説明

ゲーミングマシン及びゲーミングマシンのプレイ方法

【課題】新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシン及びゲーミングマシンのプレイ方法を提供する。
【解決手段】本発明のゲーミングマシンでは、例えば、ルーレット装置において表示されるルーレットゲームへのベットを、プレーヤがゲーミングターミナルを操作することで行う。ルーレットゲームの進行上、今回のルーレットゲームに対するベットを受け付けることが適当でない期間中は、ゲーミングターミナルでプレーヤのベット操作を受け付けられない。ルーレットゲームに参加していないプレーヤは、ベット操作を受け付けられない期間に、現在進行中のルーレットゲームの結果に関連するサブゲームにベットすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してゲーム実行デバイスに接続されたゲーミングターミナルの操作を通して、プレーヤがゲーム実行デバイスで表示されるゲームに参加するゲーミングマシン及びそのプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第2005/0059474号明細書、米国特許出願公開第2005/0282618号明細書、及び、米国特許出願公開第2005/0218590号明細書には、ネットワークを介して共通ディスプレイ(common display)に接続されたゲーミングターミナルでのプレーヤの操作を通して、プレーヤが共通ディスプレイで表示されるゲームに参加するゲーミングマシンが開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、共通ディスプレイなどのゲーム実行デバイスで表示されるゲームに参加するためのメニューとは異なるメニューを付加することにより、新たなエンターテインメント性を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1のアスペクトは、ゲーミングマシンであって、第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、前記第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、前記ゲーミングターミナルと接続され、(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームを実行するゲームコントローラと、を備える。
【0005】
本発明の第1のアスペクトによれば、第1ゲームの実行中にプレーヤがベットできない期間があったとしても、その期間に第1ゲームにベットしていないプレーヤに対し、第1ゲームに関連する第2ゲームが提供される。これによりプレーヤの待ち時間を無くし、プレーヤがいつでもベット可能なゲーミングマシンが提供される。第2ゲームとして、第1ゲームに関連したゲームが提供されることにより、プレーヤの第1ゲームへの興味が引き出される。これにより、本発明に係るゲーミングマシンによれば、多くのプレーヤがゲームに参加しやすくなり、活気のあるゲームが提供される。
【0006】
本発明の第2のアスペクトは、ゲーミングマシンであって、第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、前記第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、前記第2ゲームでベットする選択肢及び各選択肢に対する配当倍率が関連づけられた配当データが記憶されたメモリと、前記ゲーミングターミナルと接続され、(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記ベット受付時間外に前記配当データに基づいて前記選択肢及び前記配当倍率を表示し、(e)前記第1ゲームにへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付けるゲームコントローラと、を備える。
【0007】
本発明の第2のアスペクトによれば、第2ゲームにおいて、第1ゲームに関連する選択肢と、その選択肢に対する配当倍率が表示される。プレーヤはその選択肢の何れかにクレジットをベットできる。配当倍率が予め表示されるので、プレーヤは、配当倍率を見ながらその選択肢が当選するか否かを予測しながらゲームを楽しむことができる。又、プレーヤは、ベットしたクレジットと配当倍率に応じたペイアウトを受けることができる。
【0008】
本発明の第3のアスペクトは、ゲーミングマシンであって、第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、前記第1ゲーム、または、前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、前記ゲーミングターミナルと接続され、(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルから、前記ベット受付時間外に前記第2ゲームの選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付け、(e)前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへのベットを受け付けると、当該選択肢に対する配当倍率を決定し、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記配当倍率を表示するゲームコントローラと、を備える。
【0009】
本発明の第3のアスペクトによれば、第2ゲームの配当倍率が、所定の処理によって決定される。これにより、より高いエンタテイメント性を有するゲームがプレーヤに提供される。
【0010】
本発明の第4のアスペクトは、ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームを実行する段階と、を備える。
【0011】
本発明の第4のアスペクトによれば、第1ゲームの実行中にプレーヤがベットできない期間があったとしても、その期間に第1ゲームにベットしていないプレーヤに対し、第1ゲームに関連する第2ゲームが提供される。これによりプレーヤの待ち時間を無くし、プレーヤがいつでもベット可能なゲーミングマシンが提供される。第2ゲームとして、第1ゲームに関連したゲームが提供されることにより、プレーヤの第1ゲームへの興味が引き出される。これにより、本発明に係るゲーミングマシンによれば、多くのプレーヤがゲームに参加しやすくなり、活気のあるゲームが提供される。
【0012】
本発明の第5のアスペクトは、ゲーム実行デバイスと、前記ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルとを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームでベットする選択肢及び各選択肢に対する配当倍率を表示する段階と、前記第1ゲームにへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへの前記遊技媒体をベットを受け付けるする段階と、を備える。
【0013】
本発明の第5のアスペクトによれば、第2ゲームにおいて、第1ゲームに関連する選択肢と、その選択肢に対する配当倍率が表示される。プレーヤはその選択肢の何れかにクレジットをベットできる。配当倍率が予め表示されるので、プレーヤは、配当倍率を見ながらその選択肢が当選するか否かを予測しながらゲームを楽しむことができる。又、プレーヤは、ベットしたクレジットと配当倍率に応じたペイアウトを受けることができる。
本発明の第6のアスペクトは、ゲーム実行デバイスと、前記ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルとを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームの選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付ける段階と、前記第2ゲームの結果の前記選択肢の何れかベットを受け付けると、当該選択肢に対する配当倍率を決定し、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記配当倍率を表示する段階と、を備える。
【0014】
本発明の第6のアスペクトによれば、第2ゲームの配当倍率が、所定の処理によって決定される。これにより、より高いエンタテイメント性を有するゲームがプレーヤに提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るゲーミングマシン及びゲーミングマシンのプレイ方法は、新たなエンターテインメント性を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの制御方法を示すフローチャートである。
【0017】
なお、本実施形態では、ゲーミングマシンの一例として複数のプレーヤが参加可能なルーレットゲーム機及びそのプレイ方法について説明する。このルーレットゲーム機は、プレーヤが使用可能な複数のゲーミングターミナルを備えている。このルーレットゲーム機は、インターネットなどの外部ネットワークに接続されていないスタンドアロン形式のゲーミングマシンである。しかし、本発明は、外部ネットワークに接続されたゲーミングマシンにも適用可能である。
【0018】
本実施形態のゲーミングマシン1では、実行されるメインゲームであるルーレットゲームについて、予め、ベット受付時間と、ゲーム実行時間が設定されている。ベット受付時間は、各ゲーミングターミナル4からベットを受け付け可能な時間である。ゲーム実行時間は、ベット受付時間後にルーレットゲームが実行される時間である。
【0019】
ゲーミングマシン1は、メインゲームの他に、メインゲームに関連するサブゲームを実行する。このサブゲームは、メインゲームのゲーム実行時間中に、メインゲームにベットしていないプレーヤが参加できるものである。具体的には、メインゲームがルーレットゲームである場合、このサブゲームは、「ポケット番号00に、ボールが収納されるか?」、「ルーレットゲームの参加者全員のトータル払出は、1000チップより多いか少ないか?」などにベットするゲームである。ゲーミングマシン1が、プレーヤに実行させるサブゲームを決定しても良い。又、プレーヤ自身が、複数のサブゲームからプレイしたいサブゲームを選択しても良い。このサブゲームは、メインゲームのベット受付時間終了後に実行される。
【0020】
本実施形態では、上述したゲーム進行において、まず、複数のゲーミングターミナル4では、ベット受付時間中にルーレットゲームにへの遊技媒体のベットを受け付ける(ステップS101)。次に、ルーレットゲームへのベット受付が終了しているか否かが判断される(ステップS102)。ベット受付が終了していないと判断された場合、処理はステップS101に戻り、ルーレットゲームにへのベットが受け付けられる。一方、ルーレットゲームへのベット受付が終了していると判断された場合、具体的には、ゲーム実行時間中である場合、ゲーミングマシン1は、ルーレットゲームを進行する(ステップS103)。ここで遊技媒体とは、ゲーミングマシン1で使用される貨幣、チップ、メダル等である。
【0021】
ルーレットゲームへのベット受付時間が終了すると、複数のゲーミングターミナル4では、サブゲームについてのベットを受け付ける(ステップS104)。このとき、ゲーミングマシン1は、サブゲームにベットするゲーミングターミナル4で選択肢と配当倍率を表示させる(ステップS105)。選択肢は、サブゲームでのベット対象であり、ルーレットゲームの結果に関連する。配当倍率は、ベットした遊技媒体が当選(win)した際の単位遊技媒体あたりの配当クレジットである。例えば、サブゲームが「ポケット番号00に、ボールが収納されるか?」又は「ルーレットゲームの参加者全員のトータル払出は、1000チップより多いか少ないか?」を当てるゲームである場合、選択肢は「YES」又は「NO」となる。
【0022】
ゲーミングターミナル4においてベット情報が決定されると、ベット情報がサーバ13に送信される。サーバ13は、ゲーミングターミナル4からベット情報を受信する(ステップS106)。
【0023】
次に、ルーレットゲームが終了したか否かが判断される(ステップS107)。ルーレットゲームが終了していないと判断された場合、ステップS104に戻り、ルーレットゲームに参加していないゲーミングターミナル4からのサブゲームへの遊技媒体のベットが受け付けられる。
【0024】
一方、ルーレットゲームが終了したと判断された場合、ルーレットゲームの結果が取得される(ステップS108)。ここでルーレットゲームの結果は、ボール27の収納ポケット番号である。次に、ステップS108で取得されたルーレットゲーム結果に基づいて、ゲーミングマシン1は、サブゲームの当選選択肢を決定する。例えば、サブゲームが「ポケット番号00に、ボールが収納されるか?」を当てるゲームの場合、ステップS108で取得したルーレットゲーム結果が「00」であるか否かで当選選択肢が決定される。一方、サブゲームが「ルーレットゲームの参加者全員のトータル払出は、1000チップより多いか少ないか?」を当てるゲームである場合、ルーレットゲームにベットした全プレーヤのトータル払出を算出し、この結果に基づいて当選選択肢が決定される。更に、ステップS108のゲーム結果に基づいて、サブゲームの当選選択肢へのベットに対するクレジット払出が算出される。更にゲーミングマシン1は、算出されたクレジット払出を各ゲーミングターミナル4に送信する(ステップS109)。
【0025】
このように本実施形態では、メインゲームのベット受付期間終了後、メインゲームにベットしなかったプレーヤに対してサブゲームが開始される。即ち、本実施形態では、メインゲームにベットできない期間に参加したプレーヤに対してメインゲームに関連するサブゲームを提供することで、メインゲームに参加できなかったプレーヤにもプレイの機会を提供することができる。
【0026】
又、配当倍率が予め表示されるので、プレーヤは、選択肢の配当倍率を見ながら当選するか否かを予測してゲームを楽しむことができる。
【0027】
図2は、図1のゲーム装置の制御方法で用いられるゲーミングターミナルの斜視図である。図3は、図2のゲーミングターミナルを有する本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機の概略構成を示す外観斜視図である。
【0028】
図2に示すゲーミングターミナル4は、図3に示す第1実施形態のルーレットゲーム機1(本発明のゲーミングマシンに相当)に複数台設けられている。ルーレットゲーム機1は、この他に、ルーレット装置3(本発明のゲーム実行デバイスに相当)とサーバ13とを有している。各ゲーミングターミナル4やルーレット装置3とサーバ13との間は、ローカルエリアネットワーク等によって接続することができる。
【0029】
ルーレット装置3では、サーバ13の制御によりルーレットゲームが実行され、ゲームがプレーヤに対して表示される。プレーヤは、ルーレット装置3に表示されるルーレットゲームに参加するために、ルーレット装置3を囲んで配置された複数台のゲーミングターミナル4を使用する。本実施形態では、ルーレットゲーム機1が9台のゲーミングターミナル4を有している。したがって、最大9人のプレーヤが同時に共通のルーレットゲームに参加することができる。
【0030】
図4は、図3のルーレットゲーム機に設けられたルーレット装置の平面図である。
【0031】
図4に示すように、ルーレット装置3は、枠体21と、枠体21の内側に回転可能に収納支持されたルーレットホイール22とを備えている。ルーレットホイール22の上面には、ナンバーポケット23が多数(本実施形態では計38個)形成されている。さらに、各ナンバーポケット23の外側のルーレットホイール22上面には、各ナンバーポケット23と対応する「0」、「00」、「1」〜「36」の各番号が表示された番号表示板25が設けられている。
【0032】
枠体21の内部には、ボール投入口36が形成されている。ボール投入口36には、ボール投入装置104(図10参照)が連結されている。ボール投入装置104の駆動に伴って、ボール投入口36からルーレットホイール22上にボール27が投入される。また、ルーレット装置3の全体は、その上方において、半球状の透明アクリル製のカバー部材28(図3参照)により覆われている。
【0033】
ルーレットホイール22の下方には、ホイール駆動モータ106(図10参照)が設けられており、ホイール駆動モータ106の駆動に伴ってルーレットホイール22が回転する。また、ルーレットホイール22の下面には、所定間隔で金属板(図示せず)が取り付けられている。ポケット位置検出回路107(図10参照)の近接センサがこれらの金属板を検出することで、ナンバーポケット23の位置が検出される。
【0034】
枠体21は、緩やかに内側に向けて傾斜しており、その中間部にはガイド壁29が形成されている。投入されたボール27は、その遠心力によってガイド壁29にガイドされて回転する。ボール27は、回転速度が弱まり遠心力を失っていくと、枠体21の斜面を内側に転がり落ちて回転するルーレットホイール22に到達する。そして、ルーレットホイール22に到達したボール27は、回転しているルーレットホイール22の外側の番号表示板25上を通っていずれかのナンバーポケット23に収納される。その結果、収納されたナンバーポケット23の番号表示板25の番号がボールセンサ105によって判定され、この番号が当選番号となる。
【0035】
ルーレットホイール22の回転、及び、ボール27の打ち出しは、制御データに基づいて制御される。図5は、制御データ例を示す図である。
【0036】
図5に示すように、本実施形態では、6つの制御データ1〜6が用意されている。各制御データ1〜6には、モータ駆動時間、ボール初速度、及び、打ち出しディレイ時間が含まれる。
【0037】
モータ駆動時間は、ホイール駆動モータ106(図10参照)を駆動する時間である。ルーレットホイール22は、モータ駆動時間だけホイール駆動モータ106により所定の回転速度で回転される。なお、ルーレットホイール22は、ホイール駆動モータ106による駆動が解除された後、徐々に回転速度が弱まり、やがて停止する。ボール初速度は、ボール投入装置104からボール27を投入する際の初速度である。打ち出しディレイ時間は、ルーレットホイール22の回転中において、所定のナンバーポケット23が所定位置を通過してからボールを打ち出すまでの時間である。
【0038】
ルーレットホイール22の回転、及び、ボール27の打ち出しを制御する際に各ゲーム毎に参照される制御データ1〜6は、所定の条件が成立するごとに切り替えられる。
【0039】
ここでは、参照対象の制御データは、所定の時刻(例えば、毎時0分)ごとに切り替えられる。本実施形態では、所定時刻ごとに制御データが切り替えられる場合について説明するが、この所定の条件はこれに限定されない。例えば、特定のナンバーポケットにボール27が予め定められた回数連続して収納されたこと、同一グループ(領域)のナンバーポケット23にボール27が予め定められた回数連続して収納されたこと、所定ボーナス(例えば、ミステリーボーナスやジャックポット)が発生したこと、所定グループに属する番号にベットされたチップが所定量に達したこと、所定グループに属する番号へのベットに対する払い出しチップが所定量に達したこと等を所定条件として挙げることができる。
【0040】
上述した例では、制御データが、モータ駆動時間、ボール初速度、及び、打ち出しディレイ時間で構成されている場合について説明したが、制御データは、これに限定されない。制御データが、ルーレットホイール22の回転制御に関するデータ(モータ駆動時間)、ボール27の打ち出しタイミングに関するデータ(打ち出しディレイ時間)、ボール27の打ち出し初速度に関するデータ(ボール初速度)のいずれか、又は、これらの組合せを含むデータであってもよい。ルーレットホイール22の回転制御に関するデータとしては、モータ駆動時間の他に、例えば、ルーレットホイール22の回転速度でもよい。
【0041】
次に、ゲーミングターミナル4の構成について説明する。
【0042】
図2に示すように、ゲーミングターミナル4は、その上面に、通貨価値を有する貨幣やチップ、メダル等の遊技媒体のメダル投入口7と、ゲームに係る画像を表示するディスプレイ8とを少なくとも有している。ゲーミングターミナル4は、メダル投入口7及びディスプレイ8を用いて、プレーヤのベット操作を受け付ける。プレーヤは、ディスプレイ8に表示される画像を見ながらディスプレイ8の前面に設けられているタッチスクリーン50(図10参照)等を操作することでゲームをプレイする。なお、以下の説明において、遊技媒体を代表して「メダル」ということがある。
【0043】
また、ゲーミングターミナル4の上面には、上述したメダル投入口7及びディスプレイ8の他に、ペイアウトボタン5、チケットプリンタ6、紙幣挿入口9、及び、スピーカ10が設けられている。ゲーミングターミナル4の前面には、メダル払出口12及びメダルトレイ14が設けられている。
【0044】
ペイアウトボタン5は、クレジットされているメダルをメダル払出口12からメダルトレイ14に払い出す指示を入力するボタンである。チケットプリンタ6は、クレジット数や日時やゲーミングターミナル4の識別番号等のデータをバーコードチケットとして印刷出力する。プレーヤは、バーコードチケットを他のゲーミングターミナル4に読み取らせてそのゲーミングターミナル4でゲームへのベットを行ったり、バーコードチケットを遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換することができる。
【0045】
紙幣挿入口9は、紙幣の適否を識別し、正規の紙幣を受け入れる。なお、紙幣挿入口9は、バーコードチケット39を読み取り可能に構成されてもよい。スピーカ10は、音楽、効果音等を流す。
【0046】
各ゲーミングターミナル4のディスプレイ8の上部には、WINランプ11がそれぞれ設けられている。ゲームにおいてゲーミングターミナル4でベットした数字(本実施形態では「0」、「00」、「1」〜「36」)が当選した場合に、当選したゲーミングターミナル4のWINランプ11が点灯する。また、ジャックポット(以下、JPともいう)を獲得する為のJPボーナスゲームにおいてJPを獲得したゲーミングターミナル4のWINランプ11についても同様に点灯する。なお、WINランプ11は、設置された全てのゲーミングターミナル4(本実施形態では9台)から認視可能な位置に設けられている。同一のルーレットゲーム機1で遊技中の他のプレーヤは、WINランプ11の点灯を常に確認することが可能である。
【0047】
メダル投入口7の内部にはメダルセンサ(図示せず)が設けられており、メダル投入口7より投入されたメダル等の通貨価値の識別を行うとともに、投入されたメダルをカウントする。また、メダル払出口12の内部にはホッパー(図示せず)が設けられており、所定枚数のメダルをメダル払出口12から払い出す。
【0048】
なお、本実施形態に係るルーレットゲーム機1では、後述するように「MEGA」、「MAJOR」、「MINI」の3種類のJPが設けられている。「MEGA」JPでは、全9台のゲーミングターミナル4においてベットされたクレジットの0.15%が累積記憶される。「MAJOR」JPでは、ベットされたクレジットの0.20%が累積記憶される。「MINI」JPでは、ベットされたクレジットの0.30%が累積記憶される。そして、後述するJPボーナスゲームによっていずれかのJPに当選した場合、該当するJPの累積額に相当するクレジットが所定のゲーミングターミナル4に対して払い出される。JP額表示部15には3種類のJPのうち、「MEGA」JP累積額が表示される。なお、JP額表示部15は、電光表示部5の頂上部に設けられており、ゲーミングターミナル4で遊技する全プレーヤから認視可能となっている。
【0049】
図6は、ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【0050】
図6に示すように、ルーレットゲーム中には、ベッティングボード60を有するBET画面61がディスプレイ8に表示される。プレーヤは、ディスプレイ8の前面に設けられているタッチスクリーン50(図10参照)によって、手持ちのチップ(ゲーミングターミナル4に電子情報としてクレジットされている)を使用してベットできる。
【0051】
まず、図6に基づいて、ルーレットゲーム中に表示されるBET画面61について説明する。BET画面61に表示されるベッティングボード60には、「0」、「00」、「1」〜「36」の38種の数字がマス目状に配列表示されている。また、「奇数の数字」、「偶数の数字」、「番号表示板の色の種類(赤又は黒)」、「一定の数字範囲(例えば「1」〜「12」等)」を指定してチップをベットする為の特殊なBETエリアも同様にマス目状に配列されている。
【0052】
ベッティングボード60の下方には、ベット確定ボタン65、単位ベットボタン66、払い戻し結果表示部67、クレジット数表示部68が表示されている。
【0053】
単位ベットボタン66は、プレーヤが指定したBETエリア72(番号及び番号のマークのマス目上、若しくはマス目を形成するライン上)にチップをベットする為のボタンである。単位ベットボタン66は1BETボタン66A、5BETボタン66B、10BETボタン66C、100BETボタン66Dの四種類から構成されている。
【0054】
プレーヤは、画面上のBETエリア72を指等で直接タッチすることにより、後述のカーソル70でベット位置を指定する。その状態で、プレーヤーが1BETボタン66Aをタッチすると、チップを1枚ずつベットできる(1BETボタン66Aをタッチする毎に「1」→「2」→「3」→・・・の順にベット枚数が増加)。また、プレーヤーが5BETボタン66Bをタッチすると、チップを5枚単位でベットできる(5BETボタン66Bをタッチする毎に「5」→「10」→「15」→・・・の順にベット枚数が増加)。また、プレーヤーが10BETボタン66Cをタッチすると、チップを10枚単位でベットできる(10BETボタン66Cをタッチする毎に「10」→「20」→「30」→・・・の順にベット枚数が増加)。さらに、プレーヤが100BETボタン66Dをタッチすると、チップを100枚単位でベットできる(100BETボタン66Dをタッチする毎に「100」→「200」→「300」→・・・の順にベット枚数が増加)。
【0055】
上述したベット操作の後、プレーヤがベット確定ボタン65にタッチすることで、ベット内容が確定される。このため、ベット確定ボタン65にタッチする前であれば、ベット内容は訂正することができる。
【0056】
払い戻し結果表示部67には、前回のゲームにおけるベット数、及び払い戻しクレジット数が表示される。ここで、払い戻しクレジット数よりベット枚数を引いた数が、前回のゲームでプレーヤが獲得したクレジット数である。
【0057】
クレジット数表示部68には、プレーヤが現在所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、ベット数(1ベットに対して1クレジット)に応じて減少する。また、このクレジット数は、当選によりクレジットが払い出された場合には、払い出し分増加する。なお、プレーヤが所有するクレジット数が0となった場合には、遊技終了となる。
【0058】
また、ベッティングボード60の上部には、BETタイム表示部69が設けられている。BETタイム表示部69には、予め設定されたベット受付時間のうちプレーヤがベット可能な残り時間が表示される。BETタイム表示部69には、ベット受付開始時には「20」が表示され、1秒ごとに数字が1ずつ減少する。数字が「0」となったときにベット受付が終了する。また、プレーヤのベット受付時間が残り5秒となったときに、ボール投入装置が駆動されてボール27がルーレットホイール22上に投入される。ベット受付時間が終了すると、ゲーム実行時間が開始される。
【0059】
ベット受付時間が終了すると、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8には、後述するサブゲームBET画面62(図17)が表示される。ここでは、ルーレットゲームに参加しなかったゲーミングターミナル4のみで、サブゲームBET画面62が表示される。
【0060】
図7は、本実施形態に係るルーレットゲーム機の内部構成を示すブロック図である。
【0061】
図7に示すように、ルーレットゲーム機1は、サーバ13と、サーバ13に接続されたルーレット装置3・複数(本実施形態では9台)のゲーミングターミナル4とから構成されている。なお、ルーレット装置3の内部構成及びゲーミングターミナル4の内部構成に関しては後述する。
【0062】
サーバ13は、全体の制御を行うサーバCPU81、ROM82、RAM83、タイマ84、LCD駆動回路85を介して接続されたLCD(Liquid Crystal Display)32、及び、キーボード33を備えている。
【0063】
サーバCPU81は、各ゲーミングターミナル4から供給される入力信号や、ROM82・RAM83に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を行う。また、サーバCPU81は、その処理結果に基づいてゲーミングターミナル4に命令信号を送信することにより、各ゲーミングターミナル4を主導的に制御する。また、サーバCPU81は、ルーレット装置3に制御信号を送信し、ボール27の発射やルーレットホイール22の回転を制御する。
【0064】
サーバCPU81は、各ルーレットゲームについて、ベット受付時間とゲーム実行時間を予め設定する。ベット受付時間は、各ゲーミングターミナル4からルーレットゲームへの遊技媒体のベットを受け付け可能な時間である。ゲーム実行時間は、ベット受付時間後にルーレットゲームを実行するゲーム時間である。サーバCPU81は、ベット受付時間が満了すると、ルーレットゲームへのベットは受け付けない。しかし、サーバCPU81は、ルーレットゲームに関連するサブゲームへのベットを受け付ける。サーバCPU81は、ルーレットゲーム及びサブゲームのそれぞれについて、ベット受付時間、ゲーム実行時間を制御する。又、メインゲーム及びサブゲームの各ゲーム実行時間は、それぞれ適切な時間が設定されても良い。メインゲームのベット受付時間が満了した後にサブゲームへのベットが受け付けられれば、メインゲーム及びサブゲームのベット受付時間及びゲーム実行時間は、どのようなタイミングで設定されても良い。具体的には、上述したように、ベット受付時間の終了5秒前にルーレットのボールが打ち出されてルーレットゲームが開始されても良い。
【0065】
ROM82は、例えば、半導体メモリ等により構成され、ルーレットゲーム機1の基本的な機能を実現するプログラムや、メンテナンス時期の報知及び報知条件の設定・管理を実行するプログラム、ルーレットゲーム及びサブゲームの配当倍率データ(当選に対するチップ一枚あたりのクレジット払い出し数)、各ゲーミングターミナル4を制御するプログラム等を記憶する。
【0066】
一方、RAM83は、各ゲーミングターミナル4から供給されるベット情報、センサにより判定されたルーレット装置3の当選番号、累積されたJP額、及び、ルーレットゲーム・サブゲームについてサーバCPU81が実行した処理の結果データ等を一時的に記憶する。
【0067】
さらに、サーバCPU81には、時間計測を行うタイマ84が接続されている。タイマ84の時間情報はサーバCPU81に送信される。サーバCPU81は、タイマ84からの時間情報に基づいて後述するルーレットホイール22の回転やボール27の投入の制御を行う。
【0068】
図8は、本実施形態に係るルーレットゲーム機のROMの記憶エリアを示した模式図である。
【0069】
図8に示すように、ROM82には、ルーレットゲーム配当記憶エリア82A及びサブゲーム配当記憶エリア82Bが確保される。ルーレットゲーム配当記憶エリア82Aには、ルーレットゲームに関する配当倍率が記憶される。なお、ルーレットゲーム配当記憶エリア82Aに記憶された各BETエリア72に対する配当倍率は、ベット種類(「ストレート・ベット」、「コーナー・ベット」、「スプリット・ベット」等)によって「×2」〜「×36」の倍率が予め決定されている。
【0070】
サブゲーム配当記憶エリア82Bには、サブゲームでベットする各選択肢に関連づけられた配当データが記憶される。サブゲームは、メインゲーム(ルーレットゲーム)に関連している。サブゲームとしては、例えば、ルーレットゲームでのボール27の収容ポケット番号を当てるゲーム、ルーレットゲームの参加プレーヤのトータルベットが所定値より高いか低いかを当てるゲーム、ルーレットゲームの参加プレーヤのトータル払出が所定値より高いか低いかを当てるゲームなどが挙げられる。
【0071】
ここでは、サブゲームが、ルーレットゲームでのボール27の収容ポケット番号を当てるゲームである場合について説明する。このとき、プレーヤがベットする選択肢と選択肢に対する配当倍率とが対応づけられて、サブゲーム配当記憶エリア82Bに記憶されている。例えば、サブゲーム配当記憶エリア82Bの配当データにおいて、ボール収納ポケット番号の選択肢「00又は0」に対する配当倍率には「10倍」が関連付けられている。同様に、サブゲーム配当記憶エリア82Bの配当データにおいて、選択肢「1〜6」に対する配当倍率には「2倍」、選択肢「7〜12」に対する配当倍率には「5倍」、選択肢「13〜18」に対する配当倍率には「2倍」、選択肢「19〜24」に対する配当倍率には「3倍」、選択肢「25〜30」に対する配当倍率には「3倍」、選択肢「31〜36」に対する配当倍率には「5倍」等が関連づけられている。
【0072】
本実施形態においては、配当データはROM82に記憶されるので固定値として扱われるが、この形態に限られるものではない。例えば、配当データをRAM83に記憶し、配当倍率をランダムに変動させても良い。又、ルーレットゲームの経過やボールが収納される偏りなどを考慮して、動的に配当倍率が算出されても良い。
【0073】
又、サブゲーム配当記憶エリア82Bには、複数のサブゲームについての配当データが記憶されても良い。この場合、ルーレットゲームに参加できなかったプレーヤが実行するサブゲームは、サーバ13が選択しても良いし、プレーヤが選択しても良い。
【0074】
図9は、本実施形態に係るルーレットゲーム機のRAMの記憶エリアを示した模式図である。
【0075】
図9に示すように、RAM83には、ベット情報記憶エリア83A、当選番号記憶エリア83B、「MINI」JP累積記憶エリア83C、「MAJOR」JP累積記憶エリア83D、「MEGA」JP累積記憶エリア83E、サブゲーム当選選択肢記憶エリア83F及び、サブゲームベット期間フラグ記憶エリア83Gが確保される。ベット情報記憶エリア83Aには、遊技中のプレーヤのベット情報が記憶される。このプレーヤは、メインゲームであるルーレットゲームに参加しているプレーヤと、サブゲームに参加しているプレーヤとの両方を含む。当選番号記憶エリア83Bには、ボールセンサ105により判定されたルーレット装置3の当選番号が記憶される。「MINI」JP累積記憶エリア83Cには、「MINI」JPの累積加算クレジット数が記憶される。「MAJOR」JP累積記憶エリア83Dには、「MAJOR」JPの累積加算クレジット数が記憶される。「MEGA」JP累積記憶エリア83Eには、「MEGA」JPの累積加算クレジット数が記憶される。サブゲーム当選選択肢記憶エリア83Fには、サブゲームの当選選択肢が記憶される。サブゲームの当選選択肢は、当選番号記憶エリア83Bに記憶されたルーレットゲームの結果や当該ルーレットゲームの配当などに関連して決定される。サブゲームの当選選択肢は、図8のサブゲーム配当記憶エリア82Bに記憶された配当データ内の選択肢のうちのいずれかである。サブゲームベット期間フラグ記憶エリア83Gには、サブゲームへのベットが受付可能か否かを示すフラグが記憶される。このサブゲームベット期間フラグは、通常時はオフに設定されている。ルーレットゲームのベット受付期間が終了すると、サブゲームのベット期間フラグがオンに設定される。サブゲームに対するベットができなくなるタイミングで、このサブゲームベット期間フラグがオフに設定される。サーバCPU81は、通常のルーレットゲームを進行しつつ、サブゲームを開始するリクエストをゲーミングターミナル4から受けつける。サーバCPU81は、このリクエストを受け付けると、サブゲーム実行のための割り込み処理を開始し、サブゲームベット期間フラグがオンの間のみ、サブゲームを実行する。
【0076】
なお、ゲームベット情報は、ルーレットゲーム・サブゲームでのプレーヤのベットに関する情報である。ルーレットゲームに関するゲームベット情報は、具体的には、BET画面61において指定したBETエリア72(図6参照)、ベットされたチップ数(ベット数)、及び、ベット種類等のゲーミングターミナル4におけるベットに関する情報である。サブゲームに関するゲームベット情報は、具体的には、サブゲームBET画面62で指定された選択肢、ベットされたチップ数(ベット数)、及び、その他のゲーミングターミナル4におけるベットに関する情報である。
【0077】
図10は、本実施形態に係るルーレット装置の内部構成を示すブロック図である。
【0078】
図10に示すように、ルーレット装置3は、制御部(controller)109、ポケット位置検出回路107、ボール投入装置104、ボールセンサ105、ホイール駆動モータ106、及び、ボール回収装置108を備えている。
【0079】
制御部109は、CPU101、ROM102、及び、RAM103を備えている。CPU101は、サーバ13から供給される制御信号や、ROM102・RAM103に記憶されたデータ及びプログラムに基づいて、ボール27の発射やルーレットホイール22の回転を制御する。RAM103には、ルーレットホイール22の回転及びボール27の投入の際に参照するROM102内の制御データ1〜6のうちいずれかが記憶される。
【0080】
図11は、本実施形態に係るルーレット装置のROMの記憶エリアを示す模式図である。
【0081】
図11に示すように、ROM102には、制御データ記憶エリア102A〜102Fが確保され、図5に示す制御データ1〜6が記憶されている。また、ROM102には、ルーレットゲーム機1の起動直後のルーレットホイール22の回転及びボール27の投入の際に参照されるデフォルトの制御データが記憶される。
【0082】
ポケット位置検出回路107は、近接センサを備えている。ルーレットホイール22に取り付けられている金属板(訳注:複数形)を検出して、ルーレットホイール22の回転位置を検出する。
【0083】
ボール投入装置104は、ボール投入口36(図4参照)からルーレットホイール22上にボール27を投入する。ボール投入装置104は、制御データに設定された初速度でボール27を投入する。また、ボール投入装置104は、制御データに設定されている打ち出しディレイ時間に基づくタイミングでボール27を投入する。すなわち、ポケット位置検出回路107により所定のナンバーポケット23(例えば、「00」)が所定位置(例えば、ボール投入口36の前)を通過したと検出してから、打ち出しディレイ時間経過後にボール27を投入する。
【0084】
ボールセンサ105は、ボール27がどのナンバーポケット23に収納されたかを判定する。ホイール駆動モータ106は、ルーレットホイール22を回転させる。ホイール駆動モータ106は、駆動開始後、制御データに設定されたモータ駆動時間の経過時に駆動を停止する。ボール回収装置108は、ゲーム終了後にルーレットホイール22上のボール27を回収する。
【0085】
図12は、本実施形態に係るゲーミングターミナルの内部構成を示すブロック図である。なお、9台設けられたゲーミングターミナル4は基本的に同じ構成を有しており、以下には1台のゲーミングターミナル4を例にして説明する。
【0086】
ゲーミングターミナル4は、図12に示すように、ターミナルCPU91とROM92とRAM93とから構成されるターミナル制御部(terminal controller)90を備えている。ROM92は、例えば、半導体メモリ等により構成され、ゲーミングターミナル4の基本的な機能を実現するプログラム、その他ゲーミングターミナル4の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM93は、ターミナルCPU91で演算された各種データ、プレーヤが所有する(ゲーミングターミナル4に貯留された)クレジット数、プレーヤによるベット状況、ベット受付時間内を示すフラグF等を一時的に記憶しておくメモリである。
【0087】
ターミナルCPU91には、ペイアウトボタン5が接続されている。
【0088】
ペイアウトボタン5は、通常、ゲーム終了時にプレーヤによって押下される。プレーヤによってペイアウトボタン5が押下されると、プレーヤがゲームによって獲得したクレジットに応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)が、メダル払出口12から払い戻される。
【0089】
ターミナルCPU91は、ペイアウトボタン5の押下によりペイアウトボタン5から出力される操作信号に基づき、対応する各種動作を実行する。具体的には、ターミナルCPU91は、ベット確定ボタン65の押下に伴う信号が入力されると、その入力信号及びROM92・RAM93に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種処理を実行する。ターミナルCPU91は、その処理結果をサーバCPU81に送信する。
【0090】
また、ターミナルCPU91は、サーバCPU81からの命令信号を受信し、ゲーミングターミナル4を構成する周辺機器を制御してゲームを進行する。また、ターミナルCPU91は、処理内容によっては、上述した入力信号及びROM92・RAM93に記憶されたデータやプログラムに基づいて各種処理を実行する。ターミナルCPU91は、その処理結果に基づいてゲーミングターミナル4を構成する周辺機器を制御してゲームを進行する。
【0091】
また、ターミナルCPU91には、ホッパー94が接続されている。ホッパー94は、ターミナルCPU91からの命令信号により、所定枚数のメダルをメダル払出口12(図2参照)から払い出す。
【0092】
さらに、ターミナルCPU91には、LCD駆動回路95を介してディスプレイ8が接続されている。LCD駆動回路95は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMを備えている。プログラムROMには、ディスプレイ8での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルが格納されている。画像ROMには、例えば、ディスプレイ8で表示される画像を形成するドットデータが格納されている。画像制御CPUは、ターミナルCPU91で設定されたパラメータに基づいて、プログラムROM内の画像制御プログラムに従って画像ROM内のドットデータの中からディスプレイ8に表示する画像を決定する。ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶装置として構成される。VDPは、画像制御CPUで決定された表示画像を形成し、ディスプレイ8に出力する。なお、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶装置として構成される。
【0093】
また、ディスプレイ8の前面には、上述したようにタッチスクリーン50が取り付けられている。タッチスクリーン50での操作情報は、ターミナルCPU91に送信される。タッチスクリーン50では、BET画面61又はサブゲームBET画面62でプレーヤによるベット操作が行われる。具体的には、BET画面61では、BETエリア72の選択・単位ベットボタン66やベット確定ボタン65のタッチ等によってタッチスクリーン50の操作が行われる。一方、サブゲームBET画面62では、選択肢の選択、単位ベットボタン66・ベット確定ボタン65のタッチ等にによってタッチスクリーン50の操作が行われる。タッチスクリーン50が操作されると、その操作情報がターミナルCPU91に送信される。そして、その情報に基づいてRAM93にプレーヤのベット情報(BET画面61で指定されたBETエリアやベット数、又は、サブゲームBET画面62で指定した選択肢やベット数)が随時記憶される。さらに、そのベット情報はサーバCPU81に送信され、RAM83のベット情報記憶エリアに記憶される。
【0094】
さらに、ターミナルCPU91には、音出力回路96及びスピーカ10が接続されている。スピーカ10は、音出力回路96からの出力信号に基づいて、各種演出時に各種効果音を出力する。
【0095】
また、ターミナルCPU91には、メダルセンサ97が接続されている。メダルセンサ97は、メダル投入口7(図2参照)から投入されたメダルを検出する。同時に、メダルセンサ97は、投入されたメダルを計測し、その結果をターミナルCPU91に送信する。ターミナルCPU91は、送信された信号に基づいてRAM93に記憶されたプレーヤのクレジット数を増加させる。
【0096】
また、ターミナルCPU91には、WINランプ11が接続されている。ターミナルCPU91は、BET画面61やサブゲームBET画面62でのベットが当選した場合やJPに当選した場合に、WINランプ11を所定の色で点灯させる。
【0097】
以上の構成において、サーバCPU81、ROM82、RAM83、ターミナルCPU91、ROM92、RAM93、CPU101、ROM102、及び、RAM103は、コントローラを構成することとなる。
【0098】
次に、本実施形態に係るルーレットゲーム機1が備えるサーバCPU81が実行するサーバ遊技処理、ターミナルCPU91が実行するゲーミングターミナル遊技処理、及び、CPU101が実行する遊技処理について図13〜図15に基づき説明する。図13〜図15は、本実施形態に係るルーレットゲーム機のルーレットゲームの遊技処理を示すフローチャートである。
【0099】
まず、図13及び図14に基づいてゲーミングターミナルの遊技処理の遊技処理について説明する。ターミナルCPU91は、プレーヤによるメダル又は貨幣等の投入の有無を、メダルセンサ97の検出信号に基づいて判断する(ステップS10)。メダル又は貨幣の投入がないと判断された場合(ステップS10:NO)、投入されたと判断されるまで、ステップS10の処理が繰り返される。
【0100】
一方、メダル又は貨幣等が投入されたと判断された場合(ステップS10:YES)、ターミナルCPU91は、投入枚数に応じてクレジットを加算する(ステップS11)。この処理において、ターミナルCPU91は、投入枚数に応じたクレジットデータをRAM93に記録する。次に、ターミナルCPU91は、メダル又は貨幣の投入があったことを示すメダル検出信号をサーバ13に送信する(ステップS12)。
【0101】
その後、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8に、図6に示したBET画面61を表示させる(ステップS13)。次いで、ターミナルCPU91は、ベット可能なベット受付時間の計時を開始する(ステップS14)。プレーヤは、ベット受付時間中にタッチスクリーン50を操作して、プレーヤ自身が予想するBETエリア72にベットすることができる(図6参照)。なお、プレーヤは、ベット受付時間が開始されたゲームに途中から参加することも可能である。しかし、ベット受付時間が終了すると、ルーレットゲームにはベットできない。本実施形態に係るルーレットゲーム機1では、最大9人が遊技することができる。さらに、今回のゲームが前回のゲームに引き続いて行われる場合には、前回のゲーム終了後にすぐにベット操作の受付が開始される。
【0102】
次に、ターミナルCPU91は、ベット受付時間の終了を示すベット受付時間終了信号をサーバCPU81から受信する(ステップS15)。これにより、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8に、ベット受付時間の終了を示す画像を表示し、タッチスクリーン50でのベット操作の受付を終了する(ステップS16)。
【0103】
その後、ターミナルCPU91は、プレーヤのベット情報(指定されたBETエリア72やベット数、ベット種類)をサーバ13に送信する(ステップS17)。
【0104】
次に、ターミナルCPU91は、サーバCPU81によって実行される後述のJPボーナスゲームの決定処理の結果をサーバ13から受信する(図14:ステップS18)。JPボーナスゲームの決定結果には、所定のJPボーナスゲームを各ゲーミングターミナル4で実行するか否かが含まれる。JPボーナスゲームを実行する場合、決定結果には、どのゲーミングターミナル4をJP当選とするか(若しくは、全ゲーミングターミナル4をハズレ)、JP当選時にどのJP(「MEGA」、「MAJOR」、「MINI」)の当選とするか、がさらに含まれる。
【0105】
その後、ターミナルCPU91は、ステップS18で受信したJPボーナスゲーム決定処理の結果に基づいて、JPボーナスゲームを実行するか否かを判断する(ステップS19)。JPボーナスゲームを実行しないと判断された場合(ステップS19:NO)、処理はステップS21に移行する。
【0106】
一方、JPボーナスゲームを発生させると判断した場合(ステップS19:YES)、ターミナルCPU91は、JPの獲得に関する所定の選択式のJPボーナスゲームを実行し、そのゲーム結果(JPを獲得できたか否か)を、ステップS19で受信した決定結果に基づいてディスプレイ8に表示する(ステップS20)。その後、処理はステップS21に移行する。
【0107】
ステップS21において、ターミナルCPU91は、サーバCPU81から送信されたクレジットの払出結果を受信する(ステップS21)。なお、クレジットの払出結果は、ゲームの払出結果と、JPボーナスゲームのJP払出結果とを含む。
【0108】
次に、ターミナルCPU91は、ステップS21で受信した払出結果に基づいて、クレジットを払い出す(ステップS22)。具体的には、ターミナルCPU91は、配当に相当するクレジットデータと、累積されたJPの配当に相当するクレジットデータ(JPに当選した場合)とをRAM93に記憶する。そして、払い戻しボタン48が押下されると、RAM93に記憶されたクレジット数に応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)がメダル払出口12から払い戻される。
【0109】
その後、いずれかのゲーミングターミナル4において遊技が継続される場合には、処理はステップS13に戻る。再度ベット受付時間が開始され、次のゲームに移行する。一方、全ゲーミングターミナル4において遊技が終了する場合には、遊技処理が終了する。
【0110】
次に、図13〜図15に基づいてサーバの遊技処理について説明する。まず、サーバCPU81は、ターミナルCPU91から送信されたメダル検出信号を受信して、プレーヤによるメダル又は貨幣の投入の有無を判断する(ステップS30)。本実施形態に係るルーレットゲーム機1では、いずれかのゲーミングターミナル4でメダル又は貨幣が投入されると、投入されたゲーミングターミナル4のターミナルCPU91からサーバCPU81にメダル検出信号が送られる。
【0111】
次に、サーバCPU81は、最初に参加したプレーヤがメダル又は貨幣を投入した時点からベット受付時間の計時を開始する(ステップS31)。ベット受付時間は、ルーレットゲームにベット可能な時間である。ゲームに参加したプレーヤは、このベット受付時間中に、タッチスクリーン50を操作して、ルーレットゲームについて自分が予想するBETエリア72にベットすることができる。
【0112】
次いで、サーバCPU81は、ベット受付時間が残り5秒となったか否かを判断する(ステップS32)。なお、残りのベット受付時間は、BETタイム表示部69に表示される(図6参照)。残り5秒に到達していないと判断された場合(ステップS32:NO)、この処理が繰り返される。
【0113】
一方、残り5秒であると判断された場合(ステップS32:YES)、サーバCPU81は、ルーレット装置3の動作を開始させる制御信号をCPU101に送信する(ステップS33)。
【0114】
その後、サーバCPU81は、ルーレットゲームのベット受付時間が終了したか否かを判断する(ステップS34)。ルーレットゲームのベット受付時間が終了していないと判断された場合(ステップS34:NO)、この処理が繰り返される。
【0115】
一方、ルーレットゲームのベット受付時間が終了したと判断された場合(ステップS34:YES)、サーバCPU81は、ベット受付時間終了信号をターミナルCPU91に送信する(ステップS35)。ターミナルCPU91は、この終了信号を受信することにより、ゲーミングターミナル4におけるベット操作の受付を終了する。このときサーバCPU81は、RAM83のサブゲームベット期間フラグ記憶エリア83Gのサブゲームベット期間フラグを、オンに設定する(ステップS36)。サブゲームベット期間フラグがオンの場合、ルーレットゲームに参加しなかったゲーミングターミナル4からの割り込み処理によりサブゲームへのベットが受け付け可能となる。
【0116】
次いで、サーバCPU81は、各ゲーミングターミナル4におけるベット情報(指定されたBETエリア72、ベット数、ベット種類)をターミナルCPU91から受信し(ステップS37)、RAM83のベット情報記憶エリア83Aに記憶する。
【0117】
その後、サーバCPU81は、ステップS37で受信したゲーミングターミナル4でベットされた合計クレジットに基づいて、JP累積処理を行う(ステップS38)。
【0118】
次に、サーバCPU81は、JPボーナスゲーム決定処理を行う(図14:ステップS39)。この処理において、サーバCPU81は、サンプリング回路等でサンプリングされた乱数値を用いて、ルーレットゲームについてJPボーナスゲームを各ゲーミングターミナル4で実行するか否かを決定する。さらに、サーバCPU81は、JPボーナスゲームを実行すると決定した場合、どのゲーミングターミナル4をJP当選とするか(若しくは、全ゲーミングターミナル4をハズレ)を決定する。また、サーバCPU81は、JP当選とする場合、どのJP(「MEGA」、「MAJOR」、「MINI」)の当選とするかを決定する。
【0119】
次いで、サーバCPU81は、ステップS39の処理に基づいて、JPボーナスゲームの決定結果を各ゲーミングターミナル4に送信する(ステップS40)。その後、サーバCPU81は、ボールセンサ105の検出信号の送信要求信号をルーレット装置3に送信する(ステップS41)。
【0120】
そして、ルーレットゲームに関連するサブゲームの結果が判明するときに、サーバCPU81は、サブゲームベット期間フラグをオフに設定する(ステップS42)。本実施形態においては、「どのポケット番号に、ボールが収納されるか?」を当てるサブゲームが行われているので、サブゲームベット期間フラグをオフに設定するタイミングは、ボール27が完全に停止する前に設定されている。
【0121】
ステップS41で送信されたボールセンサの検出信号の送信要求に対して、ルーレット装置3は、ボールセンサ105によって得られた検出信号をサーバCPU81に送信する。そして、サーバCPU81は、検出信号を受信する(ステップS43)。
【0122】
そして、サーバCPU81は、ボール27がどのナンバーポケット23に収納されたかを判定する(ステップS44)。次に、サーバCPU81は、ステップS36で受信した各ゲーミングターミナル4のベット情報と、ステップS44で判定したナンバーポケットとから、各ゲーミングターミナル4のベットが当選しているか否かの判定を行う(ステップS45)。
【0123】
その後、サーバCPU81は、ルーレットゲームについて、配当計算処理を実行する(ステップS46)。配当計算処理において、サーバCPU81は、まず、ゲーミングターミナル4ごとに当選ベット数を認識する。そして、サーバCPU81は、ROM82のルーレットゲーム配当記憶エリア82Aに記憶された配当倍率(1ベットあたりに払い出されるクレジット数)を用いて払い出されるクレジットの配当合計額をゲーミングターミナル4毎に計算する。
【0124】
次に、サーバCPU81は、サブゲームについての各ゲーミングターミナル4のベット情報と、ステップS44で判定したナンバーポケットとから、各ゲーミングターミナル4のベットが当選しているか否かの判定を行う(ステップS47)。
【0125】
更に、サーバCPU81は、サブゲームについて、配当計算処理を実行する(ステップS48)。配当計算処理において、サーバCPU81は、まず、ゲーミングターミナル4ごとに当選ベット数を認識する。そして、サーバCPU81は、ROM82のサブゲーム配当記憶エリア82Bに記憶された各選択肢の配当倍率(1ベットあたりに払い出されるクレジット数)を用いて払い出されるクレジットの配当合計額を各ゲーミングターミナル4毎に計算する。
【0126】
次に、サーバCPU81は、ステップS46及びステップS48の配当計算処理に基づくクレジット払出結果、及び、ステップS39のJPボーナスゲーム決定処理に基づくJP払出結果の送信処理を実行する(ステップS49)。具体的には、サーバCPU81は、当選したゲーミングターミナル4のターミナルCPU91にルーレットゲーム又はサブゲームの配当額に相当するクレジットデータを出力する。
【0127】
その後、サーバCPU81は、ルーレット装置3に制御信号を送信することで、ルーレットホイール22の下方に設けられたボール回収装置108を駆動させ、ルーレットホイール22上のボール27を回収する(ステップS50)。回収されたボール27は以降のゲームにおいてルーレットホイール22内に再度投入される。
【0128】
次に、図15に示すように、ステップS51において、サーバCPU81は、ルーレットホイール22の回転とボール27の投入とに用いている制御データ1〜6の変更条件が成立したか否かの確認処理を行う(ステップS51)。そして、サーバCPU81は、制御データ1〜6の設定を要求する設定制御信号を、ルーレット装置3のCPU101に送信する(ステップS52)。
【0129】
ここで、具体的には、サーバCPU81は、ステップS51の制御データ変更条件成立確認処理において所定時刻(本実施形態では、毎時0分)が経過したか否かを確認する。そして、所定時刻を経過していないと確認された場合、サーバCPU81は、変更条件が成立していない旨の制御信号をルーレット装置3のCPU101に送信する。反対に、制御データ変更条件成立確認処理において所定時刻を経過したと確認された場合、サーバCPU81は、変更条件が成立した旨の制御信号をルーレット装置3のCPU101に送信する。
【0130】
次に、サーバCPU81は、ルーレット装置3のCPU101から次ゲームで用いる制御データ1〜6を示す制御信号を受信し、RAM83に記憶する(ステップS53)。ステップS53の処理の後、本サブルーチンが終了する。
【0131】
ここで、サブゲームベット期間フラグをオン又はオフにするタイミングは、図13〜図15を参照して説明したタイミングに限られず、メインゲーム及びサブゲームの種類によって変化する。例えば、「どのポケット番号に、ボールが収納されるか?」を当てるサブゲームの場合、サブゲームベット期間フラグをオフにするタイミングは、ボール27が完全に停止するタイミングより前であることが好ましい。一方、「ルーレットゲームの全参加プレーヤへのトータル払出量が1000チップより多いか少ないか?」を当てるサブゲームの場合、サブゲームベット期間フラグをオフにするタイミングは、全プレーヤの払出量がディスプレイに表示される前であれば、ボール27が完全に停止した後でも良い。このように、サブゲームの種類に応じて、サブゲームベット期間フラグをオン又はオフにするタイミングは、適宜設定されることが好ましい。
【0132】
次に、図13〜図15に基づいてルーレット装置3の遊技処理について説明する。まず、CPU101は、サーバ13からルーレット装置3の動作信号を受信すると、現在の制御データに設定されたモータ駆動時間だけ、ホイール駆動モータ106を駆動させてルーレットホイール22を回転させる(ステップS60)。
【0133】
次に、CPU101は、ルーレットホイール22の回転が開始されてから所定時間(例えば、20秒)が経過したか否かを判断する(ステップS61)。所定時間を経過していないと判断された場合(ステップS61:NO)、この処理が繰り返される。
【0134】
一方、所定時間を経過したと判断された場合(ステップS61:YES)、CPU101は、ポケット位置検出回路107によって特定ポケット23(例えば「00」)が特定位置(例えば、ボール投入口36の前)を通過したか否かを判断する(ステップS62)。特定ポケット23が特定位置を通過していないと判断された場合(ステップS62:NO)、この処理が繰り返される。
【0135】
また、特定ポケット23が特定位置を通過したと判断された場合(ステップS62:YES)、CPU101は、現在の制御データに設定されたディレイ時間経過後にボール投入装置104を駆動してボール27を投入する(ステップS63)。このとき、ボール投入装置104は、制御データに設定された初速度でボール27を投入する。
【0136】
その後、CPU101は、サーバ13からステップS41において説明した要求信号を受信する(図14:ステップS64)。これにより、CPU101は、ボールセンサ105の検出信号をサーバ13に送信する(ステップS65)。
【0137】
次に、図15に示すように、CPU101は、サーバ13のサーバCPU81から送信された、制御データ設定制御信号を受信する(ステップS66)。そして、CPU101は、受信した制御データ設定制御信号に応じて、次ゲームで用いる制御データ1〜6を決定する(ステップS67)。
【0138】
ここで、ステップS66で受信された制御データ設定制御信号が制御データの変更条件成立を示す場合、CPU101は、次ゲームで用いる制御データの変更が必要と判断し、現在の制御データとは異なる制御データを選択する。なお、CPU101は、次ゲームで用いる制御データ1〜6の選択に、サンプリング回路等でサンプリングされた乱数値を用いる。
【0139】
一方、ステップS66で受信された制御データ設定制御信号が変更条件非成立を示す場合、CPU101は、次ゲームで用いる制御データの変更は不要と判断し、現在の制御データをそのまま、次ゲームで用いる。
【0140】
そして、CPU101は、ステップS67で決定した、次ゲームで用いる制御データ1〜6を示す制御信号を、サーバ13のサーバCPU81に送信する(ステップS68)。ステップS68の処理の後、本サブルーチンを終了する。
【0141】
次に、本実施形態に係るルーレットゲーム機1が備えるサーバCPU81が実行するサーバ遊技処理及びターミナルCPU91が実行するゲーミングターミナル遊技処理について図16に基づき説明する。図16は、本実施形態に係るルーレットゲーム機のサブゲームの遊技処理を示すフローチャートである。
【0142】
まず、図16に基づいてゲーミングターミナルの遊技処理について説明する。図16に示す各処理を実行するゲーミングターミナル4は、ルーレットゲーム(メインゲーム)にベットしていない。
【0143】
まず、サーバCPU81の制御に基づいて、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8に、図17に示したサブゲームBET画面62を表示する(ステップS201)。このサブゲームBET画面62は、メインゲームに関連するサブゲームにベットするための画面である。ここでは、サブゲームにベットする画面であるが、必ずしもクレジットをベットしなくても良い場合もある。
【0144】
サブゲームBET画面62には、サブゲームでの選択肢と、各選択肢の配当倍率と、各選択肢へのベットボタン63が関連づけられて表示されている。この選択肢、配当倍率及びベットボタン63の組み合わせは、選択肢の数だけディスプレイ8に表示される。図17に示す例では、7つの選択肢が表示されている。更に、各選択肢に対応して、配当倍率とベットボタン63A〜63GがサブゲームBET画面62に表示されている。
【0145】
更に、このサブゲームBET画面62には、BET画面61と同様に、ベット確定ボタン65、単位ベットボタン66、払い戻し結果表示部67及びクレジット数表示部68がディスプレイ8に表示されている。単位ベットボタン66は、プレーヤが指定した選択肢(ベットボタン63A〜63G)にベットするボタンである。単位ベットボタン66は1BETボタン66A、5BETボタン66B、10BETボタン66C及び100BETボタン66Dの四種類から構成されている。
【0146】
プレーヤは、まず、ベットする選択肢(ベットボタン63A〜63G)を指等でタッチして指定する。その状態で、1BETボタン66Aをタッチすると、プレーヤはチップを1枚ずつベットすることができる(1BETボタン66Aをタッチする毎に「1」→「2」→「3」→・・・の順にベット数が増加)。また、プレーヤーが5BETボタン66Bをタッチすると、チップを5枚単位でベットすることができる(5BETボタン66Bをタッチする毎に「5」→「10」→「15」→・・・の順にベット数が増加)。また、プレーヤーが10BETボタン66Cをタッチすると、チップを10枚単位でベットすることができる(10BETボタン66Cをタッチする毎に「10」→「20」→「30」→・・・の順にベット枚数が増加)。さらに、プレーヤーが100BETボタン66Dをタッチすると、チップを100枚単位で、サブゲームに対してベットすることが可能である(100BETボタン66Dをタッチする毎に「100」→「200」→「300」→・・・の順にベット枚数が増加)。
【0147】
上述したベット操作の後、プレーヤがベット確定ボタン65をタッチすることで、サブゲームに対するベット内容が確定する。このため、ベット確定ボタン65にタッチする前であれば、ベット内容は訂正することができる。
【0148】
払い戻し結果表示部67には、前回のゲームにおけるベット数、及び払い戻しクレジット数が表示される。ここで、払い戻しクレジット数よりベット枚数を引いた数が、前回のゲームでプレーヤが獲得したクレジット数である。
【0149】
クレジット数表示部68には、プレーヤが現在所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、ベット数(1ベットに対して1クレジット)に応じて減少する。また、このクレジット数は、当選によりクレジットが払い出された場合には、払い出し分増加する。なお、プレーヤが所有するクレジット数が0となった場合には、遊技終了となる。
【0150】
図17に示すサブゲームBET画面がゲーミングターミナル4に表示されると、ターミナルCPU91は、サブゲームへのベットの受付を開始する(ステップS202)。この間にプレーヤは、上述したようにベットボタン63A〜63G及び単位ベットボタン66にタッチすることで、サブゲームの選択肢に対して所望のクレジットをベットできる。
【0151】
ベット確定ボタン65がタッチされると、ターミナルCPU91は、サブゲームBET画面62で選択された選択肢及びベット数をベット情報としてサーバ13に送信する(ステップS203)。
【0152】
その後、サーバCPU81の制御に基づいて、ターミナルCPU91は、サーバ13からサブゲームのベット期間が終了したことを示す信号を受信する(ステップS204)。サブゲームのベット期間が終了すると、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8から、図17のサブゲームBET画面62を消去する(ステップS205)。
【0153】
次に、図16に基づいてサブゲームに関するサーバの遊技処理について説明する。図16に示すサーバの遊技処理は、図13〜図15を参照して説明したメインゲームに関するサーバの遊技処理と並行して処理される。
【0154】
まず、サーバCPU91は、RAM83のサブゲームベット期間フラグ記憶エリア83Gに記憶されたサブゲームベット期間フラグがオンか否かを判定する(ステップS251)。このサブゲームベット期間フラグは、図13〜図15を参照して説明したメインゲーム中にサーバCPU91によって設定される。サーバCPU91は、サブゲームがベットできる期間はこのフラグをオンに設定し、ベットできない期間はオフに設定する。サブゲームベット期間フラグがオンでない場合、サブゲームベット期間フラグがオンになるまで処理は待機する。
【0155】
サブゲームベット期間フラグがオンになると、サーバCPU91は、サブゲームBET画面62をゲーミングターミナル4で表示する(ステップS252)。具体的には、サーバCPU91は、ルーレットゲーム(メインゲーム)にベットしていないゲーミングターミナルを抽出し、図17に示すサブゲームBET画面62を表示するコマンドを抽出されたゲーミングターミナル4に送信する。
【0156】
このサブゲームBET画面62で入力されたベット情報がサーバ13に送信されると、サーバCPU91は、ゲーミングターミナル4からこのベット情報を受信する(ステップS253)。更に、サーバCPU91は、サブゲームベット期間フラグがオフか否かを判定する。(ステップS254)サブゲームベット期間フラグがオフでない場合、サーバCPU91は、処理をステップS253に戻し、新たなベット情報を待機する。
【0157】
一方、サーバCPU91は、サブゲームベット期間フラグがオフになったと判定すると、処理をステップS255に進める。サーバCPU91は、ディスプレイ8に表示されたサブゲームBET画面を消去するコマンドをゲーミングターミナル4に送信する(ステップS255)。
【0158】
この様に、本実施形態に係るゲーミングマシン1及びそのプレイ方法は、ゲーミングマシン1が提供するメインゲームにおいてプレーヤがベットできない期間があったとしても、その期間にメインゲームにベットしていないプレーヤに対し、メインゲームに関連するサブゲームを提供する。これにより、プレーヤの待ち時間を無くし、いつでもプレーヤがベット可能なゲーミングマシンを提供することができる。又、気軽にゲームに参加できるので、多くのプレーヤの興味を引くことができる。
【0159】
又、本実施形態に係るゲーミングマシン1及びそのプレイ方法は、サブゲームとしてメインゲームに関連したゲームを提供することで、プレーヤのメインゲームへの興味も引き出すことができる。これにより、本実施形態に係るゲーミングマシンは、多くのプレーヤをメインゲームに参加させやすくでき、活気のあるゲームを提供することができる。
【0160】
又、本実施形態に係るゲーミングマシン1及びそのプレイ方法は、プレーヤが所望するサブゲームを複数のサブゲームから選択させてプレイさせても良い。これにより、プレーヤ自身が参加しやすいゲームを選択できるので、プレーヤは気軽にゲームに参加することができる。
【0161】
本実施形態に係るゲーミングマシン1では、サブゲームにベット可能な期間をサブゲームベット期間フラグを用いて判断していたが、この方法には限られない。メインゲームのルールによっては、メインゲームのゲーム実行時間をメインゲームにベットできない期間として設定しても良い。この場合、このゲーム実行時間をサブゲームのベット可能期間としても良い。又、サブゲームがメインゲームにベットした全プレーヤの合計配当量を当てるゲームの場合、全プレーヤの合計配当量が報知されない限り、メインゲームの結果が算出されてもサブゲームにベットできるようにしても良い。
【0162】
又、本実施形態に係るゲーミングマシン1及びそのプレイ方法によれば、サブゲームにおいて選択肢と配当倍率とが表示され、プレーヤはそれらの選択肢にクレジットをベットすることができる。これにより、プレーヤは、ベットしたクレジット数と配当倍率に応じたペイアウトを受けることができる。
【0163】
このように、サブゲームにベット可能な期間は、メインゲームやサブゲームの種類に応じて、任意に変更されても良い。図13及び図14に示したサブゲームベット期間フラグのオン及びオフの設定のタイミングを変更させることにより、メインゲーム及びサブゲームのあらゆる種類に対応することが可能である。
【0164】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎない。本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
【0165】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載した実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成・システム・方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。
【0166】
また、本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【0167】
(変形例)
図18は、本発明の実施形態の変形例に係るゲーミングマシン1の制御方法を示すフローチャートである。本発明の実施形態の変形例に係るゲーミングマシン1は、上述した実施形態に係るゲーミングマシン1に対して、プレーヤ操作によってサブゲームの配当倍率を決定することができる点が異なる。即ち、ゲーミングマシン1のRAM83のサブゲーム当選選択肢記憶エリア83Fには、各サブゲームでの選択肢のみが記憶されている。
【0168】
まず、複数のゲーミングターミナル4では、ベット受付時間中にルーレットゲームへの遊技媒体のベットを受け付ける(ステップS301)。次に、ルーレットゲームへのベット受付が終了しているか否かが判断される(ステップS302)。ベット受付が終了していないと判断された場合、処理はステップS301に戻り、ルーレットゲームへのベットが受け付けられる。一方、ルーレットゲームへのベット受付が終了していると判断された場合、具体的には、ゲーム実行時間中である場合、ゲーミングマシン1は、ルーレットゲームを進行する(ステップS303)。ここで遊技媒体とは、ゲーミングマシン1で使用される貨幣、チップ、メダル等である。
【0169】
ルーレットゲームへのベット受付時間が終了すると、複数のゲーミングターミナル4では、サブゲームについてのベットを受け付ける(ステップS304)。ゲーミングマシン1は、サブゲームにベットするゲーミングターミナル4で選択肢を表示する(ステップS305)。選択肢は、サブゲームでベットする対象であって、ルーレットゲームの結果に関連する。
【0170】
次に、ゲーミングターミナル4でベット情報が決定すると、ベット情報がサーバ13に送信される。サーバ13は、ゲーミングターミナル4からベット情報を受信する(ステップS306)。更に、サーバ13は、所定の処理により当該選択肢の配当倍率を決定し、ゲーミングターミナル4のディスプレイに配当倍率を表示する。配当倍率がゲーミングターミナル4で決定されても良い。この場合、ゲーミングターミナル4は、配当倍率をサーバ13に送信する。配当倍率は、ベットした遊技媒体が当選した際の単位遊技媒体あたりの配当クレジットである。
【0171】
次に、ルーレットゲームが終了しているか否かが判断される(ステップS308)。ルーレットゲームが終了していないと判断される場合、処理はステップS304に戻り、ルーレットゲームに参加していないゲーミングターミナル4から、サブゲームへのベットが受け付けられる。
【0172】
一方、ルーレットゲームが終了していると判断される場合、ルーレットゲームの結果が取得される(ステップS309)。ここでルーレットゲームの結果は、ボール27が収納されたポケットの番号である。次に、ステップS309で取得されたルーレットゲームの結果に基づいて、ゲーミングマシン1は、サブゲームに当選した選択肢を決定し、この当選選択肢に対するクレジット払出量を算出する。更にゲーミングマシン1は、算出されたクレジット払出量をゲーミングターミナル4に送信する(ステップS310)。
【0173】
このように本実施形態の変形例では、サブゲームの配当倍率を、所定の処理によって決定することができる。これにより、よりプレーヤにより高いエンタテイメント性を有するゲームを提供することができる。
【0174】
次に、本変形例に係るルーレットゲーム機1における、サーバCPU81が実行するサーバ遊技処理及びターミナルCPU91が実行するゲーミングターミナル遊技処理について図19に基づき説明する。サーバ遊技処理は、サーバCPU81によって実行される。ゲーミングターミナル遊技処理は、ターミナルCPU91によって実行される。図19は、本変形例に係るサブゲームの遊技処理を示すフローチャートである。
【0175】
まず、図19に基づいてゲーミングターミナルの遊技処理について説明する。図19に示す各処理を実行するゲーミングターミナル4は、ルーレットゲーム(メインゲーム)にベットしていない。
【0176】
まず、サーバCPU81の制御に基づいて、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8に、図20に示したサブゲームBET画面62aを表示する(ステップS401)。このサブゲームBET画面62aは、メインゲームに関連するサブゲームにベットするための画面である。
【0177】
サブゲームBET画面62aには、サブゲームでの選択肢と、各選択肢の配当倍率を決定するゲームエリア64と、各選択肢へのベットボタン63が関連づけられて表示されている。各選択肢に対応して、ベットボタン63A〜63GがサブゲームBET画面62aに表示されている。この選択肢及びベットボタン63の組み合わせは、選択肢の数だけディスプレイ8に表示される。図20に示す例では、7つの選択肢が表示されている。
【0178】
更に、図20に示すサブゲームBET画面62aには、各選択肢の配当倍率を決めるために、スロットマシン65Dが表示されている。ゲーミングターミナル4のターミナルCPU91は、スロットマシン65Dの各列に配置されたシンボルを再配置する。プレーヤがストップボタン64Bをタッチすると、ターミナルCPU91は左列のシンボルを停止させる。プレーヤがストップボタン64Cをタッチすると、ターミナルCPU91は中列のシンボルを停止させる。プレーヤがストップボタン64Dをタッチすると、ターミナルCPU91は右列のシンボルを停止させる。このとき、行にシンボルが揃うなど、予め決定されたシンボル配置となった場合、その配置に対応した配当倍率が決定される。
【0179】
更に、このサブゲームBET画面62aには、BET画面61と同様に、ベット確定ボタン65、単位ベットボタン66、払い戻し結果表示部67及びクレジット数表示部68がディスプレイ8に表示されている。
【0180】
図20に示すサブゲームBET画面がゲーミングターミナル4に表示されると、ターミナルCPU91は、サブゲームへのベットの受付を開始する(ステップS402)。この間にプレーヤは、上述したようにベットボタン63A〜63G及び単位ベットボタン66にタッチすることで、サブゲームの選択肢に対して所望のクレジットをベットできる。
【0181】
更に、ターミナルCPU91は、選択された選択肢についての配当倍率を決定する配当決定処理を実行する(ステップS403)。図20に示す例では、この配当決定処理はスロットマシンを用いて実行される。ベット確定ボタン65がタッチされると、ターミナルCPU91は、サブゲームBET画面62aで選択された選択肢及びベット数をベット情報としてサーバ13に送信する(ステップS404)。このとき、ターミナルCPU91は、この配当決定処理によって決定された配当倍率もベット情報としてサーバ13に送信する。
【0182】
その後、サーバCPU81の制御に基づいて、ターミナルCPU91は、サーバ13からサブゲームのベット期間が終了したことを受信する(ステップS405)。サブゲームのベット期間が終了すると、ターミナルCPU91は、ゲーミングターミナル4のディスプレイ8から、図20のサブゲームBET画面62aを消去する(ステップS406)。
【0183】
次に、図19に基づいてサブゲームに関するサーバの遊技処理について説明する。図19に示すサーバの遊技処理は、図13〜図15を参照したメインゲームに関するサーバの遊技処理と並行して処理される。
【0184】
まず、サーバCPU91は、RAM83のサブゲームベット期間フラグ記憶エリア83Gに記憶されたサブゲームベット期間フラグがオンか否かを判定する(ステップS451)。このサブゲームベット期間フラグは、図13〜図15を参照して説明したメインゲームの進捗中に、サーバCPU91によって設定される。サーバCPU91は、サブゲームがベットできる期間はこのフラグをオンに設定し、ベットできない期間はオフに設定する。サブゲームベット期間フラグがオンでない場合、サブゲームベット期間フラグがオンになるまで処理は待機する。
【0185】
サブゲームベット期間フラグがオンになると、サーバCPU91は、サブゲームBET画面62aをゲーミングターミナル4で表示する(ステップS452)。具体的には、サーバCPU91は、ルーレットゲーム(メインゲーム)にベットしていないゲーミングターミナルを抽出し、図20に示すサブゲームBET画面62aを表示するコマンドを抽出されたゲーミングターミナル4に送信する。
【0186】
このサブゲームBET画面62aで入力されたベット情報がサーバ13に送信されると、サーバCPU91は、ゲーミングターミナル4からこのベット情報を受信する(ステップS453)。更に、サーバCPU91は、サブゲームベット期間フラグがオフか否かを判定する(ステップS454)。サブゲームベット期間フラグがオフでない場合、サーバCPU91は、処理をステップS453に戻し、新たなベット情報を待機する。
【0187】
一方、サーバCPU91は、サブゲームベット期間フラグがオフになったと判定すると、処理をステップS455に進める。サーバCPU91は、ディスプレイ8に表示されたサブゲームBET画面を消去するコマンドをゲーミングターミナル4に送信する(ステップS455)。
【0188】
ここで、サーバCPU81がサブゲームの配当倍率を決定する場合、ステップS453においてゲーミングターミナル4からサブゲームのベット情報を受信したときに所定の配当決定処理を行って配当倍率を決定し、ゲーミングターミナル4で表示する。
【0189】
このように本変形例では、サブゲームの配当倍率を所定の処理によって決定することができる。これにより、プレーヤにより高いエンタテイメント性を有するゲームを提供することができる。又、サーバ13が、トータル払い出しや当選履歴などを勘案して、各プレーヤに付与する配当倍率を決定しても良い。これにより公平に配当を付与することができる。
【0190】
なお、上述したように、複数のサブゲームを用意しておき、プレイするサブゲームをプレーヤに選択させてもよい。この場合、図16のS201や図19のS401において、まず、図21のサブゲーム選択画面62bをディスプレイ8に表示する。ここでは、3つのサブゲームの選択肢80A〜80Cが表示される。プレーヤの興味をスロットゲーム(メインゲーム)に向けさせるため、3つのサブゲームの内容はいずれもスロットゲームに関連している。プレーヤは、選択肢の中から一つを選択する。例えば、図21の選択肢80Aが選択されると、図17や図20のサブゲームBET画面62,62aに移行する。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機の処理の概要を説明するフローチャートである。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーミングターミナルの斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機の概略構成を示す外観斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るルーレット装置の平面図である。
【図5】制御データの一例を示す図である。
【図6】ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機の内部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のROMの記憶エリアを示す模式図である。
【図9】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のRAMの記憶エリアを示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係るルーレット装置の内部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係るルーレット装置のROMの記憶エリアを示す模式図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーミングターミナルの内部構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のゲーミングターミナル、サーバ及びルーレット装置の遊技処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のゲーミングターミナル、サーバ及びルーレット装置の遊技処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のサーバ及びルーレット装置の遊技処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係るルーレットゲーム機のゲーミングターミナル及びサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態に係るゲーミングターミナルのディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図18】本発明の実施形態の変形例に係るルーレットゲーム機の処理の概要を説明するフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態の変形例に係るルーレットゲーム機のゲーミングターミナル及びサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施形態の変形例に係るゲーミングターミナルのディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図21】ゲーミングターミナルのディスプレイに表示されるサブゲーム選択画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0192】
1…ゲーミングマシン
1…ルーレットゲーム機
3…ルーレット装置
4…ゲーミングターミナル
5…ペイアウトボタン
5…電光表示部
6…チケットプリンタ
7…メダル投入口
8…ディスプレイ
9…紙幣挿入口
10…スピーカ
11…WINランプ
12…メダル払出口
13…サーバ
14…メダルトレイ
15…JP額表示部
21…枠体
22…ルーレットホイール
23…ナンバーポケット
23…特定ポケット
25…番号表示板
27…ボール
28…カバー部材
29…ガイド壁
33…キーボード
36…ボール投入口
39…バーコードチケット
48…払い戻しボタン
50…タッチスクリーン
60…ベッティングボード
61…BET画面
62、62a…サブゲームBET画面
62b…サブゲーム選択画面
63…ベットボタン
63A〜63G…ベットボタン
64…ゲームエリア
64B〜64D…ストップボタン
65D…スロットマシン
65…ベット確定ボタン
66…単位ベットボタン
66A〜66D…BETボタン
67…結果表示部
68…クレジット数表示部
69…BETタイム表示部
70…カーソル
72…BETエリア
80A〜80C…選択肢
81…サーバCPU
82…ROM
82A…ルーレットゲーム配当記憶エリア
82B…サブゲーム配当記憶エリア
83…RAM
83A…ベット情報記憶エリア
83B…当選番号記憶エリア
83C〜83E…JP累積記憶エリア
83F…サブゲーム当選選択肢記憶エリア
83G…サブゲームベット期間フラグ記憶エリア
84…タイマ
85…LCD駆動回路
91…ターミナルCPU
92…ROM
93…RAM
94…ホッパー
95…LCD駆動回路
96…音出力回路
97…メダルセンサ
101…CPU
102…ROM
102A〜102F…制御データ記憶エリア
103…RAM
104…ボール投入装置
105…ボールセンサ
106…ホイール駆動モータ
107…ポケット位置検出回路
108…ボール回収装置
109…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーミングマシンであって、
第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、
前記第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、
前記ゲーミングターミナルと接続され、
(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、
(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、
(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、
(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームを実行する
ゲームコントローラと、
を備える。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンにおいて、
前記ゲームコントローラが、複数種類の前記第2ゲームを記憶しており、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる。
【請求項3】
ゲーミングマシンであって、
第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、
前記第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、
前記第2ゲームでベットする選択肢及び各選択肢に対する配当倍率が関連づけられた配当データが記憶されたメモリと、
前記ゲーミングターミナルと接続され、
(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、
(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、
(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、
(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記ベット受付時間外に前記配当データに基づいて前記選択肢及び前記配当倍率を表示し、
(e)前記第1ゲームにへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付ける
ゲームコントローラと、
を備える。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーミングマシンにおいて、
前記ゲームコントローラが、複数種類の前記第2ゲームを記憶しており、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる。
【請求項5】
ゲーミングマシンであって、
第1ゲームを実行するゲーム実行デバイスと、
前記第1ゲーム、または、前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルと、
前記ゲーミングターミナルと接続され、
(a)前記第1ゲームについてのベット受付時間及びゲーム実行時間を設定し、
(b)前記ベット受付時間内にプレーヤによる前記第1ゲームへの遊技媒体のベットを受け付け、
(c)前記ゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行し、
(d)前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルから、前記ベット受付時間外に前記第2ゲームの選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付け、
(e)前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへのベットを受け付けると、当該選択肢に対する配当倍率を決定し、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記配当倍率を表示する
ゲームコントローラと、
を備える。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーミングマシンにおいて、
前記ゲームコントローラが、複数種類の前記第2ゲームを記憶しており、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる。
【請求項7】
ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、
前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、
前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームを実行する段階と、
を備える。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーミングマシンのプレイ方法において、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記ゲーミングマシンに記憶された複数種類の第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる段階
を更に備える。
【請求項9】
ゲーム実行デバイスと、前記ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルとを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、
前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、
前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームでベットする選択肢及び各選択肢に対する配当倍率を表示する段階と、
前記第1ゲームにへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記第2ゲームの前記選択肢の何れかへの前記遊技媒体をベットを受け付けるする段階と、
を備える。
【請求項10】
請求項9に記載のゲーミングマシンのプレイ方法において、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記ゲーミングマシンに記憶された複数種類の第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる段階
を更に備える。
【請求項11】
ゲーム実行デバイスと、前記ゲーム実行デバイスで実行される第1ゲーム又は前記第1ゲームに関連する第2ゲームについてのプレーヤによる操作が入力される複数のゲーミングターミナルとを備えるゲーミングマシンのプレイ方法であって、
前記第1ゲームについて設定されたベット受付時間内に前記ゲーミングターミナルで前記前記第1ゲームに遊技媒体をベットする段階と、
前記第1ゲームについて設定されたゲーム実行時間内に前記ゲーム実行デバイスで前記第1ゲームを実行する段階と、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記ベット受付時間外に前記第2ゲームの選択肢の何れかへの前記遊技媒体のベットを受け付ける段階と、
前記第2ゲームの結果の前記選択肢の何れかベットを受け付けると、当該選択肢に対する配当倍率を決定し、前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで前記配当倍率を表示する段階と、
を備える。
【請求項12】
請求項11に記載のゲーミングマシンのプレイ方法において、
前記第1ゲームへのベットが行われていないゲーミングターミナルで、前記ゲーミングマシンに記憶された複数種類の第2ゲームのうちのいずれか一つをプレーヤに選択させる段階
を更に備える。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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