説明

クーポン情報提供システム、クーポン情報提供方法およびクーポン情報提供装置

【課題】メーカーにとって個人情報の管理コストを発生させずに、メーカーが消費者動向に応じたサービスを消費者に提供するクーポン情報提供システムを提供する。
【解決手段】メーカーサーバが、ユーザに販売された商品を少なくともユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を受信し、ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付け、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報の入力を受付け、クーポン情報サーバが、小売業者サーバに記憶された販売情報を前記メーカーサーバに送信し、小売業者サーバが、メーカーサーバに入力されたクーポン提供パターンと、ユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応するユーザ属性情報に応じたクーポン情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに応じたクーポン情報を提供するクーポン情報提供システム、クーポン情報提供方法およびクーポン情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者に商品を販売する小売業者は、消費者の氏名や住所などの個人情報の申請を受付けてユーザ登録を行い、登録されたユーザに対して様々なサービスを提供している。例えば、小売業者は、会員登録されたユーザに対し、ユーザを識別するユーザIDなどが記憶された会員カードを発行する。ユーザが、小売店において商品を購入する際に会員カードを提示すると、小売業者によって購入金額に応じたポイントが発行され、ポイントに応じて価格の値引き等が行なわれる。あるいは、ユーザが商品を購入する際、会員カードに記憶されたユーザIDと、購入した商品の商品名や種別、価格などが対応付けられた購買履歴として、小売業者のPOS(Point of sales)システムなどの記憶装置に記憶される。小売業者は、このようなユーザの購買履歴に基づいて、ユーザの属性に応じた購買傾向等を分析し、分析結果に応じた商品の宣伝、価格割引、クーポンの発行などのサービス提供を行なっている。
特許文献1には、予め登録されたユーザの氏名、生年月日、性別、住所などの個人情報に応じて、定められたクーポンを配信する技術が示されている。特許文献2には、地上デジタル放送のデータ放送にクーポン情報を付加することにより、クーポン情報取得のための通信費用を発生させずに、簡易にクーポンサービスを提供する技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−94406号公報
【特許文献2】特開2007−249342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、小売業者は消費者との直接の接点を持つため、ユーザ毎の属性や購買傾向に応じて宣伝やサービスの提供を行なうことが可能であるが、小売業者によって販売される商品を製造するメーカーは、消費者との直接の接点を持ち難いため、消費者の属性や購買の傾向を特定したサービスの提供が困難である場合がある。このため、一般的に、メーカーはテレビや雑誌などのマスメディアへの広告を通じて、不特定多数の消費者に向けてブランドイメージの向上や新製品の宣伝を行なっている。ここで、小売業者だけでなくメーカーにとっても、消費者毎の属性や購買の傾向に応じて宣伝やサービスを行い、効果的、効率的なマーケティングを行なうことが望ましい。
【0005】
そこで、小売業者が有する消費者の情報をメーカーに引き渡し、メーカーが消費者動向の分析を行なうことが考えられるが、近年では個人情報の取り扱いに関心が高まっており、法制度の整備も進んでいる。これにより、消費者を特定するような個人情報を、消費者の意思に基づかずに小売業者からメーカーに渡すことはできない。また、個人情報の取り扱いには、法制度等の要請に基づいて管理を行うための管理コストが必要となり、メーカーが個人情報を取得すれば、メーカーは相応の個人情報の管理コストを負担することになる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、メーカーにとって個人情報の管理コストを発生させずに、メーカーが消費者動向に応じたサービスを消費者に提供することを可能にするクーポン情報提供システム、クーポン情報提供方法およびクーポン情報提供装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、ユーザに商品の販売を行なう小売業者の小売業者サーバと、メーカーサーバおよび小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報サーバと、を備えたクーポン情報提供システムであって、メーカーサーバは、クーポン情報サーバから、ユーザに販売された商品を、少なくともユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を受信する販売情報受信部と、ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付けるクーポン情報入力部と、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターンの入力を受付けるクーポン提供パターン入力部と、を備え、クーポン情報サーバは、小売業者サーバに記憶される販売情報を、メーカーサーバに送信する販売情報送信部と、クーポン情報が記憶されるクーポン情報記憶部と、クーポン提供パターン入力部に入力されたクーポン提供条件と、クーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報が記憶されるクーポン提供パターン記憶部と、を備え、小売業者サーバは、販売情報が記憶される販売情報記憶部と、ユーザを識別する識別情報と、ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ属性情報記憶部と、クーポン提供パターン記憶部に記憶されたクーポン提供パターンと、ユーザ属性情報記憶部に記憶されたユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応するユーザ属性情報に応じたクーポン情報を出力するクーポン情報出力部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述の小売業者サーバのユーザ情報記憶部には、ユーザに予め所持される携帯情報媒体に記憶された媒体識別情報に対応付けて、ユーザ属性情報が記憶されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、ユーザに販売された商品を、少なくともユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報が記憶される販売情報記憶部およびユーザを識別する識別情報とユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ属性情報記憶部とを備える小売業者の小売業者サーバと、メーカーサーバおよび小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報サーバと、を備えたクーポン情報提供システムのクーポン提供方法であって、メーカーサーバが、クーポン情報サーバから販売情報を受信し、ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付け、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報の入力を受付け、クーポン情報サーバが、小売業者サーバに記憶された販売情報をメーカーサーバに送信し、小売業者サーバが、メーカーサーバに入力されたクーポン提供パターンと、ユーザ属性情報記憶部に記憶されたユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応するユーザ属性情報に応じたクーポン情報を出力することを特徴とするクーポン情報提供方法である。
【0010】
また、本発明は、ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、ユーザに商品の販売を行なう小売業者の小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報提供装置であって、メーカーサーバから受信した、ユーザに提供する特典を示すクーポン情報が記憶されるクーポン情報記憶部と、メーカーサーバから受信した、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報が記憶されるクーポン提供パターン記憶部と、ユーザを識別する識別情報と、ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ情報記憶部と、ユーザに販売された商品を少なくともユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を、メーカーサーバに送信する販売情報送信部と、クーポン提供パターン記憶部に記憶されたクーポン提供パターンと、ユーザ属性情報記憶部に記憶されたユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応するユーザ属性情報に応じたクーポン情報を出力するクーポン情報出力部と、を備えることを特徴とするクーポン情報提供装置である。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、メーカーサーバが、クーポン情報サーバからユーザに販売された商品を少なくともユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を受信し、ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付け、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報の入力を受付け、クーポン情報サーバが、小売業者サーバに記憶された販売情報を前記メーカーサーバに送信し、小売業者サーバが、メーカーサーバに入力されたクーポン提供パターンと、ユーザ属性情報記憶部に記憶されたユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応するユーザ属性情報に応じたクーポン情報を出力するようにしたので、メーカーサーバは、小売店によってユーザに販売された商品をユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を受信することができるとともに、属性に応じてユーザに提供するクーポン情報の入力を受付けて、小売業者サーバによってクーポン情報を出力することが可能となる。これにより、メーカーは、個人を特定するいわゆる個人情報を取得することなく、商品が販売されたユーザの属性に応じたクーポン情報をユーザに提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態によるクーポン情報提供システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるクーポン情報のデータ例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態によるクーポン選択画面の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるユーザ登録画面の例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるユーザ属性情報のデータ例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるクーポン提供パターンのデータ例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるクーポン情報提供システムの動作例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態によるクーポン情報提供システムを拡張した例を示す機能図である。
【図9】本発明の一実施形態によるクーポン情報提供システムを拡張した例を示す機能図である。
【図10】本発明の一実施形態によるクーポン情報提供システムを拡張した例を示す機能図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるクーポン情報提供システム1の構成を示すブロック図である。クーポン情報提供システム1は、携帯情報媒体100と、クーポン情報出力装置200と、ユーザ属性情報登録装置300と、POS端末400と、小売業者サーバ500と、クーポン情報サーバ600と、メーカーサーバ700とを備えている。ここで、本実施形態におけるクーポン情報は、ユーザに与えられる何らかの特典を示す情報であり、例えば、商品価格の割引率、値引き額や、ポイントや景品の進呈など様々な特典を示す情報である。
【0014】
携帯情報媒体100は、消費者であるユーザに所持されるものであり、IC(Integrated Circuit)チップ110を備える情報媒体である。ICチップ110は、情報の記録や演算を行う集積回路であり、自身に対応するICリーダと非接触による無線通信を行う。識別情報記憶部111は、ICチップ110に設けられており、ICチップ110を識別する媒体ID(Identifier)が記憶されている。媒体IDは、例えば、ICチップの製造元や、製造月日、製造番号に応じてICチップを一意に識別する番号である。例えば、ICチップにFeliCa(登録商標)を適用する場合には、ICチップの製造番号であるIDmが適用できる。携帯情報媒体100には、このようなICチップを備える携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ICカードなどが適用できる。図1には、1台の携帯情報媒体100を示して説明するが、小売店に来店して商品を購入する複数のユーザが所持するそれぞれの携帯情報媒体100がクーポン情報提供システム1によるサービスを利用して良い。
【0015】
クーポン情報出力装置200と、ユーザ属性情報登録装置300と、POS端末400とは、小売業者が運営する小売店50に設置され、入力部、出力部、制御部、演算部、記憶部を備えたコンピュータ装置であり、ネットワークを介して小売業者サーバ500に接続される。本実施形態では、小売店は複数の店舗を有する小売業者のドラッグストアである場合について説明する。図1には、クーポン情報出力装置200、ユーザ属性情報登録装置300、POS端末400のコンピュータ装置をそれぞれ1台ずつ示して説明するが、このようなコンピュータ装置を1店舗に複数台設置しても良い。また、複数の小売店50のそれぞれに設置されたクーポン情報出力装置200等のコンピュータ装置が、小売業者サーバ500に接続される構成として良い。
【0016】
クーポン情報出力装置200は、携帯情報媒体100に備えられるICチップ110と非接触による無線通信を行うICリーダの機能を備え、小売業者サーバ500から送信された複数のクーポン情報のうち、携帯情報媒体100から読み出した媒体IDに対応するクーポン情報を出力する。クーポン情報出力装置200には、例えば、いわゆるキオスク端末、マルチメディアステーション(MMS)、マルチメディアキオスク(MMK)のようなコンピュータ装置である。クーポン情報出力装置200は、表示部と入力部を兼ねるタッチパネルによる情報の表示や入力、またネットワークを介した他の情報通信機器と情報通信を行う。また、クーポン情報出力装置200は、クーポン情報出力部230と、クーポン情報記憶部210と、クーポン検索部220とを備えている。
【0017】
クーポン情報記憶部210には、ユーザに提供するクーポン情報が記憶される。クーポン情報には、小売店50によって販売される商品の各メーカーの担当者によってメーカーサーバ700に入力され、クーポン情報サーバ600と小売業者サーバ500とを介して送信されたクーポンの内容を示す情報が含まれる。図2は、クーポン情報記憶部210に記憶されるクーポン情報のデータ例を示す図である。クーポン情報には、クーポン識別情報、画像情報、対象商品識別情報、特典内容などの情報が含まれる。クーポン識別情報は、クーポンを識別する情報であり、文字列、数値またはその組み合わせによって表される。画像情報は、クーポンによる特典の対象となる商品を示す画像であり、クーポン情報出力装置200が備えるタッチパネル等の表示部に表示される。ここで、画像情報は静止画でも良いし、動画CM(commercial message)でも良い。対象商品識別情報は、クーポンによる特典の対象となる商品を識別する情報である。ここで、対象商品識別情報は、商品について定められたJANコードなどのバーコードであっても良い。特典内容は、商品の割引率や値引き額、またはサンプル商品を提供するなどの特典の内容を示す情報である。
【0018】
図1に戻り、クーポン検索部220は、クーポン情報出力装置200のICリーダによって携帯情報媒体100から読み出された媒体IDに対応するユーザ別クーポンリストを、小売業者サーバ500のユーザ別クーポンリスト記憶部570から読み出す。ユーザ別クーポンリストは、媒体IDに対応するユーザに対して提供するクーポン識別情報のリストである。また、クーポン検索部220は、ユーザ別クーポンリスト記憶部570から読み出したユーザ別クーポンリストに示されるクーポン情報をクーポン情報記憶部210から抽出する。
【0019】
クーポン情報出力部230は、クーポン情報記憶部210に記憶されたクーポン情報のうち、クーポン検索部220によって抽出されたクーポン情報を出力する。ここで、クーポン情報出力部230は、クーポン情報に含まれる画像情報やバーコード等の情報を、予め備えられた紙媒体に印刷し、クーポン券として出力する。クーポン情報出力部230は、クーポン検索部220によって複数のクーポン情報が抽出された場合には、複数のクーポン情報をタッチパネルに表示させ、ユーザに選択されたクーポン情報に対応するクーポン券のみを紙媒体に印刷するようにしても良い。例えば、図3は、クーポン情報出力装置200が備えるタッチパネルに複数のクーポン情報が表示されるクーポン選択画面の例を示す図である。ここで、タッチパネルに表意された符号a、符号b、符号c、符号dのいずれかの画像が押下されて選択され、符号eに示す「発券」ボタンが押下されると、クーポン情報出力装置200は、選択されたクーポン情報に対応するクーポン券を紙媒体に印刷する。
【0020】
図1に戻り、ユーザ属性情報登録装置300は、クーポン情報出力装置200と同様に、携帯情報媒体100に備えられるICチップ110と非接触による無線通信を行うICリーダの機能や、他の情報通信機器との情報通信を行う機能、タッチパネルによる情報の表示や入力を行なう機能を備えたキオスク端末のような情報通信端末である。ユーザ属性情報登録装置300は、携帯情報媒体100のICチップ110から媒体IDを読み出すと、ユーザの性別と年代とのユーザの属性情報の入力を受付ける。図4は、ユーザ属性情報登録装置300のタッチパネルに表示されるユーザ登録画面の例を示す図である。性別としては、「男」と「女」とが選択肢として表示され、年代としては、例えば「10代」、「20代」、「30代」、「40代」、「50代」などが表示される。ここで、ユーザ属性情報登録装置300に入力されるユーザ属性情報は、性別と年代とのいずれかのみの情報でも良いし、上述のようにその双方でも良いし、ユーザの個人を特定しないその他の属性を示す情報であっても良い。例えば、ユーザ属性情報には、ユーザの住んでいる地域を示す情報などが含まれるようにして良い。すなわち、ユーザ属性情報には、消費者動向等のマーケティングに有用なユーザの属性を示す情報であって、個人を特定するいわゆる個人情報ではない情報が適用できる。
【0021】
図1に戻り、POS端末400は、予め定められた小売業者のPOSシステムに接続され、小売店50に設置されるPOSレジスタである。POS端末400は、ユーザが購入する商品の精算処理を行う。精算処理とは、例えば、商品に付されたJANコードなどのバーコードの読み取りを行う処理や、読み取ったJANコードに対応する商品名や価格などを検索して抽出する処理、レシートを印刷する処理などを含む。また、POS端末400は、ユーザの携帯情報媒体100に記憶された媒体IDを読み出すICリーダの機能を備えており、精算処理時には、ユーザの携帯情報媒体100から読み取った媒体IDとユーザに販売した商品の情報が含まれる販売情報とを対応付けて小売業者サーバ500に送信する。
【0022】
小売業者サーバ500は、複数の小売店50に設置されるそれぞれのクーポン情報出力装置200、ユーザ属性情報登録装置300およびPOS端末400にネットワークを介して接続されたコンピュータ装置である。小売業者サーバ500は、クーポン情報送信部510と、クーポン情報記憶部520と、ユーザ属性情報記憶部530と、販売情報処理部540と、ユーザ別購買情報記憶部550と、ユーザ別クーポンリスト生成部560と、ユーザ別クーポンリスト記憶部570とを備えている。
【0023】
クーポン情報送信部510は、クーポン情報記憶部520に記憶されたクーポン情報をクーポン情報出力装置200に送信する。クーポン情報記憶部520には、ユーザに提供するクーポン情報が記憶される。
ユーザ属性情報記憶部530には、ユーザ属性情報登録装置300に入力されたユーザの属性情報と、属性情報に対応するユーザの携帯情報媒体100の媒体IDが記憶される。図5は、ユーザ属性情報記憶部530に記憶されるユーザ属性情報のデータ例を示す図である。ユーザ属性情報には、例えば、ユーザID、媒体ID、性別、年代との情報が含まれる。ユーザIDは、ユーザを識別する情報であり、ユーザ属性情報がユーザ属性情報登録装置300から送信された際に小売業者サーバ500によって生成される。
【0024】
販売情報処理部540は、POS端末400が精算処理を行った際の販売情報を受信し、ユーザID毎にユーザ別購買情報記憶部550に記憶させる。ここで、販売情報処理部540は、POS端末400が商品を販売した際に読み取ったユーザの携帯情報媒体100の媒体IDを受信し、受信した媒体IDに対応するユーザIDをユーザ属性情報記憶部530から読み出す。販売情報処理部540は、ユーザ属性情報記憶部530から読み出したユーザIDと、POS端末400から受信した販売情報とを対応付けたユーザ別購買情報を、ユーザ別購買情報記憶部550に記憶させる。ユーザ別購買情報には、商品を購買したユーザのユーザID、購買した商品の識別情報、購買価格、購買日時、精算時のクーポン券利用の有無などの情報が含まれる。
【0025】
ユーザ別クーポンリスト生成部560は、ユーザ属性情報記憶部530に記憶されたユーザ属性情報と、ユーザ別購買情報記憶部550に記憶された購買情報と、クーポン情報サーバ600のクーポン提供パターン記憶部630に記憶されたクーポン提供パターンとに基づいて、ユーザ毎に提供するクーポン情報のリストを生成する。クーポン提供パターンは、クーポン情報の提供対象となるユーザの属性を示すクーポン提供条件と、クーポン提供条件に応じたクーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられた情報であり、メーカーの担当者によってメーカーサーバ700に入力され送信される情報である。
ユーザ別クーポンリスト記憶部570には、ユーザ別クーポンリスト生成部560によって生成されたユーザ別クーポンリストが記憶される。
【0026】
クーポン情報サーバ600は、小売業者サーバ500と、複数のメーカーサーバ700とに接続されたコンピュータ装置である。クーポン情報サーバ600は、クーポン情報送信部610と、クーポン情報記憶部620と、クーポン提供パターン記憶部630と、カテゴリ定義情報記憶部640と、カテゴリ集計部650とを備えている。
クーポン情報送信部610は、クーポン情報記憶部620に記憶されたクーポン情報を小売業者サーバ500に送信する。クーポン情報記憶部620には、ユーザに提供するクーポン情報が記憶される。
【0027】
クーポン提供パターン記憶部630には、クーポン提供パターン入力部720に入力され、送信されたクーポン提供パターンが記憶される。図6は、クーポン提供パターンのデータ例を示す図である。クーポン提供パターンは、クーポンの提供対象のユーザの属性を示すクーポン提供条件と、提供するクーポンの識別情報とが対応付けられた情報である。クーポンの提供条件は、例えば、性別、年代、購買履歴などの情報によって示されるクーポン提供対象のターゲットを示す情報である。図6の例では、性別が「女」であり、年代が「20代」であるユーザに対しては、クーポン識別情報が「1」であるクーポンを提供することが示される。また、性別が「女」であり、年代が「30代」であるユーザに対しては、クーポン識別情報が「2」であるクーポンを提供することが示される。また、性別が「女」であり、年代が「20代」であり、カテゴリが「化粧水」かつメーカーが「A社」である商品を購入したユーザに対しては、クーポン識別情報が「3」であるクーポンを提供することが示される。このように、クーポン提供パターンには、「20代女性」、「30代女性」のように、ユーザの属性に基づいて提供されるクーポンと、購買履歴のカテゴリ、会社などに基づいて提供されるクーポンとが含まれるようにして良い。このように、購買履歴に対応付けて提供するクーポンを対応付けるようにすれば、メーカーは自社の製品を購買したユーザに対して特に割引率の高い優待クーポンを提供するなどのサービスを提供することが可能となる。ここでは、例えば購買回数に応じてクーポンの割引率を上げるような設定を行うこともできる。
【0028】
カテゴリ定義情報記憶部640には、メーカーサーバ700から送信されたカテゴリ定義情報が記憶される。カテゴリ定義情報は、小売店50によって販売される商品の識別情報毎に、対応するカテゴリが対応付けられた情報である。カテゴリには、例えば、「化粧水」、「ファンデーション」、「マスカラ」、などのカテゴリが適用できる。
カテゴリ集計部650は、ユーザ別購買情報記憶部550から読み出した販売情報と、カテゴリ定義情報記憶部640から読み出したカテゴリ情報とに基づいて、カテゴリ別の販売情報を生成し、カテゴリ別販売情報受信部740に送信する。
【0029】
メーカーサーバ700は、小売店50によって販売される商品のメーカーの情報を管理するコンピュータ装置である。メーカーサーバ700は、クーポン情報入力部710と、クーポン提供パターン入力部720と、カテゴリ定義情報入力部730と、カテゴリ別販売情報受信部740とを備えている。図1には、1台のメーカーサーバ700を示して説明するが、小売店50によって販売される商品の各メーカーのメーカーサーバ700に接続される構成として良い。
【0030】
クーポン情報入力部710には、メーカーの担当者によってクーポン情報が入力される。クーポン情報は、図2に示したようなデータを含む情報である。
クーポン提供パターン入力部720は、メーカーの担当者からのクーポン提供パターンの入力を受付ける。クーポン提供パターンは、図6に示したようなデータを含む情報である。ここで、クーポン情報とクーポン提供パターンとは、担当者によってクーポン識別情報が入力されない状態で対応付けられてメーカーサーバ700に入力されることとしても良い。この場合、クーポン情報とクーポン提供パターンとがクーポン情報サーバ600に送信された際に、クーポン情報サーバ600が複数のメーカーサーバ700から送信されたクーポン情報に応じてクーポン識別情報を生成し、クーポン情報とクーポン提供パターンとに対応付けて記憶する構成としても良い。
【0031】
カテゴリ定義情報入力部730には、メーカーの担当者によってカテゴリ定義情報が入力される。カテゴリ別販売情報受信部740は、クーポン情報サーバ600から送信されるカテゴリ別販売情報を受信する。メーカーサーバ700は、カテゴリ別販売情報受信部740が受信したカテゴリ別販売情報を自身が備える表示部に表示する。メーカーの担当者は、メーカーサーバ700に表示されたカテゴリ別販売情報を参照することで、小売店50において販売される商品の消費者動向を知ることができる。
【0032】
次に、図7を参照して、本発明によるクーポン情報提供システム1が、ユーザに応じたクーポンを発行する動作例を説明する。
小売店50に来店したユーザは、自身が予め所持する携帯情報媒体100を、ユーザ属性情報登録装置300のICリーダに近接させる。ユーザ属性情報登録装置300のICリーダは、自身の通信領域に携帯情報媒体100を検出すると、携帯情報媒体100に記憶された体IDを読み出す。ユーザ属性情報登録装置300は、タッチパネルの表示部にユーザ登録画面を表示させる。ユーザによって性別と年代とが入力されると、ユーザ属性情報登録装置300は、読み出した媒体IDと、入力された性別と年代との情報を小売業者サーバ500に送信する(ステップS1)。
【0033】
小売業者サーバ500は、ステップS1で携帯情報媒体100から送信された情報を受信すると、ユーザIDを生成し、ユーザ属性情報記憶部530に記憶させる。また、小売店50のPOS端末400から販売情報が送信された場合には、小売業者サーバ500の販売情報処理部540が、販売処理を行い、ユーザID毎の購買情報をユーザ別購買情報記憶部550に記憶させる(ステップS2)。クーポン情報サーバ600のカテゴリ集計部650は、ユーザ別購買情報記憶部550に記憶されたユーザ別購買情報を読み出す(ステップS3)。カテゴリ集計部650は、読み出したユーザ別購買情報と、カテゴリ定義情報記憶部640に記憶されたカテゴリ定義情報に基づいてカテゴリ集計を行ない、カテゴリ別購買情報を生成し(ステップS4)、メーカーサーバ700に送信する(ステップS5)。
【0034】
また、メーカーサーバ700は、クーポン情報サーバ600から送信されたカテゴリ別購買情報を表示部に表示させる。メーカーの担当者は、メーカーサーバ700に表示されたカテゴリ別購買情報に基づいて、どのような属性を持ち、どのような購買履歴を持つユーザに、どのようなクーポンを提供することが有効であるかを判断する。メーカーサーバ700のクーポン情報入力部710は、ユーザからのクーポン情報の入力を受け受け、クーポン提供パターン入力部720は、ユーザからのクーポン提供パターンの入力を受け受ける。メーカーサーバ700は、入力されたクーポン提供パターンとクーポン情報とをクーポン情報サーバ600に送信する(ステップS6)。クーポン情報サーバ600は、メーカーサーバ700から送信されたクーポン情報をクーポン情報記憶部620に記憶させ、クーポン提供パターンをクーポン提供パターン記憶部630に記憶させる。
【0035】
クーポン情報サーバ600は、クーポン情報記憶部620に記憶されたクーポン情報と、クーポン提供パターン記憶部630に記憶されたクーポン提供パターンとを小売業者サーバ500に送信する(ステップS7)。そして、小売店50において、ユーザがクーポン情報出力装置200のICリーダに携帯情報媒体100を近接させると、クーポン情報出力装置200は、携帯情報媒体100に記憶された媒体IDを読み出す。クーポン情報出力装置200のクーポン検索部220は、読み出した媒体IDを小売業者サーバ500に送信する。
【0036】
小売業者サーバ500のユーザ別クーポンリスト記憶部570は、クーポン情報出力装置200から送信された媒体IDに対応するユーザ属性情報を、ユーザ属性情報記憶部530から読み出し、読み出したユーザIDに対応付けられてユーザ別購買情報記憶部550に記憶された購買情報と、ユーザ別クーポンリスト生成部560に記憶されたクーポンリストとに基づいて、ユーザIDに対応するユーザ別クーポンリストを生成する(ステップS8)。小売業者サーバ500は、生成したユーザ別クーポンリストに含まれるクーポン識別情報に対応するクーポン情報を、クーポン情報出力装置200に送信する(ステップS9)。クーポン情報出力装置200は、小売業者サーバ500から送信されたクーポン情報を、紙媒体に印刷して出力する。これにより、ユーザは、このように出力されたクーポンを用いて商品の購入を行なうことができる。
【0037】
図8、図9、図10は、本実施形態におけるクーポン情報提供システム1にポイントサービス等を付加した機能を説明する図である。図8の符号aに示すように、クーポン情報出力装置200は、ユーザIDに対応付けられて記憶されたポイントを表示部に表示させる機能を備える構成としても良い。また、図9の符号aに示すように、小売業者サーバ500は、クーポン提供パターンとクーポン情報とに基づいてユーザ別クーポンリストを生成する際、クーポンに応じた表示ランクの入力を受付け、入力された表示ランクに応じて、クーポン情報出力装置200に複数のクーポンが表示される場合に上位に表示されるクーポンを制御する構成としても良い。また、図10の符号aに示されるように、クーポン情報サーバ600のクーポン情報送信部610が、クーポン情報記憶部620に記憶されたクーポン情報を小売業者サーバ500に送信する際には、クーポン情報記憶部620に記憶された複数のクーポン情報のうちいずれのクーポン情報が既に小売業者サーバ500にされたかを記憶するようにし、前回送信時より新たに追加または更新されたクーポン情報のみを、クーポン情報差分として小売業者サーバ500に送信するようにしても良い。また、図10の符号bと符号cとに示されるように、クーポン情報出力装置200によって発行されたクーポンの実績と、POS端末400によって精算処理が行われる際に利用されたクーポンの実績とをメーカーサーバ700が受信するようにして、クーポンの発行実績と利用実績とを比較して分析することができるようにしても良い。
【0038】
なお、本実施形態では、クーポン情報出力装置200のクーポン情報出力部230は、クーポン情報を紙媒体に印刷して出力することとしたが、クーポン情報出力装置200が備えるICリーダはICチップに情報を書き込む機能を備えるICリーダ/ライタであることとして、クーポン情報を携帯情報媒体100のICチップ110に記憶させるようにしても良い。
【0039】
また、本実施形態では、クーポン情報出力装置200とユーザ属性情報登録装置300との異なるコンピュータ装置を小売店50に設置し、クーポン情報出力装置200またはユーザ属性情報登録装置300を利用したいユーザが複数いる場合に利用するユーザを分散させて混雑を緩和する構成としたが、クーポン情報出力装置200とユーザ属性情報登録装置300とが備える機能を同一のコンピュータ装置が備える構成としても良い。
【0040】
また、本実施形態では、クーポン情報出力装置200やユーザ属性情報登録装置300は、表示部と入力部との機能を兼ねるタッチパネルを備えることとして説明したが、クーポン情報出力装置200やユーザ属性情報登録装置300は、情報を表示する表示部と、情報の入力を受付ける表示部とを別に備えることとしても良い。例えば、表示部として液晶ディスプレイが適用でき、入力部としてキーボードなどが適用できる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、メーカーは、ユーザ個人を特定しないがマーケティングに有用である属性情報に応じた消費者動向の情報を取得することができるとともに、取得した消費者動向に応じたクーポンをユーザに提供することができる。すなわち、小売店50によって商品が販売されるメーカーが得るユーザの情報は、性別と年代の情報のみである。このような情報は、個人を特定するものではないためいわゆる個人情報にあたるものではないが、消費者動向を知るためには有用な情報である。このため、メーカーは、ユーザを特定する個人情報を得ることはなく、個人情報の管理コストの負担をかけずに消費者動向を把握でき、効率的、効果的なマーケティングを行なうことが可能となる。
【0042】
また、本実施形態によれば、クーポン情報提供システム1によるクーポンの提供を受けるユーザは、自身が所持するICチップを備える携帯情報媒体100をユーザ属性情報登録装置300に近接させて媒体IDを読み取らせ、性別と年齢とを入力するだけでユーザ登録が可能となる。これにより、ユーザは従来のように氏名、住所その他の個人情報を紙媒体等に記入する手間をかけずに、ユーザ登録を行なうことが可能である。また、ユーザは、携帯電話端末やICカードなど、近年では広く利用されるICチップを備えた携帯情報媒体100を用いてクーポン情報提供システム1を利用できる。これにより、ユーザは、クーポン情報提供システム1によるサービスの提供を受けるために新たな会員カードなどの発行を受けたり、煩雑な登録手続きを行ったりする必要がなく、ユーザにとっても利便性が高い。また、ICチップ110に記憶された媒体IDを用いることで、ユーザの一意性が担保される。また、ユーザは、例えば、携帯電話端末と、A社のICカードと、B社のICカードとのように、ICチップを備えた複数の携帯情報媒体を有する場合には、いずれの携帯情報媒体を用いてクーポン情報提供システム1のユーザとなるかを、自身で選択することが可能である。
【0043】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりクーポン情報の提供を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0044】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0045】
1 クーポン情報提供システム
50 小売店
100 携帯情報媒体
110 ICチップ
111 識別情報記憶部
200 クーポン情報出力装置
210 クーポン情報記憶部
220 クーポン検索部
230 クーポン情報出力部
300 ユーザ属性情報登録装置
400 POS端末
500 小売業者サーバ
510 クーポン情報送信部
520 クーポン情報記憶部
530 ユーザ属性情報記憶部
540 販売情報処理部
550 ユーザ別購買情報記憶部
560 ユーザ別クーポンリスト生成部
570 ユーザ別クーポンリスト記憶部
600 クーポン情報サーバ
610 クーポン情報送信部
620 クーポン情報記憶部
630 クーポン提供パターン記憶部
640 カテゴリ定義情報記憶部
650 カテゴリ集計部
700 メーカーサーバ
710 クーポン情報入力部
720 クーポン提供パターン入力部
730 カテゴリ定義情報入力部
740 カテゴリ別販売情報受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、前記ユーザに前記商品の販売を行なう小売業者の小売業者サーバと、前記メーカーサーバおよび前記小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報サーバと、を備えたクーポン情報提供システムであって、
前記メーカーサーバは、
前記クーポン情報サーバから、前記ユーザに販売された前記商品を、少なくとも前記ユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を受信する販売情報受信部と、
前記ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付けるクーポン情報入力部と、
前記クーポン情報の提供対象となる前記ユーザの属性を示すクーポン提供条件と、当該クーポン提供条件に応じた前記クーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報の入力を受付けるクーポン提供パターン入力部と、を備え、
前記クーポン情報サーバは、
前記小売業者サーバに記憶される前記販売情報を、前記メーカーサーバに送信する販売情報送信部と、
前記クーポン情報が記憶されるクーポン情報記憶部と、
前記クーポン提供パターン入力部に入力された前記クーポン提供条件と、前記クーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報が記憶されるクーポン提供パターン記憶部と、を備え、
前記小売業者サーバは、
前記販売情報が記憶される販売情報記憶部と、
前記ユーザを識別する識別情報と、当該ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ属性情報記憶部と、
前記クーポン提供パターン記憶部に記憶された前記クーポン提供パターンと、前記ユーザ属性情報記憶部に記憶された前記ユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応する前記ユーザ属性情報に応じた前記クーポン情報を出力するクーポン情報出力部と、
を備えることを特徴とするクーポン情報提供システム。
【請求項2】
前記小売業者サーバの前記ユーザ情報記憶部には、
前記ユーザに予め所持される携帯情報媒体に記憶された媒体識別情報に対応付けて、前記ユーザ属性情報が記憶される
ことを特徴とする請求項1に記載のクーポン情報提供システム。
【請求項3】
ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、前記ユーザに販売された前記商品を、少なくとも前記ユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報が記憶される販売情報記憶部および前記ユーザを識別する識別情報と当該ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ属性情報記憶部とを備える小売業者の小売業者サーバと、前記メーカーサーバおよび前記小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報サーバと、を備えたクーポン情報提供システムのクーポン提供方法であって、
前記メーカーサーバが、
前記クーポン情報サーバから前記販売情報を受信し、
前記ユーザに提供する特典を示すクーポン情報の入力を受付け、
前記クーポン情報の提供対象となる前記ユーザの属性を示すクーポン提供条件と、当該クーポン提供条件に応じた前記クーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報の入力を受付け、
前記クーポン情報サーバが、
前記小売業者サーバに記憶された前記販売情報を前記メーカーサーバに送信し、
前記小売業者サーバが、
前記メーカーサーバに入力された前記クーポン提供パターンと、前記ユーザ属性情報記憶部に記憶された前記ユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応する前記ユーザ属性情報に応じた前記クーポン情報を出力する
ことを特徴とするクーポン情報提供方法。
【請求項4】
ユーザに販売する商品を製造するメーカーのメーカーサーバと、前記ユーザに前記商品の販売を行なう小売業者の小売業者サーバとにネットワークを介して接続されるクーポン情報提供装置であって、
前記メーカーサーバから受信した、前記ユーザに提供する特典を示すクーポン情報が記憶されるクーポン情報記憶部と、
前記メーカーサーバから受信した、前記クーポン情報の提供対象となる前記ユーザの属性を示すクーポン提供条件と、当該クーポン提供条件に応じた前記クーポン情報を識別するクーポン識別情報とが対応付けられたクーポン提供パターン情報が記憶されるクーポン提供パターン記憶部と、
前記ユーザを識別する識別情報と、当該ユーザの属性を示すユーザ属性情報とが対応付けられて記憶されるユーザ情報記憶部と、
前記ユーザに販売された前記商品を少なくとも前記ユーザの性別と年代とのいずれかまたは双方の属性別に示す販売情報を、前記メーカーサーバに送信する販売情報送信部と、
前記クーポン提供パターン記憶部に記憶された前記クーポン提供パターンと、前記ユーザ属性情報記憶部に記憶された前記ユーザ属性情報とに基づいて、入力されるユーザ識別情報に対応する前記ユーザ属性情報に応じた前記クーポン情報を出力するクーポン情報出力部と、
を備えることを特徴とするクーポン情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−165198(P2010−165198A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7228(P2009−7228)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【出願人】(509017619)エヌ・ティ・ティ・データ・ネッツ株式会社 (1)