説明

ケーブルクランプ

【課題】 本発明はケーブルクランプに係り、光ケーブル配線の自由度及び配線性、並びに電子部品実装の自由度ひいては設計の自由度を向上させたケーブルクランプを提供することを目的とする。
【解決手段】 クランプ部と当該クランプ部の下部に形成されたスナップ部とからなり、前記クランプ部は、ヒンジを介して連結された蓋体の開閉操作で当該クランプ部内に光ケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、前記蓋体の上部に台座を形成するとともに、当該台座に、クランプ部とスナップ部とからなる別のケーブルクランプを取り付け可能な取付部を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置など電子部品を搭載する電子機器に使用するケーブルクランプに係り、主として通信装置などの電子パッケージの光ケーブル配線(光ファイバ配線)の固定を容易に行うことができるケーブルクランプに関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置は、社会的にも情報インフラとして重要な役目をもっており、長期に亘り安定して性能を維持できることが要求され、長期安定稼働が要求されている。
【0003】
今日、通信装置は画像信号などの大容量データの増大とともに、構成する電子回路は高密度の実装をしている。通信装置の電子パッケージ上には光デバイスを搭載しており、多数の電子部品とともに光ケーブルの収容処理を行うものが多くなってきている。
【0004】
このため、プリント配線板上に、多くの電子部品とともに光ケーブルの配線をしなければならず、従来、光ケーブルの配線には、図11の如くプリント配線板1上の電子部品3、5に干渉しないルートに合成樹脂製のケーブルクランプ7を複数配置して、各ケーブルクランプ7に光ケーブル9を保持、固定している。
【0005】
図12乃至図14に示すようにケーブルクランプ7は、フレーム枠体状に形成された正面視矩形状のクランプ部11と、当該クランプ部11の下部に一体形成されたスナップ部13とで構成されている。
【0006】
クランプ部11は、平面視矩形状の取付基台15の両端から上方に延設された一対のケーブル保持片17、19と、一方のケーブル保持片19にヒンジ21を介して連結された蓋体23とで構成されている。そして、蓋体23の自由端側の先端にフック25が形成され、他方のケーブル保持片17の先端に当該フック25が係合する係合部(図示せず)が設けられており、ヒンジ21を中心とする蓋体21の上下方向(図14中、矢印方向)の開閉操作で、クランプ部11内に光ケーブル9を保持、固定できるようになっている。
【0007】
従来周知のようにスナップ部13は、取付基台15の裏面に突設された1本のスナップ支柱27と、当該スナップ支柱27と取付基台15との連接部から斜め下向きに突設された一対の弾性支持片29と、スナップ支柱27の頭部(先端)に形成された一対の弾性片31とで構成され、弾性片31は斜め上向きに突出している。尚、弾性片31と前記弾性支持片29との機能は周知の通りである。
【0008】
そして、スナップ支柱27の基部に、プリント配線板1に形成された平面視円形状のケーブルクランプ取付穴(以下、「取付穴」という)に挿着される円柱状の回転挿着部33が設けられており、プリント配線板1に実装されたケーブルクランプ7が当該挿着部33で回転して、どの方向にも容易に向きを変えることができるようになっている。
【0009】
このように、光ケーブル9のルートを強制するため、図11に示すように所定のケーブルルートに沿ってプリント配線板1に平面視円形状の取付穴を設け、各取付穴にケーブルクランプ7(スナップ部13)を挿着して円形に配置し、各ケーブルクランプ7に光ケーブル9を巻回して余長処理を行っている。
【0010】
しかし、プリント配線板1上にケーブルクランプ7を配置するに当たり、電子部品3、5、特に高発熱の電子部品(以下、「高発熱部品」という)に光ケーブル9が干渉して光ケーブル9を損傷しないようにケーブルクランプ7の位置を決めて配置しなければならないため、ケーブルクランプ7の配置に制限があり、また、高発熱部品の搭載にも制限があった。
【0011】
同様に、搭載高が高い電子部品がある場合にも、この電子部品と光ケーブル9が干渉しないようにケーブルクランプを配置しなければならず、ケーブルクランプ7や電子部品の搭載に制限があった。
【0012】
更に、光ケーブル9の配線先が異なる場合、図11の如く配線ルートを分けるために複数本の光ケーブル9を使用するが、このように複数本の光ケーブル9を使用すると、光ケーブル9同士が同じケーブルクランプ7(クランプ部11)に収容されることになるため配線作業性が劣り、また、光ケーブル9同士が輻輳して絡み易くなる欠点もあった。特に、直径0.25Φmmの極細ケーブルは、ケーブル同士の輻輳が更に発生し易く、製造組み立ての効率を阻害する一因となっている。
【0013】
また、特許文献1には、図15及び図16に示すように断面H状に形成した支柱部分35に、同一のケーブルクランプ37のスナップ部39を連結可能として、設計変更や機能追加などでケーブルの本数が増加した場合に、パネル41等の取付対象物にケーブルクランプ37の取付穴43を更に設けることなく、簡単により多くのケーブルをクランプ部45で保持できるようにしたケーブルクランプ37が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2001−7564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、前記ケーブルクランプ37は、支柱部分35に他のケーブルクランプ37のスナップ部39を連結して、ケーブルクランプ37をパネル41に沿って水平方向に展開していくもので、前記ケーブルクランプ7と同様、パネル41上に搭載高が高い電子部品や高発熱部品がある場合に対応できず、ケーブルクランプ37やケーブルの配置に制限が生じる。
【0016】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、上述の如き不具合を解消し、光ケーブル配線の自由度及び配線性、並びに電子部品実装の自由度ひいては設計の自由度を向上させたケーブルクランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、クランプ部と当該クランプ部の下部に形成されたスナップ部とからなり、前記クランプ部は、ヒンジを介して連結された蓋体の開閉操作で当該クランプ部内に光ケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、前記蓋体の上部に台座を形成するとともに、当該台座に、クランプ部とスナップ部とからなる別のケーブルクランプを取り付け可能な取付部を設けたことを特徴とする。
【0018】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のケーブルクランプにおいて、前記取付部は、台座の中央から蓋体に亘って設けられた平面視円形状の取付穴で、前記スナップ部は、当該取付穴に回転可能に取り付く回転挿着部が設けられていることを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のケーブルクランプにおいて、前記台座は、平面視円形状に形成されていることを特徴とする。
【0019】
また、請求項4に係る発明は、クランプ部と当該クランプ部の下部に形成されたスナップ部とからなり、前記クランプ部は、ヒンジを介して連結された蓋体の開閉操作で当該クランプ部内に光ケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、前記蓋体を台座状に形成するとともに、当該蓋体に、クランプ部とスナップ部とからなる別のケーブルクランプを取り付け可能な取付部を設けたことを特徴とする。
【0020】
そして、請求項5に係る発明は、請求項4に記載のケーブルクランプにおいて、前記取付部は、蓋体の中央に設けられた平面視円形状の取付穴で、前記スナップ部は、当該取付穴に回転可能に取り付く回転挿着部が設けられていることを特徴とし、請求項6に係る発明は、請求項5に記載のケーブルクランプにおいて、前記蓋体は、平面視円形状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
各請求項に係る発明によれば、ケーブルルートに例えば高発熱部品の電子部品が実装されていても、上下2段に取り付けたケーブルクランプを用いて、光ケーブルを位置の高い上段のケーブルクランプのクランプ部で保持、固定することで、電子部品と触れさせずに光ケーブルを余長処理することが可能になるため、従来に比し光ケーブル配線の自由度が向上するとともに、ケーブルクランプの下方及び近傍に高発熱部品の実装ができるため、設計の自由度が向上する利点を有する。
【0022】
また、ケーブルクランプを上下2段に取り付けた場合、上段と下段の夫々のクランプ部で光ケーブルを固定することができるため、配線先毎に分けて独立に光ケーブル配線をすることができ、従来に比し光ケーブル配線の自由度が向上する利点を有する。
【0023】
更に、請求項2及び請求項5に係る発明によれば、ケーブルクランプを上下2段にして使用したときに、上段のケーブルクランプの向きを回転させることができるため、下段側のケーブルルートとは独立したケーブルルートを作ることが可能となって、光ケーブルの配線性が向上する利点を有する。
【0024】
そして、請求項3及び請求項6に係る発明によれば、台座を平面視円形状に形成することで、上段のケーブルクランプをいかなる方向にも回転させることができるし、台座を例えば平面視正方形状とした場合に比し設置面積を少なくすることができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第一実施形態に係るケーブルクランプの使用例を示す説明図である。
【図2】ケーブルクランプの斜め上方からの斜視図である。
【図3】ケーブルクランプの斜め下方からの斜視図である。
【図4】ケーブルクランプの正面図である。
【図5】ケーブルクランプの台座に別のケーブルクランプを取り付けた使用例の斜め上方からの斜視図である。
【図6】ケーブルクランプの台座に別のケーブルクランプを取り付けた使用例の正面図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係るケーブルクランプの斜め上方からの斜視図である。
【図8】ケーブルクランプの斜め下方からの斜視図である。
【図9】ケーブルクランプの正面図である。
【図10】本発明の第三実施形態に係るケーブルクランプの斜め下方からの斜視図である。
【図11】従来のケーブルクランプの使用例を示す説明図である。
【図12】ケーブルクランプの斜め下方からの斜視図である。
【図13】ケーブルクランプの斜め上方からの斜視図である。
【図14】ケーブルクランプの正面図である。
【図15】従来のケーブルクランプの斜め上方からの斜視図である。
【図16】ケーブルクランプの使用例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の第一実施形態に係るケーブルクランプの使用例を示し、図中、51はプリント配線板、53、55はプリント配線板51に実装された電子部品で、図示しないがプリント配線板51にはその他の多くの電子部品が実装されており、電子部品53、55は、図示しないその他の電子部品に比し搭載高が高い高発熱部品である。
【0028】
そして、プリント配線板51上に、本実施形態に係る複数のケーブルクランプ57を介して配線先の異なる3本の光ケーブル59、61、63が円形に余長処理されている。
【0029】
図2乃至図6はケーブルクランプ57の詳細を示し、本実施形態のケーブルクランプ57は、図12のケーブルクランプ7と同様、フレーム枠体状に形成された正面視矩形状のクランプ部65と、当該クランプ部65の下部に一体形成されたスナップ部67とを備え、クランプ部65は、平面視矩形状に形成された取付基台69の両端から上方に延設された一対のケーブル保持片71、73と、一方のケーブル保持片73にヒンジ75を介して連結された蓋体77とで構成されている。
【0030】
そして、蓋体77の先端にフック79が形成され、他方のケーブル保持片69の先端に当該フック77が係合する係合部(図示せず)が設けられており、ヒンジ75を介した蓋体77の上下方向(図4中、矢印方向)の開閉操作で、クランプ部65内に光ケーブル59、61、63が保持、固定できるようになっている。
【0031】
また、スナップ部67も、図12のスナップ部13と同様、取付基台69の裏面に突設された1本のスナップ支柱81と、当該スナップ支柱81と取付基台69との連接部から斜め下向きに突設された一対の弾性支持片83と、スナップ支柱81の頭部(先端)に形成された一対の弾性片85とで構成され、弾性片83は斜め上向きに突出している。そして、スナップ支柱81の基部に、プリント配線板51に形成された平面視円形状の取付穴に挿着される円柱状の回転挿着部87が設けられており、プリント配線板51に実装されたケーブルクランプ57が取付穴に挿着された回転挿着部87で回転して、ケーブルクランプ57がどの方向にも容易に向きを変えることができるようになっている。
【0032】
そして、本実施形態に係るケーブルクランプ57は、前記蓋体77の上部中央に、当該蓋体77の幅寸法よりも大径な平面視円形状の台座89を一体形成したことを特徴とする。
【0033】
図2乃至図4に示すように台座89は蓋体77の肉厚と略同一の肉厚とされている。そして、台座89の中央が蓋体77の中央と一致しており、台座89の中央から蓋体77に亘って上下方向に平面視円形状の取付穴91が設けられている。
【0034】
取付穴91は、プリント配線板51に形成された取付穴と同一径とされている。そして、図5及び図6に示すように取付穴91に、別のケーブルクランプ57のスナップ支柱81を上方から挿入して回転挿着部87を挿着すると、一対の弾性支持片83と一対の弾性片85とで台座89と蓋体77が上下から挟持されて、台座89上に別のケーブルクランプ57がスタック状に取り付くようになっている。
【0035】
そして、台座89は平面視円形状に形成されているため、図5に示すように上下2段にケーブルクランプ57を積み重ねてプリント配線板51に実装すると、矢印で示すように上のケーブルクランプ57が取付穴91に挿着された回転挿着部87で回転して、どの方向にも容易に向きを変えることができるようになっている。
【0036】
本実施形態に係るケーブルクランプ57はこのように構成されており、次に、ケーブルクランプ57を用いた光ケーブル59、61、63の配線方法を説明する。
【0037】
既述したように従来では、例えばプリント配線板上に複数の電子部品を実装し、複数の配線先毎に複数本の光ケーブルを配線する場合、光ケーブルの損傷を防ぐため、高発熱部品に光ケーブルが干渉しないようにケーブルクランプの位置を決め、また、搭載高の高い電子部品を避けてケーブルクランプの位置を決めていた。この結果、ケーブルクランプや電子部品の搭載に制限があった。
【0038】
しかし、図5及び図6に示すように本実施形態に係るケーブルクランプ57は、台座89上に別のケーブルクランプ57をスタック状に取り付けることができるため、図1に示すように上下2段の上段のケーブルクランプ57のクランプ部65に光ケーブル63を配線することで、搭載高が高く発熱部品である電子部品53、55と干渉することなく、これらの上方に光ケーブル配線が可能となる。そして、電子部品53、55と干渉しないケーブルルートには、単品のケーブルクランプ57を使用することで光ケーブル配線が可能となる。
【0039】
従って、図1に示すように3つの配線先A、B、C毎に光ケーブル59、61、63を配線する場合、ケーブルルートのプリント配線板57上に電子部品53、55が実装されているか、ケーブルルートが電子部品53、55の近くであるか否かなどに応じて、プリント配線板57にケーブルクランプ57を単品、または図5の如くケーブルクランプ57を上下2段に取り付けて実装していけばよい。
【0040】
そして、取付穴に単品で、或いは上下2段にして取り付けた各ケーブルクランプ57を、夫々、回転挿着部87で回転させてクランプ部65を所定の向きに調整し乍ら、配線先A、B、C毎に各ケーブルクランプ57の蓋体77を開放して、クランプ部65に光ケーブル59、61、63を保持、固定していけばよく、台座89は平面視円形状に形成されているため、作業者は上下2段に取り付くケーブルクランプ57の上段のケーブルクランプ57の向きをどの方向にも自由に変えることができる。そして、図1に示すように配線先Cのケーブルルートに電子部品53、55がプリント配線板57に実装されているため、上下2段に取り付けた4個のケーブルクランプ57の上段のケーブルクランプ57のクランプ部65に光ケーブル63を保持させていけば、電子部品53、55に干渉することなくこれらの上方に光ケーブル63を円形状に余長処理することができる。
【0041】
また、図1に示すように配線先A、Bの光ケーブル配線は、夫々、単品で取り付けた2個のケーブルクランプ57と、上下2段に取り付けた2個のケーブルクランプ57の下段のケーブルクランプ57のクランプ部65に光ケーブル59、61を保持させることで、配線先A、B毎に独立して光ケーブル59、61を円形状に余長処理することができる。
【0042】
このように本実施形態は、ケーブルクランプ57のクランプ部65の蓋体77の上部に台座89を設けるとともに、当該台座89に取付穴91を設けて別のケーブルクランプ57を回転可能にスタック搭載できるようにしたことを特徴とする。
【0043】
従って、本実施形態によれば、ケーブルルートに電子部品53、55が実装されていても、上下2段に取り付けたケーブルクランプ57を用いて、光ケーブル63を位置の高い上段のケーブルクランプ57のクランプ部65で保持、固定することで、電子部品53、55と触れさせずに光ケーブル63を余長処理することが可能になるため、従来に比し光ケーブル配線の自由度が向上するとともに、ケーブルクランプ57の下方及び近傍に高発熱部品の実装ができるため、設計の自由度が向上する利点を有する。
【0044】
また、ケーブルクランプ57を上下2段に取り付けた場合、上段と下段の夫々のクランプ部65で光ケーブル59、61、63を固定することができるため、配線先毎に分けて独立に光ケーブル配線をすることができ、従来に比し光ケーブル配線の自由度が向上する利点を有する。
【0045】
更にまた、本実施形態は、ケーブルクランプ57を上下2段にして使用したときに、上段のケーブルクランプ57の向きを回転させることができるため、下段側のケーブルルートとは独立したケーブルルートを作ることが可能となって、光ケーブルの配線性が向上する利点を有する。しかも、本実施形態は台座89を平面視円形状に形成したため、上段のケーブルクランプ57をいかなる方向にも回転させることができるし、台座を例えば平面視正方形状とした場合に比し設置面積を少なくすることができる利点を有する。
【0046】
尚、前記実施形態は、図1及び図5に示すようにケーブルクランプ57を上下2段に取り付けて使用した場合について説明したが、本実施形態のケーブルクランプは、例えば電子パッケージなどの仕様に応じ3段以上に積み重ねて使用することも可能である。
【0047】
このような場合には、図7乃至図10に示すようにスナップ支柱81と取付基台69との連接部から斜め下向きに4枚の弾性支持片83を四方に突設してもよく、この第二実施形態に係るケーブルクランプ93によれば、スナップ部67-1の補強を図ることができる。
【0048】
また、図2のケーブルクランプ57は、蓋体77の上部中央に平面視円形状の台座89を一体形成したが、図10に示すように蓋体77-1自体を平面視円形状の台座として、その中央に取付穴91を設けてもよい。
【0049】
而して、この第三実施形態に係るケーブルクランプ95によっても、図2のケーブルクランプ57と同様、所期の目的を達成することが可能であり、また、このケーブルクランプ95によれば、ケーブルクランプ95自体の高さを抑えることができる利点を有する。
【0050】
更に、図1の実施形態ではプリント配線板に実装するケーブルクランプ57について説明したが、本実施形態はプリント配線板に実装するケーブルクランプに限定されない。例えば、従来、ラックに搭載された通信装置の筐体上に配置されて、外部からの光ケーブルを筐体内に引き込む際に使用される板金にケーブルクランプが使用されているが、当該板金に前記ケーブルクランプ57、93、95を使用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0051】
51 プリント配線板
53、55 電子部品
57、93、95 ケーブルクランプ
59、61、63 光ケーブル
65、65-1 クランプ部
67、67-1 スナップ部
69 取付基台
71、73 ケーブル保持片
75 ヒンジ
77、77-1 蓋体
79 フック
81 スナップ支柱
83 弾性支持片
85 弾性片
87 回転挿着部
89 台座
91 取付穴


【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランプ部と当該クランプ部の下部に形成されたスナップ部とからなり、
前記クランプ部は、ヒンジを介して連結された蓋体の開閉操作で当該クランプ部内に光ケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、
前記蓋体の上部に台座を形成するとともに、当該台座に、クランプ部とスナップ部とからなる別のケーブルクランプを取り付け可能な取付部を設けたことを特徴とするケーブルクランプ。
【請求項2】
前記取付部は、台座の中央から蓋体に亘って設けられた平面視円形状の取付穴で、前記スナップ部は、当該取付穴に回転可能に取り付く回転挿着部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルクランプ。
【請求項3】
前記台座は、平面視円形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブルクランプ。
【請求項4】
クランプ部と当該クランプ部の下部に形成されたスナップ部とからなり、
前記クランプ部は、ヒンジを介して連結された蓋体の開閉操作で当該クランプ部内に光ケーブルを保持するケーブルクランプにおいて、
前記蓋体を台座状に形成するとともに、当該蓋体に、クランプ部とスナップ部とからなる別のケーブルクランプを取り付け可能な取付部を設けたことを特徴とするケーブルクランプ。
【請求項5】
前記取付部は、蓋体の中央に設けられた平面視円形状の取付穴で、前記スナップ部は、当該取付穴に回転可能に取り付く回転挿着部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のケーブルクランプ。
【請求項6】
前記蓋体は、平面視円形状に形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のケーブルクランプ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−244817(P2012−244817A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113840(P2011−113840)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000237662)富士通テレコムネットワークス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】