して、大きな小面積化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は本発明のクロック生成回路の概略を説明する為の図である。
【図2】図2は本発明のクロック生成回路の概略を説明する為の図である。
【図3】図3は実施の形態におけるクロック生成回路の構成を示す図である。
【図4】図4は位相補間器10〜10を説明する為の図である。
【図5】図5は実施の形態における動作を説明する為の図である。
【図6】図6は実施例1におけるクロック生成回路の構成を示す図である。
【図7】図7は位相補間器11〜11を説明する為の図である。
【図8】図8は位相補間器の具体的な回路構成を示す図である。
【図9】図9は制御回路3の回路構成を示す図である。
【図10】図10は制御回路3による値aと値bとの設定を説明する為の図である。
【図11】図11は制御回路3による値aと値bとの設定を説明する為の図である。
【図12】図12は1.75GHzの単相クロックを生成する動作を説明する為の図である。
【図13】図13は1.5GHzの単相クロックを生成する動作を説明する為の図である。
【図14】図14は実施例2の構成を示す図である。
【図15】図15は実施例2を説明する為の図である。
【図16】図16は実施例2における位相を調整することができる制御回路3及び位相補間器11〜11の構成を示した図である。
【図17】図17は実施例3の構成を示した図である。
【図18】図18は実施例3の動作を説明する為の図である。
【図19】図19は実施例4の構成を示した図である。
【図20】図20は実施例5の構成を示した図である。
【図21】図21は実施例5におけるクロック生成回路の構成を示した図である。
【図22】図22は従来の技術を説明する為の図である。
【図23】図23は実施例1における他のクロック生成回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 クロック変換回路
2 単相クロック生成回路
3 制御回路
11〜11 位相補間器
21〜21 パルス発生器
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
本発明の実施の形態を説明する。
【0050】
図3は実施の形態におけるクロック生成回路の構成を示す図である。
【0051】
クロック変換回路1は、周波数fのm(mは自然数)相クロックを入力とし、これを周波数fのn(nは自然数)相のクロックに変換するクロック変換回路1と、周波数fのn相のクロックの立ち上りに同期して単相のクロックを生成する単相のクロック回路2、希望の周波数の単相クロックを得るため、クロック変換回路1に対して、変換する多相クロックの相数nを指示する制御回路3とを有する。
【0052】
クロック変換回路1は、m相のクロックCLK(1)〜CLK(m)を入力とし、このクロックCLK(1)〜CLK(m)を、希望する単相のクロックの周波数に応じて決定されるn相のクロックCLK(1’)〜CLK(n)に変換するものである。このクロック変換回路1は、m個の位相補間器10〜10を有しており、各位相補間器10〜10には互いに位相が異なる2つのクロックが入力され、この2つのクロックにより所定の位相を有する一つのクロックが出力される。例えは、位相補間器10には、位相の異なるクロックCLK(1)とクロックCLK(2)とが入力され、クロックCLK(1’)が出力される。各位相補間器10〜10は、設定値aと設定値b(a+b=n)とが制御回路3から与えられ、図4に示される如く、第1の入力信号CLK (k)と第2の入力信号CLK (k+1)の位相差に相当する時間差Tをb:aに分割した時間で規定される遅延時間のクロックCLK (X)を出力する。
【0053】
制御回路3は、希望する単相クロックの周波数をfaとすると、n相のクロックCLK(1’)〜CLK(n)の各位相差に相当する時間がfa=1/(f×n)となるように、各位相補間器10〜10の設定値a及び設定値bをコントロールし、クロック変換回路1にn相のクロックCLK(1’)〜CLK(n)を生成させる。
【0054】
単相クロック生成回路2は、n相のクロックCLK(1’)〜CLK(n)を入力とし、図5に示す如く、各クロックCLK(1’)〜CLK(n)の立ち上り又は立ち下りに同期したパルスを発生し、このパルスの論理和を取ることにより、単相クロックを生成する。
【0055】
尚、生成したn個のパルスを、オーバーラップせずにX個おきに選択し、この選択したパルスの論理和を取ることにより、周波数が(f×n)/(X+1)である単相クロックを生成することもできる。図5に示した例は、生成したn個のパルスを、オーバーラップせずに1個おきに選択し、この選択したパルスの論理和を取ることにより、周波数が(f×n)/(1+1)=(f×n)/2である単相クロックを生成したものである。
【0056】
本実施の形態によれば、従来と比べて、一種類の多相クロックにより多くの種類の周波数のクロックを生成することができる。また、生成するクロックの周波数を変更する場合であっても、変更する為のフィードバック制御がなく、各位相補間器の値を変更するだけで、瞬時に周波数の変更が可能である。
【0057】
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
【実施例1】
【0058】
図6は実施例1におけるクロック生成回路の構成を示す図である。尚、以下の実施例1では、具体的な説明を行うため、クロック生成回路に入力される多相クロックを8相クロックとして説明する。
【0059】
クロック生成回路は、周波数fの8相クロックを入力とし、これを周波数fの、例えば、7相クロックに変換するクロック変換回路1と、クロック変換回路1から出力される周波数fの多相クロックの立ち上りに同期して周波数(f×n)単相クロックを生成する単相クロック生成回路2、希望の周波数の単相クロックを得るため、クロック変換回路1に対して、変換する多相クロックの相数を指示する制御回路3とを有する。
【0060】
クロック変換回路1は、8相クロックを入力とし、この8相クロックを、希望する単相クロックの周波数に応じて決定されるn相クロックに変換するものである。このクロック変換回路1は、8個の位相補間器11〜11を有しており、各位相補間器11〜11には互いに位相が異なる2つのクロックが入力され、この2つのクロックにより所定の位相を有する一つのクロックが出力される。例えば、図6においては、位相補間器11には位相0°のクロックと位相45°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相45°のクロックと位相90°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相90°のクロックと位相135°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相135°のクロックと位相180°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相180°のクロックと位相225°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相225°のクロックと位相270°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相270°のクロックと位相315°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相315°のクロックと位相0°のクロックとが入力される。
【0061】
各位相補間器11〜11は、設定値aと設定値b(a+b=n)とが制御回路3から与えられ、図4に示される如く、第1の入力信号CLK (k)と第2の入力信号CLK (k+1)の位相差に相当する時間差Tをb:aに分割した時間で規定される遅延時間のクロックCLK (X)を出力する。具体的には、図7に示すように、a=4,b=3、第1の入力信号CLK (k)が位相135°、第2の入力信号CLK (k+1)が位相180°である場合、これらの信号の位相差45°に相当する時間差Tを3:4に分割した時間で規定される遅延時間のクロック、すなわち、位相154°のクロックが出力される。
【0062】
このような位相補間器11〜11の具体的な回路構成を図8に示す。
【0063】
位相補間器11〜11は、図8に示すように、ダイナミック回路と定電流源回路とを組み合わせ、第1の入力信号(CLK(k))により動作するNMOSトランジスタの数と第2の入力信号(CLK(k+1))により動作するNMOSトランジスタの数との比をa:bにすることで、2つの入力信号の位相差に相当する時間差Tをb:aに分割した時間で規定される遅延時間のクロックCLK (X)を出力することができる。尚、トランジスタの電流値をコントロールするのが制御回路3である。
【0064】
次に、上述した値aと値bとの設定の方法を説明する。
【0065】
図9は制御回路3による値aと値bとの設定を説明する為の図である。
【0066】
まず、m相クロックをn相クロックに変換する場合、各位相補間器11〜11の基準値Xとしてnをセットする。
【0067】
次に、制御回路3により値bを設定するが、その制御回路3は図9に示す如く、m個のシリアルに接続された加算器31〜31により構成されている。この加算器31〜31は0から(m−1)までの2つの値を加算でき、その和SUが0から(m−1)の場合はSUを、m以上の場合はSU−Mを、対応する位相補間器に出力する。尚、位相補間器11の値bは通常0であるので、位相補間器11は加算器31〜31に接続されていなくても良い。
【0068】
このような制御回路3において、m相クロックをn相クロックに変換する場合、制御回路3に、(m-n)となる値を入力する。
【0069】
位相補間器11〜11は、3ビット加算器31〜31からの出力値を値bに設定し、この値bより、a=X(n)−bとなるように、値aを設定する。尚、値bが基準値X以上となった場合、位相補間器11〜11は動作を停止するように構成されている。
【0070】
次に、具体例として、8相クロックを7相クロックに変換する場合を、図10を用いて説明する。図10に示す如く、制御回路3は7個のシリアルに接続された3ビット加算器31〜31により構成されている。
【0071】
このような構成において、8相クロックを7相クロックに変換する場合を説明すると、基準値Xは7であり、制御回路3に入力される値は8−7=1である。そして、各位相補間器11〜11の基準値Xは、7に設定される。尚、位相補間器11については、設定時に値a=7,b=0が設定される。
【0072】
制御回路3に1が入力されると、3ビット加算器31は位相補間器11に“1(001)”を出力し、位相補間器11は値bに“1”を設定し、値aに“6(7−1)”を設定する。3ビット加算器31は位相補間器11に“2(010)”を出力し、位相補間器11は値bに“2”を設定し、値aに“5(7−2)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“3(011)”を出力し、位相補間器11は値bに“3”を設定し、値aに“4(7−3)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“4(100)”を出力し、位相補間器11は値bに“4”を設定し、値aに“3(7−4)”を設定する。3ビット加算器31は位相補間器11に“5(101)”を出力し、位相補間器11は値bに“5”を設定し、値aに“2(7−5)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“6(111)”を出力し、位相補間器11は値bに“6”を設定し、値aに“1(7−6)”を設定する。最後に、3ビット加算器31は位相補間器11に“7(111)”を出力するが、値bが“7”である為、値bが基準値Xと等しくなり、位相補間器11は動作を停止する。
【0073】
このようにして、8相のクロックを7相のクロックに変換する場合の値a及び値bを設定する。
【0074】
値a及び値bを設定された各位相補間器11〜11は、上述したように二つのクロックの時間差Tをb:aの内分比で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを出力することにより、8相クロックから7相クロックに変換することが可能となる。本例では、位相補間器11から位相0°のクロックが出力され、位相補間器112から位相51°のクロックが出力され、位相補間器11から位相103°のクロックが出力され、位相補間器11から位相154°のクロックが出力され、位相補間器115から位相205°のクロックが出力され、位相補間器11から位相257°のクロックが出力され、位相補間器117から位相308°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されない。
【0075】
次に、8相クロックを6相クロックに変換する場合について、図11を用いて説明する。
【0076】
8相クロックを6相クロックに変換する場合は、基準値Xは6であり、制御回路3に入力される値は8−6=2である。そして、制御回路3に2が入力されると、3ビット加算器31は位相補間器11に“2(010)”を出力し、位相補間器11は値bに“2”を設定し、値aに“4(6−2)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“4(100)”を出力し、位相補間器11は値bに“4”を設定し、値aに“2(6−4)”を設定する。
【0077】
次に、3ビット加算器31は位相補間器11に“6(110)”を出力するが、値bが“6”である為、値bが基準値Xと等しくなり、位相補間器11は動作を停止する。
【0078】
更に、3ビット加算器31は位相補間器11に“0(000)”(下位3ビット)を出力し、位相補間器11は値bに“0”を設定し、値aに“6(6−0)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“2(010)”を出力し、位相補間器11は値bに“2”を設定し、値aに“4(6−2)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“4(100)”を出力し、位相補間器11は値bに“4”を設定し、値aに“2(6−4)”を設定する。
【0079】
最後に、3ビット加算器31は位相補間器11に“6(110)”を出力するが、値bが“6”である為、値bが基準値Xと等しくなり、位相補間器11は動作を停止する。
【0080】
このようにして、8相のクロックを6相のクロックに変換する場合の値a及び値bを設定する。
【0081】
値a及び値bを設定された各位相補間器11〜11は、上述したように二つのクロックの時間差Tをb:aの内分比で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを出力することにより、8相クロックから6相クロックに変換することが可能となる。本例では、位相補間器11から位相0°のクロックが出力され、位相補間器112から位相60°のクロックが出力され、位相補間器11から位相120°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されず、位相補間器115から位相180°のクロックが出力され、位相補間器11から位相240°のクロックが出力され、位相補間器117から位相300°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されない。
【0082】
次に、単相クロック生成回路2について説明する。
【0083】
単相クロック生成回路2は、8個のパルス発生器21〜21と、OR回路22とから構成される。各パルス発生器21は8個の位相補間器11〜11に1対1に接続されており、位相補間器11から出力されるクロックに同期してパルスを発生するものである。OR回路22は、各パルス発生器21からパルスを受け、このパルスの論理和を取ることにより、単相クロックを生成する。
【0084】
このような構成において、以下に具体的な動作を、図12を用いて説明する。尚、以下の説明において、クロック変換回路1に入力される多相クロックを、周波数fが250MHzである8相クロックとして、希望する単相クロックの周波数を1.75GHzとして説明する。
【0085】
まず、希望する単相クロックの周波数faが1.75GHzであり、fa=f×nであるので、n=7である。従って、制御回路3は、クロック変換回路1に入力される8相クロックを、周波数250MHzの7相クロックに変換するように制御する。
【0086】
このとき、制御回路3により設定される各位相補間器11〜11の(a,b)の値は、位相補間器11が(7,0)であり、位相補間器112が(6,1)であり、位相補間器11が(5,2)であり、位相補間器114が(4,3)であり、位相補間器11が(3,4)であり、位相補間器11が(2,5)であり、位相補間器11が(1,6)であり、位相補間器11が(0,0)である。
【0087】
これにより、位相補間器11から位相0°のクロックが出力され、位相補間器112から位相51°のクロックが出力され、位相補間器11から位相103°のクロックが出力され、位相補間器11から位相154°のクロックが出力され、位相補間器115から位相205°のクロックが出力され、位相補間器11から位相257°のクロックが出力され、位相補間器117から位相308°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されない。
【0088】
この様子を示したのが図12である。図12に示される如く、8相クロックから変換された7相クロックは、各クロックの位相差に相当する時間が1/(250 x 7)である。
【0089】
続いて、これらの7相クロックはパルス発生器21〜21に入力され、各クロックの立ち上りに同期してパルスが発生される。例えば、パルス発生器21では位相0°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器213では位相51°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器213では位相103°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器214では位相154°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器215では位相205°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21では位相257°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21では位相308°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21ではパルスが発生しない。各パルスの周期は1/(250 x 7)である。
【0090】
パルス発生器21〜21により発生されたパルスはOR回路22に入力され、これらのパルスの論理和を取ることにより、250 x 7=1750=1.75GHzの単相クロックが発生される。
【0091】
続いて、1.5 GHzの単相クロックを生成する場合について説明する。
【0092】
希望する周波数faは1.5 GHzであり、fは250MHzなので、fa=f×nより、n=6である。従って、制御回路3は、クロック変換回路1に入力される8相のクロックを、周波数250MHzの6相のクロックに変換するように制御する。
【0093】
このとき、各位相補間器11〜11の(a,b)の値は、位相補間器11が(6,0)であり、位相補間器112が(4,2)であり、位相補間器11が(2,4)であり、位相補間器114が(0,0)であり、位相補間器11が(6,0)であり、位相補間器11が(4,2)であり、位相補間器11が(2,4)であり、位相補間器11が(0,0)である。これにより、位相補間器11から位相0°のクロックが出力され、位相補間器112から位相60°のクロックが出力され、位相補間器11から位相120°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されず、位相補間器115から位相180°のクロックが出力され、位相補間器11から位相240°のクロックが出力され、位相補間器117から位相300°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されない。
【0094】
この様子を示したのが図13である。図13に示される如く、8相クロックから変換された6相クロックは、各クロックの位相差に相当する時間が1/(250 x 6)である。
【0095】
続いて、これらの6相クロックはパルス発生器21〜21に入力され、各クロックの立ち上りに同期してパルスが発生される。例えば、パルス発生器21では位相0°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21では位相60°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器213では位相120°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器214ではクロックが発生せず、パルス発生器215では位相180°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21では位相240°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21では位相300°のクロックによりパルスが発生し、パルス発生器21ではパルスが発生しない。各パルスの周期は1/(250 x 6)である。
【0096】
パルス発生器21〜21により発生されたパルスはOR回路22に入力され、これらのパルスの論理和を取ることにより、250 x 6=1500=1.5GHzの単相クロックが発生される。
尚、本実施例では、クロック変換回路1に入力されるm相クロックのクロック数に合わせて、位相補間器及びパルス発生器の数をm個とした例を説明したが、クロック変換回路1で変換される多相クロックがn相クロック以下である場合には、位相補間器及びパルス発生器の数が少なくともn個あれば、本発明を実現することができる。例えば、図23に示される如く、8相クロックを6相クロック以下の多相クロックに変換する場合には、6個の位相補間器11〜11及びパルス発生器21〜21を設ける。そして、制御回路3の制御に従って、8相クロックから必要とする6つの位相のクロックを選択するクロック選択回路40を設け、このクロック選択回路40が各位相のクロックを対応する位相補間器11〜11に出力するように構成する。図23では、8相クロックを6相クロックに変換する場合を示しており、位相補間器11には位相0°のクロックと位相45°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相45°のクロックと位相90°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相90°のクロックと位相135°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相180°のクロックと位相225°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相225°のクロックと位相270°のクロックとが入力され、位相補間器11には位相270°のクロックと位相315°のクロックとが入力されている。後の動作は上述した実施例と同様である。
【実施例2】
【0097】
本発明の実施例2を説明する。
【0098】
実施例2では上述した本発明のクロック生成回路に、位相補正の機能を追加した例を説明する。尚、以下の説明において、上述した実施の形態及び実施例1と同様な構成のものについては詳細な説明は省略する。
【0099】
図14は実施例2の構成を示す図であり、図14中、100は本発明のクロック生成回路であり、101はクロック生成回路100で生成されたクロックを分配し、このクロックにより動作される回路領域であり、102は回路領域101の末端で分配されたクロック(以下、末端分配クロックと呼ぶ)と回路全体の基準クロックとの位相を比較する位相比較器である。
【0100】
クロック生成回路100は、位相補間器11〜11により、各多相クロックの位相を調整することができることは上述した。8相のクロックの場合、位相補間器11〜11によって位相差に相当する時間を調整することにより、45/7≒6.4°づつ位相を調整することができる。尚、m相クロックをn相クロックに変換した場合は、360/(m×n)°づつ位相を調整することができる。これを利用し、末端分配クロックのタイミングと、基準クロックのタイミングとを一致させる位相補正を行うことができる。
【0101】
例えば、図15に示す如く、末端分配クロックが8相クロックから変換した7相クロックを用いて生成された単相クロックの分配クロックであり、この末端分配クロックと基準クロックとのタイミング差が位相差6.4°に相当する時間である場合、7相クロックを位相差6.4°に相当する時間だけ遅延させ、7相クロックの位相を調整すればよい。
【0102】
そこで、このような位相を調整することができる制御回路3及び位相補間器11〜11の構成を図16に示す。
【0103】
上述した図9、10、11で示される制御回路3及び位相補間器11〜11と異なる所は、制御回路3に位相を制御する位相制御信号が入力され、この制御信号が3ビット加算器31と位相補間器11とに入力されていることである。
【0104】
また、位相比較回路102は、回路領域101の末端分配クロックと基準クロックとの位相を比較し、この位相差を数値に置き換えて出力する。例えば、8相のクロックの場合、位相差を6.4°毎の7段階を、0°=0、6.4°=1、12.8°=2というように、0から6の数値に対応させて出力する。
【0105】
尚、位相補間器11〜11の構成は、上述したものと同一なので、構成の詳細な説明は省略する。
【0106】
このように構成された制御回路3、位相補間器11〜11及び位相比較回路102は以下の通り動作する。
【0107】
末端分配クロックと基準クロックとのタイミング差が位相差6.4°に相当する時間である場合、位相比較回路102は、位相制御信号として“1”を出力する。位相補間器11〜11の基準値Xは7であり、周波数制御信号は“1”である。
【0108】
位相制御信号として“1”、周波数制御信号として“1”が入力されると、位相補間器11に“1(001)”が入力され、位相補間器11は値bに“1”を設定し、値aに“6(7−1)”を設定する。
【0109】
続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“2(010)”を出力し、位相補間器11は値bに“2”を設定し、値aに“5(7−2)”を設定する。3ビット加算器31は位相補間器11に“3(011)”を出力し、位相補間器11は値bに“3”を設定し、値aに“4(7−3)”を設定する。
【0110】
次に、3ビット加算器31は位相補間器11に“4(100)”を出力し、位相補間器11は値bに“4”を設定し、値aに“3(7−4)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“5(101)”を出力し、位相補間器11は値bに“5”を設定し、値aに“2(7−5)”を設定する。
【0111】
更に、3ビット加算器31は位相補間器11に“6(110)”を出力し、位相補間器11は値bに“6”を設定し、値aに“1(7−6)”を設定する。続いて、3ビット加算器31は位相補間器11に“7(111)”を出力するが、値bが“7”である為、値bが基準値Xと等しくなり、位相補間器11は動作を停止する。
【0112】
最後に、3ビット加算器31は位相補間器11に“0(000)”(下位3ビット)を出力し、位相補間器11は値bに“0”を設定し、値aに“7(7−0)”を設定する。
【0113】
これにより、位相補間器11から位相6.4°のクロックが出力され、位相補間器112から位相57.8°のクロックが出力され、位相補間器11から位相109°のクロックが出力され、位相補間器11から位相160°のクロックが出力され、位相補間器115から位相212°のクロックが出力され、位相補間器11から位相263°のクロックが出力され、位相補間器11からはクロックが出力されず、位相補間器11から位相315°のクロックが出力される。
【0114】
続いて、これらの7相クロックはパルス発生器21〜21に入力され、各クロックの立ち上りに同期してパルスが発生される。パルス発生器21〜21により発生されたパルスはOR回路22に入力され、これらのパルスの論理和を取ることにより、6.4°位相がずれ、基準クロックとタイミングが一致した単相クロックが生成され、末端分配クロックのタイミングと基準クロックのタイミングとが一致する。
【実施例3】
【0115】
実施例3を説明する。
【0116】
上述した実施例1及び実施例2では、m相のクロックに対して一対一の関係になるように位相補間器及びパルス発生器を設けた。例えば、8相のクロックでは、8個の位相補間器11〜11と、パルス発生器21〜21とを設けて構成した。しかしながら、多相クロックが偶数(mが偶数)の場合には、位相補間器及びパルス発生器を半分の数に減らすことも可能である。そこで、実施例3では、位相補間器及びパルス発生器を半分の数に減らして構成したクロック生成回路について説明する。
【0117】
図17は実施例3におけるクロック生成回路の構成を示した図である。尚、実施例1及び実施例2と同様な構成のものについては、同じ符号を付してある。
【0118】
実施例3が実施例1及び実施例2と異なる所は、位相補間器及びパルス発生器を半分の数に減らし、多相クロックを選択するクロック選択回路12〜12と、位相補間器11〜11の内分比を決定する値(a,b)を選択する内分比選択回路13〜13とを設けている点である。
【0119】
クロック選択回路12〜12には、位相の異なる2つのクロックが入力され、選択制御信号により一つのクロック信号を出力するように構成されている。
【0120】
図17では、クロック選択回路12には位相0°のクロックCLK1と位相180°のクロックCLK5が入力され、選択制御信号としてクロックCLK3が入力されている。そして、クロックCLK3のローレベルでクロックCLK1を選択し、ハイレベルでクロックCLK5を選択するように構成されている。
【0121】
また、クロック選択回路12には位相45°のクロックCLK2と位相225°のクロックCLK6が入力され、選択制御信号としてクロックCLK4が入力されている。そして、クロックCLK4のローレベルでクロックCLK2を選択し、ハイレベルでクロックCLK6を選択するように構成されている。
【0122】
また、クロック選択回路12には位相180°のクロックCLK3と位相270°のクロックCLK7が入力され、選択制御信号としてクロックCLK5が入力されている。そして、クロックCLK5のローレベルでクロックCLK3を選択し、ハイレベルでクロックCLK6を選択するように構成されている。
【0123】
また、クロック選択回路12には位相90°のクロックCLK4と位相315°のクロックCLK8が入力され、選択制御信号としてクロックCLK6が入力されている。そして、クロックCLK6のローレベルでクロックCLK4を選択し、ハイレベルでクロックCLK7を選択するように構成されている。
【0124】
内分比選択回路13〜13には、制御回路3から出力される二つの値bが入力され、選択制御信号により一つの値bを位相補間器11〜11に出力するように構成されている。
【0125】
図17は、制御回路3に入力される位相制御信号が“0”、周波数が“1”の場合を示しており、内分比選択回路13には出力S1と、3ビット加算器31の出力S5とが入力され、選択制御信号としてクロックCLK3が入力されている。そして、クロックCLK3のローレベルで出力S1を選択し、ハイレベルで出力S2を選択して、位相補間器11に出力するように構成されている。
【0126】
また、内分比選択回路13には3ビット加算器31の出力S2と、3ビット加算器31の出力S6とが入力され、選択制御信号としてクロックCLK4が入力されている。そして、クロックCLK4のローレベルで出力S2を選択し、ハイレベルで出力S6を選択して、位相補間器11に出力するように構成されている。
【0127】
また、内分比選択回路13には3ビット加算器31の出力S3と、3ビット加算器31の出力S7とが入力され、選択制御信号としてクロックCLK5が入力されている。そして、クロックCLK5のローレベルで出力S3を選択し、ハイレベルで出力S7を選択して、位相補間器11に出力するように構成されている。
【0128】
また、内分比選択回路13には3ビット加算器31の出力S4と、3ビット加算器31の出力S8とが入力され、選択制御信号としてクロックCLK6が入力されている。そして、クロックCLK6のローレベルで出力S4を選択し、ハイレベルで出力S8を選択して、位相補間器11に出力するように構成されている。
【0129】
各位相補間器11〜11は、実施例1及び実施例2と同様に値a、値bとで決定される内分比に従った位相のクロック信号を出力する。
【0130】
また、各パルス発生器21〜21は、各位相補間器11〜11に一対一に対応して設けられ、実施例1及び実施例2と同様にパルスを発生する。
【0131】
このような構成において動作を説明する。
【0132】
図18はクロック選択回路12及び各位相補間器11の動作に着目したタイミング図である。
【0133】
図18によれば、まず、クロック選択回路12には位相0°のクロックCLK1と位相180°のクロックCLK5が入力され、選択制御信号としてクロックCLK3が入力されている。そして、クロックCLK3のローレベルでクロックCLK1を選択している。一方、クロック選択回路12には位相45°のクロックCLK2と位相225°のクロックCLK6が入力され、選択制御信号としてクロックCLK4が入力されている。そして、クロックCLK4のローレベルでクロックCLK2を選択している。
【0134】
従って、この時点で、位相補間器11に入力されるクロックは、位相0°のクロックCLK1と位相45°のクロックCLK2とである。そして、内分比選択回路13も選択制御信号としてクロックCLK3が入力されているので、位相0°のクロックCLK1と位相45°のクロックCLK2とが入力されている時の位相補間器11の(a,b)の値は、(7,0)である。従って、位相補間器11から出力されるクロックは、位相0°のクロックである。
【0135】
次に、クロックCLK3がハイレベルなったとき、クロック選択回路12はクロックCLK5選択して出力する。また、一方、クロック選択回路12はクロックCLK6選択して出力する。
【0136】
従って、この時点で、位相補間器11に入力されるクロックは、位相180°のクロックCLK5と位相225°のクロックCLK6とである。そして、内分比選択回路13も選択制御信号としてクロックCLK3が入力されているので、位相180°のクロックCLK5と位相225°のクロックCLK6とが入力されている時の位相補間器11の(a,b)の値は、(3,4)である。従って、位相補間器11から出力されるクロックは、位相206°のクロックである。
【0137】
一つの位相補間器11から2つの位相の異なるクロックが必要なタイミングで、パルス発生器21に出力される。同様に、各位相補間器からも2つの位相の異なるクロックが必要なタイミングで各パルス発生器に出力されるので、実施例1及び実施例2と同様に希望の単相クロックを生成することができる。
【実施例4】
【0138】
実施例4を説明する。
【0139】
実施例4では、上述した実施例2の構成のものを、異なるクロックで動く回路領域毎に設けたことを特徴とする。
【0140】
図19は実施例の構成を示した図である。図19に示される如く、一つの8相クロックをクロック生成回路100〜100まで分配し、各クロック生成回路100〜100で各回路領域101〜101に必要なクロックを生成するようにしている。
【0141】
また、各位相比較器102〜102により、各回路領域101〜101の末端分配クロックと基準クロックとを比較し、各クロック生成回路100〜100によって、基準クロックと位相が一致するように位相補正を行うようにしている。
【0142】
本実施例によれば、一つの多相クロックにより、各回路領域に必要なクロックを生成することができると共に、基準クロックとの位相調整ができるという効果を有し、更に回路の小面積化が実現できる。
更に、基準クロックのみを等長配線等の技術を用いて、各回路領域のクロック変換回路間のタイミングをそろえることで、多相クロックの各回路領域へ分配するタイミングが一致しなくとも、各回路領域の位相を一致させることができるという効果がある。
【実施例5】
【0143】
本発明の実施例5を説明する。
【0144】
実施例5は上述した実施例4の変形例である。実施例4では、一つの8相クロックを複数領域に供給するように構成したが、このような構成では配線パターンが複雑になり、また、回路面積の増大につながる。そこで、実施例5では、周波数の高いマスタークロックを各領域に供給し、クロック生成回路の直前で分周することにより多相クロックを得る場合の例について説明する。
【0145】
図20は実施例5の構成を示す図である。図20に示される如く、一つのマスタークロックをクロック生成回路100〜100に供給し、各クロック生成回路100〜100で各回路領域101〜101に必要なクロックを生成するようにしている。
【0146】
各クロック生成回路100〜100は、図21に示す如く、m相クロックをn相クロックに変換するクロック変換回路1の前にm相クロック発生回路50を有している。このm相クロック発生回路50は、マスタークロックを分周等することによりからm相クロックを発生する。
【0147】
このような構成にすることの効果は、上述したように多相クロックを複数領域に供給することによる配線パターンの複雑化及び回路面積の増大を防止することにあるが、更なる効果として、本発明は位相調整の機能を有することからマスタークロックと基準クロックとのタイミング調整に多くの労力をかけなくても済むという効果がある。
【0148】
各領域に供給される単相クロックはマスタークロックから得られた多相クロックから生成される。従って、マスタークロックのタイミングが基準クロックと合っていない場合には、単相クロックと基準クロックとのタイミングがずれているはずである。
【0149】
このため、マスタークロックと基準クロックとのタイミングを一致させる必要があるが、多相クロックを得るためには、このクロックよりも周波数の高いマスタークロックを必要とする為、等長配線等の技術を用いて周波数の低い基準クロックとのタイミングの調整を図っており、これらが回路設計を困難にする。
【0150】
しかしながら、本発明のクロック生成回路は、基準クロックとのタイミング調整を図る補正機能を有するので、マスタークロックと基準クロックとのタイミングに注力することなく、回路設計の自由度を確保できる。
更に、基準クロックのみを等長配線等の技術を用いて、各回路領域のクロック変換回路間のタイミングをそろえることで、マスタークロックの各回路領域へ分配するタイミングが一致しなくとも、各回路領域の位相を一致させることができるという効果がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック生成回路であって、
少なくともn個の位相補間器を有し、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、
前記n相のクロック信号の一部又は全部のクロック信号を用いて、周波数(f×n)/A(Aは自然数)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路と、
前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路と
を有し、
前記各位相補間器は、前記m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を、前記制御回路により設定された内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを生成し、前記n相のクロック信号として出力し、
前記制御回路は、回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記各位相補間器の内分比を制御するように構成されている
ことを特徴とするクロック生成回路。
【請求項2】
前記単相クロック生成回路は、前記n相のクロックの立ち上り又は立ち下りに同期して、オーバーラップしないパルスを発生させ、このパルスをXおきに選択し、選択したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)/(X+1)(Xは自然数)の単相のクロック信号を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のクロック生成回路。
【請求項3】
クロック生成回路であって、
m個の位相補間器を有し、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロック信号を、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロック信号に変換するクロック変換回路と、
前記n相のクロック信号から周波数(f×n)の単相のクロック信号を生成する単相クロック生成回路と、
前記位相補間器に設定する内分比を制御する制御回路と
を有し、
前記各位相補間器は、m相のクロックの位相の異なる二つのクロックを入力し、前記二つのクロックのタイミング差を、前記制御回路により設定された内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを生成し、前記n相のクロック信号として出力し、
前記単相クロック生成回路は、前記クロック変換回路から出力されたn相のクロックの立ち上り又は立ち下りのタイミングで、オーバーラップしないパルスを発生するn個のパルス発生器と、前記パルス発生器が発生したパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成する論理回路とを有し、
前記制御回路は、回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記各位相補間器の内分比を制御するように構成されている
ことを特徴とするクロック生成回路。
【請求項4】
集積回路であって、
少なくとも一以上の本体回路と、
前記本体回路に対応して設けられた請求項1から請求項3のいずれかに記載のクロック生成回路とを有し、
前記クロック生成回路に入力されるm相のクロックが同一のクロックであることを特徴とする集積回路。
【請求項5】
クロックの生成方法であって、
周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×m)づつ異なるm相のクロックから、位相の異なる二つのクロックを1組としてn組選択し、二つのクロックのタイミング差を所定の内分比(a:b、a+b=n)で分割した時間で規定される遅延時間のクロックを各組毎に生成することにより、周波数fであり、位相差に相当する時間が1/(f×n)づつ異なるn相のクロックに変換し、
前記n相の各クロックの立ち上り又は立ち下りに同期したパルスを発生させ、このパルスの論理和を取り、周波数(f×n)の単相のクロックを生成し、
回路全体の基準クロックと前記単相クロックが供給された回路の末端で分配されたクロックとの位相差に相当する時間に基づいて、前記基準クロックのタイミングと前記単相クロックのタイミングとが一致するように前記所定の内分比を制御する
ことを特徴とするクロックの生成方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−59034(P2013−59034A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213481(P2012−213481)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2006−535226(P2006−535226)の分割
【原出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】