説明

ゲリラ豪雨軽減方法

【課題】 都市部などに発生するゲリラ豪雨を有効に軽減解消することのできるゲリラ豪雨軽減方法を提供すること。
【解決手段】 夏季日射に伴う熱気の上昇によるヒートアイランド現象の発生する地域に対し局地風である温暖・湿潤な海風が流れ込む前の段階で上昇流起生装置により海風を上昇させて小規模な降雨を発生させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲリラ豪雨軽減方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1はゲリラ豪雨の発生現象の説明図であり、都市部では夏季日射に伴う熱気の上昇Xによりヒートアイランド現象が発生し、そこに局地風である温暖・湿潤な海風Yが流れ込むと入道雲(積乱雲)200が発生して上空の冷たく乾燥した空気と交じり合うと不安定な大気状態となる。その不安定さを解消するため、急激に入道雲が発達する結果、ゲリラ豪雨201…が発生する。
そうした軽減策を講じたものはこれまでに公開されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような従来抱えていた問題を解決しようとするものであり、都市部などに発生するゲリラ豪雨を有効に軽減解消することのできるゲリラ豪雨軽減方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、夏季日射に伴う熱気の上昇によるヒートアイランド現象の発生する地域に対し局地風である温暖・湿潤な海風が流れ込む前の段階で上昇流起生装置により海風を上昇させて小規模な降雨を発生させるようにする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法において、電波・音波・レーザーなどの水分子の結合手段で水分子の結合作用を印加する。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明のゲリラ豪雨軽減方法は、夏季日射に伴う熱気の上昇によるヒートアイランド現象の発生する地域に対し局地風である温暖・湿潤な海風が流れ込む前の段階で上昇流起生装置により海風を上昇させて小規模な降雨を発生させるようにする。これにより、都市部などに発生するゲリラ豪雨を有効に軽減解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ゲリラ豪雨の状況を示す斜視説明図。
【図2】ゲリラ豪雨の一軽減対策例を示す斜視説明図。
【図3】他の提案例を示す斜視説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0010】
図2は、こうした入道雲がBのように発達する前の小規模な段階Aにおいて人工的にゲリラ豪雨の軽減を図る方法を示す。都市部においては熱気の上昇Xが生じ、自然発生的に入道雲Aが発生している。その段階でゲリラ豪雨の発生を予測し、海風Yによる本格的な入道雲Bの発生前に、温暖湿潤な海風Yを、都市部より海側地域に設置したスパイラル上昇方式の上昇流起生装置203…により吸引して凝結核混合装置204による凝結核の混合を伴って都市部手前において矢印Zのように急上昇させる。この上昇流Zは人工的な入道雲205を小規模なものとして発生させ、その結果、ゲリラ豪雨までもいかない小規模な降雨を発生させることができる。
【0011】
そのことから、本来発達途上にあった入道雲AはBのように急速に発達することなく減衰し、その結果、ゲリラ豪雨は規模の小さいものあるいは消失してしますことになり、大洪水のおそれがなくなる。
また一方、人工的な降雨によりビルや車道・歩道などの大地、屋根などが冷やされる結果、ヒートアイランド現象は弱まり、ゲリラ豪雨への発達減衰に寄与する。大気は清浄化されるとともにビルなどの建築物は水洗いされる。
【0012】
尚、図3に示すように、離れた位置にあるビル207…の屋上に電波や音波などの発生装置208を設けて人工入道雲205の中に振動を与えて水分子を結合しやすくすることにより降雨を発生しやすくしてもよい。
また、レーザー発生装置209により入道雲205内にレーザーを照射して凝結核の作用下でさらなる水分子の結合を促進させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0013】
A,B、205…入道雲(積乱雲) 201…ゲリラ豪雨 203…上昇流起生装置 204…凝結核混合装置 207…ビル 208…電波や音波などの発生装置 209…レーザー発生装置 X…熱気の上昇 Y…海風。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
夏季日射に伴う熱気の上昇によるヒートアイランド現象の発生する地域に対し局地風である温暖・湿潤な海風が流れ込む前の段階で上昇流起生装置により海風を上昇させて小規模な降雨を発生させるようにするゲリラ豪雨軽減方法。
【請求項2】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法において、電波・音波・レーザーなどの水分子の結合手段で水分子の結合作用を印加するゲリラ豪雨軽減方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−24565(P2011−24565A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43262(P2010−43262)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【分割の表示】特願2009−182840(P2009−182840)の分割
【原出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(594100838)フジワラ産業株式会社 (51)