ケーブル梱包箱
【課題】本発明は、コイル状に束ねられて収納されたケーブルの引き出しを円滑に行うことができるケーブル梱包箱を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒で後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱の構成とした。
【解決手段】本発明は、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒で後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱の構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル状に束ねられて収納されたケーブルを円滑に引き出すことができるケーブル梱包箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
LAN等の各種ケーブルは、コイル状に束ねた状態でダンボール等の梱包箱に収納して提供することが多く、ケーブル敷設時に梱包箱からケーブルを円滑に引き出せることが要求される。
【0003】
特許文献1に記載されているように、ケーブルの引き出しを円滑に行え、かつ、よりコンパクトなケーブルガイドチューブを備えたケーブル梱包箱の発明も公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3986067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、箱の中にコイル状のケーブルが入っているだけであり、ケーブルを引き出していき束が少なくなると、位置や配置が崩れ、場合によってはケーブルが絡まる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、使い始めからケーブルが無くなるまで、コイル状に束ねられて収納されたケーブルの引き出しを円滑に行うことができるケーブル梱包箱を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱の構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、箱の前面に空けた穴から箱内のケーブルを箱外に引き出す際に、穴から内側に向かって取り付けたパルプモールド材を介すことにより、コイル状のケーブルの内側からケーブルを絡めることなく円滑に引き出すことができる。
【0009】
箱の側面(左側又は右側)の4つの開閉片を閉じた際に、各開閉片に設けた突起が噛み合って箱の中央で内側に突出し、コイル状のケーブルの中心に収まることで、ケーブルの位置及び配置を保持することができる。
【0010】
また、パルプモールド材がコイル状のケーブルの側面を貫通して配置されることから、パルプモールド材を設けた側の突起に切欠きを設けることで、ケーブル引出しの支障となることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明であるケーブル梱包箱の斜視図である。
【図2】本発明であるケーブル梱包箱の正面図である。
【図3】本発明であるケーブル梱包箱の側面図である。
【図4】本発明であるケーブル梱包箱における外開閉片を開いた状態を示す平面図である。
【図5】本発明であるケーブル梱包箱における内開閉片を開いた状態を示す平面図である。
【図6】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを出した状態を示す平面図である。
【図7】本発明であるケーブル梱包箱の箱体における内開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図8】本発明であるケーブル梱包箱の箱体における外開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明であるケーブル梱包箱に収納するケーブルの斜視図である。
【図10】本発明であるケーブル梱包箱の内板の斜視図である。
【図11】本発明であるケーブル梱包箱の内板の正面図である。
【図12】本発明であるケーブル梱包箱のパルプモールド材の斜視図である。
【図13】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出す状況を示す断面図である。
【図14】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ケーブル梱包箱は、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とする。
【0013】
また、突出部とパルプモールド材の間にスペースを確保するために前面側の突起を切り欠き、内板にはケーブル束の内周側始端を固定する通し穴を設け、開閉片にはケーブル束の外周側終端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明であるケーブル梱包箱の斜視図であり、また、図2は、本発明であるケーブル梱包箱の正面図であり、また、図3は、本発明であるケーブル梱包箱の側面図である。
【0015】
ケーブル梱包箱1は、箱体2と、内板3と、パルプモールド材4とからなり、箱体2内にパルプモールド材4付きの内板3を設置し、内部に収納したケーブル5をパルプモールド材4を介して外部に引き出す。
【0016】
箱体2は、ダンボール等を箱状に成形した容器であり、上面と前面2a、前面2aと下面、下面と後面、後面と上面が連設され、前面2aと後面の左右側には外開閉片2c、上面と下面の左右側には内開閉片2fが連設される。
【0017】
箱体2の左右の側面は開閉可能であり、まず内開閉片2fを閉じ、その上に被せるように外開閉片2cを閉じることで、側面を塞ぐことができる。また、前面2aの中央にはケーブル5を引き出すための円形の前穴2bを空ける。
【0018】
内板3は、パルプモールド材4を箱体2の前穴2bの位置に固定するために設置するダンボール等の板であり、箱体2の前面2aと同サイズにして、前穴2bと同じ位置に内穴3aを空けた上で、前面2a裏側に当てる。
【0019】
パルプモールド材4は、箱体2内に収納したケーブル5の先端を箱体2の前穴2bまで導くための円筒形の部材であり、古紙やパルプを溶解した後、金型を用いて中空の筒状に成形したものである。
【0020】
図4は、本発明であるケーブル梱包箱における外開閉片を開いた状態を示す平面図であり、また、図5は、本発明であるケーブル梱包箱における内開閉片を開いた状態を示す平面図であり、また、図6は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを出した状態を示す平面図である。
【0021】
外開閉片2cは、箱体2の前面2a又は後面との接線で折り曲げて回動させることで箱体2の側面を開閉する。接線の向かい側には突起2dが設けられ、閉じる際に内開閉片2fの差込溝2gに差し込む。
【0022】
突起2dは、半円形で外開閉片2cとの接線で折り曲げて回動させることができる。尚、突起2dの先端には嵌込溝2eが空けられ、内開閉片2fの差込溝2gに差し込んだ際に内開閉片2fの突起2iに噛み合う。
【0023】
内開閉片2fは、箱体2の上面又は下面との接線で折り曲げて回動させることで箱体2の側面を開閉する。接線の向かい側には突起2iが設けられ、接線の隣辺にはケーブル5を通すことができる通し穴2hが空けられる。
【0024】
突起2iは、半円に切欠き2kを設けた形状で、内開閉片2fとの接線で折り曲げて回動させることができる。尚、外開閉片2cの突起2dを差し込むために、内開閉片2fには差込溝2gが空けられ、突起2iには内開閉片2fの差込溝2gから続くように差込溝2jが空けられる。
【0025】
図7は、本発明であるケーブル梱包箱の箱体における内開閉片を閉じた状態を示す斜視図であり、また、図8は、本発明であるケーブル梱包箱の箱体における外開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【0026】
突出部2lは、外開閉片2cの半円と内開閉片2fの略半円とを中央で十字状に組んだものであり、箱体2の両側面から内側に向けて中央が突出しており、ケーブル5の位置や配置を維持することができる。
【0027】
切欠き2kは、箱体2内にパルプモールド材4を配置すると、突出部2lが邪魔になりケーブル5をパルプモールド材4に導く際に支障を来すため、パルプモールド材4を配置する前面2a側を切り取ったものである。
【0028】
図9は、本発明であるケーブル梱包箱に収納するケーブルの斜視図である。ケーブル5は、LAN用ケーブル等をコイル状に束ねたものである。箱体2内に収納する際は、環状に巻かれた中央の空きを箱体2の突出部2lに収める。
【0029】
ケーブル5は、箱体2内に巻き入れる装置を用いて収納する。パルプモールド材4を避けるように巻いていくため、巻き終わり時にはパルプモールド材4が収める箇所に孔5cが形成される。
【0030】
ケーブル5の始端5aは内周側であり、パルプモールド材4内を通して、箱体2の前穴2bから出す。ケーブル5の終端5bは外周側であり、内開閉片2fの通し穴2hを利用して留めておく。
【0031】
図10は、本発明であるケーブル梱包箱の内板の斜視図であり、また、図11は、本発明であるケーブル梱包箱の内板の正面図である。内板3は、パルプモールド材4を通す内穴3aが中央に空き、ケーブル5を留めるための通し穴3bが任意に空けられる。
【0032】
内板3の裏側から表側の方向に内穴3aへパルプモールド材4を通過させ、フランジ4dで留める。パルプモールド材4が箱体2の内側を向くようにして、箱体2の前面2aの裏側に内板3を配置する。
【0033】
図12は、本発明であるケーブル梱包箱のパルプモールド材の斜視図である。パルプモールド材4は、先端4aから後端4bまで貫通孔4cが抜け、後端4bにおいて外周に沿って拡がるフランジ4dを有する。
【0034】
貫通孔4cの後端4b側には箱体2の前穴2bがあり、貫通孔4cの先端4a側から入ったケーブル5の始端5aが前穴2bから出る。フランジ4dは、箱体2の前面2aと内板3の間に挟むことでパルプモールド材4を固定するものである。
【0035】
パルプモールド材4は、先端4aから後端4bまで同じ径の筒状にすることでケーブル5を通りやすくしているが、先端4aから後端4bに向かってテーパー状に広くしたり狭くすることも可能である。
【0036】
図13は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出す状況を示す断面図であり、また、図14は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出した状態を示す斜視図である。
【0037】
未使用時のケーブル梱包箱1においては、ケーブル5の始端5aはパルプモールド材4の貫通孔4cを通すが、箱体2の前穴2bからは出さずに、箱体2の前面2aと内板3の間を挟通させ、内板3の通し穴3bから出して留めておく。
【0038】
使用時は、ケーブル5の始端5aを内板3の通し穴3bから外し、箱体2の前面2aと内板3の間から引き抜き、箱体2の前穴2bから出す。その上で、ケーブル5の始端5aを引き抜いていく。
【符号の説明】
【0039】
1 ケーブル梱包箱
2 箱体
2a 前面
2b 前穴
2c 外開閉片
2d 突起
2e 嵌込溝
2f 内開閉片
2g 差込溝
2h 通し穴
2i 突起
2j 差込溝
2k 切欠き
2l 突出部
3 内板
3a 内穴
3b 通し穴
4 パルプモールド材
4a 先端
4b 後端
4c 貫通孔
4d フランジ
5 ケーブル
5a 始端
5b 終端
5c 孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル状に束ねられて収納されたケーブルを円滑に引き出すことができるケーブル梱包箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
LAN等の各種ケーブルは、コイル状に束ねた状態でダンボール等の梱包箱に収納して提供することが多く、ケーブル敷設時に梱包箱からケーブルを円滑に引き出せることが要求される。
【0003】
特許文献1に記載されているように、ケーブルの引き出しを円滑に行え、かつ、よりコンパクトなケーブルガイドチューブを備えたケーブル梱包箱の発明も公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3986067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、箱の中にコイル状のケーブルが入っているだけであり、ケーブルを引き出していき束が少なくなると、位置や配置が崩れ、場合によってはケーブルが絡まる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、使い始めからケーブルが無くなるまで、コイル状に束ねられて収納されたケーブルの引き出しを円滑に行うことができるケーブル梱包箱を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱の構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、箱の前面に空けた穴から箱内のケーブルを箱外に引き出す際に、穴から内側に向かって取り付けたパルプモールド材を介すことにより、コイル状のケーブルの内側からケーブルを絡めることなく円滑に引き出すことができる。
【0009】
箱の側面(左側又は右側)の4つの開閉片を閉じた際に、各開閉片に設けた突起が噛み合って箱の中央で内側に突出し、コイル状のケーブルの中心に収まることで、ケーブルの位置及び配置を保持することができる。
【0010】
また、パルプモールド材がコイル状のケーブルの側面を貫通して配置されることから、パルプモールド材を設けた側の突起に切欠きを設けることで、ケーブル引出しの支障となることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明であるケーブル梱包箱の斜視図である。
【図2】本発明であるケーブル梱包箱の正面図である。
【図3】本発明であるケーブル梱包箱の側面図である。
【図4】本発明であるケーブル梱包箱における外開閉片を開いた状態を示す平面図である。
【図5】本発明であるケーブル梱包箱における内開閉片を開いた状態を示す平面図である。
【図6】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを出した状態を示す平面図である。
【図7】本発明であるケーブル梱包箱の箱体における内開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図8】本発明であるケーブル梱包箱の箱体における外開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明であるケーブル梱包箱に収納するケーブルの斜視図である。
【図10】本発明であるケーブル梱包箱の内板の斜視図である。
【図11】本発明であるケーブル梱包箱の内板の正面図である。
【図12】本発明であるケーブル梱包箱のパルプモールド材の斜視図である。
【図13】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出す状況を示す断面図である。
【図14】本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ケーブル梱包箱は、箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板であり前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とする。
【0013】
また、突出部とパルプモールド材の間にスペースを確保するために前面側の突起を切り欠き、内板にはケーブル束の内周側始端を固定する通し穴を設け、開閉片にはケーブル束の外周側終端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明であるケーブル梱包箱の斜視図であり、また、図2は、本発明であるケーブル梱包箱の正面図であり、また、図3は、本発明であるケーブル梱包箱の側面図である。
【0015】
ケーブル梱包箱1は、箱体2と、内板3と、パルプモールド材4とからなり、箱体2内にパルプモールド材4付きの内板3を設置し、内部に収納したケーブル5をパルプモールド材4を介して外部に引き出す。
【0016】
箱体2は、ダンボール等を箱状に成形した容器であり、上面と前面2a、前面2aと下面、下面と後面、後面と上面が連設され、前面2aと後面の左右側には外開閉片2c、上面と下面の左右側には内開閉片2fが連設される。
【0017】
箱体2の左右の側面は開閉可能であり、まず内開閉片2fを閉じ、その上に被せるように外開閉片2cを閉じることで、側面を塞ぐことができる。また、前面2aの中央にはケーブル5を引き出すための円形の前穴2bを空ける。
【0018】
内板3は、パルプモールド材4を箱体2の前穴2bの位置に固定するために設置するダンボール等の板であり、箱体2の前面2aと同サイズにして、前穴2bと同じ位置に内穴3aを空けた上で、前面2a裏側に当てる。
【0019】
パルプモールド材4は、箱体2内に収納したケーブル5の先端を箱体2の前穴2bまで導くための円筒形の部材であり、古紙やパルプを溶解した後、金型を用いて中空の筒状に成形したものである。
【0020】
図4は、本発明であるケーブル梱包箱における外開閉片を開いた状態を示す平面図であり、また、図5は、本発明であるケーブル梱包箱における内開閉片を開いた状態を示す平面図であり、また、図6は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを出した状態を示す平面図である。
【0021】
外開閉片2cは、箱体2の前面2a又は後面との接線で折り曲げて回動させることで箱体2の側面を開閉する。接線の向かい側には突起2dが設けられ、閉じる際に内開閉片2fの差込溝2gに差し込む。
【0022】
突起2dは、半円形で外開閉片2cとの接線で折り曲げて回動させることができる。尚、突起2dの先端には嵌込溝2eが空けられ、内開閉片2fの差込溝2gに差し込んだ際に内開閉片2fの突起2iに噛み合う。
【0023】
内開閉片2fは、箱体2の上面又は下面との接線で折り曲げて回動させることで箱体2の側面を開閉する。接線の向かい側には突起2iが設けられ、接線の隣辺にはケーブル5を通すことができる通し穴2hが空けられる。
【0024】
突起2iは、半円に切欠き2kを設けた形状で、内開閉片2fとの接線で折り曲げて回動させることができる。尚、外開閉片2cの突起2dを差し込むために、内開閉片2fには差込溝2gが空けられ、突起2iには内開閉片2fの差込溝2gから続くように差込溝2jが空けられる。
【0025】
図7は、本発明であるケーブル梱包箱の箱体における内開閉片を閉じた状態を示す斜視図であり、また、図8は、本発明であるケーブル梱包箱の箱体における外開閉片を閉じた状態を示す斜視図である。
【0026】
突出部2lは、外開閉片2cの半円と内開閉片2fの略半円とを中央で十字状に組んだものであり、箱体2の両側面から内側に向けて中央が突出しており、ケーブル5の位置や配置を維持することができる。
【0027】
切欠き2kは、箱体2内にパルプモールド材4を配置すると、突出部2lが邪魔になりケーブル5をパルプモールド材4に導く際に支障を来すため、パルプモールド材4を配置する前面2a側を切り取ったものである。
【0028】
図9は、本発明であるケーブル梱包箱に収納するケーブルの斜視図である。ケーブル5は、LAN用ケーブル等をコイル状に束ねたものである。箱体2内に収納する際は、環状に巻かれた中央の空きを箱体2の突出部2lに収める。
【0029】
ケーブル5は、箱体2内に巻き入れる装置を用いて収納する。パルプモールド材4を避けるように巻いていくため、巻き終わり時にはパルプモールド材4が収める箇所に孔5cが形成される。
【0030】
ケーブル5の始端5aは内周側であり、パルプモールド材4内を通して、箱体2の前穴2bから出す。ケーブル5の終端5bは外周側であり、内開閉片2fの通し穴2hを利用して留めておく。
【0031】
図10は、本発明であるケーブル梱包箱の内板の斜視図であり、また、図11は、本発明であるケーブル梱包箱の内板の正面図である。内板3は、パルプモールド材4を通す内穴3aが中央に空き、ケーブル5を留めるための通し穴3bが任意に空けられる。
【0032】
内板3の裏側から表側の方向に内穴3aへパルプモールド材4を通過させ、フランジ4dで留める。パルプモールド材4が箱体2の内側を向くようにして、箱体2の前面2aの裏側に内板3を配置する。
【0033】
図12は、本発明であるケーブル梱包箱のパルプモールド材の斜視図である。パルプモールド材4は、先端4aから後端4bまで貫通孔4cが抜け、後端4bにおいて外周に沿って拡がるフランジ4dを有する。
【0034】
貫通孔4cの後端4b側には箱体2の前穴2bがあり、貫通孔4cの先端4a側から入ったケーブル5の始端5aが前穴2bから出る。フランジ4dは、箱体2の前面2aと内板3の間に挟むことでパルプモールド材4を固定するものである。
【0035】
パルプモールド材4は、先端4aから後端4bまで同じ径の筒状にすることでケーブル5を通りやすくしているが、先端4aから後端4bに向かってテーパー状に広くしたり狭くすることも可能である。
【0036】
図13は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出す状況を示す断面図であり、また、図14は、本発明であるケーブル梱包箱におけるケーブルを引き出した状態を示す斜視図である。
【0037】
未使用時のケーブル梱包箱1においては、ケーブル5の始端5aはパルプモールド材4の貫通孔4cを通すが、箱体2の前穴2bからは出さずに、箱体2の前面2aと内板3の間を挟通させ、内板3の通し穴3bから出して留めておく。
【0038】
使用時は、ケーブル5の始端5aを内板3の通し穴3bから外し、箱体2の前面2aと内板3の間から引き抜き、箱体2の前穴2bから出す。その上で、ケーブル5の始端5aを引き抜いていく。
【符号の説明】
【0039】
1 ケーブル梱包箱
2 箱体
2a 前面
2b 前穴
2c 外開閉片
2d 突起
2e 嵌込溝
2f 内開閉片
2g 差込溝
2h 通し穴
2i 突起
2j 差込溝
2k 切欠き
2l 突出部
3 内板
3a 内穴
3b 通し穴
4 パルプモールド材
4a 先端
4b 後端
4c 貫通孔
4d フランジ
5 ケーブル
5a 始端
5b 終端
5c 孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板で前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱。
【請求項2】
前面側の突起を切り欠いて突出部とパルプモールド材の間にスペースを確保したことを特徴とする請求項1に記載のケーブル梱包箱。
【請求項3】
内板にケーブル束の内周側始端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル梱包箱。
【請求項4】
開閉片にケーブル束の外周側終端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のケーブル梱包箱。
【請求項1】
箱の側面の4つの開閉片に突起及び差込溝を設け前面に前穴を空けた箱体と、前記箱体の前面裏側に当てる板で前穴と同じ位置に内穴を空けた内板と、前記箱体の中心に先端が向くように前記内板の内穴に通す筒であり後端にフランジを設けたパルプモールド材と、前記パルプモールド材が通る孔を側面に確保した上でコイル状に束ね前記箱体の開閉片を閉じて突起と差込溝を噛み合わせて中央に形成した突出部に嵌るように収納したケーブルとからなり、ケーブル束の内周側始端をパルプモールド材を介して箱体の外に引き出すことを特徴とするケーブル梱包箱。
【請求項2】
前面側の突起を切り欠いて突出部とパルプモールド材の間にスペースを確保したことを特徴とする請求項1に記載のケーブル梱包箱。
【請求項3】
内板にケーブル束の内周側始端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル梱包箱。
【請求項4】
開閉片にケーブル束の外周側終端を固定する通し穴を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のケーブル梱包箱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−71802(P2013−71802A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211261(P2011−211261)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(300040302)東日京三電線株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(300040302)東日京三電線株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]