説明

グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの製造方法、及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

【課題】
グリセリンと2−エチルヘキサン酸のエステル化反応工程のみによって、透明均一、低酸価、且つジエステルを主成分とするグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを安価、且つ容易に製造すること。
【解決手段】
グリセリンと2−エチルヘキサン酸とを、160℃以上240℃未満の範囲でエステル化反応を行い、未反応の2−エチルヘキサン酸量が10重量%以下となる時点で、引き続き240℃以上にて熟成反応を行うことにより、透明均一、低酸価、且つジエステルを主成分とするグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが得られ、上記の課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの製造方法、及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
2−エチルヘキサン酸は、多価アルコールとエステル化させることで、熱可塑性樹脂の可塑剤として広く利用されている。しかし、直鎖飽和カルボン酸とは異なり、分岐構造に伴う2級カルボキシル基を有するため、立体障害によりエステル化反応が進行し難いカルボン酸として位置付けられており、酸価の低減が容易ではない。グリセリンと2−エチルヘキサン酸のエステル化反応においては、過剰量の2−エチルヘキサン酸を仕込み、還流設備を備えた反応装置を用いて、200℃から250℃程度の反応温度にてエステル化を行う方法(特許文献1)、触媒を用いることで反応速度を向上させる方法(特許文献2)、エステル化反応後の減圧操作により、残存した2−エチルヘキサン酸を留去する方法(特許文献3)、アルカリ水洗による精製工程を実施することにより、低酸価の品質を得る方法(特許文献4)が知られている。しかしながら、何れもグリセリン2−エチルヘキサン酸トリエステルを製造する方法である。
【0003】
一方、グリセリンと2−エチルヘキサン酸を反応させて得られるグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルについては、一般には知られておらず、その製造法も確立されていない。上記方法を用いたとしても、ジエステルを製造することは極めて困難である。
【0004】
グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルを合成する際には、むしろ、モノグリセライドやジグリセライドの合成法が参考になる。これらは、油脂等のグリセリン脂肪酸エステルとグリセリンをエステル交換反応させる方法、また、脂肪酸とグリセリンをエステル化させるといった方法で一般的には合成されているが(非特許文献1)、これらの方法で、グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルを製造した場合、未反応グリセリンが多く残存し、透明均一な品質が得られない。それだけでなく、エステル反応物を常温で静置すると、未反応グリセリンが沈殿、分離を起こし、可塑剤として樹脂に添加したとしても、均一に混合されず、また可塑効果も大きく低下したものとなる。未反応グリセリンを除去するには、分子蒸留器や薄膜蒸留器等を用いることで可能であるが、設備投資等のコストがかかることや、製造時間の延長、それに伴う製造費の増大に繋がるため不経済である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2005−513239号公報
【特許文献2】特開2008−013546号公報
【特許文献3】特開平02−306936号公報
【特許文献4】特開2002−293758号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】モノグリセリド 製造と応用(津田滋著、1958年、槙書店発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、こうした事情に鑑み、グリセリンと2−エチルヘキサン酸のエステル化の反応工程のみによって、透明均一、低酸価、且つジエステルを主成分とするグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを安価、且つ容易に製造する方法を提供すること、及びこれを用いた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、本発明者らは、グリセリンと2−エチルヘキサン酸を160℃以上、240℃未満の範囲でエステル化反応を行い、未反応の2−エチルヘキサン酸量が10重量%未満となる時点から、引き続き240℃以上にて熟成反応を行うことにより、エステル交換反応を進行させ、未反応のグリセリン含量を効果的に低減することによって、透明均一、低酸価、且つジエステルを主成分とするグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが得られ、上記の課題を解決することを見出した。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法によりグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルは、エステル化反応工程のみによって、安価、且つ容易に製造できる。また、本発明の製造方法で得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルは、極性基を有する高分子の可塑剤として好適に使用でき、特に塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、また、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂、ポリ乳酸(PLA)などの生分解性樹脂、さらにアイオノマー樹脂等に対して優れた相溶性を示し、経時的な性能劣化や、品質変化を起こさず、所望の改質性能を長期間維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明を詳細に説明する。ただし、部、及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0011】
本発明で使用されるグリセリンは、天然グリセリン、合成グリセリンの何れでもよく、また、純度95%以上のものが好ましい。例えば、日本薬局方、医薬部外品原料規格、食品添加物公定書等に収載されているグリセリンを使用することができ、阪本薬品工業株式会社製の精製グリセリンなどが挙げられる。
【0012】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルのエステル化反応に使用する2−エチルヘキサン酸量は、特に制限はないが、グリセリンの水酸基当量に対して50mol%から75mol%であることが好ましく、60mol%から70mol%がより好ましい。この範囲にすることで、2−エチルヘキサン酸が1重量%以下、未反応グリセリンが5重量%以下、ジエステル成分が40重量%以上の透明均一なグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルが高い収率で、且つより短い製造時間で得られ易くなる。
【0013】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの反応は、エステル化反応と熟成反応とから構成される。このうち、エステル化の反応温度は160℃以上、240℃未満であり、好ましくは180℃から230℃である。エステル化の反応温度が低過ぎると反応速度が遅くなり、2−エチルヘキサン酸の低減が遅くなるため、製造時間の延長に繋がる可能性や、未反応グリセリンの残存量が多くなるため、不均一な組成になる可能性が高くなる。一方、反応温度が高過ぎると得られるグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの収率が低下する、或いは着色が生じるといった影響が出やすくなるためこの範囲が好ましい。また、エステル化の反応温度はこの範囲内であれば、反応途中に上昇あるいは、降下させても構わない。
【0014】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルのエステル化反応は、還流装置を備えた条件で行うことが好ましい。2−エチルヘキサン酸は沸点が低いため、反応初期に系外への留出が多くなる。そのため、還流装置を用いて生成水のみを除去することで高い収率を確保し、さらに目的の品質に制御することができる。
【0015】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの反応は、前述した通り熟成反応を行う。この熟成反応は、エステル生成物のくすみを除去する目的で実施され、その要因となる未反応グリセリン成分がエステル交換反応の進行によって低減することで、くすみが消え透明均一な外観の品質が得られる。
【0016】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの熟成反応は、2−エチルヘキサン酸の含有量が10重量%未満の時点から実施することが好ましく、5重量%未満となった時点から実施することがさらに好ましい。10重量%以上の時点から熟成反応を行うと、2−エチルヘキサン酸の留出量が増加し収率の低下に繋がる可能性があるため、この範囲が好ましい。
【0017】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの熟成反応温度は、240℃以上であり、好ましくは250℃以上である。また、熟成反応時間は2時間以上6時間未満であることが好ましい。240℃未満の熟成反応では、エステル交換反応の進行が不充分となり、未反応グリセリン成分の残存によってくすみが生じ、透明均一、且つ低酸価の品質が得られなくなる可能性がある。また、2時間未満の熟成反応においても、同様にくすみの発生により、透明均一、且つ低酸価の品質が得られなくなる可能性がある。一方、6時間以上の場合では、製造時間の延長に繋がるため好ましくない。
【0018】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの熟成反応は、必要に応じて100mmHg以上、760mmHg未満の減圧条件下にて行う。減圧条件下にて行うことにより、製造時間の短縮に繋がる。一方、100mmHg以下の高真空条件とした場合では、未反応グリセリン成分や、合成したモノエステル成分が系外に留出され、収率の低下に繋がる恐れがあるため、この範囲で行うことが好ましい。
【0019】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルのエステル化反応は、無触媒でも触媒を用いても良い。触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ触媒、又は(オルト)リン酸、ポリリン酸、及び、2−エチルヘキシルアシッドホスフェイト、オレイルアシッドホスフェイト、ステアリルアシッドホスフェイトなどの酸性触媒が挙げられる。また、これらを単独で使用しても二種類以上を併用しても良い。この他に、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、また、塩化第一スズ、塩化第二スズ、ジブチルスズビス(2−エチルヘキサノエート)、ジブチルスズジアセテート、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタンなどが挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0020】
本発明の製造方法で得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルに含有される未反応グリセリンは5重量%以下であることが好ましい。未反応グリセリンが5重量%を超える場合では、エステル生成物に白濁、或いは分離を生じやすくさせるため、この範囲に制御することが好ましい。
【0021】
また、本発明の製造方法で得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルに含有されるジエステル成分は40重量%以上であることが好ましい。ジエステル成分が40重量%未満の場合では、一部の極性基を有する高分子に添加した場合に、相溶性が低下する、或いは耐ブリード性が低下する恐れがあるため、この範囲であることが好ましい。
【0022】
さらに、本発明の製造方法で得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルに含有される未反応の2−エチルヘキサン酸量は1.0重量%未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.5重量%以下である。2−エチルヘキサン酸含有量が1.0重量%以上の場合では、高分子に添加した際に、着色や分解などの悪影響に繋がる恐れがあるため、この範囲であることが好ましい。
【0023】
本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルは、グリセリンと2−エチルヘキサン酸の仕込み量から計算される理論エステル収量に対して95.0%以上の収率で得ることが好ましい。95.0%未満の収率では、製造コストの増大に繋がるとともに、ロスした成分を廃液として処理する必要があるため、不経済となる。
【0024】
本発明はまた、前述のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルを提供すると共に、これを含有する熱可塑性樹脂をも提供する。可塑剤成分として配合するグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの含有割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、3から60重量部であることが好ましい。グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの含有割合が、3重量部未満では可塑化効果が十分に発揮されず、また60重量部を超えると熱可塑性樹脂組成物の機械物性が低下する原因となるためこの範囲が好ましい。
【0025】
本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる熱可塑性樹脂は、その構造中に極性基を有する高分子であることが好ましい。代表的なものとして、塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂、ポリ乳酸(PLA)などの生分解性樹脂、さらにアイオノマー樹脂等が挙げられるがこの限りではない。
【0026】
本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、着色剤、発泡剤、帯電防止剤、フィラーなどを適宜配合することができる。
【0027】
本発明の樹脂組成物の調製方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば溶融混練法や溶剤に溶解して混合する方法などにより、樹脂組成物を調製することができるが、これらの方法の中で、溶融混練法が好ましい。この溶融混練法を適用する場合には、熱可塑性樹脂、本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステル、及び所望により用いられる各種添加剤を配合し、単軸押出機や多軸押出機、ニーダー、バンパリーミキサーなどを用い、80℃以上の温度で溶融混練することが好ましい。
【実施例】
【0028】
次に、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。尚、今回使用したグリセリンは、精製グリセリン(阪本薬品工業株式会社製)である。また、熱可塑性樹脂としては、ポリ乳酸を用いた。以下、本発明の実施例及び比較例を示す。ただし、%は、特に断りのない限り重量基準で示す。
【0029】
(グリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの評価方法)
得られたエステル化生成物については、色数(APHA法)を社団法人日本油化学会編纂、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法(I)、2003年度版」基準油脂分析試験法Iに従って試験した。
【0030】
また、エステル化生成物の組成分析は、グリセリン2−エチルヘキサン酸エステル試料約0.5g、及び内部標準物質としてパルミチン酸メチル(1級試薬:キシダ化学)を約0.05g精秤し、ピリジン(特級試薬:キシダ化学)約1.8mlにこれらを溶解させ、次いで、この溶液20μlに対してTMS−HT(試薬:東京化成工業)を0.2ml注入し、温浴にて反応後に上澄み液1μlを下記の分析に供することで判定した。
【0031】
ガスクロマトグラフ:GC−14B(島津製作所製)
カラム:OV−1(GLサイエンス製、内径3mm、長さ1.5m)
カラム温度:100℃〜350℃(昇温速度10℃/min)
キャリアーガス:窒素(50ml/min)
注入部温度:350℃
検出器温度:350℃
検出器:FID
【0032】
(熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度の測定)
また、得られた熱可塑性樹脂組成物について、示差走査熱量計(Thermo Plus DSC8320、RIGAKU製)を用いて、アルミ製試料セルに試料と、対照物質としてα-アルミナをそれぞれ5mgずつ量り取り、窒素雰囲気下にて室温から200℃まで毎分5℃で昇温させた後、0℃まで毎分5℃で冷却させ、再び200℃まで毎分5℃の速度で昇温させた際の、二度目の昇温時における吸熱カーブ部分の接線と、ベースラインの延長線との交点からガラス転移温度を求めた。なお、本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルを含有しないポリ乳酸樹脂のガラス転移温度は60℃であった。
【0033】
(熱可塑性樹脂組成物のメルトインデックス値の測定)
また、得られた熱可塑性樹脂組成物について、MI値(メルトインデックス値)測定は、MELT INDEXER TYPE C−5059D(東洋精機製作所製)を用いて、試料10.0g、予熱時間360秒、試験時間600秒、試験温度190℃、試験荷重2.16kgf、A法(CUTT OFF法)の条件にて、JIS K−7210に準じて測定した。なお、本発明のグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを含有しないポリ乳酸樹脂のメルトインデックス値は9.4g/10minであった。
【0034】
(熱可塑性樹脂組成物の可塑剤ブリード試験)
さらに、得られた熱可塑性樹脂組成物について、25℃、1ヶ月間、その後50℃、1ヶ月間放置した際の可塑剤のブリードの有無を外観目視にて判定した。25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードが全く生じないものを◎、25℃において可塑剤のブリードが全く生じないものを○、25℃で可塑剤が一部ブリードしたものを△、25℃で可塑剤のブリードが著しいものを×とした。
【0035】
(実施例1)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を261.9g、2−エチルヘキサン酸を614.9g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から220℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が2.0重量%となった時点から、続けて反応温度240℃、常圧にて4時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA20、2−エチルヘキサン酸が0.1重量%、未反応グリセリンが3.8重量%、ジエステル成分が44.3重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.2%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは22℃、メルトインデックスは48.7g/10minであり、25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0036】
(実施例2)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を230.9g、2−エチルヘキサン酸を650.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が3.0重量%となった時点から、続けて反応温度240℃、400mmHgの減圧条件にて2時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA20、2−エチルヘキサン酸が0.1重量%、未反応グリセリンが2.8重量%、ジエステル成分が45.8重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.4%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは24℃、メルトインデックスは45.0g/10minであり、25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0037】
(実施例3)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を230.9g、2−エチルヘキサン酸を650.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が3.0重量%となった時点から、続けて反応温度240℃、常圧にて2時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が0.3重量%、未反応グリセリンが4.0重量%、ジエステル成分が42.6重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.5%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは28℃、メルトインデックスは40.2g/10minであり、25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0038】
(実施例4)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を199.3g、2−エチルヘキサン酸を686.5g、触媒としてリン酸を理論収量に対して0.05重量%仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら180℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が6.7重量%となった時点から、続けて反応温度250℃、150mmHgの減圧条件にて2時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA50、2−エチルヘキサン酸が0.2重量%、未反応グリセリンが0.9重量%、ジエステル成分が40.5重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.0%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは32℃、メルトインデックスは36.6g/10minであり、25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0039】
(実施例5)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を302.6g、2−エチルヘキサン酸を568.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から220℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が1.8重量%となった時点から、続けて反応温度250℃、常圧にて6時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が0.2重量%、未反応グリセリンが6.6重量%、ジエステル成分が44.5重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.5%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは29℃、メルトインデックスは41.5g/10minであり、25℃における可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0040】
(実施例6)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を186.6g、2−エチルヘキサン酸を701.0g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら160℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が9.8重量%となった時点から、続けて反応温度260℃、250mmHgの減圧条件にて3時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が0.2重量%、未反応グリセリンが0.2重量%、ジエステル成分が35.0重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率90.2%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは42℃、メルトインデックスは22.5g/10minであり、25℃における可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0041】
(実施例7)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を230.9g、2−エチルヘキサン酸を650.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が3.2重量%となった時点から、続けて反応温度240℃、50mmHgの減圧条件にて4時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が0重量%、未反応グリセリンが0重量%、ジエステル成分が65.1重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率75.5%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは25℃、メルトインデックスは48.5g/10minであり、25℃、50℃の何れにおいても可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0042】
(実施例8)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を261.9g、2−エチルヘキサン酸を614.9g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から220℃にてエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が2.5重量%となった時点から、続けて反応温度240℃、常圧にて1時間熟成反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が1.2重量%、未反応グリセリンが6.0重量%、ジエステル成分が42.5重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.0%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは28℃、メルトインデックスは40.6g/10minであり、25℃における可塑剤のブリードは全く見られなかった。
【0043】
以上の実施例で合成したグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを表1に示した。また、得られた熱可塑性樹脂組成物の評価結果を表2に示した。
【0044】
【表1】

【0045】
【表2】

【0046】
(比較例1)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を261.9g、2−エチルヘキサン酸を614.9g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら250℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が0.6重量%となった時点から、続けて反応温度260℃、常圧にて4時間熟成反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が0.1重量%、未反応グリセリンが5.2重量%、ジエステル成分が38.5重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率85.0%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは26℃、メルトインデックスは45.5g/10minであり、25℃において可塑剤が一部ブリードすることが確認された。
【0047】
(比較例2)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を230.9g、2−エチルヘキサン酸を650.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から220℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が12.3重量%となった時点から、続けて反応温度250℃、450mmHgの減圧条件にて4時間熟成反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が0.1重量%、未反応グリセリンが5.2重量%、ジエステル成分が42.2重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率86.0%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは24℃、メルトインデックスは41.0g/10minであり、25℃において可塑剤が一部ブリードすることが確認された。
【0048】
(比較例3)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を302.6g、2−エチルヘキサン酸を568.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら220℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が1.5重量%となった時点から、続けて反応温度230℃、250mmHgの減圧条件にて4時間熟成反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が0.1重量%、未反応グリセリンが8.5重量%、ジエステル成分が38.8重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率96.0%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは38℃、メルトインデックスは28.0g/10minであり、25℃において可塑剤のブリードが著しいことが確認された。
【0049】
(比較例4)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を261.9g、2−エチルヘキサン酸を614.9g、触媒としてリン酸を理論収量に対して0.05重量%仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から230℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸が1.4重量%となった時点から、続けて反応温度230℃、常圧にて8時間熟成反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が0.5重量%、未反応グリセリンが5.5重量%、ジエステル成分が41.0重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.8%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは28℃、メルトインデックスは40.2g/10minであり、25℃において可塑剤が一部ブリードすることが確認された。
【0050】
(比較例5)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を302.6g、2−エチルヘキサン酸を568.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら200℃から220℃でエステル化反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が1.6重量%、未反応グリセリンが14.1重量%、ジエステル成分が41.8重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率99.0%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは38℃、メルトインデックスは26.0g/10minであり、25℃において可塑剤のブリードが著しいことが確認された。
【0051】
(比較例6)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を186.6g、2−エチルヘキサン酸を701.0g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら180℃から230℃でエステル化反応を行った。その結果、色数がAPHA30、2−エチルヘキサン酸が9.8重量%、未反応グリセリンが0.6重量%、ジエステル成分が34.8重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.8%で得られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは40℃、メルトインデックスは24.7g/10minであり、25℃において可塑剤のブリードが著しいことが確認された。
【0052】
(比較例7)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を214.0g、2−エチルヘキサン酸を669.8g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら180℃から230℃でエステル化反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が3.5重量%、未反応グリセリンが5.3重量%、ジエステル成分が41.3重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率98.8%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは24℃、メルトインデックスは38.5g/10minであり、25℃において可塑剤が一部ブリードすることが確認された。
【0053】
(比較例8)
温度計、攪拌機、窒素吹き込み管、Dean−Stark還流装置を備えた反応器に、グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、精製グリセリン)を230.9g、2−エチルヘキサン酸を650.4g仕込み、一定量の窒素を吹き込み、且つ撹拌しながら150℃でエステル化反応を行った。未反応2−エチルヘキサン酸は28.0重量%で減少が止まったため、続けて反応温度250℃、450mmHgの減圧条件にて4時間熟成反応を行った。その結果、2−エチルヘキサン酸が3.5重量%、未反応グリセリンが6.5重量%、ジエステル成分が40.2重量%含有されるグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルが収率85.5%で得られた。なお、外観は白濁したため、色数は評価できないものであり、常温にて数時間静置した後に分離が見られた。次に、ポリ乳酸100.0gに対して、得られたグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを20.0g添加し、二軸押出し機を用いて190℃にて溶融混練を行うことにより、ポリ乳酸樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のTgは30℃、メルトインデックスは38.5g/10minであり、25℃において可塑剤のブリードが著しいことが確認された。
【0054】
以上の比較例で合成したグリセリン2−エチルヘキサン酸エステルを表3に示した。また、得られた熱可塑性樹脂組成物の評価結果を表4に示した。
【0055】
【表3】

【0056】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明で得られるグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルは、エステル化反応工程のみによって安価、且つ容易に製造することができ、さらに、極性基を含有する高分子の可塑剤として好適に使用できる。特に塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、また、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂、ポリ乳酸(PLA)などの生分解性樹脂、さらにアイオノマー樹脂等に対して良好な相溶性を示し、経時的な性能劣化や、品質変化を起こさず、所望の改質性能を長期間維持することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリセリンと2−エチルヘキサン酸を160℃以上、240℃未満の範囲でエステル化反応を行い、未反応の2−エチルヘキサン酸量が10重量%未満となる時点で、引き続き240℃以上にて熟成反応を行うことを特徴とするグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの製造方法。
【請求項2】
熟成反応を100mmHg以上、760mmHg未満の減圧条件下で行うことを特徴とする請求項1記載のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの製造方法。
【請求項3】
請求項1から2何れかに記載のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルの製造方法により製造されたグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステル。
【請求項4】
未反応のグリセリンが5重量%以下であり、ジエステル成分が40重量%以上であること特徴とする請求項3に記載のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステル。
【請求項5】
請求項3から4何れかに記載のグリセリン2−エチルヘキサン酸ジエステルを含有する熱可塑性樹脂組成物。

【公開番号】特開2012−219032(P2012−219032A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83791(P2011−83791)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(390028897)阪本薬品工業株式会社 (140)
【Fターム(参考)】