説明

ケラチン結合性ポリペプチド

本発明は、新規なケラチン結合性タンパク質有効成分、その調製および使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なケラチン結合性タンパク質活性物質に関し、またその製造および使用に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
脊椎動物細胞は線維を含み、線維の1つの群はケラチンから構成される。またケラチンは毛髪、皮膚および爪に存在し、そのケラチンに対して、(例えば、デスモプラキンなどの)特定のタンパク質が、ケラチン結合性ドメインと称される特定の配列モチーフによって結合している(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26; Hopkinson SB, Jones JC., The N terminus of the transmembrane protein BP180 interacts with the N-terminal domain of BP230, thereby mediating keratin cytoskeleton anchorage to the cell surface at the site of the hemidesmosome, Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277-86)。
【非特許文献1】Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26
【非特許文献2】Hopkinson SB, Jones JC., Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277-86
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の目的
本発明の目的は、ケラチンまたはケラチン含有物、例えば皮膚もしくは毛髪に対して高い親和性を有する新規ポリペプチドを提供することである。このようなポリペプチドは、特に毛髪および皮膚の、ケラチン含有構造についての美容上の処置および医薬品による処置に適している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の説明
本発明は、少なくとも1種類のケラチン結合性ポリペプチド配列(i)を、化粧品に適合可能な媒体中に含んでなる、ケラチン含有物を処理するための化粧用組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
ポリペプチド配列(i)
ポリペプチド配列(i)はケラチンに対する結合親和性を有する。ケラチンに対するポリペプチド配列(i)の結合は、実施例8、9および10に記載の条件下でアッセイすることができる。
【0006】
特に好適なケラチン結合性ポリペプチドはヒトデスモプラキン中に存在する配列であり、あるいはヒトデスモプラキンポリペプチド配列の改変、例えばアミノ酸挿入、置換または欠失によってその配列から誘導される。
【0007】
ヒトデスモプラキンのポリペプチド配列を配列番号1に示す。好適なケラチン結合性ドメイン(ドメインB)は、配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列、およびその機能的等価物である。別のケラチン結合性ドメイン(ドメインC)は、配列番号1の2606−2871位のポリペプチド配列、およびその機能的等価物である。
【0008】
ケラチン結合性ドメインを図1に示す。
【0009】
好ましいポリペプチド配列(i)は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を含む。
【0010】
また本発明では、具体的に開示されるポリペプチド配列(i)の「機能的等価物」および本発明の方法におけるその使用が同様に含まれる。
【0011】
本発明の目的のためには、具体的に開示されるポリペプチド(i)の「機能的等価物」またはアナログとは、ポリペプチド(i)とは異なり、さらに、例えば、ケラチン結合性等の所望の生物学的活性を有するポリペプチドである。ゆえに、例えば、「機能的等価物」とは、実施例9もしくは10に記載の結合アッセイの1つにおいて、配列番号1のドメインBまたはドメインCを有するポリペプチドが実施例9もしくは10に記載の結合アッセイにおいて示す結合性の少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは75%、特に非常に好ましくは90%の結合性を示すポリペプチド配列を意味する。
【0012】
好適なアミノ酸置換の例は以下の表に挙げるものである:
【表1】

【0013】
配列番号1の2849位に天然に存在するセリンは、この位置でのリン酸化を回避するために、例えばグリシンに置換できることが知られている(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26)。
【0014】
また本発明では、「機能的等価物」とは、特に、上述のアミノ酸配列の少なくとも1ヵ所の位置において、具体的に記載されるアミノ酸以外のアミノ酸を有するが、それにもかかわらず上述の生物学的活性の1つを有する突然変異タンパク質も意味する。ゆえに「機能的等価物」には、1個または数個のアミノ酸付加、置換、欠失および/または転化によって取得可能な突然変異タンパク質が含まれる。前記改変は、その改変によって本発明に記載の特性プロファイルを有する突然変異タンパク質が生じる限り、配列上の任意の位置に起こり得る。
【0015】
上記意義の「機能的等価物」は、上記ポリペプチドの「前駆体」でもあり、また、該ポリペプチドの「機能的誘導体」および「塩」でもある。
【0016】
これに関して「前駆体」とは、所望の生物学的活性を有するか、あるいは有さない、ポリペプチドの天然または合成の前駆体である。
【0017】
用語「塩」とは、本発明のタンパク質分子のカルボキシル基の塩およびアミノ基の酸付加塩の両者を意味する。カルボキシル基の塩はそれ自体は公知の様式で調製することができ、それには無機塩、例えば、ナトリウム、カルシウム、アンモニウム、鉄および亜鉛塩、ならびに例えばアミン(例えばトリエタノールアミン、アルギニン、リシン、ピペリジン等)の有機塩基との塩が含まれる。同様に本発明は、酸付加塩、例えば、塩酸または硫酸等の鉱酸との塩ならびに酢酸およびシュウ酸等の有機酸との塩に関する。
【0018】
同様に本発明のポリペプチドの「機能的誘導体」は、公知の技術を用いて、機能的アミノ酸側基またはそのN末端もしくはC末端上で調製することができる。このような誘導体には、例えばカルボン酸基のエステルまたはチオエステル、アンモニアまたは一級もしくは二級アミンと反応させることによって取得可能なカルボン酸基のアミド;アシル化剤と反応させることによって調製される遊離アミノ基のN−アシル誘導体;アルキル化剤と反応させることによって調製される遊離アミノ基のN−アルキル誘導体;アシル化剤と反応させることによって調製される遊離メルカプト基のS−アシル誘導体;遊離メルカプト基をアルキル化剤と反応させることによるチオエーテル;遊離メルカプト基を、例えばチオールと反応させることによるジスルフィド;アシル化剤と反応させることによって調製される遊離ヒドロキシ基のO−アシル誘導体;または遊離ヒドロキシル基をアルキル化剤と反応させることによるエーテルが含まれる。
【0019】
また、天然の「機能的等価物」には、他の生物から取得可能なポリペプチド、および天然に存在する変異体も含まれる。例えば、配列の比較によって相同配列領域の範囲を確認すること、および本発明の具体的要件に基づいて等価な酵素を確認することが可能である。
【0020】
同様に「機能的等価物」には、例えば所望の生物学的機能を有する、本発明のポリペプチドの断片、好ましくは単一ドメインまたは配列モチーフが含まれる。
【0021】
さらに「機能的等価物」は、上述のポリペプチド配列またはそれに由来する機能的等価物の1つ、およびさらに、それらと機能的に異なり、N末端またはC末端に機能的に連結されている(すなわち融合タンパク質のパーツの相互の機能的障害が無視できる状態である)少なくとも1つの非相同配列を含む融合タンパク質である。前記非相同配列の非限定的な例は、例えば、シグナルペプチドまたは酵素である。
【0022】
また本発明に含まれる「機能的等価物」は、具体的に開示されるタンパク質のホモログである。これらは、具体的に開示されるアミノ酸配列の1つと、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、特に少なくとも85%、例えば、90%、95%または99%の相同性を有する。この相同性はPearson and Lipman, Proc. Natl. Acad, Sci. (USA) 85(8), 1988, 2444-2448のアルゴリズムによって算出される。本発明の相同ポリペプチドについての相同性のパーセンテージは、特に、本明細書中で具体的に記載するアミノ酸配列の1つの全長に基づくアミノ酸残基の同一性のパーセンテージを意味する。
【0023】
タンパク質のグリコシル化が起こり得る場合、本発明の「機能的等価物」には、脱グリコシル化型またはグリコシル化型、およびグリコシル化パターンの改変によって取得可能な修飾型の、上記で定義した種類のタンパク質が含まれる。
【0024】
タンパク質のリン酸化が起こり得る場合、本発明の「機能的等価物」には、脱リン酸化型またはリン酸化型、およびリン酸化パターンの改変によって取得可能な修飾型の、上記で定義した種類のタンパク質が含まれる。
【0025】
本発明のポリペプチド(i)のホモログはタンパク質の変異誘発、例えば点突然変異またはトランケーションによって作成することができる。
【0026】
本発明のポリペプチドのホモログは、変異体、例えば、トランケーション変異体のコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって特定することができる。例えば、タンパク質変異体のライブラリーは、核酸レベルでのコンビナトリアル変異誘発によって、例えば、合成オリゴヌクレオチドの混合物を酵素的にライゲーションすることによって生成することができる。縮重オリゴヌクレオチド配列からホモログ候補のライブラリーを調製するために使用できる多数の方法が存在する。縮重遺伝子配列の化学合成は自動DNA合成機で実行することができ、その合成遺伝子を適切な発現ベクター中にライゲーションすることができる。遺伝子の縮重セットの使用により、1つの混合物中で所望のセットのタンパク質配列候補をコードするすべての配列を提供することが可能になる。縮重オリゴヌクレオチドの合成方法は当業者に公知である(例えばNarang, S.A. (1983) Tetrahedron 39:3; Itakuraら (1984) Annu. Rev. Biochem. 53:323; Itakuraら, (1984) Science 198:1056; Ikeら (1983) Nucleic Acids Res. 11:477)。
【0027】
当技術分野では、点突然変異またはトランケーションによって調製されたコンビナトリアルライブラリー中の遺伝子産物をスクリーニングするための技術、および選択された特性を有する遺伝子産物に関してcDNAライブラリーをスクリーニングするための技術が複数知られている。これらの技術は、本発明のホモログのコンビナトリアル変異誘発によって作製された遺伝子ライブラリーの高速スクリーニングに適合させることができる。ハイスループット分析の対象である大規模な遺伝子ライブラリーをスクリーニングするために最も一般的に使用される技術には、複製可能発現ベクター中に遺伝子ライブラリーをクローニングし、得られたベクターライブラリーで適切な細胞を形質転換し、所望の活性の検出が、検出されたものがその産物である対象の遺伝子をコードするベクターの単離を容易にする条件下でコンビナトリアル遺伝子を発現させることが含まれる。ライブラリー中の機能的変異体の発生頻度を増大させる技術である帰納的集合変異誘発(Recursive ensemble mutagenesis)(REM)をスクリーニング試験と組み合わせて使用して、ホモログを特定することができる(Arkin and Yourvan (1992) PNAS 89:7811-7815; Delgraveら (1993) Protein Engineering 6(3):327-331)。
【0028】
本発明の特に有利な実施形態は、少なくとも1種類の下記ポリペプチド配列を含むポリペプチド配列(i)である:
a) 配列番号1、2193−2481位のポリペプチド配列(ドメインB)
b) 配列番号1、2606−2871位のポリペプチド配列(ドメインC)
c) (a)と比較して、最大60%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
d) (b)と比較して、最大50%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
ただし、ポリペプチド配列(c)または(d)のケラチン結合性は、実施例9または10に記載のアッセイにおいて測定された場合に、ポリペプチド配列(a)または(b)が示す値の少なくとも10%に相当する。これに関して、ドメインBまたはCとは、ヒトデスモプラキンの上記ケラチン結合性ドメインを意味する(配列番号1)。これに関してアミノ酸の改変とは、アミノ酸置換、挿入および欠失またはこれらの3種の候補の任意の組み合わせを意味する。
【0029】
使用するのが好ましいポリペプチド配列(i)は所望の生物に対して非常に特異的な親和性を有する配列である。したがって、皮膚化粧品における適用のためには、採用するのが好ましいポリペプチド配列(i)はヒト皮膚のケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。毛髪化粧品における適用に好ましいポリペプチド配列は、ヒト毛髪のケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。
【0030】
同様にペット部門での適用では、上記ポリペプチド配列(配列番号1)に加えて、好ましいポリペプチド配列(i)は、対応するケラチン、例えばイヌケラチンまたはネコケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。
【0031】
しかし、本発明のエフェクター分子において2種類以上のポリペプチド配列(i)を使用することも可能である。例えばヒト皮膚のケラチンに対して高い結合親和性を有する配列(i)をヒト毛髪のケラチンに対して高い親和性を有する配列(i)と併せて使用することが可能である。複数コピーの同一のポリペプチド配列(i)を連続してつなぎ、例えば、より高い結合性を達成することも可能である。
【0032】
好適なケラチン結合性ポリペプチド配列(i)は公知である。例えば、デスモプラキンおよびプレクチンはケラチン結合性ドメインを含む(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26; Hopkinson SB, Jones JC., The N terminus of the transmembrane protein BP180 interacts with the N-terminal domain of BP230, thereby mediating keratin cytoskeleton anchorage to the cell surface at the site of the hemidesmosome, Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277-86)。
【0033】
例えば、InforMax Inc.から供給されるVector NTI8(2002年9月25日版)等のコンピュータプログラムを使用して、前記の公知タンパク質配列をアライメントすることによって、そのような領域をマッピングし、かつ特定することが可能である。
【0034】
ヒトケラチンに対する良好な結合性を有する別の好適なポリペプチド配列(i)は、アライメントにおいて高い相同性または配列同一性を示し、ケラチン結合性ドメインのコンセンサス配列とみなすことができる配列領域である。
【0035】
これらの配列領域のうちでは以下のものが特に好ましい:
ドメインB(KBD−B):配列番号1の2193−2448位のポリペプチド配列
ドメインB(KBD−B):配列番号1の2209−2448位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1の2606−2871位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1の2616−2871位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1の2616−2811位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1の2606−2871位のポリペプチド配列
【0036】
配列番号1の2849位に天然に存在するセリンは、この位置でのリン酸化を回避し、ゆえに対応するケラチンでのドメインCの結合を確保するために、例えばグリシンに置換できることが知られている(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26)。
【0037】
ポリペプチド配列(i)が、非ヒト生物由来のケラチンに対して特に良好な結合性を有することが望ましい場合、好適であるとして選択される配列モチーフは、好ましくは、適切な生物のケラチン結合性タンパク質、例えばデスモプラキンまたはプレクチン由来の配列モチーフである。
【0038】
図2はケラチン結合性分子のアライメントを示す。
【0039】
また、本発明のケラチン結合性ポリペプチド(i)は、所望であれば、ケラチンから容易に再分離することができる。この目的で、例えばケラチンでの洗浄を採用することが可能であり、これによりケラチン結合性ポリペプチド(i)はその既存のケラチン結合から解放され、洗浄液由来のケラチンで飽和する。別法では、高含量の界面活性剤(例えばSDS)で洗浄して洗い出すことも可能である。
【0040】
本発明のケラチン結合性ポリペプチド(i)は、ヒト用化粧品、特に皮膚、爪および毛髪のケア、動物のケア、革の手入れおよび革の加工に広範囲な用途を有する。
【0041】
本発明のケラチン結合性ポリペプチド(i)は好ましくは皮膚化粧品に使用される。これにより、高濃度かつ長期間作用する皮膚のケアまたは皮膚保護用のエフェクターが可能になる。
【0042】
毛髪化粧用、爪化粧用または皮膚化粧用調製物を製造するのに適した補助物質および添加物は当業者に公知であり、また、化粧品に関する参考書、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1に見出すことができる。
【0043】
本発明の化粧用組成物は、皮膚化粧用、爪化粧用、毛髪化粧用、皮膚科用、衛生用または医薬用の組成物であり得る。
【0044】
好ましくは、本発明の組成物は、ゲル、フォーム、スプレー、軟膏、クリーム、エマルジョン、懸濁液、ローション、乳液またはペーストの形態である。所望であれば、リポソームまたはミクロスフェアを使用することもできる。
【0045】
本発明の化粧用または医薬用の活性組成物は化粧用および/または皮膚科用有効成分および補助物質をさらに含むことができる。
【0046】
好ましくは、本発明の化粧用組成物は、少なくとも1種類の上記で定義したケラチン結合性ポリペプチド配列(i)、およびそれと異なる少なくとも1種類の成分を含み、該成分は、化粧用有効成分、乳化剤、界面活性物質、保存料、香油、増粘剤、毛髪用ポリマー、毛髪用および皮膚用コンディショナー、グラフトポリマー、水溶性または分散性シリコン含有ポリマー、光防護剤、漂白剤、ゲル形成剤(gel formers)、ケア用物質、着色剤、ティント剤、日焼け剤(tanning agents)、色素、顔料、粘度調節剤(consistency regulators)、保湿剤、補油剤(re-fatting agents)、コラーゲン、タンパク質加水分解物、脂質、酸化防止剤、消泡剤、静電防止剤、皮膚柔軟化剤および軟化剤から選択される。ケラチン結合性ポリペプチド有効成分は化粧用調製物中のカプセル化形態で存在させてもよい。
【0047】
有利には、酸化防止剤は、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびその誘導体(例えばアンセリン)、カロテノイド、カロテン(例えばβ−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポ酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびそのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、およびスルホキシイミン化合物(例えばブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニンスルホキシイミン)(これは非常に低い許容薬量(例えばpmol〜μmol/kg)である)、同様に(金属)キレート剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTAおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えばγ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えばアスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg、酢酸アスコルビル)、トコフェロールおよび誘導体(例えばビタミンEアセテート、トコトリエノール)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)、およびベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸(rutinic acid)およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤシン酸(nordihydroguaiacic acid)、ノルジヒドログアヤレト酸(nordihydroguaiaretic acid)、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、亜鉛およびその誘導体(例えばZnO、ZnSO)、セレンおよびその誘導体(例えばセレノメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えばスチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド)からなる群から選択される。
【0048】
前記製剤中の通例の増粘剤は、架橋型ポリアクリル酸およびその誘導体、多糖およびその誘導体、例えばキサンタンガム、寒天、アルギナートまたはチロース(tylose)、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシカルボキシメチルセルロース、脂肪アルコール、モノグリセリドおよび脂肪酸、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンである。非イオン性増粘剤を使用するのが好ましい。
【0049】
好適な化粧用および/または皮膚科用有効成分は、例えば、着色性有効成分、皮膚および毛髪染色剤(pigmentation agents)、ティント剤、日焼け剤、漂白剤、ケラチン硬化剤、抗菌性有効成分、光吸収性(photofilter)有効成分、忌避性有効成分、充血性効果を有する物質、角質溶解性および角質柔軟化(keratoplastic)効果を有する物質、フケ取り性有効成分、消炎剤、角質化効果を有する物質、酸化防止性またはフリーラジカル除去性効果を有する有効成分、皮膚に潤いを与えるかまたは皮膚の水分を保つ物質、補油性有効成分、抗紅斑性(antierythimatous)または抗アレルギー性有効成分、分岐脂肪酸、例えば18−メチルエイコサン酸、およびそれらの混合物である。
【0050】
皮膚を人工的に日焼けさせる有効成分および天然または人工の紫外線照射を使用しない皮膚の日焼けに適した有効成分は、例えば、ジヒドロキシアセトン、アロキサンおよびクルミ殻抽出物である。好適なケラチン硬化剤は、通常、制汗剤においても使用されるような有効成分、例えば、硫酸アルミニウムカリウム、アルミニウムヒドロキシクロリド、乳酸アルミニウム、等である。
【0051】
抗菌性有効成分は、微生物を滅菌するか、またはその成長を阻害するために使用され、ゆえに保存料として、ならびにまた、体臭の生成もしくは強さを低減する脱臭剤としての両用途で役立つ。これには、例えば、当業者に公知の通例の保存料、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エステル、イミダゾリジニル尿素、ホルムアルデヒド、ソルビン酸、安息香酸、サリチル酸、等が含まれる。前記脱臭剤は、例えば、リシノール酸亜鉛、トリクロサン、ウンデシレン酸アルキルオールアミド(undecylenic alkylolamides)、クエン酸トリエチル、クロルヘキシジン等である。
【0052】
本発明にしたがって有利に使用するのに適した保存料をそのE番号とともに以下に列挙する。
【表2】

【0053】
本発明では、化粧品において通例の保存料または保存性補助物質であるジブロモジシアノブタン(2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタロジニトリル)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、イミダゾリジニル尿素、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−クロロアセトアミド、塩化ベンザルコニウムおよびベンジルアルコール+ホルムアルデヒド供与体もまた好適である。
【0054】
フェニルヒドロキシアルキルエーテル、特にフェノキシエタノールの名称で知られる化合物もまた、多数の微生物に対するその殺菌性および殺真菌性効果によって、保存料として適している。
【0055】
他の抗菌剤も同様に本発明の調製物中に組み込むのに適している。有利な物質は、例えば、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(イルガサン)、1,6−ジ(4−クロロフェニルビグアニド)ヘキサン(クロルヘキシジン)、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、四級アンモニウム化合物、チョウジ油、ハッカ油、タイム油、クエン酸トリエチル、ファルネソル(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)、および特許公開明細書DE−37 40 186、DE−39 38 140、DE−42 04 321、DE−42 29 707、DE−43 09 372、DE−44 11 664、DE−195 41 967、DE−195 43 695、DE−195 43 696、DE−195 47 160、DE−196 02 108、DE−196 02 110、DE−196 02 111、DE−196 31 003、DE−196 31 004およびDE−196 34 019ならびに特許明細書DE−42 29 737、DE−42 37 081、DE−43 24 219、DE−44 29 467、DE−44 23 410およびDE−195 16 705に記載の有効成分または有効成分の組み合わせである。炭酸水素ナトリウムもまた有利に使用される。抗菌性ポリペプチドも同様に使用することができる。
【0056】
好適な光吸収性有効成分はUV−Bおよび/またはUV−A領域の紫外線を吸収する物質である。好適なUV吸収剤は、例えば、2,4,6−トリアリール−1,3,5−トリアジンであり、この場合、アリール基はいずれの場合にも少なくとも1個の置換基を保持してよく、該置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、アルコキシ、特にメトキシ、アルコキシカルボニル、特にメトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルおよびそれらの混合物から選択される。p−アミノ安息香酸エステル、ケイ皮酸エステル、ベンゾフェノン、カンファー誘導体、および紫外線を阻止する顔料、例えば二酸化チタン、タルクおよび酸化亜鉛もまた適している。
【0057】
好適なUV吸収剤は任意のUV−AおよびUV−B吸収剤である。以下の例を挙げることができる:
【表3】

【0058】

【0059】
有利には、本発明の化粧用および皮膚科用調製物は、紫外線を阻止する無機顔料をさらに含んでよく、該無機顔料は金属酸化物および/または他の金属化合物に基づき、水に不溶性またはわずかに可溶性であり、以下のものの酸化物:亜鉛(ZnO)、チタン(TiO)、鉄(例えばFe)、ジルコニウム(ZrO)、ケイ素(SiO)、マンガン(例えばMnO)、アルミニウム(Al)、セリウム(例えばCe)、対応する金属の混合酸化物および前記酸化物の混合物からなる群より選択される。
【0060】
無機顔料は、コーティング形式で、すなわち表面処理されて調製物中に存在することができる。この表面処理は、例えば、DE−A−33 14 742に記載のそれ自体公知の方法によって顔料に薄い疎水性層を付与することであり得る。
【0061】
好適な忌避性有効成分は、特定の動物、特に昆虫をヒトから追い払うか、あるいは追い散らすことができる化合物である。これには、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、N,N−ジエチル−m−トルアミド等が含まれる。皮膚を通る血流を促進する好適な充血性物質は、例えば精油、例えばマツ抽出物(dwarf pine extract)、ラベンダー抽出物、ローズマリー抽出物、ジュニパーベリー抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、カバノキ葉抽出物、ヘイフラワー抽出物、酢酸エチル、カンファー、メントール、ペパーミント油、ローズマリー抽出物、ユーカリ油、等である。好適な角質溶解性および角質柔軟化物質は、例えば、サリチル酸、チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸およびその塩、硫黄、等である。好適なフケ取り性有効成分は、例えば、硫黄、サルファーポリエチレングリコールソルビタンモノオレアート、サルファーリシノールポリエトキシラート、ジンクピリチオン、アルミニウムピリチオン、等である。皮膚刺激に対抗する好適な抗炎症剤は、例えば、アラントイン、ビサボロール、ドラゴサニトール(dragosantol)、カミツレ抽出物、パンテノール、等である。
【0062】
本発明の化粧用組成物は、化粧用および/または医薬用の有効成分として(ならびにまた適切であれば補助物質として)、少なくとも1種類の、化粧品に許容されるかまたは製薬上許容し得るポリマーを含むことができる。該ポリマーは、本発明で使用される多価電解質複合体を形成するポリマーとは異なるものである。これには、かなり広く言えば、カチオン性、両性および中性ポリマーが含まれる。
【0063】
好適なポリマーは、例えば、INCI名、ポリクオタニウム(Polyquaternium)のカチオン性ポリマー、例えばビニルピロリドン/N−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC, Luviquat HM, Luviquat MS, Luviquat&commat, Care)、ジエチル硫酸で四級化されているN−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマー(Luviquat PQ 11)、N−ビニルカプロラクタム/N−ビニルピロリドン/N−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat E Hold)、カチオン性セルロース誘導体(Polyquaternium-4および-10)、アクリルアミドコポリマー(Polyquaternium-7)およびキトサンである。
【0064】
好適なカチオン性(四級化)ポリマーはまた、Merquat(ジメチルジアリルアンモニウムクロリドに基づくポリマー)、Gafquat(ポリビニルピロリドンと四級アンモニウム化合物との反応によって生成される四級ポリマー)、ポリマーJR(カチオン基を有するヒドロキシエチルセルロース)および植物ベースのカチオン性ポリマー、例えばRhodia製のJaguar等級等のグアールポリマーである。
【0065】
同様に、別の好適なポリマーは、中性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルおよび/またはプロピオン酸ビニルのコポリマー、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタム、およびN−ビニルピロリドンを含む他のコポリマー、ポリエチレンイミンおよびその塩、ポリビニルアミンおよびその塩、セルロース誘導体、ポリアスパラギン酸塩および誘導体である。これには、例えば、Luviflex 0 Swing(ポリ酢酸ビニルとポリエチレングリコールの部分鹸化コポリマー、BASF製)が含まれる。
【0066】
同様に、好適なポリマーは、非イオン性、水溶性または水分散性ポリマーまたはオリゴマー、例えばポリビニルカプロラクタム、例えばLuviskol 0 Plus(BASF)、またはポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、特に酢酸ビニル等のビニルエステルとのコポリマー、例えばLuviskol 0 VA 37(BASF)、ポリアミド、例えば、DE−A−43 33 238に記載のようなイタコン酸および脂肪族ジアミンに基づくポリアミドである。
【0067】
同様に、好適なポリマーは、両性または双性イオン性ポリマー、例えばAmphomer(National Starch)の名称で入手可能なオクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/tert−ブチルアミノエチルメタクリラート/ヒドロキシプロピルメタクリラートコポリマー、および例えば、ドイツ特許出願DE39 29 973、DE 21 50 557、DE28 17 369およびDE 3708 451に開示されているような双性イオン性ポリマーである。アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸またはメタクリル酸コポリマーならびにそのアルカリ金属およびアンモニウム塩は好ましい双性イオン性ポリマーである。別の好適な双性イオン性ポリマーは、Amersette(AMERCHOL)の名称で市販されているメタクロイルエチルベタイン(methacroylethylbetaine)/メタクリラートコポリマー、およびヒドロキシエチルメタクリラート、メタクリル酸メチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリラートおよびアクリル酸のコポリマー(Jordapon (D))である。
【0068】
同様に、好適なポリマーは、非イオン性、シロキサン含有、水溶性または水分散性ポリマー、例えばポリエーテルシロキサン、例えばTegopren 0(Goldschmidt)またはBesi&commat(Wacker)である。
【0069】
本発明の医薬組成物の製剤化用基剤は好ましくは製薬上許容し得る補助物質を含む。製薬上許容し得る補助物質は、薬学分野、食品工学および関連分野での用途が公知の補助物質であり、特に該当する薬局方(例えばDAB Ph. Eur. BP NF)に列挙されている補助物質およびその特性が生理的適用を妨げない他の補助物質である。
【0070】
好適な補助物質は以下のものであり得る:滑沢剤、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、保存料、酸化防止剤、抗刺激剤(antiirritatives)、キレート剤、乳化安定剤、フィルム形成剤、ゲル形成剤、防臭剤(odor-masking agents)、樹脂、親水コロイド、溶媒、溶解性促進剤、中和剤、浸透増強剤、顔料、四級アンモニウム化合物、補油剤および過脂肪化剤、軟膏、クリームまたは油性物質(oil base substances)、シリコン誘導体、安定化剤、滅菌剤、噴射剤、乾燥剤、乳白化剤、増粘剤、ワックス、軟化剤、白色油。これに関して製剤化は、例えば、Fiedler, H.P. Lexikon der Hilfsstoffe fuer Pharmazie, Kosmetik und angrenzende Gebiete [Lexicon of Auxiliaries for Pharmacy, Cosmetics and related fields], 第4版, Aulendorf: ECV-Editio-Kantor-Verlag, 1996に記載の専門知識に基づく。
【0071】
本発明の皮膚科用組成物を調製するために、有効成分を好適な補助物質(賦形剤)と混合するか、あるいはそれで希釈することができる。賦形剤は、有効成分のビヒクル、担体または媒体として機能し得る、固形状、半固形状または液状物であってよい。所望であれば、当業者に公知の様式で別の補助物質を加える。さらに、ポリマーおよび分散物は、薬学上の補助物質として、好ましくは、固形薬物剤形用のコーティングまたは結合剤として、あるいはそれらの成分として適している。クリーム中で、また、錠剤コーティングおよび錠剤結合剤としてそれらを使用することもできる。
【0072】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は皮膚洗浄用組成物である。
【0073】
好ましい皮膚洗浄用組成物は、液体〜ゲル様の粘性の石鹸、例えば透明石鹸、高級石鹸、デオドラントソープ、クリームソープ、ベビーソープ、皮膚保護性石鹸、研磨用石鹸(abrasive soaps)および合成洗剤、練り石鹸、軟石鹸および洗浄用ペースト、角質除去用石鹸、保湿用拭き取り紙、液体洗浄料、シャワーおよび入浴用調製物、例えば洗浄用ローション、シャワー浴およびジェル(ゲル)、泡風呂、油浴およびスクラブ用調製物、シェービングフォーム、ローションおよびクリームである。
【0074】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、皮膚および毛髪を手入れおよび保護するための化粧用組成物、ネイルケア用組成物または装飾化粧品用の調製物である。
【0075】
好適な皮膚化粧用組成物は、例えば、フェイストニック、フェイスマスク、デオドラントおよび他の化粧用ローションである。装飾化粧品で使用するための組成物は、例えば、コンシーラースティック、舞台用メイキャップ、マスカラおよびアイシャドウ、リップスティック、コールペンシル、アイライナー、頬紅、おしろいおよびまゆ墨を含む。
【0076】
さらにまた、毛穴洗浄用の鼻パック、抗座瘡組成物、腫れ物散らし剤(repellent)、シェービング用組成物、アフターシェーブおよびプレシェーブケア用組成物、日焼け後のケア用組成物、脱毛用組成物、ヘアカラー、陰部のケア用組成物、フットケア用組成物、およびベビーケアにおいてポリペプチド配列(i)を使用することができる。
【0077】
本発明のスキンケア用組成物は、特に、W/OまたはO/Wスキンクリーム、昼用および夜用クリーム、アイクリーム、顔用クリーム、しわ取りクリーム、日焼け止めクリーム、保湿クリーム、漂白クリーム、セルフタンニング用クリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケアローションおよび保湿ローションである。
【0078】
上記の多価電解質複合体に基づく皮膚化粧用および皮膚科用組成物は有利な効果を示す。該ポリマーは、とりわけ、皮膚の保湿およびコンディショニングならびに皮膚の感触の向上に寄与し得る。また、該ポリマーは製剤中の増粘剤としても作用し得る。本発明のポリマーを加えることによって、特定の製剤において皮膚適合性の著しい向上をもたらすことができる。
【0079】
皮膚化粧用および皮膚科用組成物は、好ましくは、組成物の総重量を基準にして、約0.001〜30重量%、好ましくは0.01〜20重量%、特に非常に好ましくは0.1〜12重量%の量の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)を含む。
【0080】
特に、ポリペプチド配列(i)に基づく光防護用組成物は、ポリビニルピロリドン等の通例の補助物質と比較して、UV吸収成分の滞留時間を増加させる特性を有する。
【0081】
使用する分野に応じて、本発明の組成物は、スキンケアに適した形態で、例えば、クリーム、フォーム、ゲル、スティック、ムース、乳液、スプレー(ポンプスプレーまたは噴射剤含有スプレー)またはローションとして適用することができる。
【0082】
ポリペプチド配列(i)および適切な担体に加えて、皮膚化粧用調製物は、上記のような皮膚化粧品において通例の別の有効成分および補助物質をさらに含むことができる。これには、好ましくは乳化剤、保存料、香油、化粧用有効成分、例えばフィタントリオール、ビタミンA、EおよびC、レチノール、ビサボロール、パンテノール、光防護剤、漂白剤、着色剤、ティント剤、日焼け剤、コラーゲン、タンパク質加水分解物、安定化剤、pH調節剤、色素、塩、増粘剤、ゲル形成剤、粘度調節剤、シリコン、保湿剤、補油剤および別の通例の添加物が含まれる。
【0083】
皮膚化粧用および皮膚科用組成物の好ましい油脂性成分は、上記鉱油および合成油、例えば、パラフィン、シリコン油および、8個を超える炭素原子を有する脂肪族炭化水素、動物および植物油、例えば、ヒマワリ油、ヤシ油、アボカド油、オリーブ油、ラノリン、またはワックス、脂肪酸、脂肪酸エステル、例えば、C6〜C30脂肪酸のトリグリセリド、ワックスエステル、例えば、ホホバ油、脂肪アルコール、ワセリン、水添ラノリンおよびアセチル化ラノリン、およびその混合物である。
【0084】
また本発明のポリペプチド配列(i)は、特別な特性を達成しようとする場合、慣用のポリマーと混合することができる。
【0085】
特定の特性、例えば触感、広がり挙動、耐水性および/または有効成分と補助物質(例えば顔料)との結合性の向上を達成するために、皮膚化粧用および皮膚科用調製物はシリコン化合物に基づくコンディショニング剤をさらに含むこともできる。
【0086】
好適なシリコン化合物は、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサンまたはシリコン樹脂である。
【0087】
化粧用または皮膚科用調製物は当業者に公知の通例の方法によって調製する。
【0088】
好ましくは、化粧用および皮膚科用組成物は、エマルジョン、特に油中水型(W/O)または水中油型(O/W)エマルジョンの形態である。
【0089】
しかし、他の種類の製剤、例えばゲル、油、オレオゲル(oleogels)、多層乳剤(例えばW/O/WまたはO/W/Oエマルジョンの形式の多層乳剤)、無水軟膏または軟膏基剤、等を選択することも可能である。乳化剤を含まない製剤、例えば水分散物(hydrodispersions)、ヒドロゲルまたはPickeringエマルジョンも有利な実施形態である。
【0090】
エマルジョンは公知の方法によって調製する。少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)に加えて、エマルジョンは、一般に、通例の成分、例えば脂肪アルコール、脂肪酸エステルおよび、特に、脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸、ラノリンおよびそれらの誘導体、天然または合成油またはワックスおよび乳化剤を水の存在下で含む。エマルジョンの種類に特有の添加物の選択および適切なエマルジョンの調製は、例えば、Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and Formulations of Cosmetics], Huthig Buch Verlag, Heidelberg, 第2版, 1989, 第3巻に記載されている。この文献は参照により本明細書中に明示的に組み入れられる。
【0091】
例えばスキンクリーム等のためのW/Oエマルジョンとして好適なエマルジョンは、一般的に、適切な乳化剤系を用いて油または脂肪相中に乳化されている水相を含んでなる。水相を提供するために、多価電解質複合体を使用することができる。
【0092】
エマルジョンの脂肪相中に存在させてよい好ましい脂肪成分は以下のものである:炭化水素油、例えばパラフィン油、ピュアセリンオイル(purcellin oil)、ペルヒドロスクアレン(perhydrosqualene)およびこれらの油中のマイクロクリスタリンワックスの溶液;動物または植物油、例えば甘扁桃油、アボカド油、カロフィルム油(calophylum oil)、ラノリンおよびその誘導体、ヒマシ油、ゴマ油、オリーブ油、ホホバ油、カリテ油、オレンジラフィー油(hoplostethus oil)、鉱油(大気圧下で蒸留開始点が約250℃であり、蒸留終点が410℃であるもの)、例えば、ワセリン油、飽和または不飽和脂肪酸のエステル、例えばミリスチン酸アルキル、例えばミリスチン酸イソプロピル、ブチルまたはセチル、ステアリン酸ヘキサデシル、パルミチン酸エチルまたはイソプロピル、オクタン酸またはデカン酸トリグリセリドおよびリシノール酸セチル。
【0093】
また脂肪相は、他の油に可溶性のシリコン油、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンおよびシリコングリコールコポリマー、脂肪酸および脂肪アルコールを含むことができる。
【0094】
ポリペプチド配列(i)に加えて、ワックス、例えば、カルナバワックス、カンデリラワックス、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライトワックスならびにオレイン酸、ミリスチン酸、リノール酸およびステアリン酸Ca、MgおよびAlを使用することも可能である。
【0095】
さらに、本発明のエマルジョンはO/Wエマルジョンの形態であり得る。このようなエマルジョンは、通常、油相、水相中で油相を安定化する乳化剤、および水相を含み、これは粘稠な形態で通常存在する。好適な乳化剤は、好ましくはO/W乳化剤、例えばポリグリセリンエステル、ソルビタンエステルまたは部分エステル化グリセリドである。
【0096】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物はシャワージェル、シャンプー製剤または入浴用調製物である。
【0097】
このような製剤は、少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)および主要界面活性物質としての通例のアニオン性界面活性物質および補助界面活性物質としての両性および/または非イオン性界面活性物質を含む。別の好適な有効成分および/または補助物質は、一般的に、脂質、香油、色素、有機酸、保存料および酸化防止剤、ならびに増粘剤/ゲル形成剤、皮膚コンディショニング剤および保湿剤から選択される。
【0098】
これらの製剤は、製剤の総重量を基準にして、好ましくは2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは8〜30重量%の界面活性物質を含む。
【0099】
洗浄用、シャワー用および入浴用調製物では、身体清浄用組成物で通常使用されるすべてのアニオン性、中性、両性またはカチオン性界面活性物質を使用することが可能である。
【0100】
好適なアニオン性界面活性物質は、例えば、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N−アルコイルサルコシナート、アシルタウラート、アシルイセチオナート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシラート、α−オレフィンスルホナート、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ならびにアンモニウムおよびトリエタノールアミン塩である。アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシラートは分子中に1〜10個の範囲のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位、好ましくは1〜3個の範囲のエチレンオキシド単位を有することができる。
【0101】
これには、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリルアンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンが含まれる。
【0102】
好適な両性界面活性物質は、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシナート、アルキルカルボキシグリシナート、アルキルアンホアセテートまたはアルキルアンホプロピオナート、アルキルアンホジアセテートまたはアンホジプロピオナートである。
【0103】
例えば、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン(cocamidopropylbetaine)またはココアンホプロピオン酸ナトリウム(sodium cocamphopropionate)を使用することができる。
【0104】
好適な非イオン性界面活性物質は、例えば、アルキル鎖(直鎖または分岐鎖)に6〜20炭素原子を有する脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールと、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応産物である。アルキレンオキシドの量はアルコール1モルあたり約6〜60モルである。さらに、アルキルアミンオキシド、モノ−またはジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、エトキシル化脂肪酸アミド、アルキルポリグリコシドまたはソルビタンエーテルエステルが適している。
【0105】
さらにまた、洗浄用、シャワー用および入浴用調製物は、通例のカチオン性界面活性物質、例えば、四級アンモニウム化合物、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリドを含むことができる。
【0106】
さらに、シャワージェル/シャンプー製剤は、増粘剤、例えば、塩化ナトリウム、PEG−55、プロピレングリコールオレアート、PEG−120メチルグルコースジオレアート等、ならびに保存料、別の有効成分および補助物質および水を含むことができる。
【0107】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物はヘアトリートメント組成物である。
【0108】
本発明のヘアトリートメント組成物は、好ましくは、組成物の総重量を基準にして、約0.01〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲の量の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)を含む。
【0109】
好ましくは、本発明のヘアトリートメント組成物は、セッティングフォーム、ヘアムース、ヘアジェル、シャンプー、ヘアスプレー、ヘアフォーム、仕上げ液(end fluids)、パーマ用の中和剤、ヘアカラーおよびブリーチまたはホットオイルトリートメントの形態である。使用する分野に応じて、毛髪化粧用調製物は、(エアロゾル)スプレー、(エアロゾル)フォーム、ゲル、ゲルスプレー、クリーム、ローションまたはワックスとして適用することができる。ここでヘアスプレーとは、エアロゾルスプレーおよびさらに、噴射ガスを含まないポンプスプレーの両者を含む。ヘアフォームは、エアロゾルフォームおよびさらに、噴射ガスを含まないポンプフォームの両者を含む。ヘアスプレーおよびヘアフォームは、好ましくは、主にまたは専ら、水溶性もしくは水分散性成分を含む。本発明のヘアスプレーおよびヘアフォームにおいて使用される化合物が水分散性である場合、粒径が通常1〜350nm、好ましくは1〜250nmの水性微分散物の形態でそれらを適用することができる。ここでは、これらの調製物の固形物含量は、通常、約0.5〜20重量%の範囲である。これらの微分散物は、一般に、その安定化のために乳化剤または界面活性物質を必要としない。
【0110】
好ましい実施形態では、本発明の毛髪化粧用製剤は、a)0.01〜30重量%の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)、b)20〜99.95重量%の水および/またはアルコール、c)0〜50重量%の少なくとも1種類の噴射ガス、d)0〜5重量%の少なくとも1種類の乳化剤、e)0〜3重量%の少なくとも1種類の増粘剤、および25重量%までの別の成分を含む。
【0111】
アルコールとは、化粧品において慣用されるすべてのアルコールを意味するものと理解され、例えばエタノール、イソプロパノール、n−プロパノールである。
【0112】
別の成分とは、化粧品において慣用される添加物を意味するものと理解され、例えば噴射剤、消泡剤、界面活性化合物、すなわち界面活性物質、乳化剤、フォーム形成剤および可溶化剤である。使用される界面活性化合物はアニオン性、カチオン性、両性または中性であってよい。また、別の慣用の成分は、例えば、保存料、香油、乳白剤、有効成分、UV吸収剤、ケア用物質、例えばパンテノール、コラーゲン、ビタミン、タンパク質加水分解物、α−およびβ−ヒドロキシカルボン酸、安定化剤、pH調節剤、色素、粘性調節剤、ゲル形成剤、塩、保湿剤、補油剤、錯化剤および別の慣用の添加物であってよい。
【0113】
また、非常に特別な特性を達成しようとする場合、これには、本発明のポリペプチド配列(i)と組み合わせて使用することができる、化粧品において公知のすべてのスタイリングポリマーおよびコンディショナーポリマーが含まれる。
【0114】
好適な慣用の毛髪化粧用ポリマーは、例えば、上記のカチオン性、アニオン性、中性、非イオン性および両性ポリマーであり、それらは参照により本明細書中に組み入れられる。
【0115】
特定の特性を達成するために、調製物はシリコン化合物に基づくコンディショニング剤をさらに含むこともできる。適切なシリコン化合物は、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、シリコン樹脂またはジメチコンコポリオール(dimethicone copolyols)(CTFA)およびアミノ官能性シリコン化合物、例えばアモジメチコン(amodimethicones)(CTFA)である。
【0116】
本発明のポリマーは、ヘアスタイリング調製物、特にヘアスプレー(エアロゾルスプレーおよび、噴射ガスを含まないポンプスプレー)およびヘアフォーム(エアロゾルフォームおよび、噴射ガスを含まないポンプフォーム)中のセッティング剤として特に適している。
【0117】
好ましい実施形態では、スプレー調製物は、a)0.01〜30重量%の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)、b)20〜99.9重量%の水および/またはアルコール、c)0〜70重量%の少なくとも1種類の噴射剤、d)0〜20重量%の別の成分を含む。
【0118】
噴射剤は、ヘアスプレーまたはエアロゾルフォーム用に通常使用される噴射剤である。プロパン/ブタン混合物、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、二酸化炭素、窒素または圧縮空気が好ましい。
【0119】
本発明の好ましいエアロゾルヘアフォーム用製剤は、a)0.01〜30重量%の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)、b)55〜99.8重量%の水および/またはアルコール、c)5〜20重量%の噴射剤、d)0.1〜5重量%の乳化剤、e)0〜10重量%の別の成分を含む。
【0120】
使用できる乳化剤は、ヘアフォームにおいて通常使用されるすべての乳化剤である。好適な乳化剤は、非イオン性、カチオン性もしくはアニオン性または両性であってよい。
【0121】
非イオン性乳化剤の例(INCI名)は、ラウレス(laureth)、例えばラウレス−4;セテス(ceteth)、例えばセテス−1(cetheth-1)、ポリエチレングリコールセチルエーテル、セテアレス(ceteareth)、例えばセテアレス−25(cetheareth-25)、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、水酸化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドである。
【0122】
カチオン性乳化剤の例は、リン酸二水素セチルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム、セチルトリモニウムクロリド、セチルトリモニウムブロミド、メチル硫酸ココトリモニウム(cocotrimonium methyl sulfate)、クオタニウム−1〜x(INCI)である。
【0123】
アニオン性乳化剤は、例えば、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N−アルコイルサルコシナート、アシルタウラート、アシルイセチオナート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシラート、α−オレフィンスルホナート、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアンモニウムおよびトリエタノールアミン塩)の群から選択することができる。アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシラートは分子中に1〜10個の範囲のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位、好ましくは1〜3個の範囲のエチレンオキシド単位を有することができる。
【0124】
本発明のスタイリングジェルに好適な調製物は、例えば、以下の組成を有することができる:a)0.01〜30重量%の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)、b)80〜99.85重量%の水および/またはアルコール、c)0〜3重量%、好ましくは0.05〜2重量%のゲル形成剤、d)0〜20重量%の別の成分。
【0125】
一般に、本発明で使用されるポリペプチド配列(i)は「自己粘稠化(self-thickening)」効果を元々有し、したがって、ほとんどの場合、ゲル調製時にゲル形成剤を使用せずに済むことを意味する。しかし、ゲルの特別なレオロジー的または他の適用特性を達成するために、その使用が有利であることもある。使用してよいゲル形成剤は化粧品において慣用のすべてのゲル形成剤である。これには、わずかに架橋されているポリアクリル酸、例えばカルボマー(carbomer)(INCI)、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン修飾されているセルロース、多糖、例えばキサンタンガム、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、アクリル酸ナトリウムコポリマー、ポリクオタニウム−32(および)流動パラフィン(Paraffinum Liquidum)(INCI)、アクリル酸ナトリウムコポリマー(および)流動パラフィン(および)PPG−1トリデセス−6(PPG-1 trideceth-6)、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、ステアレス−10アリルエーテル、アクリル酸コポリマー、ポリクオタニウム−37(および)流動パラフィン(および)PPG−1トリデセス−6、ポリクオタニウム37(および)プロピレングリコールジカプラートジカプリラート(および)PPG−1トリデセス−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−44が含まれる。
【0126】
本発明のポリペプチド配列(i)は化粧用調製物中のコンディショナーとして使用することができる。
【0127】
本発明のポリペプチド配列(i)を含む調製物は、好ましくは、セッティング剤および/またはコンディショナーとしてシャンプー製剤中で使用することができる。好ましいシャンプー製剤は、a)0.01〜30重量%の少なくとも1種類のポリペプチド配列(i)、b)25〜94.95重量%の水、c)5〜50重量%の界面活性物質、c)0〜5重量%の別のコンディショナー、d)0〜10重量%の別の化粧用成分を含む。
【0128】
シャンプー製剤では、シャンプーにおいて通常使用されるすべてのアニオン性、中性、両性またはカチオン性界面活性物質を使用することが可能である。
【0129】
好適なアニオン性界面活性物質は、例えば、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N−アルコイルサルコシナート、アシルタウラート、アシルイセチオナート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシラート、α−オレフィンスルホナート、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアンモニウムおよびトリエタノールアミン塩)である。アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシラートは分子中に1〜10個の範囲のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位、好ましくは1〜3個の範囲のエチレンオキシド単位を有することができる。
【0130】
例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリルアンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンが好適である。
【0131】
好適な両性界面活性物質は、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシナート、アルキルカルボキシグリシナート、アルキルアンホアセテートまたはアルキルアンホプロピオナート、アルキルアンホジアセテートまたはアンホジプロピオナートである。
【0132】
例えば、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインまたはココアンホプロピオン酸ナトリウムを使用することができる。
【0133】
好適な非イオン性界面活性物質は、例えば、アルキル鎖(直鎖または分岐鎖)に6〜20炭素原子を有する脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールと、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの反応産物である。アルキレンオキシドの量はアルコール1モルあたり約6〜60モルである。さらに、アルキルアミンオキシド、モノ−またはジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシドまたはソルビタンエーテルエステルが適している。
【0134】
さらにまた、シャンプー製剤は、慣用のカチオン性界面活性物質、例えば、四級アンモニウム化合物、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリドを含むことができる。
【0135】
シャンプー製剤では、ポリペプチド配列(i)とともに慣用のコンディショナーを使用して、特定の効果を達成することができる。
【0136】
これには、例えば、INCI名、ポリクオタニウムを有する上記カチオン性ポリマー、特にビニルピロリドン/N−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC, Luviquat&commat, HM, Luviquat MS, Luviquat Care)、ジエチル硫酸で四級化されたN−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマー(Luviquat D PQ 11)、N−ビニルカプロラクタム/N−ビニルピロリドン/N−ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat D Hold)、カチオン性セルロース誘導体(Polyquaternium-4および-10)、アクリルアミドコポリマー(Polyquaternium-7)が含まれる。さらに、タンパク質加水分解物を使用することができ、また、シリコン化合物に基づくコンディショニング剤、例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサンまたはシリコン樹脂を使用することができる。別の好適なシリコン化合物は、ジメチコンコポリオール(CTFA)およびアミノ官能性シリコン化合物、例えばアモジメチコン(CTFA)である。さらに、カチオン性グアール誘導体、例えばグアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(INCI)を使用することができる。
【0137】
本発明はさらに、以下のものからなるケラチン結合性エフェクター分子に関する:
(i)ケラチンに対して結合親和性を有する、少なくとも1種類のポリペプチド配列
(ii)ポリペプチド配列(i)と天然には連結していないエフェクター分子。
【0138】
好適なポリペプチド配列(i)は上記の通りである。
【0139】
本発明の特に有利な実施形態は、少なくとも1種類の以下のポリペプチド配列を含むポリペプチド配列(i)である:
i. ポリペプチド配列(ドメインB)
ii. ポリペプチド配列(ドメインC)
iii. (a)と比較して、最大70%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
iv. (b)と比較して、最大70%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
ただし、ポリペプチド配列(c)または(d)のケラチン結合性は、実施例9または10に記載のアッセイにおいて測定された場合に、ポリペプチド配列(a)または(b)が示す値の少なくとも10%に相当する。これに関して、ドメインBまたはCとは、ヒトデスモプラキンの上記および下記頁に記載のケラチン結合性ドメインを意味する(配列番号1)。それに関してアミノ酸の改変とは、アミノ酸置換、挿入および欠失またはこれらの3種類の候補の任意の組み合わせを意味する。
【0140】
使用するのが好ましいポリペプチド配列(i)は所望の生物に対して非常に特異的な親和性を有する配列である。したがって、皮膚化粧品における適用に対して、採用するのが好ましいポリペプチド配列(i)はヒト皮膚のケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。毛髪化粧品における適用に好ましいポリペプチド配列はヒト毛髪のケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。
【0141】
同様にペット部門での適用では、好ましいポリペプチド配列(i)は、対応するケラチン、例えばイヌケラチンまたはネコケラチンに対して特に高い親和性を有する配列である。
【0142】
しかし、本発明のエフェクター分子において2種類以上のポリペプチド配列(i)を使用することも可能である。例えばヒト皮膚のケラチンに対して高い結合親和性を有する配列(i)をヒト毛髪のケラチンに対して高い親和性を有する配列(i)と併せて使用することが可能である。複数コピーの同一ポリペプチド配列(i)を連続してつなぎ、例えば、より高い結合性を達成することも可能である。
【0143】
好適なケラチン結合性ポリペプチド配列(i)は公知である。例えば、デスモプラキンおよびプレクチンはケラチン結合性ドメインを含む(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26; Hopkinson SB, Jones JC., The N terminus of the transmembrane protein BP180 interacts with the N-terminal domain of BP230, thereby mediating keratin cytoskeleton anchorage to the cell surface at the site of the hemidesmosome, Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277-86)。
【0144】
例えば、InforMax Inc.から供給されるVector NTI8(2002年9月25日版)等のコンピュータプログラムを使用して、前記の公知タンパク質配列をアライメントすることによって、そのような領域をマッピングし、かつ特定することが可能である。
【0145】
ヒトケラチンに対する良好な結合性を有する別の好適なポリペプチド配列(i)は、アライメントにおいて高い相同性または配列同一性を示し、ケラチン結合性ドメインのコンセンサス配列とみなし得る配列領域である。
【0146】
これらの配列領域のうちで以下の配列領域が特に好ましい:
ドメインB(KBD−B):配列番号1、2193−2448位のポリペプチド配列
ドメインB(KBD−B):配列番号1、2209−2448位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1、2606−2871位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1、2616−2871位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1、2616−2811位のポリペプチド配列
ドメインC(KBD−C):配列番号1、2606−2871位のポリペプチド配列
【0147】
ポリペプチド配列(i)が非ヒト生物由来のケラチンに対して特に良好な結合性を有することが望ましい場合、好適であるとして選択される配列モチーフは、好ましくは、適切な生物のケラチン結合性タンパク質、例えばデスモプラキンまたはプレクチン由来の配列モチーフである。
【0148】
図2はケラチン結合性分子のアライメントを示す。
【0149】
エフェクター分子(ii)
以後、エフェクター分子(ii)とは、特定の、予測可能な効果を有する分子を意味する。それは、タンパク質性分子、例えば酵素であってよく、あるいは他の非タンパク質原性(non-proteinogenic)分子、例えば色素、日焼け止め、ビタミン、プロビタミン、酸化防止剤および脂肪酸、コンディショナー、または金属イオン含有化合物であってもよい。
【0150】
タンパク質性エフェクター分子の中で、酵素および抗体が好ましい。
【0151】
酵素の中で、以下の酵素がエフェクター分子(ii)として好ましい:オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、グルカナーゼ、ムタナーゼ(mutanase)、チロシナーゼ、ラッカーゼ、金属結合性酵素、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、アミログリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、フォトリアーゼ、T4エンドヌクレアーゼ、カタラーゼ、チオレドキシン、チオレドキシンレダクターゼ。
【0152】
エフェクター分子(ii)として好ましい、酵素活性を有しないタンパク質性エフェクター分子(ii)は以下のものである:抗菌性ペプチド、絹タンパク質、ハイドロフォビン、コラーテン(collaten)、カロテノイド結合性タンパク質、重金属結合性タンパク質、臭気物質結合性タンパク質。
【0153】
また、タンパク質性エフェクター分子(ii)として非常に適しているものは、植物および動物供給源由来のタンパク質の加水分解物、例えば海洋起源のタンパク質の加水分解物または絹加水分解物である。
【0154】
非タンパク質性エフェクター分子(ii)の中で、色素、例えば食用色素、半永久的色素または反応性もしくは酸化色素が好ましい。酸化色素の場合、1つの成分がエフェクター分子(ii)としてケラチン結合性ポリペプチド配列(i)にカップリングし、そして作用部位で、すなわち毛髪への結合後に、第二の色素成分に酸化的にカップリングすることが好ましい。酸化色素に関してさらに好ましいのは、ポリペプチド配列(i)に連結する前に着色成分のカップリングを実行することである。
【0155】
さらに好ましくは、1つの成分としての反応性色素をエフェクター分子(ii)としてのケラチン結合性ポリペプチド配列(i)に連結した後、毛髪に結合させる。さらに、エフェクター分子(ii)としてケラチン結合性ポリペプチド配列(i)に連結されている前記色素を、爪または皮膚に対する結合を通して、装飾化粧品において使用することが可能である。
【0156】
本発明の分子に適した色素はすべての慣用の毛髪用色素である。好適な色素は、化粧品についてのハンドブック、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika, Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1から当業者に公知である。
【0157】
特に有利な色素は以下のリストに指定されている色素である。カラーインデックスナンバー(CIN)はRowe Colour Index, 第3版, Society of Dyers and Colourists, Bradford, England, 1971に由来する。
【表4】

【0158】

【0159】

【0160】

【0161】

【0162】

【0163】
また、毛髪染料として非常に適しているのは食用色素である。
【0164】
また、皮膚または爪結合性ポリペプチド配列(i)に対するエフェクター分子(ii)として上記色素を使用して、例えば入れ墨において皮膚または爪を着色することができる。
【0165】
また、ケラチン結合性ポリペプチド配列(i)に連結されているエフェクター分子(ii)は、所望であれば、皮膚、毛髪または爪のケラチンから容易に再分離できる。この目的で、例えばケラチンでの洗浄を採用することが可能であり、これによりケラチン結合性ポリペプチド配列(i)に連結されているエフェクター分子(ii)はその既存のケラチン結合から解放され、洗浄液由来のケラチンで飽和する。別法では、高含量の界面活性剤(例えばSDS)での洗浄により洗い出すことも可能である。
【0166】
別の好ましいエフェクター分子(ii)は、脂肪酸、特にアルキル分岐を保持する飽和脂肪酸、特に好ましくは分岐エイコサン酸、例えば18−メチルエイコサン酸である。
【0167】
別の好ましいエフェクター分子(ii)はカロテノイドである。本発明では、カロテノイドとは以下の化合物およびそのエステル化またはグリコシル化誘導体を意味するものと理解される:単独または混合物としての、β−カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、シトラナキサンチン、カンタキサンチン、ビキシン、β−アポ−4−カロテナール、β−アポ−8−カロテナール、β−アポ−8−カロテン酸エステル、ニューロスポレン(neurosporene)、エキネノン、アドニルビン、ビオラキサンチン、トルレン、トルラロジン。使用するのが好ましいカロテノイドは、β−カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、シトラナキサンチンおよびカンタキサンチンである。
【0168】
別の好ましいエフェクター分子(ii)はビタミン、特にビタミンAおよびそのエステルである。
【0169】
本発明の目的でのレチノイドとは、ビタミンAアルコール(レチノール)およびその誘導体、例えばビタミンAアルデヒド(レチナール)、ビタミンA酸(レチノイン酸)およびビタミンAエステル(例えば酢酸レチニル、プロピオン酸レチニルおよびパルミチン酸レチニル)を意味する。これに関して、用語レチノイン酸には、オールトランスレチノイン酸および13−シス−レチノイン酸の両者が包含される。用語レチノールおよびレチナールには、好ましくは、オールトランス化合物が含まれる。本発明の懸濁液に関して好ましく使用されるレチノイドはオールトランスレチノールであり、これを以後レチノールと称する。
【0170】
別の好ましいエフェクター分子(ii)は、A、C、EおよびF群由来のビタミン、プロビタミンおよびビタミン前駆体、特に3,4−ジデヒドロレチノール、β−カロテン(ビタミンAのプロビタミン)、アスコルビン酸(ビタミンC)、およびアスコルビン酸のパルミチン酸エステル、グルコシドまたはリン酸塩、トコフェロール、特にα−トコフェロールおよびそのエステル、例えばアセテート、ニコチナート、ホスファートおよびスクシナート;さらにビタミンFである。ビタミンFとは、必須脂肪酸、特にリノール酸、リノレン酸およびアラキドン酸を意味する。
【0171】
本発明で採用するのが好ましい、ビタミンB群のビタミン、プロビタミンもしくはビタミン前駆体またはそれらの誘導体、および2−フラノンの誘導体としては、とりわけ以下のものが挙げられる:
ビタミンB、慣用名チアミン、化学名3−[(4’−アミノ−2’−メチル−5’−ピリミジニル)メチル]−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムクロリド。
ビタミンB、慣用名リボフラビン、化学名7,8−ジメチル−10−(1−D−リビチル)−ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン。リボフラビンは例えば乳清中に遊離型で存在し、また、他のリボフラビン誘導体は細菌および酵母から単離することができる。本発明で同様に好適なリボフラビン立体異性体はリキソフラビンであり、これは魚粉または肝臓から単離することができ、D−リビチルの代わりにD−アラビチル基を有する。
ビタミンB。ニコチン酸およびニコチンアミド(ナイアシンアミド)は、そのように称されることが多い。本発明ではニコチンアミドが好ましい。
ビタミンB(パントテン酸およびパンテノール)。好ましくはパンテノールが使用される。本発明で使用することができるパンテノール誘導体は、特に、パンテノールのエステルおよびエーテル、およびカチオン誘導体化(cationically derivatized)パンテノールである。本発明の別の好ましい実施形態では、パントテン酸またはパンテノールに加えて、2−フラノンの誘導体を使用することも可能である。特に好ましい誘導体は、同様に市販されている物質、慣用名パントラクトンのジヒドロ−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−2(3H)−フラノン(Merck)、4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン(Merck)、3,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(Aldrich)および2,5−ジヒドロ−5−メトキシ−2−フラノン(Merck)であり、これらにはすべての立体異性体が明示的に含まれる。
好都合にも、前記化合物は本発明のケラチン結合性エフェクター分子に対して保湿および皮膚鎮静特性を付与する。
ビタミンB。これは画一的な物質ではなく、ピリドキシン、ピリドキサミンおよびピリドキサールの慣用名で知られる5−ヒドロキシメチル−2−メチルピリジン−3−オールの誘導体を意味する。
ビタミンB(ビオチン)。これはビタミンHまたは「皮膚ビタミン」とも称される。ビオチンは(3aS,4S,6aR)−2−オキソヘキサヒドロチエノール[3,4−d]イミダゾール−4−吉草酸である。
【0172】
本発明では、パンテノール、パントラクトン、ニコチンアミドおよびビオチンが特に非常に好ましい。
【0173】
本発明では、好適な誘導体(塩、エステル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)を使用することが可能である。この群由来の、好ましい親油性の、油溶性酸化防止剤は、トコフェロールおよびその誘導体、没食子酸エステル、フラボノイドおよびカロテノイド、ならびにブチル化ヒドロキシトルエネル/アニソール(butylated hydroxytoIuenel/anisole)である。好ましい水溶性酸化防止剤は、アミノ酸、例えばチロシンおよびシステイン(cysteinee)およびその誘導体、ならびにタンニン、特に植物起源のものである。
【0174】
トリテルペン、特にトリテルペン酸、例えばウルソル酸、ロズマリン酸、ベツリン酸、ボスウェリア酸およびブリオノール酸。
【0175】
別の好ましいエフェクター分子はリポ酸および好適な誘導体(塩、エステル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0176】
別の好ましいエフェクター分子(ii)は紫外光吸収剤である。これは、紫外線を吸収し、吸収エネルギーを長波長放射、例えば熱の形式で再放出することができる有機物質を意味する。その有機物質は油溶性または水溶性であってよい。
【0177】
使用することができる油溶性UV−B吸収剤の例は以下の物質である:
3−ベンジリデンカンファーおよびその誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)カンファー;
4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチルおよび4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミル;
ケイ皮酸のエステル、好ましくは4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸プロピル、4−メトキシケイ皮酸イソアミル、4−メトキシケイ皮酸イソペンチル、2−シアノ−3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシル(オクトクリレン);
サリチル酸のエステル、好ましくはサリチル酸2−エチルヘキシル、サリチル酸4−イソプロピルベンジル、サリチル酸ホモメンチル;
ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;
ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは4−メトキシベンザルマロン酸2−エチルヘキシル;
トリアジン誘導体、例えば、2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジン(オクチルトリアゾン)およびジオクチルブタミドトリアゾン(dioctyl butamido triazone)(Uvasorb(登録商標)HEB):
プロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン。
【0178】
好適な水溶性物質は以下のものである:
2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸およびそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウム(glucammonium)塩;
ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;
3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸およびそれらの塩。
【0179】
特に好ましいのは、ケイ皮酸のエステル、好ましくは4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸イソペンチル、2−シアノ−3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシル(オクトクリレン)を使用することである。
【0180】
さらに好ましいのは、ベンゾフェノンの誘導体、特に2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンを使用すること、およびプロパン−1,3−ジオン、例えば1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンを使用することである。
【0181】
好適な典型的UV−A吸収剤は以下の物質である:
ベンゾイルメタンの誘導体、例えば、1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンまたは1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオン;
ベンゾフェノンのアミノヒドロキシ置換誘導体、例えば、N,N−ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル−n−ヘキシルベンゾアート。
【0182】
当然ながら、UV−AおよびUV−B吸収剤を混合物として使用することもできる。
【0183】
別の好適なUV吸収剤を以下の表に挙げる。
【表5】

【0184】

【0185】
上述の2群の主要な光防護剤に加えて、紫外線が皮膚内に透過すると誘発される光化学反応の連鎖を中断させる酸化防止剤型の二次的な日焼け止めを使用することも可能である。その典型例は、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、トコフェロール(ビタミンE)およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0186】
別の群は、紫外光によって損傷した皮膚に対する抗炎症性効果を有する抗刺激剤である。このような物質の例は、ビサボロール、フィトールおよびフィタントリオールである。
【0187】
エフェクター分子(ii)とケラチン結合性ポリペプチド配列(i)との連結
ケラチンに対して結合親和性を有するポリペプチド配列(i)にエフェクター分子(ii)を連結する。(i)と(ii)との連結は、共有結合であり、また、イオン性またはファンデルワールス相互作用に基づく結合の両者であり得る。
【0188】
共有結合による連結が好ましい。これは、例えばポリペプチド配列(i)の側鎖、特にアミノ官能基またはヒドロキシル官能基またはカルボン酸官能基またはチオール官能基を介して実現することができる。1個またはそれ以上のリシン残基のアミノ官能基、1個またはそれ以上のシステイン残基のチオール基またはポリペプチド(i)のN末端またはC末端官能基を介する連結が好ましい。ポリペプチド配列(i)に存在するアミノ酸官能基だけでなく、適切な官能基を有するアミノ酸(例えばシステイン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸)を配列に付加するか、あるいはポリペプチド配列(i)のアミノ酸を前記アミノ酸官能基で置換することも可能である。
【0189】
エフェクター分子(ii)とポリペプチド配列(i)との連結は、直接的に、すなわち(i)および(ii)に既存の2個の化学官能基の共有結合によって実現することができる。例えば、(i)のアミノ官能基を(ii)のカルボン酸官能基に連結してアミドを得る。しかし、いわゆるリンカー、すなわち少なくとも二官能性の分子を介して連結を行うこともできる。前記リンカーは、1つの官能基が(i)と結合され、1個またはそれ以上の他の官能基によって(ii)に連結される。
【0190】
エフェクター分子(ii)もポリペプチド配列から構成される場合、いわゆる融合タンパク質、すなわち2種類の部分配列(i)および(ii)からなる連続したポリペプチド配列にすることによって(i)と(ii)の連結を行うことができる。
【0191】
(i)と(ii)との間にいわゆるスペーサーエレメントを組み込むことも可能であり、そのスペーサーエレメントは、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼ、ヒドロラーゼの潜在的切断部位を有するポリペプチド配列であるか、または容易に精製できる融合タンパク質となることを可能にするオリゴおよびポリペプチド配列、例えばいわゆるHisタグ、すなわちオリゴヒスチジン残基である。
【0192】
さらにスペーサーエレメントは、アルキル鎖、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールから構成されてよい。
【0193】
特に好ましいリンカーおよび/またはスペーサーエレメントは、プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼ、ヒドロラーゼの潜在的切断部位を有し、すなわち酵素によって切断可能である。本発明の分子中で使用することができる、酵素によって切断可能なリンカーの例は、例えば、WO98/01406に挙げられている。前記文献の内容全体を本明細書において明示的に参照する。
【0194】
特に好ましいリンカーおよびスペーサーは、熱によって切断可能、光によって切断可能(photocleavable)なものである。対応する化学構造は当業者に公知であり、分子部分(i)と(ii)との間に組み込まれる。
【0195】
非タンパク質性エフェクター分子の場合のポリペプチド配列(i)に対する連結は、好ましくは、ポリペプチド(i)上の、官能性を持たせることが可能な(functionalizable)残基(側鎖、C末端またはN末端)を用いて行い、その残基はエフェクター分子の化学官能基に共有結合によって連結されている。
【0196】
この場合の連結は、好ましくは、ポリペプチド(i)のアミノ、チオールまたはヒドロキシル官能基を介し、その官能基は、適切であれば活性化後に、例えばエフェクター分子(ii)のカルボキシル官能基との対応するアミド、チオエステルまたはエステル結合を受けることができる。
【0197】
ポリペプチド配列(i)とエフェクター分子(ii)との別の好ましい連結では、状況に応じて用意された(tailored)リンカーが使用される。このようなリンカーは2個またはそれ以上のいわゆるアンカー基を有し、それを用いてポリペプチド配列(i)と1個またはそれ以上のエフェクター分子(ii)とを連結することができる。例えば、(i)に対するアンカー基はチオール官能基であってよく、それを介して、リンカーは、ポリペプチド(i)のシステイン残基とのジスルフィド結合を行うことができる。(ii)に対するアンカー基は例えばカルボキシル官能基であってよく、それを介して、リンカーは、エフェクター分子(ii)のヒドロキシル官能基とのエステル結合を行うことができる。
【0198】
このような状況に応じて用意されたリンカーを使用することにより、所望のエフェクター分子に正確に適合する連結が可能になる。さらに、それにより、所定の様式で複数のエフェクター分子をポリペプチド配列(i)に連結することが可能となる。
【0199】
使用されるリンカーはカップリング対象の官能性に依存する。適切な例は、ポリペプチド(i)に対して、スルフヒドリル反応基を介してカップリングする分子、例えばマレイミド、ピリジルジスルフィド、α−ハロアセチル、ビニルスルホン、スルファトアルキルスルホン(sulfatoalkyl sulfones)(好ましくはスルファトエチルスルホン)であり、エフェクター分子(ii)に対して、
− スルフヒドリル反応基を介してカップリングする分子(例えばマレイミド、ピリジルジスルフィド、α−ハロアセチル、ビニルスルホン、スルファトアルキルスルホン(好ましくはスルファトエチルスルホン)
− アミン反応基を介してカップリングする分子(例えばスクシンイミジルエステル、カルボジイミド、ヒドロキシメチルホスフィン、イミドエステル、PFPエステル等)
− 糖または酸化糖反応基を介してカップリングする分子(例えばヒドラジド等)
− カルボキシ反応基を介してカップリングする分子(例えばカルボジイミド等)
− ヒドロキシル反応基を介してカップリングする分子(例えばイソシアナート等)
− チミン反応基を介してカップリングする分子(例えばソラレン等)
− 非選択基を介してカップリングする分子(例えばアリールアジド等)
− 光活性化が可能な基(photoactivatable groups)を介してカップリングする分子(例えばペルフルオロフェニルアジド等)
− 金属錯体形成基(metal-complexing groups)を介してカップリングする分子(例えばEDTA、ヘキサhis、フェリチン)
− 抗体およびそのフラグメントを介してカップリングする分子(例えば単鎖抗体、抗体のF(ab)フラグメント、触媒抗体)である。
【0200】
別の可能性は、例えばカルボジイミド、グルタールアルデヒド、上記架橋剤または当業者に公知の他の架橋剤を用いる、活性物質/エフェクターとケラチン結合性ドメイン間の直接的なカップリングである。
【0201】
また、本発明のケラチン結合性エフェクター分子は、所望であれば、ケラチンから容易に再分離することができる。この目的で、例えばケラチンでの洗浄を採用することが可能であり、これによりケラチン結合性エフェクター分子はその既存のケラチン結合から解放され、洗浄液由来のケラチンで飽和する。ゆえに、複数のエフェクター分子をケラチンに可逆的に付着させることが可能である。別法では、高含量の界面活性剤(例えばSDS)での洗浄により洗い出すことが可能である。
【0202】
本発明のケラチン結合性エフェクター分子は、ヒト用化粧品、特に皮膚および毛髪のケア、動物のケア、革の手入れおよび革の加工に広い適用領域を有する。
【0203】
本発明のケラチン結合性エフェクター分子は、好ましくは、皮膚用、爪用および毛髪用化粧品のために使用される。それにより、高濃度かつ長期間作用する、皮膚、爪および毛髪のケアまたは皮膚、爪および毛髪保護用のエフェクターを実現することができる。
【0204】
毛髪化粧用または皮膚化粧用調製物を製造するのに適した補助物質および添加物は当業者によく知られており、また、化粧品に関する参考書、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika, Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1に見出すことができる。
【0205】
別の実施形態では、本発明の毛髪化粧用または皮膚化粧用調製物は皮膚または毛髪のケアまたは保護に役立ち、エマルジョン、分散物、懸濁液、水性界面活性物質調製物、乳液、ローション、クリーム、バルサム、軟膏、ゲル、顆粒、微粉末、スティック製品、例えば、リップスティック、フォーム、エアロゾルまたはスプレーの形態である。このような製剤は局所用調製物に非常に適している。好適なエマルジョンは水中油型エマルジョンおよび油中水型エマルジョンまたはマイクロエマルジョンである。
【0206】
前記毛髪化粧用または皮膚化粧用調製物は、通常、皮膚への(局所的な)適用または毛髪への適用に使用される。これに関して局所用調製物とは、微細な分散状態で、好ましくは皮膚を通して吸収できる形態で、活性物質を皮膚に適用するのに適している調製物を意味する。この目的に適した例は、水性および含水アルコール溶液、スプレー、フォーム、フォームエアロゾル、軟膏、水性ゲル、O/WまたはW/O型のエマルジョン、マイクロエマルジョンまたは化粧用スティック製品である。
【0207】
本発明の化粧用組成物の好ましい実施形態では、組成物は担体を含む。好ましい担体は、水、気体、水ベースの液体、油、ゲル、エマルジョンまたはマイクロエマルジョン、分散物またはそれらの混合物である。前記担体は皮膚による耐容性に優れている。局所用調製物に特に好都合なのは、水性ゲル、エマルジョンまたはマイクロエマルジョンである。
【0208】
使用することができる乳化剤は、非イオン性界面活性物質、双性イオン性界面活性物質、両性界面活性物質またはアニオン性乳化剤である。乳化剤は、組成物を基準にして、0.1〜10、好ましくは1〜5重量%の量で本発明の組成物中に存在させてよい。
【0209】
非イオン性界面活性物質として、例えば以下の群のうち少なくとも1種類の界面活性物質を使用することが可能である:
8〜22個のC原子を有する直鎖脂肪アルコール、12〜22個のC原子を有する脂肪酸およびアルキル基中に8〜15個のC原子を有するアルキルフェノールと、2〜30molのエチレンオキシドおよび/または0〜5molのプロピレンオキシドとの付加物;
1〜30molのエチレンオキシドとグリセリンとの付加物のC12/18脂肪酸モノエステルおよびジエステル;
6〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸ならびにそのエチレンオキシド付加物のグリセリンモノエステルおよびジエステルならびにソルビタンモノエステルおよびジエステル;
アルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルモノグリコシドおよびオリゴグリコシドならびにそのエトキシル化アナログ;
ヒマシ油および/または硬化ヒマシ油と15〜60molのエチレンオキシドとの付加物;
ポリオールエステルおよび特にポリグリセリンエステル、例えば、ポリグリセリンポリリシノラート、ポリグリセリンポリ−12−ヒドロキシステアラートまたはポリグリセリンダイマラート(dimerate)。同様に、複数の前記物質クラス由来の化合物の混合物も適している;
ヒマシ油および/または硬化ヒマシ油と2〜15molのエチレンオキシドの付加物;
直鎖、分岐、不飽和または飽和C6/22脂肪酸、リシノール酸および12−ヒドロキシステアリン酸とグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)に基づく部分エステル;
モノ−、ジ−およびトリアルキルホスファートならびにモノ−、ジ−および/またはトリ−PEG−アルキルホスファートならびにそれらの塩;
ウールワックスアルコール;
ポリシロキサン−ポリアルキルポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体;
DE 1165574に開示されているペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステルならびに/または6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール(好ましくはグリセリンまたはポリグリセリン)の混合エステル、および
ポリアルキレングリコール;
ベタイン。
【0210】
また、双性イオン性界面活性物質を乳化剤として使用することができる。双性イオン性界面活性物質と称される界面活性化合物は、分子中に少なくとも1個の四級アンモニウム基および少なくとも1個のカルボン酸基または1個のスルホン酸基を有する界面活性物質である。特に好適な双性イオン性界面活性物質は、いわゆるベタイン、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシナート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシナート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシナート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシナート、および2−アルキル−3−カルボキシルメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン(各物質はアルキル基またはアシル基中に8〜18個のC原子を有する)、ならびにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシナートである。特に好ましい脂肪アミド誘導体は、CTFA名、コカミドプロピルベタインとして知られるものである。
【0211】
同様に適している乳化剤は両性界面活性物質である。両性界面活性物質とは、C8,18−アルキル基または−アシル基だけでなく、分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基および少なくとも1個の−COOHまたは−SOH基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物を意味する。好適な両性界面活性物質の例は、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸であり、各物質はアルキル基中に約8〜18個のC原子を有する。
【0212】
特に好ましい両性界面活性物質は、N−ココアルキルアミノプロピオナート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオナートおよびC12/18−アシルサルコシンである。両性乳化剤に加えて、四級乳化剤も適しており、四級エステル(ester quat)型のものが特に好ましく、好ましくはメチル四級化二脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩である。同様に使用できるアニオン性乳化剤は、アルキルエーテルスルファート、モノグリセリドスルファート、脂肪酸スルファート、スルホスクシナートおよび/またはエーテルカルボン酸である。
【0213】
好適な油性物質は、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールベースのゲルベ(guerbet)アルコール、直鎖C−C22脂肪酸と直鎖C−C22脂肪アルコールとのエステル、分岐C−C13カルボン酸と直鎖C−C22脂肪アルコールとのエステル、直鎖C−C22脂肪酸と分岐アルコール、特に2−エチルヘキサノールとのエステル、直鎖および/または分岐脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ダイマージオール(dimerdiol)またはトリマートリオール(trimertriol))および/またはゲルベアルコールとのエステル、C−C10脂肪酸に基づくトリグリセリド、C−C18脂肪酸に基づく液状モノ/ジ−、トリグリセリド混合物、C−C22脂肪アルコールおよび/またはガルベアルコールと芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのエステル、C−C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルコールまたは2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分岐一級アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖C−C22脂肪アルコールカーボナート、ゲルベカーボナート、安息香酸と直鎖および/または分岐C−C22アルコールのエステル(例えばFinsolv(登録商標)TN)、ジアルキルエーテル、エポキシ化脂肪酸のポリオールエステルの開環型生成物、シリコン油および/または脂肪族もしくはナフテン系炭化水素である。使用できる別の油性物質は、シリコン化合物、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコンおよびアミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、アルキル−および/またはグリコシド修飾型シリコン化合物であり、これは室温で液状であっても、樹脂の形態であってもよい。前記油性物質は、組成物を基準にして、1〜90、好ましくは5〜80、および特に10〜50重量%の量で本発明の組成物中に存在させてよい。
【0214】
適切な化合物をケラチン結合性ポリペプチド(i)にカップリングさせることによって、皮膚に対する作用の持続時間を大きく延長することができる。カップリングは上記のように行い、製剤化および適用は当業者に公知の方法によって行う。特にデオドラントに適しているエフェクター分子(ii)は以下のものである:香油、シクロデキストリン、イオン交換体、リシノール酸亜鉛、抗菌性/静菌性化合物(例えばDCMX、イルガサン(Irgasan)DP 300、TCC)。
【0215】
制汗剤(antipersipirants)に適しているのは、タンニン、および亜鉛/アルミニウム塩である。
【0216】
本発明の物質の別の適用領域は、皮膚および粘膜の特定の障害に関する治療または予防上の使用である。特に口腔、咽頭腔および鼻腔では、ケラチン結合性ドメインを介して、治療/予防用の活性物質をより強くかつ長期間結合させることは有利である。その適用領域は、特に:
− ウイルス性疾患(例えばヘルペス、コクサッキー、水痘帯状疱疹、サイトメガロウイルス等)
− 細菌性疾患(例えばTB、梅毒等)
− 真菌性疾患(例えばカンジダ、クリプトコッカス、ヒストプラスマ症、アスペルギルス、ムーコル菌症等)
− 新生物疾患(例えば黒色腫、腺腫等)
− 自己免疫疾患(例えば尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、全身性エリテマトーデス等)
− 日焼け
− 寄生虫の繁殖(例えばマダニ、ダニ、ノミ等)
− 昆虫接触(例えばハマダラカ等の吸血昆虫等)
である。
【0217】
治療または予防に適した物質(例えばコルチコイド、免疫抑制剤化合物、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス性化合物、昆虫忌避物質等)は、上記リンカー(カップリング対象の官能性に応じて最適化されているリンカー)を介してケラチン結合性ポリペプチド(i)にカップリングすることができる。
【実施例1】
【0218】
実施例1:発現ベクターおよび産生株
ケラチン結合性ドメイン(KBD)の発現に関して種々の発現ベクターを試験した。この目的で、種々のプロモーター(例えばIPTG誘導性、ラムノース誘導性、アラビノース誘導性、メタノール誘導性、構成的プロモーター、等)を使用した。同様に、KBDを融合タンパク質として(例えばチオレドキシン、またはeGFP、またはYaaD[B. subtilis, SWISS-PROT: P37527, PDX1]、等との融合物として)発現する構築物について試験した。ここでは、種々の発現系を使用して、上記KBD−B(ケラチン結合性ドメインB)、およびKBD−C(ケラチン結合性ドメインC)の両者、ならびに2種類のドメインの組み合わせであるKBD−BCを発現させた。記載されるベクター構築物は特許請求の範囲に関して限定的ではない。
【0219】
代表例として、IPTG誘導性ベクターpQE30−KBD−B(図3)、メタノール誘導性ベクターpLib15(図4)およびpLib16(図5)、ならびに誘導性ベクターpLib19(図6)のベクターマップを挙げる。KBD−Cに関する手順についても、記載されるベクターの構築および発現と同様とすることができる。
【0220】
KBDの発現のためには、種々の産生宿主、例えば大腸菌株を使用した(実施例2を参照のこと;例えばXL10−Gold [Stratagene], BL21−CodonPlus [Stratagene], 等)。しかし、他の細菌の産生宿主、例えば巨大菌(Bacillus megaterium)または枯草菌(Bacillus subtilis)も使用した。巨大菌でのKBD発現の場合、Barg, H., Malten, M. & Jahn, D. (2005). Protein and vitamin production in Bacillus megaterium. In Methods in Biotechnology-Microbial Products and Biotransformations (Barredo, J.-L.編) と同様に手順を実行した。
【0221】
使用された真菌の産生株はピキア・パストリス(Pichia pastoris)(実施例3を参照のこと;例えばGS115およびKM71 [ともにInvitrogen製];等)およびアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)(実施例4を参照のこと;例えばRMS011 [Stringer, MA, Dean, RA, Sewall, TC, Timberlake, WE (1991) Rodletless, a new Aspergillus developmental mutant induced by direct gene activation. Genes Dev 5:1161-1171] およびSRF200 [Karos, M, Fischer, R (1999) Molecular characterization of HymA, an evolutionarily highly conserved and highly expressed protein of Aspergillus nidulans. Mol Genet Genomics 260:510-521], 等)であった。しかし、他の真菌の産生宿主、例えばクロカビ(Aspergillus niger)(EP0635574A1および/またはWO98/46772と同様のKBD発現)をKBD発現に使用することも可能である。
【実施例2】
【0222】
実施例2:大腸菌株において、例えば発現プラスミドpQE30−KBD−BによるIPTG誘導性プロモーターを用いたKBD発現
発現には、種々の産生宿主、例えば種々の大腸菌株(例えばXL10−Gold [Stratagene], BL21−CodonPlus [Stratagene], 等)、巨大菌、枯草菌等を使用した。
【0223】
以下、例示的な説明として、KBD−BのクローニングおよびpQE30−KBD−Bで形質転換された大腸菌によるKBD−Bの発現について記載する。
【0224】
pQE30−KBD−Bのクローニング
− ヒトケラチノサイトのcDNAバンク(BD Bioscience, Clontech, ヒトケラチノサイトcDNA, 包皮, 対数期の初代培養, ベクター:λgt11)からLambda−MaxiDNA(DNA-Lambda Maxi Kit, Qiagen)を調製した。
以下のオリゴヌクレオチドを使用してPCRを行った:
Bag43(5’−GGTCAGTTACGTGCAGCTGAAGG−3’)および
Bag44(5’−GCTGAGGCTGCCGGATCG−3’)
− 約1102bpのサイズの得られたPCR産物をアガロースゲルから切り出して精製した。
− 精製済みPCR産物を鋳型として使用して、2回目のPCRを行った:
使用したオリゴヌクレオチド:
Bag53:(5’−CGCGCCTCGAGCCACATACTGGTCTGC−3’)および
Bag51(5’−GCTTAGCTGAGGCTGCCGGATCG−3’)
− 約1073bpのサイズの得られたPCR産物をアガロースゲルから切り出して精製し、以下のベクターにクローニングした:pCR2.1−TOPO(Invitrogen)。
− 得られたベクターpCR2.1−TOPO+KBD−B(5027bp)を形質導入し、大腸菌中で増幅した後、XhoIおよびEcoRIで切断し、得られたKBD−B断片をpBAD/HisA(Invitrogen;XhoIおよびEcoRIで同様に切断)にクローニングした。
− 新たに形成されたベクターpBAD/HisA+KBD−B(5171bp)をSacIおよびStuIで再度切断し、得られたKBD−B断片をpQE30(Qiagen;SacIおよびSmaIで切断)にクローニングした。得られた発現ベクターpQE30−KBD−B(4321bp;図3も参照のこと)を以下のKBD−B発現に使用した。
ベクターpQE30−KBD−Bによって大腸菌で発現されたKBD−Bは、配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列に加えて、N末端にアミノ酸MRGSHHHHHHGSACEL、およびC末端にアミノ酸GVDLQPSLISをさらに含むものとした。
【0225】
pQE30−KBD−Bによる大腸菌でのKBD−Bの発現
− pQE30−KBD−Bで形質転換された大腸菌株(例えばXL10−Gold [Stratagene])をプレートまたはグリセリン培養から前培養に接種した。本培養の規模に応じて、試験管または小型フラスコ中でLB培地に接種した(約1:100)。
− 使用する菌株にしたがって抗生物質を使用した(pQE30−KBD−Bではアンピシリン100μg/ml)。
− 250rpm、37℃でインキュベーションを行った。
− 本培養に前培養を約1:100で接種した。本培養:対応する抗生物質を含むLB培地または適切な最少培地。250rpm、37℃でインキュベーションを行った。
− OD(600nm)が0.5を超えた時点で1mM IPTGを用いて発現誘導した。
− 4時間の発現誘導後に、細胞を遠心分離した。
発酵槽においても手順は同様であったが、はるかに高いOD単位で発現誘導を行うことができ、したがって細胞およびタンパク質収量を大幅に増大させることが可能であった。
【実施例3】
【0226】
実施例3:例えば発現プラスミドpLib15およびpLib16によってメタノール誘導性プロモーターを使用したピキア・パストリス株によるKBDの細胞内および分泌性発現(振盪フラスコ)
KBD発現では、種々のピキア・パストリス株、例えばGS115およびKM71を使用した(Pichia Expression Kit, Version M; Invitrogen Life Technologies)。
【0227】
以下、代表例として、pLib15(細胞内発現ベクター、図4を参照のこと)またはpLib16(分泌性発現ベクター、図5を参照のこと)で形質転換したP.パストリスによるKBD−Bの発現について記載する。
【0228】
− pLib15の構築のために、約930bpのサイズの、KBD−BをコードするDNA断片をPCRによって増幅した。PCRでは、オリゴヌクレオチドLib148(5’−GCTAAGGAATTCACCATGCATCACCATCACCATCACGAGCCACATACTGGTCTGCT−3’)およびLib149(5’−GCTGGAGAATTCTCAGCTAATTAAGCTTGGCTGCA−3’)、およびベクターpQE30−KBD−B(実施例2、図3)を鋳型として使用した。このとき、EcoRI制限部位をPCR産物の両端に導入した。
− pLib16の構築のために、約930bpのサイズの、KBD−BをコードするDNA断片をPCRによって増幅した。PCRでは、オリゴヌクレオチドLib149(5’−GCTGGAGAATTCTCAGCTAATTAAGCTTGGCTGCA−3’)およびLib150(5’−GCTAAGGAATTCCATCACCATCACCATCACGAGCCACATACTGGTCTGCT−3’)およびベクターpQE30−KBD−B(実施例2、図3)を鋳型として使用した。このとき、EcoRI制限部位をPCR産物の両端に導入した。
− オリゴヌクレオチドLib148/Lib149を用いて増幅したPCR産物をEcoRIで消化し、EcoRI切断したベクターpPIC3.5(Pichia Expression Kit, Version M, Invitrogen)中にライゲーションした。正しいKBD−B増幅を、ライゲーションから得られたベクターpLib15(図4)のシーケンシングによってチェックした。
− オリゴヌクレオチドLib149/Lib150を用いて増幅したPCR産物をEcoRIで消化し、EcoRI切断したベクターpPIC9(Pichia Expression Kit, Version M, Invitrogen)中にライゲーションした。正しいKBD−B増幅を、ライゲーションから得られたベクターpLib16(図5)のシーケンシングによってチェックした。
− P.パストリス株のエレクトロコンピテント細胞およびスフェロプラストを環状およびStuI線状化ベクターpLib15およびpLib16で形質転換した。
− 染色体DNAを使用したPCRおよびサザンブロッティングによって形質転換体を分析した。
− 前培養のために、プレートまたはグリセリン培養からKBD−B発現P.パストリス形質転換体を接種した。本培養の規模に応じて、試験管または小型フラスコ中のMGY、BMGまたはBMGY培地(Pichia-Expression-Kit, Version M, Invitrogen)(約1:100)に接種した。
− OD600=2〜6まで250〜300rpm、30℃で培養物をインキュベートした。
− 室温、5分間、1500〜3000×gで細胞を回収した。
− 本培養のために、回収した細胞ペレットをメタノール含有mM、BMMまたはBMMY培地(Pichia-Expression-Kit, Version M, Invitrogen)中にOD600=1の濃度で移し、発現を誘導した。
− 250〜300rpm、30℃で1〜96時間、本培養をインキュベートした。
− 24時間毎に100%メタノールをメタノール最終濃度0.5%で加えることによって発現誘導を維持した。
− 細胞内発現の場合、本培養の終了後にMenton−Gaulinを用いて細胞の回収および破壊を行った。
− 分泌性発現の場合、培養上清を回収し、そこからKBD−Bを直接的に精製した。
− P.パストリスの細胞内で発現されたKBD−B(pLib15)は、配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列に加えて、N末端にアミノ酸MHHHHHH、およびC末端にアミノ酸GVDLQPSLISをさらに含むものとした。
− P.パストリスで分泌性発現されたKBD−B(pLib16)は、プロセシング前には、配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列に加えて、N末端にアミノ酸MRFPSIFTAVLFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYSDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLEKREAEAYVEFHHHHHH、およびC末端にアミノ酸GVDLQPSLISをさらに含むものとした。P.パストリスによってプロセシングおよび分泌されたKBD−B(pLib16)は、配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列に加えて、N末端にアミノ酸YVEFHHHHHH、およびC末端にアミノ酸GVDLQPSLISをさらに含むものとした。
【実施例4】
【0229】
実施例4:例えば発現プラスミドpLib19によって誘導性alcAプロモーターを使用したアスペルギルス・ニデュランス株によるKBDの発現(振盪フラスコ)
発現のために、A.ニデュランス野生型株、例えばRMS011またはSRF200を使用した。以下、例示的な説明として、pLib19(図6)で形質転換されたA.ニデュランスによるKBD−Bの発現について記載する。
− pLib19の構築のために、約900bpのサイズの、KBD−BをコードするDNA断片をPCRによって増幅した。PCRでは、オリゴヌクレオチドLib151(5’−CACCATGCATCACCATCACCATCACGAGCCACATACTGGTCTGCT−3’)およびLib152(5’−GCTAATTAAGCTTGGCTGCA−3’)、およびベクターpQE30−KBD−B(実施例2、図3)を鋳型として使用した。PCR産物をベクターpENTR/D(pENTRTM Directional TOPO(登録商標) Cloning Kit, Version E, Invitrogen)中にライゲーションした。シーケンシングによって正しいKBD−B増幅をチェックした。
− KBD−BをコードするDNA断片を組み換えてベクターpMT−OvE中に導入した(Toews MW, Warmbold J, Konzack S, Rischitor P, Veith D, Vienken K, Vinuesa C, Wei H, Fischer R; Establishment of mRFP1 as a fluorescent marker in Aspergillus nidulans and construction of expression vectors for high-throughput protein tagging using recombination in vitro (GATEWAY). (2004) Curr Genet 45: 383-389)。ここでは「Gateway(登録商標) LR clonaseTM enzyme mix」(Invitrogen)を使用した。これによりベクターpLib19(図6)を得た。
− A.ニデュランス野生型株のプロトプラストを環状ベクターpLib19で形質転換した。染色体DNAを使用したPCRおよびサザンブロッティングによって形質転換体を分析した。
− KBD−B発現A.ニデュランス形質転換体の前培養のために、500mlフラスコ中の100mlの最少培地(0.6%NaNO;0.152%KHPO;0.052%KCl[pH6.5];0.8%グルコース;0.05%MgSO;1ml微量元素溶液[1g/l FeSO×7HO;8.8g/l ZnSO×7HO;0.4g/l CuSO×5HO;0.15g/l MnSO×4HO;0.1g/l Na×10HO;0.05g/l (NHMo24×4HO]+菌株に特有の添加物)または100mlの完全培地(2%麦芽抽出物;0.1%ペプトン;2%グルコース;+菌株に特有の添加物)に10〜10個の胞子を接種し、200〜250rpm、37℃で16〜24時間インキュベートした。
− 前培養の後、ろ過によって真菌の菌糸体を回収し、蒸留水で洗浄し、100〜500mlの新鮮な最少培地の入ったフラスコに移した。この本培養培地では、C供給源としてグルコースの代わりに0.1%フルクトースを使用した。KBD発現を誘導するために、エタノール(1%最終濃度)またはグリセリン(50mM)または酢酸ナトリウム(50mM)またはエチルアミンまたはトレオニンを培地に追加した。発現を誘導するための上記添加物は特許請求の範囲に関して限定的ではない。200〜250rpm、37℃でさらに5〜48時間、本培養をインキュベートした。
− 培養の終了後、室温で5分間、1500〜3000×gで真菌の菌糸体を回収し、Menton−Gaulinを用いて破壊した。
− 配列番号1の2193−2481位のポリペプチド配列に加えて、A.ニデュランスで発現させたKBD−B(pLib19)は、N末端にアミノ酸MHHHHHH、およびC末端にアミノ酸KGGRADPAFLYKVVMIRLLTKPERKLLEGGPGTQLLFPLVRVNCALGVIMVIAVSCVKLLSAHNSTQHTSRKHKVをさらに含むものとした。
【実施例5】
【0230】
実施例5:細胞破壊および封入体精製(pQE30−KBD−B)
可溶性に発現させたKBDは、精製後、そのまま使用することができた。不溶性に発現させた(例えば封入体中の)KBDは以下のように精製した:
− 発酵槽を遠心し、ペレットを20mMリン酸バッファー(pH=7.4)に懸濁し、Menton−Gaulinを用いて破壊した。
− 破壊された細胞を再度遠心(15000g)し、そのペレットを20mMリン酸、500mM NaClおよび8M尿素で処理し、そして撹拌した(封入体の溶解)。
− 上清のpHを7.5に調整した。
− 再度遠心分離を行い、上清をNiキレートセファロースカラムに加えた。
【実施例6】
【0231】
実施例6:Niキレートセファロースでのケラチン結合性ドメインBの精製
Niカラム上に結合したHisタグを介したクロマトグラフィーによってKBDを精製することができた。
カラム材料:Ni-Sepharose High Performance
Amersham Biosciences 品番:17−5268−02
上記材料をカラム(例えば直径2.6cm、高さ10cm)中に詰め、バッファーA+4%バッファーB(20mMイミダゾールに相当)で平衡化した。
Superloop(AKTA system)を使用してpH7.5のカラムにタンパク質抽出物(例えば細胞破壊および封入体精製を参照のこと)を加えた(流速約5ml/分)。
付加後、バッファーA+20mMイミダゾールでの洗浄を行った。
バッファーB(バッファーA中の500mMイミダゾール)で溶出を行った。
フラクションコレクターを使用して溶出液を画分として回収した。
バッファーA:20mMリン酸二水素ナトリウム
500mM NaCl
8M尿素
pH=7.40
バッファーB:20mMリン酸二水素ナトリウム
500mM NaCl
8M尿素
500mMイミダゾール
pH=7.40
【実施例7】
【0232】
実施例7:ケラチン結合性ドメインBの再生
不溶性に発現した(例えば封入体由来の)ケラチン結合性ドメインは、以下のように再生し、ゆえに活性化することができる。
【0233】
方法1:不連続透析
8M尿素(Niキレート溶出液, HiTrap)中のKBD−B封入体6.5mlに、6.5mlのCellytic IB(Sigma, 品番C5236)および5mM DTTを加えた。次いで再生対象の溶液を透析チューブ(Spectrum: Spectra Por MWCO:12-14 kD)に注いだ。
慎重に撹拌しながら、4℃で約12時間、1Lの6M尿素溶液に対して透析を行った。
500mlの25mM Tris/HCl pH=7.50を加え、4℃で9時間、同様に透析を行った。次いでさらに250mlのTrisバッファー(上記参照のこと)を加え、さらに12時間透析を行った。
次いで500mlの25mM Tris/HCl pH=7.50を再度加え、4℃で9時間、同様に透析を行った。次いでさらに250mlのTrisバッファー(上記参照のこと)を加え、さらに12時間透析を行った。
次いで500mlの25mM Tris/HCl pH=7.50を再度加え、4℃で9時間、同様に透析を行った。次いで透析物の入った透析チューブを2Lの25mM Tris+150mM NaCl pH=7.50に入れた。次いで、4℃で12時間、再度透析を行った。
次いで透析チューブの内容物を取り出した。
【0234】
方法2:連続透析
8M尿素(Niキレート溶出液, HiTrap)中のKBD−B封入体20mlを、10mlのCellytic IB(Sigma, 品番C5236)および5mM DTTで処理した。次いでその溶液を透析チャンバー(Slide-A-Lyzer Dialyses Cassette PIERCE, MWCO: 10 kD. 品番:66830)に注いだ。
次いで、4℃で約1時間、6M尿素溶液1Lに対して透析を行った。
次いで、48時間にわたり、ペリスタポンプで調節しながら2Lの以下のバッファーを連続的に供給した:25mM Tris/HCl、pH=7.5。
次いで透析物の入った透析チューブを2Lの最終バッファー(25mM Tris+150mM NaCl、pH=7.50)に加え、4℃で約12時間、透析を行った。
次いで透析チューブの内容物を取り出した。
【実施例8】
【0235】
実施例8:皮膚に対する結合1(定性的)
KBDが皮膚に結合するかどうかを調べるために、視覚による定性的試験を開発した。
使用した溶液:
ブロッキング溶液:DIG Wash + Buffer set 1585762 Boehringer MA(10×溶液)をTBS中で希釈したもの
TBS:20mM Tris;150mM NaCl、pH7.5
TTBS:TBS+0.05%Tween20
第一段階は、皮膚の外側ケラチン層を安定な支持体に移すことである。この目的で、透明な接着テープを脱毛済みのヒト皮膚にしっかりと貼り、そしてはがす。試験は、透明な接着ストリップ上で直接行うことができ、または接着しているケラチン層をガラススライドに再度接着させて移すことができる。以下のように結合を実証する:
− 種々の試薬とインキュベートするために、ファルコンチューブに移す。
− 適切であれば、脱脂のためにエタノールを加え、エタノールを除去し、スライドを乾燥させる。
− ブロッキングバッファーと室温で1時間インキュベートする。
− TTBSで5分間2回洗浄する。
− TBSで5分間1回洗浄する。
− 試験対象のKBD(タグ(例えばHis、HA等)にカップリングされている)または対照タンパク質とともに、TBS/0.05%Tween20中、室温で2〜4時間インキュベートする。
− 上清を除去する。
− TBSで3回洗浄する。
− TBS+0.01%ブロッキング中に1:2000希釈したモノクローナル抗ポリヒスチジン(または特異的KBDウサギ)抗体と室温で1時間インキュベートする。
− TTBSで5分間2回洗浄する。
− TBSで5分間1回洗浄する。
− TBS+0.01%ブロッキング中に1:5000希釈した抗マウスIgGアルカリホスファターゼコンジュゲートとともに室温で1時間インキュベートする。
− TTBSで5分間2回洗浄する。
− TBSで5分間1回洗浄する。
− ホスファターゼ基質を加える(NBT-BCIP;Boehringer MA 1錠/水40ml、2.5分;水で停止)。
− 肉眼で、または顕微鏡を使用して、有色沈殿を光学的に検出する。青色沈殿が検出されれば、KBDが皮膚に結合したことが示される。
【実施例9】
【0236】
実施例9:皮膚に対する結合2(定量的)
KBDの毛髪/皮膚結合強度を非特異的タンパク質と比較することができる、定量的試験を開発した。
【0237】
5mm穿孔器を使用して、毛髪を含まない皮膚の解凍済み乾燥片(ヒトまたはブタ)からの切片に孔をあけた(または、表面試験の場合、皮膚の切片をファルコン蓋中に入れる)。次いで皮膚のサンプルを2〜3mmの厚さにし、存在するすべての組織を除去する。次いで皮膚サンプルをエッペンドルフチューブ(タンパク質低結合性)に移し、結合の実証を行う(図7も参照のこと):
− PBS/0.05%Tween20で2回洗浄する。
− PBS中の1%BSA1mlを加え、穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で1時間インキュベートする。
− 上清を除去する。
− 0.05%Tween20を含むPBS中のKBD100μgを加える;穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で2時間インキュベートする。
− 上清を除去する。
− PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
− 穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、1mlのモノクローナルマウス抗タグ(His6またはHAまたは特異的KBD)抗体とペルオキシダーゼのコンジュゲート(0.05%Tween20を含むPBS中、1:2000)[Monoclonal AntipolyHistidine Peroxidase Conjugate, マウスで作成, 凍結乾燥粉末, Sigma]とともに室温で2〜4時間インキュベートする。
− PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
− ペルオキシダーゼ基質(1ml/エッペンドルフチューブ;組成は下記参照のこと)を加える。
− 青色に呈色するまで反応を進行させる(約90秒)。
− 100μlの2M HSOで反応を停止させる。
− 405nmでの吸収を測定した。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製):
0.1ml TMB溶液(DMSO中の42mM TMB)
+10ml基質バッファー(0.1M酢酸ナトリウムpH4.9)
+14.7μl H 3%濃度
【実施例10】
【0238】
実施例10:毛髪に対する結合(定量的)
他のタンパク質と比較しての毛髪に対するKBDの結合強度も同様に実証可能にするために、定量的アッセイを開発した(図7も参照のこと)。本試験では、まず毛髪をKBDとともにインキュベートし、過剰のKBDを洗い落とした。次いでKBDのHisタグを介して抗体−ペルオキシダーゼコンジュゲートをカップリングさせた。結合していない抗体−ペルオキシダーゼコンジュゲートを再度洗い落とした。結合した抗体−ペルオキシダーゼコンジュゲート[Monoclonal AntipolyHistidine Peroxidase Conjugate, マウスで作成, 凍結乾燥粉末, Sigma]は無色の基質(TMB)を有色生成物に変換することができ、405nmでの光度測定によってその生成物を測定することができる。吸収強度により、結合KBDまたは比較タンパク質の量が示される。選択された比較タンパク質は、例えば枯草菌由来のYaaDであり、本試験で必要であるので、それは検出用のHisタグを同様に有するものとした。Hisタグの代わりに、ペルオキシダーゼとコンジュゲートされている他の特異的抗体を使用することもできる。
【0239】
5mgの毛髪(ヒト)を5mm長の切片に切断し、エッペンドルフチューブ(タンパク質低結合性)に移して、結合の実証を行う:
− 脱脂のために1mlのエタノールを加える。
− 遠心し、エタノールを除去し、毛髪をHOで洗浄する。
− PBS中の1%BSA1mlを加え、穏やかに回旋運動させながら、室温で1時間インキュベートする。
− 遠心し、上清を除去する。
− 1mlのPBS/0.05%Tween20中の試験対象のケラチン結合性ドメイン(タグ(例えばHis、HA等)にカップリングされている)または対照タンパク質を加える;穏やかに回旋運動させながら4℃で16時間(または室温で少なくとも2時間)インキュベートする。
− 遠心し、上清を除去する。
− PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
− 穏やかに回旋運動させながら、1mlのモノクローナルマウス抗タグ(His6またはHA)抗体とペルオキシダーゼのコンジュゲート(PBS/0.05%Tween20中、1:2000)[Monoclonal AntipolyHistidine Peroxidase Conjugate, マウスで作成, 凍結乾燥粉末, Sigma]とともに室温で2〜4時間インキュベートする。
− PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
− ペルオキシダーゼ基質(1ml/エッペンドルフチューブ)を加える。
− 青色に呈色するまで反応を進行させる(約2分)。
− 100μlの2M HSOで反応を停止させる。
− 405nmでの吸収を測定する。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製):
0.1ml TMB溶液(DMSO中の42mM TMB)
+10mlの基質バッファー(0.1M酢酸ナトリウムpH4.9)
+14.7μl H 3%濃度
BSA=ウシ血清アルブミン
PBS=リン酸緩衝食塩水
Tween20=モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン, nは約20
TMB=3,5,3’,5’−テトラメチルベンジジン
【0240】
KBD−Bについて例示的に行った毛髪に対する結合試験では、比較タンパク質YaaDの明らかに不十分な結合性と比較して、KBD−Bの毛髪に対する結合性が大変優れていることが実証された:
【表6】

【0241】
実施例10a:KBD−Bと色素のカップリング
蛍光色素(Alexa Fluor 532, Molecular Probes/Invitrogen)をKBD−Bタンパク質にカップリングさせるため、以下のプロトコルによって、マレイン酸ジイミドリンカーを介してシステインのチオール基に色素をカップリングさせた。この反応を図8に示す。
【0242】
− 1mgのAlexa Fluor 532を150μlのPBSバッファー(pH7.0)に溶解した;その後、短時間遠心してすべての未溶解成分を除去した。
− 100μgのKBD−B(1mg/ml)に溶解させた色素10μlを加えた。
− 上記混合物を、アルミホイルで覆い、450pmのシェーカーで24℃、1時間インキュベートした。
− 10μlの1M DTTを加えて、未反応Alexa Fluor 532のマレイン酸ジイミド官能基を不活性化した。
− 450pm、24℃で30分間(アルミホイルで覆って)インキュベーションを行った。
【0243】
Alexa Fluor 532がカップリングされているKBD−Bの皮膚/毛髪に対する結合は、活性試験によって測定することができる(実施例9および10を参照のこと)。実施例9または10と同様に、皮膚または毛髪に結合しているKBD−B−Alexa Fluor 532カップリングは、毛髪に関しては蛍光顕微鏡下で(吸収:532nm/蛍光:590nmを用いて検出, 図9を参照のこと)、あるいは漂白済みの毛髪に関しては肉眼で、非常に容易に検出することができる。
【実施例11】
【0244】
実施例11:日中用エマルジョン中でのKBDの使用−O/W型
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 PEG-14ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 保存料
67.8 水(Aqua dem.)
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム, トコフェロール, レチノール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
【0245】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 PEG-14ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 保存料
63.8 水(Aqua dem.)
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム, トコフェロール, レチノール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
【0246】
調製:相AおよびBを別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。混合相AおよびBに相Cを加えて撹拌し、再度ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相Dを加え、相Eを使用してpHを約6.5に調整し、ホモジナイズし、撹拌しながら室温に冷却する。
注記:本製剤は保護ガスを用いずに調製する。酸素不透過性パッケージ、例えばアルミニウムチューブ中に詰める必要がある。
【実施例12】
【0247】
実施例12:日中用保護クリーム中でのKBDの使用−O/W型
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 PEG-14ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 保存料
68.6 水(Aqua dem.)
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
【0248】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 PEG-14ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 保存料
64.6 水(Aqua dem.)
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
【0249】
調製:相AおよびBを別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。混合相AおよびBに相Cを組み込み、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却する。相Dを加え、相Eを使用してpHを約6.5に調整し、ホモジナイズする。撹拌しながら室温に冷却する。
【実施例13】
【0250】
実施例13:フェイスクレンジングローション中でのKBDの使用−O/W型
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40硬化(hydrogenated)ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
C 1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
適量 保存料
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメトスルファート
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
60.7 水(Aqua dem.)
【0251】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40硬化ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリレーツコポリマーナトリウム
C 1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
適量 保存料
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメトスルファート
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
56.7 水(Aqua dem.)
【0252】
調製:相Aを溶解する。相Aに相Bを加えて撹拌する。混合相AおよびBに相Cを組み込む。相Dを溶解し、混合相A、BおよびCに加えて撹拌し、ホモジナイズする。その後、15分間撹拌する。
【実施例14】
【0253】
実施例14:デイリーケア用ボディースプレー中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 3.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェロール
0.3 ビサボロール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
59.2 アルコール
【0254】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 3.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェロール
0.3 ビサボロール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
55.2 アルコール
【0255】
調製:相Aの成分を計量し、透明になるまで溶解する。
【実施例15】
【0256】
実施例15:スキンケアジェル中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 3.6 PEG-40硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェロール
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
75.4 水(Aqua dem.)
C 0.8 トリエタノールアミン
【0257】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 3.6 PEG-40硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェロール
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
71.4 水(Aqua dem.)
C 0.8 トリエタノールアミン
【0258】
調製:透明になるまで相Aを溶解する。相Bを膨張させ、相Cで中和する。ホモジナイズした相Bに相Aを加えて撹拌し、ホモジナイズする。
【実施例16】
【0259】
実施例16:アフターシェーブローション中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 酢酸トコフェロール
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリレーツ/C10-30アクリル酸アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
63.5 水(Aqua dem.)
【0260】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 酢酸トコフェロール
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリレーツ/C10-30アクリル酸アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
59.5 水(Aqua dem.)
【0261】
調製:相Aの成分を混合する。相Bを溶解し、相Aに組み込み、ホモジナイズする。
【実施例17】
【0262】
実施例17:日焼け後用ローション中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 0.4 アクリレーツ/C10-30アクリル酸アルキルクロスポリマー
15.0 セテアリルエチルヘキサノアート
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェロール
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
63.2 水(Aqua dem.)
C 0.2 トリエタノールアミン
【0263】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 0.4 アクリレーツ/C10-30アクリル酸アルキルクロスポリマー
15.0 セテアリルエチルヘキサノアート
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェロール
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
59.2 水(Aqua dem.)
C 0.2 トリエタノールアミン
【0264】
調製:相Aの成分を混合する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。相Cで中和し、再度ホモジナイズする。
【実施例18】
【0265】
実施例18:日焼け止めローション中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 4.5 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェロール
4.0 ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアラート
B 3.5 セテアリルイソノナノアート
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
59.7 水(Aqua dem.)
D 1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン, プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
【0266】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 4.5 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェロール
4.0 ポリグリセリル-3メチルグルコースジステアラート
B 3.5 セテアリルイソノナノアート
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
55.7 水(Aqua dem.)
D 5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン, プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
【0267】
調製:相AおよびBの成分を別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。相Cを約80℃に加熱し、混合相AおよびBに加えて撹拌し、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相Dを加え、再度ホモジナイズする。
【実施例19】
【0268】
実施例19:日焼け止めローション中でのKBDの使用−O/W型
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
60.9 水(Aqua dem.)
D 1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン, プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
【0269】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
56.9 水(Aqua dem.)
D 5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン, プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
【0270】
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに加えて撹拌し、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、混合相AおよびBに加えて撹拌し、ホモジナイズする。約40℃に冷却し、相Dに加えて撹拌し、再度ホモジナイズする。
【実施例20】
【0271】
実施例20:日焼け止めローション中でのKBDの使用−O/W型
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 蜜ろう
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
56.3 水(Aqua dem.)
D 1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 保存料
【0272】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイ皮酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾアート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 蜜ろう
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
52.3 水(Aqua dem.)
D 5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 酢酸トコフェロール
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 保存料
【0273】
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに加えて撹拌し、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、混合相AおよびBに加えて撹拌し、ホモジナイズする。約40℃に冷却し、相Dに加えて撹拌し、再度ホモジナイズする。
【実施例21】
【0274】
実施例21:フットバルサム中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 セテアリルエチルヘキサノアート
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンファー
B 69.3 水(Aqua dem.)
適量 保存料
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェロール
D 1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼル抽出物
【0275】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 セテアリルエチルヘキサノアート
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンファー
B 65.3 水(Aqua dem.)
適量 保存料
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェロール
D 5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼル抽出物
【0276】
調製:相AおよびBの成分を別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相CおよびDを加え、その後、簡単にホモジナイズする。撹拌しながら室温に冷却する。
【実施例22】
【0277】
実施例22:ビサボロールを含むW/Oエマルジョン中でのKBDの使用
AI 1%:
% 成分(INCI)
A 6.0 PEG-7硬化ヒマシ油
8.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
55.6 水(Aqua dem.)
C 1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 酢酸トコフェロール
0.6 ビサボロール
【0278】
AI 5%:
% 成分(INCI)
A 6.0 PEG-7硬化ヒマシ油
8.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
51.6 水(Aqua dem.)
C 5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 酢酸トコフェロール
【0279】
調製:相AおよびBを別々に約85℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相Cを加え、簡単に再度ホモジナイズする。撹拌しながら室温に冷却する。
【0280】
特許を受けようとするケラチン結合性ドメインに関する製剤のリスト−ヘアケア
【実施例23】
【0281】
実施例23:セッティング剤を含むフォーム状コンディショナー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 10.0 PVP/VAコポリマー
0.2 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
0.2 セテアレス-25
0.5 ジメチコンコポリオール
適量 香油
10.0 アルコール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
68.1 水(Aqua dem.)
10.0 プロパン/ブタン
【0282】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 10.0 PVP/VAコポリマー
0.2 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
0.2 セテアレス-25
0.5 ジメチコンコポリオール
適量 香油
10.0 アルコール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
64.1 水(Aqua dem.)
10.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を計量してまとめ、すべての成分が溶解するまで撹拌し、容器に詰める。
【実施例24】
【0283】
実施例24:フォーム状コンディショナー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-4
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
適量 保存料
91.5 水(Aqua dem.)
6.0 プロパン/ブタン
【0284】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-4
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
適量 保存料
87.5 水(Aqua dem.)
6.0 プロパン/ブタン
【0285】
調製:相Aの成分を計量してまとめ、すべての成分が溶解するまで撹拌して、透明な溶液を得る。そして容器に詰める。
【実施例25】
【0286】
実施例25:フォーム状コンディショナー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-11
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
適量 保存料
91.5 水(Aqua dem.)
6.0 プロパン/ブタン
【0287】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-11
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
適量 保存料
87.5 水(Aqua dem.)
6.0 プロパン/ブタン
【0288】
調製:相Aの成分を計量してまとめ、すべての成分が溶解するまで撹拌して、透明な溶液を得る。そして容器に詰める。
【実施例26】
【0289】
実施例26:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 0.5 ラウレス-4
適量 香油
B 77.3 水(Aqua dem.)
10.0 ポリクオタニウム-28
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
【0290】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 0.5 ラウレス-4
適量 香油
B 73.3 水(Aqua dem.)
10.0 ポリクオタニウム-28
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
【0291】
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順に加えて溶解する。相Cを加えて容器に詰める。
【実施例27】
【0292】
実施例27:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 78.5 水(Aqua dem.)
6.7 アクリレーツコポリマー
0.6 AMP
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
【0293】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 74.5 水(Aqua dem.)
6.7 アクリレーツコポリマー
0.6 AMP
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
【0294】
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順に加えて溶解する。相Cを加えて容器に詰める。
【実施例28】
【0295】
実施例28:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2,0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 7.70 ポリクオタニウム-44
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 保存料
79.3 水(Aqua dem.)
C 10.0 プロパン/ブタン
【0296】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 7.70 ポリクオタニウム-44
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 保存料
75.3 水(Aqua dem.)
C 10.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を混合する。透明になるまで相Bの成分を溶解した後、相Aに相Bを加えて撹拌する。pHを6〜7に調整し、相Cを加えて容器に詰める。
【実施例29】
【0297】
実施例29:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.00 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 72.32 水(Aqua dem.)
2.00 VP/アクリレーツ/メタクリル酸ラウリルコポリマー
0.53 AMP
1.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
【0298】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.00 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 68.32 水(Aqua dem.)
2.00 VP/アクリレーツ/メタクリル酸ラウリルコポリマー
0.53 AMP
5.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
【0299】
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順に加えて溶解する。AおよびBの混合物に相Cを溶解した後、pHを6〜7に調整する。相Dを加えて容器に詰める。
【実施例30】
【0300】
実施例30:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.00 塩化セトリモニウム
適量 香油
B 67.85 水(Aqua dem.)
7.00 ポリクオタニウム-46
1.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
【0301】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.00 塩化セトリモニウム
適量 香油
B 63.85 水(Aqua dem.)
7.00 ポリクオタニウム-46
5.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
【0302】
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順に加えて溶解する。AおよびBの混合物中に相Cを溶解した後、pHを6〜7に調整する。相Dを加えて容器に詰める。
【実施例31】
【0303】
実施例31:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
85.5 水(Aqua dem.)
B 7.0 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0304】
スタイリングフォーム
AI 5%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
81.5 水(Aqua dem.)
B 7.0 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0305】
調製:相Aを溶解する。相Bを計量して相Aに加え、透明になるまで溶解する。pHを6〜7に調整し、相Cを加えて容器に詰める。
【実施例32】
【0306】
実施例32:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
92.0 水(Aqua dem.)
B 0.5 ポリクオタニウム-10
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0307】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
88.0 水(Aqua dem.)
B 0.5 ポリクオタニウム-10
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0308】
調製:相Aを溶解する。相Bを計量して相Aに加え、透明になるまで溶解する。pHを6〜7に調整し、相Cを加えて容器に詰める。
【0309】
実施例32:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
82.5 水(Aqua dem.)
B 10.0 ポリクオタニウム-16
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0310】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 適量 PEG-40硬化ヒマシ油
適量 香油
78.5 水(Aqua dem.)
B 10.0 ポリクオタニウム-16
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ヒドロキシエチルセチルジモニウムリン酸
適量 保存料
C 6.0 プロパン/ブタン
【0311】
調製:相Aを溶解する。相Bを計量して相Aに加え、透明になるまで溶解する。pHを6〜7に調整し、相Cを加えて容器に詰める。
【実施例33】
【0312】
実施例33:スタイリングフォーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 84.0 水(Aqua dem.)
2.0 キトサン
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
C 10.0 HFC 152 A
【0313】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメトスルファート
適量 香油
B 80.0 水(Aqua dem.)
2.0 キトサン
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
C 10.0 HFC 152 A
【0314】
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順に加えて溶解する。相Cを加えて容器に詰める。
【実施例34】
【0315】
実施例34:ケア用シャンプー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 30.0 ラウレス硫酸ナトリウム
6.0 ココアンホ酢酸ナトリウム
6.0 コカミドプロピルベタイン
3.0 ラウレス硫酸ナトリウム, ジステアリン酸グリコール, コカミドMEA, ラウレス-10
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
7.7 ポリクオタニウム-44
2.0 アモジメチコン
適量 香油
適量 保存料
1.0 塩化ナトリウム
43.3 水(Aqua dem.)
B 適量 クエン酸
【0316】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 30.0 ラウレス硫酸ナトリウム
6.0 ココアンホ酢酸ナトリウム
6.0 コカミドプロピルベタイン
3.0 ラウレス硫酸ナトリウム, ジステアリン酸グリコール, コカミドMEA, ラウレス-10
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水性液
7.7 ポリクオタニウム-44
2.0 アモジメチコン
適量 香油
適量 保存料
1.0 塩化ナトリウム
39.3 水(Aqua dem.)
B 適量 クエン酸
【0317】
調製:相Aの成分を混合し、溶解する。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
【実施例35】
【0318】
実施例35:シャワー用ジェル
AI 1%
% 成分(INCI)
A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 保存料
2.0 塩化ナトリウム
46.0 水(Aqua dem.)
B 適量 クエン酸
【0319】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 保存料
2.0 塩化ナトリウム
42.0 水(Aqua dem.)
B 適量 クエン酸
【0320】
調製:相Aの成分を混合し、溶解する。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
【実施例36】
【0321】
実施例36:シャンプー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 C12-15パレス-15スルホン酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
適量 香油
0.1 フィタントリオール
44.6 水(Aqua dem.)
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.3 ポリクオタニウム-10
1.0 パンテノール
適量 保存料
1.0 ラウレス-3
2.0 塩化ナトリウム
【0322】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 C12-15パレス-15スルホン酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
適量 香油
0.1 フィタントリオール
40.6 水(Aqua dem.)
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.3 ポリクオタニウム-10
1.0 パンテノール
適量 保存料
1.0 ラウレス-3
2.0 塩化ナトリウム
【0323】
調製:相Aの成分を混合し、溶解する。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
【実施例37】
【0324】
実施例37:シャンプー
AI 1%
% 成分(INCI)
A 15.00 コカミドプロピルベタイン
10.00 ココアンホ二酢酸二ナトリウム
5.00 ポリソルベート20
5.00 デシルグルコシド
適量 香油
適量 保存料
1.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.15 グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
2.00 ラウレス-3
58.00 水(Aqua dem.)
適量 クエン酸
B 3.00 ジステアリン酸PEG-150
【0325】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 15.00 コカミドプロピルベタイン
10.00 ココアンホ二酢酸二ナトリウム
5.00 ポリソルベート20
5.00 デシルグルコシド
適量 香油
適量 保存料
5.00 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
0.15 グアールヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
2.00 ラウレス-3
54.00 水(Aqua dem.)
適量 クエン酸
B 3.00 ジステアリン酸PEG-150
【0326】
調製:相Aの成分を計量し、溶解する。pHを6〜7に調整する。相Bを加え、約50℃に加熱する。撹拌しながら室温に冷却する。
【実施例38】
【0327】
実施例38:保湿性ボディーケアクリーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 セテアリルエチルヘキサノアート
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリルSE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ)種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール
B 5.0 プロピレングリコール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 保存料
65.5 水(Aqua dem.)
C 適量 香油
D 適量 クエン酸
【0328】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 セテアリルエチルヘキサノアート
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリルSE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ)種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール
B 5.0 プロピレングリコール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 保存料
61.5 水(Aqua dem.)
C 適量 香油
D 適量 クエン酸
【0329】
調製:相AおよびBを別々に約80℃に加熱する。相Bを簡単にプレホモジナイズした後、相Aに相Bを加えて撹拌し、再度ホモジナイズする。約40℃に冷却し、相Cを加え、再度十分にホモジナイズする。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
【実施例39】
【0330】
実施例39:保湿性ボディーケアクリーム
AI 1%
% 成分(INCI)
A 6.0 PEG-7硬化ヒマシ油
10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター(Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クオタニウム-18-ヘクトライト
B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 保存料
62.9 水(Aqua dem.)
C 適量 香油
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
【0331】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 6.0 PEG-7硬化ヒマシ油
10.0 セテアリルエチルヘキサノアート
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター(Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クオタニウム-18-ヘクトライト
B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 保存料
58.9 水(Aqua dem.)
C 適量 香油
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
【0332】
調製:相AおよびBを別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相Cを加え、再度ホモジナイズする。撹拌しながら室温に冷却する。
【実施例40】
【0333】
実施例40:メイクアップ液−O/W型
AI 1%
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 セテアリルエチルヘキサノアート
0.2 ジメチコン
B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 保存料
61.9 水(Aqua dem.)
C 0.1 ビサボロール
1.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
【0334】
AI 5%
% 成分(INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 セテアリルエチルヘキサノアート
0.2 ジメチコン
B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 保存料
57.9 水(Aqua dem.)
C 0.1 ビサボロール
5.0 約5%ケラチン結合性ドメイン有効成分を含む水溶液
適量 香油
D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
【0335】
調製:相AおよびBを別々に約80℃に加熱する。相Aに相Bを加えて撹拌し、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃に冷却し、相CおよびDを加え、再度十分にホモジナイズする。撹拌しながら室温に冷却する。
【実施例41】
【0336】
実施例41
以下の典型的な製剤で使用した有効成分は、5重量%のケラチン結合性ドメインまたはケラチン結合性エフェクター分子の水溶液であった。以下のデータは重量に基づく割合である。
【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【0337】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【0338】

【表15】

【0339】

【表16】

【0340】

【表17】

【0341】

【表18】

【0342】

【表19】

【0343】

【0344】

【表20】

【表21】

【0345】

【表22】

【0346】

【表23】

【0347】

【表24】

【表25】

【0348】

【表26】

【0349】

【表27】

【表28】

【0350】

【表29】

【図面の簡単な説明】
【0351】
【図1−1】デスモプラキンとプレクチンのアミノ酸配列のアライメントである。
【図1−2】デスモプラキンタンパク質の構造に関するデータである。
【図1−3】デスモプラキン翻訳物の構造を表す模式図である。
【図2−1】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−2】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−3】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−4】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−5】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−6】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−7】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−8】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−9】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−10】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−11】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−12】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−13】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−14】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−15】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−16】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図2−17】デスモプラキンアミノ酸配列のアライメントである。
【図3】ケラチン結合性ドメインB発現用のpQE30−KBD−Bのベクターマップである。
【図4】ケラチン結合性ドメインB発現用のpLib15のベクターマップである。
【図5】ケラチン結合性ドメインB発現用のpLib16のベクターマップである。
【図6】ケラチン結合性ドメインB発現用のpLib19のベクターマップである。
【図7】定量的KBD活性試験について表す模式図である。
【図8】Alexa Fluor 532色素とKBD−Bのシステインチオール基とのカップリングについて表す模式図である。
【図9】a)ヒト毛髪にカップリングしたKBD−B−Alexa Fluor 532の蛍光顕微鏡写真である。b)毛髪+Alexa Fluor 532の比較対照である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種類のケラチン結合性ポリペプチド配列(i)を、化粧品に適合可能な媒体中に含んでなる、ケラチン含有物を処理するための化粧用組成物。
【請求項2】
前記ポリペプチド配列(i)が、ヒト毛髪ケラチン、爪ケラチン、または皮膚ケラチンに対して結合親和性を有する、請求項1に記載の化粧用組成物。
【請求項3】
前記ポリペプチド配列(i)が、以下のポリペプチド配列:
(a) 配列番号1、2193−2481位のポリペプチド配列
(b) 配列番号1、2606−2871位のポリペプチド配列
(c) (a)と比較して、最大60%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
(d) (b)と比較して、最大50%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
のうち少なくとも1つを含み、ここで、ポリペプチド配列(c)または(d)のケラチン結合性が、実施例9もしくは10のものと同様の試験において測定した場合にポリペプチド配列(a)または(b)により示される値の少なくとも10%に相当する、請求項1に記載の化粧用組成物。
【請求項4】
前記ポリペプチド配列(i)を、0.01〜30重量%の量で含んでなる、請求項1に記載の化粧用組成物。
【請求項5】
前記ポリペプチド配列(i)の他に、少なくとも1種類の化粧用有効成分を含んでなる、請求項1に記載の化粧用組成物。
【請求項6】
前記化粧用有効成分が、天然または合成ポリマー、顔料、保湿剤、油、ワックス、酵素、鉱物、ビタミン、日焼け止め、色素、香料、酸化防止剤および保存料からなる群より選択される、請求項5に記載の化粧用組成物。
【請求項7】
毛髪のくし通りを改善するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧用組成物の使用。
【請求項8】
毛髪のセットを改善するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧用組成物の使用。
【請求項9】
皮膚に対するコンディショニング効果のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧用組成物の使用。
【請求項10】
皮膚、爪および毛髪の化粧用組成物を調製するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧用組成物の使用。
【請求項11】
少なくとも1種類のケラチン結合性ポリペプチド配列(i)を、製薬上適合可能な媒体中に含んでなる、ケラチン含有物を処理するための医薬組成物。
【請求項12】
(i) ケラチンに対して結合親和性を有する、少なくとも1種類のポリペプチド配列
(ii) ポリペプチド配列(i)と天然には連結していない、エフェクター分子
からなる、ケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項13】
前記ポリペプチド配列(i)が、ヒト毛髪、爪または皮膚のケラチンに対して結合親和性を有する、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項14】
前記ポリペプチド配列(i)が、以下のポリペプチド配列:
(a) 配列番号1、2269−2508位のポリペプチド配列
(b) 配列番号1、2606−2871位のポリペプチド配列
(c) (a)と比較して、最大70%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
(d) (b)と比較して、最大70%のアミノ酸において改変されているポリペプチド配列
のうち少なくとも1つ以上を含み、ここで、ポリペプチド配列(c)または(d)のケラチン結合性が、実施例9もしくは10に記載のアッセイにおいて測定した場合にポリペプチド配列(a)または(b)により示される値の少なくとも10%に相当する、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項15】
前記エフェクター分子(ii)がポリペプチド配列を含有する、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項16】
前記エフェクター分子(ii)が酵素活性を有する、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項17】
前記エフェクター分子(ii)が色素または色素成分である、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項18】
前記エフェクター分子(ii)がUV吸収剤である、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項19】
前記エフェクター分子(ii)が酸化防止剤である、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項20】
前記エフェクター分子(ii)がカロテノイドである、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項21】
前記エフェクター分子(ii)が、殺菌剤、殺虫剤または殺生物剤である、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項22】
前記エフェクター分子(ii)がビタミンまたはプロビタミンである、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項23】
皮膚、爪および毛髪の化粧用組成物を製造するための、請求項12に記載のケラチン結合性エフェクター分子の使用。
【請求項24】
エフェクター分子(ii)が、共有結合により前記ポリペプチド配列(i)と結合している、請求項12〜14のいずれか1項に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項25】
前記エフェクター分子(ii)が、(i)および(ii)に既に存在する2つの化学官能基を利用して、前記ポリペプチド(i)の側鎖、C末端またはN末端の官能基に共有結合している、請求項12〜14または24のいずれか1項に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項26】
1種類以上のエフェクター分子(ii)が、少なくとも二官能性のリンカーにより、前記ポリペプチド(i)の側鎖、C末端またはN末端の官能基に共有結合している、請求項12〜14または24のいずれか1項に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項27】
エフェクター分子(ii)とポリペプチド(i)との間にスペーサーエレメントが組み込まれている、請求項12〜14、22または26のいずれか1項に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項28】
エフェクター分子(ii)とポリペプチド(i)との間に、プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼまたはヒドロラーゼに対する潜在的切断部位を有する、請求項26または27に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項29】
エフェクター分子(ii)とポリペプチド(i)との融合タンパク質の精製を容易にするさらなるポリペプチド配列を有する、請求項26、27または28のいずれか1項に記載のケラチン結合性エフェクター分子。
【請求項30】
請求項3に記載のケラチン結合性ポリペプチド配列(i)の調製方法。
【請求項31】
請求項14に記載のケラチン結合性エフェクター分子の調製方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図2−4】
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【図2−5】
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【図2−6】
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【図2−7】
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【図2−8】
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【図2−9】
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【図2−10】
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【図2−11】
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【図2−12】
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【図2−13】
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【図2−14】
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【図2−15】
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【図2−16】
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【図2−17】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−500301(P2008−500301A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513787(P2007−513787)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005599
【国際公開番号】WO2005/115306
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】