説明

グリコーゲンホスホリラーゼのピロロピリジン−2−カルボン酸アミドインヒビター

【課題】新規なグリコーゲンホスホリラーゼインヒビター剤の提供。
【解決手段】式(I):


で示される化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。この新規グリコーゲンホスホリラーゼインヒビター剤は、糖尿病、高血糖症、高コレステロール血症、高インスリン血症、高脂血症、高血圧症、アテローム硬化症または組織虚血(例えば、心筋虚血)の予防学的なまたは治療学的な処置において、そして心保護薬として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

で示される化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
[式中、
1、X2、X3およびX4の1つはNでなければならず、そして他のものはCでなければならず;
1およびR1'は各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C0〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エテニルまたはエチニルであり;
2は、C0〜4アルキル、COOR6、COR6、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル−、ヒドロキシC1〜4アルキル−、シクロアルキルC0〜4アルキル−、アリールC0〜4アルキル−、ヘタリールC0〜4アルキル−であって、ここで、該アリール環またはヘタリール環のいずれかは、場合により1〜2個の独立したハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、−N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、−SO21〜4アルキル、−SO2N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチル置換基で置換され;
Yは、C0〜2アルキルまたは−CH(OH)−であり;
Zは、CH2、−C(O)−、−O−、>N(C0〜4アルキル)、>N(C3〜6シクロアルキル)であるかまたは存在せず、但し、Yが−CH(OH)−である場合には、ZまたはR3は炭素−炭素結合によってYと結合しなければならず;
3は、水素、−COOC0〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキル、アリールC1〜4アルキルチオ−、−C0〜4アルキルアリール、−C0〜4アルキルヘタリール、−C0〜4アルキルシクロアルキル、または−C0〜4アルキルヘテロサイクリルであり、ここで、該環のいずれかは場合により、1〜3個の独立したハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、−C0〜4アルキルNHC(O)O(C1〜4アルキル)、−C0〜4アルキルNR78、−C(O)R9、C1〜4アルコキシC0〜4アルキル−、−COOC0〜4アルキル、−C0〜4アルキルNHC(O)R9、−C0〜4アルキルC(O)N(R10)2、−C1〜4アルコキシC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC0〜4アルキル−、−NHSO210、−SO2(C1〜4アルキル)、−SO2NR1112、5−〜6−員ヘテロサイクリル、フェニルC0〜2アルコキシ、もしくはフェニルC0〜2アルキル置換基で置換され、そして該フェニルは場合により、1〜2個の独立したハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、−N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、−SO21〜4アルキル、−SO2N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチルもしくはトリフルオロメチル置換基で置換されるか;または、該ヘテロサイクリル基の環炭素上の2個の結合は場合により、オキソ(=O)置換基を形成し得るか;あるいは、
3は、−NR4(−C0〜4アルキルR5)であり;
4は、C0〜3アルキル、−C2〜3アルキル−NR78、場合によりヒドロキシC0〜4アルキル−によって置換されたC3〜6シクロアルキル(これは更に場合により、ヒドロキシ、C1〜2アルコキシC2〜4アルキル−、またはC1〜2アルキル−S(O)n−C2〜3アルキル−によって置換される)であり;
nは、0、1、または2であり;
5は、水素、ヒドロキシC2〜3アルキル−、C1〜2アルコキシC0〜4アルキル−、アリール、ヘタリール、またはヘテロサイクリルであり、ここで、
ヘテロ環状の窒素含有R5環は場合により該環窒素上で、C1〜4アルキル、ベンジル、ベンゾイル、C1〜4アルキル−C(O)−、−SO21〜4アルキル、−SO2N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、C1〜4アルコキシカルボニル、またはアリール(C1〜4アルコキシ)カルボニルでモノ置換され;そして、該R5環は場合により環炭素上で、ハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル−C(O)−、C1〜4アルキル−SO2−、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ヒドロキシ、−N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、ヒドロキシC0〜4アルキル−、またはC0〜4アルキルカルバモイル−でモノ置換され;
但し、4級化窒素は含まれず;または、該へテロサイクリル基の環炭素上の2個の結合は場合により、オキソ(=O)置換基を形成し得て;
6は、C1〜4アルキル、アリールまたはヘタリールであり;
7およびR8は独立して、C0〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、またはCO(C1〜4アルキル)であり;
9は、C1〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり;
10は、C0〜4アルキルまたはC3〜6シクロアルキルであり;
11およびR12は独立してC0〜4アルキルであるか、あるいはそれらが結合する窒素と一緒になって4−〜6−員ヘテロサイクルを形成し得て;そして、
3成分−Y−Z−R3が互いに連結する場合には、窒素−酸素、窒素−窒素または窒素−ハロゲン結合は存在しない]
【請求項2】
3はNである、請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項3】
1はNである、請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項4】
2はNである、請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項5】
4はNである、請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項6】
1およびR1'は各々独立して、ハロゲン、シアノまたは水素である、請求項1〜5のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項7】
1およびR1'の1つは水素であり、そして他方は5−ハロ基または5−シアノ基である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項8】
YはC0〜2アルキルである、請求項1〜7のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項9】
Zは−C(O)−である、請求項1〜8のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項10】
3は、Nであり;
Yは、C0〜2アルキルであり;そして、
Zは、−C(O)−である、
請求項1、2または6〜9のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項11】
Yは直結である、請求項1〜10のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項12】
2は、C0〜4アルキルまたはアリールC0〜4アルキル−であり、ここで、該アリール環は場合により、1〜2個の独立したハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、−N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、−SO21〜4アルキル、−SO2N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチル置換基で置換される、請求項1〜11のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項13】
2は場合により1〜2個のハロゲン置換基で置換されたベンジルである、請求項12記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項14】
3は、場合により1〜3個の独立した置換基で置換された−C0〜4アルキルヘテロサイクリルであって、ここで、該置換基は、ハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、−C0〜4アルキルNHC(O)O(C1〜4アルキル)、−C0〜4アルキルNR78、−C(O)R9、C1〜4アルコキシC0〜4アルキル−、−COOC0〜4アルキル、−C0〜4アルキルNHC(O)R9、−C0〜4アルキルC(O)N(R10)2、−C1〜4アルコキシC1〜4アルコキシ、ヒドロキシC0〜4アルキル、−NHSO210、−SO2(C1〜4アルキル)、−SO2NR1112、5−〜6−員ヘテロサイクリル、フェニルC0〜2アルコキシ、もしくはフェニルC0〜2アルキル置換基であり、該フェニルは場合により、1〜2個の独立したハロゲン、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、−N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、−SO21〜4アルキル、−SO2N(C0〜4アルキル)(C0〜4アルキル)、ヒドロキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチル置換基であるか、または該へテロサイクリル基の環炭素上の2個の結合は場合によりオキソ(=O)を形成し得るか;あるいは、
3は、−NR4(−C0〜4アルキルR5)である、
請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項15】
3は、環窒素原子によってZと連結した、場合により置換された窒素含有へテロサイクリル基であるか;あるいは、R3は、−NR4(−C0〜4アルキルR5)である、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
3は、場合により置換された4〜8員の窒素含有ヘテロサイクリル基である、請求項15記載の化合物。
【請求項17】
3は、場合によりヒドロキシで置換されたピロリジン−1−イルまたはピペリジン−1−イルである、請求項16記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項18】
以下:
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項19】
以下:
【化16】

から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項20】
以下:
【化17】

【化18】

から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項21】
以下:
【化19】

から選ばれる化合物、またはその医薬的に許容し得る塩。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩;および、医薬的に許容し得る担体、を含有する組成物。
【請求項23】
高血糖症または糖尿病の予防学的なまたは治療学的な処置方法であって、請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩の有効な量を投与する工程を含む、該方法。
【請求項24】
前糖尿病性高血糖症または耐糖能障害を示すヒトにおける糖尿病の予防方法であって、請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩の有効な予防学的な量を投与する工程を含む、該方法。
【請求項25】
高コレステロール血症、高インスリン血症、高脂血症、アテローム硬化症、または心筋虚血の予防学的なまたは治療学的な処置方法であって、請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩の有効な量を投与する工程を含む、該方法。
【請求項26】
請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物、もしくはその立体異性体、またはそれらの医薬的に許容し得る塩の有効な量を必要な被験者に投与する工程を含む、心保護の方法。
【請求項27】
請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
【化20】

式(II)のピロロピリジン−2―カルボン酸またはその保護もしくは活性化された誘導体を、式(III)のアミンとカップリングするか;
【化21】

式(I)(式中、ZはC=Oであり、R3は−NR4(−C0〜4アルキルR5)である)の化合物の場合には、式(I)のカルボン酸またはその保護もしくは活性化された誘導体(ここで、Zは存在せず、そしてR3は−CO2Hである)を、式(IV)のアミンとカップリングするか;あるいは、
【化22】

式(III)(式中、R2はHであり、YはC0アルキルであり、Zは−C(O)−であって、そしてR3は−C0アルキルアリールまたは−C0アルキルヘタリールである)の化合物の場合には、式(XX)の化合物を、標準的なカップリング条件下で式(II)の化合物とカップリングし、続いて酸の存在下でケタール基を除去するか;
【化23】

式(I)(式中、ZはC=Oであり、そしてR3はC1〜4アルコキシである)の化合物の場合には、式(II)の化合物またはその保護もしくは活性化された誘導体を、式(XII)の化合物とカップリングするか;あるいは、
e)式(I)(式中、Zは存在せず、そしてR3は−CO2Hである)の化合物の場合には、式(I)(式中、ZはC=Oであり、そしてR3はC1〜4アルコキシ基である)の化合物のエステル加水分解を行なうこと、
を含む、該製造方法。
【請求項28】
式(IIA):
【化24】

[式中、
1、X3またはX4がNである場合には、R1およびR1'は共に水素ではないという条件で、
1、X2、X3およびX4の1つはNでなければならず、そしてその他はCでなければならず;
1およびR1'は各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C0〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エテニル、もしくはエチニルであるか、または存在しない]
で示される化合物、またはそのC1〜4アルキルエステルもしくは保護誘導体。
【請求項29】
5−クロロ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸;
5−ブロモ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸;
5−シアノ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸;
5−メトキシ−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸;
1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸;
6−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸;
6−シアノ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−エチニル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−シアノ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−メチル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸;
5−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸;
6−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸;もしくは、
6−シアノ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸、
から選ばれる化合物、またはそれらのいずれか1つのC1〜4アルキルエステル。
【請求項30】
式(XIX):
【化25】

[式中、
1、R1'、X1、X2、X3、およびX4は請求項1に定義する通りであり、そしてR3は−C0アルキルアリールまたは−C0アルキルヘタリールである]
で示される、化合物。
【請求項31】
4(S)−(4−フルオロベンジル)オキサゾリジン−2,5−ジオンである化合物。

【公開番号】特開2011−252005(P2011−252005A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−174163(P2011−174163)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【分割の表示】特願2006−533345(P2006−533345)の分割
【原出願日】平成16年5月20日(2004.5.20)
【出願人】(504326837)プロシディオン・リミテッド (53)
【氏名又は名称原語表記】Prosidion Limited
【Fターム(参考)】