説明

ケトレダクターゼ変異体

【課題】ダウノルビシン誘導体の効率的な生産に利用可能なケトレダクターゼ変異体、該変異体をコードするDNA、該DNAが導入されてダウノルビシン誘導体を生産する形質転換体、及び該形質転換体を用いたダウノルビシン誘導体の製造方法を開示する。
【解決手段】前記ケトレダクターゼ変異体は、クロロレモマイシン生産菌(Amycolatopsis orientalis)のケトレダクターゼ(EvaE)のアミノ酸配列中の42、149、153、270および306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸からなる群から選択される1個または2個以上のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基により置換されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半合成的に生産されるダウノルビシン誘導体の微生物による発酵生産法に利用されるケトレダクターゼ変異体に関する。
【背景技術】
【0002】
アントラサイクリン系抗生物質は芳香族ポリケタイドの一群の化合物であり、7,8,9,10-テトラヒドロ-5,12-ナフタセンキノン(下図)を基本骨格とするアグリコン部分とアミノ糖を主体とした糖類とから構成される色素配糖体(グリコシド)である。
【0003】
【化1】

【0004】
アントラサイクリン系抗生物質はDNAと結合し、ラジカルを発生してDNA鎖を切断、あるいはトポイソメラーゼIIを阻害する。トポイソメラーゼはDNaseとligase活性を有し、DNA鎖の一時的な切断と再結合を触媒するが、アントラサイクリン抗生物質はトポイソメラーゼIIを阻害することによって、DNA複製に障害を与え、抗腫瘍活性を発揮する。アントラサイクリン系抗生物質は、蓄積性心毒作用が認められるものの、広範囲のガン細胞に対して抗腫瘍活性を示すことから有用な抗がん剤として位置付けられている。
【0005】
現在使用されている主なアントラサイクリン系抗がん剤には、ダウノルビシンといった発酵生産物由来のものと、ドキソルビシンやエピルビシンといったダウノルビシンを原料とした半合成品がある。
【0006】
【化2】

【0007】
【表1】

【0008】
エピルビシンは、抗腫瘍活性と毒性の面からダウノルビシンやドキソルビシンより優れているが、アミノ糖部分の4位水酸基を反転させるための化学合成工程の収率が低く、現状、ダウノルビシンを出発原料としてエピルビシンが生産されているが、製造コストの面で課題が多い。一方、ダウノルビシン生合成に関わるケトレダクターゼとは生成物の立体特異性が異なるケトレダクターゼ(エピ型ケトレダクターゼ)をコードする遺伝子をダウノルビシン生産菌に導入することによって、ダウノルビシンの生合成経路を改変させエピダウノルビシンを直接発酵生産させた研究が報告されている(非特許文献1)。エピダウノルビシンは、アミノ糖部分の水酸基の立体配座がエピルビシンと同一であることから、エピルビシンを生産する上で、エピダウノルビシンは極めて有用な出発原料に成り得る。アベルメクチン生合成に関わるエピ型ケトレダクターゼ遺伝子(avrE)を導入した時に最も高かったと報告されているが、その生産量は約54μg/mLに過ぎず、実用化可能なレベルには達していない。また、この研究で得られたエピダウノルビシン生産菌を変異原処理して、エピダウノルビシンの生産性を100μg/mL以上に向上させたとの特許出願がなされている(特許文献1)が、取得された変異株に関する詳細は実施例に記載されていない。一方、本発明者らはクロロレモマイシンに含まれるアミノ糖であるエピバンコサミン生合成に関わるケトレダクターゼ遺伝子(evaE)を導入した時に、avrE遺伝子を導入した場合と比較してエピダウノルビシンの生産量が2.7倍に向上することを見出し特許出願した(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第W02006/111561号パンフレット
【特許文献2】国際公開第WO2009/035107号パンフレット
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】マヅリ(Madduri,K.)ら著,「ネイチャー・バイオテクノロジー(Nature Biotechnology)」,(米国),1998年,第16巻,p.69-74
【非特許文献2】リプマンアンドパーソン(Lipman DJ and Pearson WR)著.「サイエンス(Science)」,(米国),1985年,第227巻,p.1435-1441
【非特許文献3】リプマンアンドパーソン(Lipman DJ and Pearson WR)著.「プロシ−ディングス・オブ・ザ・ナショナルアカデミー・オブ・ザ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッドステーツ・オブ・アメリカ(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)」,(米国),1988年,第85巻,p.2444-2448
【非特許文献4】シュミットージョーンアンドエンジェルス(Schmitt-John,T.and Engels,J.W.)著,「アプライド・マイクロバイオロジー・アンド・バイオテクノロジー(Applied Microbiology and Biotechnology)」,(独国),1992年,第36巻,p.493-498
【非特許文献5】ビブ(Bibb,M.J.)ら著,「モレキュラー・マイクロバイオロジー(Molecular Microbiology)」,(英国),1994年,第14巻,p.533-545
【非特許文献6】「プラクティカル・ストレプトマイセス・ジェネティックス(Practical Streptomyces Genetics)」,「ザ・ジョーン・イネス・ファンデーション(The John Innes Foundation)」,(英国),ノルウィック(Norwick),2000年,p.311-338
【非特許文献7】ビブ(Bibb,M.J.)ら著,「ジーン(Gene)」,(英国),1985年,第38巻,p215-226
【非特許文献8】コミヤマ(Komiyama,T.)ら著,「ザ・ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス(The Journal of Antibiotics)」,(日本),1977年,第30巻,p.619-621
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、微生物によるエピダウノルビシン等のダウノルビシン誘導体の直接発酵生産法に使用されるケトレダクターゼについて、ダウノルビシン誘導体の生産性が向上するように改変されたケトレダクターゼ変異体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、微生物によるダウノルビシン誘導体の直接発酵生産法に使用されるケトレダクターゼとして、配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるケトレダクターゼ(EvaE)の改変を鋭意検討し、42番目、149番目、153番目、270番目、及び306番目のアミノ酸群から選ばれる少なくとも1箇所のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたケトレダクターゼ変異体を使用することによって、ダウノルビシン誘導体の生産性が向上することを発見し、本発明を完成させた。
【0013】
すなわち、本発明は、微生物による効率の良いダウノルビシン誘導体の直接発酵生産に使用可能なケトレダクターゼ変異体及び該変異体をコードするポリヌクレオチド(特にはDNA)を提供するものである。また、本発明は、本発明のケトレダクターゼ変異体をコードするDNAによる形質転換体を提供するとともに、該形質転換体を培養し、得られた培養液からダウノルビシン誘導体を採取する工程を含んでなるダウノルビシン誘導体の製造方法を提供するものである。さらに、本発明は、本発明の形質転換体により生産されるダウノルビシン誘導体を提供するものである。
【0014】
従って、本発明は以下を提供する:
(1)ダウノマイシン誘導体の発酵生産に使用可能なケトレダクターゼ酵素の変異体であって、親ケトレダクターゼのアミノ酸配列において、変異が1個または複数個のアミノ酸の挿入、置換、または欠失、若しくはその一方または両末端への付加であり、親ケトレダクターゼを使用したときよりもダウノマイシン誘導体の生産性が向上するケトレダクターゼ変異体。
(2)親ケトレダクターゼが配列番号1のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする(1)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(3)配列番号1記載のアミノ酸配列中の42、149、153、270および306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸からなる群から選択される1個または2個以上のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基により置換されてなる、(2)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(4)配列番号1記載のアミノ酸配列中の42番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がロイシンに置換されていることを特徴とする(3)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(5)配列番号1記載のアミノ酸配列中の149番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がセリンに置換されていることを特徴とする(3)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(6)配列番号1記載のアミノ酸配列中の153番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がプロリン以外のアミノ酸残基に置換されていることを特徴とする(3)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(7)配列番号1記載のアミノ酸配列中の270番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がアルギニンに置換されていることを特徴とする(3)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(8)配列番号1記載のアミノ酸配列中の306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がアスパラギン酸に置換されていることを特徴とする(3)に記載のケトレダクターゼ変異体。
(9)ダウノマイシン誘導体がエピダウノマイシンであることを特徴とする(1)〜(8)の何れか一項に記載のケトレダクターゼ変異体。
(10)(1)〜(9)の何れか一項に記載のケトレダクターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド。
(11)(10)に記載のDNAが本来ダウノマイシンを生産する能力を有した放線菌宿主に導入され、ダウノマイシン誘導体生産能が付与された形質転換体。
(12)宿主の放線菌がStreptomyces coeruleorubidusであることを特徴とする(11)に記載の形質転換体。
(13)(12)に記載の形質転換体を培養して、培養液からダウノマイシン誘導体を採取する工程を含んでなるダウノマイシン誘導体の製造方法。
(14)(13)に記載の製造方法で得られるダウノマイシン誘導体。
【発明の効果】
【0015】
本発明のケトレダクターゼ変異体によれば、ダウノルビシン誘導体の生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のケトレダクターゼ変異体は、親ケトレダクターゼを変異させた結果得ることができるものである。さらに、本発明にあっては、この変異が、ケトレダクターゼのアミノ酸配列において、1個または複数個のアミノ酸の挿入、置換、または欠失、若しくはその一方または両末端への付加であり、かつケトレダクターゼ変異体をダウノルビシン誘導体の発酵生産法に使用した場合に、親ケトレダクターゼを使用した場合と比較してダウノルビシン誘導体の生産性が向上するものであることを意味する。
【0017】
本発明において、親ケトレダクターゼは、ダウノルビシン誘導体の発酵生産法に使用可能なものであれば限定されないが、配列番号1に示されるアミノ酸配列よりなるケトレダクターゼまたはその相同体が好ましい。ここで「その相同体」とは、配列番号1に示されるアミノ酸配列において、幾つかのアミノ酸の挿入、置換または欠失、もしくはその一方または両末端への付加がなされたもので、配列番号1で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有し、かつそのケトレダクターゼ活性を保持するものを言うものとする。ここで言う「同一性」とは、当業者に公知の相同性検索プログラムである[FASTA3;http://fasta.ddbj.nig.ac.jp/top-j.html]「Science,227,1435-1441(1985);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85,2444-2448(1988)(非特許文献2,3)」においてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いて算出される数値である。また、ケトレダクターゼ活性の有無は、後述する適切な宿主に相同体をコードする遺伝子を導入、発現させ、ダウノルビシン誘導体の生成の有無を調べることによって判定できる。このような「相同体」は、配列番号1に示される配列を参照すれば、当業者であれば困難性なしに選択し、製造可能であることは明らかである。
【0018】
本発明の好ましい態様によれば、親ケトレダクターゼが配列番号1に示されるアミノ酸配列よりなるものである場合、その配列中の42、149、153、270、および306番目のアミノ酸からなる群から選択される1個または2個以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基によって置換されてなる変異体がその具体例として挙げられる。
【0019】
本発明の好ましい態様によれば、42番目のアミノ酸がロイシンに、149番目のアミノ酸がセリンに、153番目のアミノ酸がプロリン以外のアミノ酸に、270番目のアミノ酸がアルギニンに、306番目のアミノ酸がアスパラギン酸に置換されたものが好ましいものとして挙げられる。これら変異体は、ダウノルビシン誘導体の発酵生産法に使用した場合に、ダウノルビシン誘導体の生産性が向上するという有利な性質を有している。
【0020】
また、親ケトレダクターゼが配列番号1に示されるアミノ酸配列の相同体である場合には、前記の42、149、153、270、および306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸からなる群から選択される1個または2個以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基により置換されてなるものがその具体例として挙げられる。ここで、配列番号1に示されるアミノ酸配列よりなる親ケトレダクターゼの相同体において置換されるべきアミノ酸残基の位置は、公知のアルゴリズムによるアミノ酸配列の比較によって容易に選択することができる。一方、公知のアルゴリズムによるアミノ酸配列の比較が困難な場合にあっては、酵素の立体構造を比較することによって置換されるべきアミノ酸残基の位置を特定することができる。
【0021】
本発明のケトレダクターゼ変異体をコードするDNAを、本来ダウノルビシンを生産する能力を有した適切な宿主に導入することによって、ダウノルビシン誘導体を生産する形質転換体を得ることができる。好ましい宿主は放線菌であり、ダウノルビシンを生産する放線菌として、ストレプトマイセス・ピューセティカス(Streptomyces peuceticus)やストレプトマイセス・ケルレオルビダス(Streptomyces coeruleorubidus)が知られており、これらを本発明のケトレダクターゼ変異体をコードするDNA導入するための宿主として利用することが出来る。また、バウマイシンはダウノルビシンのアミノ糖(L-ダウノサミン)部分が修飾された物質でダウノルビシンが生合成の中間体であるため、バウマイシンを生産する放線菌も宿主として利用することが出来る。また、上述のダウノルビシン若しくはバウマイシン生産菌において、ダウノルビシンのL-ダウノサミン部分の4位水酸基生合成に関与するケトレダクターゼ遺伝子が欠損することによって、ダウノルビシン生産能を失った菌株を宿主として用いるのが好ましい。
【0022】
宿主への遺伝子の導入は、プロトプラストと目的DNAを混合する方法、ファージを利用する方法、接合伝達を利用する方法など通常の手法を利用することができ、宿主の性質を考慮して適切な手法を選択して実施することができる。遺伝子が導入された菌株を選抜するため、目的のエピ型ケトレダクターゼ遺伝子は選択マーカー遺伝子を含むベクターとともに導入するのが望ましい。選択マーカー遺伝子はエピ型ケトレダクターゼ遺伝子が導入された菌株を選抜できるものなら限定はされないが、カナマイシン耐性遺伝子、ストレプトマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子、バイオマイシン耐性遺伝子若しくはアプラマイシン耐性遺伝子などが好ましい。導入するエピ型ケトレダクターゼ遺伝子には宿主で機能するプロモーター配列を付加しておくのが好ましく、エリスロマイシン耐性遺伝子由来のermE*プロモーター[シュミットージョーンアンドエンジェルス(Schmitt-John,T.and Engels,J.W.)著,「アプライド・マイクロバイオロジー・アンド・バイオテクノロジー(Applied Microbiology and Biotechnology)」,(独国),1992年,第36巻,p.493-498(非特許文献4)]、[ビブ(Bibb,M.J.)ら著,「モレキュラー・マイクロバイオロジー(Molecular Microbiology)」,(英国),1994年,第14巻,p.533-545(非特許文献5)]などが好ましい例として挙げられる。宿主内でのエピ型ケトレダクターゼ遺伝子の存在状態としては、染色体外で自己複製可能なプラスミドもしくは染色体のどちらに組み込まれていても良い。また、エピ型ケトレダクターゼ遺伝子を、ダウノルビシンのL-ダウノサミン部分の4位水酸基生合成に関わる宿主のケトレダクターゼ遺伝子と置換する方法で導入しても良い。遺伝子を置換する方法としては放線菌で一般的に使用される手法が利用できる[プラクティカル・ストレプトマイセス・ジェネティックス(Practical Streptomyces Genetics)」,「ザ・ジョーン・イネス・ファンデーション(The John Innes Foundation)」,(英国),ノルウィック(Norwick),2000年,p.311-338(非特許文献6)]。
【0023】
本発明の形質転換体が生産するダウノルビシン誘導体は、ダウノルビシンのL-ダウノサミン部分の4位水酸基が反転したダウノルビシン誘導体である。好ましくはエピダウノルビシン及びエピルビシンであり、より好ましくはエピダウノルビシンである。
【0024】
本発明の形質転換体は、慣行の方法により培養し、ダウノルビシン誘導体を生産させることができる。培地としては、慣用の成分、例えば炭素源としてはグルコース、シュクロース、水飴、デキストリン、澱粉、グリセロール、糖蜜、動・植物油等が使用できる。また、窒素源としては大豆粉、小麦胚芽、コーン・スティープ・リカー、綿実粕、肉エキス、ポリペプトン、マルトエキス、イーストエキス、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素等が使用できる。その他必要に応じ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、塩素、リン酸(リン酸水素2カリウム等)、硫酸(硫酸マグネシウム等)及びその他のイオンを生成することのできる無機塩類を添加することも有効である。また、必要に応じてチアミン(チアミン塩酸塩等)等の各種ビタミン、グルタミン酸(グルタミン酸ナトリウム等)、アスパラギン(DL-アスパラギン等)等のアミノ酸、ヌクレオチド等の微量栄養素、抗生物質等の選抜薬剤を添加することもできる。さらに、菌の発育を助け、ダウノルビシン誘導体の生産を促進するような有機物及び無機物を適当に添加することができる。
【0025】
培地のpHは、例えばpH5.5〜pH8程度である。培養法としては、好気的条件での固体培養法、振とう培養法、通気撹拌培養法又は深部好気培養法により行うことができるが、特に深部好気培養法が最も適している。培養に適当な温度は、15℃〜40℃であるが、多くの場合25℃〜35℃付近で生育する。ダウノルビシン誘導体の生産は、培地及び培養条件、又は使用した宿主により異なるが、いずれの培養法においても通常2日〜10日間でその蓄積が最高に達する。培養中のダウノルビシン誘導体の量が最高になった時に培養を停止し、培養物から目的物質を単離、精製する。
【0026】
本発明の形質転換体を培養して得られる培養物からダウノルビシン誘導体を採取するためには、その性状を利用した通常の分離手段、例えば溶剤抽出法、イオン交換樹脂法、吸着又は分配カラムクロマトグラフィー法、ゲル濾過法、透析法、沈殿法、結晶化法等を単独で、又は適宜組み合わせて抽出精製することができる。ダウノルビシン誘導体をさらに精製するには、シリカゲル、アルミナ等の吸着剤、セファデックスLH-20(ファルマシア社製)、又はトヨパールHW-40(東ソー社製)等を用いるクロマトグラフィーを行うと良い。
以下に本発明の実施例を示すが、これは単なる一例であって本発明を限定するものではなく、ここに例示しなかった多くの変法あるいは修飾手段のすべてを包括するものである。
【実施例1】
【0027】
クロロレモマイシン生産菌(Amycolatopsis orientalis)のケトレダクターゼ遺伝子(evaE)への変異の導入
ermE*プロモーターを含むプラスミドpIJ4070[ビブ(Bibb,M.J.)ら著,「ジーン(Gene)」,(英国),1985年,第38巻,p215-226(非特許文献7)]をEcoRI及びBamHIで二重消化し、電気泳動により分画後、ermE*プロモーターを含む約0.3kbpのEcoRI−BamHI断片をゲルより抽出した。このDNA断片をプラスミドpSET152のEcoRI及びBamHI部位に挿入しプラスミドpSET152-E*を得た。
【0028】
クロロレモマイシン生産菌(Amycolatopsis orientalis)のケトレダクターゼ遺伝子(evaE)については、配列番号2で表される塩基配列から成るBamHI−XbaI断片を全合成し、プラスミドpSET152-E*のBamHI及びXbaI部位に挿入してプラスミドpEVA-Eを得た。このプラスミドpEVA-Eを鋳型としGeneMorph II Random Mutagenesis Kit(ストラタジーン社製)を用い添付マニュアルに従い、プライマーpSET153-R(5’-GCGGATAACAATTTCACA-3’、配列番号3)とpSETermE-R(5’-GTGCGGGCCTCTTCGCTATT-3'、配列番号4)の組合せによりランダム変異を導入した。
【0029】
変異が導入されたevaE断片をBamHI及びXbaIで二重消化し、pSET152-E*のBamHI及びXbaI部位にクローニングしてゲノムDNAライブラリーとした。
【0030】
このゲノムDNAライブラリーを保持する大腸菌(Escherichia coli)ET12567/pUZ8002株をクロラムフェニコール、カナマイシン及びアプラマイシンをそれぞれ25μg/mL、25μg/mL及び50μg/mLの濃度で含む100mLのLB液体培地(1%ディフコバクトトリプトン、0.5%ディフコイーストエキストラクト、0.5%NaCl、0.1%グルコース)に植菌し、37℃で一晩培養して前培養液を調製した。前培養液を終濃度1%となるように前培養時と同一の液体培地に植菌し、37℃で約4時間培養した後、LB液体培地で2回洗浄し、最終的に10mLのLB液体培地に懸濁して大腸菌液とした。
【0031】
ダウノルビシン生産菌のストレプトマイセス・ケルレオルビダス(Streptomyces coeruleorubidus)のdnmV遺伝子破壊株(特許文献2: 国際公開第WO2009/035107号パンフレット)をMS寒天培地(2%S大豆粉、2%マンニトール、2%寒天)に塗布し、28℃にて4日培養した。培養後、20%グリセリン溶液3mLで胞子をかきとり、宿主の胞子液を調製した。
【0032】
上述の通りにして調製した宿主の胞子液500μLと大腸菌液500μLを混合して集菌した後、終濃度10mmo1/LとなるようにMgCl2を添加したMS寒天培地に塗布した。28℃、20時間培養後、アプラマイシン1mg及びナリジキシン酸1.5mgを含む滅菌水1mLを重層し、更に28℃、5日間培養してアプラマイシン耐性株を得た。
【0033】
これらの株についてエピダウノルビシンの生産性を確認するため、8分試験管に調製した液体生産培地[コミヤマ(Komiyama,T.)ら著,「ザ・ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス(The Journal of Antibiotics)」,(日本),1977年,第30巻,p.619-621(非特許文献8)]10mLに植菌し、28℃で2日培養後、培養液1mLを250mL容三角フラスコに調製した同液体生産培地20mLに植菌し、32℃、7日間振とう培養した。菌体生産物を抽出するため、1mLの培養液、1mLのメタノール、70μLの50%H2SO4を15mL容の遠心管に入れ、1時間振とうした後一晩冷存し、2000×g、10分間遠心してその上清をHPLC分析に供した。
【0034】
得られた生産性の高いクローン株よりMagExtractorゲノムDNA抽出機器(東洋紡績株式会社製)を用いてプロトコールに従ってゲノムDNAを調製し、プライマーpSET153-R(配列番号3)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せで、PrimeSTAR HS DNA Polymerase(タカラバイオ株式会社製)を使用して以下のサイクル条件で行った(98℃・10秒間、60℃・5秒間、72℃・1分×25回)。その結果、約1kbpの増幅DNA断片を得た。本DNA断片の塩基配列を解析した結果、高い生産性を示したクローン株にそれぞれQ42L(42番目のグルタミンがロイシンに置換)、K153T(153番目のリシンがスレオニンに置換)、C270R(270番目のシステインがアルギニンに置換)のアミノ酸置換があることが明らかになった。
【0035】
【表2】

【実施例2】
【0036】
プラスミドpEVA-Eへのサチュレーション(Saturation)変異導入
実施例1で作成したプラスミドpEVA-Eを鋳型とし、以下のプライマーセットでPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して(98℃・10秒、68℃・7分)×25回のサイクルによるPCR反応を行なった。プライマー塩基配列の大文字の箇所は、サチュレーション変異の導入部分を示す。
[1] NAC-F
5’-gcggaacagatcctcaagNACgccacggcaaatggccag-3’(配列番号5)
NAC-R
5’-ctggccatttgccgtggcGTNcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号6)
[2] NCC-F
5’-gcggaacagatcctcaagNCCgccacggcaaatggccag-3’(配列番号7)
NCC-R
5’-ctggccatttgccgtggcGGNcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号8)
[3] NGC-F
5’-gcggaacagatcctcaagNGCgccacggcaaatggccag-3’(配列番号9)
NGC-R
5’-ctggccatttgccgtggcGCNcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号10)
[4] NTC-F
5’-gcggaacagatcctcaagNTCgccacggcaaatggccag-3’(配列番号11)
NTC-R
5’-ctggccatttgccgtggcGANcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号12)
[5] VAG-F
5’-gcggaacagatcctcaagVAGgccacggcaaatggccag-3’(配列番号13)
VAG-R
5’-ctggccatttgccgtggcCTBcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号14)
[6] TGG-F
5’-gcggaacagatcctcaagTGGgccacggcaaatggccag-3’(配列番号15)
TGG-R
5’-ctggccatttgccgtggcCCActtgaggatctgttccgc-3’(配列番号16)
[7] ATG-F
5’-gcggaacagatcctcaagATGgccacggcaaatggccag-3’(配列番号17)
ATG-R
5’-ctggccatttgccgtggcCATcttgaggatctgttccgc-3’(配列番号18)
【0037】
得られたPCR産物にDpnI 1μL(20units以下)を添加し、37℃、1時間消化した。その後、DpnI消化物1μLを用いてEscherichia coli DH5α(タカラバイオ株式会社製)を形質転換し、アプラマイシン50μg/mL添加LB寒天培地プレートに塗布し、37℃、一晩培養した。
【0038】
生育したコロニーをLaTaqポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を用いて、94℃・5分、(94℃・30秒、55℃・30秒、72℃・1分30秒)×25回のサイクルによるコロニーPCR反応を行なった。PCR反応産物をハイピュアーPCRプロダクトピュリフィケーションキット(ロッシュ社製)を用いて精製し、変異箇所の確認を行った。153番のアミノ酸について全てのアミノ酸置換に対応する変異が得られたことを確認した後、変異遺伝子を含むプラスミドをQIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN社製)を用いて調製した。
【0039】
これらのプラスミドを用い、接合伝達で実施例1に記載のdnmV破壊株に導入し、得られた菌株についてエピダウノルビシンの生産性を確認したところ、野性株に比べプロリン以外のアミノ酸置換により生産性が向上していることが確認された。
【0040】
【表3】

【実施例3】
【0041】
K153T及びQ149S二重変異体の作成と評価
実施例1で単離した最も生産性の高かったK153Tのアミノ酸置換を有するクローン株のゲノムDNAからプライマーpSET153-R(配列番号3)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用してPCR反応を以下のサイクル条件で行った(98℃・10秒、60℃・5秒、72℃・1分)×25回。その結果、約1kbpの増幅断片を得た。増幅された断片をBamHI及びXbaIで二重消化し、プラスミドpSET152-E*のBamHI及びXbaI部位に挿入してK153Tのアミノ酸置換されたevaEを含むプラスミドpEVA-E-1を得た。このプラスミドpEVA-E-1からプライマーpSET153-R(配列番号3)とQ149S-R(5’-TTCCGCTGTCAGCTTCTG-3'、配列番号19)、Q149S-F(5’-TCGATCCTCAAGACGGCCACGGC-3'、配列番号20)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでそれぞれPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して上述のようにPCR反応を行い、このPCR反応産物をハイピュアーPCRプロダクトピュリフィケーションキット(ロッシュ社製)を用いて精製し、2種類のDNA溶液を得た。この2種類のDNA溶液をT4ポリヌクレオチドキナーゼ(日本ジーン社製)を用いてリン酸化した後、プラスミドpSET152-E*のBamHI及びXbaI部位に挿入してQ149S(149番目のグルタミンがセリンに置換)とK153Tのアミノ酸置換されたevaEを含むプラスミドpEVA-E-2を得た。
【0042】
このプラスミドを用い、接合伝達で実施例1に記載のdnmV破壊株に導入し、得られた菌株evaE-2について実施例1と同様にエピダウノルビシンの生産性を確認したところ、変異導入前の株に比べ生産性が向上している株であることが確認された。
【0043】
【表4】

【実施例4】
【0044】
K153T変異体遺伝子に対するランダム変異導入
実施例3記載のプラスミドpEVA-E-1を鋳型としGeneMorph II Random Mutagenesis Kit(ストラタジーン社製)を用い添付マニュアルに従い、ランダム変異を導入した。
【0045】
変異が導入されたevaE断片をBamHI及びXbaIで二重消化し、pSET152-E*のBamHI及びXbaI部位にクローニングしてゲノムDNAライブラリーとした。
【0046】
これらのクローニングしたプラスミドを用い、接合伝達で実施例1に記載のdnmV破壊株に導入し、得られた菌株について実施例1と同様にエピダウノルビシンの生産性を確認したところ、生産性の高いクローン株はK153Tに加えてE306D(306番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換)のアミノ酸置換があり、このクローン株をevaE-3とした。
【0047】
【表5】

【実施例5】
【0048】
evaE三重変異体(K153T,C270R,E306D)および四重変異体(Q42L,K153T,C270R,E306D)の作成と評価
実施例4で単離したevaE-3のゲノムDNAからプライマーpSET153-R(配列番号3)とT808C-R(5’-GTTCCACACGGGTCACCTCG-3'、配列番号21)、T808C-F(5’-CGAGGTGACCCGTGTGGAAC-3'、配列番号22)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでそれぞれPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して実施例3と同様にPCR反応を行い、このPCR反応産物をハイピュアーPCRプロダクトピュリフィケーションキット(ロッシュ社製)を用いて精製し、2種類のDNA溶液を得た。この2種類のDNA溶液を混合したものをテンプレートとして、プライマーpSET153-R(配列番号3)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して実施例3と同様にPCR反応を行い、増幅された断片をBamHI及びXbaIで二重消化し、プラスミドpSET152-E*のBamHI及びXbaI部位に挿入してK153TとC270RとE306Dのアミノ酸置換されたevaEを含むプラスミドpEVA-E-4を得た。
【0049】
プラスミドpEVA-E-4からプライマーpSET153-R(配列番号3)とA125T-R(5’-ACGGTCGTCTCGGCTAGGCCGGGCG-3'、配列番号23)、A125T-F(5’-GCCCGCGCCCGGCCTAGCCGAGACG-3'、配列番号24)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでそれぞれPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して実施例3と同様にPCR反応を行い、このPCR反応産物をハイピュアーPCRプロダクトピュリフィケーションキット(ロッシュ社製)を用いて精製し、2種類のDNA溶液を得た。この2種類のDNA溶液を混合したものをテンプレートとして、プライマーpSET153-R(配列番号3)とpSETermE-R(配列番号4)の組合せでPrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製)を使用して実施例3と同様にPCR反応を行い、増幅された断片をBamHI及びXbaIで二重消化し、プラスミドpSET152-E*のBamHI及びXbaI部位に挿入してQ42LとK153TとC270RとE306Dのアミノ酸置換されたevaEを含むプラスミドpEVA-E-5を得た。
【0050】
このプラスミドpEVA-E-5を用い、接合伝達で実施例1に記載のdnmV破壊株に導入し、得られた菌株evaE-5について実施例1と同様にエピダウノルビシンの生産性を確認したところ、変異導入前の株に比べ生産性が向上している株であることが確認された。
【0051】
【表6】

以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のケトレダクターゼ変異体は、ダウノルビシン誘導体の生産に利用することができる。
【配列表フリーテキスト】
【0053】
配列表の数字見出し<223>には、「Artificial Sequence」の説明を記載する。
配列番号2〜24の各配列で表される塩基配列は、合成DNAである。配列番号5〜12の記号「n」は、それぞれ、任意の塩基を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウノマイシン誘導体の発酵生産に使用可能なケトレダクターゼ酵素の変異体であって、親ケトレダクターゼのアミノ酸配列において、変異が1個または複数個のアミノ酸の挿入、置換、または欠失、若しくはその一方または両末端への付加であり、親ケトレダクターゼを使用したときよりもダウノマイシン誘導体の生産性が向上するケトレダクターゼ変異体。
【請求項2】
親ケトレダクターゼが配列番号1で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項3】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の42、149、153、270および306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸からなる群から選択される1個または2個以上のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基により置換されてなる、請求項2に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項4】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の42番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がロイシンに置換されている、請求項3に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項5】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の149番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がセリンに置換されている、請求項3に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項6】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の153番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がプロリン以外のアミノ酸残基に置換されている、請求項3に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項7】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の270番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がアルギニンに置換されている、請求項3に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項8】
配列番号1で表されるアミノ酸配列中の306番目のアミノ酸に相当する位置のアミノ酸がアスパラギン酸に置換されている、請求項3に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項9】
ダウノマイシン誘導体がエピダウノマイシンである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のケトレダクターゼ変異体。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のケトレダクターゼ変異体をコードするポリヌクレオチド。
【請求項11】
請求項10に記載のポリヌクレオチドが本来ダウノマイシンを生産する能力を有した放線菌宿主に導入され、ダウノマイシン誘導体生産能が付与された形質転換体。
【請求項12】
宿主の放線菌がStreptomyces coeruleorubidusである、請求項11に記載の形質転換体。
【請求項13】
請求項12に記載の形質転換体を培養して、培養液からダウノマイシン誘導体を採取する工程を含んでなるダウノマイシン誘導体の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の製造方法で得られるダウノマイシン誘導体。

【公開番号】特開2010−252657(P2010−252657A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104555(P2009−104555)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「微生物機能を活用した環境調和型製造基盤技術開発/微生物機能を活用した高度製造基盤技術開発/高性能宿主細胞創製技術の開発、微生物反応の多様化・高機能化技術の開発、バイオリファイナリー技術の開発、総合調査研究」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006091)明治製菓株式会社 (180)
【Fターム(参考)】