説明

クローディン6(CLDN6)に特異的な抗体

本発明は、卵巣癌、肺癌、胃癌、乳癌、肝癌、膵癌、皮膚癌、悪性黒色腫、頭頸部癌、肉腫、胆管癌、膀胱の癌、腎癌、結腸癌、胎盤絨毛癌、子宮頸癌、精巣癌および子宮癌などの腫瘍関連疾患を含む、クローディン6(CLDN6)を発現する細胞に関連する疾患を治療するおよび/または予防するための治療法として有用な抗体を提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CLDN6を発現する細胞の表面に会合したCLDN6に結合することができ、CLDN9を発現する細胞の前記表面に会合したCLDN9には実質的に結合することができない抗体。
【請求項2】
CLDN6、好ましくはCLDN6を発現する細胞の表面に会合したCLDN6に結合することができ、CDR3配列Xaal Gly Xaa2 Val Xaa3を有する抗体重鎖を含む抗体であって、前記配列中、Xaalは任意のアミノ酸、好ましくは芳香族アミノ酸、より好ましくはPheまたはTyr、最も好ましくはTyrであり、Xaa2は任意のアミノ酸、好ましくは芳香族アミノ酸、より好ましくはPheまたはTyr、最も好ましくはTyrであり、およびXaa3は任意のアミノ酸、好ましくはLeuまたはPhe、より好ましくはLeuである、抗体。
【請求項3】
CLDN9を発現する細胞の表面に会合したCLDN9に実質的に結合することができない、請求項2に記載の抗体。
【請求項4】
CLDN4を発現する細胞の表面に会合したCLDN4に実質的に結合することができないおよび/またはCLDN3を発現する細胞の表面に会合したCLDN3に実質的に結合することができない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項5】
CLDN6に特異的である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項6】
前記細胞が無傷細胞、特に非透過性細胞である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項7】
CLDN6の細胞外画分内に位置するエピトープに結合することができる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項8】
CLDN6の前記細胞外画分が配列番号:6または配列番号:7のアミノ酸配列を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項9】
CLDN6への抗体の結合が、配列番号:6または配列番号:7のアミノ酸配列内に位置するエピトープへの結合を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項10】
配列番号:6または配列番号:7のアミノ酸配列を有するペプチドもしくは免疫学的に等価のペプチド、または前記ペプチドを発現する核酸もしくは宿主細胞で動物を免疫する工程を含む方法によって得られる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項11】
CLDN6が配列番号:2のアミノ酸配列または配列番号:8のアミノ酸配列を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項12】
配列番号:2のアミノ酸配列を有するCLDN6に結合することができ、かつ配列番号:8のアミノ酸配列を有するCLDN6に結合することができる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項13】
以下の活性:
(i)CLDN6を発現する細胞の死滅化、
(ii)CLDN6を発現する細胞の増殖の阻害、
(iii)CLDN6を発現する細胞のコロニー形成の阻害、
(iv)定着腫瘍の寛解を媒介すること、
(v)腫瘍の形成または再形成を防止すること、および
(vi)CLDN6を発現する細胞の転移の阻害
の1またはそれ以上を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項14】
CLDN6をその天然立体配座で担持する細胞に対して1またはそれ以上の免疫エフェクター機能を示す、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項15】
1またはそれ以上の免疫エフェクター機能が、補体依存性細胞傷害(CDC)、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、アポトーシスの誘導、および増殖の阻害からなる群より選択され、好ましくはエフェクター機能がADCCおよび/またはCDCである、請求項14に記載の抗体。
【請求項16】
前記1もしくはそれ以上の活性または1もしくはそれ以上の免疫エフェクター機能が、CLDN6の細胞外画分内に位置するエピトープへの前記抗体の結合によって誘導される、請求項13〜15のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項17】
CLDN6の前記細胞外画分が配列番号:6または配列番号:7のアミノ酸配列を含む、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
CLDN6を発現する前記細胞またはCLDN6をその天然立体配座で担持する細胞が腫瘍細胞である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項19】
CLDN6を発現する前記細胞またはCLDN6をその天然立体配座で担持する細胞が癌細胞である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項20】
前記癌細胞が、卵巣癌、特に卵巣腺癌および卵巣奇形癌、小細胞肺癌(SCLC)および非小細胞肺癌(NSCLC)を含む肺癌、特に扁平上皮肺癌および腺癌、胃癌、乳癌、肝癌、膵癌、皮膚癌、特に基底細胞癌および扁平上皮癌、悪性黒色腫、頭頸部癌、特に悪性多形腺腫、肉腫、特に滑膜肉腫および癌肉腫、胆管癌、膀胱の癌、特に移行上皮癌および乳頭状癌、腎癌、特に腎明細胞癌および乳頭状腎細胞癌を含む腎細胞癌、結腸癌、回腸の癌を含む小腸癌、特に小腸腺癌および回腸の腺癌、精巣胎児性癌、胎盤絨毛癌、子宮頸癌、精巣癌、特に精巣セミノーマ、精巣奇形腫および精巣胎児性癌、子宮癌、奇形癌または胎生期癌などの生殖細胞腫瘍、特に精巣の生殖細胞腫瘍、ならびにそれらの転移形態からなる群より選択される癌に由来する、請求項19に記載の抗体。
【請求項21】
モノクローナル、キメラ、ヒトもしくはヒト化抗体、または抗体のフラグメントである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項22】
天然立体配座のCLDN6の1またはそれ以上のエピトープに結合することができる、請求項1〜21のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項23】
(i)アクセッション番号DSM ACC3067(GT512muMAB 59A)、DSM ACC3068(GT512muMAB 60A)、DSM ACC3069(GT512muMAB 61D)、DSM ACC3070(GT512muMAB 64A)、DSM ACC3071(GT512muMAB 65A)、DSM ACC3072(GT512muMAB 66B)、DSM ACC3073(GT512muMAB 67A)、DSM ACC3089(GT512muMAB 55A)またはDSM ACC3090(GT512muMAB 89A)の下で寄託されたクローンによって産生されるまたは前記クローンから得られる抗体、(ii)(i)の下にある抗体のキメラまたはヒト化形態である抗体、(iii)(i)の下にある抗体の特異性を有する抗体、および(iv)(i)の下にある抗体の抗原結合部分または抗原結合部位を含む抗体からなる群より選択される抗体。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体を産生することができるハイブリドーマ。
【請求項25】
アクセッション番号DSM ACC3067(GT512muMAB 59A)、DSM ACC3068(GT512muMAB 60A)、DSM ACC3069(GT512muMAB 61D)、DSM ACC3070(GT512muMAB 64A)、DSM ACC3071(GT512muMAB 65A)、DSM ACC3072(GT512muMAB 66B)、DSM ACC3073(GT512muMAB 67A)、DSM ACC3089(GT512muMAB 55A)またはDSM ACC3090(GT512muMAB 89A)の下で寄託されたハイブリドーマ。
【請求項26】
治療薬に共役された請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体を含むコンジュゲート。
【請求項27】
前記治療薬が、毒素、放射性同位体、薬剤または細胞傷害性薬物である、請求項26に記載のコンジュゲート。
【請求項28】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体および/または請求項26もしくは27に記載のコンジュゲート、および医薬的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項29】
細胞の増殖を阻害する方法であって、CLDN6を発現し、その細胞表面とCLDN6の会合を特徴とする、前記細胞を請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体および/または請求項26もしくは27に記載のコンジュゲートと接触させることを含む方法。
【請求項30】
細胞を死滅させる方法であって、CLDN6を発現し、その細胞表面とCLDN6の会合を特徴とする、前記細胞を請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体および/または請求項26もしくは27に記載のコンジュゲートと接触させることを含む方法。
【請求項31】
細胞が関与する疾患または障害を治療するまたは予防する方法であって、被験者において、CLDN6を発現し、その細胞表面とCLDN6の会合を特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体、請求項26もしくは27に記載のコンジュゲートまたは請求項28に記載の医薬組成物を前記被験者に投与することを含む方法。
【請求項32】
前記疾患または前記障害が腫瘍関連疾患である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記腫瘍関連疾患が癌である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記癌が、卵巣癌、特に卵巣腺癌および卵巣奇形癌、小細胞肺癌(SCLC)および非小細胞肺癌(NSCLC)を含む肺癌、特に扁平上皮肺癌および腺癌、胃癌、乳癌、肝癌、膵癌、皮膚癌、特に基底細胞癌および扁平上皮癌、悪性黒色腫、頭頸部癌、特に悪性多形腺腫、肉腫、特に滑膜肉腫および癌肉腫、胆管癌、膀胱の癌、特に移行上皮癌および乳頭状癌、腎癌、特に腎明細胞癌および乳頭状腎細胞癌を含む腎細胞癌、結腸癌、回腸の癌を含む小腸癌、特に小腸腺癌および回腸の腺癌、精巣胎児性癌、胎盤絨毛癌、子宮頸癌、精巣癌、特に精巣セミノーマ、精巣奇形腫および精巣胎児性癌、子宮癌、奇形癌または胎生期癌などの生殖細胞腫瘍、特に精巣の生殖細胞腫瘍、ならびにそれらの転移形態からなる群より選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
細胞の転移拡大を阻害する方法であって、CLDN6を発現し、その細胞表面とCLDN6の会合を特徴とする、前記細胞を請求項1〜23のいずれか一項に記載の抗体および/または請求項26もしくは27に記載のコンジュゲートと接触させることを含む方法。

【図1】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図17】
image rotate

【図22A】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図10】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22B】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate


【公表番号】特表2013−510808(P2013−510808A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538239(P2012−538239)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006888
【国際公開番号】WO2011/057788
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(504346260)ガニメド ファーマシューティカルズ アーゲー (21)
【出願人】(509256849)
【氏名又は名称原語表記】JOHANNES GUTENBERG−UNIVERSITAET MAINZ
【住所又は居所原語表記】Saarstrasse 21, 55122 Mainz, Germany
【Fターム(参考)】