説明

ケイ素化合物およびその使用

式(I)または式(II)の化合物[:式中、可変部は特許請求の範囲において記載したとおりである]。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物および治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)は、生殖の生物学において重要な役割を果たす。GnRHは黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)としても知られている。
【0003】
GnRHデカペプチド(pyro-Glu-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu-Art-Pro-Gly-NH2またはp-EHWSYGLRPG-NH2)は、内側基底視床下部のニューロンにおいてより大きな前駆体から酵素的プロセシングによって形成される。このペプチドは、下垂体門脈循環系中に、拍動で放出され、そこでGnRHは、脳の基底に位置する下垂体前葉において、高親和性受容体(7回膜貫通側Gタンパク質共役受容体)と相互作用する。ここで、GnRHは、黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出を誘発する。この両者は、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)である。LHは、それぞれ精巣および卵巣において、テストステロンおよびエストラジオールの産生を刺激し、一方FSHは、女性における卵胞成長および男性における精子形成を刺激する。正しく機能する場合、GnRHの拍動性放出および濃度レベルは、生殖腺ステロイド生成の維持、ならびに、成長および性発達に関した正常な生殖機能にとって、重要である。
【0004】
GnRHに対する下垂体の応答は、生涯を通じて非常に変化する。GnRHおよびゴナドトロピンは、妊娠約10週間の胎児に最初に出現する。GnRHに対する感受性は、思春期開始時まで低下する。しかし、生後3カ月間に短時間上昇する。思春期の前には、GnRHに対するFSHの応答は、LHの応答よりも大きい。思春期が始まると、GnRHに対する感受性が上昇し、拍動性LH分泌が生じる。思春期後期および生殖年齢を通じて、GnRHの拍動性放出は、終日生じ、LHに対する応答は、FSHの応答よりも大きい。拍動性のGnRH放出は、拍動性のLHおよびFSHの放出をもたらし、したがって、生殖腺からテストステロンおよびエストラジオールが放出される。閉経後、FSHおよびLHの濃度は上昇し、閉経後のFSHレベルは、LHのレベルよりも高い。
【0005】
GnRH作動薬および拮抗薬の長期投与は、LHならびにFSHの循環レベルの減少をもたらす。GnRH作動薬は、内因性GnRHを模倣し、下垂体腺上の受容体を刺激して、LHおよびFSHを放出させる化合物である。GnRH作動薬の長期投与は、生殖腺ホルモン産生の一時的上昇(「発赤」応答)後に、GnRH受容体のダウンレギュレーションをもたらす。このダウンレギュレーションおよび脱感受性は、LHおよびFSHの循環レベルの低下をもたらす。症状再燃性ホルモン発赤を経験するにも拘らず、GnRH作動薬は、性ステロイド依存性病態生理学にとって好ましい治療であった。GnRH作動薬は、テストステロン産生を減少させるために使用してきており、これによって良性前立腺過形成(BPH)における前立腺体積を減少させ、前立腺癌における腫瘍成長を遅らせる。また、このような化合物は、乳癌および卵巣癌の治療に使用されてきた。
【0006】
近年、GnRH拮抗薬は、臨床的評価に利用できるようになり、作動薬に伴って観察される発赤なしに、下垂体に即時効果を有することが示されてきた。卵巣癌、乳癌および前立腺癌の治療のためのGnRH拮抗薬の使用が報告されてきた。
【0007】
拮抗薬の他の使用には、子宮内膜症(疼痛を伴う子宮内膜症を含む)、子宮筋腫、卵巣および乳房嚢胞性疾患(多嚢胞性卵巣疾患を含む)、前立腺肥厚、無月経(たとえば、続発性無月)、および早熟性思春期が含まれる。また、これら化合物は、月経前症候群(PMS)の症状の軽減に有用である。また、拮抗薬は、雄の哺乳動物におけるゴナドトロピンの分泌を調節して、精子形成を抑制するため(たとえば、雄用避妊薬)および男性性犯罪者の治療のために有用である。GnRH拮抗薬および作動薬は、下垂体-生殖腺系の可逆的抑制が望ましい場合、治療に利用できることが示されてきた。
【0008】
下垂体前葉細胞およびいくつかの腫瘍細胞型にGnRH受容体が存在することは、ホルモン依存性ならびにホルモン非依存性の癌を治療するための、受容体に作用する治療薬を開発する機会を提供する。
【0009】
通常、男性ホルモン抑制は、転移性前立腺癌の治療に対する最も効果的な全身療法である。前立腺は、正常に成長、維持および機能するために男性ホルモンを必要とする。しかし、前立腺癌および良性前立腺過形成は、男性に一般的なものであり、男性ホルモンに連続的に曝露される環境で発現する。下垂体生殖体軸を遮断するためにGnRH拮抗薬を使用すると男性ホルモンの産生を減少させ、腫瘍増殖調節をもたらす。
【0010】
GnRH拮抗薬は、腫瘍細胞上の受容体を遮断することによって腫瘍増殖に直接作用する可能性がある。性ホルモンならびにGnRHが直接奏効する癌の型に対しては、拮抗薬は、2つの機作によって腫瘍増殖を減速するのに効果的であるはずである。GnRH受容体は多くの前立腺に存在しているので、GnRH拮抗薬は非ホルモン依存腫瘍治療においても効果的であることが、最近提起されている。最近の文献例は、GnRH受容体が多数の癌細胞系に存在することを示している。特に、前立腺癌、卵巣癌および胸部癌(たとえば、Montagnani等、Arch.Ital、Urol.Androl.1997年、69(4)、257〜263頁;Jungwirth等、Prostate 1997年、32(3)、164〜172頁;Srkalovic等、Int.J.Oncol.1998年、12(3)、489〜498頁;Kottler等 Int.J.Cancer 1997年、71(4)、595〜599頁参照)。
【0011】
入手可能なGnRH拮抗薬は、主としてGnRHのペプチド類似体である(たとえば、WO93/03058参照)。ペプチドホルモンのペプチド拮抗薬はある程度の効力を有しているが、現在のペプチド拮抗薬の使用には、しばしば問題が伴う。これは、ペプチドが生理学的酵素によって分解され、治療される生体内への分布が不十分なことが多いからである。したがって、治療薬として有効性に限界がある。
【0012】
WO 00/20358は、GnRHの非ペプチド類似体を開示している。
【0013】
治療薬のシラー置換(C/Si-交換)は、有益な生物学的特性を有する有機ケイ素化合物を探索するための比較的最近の手法である。この手法は、化合物中の特定の炭素原子を、ケイ素によって置き換え、化合物の生物学的特性がいかに変化するかを観察するものである。この手法の概説は、TackeおよびZilch,Endeavour、New Series、10、191〜197頁(1986)に提供されている。
【非特許文献1】Montagnani等、Arch.Ital、Urol.Androl.1997年、69(4)、257〜263頁
【非特許文献2】Jungwirth等、Prostate 1997年、32(3)、164〜172頁
【非特許文献3】Srkalovic等、Int.J.Oncol.1998年、12(3)、489〜498頁
【非特許文献4】Kottler等、 Int.J.Cancer 1997年、71(4)、595〜599頁
【特許文献1】WO 93/03058
【特許文献2】WO 00/20358
【非特許文献5】TacheおよびZilch,Endeavour、New Serie、10、191-197(1986)
【非特許文献6】Greber等、Makromol.Chem.、1962年、52、174〜183頁
【非特許文献7】Kusumoto等、Chem.Lett.1988年、1149〜1152頁
【特許文献3】WO-A-04/045625
【特許文献4】WO-A-02/098363
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の第1の態様は、式(I)または式(II)の化合物:
【0015】
【化1】

【0016】
[式中、
Dは、-(CH2)n-、-C(=X)-、-O-、-S(O)m-、-C(=X)N(Re)-、-C(Rb)2-、-C(Rb)=C(Rb)-、-CH(Rb)CH(Rb)-であり;
Eは、場合によって存在し、-(CH2)n-、-N(Rd)-、-(CH2)nN(Rd)-または-N(Rd)(CH2)n-であり;
Fは、-C(=X)-または-N(Rd)-であり;
Gは、-(CH2)n-、-N(Rd)-、-(CH2)nN(Rd)-または-N(Rd)(CH2)nであり;
Jは、場合によって存在し、-O-、-N(Rc)C(=X)-、-C(=X)N(Rc)-、-S(O)m-、-N(Rc)S(O)m-、-S(O)mN(Rc)-または-N(Re)-であり;
Kは、場合によって存在し、Rbにより場合によって置換されたアルキレンであり;あるいは
Kは、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、アリーレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはヘテロアリーレンであり、それらはいずれもRaにより場合によって置換されており;
Lは、水素、ハロゲン、-N(Rf)2、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルまたはヘテロアリールであり、それらはいずれもRa、-C(=X)ORd、-OH、-ORc、-C(=X)N(Rb)(Rc)、-S(O)mN(Rb)(Rc)または-CNにより場合によって置換されており;
各Raは、同一または異なっており、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-アルコキシ-(CH2)nC(O)2Rb、-O-アリール、-C(=X)Rc、-NO2、-CN、-N(Rc)C(=X)Rc、-C(=X)N(Rc)2、-S(O)2N(Rc)2または-N(Re)2であり;
各Rbは、同一または異なっており、水素またはアルキルであり;
各Rcは、同一または異なっており、アルキル、シクロアルキル、-アルキル-アリール、-アルキル-シクロアルキルまたはRaにより場合によって置換されたアリールであり;
各Rdは、同一または異なっており、水素、Raにより置換されたアルキルまたはアリールであり;
各Reは、同一または異なっており、水素またはアルキルであり;あるいはReは、アリールまたはヘテロアリールであり、そのどちらかはRaにより場合によって置換されており;
各Rfは、同一または異なっており、水素、またはアルキルであり;あるいはRf-N-Rfと一緒になってヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルまたはヘテロアリールを形成し;
各Xは、同一または異なっており、酸素または硫黄であり;
Yおよびzは、同一または異なっており、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、-CN、-N(Rd)C(=X)Rc、-C(=X)N(Rc)(Rd)、-S(O)m-R、-N(Rc)(Rd)S(O)2、-S(O)2N(Rc)(Rd)、-N(Re)2、-Si(Rc)3、-アルキル-Si(Rc)3、任意にRaで置換されたアリール、または任意にRaで置換された-O-アリールであり、
環1および2は、同一または異なっており、それぞれアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、そのどちらかはRaにより場合によって置換されており;
各mは、同一または異なっており、0、1または2であり;
各nは、同一または異なっており、0、1、2、または3であり;
ただし、少なくともYおよびZの1つはケイ素原子を含み、かつ、当該化合物はN-N単結合を含まない]
または医薬上許容されるその塩である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の化合物は、GnRH拮抗薬として作用することができ、結果として、癌療法において、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳房嚢胞性疾患、前立腺肥大、無月経、性的早熟症、月経前症候群、性ステロイド依存性病態生理学または良性前立腺過形成、アルツハイマー病、HIV感染、AIDSまたは胸腺機能不全によって起こる疾病の治療または予防において、または精子形成を抑制するために、治療上利用することができる。
【0018】
したがって、本発明の他の態様は、癌療法のため、または子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳房嚢胞性疾患、前立腺肥大、無月経、性的早熟症、月経前症候群、性ステロイド依存性病態生理学、良性前立腺過形成、アルツハイマー病、HIV感染、AIDSまたは胸腺機能不全によって起こる疾病の治療または予防のため、または精子形成を抑制するための薬剤の製造に対する本発明の化合物の使用である。
【0019】
本発明の他の態様は、本発明の化合物および医薬上許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
ある種の化合物および置換基の組合せが好ましい。特に、従属特許請求の範囲を参照のこと。
【0021】
用語「アルキル」は、本明細書では、1から6個の炭素原子を有する、場合によって置換された直鎖または分岐鎖アルキル部分のことをいう。この用語には、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが含まれる。置換基は、各出現毎に同一または異なってよく、ハロゲンなどから選択される。「C1-6アルキル」は、同様の意味を有する。「アルキレン」は、同様の二価基のことをいう。
【0022】
用語「アルコキシ」は、本明細書では、1から6個の炭素原子を含む置換された直鎖または分岐鎖アルコキシ基のことをいう。用語には、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシなどが含まれる。置換基は、各出現毎に同一または異なっていてよく、ハロゲンなどから選択される。「C1-6アルコキシ」は、同様の意味を有する。
【0023】
用語「ハロゲン」は、本明細書では、F、Cl、BrまたはIのことをいう。
【0024】
用語「アリール」は、本明細書では、6〜10個の環原子を含む場合によって置換された芳香族系環、およびその中の1つが芳香族である2つ以上の環を有する、場合によって置換された多環式環系のことをいう。この用語には、たとえばフェニルおよびナフチルが含まれる。基は、各出現毎に同一または異なっており、Raなどから選択された置換基により、場合によって置換することができる。「アリーレン」は、同様な二価基のことをいう。
【0025】
用語「シクロアルキル」は、本明細書では、3〜6個の炭素原子を有する飽和非環式部分のことをいう。この用語には、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。基は、本明細書において記載された任意の置換基により、場合によって置換することができる。「シクロアルキレン」は、同様な二価基のことをいう。
【0026】
用語「シクロアルケニル」は、本明細書では、3〜6個の炭素原子を有し、さらに少なくとも1つの二重結合を有する脂環式部分のことをいう。この用語には、たとえばシクペンテニル、シクロヘキセニルなどが含まれる。基は、本明細書において記載された任意の置換基により、場合によって置換することができる。「シクロアルケニレン」は、同様な二価基のことをいう。
【0027】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書では、3〜7個の炭素原子および基N、O、S、PおよびSiから選択された1つまたは複数のヘテロ原子を有する飽和されたヘテロ環式部分のことをいう。この用語には、たとえばアゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドルフラニル、ピペリジニルなどが含まれる。基は、本明細書において記載された任意の置換基により、場合によって置換することができる。「ヘテロシクロアルキレン」は、同様な二価基のことをいう。
【0028】
用語「ヘテロアリール」は、本明細書では、その少なくとも1つの原子がO、NおよびSから選択される5〜10個の原子の芳香族環システムのことをいう。この用語には、たとえばフラニル、チオフェニル、ピリジル、インドリル、キノケルなどが含まれる。基は、Raなどにより場合によって置換することができる。「ヘテロアリーレン」は、同様な二価基のことをいう。
【0029】
用語「ヘテロシクリル」は、本明細書では3〜7個の炭素原子およびN、O、S、PおよびSiから選択された1つまたは複数のヘテロ原子を有する飽和または不飽和のヘテロ環式環のことをいう。この用語には、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニルなどが含まれる。基は、多環式(たとえば、縮合環システム)、その少なくとも1つがヘテロ原子を含む2つ以上の環を含む基であってよい。
【0030】
本発明の好ましい化合物には、
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジニル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-4-フェノキシ-5-(トリメチルシリル)フェニルチオ]-N-(4,6-ジメトキシ-(2-フェニルアミノ)-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-[2-(N-tert-ブチルオキシカルボニルピペリジニル-4'-アミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-[2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-{[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ベンゼン-3-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-4-(ジメチルフェニルシリル)フェノキシ]-N-{2-(2-(エチルアミノ)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[4-クロロ-2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[4-クロロ-2-メトキシ-6-メチル-3-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(プロピルジメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ}-N-[2-(N-tert-ブチルオキシカルボニルピペリジニル-4'-アミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ}-N-[2-[3-(メトキシカルボニルプロピルアミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-(2-(プロピルアミノ)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[(2-アミノエチル)プロピルアミノ)]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4-[(1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4,5-ビス(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
が含まれる。
【0031】
この対応する構造は、それぞれ以下に示す。(左から右に並べる):
【0032】
【化2a】

【化2b】

【化2c】

【化2d】

【化2e】

【化2f】

【0033】
本発明の化合物は、キラルであってよい。これらは、単一の鏡像体またはジアステレオ異性体、またはラセミ体の形態であってよい。
【0034】
本発明の化合物は、当技術分野において理解される特定の合成または分離によって、ラセミ形態で調製することができ、または個々の鏡像異性形態で調製することができる。化合物は、たとえば光学活性酸と塩形成した後に、分別結晶化および遊離塩基の再生によってジアステレオ異性体の組を形成するなどの標準技法によってその鏡像体に分離することができる。別法として、新規な化合物の鏡像体を、キラルカラムを使用してHPLCによって分離することができる。
【0035】
この式のいくつかの化合物は、異なる互変異体形態において存在することができ、またこれは、本発明の範囲に包含される。
【0036】
本発明の化合物は、保護アミノ、または保護ヒドロキシまたは保護カルボキシの形態であってよい。用語「保護アミノ」、「保護ヒドロキシ」および「保護カルボキシ」は、本明細書では、当分野の技術者によく知られている方法で保護されているアミノ、ヒドロキシおよびカルボキシ基のことをいう。たとえば、アミノ基は、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アセチルまたは同様な基によって、またはフタルイミドまたは同様の基の形態において保護することができる。カルボニル基は、メチル、エチル、ベンジルまたはtert-ブチルエステルなどの容易に分裂しうるエステルなどの形態で保護することができる。
【0037】
この式のいくつかの化合物は、溶媒化合物、たとえば水和物の形態において存在することができ、またこれは、本発明の範囲に包含される。
【0038】
本発明の化合物は、医薬上許容しうる塩、たとえば無機または有機酸の付加塩の形態であってよい。かかる無機塩付加塩には、たとえば臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸および硫酸の塩が含まれる。有機酸付加塩には、たとえば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、2-(4-クロロフェノキシ)-2-メチルプロピオンン酸、1,2-エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、N-グリコリアーサニリック酸、4-ヘキシルレゾルシノール、馬尿酸、2-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ラクトビオン酸、n-ドデシル硫酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデリン酸、メタンスルホン酸、メチル硫酸、粘液酸、2-ナフタレンスルホン酸、パモイック酸、パントテン酸、ホスファニル酸((4-アミノフェニル)ホスホン酸)、ピクリン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、テレフタル酸、p-トルエンスルホン酸、10-ウンデカン酸などの塩が含まれる。
【0039】
かかる塩は、それらが医薬上許容されることを前提条件として、療法において使用することができることを理解されたい。かかる塩は、化合物を適切な酸と、通常の方法において反応させることによって調製することができる。
【0040】
本発明の化合物は、当技術分野において知られている任意の適切な方法および/または以下のプロセスによって調製することができる。
【0041】
【化3】

【0042】
【化4】

【0043】
【化5】

【0044】
【化6】

【0045】
上記に詳述したプロセスは、本発明を単に示すためであり、限定されるべきものではないことを理解されたい。当分野の技術者に知られている同様なまたは類似の反応試薬および/または条件も、本発明の化合物を得るために使用することができる。
【0046】
得られた最終製品または中間体の任意の混合物を、成分の物理-化学的差に基づいて、知られた方法において、たとえばクロマトグラフィー、蒸留、分別結晶化によって、または状況下で妥当または可能な場合には塩を形成することによって、純粋な最終製品または中間体に分離することができる。
【0047】
化合物の活性および選択性は、当技術分野において知られている任意の適切な評価によって求めることができる。
【0048】
本発明の化合物は、それらに限定するものではないが、癌、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳房嚢胞性疾患、前立腺肥大、無月経、性的早熟症、月経前症候群、性ステロイド依存性病態生理学、良性前立腺過形成、アルツハイマー病、HIV感染、AIDSまたは胸腺機能不全を含む多数の慢性疾患、体の異状および疾病の治療において、または精子形成を抑制するために使用することができる。
【0049】
用語「癌」、本明細書では、細胞の制御されていない、異常な増殖によって特徴づけられる任意の疾患または状態のことをいい、全ての知られているタイプの癌、たとえば膀胱、胸部、結腸、脳、骨、頭、血液、目、首、皮膚、肺、卵巣、前立腺および直腸の癌;消化器、胃腸、子宮内膜、血液学的、AIDS関連、筋骨格、神経系、および婦人科癌;リンパ腫、黒色腫、白血病が含まれる。
【0050】
治療上の使用において、活性化合物を経口、直腸、膣内、非経口、吸入(肺動脈送達)、局所、接眼、経鼻、頬腔投与することができる。経口投与が好ましい。したがって、本発明の治療用組成物は、こうした投与方法に対して、任意の知られた医薬組成物の形態をとることができる。組成物は、本発明の化合物を、制御放出、たとえば迅速放出または持続放出を与えるように、当分野の技術者には知られた方法において配合することができる。かかる組成物において、使用に適する医薬上許容可能な担体は、当技術分野においてよく知られている。本発明の組成物は、活性化合物0.1〜99重量%を含みうる。本発明の組成物は、一般に、単位投与量の形態に調製される。好ましくは単位投与量は、1〜500mgの活性成分を含む。これらの組成物の調製に使用される賦形剤は、当技術分野で知られた賦形剤である。
【0051】
適当な投与量レベルは、当分野の技術者に知られた任意の適切な方法によって決めることができる。しかし、任意の特別の患者に対する特定の投与量レベルは、使用される特定の化合物の活性、年令、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄速度、薬剤組合せおよび治療を受けている疾病の重症度を含む種々の因子に依存するであろうことを理解されたい。
【0052】
経口投与用組成物は、本発明の好ましい組成物であり、かかる投与には知られている医薬形態、たとえば錠剤、カプセル、顆粒、シロップ、および水性または油性懸濁液がある。活性成分を含む医薬組成物は、経口使用に適する形態、たとえば錠剤、トローチ、舐剤、水性または油性懸濁液、分散性粉体または、顆粒、エマルジョン、硬質または軟質カプセル、またはシロップまたはエリキシル剤であってよい。経口使用用組成物は、医薬組成物の製造に対して当技術分野で知られている任意の方法によって調製することができ、かかる組成物は、医薬上上品で風味のよい調剤を提供するために、甘味料、香味剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択された1つまたは複数の物質を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適する非毒性の医薬上許容される賦形剤と混合して活性成分を含む。これら賦形剤は、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;コーンスターチ、アルギン酸などの、顆粒化剤および崩壊剤;結合剤、たとえばスターチゼラチン、アラビアゴム、ミクロクリスタリンセルロースまたはポリビニルピロリドン;および潤滑剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤は、被覆されていなくともよく、また知られた技法によって被覆して、胃腸管中での崩壊および吸収を遅延し、それにより、より長時間にわたり作用を維持してもよい。たとえば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートなどの時間遅延材料を使用することができる。
【0053】
また、経口使用のための配合は、活性成分を不活性希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合した硬質ゼラチンカプセルとして、または活性成分を水または油媒体、たとえばピーナッツ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合した軟質ゼラチンとして提供される。
【0054】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適する賦形剤と混合した活性材料を含む。かかる賦形剤は、沈殿防止剤、たとえばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり;分散または湿潤剤は、天然ホスファチド、たとえばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、たとえばポリエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、たとえばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸から得られた部分エステルとの縮合生成物、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。また、水性懸濁液は、1つまたは複数の防腐剤、たとえばエチルもしくはn-プロピルp-ヒドロキシ安息香酸、1つまたは複数の着色剤、1つまたは複数のフレーバー剤、1つまたは複数のスクロースまたはサッカリンなどの甘味料を含んでもよい。
【0055】
油性懸濁液は、植物油、たとえばラッカセイ油、オリーブ油、ごま油、またはココナッツ油中に、または流動パラフィンなどの鉱油中に、活性成分を懸濁させることによって配合することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えばみつろう、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含むことができる。上記に述べたものなどの甘味料、およびフレーバー剤は、風味のよい経口製剤を提供するために添加することができる。これら組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。
【0056】
水を添加することによって水性懸濁液を調製するのに適する分散性粉体および顆粒は、分散または湿潤剤、沈殿防止剤および1つまたは複数の防腐剤と混合して、活性成分を提供する。好適な甘味料、フレーバー剤および着色剤も存在してもよい。
【0057】
また、本発明の医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってよい。油性相は、植物油、たとえばオリーブ油またはラッカセイ油、または鉱油、たとえば流動パラフィンまたはその混合物であってよい。適切な乳化剤は、天然ゴム、たとえばアラビアゴム、トラガカントゴム、天然ホスファチド、たとえば大豆、レシチン、および脂肪酸およびヘキシトール無水物から得られるエステルまたは部分エステル、たとえばソルビタンモノオレエート、および前記部分エステルオキシドとの縮合生成物、たとえばポリエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。エマルジョンは甘味料およびフレーバー剤も含んでもよい。
【0058】
シロップおよびエリキシル剤は、甘味料、たとえばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと配合することができる。かかる配合物は、また粘滑薬、防腐剤およびフレーバーおよび着色剤を含むことができる。医薬組成物は、無菌の注射可能な水性または油性の懸濁液の形態であってよい。この懸濁液は、前述した適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を使用して、知られた技術によって配合することができる。また、無菌の注射製剤は、たとえば1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性、非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液の形態であってよい。使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張食塩水がある。さらに、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として通常使用される。この目的で、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の刺激のない不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射製剤に使用できる。
【0059】
また、本発明の組成物は、薬剤の直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これら組成物は、薬剤を適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができ、この賦形剤は、通常温度で固体であるが、直腸温度で液体であり、したがって直腸中で溶融して薬剤を放出する。かかる材料は、ココアバターおよびポリエチレングリコールである。
【0060】
また、局所的投与のための組成物も、本発明における使用に適する。医薬上活性な化合物は、医薬上許容されるクリーム、軟膏またはゲルの形で分散することができる。適切なクリームは、界面活性剤を使用して水性媒体に分散された、軽質流動パラフィンなどの局所用ビヒクル中に、活性化合物を組み込むことによって調製することができる。軟膏は、活性化合物を鉱油またはワックスなどの局所用ビヒクルと混合することによって調製することができる。ゲルは、活性化合物をゲル化剤を含む局所用ビヒクルと混合することによって調製することができる。また、局所投与できる組成物は、化合物を経皮的に投与するために、マトリックスを含み、マトリックス中に本発明の医薬上の活性化合物を分散させて、化合物が皮膚と接触するようにする。
【0061】
以下の実施例は、本発明を例示する。
【0062】
実施例において、合成は、全て乾燥窒素下で実施した。標準手順によってテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、トルエン、およびm-キシレンを乾燥および精製し、窒素下で貯蔵した。軽油とは、沸点40〜60℃を有する留分のことをいう。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカ(SiO2)プレート上で実施した。1H NMRスペクトルは、他に指定しない限りCDCl3 中400MHzで発生させた。
【0063】
中間体1:5-ブロモ-2-メチルフェノール
0℃において臭化水素酸(40mL、48%溶液)と水(50mL)中の5-アミノ-2-メチルフェノール(10g、81.2mmol)溶液に、水(15ml)中の亜硝酸ナトリウム(5.6g、81.2mmol)溶液を加え、この混合物をこの温度で30分間にわたって撹拌した。これに、臭化水素酸(15mL、48%溶液)中の臭化銅(I)(11.6g、81.2mmol)を加え、加熱して2時間還流させた。室温まで冷却した後、得られた混合物を酢酸エチル(2×200ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて水酸化カリウム水溶液(〜1M、200ml)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー[SiO2;軽油−酢酸エチル]で精製し、無色の油として表題の化合物を得た。これは終夜静置させると細い無色の針状に結晶化した(4g、26%)。Rf=0.26[4:1 軽油−酢酸エチル]。1H NMR δ 2.21(3H,s)、4.89-4.95(1H、br、s)、6.96-6.97(1H,br,m)、6.99-7.00(2H,m)。
【0064】
中間体2:2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシトリメチルシラン
-78℃において、THF(150ml)中の5-ブロモ-2-メチルフェノール(中間体1、3.6g、19.3mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(30ml、ヘキサン中1.6M溶液、48.1mmol)を加え、この混合物をこの温度で30分間にわたって撹拌した。トリメチルシリルクロリド(6.1ml、48.1mmol)を加え、この溶液を-78℃で1.5時間にわたって撹拌した。これを室温になるまで反応させ、水(75ml)を加えた。得られた混合物をジエチルエーテル(2×75ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮し、黄色油として2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシトリメチルシラン(5g)を得た。1H NMR δH 0.26(9H,s)、0.29(9H,s)、2.20(3H,s)、6.93(1H、d,J=1.1Hz)、
7.04(1H,dd,J=7.3,1.1Hz)、7.16(1H,d,J=7.4Hz)。
【0065】
中間体3:5-トリメチルシリル-2-メチルフェノール
室温において、ジエチルエーテル(40ml)中の2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシトリメチルシラン(中間体2;5g)の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF;19.3ml、1.0M溶液、19.3mmol)を加えた。この混合物をこの温度で5分間にわたって撹拌し、次いで、水(40ml)を加えた。得られた混合物をジエチルエーテル(2×40ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー[SiO2;軽油ないし9:1軽油−ジエチルエーテル]で精製し、無色の油として表題の化合物を得た(1.9g,56%)。Rf=0.32[9:1 軽油−ジエチルエーテル]。1H NMR δH 0.26(9H,s)、2.27(3H,s)、4.62(1H,s)、6.93(1H、d,J=1.0Hz)、7.02(1H,dd,J=7.3,1.0Hz)、7.15(1H,d,J=7.3Hz)。
【0066】
中間体4:メチル5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]フラン-2-カルボキシラート
THF中の5-トリメチルシリル-2-メチルフェノール(中間体3;653mg、3.6mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(407mg,3.6mmol)を加え、加熱して1.5時間還流させた。得られた溶液を室温まで冷却させ、真空中で濃縮した。残留物をジメチルスルホキシド(10ml)中に取り込み、メチル5-ブロモ-2-フロエート(632mg,3.1mmol)で処理し、85℃で18時間過熱した。この暗褐色の混合物を室温まで冷却し、水(10ml)で希釈し、塩酸(1M)を添加して酸性化した。この混合物をジエチルエーテル(2×30ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー[SiO2;軽油ないし95:5軽油−ジエチルエーテル]で精製し、無色の油として表題の化合物を得た(534mg,57%)。Rf=0.21[9:1 軽油−ジエチルエーテル]。LCMS Rt=4.9分、m/z=305(MH+)。
【0067】
中間体5:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]フラン-2-カルボン酸
室温において、メチルアルコール(3ml)中のメチル5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]フラン-2-カルボキシラート(中間体4;217mg、0.71mmol)の溶液に、水(1ml)中の水酸化ナトリウム(126mg)溶液を加え、18時間撹拌した。得られた混合物を真空中で濃縮し、残留物を水中に取り込み、ジエチルエーテル(1×20ml)中に抽出した。この水層を塩酸(1M)で酸性化し、酢酸エチル(2×25ml)で抽出した。この有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮し、無色の粉末として表題の化合物を得た(181mg,87%)。Rf=0.21[9:1 ジクロロメタン−メチルアルコール]。LCMS Rt=4.33分、m/z=291(MH+)。
カップリングに必要なアミンは市販されている。あるいは、スキーム4に概説されているように、WO-A-02/098363に記載されている方法を用いて得ることができる。
【0068】
中間体6:2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノール
-78℃において、THF(16ml)中の4-ブロモ-2-メチルフェノール(1.5g、8.02mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(12.5ml、ヘキサン中1.6M溶液、20.05mmol)を加え、この混合物をこの温度で30分間にわたって撹拌した。トリメチルシリルクロリド(2.5ml、20.05mmol)を加え、この混合物を-78℃で1.5時間にわたって撹拌した。これを室温になるまで反応させ、飽和アンモニウムクロリド溶液(10ml)を加えた。得られた混合物をジエチルエーテル(2×20ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮し、淡黄色油として中間体2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシトリメチルシラン(1.6g)を得た。この中間体をTHF(3ml)で希釈し、室温においてTBAF(6.3ml、THF中1.0M溶液、6.33mmol)で処理した。これをこの温度で5分間撹拌し、水(10ml)中に注いだ。この水性相をエーテル(3×5ml)で抽出し、この有機抽出物を併せて洗浄し(飽和ブライン)、乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空中で濃縮した。得られた油性残留物を、シリカに予備吸着させ、2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノールをカラムクロマトグラフィー[SiO2;軽油ないし7:3軽油−ジエチルエーテル]で淡黄色油として単離した(0.78g,68%)。
1H NMR (DMSO-d6):δH 0.17(9H,s)、2.1(3H,s)、6.77(1H、d,J=7.8Hz)、7.12(1H、d,J=7.8Hz)、7.17(1H,s)、9.36(1H,s)。
【0069】
一般手法A
−30℃において、アミンまたは塩酸アミン(2等量)のトルエン中懸濁液に、トリメチルアルミニウム(トルエン中2.0M溶液、2ないし8等量)を滴下して加えた。これを30分かけて−20℃となるまで反応させ、次いでさらに30分間かけて室温まで反応させた。この溶液を、0℃においてジクロロメタン中のメチル5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]フラン-2-カルボキシラート(中間体4;1等量)溶液に加えた。この混合物を室温となるまで温め、さらに〜40℃となるまでさらに温め、TLCによる分析が反応の完全を示すまで撹拌した。これを室温まで冷却させ、飽和酢酸アンモニウム水溶液を滴下して終結させた。得られた沈殿物をろ過により取り出し、少量の酢酸エチルで洗浄した。ろ液を水で洗浄し、有機相を乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空下で濃縮し、精製して必要とするアミドを得た。
【0070】
一般手法B
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF;1.4mmolの基質当たり〜5ml)中の5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]フラン-2-カルボン酸(中間体5;1等量)溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC.HCl;2等量)、アニリン(1等量)、およびトリエチルアミン(3等量)を加えた。TLCによる分析が反応の完全を示すまで室温においてこれを撹拌した。この溶液を真空下で濃縮し、酢酸エチルに取り込み、塩酸(1M溶液)で洗浄し、次いで、飽和ジカルボン酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)させ、真空下で濃縮し、精製して必要とするアミドを得た。
【0071】
実施例1:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法Aに従って調製した。Rf=0.10(1:1軽油-酢酸エチル).LCMS Rt=4.7分,m/z=456(MH+)。
【0072】
実施例2:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法Aに従って調製した。Rf=0.26(1:1軽油-酢酸エチル).LCMS Rt=4.98分,m/z=458(MH+)。
【0073】
実施例3:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法AおよびBに従って調製した。Rf=0.21(1:1軽油-酢酸エチル).LCMS Rt=4.69分,m/z=457(MH+)。
【0074】
実施例4:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[(3-モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法AおよびBに従って調製した。Rf=0.43(9:1ジクロロメタン-メチルアルコール).LCMS Rt=4.59分,m/z=570(MH+)。
【0075】
実施例5:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法AおよびBに従って調製した。Rf=0.20(9:1ジクロロメタン-メチルアルコール(1% 0.880アンモニア溶液を含有)).LCMS Rt=4.61分,m/z=583(MH+)。
【0076】
実施例6:5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法Aに従って調製した。Rf=0.40(9:1ジクロロメタン-メチルアルコール(1% 0.880アンモニア溶液を含有)).LCMS Rt=5.36分,m/z=528(MH+)。
【0077】
実施例7:5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド
この化合物は、一般手法AおよびBに従って調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)または式(II)の化合物
【化1】

[式中、
Dは、-(CH2)n-、-C(=X)-、-O-、-S(O)m-、-C(=X)N(Re)-、-C(Rb)2-、-C(Rb)=C(Rb)-、-CH(Rb)CH(Rb)-であり;
Eは、場合によって存在し、-(CH2)n-、-N(Rd)-、-(CH2)nN(Rd)-または-N(Rd)(CH2)n-であり;
Fは、-C(=X)-または-N(Rd)-であり;
Gは、-(CH2)n-、-N(Rd)-、-(CH2)nN(Rd)-または-N(Rd)(CH2)nであり;
Jは、場合によって存在し、-O-、-N(Rc)C(=X)-、-C(=X)N(Rc)-、-S(O)m-、-N(Rc)S(O)m-、-S(O)mN(Rc)-または-N(Re)-であり;
Kは、場合によって存在し、Rbにより場合によって置換されたアルキレンであり;あるいは
Kは、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、アリーレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレンまたはヘテロアリーレンであり、それらはいずれもRaにより場合によって置換されており;
Lは、水素、ハロゲン、-N(Rf)2、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルまたはヘテロアリールであり、それらはいずれもRa、-C(=X)ORd、-OH、-ORc、-C(=X)N(Rb)(Rc)、-S(O)mN(Rb)(Rc)または-CNにより場合によって置換されており;
各Raは、同一または異なっており、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-アルコキシ-(CH2)nC(O)2Rb、-O-アリール、-C(=X)Rc、-NO2、-CN、-N(Rc)C(=X)Rc、-C(=X)N(Rc)2、-S(O)2N(Rc)2または-N(Re)2であり;
各Rbは、同一または異なっており、水素またはアルキルであり;
各Rcは、同一または異なっており、アルキル、シクロアルキル、-アルキル-アリール、-アルキル-シクロアルキルまたはRaにより場合によって置換されたアリールであり;
各Rdは、同一または異なっており、水素、Raにより置換されたアルキルまたはアリールであり;
各Reは、同一または異なっており、水素またはアルキルであり;あるいはReは、アリールまたはヘテロアリールであり、そのどちらかはRaにより場合によって置換されており;
各Rfは、同一または異なっており、水素、またはアルキルであり;あるいはRf-N-Rfと一緒になってヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルまたはヘテロアリールを形成し;
各Xは、同一または異なっており、酸素または硫黄であり;
Yおよびzは、同一または異なっており、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、-CN、-N(Rd)C(=X)Rc、-C(=X)N(Rc)(Rd)、-S(O)m-R、-N(Rc)(Rd)S(O)2、-S(O)2N(Rc)(Rd)、-N(Re)2、-Si(Rc)3、-アルキル-Si(Rc)3、任意にRaで置換されたアリール、または任意にRaで置換された-O-アリールであり、
環1および2は、同一または異なっており、それぞれアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、そのどちらかはRaにより場合によって置換されており;
各mは、同一または異なっており、0、1または2であり;
各nは、同一または異なっており、0、1、2、または3であり;
ただし、少なくともYおよびZの1つはケイ素原子を含み、かつ、当該化合物はN-N単結合を含まない]
または医薬上許容されるその塩。
【請求項2】
Yが-Si(Rc)3、-アルキル-Si(Rc)3、または水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
各Rcが、同一または異なっており、アルキルである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
zが水素、-Si(Rc)3、-アルキル-Si(Rc)3、-O-アリール、ハロゲン、またはアルコキシである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
各Rcが、同一または異なっており、アルキルまたはフェニルである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Rがアルキル、ハロゲン、またはアルコキシである請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Dが、-O-、-S-、または-CH2-である請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
Eが、存在しない請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
Fが、-C(O)-である請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
Gが、-N(Rd)-である請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
Rdが、水素である請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
JおよびKが存在せず、Lが水素または-N(Rf)2である請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
Jが-NH-であり、Kがアルキレンであり、Lがヘテロシクロアルキルである請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
環1が、ヘテロアリーレンである請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
環1が、フラニレンである請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
環1が、フェニレンである請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
環2が、フェニレン、ピリミジレンまたはピリジニレンであり、そのいずれかが場合によって置換されている請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
環2が、1、2または3回置換されており、置換基が、それぞれ出現する毎に同一または異なっており、アルコキシおよびハロゲンから選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジニル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[5-(エチルジメチルシリル)-2-メチルフェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{5-[1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]-2-メチルフェノキシ}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{[2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェニル]メチル}-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-4-フェノキシ-5-(トリメチルシリル)フェニルチオ]-N-(4,6-ジメトキシ-(2-フェニルアミノ)-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-[2-(N-tert-ブチルオキシカルボニルピペリジニル-4'-アミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-[2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-{[(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ベンゼン-3-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-4-(ジメチルフェニルシリル)フェノキシ]-N-{2-(2-(エチルアミノ)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[4-クロロ-2-メチル-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[4-クロロ-2-メトキシ-6-メチル-3-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-5-(プロピルジメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ}-N-[2-(N-tert-ブチルオキシカルボニルピペリジニル-4'-アミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メトキシ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ}-N-[2-[3-(メトキシカルボニルプロピルアミノ)-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル]フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-(2-(プロピルアミノ)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[(2-アミノエチル)プロピルアミノ)]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-ブロモ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4-[(2,2-ジメチルプロピル)ジメチルシリル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4-[(1,1-ジメチル-2-(トリメチルシリル)エチル]フェノキシ}-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-{2-メチル-4,5-ビス(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-メチル-4-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,6-ジメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシフェニル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2,4,6-トリメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-(2-メチルアミノ-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル)フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(モルホリン-4-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[2-(ピロリジン-1-イル)エチルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
5-[2-クロロ-5-(トリメチルシリル)フェノキシ]-N-{2-[3-(1,3-イミダゾ-1-イル)プロピルアミノ]-4,6-ジメトキシ-1,3-ピリミジン-5-イル}フラン-2-カルボキサミド;
から選択された請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
単一鏡像体またはジアステレオ異性体または互変異性体の形態にある請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
治療上の使用のための請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
請求項1から20のいずれかの化合物および医薬上許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項23】
癌治療のための薬剤の製造のための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項24】
子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳房嚢胞性疾患、前立腺肥大、無月経、性的早熟症、月経前症候群、性ステロイド依存性病態生理学または良性前立腺過形成の治療または予防のため、または精子形成を抑制するための薬剤の製造のための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項25】
疼痛を伴う子宮内膜症、多嚢胞性卵巣または続発性無月の治療または予防のための請求項24に記載の使用。
【請求項26】
アルツハイマー病の治療または予防のための薬剤の製造のための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項27】
HIV感染症またはAIDSの治療または予防のための薬剤の製造のための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項28】
胸腺機能不全によって起こる疾病の治療または予防のための薬剤の製造のための、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項29】
多発性硬化症、関節リウマチまたは1型糖尿病の治療または予防のための、請求項28に記載の使用。

【公表番号】特表2007−516191(P2007−516191A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518320(P2006−518320)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002606
【国際公開番号】WO2005/005442
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(505185721)パラダイム・セラピューティクス・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】