説明

ゲーミングマシン

【課題】エンターテイメント性を低減させないゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】複数のシンボルを再配置する回転リール等と、セカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶したROM、RAMと、下記(a1)〜(a5)の処理を実行するようにプログラムされたメインCPUとを備える。(a1)回転リール等において、再配置されたシンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行、(a2)ROM、RAMのデータを無作為に選択、(a3)該選択データに基づいた表示態様でシンボルを再配置、(a4)該選択データがセカンドゲーム開始データである場合、ベースゲームの実行にセカンドゲームを実行、(a5)該選択データがセカンドゲーム開始データでない場合、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択し、セカンドゲーム開始条件が成立した場合、ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転リールの停止によりシンボルを表示するゲーミングマシン及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンとして、例えば、特許文献1〜特許文献4が開示されている。このようなスロットマシンは、遊技者がコインや紙幣等をスロットマシンの投入口に投入してスピンボタンを操作すると、筐体の正面に設けられたシンボル表示エリアにて複数のシンボルがスクロール表示され、その後、各シンボルは自動的に停止する。
【0003】
このようなスロットマシンには、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せが予め定められた組合せである場合、又は、シンボル表示エリアに表示されたシンボルの数が予め定められた数である場合、又は、分割されたシンボル画像が一の完成した画像を構成した場合に、配当をペイアウトするスロットマシンが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/013517号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/146314号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2008/139294号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1376498号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来のスロットマシンに代表されるゲーミングマシンでは、シンボル表示エリアに表示されたシンボルに基づいて配当をペイアウトし、又は他のゲームへ移行する。
【0006】
しかしながら、シンボルの表示に機械式の回転リールを用いたり、変化のないビデオ式の回転リールを用いたりする場合、遊技に変化を付け難いという問題があった。
【0007】
そこで、本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、エンターテイメント性を低減させないことが可能なゲーミングマシンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のゲーミングマシンは、複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置と、セカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶した記憶装置と、下記(a1)〜(a5)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを備える。
(a1)前記シンボル表示装置において前記シンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、
(a2)前記記憶装置の前記データを無作為に選択する処理、
(a3)前記(a2)において選択されたデータに基づいた表示態様で前記シンボルを再配置する処理、
(a4)前記(a2)において選択されたデータが前記セカンドゲーム開始データである場合、前記ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理、
(a5)前記(a2)において選択されたデータが前記セカンドゲーム開始データでない場合、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択し、前記セカンドゲーム開始条件が成立した場合、前記ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理。
【0009】
上記構成によれば、ベースゲームからセカンドゲームへ移行するための条件が、少なくとも内部処理的には、複数存在している。これにより、プレーヤに対して、セカンドゲームへの移行方法を多様化するとともに、プレーヤが意図せずにセカンドゲームが発生する。この結果、エンターテイメント性を向上させることができる。
【0010】
また、本発明のゲーミングマシンにおいて、前記記憶装置は、前記複数のシンボルにそれぞれ対応付けられたシンボル特定値となるシンボル特定値データを前記複数のデータとして記憶すると共に、前記セカンドゲーム開始条件を特定するセカンドゲーム開始条件データを前記複数のデータとして記憶し、前記コントローラは、前記(a2)の処理において、前記シンボル特定値データを使用し、前記(a5)の処理において、前記セカンドゲーム開始条件データを前記セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択するときに使用する。
【0011】
上記構成によれば、無作為に選択したシンボル特定値データにより再配置するシンボルを決定し、このシンボル特定値データがセカンドゲーム開始データである場合には、セカンドゲームを実行する。シンボル特定値データがセカンドゲーム開始データでない場合でもセカンドゲーム開始条件データによってセカンドゲームを実行するか否かを判別する。これにより、再配置シンボルがセカンドゲーム開始データに対応する場合にセカンドゲーム開始条件を満たして、セカンドゲームを開始することができる。また、再配置シンボルがセカンドゲーム開始データに対応しない場合であっても、セカンドゲーム開始条件データに基づいてセカンドゲームを開始することができる。
【0012】
また、本発明のゲーミングマシンは、複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置と、ベースゲームのゲーム結果データに応じて、一つのセカンドゲームを開始する第1のセカンドゲーム開始データと第2のセカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶した記憶装置と、下記(a1)〜(a3)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを備える。
(a1)前記シンボル表示装置において前記シンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得る前記ベースゲームを実行する処理、
(a2)前記ベースゲームのゲーム結果をランダムに決定する処理、
(a3)前記ゲーム結果に基づくゲーム結果データが、前記記憶装置に記憶されたセカンドゲームの開始条件である第1又は第2のセカンドゲーム開始データによって、前記セカンドゲームを開始する条件を満たしている場合には、前記セカンドゲームを実行する処理。
【0013】
上記構成によれば、ベースゲームからセカンドゲームへ移行するための条件が、少なくとも内部処理的には、複数存在している。これにより、プレーヤに対して、セカンドゲームへの移行方法を多様化するとともに、プレーヤが意図せずにセカンドゲームが発生する。この結果、エンターテイメント性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明のゲーミングマシンにおいて、前記記憶装置に記憶された第1のセカンドゲーム開始データは、前記シンボル表示装置に再配置される特定のシンボル配列に関するデータであり、前記第2のセカンドゲーム開始データは、前記第1のセカンドゲーム開始データとしての特定のシンボル配列を満足しない状態である場合に、ランダムに得られるデータであり、前記コントローラは、前記(a3)の処理において、前記ゲーム結果が第1のセカンドゲーム開始データを満足しなかった場合に、第2のセカンドゲーム開始データに基づきセカンドゲームを開始するか否かを決定する処理を含む。
【0015】
上記構成によれば、ベースゲームのゲーム結果として第1のセカンドゲーム開始データに対応する特定のシンボル配列が得られた場合にセカンドゲーム開始条件を満たして、セカンドゲームを開始することができる。また、ベースゲームのゲーム結果が特定のシンボル配列を満足しない場合であっても、第2のセカンドゲーム開始データに基づいてセカンドゲームを開始することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のゲーミングマシンによれば、エンターテイメント性を低減させないことが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの全体構造を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの回転リールを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの多色発光バックライトを示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの回転リールの内部構成を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンに記憶されているデータテーブルを示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンに記憶されているデータテーブルを示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンに記憶されているデータテーブルを示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図15】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図16】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示すである。
【図17】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【図18】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【図19】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図20】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図21】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図22】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図23】本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンのゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図26】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図27】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図28】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図29】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンに記憶されているデータテーブルを示す図である。
【図30】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンのゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図31】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図32】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図33】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図34】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンの表示例を示す図である。
【図35】本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図36】本発明の第3実施形態の変形例に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図37】本発明の第4実施形態に係るベースゲーム用シンボルテーブルを示す図である。
【図38】本発明の第4実施形態に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム開始判定処理のフローチャートを示す図である。
【図39】本発明の第4実施形態に係るセカンドゲーム開始条件テーブルを示す図である。
【図40】本発明の第4実施形態に係る3連ワイルドリール決定テーブルを示す図である。
【図41】本発明の第5実施形態に係るセカンドゲーム用シンボルテーブルを示す図である。
【図42】本発明の第5実施形態に係るゲーミングマシンのセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンについて図面を参照しながら説明する。はじめに、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンのゲーム処理の特徴について図1を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲーム処理の特徴を示すフローチャートである。図2は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。図4は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの全体構造を示す図である。図5は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの回転リールを示す図である。図6は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの多色発光バックライトを示す図である。図7は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【0020】
本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンはスロットマシンであり、図2を参照して後述する機能を実現する。図3に示すように、ゲーミングマシン1は、1台の外部制御装置200に複数台接続される。
【0021】
図4及び図5に示すように、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、下側画像表示パネル141の上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル(ディスプレイ)131とを備える。
【0022】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、図6及び図7に示すように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する多色発光バックライト5と、シンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定のシンボルのパターンが表示された場合に、セカンドゲームを開始するメインCPU(コントローラ)71とを備える。
【0023】
多色発光バックライト5は、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルの背後から複数種類の色で照明するものである。
【0024】
本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、セカンドゲームにおいて、上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に所定の演出画像を表示することにより、パンダのキャラクタによる木登り競争を実行する(後述する図13(b)及び図13(c)参照)。
【0025】
図1に示すように、メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)を回転することによりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示した後、回転リール3(3a〜3e)停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示するベースゲームを実行する(ステップS1、ステップS2)。
【0026】
次に、メインCPU71は、ステップS2でシンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示したか否かを判定する(ステップS3)。
【0027】
ここで、特定シンボルのパターンとは、シンボル表示エリア4に表示したシンボルがベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなるシンボルのパターン(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示したパターン)である。
【0028】
次に、メインCPU71は、ステップS3の判定結果に基づいて、シンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示したと判定した場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行し、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定する(ステップS4)。
【0029】
ここで、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率とは、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)ごとに規定した倍率(例えば、5倍、3倍、2倍)である。
【0030】
次に、メインCPU71は、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)の中から決定する(ステップS5)。
【0031】
次に、メインCPU71は、セカンドゲームが開始されると(パンダのキャラクタによる木登り競争が開始されると)、ステップS4において決定された多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を上側画像表示パネル131に表示する(ステップS6)。
【0032】
多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率は、赤色で5倍、青色で3倍、緑色で2倍と表示した倍率画像153(後述する図12(b)参照)であり、上側画像表示パネル131に表示する。
【0033】
次に、メインCPU71は、開始されたセカンドゲームが終了すると(開始されたパンダのキャラクタによる木登り競争が終了すると)、特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色をステップS5において決定された色で発光制御する(ステップS7)。これにより、特定シンボルはステップS5において決定した色で照明される。
【0034】
次に、CPU71は、ステップS4において決定された色ごとの倍率のうちステップS5において決定した色に対応する倍率を特定シンボルのパターンに対応した配当に乗じた数のペイアウトを行う払出処理を実行する(ステップS8)。
【0035】
一方、メインCPU71は、ステップS3において、シンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示していないと判定した場合、シンボル表示エリア4に表示したシンボルが所定のコンビネーションか否かを判定し、この判定結果に基づいて、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする(ステップS8、ステップS9)。
【0036】
上述のとおり、特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を色表示可能な複数種類の色の中から決定し、決定された色で多色発光バックライト5の発光を制御する。従って、多色発光バックライト5の発光色を異ならせることにより、特定シンボルの照明色を変えることができる。このため、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0037】
[機能フロー図の説明]
本発明の第1実施形態に係るゲーム処理の特徴についての説明は以上である。次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の基本的な機能について説明する。
【0038】
図2は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の機能フローを示す図である。
【0039】
〈コイン投入・スタートチェック〉
まず、ゲーミングマシン1は、BETボタンが遊技者により押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンが遊技者により押されたか否かをチェックする。
【0040】
〈シンボル決定〉
次に、ゲーミングマシン1は、スピンボタンが遊技者により押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、複数種類のシンボルが配置された回転リール3(3a〜3e)の回転を停止することにより下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4内にシンボルを停止表示するシンボルを決定する。
【0041】
〈シンボル表示〉
次に、ゲーミングマシン1は、複数種類のシンボルが配置された回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示した後、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボル表示エリア4内にシンボルを停止表示する。
【0042】
そして、シンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボルのパターンを停止表示した場合(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示した場合)、セカンドゲームを開始する。
【0043】
〈入賞判定〉
次に、ゲーミングマシン1は、ベースゲームにおいて、回転リール3a〜3eの停止によりシンボル表示エリア4内にシンボルを停止表示すると、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルのコンビネーションが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0044】
ここで、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、ベースゲームにおいて、シンボル表示エリア4内に表示した同一シンボルの数が所定数以上(例えば、3個以上)の場合に、同一シンボルのコンビネーションが入賞に係るものであると判定する。
【0045】
また、シンボル表示エリア4内に特定シンボルのパターン(例えば、後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示したパターン)を停止表示すると、ベースゲームからセカンドゲーム(ボーナスゲーム)に移行し、特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)の中から決定する。
【0046】
さらに、セカンドゲームでは、決定された色に対応する倍率に応じたゲームデータ(後述する図11参照)に基づいて、パンダのキャラクタによる木登り競争(後述する図13(b)及び図13(c)参照)が実行される。
【0047】
〈払い出し〉
次に、ゲーミングマシン1は、ベースゲームにおいて、シンボル表示エリア4内に表示した同一シンボルの数が所定数以上の場合に、同一シンボルの数に応じた特典を遊技者に付与する。
【0048】
例えば、ゲーミングマシン1は、ベースゲームにおいて、コインの払い出しに係るシンボルの組合せで表示(シンボル表示エリア4内に同一シンボルを所定数以上表示)したときには、その同一シンボルの個数に応じた数のコイン等を遊技者に払い出す。
【0049】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、ベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガに係るシンボルの組合せを表示したとき(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示したとき)、セカンドゲーム(ボーナスゲーム)を開始する。
【0050】
そして、セカンドゲーム(ボーナスゲーム)が終了すると、特定シンボルのパターン(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示したパターン)に対応した配当にセカンドゲームで決定した色に対応する倍率を乗じた数のコイン等を遊技者に払い出す。
【0051】
また、ゲーミングマシン1は、ジャックポットトリガに係るシンボルのコンビネーションを表示したとき、ジャックポット額のコイン等を遊技者に払い出す。
【0052】
ジャックポットは、各ゲーミングマシン1において遊技者が消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガが成立したゲーミングマシン1があったとき、そのゲーミングマシン1に対して、累積したジャックポット額のコイン等を払い出す機能をいう。
【0053】
ゲーミングマシン1は、1回の遊技ごとに、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置へ送信する。外部制御装置は、各ゲーミングマシン1から送信されてきた累積額をジャックポット額に累積する。
【0054】
また、ゲーミングマシン1には、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。
【0055】
ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額のコインの払い出しが行われるものである。ゲーミングマシン1は、スピンボタンが押されると、ミステリーボーナス用乱数値を抽出し、ミステリーボーナストリガを成立させるか否かを抽籤により決定する。
【0056】
インシュランスは、ボーナスゲーム(セカンドゲーム)が長期間行われていない状況から遊技者を救済することを目的として設けられる機能である。本発明の実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、遊技者が任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0057】
ゲーミングマシン1は、インシュランスが有効とされた場合、遊技回数のカウントを開始する。そして、ゲーミングマシン1は、ボーナスゲーム(セカンドゲーム)などによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したとき、インシュランス用に設定された額のコイン等の払い出しを行う。
【0058】
〈演出の決定〉
ゲーミングマシン1は、上側画像表示パネル(ディスプレイ)131及び下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141による画像の表示、ランプによる光の出力、及びスピーカによる音の出力によって演出を行う。ゲーミングマシン1は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
【0059】
本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、セカンドゲーム(ボーナスゲーム)を開始すると、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)ごとの倍率(例えば、5倍、3倍、2倍)を決定し、決定した倍率を上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に表示する(後述する図13(b)参照)。
【0060】
また、上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に色ごとの倍率を表示するまでの間に、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)の中から決定する。
【0061】
そして、開始されたセカンドゲーム(ボーナスゲーム)が終了すると、決定した多色発光バックライト5が色表示可能な色で多色発光バックライト5の発光を制御する。
【0062】
また、決定した色に対応する色ごとの倍率に応じたゲームデータ(後述する図11参照)に基づいて、パンダのキャラクタによる木登り競争を上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に表示する(後述する図13(b)及び図13(c)参照)。
【0063】
[ゲームシステムの全体]
ゲーミングマシン1の基本的な機能についての説明は以上である。次に、図3を参照して、ゲーミングマシン1を含むゲームシステムについて説明する。
【0064】
図3は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1を含むゲームシステムを示す図である。
【0065】
ゲームシステム300は、複数のゲーミングマシン1と、各ゲーミングマシン1と通信回線301を介して接続した外部制御装置200とを備えている。
【0066】
外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を制御するものである。本発明の第1実施形態において、外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。
【0067】
各ゲーミングマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各ゲーミングマシン1から送られてくるデータの出所を判定している。また、外部制御装置200からゲーミングマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0068】
なお、ゲームシステム300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築してもよいし、複数の遊技施設間に構築してもよい。また、1つの遊技施設内に構築する場合には、遊技施設のフロアやセクションごとに遊技システム300を構築してもよい。
【0069】
通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0070】
[ゲーミングマシンの全体構造]
本発明の第1実施形態に係るゲームシステムについての説明は以上である。次に、図4から図6を参照して、ゲーミングマシン1の全体構造について説明する。
【0071】
図4は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の全体構成を示す図である。図5は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の回転リールを示す図である。図6は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の多色発光バックライトを示す図である。
【0072】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。
【0073】
また、本発明の第1実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0074】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0075】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、シンボル表示エリア4を有し、シンボル表示窓を構成する。シンボル表示エリア4の背後には、図5に示すように、5つの回転リール3(3a、3b、3c、3d、3e)が回転可能に設けられている。
【0076】
各回転リール3(3a〜3e)の周面には複数種類のシンボルが配置されている。シンボル表示エリア4には、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルが列方向にスクロール表示され、所定時間の経過後、回転リール3(3a〜3e)を停止することによりシンボルが停止表示する。
【0077】
本発明の第1実施形態では、ゲーミングマシン1が、回転リール3(3a〜3e)の停止によりそれぞれの回転リール3(3a〜3e)に配置されたシンボル列の一部をシンボル表示エリア4に表示する。
【0078】
シンボル表示エリア4には、各回転リール3(3a〜3e)に応じて、上段、中央段及び下段の3つの領域にそれぞれ1個のシンボル(ブランクを含む)を表示する。つまり、シンボル表示エリア4には、5列×3個の15個のシンボル(ブランクを含む)を停止表示する。
【0079】
各回転リール3(3a〜3e)の内周側には、図6に示すように、複数の多色発光バックライト5が設けられている。この多色発光バックライト5は、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する。
【0080】
多色発光バックライト5は、図6に示すように、回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた複数の遮蔽部6と、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7と、LED8を実装した基板9とから構成されている。
【0081】
遮蔽部6は、左右方向に隣接する他の領域からの光を遮光する左遮蔽板6a、右遮蔽板6bと、上下方向に隣接する他の領域からの光を遮光する上遮蔽板6c、下遮蔽板6dから構成され、矩形状を有している。
【0082】
そして、各各遮蔽板6(6a〜6d)は、多色発光バックライト5がシンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルごとを個別に色を変更して表示可能なように配置されている。
【0083】
つまり、各遮蔽板6(6a〜6d)は、1つのシンボル(図6では1つの「7」のシンボル)に対応する位置(後で図13(a)を参照して説明する表示領域151)に各々設けられており、他の領域からの光を遮光する。
【0084】
区画エリア7は、シンボル表示エリア4の背面側の領域を複数の区画に分割して構成されており、1つのシンボルに対応する区画(1つの「7」のシンボルの周囲を囲む区画)に各遮蔽板6(6a〜6d)により形成されている。
【0085】
各遮蔽板6(6a〜6d)は、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後の区画エリア7の多色発光バックライト5からの光を照射するために、各区画エリア7ごとに他の区画エリア7との間で光を遮蔽する。
【0086】
LED8を実装した基板9は、区画エリア7に嵌め込まれている。LED8は、例えば、赤色、青色、緑色の発光LED等から構成され、シンボルごとに個別に背後から複数種類の発光色(例えば、赤色、青色、緑色)で発光する。
【0087】
多色発光バックライト5は、回転リール3(3a〜3e)の回転軸を支持するステージ10に固定されて設けられているので、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボル表示エリア4に停止表示されるシンボルが変わっても、常に、シンボル表示エリア4に表示された各シンボルを個別に背後から照明することができる。
【0088】
このように、多色発光バックライト5は、回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられており、多色発光バックライト5の各遮蔽部6(6a〜6e)は、多色発光バックライト5がシンボル表示エリア4に表示されるシンボルを個別に色を変更して表示可能なように配置されている。
【0089】
このため、シンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示することにより、シンボルの表示態様を多様にすることができる。
【0090】
また、遮蔽部6(6a〜6e)により遮光された各区画エリア7内にそれぞれ配置されたLED8を発光することにより、光が他の区画エリアに逃げることがない。このため、シンボルごとに個別に色を変更等して所定のシンボルを強調して表示することができる。
【0091】
さらに、特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)の色を他のシンボルと異なる色で強調して表示することにより、現在実行されている遊技状態、配当に乗じる倍率を報知することができる。このため、遊技の内容を明確にすることができる。
【0092】
図4に示すように、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、遊技者が所有するコインであってゲーミングマシン1内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)を表示する。
【0093】
また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときに遊技者に払い出されるコインの数(以下、払出数)を表示する。
【0094】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。遊技者は下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
【0095】
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、遊技者による操作の対象となる各種装置が配されている。
【0096】
スピンボタン31は、各回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルのスクロール表示を開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。
【0097】
CASHOUTボタン33は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインをコイントレイ15に払い出す際に用いられるものである。
【0098】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。
【0099】
1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0100】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。
【0101】
なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0102】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルからなり、映像を表示するディスプレイを構成する。
【0103】
上側画像表示パネル131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像を表示する。本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、セカンドゲームを開始すると、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)ごとの倍率(例えば、5倍、3倍、2倍)を決定し、決定した倍率を表示する(後述する図13(b)参照)。
【0104】
また、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色(例えば、赤色、青色、緑色)の中から決定し、決定した色に対応する倍率に応じたゲームデータ(後述する図11参照)に基づいて、パンダのキャラクタによる木登り競争を上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に表示する(後述する図13(b)及び図13(c)参照)。
【0105】
トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出を実行する。
【0106】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0107】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。
【0108】
遊技者は、バーコード付チケット175をゲーミングマシン1に読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0109】
カードスロット176は、所定のデータを記憶しているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、遊技者を識別するためのデータ、遊技者が行った遊技の履歴に関するデータを記憶する。
【0110】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みを行う。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータを記憶することとしてもよい。
【0111】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0112】
[ゲーミングマシンが備える回路の構成]
ゲーミングマシン1の全体構造についての説明は以上である。次に、図7及び図8を参照して、ゲーミングマシン1が備える回路の構成について説明する。
【0113】
図7は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1の内部構成を示すブロック図である。図8は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の回転リールの内部構成を示す図である。
【0114】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0115】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラム(ベースゲームプログラム、セカンドゲームプログラム等)には、遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。
【0116】
抽籤プログラムは、複数種類のシンボルが配置された回転リール3(3a〜3e)を停止することにより、下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4内に停止表示するシンボル(停止予定シンボル)を決定するためのプログラムである。
【0117】
停止予定シンボルは、各回転リール3(3a〜3e)の周面に配置されたシンボル列を構成する22個のシンボル(ブランクを含む)のうち、シンボル表示エリア4内に停止表示する3個の停止予定シンボルを決定するためのデータである。
【0118】
本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、シンボル表示エリア4の各回転リール3(3a〜3e)に応じた3つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に停止表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0119】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各回転リール3(3a〜3e)に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
【0120】
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。
【0121】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、上記抽籤プログラムには、セカンドゲームに係る内容(多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色等)を決定するためのプログラムが含まれている。
【0122】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
【0123】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0124】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0125】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0126】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0127】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述している。
【0128】
マザーボード70は、メインCPU71と、ROM72と、RAM73と、通信用インターフェイス82とを備えている。
【0129】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。
【0130】
また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶しているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0131】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。
【0132】
また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)、セカンドゲームにおいて決定した多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率、シンボル表示エリア4内に表示した特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を記憶する領域等が設けられている。
【0133】
通信用インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0134】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動する。
【0135】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
【0136】
ドアPCB90には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0137】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S及び最大BETスイッチ35Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンが遊技者によって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0138】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出する。
【0139】
リバータ91は、メインCPU71から出力する制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。
【0140】
ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分ける。
【0141】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0142】
本体PCB110には、リール制御部120、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174を接続している。
【0143】
図5に示すように、リール制御部120が備えるサブCPU121は、回転リール3(3a〜3e)の回転及び停止の制御を行うものである。サブCPU121には、FPGA(Field Progurammable Gate Array)122及びドライバ123を備えたモータ駆動回路124が接続されている。
【0144】
FPGA122は、プログラミング可能なLSI等の電子回路であり、ステッピングモータ125(125a〜125e)の制御回路として機能するものである。
【0145】
ドライバ123は、ステッピングモータ125(125a〜125e)に入力するパルスの増幅回路として機能するものである。モータ駆動回路124には、各リール3(3a〜3d)の回転を行うステッピングモータ125(125a〜125e)が接続されている。ステッピングモータ125(125a〜125e)は、1−2相励磁方式のステッピングモータである。
【0146】
また、サブCPU121には、インデックス検出回路126と、位置変更検出回路127とが接続されている。インデックス検出回路126は、回転中のリール3(3a〜3d)の位置(後述するインデックス)を検出するものであり、さらに、リール3(3a〜3d)の脱調を検出可能である。
【0147】
位置変更検出回路127は、リール3(3a〜3d)の回転が停止した後における、リールリール3(3a〜3d)の停止位置の変更を検出する。例えば、位置変更検出回路127は、実際には、入賞態様ではないにも拘わらず、遊技者により強制的に入賞態様となるように停止位置が変更された場合等に係るリール3(3a〜3d)の停止位置の変更を検出する。
【0148】
位置変更検出回路127は、例えば、リール3(3a〜3d)の内側部分に所定の間隔で取り付けられたフィン(図示せず)を検出することにより、リール3(3a〜3d)の停止位置の変更を検出可能に構成されている。
【0149】
ランプ111は、メインCPU71から出力する制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力する制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0150】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出すコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0151】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル上で遊技者の指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。
【0152】
紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0153】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力する制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。
【0154】
下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4には、5つの回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、所定時間経過後、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルを停止表示する。
【0155】
グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示領域142には、RAM73に記憶されているクレジット数を表示する。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示領域143には、コインの払出を表示する。
【0156】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力した制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。VDPは、記憶領域から読み出した画像データを上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141に表示する。
【0157】
なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データ(例えば、パンダのキャラクタによる木登り競争(後述する図13(b)及び図13(c)参照)を実行するための画像データ)は、メモリカード54から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0158】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0159】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0160】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173が遊技者によって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
【0161】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0162】
[各種データテーブルの構成]
ゲーミングマシン1の回路構成についての説明は以上である。次に、図9から図11を参照して、各種データテーブル(テーブルデータ)について説明する。各種データテーブルは、メモリカード54に記憶されており、メインCPU71により取込処理が開始されると、RAM73に記憶される(図7参照)。
【0163】
まず、図9を参照して、発光色データテーブルについて説明する。発光色データテーブルは、特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)に対してゲーミングマシン1で実行するゲーム状態と、複数の識別番号と、識別番号に対応する多色発光バックライト5の発光色とを規定している。
【0164】
発光色データテーブルは、多色発光バックライト5により特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)を背後から照明する場合に、多色発光バックライト5による発光色を決定する際に用いられる。
【0165】
具体的には、「ベースゲーム」の場合、識別番号「0010」が規定されている。また、「セカンドゲーム」の場合、識別番号「0011」、「0012」、「0013」が規定されている。
【0166】
識別番号にはそれぞれ多色発光バックライト5による発光色が規定されている。具体的には、識別番号「0010」には「白色」、「0011」には「赤色」、「0012」には「青色」、「0013」には「緑色」が規定されている。
【0167】
例えば、「ベースゲーム」では、識別番号「0010」が選択されるため、発光色は「白色」が決定される。従って、ベースゲームでは、多色発光バックライト5は「白色」で発光して特定シンボルを含むシンボルを背後から照明する。
【0168】
また、「セカンドゲーム」の場合、識別番号「0011」、「0012」、「0013」のいずれかが選択される。つまり、「セカンドゲーム」の場合、発光色は「赤色」、「青色」、「緑色」のいずれかの色が決定される。
【0169】
例えば、「セカンドゲーム」において、識別番号「0012」が選択された場合、発光色は「青色」に決定されるため、多色発光バックライト5は「青色」で発光して特定シンボルを背後から照明する。
【0170】
次に、図10を参照して、倍率データテーブルについて説明する。倍率データテーブルは、複数の識別番号と、識別番号に対応する多色発光バックライト5の発光色と、セカンドゲームにおいて決定する倍率とを規定している。
【0171】
倍率データテーブルは、セカンドゲームにおいて、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボル(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150)の背後の多色発光バックライト5の発光色を決定することで、決定した発光色に対応する倍率を間接的に決定する際に用いられる。
【0172】
識別番号にはそれぞれ多色発光バックライト5による発光色が規定されている。具体的には、識別番号「0010」には「白色」、識別番号「0011」には「赤色」、識別番号「0012」には「青色」、識別番号「0013」には「緑色」が規定されている。
【0173】
また、識別番号に対し、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとに倍率が規定されている。具体的には、「赤色」には「5倍」、「青色」には「3倍」、「緑色」には「2倍」が規定されている。
【0174】
例えば、セカンドゲームにおいて、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボルの背後の多色発光バックライト5の発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類(赤色、青色、緑色)の色の中から「赤色」を決定した場合、決定された色に対応して倍率が「5倍」と決定されることになる。
【0175】
そして、セカンドゲームが終了すると、特定シンボルのパターン(後で図13(a)を参照して説明する特定シンボル150をシンボル表示エリア4に3個表示したパターン)に対応した配当に決定した倍率を乗じた数をペイアウトする。
【0176】
このように、倍率データテーブルは、特定シンボルと背後から照射される複数の光の色との組合せによって、特定シンボルに対して複数の数値(倍率)を対応づけている。
【0177】
従って、セカンドゲームにおいて多色発光バックライト5で発光する発光色が決定されると、その発光色の識別番号に基づいて、倍率データテーブルにより、多色発光バックライト5で発光色が示す倍率を決定することができる。
【0178】
このように、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボルと、その背後を照明するために決定された発光色とに応じて、倍率データテーブルを参照することによって得られた数値(倍率)に関連して配当を付与するため、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルの色を視認することにより付与される配当の内容(倍率)を認識することができる。
【0179】
次に、図11を参照して、ゲームデータテーブルについて説明する。ゲームデータテーブルは、セカンドゲームにおいて実行する複数のムービーデータと、ムービーデータに対するゲーム結果が規定している。
【0180】
ムービーデータは、セカンドゲームにおいて実行するパンダの木登り競争(後述する図13(b)及び図13(c)参照)の結果が異なる複数のムービーデータであり、セカンドゲームにおいて決定した色に対応する倍率に応じたパンダの木登り競争の演出画像を決定する際に用いられる。
【0181】
具体的には、セカンドゲームとして実行されるパンダの木登り競争(後述する図13(b)及び図13(c)参照)の結果として、パンダ152a(後述する図13(c)参照)が「1位」となるムービーデータ「A」及び「B」、パンダ152b(後述する図13(c)参照)が「1位」となるムービーデータ「C」及び「E」、パンダ152c(後述する図13(c)参照)が「1位」となるムービーデータ「D」及び「F」が規定されている。
【0182】
例えば、セカンドゲームにおいて決定した色に対応する倍率に応じたパンダの木登り競争の結果としてパンダ152aが「1位」となることが決定した場合、ムービーデータ「A」又は「B」をランダム(乱数抽籤)によって決定し、上側画像表示パネル131に決定したムービーデータに対応するパンダの木登り競争の演出画像を表示する。
【0183】
[上側画像表示パネル及び下側画像表示パネルの表示例]
シンボル組合せテーブルについての説明は以上である。次に、図12から図14を参照して、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の表示例について説明する。
【0184】
図12(a)は、ベースゲーム実行中に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。図12(b)は、ベースゲーム実行中に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルを表示した場合の表示例である。
【0185】
また、図13(a)は、ベースゲーム実行中に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルを表示した場合の表示例である。図13(b)は、セカンドゲーム開始時に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。図13(c)は、セカンドゲーム実行中に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。
【0186】
さらに、図14(a)は、セカンドゲーム終了時に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。図14(b)は、セカンドゲーム終了時に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルを表示した場合の表示例である。
【0187】
本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の上側画像表示パネル(ディスプレイ)131は、下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141の上部に配置され映像を表示する。
【0188】
上側画像表示パネル131では、ベースゲーム実行中とセカンドゲーム実行中とで別々の演出画像が表示される。また、セカンドゲーム実行中、上側画像表示パネル131には、パンダの木登り競争の演出画像が表示される(後述する図13(b)及び図13(c)参照)。
【0189】
図12(a)に示すように、ベースゲーム中、上側画像表示パネル131にはベースゲームを実行していることを示す演出画像を表示する。ここでは、ベースゲーム開始時に上側画像表示パネル131に表示する演出画像の表示例を示す。図12(a)に示すように、上側画像表示パネル131には、ベースゲームが開始したことを示す「PANDA」の文字画像132とパンダの動画像133が表示される。
【0190】
図12(b)に示すように、ベースゲームを開始すると、回転リール3(3a〜3e)を回転することにより下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示し、所定時間経過後、回転リール3(3a〜3e)を停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示する。
【0191】
ベースゲーム中では、多色発光バックライト5の発光色は「白色」が選択されるため(図9参照)、多色発光バックライト5は「白色」で発光してシンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する。
【0192】
そして、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルが所定のコンビネーションの場合(同一のシンボルが3個以上表示された場合)、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする。
【0193】
図12(b)の表示例では、シンボル表示領域4に表示したシンボルが所定のコンビネーションではないため(同一のシンボルが3個以上表示されていないため)、入賞はハズレとなる。
【0194】
図13(a)に示すように、ベースゲーム中に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に特定シンボル150を3個表示(特定シンボル150のパターンを表示)すると、ベースゲームからセカンドゲームに移行する。ここでは、回転リール3(3a〜3c)の周面に配置された特定シンボル150がシンボル表示エリア4に停止表示した場合の表示例を示す。
【0195】
なお、シンボル表示エリア4に特定シンボル150を3個表示した場合、特定シンボル150を囲む表示領域151を、多色発光バックライト5を制御して相対的に高輝度に表示してもよい。この場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなるシンボル(特定シンボル150のパターン)が表示されたことを認識し易くすることができる。
【0196】
図13(b)に示すように、セカンドゲームが開始されると、上側画像表示パネル131にはパンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)が表示される。ここでは、遊技者が任意のパンダのキャラクタを選択する際に上側画像表示パネル131に表示する演出画像の表示例を示す。
【0197】
同図(b)に示すように、上側画像表示パネル131には、セカンドゲームにおいて決定された多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を表示する。色ごとの倍率は、色と木登り競争の結果(順位)と倍率とが規定されており、赤色で1位が5倍、青色で2位が3倍、緑色で3位が2倍と表示した倍率画像153を上側画像表示パネル131に表示する。
【0198】
また、上側画像表示パネル131には、複数のパンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)の中から、遊技者に任意のパンダのキャラクタを選択することを促す「SELECT A PANDA」というセレクト画像134が表示される。
【0199】
パンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)の選択は、入力デバイス(例えば、タッチパネル等)に対する操作に基づいて行う。
【0200】
例えば、上側画像表示パネル131に設けられたタッチパネル(図示省略)や選択ボタン(図示省略)に触れることによって選択可能に構成してもよい。また、下側画像表示パネル141にパンダのキャラクタを表示してタッチパネル114(図7参照)や選択ボタン(図示省略)に触れることによって選択可能に構成してもよい。
【0201】
さらに、上側画像表示パネル131には、パンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)による木登り競争が終了した際に、特定のシンボル150のパターンに対応した配当(150CREDITS)に乗じる倍率を表示するペイアウト数画像154が表示される。
【0202】
図13(c)に示すように、遊技者が任意のパンダのキャラクタを選択すると、上側画像表示パネル131には、パンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)が木登り競争をする演出画像を表示する。ここでは、遊技者がパンダのキャラクタ画像152bを選択し際に上側画像表示パネル131に表示する演出画像の表示例を示す。
【0203】
同図(c)に示すように、木登り競争が開始されると、パンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)が木に登る演出画像が表示される。また、遊技者の選択したパンダのキャラクタ画像152bが認識可能なように矢印画像135を表示する。
【0204】
図14(a)に示すように、パンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)による木登り競争が終了すると、上側画像表示パネル131に木登り競争の結果を表示(パンダのキャラクタ画像152ごとに順位を表示)し、特定のシンボル150のパターンに対応した配当(150CREDITS)に乗じる倍率を表示する。ここでは、遊技者の選択したパンダのキャラクタ画像152bが3位の場合の表示例を示す。
【0205】
同図(b)に示すように、木登り競争が終了すると、木登り競争の結果(順位)を示す順位画像136(136a〜136c)を表示する。ここでは、パンダのキャラクタ画像152aが2位、パンダのキャラクタ画像152bが3位、パンダのキャラクタ画像152cが1位である場合について説明する。
【0206】
同図(b)に示すように、パンダのキャラクタ画像152aが2位、パンダのキャラクタ画像152bが3位、パンダのキャラクタ画像152cが1位であることを示す順位画像136(136a〜136c)を上側画像表示パネル131に表示する。
【0207】
順位画像136(136a〜136c)は、倍率画像153に対応した色で表示する。ここでは、パンダのキャラクタ画像152aが2位、パンダのキャラクタ画像152bが3位、パンダのキャラクタ画像152cが1位となったため、2位の順位画像136aを青色、3位の順位画像136bを緑色、1位の順位画像136cを赤色で上側画像表示パネル131表示する。
【0208】
また、遊技者の選択したパンダのキャラクタ画像152bが3位であるため、特定のシンボル150のパターンに対応した配当(150CREDITS)に乗じる倍率(3位に対応する倍率である2倍)である150CREDITS×2と示すペイアウト数画像154を上側画像表示パネル131に表示する。
【0209】
なお、このパンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)による木登り競争では、遊技者が選択したパンダのキャラクタが1位の場合は乗じる倍率が5倍、2位の場合は乗じる倍率が3倍、3位の場合は乗じる倍率が2倍を示すペイアウト数画像154を上側画像表示パネル131に表示し、特定のシンボル150のパターンに対応した配当(150CREDITS)に乗じた数のペイアウトを実行する。
【0210】
図14(b)に示すように、木登り競争が終了すると、下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に停止表示した特定シンボル150の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な色で発光する。
【0211】
ここでは、遊技者の選択したパンダのキャラクタ画像152bが3位であり、セカンドゲーム開始時に、緑色で3位が2倍と表示した倍率画像153が表示されていたので(図13(b)参照)、多色発光バックライト5の発光色が「緑色」に決定した場合の表示例を示す。
【0212】
同図(b)に示すように、木登り競争が終了すると、多色発光バックライト5が「緑色」で発光してシンボル表示エリア4に表示した特定シンボル150を背後から照明するため、特定シンボル150を囲む表示領域151は緑色に表示される。
【0213】
このように、遊技者が選択したパンダのキャラクタの木登り競争の結果(順位)によって多色発光バックライト5の発光色が異なるように構成されている。つまり、セカンドゲーム開始時に、赤色で1位が5倍、青色で2位が3倍、緑色で3位が2倍と表示した倍率画像153を上側画像表示パネル131に表示した場合(図13(b)参照)、遊技者が選択したパンダのキャラクタの木登り競争の結果(順位)が1位の場合には、赤色、2位の場合は青色、3位の場合は緑色で多色発光バックライト5の発光を制御する。
【0214】
また、セカンドゲーム開始時に決定した色ごとの倍率(赤色で1位が5倍、青色で2位が3倍、緑色で3位が2倍と表示した倍率画像153)のうち、多色発光バックライト5による発光色を決定し、決定した発光色で特定シンボル150の背後から照明する。
【0215】
このため、特定シンボル150を囲む表示領域151の表示色を視認することによって、特定のシンボル150のパターンに対応した配当に乗じる倍率を認識することができ、遊技の内容を把握し易くすることができる。
【0216】
[プログラムの内容]
上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の表示例についての説明は以上である。次に、図15〜図24を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0217】
〈メイン制御処理〉
まず、図15を参照して、メイン制御処理について説明する。
【0218】
図15は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1のメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【0219】
はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップS11)。
【0220】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0221】
次に、メインCPU71は、後で図16を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(ステップS13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0222】
次に、メインCPU71は、後で図19を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(ステップS14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定する。
【0223】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(ステップS15)。この処理では、ミステリーボーナストリガを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガを成立させる。
【0224】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(ステップS16)。メインCPU71は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。例えば、抽籤によって決定した演出内容に基づいて、ベースゲーム開始時に上側画像表示パネル131に「PANDA」の文字画像132とパンダの動画像133を表示する(図12(a)参照)。
【0225】
次に、メインCPU71は、後で図20を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(ステップS17)。この処理では、回転リール3(3a〜3e)を回転することによりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示し、所定時間経過後、回転リール3(3a〜3e)を停止することにより、ステップS14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示エリア4における上段の領域)に停止される(図12(b)参照)。
【0226】
つまり、停止予定シンボルを含む3個のシンボルがシンボル表示エリア4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」及び「12」の各シンボルがシンボル表示エリア4内の上段、中段及び下段のそれぞれに表示される。
【0227】
次に、メインCPU71は、後で図21を参照して説明する払出数決定処理を行う(ステップS18)。この処理では、シンボル表示エリア4に表示した同一シンボルの個数に基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0228】
次に、メインCPU71は、セカンドゲームトリガが成立したか否かを判定する(ステップS19)。ここで、セカンドゲームトリガとは、シンボル表示エリア4に特定シンボル150を3個表示した場合(図13(a)参照)である。
【0229】
メインCPU71は、セカンドゲームトリガが成立したと判定したときには(ステップS19:YES)、後で図23を参照して説明するセカンドゲーム処理を行う(ステップS20)。本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1により実行するセカンドゲームの結果は、パンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)による木登り競争の順位によって決定する(図12及び図13参照)。
【0230】
次に、メインCPU71は、ステップS20の処理の後、又はステップS19においてセカンドゲームトリガが成立していないと判定したときには(ステップS19:NO)、ミステリーボーナストリガが成立したか否かを判定する(ステップS21)。
【0231】
メインCPU71は、ミステリーボーナストリガが成立したと判定したときには(ステップS21:YES)、ミステリーボーナス処理を行う(ステップS22)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0232】
メインCPU71は、ステップS22の処理の後、又はステップS21においてミステリーボーナストリガが成立していないと判定したときには(ステップS21:NO)、後で図22を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(ステップS23)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0233】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(ステップS24)。メインCPU71は、払出数記憶領域に格納している値を、RAM73に設けられているクレジット数記憶領域に格納している値に加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数記憶領域に格納している値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしても良い。
【0234】
また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数記憶領域に格納している値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、ステップS12に移る。
【0235】
〈コイン投入・スタートチェック処理〉
次に、図16を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
図16は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1のコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【0236】
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判定する(ステップS41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判定したときには(ステップS41:YES)、クレジット数記憶領域に格納している値を加算する(ステップS42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判定し、紙幣の投入を検出したと判定したときに、紙幣に応じた値をクレジット数記憶領域に格納している値に加算するようにしても良い。
【0237】
メインCPU71は、ステップS42の後、又はステップS41においてコインの投入を検出していないと判定したときには(ステップS41:NO)、クレジット数記憶領域に格納している値は0であるか否かを判定する(ステップS43)。メインCPU71は、クレジット数記憶領域に格納している値は0ではないと判定したときには(ステップS43:NO)、BETボタンの操作受付を許可する(ステップS44)。
【0238】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判定する(ステップS45)。メインCPU71は、BETボタンが遊技者によって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数記憶領域に格納している値を加算し、クレジット数記憶領域に格納している値を減算する(ステップS46)。
【0239】
次に、メインCPU71は、BET数記憶領域に格納している値は最大であるか否かを判定する(ステップS47)。メインCPU71は、BET数記憶領域に格納している値は最大であると判定したときには(ステップS47:YES)、BET数記憶領域に格納している値の更新を禁止する(ステップS48)。
【0240】
メインCPU71は、ステップS48の後、又はステップS47においてBET数記憶領域に格納している値は最大ではないと判定したときには(ステップS47:NO)、スピンボタンの操作受付を許可する(ステップS49)。
【0241】
メインCPU71は、ステップS49の後、ステップS45においてBETボタンの操作を検出していないと判定したとき(ステップS45:NO)、又はステップS43においてクレジット数記憶領域に格納している値は0であると判定したときには(ステップS43:YES)、スピンボタンの操作を検出したか否かを判定する(ステップS50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判定したときには(ステップS50:NO)、ステップS41に移る。
【0242】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判定したときには、後で図17を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(ステップS51)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0243】
次に、メインCPU71は、後で図18を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(ステップS52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0244】
〈ジャックポット関連処理〉
次に、図17を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
【0245】
図17、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1のジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【0246】
はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(ステップS71)。メインCPU71は、BET数記憶領域に格納している値と予め設定された累積割合との積を求め、ジャックポット額への累積額を算出する。
【0247】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を外部制御装置200に対して送信する(ステップS72)。外部制御装置200は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0248】
〈インシュランス関連処理〉
次に、図18を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
図18は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1のインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【0249】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判定する(ステップS91)。インシュランス有効フラグは、後で図24を参照して説明するインシュランス選択処理において、遊技者によりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0250】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判定したときには(ステップS91:NO)、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判定したときには(ステップS91:YES)、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値を更新する(ステップS92)。インシュランス用遊技回数記憶領域は、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を記憶する領域である。
【0251】
ステップS92の処理において、メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値に1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0252】
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図19を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
【0253】
図19は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1のシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【0254】
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(ステップS111)。次に、メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)の停止予定シンボルを抽籤により決定する(ステップS112)。
【0255】
メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0256】
次に、メインCPU71は、決定した回転リール3(3a〜3e)の停止予定シンボルの識別データをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(ステップS113)。次に、メインCPU71は、同一シンボルの個数に応じた入賞役を規定したシンボル組合せテーブル(図示省略)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(ステップS114)。
【0257】
メインCPU71は、シンボル表示領域4に表示したシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定したシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0258】
〈シンボル表示制御処理〉
次に、図20を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
【0259】
図20は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1のシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【0260】
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に表示するシンボルのスクロールを開始する(ステップS131)。シンボルのスクロールは、リール制御部120(図7参照)により回転リール3(3a〜3e)を回転することにより開始され、シンボル表示エリア4にシンボルがスクロール表示される。
【0261】
次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、回転リール3(3a〜3e)のシンボルのスクロールを停止する(ステップS132)。スクロールの停止は、リール制御部120(図7参照)により回転リール3(3a〜3e)の回転が制御され、シンボル表示エリア4にシンボルが停止表示される。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0262】
図21は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1の払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【0263】
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(ステップS151)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには(ステップS151:NO)、入賞役に対応する払出数を決定する(ステップS152)。
【0264】
例えば、ベースゲームにおいて、シンボル表示エリア4に表示したシンボルが所定のコンビネーションの場合(例えば、同一のシンボルが3個以上表示された場合)、シンボルのコンビネーションに対応する払出数を決定する。
【0265】
なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数記憶領域に格納する(ステップS153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0266】
一方、メインCPU71は、ステップS151において、入賞役はジャックポットであると判別したときには(ステップS151:YES)、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(ステップS154)。
【0267】
なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガ成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0268】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(ステップS155)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数記憶領域に格納する(ステップS156)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0269】
〈インシュランスチェック処理〉
次に、図22を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
【0270】
図22は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1のインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【0271】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判定する(ステップS171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判定したときには(ステップS171:NO)、インシュランスチェック処理を終了する。
【0272】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判定したときには(ステップS171:YES)、所定の入賞役が成立したか否かを判定する(ステップS172)。本発明の第1実施形態では、所定の入賞役として「セカンドゲームトリガ」、「ジャックポット」及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0273】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判定したときには(ステップS172:NO)、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値が所定回数(例えば300)に達したか否かを判定する(ステップS173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値が所定回数に達していないと判定したときには(ステップS173:NO)、インシュランスチェック処理を終了する。
【0274】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値が所定回数に達したと判定したときには(ステップS173:YES)、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(ステップS174)。メインCPU71は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数記憶領域に格納している値に加算する。
【0275】
メインCPU71は、ステップS174の後、又はステップS172において所定の入賞役が成立したと判定したときには(ステップS172:YES)、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納している値をリセットする(ステップS175)。
【0276】
次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(ステップS176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0277】
〈セカンドゲーム処理〉
次に、図23を参照して、セカンドゲーム処理について説明する。
【0278】
図23は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1のセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【0279】
はじめに、メインCPU71は、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定する(ステップS191)。倍率の決定は、倍率データテーブル(図10参照)に規定した複数の倍率(5倍、3倍、2倍)を決定してもよい。また、複数の倍率(例えば、10倍、7倍、5倍、3倍、2倍)からランダム(乱数抽籤)に所定の数(例えば、3個)を決定してもよい。
【0280】
次に、メインCPU71は、シンボル表示エリア4に表示される特定シンボル150の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色の中から決定する(ステップS192)。発光色の決定は、上側画像表示パネル131に多色発光バックライト5に多色発光バックライト5で色表示可能な色ごとの倍率を表示するまでの間に、発光テーブル(図9参照)に基づいてランダム(乱数抽籤)に決定する。
【0281】
発光色が決定されると、上側画像表示パネル131に、複数のパンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)の中から遊技者に任意のパンダのキャラクタを選択することを促す演出画像を表示する(図13(b)参照)。
【0282】
次に、メインCPU71は、入力デバイス(例えば、タッチパネル等)からの入力が有るか否かを判定する(ステップS193)。つまり、メインCPU71は、上側画像表示パネル131に表示されたパンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)の中から、入力デバイスからの入力により遊技者が任意のパンダのキャラクタを選択(図13(b)参照)したか否かを判定する。
【0283】
ここで、入力デバイスは、上側画像表示パネル131に設けられたタッチパネル(図示省略)や選択ボタン(図示省略)であってもよい。また、下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114(図7参照)や選択ボタン(図示省略)であってもよい。
【0284】
メインCPU71は、入力デバイスからの入力が無いと判定したときには(ステップS193:NO)、入力デバイスからの入力が有るまで待機する。
【0285】
一方、メインCPU71は、入力デバイスからの入力が有ると判定したときには(ステップS193:YES)、ムービーデータを選択する(ステップS194)。ムービーデータの選択は、ステップS191において決定した倍率のうちステップS192において決定した色に対応するムービーデータを、入力デバイスからの入力に基づいて複数のムービーデータ(図11)の中からいずれかのムービーデータを選択する。
【0286】
例えば、ステップS192において決定した色が赤色の場合、倍率データテーブル(図10参照)を参照して赤色の識別番号に対応する倍率が5倍と決定する。倍率が5倍の場合は、パンダの木登り競争(図13及び図14参照)の結果が1位となるムービーデータ「A」及び「B」からランダム(乱数抽籤)にムービーデータを決定する。
【0287】
次に、メインCPU71は、選択したムービーデータに対応するゲームを上側画像表示パネル131に表示する(ステップS195)。選択したムービーデータに対応するゲームが開始されると、上側画像表示パネル131にパンダのキャラクタ画像152(152a〜152c)が木に登る演出画像が表示する(図13(c)参照)。
【0288】
次に、メインCPU71は、ステップS191において決定された多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を上側画像表示パネル131に表示する(ステップS196)。上側画像表示パネル131には、例えば、赤色で1位が5倍、青色で2位が3倍、緑色で3位が2倍と表示した倍率画像153が表示される(図13(b)参照)。
【0289】
次に、メインCPU71は、ゲーム結果を表示したか否かを判定する(ステップS196)。つまり、メインCPU71は、ムービーデータの選択により開始したパンダのキャラクタ画像152(152a〜125c)による木登り競争が終了し、木登り競争の結果を表示(順位を表示)したか否かを判定する(ステップS197)。
【0290】
木登り競争の結果は、順位画像136(136a〜136c)を上側画像表示パネル131に表示することにより行う。例えば、パンダのキャラクタ画像152aが2位、パンダのキャラクタ画像152bが3位、パンダのキャラクタ画像152cが1位となった場合、2位の順位画像136aを青色、3位の順位画像136bを緑色、1位の順位画像136cを赤色で上側画像表示パネル131に表示する(図14(a)参照)。
【0291】
メインCPU71は、上側画像表示パネル131にゲーム結果を表示していないと判定したときには(ステップS197:NO)、ゲーム結果を表示するまで待機する。一方、メインCPU71は、上側画像表示パネル131にゲーム結果を表示したと判定したときには(ステップS197:YES)、多色発光バックライト5の発光を制御する(ステップS198)。
【0292】
つまり、メインCPU71は、多色発光バックライト5の発光を制御することにより、下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に表示された特定シンボル150をステップS192において決定した発光色で背後から照明する。
【0293】
例えば、遊技者の選択したパンダのキャラクタが3位であり、ステップS196において表示した倍率画像153が緑色で3位が2倍と表示していた場合、(図13(b)参照)、多色発光バックライト5は「緑色」で特定シンボル150の背後から照明する(図14(b)参照)。
【0294】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(ステップS199)。この払出処理では、メインCPU71は、シンボル表示エリア4に表示した特定のシンボル150のコンビネーション(図14(b)参照)にステップS191において決定した色に対応する倍率を乗じたペイアウトを実行する。
【0295】
つまり、ステップS196において表示した倍率画像153(図13(b)参照)に基づいて払出処理を実行する。例えば、ステップS193において、遊技者が選択したパンダのキャラクタが1位の場合には特定のシンボル150のコンビネーションに対応した配当に5倍、2位の場合には3倍、3位の場合には2倍を乗じた数のペイアウトを実行する。
【0296】
この処理が行われると、セカンドゲーム処理を終了する。セカンドゲーム処理が終了すると、図15を参照して説明したステップS21の処理に移る。
【0297】
上記セカンドゲーム処理では、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定し(ステップS191)、多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色の中から決定し(ステップS192)、決定した倍率のうち決定された色に対応する倍率を特定のシンボル150のパターンに対応した配当に乗じたペイアウトを実行する場合について説明したが、これに限定されない。
【0298】
例えば、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を一つ決定し、決定した倍率に対応する色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色の中から決定し、決定した色で多色発光バックライト5を発光制御し、決定した倍率を特定のシンボル150のパターンに対応した配当に乗じたペイアウトを実行してもよい。
【0299】
このように、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定し、特定シンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を色表示可能な複数種類の色の中から決定し、決定された色で多色発光バックライト5の発光を制御する。このため、決定された色ごとの倍率のうち決定された色で特定シンボル150を照明することができる。
【0300】
また、多色発光バックライト5の発光色をランダムに決定し、シンボル表示エリア4内に表示されるシンボルとその背後を照明するために決定された発光色とに応じて、倍率データテーブル(テーブルデータ、図10参照)を参照することによって得られた数値(識別番号、倍率)に関連して配当を付与する。このため、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルの色を視認することにより付与される配当の内容を認識することができる。従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0301】
〈インシュランス選択処理〉
次に、図24を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
【0302】
図24は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1のインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【0303】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判定する(ステップS221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判定したときには(ステップS221:NO)、インシュランス無効画像を表示する(ステップS222)。
【0304】
メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
【0305】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択を遊技者に促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額を遊技者に知らせるための画像である。遊技者は、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0306】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判定する(ステップS223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判定したときには(ステップS223:NO)、インシュランス有効フラグはオフのまま、ステップS221に移る。
【0307】
一方、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判定したときには(ステップS223:YES)、インシュランス有効フラグをオンにする(ステップS224)。
【0308】
次に、メインCPU71は、クレジット数記憶領域に格納している値からインシュランス加入値を減算する(ステップS225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数記憶領域に格納している値から減算される。
【0309】
メインCPU71は、ステップS225の後、又はステップS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判定したときには(ステップS221:YES)、インシュランス有効画像を表示する(ステップS226)。
【0310】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数記憶領域に格納している値に加算される旨を遊技者に知らせる画像である。この処理が行われると、ステップS221に移る。
【0311】
このようにして、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、下側画像表示パネル141の上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル(ディスプレイ)131と、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する多色発光バックライト5と、シンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボル150のパターン(図13(a)参照)が表示された場合に、セカンドゲームを開始するメインCPU(コントローラ)71とを備え、メインCPU71は、以下の(a)〜(c)の処理を実行する、(a)多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定し、その色ごとに決定された倍率を上側画像表示パネル131に表示する処理(図23のステップS191の処理)、(b)上側画像表示パネル131に多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を表示(図13(b)参照)するまでの間に、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボル150の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライト5が色表示可能な複数種類の色の中から決定し(図23のステップS192の処理)、開始された前記セカンドゲームが終了すると、その決定した色で発光制御する処理(図23のステップS198の処理)、(c)ステップS191の処理で決定された色ごとの倍率のうちステップS192の処理で決定された色に対応する倍率を特定シンボル150のパターンに対応した配当に乗じた数のペイアウトを実行する処理(ステップS199)、を備える。
【0312】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、多色発光バックライト5は、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた遮蔽部6(6a〜6d)を設けてなり(図6参照)、各遮蔽部(6a〜6d)は、多色発光バックライト5がシンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽する。
【0313】
さらに、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられ、シンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽する遮蔽部(図6参照)を有する多色発光バックライト5と、シンボルと背後から照射される光の複数の色との組合せによって、一つのシンボルに対して複数の数値を対応づける倍率データテーブル(テーブルデータ、図10参照)を記憶したメモリRAM73と、シンボル表示エリア4内にシンボルが停止表示された後に、多色発光バックライト5の発光色をランダムに決定し、シンボル表示エリア4内に表示されるシンボルとその背後を照明するために決定された発光色とに応じて、メモリRAM73に記憶された倍率データテーブル(テーブルデータ)を参照し、倍率データテーブル(テーブルデータ)によって得られた数値(識別番号、倍率)に関連して配当を付与するメインCPU(コントローラ)71とを有する。
【0314】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1の制御方法は、メインCPU(コントローラ)71を備えるゲーミングマシン1を制御する方法であり、メインCPU71は、周面にシンボルが配置された回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボルのパターン(図13(a)参照)が表示された場合にセカンドゲームを開始し、(a)シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定し、その色ごとに決定された倍率をシンボル表示エリア4の上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に表示する段階と(図23のステップS191の処理)、(b)上側画像表示パネル131に多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を表示するまでの間に、シンボル表示エリア4内に表示される特定シンボル150の背後の多色発光バックライト5による発光色を多色発光バックライトが色表示可能な複数種類の色の中から決定し図23のステップS192の処理)、開始されたセカンドゲームが終了すると、その決定した色で発光制御する段階と(図23のステップS198の処理)、(c)ステップS191の処理で決定された色ごとの倍率のうちステップS192の処理で決定された色に対応する倍率を前記特定シンボルのパターンに対応した配当に乗じた数のペイアウトを実行する段階と(ステップS199)、を備える。
【0315】
そして、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、特定シンボル150の背後の多色発光バックライト5による発光色を色表示可能な複数種類の色の中から決定し、決定された色で多色発光バックライト5の発光を制御する。従って、多色発光バックライト5の発光色を異ならせることにより、特定シンボル150の照明色を変えることができる。このため、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0316】
これにより、回転リール3(3a〜3e)の周面に配置されたシンボルの数を増やした場合と同一の効果を得ることができる。
【0317】
また、多色発光バックライト5で色表示可能な複数種類の色ごとの倍率を決定し、ディスプレイ(上側画像表示パネル131)に表示するため、特定シンボル150の色を視認することにより発光色に対応した倍率を把握することができる。従って、ゲーム結果を明確に把握することができる。
【0318】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、多色発光バックライト5は、回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた遮蔽部6(6a〜6d)を設けてなり、シンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽する。このため、周辺のシンボルの照明光により照明されて照明色が目的の色から変わってしまうのを防ぎ、シンボルの表示態様を多様にすることができる。
【0319】
さらに、遮蔽部6(6a〜6e)により遮光された各区画エリア4内にそれぞれ配置されたLED8を発光することにより、光が他の区画エリアに漏れることがないため、シンボルごとに個別に色を変更等して所定のシンボルを強調して表示することができる。
【0320】
そして、特定シンボル150の色を他のシンボルと異なる色で強調して表示することにより、現在実行されている遊技状態、配当に乗じる倍率を報知することができるため、遊技の内容を明確にすることができる。
【0321】
また、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、多色発光バックライト5の発光色をランダムに決定し、シンボル表示エリア4内に表示されるシンボルとその背後を照明するために決定された発光色とに応じて、倍率データテーブル(テーブルデータ、図10参照)を参照することによって得られた数値(識別番号、倍率)に関連して配当を付与する。このため、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルの色を視認することにより付与される配当の内容を認識することができる。従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0322】
次に、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照して説明する。
【0323】
なお、第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1と略同様の構成等を有するため、同様の構成に関しては、説明を省略するものとする。また、第1実施形態に係るゲーミングマシン1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0324】
本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141とを備える(図4参照)。
【0325】
本発明の第2実施形態に係る回転リール3(3a〜3e)は、周面に同一シンボルが複数連続して配置されている(例えば、後で図26(a)を参照して説明するワイルドシンボル(WILD)250が3個連続して配置されている)。
【0326】
また、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられ、シンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルを個別に背後から光を照射するために区画エリア7ごとに光を遮蔽する遮蔽部6(6a〜6d)を有する多色発光バックライト5(図6参照)を備える。
【0327】
さらに、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、ベースゲームプログラムに応じてベースゲームを実行し、セカンドプログラムに応じてセカンドゲームを実行するCPU(コントローラ、図7参照)71を備える。
【0328】
本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、セカンドゲームとして、ワイルドシンボルを表示した回転リールの回転を停止した状態で、他の回転リールを回転して停止するゲームを予め定められた回数実行する。
【0329】
次に、図25から図28を参照して、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照しながら説明する。はじめに、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1のゲーム処理の特徴について図25を参照して説明する。図25は、本発明の第2実施形態に係るゲーム処理の特徴を示すフローチャートである。
【0330】
図25に示すように、メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)を回転することによりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示した後、回転リール3(3a〜3e)停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示するベースゲームを実行する(ステップS301、ステップS302)。
【0331】
次に、メインCPU71は、ステップS302でシンボル表示エリア4にワイルドシンボルのパターンを表示したか否かを判定する(ステップS303)。
【0332】
ここで、ワイルドシンボルとは、他のシンボルと代替可能なシンボル(例えば、後で図26(a)を参照して説明するワイルドシンボル(WILD)250)をいう。また、ワイルドシンボルのパターンとは、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボルとなった回転リールがある場合(例えば、後で図26(a)を参照して説明するワイルドシンボル(WILD)250をシンボル表示エリア4に列方向に連続して3個表示した場合)である。
【0333】
次に、メインCPU71は、ステップS303の判定結果に基づいて、シンボル表示エリア4にワイルドシンボルのパターンを表示したと判定した場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行し、ワイルドシンボルの発光色を変更する(ステップS304)。
【0334】
発光色の変更は、例えば、ベースゲームにおいてワイルドシンボルを含むシンボルの発光色を白色(第1の色)と規定している場合、セカンドゲームに移行した際にワイルドシンボルの発光色を赤色(第2の色)に変更する。
【0335】
次に、メインCPU71は、シンボル表示エリア4内に表示したワイルドシンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色をステップS304において変更した発光色で多色発光バックライト5の発光を制御する(ステップS305)。
【0336】
次に、メインCPU71は、ワイルドシンボルを表示した回転リールを停止した状態で他の回転リールを回転し、所定時間経過後、回転している回転リールを停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示するセカンドゲームを実行する(ステップS306、ステップS307)。
【0337】
次に、メインCPU71は、ワイルドシンボルを表示した回転リール以外の回転リールを所定回数回転したか否か(ステップS306及びステップS307の処理を所定回数繰り返したか否か)を判定し、この判定結果に基づいて、ワイルドシンボルを含むシンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする(ステップS308、ステップS309)。
【0338】
一方、メインCPU71は、ステップS303において、シンボル表示エリア4にワイルドシンボルのパターンを表示していないと判定した場合、シンボル表示エリア4に表示したシンボルが所定のコンビネーションか否かを判定し、この判定結果に基づいて、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする(ステップS309、ステップS310)。
【0339】
配当をペイアウトした後、発光色をステップS304において変更した前の照明色に戻す。例えば、セカンドゲームに移行した際に赤色(第2の色)に変更した照明色を、ベースゲームを開始するにあたって白色(第1の色)に変更する。
【0340】
上述のとおり、セカンドゲームでは、ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボルが表示された回転リールの回転を停止した状態で、他の回転リールを回転し停止して配当をペイアウトする。ワイルドシンボルを背後から多色発光バックライト5で照明する色はベースゲームにおいて照明した色とは異なる色に変更する。このため、回転を停止している回転リールは全て他のシンボルと代替可能なワイルドシンボルであることを視認し易く表示することができる。
【0341】
また、ワイルドシンボルを背後から多色発光バックライト5で照明する色を変化することにより、他のシンボルと代替可能なワイルドシンボルによって配当を得易くなったことを表示することができる。
【0342】
従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0343】
本発明の第2実施形態に係るゲーム処理の特徴についての説明は以上である。次に、図26及び図27を参照して、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1の下側画像表示パネル141の表示例について説明する。
【0344】
図26(a)は、ベースゲーム実行中に下側画像表示パネル141にワイルドシンボルのパターンを表示した場合の表示例である。図26(b)は、ワイルドシンボルを表示した回転リール以外の回転リールを回転した場合の表示例である。
【0345】
また、図27(a)は、セカンドゲーム実行中に回転した回転リールを停止した場合の表示例である。図27(b)は、ワイルドシンボルを表示した回転リール以外の回転リールを回転した場合の表示例である。
【0346】
図26(a)に示すように、ベースゲームを開始すると、回転リール3(3a〜3e)を回転することにより下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示し、所定時間経過後、回転リール3(3a〜3e)停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示する。
【0347】
ベースゲーム中では、多色発光バックライト5の発光色は白色(第1の色)に規定されているため、多色発光バックライト5は「白色」で発光してシンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとを個別に背後から照明する。
【0348】
そして、シンボル表示エリア4に表示したシンボルが所定のコンビネーションの場合(同一のシンボルが3個以上表示された場合)、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする。
【0349】
図26(a)に示すように、ベースゲーム中に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル(WILD)250である回転リール(WILD250を列方向に連続して3個表示した回転リール)がある場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行する。ここでは、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールが回転リール3bの場合について説明する。
【0350】
なお、シンボル表示エリア4にワイルドシンボル250のパターン(WILD250を列方向に連続して3個)を表示した場合、ワイルドシンボル150を囲む表示領域251を、多色発光バックライト5を制御して相対的に高輝度に表示してもよい。この場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなるシンボル(WILD250のパターン)が表示されたことを認識し易くすることができる。
【0351】
同図(a)に示すように、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リール3bにより、シンボル表示エリア4にワイルドシンボル250を列方向に連続して3個表示(ワイルドシンボル250のパターンを表示)すると、多色発光バックライト5が「赤色」で発光してシンボル表示エリア4に表示したワイルドシンボル250を背後から照明するため、ワイルドシンボル250を囲む表示領域251は赤色に表示される。
【0352】
つまり、ベースゲーム中では、多色発光バックライト5を制御してワイルドシンボル250の背後から白色で照明しているため、ワイルドシンボル250の背景は白色となる。
【0353】
一方、セカンドゲームに移行すると、多色発光バックライト5を制御してワイルドシンボル250の背後から白色以外の色で照射しているため、ワイルドシンボル250の背景は白色以外となる。
【0354】
そのため、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールが回転リール3bの場合、ワイルドシンボル250を囲む表示領域251を、多色発光バックライト5を制御して赤色(第2の色)で発光し、ワイルドシンボル250の背景を赤色(第2の色)で表示する。
【0355】
図26(b)に示すように、ワイルドシンボル250の背景を赤色で表示すると、ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル250を表示した回転リール3bの回転を停止した状態で、他の回転リール3a、3c、3d、3eを回転することによりシンボルをスクロール表示する。
【0356】
図27(a)に示すように、他の回転リール3a、3c、3d、3eを回転した後、ベースゲームの場合の回転リール3(3a〜3e)の回転速度より遅い速度に変化し、回転リール3aから、回転リール3c、回転リール3d、回転リール3eへと順に回転を停止する。
【0357】
さらに、回転リール3a、3c、3d、3eの回転を停止することによりシンボル表示エリア4内に停止表示したシンボルが配当の高いシンボルの場合、多色発光バックライト5は配当の高いシンボルの背後から白色又は赤色以外の色で点滅又は点灯して照射する。
【0358】
なお、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールが複数ある場合には、複数の回転リールを停止した状態で、他の回転リールを回転し停止する。
【0359】
そして、回転リール3a、3c、3d、3eの回転が停止し、シンボル表示エリア4内に停止表示したワイルドシンボル250を含むシンボルのコンビネーションが所定のシンボルのコンビネーションの場合に配当をペイアウトする。
【0360】
つまり、ワイルドシンボル250は、他のシンボルと代替可能なシンボルであるため、シンボル表示エリア4内に同一のシンボルが3個表示された場合、ワイルドシンボル250は、シンボル表示エリア4内に3個表示されているため、同一のシンボルが6個表示されたものとして配当をペイアウトする。
【0361】
図27(b)に示すように、回転リール3a、3c、3d、3eの回転及び停止が所定回数実行されていない場合には、再びベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル(WILD)250を表示した回転リール3bの回転を停止した状態で、他の回転リール3a、3c、3d、3eを回転することによりシンボルをスクロール表示する。
【0362】
上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の表示例についての説明は以上である。
【0363】
以上に説明した第2実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71が行う処理は、第1実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71が行う処理と、大半の部分で同じである。そして、第2実施形態に係るゲーミングマシン1では、セカンドゲームトリガーがワイルドシンボル250の3連表示に変わっている。
【0364】
また、第2実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71は、図15のステップS20のセカンドゲーム処理において、図23に示すフローチャートの内容に代えて、別の内容の処理を行う。
【0365】
次に、図28を参照して、本発明の第2実施形態のゲーミングマシン1におけるメインCPU71が行うセカンドゲーム処理について説明する。
【0366】
図28は、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1のセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【0367】
はじめに、メインCPU71は、セカンドゲーム数を決定する(ステップS321)。セカンドゲーム数は予め定められた回数を決定してもよい。また、セカンドゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「2」、「3」及び「5」といった複数種類のセカンドゲーム数の何れかを抽籤により決定してもよい。
【0368】
次に、メインCPU71は、決定したセカンドゲーム数をRAM73に設けられているセカンドゲーム数記憶領域に格納する(ステップS322)。
【0369】
次に、メインCPU71は、図15を参照して説明したステップS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS323)。次に、メインCPU71は、図15を参照して説明したステップS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(ステップS324)。
【0370】
次に、メインCPU71は、ワイルドシンボル250の背後の多色発光バックライト5の発光色を変更する(ステップS325)。発光色の変更は、例えば、ベースゲームにおいてワイルドシンボル250を含むシンボルの発光色を白色(第1の色)と規定している場合、セカンドゲームに移行した際にワイルドシンボルの発光色を赤色(第2の色)に変更する(図26(a)参照)。
【0371】
ワイルドシンボルの発光色を変更すると、シンボル表示エリア4内に表示したワイルドシンボルの背後の多色発光バックライト5による発光色を変更した発光色(赤色)で多色発光バックライト5の発光を制御する。
【0372】
つまり、メインCPU71は、多色発光バックライト5の発光を制御することにより、下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に表示されたワイルドシンボル250を変更した発光色(赤色)で背後から照明する。
【0373】
次に、メインCPU71は、リール制御部120(図7参照)により回転リール3(3a〜3e)を制御し、ワイルドシンボル250を表示した回転リールを停止した状態で他の回転リールを回転する(ステップS326)。
【0374】
つまり、ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リール(WILD250を列方向に連続して3個表示した回転リール)の回転を停止した状態で他の回転リールを回転する(図26(b)、図27(b)参照)。
【0375】
例えば、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リール(WILD250を列方向に連続して3個表示した回転リール)が回転リール3bの場合、他の回転リール3a、3c、3d、3eを回転することによりシンボルをスクロール表示する。
【0376】
ワイルドシンボル250を表示した回転リール以外の回転リールの回転は、リール制御部120(図7参照)により、ベースゲームの場合の回転リール3(3a〜3e)の回転速度より遅い速度に変更する。
【0377】
次に、メインCPU71は、シンボル抽籤処理を行う(ステップS327)。この処理では、ワイルドシンボル250を全て表示した回転リール以外の回転リールの停止予定シンボルを決定する。
【0378】
シンボル抽籤処理は、ベースゲーム中よりも相対的に入賞する可能性が高くなるように乱数が規定されているテーブルを用いて、セカンドゲーム用のシンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定してもよい。
【0379】
次に、メインCPU71は、リール制御部120(図7参照)により回転リール3(3a〜3e)を制御し、ワイルドシンボル250を表示した回転リール以外の回転リールを停止する(ステップS328)。
【0380】
ワイルドシンボル250を表示した回転リール以外の回転リールの停止は、例えば、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールが回転リール3bの場合、リール制御部120(図7参照)により、回転リール3aから、回転リール3c、回転リール3d、回転リール3eの順で行う(図27(a)参照)。
【0381】
つまり、ベースゲームでは、回転リール3(3a〜3e)は、一斉に回転を停止するが、セカンドゲームでは、左側の回転リールから右側の回転リールの順に回転を停止する。
【0382】
次に、メインCPU71は、ワイルドシンボルを含むシンボルのコンビネーションに対応する払出数(配当)を払出記憶領域に累積的に加算する(ステップS329)。
【0383】
次に、メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値を1減算する(ステップS330)。
【0384】
次に、メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0であるか否かを判定する(ステップS331)。メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0ではないと判定したときには(ステップS331:NO)、ステップS323の処理に移る。
【0385】
一方、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0であると判定したときには(ステップS331:YES)、ワイルドシンボル250の背後の多色発光バックライト5の発光色をステップS325において変更した前の発光色(白色)に戻す。例えば、セカンドゲームに移行した際に赤色(第2の色)に変更した発光色を、ベースゲームを開始するにあたって白色(第1の色)の発光色に変更する。
【0386】
次に、メインCPU71は、ステップS330において払出記憶領域に累積的に加算したワイルドシンボル250を含むシンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする払出処理を行う(ステップS333)。この処理が行われると、セカンドゲーム処理を終了する。セカンドゲーム処理が終了すると、図15を参照して説明したステップS21の処理に移る。
【0387】
このように、セカンドゲームでは、ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル250が表示された回転リールを停止した状態で、他の回転リールを回転し停止して配当をペイアウトする。ワイルドシンボル250を背後から多色発光バックライト5で照明する色はベースゲームにおいて照明した色(第1の色)とは異なる色(第2の色)に変更するため、照明色が異なる(第2の色で照明されている)シンボルは、全て他のシンボルと代替可能なワイルドシンボル250であることを視認し易くすることができる。
【0388】
また、ワイルドシンボル250を背後から多色発光バックライト5で照明する色を変化することにより、他のシンボルと代替可能なワイルドシンボルによって配当を得易くなったことを表示することができる。
【0389】
さらに、セカンドゲームが終了した場合、ワイルドシンボル250の背後の多色発光バックライト5の発光色(第2の色)を変更する前の発光色(第1の色)に戻す。このため、ワイルドシンボル250の色を視認することによりゲーム状態がセカンドゲームからベースゲームに移行したことを認識することができる。従って、シンボルの表示態様を多様にし、ゲーム状態を明確に把握することができる。
【0390】
従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0391】
このようにして、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルを個別に背後から照明する多色発光バックライト5と、ベースゲームプログラムに応じて実行されたベースゲームにおいて、シンボル表示エリア内に表示される全てのシンボルが他のシンボルとの代替可能なワイルドシンボル250となった回転リールがある場合、ベースゲームからセカンドプログラムに応じて実行されるセカンドゲームに移行するメインCPU(コントローラ)71とを備え、メインCPU71は、セカンドプログラムに応じて実行されるセカンドゲームにおいて、以下の(a)〜(d)の処理を実行する、(a)ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4内に表示された全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールについて、ワイルドシンボル350を背後から多色発光バックライト5で照明する色をベースゲームにおいて照明した第1の色とは異なる第2の色に変更する処理(図28のステップS325の処理)、(b)ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル250が表示された回転リールの回転を停止した状態で、他の回転リールを回転し停止してシンボル表示エリア4内に表示されたシンボルのコンビネーションに応じて配当をペイアウトする処理(図28のステップS323〜ステップS331、ステップS333の処理)、(c)ステップS323〜ステップS331の処理を定められた回数実行する処理、(d)ステップS323〜ステップS331の処理で定められた回数実行した後に、セカンドゲームプログラムを終了し、ベースゲームプログラムに応じてベースゲームを開始するにあたって、セカンドゲーム中に停止状態を保持していた回転リールがシンボル表示窓4内に表示するワイルドシンボル250を照明する色を第1の色に変更する処理(図28のステップS332の処理)、を備えた。
【0392】
また、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1は、多色発光バックライト5は、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた遮蔽部6(6a〜6d)を設けてなり(図6参照)、各遮蔽部(6a〜6d)は、多色発光バックライト5がシンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽する。
【0393】
さらに、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1の制御方法は、メインCPU(コントローラ)71を備えるゲーミングマシン1を制御する方法であり、メインCPU71は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルが他のシンボルとの代替可能なワイルドシンボル250となった回転リールがある場合、ベースゲームからセカンドプログラムに応じて実行されるセカンドゲームに移行し、(a)ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4内に表示された全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールについて、ワイルドシンボル350を背後からシンボルごとを個別に背後から照明する多色発光バックライト5で照明する色をベースゲームにおいて照明した第1の色とは異なる第2の色に変更する段階と(図28のステップS325の処理)、(b)ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル250が表示された回転リールの回転を停止した状態で、他の回転リールを回転し停止してシンボル表示エリア4内に表示されたシンボルのコンビネーションに応じて配当をペイアウトする段階と(図28のステップS323〜ステップS331、ステップS333の処理)、(c)ステップS323〜ステップS331の処理を定められた回数実行する段階と、(d)ステップS323〜ステップS331の処理で定められた回数実行した後に、セカンドゲームプログラムを終了し、ベースゲームプログラムに応じてベースゲームを開始するにあたって、セカンドゲーム中に停止状態を保持していた回転リールがシンボル表示窓4内に表示するワイルドシンボル250を照明する色を第1の色に変更する段階と(図28のステップS332の処理)、を備えた。
【0394】
そして、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、セカンドゲームでは、ベースゲームにおいてシンボル表示エリア4の全てにワイルドシンボル250が表示された回転リールを停止した状態で、他の回転リールを回転し停止して配当をペイアウトする。ワイルドシンボル250を背後から多色発光バックライト5で照明する色はベースゲームにおいて照明した色(第1の色)とは異なる色(第2の色)に変更するため、回転を停止している回転リールは全て他のシンボルと代替可能なワイルドシンボルであることを視認し易くすることができる。
【0395】
また、ワイルドシンボル250を背後から多色発光バックライト5で照明する色を変化することにより、他のシンボルと代替可能なワイルドシンボル250によって配当を得易くなったことを表示することができる。
【0396】
さらに、セカンドゲームが終了した場合、ワイルドシンボル250の背後の多色発光バックライト5の発光色(第2の色)を変更する前の発光色(第1の色)に戻す。このため、ワイルドシンボル250の色を視認することによりゲーム状態がセカンドゲームからベースゲームに移行したことを認識することができる。従って、シンボルの表示態様を多様にし、ゲーム状態を明確に把握することができる。
【0397】
従って、回転リールによるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0398】
また、セカンドゲームでは、ベースゲームでの回転リールの数がN個(例えば、5個)とした場合、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボル250である回転リールを停止した状態を保持する回転リールがM個(例えば、2個)であったとすると、セカンドゲームでは、N−M個の回転リールでのゲームとなる。シンボル表示エリア4を視認した場合、停止しているリールは全て他のシンボルと代替可能なワイルドシンボルであるので、配当を得易くなったことを表示することができる。
【0399】
つまり、従来ビデオリールでは、リール数の増減は映像リールの増減でよいので容易であったが、回転リールでは不可能に近かった。しかし、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1では、実質的にべースゲームとセカンドゲームとでリール数を変更したゲームを実行することができる。
【0400】
また、本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、多色発光バックライト5は、回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた遮蔽部6(6a〜6d)を設けてなり、シンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽する。このため、周辺のシンボルの照明光により照明されて照明色が目的の色から変わってしまうのを防ぎ、シンボルの表示態様を多様にすることができる。
【0401】
また、遮蔽部6(6a〜6e)により遮光された各区画エリア4内にそれぞれ配置されたLED8を発光することにより、光が他の区画エリアに漏れることがないため、シンボルごとに個別に色を変更等して所定のシンボルを強調して表示することができる。
【0402】
そして、ワイルドシンボル250の色を他のシンボルと異なる色で強調して表示することにより、現在実行されている遊技状態を報知することができるため、遊技の内容を明確にすることができる。
【0403】
次に、本発明の第2実施形態に係る変形例について図面を参照して説明する。上記第2実施形態では、ベースゲームにおいてワイルドシンボル250の背後の多色発光バックライト5の発光色が白色(第1の色)の場合、セカンドゲームに移行した際に発光色を赤色(第2の色)に変更する場合について説明したが、本発明の第2実施形態に係る変形例では、複数の発光色(複数の第2の色)からランダム(乱数抽籤)に発光色を決定する。
【0404】
図29を参照して、ワイルドシンボルの背後の多色発光バックライトの発光色を複数の発光色からいずれかを決定して変更する場合に参照する発光色変更データテーブルについて説明する。
【0405】
発光色変更データテーブルは、メモリカード54に記憶されており、メインCPU71により取込処理が開始されると、RAM73に記憶される(図7参照)。
【0406】
照明色変更データテーブルは、ワイルドシンボル250に対する複数の識別番号と、多色発光バックライト5による発光色と、セカンドゲームのゲーム回数とを規定している。
【0407】
照明色変更データテーブルは、セカンドゲームのゲーム回数と、多色発光バックライト5によりワイルドシンボル250を背後から照明する場合に、多色発光バックライト5による発光色を決定する際に用いられる。
【0408】
照明色変更データテーブルは、ワイルドシンボル250に対して、複数の識別番号が規定されており、識別番号にはそれぞれ多色発光バックライト5による発光色が規定されている。
【0409】
具体的には、識別番号「0021」には「黄色」、識別番号「0022」には「青色」、識別番号「0023」には「赤色」が規定されている。また、識別番号にはそれぞれセカンドゲームのゲーム回数が規定されており、識別番号「0021」には「2回」、識別番号「0022」には「3回」、識別番号「0023」には「5回」が規定されている。
【0410】
例えば、セカンドゲーム数決定用乱数値を抽出し、識別番号「0022」を決定した場合、セカンドゲームの回数は「3回」と決定し、多色発光バックライト5は「青色」で発光し、ワイルドシンボル250を背後から照明する。
【0411】
このように規定された照明色変更データテーブルは、上記第2実施形態で説明した図29のステップS321の処理において、セカンドゲーム数を決定する際に参照し、図29のステップS325の処理において、多色発光バックライト5の発光色をステップS321の処理で決定したセカンドゲーム数に対応する発光色に変更する。
【0412】
このように、シンボル表示エリア4内に表示されるワイルドシンボル250は、その背後を照明するための発光色と、発光色に対応したゲーム数が規定された発光色変更データテーブル(テーブルデータ)を参照することによって得られた数値(ゲーム数)に関連して配当を付与する(得られたゲーム数の配当を累積的に加算し、ゲームが終了してから配当を付与する)。このため、シンボル表示エリア4内に表示したワイルドシンボル250の色を視認することによりセカンドゲーム数を認識することができる。
【0413】
このようにして、本発明の第2実施形態の変形例に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられ、シンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、前記シンボル表示エリアに表示されるシンボルを個別に背後から光を照射するために区画エリア7ごとに光を遮蔽する遮蔽部6(6a〜6d)を有する多色発光バックライト5と、シンボルと背後から照射される光の複数の色との組合せによって、一つのシンボルに対して複数の数値を対応づけるテーブルデータ(図10参照)を記憶したメモリカード54、ROM72(メモリ)と、シンボル表示エリア4内にシンボルが停止表示された後に、多色発光バックライト5の発光色をランダムに決定し、シンボル表示エリア4内に表示されるシンボルとその背後を照明するために決定された発光色とに応じて、メモリカード54、ROM72に記憶されたテーブルデータ(図10参照)を参照し、テーブルデータによって得られた数値に関連して配当を付与するメインCPU71(コントローラ)とを有する。
【0414】
そして、本発明の第2実施形態の変形例に係るゲーミングマシン1によれば、シンボル表示エリア4内に表示されるワイルドシンボル250は、その背後を照明するための発光色と、発光色に対応したゲーム数が規定された発光色変更データテーブル(テーブルデータ)を参照することによって得られた数値(ゲーム数)に関連して配当を付与する(得られたゲーム数の配当を累積的に加算し、ゲームが終了してから配当を付与する)。このため、シンボル表示エリア4内に表示したワイルドシンボル250の色を視認することによりセカンドゲーム数を認識することができる。従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0415】
次に、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照して説明する。
【0416】
なお、第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシン1と略同様の構成等を有するため、同様の構成に関しては、説明を省略するものとする。また、第1実施形態に係るゲーミングマシン1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0417】
本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リールと、前記回転リールの回転によりシンボルがスクロール表示され、前記回転リールの停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリアを有するシンボル表示窓と、前記シンボル表示窓の上部に配置され映像を表示するディスプレイと、前記シンボル表示エリア内に特定シンボルのパターンが表示された場合に、ベースゲームからセカンドゲームに移行するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記セカンドゲームにおいて、以下の(a)〜(e)の処理を実行する、(a)賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点に連鎖状に連ねて配置して前記ディスプレイに表示する処理、(b)前記回転リールを回転し停止するセカンドゲームを実行する処理、(c)前記セカンドゲームにおいて前記シンボル表示窓内に表示された前記特定シンボルの数に対応するマス数分、前記スタート地点から前記複数のマスのゴール地点に向かう方向に移動した移動先のマスの割り当てられた賞を、前記セカンドゲームに対する配当として決定する処理、
(d)前記(c)の処理を定められた回数実行する処理、(e)前記(c)の処理において決定した配当のペイアウトを実行する処理、を備えることを特徴とする。
【0418】
本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、下側画像表示パネル141の上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル(ディスプレイ)131とを備える(図4参照)。
【0419】
また、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、シンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボルのパターンが表示された場合に、セカンドゲームを開始するメインCPU(コントローラ、図7参照)71とを備える。
【0420】
本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、セカンドゲームとして、複数のマスが設けられたすごろく盤を駒が移動するすごろくゲームを実行する。
【0421】
すごろくゲームは、スタート地点に連鎖状に連ねた複数のマス上で、そのゴール地点に向けてスタート地点から駒を移動させるゲームである。駒の移動コマ数は、後述するように、セカンドゲームの結果によって定めることができる。
【0422】
次に、図30から図35を参照して、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照しながら説明する。はじめに、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1のゲーム処理の特徴について図30を参照して説明する。図30は、本発明の第3実施形態に係るゲーム処理の特徴を示すフローチャートである。
【0423】
図30に示すように、メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)を回転することによりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示した後、回転リール3(3a〜3e)停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示するベースゲームを実行する(ステップS401、ステップS402)。
【0424】
次に、メインCPU71は、ステップS402でシンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示したか否かを判定する(ステップS403)。
【0425】
ここで、特定シンボルのパターンとは、シンボル表示エリア4に表示したシンボルがベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなるシンボルのパターン(例えば、後で図31を参照して説明するパンダのシンボル350をシンボル表示エリア4内に3個表示したパターン)である。
【0426】
次に、メインCPU71は、ステップS403の判定結果に基づいて、シンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示したと判定した場合、ベースゲームからセカンドゲームに移行し、パンダのキャラクタが付された駒とすごろく盤を上側画像表示パネル131に表示する(ステップS404)。
【0427】
上側画像表示パネル131に表示するすごろく盤は、賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点からゴール地点に向けて連鎖状に連ねて配置されており、その複数のマス上をパンダのキャラクタが付された駒が移動する(後述する図31から図34参照)。
【0428】
次に、メインCPU71は、回転リール3(3a〜3e)を回転することによりシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示した後、回転リール3(3a〜3e)停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示するセカンドゲームを実行する(ステップS405、ステップS406)。
【0429】
次に、メインCPU71は、ステップS406でシンボル表示エリア4に特定シンボル(例えば、後で図31を参照して説明するパンダのシンボル350)を表示したか否かを判定する(ステップS407)。
【0430】
次に、メインCPU71は、ステップS407の判定結果に基づいて、シンボル表示エリア4に特定シンボルを表示したと判定した場合、上側画像表示パネル131に表示したすごろく盤上でシンボル表示エリア4に停止表示した特定シンボルの個数に対応するマス数分、駒を移動する(ステップS408)。
【0431】
駒の移動は、シンボル表示エリア4内に表示された特定シンボルの数に対応するマス数分、すごろく盤のスタート地点から複数のマスのゴール地点に向かう方向に駒を移動する。
【0432】
次に、メインCPU71は、駒が移動したマスに対応する配当を累積的に加算し、予め定められたセカンドゲーム数を1減算する(ステップS409、ステップS410)。
【0433】
配当は、駒が移動した移動先のマスに割り当てられた賞をセカンドゲームに対する配当として決定し、累積的に加算する。
【0434】
次に、メインCPU71は、セカンドゲーム数は0であるか否かを判定する(ステップS411)。メインCPU71は、ステップS411の判定結果に基づいて、セカンドゲーム数は0であると判定した場合、ステップS409において累積的に加算した配当をペイアウトする(ステップS412)。
【0435】
一方、メインCPU71は、ステップS403において、シンボル表示エリア4に特定シンボルのパターンを表示していないと判定した場合、シンボル表示エリア4に表示したシンボルが所定のコンビネーションか否かを判定し、この判定結果に基づいて、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする(ステップS411、ステップS412)。
【0436】
上述のとおり、シンボル表示窓4内に表示された特定シンボルの数に対応するマス数分、移動した移動先のマスの割り当てられた賞を、セカンドゲームに対する配当として決定する。このため、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルを視認することにより付与される配当数を認識することができる。
【0437】
つまり、シンボル表示窓4内に表示された特定シンボルの数によって配当を異ならせ、一つの特定シンボルですごろくの駒に移動数を決定することができるため、回転リール3(3a〜3e)の周面に配置されたシンボルの数を増やすことなくシンボル表示エリア4に表示するシンボルの種類を増やすことが可能となる。
【0438】
従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0439】
本発明の第3実施形態に係るゲーム処理の特徴についての説明は以上である。次に、図31から図34を参照して、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1の上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の表示例について説明する。
【0440】
図31は、ベースゲーム実行中に下側画像表示パネル141にシンボルを表示した場合の表示例である。
【0441】
また、図32(a)は、セカンドゲーム実行中に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。図32(b)は、セカンドゲーム実行中に下側画像表示パネル141にシンボルを表示した場合の表示例である。
【0442】
さらに、図33(a)は、セカンドゲーム実行中に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。図33(b)は、セカンドゲーム実行中に下側画像表示パネル141にシンボルを表示した場合の表示例である。
【0443】
また、図34は、セカンドゲーム終了時に上側画像表示パネル131に演出画像を表示した場合の表示例である。
【0444】
図31に示すように、ベースゲームを開始すると、回転リール3(3a〜3e)を回転することにより下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4にシンボルをスクロール表示し、所定時間経過後、回転リール3(3a〜3e)を停止することによりシンボル表示エリア4にシンボルを停止表示する。
【0445】
そして、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルが所定のコンビネーションの場合(同一のシンボルが3個以上表示された場合)、シンボルのコンビネーションに対応する配当をペイアウトする。
【0446】
図31の表示例では、ベースゲーム中に下側画像表示パネル141のシンボル表示エリア4に特定シンボル350を3個表示(パンダのシンボル350のパターンを表示)したので、ベースゲームからセカンドゲームに移行する。ここでは、回転リール3(3a〜3c)の周面に配置されたパンダのシンボル350がシンボル表示エリア4に停止表示した場合の表示例を示す。
【0447】
図32(a)に示すように、セカンドゲームが開始されると、上側画像表示パネル131には、パンダのキャラクタが付された駒351とすごろく盤352が表示される。上側画像表示パネル131に表示するすごろく盤352は、賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点353からゴール地点354に向けて連鎖状に連ねて配置されており、その複数のマス上をパンダのキャラクタが付された駒351が移動する。
【0448】
また、駒の移動は、シンボル表示エリア4に表示された特定シンボルの数に対応するマス数分、すごろく盤のスタート地点353から複数のマスのゴール地点354に向かう方向に駒351を移動する。
【0449】
ここでは、1回目のセカンドゲームにおいて、シンボル表示エリア4内にパンダのシンボル350が2個表示されてマス355へ駒351が移動し、2回目のセカンドゲームにおいて、シンボル表示エリア4内にパンダのシンボル350が3個表示されてマス356へ駒351が移動した場合の上側画像表示パネル131に表示する演出画像の表示例を示す。
【0450】
また、1回目のセカンドゲームにおいて、駒351がマス355へ移動し、2回目のセカンドゲームにおいて、駒351がマス356へ移動したので、マス355及びマス356に割り当てられた賞の合計が配当画像357に表示される。ここでは、マス355に割り当てられた60とマス356に割り当てられた150を合計した210CREDITSという配当画像357が上側画像表示パネル131に表示される。
【0451】
図32(b)に示すように、シンボル表示エリア4にパンダのシンボル350を表示した場合、上側画像表示パネル131に表示したすごろく盤352上でシンボル表示エリア4内に表示したパンダのシンボルの個数に対応するマス数分、駒351を移動する。
【0452】
図33(a)に示すように、2回目のセカンドゲームにおいて、駒351がマス356に停止したため(図31(a)参照)、駒351は、図32(b)において、シンボル表示エリア4に表示したパンダのシンボル350の個数(3個)に対応するマス数(3個)分、移動する。
【0453】
同図(a)に示すように、駒351は、マス356から3マス移動し、マス358に移動して停止する。そして、マス358に割り当てられた1500をさらに加算(図32(a)の210CREDITSに1500加算)した1710CREDITSという配当画像357が上側画像表示パネル131に表示される。
【0454】
さらに、図33(b)に示すように、シンボル表示エリア4にパンダのシンボル350を表示した場合、上側画像表示パネル131に表示したすごろく盤352上でシンボル表示エリア4内に表示したパンダのシンボルの個数に対応するマス数分、駒351を移動する。
【0455】
図34に示すように、3回目のセカンドゲームにおいて、駒351がマス358に停止したため(図33(a)参照)、駒351は、図34において、シンボル表示エリア4に表示したパンダのシンボル350の個数(3個)に対応するマス数(3個)分、移動する。
【0456】
同図に示すように、駒351は、マス358から3マス移動し、マス359に移動して停止する。そして、マス359に割り当てられた500をさらに加算(図33(a)の1710CREDITSに500加算)した2510CREDITSという配当画像357が上側画像表示パネル131に表示される。
【0457】
上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の表示例についての説明は以上である。
【0458】
以上に説明した第3実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71が行う処理は、第1実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71が行う処理と、大半の部分で同じである。そして、第3実施形態に係るゲーミングマシン1では、セカンドゲームトリガーがパンダのシンボル350を所定数表示に変わっている。
【0459】
また、第3実施形態に係るゲーミングマシン1のメインCPU71は、図15のステップS20のセカンドゲーム処理において、図23に示すフローチャートの内容に代えて、別の内容の処理を行う。
【0460】
次に、図35を参照して、本発明の第3実施形態のゲーミングマシン1におけるメインCPU71が行うセカンドゲーム処理について説明する。
【0461】
図35は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシン1のセカンドゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【0462】
はじめに、メインCPU71は、セカンドゲーム数を決定する(ステップS421)。セカンドゲーム数は予め定められた回数を決定してもよい。また、セカンドゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「5」、「7」及び「10」といった複数種類のセカンドゲーム数の何れかを抽籤により決定してもよい。
【0463】
さらに、セカンドゲーム数は、シンボル表示領域4内に停止したシンボルの種類によって決定してもよい。例えば、シンボル表示領域4内にパンダのシンボル350を3個表示した場合は、セカンドゲーム数を「7」、ワイルドシンボル250(図31参照)を3個表示した場合は、「10」に決定してもよい。
【0464】
次に、メインCPU71は、決定したセカンドゲーム数をRAM73に設けられているセカンドゲーム数記憶領域に格納する(ステップS422)。
【0465】
次に、メインCPU71は、図15を参照して説明したステップS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS423)。
【0466】
次に、メインCPU71は、パンダのキャラクタが付された駒351と、すごろく盤352を上側画像表示パネル131に表示する(ステップS424)。
【0467】
上側画像表示パネル131に表示するすごろく盤は、賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点からゴール地点に向けて連鎖状に連ねて配置されている。そして、すごろくゲームにおいては、その複数のマス上をパンダのキャラクタが付された駒351が移動する(図31から図34参照)。
【0468】
次に、メインCPU71は、シンボル抽籤処理を行う(ステップS425)。シンボル抽籤処理は、ベースゲーム中よりもパンダのシンボル(特定シンボル)350がシンボル表示エリア4に表示される可能性(パンダのシンボル350が入賞する可能性)が相対的に高くなるように乱数が規定されているテーブルを用いて、セカンドゲーム用のシンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定してもよい。
【0469】
次に、メインCPU71は、図20を参照して説明したシンボル表示制御処理を行う(ステップS426)。
【0470】
次に、メインCPU71は、シンボル表示エリア4に特定シンボルを表示したか否かを判定する(ステップS427)。特定のシンボルとは、シンボル表示エリア4に表示したシンボルがベースゲームにおいて上側画像表示パネル131に表示した駒351が移動するトリガとなるシンボル(パンダのシンボル350)である(図32(b)、図33(b)参照)。
【0471】
メインCPU71は、特定のシンボルを表示していないと判定したときには(ステップS427:NO)、ステップS423の処理に移る。なお、シンボル表示エリア4にベースゲームにおいて入賞とされるシンボルのパターン(同一シンボルのコンビネーション)を表示した場合には、シンボルのパターンに対応する配当をペイアウトしてもよい。
【0472】
一方、メインCPU71は、特定のシンボルを表示したと判定したときには(ステップS427:YES),上側画像表示パネル131に表示したすごろく盤352上でシンボル表示エリア4に停止表示した特定シンボルの個数に対応するマス数分、駒351を移動する(ステップS428)。
【0473】
駒351の移動は、シンボル表示エリア4内に表示された特定シンボル(パンダのシンボル350)の数に対応するマス数分、すごろく盤352のスタート地点から複数のマスのゴール地点に向かう方向に駒351を移動する(図32(a)、図33(a)、図34参照)。
【0474】
次に、メインCPU71は、駒351が移動したマスに対応する払出数(配当)を累積的に加算する(ステップS429)。配当は、駒351が移動した移動先のマスに割り当てられた賞をセカンドゲームに対する(払出数)配当として決定し、累積的に加算する。(図32(a)、図33(a)、図34参照)。
【0475】
次に、メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値を1減算する(ステップS430)。
【0476】
次に、メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0であるか否かを判定する(ステップS203)。メインCPU71は、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0ではないと判定したときには(ステップS431:NO)、ステップS423の処理に移る。
【0477】
一方、セカンドゲーム数記憶領域に格納している値は0であると判定したときには(ステップS431:YES)、メインCPU71は、ステップS429において払出記憶領域に累積的に加算した配当(駒351が移動した移動先のマスに割り当てられた賞を加算した配当)をペイアウトする払出処理を行う(ステップS433)。この処理が行われると、セカンドゲーム処理を終了する。セカンドゲーム処理が終了すると、図15を参照して説明したステップS21の処理に移る。
【0478】
このように、シンボル表示窓4内に表示された特定シンボル(パンダのシンボル350)の数に対応するマス数分、移動した移動先のマスの割り当てられた賞を、セカンドゲームに対する配当として決定する。このため、シンボル表示エリア4内に表示したシンボルを視認することにより付与される配当数を認識することができる。
【0479】
このようにして、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、周面にシンボルが配置された複数の回転リール3(3a〜3e)と、回転リール3(3a〜3e)の回転によりシンボルがスクロール表示され、回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4を有する下側画像表示パネル(シンボル表示窓)141と、下側画像表示パネル141の上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル131(ディスプレイ)と、シンボル表示エリア4内に特定シンボルのパターン(パンダのシンボル350をシンボル表示エリア4内に3個表示したパターン)が表示された場合に、ベースゲームからセカンドゲームに移行するメインCPU(コントローラ)71とを備え、メインCPU71は、セカンドゲームにおいて、以下の(a)〜(e)の処理を実行する、(a)賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点353に連鎖状に連ねて配置して上側画像表示パネル131に表示する処理(図35のステップS424の処理)、(b)回転リール3(3a〜3e)を回転し停止するセカンドゲームを実行する処理(図35のステップS425、ステップS426の処理)、(c)セカンドゲームにおいてシンボル表示窓4内に表示された特定シンボル(パンダのシンボル350)の数に対応するマス数分、スタート地点353から複数のマスのゴール地点354に向かう方向に移動した移動先のマスの割り当てられた賞を、セカンドゲームに対する配当として決定する処理(図35のステップS423からステップS431)、(d)前記(c)の処理を定められた回数実行する処理(図35のステップS423からステップS431)、(e)前記(c)の処理において決定した配当のペイアウトを実行する処理(図35のステップS433)、を備える。
【0480】
また、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシの制御方法は、メインCPU(コントローラ)71を備えるゲーミングマシン1を制御する方法であり、メインCPU71は、周面にシンボルが配置された回転リール3(3a〜3e)の停止によりシンボルが停止表示されるシンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボルのパターン(パンダのシンボル350をシンボル表示エリア4内に3個表示したパターン)が表示された場合にセカンドゲームを開始し、(a)賞がそれぞれ割り当てられた複数のマスを、スタート地点353に連鎖状に連ねて配置して前記シンボル表示エリアの上部に配置され映像を表示する上側画像表示パネル(ディスプレイ)131に表示する段階と(図35のステップS424の処理)、(b)回転リール3(3a〜3e)を回転し停止するセカンドゲームを実行する段階と(図35のステップS425、ステップS426の処理)、(c)セカンドゲームにおいてシンボル表示窓4内に表示された特定シンボル(パンダのシンボル350)の数に対応するマス数分、スタート地点353から複数のマスのゴール地点354に向かう方向に移動した移動先のマスの割り当てられた賞を、セカンドゲームに対する配当として決定する段階と(図35のステップS423からステップS431)、(d)前記(c)の処理を定められた回数実行する段階と(図35のステップS423からステップS431)、(e)前記(c)の処理において決定した配当のペイアウトを実行する段階と(図35のステップS433)、を備える。
【0481】
そして、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1によれば、シンボル表示窓4内に表示された特定シンボルの数によって配当を異ならせ、一つの特定シンボル(パンダのシンボル350)ですごろくのサイコロとして機能させることができるため、回転リール3(3a〜3e)の周面に配置されたシンボルの数を増やすことなくシンボル表示エリア4に表示するシンボルの種類を増やすことが可能となる。
【0482】
従って、回転リール3(3a〜3e)によるシンボルの表示態様を多様にすることが可能なゲーミングマシンを提供することができる。
【0483】
また、本発明の第3実施形態に係るゲーミングマシン1は、多色発光バックライト5は、複数の回転リール3(3a〜3e)ごとに設けられた遮蔽部6(6a〜6d)を設けてなり(図6参照)、各遮蔽部(6a〜6d)は、多色発光バックライト5がシンボル表示エリア4に表示される全てのシンボルを個別に色を変更して表示可能なように、シンボル表示エリア4に表示されるシンボルごとに個別に背後から光を照射するために区画された区画エリア7ごとに光を遮蔽するように構成してもよい(図6参照)。
【0484】
このような構成にすれば、セカンドゲーム中にシンボル表示エリア4内にパンダのシンボル350を表示した場合、多色発光バックライト5により所定の色で発光して、シンボル表示エリア4に表示されたパンダのシンボル350を背後から照明することにより、パンダのシンボル350の色を他のシンボルと異なる色で強調して表示することができる。これにより、現在実行されている遊技状態(すごろくゲーム)を報知することができるため、遊技の内容を明確にすることができる。
【0485】
なお、本発明の第3実施形態に係る第1変形例のように、図35のステップS425で行うセカンドゲーム中のシンボル抽籤処理の際に、パンダのシンボル(特定シンボル)350のみが入賞するように乱数が規定されているテーブルを用いて停止予定シンボルを決定してもよい。
【0486】
その場合、セカンドゲーム中のシンボル抽籤処理(図35のステップS426参照)において参照するテーブルは、パンダのシンボル(特定シンボル)350のみが入賞するように乱数が規定されており、セカンドゲーム中は他のシンボルが入賞しないように規定されたものを用いることになる。
【0487】
このような、第1変形例では、セカンドゲーム中に回転リール3(3a〜3e)を停止(図35のステップS426参照)することによりシンボル表示エリア4に表示されるシンボルは、必ず少なくとも1個のパンダのシンボル(特定シンボル)350を含むことになる。このため、ベースゲームにおいて入賞とされる他のシンボルのパターン(同一シンボルのコンビネーション)はシンボル表示エリア4に表示されることはない。
【0488】
この第1変形例の場合、セカンドゲーム中のシンボル抽籤処理では(図35のステップS426参照)、シンボル表示エリア4に表示するパンダのシンボル(特定シンボル)350の個数毎に乱数又は乱数範囲が規定されているテーブルを用いて、セカンドゲーム用のシンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定してもよい。
【0489】
本発明の第3実施形態に係る第2変形例のように、図35のステップS426で行うセカンドゲーム中のシンボル抽籤処理の際に、第3実施形態で用いるテーブルと同じテーブルを用いる代わりに、シンボル表示エリア4にベースゲームにおいて入賞とされるシンボルのパターンを表示した場合に配当をペイアウトしないように構成してもよい。
【0490】
この場合には、図36に示すように、メインCPU71は、図35のステップS426の後に、所定のシンボルコンビネーションを表示したか否かを判定し(ステップS426a)、所定のシンボルコンビネーションを表示したと判定した場合には(ステップS426a:YES)、シンボルのコンビネーションに対応する配当をキャンセルする(ステップS426b)。
【0491】
一方、メインCPU71は、所定のシンボルコンビネーションを表示していないと判定した場合(ステップS426a:NO)、ステップS426bの処理を行うと、図35のステップS427の処理に移る。
【0492】
従って、第2変形例では、セカンドゲーム中に回転リール3(3a〜3e)を停止(図35のステップS426参照)することによりシンボル表示エリア4に表示されるシンボルには、パンダのシンボル(1又は複数の特定シンボル)350以外にベースゲームにおいて入賞とされる他のシンボルのパターン(同一シンボルのコンビネーション)が含まれる。しかし、シンボル表示エリア4にベースゲームにおいて入賞とされるシンボルのパターンを表示した場合であっても配当はペイアウトされない。
【0493】
この第2変形例の場合、ベースゲーム中よりもパンダのシンボル(特定シンボル)350がシンボル表示エリア4に表示される可能性(パンダのシンボル350が入賞する可能性)が相対的に高くなるように乱数が規定されているテーブルを用いて、セカンドゲーム用のシンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルを決定してもよい。
【0494】
次に、本発明の第4実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照して説明する。
【0495】
尚、第4実施形態に係るゲーミングマシン1は、本発明の第2実施形態(及び第2実施形態が引用する第1実施形態)に係るゲーミングマシン1と略同様の構成等を有するため、同様の構成に関しては、説明を省略する場合がある。また、第2実施形態(及び第2実施形態が引用する第1実施形態)に係るゲーミングマシン1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0496】
まず、本発明の第4実施形態に係るゲーミングマシン1の概要を説明する。
第4実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置としての回転リール3(3a〜3e)等と、後述のセカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶した記憶装置としてのROM72、RAM73等と、コントローラとしてのメインCPU71とを備える。
【0497】
メインCPU71は、(a1)回転リール3を制御してシンボル表示エリア4にシンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、(a2)ROM72、RAM73等に記憶されるデータを無作為に選択する処理、(a3)処理(a2)において選択されたデータに基づいた表示態様でシンボルを再配置する処理、(a4)処理(a2)において選択されたデータがセカンドゲーム開始データである場合、ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理、(a5)処理(a2)において選択されたデータがセカンドゲーム開始データでない場合、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択し、セカンドゲーム開始条件が成立した場合、ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理、を実行する。
【0498】
換言すれば、メインCPU71は、(a1)回転リール3を制御してシンボル表示エリア4にシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、(a2)ベースゲームのゲーム結果をランダムに決定する処理、(a3)ゲーム結果に基づくゲーム結果データが、記憶装置に記憶されたセカンドゲームの開始条件である第1又は第2のセカンドゲーム開始データによって、セカンドゲームを開始する条件を満たしている場合には、セカンドゲームを実行する処理、を実行する。
【0499】
ここで、『再配置』とは、シンボルの配置を解除した後、再び配置することを意味する。『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0500】
ベースゲームは、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、ベースゲームとは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。セカンドゲームは、ボーナスゲーム、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるセカンドゲームは、第2実施形態と同様に、回転リール3のうちの少なくとも1つにおいて、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボルとなるフリーゲームを所定回数(例えば、2回)繰り返すゲームである。尚、フリーゲームは、遊技価値の消費を前提としないゲームのことである。
【0501】
このように、第4実施形態においては、セカンドゲームへ移行するための条件が少なくとも内部処理的には複数存在している。これにより、プレーヤに対して、セカンドゲームへの移行方法を多様化するとともに、プレーヤが意図せずにセカンドゲームが発生する場合がある。この結果、エンターテイメント性を向上させることができる。
【0502】
本実施形態では、第2実施形態と同様に、第2実施形態と同様に、回転リール3のうちの少なくとも1つにおいて、シンボル表示エリア4内に表示した全てのシンボルがワイルドシンボルとなるフリーゲームである(以下、3連ワイルドセカンドゲームとも称す)。第2実施形態では、ベースゲームにおいて、いずれかの回転リール3で全てのシンボルがワイルドシンボル250となった場合(図26(a)参照)に、このセカンドゲームが開始される条件であったが、本実施形態ではこの条件にさらに異なる条件が加えられる。
【0503】
まず、図19を参照して説明したシンボル抽籤処理について、第1実施形態と異なる部分を説明する。尚、以下の説明において、回転リール3a〜3eを、第1〜第5リールとも称す。
【0504】
図19のステップS112において、シンボルは均等の確率で決定されるものであったが、本実施形態では、乱数値を抽出するとともに、図37に示すベースゲーム用シンボルテーブルに従って、再配置するシンボルを決定する。図37に示すように、第1〜第5リールの各シンボル列を構成するシンボルには、00〜21の何れかのコード番号が付与されている。また、所定の乱数範囲(例えば、0〜58)を22区分した特定範囲が各コード番号に対応付けられている。
【0505】
例えば、第2リールにおいて、無作為に選ばれた乱数値が“01”のコードの数値範囲(乱数値が2)であるとする。この場合、ゲーミングマシン1は、コード番号“01”に対応するシンボルが中段に再配置されるように、第2リールを制御する。即ち、第2リールのシンボル表示エリア4には、コードが“00”、“01”、“02”に対応するシンボルが再配置される。
【0506】
また、コード番号には、ウェイトが対応付けられている。ウェイトは、特定範囲の大きさを示すものである。従って、ウェイトが0であるシンボルは再配置されないことになる。図37において、ウェイトが0である特定範囲は、ハイフンで示している。尚、特定範囲の大きさを0とすることで、いかなる乱数値が抽出されても再配置されないように制御しているがこれに限定されない。例えば、再配置しないシンボルを予め決定しておき、このシンボルの特定範囲の乱数値が抽出された場合は、再度乱数値の抽出を行う処理を繰り返し行なってもよい。また、ベースゲーム用のシンボルテーブルは1種類に限定されず、ゲーミングマシン1の設定に応じて変更可能に複数存在するものであってもよい。
【0507】
このように、ゲーミングマシン1の記憶装置には、複数のデータの1つ(シンボル特定値データ)としてベースゲーム用シンボルテーブルが記憶されている。具体的には、ベースゲーム用シンボルテーブルの特定範囲が抽出した乱数値により決定され、これにより再配置されるシンボルのコード番号が決定されるようになっている。即ち、コード番号、及び/又は、特定範囲は、シンボルを特定するシンボル特定値となる。
【0508】
次に、3連ワイルドセカンドゲームの開始条件について説明する。第2実施形態においては、図25のステップS303において説明したように、ワイルドシンボルのパターンが表示された場合に、3連ワイルドセカンドゲームを開始するものであったが、本実施形態では図25のステップS303の処理の代わりに、図38に示すセカンドゲーム開始判定処理を実行する。
【0509】
図38に示すように、セカンドゲーム開始判定処理において、メインCPU71は、第1〜第5リールのいずれかのシンボル特定値が第1のセカンドゲーム開始データであるか否かを判定する(S3031)。
【0510】
ここで、第1のセカンドゲーム開始データとは、シンボル特定値データのみでセカンドゲームを開始する条件を満たすデータを示す。即ち、ベースゲームの結果がセカンドゲームの開始条件を示すことを意味する。本実施形態の場合、第1のセカンドゲーム開始データとは、シンボル特定値データのうち、いずれかの回転リール3で全てのシンボルがワイルドシンボル250となること(以下、この態様を3連ワイルドと称す)を示すシンボル特定値データである。具体的には、第1のセカンドゲーム開始データは、3つ連続して並ぶワイルドシンボルのうち中央のワイルドシンボルのコード番号、及び/又は、特定範囲を示すデータのことであり、記憶装置に格納されている。
【0511】
このように、ステップS3031においては、記憶装置に格納された第1のセカンドゲーム開始データと、無作為に選択されたシンボル特定値データとを比較して判定を行う。シンボル特定値が第1のセカンドゲーム開始データである場合(S3031:YES)、図25のステップS304へ処理が移行する。
【0512】
一方、シンボル特定値が第1のセカンドゲーム開始データでない場合(S3031:NO)、第2のセカンドゲーム開始データが所定の条件を満たしているか否かを判定する(S3032)。
【0513】
ここで、第2のセカンドゲーム開始データとは、無作為に選択されたシンボル特定値に基づきランダムに得られるデータである。本実施形態においては、第2のセカンドゲーム開始データは、第1〜第5リールのすべてのシンボル表示エリア4に再配置が決定された再配置シンボルのデータである。
【0514】
具体的に、ステップS3032の判定においては、第2のセカンドゲーム開始データ、即ち、再配置が決定された再配置シンボルが、所定の賞を成立させないことを示す場合、第2のセカンドゲーム開始データが所定の条件を満たしていると判定する。本実施形態において、所定の賞とは、セカンドゲームのトリガーとなる賞を示し、第1実施形態で図13等を参照して説明した木登り競争、第2実施形態で図26等を参照して説明した3連ワイルドセカンドゲーム、及び、第3実施形態で図32等を参照して説明したすごろくゲーム、のトリガーとなる賞を示す。即ち、セカンドゲームへ移行する態様でないか否かで、第2のセカンドゲーム開始データが所定の条件を満たしているか否かを判定する。尚、所定の賞はこれに限定されず、例えば、配当を払い出す賞の一部やすべてを所定の賞に含めてもよい。第2のセカンドゲーム開始データが所定の条件を満たさない場合(S3032:NO)、ステップS310へ移行する。
【0515】
一方、第2のセカンドゲーム開始データが所定の条件を満たす場合、セカンドゲーム開始条件を特定するセカンドゲーム開始条件データによって、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを判定する(S3033)。
【0516】
ここで、セカンドゲーム開始条件データとは、記憶装置に格納される複数のデータのうちの1つであり、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択するときに使用するデータである。本実施形態において、セカンドゲーム開始条件データは、記憶装置に格納される図39に示すセカンドゲーム開始条件テーブルを示す。図39に示すように、セカンドゲームの発生、及び、セカンドゲームのハズレについて、乱数抽出範囲(例えば、0〜74)を2区分した乱数範囲が対応付けられている。
【0517】
例えば、無作為に選ばれた乱数値が“1”である場合、「発生」の乱数範囲に含まれるためセカンドゲーム開始条件が成立する。また、無作為に選ばれた乱数値が“10”である場合、「ハズレ」の乱数範囲に含まれるためセカンドゲーム開始条件が成立しないことになる。また、夫々ウェイトが対応付けられている。ウェイトは、乱数範囲の大きさを示すものである。
【0518】
このように、ステップS3033においては、乱数値抽出により、セカンドゲーム開始条件テーブルに基づいて、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを判定する。セカンドゲーム開始条件が成立しない場合(S3033:NO)、ステップS310へ移行する。
【0519】
一方、セカンドゲーム開始条件が成立する場合(S3033:YES)、3連ワイルドリール決定処理を実行する(S3034)。具体的には、3連ワイルドリール決定テーブルに基づいて、乱数値の抽出により、全てのシンボルがワイルドシンボル250となる回転リール3を決定する。
【0520】
図40に示すように、3連ワイルドリール決定テーブルには、3連ワイルドリールの態様(いずれの回転リール3を3連ワイルドにするかのパターン)毎に、乱数範囲が定めされており、乱数値を抽出することにより、乱数値に対応する乱数範囲の態様で、3連ワイルドリールが決定される。例えば、乱数値が90である場合、「第2リールのみが3連ワイルド」の乱数範囲に含まれる。従って、3連ワイルドとなるリールは、第2リールに決定される。そして、3連ワイルドリールが決定された後、ステップS304へ移行する。
【0521】
このように、本実施形態において、メインCPU71は、第2実施形態におけるステップS303の代わりに、セカンドゲーム開始判定処理を実行する。尚、ステップS3034において3連ワイルドリールとする回転リールを決定した場合、ステップS306において当該回転リール3についてシンボル表示エリア4内に3つのワイルドシンボル250が表示されるように制御する。また、3連ワイルドセカンドゲームにおいて新たに3連ワイルドの態様となった回転リール3がある場合、それ以降の3連ワイルドセカンドゲームにおいて当該回転リール3についても3連ワイルドの状態を維持する制御を行う。さらに、3連ワイルドセカンドゲームにおける、3連ワイルドリールを除く再配置シンボルの決定に用いるシンボルテーブルは限定されず、例えば、セカンドゲーム用のシンボルテーブルを用いるものであってもよいし、ベースゲーム用シンボルテーブルを用いるものであってもよい。
【0522】
次に、本発明の第5実施形態に係るゲーミングマシン1について図面を参照して説明する。
【0523】
尚、第5実施形態に係るゲーミングマシン1は、本発明の第3実施形態(及び第3実施形態が引用する第1実施形態)に係るゲーミングマシン1と略同様の構成等を有するため、同様の構成に関しては、説明を省略する場合がある。また、第3実施形態(及び第3実施形態が引用する第1実施形態)に係るゲーミングマシン1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。また、一部の処理について、第4実施形態を引用して説明を省略する場合がある。
【0524】
まず、本発明の第5実施形態に係るゲーミングマシン1の概要を説明する。
第5実施形態に係るゲーミングマシン1は、複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置としての回転リール3(3a〜3e)等と、セカンドゲームを画面表示するセカンドゲーム表示装置としての上側画像表示パネル131と、複数のシンボルにそれぞれ対応付けられたシンボル特定値となるシンボル特定値データを含む複数のデータを記憶した記憶装置としてのROM72、RAM73等と、コントローラとしてのメインCPU71とを備える。
【0525】
メインCPU71は、(a1)シンボル特定値を無作為に選択することによりシンボルを回転リール3を制御してシンボル表示エリア4に再配置する処理、(a2)(a1)の処理によりシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、(a3)ベースゲームにおいて所定条件の賞が成立した場合、シンボルを再配置した結果を用いて、セカンドゲーム表示装置において画面表示しながらセカンドゲームを実行する処理、(a4)セカンドゲームの実行中において、シンボルを再配置した結果が賞の成立とならないように、シンボル特定値を無作為に選択することによりシンボルを再配置する処理、を実行する。
【0526】
ここで、『再配置』とは、シンボルの配置を解除した後、再び配置することを意味する。『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0527】
ベースゲームは、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、ベースゲームとは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。セカンドゲームは、ボーナスゲーム、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるセカンドゲームは、上側画像表示パネル131において、複数のマスが設けられたすごろく盤を、回転リール3によって再配置されたパンダのシンボル350の数に基づいて駒が移動するすごろくゲームである。
【0528】
このように、セカンドゲーム実行中において、賞の成立に対応する態様にシンボルが再配置されないため、プレーヤはセカンドゲームを集中してプレイ出来る。これにより、エンターテイメント性を維持することが可能となる。
【0529】
まず、図35を参照して説明したセカンドゲーム処理について、第3実施形態と異なる部分を説明する。第3実施形態では、ステップS427において、ベースゲームで入賞とされるシンボルのパターン(所定以上の同一シンボル)を再配置する場合には、シンボルのパターンに対応する配当をペイアウトしてもよいとしていた。即ち、すごろくゲームにおいてもベースゲーム用シンボルテーブルと同様のシンボルテーブルでも実現可能であったが、本実施形態では、ベースゲーム用シンボルテーブル(ベースゲーム用のシンボル特定値データ)とは異なるセカンドゲーム用シンボルテーブル(セカンドゲーム用のシンボル特定値データ、図41参照)を用いることで、再配置するシンボルを特定するシンボル特定値を無作為に選択した場合であっても、シンボルを再配置した結果が賞の成立とならないように構成した。
【0530】
即ち、本実施形態では、乱数値を抽出するとともに、ステップS425におけるシンボル抽籤処理において、図41に示すセカンドゲーム用シンボルテーブルに従って、再配置するシンボルを決定する。図41に示すように、セカンドゲーム用シンボルテーブルでは、第1〜第5リールの各シンボル列を構成するシンボルには、00〜21の何れかのコード番号が付与されている。また、所定の乱数範囲(例えば、0〜71)を22区分した特定範囲が各コード番号に対応付けられている。
【0531】
例えば、第2リールにおいて、無作為に選ばれた乱数値がパンダのシンボル350に対応する「Trigger_A」の“08”のコードの数値範囲(例えば、乱数値が22)であるとする。この場合、ゲーミングマシン1は、コード番号“08”に対応するパンダのシンボル350が中段に再配置されるように、第2リールを制御する。即ち、第2リールのシンボル表示エリア4には、コードが“07”、“08”、“09”に対応するシンボルが再配置される。
【0532】
また、コード番号には、ウェイトが対応付けられている。ウェイトは、特定範囲の大きさを示すものである。従って、ウェイトが0であるシンボルは再配置されないことになる。図41において、ウェイトが0である特定範囲は、ハイフンで示している。尚、特定範囲の大きさを0とすることで、いかなる乱数値が抽出されても再配置されないように制御しているがこれに限定されない。例えば、再配置しないシンボルを予め決定しておき、このシンボルの特定範囲の乱数値が抽出された場合は、再度乱数値の抽出を行う処理を繰り返し行なってもよい。また、セカンドゲーム用のシンボルテーブルは1種類に限定されず、ゲーミングマシン1の設定に応じて変更可能に複数存在するものであってもよい。
【0533】
また、図41に示すとおり、第2リールにおいては、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」が再配置される可能性がある。しかしながら、他のリールにおいても、シンボル列におけるシンボルの配列の設定、ウェイト(特定範囲)の設定、が行われ、ペイアウトを生じるような賞の成立が不可にされている。即ち、これらのシンボルが所定数以上再配置されないようにシンボル特定値を無作為に選択することができる。
【0534】
また、図示しないが、再配置した結果が賞の成立となるすべてのシンボルについて、ウェイト(特定範囲の大きさ)を0としてもよい。
【0535】
次に、本実施形態のセカンドゲーム処理についての終了に関する処理を説明する。
本実施形態におけるセカンドゲーム処理は、第3実施形態と異なり、セカンドゲーム数がすべて完了したこと(ステップS431の判定に対応)、又は、駒が移動によりゴール地点に到着したこと、を終了条件とする。
【0536】
換言すれば、複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置としての回転リール3(3a〜3e)等と、コントローラとしてのメインCPU71とを備え、メインCPU71は、(a1)シンボル表示装置において前記シンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、(a2)ベースゲームにおいて所定条件の賞が成立した場合、複数の終了条件を有したセカンドゲーム(すごろくゲーム)を実行する処理、(a3)セカンドゲームにおける何れかの終了条件を満たしたときに、このセカンドゲームを終了する処理、を実行する。
【0537】
具体的に、セカンドゲームは、シンボルを再配置するシンボル再配置ゲームと、シンボル再配置ゲームのゲーム結果に基づいて終点位置まで進行しながら配当をする進行ゲームとを有し、シンボル再配置ゲームが所定回数繰り返した時点および前記セカンドゲームが終点位置に到達した時点を、複数の終了条件とするものである。
【0538】
図42のセカンドゲーム処理のフローチャートを参照して、第3実施形態のセカンドゲーム処理と異なる部分について説明する。
【0539】
図42に示すように、まず、メインCPU71は、ステップS421〜S424について、第3実施形態と同様の処理を実行する。その後、残りマス目数記憶領域に総マス目数を格納する処理を実行する(S4241)。具体的に、スタート位置を含まない、ゴール位置を含むマス目の総数を、残りマス目数として記憶領域に記憶する。その後、ステップS425〜S428について、第3実施形態と同様の処理を実行する。尚、上述のようにステップS425においては、セカンドゲーム用シンボルテーブルを用いてシンボルの抽籤を行う。そして、駒移動数を残りマス目数から減算し、演算結果を残りマス目数記憶領域に格納する。その後、その後、ステップS429〜S431について、第3実施形態と同様の処理を実行する。
【0540】
ステップS431において、セカンドゲーム数が0となった場合(S431:YES)、ステップS433へ移行し第3実施形態と同様の処理を行う。一方、セカンドゲーム数が0でない場合(S431:NO)、残りマス目数記憶領域に格納されている残りマス目数が0以下であるか否かを判定する(S432)。即ち、残りマス目数が0以下である場合、今回のゲームで駒351がゴール地点354に到達したと判定する。従って、残りマス目数が0以下である場合(S432:YES)、ステップS433へ移行し第3実施形態と同様の処理を行う。一方、残りマス目数が0以下でない場合(S432:NO)、駒351がゴール地点354に到達していないとしてステップS423へ戻る。
【0541】
以上、本発明のゲーミングマシン及びゲーミングマシンの制御方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、具体例を示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0542】
例えば、上述した実施形態では、特定シンボルは、シンボル150、パンダのシンボル350、他のシンボルとの代替可能なシンボルは、ワイルドシンボル250の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0543】
また、ジャックポット額の累積値が多い場合、セカンドゲームが行われることなくベースゲームが所定回数継続して行われた場合には、ベースゲームにおいて、特定シンボル、他のシンボルとの代替可能なシンボルがシンボル表示エリア4内に表示される確率が高くなるように乱数範囲を設定し、ジャックポット額の累積値が少ない場合には、シンボル表示エリア4内に表示される確率が低くなるように乱数範囲を設定するように構成してもよい。
【0544】
さらに、また、ジャックポット額の累積値が多い場合、セカンドゲームが行われることなくベースゲームが所定回数継続して行われた場合には、ベースゲームの回数が相対的に多くなるように乱数範囲を設定してもよい。この場合、セカンドゲームが長期間行われていない状況から遊技者を救済することを目的として設定することができる。
【0545】
また、インシュランスを有効にしている場合、ベースゲームにおいて、特定シンボル、他のシンボルとの代替可能なシンボルがシンボル表示エリア4内に表示される確率が高くなるように乱数範囲を設定してもよい。この場合、遊技者が積極的にインシュランスを有効にすることを目的として設定することができる。
【0546】
さらに、インシュランスを有効にしている場合、ベースゲームの回数が相対的に多くなるように乱数範囲を設定してもよい。この場合、遊技者が積極的にインシュランスを有効にすることを目的として設定することができる。
【0547】
さらに、上述した実施形態では、遮蔽部6は、矩形状を有している場合について説明したが、遮蔽部を円形状に構成することにより、シンボルを円状に照射するように構成してもよい。
【0548】
また、上述した実施形態では、区画エリア7は、1つのシンボルに対応する区画に各遮蔽板6(6a〜6d)により形成されている場合について説明したが、複数のシンボルに対応するように区画エリアを設け、複数のシンボルを照射するように構成してもよい。
【0549】
さらに、上述した実施形態では、第1実施形態から第5実施形態のセカンドゲームを個別に実行する場合について説明したが、シンボル表示エリア4内にベースゲームからセカンドゲームに移行するトリガとなる特定シンボル150のパターンが表示された場合に、ランダムに決定(乱数抽籤により決定)し、決定したセカンドゲームを実行するように構成してもよい。即ち、ゲーミングマシンは、上述した実施形態のいずれのセカンドゲームを実行可能に構成されていてもよく、さらに各セカンドゲームのトリガの態様は限定されるものではない。
【0550】
また、本実施形態では、シンボル表示装置は、機械式の回転リール3であるがこれに限定されない。例えば、シンボル表示装置は、ディスプレイ等の表示装置にシンボルを擬似的(仮想的)に再配置するビデオ表示形式であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0551】
本発明は、セカンドゲームを実行することが可能なゲーミングマシンを提供する上で極めて有用である。
【符号の説明】
【0552】
1 ゲーミングマシン
3 リール
4 シンボル表示エリア
5 多色発光バックライト
6 遮蔽板
7 区画エリア
8 LED
9 基板
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
15 コイントレイ
30 コントロールパネル
31 スピンボタン
32 チェンジボタン
33 CASHOUTボタン
34 1−BETボタン
35 最大BETボタン
36 コイン受入口
50 ゲーミングボード
51 CPU
52 ROM
53 ブートROM
54 メモリカード
55 カードスロット
56 GAL
57 ICソケット
70 マザーボード
71 メインCPU
72 ROM
73 RAM
81 電源ユニット
82 通信用インターフェイス
90 ドアPCB
91 リバータ
92 コインカウンタ
93 冷陰極管
110 本体PCB
111 ランプ
112 スピーカ
113 ホッパー
114 タッチパネル
115 紙幣識別器
120 リール制御部
130 グラフィックボード
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
142 クレジット数表示領域142
143 ペイアウト数表示領域
171 チケットプリンタ
172 カードリーダ
174 データ表示器
173 キーパッド
174 データ表示器
175 バーコード付チケット
176 カードスロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置と、
セカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶した記憶装置と、
下記(a1)〜(a5)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えたことを特徴とするゲーミングマシン。
(a1)前記シンボル表示装置において前記シンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得るベースゲームを実行する処理、
(a2)前記記憶装置の前記データを無作為に選択する処理、
(a3)前記(a2)において選択されたデータに基づいた表示態様で前記シンボルを再配置する処理、
(a4)前記(a2)において選択されたデータが前記セカンドゲーム開始データである場合、前記ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理、
(a5)前記(a2)において選択されたデータが前記セカンドゲーム開始データでない場合、セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択し、前記セカンドゲーム開始条件が成立した場合、前記ベースゲームの実行後にセカンドゲームを実行する処理。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記記憶装置は、
前記複数のシンボルにそれぞれ対応付けられたシンボル特定値となるシンボル特定値データを前記複数のデータとして記憶すると共に、前記セカンドゲーム開始条件を特定するセカンドゲーム開始条件データを前記複数のデータとして記憶し、
前記コントローラは、
前記(a2)の処理において、前記シンボル特定値データを使用し、
前記(a5)の処理において、前記セカンドゲーム開始条件データを前記セカンドゲーム開始条件が成立するか否かを無作為に選択するときに使用する。
【請求項3】
複数のシンボルを再配置するシンボル表示装置と、
ベースゲームのゲーム結果データに応じて、一つのセカンドゲームを開始する第1のセカンドゲーム開始データと第2のセカンドゲーム開始データを含む複数のデータを記憶した記憶装置と、
下記(a1)〜(a3)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えたことを特徴とするゲーミングマシン。
(a1)前記シンボル表示装置において前記シンボルを再配置し、再配置された前記シンボルに基づいて賞を成立させ得る前記ベースゲームを実行する処理、
(a2)前記ベースゲームのゲーム結果をランダムに決定する処理、
(a3)前記ゲーム結果に基づくゲーム結果データが、前記記憶装置に記憶されたセカンドゲームの開始条件である第1又は第2のセカンドゲーム開始データによって、前記セカンドゲームを開始する条件を満たしている場合には、前記セカンドゲームを実行する処理。
【請求項4】
請求項3のゲーミングマシンであって、前記記憶装置に記憶された第1のセカンドゲーム開始データは、前記シンボル表示装置に再配置される特定のシンボル配列に関するデータであり、前記第2のセカンドゲーム開始データは、前記第1のセカンドゲーム開始データとしての特定のシンボル配列を満足しない状態である場合に、ランダムに得られるデータであり、
前記コントローラは、前記(a3)の処理において、前記ゲーム結果が第1のセカンドゲーム開始データを満足しなかった場合に、第2のセカンドゲーム開始データに基づきセカンドゲームを開始するか否かを決定する処理を含む。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2013−264(P2013−264A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133005(P2011−133005)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】