説明

ケーブル延線工法及び延線工具

【課題】ケーブル延線工事が安全でスムーズに行え、作業員の数も少なくて済み、コストを低減できるケーブル延線工法。
【解決手段】一端がラッパ状に開口した筒体1にこれを吊るすフック5を設け、前記筒体1の外周に支持ベルト6の一端を取付け、当該支持ベルト6にコイル状ハンガ7を取付け、当該コイル状ハンガ7は、伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせて支持ベルト6に固定し、この支持ベルト6の他端をドラム架台8に接続し、前記フック5を柱上のメッセンジャーワイヤ10に引っ掛け、前記メッセンジャーワイヤ10箇所からリードワイヤを前記筒体1に挿入し、コイル状ハンガ7内を通してドラム箇所まで引き下げ、そこで、ドラムに巻き付けたドロップケーブルBの一端と接続し、柱上側から前記リードワイヤ及びドロップケーブルBを引張り、メッセンジャーワイヤ10に沿って延線する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主に幹線ケーブルから分岐して各通信需要家へ引き込むケーブル、電力ケーブル、その他のケーブルの延線工法及び延線工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報通信ネットワークの構築手段として光ケーブルがデータセンター等から各通信需要家に接続される。具体的には、特許文献1に示すように、幹線の光ケーブルから分岐して、各通信需要家への引き込みにはドロップケーブルが用いられている。
【0003】
この幹線の光ケーブルは柱上に架設されており、この架設された光ケーブルの接続箇所から通信需要家である家庭の脇までメッセンジャーワイヤにらせん状ハンガ等を介して吊り下げられるドロップケーブルを延線する工事が行われている。
【0004】
この延線工事は、図16に示すように、電柱付近の地上にドラム100を設置し、柱上101からリードワイヤを地上に下ろし、当該リードワイヤの先端を、ドラム100に巻き付けてあるドロップケーブル102の先端と接続し、柱上101からこのリードワイヤ及びこれに続くドロップケーブル102を引き上げる。そして、各電柱間に予め架設されたメッセンジャーワイヤ103に設けたらせん状ハンガ104内を通して、当該ドロップケーブル102を所定箇所まで延線する。そして、通信需要家105に引き込む。また、他端は幹線と接続する。
【0005】
【特許文献1】特開2010−8771号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この工事においては、ドロップケーブル102がドラム100からいったん引き出されると、柱上101側でケーブルの引き出しを緩めても、ドラム100の回転慣性でドロップケーブルがそのままドラム100から出て行ってしまう(バックラッシュ)。また、ドロップケーブル102がドラム100と電柱の間でバタつく。また、ドロップケーブル102が垂れ下がり、歩行者、車両に引っかかり公衆災害に発展するおそれがある。また、工事は住宅街の場合が多く、ドロップケーブル102の立ち上げ箇所は樹木や、軒先、その他の障害物がある箇所もあり、前記リードワイヤやドロップケーブル102がこれらに引っかかる恐れもある。
【0007】
従って、作業員106を各電柱の柱上101及び地上のドラム100箇所にも夫々複数人を配置しなければならず、また、障害物を避けた場所で行わなければならず、手間や人員も多く必要とし、工事が迅速に行えず、コスト高となっている。
【0008】
そこで、この発明は、これらの従来技術に鑑み、上述の工事やその他のケーブル延線工事が安全でスムーズに行え、作業員の数も少なくて済み、コストを低減できるケーブル延線工法及びその延線工具を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、電柱間にメッセンジャーワイヤを架設した箇所に、地上からケーブルを当該電柱間に延線する工法において、一端がラッパ状に開口した筒体にこれを吊るす係止具を設け、前記筒体の外周に支持ベルトの一端を取付け、当該支持ベルトにコイル状ハンガを取付け、当該コイル状ハンガは、コイル状ハンガの伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせた支持ベルトに固定し、この支持ベルトの他端を地上に設置したドラム架台のフレームに接続し、前記係止具を前記メッセンジャーワイヤに引っ掛けて係止し、地上側で前記支持ベルトの長さを調整し、前記メッセンジャーワイヤ箇所からリードワイヤを前記筒体のラッパ状の開口部から挿入し、コイル状ハンガ内を通してドラム箇所まで引き下げ、そこで、ドラムに巻き付けたケーブルの一端と接続し、柱上側から前記リードワイヤ及びこれに続くケーブルを引張り、メッセンジャーワイヤに沿ってケーブルを延線する工法とした。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ドラム架台のフレームに支持したベルト長さ調節器を設け、当該ベルト長さ調節器に前記支持ベルトの他端を通して、当該支持ベルトの長さを前記ベルト長さ調節器によって調整するケーブル延線工法とした。
【0011】
また、請求項3の発明は、一端がラッパ状に開口した筒体を設け、この筒体の外周に、筒体の外周にほぼ沿って折れ曲がった取付け金具を固定して設け、当該取付け金具に、前記筒体を吊るす係止具を設け、前記取付け金具の端部に支持ベルトの一端を取付け、また、前記取付け金具にコイル状ハンガの一端を取付け、当該コイル状ハンガは、コイル状ハンガの伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせた前記支持ベルトに固定した、延線工具とした。
【0012】
また、請求項4の発明は、前記支持ベルトの他端に、当該支持ベルトの長さを調整して固定する、ベルト長さ調節器を設け、当該調節器はドラム架台のフレームに固定する手段を設けた、請求項3に記載の延線工具とした。
【0013】
また、請求項5の発明は、前記筒体は、多数のリングを折り曲げ自在に接続した構成である、請求項3又は4に記載の延線工具とした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明及び請求項3の発明を用いた延線工法では、メッセンジャーワイヤからドラムまでの間にコイル状ハンガを設け、このコイル状ハンガ内を延線するケーブルを通すため、コイル状ハンガにより内部を通るケーブルを保護するとともに、コイル状ハンガ内でケーブルの動きが適度に規制されてケーブルに弛みを与えず、スムーズに延線が可能である。従って、メッセンジャーワイヤ側でケーブルの引き出しを緩めても、大きく弛むことはない。また、延線中、ドラムと電柱との間でケーブルがバタつくことがない。さらに、ケーブルが垂れ下がり、歩行者や車両を引っ掛ける恐れがない。
【0015】
またコイル状ハンガは、外周一側の複数個所で支持ベルトに固定され、かつ各固定箇所の間の支持ベルトは弛みをもっているため、コイル状ハンガは一定長まで伸びるが、それ以上は伸びない。従って、コイル状ハンガの内径もそれ以上小さくならず、常に空間が確保される。また、コイル状ハンガは軽量で、自由に折れ曲り、設置が容易である。
【0016】
また、コイル状ハンガは一定長までしか伸びず、各コイルの間隔が規制されるため、外周から内部への侵入が難しく、特に、ドラムからメッセンジャーワイヤまでケーブルを引き上げる箇所に樹木等がある場合であっても、コイル状ハンガに保護され、ケーブルはコイル状ハンガ内を通過し、スムーズな延線が可能である。また、前記筒体の一端はラッパ状に開口しているため、リード線を挿入する際ガイドとなり、また、ケーブルに損傷を与えず、延線が可能である。
【0017】
従って、この工法では、ケーブルの延線が始まると、ドラム架台付近に作業員を配置する必要がなく、作業員の員数を減らすことができる。この様に安全な工法であると共にコスト削減が可能である。
【0018】
また、請求項2及び4の発明では、ベルト長さ調節器をドラム架台のフレームに支持して固定しているため、フックで筒体をメッセンジャーワイヤに吊り下げた後、支持ワイヤの一端は筒体、他端はドラム架台に取り付けた状態で、支持ベルトの長さを容易に調整できる。
【0019】
また、請求項5発明では、筒体が多数のリングを折り曲げ自在に接続した構成のため、筒体を大きく曲げることができ、この延線工具をメッセンジャーワイヤからUターンしてドラムに至るようにドラム架台を設置することもでき、ドラムの設置場所を選ぶ自由度が増す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明は、電柱間にメッセンジャーワイヤを架設した箇所に、地上からケーブルを当該電柱間に延線する工法において、一端がラッパ状に開口した筒体にこれを吊るす、係止具たるフックを設け、前記筒体の外周に支持ベルトの一端を取付け、当該支持ベルトにコイル状ハンガを取付け、当該コイル状ハンガは、コイル状ハンガの伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせた支持ベルトに固定し、この支持ベルトの他端を地上に設置したドラム架台のフレームに接続し、前記フックを前記メッセンジャーワイヤに引っ掛けて係止し、地上側で前記支持ベルトの長さを調整し、前記メッセンジャーワイヤ箇所からリードワイヤを前記筒体のラッパ状の開口部から挿入し、コイル状ハンガ内を通してドラム箇所まで引き下げ、そこで、ドラムに巻き付けたケーブルの一端と接続し、柱上側から前記リードワイヤ及びこれに続くケーブルを引張り、メッセンジャーワイヤに沿ってケーブルを延線する工法とした。
【0021】
これにより、メッセンジャーワイヤからドラムまでの間にコイル状ハンガを設け、このコイル状ハンガ内を延線するケーブルを通すため、コイル状ハンガにより内部を通るケーブルを保護するとともに、ケーブルに弛みを与えず、スムーズな延線が可能である。
【実施例1】
【0022】
以下、この発明の実施例1を図に基づいて説明する。図1はこの発明のケーブルの延線工法を示す概略構成図、図2はこの発明の延線工具の主要部材を示す正面図、図3はこの発明の延線工具の一部であるコイル状ハンガ及び支持ベルトの接続、固定状態を示す正面図である。
【0023】
まず、この発明の延線工法に使用する沿線工具Aの概要を図2に基づいて説明する。一端がラッパ状に開口した筒体1の外周一側に、取付け金具2がバンド3により取付け、固定されている。また、取付け金具2の背びれ板4に、前記メッセンジャーワイヤへの係止具であるフック5が接続されている。
【0024】
また、前記取付け金具2は、前記筒体1の、前記ラッパ状の開口部とは反対側の開口端から、筒体1の軸方向に突出しており、その突出端部に支持ベルト6の一端が固定されている。また、前記取付け金具2の前記背びれ板4に、コイル状ハンガ7の一端が固定され、当該コイル状ハンガ7は前記筒体1及び取付け金具2を囲んでおり、かつ前記支持ベルト6を中に通している。
【0025】
そして、コイル状ハンガ7は図3に示すように、隣接する各コイルの外周一側で支持ベルト6に固定されており、各固定箇所の間の支持ベルト6は一定長の弛みを持っている。これにより、当該支持ベルト6はコイル状ハンガ7の伸びを一定長に規制する伸び防止ベルトの役目を有する。図3の(a)は支持ベルト6に張力をかけていない状態における支持ベルト6の固定状態を示し、図3の(b)は、支持ベルト6の伸長により、コイル状ハンガ7が伸びた状態を示す。
【0026】
次にこの延線工具Aを用いてドロップケーブルBの延線工法を、図1に基づいて説明する。まず、前記支持ベルト6の他端をドラム架台8のフレーム8aに固定する。そして、前記フック5を電柱9の上から作業者等が引き上げ、メッセンジャーワイヤ10に引っ掛け、当該フック5をメッセンジャーワイヤ10に係止する。
【0027】
これにより、フック5に筒体1が吊り下げられ、当該筒体1に一端を接続された支持ベルト6が前記ドラム架台8まで降下し、この支持ベルト6に支持されてコイル状ハンガ7が斜めに伸び、図1の状態と成る。そこで、電柱9の上から作業者がリードワイヤ(図示省略)を筒体1のラッパ状の開口部から筒体1内に挿入して筒体1内に繰り出す。これによりリードワイヤの先端はコイル状ハンガ7内を通ってドラム架台8の箇所に出てくる。
【0028】
そこで、ドラム架台8のリール8bに巻かれたドロップケーブルBの一端を引き出してリードワイヤの先端と接続し、電柱9上のメッセンジャーワイヤ10側からリードワイヤを引っ張り、これに続くドロップケーブルBをドラム8から引き出し、延線する。
【0029】
ドラム架台8のリール8bから出たドロップケーブルBは、コイル状ハンガ7内を通り、筒体1内を通ってメッセンジャーワイヤ10に予め吊り下げられたらせん状ハンガ11内に挿通され、目的箇所まで延線される。
【0030】
以下、前記延線工具Aを構成する部材について説明する。図4及び図5は、前記筒体1の正面図及び同側面図である。
【0031】
筒体1は一端がラッパ状に開口したベルマウスであり、他端の外周側には、外周に沿って適宜間隔で突起爪12が設けてある。
【0032】
図6〜図8は夫々前記取付け金具2の正面図、平面図及び側面図である。当該取付け金具2は、前記筒体1の外周縁にほぼ沿って折り曲げられた基板13の上に、前記背びれ板4を立設したものである。この背びれ板4の前端下部には、前記バンド3を挿通するバンド孔14を有している。
【0033】
また、背びれ板4には、多数の小孔15が設けられ、これらの小孔15に前記フック5の端部やコイル状ハンガ7を挿入自在となっている。また、前記基板13の端部には、前記支持ベルト6の一端を係止する孔16が設けられている。
【0034】
次に、図9〜図11は、夫々前記フック5の正面図、平面図、及び当該フック5の接続金具の側面図である。
【0035】
当該フック5は、細長の二本の支持棒17がスペーサ18により間隔を空けて設けられ、当該二本の支持棒17の間に略鉤型のフック本体19が軸20により回転自在に設けられている。また、前記支持棒17の一端には操作環21が取付けられている。さらに、前記支持棒17とフック本体19との間にバネ22が設けられ、このバネ22により、フック本体19の先端は二本の支持棒17の間に入るように、つまり閉じるように付勢されている。
【0036】
また、前記フック本体19の下端には接続金具23が設けられ、この接続金具23の下にスナップフック24が回転自在に設けられている。このスナップフック24を前記取付け金具2の背びれ板4の小孔15に通して取付け金具2とフック5は接続される。
【0037】
また、前記フック本体19の形状、大きさは前記メッセンジャーワイヤ10に掛けられたらせん状ハンガ11の上から掛けられる形状、大きさとなっている。また、当該フック本体19の外周にはゴムライニングが施され、また、前記2本の支持棒17の、フック本体19に対向する箇所は熱収縮チューブが被覆されている。
【0038】
また、当該延線工具Aを地上から操作棒(図示省略)で、前記メッセンジャーワイヤ10に吊るす場合、当該フック5の操作環21に操作棒の先端を引っ掛けて、これを押し上げると、フック本体19は、筒体1、取付け金具2、コイル状ハンガ7等の自重で前記バネ22の力に抗して下がり、フック本体19は、支持棒17に対して開いた状態となり、この状態でメッセンジャーワイヤ10にフック5を引っ掛けることができる。
【0039】
そこで、操作棒を下方に引き、操作環21から外すと、バネ22の力で、操作棒17が軸20を中心に回転し、フック本体19の先端が閉じる。従って、フック5はメッセンジャーワイヤ10からむやみに外れない。
【0040】
図12は、ドラム架台8で支持ベルト6の他端を支持している状態の斜視図である。図12に示すように、ドラム架台8のフレーム8aの両側に夫々固定金具25を取り付け、これらの固定金具25間に張った固定ロープ26にベルト長さ調節器27を設け、当該ベルト長さ調節器27に前記支持ベルト6の他端を通し、当該ベルト長さ調節器27により支持ベルト6の長さを調整自在となっている。
【0041】
また、従来、ドロップケーブルBの延線に当たっては、ドラム架台8を電柱9付近に設置して、電柱9箇所のメッセンジャーワイヤ10にドロップケーブルBを立ち上げていたが、この発明の延線工法を用いれば、図13に示すように、住宅、マンション等の出入口があり、住民や車両の出入りを確保しなければならず、このような場合には、電柱9付近ではなく、電柱9から離れた箇所のメッセンジャーワイヤ10の下方に、ドラム架台8を設置して、当該箇所の上方のメッセンジャーワイヤ10に前記フックを引っ掛けて延線する工法が適している。
【0042】
また、ドロップケーブルBのドラム架台8が延線方向と反対側に設置することができない場合には、上記実施例1の筒体1に代えて、リング式ジョイントプロテクタのように、多数のリングを折り曲げ自在に接続した構成の筒体1´とすることもできる。この筒体1´は、図14に示すように、多数のリング28を繋ぎ合わせて、各リング28が隣接するリング28に対して折り曲げ自在となっており、直線状でも、略U字型にも折り曲げることができる。
【0043】
例えば、ホームセンターや工場のような幅広い出入口、路地の角地、樹木が民地から出ている場合など、延線方向と反対側にドラム場を設けることができない場合、図15に示すように、略U字型に折り曲げた筒対1´を使用することにより、メッセンジャーワイヤ10から筒体1´を通して折り返してドラム架台8にコイル状ハンガ7を張り、ドロップケーブルBを延線することができるので、図13の場合と同様、電柱を使用することなく、ドラム架台8の設置場所を自由に選定することができる。なお、他の延線工具Aは実施例1と同じものを使用する。
【0044】
なお、上記実施例ではドロップケーブルBの延線について説明したが、この発明の工法及び工具は、広く通信ケーブル、電力ケーブル、その他のケーブルの延線に使用できるものである。
【0045】
また、この発明の延線工法に使用する工具は、前記実施例の工具に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の実施例1の延線工法を示す概略構成図である。
【図2】この発明の実施例1の延線工具の主要部材を示す正面図である。
【図3】この発明の実施例1の延線工具のコイル状ハンガ及び支持ベルトの接続、固定状態を示す正面図である。
【図4】この発明の実施例1の延線工具の筒体の正面図である。
【図5】この発明の実施例1の延線工具の筒体の側面図である。
【図6】この発明の実施例1の延線工具の取付け金具の正面図である。
【図7】この発明の実施例1の延線工具の取付け金具の平面図である。
【図8】この発明の実施例1の延線工具の取付け金具の側面図である。
【図9】この発明の実施例1の延線工具のフックの正面図である。
【図10】この発明の実施例1の延線工具のフックの平面図である。
【図11】この発明の実施例1の延線工具のフックの接続金具の側面図である。
【図12】この発明の実施例1の延線工具のベルト長さ調節器の使用状態を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施例1の他の延線工法を示す概略構成図である。
【図14】この発明の他の実施例の延線工具の筒体を示す正面図である。
【図15】この発明の他の実施例の延線工法を示す概略構成図である。
【図16】従来のドロップケーブルの延線工法を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0047】
A 延線工具 B ドロップケーブル
1 筒体 2 取付け金具
3 バンド 4 背びれ板
5 フック 6 支持ベルト
7 コイル状ハンガ 8 ドラム架台
8a フレーム 8b リール
9 電柱 10 メッセンジャーワイヤ
11 らせん状ハンガ 12 突起爪
13 基板 14 バンド孔
15 小孔 16 孔
17 操作棒 18 スペーサ
19 フック本体 20 軸
21 操作環 22 バネ
23 接続金具 24 スナップフック
25 固定金具 26 固定ロープ
27 ベルト長さ調節器 1´ 筒体
28 リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電柱間にメッセンジャーワイヤを架設した箇所に、地上からケーブルを当該電柱間に延線する工法において、
一端がラッパ状に開口した筒体にこれを吊るす係止具を設け、前記筒体の外周に支持ベルトの一端を取付け、当該支持ベルトにコイル状ハンガを取付け、当該コイル状ハンガは、コイル状ハンガの伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせた支持ベルトに固定し、
この支持ベルトの他端を地上に設置したドラム架台のフレームに接続し、前記係止具を前記メッセンジャーワイヤに引っ掛けて係止し、地上側で前記支持ベルトの長さを調整し、
前記メッセンジャーワイヤ箇所からリードワイヤを前記筒体のラッパ状の開口部から挿入し、コイル状ハンガ内を通してドラム箇所まで引き下げ、そこで、ドラムに巻き付けたケーブルの一端と接続し、柱上側から前記リードワイヤ及びこれに続くケーブルを引張り、メッセンジャーワイヤに沿ってケーブルを延線することを特徴とする、ケーブル延線工法。
【請求項2】
前記ドラム架台のフレームに支持したベルト長さ調節器を設け、当該ベルト長さ調節器に前記支持ベルトの他端を通して、当該支持ベルトの長さを前記ベルト長さ調節器により調整することを特徴とする、請求項1に記載のケーブル延線工法。
【請求項3】
一端がラッパ状に開口した筒体を設け、この筒体の外周に、筒体の外周にほぼ沿って折れ曲がった取付け金具を固定して設け、
当該取付け金具に、前記筒体を吊るす係止具を設け、前記取付け金具の端部に支持ベルトの一端を取付け、
また、前記取付け金具にコイル状ハンガの一端を取付け、当該コイル状ハンガは、コイル状ハンガの伸びを一定長に規制するように外周一側の複数箇所で、それぞれ弛みを持たせた前記支持ベルトに固定したことを特徴とする、延線工具。
【請求項4】
前記支持ベルトの他端に、当該支持ベルトの長さを調整して固定する、ベルト長さ調節器を設け、当該調節器はドラム架台のフレームに固定する手段を設けたことを特徴とする、請求項3に記載の延線工具。
【請求項5】
前記筒体は、多数のリングを折り曲げ自在に接続した構成であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の延線工具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2013−106452(P2013−106452A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249381(P2011−249381)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(509036012)株式会社TCM (5)
【出願人】(000139702)株式会社安田製作所 (16)
【Fターム(参考)】