グロメット装着装置及びグロメットの装着方法
【課題】 本発明は、グロメット装着作業において、帯状シートが不要でありごみの出ないグロメット装着装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 グロメット装着装置10は、シリンダユニット22と、このシリンダユニット22のピストンロッド23に取付けたスライダ27と、このスライダ27に形成したテーパ面26と、グロメット11の中央穴16に通すためにピストンロッド23又はスライダ27の先に取付けた保持ピン24と、シリンダユニット22を取付けた基部14と、テーパ面26で開くように基部14に摺動開閉自在に取付けたカムスライダ31と、グロメット11を保持するためにカムスライダ31に設けたグロメットホルダ25とからなる。
【解決手段】 グロメット装着装置10は、シリンダユニット22と、このシリンダユニット22のピストンロッド23に取付けたスライダ27と、このスライダ27に形成したテーパ面26と、グロメット11の中央穴16に通すためにピストンロッド23又はスライダ27の先に取付けた保持ピン24と、シリンダユニット22を取付けた基部14と、テーパ面26で開くように基部14に摺動開閉自在に取付けたカムスライダ31と、グロメット11を保持するためにカムスライダ31に設けたグロメットホルダ25とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中央に穴を有するグロメットをワークの装着穴に簡便に装着することができるグロメット装着装置及びグロメットの装着方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両には多数のハーネスやケーブルをはわせる必要がある。そのためには、車体を構成するフレームなどに穴を開け、この穴にグロメットを装着し、このグロメットに貫通させることでハーネスやケーブルなどを車体に取付ける。
グロメットの数は多く、取付工数が嵩むため、グロメットを迅速に装着することができるグロメット装着装置が必要となる。
【0003】
従来、中央にハーネスケーブルなどを通す穴を有するグロメットを、ワークの装着穴に簡便に装着することができるグロメット装着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−60657号公報(図5)
【0004】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12は従来の技術の基本構成を説明する図であり、グロメット装着装置は、ガイドフレーム101と、このガイドフレーム101に取付けた駆動機構102と、ガイドフレーム101上で進退動するスライダ103と、このスライダ103に係合され進退動するスライドアーム104と、このスライドアーム104の先端に軸支した角形ロータ105と、この角形ロータ105をスライドアーム104の後退動時に間歇的に回動させる間歇回動機構106と、を主要素として備えた装置である。
【0005】
そして、角形ロータ105の外周面に複数設けたグロメット保持面112に、帯状シート113上に配置したグロメット111を載せ、このグロメット111を保持面112上に設けた保持ピン114により仮保持し、スライダ103を前進させ、カッタ115を前進させて、帯状シート113を切り離し、スライドアーム104を介して角形ロータ105を突出させ、保持面112上に仮保持されたグロメット111をワークに装着する。
【0006】
しかし、このようなグロメット装着装置の構造によると、帯状シート113上に規則的にグロメット111を添着させる必要がある。加えて、帯状シート113は、カッタ114によりカットされ、グロメット111装着後に剥がされごみとなってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、グロメット装着作業において、帯状シートが不要でありごみの出ないグロメット装着装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明では、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、左右に開閉自在で、グロメットのフランジ部を保持するグロメットホルダと、このグロメットホルダで保持するグロメットの中央穴に挿入される保持ピンと、この保持ピンを支えるスライダと、ワークに向かって移動するスライダでグロメットホルダを開くためにスライダに設けたテーパ面とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、グロメットホルダに、グロメットを供給するグロメットフィーダを付設したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、グロメットフィーダは、グロメットを押出すプッシャと、このプッシャをガイドするガイド部材と、このガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンからガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、このシャッタ部材をプッシャに取付けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、スライダ駆動手段に、作業者が作業者が握ることのできるグリップを取付けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、スライダ駆動手段を、ロボットのマニピュレータに取付けたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメットの装着方法において、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダを有し、中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させることを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能としたことを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダと、中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、グロメットを中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明では、グロメット装着装置は、保持ピンを支えるスライダの軸方向の移動により左右に開閉自在なグロメットホルダを備え、グロメットの中央穴に挿入される保持ピンのスライダ軸方向への移動に伴い、グロメットホルダが徐々に開くように構成したため、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0018】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができるという利点がある。
【0019】
請求項2に係る発明は、グロメットホルダにグロメットを供給するグロメットフィーダを付設し、所定のタイミングでグロメットフィーダを動かし、グロメットホルダにグロメットを供給するようにした。
【0020】
グロメットホルダにグロメットフィーダを付設したので、1回の打込操作ごとに、グロメットホルダにグロメットをセットする手間がなくなり、作業負担を軽減することができるという利点がある。
【0021】
請求項3に係る発明では、グロメットフィーダは、ガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンからガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、このシャッタ部材をプッシャに取付けたので、簡便な構造で、グロメットのフィーダ部からホルダ部への円滑な供給が可能となる。加えて、プッシャの上部をシャッタで覆う構造としたので、プッシャ摺動部に異物が入る虞はない。
【0022】
請求項4に係る発明は、グロメット装着装置のスライダ駆動手段に、作業者が握ることのできるグリップを取付けてハンドツールとした。
グロメット装着装置をハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができるという利点がある。
【0023】
請求項5に係る発明は、スライダ駆動手段をロボットのマニピュレータに取付け、ワークにグロメットを装着するように構成した。ワークの装着穴の位置に、グロメット装着装置を合わせることが可能になれば、グロメット装着作業を自動化することができるという利点がある。
【0024】
請求項6に係る発明は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダを有し、中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させるようにしたので、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。
【0025】
このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0026】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができるという利点がある。
【0027】
請求項7に係る発明は、グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能にすることができるため、スクリューグロメットの装着工数の削減が可能となる。
【0028】
請求項8に係る発明では、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダと、中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、グロメットを中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させるようにしたので、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。
【0029】
このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0030】
加えて、保持ピンは、グロメットの中央穴に挿入したので、グロメットの位置ずれは起き難く、グロメットを安定した姿勢で保持することができ、グロメットをワークの装着穴に確実に装着することが可能となる。
【0031】
請求項9に係る発明は、グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットである。
このグロメット装着装置は、スクリューグロメットの装着が可能であるため、スクリューグロメットの装着工数の削減が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るグロメット装着装置の斜視図であり、グロメット装着装置10は、グロメット11を保持すると共に、保持したグロメット11をワークに打込む機能をもつホルダ部12と、このホルダ部12の上方に配置してホルダ部12にグロメット11を所定のタイミングで1つずつ供給する機能をもつフィーダ部13と、からなる。
【0033】
ホルダ部12は、グロメット装着装置10の本体となる基部14を備える部材であり、この基部14に作業者が握ることのできるグリップ15を取付ける。
グロメット装着装置10をハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができる。
【0034】
図2は図1の2−2線断面図であり、ホルダ部12の詳細な構造につき説明する。
外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴16と、挿入部本体72の端部にフランジ部76とを備えるグロメット11を、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置10において、グロメット装着装置10のホルダ部12は、本体となる基部14と、この基部14に取付けたスライダ駆動手段21としてのシリンダユニット22と、このシリンダユニット22の一部を構成し前後に摺動するピストンロッド23と、このピストンロッド23の先端に取付けグロメット11の中央穴16に挿入される保持ピン24と、同じくピストンロッド23に取付け、グロメットホルダ25を開閉させるテーパ面26を有するスライダ27と、このスライダ27の外側に配置し、グロメットホルダ25、25を開閉運動させるカムスライダ31、31と、このカムスライダ31、31が常にスライダ27のテーパ面26に当接するように付勢するスプリング32、32と、このスプリング32、32を外側から保持するブラケット33、33と、このブラケット33、33の外側から内側に向けねじ込んだカムスライダのストローク調整ボルト34、34と、ストローク調整ボルト34、34を止めるナット35、35と、からなる。
36は基部14に形成され、カムスライダ31を摺動自在に支持する凸形状の空間をもつ凸状空間溝である。
【0035】
グロメットホルダ25、25の先端に備える爪37、37には、フィーダ部13(図1参照)から供給されたグロメット11が下に抜落ちないように受部41、41を設ける。この受部41、41をあらわすため、グロメット11を想像線で示した。
【0036】
すなわち、ワークに開けた装着穴に、グロメット11を打込むときに使用するグロメット装着装置10において、このグロメット装着装置10は、シリンダユニット22と、このシリンダユニット22のピストンロッド23に取付けたスライダ27と、このスライダ27に形成したテーパ面26と、グロメット11の中央穴16に通すためにピストンロッド23の先に取付けた保持ピン24と、シリンダユニット22を取付けた基部14と、テーパ面26で開くように基部14に形成された凸状空間36に嵌合して摺動開閉自在に取付けたカムスライダ31と、グロメット11を保持するためにカムスライダ31に一体的に設けたグロメットホルダ25、25とからなる。
【0037】
あるいは、このグロメット装着装置10は、左右に開閉自在で、グロメット11のフランジ部76を保持するグロメットホルダ25と、このグロメットホルダ25で保持するグロメット11の中央穴16に挿入される保持ピン24と、この保持ピン24を支えるスライダ27と、ワークに向かって移動するスライダ27で、グロメットホルダ25を開くためにスライダ27に設けたテーパ面26を有するものである。
【0038】
さらに具体的には、外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部73が開口する中央穴74と、挿入部本体72の端部75にフランジ部76とを備えるグロメット11を、被取付け側のグロメット装着穴17に装着するグロメット装着装置10は、フランジ部76を挟むことでグロメット11を保持するグロメットホルダ25と、中央穴74へ挿入させる保持ピン24と、この保持ピン24を前進させる押圧手段81としてのシリンダユニット22とを備え、グロメット11を中央穴74に挿入した状態で、グロメットホルダ25を開放することでグロメット11をグロメットホルダ25から保持ピン24に切り替え、さらにシリンダユニット22で保持ピン24を前進させることで、グロメット11をグロメット装着穴17に嵌合させることを特徴とする。
【0039】
なお、スライダ27の一部としての摺動部38は、基部14側に固定したガイドホルダ42に対して前後に摺動自在に移動する部分であり、保持ピンの軸が径方向にぶれることなく、且つ前後にスムーズに運動させるガイドの役割をもっている。
【0040】
図1に戻って、基部14の下方には、グロメット装着作業において、作業者が握ることのできるグリップ15を取付けハンドツールとした。
【0041】
なお、本実施例では、基部14の下方にグリップ15を取付けたが、取付け箇所は基部14に限定されない。例えば、基部14と一体に取付けたスライダ駆動手段21に直接グリップ15を取付けることは差し支えない。
グロメット装着装置10にグリップを付加してハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができる。
【0042】
図3はホルダ部の作用図(その1)である。
(a)において、グロメットホルダ25、25にグロメット11を入れ、ワークに開けた装着穴17に、グロメット11が入る位置にグロメット装着装置10を位置決めする。
【0043】
(b)において、シリンダユニット22のピストンロッド23を前方に延ばし、このピストンロッド23の先端に取付けた保持ピン24をグロメット11の中央穴16に挿入し、且つピストンロッド23の動きに伴い前方に移動するスライダ27のテーパ面26がカムスライダ31を押し、カムスライダ31及びこのカムスライダ31と一体化させたグロメットホルダ25を徐々に押し開く。
【0044】
(c)において、ピストンロッド23を前方にもう一段延ばして、グロメットホルダ25をさらに押し開き、保持ピン24をグロメット11の中央穴16に挿入し、グロメット11を保持ピン24だけで支持する。
【0045】
図4はホルダ部の作用図(その2)である。
(a)において、ピストンロッド23をさらに前方に延ばし、保持ピン24の座面45でグロメット11を押すことにより、ワーク46にグロメット11を装着する十分な力が付与され、グロメット装着穴17に装着することができる。
【0046】
(b)において、ワーク46にグロメット11を装着した後、ピストンロッド23を後退端まで戻すと、スプリング32、32がカムスライダ31を押し、グロメットホルダ25、25を閉じる。
以上により、ホルダ部12において、グロメットホルダ25、25によりグロメット11を保持してから、このグロメット11をワークの装着穴17に装着するまで一連の作用が完了する。
【0047】
すなわち、フランジ部76を挟むことでグロメット11を保持するグロメットホルダ25を有し、中央穴74へ保持ピン24を臨ませると共に、この保持ピン24を押圧手段81としてのシリンダユニット22で前進させることで中央穴74に挿入した状態で、グロメットホルダ25を開放することでグロメット11をグロメットホルダ25から保持ピン24に切り替え、さらにシリンダユニット22で保持ピン24を前進させることで、グロメット11をグロメット装着穴17に嵌合させる。
【0048】
図5は図1の5−5線断面図であり、フィーダ部13の詳細な構造につき説明する。
フィーダ部13は、グロメット11をガイドするガイド部材51と、ガイド部材51の内側に設けグロメット11を押出すプッシャ52と、このプッシャ52を駆動するフィーダ駆動手段53と、ガイド部材51の上方に配置しグロメット11・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を貯めておくマガジン54と、このマガジン54とプッシャ52の間に配置して、マガジン54からガイド部材51へのグロメット11の流れを規制するシャッタ部材55を備える。なお、シャッタ部材55は、プッシャ52に取付け、プッシャ52と一体化して動く部材である。
【0049】
プッシャ52は、ガイドピン56(図1参照)を備えている。そして、このガイドピン56を、ガイド部材51に備えるスロット穴57に係合させたので、プッシャ52をガイド部材51上を前後に円滑に摺動させることができる。
【0050】
すなわち、グロメットホルダ25にグロメット11を供給する樋状のグロメットフィーダ60(フィーダ部13とも云う。)は、フィーダ駆動手段53を備え、このグロメットフィーダ60をホルダ部12に付設したことを特徴とする。
【0051】
フィーダ部13の配置は、ホルダ部12の爪37の上方にフィーダ部13のプッシャ前進端61がくるように配置する。このように配置することで、グロメット11のフィーダ部13からホルダ部12への円滑な供給が可能となる。
なお、本実施例において、フィーダ駆動手段53は、エアシリンダ62を採用しエア駆動としたが、これに限定されない。例えば、モータ駆動でも差し支えない。
【0052】
図6はフィーダ部の作用図であり、フィーダ部13に備えるマガジン54内に貯めたグロメット11・・・を、円滑にホルダ部12に供給することを説明する。
(a)において、フィーダ駆動手段53を駆動させ、プッシャ52を後退端に移動させると、プッシャ52と一体に取付けたシャッタ部材55が後退し、マガジン54のグロメット11・・・を規制するシャッタ部材55を外し、マガジン54内のグロメット11・・・のうちの1つをガイド部材51に入れることを示す。
【0053】
(b)において、ガイド部材51に入ったグロメット11を、プッシャ52で押し、前進端61に向け、前方、すなわち矢印b方向にグロメット11を移動させることを示す。
(c)において、プッシャ52が前進端61に到達し、フィーダ部13内のグロメット11をホルダ部12、すなわち矢印c方向に移動させることを示す。
【0054】
このように、グロメットホルダ25にグロメット11を供給するグロメットフィーダ60をホルダ部12に付設し、このグロメットホルダ25にグロメット11を供給するグロメットフィーダ60は、フィーダ駆動手段53を備え、所定のタイミングでフィーダ駆動手段53を駆動させ、グロメットホルダ25にグロメット11を供給するようにした。
【0055】
ホルダ部12にグロメットフィーダ60を付設し、グロメットフィーダ60にはフィーダ駆動手段53を備えたので、1回の打込操作ごとに、グロメットホルダ25にグロメット11をセットする手間がなくなり、作業負担を軽減することができる。
【0056】
図7はグロメット装着装置の作用図であり、装置全体の作用説明を行う。
(a)において、グロメットホルダ25の爪37にグロメット11をセットし、ワーク46の装着穴17を狙ってグロメット11を近づけることを示す。
【0057】
(b)において、グロメット装着装置10の操作スイッチ63(図1参照)を入れ、保持ピン24を延ばすと共にグロメットホルダ25を開き、グロメット11をワーク46の装着穴17に装着する。
【0058】
(c)において、グロメット11を装着後、操作スイッチ63(図1参照)を切り、保持ピン24を後退端に戻すと共に、グロメットホルダ25を閉じる。
グロメットホルダ25が閉じたことを確認した後、フィーダ部13のプッシャ52が後退し、シャッタ部材55も後退し、マガジン54内のグロメット11・・・のうちの1つがガイド部材51に入り、プッシャ52を先進端61まで押し、マガジン54に貯えたグロメット11をグロメットホルダ25に供給する。
【0059】
図2に戻って、グロメット装着装置10は、保持ピン24を支えるスライダ27の軸方向の移動により左右に開閉自在なグロメットホルダ25を備え、グロメット11の穴に挿入される保持ピン24のスライダ軸方向への移動に伴い、グロメットホルダ25が徐々に開くように構成したため、グロメット11の支持は、グロメットホルダ25による支持から保持ピン24による支持へ円滑に移行させることができる。
【0060】
このように、グロメット11を保持するグロメットホルダ25及び保持ピン24を組合わせることにより、グロメット11を保持することができるため、従来、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0061】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができる。
【0062】
図8は図1の別実施例図であり、グロメット装着装置10をロボットのマニピュレータ67に取付け、視覚センサ66、66により、ワーク46Bの装着穴17Bの位置を認識し、グロメット11を装着したグロメットホルダ25の爪37をワーク46の装着穴17に近づけることを示す。
詳細には、グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたことを特徴とする。
【0063】
グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたので、所定の位置及びタイミングでワーク46Bにグロメット11を打込むことができる。ワーク46Bの装着穴17Bの位置にグロメット装着装置10を合わせることが可能になれば、グロメット装着作業を自動化することができる。
【0064】
なお、本実施例において、グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたが、ロボットのマニピュレータ67に取付ける部位は、基部14に限定されない。例えば、スライダ駆動手段21をマニピュレータ67に取付けても良い。
【0065】
図9は本発明に係るグロメットにハーネスブラケット及びハーネスを取付けることを説明する断面図である。
グロメット11は、外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部73が開口する中央穴74と、挿入部本体72の端部75にフランジ部76とを備える。
【0066】
このようなグロメット11を本発明に係るグロメット装着装置10(図1参照)によりワーク側に備えるグロメット装着穴17に装着した後、ハーネス83と一体のハーネスブラケット84の軸部85を中央穴74に差し込みワーク46に対してハーネス83を固定する。
【0067】
図10は図9の別実施例図であり、グロメット装着穴17Bに装着したグロメット11Bの中央穴74Bにハーネス83Bを貫通させることを示す。このようにハーネスあるいは配管類に傷をつけることなくワーク46Bの反対側にハーネス83Bを導くことができる。
【0068】
図11は図9の更なる別実施例図であり、グロメット11Cは、中央穴74Cに螺子部材87を備えるスクリュグロメットである。
このグロメット11C及びこのグロメット11Cにねじ込んだ螺子部材87を介してワーク46Cに対して第2の部材88を固定することができる。
すなわち、グロメット11Cの中央穴74Cに、螺子部材87を螺合可能とした。
【0069】
本発明に係るグロメット装着装置10(図1参照)は、スクリューグロメット11Cの装着にも利用可能である。スクリューグロメット11を装着することができるため、スクリューグロメット11の装着工数の削減が可能となる。
【0070】
尚、本発明に係るグロメット装着装置は、実施の形態では四輪車や自動二輪車の組立に適用したが、家電製品の組立にも適用可能であり、一般の機械、ユニットの組立に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、四輪車の組立に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係るグロメット装着装置の斜視図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】ホルダ部の作用図(その1)である。
【図4】ホルダ部の作用図(その2)である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】フィーダ部の作用図である。
【図7】グロメット装着装置の作用図である。
【図8】図1の別実施例図である。
【図9】本発明に係るグロメットにハーネスブラケット及びハーネスを取付けることを説明する断面図である。
【図10】図9の別実施例図である。
【図11】図9の更なる別実施例図である。
【図12】従来の技術の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0073】
10…グロメット装着装置、11…グロメット、12…ホルダ部、13…フィーダ部、15…グリップ、16…グロメットの中央穴、17…グロメット装着穴、21…スライダ駆動手段、22…シリンダユニット、23…ピストンロッド、24…保持ピン、25…グロメットホルダ、26…スライダのテーパ面、27…スライダ、31…カムスライダ、38…スライダの摺動部、53…フィーダ駆動手段、60…グロメットフィーダ、67…マニピュレータ、71…嵌合部、72…挿入部本体、73…挿入部本体の端部、74…中央穴、75…挿入部本体の端部、81…押圧手段、87…螺子部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、中央に穴を有するグロメットをワークの装着穴に簡便に装着することができるグロメット装着装置及びグロメットの装着方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両には多数のハーネスやケーブルをはわせる必要がある。そのためには、車体を構成するフレームなどに穴を開け、この穴にグロメットを装着し、このグロメットに貫通させることでハーネスやケーブルなどを車体に取付ける。
グロメットの数は多く、取付工数が嵩むため、グロメットを迅速に装着することができるグロメット装着装置が必要となる。
【0003】
従来、中央にハーネスケーブルなどを通す穴を有するグロメットを、ワークの装着穴に簡便に装着することができるグロメット装着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−60657号公報(図5)
【0004】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12は従来の技術の基本構成を説明する図であり、グロメット装着装置は、ガイドフレーム101と、このガイドフレーム101に取付けた駆動機構102と、ガイドフレーム101上で進退動するスライダ103と、このスライダ103に係合され進退動するスライドアーム104と、このスライドアーム104の先端に軸支した角形ロータ105と、この角形ロータ105をスライドアーム104の後退動時に間歇的に回動させる間歇回動機構106と、を主要素として備えた装置である。
【0005】
そして、角形ロータ105の外周面に複数設けたグロメット保持面112に、帯状シート113上に配置したグロメット111を載せ、このグロメット111を保持面112上に設けた保持ピン114により仮保持し、スライダ103を前進させ、カッタ115を前進させて、帯状シート113を切り離し、スライドアーム104を介して角形ロータ105を突出させ、保持面112上に仮保持されたグロメット111をワークに装着する。
【0006】
しかし、このようなグロメット装着装置の構造によると、帯状シート113上に規則的にグロメット111を添着させる必要がある。加えて、帯状シート113は、カッタ114によりカットされ、グロメット111装着後に剥がされごみとなってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、グロメット装着作業において、帯状シートが不要でありごみの出ないグロメット装着装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明では、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、左右に開閉自在で、グロメットのフランジ部を保持するグロメットホルダと、このグロメットホルダで保持するグロメットの中央穴に挿入される保持ピンと、この保持ピンを支えるスライダと、ワークに向かって移動するスライダでグロメットホルダを開くためにスライダに設けたテーパ面とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、グロメットホルダに、グロメットを供給するグロメットフィーダを付設したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、グロメットフィーダは、グロメットを押出すプッシャと、このプッシャをガイドするガイド部材と、このガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンからガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、このシャッタ部材をプッシャに取付けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、スライダ駆動手段に、作業者が作業者が握ることのできるグリップを取付けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、スライダ駆動手段を、ロボットのマニピュレータに取付けたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメットの装着方法において、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダを有し、中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させることを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能としたことを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダと、中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、グロメットを中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させることを特徴とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明では、グロメット装着装置は、保持ピンを支えるスライダの軸方向の移動により左右に開閉自在なグロメットホルダを備え、グロメットの中央穴に挿入される保持ピンのスライダ軸方向への移動に伴い、グロメットホルダが徐々に開くように構成したため、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0018】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができるという利点がある。
【0019】
請求項2に係る発明は、グロメットホルダにグロメットを供給するグロメットフィーダを付設し、所定のタイミングでグロメットフィーダを動かし、グロメットホルダにグロメットを供給するようにした。
【0020】
グロメットホルダにグロメットフィーダを付設したので、1回の打込操作ごとに、グロメットホルダにグロメットをセットする手間がなくなり、作業負担を軽減することができるという利点がある。
【0021】
請求項3に係る発明では、グロメットフィーダは、ガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンからガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、このシャッタ部材をプッシャに取付けたので、簡便な構造で、グロメットのフィーダ部からホルダ部への円滑な供給が可能となる。加えて、プッシャの上部をシャッタで覆う構造としたので、プッシャ摺動部に異物が入る虞はない。
【0022】
請求項4に係る発明は、グロメット装着装置のスライダ駆動手段に、作業者が握ることのできるグリップを取付けてハンドツールとした。
グロメット装着装置をハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができるという利点がある。
【0023】
請求項5に係る発明は、スライダ駆動手段をロボットのマニピュレータに取付け、ワークにグロメットを装着するように構成した。ワークの装着穴の位置に、グロメット装着装置を合わせることが可能になれば、グロメット装着作業を自動化することができるという利点がある。
【0024】
請求項6に係る発明は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダを有し、中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させるようにしたので、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。
【0025】
このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0026】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができるという利点がある。
【0027】
請求項7に係る発明は、グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能にすることができるため、スクリューグロメットの装着工数の削減が可能となる。
【0028】
請求項8に係る発明では、外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、このグロメット装着装置は、フランジ部を挟むことでグロメットを保持するグロメットホルダと、中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、グロメットを中央穴に挿入した状態で、グロメットホルダを開放することでグロメットをグロメットホルダから保持ピンに切り替え、さらに押圧手段で保持ピンを前進させることで、グロメットをグロメット装着穴に嵌合させるようにしたので、グロメットの支持は、グロメットホルダによる支持から保持ピンによる支持へ円滑に移行させることができる。
【0029】
このように、グロメットを保持するグロメットホルダ及び保持ピンを組合わせることにより、グロメットを保持することができるため、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0030】
加えて、保持ピンは、グロメットの中央穴に挿入したので、グロメットの位置ずれは起き難く、グロメットを安定した姿勢で保持することができ、グロメットをワークの装着穴に確実に装着することが可能となる。
【0031】
請求項9に係る発明は、グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットである。
このグロメット装着装置は、スクリューグロメットの装着が可能であるため、スクリューグロメットの装着工数の削減が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るグロメット装着装置の斜視図であり、グロメット装着装置10は、グロメット11を保持すると共に、保持したグロメット11をワークに打込む機能をもつホルダ部12と、このホルダ部12の上方に配置してホルダ部12にグロメット11を所定のタイミングで1つずつ供給する機能をもつフィーダ部13と、からなる。
【0033】
ホルダ部12は、グロメット装着装置10の本体となる基部14を備える部材であり、この基部14に作業者が握ることのできるグリップ15を取付ける。
グロメット装着装置10をハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができる。
【0034】
図2は図1の2−2線断面図であり、ホルダ部12の詳細な構造につき説明する。
外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴16と、挿入部本体72の端部にフランジ部76とを備えるグロメット11を、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置10において、グロメット装着装置10のホルダ部12は、本体となる基部14と、この基部14に取付けたスライダ駆動手段21としてのシリンダユニット22と、このシリンダユニット22の一部を構成し前後に摺動するピストンロッド23と、このピストンロッド23の先端に取付けグロメット11の中央穴16に挿入される保持ピン24と、同じくピストンロッド23に取付け、グロメットホルダ25を開閉させるテーパ面26を有するスライダ27と、このスライダ27の外側に配置し、グロメットホルダ25、25を開閉運動させるカムスライダ31、31と、このカムスライダ31、31が常にスライダ27のテーパ面26に当接するように付勢するスプリング32、32と、このスプリング32、32を外側から保持するブラケット33、33と、このブラケット33、33の外側から内側に向けねじ込んだカムスライダのストローク調整ボルト34、34と、ストローク調整ボルト34、34を止めるナット35、35と、からなる。
36は基部14に形成され、カムスライダ31を摺動自在に支持する凸形状の空間をもつ凸状空間溝である。
【0035】
グロメットホルダ25、25の先端に備える爪37、37には、フィーダ部13(図1参照)から供給されたグロメット11が下に抜落ちないように受部41、41を設ける。この受部41、41をあらわすため、グロメット11を想像線で示した。
【0036】
すなわち、ワークに開けた装着穴に、グロメット11を打込むときに使用するグロメット装着装置10において、このグロメット装着装置10は、シリンダユニット22と、このシリンダユニット22のピストンロッド23に取付けたスライダ27と、このスライダ27に形成したテーパ面26と、グロメット11の中央穴16に通すためにピストンロッド23の先に取付けた保持ピン24と、シリンダユニット22を取付けた基部14と、テーパ面26で開くように基部14に形成された凸状空間36に嵌合して摺動開閉自在に取付けたカムスライダ31と、グロメット11を保持するためにカムスライダ31に一体的に設けたグロメットホルダ25、25とからなる。
【0037】
あるいは、このグロメット装着装置10は、左右に開閉自在で、グロメット11のフランジ部76を保持するグロメットホルダ25と、このグロメットホルダ25で保持するグロメット11の中央穴16に挿入される保持ピン24と、この保持ピン24を支えるスライダ27と、ワークに向かって移動するスライダ27で、グロメットホルダ25を開くためにスライダ27に設けたテーパ面26を有するものである。
【0038】
さらに具体的には、外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部73が開口する中央穴74と、挿入部本体72の端部75にフランジ部76とを備えるグロメット11を、被取付け側のグロメット装着穴17に装着するグロメット装着装置10は、フランジ部76を挟むことでグロメット11を保持するグロメットホルダ25と、中央穴74へ挿入させる保持ピン24と、この保持ピン24を前進させる押圧手段81としてのシリンダユニット22とを備え、グロメット11を中央穴74に挿入した状態で、グロメットホルダ25を開放することでグロメット11をグロメットホルダ25から保持ピン24に切り替え、さらにシリンダユニット22で保持ピン24を前進させることで、グロメット11をグロメット装着穴17に嵌合させることを特徴とする。
【0039】
なお、スライダ27の一部としての摺動部38は、基部14側に固定したガイドホルダ42に対して前後に摺動自在に移動する部分であり、保持ピンの軸が径方向にぶれることなく、且つ前後にスムーズに運動させるガイドの役割をもっている。
【0040】
図1に戻って、基部14の下方には、グロメット装着作業において、作業者が握ることのできるグリップ15を取付けハンドツールとした。
【0041】
なお、本実施例では、基部14の下方にグリップ15を取付けたが、取付け箇所は基部14に限定されない。例えば、基部14と一体に取付けたスライダ駆動手段21に直接グリップ15を取付けることは差し支えない。
グロメット装着装置10にグリップを付加してハンドツールとすることにより、グロメット装着作業を簡便に行うことができる。
【0042】
図3はホルダ部の作用図(その1)である。
(a)において、グロメットホルダ25、25にグロメット11を入れ、ワークに開けた装着穴17に、グロメット11が入る位置にグロメット装着装置10を位置決めする。
【0043】
(b)において、シリンダユニット22のピストンロッド23を前方に延ばし、このピストンロッド23の先端に取付けた保持ピン24をグロメット11の中央穴16に挿入し、且つピストンロッド23の動きに伴い前方に移動するスライダ27のテーパ面26がカムスライダ31を押し、カムスライダ31及びこのカムスライダ31と一体化させたグロメットホルダ25を徐々に押し開く。
【0044】
(c)において、ピストンロッド23を前方にもう一段延ばして、グロメットホルダ25をさらに押し開き、保持ピン24をグロメット11の中央穴16に挿入し、グロメット11を保持ピン24だけで支持する。
【0045】
図4はホルダ部の作用図(その2)である。
(a)において、ピストンロッド23をさらに前方に延ばし、保持ピン24の座面45でグロメット11を押すことにより、ワーク46にグロメット11を装着する十分な力が付与され、グロメット装着穴17に装着することができる。
【0046】
(b)において、ワーク46にグロメット11を装着した後、ピストンロッド23を後退端まで戻すと、スプリング32、32がカムスライダ31を押し、グロメットホルダ25、25を閉じる。
以上により、ホルダ部12において、グロメットホルダ25、25によりグロメット11を保持してから、このグロメット11をワークの装着穴17に装着するまで一連の作用が完了する。
【0047】
すなわち、フランジ部76を挟むことでグロメット11を保持するグロメットホルダ25を有し、中央穴74へ保持ピン24を臨ませると共に、この保持ピン24を押圧手段81としてのシリンダユニット22で前進させることで中央穴74に挿入した状態で、グロメットホルダ25を開放することでグロメット11をグロメットホルダ25から保持ピン24に切り替え、さらにシリンダユニット22で保持ピン24を前進させることで、グロメット11をグロメット装着穴17に嵌合させる。
【0048】
図5は図1の5−5線断面図であり、フィーダ部13の詳細な構造につき説明する。
フィーダ部13は、グロメット11をガイドするガイド部材51と、ガイド部材51の内側に設けグロメット11を押出すプッシャ52と、このプッシャ52を駆動するフィーダ駆動手段53と、ガイド部材51の上方に配置しグロメット11・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を貯めておくマガジン54と、このマガジン54とプッシャ52の間に配置して、マガジン54からガイド部材51へのグロメット11の流れを規制するシャッタ部材55を備える。なお、シャッタ部材55は、プッシャ52に取付け、プッシャ52と一体化して動く部材である。
【0049】
プッシャ52は、ガイドピン56(図1参照)を備えている。そして、このガイドピン56を、ガイド部材51に備えるスロット穴57に係合させたので、プッシャ52をガイド部材51上を前後に円滑に摺動させることができる。
【0050】
すなわち、グロメットホルダ25にグロメット11を供給する樋状のグロメットフィーダ60(フィーダ部13とも云う。)は、フィーダ駆動手段53を備え、このグロメットフィーダ60をホルダ部12に付設したことを特徴とする。
【0051】
フィーダ部13の配置は、ホルダ部12の爪37の上方にフィーダ部13のプッシャ前進端61がくるように配置する。このように配置することで、グロメット11のフィーダ部13からホルダ部12への円滑な供給が可能となる。
なお、本実施例において、フィーダ駆動手段53は、エアシリンダ62を採用しエア駆動としたが、これに限定されない。例えば、モータ駆動でも差し支えない。
【0052】
図6はフィーダ部の作用図であり、フィーダ部13に備えるマガジン54内に貯めたグロメット11・・・を、円滑にホルダ部12に供給することを説明する。
(a)において、フィーダ駆動手段53を駆動させ、プッシャ52を後退端に移動させると、プッシャ52と一体に取付けたシャッタ部材55が後退し、マガジン54のグロメット11・・・を規制するシャッタ部材55を外し、マガジン54内のグロメット11・・・のうちの1つをガイド部材51に入れることを示す。
【0053】
(b)において、ガイド部材51に入ったグロメット11を、プッシャ52で押し、前進端61に向け、前方、すなわち矢印b方向にグロメット11を移動させることを示す。
(c)において、プッシャ52が前進端61に到達し、フィーダ部13内のグロメット11をホルダ部12、すなわち矢印c方向に移動させることを示す。
【0054】
このように、グロメットホルダ25にグロメット11を供給するグロメットフィーダ60をホルダ部12に付設し、このグロメットホルダ25にグロメット11を供給するグロメットフィーダ60は、フィーダ駆動手段53を備え、所定のタイミングでフィーダ駆動手段53を駆動させ、グロメットホルダ25にグロメット11を供給するようにした。
【0055】
ホルダ部12にグロメットフィーダ60を付設し、グロメットフィーダ60にはフィーダ駆動手段53を備えたので、1回の打込操作ごとに、グロメットホルダ25にグロメット11をセットする手間がなくなり、作業負担を軽減することができる。
【0056】
図7はグロメット装着装置の作用図であり、装置全体の作用説明を行う。
(a)において、グロメットホルダ25の爪37にグロメット11をセットし、ワーク46の装着穴17を狙ってグロメット11を近づけることを示す。
【0057】
(b)において、グロメット装着装置10の操作スイッチ63(図1参照)を入れ、保持ピン24を延ばすと共にグロメットホルダ25を開き、グロメット11をワーク46の装着穴17に装着する。
【0058】
(c)において、グロメット11を装着後、操作スイッチ63(図1参照)を切り、保持ピン24を後退端に戻すと共に、グロメットホルダ25を閉じる。
グロメットホルダ25が閉じたことを確認した後、フィーダ部13のプッシャ52が後退し、シャッタ部材55も後退し、マガジン54内のグロメット11・・・のうちの1つがガイド部材51に入り、プッシャ52を先進端61まで押し、マガジン54に貯えたグロメット11をグロメットホルダ25に供給する。
【0059】
図2に戻って、グロメット装着装置10は、保持ピン24を支えるスライダ27の軸方向の移動により左右に開閉自在なグロメットホルダ25を備え、グロメット11の穴に挿入される保持ピン24のスライダ軸方向への移動に伴い、グロメットホルダ25が徐々に開くように構成したため、グロメット11の支持は、グロメットホルダ25による支持から保持ピン24による支持へ円滑に移行させることができる。
【0060】
このように、グロメット11を保持するグロメットホルダ25及び保持ピン24を組合わせることにより、グロメット11を保持することができるため、従来、グロメットの裏に添着してグロメットを保持する帯状シートは不要となる。
【0061】
グロメットを添着する帯状シートが不要となるため、コストアップを回避することができる。加えて、帯状シートが不要となるため、ごみの発生を無くすことができる。
【0062】
図8は図1の別実施例図であり、グロメット装着装置10をロボットのマニピュレータ67に取付け、視覚センサ66、66により、ワーク46Bの装着穴17Bの位置を認識し、グロメット11を装着したグロメットホルダ25の爪37をワーク46の装着穴17に近づけることを示す。
詳細には、グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたことを特徴とする。
【0063】
グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたので、所定の位置及びタイミングでワーク46Bにグロメット11を打込むことができる。ワーク46Bの装着穴17Bの位置にグロメット装着装置10を合わせることが可能になれば、グロメット装着作業を自動化することができる。
【0064】
なお、本実施例において、グロメット装着装置10の基部14を、ロボットのマニピュレータ67に取付けたが、ロボットのマニピュレータ67に取付ける部位は、基部14に限定されない。例えば、スライダ駆動手段21をマニピュレータ67に取付けても良い。
【0065】
図9は本発明に係るグロメットにハーネスブラケット及びハーネスを取付けることを説明する断面図である。
グロメット11は、外周に嵌合部71を有する挿入部本体72及びこの挿入部本体72の挿入方向に延びる端部73が開口する中央穴74と、挿入部本体72の端部75にフランジ部76とを備える。
【0066】
このようなグロメット11を本発明に係るグロメット装着装置10(図1参照)によりワーク側に備えるグロメット装着穴17に装着した後、ハーネス83と一体のハーネスブラケット84の軸部85を中央穴74に差し込みワーク46に対してハーネス83を固定する。
【0067】
図10は図9の別実施例図であり、グロメット装着穴17Bに装着したグロメット11Bの中央穴74Bにハーネス83Bを貫通させることを示す。このようにハーネスあるいは配管類に傷をつけることなくワーク46Bの反対側にハーネス83Bを導くことができる。
【0068】
図11は図9の更なる別実施例図であり、グロメット11Cは、中央穴74Cに螺子部材87を備えるスクリュグロメットである。
このグロメット11C及びこのグロメット11Cにねじ込んだ螺子部材87を介してワーク46Cに対して第2の部材88を固定することができる。
すなわち、グロメット11Cの中央穴74Cに、螺子部材87を螺合可能とした。
【0069】
本発明に係るグロメット装着装置10(図1参照)は、スクリューグロメット11Cの装着にも利用可能である。スクリューグロメット11を装着することができるため、スクリューグロメット11の装着工数の削減が可能となる。
【0070】
尚、本発明に係るグロメット装着装置は、実施の形態では四輪車や自動二輪車の組立に適用したが、家電製品の組立にも適用可能であり、一般の機械、ユニットの組立に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、四輪車の組立に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係るグロメット装着装置の斜視図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】ホルダ部の作用図(その1)である。
【図4】ホルダ部の作用図(その2)である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】フィーダ部の作用図である。
【図7】グロメット装着装置の作用図である。
【図8】図1の別実施例図である。
【図9】本発明に係るグロメットにハーネスブラケット及びハーネスを取付けることを説明する断面図である。
【図10】図9の別実施例図である。
【図11】図9の更なる別実施例図である。
【図12】従来の技術の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0073】
10…グロメット装着装置、11…グロメット、12…ホルダ部、13…フィーダ部、15…グリップ、16…グロメットの中央穴、17…グロメット装着穴、21…スライダ駆動手段、22…シリンダユニット、23…ピストンロッド、24…保持ピン、25…グロメットホルダ、26…スライダのテーパ面、27…スライダ、31…カムスライダ、38…スライダの摺動部、53…フィーダ駆動手段、60…グロメットフィーダ、67…マニピュレータ、71…嵌合部、72…挿入部本体、73…挿入部本体の端部、74…中央穴、75…挿入部本体の端部、81…押圧手段、87…螺子部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置において、
このグロメット装着装置は、左右に開閉自在で、前記グロメットのフランジ部を保持するグロメットホルダと、
このグロメットホルダで保持するグロメットの中央穴に挿入される保持ピンと、
この保持ピンを支えるスライダと、
ワークに向かって移動するスライダで前記グロメットホルダを開くためにスライダに設けたテーパ面とを有することを特徴とするグロメット装着装置。
【請求項2】
前記グロメットホルダに、グロメットを供給するグロメットフィーダを付設したことを特徴とする請求項1記載のグロメット装着装置。
【請求項3】
前記グロメットフィーダは、グロメットを押出すプッシャと、このプッシャをガイドするガイド部材と、このガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンから前記ガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、 このシャッタ部材を前記プッシャに取付けたことを特徴とする請求項2記載のグロメット装着装置。
【請求項4】
前記スライダ駆動手段に、作業者が握ることのできるグリップを取付けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のグロメット装着装置。
【請求項5】
前記スライダ駆動手段を、ロボットのマニピュレータに取付けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のグロメット装着装置。
【請求項6】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメットの装着方法において、
前記フランジ部を挟むことで前記グロメットを保持するグロメットホルダを有し、前記中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで前記中央穴に挿入した状態で、前記グロメットホルダを開放することで前記グロメットを前記グロメットホルダから前記保持ピンに切り替え、さらに前記押圧手段で前記保持ピンを前進させることで、前記グロメットを前記グロメット装着穴に嵌合させることを特徴とするグロメットの装着方法。
【請求項7】
前記グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能としたことを特徴とする請求項6記載のグロメットの装着方法。
【請求項8】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、
このグロメット装着装置は、前記フランジ部を挟むことで前記グロメットを保持するグロメットホルダと、前記中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、
前記グロメットを前記中央穴に挿入した状態で、前記グロメットホルダを開放することで前記グロメットを前記グロメットホルダから前記保持ピンに切り替え、さらに前記押圧手段で前記保持ピンを前進させることで、前記グロメットを前記グロメット装着穴に嵌合させることを特徴とするグロメット装着装置。
【請求項9】
前記グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットであることを特徴とする請求項8記載のグロメット装着装置。
【請求項1】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、自動供給してワークに装着するグロメット装着装置において、
このグロメット装着装置は、左右に開閉自在で、前記グロメットのフランジ部を保持するグロメットホルダと、
このグロメットホルダで保持するグロメットの中央穴に挿入される保持ピンと、
この保持ピンを支えるスライダと、
ワークに向かって移動するスライダで前記グロメットホルダを開くためにスライダに設けたテーパ面とを有することを特徴とするグロメット装着装置。
【請求項2】
前記グロメットホルダに、グロメットを供給するグロメットフィーダを付設したことを特徴とする請求項1記載のグロメット装着装置。
【請求項3】
前記グロメットフィーダは、グロメットを押出すプッシャと、このプッシャをガイドするガイド部材と、このガイド部材の上方に配置しグロメットを貯めておくマガジンと、このマガジンから前記ガイド部材へのグロメットの流れを規制するシャッタ部材とを備え、 このシャッタ部材を前記プッシャに取付けたことを特徴とする請求項2記載のグロメット装着装置。
【請求項4】
前記スライダ駆動手段に、作業者が握ることのできるグリップを取付けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のグロメット装着装置。
【請求項5】
前記スライダ駆動手段を、ロボットのマニピュレータに取付けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のグロメット装着装置。
【請求項6】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメットの装着方法において、
前記フランジ部を挟むことで前記グロメットを保持するグロメットホルダを有し、前記中央穴へ保持ピンを臨ませると共に、この保持ピンを押圧手段で前進させることで前記中央穴に挿入した状態で、前記グロメットホルダを開放することで前記グロメットを前記グロメットホルダから前記保持ピンに切り替え、さらに前記押圧手段で前記保持ピンを前進させることで、前記グロメットを前記グロメット装着穴に嵌合させることを特徴とするグロメットの装着方法。
【請求項7】
前記グロメットの中央穴に、螺子部材を螺合可能としたことを特徴とする請求項6記載のグロメットの装着方法。
【請求項8】
外周に嵌合部を有する挿入部本体及びこの挿入部本体の挿入方向に延びる端部が開口する中央穴と、前記挿入部本体の端部にフランジ部とを備えるグロメットを、被取付け側のグロメット装着穴に装着するグロメット装着装置において、
このグロメット装着装置は、前記フランジ部を挟むことで前記グロメットを保持するグロメットホルダと、前記中央穴へ挿入させる保持ピンと、この保持ピンを前進させる押圧手段とを備え、
前記グロメットを前記中央穴に挿入した状態で、前記グロメットホルダを開放することで前記グロメットを前記グロメットホルダから前記保持ピンに切り替え、さらに前記押圧手段で前記保持ピンを前進させることで、前記グロメットを前記グロメット装着穴に嵌合させることを特徴とするグロメット装着装置。
【請求項9】
前記グロメットは、中央穴にスクリュを備えるスクリュグロメットであることを特徴とする請求項8記載のグロメット装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−218615(P2006−218615A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−278376(P2005−278376)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
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