説明

グリシン・リボスイッチ、それを使用する方法、及びグリシン・リボスイッチを用いた使用のための組成物

ある種の天然のmRNAが代謝産物に感受性のある遺伝子スイッチとして役立つことが発見され、ここでRNAは、小さい有機分子に直接的に結合する。この結合過程は、mRNAの立体構造を変化させ、種々の異なる機構によって遺伝子発現の変化を引き起こす。これらの天然の「リボスイッチ」の修飾したバージョン(様々な核酸の遺伝子操作戦略を用いることによって作製される)が、特定のエフェクター成分によって制御されるデザイナー遺伝的スイッチとして使用することができる。リボスイッチを活性化するこのようなエフェクター化合物は、誘因分子として本明細書中に言及される。天然のスイッチは、抗体及び他の小分子療法のための標的である。さらに、リボスイッチの構築物は、天然のスイッチの現実の部分が新規な非免疫原性遺伝的制御エレメントを構築するために使用されるようにし、例えばアプタマー(分子認識)ドメインは、新規な認識ドメインが使用者定義のエフェクター化合物を用いて遺伝的変化を引き起こすように他の非天然のアプタマー(又は他に修飾される)と交換される。変化したスイッチは、治療の処方の部分となり、タンパク質合成を開始し、終了させ又は制御する。新規に構築した遺伝子制御ネットワークは、このような領域で、生きたバイオセンサー、生物の代謝的遺伝子操作、及び遺伝子治療の処方の有利な形態で適用され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーディング領域に実施可能に(operably)連結したグリシン応答性リボスイッチを含むRNAをコードする核酸分子を含む制御可能な遺伝子発現構築物であって、ここで、リボスイッチが前記RNAの発現を制御し、リボスイッチ及びコーディング領域が異種(heterologous)である、前記構築物。
【請求項2】
リボスイッチがアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含み、ここで、アプタマードメイン及びプラットフォームドメインが異種である、請求項1に記載の構築物。
【請求項3】
リボスイッチがアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含み、ここで、アプタマードメインがP1ステムを含み、ここで、前記P1ステムがアプタマー鎖及び調節鎖を含み、発現プラットフォームドメインが制御鎖を含み、ここで、制御鎖、調節鎖又はその両方がステム構造を形成するように設計されている、請求項1に記載の構築物。
【請求項4】
リボスイッチが2つ以上のアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含み、ここで、少なくとも1つのアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインが異種である、請求項1に記載の構築物。
【請求項5】
少なくとも2つのアプタマードメインが協同的結合を提示する、請求項4に記載の構築物。
【請求項6】
リボスイッチが2つ以上のアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含み、ここで、少なくとも1つのアプタマードメインがP1ステムを含み、ここで、前記P1ステムがアプタマー鎖及び調節鎖を含み、前記発現プラットフォームドメインが制御鎖を含み、ここで、制御鎖、調節鎖又はその両方がステム構造を形成するように設計されている、請求項1に記載の構築物。
【請求項7】
少なくとも2つのアプタマードメインが協同的結合を提示する、請求項6に記載の構築物。
【請求項8】
天然に発生するグリシン応答性リボスイッチの非天然誘導体であるリボスイッチ。
【請求項9】
アプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含むリボスイッチであって、前記アプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインが異種である、請求項8に記載のリボスイッチ。
【請求項10】
1つ以上の追加のアプタマードメインをさらに含む、請求項9に記載のリボスイッチ。
【請求項11】
少なくとも2つのアプタマードメインが協同的結合を提示する、請求項10に記載の構築物。
【請求項12】
誘因(trigger)分子によって活性化されるリボスイッチであって、前記誘因分子によって活性化された場合にシグナルを産生する、請求項8に記載のリボスイッチ。
【請求項13】
試料をリボスイッチと接触させることを含む関心のある化合物を検出する方法であって、ここで、リボスイッチが関心のある化合物によって活性化され、関心のある化合物によって活性化された場合にシグナルを産生し、試料が関心のある化合物を含有する場合にリボスイッチはシグナルを産生し、ここで、リボスイッチがグリシン応答性リボスイッチ又はグリシン応答性リボスイッチの誘導体を含む、前記方法。
【請求項14】
リボスイッチが関心のある化合物によって活性化された場合に立体構造を変化させ、ここで、前記立体構造の変化が立体構造に依存したラベルを介してシグナルを産生する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
リボスイッチが関心のある化合物によって活性化された場合に立体構造を変化させ、前記立体構造の変化がリボスイッチに連結したRNA発現の変化を引き起こし、この発現の変化がシグナルを産生する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
シグナルがリボスイッチに連結したRNAから発現するレポータータンパク質によって産生される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
リボスイッチが2以上のアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインを含み、ここで、少なくとも1つのアプタマードメイン及び発現プラットフォームドメインが異種である、請求項13に記載の構築物。
【請求項18】
少なくとも2つのアプタマードメインが協同的結合を提示する、請求項17に記載の構築物。
【請求項19】
(a)リボスイッチを含むRNAをコードする遺伝子の遺伝子発現の阻害に関して化合物を試験し、ここで、前記阻害がリボスイッチを介し、リボスイッチがグリシン応答性リボスイッチ又はグリシン応答性リボスイッチの誘導体を含み、
(b)細胞を工程(a)において遺伝子発現を阻害した化合物と接触させることによって遺伝子発現を阻害する
ことを含む方法であって、ここで、前記細胞がリボスイッチを含むRNAをコードする遺伝子発現を含み、前記化合物がリボスイッチへの結合によって該遺伝子発現を阻害する、前記方法。
【請求項20】
グリシン応答性リボスイッチを同定する方法であって、グリシンの有無においてRNA分子の直列的な自然発生の開裂を評価し、該RNA分子が該化合物によって制御された遺伝子によってコードされ、ここで、RNA分子の直列的な自然発生の開裂のパターン変化がリボスイッチを指示する、前記方法。
【請求項21】
遺伝子発現を活性化する方法であって、化合物と細胞とを接触させることを含み、ここで、前記化合物が、構造:
【化1】

(式中、Lはリンカーであり、Xは部分であり、及びnは1〜10の整数である)
を有し、ここで、化合物はグリシンでなく、細胞はグリシン応答性リボスイッチを含むRNAをコードする遺伝子を含み、ここで、前記化合物は、グリシン応答性リボスイッチに結合することによって該遺伝子発現を活性化する、前記方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2008−515436(P2008−515436A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535851(P2007−535851)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/036218
【国際公開番号】WO2006/042143
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(392019352)イェール ユニバーシティ (38)
【氏名又は名称原語表記】YALE UNIVERSITY
【Fターム(参考)】