説明

クーポン情報発行方法

【課題】ユーザの投稿情報への対価として小売事業者において利用可能なクーポン情報を発行することによって、有用な情報を広く且つ効率的に収集することを可能とする、クーポン情報発行方法を提供することを目的とする。
【解決手段】サーバ(40)において、ユーザ機器(10、30)において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報をユーザ機器に送信し、店舗端末(70)において、クーポン情報が入力された場合にはクーポン情報に対応するクーポン券を店舗端末と接続される出力手段から発券するとともに、クーポン券発券情報をサーバに送信し、サーバにおいて、クーポン情報の送信又はクーポン券発券情報の受信がなされた場合にはユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御するステップを有することを特徴とするクーポン情報の発行方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クーポン情報発行方法に関し、特に消費者の対価相当役務に応じてクーポン情報を発行する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来型の消費活動における商流では、商品・サービスベンダー(メーカーやコンテンツプロバイダー等)と小売事業者(コンビニエンスストア等)との間では、商品・サービスベンダーからの商品・サービスの提供に対して小売事業者は金銭の支払いを行い、小売事業者と消費者との間では、小売事業者からの商品・サービスの提供に対して消費者が金銭の支払いを行っていた。このように、商品・サービスベンダーから、小売事業者を介して消費者への商品・サービスの提供という流れと、消費者から小売事業者を介して商品・サービスベンダーへの金銭の流れという大きな2つルートが形成されている。
【0003】
昨今、商品・サービスベンダーにおいて、新商品・新サービスの開発のために、消費者のニーズ、消費動向等の調査を行う必要性が高まってきている。即ち、消費者が従来製品・従来サービスについてどのような評価をしているか、今度どのような新商品・新サービスを望んでいるか等のレビューやアンケートの回答等は、商品・サービスベンダーにとって、対価相当役務として扱い得る貴重な情報と言える。
【0004】
しかしながら、商品・サービスベンダーと消費者を繋ぐ小売事業者にとっては、消費者のレビューやアンケートの回答等に対する対価を支払おうという積極的な姿勢はなく、消費者のレビューやアンケートの回答等に応じて小売事業者が提供する商品・サービスに対する対価を変更することはなかった。
【0005】
したがって、対価の無いものに対して、積極的にレビューやアンケートの回答等を行おうという消費者はそう多くは存在せず、商品・サービスベンダーにおいて、有用な情報を収集することができないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上記の不具合を解消することを可能としたクーポン情報発行方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、ユーザの投稿情報への対価として小売事業者において利用可能なクーポン情報を発行することによって、有用な情報を広く且つ効率的に収集することを可能とする、クーポン情報発行方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、小売事業者を媒介として、商品・サービスベンダーが消費者からレビューやアンケートの回答の効果的に収集することを可能とする、即ち、商品・サービスベンダーと消費者とを仲介するクーポン情報発行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るクーポン情報発行方法は、サーバにおいて、ユーザ機器において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報を前記ユーザ機器に送信し、店舗端末において、クーポン情報が入力された場合にはクーポン情報に対応するクーポン券を店舗端末と接続される出力手段から発行するとともに、クーポン券発券情報をサーバに送信し、サーバにおいて、クーポン情報の送信又はクーポン券発券情報の受信がなされた場合にはユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御するステップを有することを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るクーポン情報発行方法は、サーバにおいて、ユーザ機器において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報をユーザ機器に送信し、サーバにおいて、クーポン情報の送信がなされた場合には、ユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御するステップを有することを特徴とする。
【0011】
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係るクーポン情報発行方法は、サーバにおいて、店舗端末において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報を店舗端末に送信し、店舗端末において、クーポン情報に対応するクーポン券を店舗端末と接続される出力手段から発券し、サーバにおいて、クーポン情報の送信がなされた場合には、ユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御するステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品を入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲があると予想されるので、仲介業者は、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0013】
また、本発明によれば、一旦、クーポン情報等の発行等を行った場合には、投稿情報を受信しない限り再度のクーポン情報の発行を禁止したので、ユーザは2回目の商品・サービス等のために、さらに熱心に投稿情報を作成するものと予想される。したがって、仲介業者は、更に、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0014】
また、本発明におけるクーポン情報の発行は、小売事業者に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者は、小売事業者の店舗及び店舗設備を利用して、ユーザの投稿情報による有用な情報を幅広く収集することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下図面を参照して、本発明に係るクーポン情報発行方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0016】
図1は、本発明に係るクーポン情報発行方法を実施するためのシステムの概略構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、インターネット20には、消費者であるユーザのユーザ端末10及び/又はユーザ携帯電話30(ユーザ機器)と、クーポン情報の発行を司る仲介業者サーバ40とがアクセス可能に接続されている。また、専用ネットワーク50には、仲介業者サーバ40と、小売事業者であるコンビニエンスストア60内に配置されたMMK(マルチ・メディア・キオスク)端末70及びPOS(ポイント・オブ・セイル)レジ端末75とがアクセス可能に接続されている。
【0018】
なお、図1では、説明の都合上、1つのユーザ端末10及び1つのユーザ携帯電話30を示しているが、実際には複数のユーザ端末10及びユーザ携帯電話30がインターネット20を介して仲介業者サーバ40へアクセス可能に接続されることができる。また、図1では、1つのコンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を示しているが、実際には複数のMMK端末70及びPOSレジ端末75が専用ネットワーク50を介して仲介業者サーバ40に接続されることができる。
【0019】
図1に示すシステムにおいては、ユーザは、仲介業者サーバ40にアクセスしてクーポン情報を取得し、取得したクーポン情報をコンビニエンスストア60に持参して所望の商品と交換する。所望の商品とクーポン情報が交換されたことに応じて、仲介業者サーバ40から投稿依頼の電子メールがユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信され、送信された投稿依頼の電子メールに応じる形で、ユーザが所望の商品に関するレビューやアンケートの回答等を含む投稿情報を仲介業者サーバ40に返信する。このようにして収集されたユーザからの投稿情報は、生データとして、又は加工されて、商品・サービスベンダー80に渡されることとなる。
【0020】
なお、仲介業者は、上記の投稿情報の対価を、商品・サービスベンダー80から直接、販売促進料金、WEBサーチ料金又は公告宣伝料金として受け取っても良いし、小売事業者であるコンビニエンスストア60から商品・サービスベンダー80へ支払われる売掛金の一部として受け取るようにしても良い。
【0021】
ユーザ端末10は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM及びHD等の記録部、キーボード及びマウス等の操作部、表示部、送受信部等を有するPC(パーソナル・コンピュータ)として構成されており、インターネット20を経由して仲介業者サーバ40と接続し、予めインストールされているインターネットブラウザ及びメーラー等のアプリケーションを利用して、各種データの送受信及び電子メールの送受信を行えるように構成されている。また、ユーザ端末10には、インクジェットプリンタ等の出力装置が接続されており、ユーザ端末10が受信したクーポン情報等をプリントアウトすることができるように構成されている。
【0022】
ユーザ携帯電話30は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM及びメモリカード等の記録部、キーボード及び専用ボタン等の操作部、表示部、移動通信ネットワークにアクセスして通話や電子メール等の送受信を行うための送受信部、2次元バーコード読み取るためのデジタルカメラ等を有して構成されている。また、ユーザ携帯電話30は、インターネット20を経由して仲介業者サーバ40と接続し、予めインストールされているインターネットブラウザ及びメーラー等のアプリケーションを利用して、各種データの送受信及び電子メールの送受信を行えるように構成されている。さらに、ユーザ携帯電話30は、受信したクーポン情報を記録部に保存し、また表示部に表示することができるように構成されている。
【0023】
仲介業者サーバ40は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM及びHD等の記録部、キーボード及びマウス等の操作部、表示部、送受信部、ユーザDB(データベース)41、商品DB42、クーポンDB43等を有して構成されており、インターネット20を経由してアクセス可能なWEB上に、クーポン情報取得のための各種情報を公開し、ユーザ端末10及び/またはユーザ携帯電話30との間で、予めインストールされている各種アプリケーションを利用して、各種データの送受信及び電子メールの送受信を行えるように構成されている。また、仲介業者サーバ40は、予めインストールされている専用ネットワーク用インターフェースや各種アプリケーションソフトを利用して、専用ネットワーク50を経由してコンビニエンスストア60に配置されたMMK端末70及びPOSレジ端末75と接続して各種データの送受信を行えるように構成されている。
【0024】
MMK端末70は、タッチパネルセンサ付き表示ディスプレイ71、インクジェットプリンタ又は感熱プリンタ等の内部プリンタ72、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM及びHD等の記録部、専用ネットワーク50と接続するための専用インターフェース等を有して構成され、専用ネットワーク50を介して仲介業者サーバ40及び/又はPOSレジ端末75との間で各種情報の送受信を行えるように構成されている。なお、図1においてMMK端末70はコンビニエンスストア60に設置されているが、設置場所はコンビニエンスストアに限定されず、単独で駅構内等に設置されていても良い。
【0025】
POSレジ端末75は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM及びHD等の記録部、キーボード及び専用ボタン等の操作部、表示部、専用ネットワーク50と接続するための専用インターフェース等を有して構成され、専用ネットワーク50を介して仲介業者サーバ40及び/又はMMK端末70との間で各種情報の送受信を行えるように構成されている。また、POSレジ端末75は、コンビニエンスストア60における各種商品の購入処理業務を行うことができるように、金銭の入金及び出金のための機構、レシートのプリント出力機構、支払い時のユーザの年齢範囲、性別、客層を入力するための専用ボタン等も有している。
【0026】
なお、POSレジ端末75におけるユーザの年齢範囲は、例えば、10代、20代、30代というように10歳の幅で入力できるように構成されている。また、客層は、例えば、学生、OL、会社員、主婦等に分けて入力することができるように構成されている。支払い時のユーザの年齢範囲、性別、客層は、POSレジ端末75のオペレータが金銭の支払い時に所定のボタンを利用して入力する。
【0027】
クーポン情報は、後述する様に、クーポン情報を示す画像、英字及び/又は数字の羅列、2次元バーコード等であっても良いが、さらに、単純な1次元バーコード等であっても良い。
【0028】
図1に示すシステムでは、インターネット20と専用ネットワーク50という2つのネットワークを利用したが、何れか一方のみを利用するようにしても良い。例えば、インターネット20に、ユーザ端末10、ユーザ携帯電話30、仲介業者サーバ40、MMK端末70及びPOSレジ端末75が相互にアクセス可能に接続されるように構成されても良い。
【0029】
図2は、ユーザDBに記録される項目の一例を示す図である。
【0030】
ユーザDB41は、後述するユーザによる会員登録プロセス等によって取得した情報及びクーポン情報の利用履歴等を記録するDBであって、ユーザID、パスワード、年齢、性別、客層、氏名、電子メールアドレス、現時点までのクーポン情報の全発行回数、及びクーポン情報の利用履歴等から構成される。なお、図2に示すユーザDB41の記録項目は一例であって、これに限定されるものではない。
【0031】
図3は、商品DBに記録される項目の一例を示す図である。
【0032】
商品DB42は、商品・サービスベンダー80からクーポン情報の発行の依頼を受けた商品に関するデータを記録するDBであって、商品ID、クーポン情報の発行が可能な対象年齢、クーポン情報の発行が可能な対象性別、クーポン情報の発行が可能な対象客層、クーポン情報の発行期間、クーポン情報を発行することを制限するその他の情報(例えば、以前に投稿した履歴があるユーザのみを発行対象とする等)、クーポン情報の全発行数、クーポン情報の発行数の上限、クーポン情報の利用履歴等から構成される。なお、図3に示す商品DB42の記録項目は一例であって、これに限定されるものではない。
【0033】
図4は、クーポンDBに記録される項目の一例を示す図である。
【0034】
クーポンDB43は、クーポン情報が発行される毎に記録されるデータを保存するDBであって、クーポンID、ユーザID、商品ID、発行日時情報、クーポン情報とクーポン券等との交換日時情報、フラグ、クーポン情報が実際に利用されたことによって発生する売掛金情報等から構成される。なお、図4に示すクーポンDB43の記録項目は一例であって、これに限定されるものではない。
【0035】
図5は、クーポン情報発行方法のフローの一例を示す図である。
【0036】
図5に示すフローは、ユーザ端末10、ユーザ携帯電話30、仲介業者サーバ40、MMK端末70及びPOSレジ端末75では、それぞれの機器のCPUが予めROM等に記憶されているプログラムに従って実行される。また、図5に示すフローが実行される時点で、各装置には電源が供給されて、各種処理が実行可能な状態に置かれており、商品DB42には商品・サービスベンダー80から取得したクーポン情報発行可能な商品に関するデータが既に登録されているものとする。
【0037】
最初に、ユーザがユーザ端末10又はユーザ携帯電話30を操作して(S1)、インターネット20経由で仲介業者サーバ40に接続し、仲介業者サーバ40がWEB上に公開している会員登録用フォームに所定の必要事項(氏名、年齢、性別、職業、電子メールアドレス等)を書き込むことにより会員登録の手続きを行う(S2)。
【0038】
次に、仲介業者サーバ40では、ユーザID及びパスワードを自動採番して、S2で取得した所定の必要事項と伴にユーザDB41に記録し(S3)、登録された電子メールアドレスに送信、又はアクセス元のユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信する(S4)。なお、ユーザID及び/又はパスワードは、ユーザ側で定めるようにしても良い。以上で、ユーザの会員登録のための会員登録処理フロー(S1〜S4)を終了する。
【0039】
ユーザがクーポン情報の発行を求める場合には、ユーザ端末10又はユーザ携帯電話30から仲介事業サーバ40にアクセスし、S4で定められたユーザID及びパスワード等を用いてログインする(S5)。
【0040】
仲介業者サーバ40では、ログイン時に取得したユーザID及びパスワード等に基づいてユーザDB41を検索して、ログイン認証を行う(S6)。ログイン時に取得したユーザID及びパスワード等と同様なデータがユーザDB41に記録されている場合には、アクセスしてきたユーザが会員であると認証する。仲介業者サーバ40は、認証された会員に対してクーポン情報を発行することが可能な全ての商品及び/又はサービスが記載される一覧表を作成し、作成された一覧表のデータをユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信する。
【0041】
例えば、アクセスしてきたユーザがID番号「100001」の会員であった場合、ユーザDB41に記録されているデータ(年齢20、男性、学生、既発行回数1)に対応した全てのクーポン情報が発行可能な商品、例えば商品ID1及び3(図3参照)をユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信する。
【0042】
次に、ユーザがユーザ端末10又はユーザ携帯電話30において、S7で表示された商品・サービスの内、希望する商品(例えば、商品番号1)を選択し、選択情報を仲介業者サーバ40に送信する(S8)。
【0043】
仲介業者サーバ40では、受信した選択情報に基づいて、ユーザが希望する商品のクーポン券発券番号(クーポンID)を、発行数上限(図3参照)の範囲内で採番し、ユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信する(S9)。なお、クーポン券発券番号は、数字及び/又は英字の羅列であっても良い。
【0044】
この時、仲介業者サーバ40は、クーポンDB43を検索し、同一ユーザが同一商品についてクーポン情報の発行を請求しているか否かの判断を行う。もし、クーポン情報の発行を依頼している場合には、フラグ項目をチェックし、フラグが”1”(クーポン情報が発行されているが、投稿情報を入手していない)の場合には、クーポン情報であるクーポン券発券番号(クーポンID)を発行しないように処理する。具体的には、前回のクーポン情報の発行に対応した投稿情報が未投稿である旨の警告情報をユーザ端末10又はユーザ携帯電話30に送信する。
【0045】
仲介業者サーバ40は、上記問題が無い場合には、次に、内部処理(1)を実行する(S10)。内部処理(1)は、少なくとも、(a)クーポンID、ユーザID及び商品IDを紐付けてクーポンDB43に記録する事、(b)クーポン情報の発行日時情報をクーポンDB43に記録する事、(c)クーポンIDに対応するフラグを”1”に設定する事、を含む。
【0046】
次に、ユーザは、コンビニエンスストア60に出向き、MMK端末70のディスプレイ71上のタッチパネルを利用して、クーポン券の発券のための画面を呼び出し、受信したクーポン券発券番号(クーポンID)を入力する(S11)。MMK端末70は、専用ネットワーク50を利用して、仲介業者サーバ40に接続し、S11で取得したクーポン券発券番号を送信する(S12)。仲介業者サーバ40では、クーポン券発券番号を受信すると、クーポンDB43を検索して、受信したクーポン券発券番号(クーポンID)が既に記録されているか否かの判断を行い(S13)、判断結果をMMK端末70に返信する(S14)。
【0047】
MMK端末70では、仲介業者サーバ40から、送信したクーポン券発券番号が既にクーポンDB43に記録されていた場合には、内部プリンタ72を利用して、クーポン券を発券する(S15)。クーポン券には、少なくとも、対象商品が無料又は所定の値引きにて購入できる旨が記載されているものとする。また、仲介業者サーバ40から、送信したクーポン券発券番号が既にクーポンDB43に記録されていない旨の返信があった場合には、ディスプレイ71に、入力されたクーポン券発券番号が無効である旨等の警告表示を行う。以上のような、クーポン情報取得フロー(S5〜S15)によって、ユーザはクーポン券を取得することができる。なお、上記の例では、クーポン券発券番号とクーポンIDを同一としたが、別々の数値及び/記号を用いるようにしても良い。
【0048】
クーポン券を受け取ったユーザは、クーポン券と対象となる商品をコンビニエンスストア60のレジに持参する(S16)。
【0049】
レジのオペレータは、POSレジ端末75において、所定の処理又は入金処理を行うと、クーポン券に対応した商品について発生した売掛金情報がPOSレジ端末75から専用ネットワーク50を経由して仲介業者サーバ40に送信される(S18)。仲介業者サーバ40では、受信した売掛金情報をクーポンDB43に記録する。以上のような、クーポン情報利用フロー(S16〜S18)によって、ユーザは、クーポン情報と引き換えに、無料の商品又は値引きされた商品を入手することができる。
【0050】
なお、クーポンDB43の売掛金情報に基づいて、無料又は所定の値引き率でユーザに引渡した分の売掛金が、商品・サービスベンダー80から、仲介業者を介して又は直接、コンビニエンスストア60へ支払われる。
【0051】
仲介業者サーバ40は、S18の情報を受信すると、クーポン情報が実際に利用されたと判断し、対象のユーザに対して、ユーザDB41に記録されている電子メールアドレスを利用して、投稿依頼メールを自動的に発信する(S19)。同時に、仲介業者サーバ40は、内部処理(2)を実行する(S20)。
【0052】
内部処理(2)は、少なくとも、(a)クーポン情報を実際に利用した(クーポン券をPOSレジ端末75で利用した)日時情報をクーポンDB43に記録する事、(b)ユーザDB41の対象ユーザに対応する履歴情報にクーポン情報が利用された旨の記録を行う事、(c)商品DB42において対象商品の履歴情報ファイルにクーポン情報が利用された旨の記録及び発生した売掛金を記録する事、を含む。
【0053】
ユーザは、受信した投稿依頼メール(S19参照)に応じて、ユーザ端末10又はユーザ携帯電話30を操作し、無料で取得した又は割り引いて購入した商品に対する評価、口コミ、レビュー等を含む投稿情報を作成し(S21)、投稿依頼メールに返信するようにして(又は再度仲介業者サーバ40にログインして)、仲介業者サーバ40へ返信する(S22)。
【0054】
仲介業者サーバ40では、ユーザからの投稿情報を受信すると、内部処理(3)を行って(S23)、一連の作業を中止する。内部処理(3)では、クーポンDB43のフラグを”1”から”0”に変更する。この内部処理によって、同一のユーザが、同一の商品に対して、再度クーポン情報の発行を請求することが可能となる。以上のような、投稿情報取得フロー(S19〜S23)によって、仲介業者は、ユーザからの投稿情報を収集することができる。
【0055】
ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品・サービスを入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲を有していると予想できるので、仲介業者サーバ40では、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効果的に収集することが可能となった。また、クーポン情報の発行は、小売事業者としてのコンビニエンスストア60に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者サーバ40は、コンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を利用して、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0056】
図6は、クーポン情報発行方法のフローの他の例を示す図である。
【0057】
図6に示すフローは、ユーザ端末10、仲介業者サーバ40、及びPOSレジ端末75では、それぞれの機器のCPUが予めROM等に記憶されているプログラムに従って実行される。また、図6に示すフローが実行される時点で、各装置には電源が供給されて、各種処理が実行可能な状態に置かれており、商品DB42には商品・サービスベンダー80から取得したクーポン情報発行可能な商品に関するデータ既に登録されているものとする。
【0058】
図6における、会員登録処理フロー(S1〜S4)、クーポン情報利用フロー(S16〜S18)、及び投稿情報取得フロー(S19〜S23)は、図5と同一であるので説明を省略する。
【0059】
図6に示す処理フローと図5に示す処理フローとの差異は、図6に示す処理フローがユーザ端末10のみを用いたフローである点である。また、図5の処理フローでは、仲介業者サーバ40は、クーポン券発券番号のみを通知し、ユーザはMMK端末70を利用してクーポン券を取得したのに対して、図6に示す処理フローでは、ユーザ端末10が、仲介業者サーバ40から直接クーポン情報に対応するクーポン画像情報を受信し(S100)、受信したクーポン画像情報を接続される出力装置でプリントアウトして(S101)、コンビニエンスストア60に持参する点が相違する。
【0060】
図6に示す処理フローを利用した場合でも、ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品・サービスを入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲を有していると予想できるので、仲介業者サーバ40では、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効果的に収集することが可能となった。また、クーポン情報の発行は、小売事業者としてのコンビニエンスストア60に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者サーバ40は、コンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を利用して、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0061】
図7は、クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【0062】
図7に示すフローは、ユーザ携帯電話30、仲介業者サーバ40、及びPOSレジ端末75では、それぞれの機器のCPUが予めROM等に記憶されているプログラムに従って実行される。また、図7に示すフローが実行される時点で、各装置には電源が供給されて、各種処理が実行可能な状態に置かれており、商品DB42には商品・サービスベンダー80から取得したクーポン情報発行可能な商品に関するデータ既に登録されているものとする。
【0063】
図7における、会員登録処理フロー(S1〜S4)、クーポン情報(クーポンバーコード画像)利用フロー(S16〜S18)、及び投稿情報取得フロー(S19〜S23)は、図5と同一であるので説明を省略する。
【0064】
図7に示す処理フローと図5に示す処理フローとの差異は、図7に示す処理フローがユーザ携帯電話30のみを用いたフローである点である。また、図5の処理フローでは、クーポン券発券番号のみを通知し、ユーザはMMK端末70を利用してクーポン券を取得したのに対して、図7に示す処理フローでは、ユーザ携帯電話30が、仲介業者サーバ40から直接クーポン情報に相当する2次元バーコードより構成されるクーポンバーコード画像を受信し(S110)、受信したクーポンバーコード画像をユーザ携帯電話30に保存して(S111)、コンビニエンスストア60に持参する点が相違する。ユーザは、ユーザ携帯電話30に保存されているクーポンバーコード画像を表示部に表示して、POSレジ端末75のオペレータに提示する又はPOSレジ端末75に付属する2次元バーコード読み取り手段で読み取ることによって、図5に示すクーポン情報と同様に、クーポンバーコード画像を利用することができる。なお、図7に示す処理フローでは2次元バーコードを利用したが1次元バーコードを利用しても良い。
【0065】
図7に示す処理フローを利用した場合でも、ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品・サービスを入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲を有していると予想できるので、仲介業者サーバ40では、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効果的に収集することが可能となった。また、クーポン情報の発行は、小売事業者としてのコンビニエンスストア60に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者サーバ40は、コンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を利用して、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0066】
図8は、クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【0067】
図8に示すフローは、ユーザ端末10、ユーザ携帯電話30、仲介業者サーバ40、MMK端末70及びPOSレジ端末75では、それぞれの機器のCPUが予めROM等に記憶されているプログラムに従って実行される。また、図8に示すフローが実行される時点で、各装置には電源が供給されて、各種処理が実行可能な状態に置かれており、商品DB42には商品・サービスベンダー80から取得したクーポン情報発行可能な商品に関するデータ既に登録されているものとする。
【0068】
図8における、会員登録処理フロー(S1〜S4)、クーポン情報利用フロー(S16〜S18)、及び投稿情報取得フロー(S19〜S23)は、図5と同一であるので説明を省略する。
【0069】
図8に示す処理フローと図5に示す処理フローとの差異は、図8に示す処理フローでは、ユーザはMMK端末70を操作して(S120),仲介業者サーバ40にログインし(S121)、仲介業者サーバ40において図5のS6と同様のログイン認証を行い(S122)、MMK端末70のディスプレイ71にユーザにクーポン情報を発行可能な全ての商品・サービス一覧表を表示し(S123)、ユーザがMMK端末70のタッチパネルを利用して希望の商品・サービスを選択した場合には、ユーザ希望情報を仲介業者サーバ40に送信し(S124)、問題が無い場合にはクーポン情報が発行されてMMK端末70へ送信され(S125)、MMK端末70の内部プリンタ72からのクーポン券がプリントアウトされる(S127)点である。なお、クーポン情報を発行した場合における、仲介業者サーバ40における内部処理(1)は(S126)、図5のS10に示す内部処理(1)と同様である。このように、図8の処理フローでは、別のクーポン情報取得フロー(S120〜S127)によって、ユーザは、ユーザ端末10又はユーザ携帯電話30を利用せずに、クーポン券を取得することができる。
【0070】
図8に示す処理フローを利用した場合でも、ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品・サービスを入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲を有していると予想できるので、仲介業者サーバ40では、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効果的に収集することが可能となった。また、クーポン情報の発行は、小売事業者としてのコンビニエンスストア60に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者サーバ40は、コンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を利用して、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0071】
図9は、クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【0072】
図9に示すフローは、ユーザ端末10、ユーザ携帯電話30、仲介業者サーバ40、MMK端末70及びPOSレジ端末75では、それぞれの機器のCPUが予めROM等に記憶されているプログラムに従って実行される。また、図9に示すフローが実行される時点で、各装置には電源が供給されて、各種処理が実行可能な状態に置かれており、商品DB42には商品・サービスベンダー80から取得したクーポン情報発行可能な商品に関するデータ既に登録されているものとする。
【0073】
図9における、クーポン情報取得フロー(S120〜S127)、クーポン情報利用フロー(S16〜S18)、及び投稿情報取得フロー(S19〜S23)は、図8と同一であるので説明を省略する。
【0074】
図9に示す処理フローと図8に示す処理フローとの差異は、図9に示す処理フローにおける会員登録処理フロー(S130〜S133)が異なる点のみである。図9に示す処理フローでは、ユーザはMMK端末70を操作して(S130)、専用ネットワーク50経由で仲介業者サーバ40に接続し、所定の必要事項(氏名、年齢、性別、職業、電子メールアドレス等)を書き込むことにより会員登録の手続きを行う(S131)。仲介業者サーバ40では、ユーザID及びパスワードを自動採番して、S131で取得した所定の必要事項と伴にユーザDB41に記録し(S132)、MMK端末70に送信する(S133)。ユーザはディスプレイ71に表示されるユーザID及びパスワードを利用して、MMK端末70からログインすることができる。このように、ユーザは、MMK端末70のみを利用して、会員登録を行うことができる。
【0075】
図9に示す処理フローを利用した場合でも、ユーザは、クーポン情報取得フロー及びクーポン情報利用フローによって希望する商品・サービスを入手することができるので、それに引き続く投稿情報取得フローにおいて、入手した商品・サービスに関する投稿情報を誠実に行おうとする意欲を有していると予想できるので、仲介業者サーバ40では、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効果的に収集することが可能となった。また、クーポン情報の発行は、小売事業者としてのコンビニエンスストア60に対して金銭的な負担をかけるものもではないので、仲介業者サーバ40は、コンビニエンスストア60のMMK端末70及びPOSレジ端末75を利用して、ユーザによる有用な投稿情報を幅広く且つ効率的に収集することが可能となった。
【0076】
上述した5つの処理フローでは、仲介業者サーバ40がクーポン情報を発行する時(図5の処理フローのS9、図6の処理フローのS100、図7の処理フローのS110、図8及び図9の処理フローのS125)に、クーポンDB43において、フラグを”1”に変更して、再度のクーポン情報の発行を禁止するように制御した。しかしながら、クーポン券が発券された時(図5の処理フローのS12)に、クーポンDB43において、フラグを”1”に変更し、再度のクーポン情報の発行を禁止するように制御しても良い。また、クーポン券の発券を許可する信号を出力した時(図8及び図9の処理フローのS125)に、フラグを”1”に変更し、再度のクーポン情報の発行を禁止するように制御しても良い。
【0077】
上述した5つの処理フローにおいて、所定の商品・サービスに対しては、所定の投稿情報実績(例えば、投稿情報10回以上等)を有するユーザにしか、クーポン情報等の発行を行わないようにしても良い。具体的には、商品DB42における制限情報を利用して、該当ユーザに対してのみ、そのような制限情報を有する商品・サービスを表示するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明に係るクーポン情報発行方法を実施するためのシステムの概略構成を示す図である。
【図2】ユーザDBに記録される項目の一例を示す図である。
【図3】商品DBに記録される項目の一例を示す図である。
【図4】クーポンDBに記録される項目の一例を示す図である。
【図5】クーポン情報発行方法のフローの一例を示す図である。
【図6】クーポン情報発行方法のフローの他の例を示す図である。
【図7】クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【図8】クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【図9】クーポン情報発行方法のフローの更に他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
10 ユーザ端末
20 インターネット
30 ユーザ携帯電話
40 仲介業者サーバ
41 ユーザDB
42 商品DB
43 クーポンDB
50 専用ネットワーク
70 MMK端末
75 POSレジ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されているサーバ、ユーザ機器及び店舗端末から構成されるシステムにおけるクーポン情報発行方法であって、
前記サーバにおいて、前記ユーザ機器において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報を前記ユーザ機器に送信し、
前記店舗端末において、前記クーポン情報が入力された場合には、前記クーポン情報に対応するクーポン券を前記店舗端末と接続される出力手段から発券するとともに、クーポン券発券情報を前記サーバに送信し、
前記サーバにおいて、前記クーポン情報の送信又は前記クーポン券発券情報の受信がなされた場合には、前記ユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御する、
ステップを有することを特徴とするクーポン情報発行方法。
【請求項2】
ネットワークを介して接続されているサーバ及びユーザ機器から構成されるシステムにおけるクーポン情報発行方法であって、
前記サーバにおいて、前記ユーザ機器において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報を前記ユーザ機器に送信し、
前記サーバにおいて、前記クーポン情報の送信がなされた場合には、前記ユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン情報の発行を行わないように制御する、
ステップを有することを特徴とするクーポン情報発行方法。
【請求項3】
前記クーポン情報は、クーポン情報の画像情報、クーポン情報を示す2次元バーコード情報又は1次元バーコード情報、又はクーポン情報を示す英数字情報である、請求項2に記載のクーポン情報発行方法。
【請求項4】
ネットワークを介して接続されているサーバ、ユーザ機器及び店舗端末から構成されるシステムにおけるクーポン情報発行方法であって、
前記サーバにおいて、前記店舗端末において選択された商品又はサービスに対応するクーポン情報を前記店舗端末に送信し、
前記店舗端末において、前記クーポン情報に対応するクーポン券を前記店舗端末と接続される出力手段から発券し、
前記サーバにおいて、前記クーポン情報の送信がなされた場合には、前記ユーザ機器からの投稿情報を受信しない限り、再度のクーポン券発券情報の発行を行わないように制御する、
ステップを有することを特徴とするクーポン情報発行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−244975(P2009−244975A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87955(P2008−87955)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000000147)伊藤忠商事株式会社 (43)
【Fターム(参考)】