説明

ケイ素含有成分およびホルモンの組合せ

本発明は、特にホルモン補充療法(HRT)、および特に閉経後の骨の健康の維持および骨粗鬆症の管理もしくは治療において、所望の応答を達成するためのホルモン治療の方法において必要とされるホルモンの量を低減させるケイ素含有物質の使用、ならびにこのような方法における使用のための医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホルモンに関連した療法、特にエストロゲンに基づく治療の方法における改善に関する。特に、本発明は、所望の応答を達成するためのエストロゲン治療の方法、特にホルモン補充療法(HRT)および特に閉経後の骨健康の維持および骨粗鬆症の管理もしくは治療において必要とされるエストロゲンの量を低減させるためのケイ素含有物質の使用、ならびにこのような方法における使用のための医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
エストロゲン活性を有する化合物は、エストロゲン機能に関連した広範でさまざまな状態の治療または予防として提案されてきた。例えば、エストロゲン補充療法は、気分変動、うつ病、閉経期のほてり、不眠症、掻痒、骨粗鬆症および心臓血管疾患を含む、閉経後の症状などの内因性エストロゲンの低下に伴う疾患もしくは状態を抑制または予防するのに有効であることが報告されている。エストロゲンはまた、避妊剤として広範に使用されている。
【0003】
エストロゲンの治療的な有用性にもかかわらず、長期投与に伴う副作用がその使用を制限してきた。長期のエストロゲン療法は、特に、例えば、乳癌、子宮癌および子宮内膜癌などの癌の、増加したリスクに関与しており、このことは、長期で高用量エストロゲン治療に伴う望ましくない副作用のない所望の有益な効果を有する代替療法の開発に著しい関心をもたらした。
【0004】
骨粗鬆症は、骨組織の低骨量および分解に関連している骨障害であり、増加した骨脆弱性および骨折リスクの原因となる。これは閉経後の女性に特に広くみられる。今日まで、骨粗鬆症のリスクは、閉経後の女性におけるエストロゲンの予防的な投与に対する主な理由の1つであった。さらに、エストロゲンの投与は、閉経後の骨粗鬆症に対する主な治療および維持療法の1つであり、骨の損失を遅らせることが明らかになったというように、文献において示唆される。
【0005】
特に、エストロゲン補充療法は、閉経後の女性における骨粗鬆症に対する認知された治療である。副作用の特徴についての関心は、骨への有益な効果は失われたと示唆されたように議論の余地が残っているが、閉経後の関連した問題の治療のためにエストロゲンのより低い用量を使用する動きをもたらしている(Runowicz,Health News,9(11),12−13,2003およびCrandall,J.Womens Health,12(8),723−47,2003)。
【0006】
さまざまな他の化合物が、エストロゲン受容体モジュレータ(例えば、US6750213に記載)、エストロゲンとの併用を含むビスホスホネートおよび他の骨活性ホスホネート(例えば、US6329354参照)およびUS6326666に記載されるようにエストロゲンと組み合わせたイソフラボンを含む抗骨粗鬆症剤として使用されるかまたは提案されてきた。骨に存在し、エストロゲンに応答性である骨芽細胞はまた、プロゲステロンなどの他のホルモンおよびまた、T3などの甲状腺ホルモンの範囲に感受性である。これらのホルモンはまた、単独またはエストロゲンと組み合わせてのいずれかで、治療において有用であり得る。
【0007】
閉経後の骨粗鬆症などの骨疾患の予防、治療、または発症の遅延において使用するためのケイ素含有製品は、US4870191に記載されている。食物ケイ素(可溶性オルトケイ酸塩アニオンのような)は、骨形成において重要であるとしてかかわってきており(Reffittら,Bone,2003:32;127−135)、最近の研究では食物ケイ素の摂取が、男性および閉経前の女性における骨のミネラル密度と明確に関連していることが明らかとなった(Journal of Bone and Mineral Research,19(2),297−307,2004)。卵巣切除された成熟ラットの研究では、可溶性有機ケイ素の補給が骨損失を予防し、骨形成速度を増加させることを促進できることが示唆されており(Calcif,Tissue Int.53,174−179(1993))、この研究についての解説において、補給ケイ素は、骨損失を大きく低減させないが、ホルモン補充と連係したケイ素補給は、骨粗鬆症を予防することを促進すると考えられると主張されている(http://www.prolithic.com/hpages/ref_docs/orthosil.html)。しかし、ホルモンと連係してケイ素を投与することが予想外の有利なまたは相乗的な結果をもたらすことの示唆はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以前に文献において、ケイ素の吸収および組織代謝は、ホルモンおよび内分泌機能によって影響されるがことが報告されてきたが(Charnotら,Lyon Medicine 13,85(1971))、逆に、ケイ素がホルモン機能に対してなんらかの効果を有するとの示唆はなかった。改善されたホルモン治療の開発および特に、当該技術分野において公知な治療に比べて低減させた副作用を有する方法の開発に継続した関心がもたれている。代替骨粗鬆症療法が特に求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、エストロゲンが、エストロゲン治療方法においてケイ素含有成分と併用投与される場合、所望の効果を達成するために必要とされるエストロゲンの量が、そうでなければケイ素含有成分の不存在下で必要とされる量に比べて低減されることを見出した。
【0010】
本発明によれば、エストロゲンを所望の臨床効果を達成するために、そうでなければ必要であるより低い1日用量で投与することができ、それによってエストロゲンの高用量の長期間の使用に伴う副作用からのリスクを低減させる、公知の治療に比べて改善されたエストロゲン治療が提供される。
【0011】
したがって、このような仕方でのエストロゲンとケイ素含有成分との併用投与は、ヒトまたは他の動物における骨粗鬆症を治療または予防することに特に有効である。エストロゲンとケイ素含有成分との併用投与は、エストロゲンまたはケイ素含有成分のいずれか単独で観察されるよりも、骨健康において非常に大きな改善をもたらすだけでなく、その効果はまた、個々の成分の効果の合計よりも大きい。
【0012】
本発明者らはまた、ケイ素含有成分と組み合わせたエストロゲンによって生じるものと同様の骨芽細胞の活性の増加がまた、ケイ素含有成分の存在下で他のホルモンを投与することによって得ることができることも見出した。特に、性ホルモンプロゲステロンおよび甲状腺ホルモントリヨードチロニン(T3)の両方がこの効果を示すことが見出された。さらに、この効果は、前骨芽細胞において観察されるだけでなくまた、骨肉腫細胞株の細胞などの骨芽細胞系統の他の細胞においても観察されることが見出された。それゆえに、ケイ素含有成分との併用投与は、ホルモン濃度を高めることが有用であると示される状態の治療または予防においてまた、これらのホルモンに対する所望の臨床効果を達成するために必要な用量を低下させる可能性をもたらす。
【0013】
ケイ素含有成分としての多孔性ケイ素の使用は、特に有利である。多孔性ケイ素は、徐々に浸食され、ケイ酸、特にオルトケイ酸を胃腸管内において、または埋め込まれた場合に形成し、このケイ酸は、例えば骨細胞などの細胞によって吸収されることができる。多孔性ケイ素はまた、エストロゲンの経皮送達のための浸透強化剤として有利に作用し得る。さらに、多孔性ケイ素の特性により、エストロゲンを対象に送達するためのビヒクルとして有用なものとなる。エストロゲンが多孔性ケイ素の孔内に少なくとも部分的に位置する製剤では、胃腸管内におけるエストロゲンの分解に対して保護を与え、また、再吸収性のケイ素の侵食または溶解の結果として多孔性ケイ素の孔に置かれたエストロゲンの制御された放出の可能性を与える。
【0014】
多孔性ケイ素とエストロゲンなどのホルモンとの併用投与は、以前に文献に記載されたことはない。
【0015】
したがって、第1の態様によれば、本発明では、ホルモン治療の方法において所望の治療効果を達成するためにヒトまたは動物対象に1日当たりに投与されることが必要なホルモン量を低減させるケイ素含有成分の使用が提供される。
【0016】
他の態様によれば、本発明ではまた、1日当たりに投与されるホルモン量がケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのホルモンの通常有効用量より低い、ホルモン濃度を高めることが有益であると示される、ヒトまたは他の動物対象の状態の治療または予防のための医薬の製造におけるホルモンおよびケイ素含有成分の使用が提供される。
【0017】
また、ヒトまたは他の動物対象にケイ素含有成分を投与するステップと、ケイ素含有成分の不存在下での治療において1日当たりのホルモンの通常の有効用量より低い1日当たりの量でホルモンを該対象に投与するステップとを含む、ホルモン濃度を高めることが該対象に有益であると示される状態を治療または予防するための方法が提供される。
【0018】
さらなる態様において、本発明では、ホルモンがケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのホルモンの通常の有効用量より低い量で存在する、ケイ素含有成分およびホルモンを含有する、上記態様による共投与のための医薬組成物が提供される。
【0019】
他の態様によれば、本発明では、ホルモンの濃度を高めることがヒトもしくは他の動物対象に有益であると示される状態の治療または予防のための薬剤の製造における多孔性ケイ素およびホルモンの使用が提供される。また、ヒトまたは他の動物対象に多孔性ケイ素およびホルモンを投与するステップを含む、ホルモンの濃度を高めることが該対象に有益であると示される状態を治療するかまたは予防する方法も提供される。
【0020】
さらなる態様において、本発明では、多孔性ケイ素およびホルモンを含有する医薬組成物、ならびにヒトまたは他の動物対象の治療におけるこのような組成物の使用が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明による使用のためのホルモンは、当該技術分野で周知であるような天然ホルモンまたは合成ホルモンであり得る。
【0022】
本発明による使用のための好適なホルモンとしては、限定されないが、腐植質(天然多糖類)などのエストロゲン経路相互作用活性もしくは、例えば、テストステロンなどのアンドロゲンの骨影響活性を有するホルモン、副甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン関連タンパク質、カルシトロール、甲状腺刺激ホルモンなどの成長ホルモン、コルチソル、カルシトニンおよびインスリンが挙げられる。
【0023】
好ましくは、本発明による使用のためのホルモンとしては、プロゲステロン、エストロゲンなどの性ホルモン、およびトリヨードチロニン(T3)などの甲状腺ホルモン、および腐植質(天然多糖類)が挙げられる。特に好ましくは、ホルモンは、エストロゲンである。
【0024】
本明細書において使用されるように、「エストロゲン」は、エストロゲン活性を有する任意の化合物である。この定義内に、フィトエストロゲンを含む天然もしくは合成エストロゲンホルモン、およびこれらの複合体、代謝体および誘導体、ならびにエストロゲン様分子構造を有し得るかまたは有し得ないエストロゲンミメティックスが含まれる。
【0025】
天然および合成エストロゲンは当該技術分野において周知であり、例えば、「Osteoporosis−a clinical guide」2nd Edition,Chapter8,A.D.Wolf and A.St.John Dixon編(Martin Dunitz Ltd.1998)に記載されている。
【0026】
本発明による使用のための好適な天然エストロゲンとしては、エストロン、エストロピペート、エキリン、エストラジオール、エストラジオールバレレート、エチニルエストラジオール、キネストロールおよびエストリオールが挙げられる。これらは、例えば、妊馬の尿から得られ得るか、または慣用の合成方法によって調製され得る。本発明により使用され得る合成エストロゲンとしては、例えば、ジエネストロール、メストラノールが挙げられる。
【0027】
複合エストロゲンは、天然源から得られ、硫酸エステルの塩として17α−ジヒドロエキリン、17α−エストラジオール、エキレニンおよび17α−ジヒドロエキレニンなどの他のエストロゲン物質の比較的少量を含み得る、エストロンおよびエキリンの水溶性硫酸エステルのナトリウム塩の形態におけるエストロゲンの混合物である。
【0028】
本発明による使用のための好ましいエストロゲンとしては、複合エストロゲンおよび特に、エストラジオールおよびエストラジオールバレレートなどのその誘導体が挙げられる。
【0029】
本発明では併用療法における2種以上のホルモンの使用に及ぶことが意図されることが十分に理解される。したがって、例えば、本明細書における「エストロゲン」への言及は、他に特記されない限り、1種またはそれ以上のエストロゲンを意味すると理解される。
【0030】
また、1種またはそれ以上のホルモン、例えば1種またはそれ以上のエストロゲンは、ケイ素含有成分に加えて1種またはそれ以上の他の治療剤と連係して有利に使用され得ることが十分に理解される。例えば、エストロゲン補充療法において、癌のリスクを低減させるためにエストロゲンと組み合わせてノルエチステロンアセテートなどのプロゲステロンを投与することが有利であることが公知である。避妊治療においてまた、通常、プロゲステロンと組み合わせたエストロゲンが含まれる。
【0031】
また含まれ得る他の成分としては、エストロゲン濃度などのホルモン濃度を高めることによって予防または治療され得る状態に有効であると提案されてきた他の治療剤が挙げられる。例えば、ホウ酸などの可溶性ホウ素化合物(US4849220)、ビタミンDおよびその代謝物と類似物、ビスホスホネートおよび他の骨活性ホスホネート(例えば、US6329354参照)、イソフラボン(例えば、US6326666参照)、ならびに副甲状腺ホルモン(PTH)もしくはPTH様分子が挙げられる。
【0032】
本発明ではまた、1種またはそれ以上の他の治療剤と組み合わせた、エストロゲンなどのホルモンおよびケイ素含有成分の使用も範囲に含まれることが理解されるべきである。
【0033】
本発明による使用のための「ケイ素含有成分」は、ヒトもしくは動物対象に投与されると直ぐに、細胞によって吸収され、利用されることができるか、またはヒトもしくは動物対象に投与されると直ぐに、細胞に吸収され、利用されることができる化合物に転換され得る任意のケイ素含有物質である。
【0034】
本発明による使用のための好適なケイ素含有物質としては、ケイ酸塩、ケイ酸、シラノール、および例えばUS4870191に記載されているようなケイ酸エステルとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体とを反応させることによって生成される反応生成物を含む他の有機ケイ素化合物が挙げられる。
【0035】
1つの好ましい実施形態によれば、本発明による使用のためのケイ素含有成分は、ポリケイ酸、特にオルトケイ酸を含むケイ酸である。
【0036】
他に、ケイ素含有物質は、好適に、ヒトもしくは動物対象に投与されると直ぐに、ケイ酸、特にオルトケイ酸、またはポリケイ酸を放出する任意の物質であり得る。
【0037】
1つの実施形態によれば、ケイ素含有物質は、好適に、元素ケイ素、例えばアモルファスケイ素もしくは嵩高結晶性ケイ素、好ましくはポリ結晶性ケイ素、および特には、25m/gを超える表面積を有する多孔性ケイ素粒子もしくはケイ素粒子であり得る。多孔性ケイ素は、特に、身体において分解されてオルトケイ酸を生成する。
【0038】
多孔性ケイ素は、気孔率(気孔率は、体積を基準とする空隙率である。)の性質に依存して分類され得る。ミクロ多孔性ケイ素は、2nm未満の平均孔寸法であり、メソ多孔性ケイ素は、2nmから50nmの平均孔寸法であり、マクロ多孔性ケイ素は、50nmを超える直径を有する孔を含む。多孔性ケイ素の特定の形態は、再吸収性であり、すなわち、人工体液において、例えば8週間まで、および一般に2週間未満の期間をかけて、標準生理的温度(37℃±1℃)で溶解する。
【0039】
本発明により使用される多孔性ケイ素の気孔率の性質は、部分的に、送達の意図される様式に依存するが、好ましくは多孔性ケイ素はミクロ多孔性またはメソ多孔性、特にメソ多孔性であることが十分に理解される。
【0040】
好ましくは、本発明による使用のための多孔性ケイ素は、1%から99%、好ましくは20%から90%、特には40%から80%の気孔率を有する。
【0041】
好ましくは、多孔性ケイ素は、再吸収可性である。
【0042】
本発明は、特にHRT、および特に骨粗鬆症の予防、治療および管理のための方法に関する。本発明はまた、避妊のための方法に関する。
【0043】
治療への言及は、他に特記されない限り、病気の予防(prophylaxis)を含むことが十分に理解される。
【0044】
本発明による方法では、ケイ素含有成分の不存在下での治療において1日当たりのホルモンの通常の有効用量より低い1日当たりの量でホルモンを投与することが含まれる。本明細書において使用されるように、「治療において1日当たりのホルモンの通常の有効用量」は、所望の応答を発現させることにおいて有効であるホルモン単独の通常用量である。
【0045】
通常の有効用量は、関係する具体的ホルモン、含まれる治療、および投与方法に依存して変ることは十分理解される。HRTの場合は、エストロゲンの低、中および高用量に基づく投薬計画が、例えば、上記に参照される、“Osteoporosis−a clinical guide”2nd Edition,Chapter8に記載されるように、現在利用されている。
【0046】
低、中および高用量の骨粗鬆症療法における複合エストロゲンの通常の1日用量は、それぞれ0.3mg、0.625mgおよび1.25mgである。微粉化された17β−エストラジオールは、通常、1mg(低)、2mg(中)および4mg(高)の1日用量で投与されるが、経皮的に投与される場合は、1日用量は、好適に、0.025mg(低)、0.05mg(中)および0.1mg(高)である。エストラジオールバレレートの場合には、低用量治療は通常、1日当たり1mgの用量を投与することを含み;同じエストロゲンを用いた高用量治療は通常、2mgの総1日用量を含む。
【0047】
本発明によるエストロゲンと一緒にケイ素含有物質を投与することによって、骨粗鬆症の有効な、予防または治療に必要とされるエストロゲンの1日用量は、ケイ素含有物質の不存在下で必要とされる用量に比べて低減される。特に本発明者らは、ケイ素含有成分とエストロゲンとが一緒の抗骨粗鬆症効果が、エストロゲンまたはケイ素含有成分のいずれか単独で投与される場合より大きいのみならず、その効果がまた、個々の効果の合計よりも大きいことも見出した。
【0048】
エストロゲンは、好ましくは、ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量より低い1日用量を与えるために毎日投与される。
【0049】
好ましくは、本発明によるエストロゲンの1日用量は、ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量の10%から90%、特には10%から70%である。
【0050】
好ましくは、ケイ素含有成分は、経口で、10mgから700mg、より好ましくは15mgから500mg、理想的には20mgから100mgのケイ素の1日用量を与えるために毎日投与される。非経口経路としては、ケイ素含有物質は、好ましくは、空腹時の、循環ケイ素濃度を20%以上増加させるために毎日投与される。
【0051】
本発明による使用のためのエストロゲンおよびケイ素含有成分は、一緒に、または順次的に投与され得る。
【0052】
1つの実施形態によれば、本発明は、骨損失を予防、低減もしくは反転させることによって、特に、ヒトもしくは他の動物対象における骨粗鬆症を治療または予防するHRTのための方法に関する。特に好ましくは、本発明は、閉経後の女性の骨粗鬆症を予防するための方法に関する。
【0053】
本発明による骨粗鬆症を予防するための方法において、エストロゲンおよびケイ素含有成分を用いた治療が、通常、少なくとも2ヶ月、好ましくは2年以上の期間、理想的には生涯にかけて実施される。
【0054】
他の実施形態によれば、エストロゲンおよびケイ素含有成分は、骨量の増加をもたらすために確定した骨粗鬆症のヒトもしくは他の動物対象を治療するために、本発明によって投与され得る。通常、これはエストロゲンおよびケイ素含有成分を少なくとも2ヶ月、好ましくは2年以上の期間、理想的には生涯にわたって投与することを含む。この場合もやはり、所望の効果を達成するために必要な期間は、例えば、宿主要因を含む個人間の変動、服用されている他の薬剤、および他の環境要因に依存し、通常の臨床慣行によって容易に決定されることは十分に理解される。
【0055】
ホルモンおよびケイ素含有成分は、医薬組成物の形態で都合良く投与され、ヒトもしくは動物医薬において慣用される任意の好適な方法による投与のための1種またはそれ以上の生理学的に許容される担体もしくは賦形剤と混合して従来の仕方において使用するために都合良く提供され得る。投与の好適な方法としては、例えば、経口、非経口または局所投与が挙げられる。他に、ホルモンとケイ素含有成分のいずれかまたは両方が、皮下植え込みに好適な形態において提供され得る。
【0056】
経口投与としては、本発明により使用される医薬組成物は、例えば、当該技術分野における慣用される方法によって調製される錠剤、カプセル剤、溶液、シロップ剤または懸濁液の形態を取り得る。
【0057】
非経口投与としては、該組成物は、(例えば、静脈内に、筋肉内に、または皮下に)注射液として、または注入液として与えられ得る。
【0058】
局所投与のための組成物は、例えば、クリーム剤、パッチ、または当該技術分野において慣用される他の局所製剤として製剤され得る。
【0059】
好ましくは、該組成物は、経口投与または経皮投与される。
【0060】
本発明によるヒトもしくは他の動物対象への投与のための好適な生理学的に許容される担体または賦形剤は、当該技術分野において周知である。担体または賦形剤の選択は、投与の意図される様式に依存することは十分理解される。経口投与のための好適な担体または賦形剤としては、当該技術分野において慣用的なもの、例えば、ラクトース、サッカロース、グルコースなどの糖;ポテトスターチ、コーンスターチなどのデンプン;ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロースもしくは誘導体;ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどのバインダー;ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ワックス、パラフィンなどの潤滑剤および同種のものが挙げられる。
【0061】
本発明による使用のためのホルモンおよびケイ素含有化合物は、同時にまたは順次的に投与され得る。同時投与としては、該活性成分は、個々の組成物で与えられ得るか、または好ましくは、これらは、共投与のための単一の組成物において一緒に調合され得る。好適には、該活性成分は、単位用量の形態、好ましくは、錠剤、カプセル剤、溶液などの形態において経口的に、または特にパッチの形態において経皮的に投与され得る。
【0062】
都合良くは、ホルモンおよびケイ素含有成分は、例えばエストロゲンなどのホルモン、ケイ素含有成分および説明書、包装、ならびに場合によって、分配手段を好適に含むキットの形態において提供され得る。
【0063】
本発明は、添付の図面と共に以下の非限定的実施例によって説明され得る。図1から図5は、前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。
【0064】
実施例
【実施例1】
【0065】
試験の開始に先立って、骨芽細胞が低エストロゲン条件のもとで成長する細胞培養モデルを開発した。次いで、容易に商業的に入手できる骨芽細胞を、オルトケイ酸およびエストロゲンに暴露した。図1は、オルトケイ酸の総細胞タンパク質に対する効果、およびこの挙動へのエストラジオールの影響を示す。
【0066】
エストロゲンおよびオルトケイ酸を用いた骨芽細胞の共培養は、オルトケイ酸をエストロゲン不存在下で使用した場合に観察される総タンパク質に比べて、総細胞タンパク質を増加させることが見出された;タイプIコラーゲン産生における同様の増加がこれらの実験条件に対して観察された。組み合わせた治療に対する、タイプIコラーゲンおよび総タンパク質はまた、オルトケイ酸不存在下でのエストロゲンを用いた治療に対して観察されるものよりも高かった。
【0067】
これらの結果は、ケイ素がエストロゲンの生物活性にとって必要であり、ケイ素を、有効なエストロゲン治療に必要とされるエストロゲンの用量を低減させるために使用できることを示す。
【実施例2】
【0068】
骨芽細胞タンパク質含量へのケイ素およびホルモンの相乗的活性
商業的に入手可能な前骨芽細胞をエストロゲンおよびエストロゲンミメティックスの存在しない環境において培養し、次いで、ケイ素の存在下(オルトケイ酸、50ミクロモル)または不存在下でさまざまな時間の長さに対し、10−9Mで、エストラジオール(E2)を用いて刺激し、総タンパク質濃度を評価した。明らかに、ケイ素不存在下で、エストラジオールは、ベースラインに対する任意の時点で、総タンパク質濃度に対して効果がなかった(E2を有さずに、添加されたビヒクルを有する以外は、同一条件下の細胞)(図2)。同様に、エストロゲンが存在しない環境における細胞に、E2を有さないオルトケイ酸を与えた場合、総タンパク質に対する顕著な効果はなかった。しかし、細胞に、50ミクロモルのケイ素(Si)が存在することを除いて、上記と同一の条件のもとでE2を与えた場合、総タンパク質濃度の増加の点で、明らかな、時間依存性応答が存在した(図2)。これらのそれぞれの実験のための細胞をまた、添加ケイ素を含まないか(次のE2またはビヒクル単独実験のために)、または50ミクロモルのケイ素を含む(次のSiまたはE2+Si実験のために)媒体において通過させ、維持した。
【0069】
この応答は、ちょうど48時間点を使用する以外は上記と同じ実験において、ケイ素−E2相乗作用が、骨肉腫細胞株の骨芽様細胞(図3)およびまた、他の骨芽様細胞(データを示さず)において同様に観察され、骨芽細胞株の細胞間に広範な応答性が存在することを示すように、前骨芽細胞に制限されなかった。
【0070】
このように、48時間点で上記と同じ実験において、発明者らは、エストラジオールに代えて、10−6Mのプロゲステロンの効果を調べた。これにより、ケイ素と一緒に中程度の効果が示されたが、ケイ素不存在下では示されなかった(図4)。さらなる実験において、ケイ素と一緒のプロゲステロン単独か、もしくはケイ素と一緒のエストラジオール単独のいずれかの平均効果に対し、ケイ素と一緒のエストラジオールを加えたプロゲステロンのより大きい平均効果に対する、ある程度の証拠がみられた(図4)。これらの結果は、ケイ素−エストラジオールの相乗作用が、該システムにプロゲステロンをまた添加した場合に失われないこと、および第2に、ケイ素はエストラジオール以外のホルモンと一緒にある程度の相乗作用を有し得ることを示す。
【0071】
これは、10−9Mでトリヨードチロニン(T3)を用い、それ以外は、48時間培養に対する上記と同じ実験条件のもとでの実験によって確認された(図5)。T3は、ある程度のエストラジオール作動薬および拮抗薬の性質を有する甲状腺ホルモンであり、ケイ素の相乗効果がホルモン類の範囲まで及び、性ホルモンもしくは骨への活性に制限され得ないことを示す。
【0072】
他の実験において、骨芽細胞を刺激することができるが、ホルモンではない物質が投与された場合、この相乗的ケイ素効果はみられないことが確認された。
【0073】
細胞における総タンパク質の増加が、細胞数の増加もしくは特定のタンパク質の増加のいずれか、またはこの2つの組合せに関連すること、およびこのことは、これらの細胞の機能にとって有用であるはずであることは、当業者にとって明らかである。
【実施例3】
【0074】
多孔性ケイ素上へのβ−エストラジオールおよびプロゲステロンの負荷
以下の方法によって多孔性ケイ素ウエハ上にホルモンを負荷した。
【0075】
p+多孔性ケイ素(70%気孔率、66μm)の一片1cmの重量をはかり、次いで、ホットプレート上に置き、約150℃に加熱した。プロゲステロン粉の少量を多孔性ケイ素ウエハ上に置き、ウエハ表面にわたって均一に分布させた。該粉が溶融すると直ぐに、ウエハをさらに5分間ホットプレート上で保持し、次いで室温に冷却した。ウエハ表面をエタノールで数回洗浄し、乾燥し、次いで再度重量をはかった。
【0076】
β−エストラジオールの負荷
β−エストラジオールに対する負荷温度が200℃であることを除いて、プロゲステロンに対する同じ手順を使用した。p+多孔性ケイ素ウエハおよびメンブレン(63%気孔率、150μm)の両方を負荷マトリックスとして使用した。
【0077】
負荷結果
負荷前後の多孔性ケイ素(pSi)試料の重量を表1に示す。4.02mgのプロゲステロンをウエハ試料上に負荷したことが表1からわかるように、4.26mgのβ−エストラジオールをウエハ試料上に負荷した。12.99mgのβ−エストラジオールをメンブレン上に負荷した。これは、各試料の表面積に比例している。この2つのウエハ試料は、同じ寸法(約1cm)であり、一方メンブレンは不規則な形状で、その寸法は約3cmである。
【0078】
【表1】

【実施例4】
【0079】
以下は、本発明による使用のためのエストロゲンおよびケイ素含有成分の製剤の実施例である。
【0080】
(a)HRT/骨粗鬆症 パッチ
直径5から25mmおよび厚さ350から650ミクロンの円形ケイ素ディスクをケイ素ウエハから切り出し、等方的にエッチングしてこれらの端部を滑らかにする。ディスクの一面を陽極酸化によってメソ多孔性にし、厚さ10から200ミクロンとする。微粉化したエストラジオールおよびプロゲステロンの混合物を、176℃から200℃の範囲の温度で、5分間から60分間ディスクと接触させることによって、各ディスクの孔に導入する。直径がケイ素ディスクの直径より大きい保護シーリング層をディスクの前面に貼り付ける。直径がまた、ケイ素ディスクの直径より大きい接着性バッキング層をその後面に機械的に貼り付ける。皮膚に適用する直前に、前面シーリング層を除去する。
【0081】
(b)経口製剤
気孔率64%および厚さ150ミクロンのメソ多孔性ケイ素メンブレンを陽極酸化によって調製し、多孔性ケイ素の試料上にエストラジオールを置くことによってβ−エストラジオールを負荷し、エストラジオールが溶融し、多孔性ケイ素の孔に入るまで加熱する。同様のメンブレンを同じ方法によって、プロゲステロンで負荷した。次いで、メンブレンをボールミルで機械的に粉砕し、分級して直径10から150ミクロンの範囲の微粒子寸法分布を得る。次いで、1種類のホルモンを負荷した微粒子を適当な比で他の微粒子と混合する。次いで、薬剤を負荷した微粒子を機械的に圧縮して錠剤にする。経口的に許容される結合剤を使用し得る。次いで、経口的に許容される賦形剤コーティングを錠剤に施し、口当たりをより良くする。
【0082】
(c)他の経口製剤
多結晶性ケイ素顆粒をジェットミルで粉にし、分級して直径10から150ミクロンの範囲の規定された寸法分布を有するようにする。次いで、これらを従来の方法を使用してステインエッチングし、多孔性のコーティングを付与する。次いで、これらの粒子を微粉化したエストロゲン粒子と共に粉にし、メソ多孔性の少なくとも部分的な浸透を達成させる。外側の微粒子表面に存在する過剰のエストロゲンを多孔性ケイ素を効率的に湿らさない好適な溶媒で洗浄することによって減少させる。次いで、薬剤を負荷した微粒子を機械的に圧縮して錠剤にする。経口的に許容される結合剤を使用し得る。次いで、経口的に許容される賦形剤コーティングを錠剤に施し、口当たりをより良くする。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。
【図2】前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。
【図3】前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。
【図4】前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。
【図5】前骨芽細胞および他の骨芽様細胞としての総タンパク質含量に対するさまざまなホルモンならびにオルトケイ酸の効果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルモン治療の方法において所望の治療効果を達成するためにヒトまたは動物対象に1日当たりに投与される必要があるホルモンの量を低減させるためのケイ素含有成分の使用。
【請求項2】
ホルモンが、エストロゲン経路相互作用活性または骨影響活性を有する、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
ホルモンが、性ホルモンまたは甲状腺ホルモンである、請求項1または請求項2に記載の使用。
【請求項4】
ホルモンが、エストロゲン活性を有する、請求項1から3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
ホルモン補充療法における、先行請求項のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
骨粗鬆症を治療または予防することにおける、先行請求項のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
ケイ素含有成分が、25m/gを超える表面積を有する、ケイ酸粒子、多孔性ケイ素粒子、またはケイ素粒子から選択される、請求項1から6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
1日当たりに投与されるホルモン量が、ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのホルモンの通常の有効用量より低い、ヒトまたは他の動物対象においてホルモンの濃度を高めることが有益であると示されている状態の治療または予防のための薬剤の製造におけるホルモンおよびケイ素含有成分の使用。
【請求項9】
ホルモンが、エストロゲンホルモンである、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
骨粗鬆症の治療または予防のための薬剤の製造における、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
エストロゲンが、エストロン、エストロピペート、エキリン、エストラジオール、エストラジオールバレレート、エチニルエストラジオール、キネストロール、エストリオール、ジエネストロール、メストラノール、複合エストロゲン、またはこれらの混合物から選択される、請求項9または請求項10に記載の使用。
【請求項12】
ケイ素含有成分が、25m/gを超える表面積を有するケイ酸粒子、多孔性ケイ素粒子、またはケイ素粒子から選択される、請求項8から11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
エストロゲンが、ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量の10%から90%の量で投与される、請求項9から12のいずれかに記載の使用。
【請求項14】
エストロゲンが、前記ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量の10%から70%の量で投与される、請求項9から13のいずれかに記載の使用。
【請求項15】
ヒトまたは他の動物対象においてホルモンの濃度を高めることが有益であると示される状態を治療または予防する方法であり、前記対象にケイ素含有成分を投与し、および前記対象にケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのホルモンの通常の有効用量より低い、1日当たりの量のホルモンを投与する、方法。
【請求項16】
ホルモンが、エストロゲン活性を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
骨粗鬆症を治療または予防するための、請求項15または請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ホルモンが、エストロン、エストロピペート、エキリン、エストラジオール、エストラジオールバレレート、エチニルエストラジオール、キネストロール、エストリオール、ジエネストロール、メストラノール、複合エストロゲン、またはこれらの混合物から選択される、請求項15から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
ケイ素含有成分が、25m/gを超える表面積を有するケイ酸粒子、多孔性ケイ素粒子、またはケイ素粒子から選択される、請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
エストロゲンが、前記ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量の10%から90%の量で投与される、請求項16から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
エストロゲンが、前記ケイ素含有成分不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量の10%から70%の量で投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ケイ素含有成分およびエストロゲンを含み、前記エストロゲンが、前記ケイ素含有成分の不存在下での治療における1日当たりのエストロゲンの通常の有効用量より低い量で存在する、共投与のための医薬組成物。
【請求項23】
ヒトまたは他の動物対象においてエストロゲンの濃度を高めることが有益であると示されている状態の治療または予防のための薬剤の製造における多孔性ケイ素およびエストロゲンの使用。
【請求項24】
ヒトまたは他の動物対象においてエストロゲンの濃度を高めることが前記対象において有益であると示される状態を治療または予防する方法であり、前記対象に多孔性ケイ素およびエストロゲンを投与する、方法。
【請求項25】
多孔性ケイ素およびエストロゲンを含む医薬組成物。
【請求項26】
ヒトまたは他の動物対象の治療における、請求項25に記載の組成物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−531676(P2008−531676A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557596(P2007−557596)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000784
【国際公開番号】WO2006/095150
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(504235883)サイメデイカ リミテツド (16)
【Fターム(参考)】