説明

グラフェン製造用銅箔、及びグラフェンの製造方法

【課題】大面積のグラフェンを低コストで生産可能なグラフェン製造用銅箔及びそれを用いたグラフェンの製造方法を提供する。
【解決手段】純度が99.95質量%以上のCuからなるグラフェン製造用銅箔である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェンを製造するための銅箔、及びグラフェンの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラファイトは平らに並んだ炭素6員環の層がいくつも積み重なった層状構造をもつが、その単原子層〜数原子層程度のものはグラフェン又はグラフェンシートと呼ばれる。グラフェンシートは独自の電気的、光学的及び機械的特性を有し、特にキャリア移動速度が高速である。そのため、グラフェンシートは、例えば、燃料電池用セパレータ、透明電極、表示素子の導電性薄膜、無水銀蛍光灯、コンポジット材、ドラッグデリバリーシステム(DDS)のキャリアーなど、産業界での幅広い応用が期待されている。
【0003】
グラフェンシートを製造する方法として、グラファイトを粘着テープで剥がす方法が知られているが、得られるグラフェンシートの層数が一定でなく、大面積のグラフェンシートが得難く、大量生産にも適さないという問題がある。
そこで、シート状の単結晶グラファイト化金属触媒上に炭素系物質を接触させた後、熱処理することによりグラフェンシートを成長させる技術(化学気相成長(CVD)法)が開発されている(特許文献1)。この単結晶グラファイト化金属触媒としては、Ni、Cu、Wなどの金属基板が記載されている。
同様に,NiやCuの金属箔やSi基板上に形成した銅層上に化学気相成長法でグラフェンを製膜する技術が報告されている。この技術では例えば、25μm厚みの銅箔が用いられており、カタログで使用されている銅箔の銅純度を調べると99.8%とされている。(非特許文献2)。なお,グラフェンの製膜は1000℃程度で、アルゴン、水素、メタンの混合ガス雰囲気で行われる(非特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−143799号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】SCIENCE Vol.324 (2009) P1312-1314
【非特許文献2】APPLIED PHYSICS LETTERS 97,183109(2010)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のように単結晶の金属基板を製造することは容易でなく極めて高コストであり、又、大面積の基板が得られ難く、ひいては大面積のグラフェンシートが得難いという問題がある。一方,非特許文献1には、Cuを基板として使用することが記載されているが,Cu箔上では短時間にグラフェンが面方向に成長せず,Si基板上に形成したCu層を焼鈍で粗大粒として基板としている。この場合、グラフェンの大きさはSi基板サイズに制約され,製造コストも高い。また、非特許文献2記載の技術では銅箔を用いているため、基板にかかるコストは銅単結晶やSi基板を使用するよりも安価になり、大面積のグラフェンが得られる可能性があると言える。
ここで、銅がグラフェン成長の触媒として優れている理由は、銅が炭素をほとんど固溶しないためである。そして、銅が触媒として作用し、炭化水素ガスの熱分解で生じた炭素原子は銅表面でグラフェンを形成する。さらに、グラフェンで覆われた部分の銅は触媒作用を失うため、その部分でさらに炭化水素ガスが熱分解することがなく、グラフェンが複数層になり難く、グラフェンの単層が得られる。従って、銅の単結晶はこの点でグラフェン製造用基板として優れているが、高価でサイズが限定されるため、大面積のグラフェンを製膜するには適さない。
一方で、銅箔は大面積化が容易であるが、本発明者が非特許文献2に記載の銅箔を基板としてグラフェンを製造したところ、グラフェンのシート抵抗が増大して実用化に適した品質が得られないことがわかった。
すなわち、本発明は、大面積のグラフェンを低コストで、かつ実用上要求される品質で生産可能なグラフェン製造用銅箔及びそれを用いたグラフェンの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のグラフェン製造用銅箔は、純度が99.95質量%以上のCuからなる。
Cuの純度が99.995質量%以下であることが好ましく、酸素の濃度が200質量ppm以下であることが好ましい。
【0008】
本発明のグラフェンの製造方法は、前記グラフェン製造用銅箔を用い、所定の室内に、加熱した前記グラフェン製造用銅箔を配置すると共に炭素含有ガスを供給し、前記グラフェン製造用銅箔の表面にグラフェンを形成するグラフェン形成工程と、前記グラフェンの表面に転写シートを積層し、前記グラフェンを前記転写シート上に転写しながら、前記グラフェン製造用銅箔をエッチング除去するグラフェン転写工程と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、大面積のグラフェンを低コストで、かつ実用上要求される品質で生産可能とする銅箔が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係るグラフェンの製造方法を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係るグラフェン製造用銅箔及びグラフェンの製造方法について説明する。なお、本発明において%とは、特に断らない限り、質量%を示すものとする。
【0012】
<銅箔の組成>
銅箔は、純度が99.95質量%以上のCuからなる。上記したように、銅箔を基板としてグラフェンを製造すると、グラフェンのシート抵抗が増大して品質が劣化することがある。これは、銅箔表面に部分的にグラフェンの成長を阻害する領域が存在して触媒機能が面上で不均一となり、その部分で炭化水素ガスが熱分解されずにグラフェンの炭素原子の結合が切れ、シート抵抗が大きくなるものと考えられる。
このようなことから、本発明者は、触媒である銅箔表面での銅原子の存在の程度がグラフェンの品質に影響を与え、銅箔表面の全面に均一に触媒機能を持たせることができればよいと考え、銅箔に含まれる銅以外の元素を一定量以下(つまりCuの純度を99.95%以上)に調整した。
ただし、本発明者は当初、箔中の不純物はその存在形態に関係なく、固溶していてもよく、酸化物や硫化物等の介在物として存在していてもよいと考えた。これは、一般的に銅箔表面にグラフェンを製膜する方法としてCVDを用いるが、CVDは1000℃以上の炭化水素ガス、水素ガス、不活性ガスの混合雰囲気で行う。この際、銅箔表面に、亜酸化銅、硫化銅等が存在したとしても、CVDの雰囲気に含まれる水素で容易に還元されるため、不純物の存在形態はグラフェンの品質に影響しないと本発明者は考えた。しかしながら、不純物が酸化物や硫化物として表面に存在すると、還元されたり、1000℃で一旦解けたりして得られるグラフェン品質に影響することがわかった。つまり、酸素や硫黄は少ないほうが好ましい。なお、銅箔中に固溶している銅以外の元素としては、不純物としてもともと銅中に存在する元素の他、銅材料に積極的に添加した元素も挙げられるが、銅の純度が99.95%以上であればグラフェンの品質に影響しない。
銅箔中の不純物の種類は限定されないが、OやS以外に,P,Agが挙げられ、添加元素としては、Ag,Sn,Ti,Ni,Mg,Inなどが挙げられる。
【0013】
なお、銅箔中のCu純度を高くすると製造コストが高くなると共に、強度が低下して箔の製造が難しくなり、大面積化が困難になる。このようなことから、銅箔中のCuの純度が99.995質量%以下であることが好ましい。
又、銅箔中の酸素濃度が200質量ppm以下であることが好ましい。
酸素が200ppmを超えると酸化物量が増え、それらがCVD中に還元されると、グラフェンの成長を阻害する原因となり、グラフェンのシート抵抗が増加する場合がある。なお、銅箔中の硫黄も少ないほど良いが、硫黄は銅の製造性を悪化させる不純物として既知であり、製造性に悪影響を及ぼさない範囲であればグラフェンの品質にほとんど影響しない。
【0014】
<銅箔の厚み>
銅箔の厚みは特に制限されないが、一般的には5〜150μmである。さらに、ハンドリング性を確保しつつ、後述するエッチング除去を容易に行うため、銅箔の厚みを12〜50μmとすると好ましい。銅箔の厚みが12μm未満であると、破断し易くなってハンドリング性に劣り、厚みが50μmを超えるとエッチング除去がし難くなる場合がある。
【0015】
<銅箔の60度光沢度>
銅箔の圧延平行方向及び圧延直角方向の60度光沢度(JIS Z 8741)が共に400%以上であることが好ましく、500%以上であることが更に好ましい。
後述するように、本発明のグラフェン製造用銅箔を用いてグラフェンを製造した後、銅箔から転写シートへグラフェンを転写する必要があるが、銅箔の表面が粗いと転写がし難く、グラフェンが破損する場合がある。そこで、銅箔の表面凹凸が平滑であることが好ましい。
なお、圧延平行方向及び圧延直角方向の60度光沢度の上限は特に制限されないが、圧延平行方向及び圧延直角方向の60度光沢度の上限は実用上、800%程度である。
又、このように転写シートへグラフェンを転写し易くするため、JIS B0601に規格する銅箔表面の算術平均粗さRaが0.25μm以下であることが好ましい。
【0016】
<平均結晶粒径>
又、最終冷間圧延終了後の銅箔を、水素を20体積%以上含有し残部アルゴンの雰囲気中で1000℃で1時間加熱することで、銅箔も加熱され、銅箔の平均結晶粒径が100μm以上に成長する。
銅箔の平均結晶粒径が100μmより小さいと、グラフェンを成長させる際の障害となり、面方向にグラフェンが成長し難くなる場合がある。
なお、水素を20体積%以上含有し残部アルゴンの雰囲気中での1000℃で1時間の加熱は、グラフェンを製造する際、グラフェン製造用銅箔を炭素含有ガスの分解温度以上に加熱する条件を模したものである。
又、平均結晶粒径は、JIS H0501の切断法により、銅箔を測定する。
【0017】
以上のように規定したグラフェン製造用銅箔を用いることで、大面積のグラフェンを低コストで、かつ高い歩留りで生産することができる。
【0018】
<グラフェン製造用銅箔の製造>
本発明の実施形態に係るグラフェン製造用銅箔は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、例えばタフピッチ銅(JIS-H3100)や、無酸素銅(JIS-H3100)をそのまま用いるか、さらに高純度の銅を原料をそのまま用いるか、必要に応じて所定元素を添加し、純度が99.95質量%以上の銅インゴットを製造する。ただし、タフピッチ銅の場合は酸素濃度が200ppmを超えないようにする必要がある。このインゴットを熱間圧延を行った後、焼鈍と冷間圧延を繰り返し、圧延板を得る。この圧延板を焼鈍して再結晶させ,所定の厚みまで圧下率を80〜99.9%(好ましくは85〜99.9%、更に好ましくは90〜99.9%)として最終冷間圧延して銅箔を得る。
【0019】
<グラフェンの製造方法>
次に、図1を参照し、本発明の実施形態に係るグラフェンの製造方法について説明する。
まず、室(真空チャンバ等)100内に、上記した本発明のグラフェン製造用銅箔10を配置し、グラフェン製造用銅箔10をヒータ104で加熱すると共に、室100内を減圧又は真空引きする。そして、ガス導入口102から室100内に炭素含有ガスGを供給する(図1(a))。炭素含有ガスGとしては、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチレン、アルコール等が挙げられるがこれらに限定されず、これらのうち1種又は2種以上の混合ガスとしてもよい。又、グラフェン製造用銅箔10の加熱温度は炭素含有ガスGの分解温度以上とすればよく、例えば1000℃以上とすることができる。又、室100内で炭素含有ガスGを分解温度以上に加熱し、分解ガスをグラフェン製造用銅箔10に接触させてもよい。そして、グラフェン製造用銅箔10の表面に分解ガス(炭素ガス)が接触し、グラフェン製造用銅箔10の表面にグラフェン20を形成する(図1(b))。
【0020】
そして、グラフェン製造用銅箔10を常温に冷却し、グラフェン20の表面に転写シート30を積層し、グラフェン20を転写シート30上に転写する。次に、この積層体をシンクロール120を介してエッチング槽110に連続的に浸漬し、グラフェン製造用銅箔10をエッチング除去する(図1(c))。このようにして、所定の転写シート30上に積層されたグラフェン20を製造することができる。
さらに、グラフェン製造用銅箔10が除去された積層体を引き上げ、グラフェン20の表面に基板40を積層し、グラフェン20を基板40上に転写しながら、転写シート30を剥がすと、基板40上に積層されたグラフェン20を製造することができる。
【0021】
転写シート30としては、各種樹脂シート(ポリエチレン、ポリウレタン等のポリマーシート)を用いることができる。グラフェン製造用銅箔10をエッチング除去するエッチング液としては、例えば硫酸溶液、過硫酸ナトリウム溶液、過酸化水素、及び過硫酸ナトリウム溶液又は過酸化水素に硫酸を加えた溶液を用いることができる。又、基板40としては、例えばSi、 SiC、Ni又はNi合金を用いることができる。
【実施例】
【0022】
<試料の作製>
表1に示す組成の銅インゴット(厚み30mm、幅100mm)を製造した。ここで、Cu純度が99.999%の銅箔については、99.9999%の銅原料を真空中で再溶解し、インゴットを鋳造した。Cu純度が99.995%以下の銅箔については、無酸素銅(JIS-H3100)を原料として真空中で再溶解し、表1に示す組成の不純物元素を添加することで純度を調整し、アルゴン雰囲気でインゴットを鋳造した。なお、不純物として酸素を添加する場合、インゴットを鋳造する炉内にアルゴンガスを導入してから酸化銅を添加した。
得られた上記インゴットの表面を機械加工し、その後に800〜900℃で熱間圧延を行った後に酸洗し、冷間圧延で1〜2mm厚の圧延板を得た。この圧延板を600〜800℃で焼鈍して再結晶させ,さらに冷間圧延を行い、7〜50μmの厚みまで圧下率を95〜99.7%として最終冷間圧延し、厚み8〜70μmの銅箔を得た。なお、最終厚みに加工するまでに焼鈍と冷間圧延を繰り返しても良い。
【0023】
<60度光沢度の測定>
各実施例及び比較例の銅箔の最終冷間圧延後の表面の60度光沢度を測定した。
60度光沢度は、JIS−Z8741に準拠した光沢度計(日本電色工業製、商品名「PG-1M」)を使用して測定した。
【0024】
<表面粗さ(Ra,Rz,Sm)の測定>
各実施例及び比較例の銅箔の最終冷間圧延後の表面粗さを測定した。
接触粗さ計(小坂研究所製、商品名「SE−3400」)を使用し、JIS−B0601に準拠した算術平均粗さ(Ra;μm)を測定し、オイルピット深さRzはJIS B0601−1994に準拠して十点平均粗さを測定した。測定基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.1mm/秒の条件で圧延方向と平行に測定位置を変えて10回行ない、各方向で10回の測定での値を求めた。また凹凸の平均間隔(Sm;mm)は、測定基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.1mm/秒の条件で圧延方向と平行に測定位置を変えて10回行ない、10回の測定での値を求めた。なお、Smは表面性状を輪郭曲線方式で表すJIS B0601−2001(ISO4287−1997準拠)において、凹凸の「凹凸の平均間隔」と規定されており、基準長さ内での各凹凸の輪郭長さの平均をいう。
【0025】
<平均結晶粒径(GS)の測定>
各実施例及び比較例の最終冷間圧延終了後の銅箔を、水素を20体積%以上含有し残部アルゴンの雰囲気中で1000℃で1時間加熱後、JIS H0501の切断法により、銅箔表面の平均結晶粒径を測定した。
【0026】
<引張強さ(TS)>
引張試験機により、JIS−Z2241に従い、圧延方向における引っ張り強さを測定した。
【0027】
<グラフェンの製造>
各実施例のグラフェン製造用銅箔(縦横100X100mm)を赤外線イメージ炉内の石英管(3インチ)の内壁に巻き、真空引き(圧力:0.2Torr)した。次に、この石英管内に水素とアルゴンの混合ガス(H2/Ar=10/400〜5/500sccm(Standard Cubic Centimeter per Minutes)を流しながら赤外線イメージ炉を1000℃に加熱し、さらにメタンガスを加えてCH4/H2/Ar=10/10/400〜10/5/500sccmで流し、1時間保持して反応させた。
グラフェンが表面に成長した銅箔のグラフェン側にPETフィルムを張り合わせ、銅箔を酸でエッチング除去した後、四探針法でグラフェンのシート抵抗を測定した。なお、反応時間は予め反応時間とシート抵抗との関係を調査し、シート抵抗が安定するために必要な時間とした。
グラフェンのシート抵抗が400Ω/□以下であれば、実用上問題はない。
【0028】
得られた結果を表1に示す。なお、表1において、G60RD、G60TDはそれぞれ圧延平行方向及び圧延直角方向の60度光沢度を示す。又、GSは平均結晶粒径を示す。
また、表中の「S+P+Ag<5ppm」はS、P、Agの合計濃度が5wtppm未満であることを表す。なお、表中の各元素の合計が100質量%に満たないが、その分は銅箔中の不可避的不純物に相当する。
【0029】
【表1】

【0030】
表1から明らかなように、銅箔の純度を99.95質量%以上とした各実施例の場合、グラフェンのシート抵抗が400Ω/□以下となり、品質が優れていた。
なお、酸素の濃度が高くなるほど、グラフェンのシート抵抗が高くなる傾向にある。
又、銅箔の50μmを超えた実施例13の場合、他の実施例に比べて銅箔のエッチング除去に時間を要した。銅箔の厚みが12μm未満である実施例14の場合、他の実施例に比べてハンドリングに手間を要した。
【0031】
一方、銅箔の純度が99.95質量%未満である各比較例の場合、グラフェンのシート抵抗が400Ω/□を超え、グラフェンの品質が劣った。
又、酸素の濃度が200質量ppmを超えた比較例1の場合、銅箔の純度は99.95質量%以上であるにも関わらず、グラフェンのシート抵抗が400Ω/□を超え、グラフェンの品質が劣った。
【符号の説明】
【0032】
10 グラフェン製造用銅箔
20 グラフェン
30 転写シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
純度が99.95質量%以上のCuからなるグラフェン製造用銅箔。
【請求項2】
Cuの純度が99.995質量%以下である請求項1に記載のグラフェン製造用銅箔。
【請求項3】
酸素の濃度が200質量ppm以下である請求項1または2に記載のグラフェン製造用銅箔。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか記載のグラフェン製造用銅箔を用いたグラフェンの製造方法であって、
所定の室内に、加熱した前記グラフェン製造用銅箔を配置すると共に炭素含有ガスを供給し、前記グラフェン製造用銅箔の表面にグラフェンを形成するグラフェン形成工程と、
前記グラフェンの表面に転写シートを積層し、前記グラフェンを前記転写シート上に転写しながら、前記グラフェン製造用銅箔をエッチング除去するグラフェン転写工程と、を有するグラフェンの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−103861(P2013−103861A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249469(P2011−249469)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(502362758)JX日鉱日石金属株式会社 (482)
【Fターム(参考)】