グルカゴン/GLP−1受容体コアゴニスト
グルカゴン受容体に対する効力が天然グルカゴンよりも強化された、修飾グルカゴンペプチドが開示される。ラクタム架橋の形成、またはアミド基による末端カルボン酸の置換により、該グルカゴンペプチドを更に修飾することによって、グルカゴン/GLP−1受容体コアゴニスト活性を示すペプチドが生産される。これらの高効力グルカゴン類縁体の溶解性および安定性は、該ポリペプチドを、ペグ化、アシル化、アルキル化、カルボキシ末端アミノ酸の置換、C末端切断、又は、配列番号26(GPSSGAPPPS)、配列番号27(K−RNRNNIA)、及び配列番号28(KRNR)から成る群から選ばれるカルボキシ末端ペプチドの付加、によって修飾することで、更に向上させることがでっきる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1 10個までのアミノ酸修飾を有する配列番号1のアミノ酸配列を含み、C4〜C30脂肪酸でアシル化またはアルキル化されている位置10のアミノ酸を含む、グルカゴンペプチド。
【請求項2】
以下のいずれかを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド:(i)グルカゴンペプチドが、位置iのアミノ酸の側鎖と、位置i+4のアミノ酸の側鎖との間に分子内架橋を含む(ここでiは、12、16、20または24である)、(ii)グルカゴンペプチドの位置16、20、21または24のうちの1、2、3つまたはそれ以上がα,α−二置換アミノ酸で置換されている、あるいは(iii)(i)および(ii)の両方である。
【請求項3】
位置16にGluおよび位置20にLysを含み、更にラクタム架橋が該GluとLysを結合していてもよい、請求項1または2に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項4】
位置17のGln、位置18のAla、位置21のGlu、位置23のIleおよび位置24のAlaから成る群から選ばれる1個以上の修飾を更に含む、請求項3に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項5】
C末端アミドを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項6】
位置1、若しくは位置2、または位置1および2の両方にアミノ酸置換を含み、該アミノ酸置換(単数または複数)がDPP−IVプロテアーゼ耐性を達成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項7】
位置1のHisが、D−ヒスチジン、アルファ,アルファ−ジメチルイミダゾール酢酸(DMIA)、N−メチルヒスチジン、アルファ−メチルヒスチジン、イミダゾール酢酸、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジンおよびホモ−ヒスチジンから成る群から選ばれる一つのアミノ酸で置換されている、請求項6に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項8】
位置2のSerが、D−セリン、アラニン、D−アラニン、バリン、グリシン、N−メチルセリン、N−メチルアラニンおよびアミノイソ酪酸から成る群から選ばれる一つのアミノ酸で置換されている、請求項6または7に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項9】
グルカゴンペプチドの位置10のアミノ酸に共有結合しているアシル基またはアルキル基を含むように修飾されている、非天然グルカゴンペプチド。
【請求項10】
1 請求項9に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチドであって、配列番号55の配列または配列番号55の類縁体を含み、前記類縁体が、天然型のペプチドではなく、前記類縁体が、位置1、2、3、5、7、10、11、13、14、17、18、19、21、24、27、28および29から選ばれる1〜3個のアミノ酸修飾により配列番号55と異なっており、前記グルカゴンペプチドが、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項11】
配列番号55を含む、請求項10に記載の修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項12】
配列番号56を含む、請求項10に記載の修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項13】
カルボキシ末端に結合している配列番号26、配列番号29および配列番号65から成る群から選ばれるペプチドを更に含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項14】
カルボキシ末端に結合している配列番号26を更に含む、請求項11または12に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項15】
位置16と20のアミノ酸、位置12と16のアミノ酸、位置20と24のアミノ酸および位置24と28のアミノ酸から成る群から選ばれる2個のアミノ酸の間にラクタム架橋を含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項16】
ラクタム架橋が、位置16と20のアミノ酸の間にある、請求項15に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項17】
配列番号33を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項18】
位置28のアミノ酸がAsp、AsnまたはLysであり、そして位置29のアミノ酸がGlyまたはThrである、請求項10に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項19】
1〜2個のアミノ酸で配列番号55と異なる配列番号55の類縁体を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項20】
1個のアミノ酸で配列番号55と異なる配列番号55の類縁体を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項21】
配列番号53の配列を含む、請求項20に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項22】
位置3のアミノ酸がグルタミンである、請求項21に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項23】
位置3のアミノ酸がグルタミン酸である、請求項10に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項24】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも50%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項25】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも40%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも40%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項26】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも60%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも60%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項27】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の0.1〜10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、請求項10〜21および23のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項28】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の1〜10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、請求項10〜21および23のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項29】
位置16のアミノ酸がグルタミン酸であり、位置20のアミノ酸がリシンであり、そしてC末端カルボン酸がアミドに置換されており、更に位置16のグルタミン酸と位置20のリシンとの間のラクタム架橋を有していてもよい、請求項10〜28のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項30】
ポリエチレングリコール鎖が、位置17、21若しくは24のアミノ酸、またはC末端アミノ酸の側鎖に共有結合している、請求項29に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項31】
位置28または29のアミノ酸が酸性アミノ酸を含む、請求項29記載のグルカゴンペプチド。
【請求項32】
位置1または2のアミノ酸が修飾されて、ジペプチジルペプチダーゼIVによる切断に対して低減した感受性を示す、請求項10、14、17、29、30および41のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項33】
X1X2QGTFTSDYSKYLDERX5AKDFVX3WLMNX4(配列番号61)またはX1X2QGTFTSDYSKYLDEQX5AKEFIX3WLMNX4(配列番号62)の配列を含むが、但し、X3がCys−PEGである場合、X4がCys−PEGまたはGGPSSGAPPPSC−PEGではなく、X2がセリンである場合、X1がヒスチジンではないことを条件とする、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項34】
X2がCys−PEGである、請求項33に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項35】
X4がGGPSSGAPPPSである、請求項34に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項36】
X4がGGPSSGAPPPSC−PEGである、請求項33に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項37】
位置16と20のアミノ酸の間にラクタム架橋を更に含む、請求項33〜36のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項38】
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−PheThr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Gin−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−COOH(配列番号9)の配列を含み、ここでXaaは、Met、Leu、およびNleから成る群から選ばれる、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項39】
配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43および配列番号44から成る群から選ばれる配列を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項40】
配列番号12、配列番号13、配列番号14および配列番号15のから成る群から選ばれる配列を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項41】
位置2のアミノ酸が、D−セリン、アラニン、D−アラニン、バリン、グリシン、N−メチルセリン、N−メチルアラニンおよびアミノイソ酪酸から成る群から選ばれる、請求項32に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項42】
位置1のアミノ酸が、D−ヒスチジン、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジン、ホモ−ヒスチジンN−メチルヒスチジン、アルファ−メチルヒスチジン、イミダゾール酢酸およびアルファ,アルファ−ジメチルイミダゾール酢酸(DMIA)から成る群から選ばれる、請求項32に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項43】
位置17、21若しくは24またはC末端のアミノ酸に共有結合している親水性部分を更に含む、請求項10〜32のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項44】
前記親水性部分がポリエチレングリコール鎖である、請求項43に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項45】
配列番号26、配列番号27、配列番号28および配列番号65から成る群から選ばれる配列を更に含む、請求項10〜40のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項46】
配列番号33の配列を含み、位置28のアミノ酸がアスパラギン酸であり、位置29のアミノ酸がグリシンであり、そして配列番号29のアミノ酸配列が、配列番号33のカルボキシ末端に共有結合している、請求項45に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項47】
配列番号64の配列を含む、請求項46に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項48】
配列番号20を含み、位置20のアミノ酸が、アルギニン、オルチニンおよびシトルリンから成る群から選ばれる、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項49】
以下から成る群から選ばれる一つの配列を含み、ここで、位置28のXaaはアスパラギンまたはアスパラギン酸であり、位置29のXaaはトレオニンまたはグリシンであり、そしてRは、配列番号26、配列番号29、COOH、またはCONH2である、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド:
配列番号10、
配列番号11、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号66)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号67)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号68)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号69)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Asn−Thr−R (配列番号16)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−GlnAsp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号17)、および
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号18)、並びに
配列番号55。
【請求項50】
RがCONH2である、請求項49に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項51】
配列番号10の配列を含む、請求項49に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項52】
配列番号11の配列を含む、請求項49に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項53】
位置16、17、21若しくは24のアミノ酸残基またはC末端アミノ酸に共有結合しているポリエチレングリコール鎖を更に含むが、但し、以下を条件とする、請求項50に記載のグルカゴンペプチド:ペプチドが配列番号11、配列番号12または配列番号13を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置17、21または24のアミノ酸残基に共有結合し、ペプチドが配列番号14または配列番号15を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置16、17または21のアミノ酸残基に共有結合し、ペプチドが配列番号55を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置21または24のアミノ酸残基に共有結合し、そしてペプチドが配列番号17または配列番号18を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置17または21のアミノ酸残基に共有結合する。
【請求項54】
ポリエチレングリコール鎖が、約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する、請求項53に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項55】
ポリエチレングリコール鎖が約40,000ダルトンの分子量を有する、請求項53に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項56】
カルボキシ末端に付加される付加アミノ酸を更に含み、前記付加アミノ酸が天然アミノ酸の末端カルボン酸の代わりにアミド基を含む、請求項48に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項57】
アミノ酸29に結合した延長ペプチドを更に含み、前記延長ペプチドが、配列番号26、配列番号27、および配列番号28から成る群から選ばれるアミノ酸配列を含む、請求項49に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項58】
位置28のアミノ酸がアスパラギン酸であり、位置29のアミノ酸がグリシンであり、配列番号29のアミノ酸配列がアミノ酸29に共有結合している、請求項57記載のグルカゴンペプチド。
【請求項59】
以下のうちの一つの配列を含み、ここで、RはCOOHまたはCONH2であり、位置17、21、若しくは24、またはC末端のアミノ酸残基の側鎖に共有結合した親水性部分を更に含む、請求項1に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド:
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Xaa−Xaa−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号2);
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Xaa−Arg−Arg−Ala−Gln−Xaa−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号3);若しくは
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−T−Leu−Asp−Xaa−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Xaa−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号4);または
配列番号2、配列番号3、および配列番号4のグルカゴン類縁体のうちの一つ。
【請求項60】
RがCONH2であり、そして前記親水性部分がポリエチレングリコール鎖である、請求項59に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項61】
配列番号23、配列番号24、および配列番号25から成る群から選ばれる配列を含む、請求項60に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項62】
ポリエチレングリコール鎖が、約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する、請求項61に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項63】
ポリエチレングリコール鎖が、少なくとも約20,000ダルトンの分子量を有する、請求項61に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項64】
配列番号70から配列番号514および配列番号534により表される配列のいずれかから選ばれる配列を含む、請求項1に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項65】
10個以下のアミノ酸修飾により配列番号1と異なる、請求項10〜64のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項66】
位置10のアミノ酸が、式I、式II、または式IIIのアミノ酸である、請求項1〜65のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項67】
式Iのアミノ酸がLysである、請求項66に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項68】
アシル基がC8〜C24脂肪酸である、請求項1〜67のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項69】
位置10のアミノ酸と、アシル基またはアルキル基との間にスペーサーを更に含む、請求項1〜68のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項70】
スペーサーが3〜10原子長である、請求項69に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項71】
スペーサーがアミノ酸またはジペプチドである、請求項70に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項72】
スペーサーが、Trp、Asp、およびCysから成る群から選ばれるアミノ酸である、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項73】
スペーサーがアミノ酸Gluである、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項74】
スペーサーが6アミノヘキサン酸である、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項75】
スペーサーが、Ala−Ala、β−Ala−β−Ala、Leu−Leu、Pro−Pro、およびγ−Glu−γ−Gluから成る群から選ばれるジペプチドである、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項76】
スペーサーとアシル基またはアルキル基との全長が、約14〜約28原子長である、請求項69〜75のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項77】
アシル基がC12〜C18脂肪アシル基である、請求項76に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項78】
アシル基がC14またはC16である、請求項77に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項79】
親水性部分を含む、請求項1〜78のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項80】
親水性部分がPEGである、請求項79に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項81】
2つのアシル基を含む、請求項1〜80のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項82】
10個以下のアミノ酸修飾で配列番号1と異なり、位置16、20、21および/または24のうちの1個以上のアミノ酸のAIBによる置換を含み、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、非天然グルカゴンペプチド。
【請求項83】
ジペプチジルペプチダーゼIVによる切断に対して低減した感受性をもたらす位置1および/または2でのアミノ酸修飾を含む、請求項82に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項84】
C末端カルボキシレートの代わりにアミドを含む、請求項82または83に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項85】
位置16にAIBを含む、請求項82〜84のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項86】
位置2にAIBを含む、請求項82〜85のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項87】
位置20にAIBを含む、請求項82〜86のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項88】
位置10のアミノ酸に共有結合しているアシル基またはアルキル基を含む、請求項82〜87のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項89】
アシル基またはアルキル基が、天然型のアミノ酸に対して非天然である、請求項88に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項90】
グルカゴンペプチドの位置10のアミノ酸が、式I、式II、または式IIIのアミノ酸である、請求項88または89に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項91】
式Iのアミノ酸がLysである、請求項90に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項92】
アシル基がC8〜C20脂肪酸である、請求項88に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項93】
位置10のアミノ酸と、アシル基またはアルキル基との間にスペーサーを更に含む、請求項88〜92のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項94】
スペーサーが3〜10原子長である、請求項93に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項95】
スペーサーがアミノ酸またはジペプチドである、請求項94に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項96】
スペーサーが6アミノヘキサン酸である、請求項95に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項97】
スペーサーが、Ala−Ala、β−Ala−β−Ala、Leu−Leu、Pro−Pro、およびγ−Glu−γ−Gluから成る群から選ばれるジペプチドである、請求項95に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項98】
スペーサーとアシル基との全長が、約14〜約28原子長である、請求項93〜97のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項99】
アシル基がC12〜C18脂肪酸である、請求項98に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項100】
アシル基がC14またはC16である、請求項99に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項101】
親水性部分を含む、請求項82〜100のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項102】
親水性部分がポリエチレングルコール(PEG)である、請求項101に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項103】
親水性部分が位置24のCysに結合している、請求項101または102に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項104】
請求項1〜103のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドであって、PEGを含む場合、該PEGが、グルカゴンペプチドとハロアセチル活性化PEGとの反応により作製されるチオエーテル架橋を介して、グルカゴンペプチドのCysに結合している、グルカゴンペプチド。
【請求項105】
請求項1〜104のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴンペプチドが、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項106】
請求項105に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも0.5%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項107】
請求項106に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも1%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項108】
請求項107に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも5%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項109】
リンカーを介して互いに結合している2つのグルカゴンペプチドを含む二量体であって、少なくとも一方のグルカゴンペプチドが請求項1〜108のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドである、二量体。
【請求項110】
請求項1〜108のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド、請求項109に記載の二量体、またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項111】
予備処方水性組成物を使用して低血糖症を治療する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項112】
糖尿病を治療する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項113】
腸管の一過性麻痺を起こす方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項114】
体重増加を低減する、または減量を誘導する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項1】
1 10個までのアミノ酸修飾を有する配列番号1のアミノ酸配列を含み、C4〜C30脂肪酸でアシル化またはアルキル化されている位置10のアミノ酸を含む、グルカゴンペプチド。
【請求項2】
以下のいずれかを特徴とする、請求項1に記載のグルカゴンペプチド:(i)グルカゴンペプチドが、位置iのアミノ酸の側鎖と、位置i+4のアミノ酸の側鎖との間に分子内架橋を含む(ここでiは、12、16、20または24である)、(ii)グルカゴンペプチドの位置16、20、21または24のうちの1、2、3つまたはそれ以上がα,α−二置換アミノ酸で置換されている、あるいは(iii)(i)および(ii)の両方である。
【請求項3】
位置16にGluおよび位置20にLysを含み、更にラクタム架橋が該GluとLysを結合していてもよい、請求項1または2に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項4】
位置17のGln、位置18のAla、位置21のGlu、位置23のIleおよび位置24のAlaから成る群から選ばれる1個以上の修飾を更に含む、請求項3に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項5】
C末端アミドを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項6】
位置1、若しくは位置2、または位置1および2の両方にアミノ酸置換を含み、該アミノ酸置換(単数または複数)がDPP−IVプロテアーゼ耐性を達成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項7】
位置1のHisが、D−ヒスチジン、アルファ,アルファ−ジメチルイミダゾール酢酸(DMIA)、N−メチルヒスチジン、アルファ−メチルヒスチジン、イミダゾール酢酸、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジンおよびホモ−ヒスチジンから成る群から選ばれる一つのアミノ酸で置換されている、請求項6に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項8】
位置2のSerが、D−セリン、アラニン、D−アラニン、バリン、グリシン、N−メチルセリン、N−メチルアラニンおよびアミノイソ酪酸から成る群から選ばれる一つのアミノ酸で置換されている、請求項6または7に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項9】
グルカゴンペプチドの位置10のアミノ酸に共有結合しているアシル基またはアルキル基を含むように修飾されている、非天然グルカゴンペプチド。
【請求項10】
1 請求項9に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチドであって、配列番号55の配列または配列番号55の類縁体を含み、前記類縁体が、天然型のペプチドではなく、前記類縁体が、位置1、2、3、5、7、10、11、13、14、17、18、19、21、24、27、28および29から選ばれる1〜3個のアミノ酸修飾により配列番号55と異なっており、前記グルカゴンペプチドが、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項11】
配列番号55を含む、請求項10に記載の修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項12】
配列番号56を含む、請求項10に記載の修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項13】
カルボキシ末端に結合している配列番号26、配列番号29および配列番号65から成る群から選ばれるペプチドを更に含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項14】
カルボキシ末端に結合している配列番号26を更に含む、請求項11または12に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項15】
位置16と20のアミノ酸、位置12と16のアミノ酸、位置20と24のアミノ酸および位置24と28のアミノ酸から成る群から選ばれる2個のアミノ酸の間にラクタム架橋を含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項16】
ラクタム架橋が、位置16と20のアミノ酸の間にある、請求項15に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項17】
配列番号33を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項18】
位置28のアミノ酸がAsp、AsnまたはLysであり、そして位置29のアミノ酸がGlyまたはThrである、請求項10に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項19】
1〜2個のアミノ酸で配列番号55と異なる配列番号55の類縁体を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項20】
1個のアミノ酸で配列番号55と異なる配列番号55の類縁体を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項21】
配列番号53の配列を含む、請求項20に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項22】
位置3のアミノ酸がグルタミンである、請求項21に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項23】
位置3のアミノ酸がグルタミン酸である、請求項10に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項24】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも50%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項25】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも40%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも40%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項26】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも60%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも60%の活性を示す、請求項10〜11のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項27】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の0.1〜10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、請求項10〜21および23のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項28】
グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の1〜10%の活性、およびGLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、請求項10〜21および23のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項29】
位置16のアミノ酸がグルタミン酸であり、位置20のアミノ酸がリシンであり、そしてC末端カルボン酸がアミドに置換されており、更に位置16のグルタミン酸と位置20のリシンとの間のラクタム架橋を有していてもよい、請求項10〜28のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項30】
ポリエチレングリコール鎖が、位置17、21若しくは24のアミノ酸、またはC末端アミノ酸の側鎖に共有結合している、請求項29に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項31】
位置28または29のアミノ酸が酸性アミノ酸を含む、請求項29記載のグルカゴンペプチド。
【請求項32】
位置1または2のアミノ酸が修飾されて、ジペプチジルペプチダーゼIVによる切断に対して低減した感受性を示す、請求項10、14、17、29、30および41のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項33】
X1X2QGTFTSDYSKYLDERX5AKDFVX3WLMNX4(配列番号61)またはX1X2QGTFTSDYSKYLDEQX5AKEFIX3WLMNX4(配列番号62)の配列を含むが、但し、X3がCys−PEGである場合、X4がCys−PEGまたはGGPSSGAPPPSC−PEGではなく、X2がセリンである場合、X1がヒスチジンではないことを条件とする、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項34】
X2がCys−PEGである、請求項33に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項35】
X4がGGPSSGAPPPSである、請求項34に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項36】
X4がGGPSSGAPPPSC−PEGである、請求項33に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項37】
位置16と20のアミノ酸の間にラクタム架橋を更に含む、請求項33〜36のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項38】
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−PheThr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Gin−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−COOH(配列番号9)の配列を含み、ここでXaaは、Met、Leu、およびNleから成る群から選ばれる、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項39】
配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43および配列番号44から成る群から選ばれる配列を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項40】
配列番号12、配列番号13、配列番号14および配列番号15のから成る群から選ばれる配列を含む、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項41】
位置2のアミノ酸が、D−セリン、アラニン、D−アラニン、バリン、グリシン、N−メチルセリン、N−メチルアラニンおよびアミノイソ酪酸から成る群から選ばれる、請求項32に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項42】
位置1のアミノ酸が、D−ヒスチジン、デスアミノヒスチジン、ヒドロキシル−ヒスチジン、アセチル−ヒスチジン、ホモ−ヒスチジンN−メチルヒスチジン、アルファ−メチルヒスチジン、イミダゾール酢酸およびアルファ,アルファ−ジメチルイミダゾール酢酸(DMIA)から成る群から選ばれる、請求項32に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項43】
位置17、21若しくは24またはC末端のアミノ酸に共有結合している親水性部分を更に含む、請求項10〜32のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項44】
前記親水性部分がポリエチレングリコール鎖である、請求項43に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項45】
配列番号26、配列番号27、配列番号28および配列番号65から成る群から選ばれる配列を更に含む、請求項10〜40のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項46】
配列番号33の配列を含み、位置28のアミノ酸がアスパラギン酸であり、位置29のアミノ酸がグリシンであり、そして配列番号29のアミノ酸配列が、配列番号33のカルボキシ末端に共有結合している、請求項45に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項47】
配列番号64の配列を含む、請求項46に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項48】
配列番号20を含み、位置20のアミノ酸が、アルギニン、オルチニンおよびシトルリンから成る群から選ばれる、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項49】
以下から成る群から選ばれる一つの配列を含み、ここで、位置28のXaaはアスパラギンまたはアスパラギン酸であり、位置29のXaaはトレオニンまたはグリシンであり、そしてRは、配列番号26、配列番号29、COOH、またはCONH2である、請求項10に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド:
配列番号10、
配列番号11、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号66)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号67)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Xaa−Xaa−R (配列番号68)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Ser−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号69)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Asn−Thr−R (配列番号16)、
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−GlnAsp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号17)、および
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Glu−Arg−Arg−Ala−Lys−Asp−Phe−Val−Glu−Trp−Leu−Met−Lys−Thr−R (配列番号18)、並びに
配列番号55。
【請求項50】
RがCONH2である、請求項49に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項51】
配列番号10の配列を含む、請求項49に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項52】
配列番号11の配列を含む、請求項49に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項53】
位置16、17、21若しくは24のアミノ酸残基またはC末端アミノ酸に共有結合しているポリエチレングリコール鎖を更に含むが、但し、以下を条件とする、請求項50に記載のグルカゴンペプチド:ペプチドが配列番号11、配列番号12または配列番号13を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置17、21または24のアミノ酸残基に共有結合し、ペプチドが配列番号14または配列番号15を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置16、17または21のアミノ酸残基に共有結合し、ペプチドが配列番号55を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置21または24のアミノ酸残基に共有結合し、そしてペプチドが配列番号17または配列番号18を含む場合、ポリエチレングリコール鎖は、位置17または21のアミノ酸残基に共有結合する。
【請求項54】
ポリエチレングリコール鎖が、約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する、請求項53に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項55】
ポリエチレングリコール鎖が約40,000ダルトンの分子量を有する、請求項53に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項56】
カルボキシ末端に付加される付加アミノ酸を更に含み、前記付加アミノ酸が天然アミノ酸の末端カルボン酸の代わりにアミド基を含む、請求項48に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項57】
アミノ酸29に結合した延長ペプチドを更に含み、前記延長ペプチドが、配列番号26、配列番号27、および配列番号28から成る群から選ばれるアミノ酸配列を含む、請求項49に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項58】
位置28のアミノ酸がアスパラギン酸であり、位置29のアミノ酸がグリシンであり、配列番号29のアミノ酸配列がアミノ酸29に共有結合している、請求項57記載のグルカゴンペプチド。
【請求項59】
以下のうちの一つの配列を含み、ここで、RはCOOHまたはCONH2であり、位置17、21、若しくは24、またはC末端のアミノ酸残基の側鎖に共有結合した親水性部分を更に含む、請求項1に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド:
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Xaa−Xaa−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号2);
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−Tyr−Leu−Asp−Xaa−Arg−Arg−Ala−Gln−Xaa−Phe−Val−Gln−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号3);若しくは
NH2−His−Ser−Gln−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Ser−Lys−T−Leu−Asp−Xaa−Arg−Arg−Ala−Gln−Asp−Phe−Val−Xaa−Trp−Leu−Xaa−Asn−Thr−R (配列番号4);または
配列番号2、配列番号3、および配列番号4のグルカゴン類縁体のうちの一つ。
【請求項60】
RがCONH2であり、そして前記親水性部分がポリエチレングリコール鎖である、請求項59に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項61】
配列番号23、配列番号24、および配列番号25から成る群から選ばれる配列を含む、請求項60に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項62】
ポリエチレングリコール鎖が、約1,000〜約5,000ダルトンの範囲から選ばれる分子量を有する、請求項61に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項63】
ポリエチレングリコール鎖が、少なくとも約20,000ダルトンの分子量を有する、請求項61に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項64】
配列番号70から配列番号514および配列番号534により表される配列のいずれかから選ばれる配列を含む、請求項1に記載の位置10が修飾されたグルカゴンペプチド。
【請求項65】
10個以下のアミノ酸修飾により配列番号1と異なる、請求項10〜64のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項66】
位置10のアミノ酸が、式I、式II、または式IIIのアミノ酸である、請求項1〜65のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項67】
式Iのアミノ酸がLysである、請求項66に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項68】
アシル基がC8〜C24脂肪酸である、請求項1〜67のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項69】
位置10のアミノ酸と、アシル基またはアルキル基との間にスペーサーを更に含む、請求項1〜68のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項70】
スペーサーが3〜10原子長である、請求項69に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項71】
スペーサーがアミノ酸またはジペプチドである、請求項70に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項72】
スペーサーが、Trp、Asp、およびCysから成る群から選ばれるアミノ酸である、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項73】
スペーサーがアミノ酸Gluである、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項74】
スペーサーが6アミノヘキサン酸である、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項75】
スペーサーが、Ala−Ala、β−Ala−β−Ala、Leu−Leu、Pro−Pro、およびγ−Glu−γ−Gluから成る群から選ばれるジペプチドである、請求項71に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項76】
スペーサーとアシル基またはアルキル基との全長が、約14〜約28原子長である、請求項69〜75のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項77】
アシル基がC12〜C18脂肪アシル基である、請求項76に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項78】
アシル基がC14またはC16である、請求項77に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項79】
親水性部分を含む、請求項1〜78のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項80】
親水性部分がPEGである、請求項79に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項81】
2つのアシル基を含む、請求項1〜80のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項82】
10個以下のアミノ酸修飾で配列番号1と異なり、位置16、20、21および/または24のうちの1個以上のアミノ酸のAIBによる置換を含み、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、非天然グルカゴンペプチド。
【請求項83】
ジペプチジルペプチダーゼIVによる切断に対して低減した感受性をもたらす位置1および/または2でのアミノ酸修飾を含む、請求項82に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項84】
C末端カルボキシレートの代わりにアミドを含む、請求項82または83に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項85】
位置16にAIBを含む、請求項82〜84のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項86】
位置2にAIBを含む、請求項82〜85のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項87】
位置20にAIBを含む、請求項82〜86のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項88】
位置10のアミノ酸に共有結合しているアシル基またはアルキル基を含む、請求項82〜87のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項89】
アシル基またはアルキル基が、天然型のアミノ酸に対して非天然である、請求項88に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項90】
グルカゴンペプチドの位置10のアミノ酸が、式I、式II、または式IIIのアミノ酸である、請求項88または89に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項91】
式Iのアミノ酸がLysである、請求項90に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項92】
アシル基がC8〜C20脂肪酸である、請求項88に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項93】
位置10のアミノ酸と、アシル基またはアルキル基との間にスペーサーを更に含む、請求項88〜92のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項94】
スペーサーが3〜10原子長である、請求項93に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項95】
スペーサーがアミノ酸またはジペプチドである、請求項94に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項96】
スペーサーが6アミノヘキサン酸である、請求項95に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項97】
スペーサーが、Ala−Ala、β−Ala−β−Ala、Leu−Leu、Pro−Pro、およびγ−Glu−γ−Gluから成る群から選ばれるジペプチドである、請求項95に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項98】
スペーサーとアシル基との全長が、約14〜約28原子長である、請求項93〜97のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項99】
アシル基がC12〜C18脂肪酸である、請求項98に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項100】
アシル基がC14またはC16である、請求項99に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項101】
親水性部分を含む、請求項82〜100のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項102】
親水性部分がポリエチレングルコール(PEG)である、請求項101に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項103】
親水性部分が位置24のCysに結合している、請求項101または102に記載のグルカゴンペプチド。
【請求項104】
請求項1〜103のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドであって、PEGを含む場合、該PEGが、グルカゴンペプチドとハロアセチル活性化PEGとの反応により作製されるチオエーテル架橋を介して、グルカゴンペプチドのCysに結合している、グルカゴンペプチド。
【請求項105】
請求項1〜104のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴンペプチドが、GLP−1受容体に対する天然GLP−1の活性の少なくとも20%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項106】
請求項105に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも0.5%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項107】
請求項106に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも1%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項108】
請求項107に記載のグルカゴンペプチドであって、親水性部分を欠いている場合、グルカゴン受容体に対する天然グルカゴンの活性の少なくとも5%の活性を示す、グルカゴンペプチド。
【請求項109】
リンカーを介して互いに結合している2つのグルカゴンペプチドを含む二量体であって、少なくとも一方のグルカゴンペプチドが請求項1〜108のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチドである、二量体。
【請求項110】
請求項1〜108のいずれか1項に記載のグルカゴンペプチド、請求項109に記載の二量体、またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
【請求項111】
予備処方水性組成物を使用して低血糖症を治療する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項112】
糖尿病を治療する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項113】
腸管の一過性麻痺を起こす方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項114】
体重増加を低減する、または減量を誘導する方法であって、請求項110に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公表番号】特表2011−524419(P2011−524419A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514734(P2011−514734)
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/047438
【国際公開番号】WO2009/155258
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(507277642)インディアナ ユニバーシティー リサーチ アンド テクノロジー コーポレーション (21)
【氏名又は名称原語表記】INDIANA UNIVERSITY RESEARCH AND TECHNOLOGY CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/047438
【国際公開番号】WO2009/155258
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(507277642)インディアナ ユニバーシティー リサーチ アンド テクノロジー コーポレーション (21)
【氏名又は名称原語表記】INDIANA UNIVERSITY RESEARCH AND TECHNOLOGY CORPORATION
【Fターム(参考)】
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