説明

グラビア印刷装置およびそれを用いた積層セラミック電子部品の製造方法

【課題】厚みの厚い領域と薄い領域が存在する内部電極パターンを形成することが可能なグラビア印刷装置、および、表面の平坦性に優れ、かつ、引出部の厚みが厚く、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのない積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】グラビアロール1の印刷パターン2を、(a)印刷方向Qに沿って形成された印刷方向土手3と、直交する方向に沿って形成された直交方向土手4と、それらにより規定される、導電性ペーストが保持される複数のセル部5とを備えるとともに、(b)単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合が、周方向に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有し、かつ、領域Xおよび領域Yにおける単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合が、グラビアロールの周方向において一様となるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラビア印刷装置およびそれを用いた積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
【0002】
積層セラミック電子部品の代表的なものの1つである積層セラミックコンデンサは、例えば、図15に示すように、セラミック素体41中に、複数の内部電極42a,42bがセラミック層43を介して積層され、かつ、セラミック層43を介して互いに対向する内部電極42a,42bが、交互にセラミック素体41の一対の端面44a,44bのうちの一方と他方に引き出されて、該端面44a,44bに形成された外部電極45a,45bに接続された構造を有している。
【0003】
そして、図15に示すような積層セラミックコンデンサにおいては、内部電極42a,42bは、容量を形成するための領域(対向領域)Aではセラミック層43を介して積層され、互いに対向しているのに対して、セラミック素体41の両端側の引出領域B1,B2では、セラミック素体41の一方の端面側に、内部電極42a,42bのいずれか一方だけが引き出されているため、引出領域B1,B2では内部電極42aまたは42bの積層枚数が、対向領域Aでの積層枚数の半分になり、その積層枚数の差から段差が生じ、積層時に圧着しても圧力が均一に加わらず、両端側の引出領域B1,B2では、セラミック層43の密着が不十分になり、層間剥離や密着不良などを引き起こすという問題点がある。
【0004】
そこで、図16に示すように、内部電極42a,42bを引き出して外部電極45a,45bに接続するための引出部62a,62bの厚みを、セラミック層43を介して互いに対向する対向部(容量形成部)52a,52bより厚くして段差の発生を防止し、層間剥離や密着不良などを引き起こさないようにした積層セラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)が提案されている(特許文献1)。
【0005】
そして、この特許文献1には、内部電極42a,42bの引出部62a,62bの厚みを厚くするために、内部電極を二度塗りなどすることが記載されている(特許文献1の段落0015参照)。
【0006】
しかし、内部電極(通常は内部電極形成用の導電性ペースト)を二度塗りするようにした場合、塗りずれが生じないように正確に同じ位置に内部電極を塗布することが必要になり、工数が増加するとともに、印刷工程が複雑化して生産性が低下するという問題点がある。
【0007】
また、近年、積層セラミックコンデンサの大容量化に伴う積層枚数の増加により生産性を向上させる見地から、グラビア印刷法を用いて内部電極を印刷する方法が広く用いられるに至っている(特許文献2参照)。
【0008】
この特許文献2記載のグラビア印刷の方法は、導電性ペーストを印刷することにより形成される図形パターンの輪郭線の直線性に優れ、かつ、糸引きがランダムに発生することを抑制することが可能で、平滑性および厚みの均一性に優れた図形パターンを形成することを可能にするものであるが、積層セラミックコンデンサの内部電極パターンを形成するに際して望まれるような、1つの図形パターンに厚みが厚い領域と薄い領域が存在するような印刷までをも可能にするものではないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−232179号公報
【特許文献2】特開2006−110917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記特許文献1の積層セラミック電子部品における、内部電極を二度塗りすることにより生じる生産性の低下を解消し、内部電極の引出部の厚みが厚く、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのない積層セラミックコンデンサを効率よく製造することが可能な積層セラミックコンデンサの製造方法と、それに用いられる、厚みの厚い領域と薄い領域が存在する内部電極パターンをグラビア印刷法により形成することが可能なグラビア印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発明者等は、グラビア印刷法を用いて内部電極形成用の導電性ペーストを印刷するにあたって、印刷により形成される内部電極パターンの所定の領域(例えば、引出部62a,62b(図16)に対応する領域)の厚みが、他の領域(例えば、対向部52a,52b(図16)に対応する領域)の厚みよりも厚くなるように印刷する方法について検討を行った。
【0012】
その結果、図13に示すように、外周面に、印刷すべき図形パターンに対応する複数の印刷パターン52を有し、周方向が印刷方向となるように構成された円筒状のグラビアロール51を用い、各印刷パターン52のそれぞれを、図14に示すように、矢印Qで示す周方向(印刷方向)に沿って形成された印刷方向土手53と、印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手54により形成される複数個のセル部55とを備えた構成とし、厚みを他の領域より厚くしたい領域(例えば、引出部62a,62b(図16)に対応する領域)に対応する領域Yについては、直交方向土手54の、印刷方向の配設ピッチを大きくすることにより、グラビアロール51の上記領域Yではセル55(55b)の周方向の寸法S2を他の領域(例えば、対向部52a,52b(図16)に対応する領域)に対応する領域Xにおけるセル55(55a)の周方向の寸法S1より大きくして、上記領域Yの単位平面面積あたりに保持される導電性ペーストの量が、上記領域Xの単位平面面積あたりに保持される導電性ペーストの量よりも多くなるようにして、領域Xに対応する領域(内部電極の対向部)よりも、領域Yに対応する領域(内部電極の引出部)の厚みを厚くできると考えるに至った。
【0013】
なお、図14の構成の場合、印刷することにより形成される図形パターン(内部電極パターン)のうち、上述の領域Yに対応する領域(図14では上下方向の中央部)は印刷厚みが厚くなるので、領域Yに対応する領域の上下方向の中央部で分割することにより、一方端部の引出部の厚みが他の領域より厚い2つの内部電極パターン(図形パターン)が形成されることになる。
【0014】
しかしながら、上述の方法の場合、印刷方向に沿って、セル部の容積が小さい個所(領域X)とセル部の容積が大きくなる個所(領域Y)が存在するため、印刷工程において、領域Xと領域Yとの境界部で、印刷される導電性ペーストの糸引きの状態が変化し、表面の平滑性が劣化したり、滲んだり、塗布厚がばらついたりするなどの問題点がある。
【0015】
すなわち、セル部の大きさが周方向で変化する部分(セル部の小さい領域から大きい領域に変化する部分、および、その逆に、セル部の大きい領域から小さい領域に変化する部分)では、印刷により形成される図形パターンの表面に、局部的な凹凸が発生し易く、薄いセラミック層を介して内部電極が積層される大容量積層セラミックコンデンサの場合には、絶縁抵抗が劣化しやすくなるなどの問題が懸念される。
発明者等はこれらの事項を考慮して、さらに実験、検討を行い、本発明を完成するに至った。
【0016】
すなわち、本発明のグラビア印刷装置は、
セラミック素体中に、複数の内部電極がセラミック層を介して互いに対向するように積層されているとともに、前記内部電極は交互に前記セラミック素体の互いに対向する一対の端面のうちの逆側の端面に引き出されており、前記セラミック素体の前記一対の端面には、該端面に引き出された前記内部電極と導通する外部電極が配設されているとともに、前記内部電極の前記端面への引出部の厚みが、前記セラミック素体を介して互いに対向する対向部の厚みより厚く形成された積層セラミックコンデンサを製造するに際し、前記内部電極を形成するための導電性ペーストの印刷に用いられるグラビア印刷装置であって、
外周面に配設された、印刷すべき図形パターンに対応する少なくとも1つの印刷パターンを有し、かつ、周方向が印刷方向となるように構成された円筒状のグラビアロールを備え、
前記印刷パターンは、前記印刷方向に沿って形成された印刷方向土手と、前記印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手と、前記印刷方向土手と前記直交方向土手とにより規定される、前記導電性ペーストが保持される複数のセル部とを備えているとともに、
前記印刷パターンは、単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合が、周方向に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有し、かつ、前記領域Xおよび前記領域Yにおける単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合が、前記グラビアロールの周方向において一様であり、
前記印刷パターンを有する前記グラビアロールを用いて印刷を行った場合に、前記セル部に保持された導電性ペーストが転写されることにより形成される前記図形パターンのうち、前記領域Yに対応する領域である印刷図形領域Ypが、前記領域Xに対応する領域である印刷図形領域Xpよりも印刷厚みが厚くなるように構成されていること
を特徴としている。
【0017】
また、本発明のグラビア印刷装置においては、前記印刷パターンの前記領域Xおよび前記領域Yを構成する複数の前記セル部のうち、前記周方向に配列された各セル部は同一の平面面積を有していることが好ましい。
【0018】
また、本発明のグラビア印刷装置においては、前記領域Xおよび前記領域Yを構成する複数の前記セル部を規定する、複数の前記直交方向土手は、周方向に同一ピッチで配設されていることが好ましい。
【0019】
また、本発明のグラビア印刷装置においては、前記グラビアロールの外周面に配設された前記印刷パターンを、途切れることなく外周面を周回するような構成とすることが好ましい。
【0020】
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、
セラミック素体中に、複数の内部電極がセラミック層を介して互いに対向するように積層されているとともに、前記内部電極は交互に前記セラミック素体の互いに対向する一対の端面のうちの逆側の端面に引き出されており、前記セラミック素体の前記一対の端面には、前記端面に引き出された前記内部電極と導通する外部電極が配設されているとともに、前記内部電極の前記端面への引出部の厚みが、前記セラミック素体を介して互いに対向する対向部の厚みより厚く形成された積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
請求項1〜3のいずれかに記載のグラビア印刷装置を用いて、セラミックグリーンシートの表面に導電性ペーストを印刷し、長手方向に直交する方向についてみた場合に、印刷厚みの厚い領域Ypと、前記領域Ypより印刷厚みの薄い領域Xpを1つの図形パターン内に有する内部電極形成用パターンを形成する工程と、
前記内部電極形成用パターンのうち、前記印刷厚みの厚い領域Ypが、前記積層セラミックコンデンサの前記内部電極における前記引出部となり、前記領域Ypより印刷厚みの薄い前記領域Xpが、前記積層セラミックコンデンサの前記内部電極における前記対向部となるような態様で、前記セラミックグリーンシートを複数枚積層して積層ブロックを形成する工程と、
前記積層ブロックを所定の位置でカットして、焼成後に前記積層セラミックコンデンサにおける前記セラミック素体となる、未焼成の個々のセラミック素体に分割する工程と
を具備することを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
本発明のグラビア印刷装置は、外周面に配設された、印刷すべき図形パターンに対応する少なくとも1つの印刷パターンを有し、かつ、周方向が印刷方向となるように構成された円筒状のグラビアロールを備え、印刷パターンは、印刷方向に沿って形成された印刷方向土手と、印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手と、印刷方向土手と直交方向土手とにより規定される、導電性ペーストが保持される複数のセル部とを備え、かつ、印刷パターンは、単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合が、周方向に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有しているとともに、領域Xおよび領域Yにおける単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合が、グラビアロールの周方向において一様であることから、本発明のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより、セル部に保持された導電性ペーストが転写されることにより形成される図形パターンのうち、上記領域Yに対応する領域である印刷図形領域Ypが、上記領域Xに対応する領域である印刷図形領域Xpよりも印刷厚みが厚くなる。
【0022】
また、領域Yおよび領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部の平面面積の割合が、領域YおよびXの周方向においてそれぞれ一様であることから、印刷工程において、印刷される導電性ペーストの糸引きの状態に変動が生じにくく、表面の平滑性に優れた図形パターンを形成することができる。
【0023】
したがって、本発明のグラビア印刷装置を用いて、内部電極パターンを印刷形成することにより、引出部となる厚みの厚い領域と、対向部となる厚みの薄い領域の2つの領域を備えた内部電極パターンを効率よく形成することが可能になり、引出部の厚みが対向部の厚みより厚い内部電極を備えた積層セラミックコンデンサを効率よく製造することが可能になる。
【0024】
また、印刷パターンの上記領域Xおよび領域Yを構成する複数のセル部のうち、周方向に配列された各セル部の平面面積が同一となるようにした場合、各セル部の保持する導電性ペーストの量が周方向において同じになり、より確実に印刷される導電性ペーストの糸引きの状態を安定させることが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
【0025】
また、領域Xおよび領域Yを構成する複数のセル部を規定する、複数の直交方向土手が、周方向に同一ピッチで配設されている場合も、印刷される導電性ペーストの糸引きの状態を安定させることができる。
【0026】
本発明においては、上述のように、領域Xおよび領域Yを構成する複数のセル部に関し、
(1)いくつかのセル部を一つの単位として、単位平面面積あたりのセル部の平面面積の割合が同じになるように周方向に配列する、
(2)さらに、個々のセル部の平面面積を同じにして、セル部を周方向に繰り返して配列する、
(3)さらに、各セル部を規定する複数の直交方向土手を、周方向に同一ピッチで配設する
という構成の少なくとも1つを備えており、印刷される導電性ペーストの糸引きの状態を安定させることが可能になる。
したがって、表面の平滑性に優れ、1つの図形パターン(内部電極パターン)内に、厚みの厚い領域Yと薄い領域Xが存在する内部電極パターンを効率よく安定して形成することができる。
【0027】
また、グラビアロールの外周面に配設された印刷パターンを、途切れることなく、外周面を周回するような構成とした場合、印刷が途切れることなく行われるため、印刷される導電性ペーストの糸引きの状態をより確実に安定させることが可能になるとともに、グラビアロールの外周面における印刷パターンの密度を高めることが可能になり、生産性を向上させることができる。
【0028】
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、
本発明のグラビア印刷装置(請求項1〜4のいずれかに記載のグラビア印刷装置)を用いて、セラミックグリーンシートの表面に導電性ペーストを印刷し、長手方向に直交する方向についてみた場合に、印刷厚みが厚い領域Ypと、該領域Ypより印刷厚みの薄い領域Xpを1つの図形パターン内に有する内部電極形成用パターンを形成した後、内部電極形成用パターンのうち、印刷厚みの厚い領域Ypが、積層セラミックコンデンサの内部電極における引出部となり、領域Ypより印刷厚みの薄い領域Xpが、積層セラミックコンデンサの内部電極における対向部となるような態様で、セラミックグリーンシートを複数枚積層して積層ブロックを形成し、その後、積層ブロックを所定の位置でカットして、未焼成の個々のセラミック素体に分割するようにしているので、引出部の厚みが対向部の厚みより厚い内部電極を備えた、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのない信頼性の高い積層セラミックコンデンサを効率よく製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例(実施例1)にかかるグラビア印刷装置を構成するグラビアロールの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】図1のグラビアロールに形成されている印刷パターン(導電性ペーストを印刷することにより形成される内部電極パターンに対応するパターン)を示す図である。
【図3】実施例1のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより形成される内部電極パターンの断面図である。
【図4】本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法により製造される積層セラミックコンデンサを示す断面図である。
【図5】実施例1のグラビア印刷装置を用いて内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートを、位置をずらして積層する方法を示す図である。
【図6】本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法の一工程において作製した未焼成セラミック素体を示す斜視図である。
【図7】図6の未焼成セラミック素体の側面にセラミックペーストを塗布してサイドギャップ領域を形成した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例(実施例2)にかかるグラビア印刷装置を構成するグラビアロールの全体構成を模式的に示す図である。
【図9】図8のグラビアロールに形成されている印刷パターンを示す図である。
【図10】実施例2のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより形成される内部電極パターンの断面図である。
【図11】実施例2のグラビア印刷装置を用いて内部電極パターンが印刷されたセラミックグリーンシートを、位置をずらして積層する方法を示す図である。
【図12】実施例2の方法で形成されるセラミック素体における内部電極の配設態様(サイドギャップ領域およびエンドギャップ領域の態様)を示す図である。
【図13】本発明を完成する前の段階で作製したグラビアロールを示す図である。
【図14】本発明を完成する前の段階で作製したグラビアロールの印刷パターンを示す図である。
【図15】従来の積層セラミックコンデンサを示す図である。
【図16】従来の積層セラミックコンデンサの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【実施例1】
【0031】
この実施例1では、図4に示すような積層セラミックコンデンサを製造する方法および、その場合において、内部電極42a,42bを形成するために、導電性ペーストを所定のパターンで形成するのに用いられるグラビア印刷装置について説明する。
【0032】
なお、図4の積層セラミックコンデンサは、セラミック素体41中に、複数の内部電極42a,42bがセラミック層43を介して積層され、かつ、セラミック層43を介して互いに対向する内部電極42a,42bが、交互にセラミック素体41の一対の端面44a,44bのうちの一方と他方に引き出されて、該端面44a,44bに形成された外部電極45a,45bに接続された構造を有するとともに、内部電極42a,42bを引き出して外部電極45a,45bに接続するための引出部62a,62bの厚みを、対向部(容量形成部)52a,52bより厚くして、セラミック素体41内における内部電極42a,42bの密度の違いによる段差の発生を抑制、防止して、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのないようにした積層セラミックコンデンサである。
【0033】
図1は、本発明の一実施例にかかるグラビア印刷装置を構成するグラビアロールの概略構成を示す斜視図、図2は図1のグラビアロールの外周面に形成された印刷パターンを拡大して示す図である。
【0034】
この実施例にかかるグラビア印刷装置を構成するグラビアロール1の外周面には、印刷すべき図形パターンに対応する複数の印刷パターン2が配設されている。
【0035】
そして、各印刷パターン2は、いずれも、グラビアロールの外周面を途切れずに周回するように形成されており、グラビアロール1の周方向(矢印Qで示す方向)が印刷方向となるように構成されている。
【0036】
各印刷パターン2のそれぞれは、図2に示すように、印刷方向に沿って形成された印刷方向土手3と、印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手4と、印刷方向土手3と直交方向土手4とにより規定される、導電性ペーストが保持される複数のセル部5とを備えている。
【0037】
各セル部5は、印刷方向土手3と直交方向土手4とにより全周が囲われているのではなく、直交方向土手4は途切れた部分があり、この直交方向土手4が途切れた部分を介して、周方向に配設された各セル部5は、互いに連通している。
一方、印刷方向土手3は途切れずに、グラビアロールの外周面を周回している。
なお、場合によっては、各セル部5のそれぞれが、印刷方向土手3と直交方向土手4とにより全周が囲われ、互いに連通しないように構成されていてもよい。
【0038】
そして、各印刷パターン2は、単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合が、周方向に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有している。
【0039】
また、領域Yにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合は、領域Yの周方向において一様とされており、領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合も、領域Xの周方向において一様とされている。
【0040】
また、この実施例1のグラビア印刷装置においては、印刷パターン2の領域Xおよび領域Yを構成する複数のセル部5のうち、周方向に配列された各セル部5は同一の平面面積を有している。
さらに、領域Xおよび領域Yを構成する各セル部5を規定する、複数の直交方向土手4は、周方向に同一ピッチで配設されている。
【0041】
上述のような印刷パターン2を有するグラビアロール1を用いて、セラミックグリーンシート上に内部電極形成用の導電性ペーストを印刷した場合、セル部5(図2)に保持される導電性ペーストが転写されることにより形成される図形パターン(内部電極パターン)42(図3参照)は、セル部5の平面面積の割合が大きい領域Yに対応する領域である印刷図形領域Ypの厚みが、セル部5の平面面積の割合が小さい領域Xに対応する領域である印刷図形領域Xpの厚みよりも厚くなる。
【0042】
そして、上記のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより形成される図形パターン(内部電極パターン)42(図3)のうち、印刷厚みの厚い印刷図形領域Ypを、図4の積層セラミックコンデンサにおける内部電極42a,42bの引出部62a,62bとし、図形パターン(内部電極パターン)42のうち、印刷厚みの薄い印刷図形領域Xpを、図4の積層セラミックコンデンサにおける内部電極42a,42bの対向部52a,52bとして利用することにより、図4に示す構造を有する積層セラミックコンデンサを効率よく製造することができる。
【0043】
以下に、上述のグラビア印刷装置を用いて内部電極パターンを形成したセラミックグリーンシートを用いて積層セラミックコンデンサを製造する方法について説明する。
【0044】
(1)まず、上述のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより、図5に示すように、内部電極の対向部用の薄肉部である印刷図形領域Xpと引出部形成用の厚肉部である印刷図形領域Ypとを有する帯状の内部電極パターン42が複数配列されたセラミックグリーンシート10を用意する。
なお、この帯状の内部電極パターン42は、積層セラミックコンデンサの内部電極42a,42b(図4)の引出方向についてみた場合には、内部電極2個分を含み、かつ、引出方向に直交する方向についてみた場合には、積層セラミックコンデンサの内部電極の多数個分を含むものである。
【0045】
(2)それから、図5に示すように、第1のカットラインC1についてみた場合に1ピッチずつ交互にずらしながら、内部電極パターン42が印刷されたセラミックグリーンシート10を所定枚数積層する。すなわち、内部電極パターン42が印刷されたセラミックグリーンシート10を、内部電極の引出し方向に対応する方向に、セラミック素体一個分に相当する距離だけ、交互に逆側にずらして積層する。
さらに、上下に内部電極パターンが印刷されていない外層用セラミックグリーンシートを所定枚数積層し、未焼成マザー積層体(マザーブロック)を作製する。未焼成マザー積層体は、必要に応じて、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着される。
【0046】
(3)それから、カットラインC1,C2に沿って未焼成マザー積層体を所定のサイズにカットし、未焼成セラミック素体(生チップ)を切り出す。これにより、図6に示すように、側面34a,34bおよび端面44a,44bに内部電極パターン42(42a,42b)が露出した未焼成セラミック素体41aが得られる。
【0047】
(4)次に、未焼成セラミック素体41aの側面34a,34bに露出した内部電極パターン42(42a,42b)を被覆するため、セラミックペースト41pを未焼成セラミック素体41aの側面34a,34bに塗布、乾燥する。塗布、乾燥されたセラミックペースト41pは、内部電極パターン42(42a,42b)と未焼成セラミック素体41aの側面34a,34bとの間に位置するサイドギャップ領域G2を構成する。なお、ここで用いるセラミックペーストに含まれるセラミック材料としては、セラミックグリーンシートに含まれるものと同じセラミック材料を用いる。ただし、場合によっては、セラミックペーストを塗布する代わりに、セラミックシートを貼り付けるようにすることも可能である。
なお、内部電極パターン42(42a,42b)の先端部と第1および第2の端面44a,44bとの間に位置するエンドギャップ領域G1(図4参照)は、内部電極パターン42とカットラインC1の位置の関係から、未焼成マザー積層体をカットする際に形成される。
【0048】
(5)上記(4)の工程で側面31aにセラミックペースト41pを塗布した未焼成セラミック素体41aを所定の条件下で焼成する。焼成温度は、セラミック材料や内部電極の材料にもよるが、通常は900〜1300℃であることが好ましい。
【0049】
(6)それから、焼成後のセラミック素体1の端面44a,44bに外部端子電極形成用の導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、下地となる厚膜導体を形成する。焼き付けの温度は700〜900℃であることが好ましい。
【0050】
(7)その後、必要に応じて、厚膜導体上に1層以上のめっき膜(例えば、Ni膜およびSn膜)を形成する。
これにより、図4に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサが得られる。
【0051】
上述の実施例1のグラビア印刷装置を用いて、セラミックグリーンシート10上に導電性ペーストを印刷することにより、印刷厚みの薄い印刷図形領域Xpと、印刷厚みの厚い印刷図形領域Ypとを有する内部電極パターン42を形成するとともに、該内部電極パターン42を備えたセラミックグリーンシート10を用いて、積層セラミックコンデンサを製造するようにしているので、引出部62a,62bの厚みが対向部52a,52bの厚みより厚い内部電極42a,42bを備えた、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのない信頼性の高い積層セラミックコンデンサを効率よく製造することができる。
【実施例2】
【0052】
図8は、本発明の他の実施例にかかるグラビア印刷装置を構成するグラビアロールの概略構成を示す斜視図、図9は図8のグラビアロールの外周面に形成された印刷パターンを拡大して示す図である。
【0053】
上記実施例1では、グラビア印刷装置を構成するグラビアロール1として、図1,2に示すように、印刷すべき図形パターンに対応する印刷パターン2が、その外周面を途切れずに周回するように形成されたグラビアロールを用いたが、この実施例2では、グラビア印刷装置を構成するグラビアロール1として、周方向(図8,9において矢印Qで示す方向)に所定の間隔をおいて、外周面を周回するように列状に多数個の印刷パターン2を配設することにより形成された列状印刷パターン2Sが、周方向に直交する方向に所定の間隔をおいて複数配設された構造を有している。
【0054】
そして、この実施例2のグラビアロール1に形成された列状印刷パターン2Sを構成する各印刷パターン2は、図9に示すように、印刷方向に沿って形成された印刷方向土手3と、印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手4と、印刷方向土手3と直交方向土手4とにより規定される、導電性ペーストが保持される複数のセル部5とを備えている。
【0055】
そして、各印刷パターン2は、グラビアロール1の周方向(矢印Qで示す方向)に所定の間隔をおいて配設されているとともに、周方向に直交する方向にも所定の間隔をおいて配設されている。
【0056】
そして、各印刷パターン2は、単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合が、周方向(矢印Qで示す方向)に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有している。
【0057】
また、領域Yにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合は、領域Yの周方向において一様とされており、領域Xにおける単位平面面積当たりのセル部5の平面面積の割合も、領域Xの周方向において一様とされている。
【0058】
また、この実施例2のグラビア印刷装置においても、印刷パターン2の領域Xおよび領域Yを構成する複数のセル部5のうち、周方向に配列された各セル部5は同一の平面面積を有している。
さらに、領域Xおよび領域Yを構成する各セル部5を規定する、複数の直交方向土手4は、周方向に同一ピッチで配設されている。
【0059】
上述のように、実施例2のグラビアロールにおける印刷パターン2は、実施例1の場合のように、周方向に連続した帯状のパターンではなく、複数の印刷パターンが所定の間隔をおいて周方向に配設されている点で、実施例1のものとは異なっているが、印刷方向土手3と直交方向土手4の配設態様、それらにより規定されるセル部5の形状などは、実施例1の場合と同様である。
【0060】
上述の、図8,9に示すような印刷パターン2を有するグラビアロール1を用いて、セラミックグリーンシート上に内部電極形成用の導電性ペーストを印刷した場合にも、実施例1のグラビアロール2を用いて印刷した場合と同様に、図10に示すように、セル部5(図9)に保持された導電性ペーストが転写されることにより形成される図形パターン(内部電極パターン)42のうち、セル部5の平面面積の割合が大きい領域Yに対応する領域である印刷図形領域Ypの厚みが、セル部5の平面面積の割合が小さい領域Xに対応する領域である印刷図形領域Xpの厚みよりも厚くなる。
【0061】
そして、上記のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷することにより形成される図形パターン(内部電極パターン)42(図10,11)のうち、印刷厚みの厚い印刷図形領域Ypを、図4の積層セラミックコンデンサにおける内部電極42a,42bの引出部62a,62bとし、図形パターン(内部電極パターン)42のうち、印刷厚みの薄い印刷図形領域Xpを、図4の積層セラミックコンデンサにおける内部電極42a,42bの対向部52a,52bとして利用することにより、図4に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサを効率よく製造することができる。
【0062】
なお、この実施例2のグラビア印刷装置を用いる場合には、図11に示すように、導電性ペーストを印刷して図形パターン(内部電極パターン)42を形成したセラミックグリーンシートを、第1のカットラインC1についてみた場合に1ピッチずつ交互にずらしながら、内部電極パターン42が印刷されたセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、さらに、上下に内部電極パターンが印刷されていない外層用セラミックグリーンシートを積層して未焼成マザー積層体(マザーブロック)を作製した後、これを、カットラインC1,C2に沿って所定のサイズにカットし、未焼成セラミック素体(生チップ)を切り出すことにより、図12に示すように、エンドギャップ領域G1およびサイドギャップ領域G2側面34a,34bおよび端面44a,44bに内部電極パターン42(42a,42b)が露出した未焼成セラミック素体41aが得られる。
【0063】
したがって、この実施例2の場合には、実施例1の場合のように、サイドギャップ領域G2を確保するために、セラミック素体の側面にセラミックペーストを塗布したり、セラミックシートを貼り付けたりすることが不要になる。
【0064】
上述のように、この実施例2のグラビア印刷装置を用いてセラミックグリーンシート上に導電性ペーストを印刷するようにした場合にも、上記実施例1のグラビア印刷装置を用いて導電性ペーストを印刷した場合と同様に、印刷厚みの厚い印刷図形領域と印刷厚みの薄い印刷図形領域とを有する、表面特性の良好な内部電極パターンをセラミックグリーンシート上に効率よく形成することができる。そして、該内部電極パターンを備えたセラミックグリーンシートを用いて、積層セラミックコンデンサを製造することにより、引出部の厚みが対向部の厚みより厚い内部電極を備えた、層間剥離や密着不良などを引き起こすことのない信頼性の高い積層セラミックコンデンサを効率よく製造することができる。
【0065】
なお、本発明は、上記実施例1および2に限定されるものではなく、グラビア印刷装置を構成するグラビアロールの具体的な構成、例えば、印刷方向土手および直交方向土手の配設態様、セル部の具体的な形状、印刷すべき図形に対応する印刷パターンの具体的な形状などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 グラビアロール
2 印刷パターン
2S 列状印刷パターン
3 印刷方向土手
4 直交方向土手
5 セル部
10 セラミックグリーンシート
34a,34b 未焼成セラミック素体の側面
41 セラミック素体
41a 未焼成セラミック素体
41p セラミックペースト
42a,42b 内部電極
43 セラミック層
44a,44b セラミック素体の端面
45a,45b 外部電極
52a,52b 内部電極の対向部(容量形成部)
62a,62b 内部電極の引出部
C1 第1のカットライン
C2 第2のカットライン
G1 エンドギャップ領域
G2 サイドギャップ領域
Q 印刷方向を示す矢印
X グラビアロールの他の領域
Xp 領域Xの導電性ペーストが転写された印刷図形領域
Y セル部の平面面積の割合が領域Xよりも大きい領域
Yp 領域Yの導電性ペーストが印刷された印刷図形領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミック素体中に、複数の内部電極がセラミック層を介して互いに対向するように積層されているとともに、前記内部電極は交互に前記セラミック素体の互いに対向する一対の端面のうちの逆側の端面に引き出されており、前記セラミック素体の前記一対の端面には、該端面に引き出された前記内部電極と導通する外部電極が配設されているとともに、前記内部電極の前記端面への引出部の厚みが、前記セラミック素体を介して互いに対向する対向部の厚みより厚く形成された積層セラミックコンデンサを製造するに際し、前記内部電極を形成するための導電性ペーストの印刷に用いられるグラビア印刷装置であって、
外周面に配設された、印刷すべき図形パターンに対応する少なくとも1つの印刷パターンを有し、かつ、周方向が印刷方向となるように構成された円筒状のグラビアロールを備え、
前記印刷パターンは、前記印刷方向に沿って形成された印刷方向土手と、前記印刷方向に直交する方向に沿って形成された直交方向土手と、前記印刷方向土手と前記直交方向土手とにより規定される、前記導電性ペーストが保持される複数のセル部とを備えているとともに、
前記印刷パターンは、単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合が、周方向に直交する方向についてみた場合に、他の領域Xにおける単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合よりも大きい領域Yを有し、かつ、前記領域Xおよび前記領域Yにおける単位平面面積当たりの前記セル部の平面面積の割合が、前記グラビアロールの周方向において一様であり、
前記印刷パターンを有する前記グラビアロールを用いて印刷を行った場合に、前記セル部に保持された導電性ペーストが転写されることにより形成される前記図形パターンのうち、前記領域Yに対応する領域である印刷図形領域Ypが、前記領域Xに対応する領域である印刷図形領域Xpよりも印刷厚みが厚くなるように構成されていること
を特徴とするグラビア印刷装置。
【請求項2】
前記印刷パターンの前記領域Xおよび前記領域Yを構成する複数の前記セル部のうち、前記周方向に配列された各セル部は同一の平面面積を有していることを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷装置。
【請求項3】
前記領域Xおよび前記領域Yを構成する複数の前記セル部を規定する、複数の前記直交方向土手は、周方向に同一ピッチで配設されていることを特徴とする請求項1または2記載のグラビア印刷装置。
【請求項4】
前記グラビアロールの外周面に配設された前記印刷パターンが、途切れることなく外周面を周回していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグラビア印刷装置。
【請求項5】
セラミック素体中に、複数の内部電極がセラミック層を介して互いに対向するように積層されているとともに、前記内部電極は交互に前記セラミック素体の互いに対向する一対の端面のうちの逆側の端面に引き出されており、前記セラミック素体の前記一対の端面には、前記端面に引き出された前記内部電極と導通する外部電極が配設されているとともに、前記内部電極の前記端面への引出部の厚みが、前記セラミック素体を介して互いに対向する対向部の厚みより厚く形成された積層セラミックコンデンサの製造方法であって、
請求項1〜4のいずれかに記載のグラビア印刷装置を用いて、セラミックグリーンシートの表面に導電性ペーストを印刷し、長手方向に直交する方向についてみた場合に、印刷厚みが厚い領域Ypと、前記領域Ypより印刷厚みの薄い領域Xpを1つの図形パターン内に有する内部電極形成用パターンを形成する工程と、
前記内部電極形成用パターンのうち、前記印刷厚みの厚い領域Ypが、前記積層セラミックコンデンサの前記内部電極における前記引出部となり、前記領域Ypより印刷厚みの薄い前記領域Xpが、前記積層セラミックコンデンサの前記内部電極における前記対向部となるような態様で、前記セラミックグリーンシートを複数枚積層して積層ブロックを形成する工程と、
前記積層ブロックを所定の位置でカットして、焼成後に前記積層セラミックコンデンサにおける前記セラミック素体となる、未焼成の個々のセラミック素体に分割する工程と
を具備することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−142451(P2012−142451A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294461(P2010−294461)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】