ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、広告出力制御装置、及びプログラム
【課題】正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能なゲームシステムを提供すること。
【解決手段】ゲーム装置(30)は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信部(101)を含む。サーバ装置(20)は、ゲーム装置(30)から送信された情報に基づいて、該ゲーム装置(30)においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定部(101)を含む。ゲームシステム(10)は、ゲーム装置(30)においてユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御部(102)を含む。
【解決手段】ゲーム装置(30)は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信部(101)を含む。サーバ装置(20)は、ゲーム装置(30)から送信された情報に基づいて、該ゲーム装置(30)においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定部(101)を含む。ゲームシステム(10)は、ゲーム装置(30)においてユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御部(102)を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、広告出力制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム画面等に広告を表示するゲームが知られている。例えば、試合画面に広告を表示するスポーツゲーム等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−271904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のゲームでは、ゲームプログラムを正規に購入したユーザ(正規ユーザ)であるか、ゲームプログラムを不正にコピーすることによって入手したユーザ(非正規ユーザ)であるかに関係なく、いずれのユーザにも同じように広告が出力されるようになっていた。例えば、ゲーム画面等に表示される広告は、ユーザがゲームをプレイする場合に妨げになる場合があるが、上述のように、従来のゲームでは、正規ユーザであるか又は非正規ユーザであるかに関わらず、広告がゲーム画面等に表示されるようになっていた。つまり、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化がなされていなかった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、広告出力制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、サーバ装置と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム装置の各々は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信手段を含み、前記サーバ装置は、前記ゲーム装置から送信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定手段を含み、前記ゲームシステムは、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、サーバ装置とゲーム装置とを含むゲームシステムの制御方法において、前記サーバ装置が、ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を前記ゲーム装置から受信するステップと、前記サーバ装置が、前記ゲーム装置から受信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定ステップと、前記サーバ装置又は前記ゲーム装置が、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る広告出力制御装置は、ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するための広告出力制御装置において、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段と、前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段、及び、前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、例えば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は、前記広告の出力回数と、前記広告の出力頻度と、前記広告の出力時間と、前記広告の出力タイミングと、前記広告を画面に表示する場合における前記広告の表示位置又は大きさと、のうちの少なくとも一つを、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記サーバ装置は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する出力状況取得手段をさらに含むようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力を、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に基づいて制御するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記出力状況情報は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に関する情報であってもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に基づいて、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力回数又は出力時間を減少させるようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムでは、複数のゲーム装置に係る複数のユーザが対戦するゲームが実行されるようにしてもよい。正規ユーザであると判定されたユーザと、正規ユーザでないと判定されたユーザと、が対戦する場合、前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面に比べて、正規ユーザでないと判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面の表示内容が前記広告によって制限されるように、前記広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記広告に対応する広告オブジェクトが配置された仮想3次元空間を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を表示することによって、前記広告を前記ゲーム画面に表示するようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、前記仮想カメラを制御することによって、該ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイする場合には、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合に比べて、前記広告オブジェクトが前記ゲーム画面に表示される回数、頻度、又は時間が多くなるように、前記仮想カメラを制御するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は前記サーバ装置に含まれるようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するのかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する手段と、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御すべきかを前記ゲーム装置に指示するための指示情報を前記ゲーム装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記ゲーム装置は、該ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合において、前記指示情報に基づいて前記広告を出力手段に出力させる手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は前記ゲーム装置に含まれるようにしてもよい。前記サーバ装置は、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報を前記ゲーム装置に送信する手段を含むようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、前記判定結果情報に基づいて制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲームサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】登録画面の一例を示す図である。
【図5】レジストレーションコードテーブルの一例を示す図である。
【図6】ユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れの一例について説明するための図である。
【図7】確認画面の一例を示す図である。
【図8】メニュー画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図10】試合画面の一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図12】ゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【図13】ゲーム装置で実行される処理の一例を示す図である。
【図14】ゲーム空間の他の一例を示す図である。
【図15】ユーザが非正規ユーザである場合の仮想カメラの制御の一例について説明するための図である。
【図16】ネットワーク対戦が行われる場合のサッカーゲームの流れの一例について説明するための図である。
【図17】複数のゲーム装置でゲーム状況データを共通化するための処理の一例を示す図である。
【図18】第2実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図19】累計出力回数データの一例を示す図である。
【図20】第3実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図21】ゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【図22】レジストレーションコードテーブルの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係るゲームシステム10は、データベース14,18と、広告サーバ装置16と、ゲームサーバ装置20と、複数のゲーム装置30とを含む。広告サーバ装置16とゲームサーバ装置20と複数のゲーム装置30とは、例えばLAN(Local Area Network)又は/及びインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク12に接続される。広告サーバ装置16とゲーム装置30との間で相互にデータ通信が可能である。また、ゲームサーバ装置20とゲーム装置30との間でも相互にデータ通信が可能であり、ゲーム装置30同士の間でも相互にデータ通信が可能である。
【0022】
ゲームサーバ装置20は例えばサーバコンピュータによって実現される。図2はゲームサーバ装置20のハードウェア構成を示す。図2に示すように、ゲームサーバ装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25を含む。
【0023】
制御部21は例えばCPU(Central Processing Unit)等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って情報処理を実行する。主記憶部22は例えばRAM(Random Access Memory)を含む。補助記憶部23は例えばハードディスク装置を含む。光ディスクドライブ部24は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲームサーバ装置20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0024】
また、ゲームサーバ装置20はデータベース18にアクセスできるようになっている。データベース18はゲームサーバ装置20に構築されていてもよいし、ゲームサーバ装置20とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。
【0025】
広告サーバ装置16も例えばサーバコンピュータによって実現される。広告サーバ装置16はゲームサーバ装置20と同様のハードウェア構成を有する。広告サーバ装置16はデータベース14にアクセスできるようになっている。データベース14は広告サーバ装置16に構築されていてもよいし、広告サーバ装置16とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。広告サーバ装置16は、データベース14に記憶されている広告データをゲーム装置30に供給する役割を果たす。
【0026】
ゲーム装置30はユーザがゲームをプレイするためのコンピュータである。ゲーム装置30は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。図3はゲーム装置30のハードウェア構成を示す。図3に示すように、ゲーム装置30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、光ディスクドライブ部34、通信インタフェース35、操作部36、表示部37、及び音声出力部38を含む。
【0027】
制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、光ディスクドライブ部34、及び通信インタフェース35は、ゲームサーバ装置20の制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25と同様である。操作部36は、例えばゲームコントローラ、キー、レバー、タッチパネル、又はマウス等を含み、ユーザがゲーム操作を行うためのものである。表示部37は例えば液晶表示パネル等であり、制御部31の指示に従って画面を表示する。音声出力部38は例えばスピーカ又はヘッドホン等を含み、制御部31の指示に従って音声データを出力する。
【0028】
プログラムやデータは光ディスクを介してゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給される。なお、プログラムやデータは、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)を介してゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。また、プログラムやデータは通信ネットワーク12を介して遠隔地からゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。
【0029】
ゲーム装置30でゲームをプレイするためにユーザはゲームプログラムを購入する。例えば、ユーザはゲームプログラムが記憶された光ディスクを購入したり、ダウンロード販売されるゲームプログラムを購入したりする。購入したゲームプログラムをゲーム装置30に実行させることによってユーザはゲームをプレイすることができる。
【0030】
なお以下では、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて実施されるスポーツ競技を模したゲームをユーザがプレイする場合について説明する。具体的には、ユーザがサッカーゲームをプレイする場合について説明する。
【0031】
上述したように、サッカーゲームをプレイするためにユーザはサッカーゲームプログラムを購入する。サッカーゲームを購入したユーザにはレジストレーションコードが提供される。レジストレーションコードはユーザがサッカーゲームプログラムを正規に購入したことを示す識別情報である。レジストレーションコードは、ゲームタイトルごとに定められた規則に則って生成された文字列であり、例えば所定数の文字からなる文字列である。
【0032】
例えば、サッカーゲームプログラムが記憶された光ディスクが入ったケースには、レジストレーションコードが記載された紙が同梱される。また例えば、ダウンロード販売されるサッカーゲームプログラムを購入したユーザには、通信ネットワーク12を介してレジストレーションコードが提供される。なお、サッカーゲームプログラム自体は、例えば無料体験版ディスクや雑誌の付録ディスク等の形式で、無償でユーザに提供されるようにしてもよい。そして、ユーザはレジストレーションコードを購入することによって、サッカーゲームをプレイする権利を購入するようにしてもよい。
【0033】
サッカーゲームプログラムのレジストレーションコードを入手したユーザはレジストレーションコードの登録を実行する。図4は、レジストレーションコードを登録するための登録画面の一例を示す。この登録画面はゲーム装置30の表示部37に表示される。この登録画面において、ユーザはレジストレーションコード及び任意のパスワードを入力欄40,41にそれぞれ入力し、登録ボタン42を押下する。
【0034】
登録ボタン42が押下された場合、入力欄40,41に入力されたレジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20に送信される。ゲームサーバ装置20はレジストレーションコードが正当であるか否かを確認する。すなわち、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコードが、サッカーゲームに対応する所定の規則に則って生成された文字列であるか否かを確認する。さらに、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコードがすでに他のユーザによって登録されているか否かを確認する。レジストレーションコードが、サッカーゲームに対応する所定の規則に則って生成された文字列であり、かつ、他のユーザによって未だ登録されていない場合、ゲームサーバ装置20はレジストレーションコードが正当であると判定する。
【0035】
レジストレーションコードが正当であると判定された場合、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せをデータベース18に登録する。図5は、データベース18に記憶されるレジストレーションコードテーブルの一例を示す。レジストレーションコードテーブルにはレジストレーションコード及びパスワードの組合せが記憶される。
【0036】
次に、ユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れについて説明する。図6はユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れの一例について説明するための図である。サッカーゲームプログラムが実行された場合、図6に示すように、まず、レジストレーションコードを確認するための確認画面が表示される(S101)。図7は、この確認画面の一例を示す。この確認画面において、ユーザは自らが登録したレジストレーションコード及びパスワードを入力欄50,51に入力し、確認ボタン52を押下する。
【0037】
確認ボタン52が押下された場合、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20に送信される。ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18(レジストレーションコードテーブル)に登録されている否かを確認する。
【0038】
レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18に登録されている場合、その旨がゲーム装置30に通知され、ゲーム装置30では後述のステップS102が実行される。なお、この場合、ゲーム装置30は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せを補助記憶部33に保存するようにしてもよい。そして、次回からは、確認画面を表示することなく、補助記憶部33に保存されたレジストレーションコード及びパスワードが自動的にゲーム装置30からゲームサーバ装置20に送信されるようにしてもよい。
【0039】
一方、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18に登録されていない場合、その旨がゲーム装置30に通知される。この場合、レジストレーションコード及びパスワードを入力し直すようにユーザに要求するためのメッセージが確認画面に表示される。
【0040】
なお、ユーザは確認画面のキャンセルボタン53を押下することによって、レジストレーションコードの確認を省略することもできる。例えば、レジストレーションコードの登録を行っていないユーザはキャンセルボタン53を押下することになる。キャンセルボタン53が押下された場合にはその旨がゲームサーバ装置20に通知され、後述のステップS102が実行される。
【0041】
レジストレーションコードが正当であると確認された場合、又はキャンセルボタン53が押下された場合、メニュー画面が表示される(S102)。図8はメニュー画面の一例を示す。図8に示すメニュー画面では、「コンピュータと対戦する」及び「ネットワーク対戦を行う」のいずれかをユーザが選択できるようになっている。
【0042】
「コンピュータと対戦する」は、ユーザがコンピュータと対戦する場合に選択すべき選択肢である。一方、「ネットワーク対戦を行う」は、ユーザが他のゲーム装置30のユーザと通信ネットワーク12を介して対戦する場合に選択すべき選択肢である。
【0043】
「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、他のゲーム装置30との間でデータを送受信しながら、サッカーゲームが実行されることになる。一方、「コンピュータと対戦する」が選択された場合、他のゲーム装置30との間でデータを送受信することなく、ゲーム装置30単体でサッカーゲームが実行されることになる。なお以下では、説明の簡便化のため、「コンピュータと対戦する」が選択されたと仮定して説明する。
【0044】
「コンピュータと対戦する」が選択された場合、チーム選択画面(図示せず)が表示される(S103)。チーム選択画面は、ユーザが、自分が操作するチームをあらかじめ用意された複数のチームのうちから選択するための画面である。
【0045】
チーム選択画面においてチームが選択された場合、戦術設定画面(図示せず)が表示される(S104)。戦術設定画面は、ユーザが自分のチームの戦術を設定するための画面である。例えば、この戦術設定画面において、ユーザは自分のチームのフォーメーションを設定したり、自分のチームの作戦を設定したりする。また、ユーザは試合に出場する選手を選択する。
【0046】
なお、戦術設定画面からチーム選択画面に戻ることは可能であり、ユーザはチームの選択をやり直すことが可能である。同様に、チーム選択画面からメニュー画面に戻ることも可能である。
【0047】
戦術設定画面において戦術の設定が完了した場合、試合画面が表示され(S105)、ユーザが操作するチーム(以下「ユーザチーム」と記載する。)と、コンピュータが操作するチーム(以下「対戦相手チーム」と記載する。)との間のサッカーの試合が開始される。
【0048】
この場合、試合画面を生成するために、ゲーム空間が主記憶部32に構築される。図9はゲーム空間の一例を示す。図9に示すゲーム空間70は、互いに直交する3つの座標軸Xw,Yw,Zwが設定された仮想3次元空間になっている。図9に示すゲーム空間70には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド71が配置される。フィールド71上には例えばゴールライン72、タッチライン73、ハーフウェーライン74、及びセンターサークル75が表される。二本のゴールライン72と二本のタッチライン73とに囲まれた領域であるピッチ76内でサッカーの試合は行われる。
【0049】
また、フィールド71上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール77と、サッカボールを表すオブジェクトであるボール78とが配置される。ゴール77の一方はユーザチームに対応づけられ、他方は対戦相手チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール77内にボール78が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0050】
さらに、サッカー選手を表すオブジェクトであるキャラクタ79がフィールド71上に配置される。図9では省略されているが、フィールド71上には、ユーザチームに所属する11名のキャラクタ79と、対戦相手チームに所属する11名のキャラクタ79とが配置される。
【0051】
ユーザチームに所属するキャラクタ79のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定され、ユーザの操作に従って動作する。ユーザチームに所属するキャラクタ79のうちの、ユーザの操作対象に設定されていないキャラクタ79はAI(人工知能)に従って動作する。対戦相手チームに所属するキャラクタ79もAIに従って動作する。
【0052】
また、ゲーム空間70には仮想カメラ80(視点)が設定される。仮想カメラ80から見たゲーム空間70が試合画面に表示される。例えば、ボール78が常に試合画面に表示されるように(言い換えれば、ボール78が仮想カメラ80の視野領域に常に含まれるように)、仮想カメラ80はボール78の移動に基づいてゲーム空間70内を移動する。なお、ユーザが操作しているキャラクタ79が常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80は、ユーザが操作しているキャラクタ79の移動に基づいてゲーム空間70内を移動するようにしてもよい。
【0053】
図10は試合画面の一例を示す。試合画面には仮想カメラ80の視野領域が表示される。図10に示す試合画面には、ユーザチームに所属するキャラクタ79a,79bと、対戦相手チームに所属するキャラクタ79c,79dが表示されている。また、経過時間90、得点91、カーソル92、選手名93、レーダー94、及びゲージ95が試合画面に表示されている。
【0054】
経過時間90は試合開始からの経過時間を示し、得点91は両チームの得点を示す。カーソル92は、ユーザが操作しているキャラクタ79を案内する役割を果たし、図10はユーザがキャラクタ79aを操作している状態を示している。選手名93は、ユーザが操作しているキャラクタ79の名前を示す。
【0055】
レーダー94は、縮小したピッチ76上に、ボール78や両チームのキャラクタ79の位置を示す。図10に示すレーダー94では、ユーザチームのキャラクタ79の位置が白丸によって示され、対戦相手チームのキャラクタ79の位置が黒丸によって示され、ボール78の位置が星印によって示されている。なお、図10では省略されているが、レーダー94には22名のキャラクタ79の位置が表される。
【0056】
ゲージ95は、例えばユーザがゲームコントローラ(操作部36)のシュートボタンを押下した場合に表示される。ユーザがシュートボタンを押下し続ける間、ゲージ95は伸張する。そして、ユーザがシュートボタンの押下を解除した場合、その時点のゲージ95の長さに基づいて、キャラクタ79がボール78を蹴る力等が決定される。
【0057】
なお、ここでは、試合画面を3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて生成するようにしたが、試合画面を2次元コンピュータグラフィックス技術を用いて生成するようにしてもよい。
【0058】
図6に示すように、試合が終了した場合、試合結果画面(図示せず)が表示される(S106)。試合結果画面には試合結果が表示される。
【0059】
ところで、ゲームシステム10では、ゲーム装置30で実行されるゲームにおいて広告が出力されるようになっている。例えば図8に示したメニュー画面には広告60が表示されている。チーム選択画面、戦術設定画面、及び試合結果画面にもメニュー画面と同様に広告が表示される。
【0060】
また、戦術設定画面における戦術の設定が完了した後、試合が開始される前(すなわち、図6のステップS104,S105の間)に広告画面(図示せず)が表示される。この広告画面は所定の出力時間(例えば5秒間)にわたって表示される。この広告画面が所定の出力時間(例えば5秒間)にわたって表示された後、試合が開始される。
【0061】
また、例えば図10に示したように試合画面にも広告96が表示される。本実施形態の場合、所定時間(例えば1分)ごとに広告96が試合画面に表示される。広告96は所定の出力時間(例えば15秒間)にわたって表示された後に試合画面から消える。その後、所定時間(例えば1分間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0062】
なお、広告は広告サーバ装置16からゲーム装置30に供給される広告データに基づいて表示され、原則として、広告の内容は毎回異なるようになっている。ただし、広告サーバ装置16及びデータベース14は必須の構成ではなく、例えば、広告データはサッカーゲームプログラムとともに光ディスクに記憶されていてもよい。
【0063】
また、ゲームシステム10では、ゲーム装置30においてどの広告をどのぐらいの時間にわたって出力したかを示すデータが広告サーバ装置16に提供されるようになっている。そして、このデータに基づいて広告主に対する課金が行われるようになっている。
【0064】
本実施形態に係るゲームシステム10では、ゲーム装置30で実行されるゲームにおける広告の出力を、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら行うようになっている。以下、この構成について説明する。
【0065】
なお、「正規ユーザ」とは、ゲームプログラムを正規に購入したユーザのことを指す。一方、「非正規ユーザ」とは、例えば、ゲームプログラムを不正にコピーして入手したユーザのことを指す。本実施形態の場合、レジストレーションコード及びパスワードをデータベース18に登録したユーザを正規ユーザとみなすようになっている。一方、レジストレーションコード及びパスワードをデータベース18に登録していないユーザを、便宜上、非正規ユーザとみなすようになっている。
【0066】
図11は、ゲームシステム10で実現される機能ブロックのうちの、本発明に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図11に示すように、ゲームシステム10は送信部100、判定部101、広告出力制御部102、及び広告出力部103を含む。例えば、送信部100及び広告出力部103はゲーム装置30で実現され、判定部101及び広告出力制御部102はゲームサーバ装置20で実現される。
【0067】
送信部100について説明する。送信部100は、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0068】
本実施形態の場合、送信部100は、確認画面(図7)における入力結果をゲームサーバ装置20に送信する。例えば、確認画面で確認ボタン52が押下された場合、送信部100は、確認画面の入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する。また、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、送信部100は、確認画面でキャンセルボタン53が押下されたことをゲームサーバ装置20に通知する。つまり、本実施形態の場合、レジストレーションコード及びパスワードや、確認画面でキャンセルボタン53が押下されたことの通知が「ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報」に相当する。
【0069】
判定部101について説明する。判定部101は、ゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する。より詳しくは、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かをゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて判定するためのデータを記憶してなる記憶装置に記憶されるデータと、ゲーム装置30から送信された上記の情報と、に基づいて、判定部101はゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する。
【0070】
本実施形態の場合、判定部101は、ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードを受信し、それらのレジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18(レジストレーションコードテーブル:図5参照)に登録されているか否かを判定する。つまり、本実施形態の場合、レジストレーションコードテーブルが「ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かをゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて判定するためのデータ」に相当する。
【0071】
ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードがデータベース18に登録されている場合、判定部101はゲーム装置30のユーザを正規ユーザであると判定する。一方、ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードがデータベース18に登録されていない場合、判定部101はゲーム装置30のユーザを非正規ユーザであるとみなす。
【0072】
なお、ゲーム装置30からレジストレーションコード及びパスワードが送信されてこなかった場合(すなわち、確認画面においてキャンセルボタン53が押下されたとの通知をゲームサーバ装置20が受け取った場合)にも、判定部101はゲーム装置30のユーザを非正規ユーザであるとみなす。
【0073】
広告出力制御部102及び広告出力部103について説明する。広告出力制御部102は、ゲーム装置30においてユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する。
【0074】
本実施形態の場合、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果と、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するかと、の対応関係を示すデータがゲームサーバ装置20の補助記憶部23に記憶される。このデータを用いて、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。そして、広告出力制御部102は、決定内容に従って広告の出力を制御するようにゲーム装置30に指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。
【0075】
指示情報を受信したゲーム装置30では、上記の決定内容に従って、広告を広告出力部103に出力させる。本実施形態の場合、表示部37及び音声出力部38が広告出力部103に相当する。
【0076】
ここで、広告出力制御部102が、ユーザが正規ユーザであるか否かに基づいて、サッカーゲームにおける広告の出力をどのように制御するかに関して、3つの具体例を説明する。
【0077】
(1)例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合に広告を出力させるか否かを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。具体的には、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合にゲーム装置30の広告出力部103に広告を出力させ、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合にゲーム装置30の広告出力部103に広告を出力させないように制御する。
【0078】
この場合、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に限って、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面に広告が表示されるようになる。一方、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合には、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、試合画面、及び試合結果画面に広告が表示されないようになる。また、試合開始前に広告画面が表示されないようになる。
【0079】
(2)また例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合における広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングを、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合よりも多くなるように制御する。
【0080】
(2−1)例えば、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に、広告出力制御部102は複数の画面(メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面)において広告を表示させる。一方、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に、広告出力制御部102は、上記の複数の画面のうちの一部の画面において広告を表示させるように制御する。例えば、広告出力制御部102は広告画面、試合画面、及び試合結果画面に広告を表示させ、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面に広告を表示させないように制御する。
【0081】
(2−2)または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合開始前に表示される広告画面の出力時間(表示時間)を長く設定する。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合の広告画面の出力時間をT1(例えば5秒間や0秒間等)に設定し、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合の広告画面の出力時間を、T1よりも長い時間であるT2(例えば10秒間)に設定する。
【0082】
(2−3)あるいは、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面における広告96の出力間隔(表示間隔)を短く設定する。または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面における広告96の出力時間(表示時間)を長く設定する。
【0083】
具体的には、例えば、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合、広告出力制御部102は試合画面における広告96の出力間隔をT3(例えば1分間)に設定し、広告96の出力時間をT4(例えば10秒間)に設定する。この場合の試合画面では、広告96がT3(例えば1分間)ごとに表示される。広告96はT4(例えば10秒間)にわたって表示された後、試合画面から消える。そして、広告96が試合画面から消えてからT3(例えば1分間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0084】
一方、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、広告出力制御部102は試合画面における広告96の出力間隔を、T3よりも短い時間であるT5(例えば30秒間)に設定し、広告96の出力時間を、T4よりも長い時間であるT6(例えば20秒間)に設定する。この場合の試合画面では、広告96がT5(例えば30秒間)ごとに表示され、広告96はT6(例えば20秒間)にわたって表示された後、試合画面から消える。そして、広告96が試合画面から消えてからT5(例えば30秒間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0085】
(3)また例えば、広告出力制御部102は、広告を画面に表示する場合における広告の表示位置又は大きさを、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。
【0086】
具体的には、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に試合画面内の比較的目立つ位置に広告96を表示させ、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に試合画面内の比較的目立たない位置に広告96を表示させる。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面の中心に近い位置に広告96を表示させる。
【0087】
または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告を大きく表示させる。以上で、広告出力制御部102の動作の具体例に関する説明を終了する。
【0088】
ところで、一般的に、広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングが多くなるほど、広告主に対する課金も増えることになる。同様に、一般的に、広告が画面内の目立つ位置に表示されるほど、広告主に対する課金も増えることになる。また、広告が画面に大きく表示されるほど、広告主に対する課金も増えることになる。このため、本実施形態に係るゲームシステム10では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告主に対する課金が増えるように、広告の出力が制御されるようになっているということもできる。
【0089】
次に、ゲームシステム10で実行される処理について説明する。図12はゲームシステム10で実行される処理の一例を示す図である。図12に示す処理は、レジストレーションコードの確認画面(図7)で確認ボタン52又はキャンセルボタン53が押下された場合に実行される処理の一例を示している。図12に示す処理が実行されることによって、ゲーム装置30の制御部31が送信部100として機能するようになり、ゲームサーバ装置20の制御部21が判定部101及び広告出力制御部102として機能するようになる。
【0090】
確認画面で確認ボタン52が押下された場合、図12に示すように、ゲーム装置30の制御部31(送信部100)は、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する(S201)。なお、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、制御部31(送信部100)はその旨をゲームサーバ装置20に通知する。
【0091】
レジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20で受信された場合、制御部21(判定部101)は、レジストレーションコード及びパスワードに基づいて、ゲーム装置30でサッカーゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する(S202)。具体的には、制御部21は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されているか否かを判定する。
【0092】
レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されている場合、制御部21はユーザが正規ユーザであると判定する。一方、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されていない場合、制御部21はユーザが非正規ユーザであると判定する。また、キャンセルボタン53が押下された旨の通知をゲームサーバ装置20が受け取った場合にも、制御部21(判定部101)はユーザが非正規ユーザであると判定する。
【0093】
その後、制御部21(広告出力制御部102)は、ゲーム装置30で実行されるサッカーゲームにおいて広告の出力をどのように制御するのかを、ステップS202における判定結果に基づいて決定する(S203)。そして、制御部21(広告出力制御部102)は、決定結果を示す指示情報(すなわち、サッカーゲームにおいて広告の出力をどのように制御するのかを指示するための指示情報)をゲーム装置30に送信する(S204)。なお、この場合、制御部21は、ステップS202における判定結果を示す判定結果情報を指示情報とともにゲーム装置30に送信するようにしてもよい。
【0094】
指示情報がゲーム装置30で受信された場合、制御部31は広告データの要求を示す情報を広告サーバ装置16に送信する(S205)。この情報を受信した広告サーバ装置16は広告データをデータベース14から取得し、取得した広告データをゲーム装置30に送信する(S206)。この広告データには複数種類の広告を出力するためのデータが含まれている。例えば、複数種類の広告画像データ(又は複数種類の広告音声データ)が含まれている。
【0095】
なお、広告データを取得するための処理(ステップS205,S206)を実行するタイミングは上記のタイミングに限られず、どのタイミングであってもよい。例えば、広告データを取得するための処理はステップS201の処理が実行される前に実行されるようにしてもよい。また例えば、広告データを取得するための処理は広告を画面に表示する場合に実行されるようにしてもよい。
【0096】
ゲーム装置30では、ステップS204で受信した指示情報と、ステップS206で受信した広告データとに基づいて広告の出力が実行される。
【0097】
例えば、指示情報に従って、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、試合画面、及び試合結果画面において広告が表示されたり、表示されなかったりする。また例えば、指示情報に従って、試合開始前に広告画面が表示されたり、表示されなかったりする。また例えば、指示情報に従って、広告画面の表示時間や、試合画面における広告96の表示間隔や表示時間が設定される。
【0098】
ここで、試合が行われている間にゲーム装置30で実行される処理についても説明しておく。図13は、試合が行われている間にゲーム装置30で所定時間(例えば1/60秒)ごとに繰り返し実行される処理の一例を示す。
【0099】
図13に示すように、ゲーム装置30の制御部31はユーザが行ったゲーム操作に関する操作データを取得する(S301)。そして、制御部31は、ステップS301で取得した操作データに基づいて、ゲーム装置30の主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを更新する(S302)。
【0100】
「ゲーム状況データ」はゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、サッカーゲームの場合、下記に示すような情報がゲーム状況データに含まれる。
・各キャラクタ79の状態情報(例えば、位置、姿勢、移動方向、又は移動速度等)
・ボール78の状態情報(例えば、位置、移動方向、又は移動速度等)
・ユーザの操作対象に設定されているキャラクタ79を示す情報
・ボール78を保持しているキャラクタ79を示す情報
・経過時間を示す情報
・両チームの得点を示す情報
【0101】
ステップS302では、例えば、ユーザの操作対象に設定されているキャラクタ79の状態が、ステップS301で取得した操作データに基づいて更新される。また、他のキャラクタ79の状態情報がAIに従って更新される。また例えば、いずれかのキャラクタ79によってボール78が蹴られた場合には、ボール78の移動方向や移動速度が更新され、さらに、それらの移動方向及び移動速度に基づいて、ボール78の位置が更新される。
【0102】
ステップS302が実行された後、制御部31はゲーム状況データに基づいて試合画面を更新する(S303)。すなわち、制御部31は、仮想カメラ80から見たゲーム空間70を表す画像をVRAM上に生成する。また、制御部31は、VRAM上に生成された画像上に、経過時間90、得点91、カーソル92、選手名93、レーダー94、及びゲージ95を描画する。さらに、制御部31は、図12のステップS204で受信された指示情報に基づいて、広告96を試合画面に表示すべきか否かを判定する。広告96を試合画面に表示すべきであると判定された場合、制御部31はVRAM上に生成された画像上に広告96を描画する。このようにしてVRAM上に生成された画像は試合画面として表示部37に表示される。以上で、図13に示す処理は終了する。
【0103】
以上説明したゲームシステム10では、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか又は非正規ユーザであるかに基づいて、ゲームにおける広告の出力を制御される。ゲームシステム10によれば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0104】
ところで、ゲームシステム10では、広告を示す広告オブジェクトをゲーム空間70に配置することによって、広告を試合画面に表示するようにしてもよい。以下、広告オブジェクトをゲーム空間70に配置する場合について説明する。
【0105】
図14はこの場合のゲーム空間70の一例を示す。図14に示すゲーム空間70には、広告を示す広告オブジェクト(以下、単に「広告」と記載する。)81が一方のタッチライン73に沿って配置されている。この場合、広告81が仮想カメラ80の視野領域に含まれれば、広告81が試合画面に表示される。なお、図13では省略されているが、広告81は他方のタッチライン73に沿って配置されるようにしてもよい。また、広告81はゴールライン72に沿って配置されるようにしてもよい。
【0106】
この場合、広告出力制御部102は、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角を、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御することによって、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御する。
【0107】
具体的には、ユーザが非正規ユーザである場合には広告81が試合画面に表示される時間、回数、又は頻度がユーザが正規ユーザである場合に比べて多くなるように、広告出力制御部102は仮想カメラ80を制御する。
【0108】
例えば、ユーザが正規ユーザである場合、図12のステップS204において、広告出力制御部102は、「ボール78(又はユーザが操作しているキャラクタ79:以下同様)が常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角をボール78の位置に基づいて制御するように指示するための指示情報」をゲーム装置30に送信する。
【0109】
一方、ユーザが非正規ユーザである場合、図12のステップS204において、広告出力制御部102は、「ボール78と広告81とが常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角をボール78の位置と広告81の位置とに基づいて制御するように指示するための指示情報」をゲーム装置30に送信する。
【0110】
図15は、ユーザが非正規ユーザである場合の仮想カメラ80の制御の一例を説明するための図である。この場合、ボール78の位置を通り、かつ、ゴールライン72と平行な直線110が取得される。そして、この直線110と広告81との交点111が取得される。さらに、ボール78の位置と交点111との間の位置112(例えば中点)が取得される。
【0111】
そして、仮想カメラ80の注視点が上記の位置112となるように、仮想カメラ80の位置及び視線方向が設定される。さらに、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれるように、仮想カメラ80の位置及ぶ画角が制御される。
【0112】
例えば、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれるように、仮想カメラ80と上記の位置112(注視点)との間の距離L1が、ボール78と広告81(交点111)との間の距離L2に基づいて設定される。この場合、例えば、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれることになるような、距離L1及び距離L2の対応関係を示す情報があらかじめ補助記憶部33に記憶される。そして、距離L1がこの情報に基づいて設定される。
【0113】
ところで、一般的に、広告81の表示回数、表示頻度、又は表示時間が多くなるほど、広告主に対する課金も増えることになる。このため、上記に説明した例では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告主に対する課金が増えるように、仮想カメラ80が制御されるようになっているということもできる。
【0114】
なお、ゲームシステム10では、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、ユーザ同士の対戦が通信ネットワーク12を介して行われる。以下、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合について説明する。
【0115】
図16は、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合のサッカーゲームの流れの一例を説明するための図である。メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、図16に示すように、ゲーム装置30の制御部31はネットワーク対戦の要求を示す情報をゲームサーバ装置20に送信する(S401)。
【0116】
上記の情報がゲームサーバ装置20で受信された場合、ゲームサーバ装置20の制御部21は、対戦を実行するゲーム装置30の組合せ(すなわち、対戦を実行するユーザの組合せ)を決定する(S402)。すなわち、制御部21は、ネットワーク対戦を要求している他のゲーム装置30を対戦相手のゲーム装置30として決定する。
【0117】
その後、制御部21は対戦相手のゲーム装置30の情報をゲーム装置30に送信する(S403)。例えば、対戦相手のゲーム装置30と通信ネットワーク12を介してデータを送受信するために必要な情報(例えばIPアドレス等)がゲーム装置30に送信される。対戦相手のゲーム装置30の情報がゲーム装置30で受信された後、対戦を実行するゲーム装置30の間で通信ネットワーク12を介してデータが送受信される。
【0118】
対戦を実行する両方のゲーム装置30において対戦相手のゲーム装置30の情報が受信された場合、両方のゲーム装置30ではチーム選択画面が表示される(S404)。両方のゲーム装置30においてチームの選択が完了すると、両方のゲーム装置30において戦術設定画面が表示される(S405)。両方のゲーム装置30において戦術の設定が完了すると、試合画面が表示され(S406)、試合が開始される。そして、試合が終了した場合には試合結果画面が表示される(S407)。
【0119】
ところで、通信ネットワーク12を介して試合が行われる場合、ゲーム状況データを両方のゲーム装置30の間で共通化する必要がある。ゲーム状況データを両方のゲーム装置30の間で共通化するための方法の一例について説明する。なお、ここでは、ユーザAとユーザBとが通信ネットワーク12を介して対戦すると仮定して説明する。また以下では、ユーザAのゲーム装置30を「ゲーム装置A」と記載し、ユーザBのゲーム装置30の「ゲーム装置B」と記載する。
【0120】
本実施形態の場合、ゲーム装置A,Bのいずれかがサーバの役割を担うことによって、ゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データが共通化される。ここでは、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担うと仮定して説明する。この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置Aの主記憶部32に記憶され、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置Bの主記憶部32に記憶される。
【0121】
図17は、複数のゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データを共通化するための処理の一例を示す図である。図17に示す処理はユーザA,Bの試合中において(すなわち、図16のステップS406において)実行される。
【0122】
図17に示すように、ゲーム装置Aがサーバの役割を担っている場合、ゲーム装置Bは、ユーザBが行ったゲーム操作に関する操作データを取得し(S501)、その操作データをゲーム装置Aに送信する(S502)。
【0123】
一方、ゲーム装置Aは、ユーザAが行ったゲーム操作に関する操作データを取得し(S503)、ゲーム装置Aの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを、ステップS503で取得した操作データ(ユーザAが行ったゲーム操作)と、ゲーム装置Bから受信した操作データ(ユーザBが行ったゲーム操作)と、に基づいて更新する(S504)。
【0124】
その後、ゲーム装置Aは、ゲーム状況データの更新内容をゲーム装置Bに伝えるための更新データをゲーム装置Bに送信する(S505)。ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S506)。そして、ゲーム装置Bでは、ゲーム装置Bの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データに基づいて試合画面が更新される(S508)。また同様に、ゲーム装置Aでは、ゲーム装置Aの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データに基づいて試合画面が更新される(S507)。
【0125】
以上のようにして、ゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データが共通化され、ゲームの現在の状況を示す試合画面がゲーム装置A,Bの両方において表示される。
【0126】
なお以上では、ゲーム装置A,Bのいずれかがサーバの役割を担う場合について説明したが、ゲーム装置A,Bとは別のサーバコンピュータがサーバの役割を担うようにしてもよい。例えば、ゲームサーバ装置20、又はゲームサーバ装置20とは別のサーバコンピュータがサーバの役割を担うようにしてもよい。なお、この場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A,B間でゲーム状況データが共通化される。
【0127】
すなわち、この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがサーバの記憶部に記憶される。また、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置A,Bの主記憶部32にそれぞれ記憶される。
【0128】
また、この場合、ゲーム装置A,Bは、それぞれ、操作データをサーバに送信する。サーバは、ゲーム装置A,Bから受信した操作データに基づいて、サーバに記憶されるゲーム状況データを更新し、ゲーム状況データの更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置A,Bに送信する。そして、ゲーム装置Aは、サーバから受信した更新データに基づいて、ゲーム装置Aに記憶されるゲーム状況データを更新し、更新後のゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示する。ゲーム装置Bについても同様である。
【0129】
なお、ゲーム装置A,Bが操作データを相互に送信し合うようにしてもよい。この場合、ゲーム装置A,Bのいずれかにサーバの役割を担わせる必要や、サーバの役割を担うためのサーバコンピュータを用意する必要がなくなる。この場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A,Bでゲーム状況データが共通化される。
【0130】
すなわち、この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データが、それぞれ、ゲーム装置A,Bの主記憶部32に記憶される。また、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aで行われたゲーム操作に関する操作データをゲーム装置Bに送信する。同様に、ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bで行われたゲーム操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する。
【0131】
そして、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aで行われたゲーム操作に関する操作データと、ゲーム装置Bから受信した操作データと、に基づいて、ゲーム装置Aに記憶されるゲーム状況データを更新し、更新されたゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示させる。ゲーム装置Bについても同様である。
【0132】
ところで、正規ユーザと非正規ユーザとが通信ネットワーク12を介して対戦する場合、広告出力制御部102は、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面に比べて試合画面の表示内容が広告96によって制限されるように、広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0133】
すなわち、広告出力制御部102は、非正規ユーザのゲーム装置30では試合画面に表示される情報又は画像に重ねて広告96が表示されるように、広告96の表示位置を制御するようにしてもよい。例えば、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では経過時間90、得点91、選手名93、レーダー94、及びゲージ95の少なくとも一つの上に重ねて広告96が表示されるようにしてもよい。あるいは、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では、ボール78又は非正規ユーザが操作するキャラクタ79自体又はそれらの付近の領域に重ねて広告96が表示されるようにしてもよい。この場合、広告96の表示位置がボール78又は非正規ユーザが操作するキャラクタ79の表示位置に基づいて設定されることになる。
【0134】
上記のようなことを実現する場合、例えば下記に説明するような処理がゲームシステム10で実行される。
【0135】
例えば、図16のステップS401においてネットワーク対戦をゲームサーバ装置20に要求する場合に、ゲーム装置30の制御部31は、図12のステップS204においてゲームサーバ装置20から受信した指示情報(又は判定結果情報)もゲームサーバ装置20に送信する。
【0136】
また、図16のステップS402において、対戦を実行するゲーム装置30の組合せが決定された場合、ゲームサーバ装置20の制御部21は、両方のゲーム装置30の指示情報(又は判定結果情報)を比較することによって、対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であるか否かを判定する。例えば、一方のゲーム装置30から受信した指示情報が正規ユーザに対応する指示情報であり、他方のゲーム装置30から受信した指示情報が非正規ユーザに対応する指示情報である場合、制御部21は対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定する。また例えば、一方のゲーム装置30から受信した判定結果情報が正規ユーザと判定されたことを示し、他方のゲーム装置30から受信した判定結果情報が非正規ユーザと判定されたことを示す場合、制御部21は対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定される。
【0137】
対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定された場合、図16のステップS403において、非正規ユーザのゲーム装置30に対戦相手のゲーム装置30の情報を送信する際に、制御部21は、試合画面の表示内容が隠れるようにして広告96を表示するよう指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。
【0138】
そして、この指示情報を受信したゲーム装置30では、試合画面が更新される場合(図17のステップS507又はS508)に、この指示情報に従って、広告96が試合画面の表示内容を隠すように表示される。
【0139】
上記のようにすれば、ネットワーク対戦ゲームにおける広告出力を、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ行うことが可能になる。
【0140】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るゲームシステムについて説明する。基本的に、第2実施形態に係るゲームシステムは第1実施形態と同様の構成を有する。
【0141】
図18は、第2実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。第2実施形態に係るゲームシステム10は出力状況取得部104を含む点で第1実施形態(図11)とは異なる。また、第2実施形態では、送信部100及び広告出力制御部102の機能が第1実施形態と異なる。このため、以下では、送信部100、出力状況取得部104、及び広告出力制御部102の機能について説明する。
【0142】
第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合とゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合とで広告が出力される画面が異なる。第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合には広告が表示されない画面においても広告が出力されるようになっている。
【0143】
なお以下では、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に、原則として、試合画面及び試合結果画面で広告が出力されると仮定する。
【0144】
一方、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面で広告が出力されると仮定する。
【0145】
まず、送信部100について説明する。第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、該ゲーム装置30で実行されるゲームにおいて行われた広告の出力状況に関する出力状況情報が取得される。そして、送信部100は出力状況情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0146】
例えば、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、ユーザが正規ユーザである場合には広告が出力されない場面において広告が出力された回数がカウントされる。言い換えれば、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された回数がカウントされる。すなわち、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、及び広告画面において広告が出力された回数がカウントされる。そして、送信部100は、カウントされた出力回数に関する出力回数情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0147】
出力状況取得部104について説明する。出力状況取得部104は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する。本実施形態の場合、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から送信された出力状況情報を取得する。
【0148】
例えば、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から送信された出力回数情報を取得する。また、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から受信された出力回数情報が示す出力回数の累計をデータベース18に記憶させる。図19は、データベース18に記憶される累計出力回数データの一例を示す。ゲーム装置30から送信された出力回数情報がゲームサーバ装置20で受信された場合、出力状況取得部104は、受信された出力回数情報が示す出力回数を、累計出力回数データが示す数値に加える。
【0149】
広告出力制御部102について説明する。広告出力制御部102は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力状況に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御する。例えば、広告出力制御部102は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力回数に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数を減少させる。
【0150】
本実施形態の場合、広告出力制御部102は、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された回数に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数を減少させる。
【0151】
本実施形態の場合、図12のステップS203及びS204では下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS202においてユーザが正規ユーザであると判定された場合、ステップS203において、制御部21(広告出力制御部102)は、累計出力回数データが示す累計出力回数が所定回数(例えば10回)よりも多いか否かを判定する。そして、累計出力回数が所定回数よりも多いと判定された場合、ステップS204において、制御部21(広告出力制御部102)は、広告の出力を所定回数分だけ省略するように指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。なお、この場合、累計出力回数データが示す累計出力回数が所定回数だけ減少される。
【0152】
上記の指示情報を受信したゲーム装置30では広告の出力が所定回数分だけ省略される。具体的には、この場合、上記の所定回数が省略可能回数として記憶される。そして、例えば、試合画面が表示されている間において下記に説明するような処理が実行される。
【0153】
すなわち、試合画面が表示されている間において広告96を試合画面に出力すべきタイミングが到来した場合、省略可能回数が1回以上であるか否かが判定される。省略可能回数が1回以上である場合、制御部31は広告96を試合画面に表示することなく、省略可能回数を1減少させる。一方、省略可能回数が1回以上でない場合、制御部31は広告96を試合画面に表示させる。
【0154】
このようにすれば、非正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力回数を増やした分だけ、正規ユーザがゲームがプレイする場合の広告の出力回数を減らすことが可能になる。このようにしても、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0155】
なお以上では、非正規ユーザのゲーム装置30において、メニュー画面、チーム選択画面、広告画面、及び戦術設定画面において広告が出力された回数がカウントされるようにしたが、これらの画面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。すなわち、ユーザが正規ユーザである場合には広告が出力されない場面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。言い換えれば、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。
【0156】
この場合、送信部100は、カウントされた出力時間に関する出力時間情報をゲームサーバ装置20に送信する。またこの場合、データベース18には、図19に示す累計出力回数データの代わりに、累計出力時間データが記憶される。
【0157】
さらにこの場合、広告出力制御部102は、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された時間に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力時間を減少させる。
【0158】
この場合、図12のステップS203及びS204では下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS202においてユーザが正規ユーザであると判定された場合、ステップS203において、制御部21(広告出力制御部102)は、累計出力時間データが示す累計出力時間が所定時間(例えば1分間)よりも多いか否かを判定する。そして、累計出力時間が所定時間よりも多いと判定された場合、ステップS204において、制御部21(広告出力制御部102)は、広告の出力を所定時間だけ省略するように指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。なお、この場合、累計出力時間データが示す累計出力時間が所定時間だけ減少される。そして、上記の指示情報を受信したゲーム装置30では広告の出力が所定時間(例えば60秒)だけ省略される。
【0159】
このようにすれば、非正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力時間を増やした分だけ、正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力時間を減らすことが可能になる。このようにしても、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0160】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係るゲームシステムについて説明する。基本的に、第3実施形態に係るゲームシステムは第1実施形態と同様の構成を有する。
【0161】
図20は、第3実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。第3実施形態に係るゲームシステム10は、広告出力制御部102がゲーム装置30で実現される点で第1実施形態(図11)とは異なる。なお、広告出力制御部102の機能は基本的に第1実施形態と同様である。
【0162】
図21は、第3実施形態に係るゲームシステム10で実行される処理の一例を示す図である。図21は、図12と同様、レジストレーションコードの確認画面(図7)で確認ボタン52又はキャンセルボタン53が押下された場合に実行される処理の一例を示している。
【0163】
確認画面で確認ボタン52が押下された場合、図21に示すように、ゲーム装置30の制御部31(送信部100)は、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する(S601)。なお、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、制御部31(送信部100)はその旨をゲームサーバ装置20に通知する。
【0164】
その後、ゲームサーバ装置20の制御部21(判定部101)は、ゲーム装置30でサッカーゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する(S602)。このステップS602の処理は図12のステップS202の処理と同様である。
【0165】
その後、制御部21は、ステップS602における判定結果を示す判定結果情報をゲーム装置30に送信する(S603)。判定結果情報がゲーム装置30で受信された場合、制御部31は、広告データの要求を示す情報を広告サーバ装置16に送信する(S604)。この情報を受信した広告サーバ装置16は広告データをデータベース14から読み出し、広告データをゲーム装置30に送信する(S605)。なお、第1実施形態と同様、広告データを取得するための処理(ステップS604,S605)を実行するタイミングは上記のタイミングに限られず、どのタイミングであってもよい。
【0166】
第3実施形態におけるゲーム装置30の制御部31(広告出力制御部102)は、ステップS603で受信された判定結果情報に基づいて、サッカーゲームにおける広告の出力を制御する。この機能は第1実施形態と同様である。
【0167】
例えば、メニュー画面を表示する場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示するか否かを判定結果情報に基づいて決定する。例えば、ユーザが正規ユーザであることを判定結果情報が示す場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示させない。一方、ユーザが非正規ユーザであることを判定結果情報が示す場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示させる。
【0168】
第3実施形態に係るゲームシステム10によっても、第1実施形態と同様、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0169】
なお、レジストレーションコード及びパスワードのデータベース18への登録が完了した時点でその旨を示すデータがゲーム装置30の補助記憶部33に保存されるようにしてもよい。この場合、レジストレーションコード及びパスワードの登録が正常に完了したということはユーザが正規ユーザであると判定されたことになるため、補助記憶部33に保存された上記のデータは、ユーザが正規ユーザであることを示す判定結果情報と同様の役割を果たすことになる。このため、この場合、制御部31(広告出力制御部102)は、補助記憶部33に記憶される上記のデータに基づいて、広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0170】
また、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、第3実施形態における広告出力制御部102は、第2実施形態における広告出力制御部102が有する機能を有するようにしてもよい。
【0171】
また、図21のステップS601において、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合、すなわち、ゲーム装置30からゲームサーバ装置20にレジストレーションコード等を送信できない場合、ゲーム装置30の制御部31は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザであるとみなすようにしてもよい。ここで、「ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合」とは、ゲーム装置30の状態が通信可能な状態になっていない場合(例えば、ゲーム装置30にLANケーブルが接続されていない場合等)や、通信ネットワーク12の状態が通信可能な状態になっていない場合(例えば、通信機器の電源が切断されている場合等)である。
【0172】
なお、ゲームシステム10は第1実施形態(図11)と第3実施形態(図20)とを組み合わせたような構成を有するようにしてもよい。すなわち、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっている場合には、ゲームサーバ装置20の判定部101による判定と、ゲームサーバ装置20の広告出力制御部102による制御とが行われるようにしてもよい。一方、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合には、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザであるとみなして、ゲーム装置30の広告出力制御部102による制御が行われるようにしてもよい。
【0173】
ところで、ゲーム装置30と広告サーバ装置16との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合には、ゲーム装置30の補助記憶部33又は光ディスクに予め記憶された広告データに基づいて、ゲーム装置30において広告が出力されるようにすればよい。
【0174】
なお、本発明は以上に説明した第1実施形態〜第3実施形態に限定されるものではない。
【0175】
(A)例えば、データベース18では、図22に示すように、ユーザを識別するための識別情報であるユーザIDに対応づけてレジストレーションコードが記憶されるようにしてもよい。
【0176】
この場合、確認画面(図7)の入力欄50はユーザIDを入力するための欄としてもよい。また、図12のステップ201又は図21のステップS601において、ゲーム装置30の制御部31は、入力欄50,51に入力されたユーザID及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信するようにしてもよい。
【0177】
またこの場合、図12のステップS202又は図21のステップS602において、ゲームサーバ装置20の制御部21は、ゲーム装置30で実行されるサッカーゲームのレジストレーションコードが、ゲーム装置30から送信されたユーザID及びパスワードに関連づけて登録されているか否かを判定するようにすればよい。そして、サッカーゲームのレジストレーションコードがユーザID及びパスワードに関連づけて登録されている場合、制御部21はゲーム装置30のユーザが正規ユーザであると判定するようにすればよい。
【0178】
(B)また以上では、広告が画面に表示される場合について主に説明したが、広告のための音声が音声出力部38から出力されるようにしてもよい。
【0179】
(C)また以上では、ユーザが正規ユーザであるか否かを判定する方法として、レジストレーションコードを用いる方法について説明したが、ユーザが正規ユーザであるか否かを判定する方法はこの方法に限れられない。どのような方法を用いるようにしてもよい。
【0180】
例えば、ゲーム装置30に記憶されたキャラクタデータ又はキャラクタグループデータが改ざんされているか否かを判定することによって、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザであるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、サッカーゲームの場合、ゲーム装置30に記憶された選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かを判定することによって、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザであるか否かを判定するようにしてもよい。
【0181】
この場合、例えば、ゲーム装置30に記憶された選手データ又はチームデータがゲームサーバ装置20に送信され、ゲームサーバ装置20において、選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かが判定される。例えば、選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かの判定は、選手又はチームの所定のパラメータが基準範囲(例えば、パラメータが通常とり得る値の範囲)以外であるか否かを判定することによって判定される。そして、選手データ又はチームデータを改ざんしていないユーザが正規ユーザであるとみなされ、選手データ又はチームデータを改ざんしているユーザが非正規ユーザ(不正ユーザ)であるとみなされることになる。
【0182】
(D)また当然のことながら、ゲームシステム10(ゲーム装置30)で実行されるゲームはサッカーゲームに限られない。サッカーゲーム以外のゲームがゲームシステム10(ゲーム装置30)で実行されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0183】
10 ゲームシステム、12 通信ネットワーク、14,18 データベース、16 広告サーバ装置、20 ゲームサーバ装置、21,31 制御部、22,32 主記憶部、23,33 補助記憶部、24,34 光ディスクドライブ部、25,35 通信インタフェース、36 操作部、37 表示部、38 音声出力部、30 ゲーム装置、40,41,50,51 入力欄、42 登録ボタン、52 確認ボタン、53 キャンセルボタン、60 広告、70 ゲーム空間、71 フィールド、72 ゴールライン、73 タッチライン、74 ハーフウェーライン、75 センターサークル、76 ピッチ、77 ゴール、78 ボール、79,79a,79b,79c,79d キャラクタ、80 仮想カメラ、81 広告、90 経過時間、91 得点、92 カーソル、93 選手名、94 レーダー、95 ゲージ、96 広告、100 送信部、101 判定部、102 広告出力制御部、103 広告出力部、104 出力状況取得部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、広告出力制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム画面等に広告を表示するゲームが知られている。例えば、試合画面に広告を表示するスポーツゲーム等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−271904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のゲームでは、ゲームプログラムを正規に購入したユーザ(正規ユーザ)であるか、ゲームプログラムを不正にコピーすることによって入手したユーザ(非正規ユーザ)であるかに関係なく、いずれのユーザにも同じように広告が出力されるようになっていた。例えば、ゲーム画面等に表示される広告は、ユーザがゲームをプレイする場合に妨げになる場合があるが、上述のように、従来のゲームでは、正規ユーザであるか又は非正規ユーザであるかに関わらず、広告がゲーム画面等に表示されるようになっていた。つまり、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化がなされていなかった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、広告出力制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、サーバ装置と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて、前記複数のゲーム装置の各々は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信手段を含み、前記サーバ装置は、前記ゲーム装置から送信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定手段を含み、前記ゲームシステムは、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、サーバ装置とゲーム装置とを含むゲームシステムの制御方法において、前記サーバ装置が、ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を前記ゲーム装置から受信するステップと、前記サーバ装置が、前記ゲーム装置から受信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定ステップと、前記サーバ装置又は前記ゲーム装置が、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る広告出力制御装置は、ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するための広告出力制御装置において、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段と、前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段、及び、前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、例えば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は、前記広告の出力回数と、前記広告の出力頻度と、前記広告の出力時間と、前記広告の出力タイミングと、前記広告を画面に表示する場合における前記広告の表示位置又は大きさと、のうちの少なくとも一つを、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記サーバ装置は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する出力状況取得手段をさらに含むようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力を、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に基づいて制御するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記出力状況情報は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に関する情報であってもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に基づいて、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力回数又は出力時間を減少させるようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムでは、複数のゲーム装置に係る複数のユーザが対戦するゲームが実行されるようにしてもよい。正規ユーザであると判定されたユーザと、正規ユーザでないと判定されたユーザと、が対戦する場合、前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面に比べて、正規ユーザでないと判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面の表示内容が前記広告によって制限されるように、前記広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム装置は、前記広告に対応する広告オブジェクトが配置された仮想3次元空間を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を表示することによって、前記広告を前記ゲーム画面に表示するようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、前記仮想カメラを制御することによって、該ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイする場合には、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合に比べて、前記広告オブジェクトが前記ゲーム画面に表示される回数、頻度、又は時間が多くなるように、前記仮想カメラを制御するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は前記サーバ装置に含まれるようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するのかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する手段と、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御すべきかを前記ゲーム装置に指示するための指示情報を前記ゲーム装置に送信する手段と、を含むようにしてもよい。前記ゲーム装置は、該ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合において、前記指示情報に基づいて前記広告を出力手段に出力させる手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記広告出力制御手段は前記ゲーム装置に含まれるようにしてもよい。前記サーバ装置は、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報を前記ゲーム装置に送信する手段を含むようにしてもよい。前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、前記判定結果情報に基づいて制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲームサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】登録画面の一例を示す図である。
【図5】レジストレーションコードテーブルの一例を示す図である。
【図6】ユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れの一例について説明するための図である。
【図7】確認画面の一例を示す図である。
【図8】メニュー画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図10】試合画面の一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図12】ゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【図13】ゲーム装置で実行される処理の一例を示す図である。
【図14】ゲーム空間の他の一例を示す図である。
【図15】ユーザが非正規ユーザである場合の仮想カメラの制御の一例について説明するための図である。
【図16】ネットワーク対戦が行われる場合のサッカーゲームの流れの一例について説明するための図である。
【図17】複数のゲーム装置でゲーム状況データを共通化するための処理の一例を示す図である。
【図18】第2実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図19】累計出力回数データの一例を示す図である。
【図20】第3実施形態に係るゲームシステムの機能ブロック図である。
【図21】ゲームシステムで実行される処理の一例を示す図である。
【図22】レジストレーションコードテーブルの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係るゲームシステム10は、データベース14,18と、広告サーバ装置16と、ゲームサーバ装置20と、複数のゲーム装置30とを含む。広告サーバ装置16とゲームサーバ装置20と複数のゲーム装置30とは、例えばLAN(Local Area Network)又は/及びインターネット等を含んで構成される通信ネットワーク12に接続される。広告サーバ装置16とゲーム装置30との間で相互にデータ通信が可能である。また、ゲームサーバ装置20とゲーム装置30との間でも相互にデータ通信が可能であり、ゲーム装置30同士の間でも相互にデータ通信が可能である。
【0022】
ゲームサーバ装置20は例えばサーバコンピュータによって実現される。図2はゲームサーバ装置20のハードウェア構成を示す。図2に示すように、ゲームサーバ装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25を含む。
【0023】
制御部21は例えばCPU(Central Processing Unit)等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って情報処理を実行する。主記憶部22は例えばRAM(Random Access Memory)を含む。補助記憶部23は例えばハードディスク装置を含む。光ディスクドライブ部24は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はゲームサーバ装置20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0024】
また、ゲームサーバ装置20はデータベース18にアクセスできるようになっている。データベース18はゲームサーバ装置20に構築されていてもよいし、ゲームサーバ装置20とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。
【0025】
広告サーバ装置16も例えばサーバコンピュータによって実現される。広告サーバ装置16はゲームサーバ装置20と同様のハードウェア構成を有する。広告サーバ装置16はデータベース14にアクセスできるようになっている。データベース14は広告サーバ装置16に構築されていてもよいし、広告サーバ装置16とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。広告サーバ装置16は、データベース14に記憶されている広告データをゲーム装置30に供給する役割を果たす。
【0026】
ゲーム装置30はユーザがゲームをプレイするためのコンピュータである。ゲーム装置30は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。図3はゲーム装置30のハードウェア構成を示す。図3に示すように、ゲーム装置30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、光ディスクドライブ部34、通信インタフェース35、操作部36、表示部37、及び音声出力部38を含む。
【0027】
制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、光ディスクドライブ部34、及び通信インタフェース35は、ゲームサーバ装置20の制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25と同様である。操作部36は、例えばゲームコントローラ、キー、レバー、タッチパネル、又はマウス等を含み、ユーザがゲーム操作を行うためのものである。表示部37は例えば液晶表示パネル等であり、制御部31の指示に従って画面を表示する。音声出力部38は例えばスピーカ又はヘッドホン等を含み、制御部31の指示に従って音声データを出力する。
【0028】
プログラムやデータは光ディスクを介してゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給される。なお、プログラムやデータは、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)を介してゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。また、プログラムやデータは通信ネットワーク12を介して遠隔地からゲームサーバ装置20又はゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。
【0029】
ゲーム装置30でゲームをプレイするためにユーザはゲームプログラムを購入する。例えば、ユーザはゲームプログラムが記憶された光ディスクを購入したり、ダウンロード販売されるゲームプログラムを購入したりする。購入したゲームプログラムをゲーム装置30に実行させることによってユーザはゲームをプレイすることができる。
【0030】
なお以下では、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて実施されるスポーツ競技を模したゲームをユーザがプレイする場合について説明する。具体的には、ユーザがサッカーゲームをプレイする場合について説明する。
【0031】
上述したように、サッカーゲームをプレイするためにユーザはサッカーゲームプログラムを購入する。サッカーゲームを購入したユーザにはレジストレーションコードが提供される。レジストレーションコードはユーザがサッカーゲームプログラムを正規に購入したことを示す識別情報である。レジストレーションコードは、ゲームタイトルごとに定められた規則に則って生成された文字列であり、例えば所定数の文字からなる文字列である。
【0032】
例えば、サッカーゲームプログラムが記憶された光ディスクが入ったケースには、レジストレーションコードが記載された紙が同梱される。また例えば、ダウンロード販売されるサッカーゲームプログラムを購入したユーザには、通信ネットワーク12を介してレジストレーションコードが提供される。なお、サッカーゲームプログラム自体は、例えば無料体験版ディスクや雑誌の付録ディスク等の形式で、無償でユーザに提供されるようにしてもよい。そして、ユーザはレジストレーションコードを購入することによって、サッカーゲームをプレイする権利を購入するようにしてもよい。
【0033】
サッカーゲームプログラムのレジストレーションコードを入手したユーザはレジストレーションコードの登録を実行する。図4は、レジストレーションコードを登録するための登録画面の一例を示す。この登録画面はゲーム装置30の表示部37に表示される。この登録画面において、ユーザはレジストレーションコード及び任意のパスワードを入力欄40,41にそれぞれ入力し、登録ボタン42を押下する。
【0034】
登録ボタン42が押下された場合、入力欄40,41に入力されたレジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20に送信される。ゲームサーバ装置20はレジストレーションコードが正当であるか否かを確認する。すなわち、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコードが、サッカーゲームに対応する所定の規則に則って生成された文字列であるか否かを確認する。さらに、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコードがすでに他のユーザによって登録されているか否かを確認する。レジストレーションコードが、サッカーゲームに対応する所定の規則に則って生成された文字列であり、かつ、他のユーザによって未だ登録されていない場合、ゲームサーバ装置20はレジストレーションコードが正当であると判定する。
【0035】
レジストレーションコードが正当であると判定された場合、ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せをデータベース18に登録する。図5は、データベース18に記憶されるレジストレーションコードテーブルの一例を示す。レジストレーションコードテーブルにはレジストレーションコード及びパスワードの組合せが記憶される。
【0036】
次に、ユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れについて説明する。図6はユーザがサッカーゲームをプレイする場合の流れの一例について説明するための図である。サッカーゲームプログラムが実行された場合、図6に示すように、まず、レジストレーションコードを確認するための確認画面が表示される(S101)。図7は、この確認画面の一例を示す。この確認画面において、ユーザは自らが登録したレジストレーションコード及びパスワードを入力欄50,51に入力し、確認ボタン52を押下する。
【0037】
確認ボタン52が押下された場合、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20に送信される。ゲームサーバ装置20は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18(レジストレーションコードテーブル)に登録されている否かを確認する。
【0038】
レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18に登録されている場合、その旨がゲーム装置30に通知され、ゲーム装置30では後述のステップS102が実行される。なお、この場合、ゲーム装置30は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せを補助記憶部33に保存するようにしてもよい。そして、次回からは、確認画面を表示することなく、補助記憶部33に保存されたレジストレーションコード及びパスワードが自動的にゲーム装置30からゲームサーバ装置20に送信されるようにしてもよい。
【0039】
一方、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18に登録されていない場合、その旨がゲーム装置30に通知される。この場合、レジストレーションコード及びパスワードを入力し直すようにユーザに要求するためのメッセージが確認画面に表示される。
【0040】
なお、ユーザは確認画面のキャンセルボタン53を押下することによって、レジストレーションコードの確認を省略することもできる。例えば、レジストレーションコードの登録を行っていないユーザはキャンセルボタン53を押下することになる。キャンセルボタン53が押下された場合にはその旨がゲームサーバ装置20に通知され、後述のステップS102が実行される。
【0041】
レジストレーションコードが正当であると確認された場合、又はキャンセルボタン53が押下された場合、メニュー画面が表示される(S102)。図8はメニュー画面の一例を示す。図8に示すメニュー画面では、「コンピュータと対戦する」及び「ネットワーク対戦を行う」のいずれかをユーザが選択できるようになっている。
【0042】
「コンピュータと対戦する」は、ユーザがコンピュータと対戦する場合に選択すべき選択肢である。一方、「ネットワーク対戦を行う」は、ユーザが他のゲーム装置30のユーザと通信ネットワーク12を介して対戦する場合に選択すべき選択肢である。
【0043】
「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、他のゲーム装置30との間でデータを送受信しながら、サッカーゲームが実行されることになる。一方、「コンピュータと対戦する」が選択された場合、他のゲーム装置30との間でデータを送受信することなく、ゲーム装置30単体でサッカーゲームが実行されることになる。なお以下では、説明の簡便化のため、「コンピュータと対戦する」が選択されたと仮定して説明する。
【0044】
「コンピュータと対戦する」が選択された場合、チーム選択画面(図示せず)が表示される(S103)。チーム選択画面は、ユーザが、自分が操作するチームをあらかじめ用意された複数のチームのうちから選択するための画面である。
【0045】
チーム選択画面においてチームが選択された場合、戦術設定画面(図示せず)が表示される(S104)。戦術設定画面は、ユーザが自分のチームの戦術を設定するための画面である。例えば、この戦術設定画面において、ユーザは自分のチームのフォーメーションを設定したり、自分のチームの作戦を設定したりする。また、ユーザは試合に出場する選手を選択する。
【0046】
なお、戦術設定画面からチーム選択画面に戻ることは可能であり、ユーザはチームの選択をやり直すことが可能である。同様に、チーム選択画面からメニュー画面に戻ることも可能である。
【0047】
戦術設定画面において戦術の設定が完了した場合、試合画面が表示され(S105)、ユーザが操作するチーム(以下「ユーザチーム」と記載する。)と、コンピュータが操作するチーム(以下「対戦相手チーム」と記載する。)との間のサッカーの試合が開始される。
【0048】
この場合、試合画面を生成するために、ゲーム空間が主記憶部32に構築される。図9はゲーム空間の一例を示す。図9に示すゲーム空間70は、互いに直交する3つの座標軸Xw,Yw,Zwが設定された仮想3次元空間になっている。図9に示すゲーム空間70には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド71が配置される。フィールド71上には例えばゴールライン72、タッチライン73、ハーフウェーライン74、及びセンターサークル75が表される。二本のゴールライン72と二本のタッチライン73とに囲まれた領域であるピッチ76内でサッカーの試合は行われる。
【0049】
また、フィールド71上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール77と、サッカボールを表すオブジェクトであるボール78とが配置される。ゴール77の一方はユーザチームに対応づけられ、他方は対戦相手チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール77内にボール78が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0050】
さらに、サッカー選手を表すオブジェクトであるキャラクタ79がフィールド71上に配置される。図9では省略されているが、フィールド71上には、ユーザチームに所属する11名のキャラクタ79と、対戦相手チームに所属する11名のキャラクタ79とが配置される。
【0051】
ユーザチームに所属するキャラクタ79のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定され、ユーザの操作に従って動作する。ユーザチームに所属するキャラクタ79のうちの、ユーザの操作対象に設定されていないキャラクタ79はAI(人工知能)に従って動作する。対戦相手チームに所属するキャラクタ79もAIに従って動作する。
【0052】
また、ゲーム空間70には仮想カメラ80(視点)が設定される。仮想カメラ80から見たゲーム空間70が試合画面に表示される。例えば、ボール78が常に試合画面に表示されるように(言い換えれば、ボール78が仮想カメラ80の視野領域に常に含まれるように)、仮想カメラ80はボール78の移動に基づいてゲーム空間70内を移動する。なお、ユーザが操作しているキャラクタ79が常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80は、ユーザが操作しているキャラクタ79の移動に基づいてゲーム空間70内を移動するようにしてもよい。
【0053】
図10は試合画面の一例を示す。試合画面には仮想カメラ80の視野領域が表示される。図10に示す試合画面には、ユーザチームに所属するキャラクタ79a,79bと、対戦相手チームに所属するキャラクタ79c,79dが表示されている。また、経過時間90、得点91、カーソル92、選手名93、レーダー94、及びゲージ95が試合画面に表示されている。
【0054】
経過時間90は試合開始からの経過時間を示し、得点91は両チームの得点を示す。カーソル92は、ユーザが操作しているキャラクタ79を案内する役割を果たし、図10はユーザがキャラクタ79aを操作している状態を示している。選手名93は、ユーザが操作しているキャラクタ79の名前を示す。
【0055】
レーダー94は、縮小したピッチ76上に、ボール78や両チームのキャラクタ79の位置を示す。図10に示すレーダー94では、ユーザチームのキャラクタ79の位置が白丸によって示され、対戦相手チームのキャラクタ79の位置が黒丸によって示され、ボール78の位置が星印によって示されている。なお、図10では省略されているが、レーダー94には22名のキャラクタ79の位置が表される。
【0056】
ゲージ95は、例えばユーザがゲームコントローラ(操作部36)のシュートボタンを押下した場合に表示される。ユーザがシュートボタンを押下し続ける間、ゲージ95は伸張する。そして、ユーザがシュートボタンの押下を解除した場合、その時点のゲージ95の長さに基づいて、キャラクタ79がボール78を蹴る力等が決定される。
【0057】
なお、ここでは、試合画面を3次元コンピュータグラフィックス技術を用いて生成するようにしたが、試合画面を2次元コンピュータグラフィックス技術を用いて生成するようにしてもよい。
【0058】
図6に示すように、試合が終了した場合、試合結果画面(図示せず)が表示される(S106)。試合結果画面には試合結果が表示される。
【0059】
ところで、ゲームシステム10では、ゲーム装置30で実行されるゲームにおいて広告が出力されるようになっている。例えば図8に示したメニュー画面には広告60が表示されている。チーム選択画面、戦術設定画面、及び試合結果画面にもメニュー画面と同様に広告が表示される。
【0060】
また、戦術設定画面における戦術の設定が完了した後、試合が開始される前(すなわち、図6のステップS104,S105の間)に広告画面(図示せず)が表示される。この広告画面は所定の出力時間(例えば5秒間)にわたって表示される。この広告画面が所定の出力時間(例えば5秒間)にわたって表示された後、試合が開始される。
【0061】
また、例えば図10に示したように試合画面にも広告96が表示される。本実施形態の場合、所定時間(例えば1分)ごとに広告96が試合画面に表示される。広告96は所定の出力時間(例えば15秒間)にわたって表示された後に試合画面から消える。その後、所定時間(例えば1分間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0062】
なお、広告は広告サーバ装置16からゲーム装置30に供給される広告データに基づいて表示され、原則として、広告の内容は毎回異なるようになっている。ただし、広告サーバ装置16及びデータベース14は必須の構成ではなく、例えば、広告データはサッカーゲームプログラムとともに光ディスクに記憶されていてもよい。
【0063】
また、ゲームシステム10では、ゲーム装置30においてどの広告をどのぐらいの時間にわたって出力したかを示すデータが広告サーバ装置16に提供されるようになっている。そして、このデータに基づいて広告主に対する課金が行われるようになっている。
【0064】
本実施形態に係るゲームシステム10では、ゲーム装置30で実行されるゲームにおける広告の出力を、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら行うようになっている。以下、この構成について説明する。
【0065】
なお、「正規ユーザ」とは、ゲームプログラムを正規に購入したユーザのことを指す。一方、「非正規ユーザ」とは、例えば、ゲームプログラムを不正にコピーして入手したユーザのことを指す。本実施形態の場合、レジストレーションコード及びパスワードをデータベース18に登録したユーザを正規ユーザとみなすようになっている。一方、レジストレーションコード及びパスワードをデータベース18に登録していないユーザを、便宜上、非正規ユーザとみなすようになっている。
【0066】
図11は、ゲームシステム10で実現される機能ブロックのうちの、本発明に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図11に示すように、ゲームシステム10は送信部100、判定部101、広告出力制御部102、及び広告出力部103を含む。例えば、送信部100及び広告出力部103はゲーム装置30で実現され、判定部101及び広告出力制御部102はゲームサーバ装置20で実現される。
【0067】
送信部100について説明する。送信部100は、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0068】
本実施形態の場合、送信部100は、確認画面(図7)における入力結果をゲームサーバ装置20に送信する。例えば、確認画面で確認ボタン52が押下された場合、送信部100は、確認画面の入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する。また、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、送信部100は、確認画面でキャンセルボタン53が押下されたことをゲームサーバ装置20に通知する。つまり、本実施形態の場合、レジストレーションコード及びパスワードや、確認画面でキャンセルボタン53が押下されたことの通知が「ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報」に相当する。
【0069】
判定部101について説明する。判定部101は、ゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する。より詳しくは、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かをゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて判定するためのデータを記憶してなる記憶装置に記憶されるデータと、ゲーム装置30から送信された上記の情報と、に基づいて、判定部101はゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する。
【0070】
本実施形態の場合、判定部101は、ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードを受信し、それらのレジストレーションコード及びパスワードの組合せがデータベース18(レジストレーションコードテーブル:図5参照)に登録されているか否かを判定する。つまり、本実施形態の場合、レジストレーションコードテーブルが「ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かをゲーム装置30から送信される上記の情報に基づいて判定するためのデータ」に相当する。
【0071】
ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードがデータベース18に登録されている場合、判定部101はゲーム装置30のユーザを正規ユーザであると判定する。一方、ゲーム装置30から送信されたレジストレーションコード及びパスワードがデータベース18に登録されていない場合、判定部101はゲーム装置30のユーザを非正規ユーザであるとみなす。
【0072】
なお、ゲーム装置30からレジストレーションコード及びパスワードが送信されてこなかった場合(すなわち、確認画面においてキャンセルボタン53が押下されたとの通知をゲームサーバ装置20が受け取った場合)にも、判定部101はゲーム装置30のユーザを非正規ユーザであるとみなす。
【0073】
広告出力制御部102及び広告出力部103について説明する。広告出力制御部102は、ゲーム装置30においてユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する。
【0074】
本実施形態の場合、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果と、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するかと、の対応関係を示すデータがゲームサーバ装置20の補助記憶部23に記憶される。このデータを用いて、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。そして、広告出力制御部102は、決定内容に従って広告の出力を制御するようにゲーム装置30に指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。
【0075】
指示情報を受信したゲーム装置30では、上記の決定内容に従って、広告を広告出力部103に出力させる。本実施形態の場合、表示部37及び音声出力部38が広告出力部103に相当する。
【0076】
ここで、広告出力制御部102が、ユーザが正規ユーザであるか否かに基づいて、サッカーゲームにおける広告の出力をどのように制御するかに関して、3つの具体例を説明する。
【0077】
(1)例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合に広告を出力させるか否かを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。具体的には、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合にゲーム装置30の広告出力部103に広告を出力させ、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合にゲーム装置30の広告出力部103に広告を出力させないように制御する。
【0078】
この場合、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に限って、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面に広告が表示されるようになる。一方、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合には、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、試合画面、及び試合結果画面に広告が表示されないようになる。また、試合開始前に広告画面が表示されないようになる。
【0079】
(2)また例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合における広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングを、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合よりも多くなるように制御する。
【0080】
(2−1)例えば、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に、広告出力制御部102は複数の画面(メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面)において広告を表示させる。一方、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に、広告出力制御部102は、上記の複数の画面のうちの一部の画面において広告を表示させるように制御する。例えば、広告出力制御部102は広告画面、試合画面、及び試合結果画面に広告を表示させ、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面に広告を表示させないように制御する。
【0081】
(2−2)または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合開始前に表示される広告画面の出力時間(表示時間)を長く設定する。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合の広告画面の出力時間をT1(例えば5秒間や0秒間等)に設定し、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合の広告画面の出力時間を、T1よりも長い時間であるT2(例えば10秒間)に設定する。
【0082】
(2−3)あるいは、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面における広告96の出力間隔(表示間隔)を短く設定する。または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面における広告96の出力時間(表示時間)を長く設定する。
【0083】
具体的には、例えば、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合、広告出力制御部102は試合画面における広告96の出力間隔をT3(例えば1分間)に設定し、広告96の出力時間をT4(例えば10秒間)に設定する。この場合の試合画面では、広告96がT3(例えば1分間)ごとに表示される。広告96はT4(例えば10秒間)にわたって表示された後、試合画面から消える。そして、広告96が試合画面から消えてからT3(例えば1分間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0084】
一方、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、広告出力制御部102は試合画面における広告96の出力間隔を、T3よりも短い時間であるT5(例えば30秒間)に設定し、広告96の出力時間を、T4よりも長い時間であるT6(例えば20秒間)に設定する。この場合の試合画面では、広告96がT5(例えば30秒間)ごとに表示され、広告96はT6(例えば20秒間)にわたって表示された後、試合画面から消える。そして、広告96が試合画面から消えてからT5(例えば30秒間)が経過すると、新たな広告96が試合画面に表示される。
【0085】
(3)また例えば、広告出力制御部102は、広告を画面に表示する場合における広告の表示位置又は大きさを、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する。
【0086】
具体的には、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に試合画面内の比較的目立つ位置に広告96を表示させ、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に試合画面内の比較的目立たない位置に広告96を表示させる。例えば、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、試合画面の中心に近い位置に広告96を表示させる。
【0087】
または、広告出力制御部102は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告を大きく表示させる。以上で、広告出力制御部102の動作の具体例に関する説明を終了する。
【0088】
ところで、一般的に、広告の出力回数、出力頻度、出力時間、又は出力タイミングが多くなるほど、広告主に対する課金も増えることになる。同様に、一般的に、広告が画面内の目立つ位置に表示されるほど、広告主に対する課金も増えることになる。また、広告が画面に大きく表示されるほど、広告主に対する課金も増えることになる。このため、本実施形態に係るゲームシステム10では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告主に対する課金が増えるように、広告の出力が制御されるようになっているということもできる。
【0089】
次に、ゲームシステム10で実行される処理について説明する。図12はゲームシステム10で実行される処理の一例を示す図である。図12に示す処理は、レジストレーションコードの確認画面(図7)で確認ボタン52又はキャンセルボタン53が押下された場合に実行される処理の一例を示している。図12に示す処理が実行されることによって、ゲーム装置30の制御部31が送信部100として機能するようになり、ゲームサーバ装置20の制御部21が判定部101及び広告出力制御部102として機能するようになる。
【0090】
確認画面で確認ボタン52が押下された場合、図12に示すように、ゲーム装置30の制御部31(送信部100)は、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する(S201)。なお、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、制御部31(送信部100)はその旨をゲームサーバ装置20に通知する。
【0091】
レジストレーションコード及びパスワードがゲームサーバ装置20で受信された場合、制御部21(判定部101)は、レジストレーションコード及びパスワードに基づいて、ゲーム装置30でサッカーゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する(S202)。具体的には、制御部21は、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されているか否かを判定する。
【0092】
レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されている場合、制御部21はユーザが正規ユーザであると判定する。一方、レジストレーションコード及びパスワードの組合せがレジストレーションコードテーブルに登録されていない場合、制御部21はユーザが非正規ユーザであると判定する。また、キャンセルボタン53が押下された旨の通知をゲームサーバ装置20が受け取った場合にも、制御部21(判定部101)はユーザが非正規ユーザであると判定する。
【0093】
その後、制御部21(広告出力制御部102)は、ゲーム装置30で実行されるサッカーゲームにおいて広告の出力をどのように制御するのかを、ステップS202における判定結果に基づいて決定する(S203)。そして、制御部21(広告出力制御部102)は、決定結果を示す指示情報(すなわち、サッカーゲームにおいて広告の出力をどのように制御するのかを指示するための指示情報)をゲーム装置30に送信する(S204)。なお、この場合、制御部21は、ステップS202における判定結果を示す判定結果情報を指示情報とともにゲーム装置30に送信するようにしてもよい。
【0094】
指示情報がゲーム装置30で受信された場合、制御部31は広告データの要求を示す情報を広告サーバ装置16に送信する(S205)。この情報を受信した広告サーバ装置16は広告データをデータベース14から取得し、取得した広告データをゲーム装置30に送信する(S206)。この広告データには複数種類の広告を出力するためのデータが含まれている。例えば、複数種類の広告画像データ(又は複数種類の広告音声データ)が含まれている。
【0095】
なお、広告データを取得するための処理(ステップS205,S206)を実行するタイミングは上記のタイミングに限られず、どのタイミングであってもよい。例えば、広告データを取得するための処理はステップS201の処理が実行される前に実行されるようにしてもよい。また例えば、広告データを取得するための処理は広告を画面に表示する場合に実行されるようにしてもよい。
【0096】
ゲーム装置30では、ステップS204で受信した指示情報と、ステップS206で受信した広告データとに基づいて広告の出力が実行される。
【0097】
例えば、指示情報に従って、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、試合画面、及び試合結果画面において広告が表示されたり、表示されなかったりする。また例えば、指示情報に従って、試合開始前に広告画面が表示されたり、表示されなかったりする。また例えば、指示情報に従って、広告画面の表示時間や、試合画面における広告96の表示間隔や表示時間が設定される。
【0098】
ここで、試合が行われている間にゲーム装置30で実行される処理についても説明しておく。図13は、試合が行われている間にゲーム装置30で所定時間(例えば1/60秒)ごとに繰り返し実行される処理の一例を示す。
【0099】
図13に示すように、ゲーム装置30の制御部31はユーザが行ったゲーム操作に関する操作データを取得する(S301)。そして、制御部31は、ステップS301で取得した操作データに基づいて、ゲーム装置30の主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを更新する(S302)。
【0100】
「ゲーム状況データ」はゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、サッカーゲームの場合、下記に示すような情報がゲーム状況データに含まれる。
・各キャラクタ79の状態情報(例えば、位置、姿勢、移動方向、又は移動速度等)
・ボール78の状態情報(例えば、位置、移動方向、又は移動速度等)
・ユーザの操作対象に設定されているキャラクタ79を示す情報
・ボール78を保持しているキャラクタ79を示す情報
・経過時間を示す情報
・両チームの得点を示す情報
【0101】
ステップS302では、例えば、ユーザの操作対象に設定されているキャラクタ79の状態が、ステップS301で取得した操作データに基づいて更新される。また、他のキャラクタ79の状態情報がAIに従って更新される。また例えば、いずれかのキャラクタ79によってボール78が蹴られた場合には、ボール78の移動方向や移動速度が更新され、さらに、それらの移動方向及び移動速度に基づいて、ボール78の位置が更新される。
【0102】
ステップS302が実行された後、制御部31はゲーム状況データに基づいて試合画面を更新する(S303)。すなわち、制御部31は、仮想カメラ80から見たゲーム空間70を表す画像をVRAM上に生成する。また、制御部31は、VRAM上に生成された画像上に、経過時間90、得点91、カーソル92、選手名93、レーダー94、及びゲージ95を描画する。さらに、制御部31は、図12のステップS204で受信された指示情報に基づいて、広告96を試合画面に表示すべきか否かを判定する。広告96を試合画面に表示すべきであると判定された場合、制御部31はVRAM上に生成された画像上に広告96を描画する。このようにしてVRAM上に生成された画像は試合画面として表示部37に表示される。以上で、図13に示す処理は終了する。
【0103】
以上説明したゲームシステム10では、ゲーム装置30でゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか又は非正規ユーザであるかに基づいて、ゲームにおける広告の出力を制御される。ゲームシステム10によれば、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0104】
ところで、ゲームシステム10では、広告を示す広告オブジェクトをゲーム空間70に配置することによって、広告を試合画面に表示するようにしてもよい。以下、広告オブジェクトをゲーム空間70に配置する場合について説明する。
【0105】
図14はこの場合のゲーム空間70の一例を示す。図14に示すゲーム空間70には、広告を示す広告オブジェクト(以下、単に「広告」と記載する。)81が一方のタッチライン73に沿って配置されている。この場合、広告81が仮想カメラ80の視野領域に含まれれば、広告81が試合画面に表示される。なお、図13では省略されているが、広告81は他方のタッチライン73に沿って配置されるようにしてもよい。また、広告81はゴールライン72に沿って配置されるようにしてもよい。
【0106】
この場合、広告出力制御部102は、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角を、ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御することによって、ゲーム装置30でユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御する。
【0107】
具体的には、ユーザが非正規ユーザである場合には広告81が試合画面に表示される時間、回数、又は頻度がユーザが正規ユーザである場合に比べて多くなるように、広告出力制御部102は仮想カメラ80を制御する。
【0108】
例えば、ユーザが正規ユーザである場合、図12のステップS204において、広告出力制御部102は、「ボール78(又はユーザが操作しているキャラクタ79:以下同様)が常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角をボール78の位置に基づいて制御するように指示するための指示情報」をゲーム装置30に送信する。
【0109】
一方、ユーザが非正規ユーザである場合、図12のステップS204において、広告出力制御部102は、「ボール78と広告81とが常に試合画面に表示されるように、仮想カメラ80の位置、視線方向、又は画角をボール78の位置と広告81の位置とに基づいて制御するように指示するための指示情報」をゲーム装置30に送信する。
【0110】
図15は、ユーザが非正規ユーザである場合の仮想カメラ80の制御の一例を説明するための図である。この場合、ボール78の位置を通り、かつ、ゴールライン72と平行な直線110が取得される。そして、この直線110と広告81との交点111が取得される。さらに、ボール78の位置と交点111との間の位置112(例えば中点)が取得される。
【0111】
そして、仮想カメラ80の注視点が上記の位置112となるように、仮想カメラ80の位置及び視線方向が設定される。さらに、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれるように、仮想カメラ80の位置及ぶ画角が制御される。
【0112】
例えば、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれるように、仮想カメラ80と上記の位置112(注視点)との間の距離L1が、ボール78と広告81(交点111)との間の距離L2に基づいて設定される。この場合、例えば、ボール78と広告81(交点111)との両方が仮想カメラ80の視野領域に含まれることになるような、距離L1及び距離L2の対応関係を示す情報があらかじめ補助記憶部33に記憶される。そして、距離L1がこの情報に基づいて設定される。
【0113】
ところで、一般的に、広告81の表示回数、表示頻度、又は表示時間が多くなるほど、広告主に対する課金も増えることになる。このため、上記に説明した例では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に比べて、広告主に対する課金が増えるように、仮想カメラ80が制御されるようになっているということもできる。
【0114】
なお、ゲームシステム10では、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、ユーザ同士の対戦が通信ネットワーク12を介して行われる。以下、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合について説明する。
【0115】
図16は、メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合のサッカーゲームの流れの一例を説明するための図である。メニュー画面において「ネットワーク対戦を行う」が選択された場合、図16に示すように、ゲーム装置30の制御部31はネットワーク対戦の要求を示す情報をゲームサーバ装置20に送信する(S401)。
【0116】
上記の情報がゲームサーバ装置20で受信された場合、ゲームサーバ装置20の制御部21は、対戦を実行するゲーム装置30の組合せ(すなわち、対戦を実行するユーザの組合せ)を決定する(S402)。すなわち、制御部21は、ネットワーク対戦を要求している他のゲーム装置30を対戦相手のゲーム装置30として決定する。
【0117】
その後、制御部21は対戦相手のゲーム装置30の情報をゲーム装置30に送信する(S403)。例えば、対戦相手のゲーム装置30と通信ネットワーク12を介してデータを送受信するために必要な情報(例えばIPアドレス等)がゲーム装置30に送信される。対戦相手のゲーム装置30の情報がゲーム装置30で受信された後、対戦を実行するゲーム装置30の間で通信ネットワーク12を介してデータが送受信される。
【0118】
対戦を実行する両方のゲーム装置30において対戦相手のゲーム装置30の情報が受信された場合、両方のゲーム装置30ではチーム選択画面が表示される(S404)。両方のゲーム装置30においてチームの選択が完了すると、両方のゲーム装置30において戦術設定画面が表示される(S405)。両方のゲーム装置30において戦術の設定が完了すると、試合画面が表示され(S406)、試合が開始される。そして、試合が終了した場合には試合結果画面が表示される(S407)。
【0119】
ところで、通信ネットワーク12を介して試合が行われる場合、ゲーム状況データを両方のゲーム装置30の間で共通化する必要がある。ゲーム状況データを両方のゲーム装置30の間で共通化するための方法の一例について説明する。なお、ここでは、ユーザAとユーザBとが通信ネットワーク12を介して対戦すると仮定して説明する。また以下では、ユーザAのゲーム装置30を「ゲーム装置A」と記載し、ユーザBのゲーム装置30の「ゲーム装置B」と記載する。
【0120】
本実施形態の場合、ゲーム装置A,Bのいずれかがサーバの役割を担うことによって、ゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データが共通化される。ここでは、ゲーム装置Aがゲームサーバの役割を担うと仮定して説明する。この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがゲーム装置Aの主記憶部32に記憶され、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置Bの主記憶部32に記憶される。
【0121】
図17は、複数のゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データを共通化するための処理の一例を示す図である。図17に示す処理はユーザA,Bの試合中において(すなわち、図16のステップS406において)実行される。
【0122】
図17に示すように、ゲーム装置Aがサーバの役割を担っている場合、ゲーム装置Bは、ユーザBが行ったゲーム操作に関する操作データを取得し(S501)、その操作データをゲーム装置Aに送信する(S502)。
【0123】
一方、ゲーム装置Aは、ユーザAが行ったゲーム操作に関する操作データを取得し(S503)、ゲーム装置Aの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを、ステップS503で取得した操作データ(ユーザAが行ったゲーム操作)と、ゲーム装置Bから受信した操作データ(ユーザBが行ったゲーム操作)と、に基づいて更新する(S504)。
【0124】
その後、ゲーム装置Aは、ゲーム状況データの更新内容をゲーム装置Bに伝えるための更新データをゲーム装置Bに送信する(S505)。ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データを、ゲーム装置Aから受信した更新データに基づいて更新する(S506)。そして、ゲーム装置Bでは、ゲーム装置Bの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データに基づいて試合画面が更新される(S508)。また同様に、ゲーム装置Aでは、ゲーム装置Aの主記憶部32に記憶されるゲーム状況データに基づいて試合画面が更新される(S507)。
【0125】
以上のようにして、ゲーム装置A,Bの間でゲーム状況データが共通化され、ゲームの現在の状況を示す試合画面がゲーム装置A,Bの両方において表示される。
【0126】
なお以上では、ゲーム装置A,Bのいずれかがサーバの役割を担う場合について説明したが、ゲーム装置A,Bとは別のサーバコンピュータがサーバの役割を担うようにしてもよい。例えば、ゲームサーバ装置20、又はゲームサーバ装置20とは別のサーバコンピュータがサーバの役割を担うようにしてもよい。なお、この場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A,B間でゲーム状況データが共通化される。
【0127】
すなわち、この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがサーバの記憶部に記憶される。また、そのゲーム状況データの複製がゲーム装置A,Bの主記憶部32にそれぞれ記憶される。
【0128】
また、この場合、ゲーム装置A,Bは、それぞれ、操作データをサーバに送信する。サーバは、ゲーム装置A,Bから受信した操作データに基づいて、サーバに記憶されるゲーム状況データを更新し、ゲーム状況データの更新内容を伝えるための更新データをゲーム装置A,Bに送信する。そして、ゲーム装置Aは、サーバから受信した更新データに基づいて、ゲーム装置Aに記憶されるゲーム状況データを更新し、更新後のゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示する。ゲーム装置Bについても同様である。
【0129】
なお、ゲーム装置A,Bが操作データを相互に送信し合うようにしてもよい。この場合、ゲーム装置A,Bのいずれかにサーバの役割を担わせる必要や、サーバの役割を担うためのサーバコンピュータを用意する必要がなくなる。この場合、下記に説明するようにして、ゲーム装置A,Bでゲーム状況データが共通化される。
【0130】
すなわち、この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データが、それぞれ、ゲーム装置A,Bの主記憶部32に記憶される。また、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aで行われたゲーム操作に関する操作データをゲーム装置Bに送信する。同様に、ゲーム装置Bは、ゲーム装置Bで行われたゲーム操作に関する操作データをゲーム装置Aに送信する。
【0131】
そして、ゲーム装置Aは、ゲーム装置Aで行われたゲーム操作に関する操作データと、ゲーム装置Bから受信した操作データと、に基づいて、ゲーム装置Aに記憶されるゲーム状況データを更新し、更新されたゲーム状況データに基づいて、ゲーム装置Aの表示部37にゲーム画面を表示させる。ゲーム装置Bについても同様である。
【0132】
ところで、正規ユーザと非正規ユーザとが通信ネットワーク12を介して対戦する場合、広告出力制御部102は、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面に比べて試合画面の表示内容が広告96によって制限されるように、広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0133】
すなわち、広告出力制御部102は、非正規ユーザのゲーム装置30では試合画面に表示される情報又は画像に重ねて広告96が表示されるように、広告96の表示位置を制御するようにしてもよい。例えば、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では経過時間90、得点91、選手名93、レーダー94、及びゲージ95の少なくとも一つの上に重ねて広告96が表示されるようにしてもよい。あるいは、非正規ユーザのゲーム装置30で表示される試合画面では、ボール78又は非正規ユーザが操作するキャラクタ79自体又はそれらの付近の領域に重ねて広告96が表示されるようにしてもよい。この場合、広告96の表示位置がボール78又は非正規ユーザが操作するキャラクタ79の表示位置に基づいて設定されることになる。
【0134】
上記のようなことを実現する場合、例えば下記に説明するような処理がゲームシステム10で実行される。
【0135】
例えば、図16のステップS401においてネットワーク対戦をゲームサーバ装置20に要求する場合に、ゲーム装置30の制御部31は、図12のステップS204においてゲームサーバ装置20から受信した指示情報(又は判定結果情報)もゲームサーバ装置20に送信する。
【0136】
また、図16のステップS402において、対戦を実行するゲーム装置30の組合せが決定された場合、ゲームサーバ装置20の制御部21は、両方のゲーム装置30の指示情報(又は判定結果情報)を比較することによって、対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であるか否かを判定する。例えば、一方のゲーム装置30から受信した指示情報が正規ユーザに対応する指示情報であり、他方のゲーム装置30から受信した指示情報が非正規ユーザに対応する指示情報である場合、制御部21は対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定する。また例えば、一方のゲーム装置30から受信した判定結果情報が正規ユーザと判定されたことを示し、他方のゲーム装置30から受信した判定結果情報が非正規ユーザと判定されたことを示す場合、制御部21は対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定される。
【0137】
対戦が正規ユーザと非正規ユーザとの対戦であると判定された場合、図16のステップS403において、非正規ユーザのゲーム装置30に対戦相手のゲーム装置30の情報を送信する際に、制御部21は、試合画面の表示内容が隠れるようにして広告96を表示するよう指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。
【0138】
そして、この指示情報を受信したゲーム装置30では、試合画面が更新される場合(図17のステップS507又はS508)に、この指示情報に従って、広告96が試合画面の表示内容を隠すように表示される。
【0139】
上記のようにすれば、ネットワーク対戦ゲームにおける広告出力を、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ行うことが可能になる。
【0140】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るゲームシステムについて説明する。基本的に、第2実施形態に係るゲームシステムは第1実施形態と同様の構成を有する。
【0141】
図18は、第2実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。第2実施形態に係るゲームシステム10は出力状況取得部104を含む点で第1実施形態(図11)とは異なる。また、第2実施形態では、送信部100及び広告出力制御部102の機能が第1実施形態と異なる。このため、以下では、送信部100、出力状況取得部104、及び広告出力制御部102の機能について説明する。
【0142】
第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合とゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合とで広告が出力される画面が異なる。第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合に、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合には広告が表示されない画面においても広告が出力されるようになっている。
【0143】
なお以下では、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザである場合に、原則として、試合画面及び試合結果画面で広告が出力されると仮定する。
【0144】
一方、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合には、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、広告画面、試合画面、及び試合結果画面で広告が出力されると仮定する。
【0145】
まず、送信部100について説明する。第2実施形態では、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、該ゲーム装置30で実行されるゲームにおいて行われた広告の出力状況に関する出力状況情報が取得される。そして、送信部100は出力状況情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0146】
例えば、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザである場合、ユーザが正規ユーザである場合には広告が出力されない場面において広告が出力された回数がカウントされる。言い換えれば、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された回数がカウントされる。すなわち、メニュー画面、チーム選択画面、戦術設定画面、及び広告画面において広告が出力された回数がカウントされる。そして、送信部100は、カウントされた出力回数に関する出力回数情報をゲームサーバ装置20に送信する。
【0147】
出力状況取得部104について説明する。出力状況取得部104は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する。本実施形態の場合、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から送信された出力状況情報を取得する。
【0148】
例えば、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から送信された出力回数情報を取得する。また、出力状況取得部104は、非正規ユーザのゲーム装置30の各々から受信された出力回数情報が示す出力回数の累計をデータベース18に記憶させる。図19は、データベース18に記憶される累計出力回数データの一例を示す。ゲーム装置30から送信された出力回数情報がゲームサーバ装置20で受信された場合、出力状況取得部104は、受信された出力回数情報が示す出力回数を、累計出力回数データが示す数値に加える。
【0149】
広告出力制御部102について説明する。広告出力制御部102は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力状況に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御する。例えば、広告出力制御部102は、非正規ユーザがゲームをプレイした場合に行われた広告の出力回数に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数を減少させる。
【0150】
本実施形態の場合、広告出力制御部102は、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された回数に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力回数を減少させる。
【0151】
本実施形態の場合、図12のステップS203及びS204では下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS202においてユーザが正規ユーザであると判定された場合、ステップS203において、制御部21(広告出力制御部102)は、累計出力回数データが示す累計出力回数が所定回数(例えば10回)よりも多いか否かを判定する。そして、累計出力回数が所定回数よりも多いと判定された場合、ステップS204において、制御部21(広告出力制御部102)は、広告の出力を所定回数分だけ省略するように指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。なお、この場合、累計出力回数データが示す累計出力回数が所定回数だけ減少される。
【0152】
上記の指示情報を受信したゲーム装置30では広告の出力が所定回数分だけ省略される。具体的には、この場合、上記の所定回数が省略可能回数として記憶される。そして、例えば、試合画面が表示されている間において下記に説明するような処理が実行される。
【0153】
すなわち、試合画面が表示されている間において広告96を試合画面に出力すべきタイミングが到来した場合、省略可能回数が1回以上であるか否かが判定される。省略可能回数が1回以上である場合、制御部31は広告96を試合画面に表示することなく、省略可能回数を1減少させる。一方、省略可能回数が1回以上でない場合、制御部31は広告96を試合画面に表示させる。
【0154】
このようにすれば、非正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力回数を増やした分だけ、正規ユーザがゲームがプレイする場合の広告の出力回数を減らすことが可能になる。このようにしても、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0155】
なお以上では、非正規ユーザのゲーム装置30において、メニュー画面、チーム選択画面、広告画面、及び戦術設定画面において広告が出力された回数がカウントされるようにしたが、これらの画面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。すなわち、ユーザが正規ユーザである場合には広告が出力されない場面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。言い換えれば、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された時間がカウントされるようにしてもよい。
【0156】
この場合、送信部100は、カウントされた出力時間に関する出力時間情報をゲームサーバ装置20に送信する。またこの場合、データベース18には、図19に示す累計出力回数データの代わりに、累計出力時間データが記憶される。
【0157】
さらにこの場合、広告出力制御部102は、ユーザが非正規ユーザである場合に限って広告が出力される場面において広告が出力された時間に基づいて、正規ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力時間を減少させる。
【0158】
この場合、図12のステップS203及びS204では下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS202においてユーザが正規ユーザであると判定された場合、ステップS203において、制御部21(広告出力制御部102)は、累計出力時間データが示す累計出力時間が所定時間(例えば1分間)よりも多いか否かを判定する。そして、累計出力時間が所定時間よりも多いと判定された場合、ステップS204において、制御部21(広告出力制御部102)は、広告の出力を所定時間だけ省略するように指示するための指示情報をゲーム装置30に送信する。なお、この場合、累計出力時間データが示す累計出力時間が所定時間だけ減少される。そして、上記の指示情報を受信したゲーム装置30では広告の出力が所定時間(例えば60秒)だけ省略される。
【0159】
このようにすれば、非正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力時間を増やした分だけ、正規ユーザがゲームをプレイする場合の広告の出力時間を減らすことが可能になる。このようにしても、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りつつ、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0160】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係るゲームシステムについて説明する。基本的に、第3実施形態に係るゲームシステムは第1実施形態と同様の構成を有する。
【0161】
図20は、第3実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。第3実施形態に係るゲームシステム10は、広告出力制御部102がゲーム装置30で実現される点で第1実施形態(図11)とは異なる。なお、広告出力制御部102の機能は基本的に第1実施形態と同様である。
【0162】
図21は、第3実施形態に係るゲームシステム10で実行される処理の一例を示す図である。図21は、図12と同様、レジストレーションコードの確認画面(図7)で確認ボタン52又はキャンセルボタン53が押下された場合に実行される処理の一例を示している。
【0163】
確認画面で確認ボタン52が押下された場合、図21に示すように、ゲーム装置30の制御部31(送信部100)は、入力欄50,51に入力されたレジストレーションコード及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信する(S601)。なお、確認画面でキャンセルボタン53が押下された場合、制御部31(送信部100)はその旨をゲームサーバ装置20に通知する。
【0164】
その後、ゲームサーバ装置20の制御部21(判定部101)は、ゲーム装置30でサッカーゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する(S602)。このステップS602の処理は図12のステップS202の処理と同様である。
【0165】
その後、制御部21は、ステップS602における判定結果を示す判定結果情報をゲーム装置30に送信する(S603)。判定結果情報がゲーム装置30で受信された場合、制御部31は、広告データの要求を示す情報を広告サーバ装置16に送信する(S604)。この情報を受信した広告サーバ装置16は広告データをデータベース14から読み出し、広告データをゲーム装置30に送信する(S605)。なお、第1実施形態と同様、広告データを取得するための処理(ステップS604,S605)を実行するタイミングは上記のタイミングに限られず、どのタイミングであってもよい。
【0166】
第3実施形態におけるゲーム装置30の制御部31(広告出力制御部102)は、ステップS603で受信された判定結果情報に基づいて、サッカーゲームにおける広告の出力を制御する。この機能は第1実施形態と同様である。
【0167】
例えば、メニュー画面を表示する場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示するか否かを判定結果情報に基づいて決定する。例えば、ユーザが正規ユーザであることを判定結果情報が示す場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示させない。一方、ユーザが非正規ユーザであることを判定結果情報が示す場合、制御部31(広告出力制御部102)はメニュー画面に広告60を表示させる。
【0168】
第3実施形態に係るゲームシステム10によっても、第1実施形態と同様、正規ユーザと非正規ユーザとの間の差別化を図りながら、ゲームにおける広告出力を行うことが可能になる。
【0169】
なお、レジストレーションコード及びパスワードのデータベース18への登録が完了した時点でその旨を示すデータがゲーム装置30の補助記憶部33に保存されるようにしてもよい。この場合、レジストレーションコード及びパスワードの登録が正常に完了したということはユーザが正規ユーザであると判定されたことになるため、補助記憶部33に保存された上記のデータは、ユーザが正規ユーザであることを示す判定結果情報と同様の役割を果たすことになる。このため、この場合、制御部31(広告出力制御部102)は、補助記憶部33に記憶される上記のデータに基づいて、広告の出力を制御するようにしてもよい。
【0170】
また、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、第3実施形態における広告出力制御部102は、第2実施形態における広告出力制御部102が有する機能を有するようにしてもよい。
【0171】
また、図21のステップS601において、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合、すなわち、ゲーム装置30からゲームサーバ装置20にレジストレーションコード等を送信できない場合、ゲーム装置30の制御部31は、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザであるとみなすようにしてもよい。ここで、「ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合」とは、ゲーム装置30の状態が通信可能な状態になっていない場合(例えば、ゲーム装置30にLANケーブルが接続されていない場合等)や、通信ネットワーク12の状態が通信可能な状態になっていない場合(例えば、通信機器の電源が切断されている場合等)である。
【0172】
なお、ゲームシステム10は第1実施形態(図11)と第3実施形態(図20)とを組み合わせたような構成を有するようにしてもよい。すなわち、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっている場合には、ゲームサーバ装置20の判定部101による判定と、ゲームサーバ装置20の広告出力制御部102による制御とが行われるようにしてもよい。一方、ゲーム装置30とゲームサーバ装置20との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合には、ゲーム装置30のユーザが非正規ユーザであるとみなして、ゲーム装置30の広告出力制御部102による制御が行われるようにしてもよい。
【0173】
ところで、ゲーム装置30と広告サーバ装置16との間のデータ通信が可能な状態になっていない場合には、ゲーム装置30の補助記憶部33又は光ディスクに予め記憶された広告データに基づいて、ゲーム装置30において広告が出力されるようにすればよい。
【0174】
なお、本発明は以上に説明した第1実施形態〜第3実施形態に限定されるものではない。
【0175】
(A)例えば、データベース18では、図22に示すように、ユーザを識別するための識別情報であるユーザIDに対応づけてレジストレーションコードが記憶されるようにしてもよい。
【0176】
この場合、確認画面(図7)の入力欄50はユーザIDを入力するための欄としてもよい。また、図12のステップ201又は図21のステップS601において、ゲーム装置30の制御部31は、入力欄50,51に入力されたユーザID及びパスワードをゲームサーバ装置20に送信するようにしてもよい。
【0177】
またこの場合、図12のステップS202又は図21のステップS602において、ゲームサーバ装置20の制御部21は、ゲーム装置30で実行されるサッカーゲームのレジストレーションコードが、ゲーム装置30から送信されたユーザID及びパスワードに関連づけて登録されているか否かを判定するようにすればよい。そして、サッカーゲームのレジストレーションコードがユーザID及びパスワードに関連づけて登録されている場合、制御部21はゲーム装置30のユーザが正規ユーザであると判定するようにすればよい。
【0178】
(B)また以上では、広告が画面に表示される場合について主に説明したが、広告のための音声が音声出力部38から出力されるようにしてもよい。
【0179】
(C)また以上では、ユーザが正規ユーザであるか否かを判定する方法として、レジストレーションコードを用いる方法について説明したが、ユーザが正規ユーザであるか否かを判定する方法はこの方法に限れられない。どのような方法を用いるようにしてもよい。
【0180】
例えば、ゲーム装置30に記憶されたキャラクタデータ又はキャラクタグループデータが改ざんされているか否かを判定することによって、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザであるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、サッカーゲームの場合、ゲーム装置30に記憶された選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かを判定することによって、ゲーム装置30のユーザが正規ユーザであるか否かを判定するようにしてもよい。
【0181】
この場合、例えば、ゲーム装置30に記憶された選手データ又はチームデータがゲームサーバ装置20に送信され、ゲームサーバ装置20において、選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かが判定される。例えば、選手データ又はチームデータが改ざんされているか否かの判定は、選手又はチームの所定のパラメータが基準範囲(例えば、パラメータが通常とり得る値の範囲)以外であるか否かを判定することによって判定される。そして、選手データ又はチームデータを改ざんしていないユーザが正規ユーザであるとみなされ、選手データ又はチームデータを改ざんしているユーザが非正規ユーザ(不正ユーザ)であるとみなされることになる。
【0182】
(D)また当然のことながら、ゲームシステム10(ゲーム装置30)で実行されるゲームはサッカーゲームに限られない。サッカーゲーム以外のゲームがゲームシステム10(ゲーム装置30)で実行されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0183】
10 ゲームシステム、12 通信ネットワーク、14,18 データベース、16 広告サーバ装置、20 ゲームサーバ装置、21,31 制御部、22,32 主記憶部、23,33 補助記憶部、24,34 光ディスクドライブ部、25,35 通信インタフェース、36 操作部、37 表示部、38 音声出力部、30 ゲーム装置、40,41,50,51 入力欄、42 登録ボタン、52 確認ボタン、53 キャンセルボタン、60 広告、70 ゲーム空間、71 フィールド、72 ゴールライン、73 タッチライン、74 ハーフウェーライン、75 センターサークル、76 ピッチ、77 ゴール、78 ボール、79,79a,79b,79c,79d キャラクタ、80 仮想カメラ、81 広告、90 経過時間、91 得点、92 カーソル、93 選手名、94 レーダー、95 ゲージ、96 広告、100 送信部、101 判定部、102 広告出力制御部、103 広告出力部、104 出力状況取得部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム装置の各々は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信手段を含み、
前記サーバ装置は、前記ゲーム装置から送信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は、前記広告の出力回数と、前記広告の出力頻度と、前記広告の出力時間と、前記広告の出力タイミングと、前記広告を画面に表示する場合における前記広告の表示位置又は大きさと、のうちの少なくとも一つを、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記サーバ装置は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する出力状況取得手段をさらに含み、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力を、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力状況情報は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に関する情報であり、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に基づいて、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力回数又は出力時間を減少させる、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームシステムでは、複数のゲーム装置に係る複数のユーザが対戦するゲームが実行され、
正規ユーザであると判定されたユーザと、正規ユーザでないと判定されたユーザと、が対戦する場合、前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面に比べて、正規ユーザでないと判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面の表示内容が前記広告によって制限されるように、前記広告の出力を制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム装置は、前記広告に対応する広告オブジェクトが配置された仮想3次元空間を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を表示することによって、前記広告を前記ゲーム画面に表示し、
前記広告出力制御手段は、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、前記仮想カメラを制御することによって、該ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御し、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイする場合には、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合に比べて、前記広告オブジェクトが前記ゲーム画面に表示される回数、頻度、又は時間が多くなるように、前記仮想カメラを制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は前記サーバ装置に含まれ、
前記広告出力制御手段は、
前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するのかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する手段と、
前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御すべきかを前記ゲーム装置に指示するための指示情報を前記ゲーム装置に送信する手段と、を含み、
前記ゲーム装置は、該ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合において、前記指示情報に基づいて前記広告を出力手段に出力させる手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は前記ゲーム装置に含まれ、
前記サーバ装置は、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報を前記ゲーム装置に送信する手段を含む、
前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、前記判定結果情報に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
サーバ装置とゲーム装置とを含むゲームシステムの制御方法において、
前記サーバ装置が、ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を前記ゲーム装置から受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記ゲーム装置から受信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定ステップと、
前記サーバ装置又は前記ゲーム装置が、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項10】
ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するための広告出力制御装置において、
前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段と、
前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段と、
を含むことを特徴とする広告出力制御装置。
【請求項11】
ゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段、及び、
前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
サーバ装置と複数のゲーム装置とを含むゲームシステムにおいて、
前記複数のゲーム装置の各々は、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を送信する送信手段を含み、
前記サーバ装置は、前記ゲーム装置から送信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定手段を含み、
前記ゲームシステムは、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は、前記広告の出力回数と、前記広告の出力頻度と、前記広告の出力時間と、前記広告の出力タイミングと、前記広告を画面に表示する場合における前記広告の表示位置又は大きさと、のうちの少なくとも一つを、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記サーバ装置は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に関する出力状況情報を取得する出力状況取得手段をさらに含み、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力を、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力状況に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力状況情報は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に関する情報であり、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイした場合に行われた前記広告の出力回数又は出力時間に基づいて、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合における前記広告の出力回数又は出力時間を減少させる、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームシステムでは、複数のゲーム装置に係る複数のユーザが対戦するゲームが実行され、
正規ユーザであると判定されたユーザと、正規ユーザでないと判定されたユーザと、が対戦する場合、前記広告出力制御手段は、正規ユーザであると判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面に比べて、正規ユーザでないと判定されたユーザのゲーム装置で表示されるゲーム画面の表示内容が前記広告によって制限されるように、前記広告の出力を制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム装置は、前記広告に対応する広告オブジェクトが配置された仮想3次元空間を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を表示することによって、前記広告を前記ゲーム画面に表示し、
前記広告出力制御手段は、前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、前記仮想カメラを制御することによって、該ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御し、
前記広告出力制御手段は、正規ユーザでないと判定されたユーザがゲームをプレイする場合には、正規ユーザであると判定されたユーザがゲームをプレイする場合に比べて、前記広告オブジェクトが前記ゲーム画面に表示される回数、頻度、又は時間が多くなるように、前記仮想カメラを制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は前記サーバ装置に含まれ、
前記広告出力制御手段は、
前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御するのかを、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて決定する手段と、
前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力をどのように制御すべきかを前記ゲーム装置に指示するための指示情報を前記ゲーム装置に送信する手段と、を含み、
前記ゲーム装置は、該ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合において、前記指示情報に基づいて前記広告を出力手段に出力させる手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記広告出力制御手段は前記ゲーム装置に含まれ、
前記サーバ装置は、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報を前記ゲーム装置に送信する手段を含む、
前記広告出力制御手段は、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、前記判定結果情報に基づいて制御する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
サーバ装置とゲーム装置とを含むゲームシステムの制御方法において、
前記サーバ装置が、ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定するための情報を前記ゲーム装置から受信するステップと、
前記サーバ装置が、前記ゲーム装置から受信された前記情報に基づいて、該ゲーム装置においてゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かを判定する判定ステップと、
前記サーバ装置又は前記ゲーム装置が、前記ゲーム装置において前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項10】
ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を制御するための広告出力制御装置において、
前記ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段と、
前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段と、
を含むことを特徴とする広告出力制御装置。
【請求項11】
ゲームをプレイするユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果を取得する手段、及び、
前記ユーザがゲームをプレイする場合における広告の出力を、該ユーザが正規ユーザであるか否かの判定結果に基づいて制御する広告出力制御手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2012−205750(P2012−205750A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73696(P2011−73696)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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