説明

ゲート弁組立体を備えるバラ積みバッグ及びバラ積みバッグから材料を計量分配する方法

バラ積みバッグ(10)は、シェル(12)と、ゲート弁組立体(16)とを含み、材料(98)を保持するよう構成される。ゲート弁組立体(16)は、ゲート(20)を含み、ゲート(20)は、バラ積みバッグ(10)からの、より具体的には、バラ積みバッグ(10)のシェル(12)によって定められる孔(13)を通じた材料(98)の計量分配の防止と計量分配の速度の変化の容易化とを選択的に行うよう摺動可能である。ゲート弁組立体(16)は、シェル(12)の孔(13)を通じた材料(98)の計量分配を制限するゲート(20)の移動の間、ゲート(20)が、例えば、孔を定めるシェル(12)の部分のような、バラ積みバッグ(10)の他の部分で破損させられる可能性の少ない構造を有する。方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2009年11月2日に出願された米国仮特許出願第61/257,287号の優先権を主張し、その全文を参照として本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、ゲート弁組立体を備えるバラ積みバッグに関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、サブマージドアーク溶接プロセス又は他の溶接プロセスにおける使用のための粉末状又は顆粒状のフラックス材料のような、多様なバラ積み(バルク)材料の輸送、貯蔵、及び、計量分配(dispensation)を容易化するために、従来的なバラ積みバッグが使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は従来技術の問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、バラ積みバッグと、バラ積みバッグからバラ積み材料を計量分配する方法とに関する。
【0006】
ある実施態様によれば、バラ積みバッグは、バラ積み材料を貯蔵し且つ計量分配するために構成される。バラ積みバッグは、シェル手段と、持上げ手段と、弁手段とを含む。シェル手段は、貯蔵チャンバと、貯蔵チャンバと連絡する孔とを定める。貯蔵チャンバは、バラ積み材料を保持するよう構成される。持上げ手段は、バラ積みバッグの持上げを容易化する。弁手段は、孔に対して摺動可能であり、概ね三角形の形状を有する第一開口を定める。弁手段は、貯蔵チャンバ内のバラ積み材料の保持を選択的に容易化(促進)するよう構成される。弁手段も、孔及び第一開口を順次的に通じる貯蔵チャンバからのバラ積み材料の制御された計量分配を選択的に容易化(促進)するよう構成される。
【0007】
更なる実施態様によれば、バラ積みバッグは、シェルと、ゲート弁組立体とを含み、材料を保持するよう構成される。ゲート弁組立体は、バラ積みバッグからの、より具体的には、バラ積みバッグのシェルによって定められる孔を通じたバラ積み材料の計量分配の速度の変化を選択的に防止及び促進するよう摺動可能であるゲートを含む。
【0008】
一般的に、ゲート弁組立体は、シェル内の孔を通じたバラ積み材料の計量分配を制限するゲートの移動の間、ゲートが、例えば、孔を定めるシェルの部分のような、バラ積みバッグの他の部分で損傷する可能性を低くさせる構造を有する。
【0009】
添付の図面と共に解釈されるならば、特定の実施態様が以下の記載からより良好に理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】1つの実施態様に従ったゲート弁組立体を有するバラ積みバッグを底部の側方から示す斜視図であり、シェルによって定められる貯蔵チャンバ内のバラ積み材料を示すよう、バラ積みバッグのシェルの一部が切り取られており、ゲート弁組立体のゲートは、バラ積み材料がバラ積みバッグから計量分配されるのを防止する第一位置にある。
【図2】図1のバラ積みバッグを底部の側方から示す斜視図であり、ゲートはバラ積み材料が貯蔵チャンバ内から比較的低速で流れるのを促進する第二位置にある。
【図3】図1のバラ積みバッグを底部の側方から示す斜視図であり、ゲートはバラ積み材料が貯蔵チャンバ内から比較的高速で流れるのを促進する第三位置にある。
【図4】図1中の線4−4に沿って取られた断面を示す断面図である。
【図5】図1のバラ積みバッグの残余の構成部品から離間したゲートを示す斜視図である。
【図6】図1のバラ積みバッグの一部を頂部から示す斜視断片図であり、ゲートは第一位置にあり、特定の陰線が仮想線で示されている。
【図7】図1のバラ積みバッグの一部を頂部から示す斜視断片図であり、ゲートは第二位置にあり、特定の陰線が仮想線で示されている。
【図8】図1のバラ積みバッグの一部を頂部から示す斜視断片図であり、ゲートは第四位置にあり、特定の陰線が仮想線で示されている。
【図9】図1のバラ積みバッグの一部を頂部から示す斜視断片図であり、ゲートは第三位置にあり、特定の陰線が仮想線で示されている。
【図10A】第二実施態様に従ったゲートを示す斜視図である。
【図10B】第三実施態様に従ったゲートを示す斜視図である。
【図10C】第四実施態様に従ったゲートを示す斜視図である。
【図10D】第五実施態様に従ったゲートを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至9及び10A乃至10Dの図面及び実施例に関連して選択的な実施態様を詳細に記載する。サブマージドアーク溶接プロセス又は他の溶接プロセスにおける使用のための粉末状又は顆粒状のフラックス材料のような多様なバラ積み材料の輸送、貯蔵、及び、計量分配を容易化するために、バラ積みバッグを使用し得る。例えば、1つの実施態様に従ったバラ積みバッグ10を、図1乃至9に関連して示し且つ記載する。例えば、サブマージドアーク溶接プロセス又は他の溶接プロセスにおける使用のための粉末状又は顆粒状のフラックス材料であり得るようなバラ積み材料98を保持するために、バラ積みバッグ10は(図1に「15」として概ね示される)貯蔵チャンバを定めるシェル12を含むよう示されている。貯蔵チャンバ15は図1に示されている。シェル12は可撓であってもよく、布、プラスチックシート、及び/又は、バラ積み材料98を貯蔵チャンバ15内に保持するのに十分な密度及び強度を有する任意の多様な他の適切な材料を含み得る。
【0012】
シェル12は、1つ又はそれよりも多くの支持ストラップ及び/又は他の強化機能(例えば、図1中の17)を提供可能であり、それらはシェル2に構造的支持をもたらし且つ/或いはシェル12を特定形状に維持するのを容易化し得る。バラ積みバッグのシェルを任意の多様な他の適切な形状及び大きさにおいて提供可能であり、バラ積みバッグは任意の多様な追加的又は代替的な強化機能を備え得る。シェル12を縫い合わせ或いは織り合わせ可能であり、且つ/或いは、シェル12は、接着材、リベット、スナップ、ヒートシール、及び/又は、任意の多様な他の適切な機能又は機械的な締結構成を含み得る。
【0013】
バラ積みバッグ10は、バラ積みバッグ10の持上げを容易化するようシェル12に取り付けられる持上げ部材も含み得る。例えば、バラ積みバッグ10は、複数のループ14を含むように示されており、輸送のためにバラ積みバッグ10の持上げを容易化するよう、或いは、バラ積みバッグ10からのフラックスのようなバラ積み材料98の計量分配を容易化するよう、クレーン又はホイストによってループを使用可能である。代替的に、バラ積みバッグの持上げ部材が、フック、孔、又は、任意の多様な他の適切な機能を含み得ることが理解されよう。
【0014】
バラ積みバッグ10は、概ね16で示されるゲート弁組立体も含み得る。シェル12の底壁25が孔13を定めるように示されている(図4及び6乃至9を参照)。孔13を貯蔵チャンバ15と連絡して設け得る。ゲート弁組立体16によって制御されるに応じて、貯蔵チャンバ15内のバラ積み材料98を孔13から選択的に計量分配し得る。より具体的には、以下に更に詳細に記載するように、ゲート弁組立体16は、貯蔵チャンバ15内でのバラ積み材料98の保持の容易化と、孔13を通じた貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の制御された計量分配の提供とを選択的に行い得る。
【0015】
ゲート弁組立体16は、保持部材18と、ゲート20とを含み得る。縫合、接着、リベット、スナップ、ヒートシール、及び/又は、任意の多様な他の適切な機能又は機械的締結構成等を通じて、保持部材18をシェル12の底壁25に固定的に取り付け得る。1つの実施態様において、保持部材18は、シェル12に類似する材料を含み得る。例えば、布、プラスチックシート、又は、何らかの他の適切な可撓材料からシェル12及び保持部材18を形成し得る。他の実施態様において、バラ積みバッグの保持部材は、バラ積みバッグのシェルを定める材料とは異なる材料を含み得る。
【0016】
図1乃至4及び6乃至9に示されるように、保持部材18がシェル12に取り付けられるとき、保持部材18は、シェル12と協働し、通路(図4中の50)を定める。少なくとも、ゲート20の一部を、通路50内に摺動可能に受け入れ得る。保持部材18は、シェル12内の孔13と実質的に整列する孔19を定め、孔19はゲート20の特定位置において孔13と連絡し、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の計量分配を促進する。1つの実施態様において、孔13及び19の大きさ及び形状は類似し得る。
【0017】
1つの実施態様において、図4に示されるように、保持部材18は、スペーサ部分30と、壁部分32とを含み、スペーサ部分30及び壁部分32は、スレッド(例えば、34)を用いてシェル12にそれぞれ取り付けられる。スペーサ部分30、壁部分32、及び、シェル12の各々は協働し、ゲート20を摺動可能に受け入れる通路50を定める。(例えば、図6乃至9に概ね示されるような)代替的な実施態様において、保持部材18は、一体構造として形成されるスペーサ部分と壁部分とを含み得ることが理解されよう。任意の多様な適切な構造において保持部材をシェルに設け且つ取り付け得ることが理解されよう。他の実施態様では、シェルの1つ又はそれよりも多くの部分との一体構造として保持部材を形成し得る。
【0018】
ゲート20は、1つ又はそれよりも多くの閉塞位置と1つ又はそれよりも多くの開放位置との間で、保持部材18に対して摺動可能であり得る。閉塞位置において、ゲート20は、バラ積み材料98がシェル12内の孔13を通じて貯蔵チャンバ15から計量分配されるのを防止し得る。開放位置において、ゲート20は、バラ積み材料98が、シェル12内の孔13、ゲート20内の開口(例えば、24又は26)、及び、保持部材18の孔19を通じて、順次的に流れ或いは計量分配されるのを容易化し得る。1つの実施態様において、ゲート20は、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の流動又は計量分配の無限に可変な速度を促進するよう保持部材18及び孔13に対して摺動可能であり得る。しかしながら、他の実施態様では、ゲート20は、複数の事前設定された位置又はストップの間で摺動可能であってもよく、それらの位置又はストップは、特定の流速にそれぞれ対応する。貯蔵チャンバ15内のバラ積み材料98は、保持部材18及びシェル12に対するゲート20の位置に依存して、貯蔵チャンバ15から計量分配されるのが防止され、或いは、任意の多様な選択可能な計量分配速度で貯蔵チャンバ15から計量分配され或いは注入され得る。
【0019】
ゲート20をプラスチック、木材、金属、及び/又は、任意の他の適切な材料で形成し得る。図5に示されるような他の実施態様では、ゲート20を一体的で実質的に剛的な構造として形成し得る。しかしながら、ゲート20を任意の多様な他の適切な構造において形成し得る。ゲート20は、概ね長方形のプレートの形態にある本体22を含むように図5に示されており、本体22は、それぞれの端部21及び23の間の長手軸「L」に沿って延在している。長手軸「L」は、図5に示されるようにゲート20が長手軸「L」の両側で概ね対称的であるよう、ゲート20を中央で二分する。
【0020】
本体22は、本体22の端部21及び23にそれぞれ隣接する開口24及び26をそれぞれ定めるように示されている。開口24及び26の各々は、概ね三角形の形状を有するように示されている。より具体的には、開口24を定めるに際して、本体22は縁部44,46,48を含むように示されており、それらの縁部は協働して、頂点54,56,58を有する概ね三角形の形状を定める。縁部44は、概ね直線的であり且つ長手軸「L」に対して垂直であるように示されている。縁部44は、本体22の端部21に隣接するようにも示されている。縁部46及び48は、概ね直線的であり、且つ、頂点56で交わるために長手軸「L」に対して反対方向の傾斜で、(頂点54及び58に配置される)縁部44の両端部から延びるように示されている。頂点56は、本体22の端部23と縁部44との間の長手軸「L」上に配置されるように示されている。開口24は、内側端部40から外側端部42に延在するように示されている。開口24の内側端部40を頂点56によって定め得るのに対し、外側端部42を縁部44によって定め得る。孔24及び26の大きさ及び形状は類似するが、開口26が開口24に対して本体22の鏡面位置にあるよう、本体22は、開口24の構造と類似する構造を有する開口26を定めるように示されている。より具体的には、開口26は、開口24の形状と類似する概ね三角形の形状を有するように示されている。他の実施態様では、ゲートは、いずれの状況においても、場合によっては他の形状を有する開口に加えて、単一の概ね三角形の形状の開口のみ又は2つよりも多くの概ね三角形の形状の開口を備え得る。
【0021】
ゲート20の本体内の概ね三角形の形状の開口を、図10A乃至10Dに示されるような任意の多様な他の適切な構造において提供し得ることが理解されよう。図10Aは、開口224及び226を定める本体222を有するゲート220を例示している。図10Bは、開口324及び326を定める本体322を有するゲート320を例示している。図10Cは、開口424及び426を定める本体422を有するゲート420を例示している。図10Dは、開口524及び526を定める本体522を有するゲート520を例示している。ゲート内の概ね三角形の形状の開口を部分的に定める外側縁部が(図5中の縁部44のように)概ね直線でなくてもよく、むしろ図10B及び10Cに例示的に示されるように、湾曲、波形、波状であったり、及び/又は、凹部を有したり、或いは、操作者の手によるゲートの快適な把持を促進するように成形される他の形状であってもよいことも理解されよう。ゲート内に概ね三角形の形状の開口を定める1つ又はそれよりも多くの頂点が(図5中の頂点54,56,58のように)丸められたり、湾曲させられたりしなくてもよく、むしろ図10Aに示されるように、尖っていてもよいことが更に理解されよう。概ね三角形の形状の開口が(図5中の縁部44,46,48のような)3つの縁部だけによって定められなくてもよく、むしろ図10Dに示されるように、3つよりも多くの縁部によって定められてもよいことが追加的に理解されよう。
【0022】
保持部材18及び孔13に対するゲート20の摺動を容易化するために、操作者は、開口24及び26の一方を定めるゲート20の一部を把持することによってゲート20を押し込み或いは引っ張り得る。ゲート20は、図1及び6の各々において、第一位置又は閉塞位置において示されている。閉塞位置において、ゲート20は、シェル12内の孔13を通じた貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の計量分配を防止する。操作者がバラ積みバッグ10からバラ積み材料98を計量分配することを欲するとき、操作者はクレーンをバラ積みバッグ10のループ14に取り付け、クレーンを使用してバラ積みバッグ10を持上げ得る。次に、操作者は、例えば、ゲート20内の開口24を通じて彼又は彼女の指を配置することによって、ゲート20を把持し、ゲート20を通路50から部分的に引き出し、その結果、図2乃至7に概ね示されるような第二位置にゲート20を移動し得る。この第二位置において、ゲート20内の開口26の一部は、貯蔵チャンバ15内からのバラ積み材料98を孔13、開口26、及び、孔19を通じて計量分配し得るよう、シェル12の孔13及び保持部材18の孔19と整列し得る。この位置において、開口26の小さい部分だけが孔13及び19と整列すること、並びに、本体22の一部が孔13及び19を部分的に塞ぎ、それによって、バラ積み材料98が貯蔵チャンバ15内から比較的遅い制御された速度で流れるのを可能にすることが分かるであろう。貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の初期的な計量分配を促進するようゲート20を摺動するとき、(例えば、開口24の頂点56に類似する)開口26の頂点は開口26の第一位置にあり、孔13及び19と整列する。
【0023】
図8に概ね示されるように、通路50からのゲート20の更なる引き出し後、本体22のより小さい部分が孔13及び19を部分的に塞ぐよう、開口26のより大きな部分が孔13及び19と整列し、それによって、バラ積み材料98が図7の構造において達成される速度よりも比較的より高い速度で貯蔵チャンバ15から流れることを可能にする。図3及び9に概ね示されるように、通路50からのゲート20の一層更なる引き出し後、開口26のより一層大きな部分が孔13及び19と整列可能であり、それによって、バラ積み材料98が図8の構造によって達成される速度よりも比較的より一層高い速度又は可能な最大速度で貯蔵チャンバ15から流れることを可能にする。1つの実施態様では、本体22が可能な最大速度での計量分配を促進するとき、開口26の大きさを、本体22の如何なる部分もいずれの孔13及び19のいずれの部分をも塞がないような大きさとし得る(例えば、図9に示されるように、開口26の一部は孔13及び19のそれぞれよりも大きい)。代替的な実施態様では、開口26の大きさを、本体22が可能な最大速度での計量分配を促進するときでさえも、本体22の一部が孔13及び19のそれぞれの部分を塞ぎ得るような大きさとし得る(例えば、開口26の如何なる部分も孔13及び19のいずれよりも大きくない)。
【0024】
従って、ゲート20を通路50内に摺動させて出し入れすることによって、操作者は、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の流速を、制御された方法で選択的に調節又は停止し得ることが理解されよう。ゲート20の移動を容易化するよう上述したように開口24で本体22を把持すること、及び、ゲート20内の開口26を通じて貯蔵チャンバ15からバラ積み材料98を選択的な計量分配することと対照的に、操作者は、ゲート20の移動及び開口24を通じた貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の選択的な計量分配を促進するよう、代替的に開口26で本体22を把持し得る。この構造において、ゲート20内の開口26及び24の各々は、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の計量分配を促進する調整器(regulator)及びハンドルとして代替的及び選択的に働き得ることが理解されよう。
【0025】
ゲート20内の開口24及び26の概ね三角形の形状は、バラ積みバッグ10からのバラ積み材料98の便利、効率的、且つ、効果的な選択的な計量分配を促進し得ることが理解されよう。図1乃至9を参照して上述した実施例において、開口24及び26の概ね三角形の形状は、ゲート20が通路50から更に引き出されるに応じて進行的に増大する、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料の計量分配を促進する。同様に、開口24及び26の概ね三角形の形状は、ゲート20が通路50内に戻るに応じて進行的に減少する、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の計量分配を促進する。従って、開口24及び26の概ね三角形の形状の故に、ゲート20の直線摺動運動が貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の流れにおける非直線的(例えば、指数関数的な)増大又は減少を促進し得ることが理解されよう。ゲート20が図2及び7に示されるような僅かに引き出された位置にあるとき、バラ積み材料98が孔13及び19を通過することを可能にする開口26の部分(即ち、開口24の頂点56に類似するその内側頂点に隣接する部分)は、孔13及び19の大きさと比較して比較的小さくあり得る。従って、その位置から、貯蔵チャンバ15からのバラ積み材料98の計量分配を完全に遮断する通路50内への(即ち、図1及び6に示される位置への)ゲート20の更なる挿入は、操作者によるゲート20に対する少量の力だけを必要とし、バラ積み材料98の流動に起因する目詰まり(jamming)、ゲート20の(例えば、開口24を定める縁部44,46,48のような縁部)でのシェル12又は保持部材18の破損(snagging)の如何なる可能性をも最小限化し得る。
【0026】
例示及び記載の目的のために本発明の実施態様及び実施例の上述の記載を提示した。本発明が専ら上述の形態であること或いは本発明が上述の形態に限定されることは意図されていない。上述の教示の観点から数多くの変形が可能である。これらの変形の一部を議論したが、他の変形は当事者によって理解されよう。本発明の原理及び想定される具体的な使用に適するような様々な実施態様を最良に例示するために、実施態様を選択し且つ記載した。もちろん、本発明の範囲は、ここに示される実施例又は実施態様に限定されず、当業者によって如何なる数の用途及び均等な装置においても利用され得る。むしろ、ここでは、本発明の範囲が付属の請求項によって定められることが意図されている。
【符号の説明】
【0027】
10 バラ積みバッグ (bulk bag)
12 シェル (shell)
13 孔 (aperture)
14 ループ (loops)
15 貯蔵チャンバ (storage chamber)
16 ゲート弁組立体 (gate valve assembly)
18 保持部材 (retention member)
19 孔 (aperture)
20 ゲート (gate)
21 端部 (end)
22 本体 (body)
23 端部 (end)
24 開口 (opening)
25 底壁 (bottom wall)
26 開口 (opening)
30 スペーサ部分 (spacer portion)
32 壁部分 (wall portion)
40 内側端部 (inside end)
42 外側端部 (outside end)
44 縁部 (edge)
46 縁部 (edge)
48 縁部 (edge)
50 通路 (channel)
54 頂点 (vertex)
56 頂点 (vertex)
58 頂点 (vertex)
98 バラ積み材料 (bulk material)
220 ゲート (gate)
222 本体 (body)
224 開口 (opening)
226 開口 (opening)
320 ゲート (gate)
322 本体 (body)
324 開口 (opening)
326 開口 (opening)
420 ゲート (gate)
422 本体 (body)
424 開口 (opening)
426 開口 (opening)
520 ゲート (gate)
522 本体 (body)
524 開口 (opening)
526 開口 (opening)
L 長手軸 (longitudinal axis)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラ積み材料を貯蔵し且つ計量分配するバラ積みバッグであって、
前記バラ積み材料を保持するよう構成される貯蔵チャンバと、該貯蔵チャンバと連絡する孔とを定めるシェル手段と、
当該バラ積みバッグの持上げを容易化する持上げ手段と、
前記孔に対して摺動可能であり且つ概ね三角形の形状を有する第一開口を定める弁手段とを含み、
該弁手段は、前記貯蔵チャンバ内でのバラ積み材料の保持と、前記孔及び前記第一開口を順次的に通じる前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の制御された計量分配とを選択的に促進するよう構成される、
バラ積みバッグ。
【請求項2】
バラ積み材料を貯蔵し且つ計量分配する特に請求項1に記載のバラ積みバッグであって、
バラ積み材料を保持するよう構成される貯蔵チャンバと、該貯蔵チャンバと連絡する第一孔とを定める可撓なシェルと、
該シェルに取り付けられる複数の持上げ部材と、
ゲート弁組立体とを含み、
該ゲート弁組立体は、
前記シェルに固定的に取り付けられ、前記第一孔と実質的に整列させられる第二孔を定め、且つ、少なくとも部分的に通路を定める保持部材と、
第一端部と第二端部との間で長手軸に沿って延び、概ね三角形の形状を有する第一開口を定めるゲートとを含み、
該ゲートの少なくとも一部は、前記通路内に摺動可能に受け入れられ、
前記ゲートは、前記ゲートが前記第一孔を通じた前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の計量分配を防止する閉塞位置と、前記ゲートが前記第一孔、前記第一開口、及び、前記第二孔を順次的に通じる、前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の計量分配を促進する開放位置との間で、前記保持部材に対して摺動可能である、
バラ積みバッグ。
【請求項3】
前記弁手段又は前記ゲートは、第一縁部と、第二縁部と、第三縁部とを含み、前記第一縁部、前記第二縁部、及び、前記第三縁部は協働して前記第一開口を定め、
前記弁手段又は前記ゲートは、前記第一端部と前記第二端部との間で長手軸に沿って延びることができ、
前記長手軸は、前記ゲートが前記長手軸の両側で概ね対称であるように前記ゲートを二分し、
前記第一縁部は、概ね直線であり、
前記第二縁部は、概ね直線であり、
前記第一縁部及び前記第二縁部は、第一頂点で交わり、
前記第三縁部は、前記第一端部に隣接し、
前記第一頂点は、前記第三縁部と前記第二縁部との間の場所で、前記長手軸上に配置される、
請求項1又は2に記載のバラ積みバッグ。
【請求項4】
前記第一端部及び前記第三縁部は、第二頂点で交わり、前記第二縁部及び前記第三縁部は、第三頂点で交わる、請求項3に記載のバラ積みバッグ。
【請求項5】
前記第三縁部は、概ね直線であり、或いは、前記第三縁部は、概ね直線ではない、請求項3に記載のバラ積みバッグ。
【請求項6】
前記ゲート又は前記弁手段は、第二開口を更に定め、
該第二開口は、前記第一開口の形状と類似する概ね三角形の形状を有し、
前記第二開口は、前記第一開口に対して鏡面位置にあり、
前記第二開口及び前記第一開口の各々は、前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の計量分配を促進する調整器及びハンドルとして代替的に及び選択的に働き、
前記第一開口は、前記第一端部に隣接するのが好ましく、前記第二開口は、前記第二端部に隣接するのが好ましい、 請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項7】
前記保持部材は、前記シェルと協働し、前記通路を定める、請求項2乃至6のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項8】
前記シェルは、布又はプラスチックシートの少なくとも一方で形成される、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項9】
前記シェル及び前記保持部材の両方は、類似する材料で形成される、請求項8項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項10】
前記第一孔及び前記第二孔の大きさ及び形状は類似する、請求項2乃至9のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項11】
前記ゲート又は弁手段は、一体的で実質的に剛的な構造として形成される、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項12】
前記ゲートは、前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の無限に可変な速度を促進するよう、前記保持部材に対して摺動可能である、請求項2乃至11のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグ。
【請求項13】
特に請求項1乃至12のうちのいずれか1項に記載のバラ積みバッグからバラ積み材料を計量分配する方法であって、
前記バラ積みバッグを持上げることを含み、前記バラ積みバッグは、可撓なシェルと、ゲートとを含み、前記シェルは、貯蔵チャンバと、孔とを定め、前記貯蔵チャンバは、前記バラ積み材料を保持するよう構成され、前記孔は、前記貯蔵チャンバと連絡し、
前記ゲート内の第一の概ね三角形の形状の開口が前記孔と整列し、前記孔及び前記第一の概ね三角形の形状の開口の両方を通じた前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の計量分配を促進するよう、前記ゲートを前記孔に対して摺動させること、及び、
前記ゲート内の前記第一の概ね三角形の形状の開口の如何なる部分も前記孔と整列せず、前記孔を通じた前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の計量分配を防止するよう、前記ゲートを前記孔に対して摺動させることを含む、
方法。
【請求項14】
前記摺動させることは、前記ゲート内の第二の概ね三角形の形状の開口を定める前記ゲートの一部を把持することによって前記ゲートに対する押し込み及び引っ張りの少なくとも一方を行うことを含み、前記第二の概ね三角形の形状の開口は、前記第一の概ね三角形の形状の開口の形状と類似する形状を有し、前記第一の概ね三角形の形状の開口に対して鏡面位置において前記ゲート内に位置付けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記貯蔵チャンバからの前記バラ積み材料の初期的な計量分配を促進するよう、前記ゲートを前記孔に対して摺動させるとき、前記第一の概ね三角形の形状の開口の頂点は、前記孔と整列するよう、前記第一の概ね三角形の形状の開口の前記第一部分である、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【公表番号】特表2013−506609(P2013−506609A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532682(P2012−532682)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【国際出願番号】PCT/IB2010/002796
【国際公開番号】WO2011/051801
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(510202156)リンカーン グローバル,インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】