ゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバ
【課題】プレイヤが所有する合計点数を増減する方法が新しいゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバを提供する。
【解決手段】ゲームシステム1は、プレイヤA,Bの合計点数を記憶する合計点数記憶部64と、複数のプレイヤA,Bが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御部31Aと、対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する操作部13Aと、プレイ進行制御部31Aが進行するプレイの結果に応じて、獲得点数を判定する獲得点数判定部32Aと、操作部13Aに入力された獲得点数倍率と、獲得点数判定部32Aが判定した獲得点数との積算値を、合計点数記憶部64のプレイヤA,Bの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、合計点数記憶部64のプレイヤA,Bの合計点数を新たな合計点数に更新する合計点数管理部73とを備える。
【解決手段】ゲームシステム1は、プレイヤA,Bの合計点数を記憶する合計点数記憶部64と、複数のプレイヤA,Bが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御部31Aと、対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する操作部13Aと、プレイ進行制御部31Aが進行するプレイの結果に応じて、獲得点数を判定する獲得点数判定部32Aと、操作部13Aに入力された獲得点数倍率と、獲得点数判定部32Aが判定した獲得点数との積算値を、合計点数記憶部64のプレイヤA,Bの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、合計点数記憶部64のプレイヤA,Bの合計点数を新たな合計点数に更新する合計点数管理部73とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対戦ゲームの結果に応じて、プレイヤの合計点数を増減するゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のプレイヤが対戦プレイを行い、プレイヤが所有するポイント(合計点数)を、プレイ結果に応じて増減させて、ポイントに基づいてプレイヤをランキング付けするゲーム装置があった(例えば特許文献1)。
しかし、従来のゲーム装置は、ポイントを増減する方法が単純であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−190203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、プレイヤが所有する合計点数を増減する方法が新しいゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前述した課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0006】
第1の発明は、プレイヤ(A)の合計点数を記憶する合計点数記憶手段(64)と、複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御手段(31A)と、対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する倍率入力手段(13A)と、前記プレイ進行制御手段が進行するプレイの結果に応じて、前記獲得点数を判定する獲得点数判定手段(32A)と、前記倍率入力手段に入力された前記獲得点数倍率と、前記獲得点数判定手段が判定した前記獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段(73)と、を備えるゲームシステムである。
第2の発明は、第1の発明のゲームシステムにおいて、前記対戦プレイのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶するプレイ履歴情報記憶手段(65)と、前記倍率入力手段(13A)への入力前に、前記プレイ履歴情報記憶手段に記憶され各プレイヤ(A又はB)が対戦するプレイヤである対戦プレイヤ(B又はA)の前記プレイ履歴情報を、前記各プレイヤに報知するプレイ履歴情報報知手段(14A)とを備えること、を特徴とするゲームシステムである。
第3の発明は、第2の発明のゲームシステムにおいて、プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量(63a)を算出するプレイ技量算出手段(74)を備え、前記プレイ履歴情報記憶手段(65)は、前記プレイ履歴情報として、前記プレイ技量算出手段が算出した前記プレイ技量を記憶すること、を特徴とするゲームシステムである。
第4の発明は、第3の発明のゲームシステムにおいて、前記各プレイヤ(A又はB)のプレイ技量と前記対戦プレイヤ(B又はA)のプレイ技量とを比較して、前記各プレイヤが前記対戦プレイヤよりもプレイ技量が低いと判断した場合に、前記各プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値を、前記対戦プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値よりも大きく設定する倍率設定手段(72)を備えること、を特徴とするゲームシステムである。
第5の発明は、第2から第4までのいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記プレイ進行制御手段(231A)は、前記各プレイヤ(A)及び前記各プレイヤの仲間のプレイヤ(B〜E)が形成するチーム(α)と、複数の前記対戦プレイヤ(F〜J)が形成するチームである対戦チーム(β)との対戦プレイを進行し、前記プレイ履歴情報報知手段(214A)は、前記仲間のプレイヤのプレイ履歴情報と、前記複数の前記対戦プレイヤのプレイ履歴情報とを、前記各プレイヤに報知すること、を特徴とするゲームシステムである。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記獲得点数判定手段(32A)は、プレイヤのプレイ内容に応じて、前記獲得点数を算出すること、を特徴とするゲームシステムである。
【0007】
第7の発明は、複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行する複数のゲーム機(10A,10B)との間を、通信網(2)を介して接続されたゲームサーバ(50)で実行するゲームプログラムであって、前記ゲームサーバを、プレイヤ(A)の合計点数を記憶する合計点数記憶手段(64)と、前記対戦プレイ開始前に、プレイヤが入力しその対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を、前記ゲーム機から受け付ける倍率受け付け手段(72)と、前記倍率受け付け手段が受け付けた前記獲得点数倍率と、前記対戦プレイのプレイ結果に応じて判定された獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段(73)と、して機能させるためのゲームプログラムである。
【0008】
第8の発明は、第7の発明のゲームプログラム(61)を記憶する記憶手段(60)と、前記記憶手段の前記ゲームプログラムを実行する制御手段(50)と、を備えるゲームサーバである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、プレイヤが入力した獲得点数倍率と獲得点数との積算値を、プレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を求めるので、プレイ結果に応じた獲得点数に基づいて合計点数に増減される数値を、プレイ前にプレイヤ自らが決定できるシステムを提供することができる。
(2)本発明は、獲得点数倍率の入力前に、各プレイヤが対戦する対戦プレイヤのプレイ履歴情報を、各プレイヤに報知するので、各プレイヤは、対戦プレイヤのプレイ履歴情報を参考に、獲得点数倍率を決めることができる。
【0010】
(3)本発明は、プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量を算出するので、各プレイヤは、対戦プレイヤのプレイ技量を参考に、獲得点数倍率を決めることができる。
(4)本発明は、各プレイヤのプレイ技量が対戦プレイヤのプレイ技量よりも低い場合に、各プレイヤが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、対戦プレイヤの獲得点数倍率よりも大きく設定するので、各プレイヤは、自分よりもプレイ技量が高い対戦プレイヤとマッチングすれば高い獲得点数倍率を入力することができ、その対戦プレイに勝てば大幅な合計点数アップをすることができる。これによって、本発明は、各プレイヤに対して、プレイ技量が高い対戦プレイヤとの対戦プレイのプレイ意欲を向上させることができる。また、各プレイヤが自分より弱いプレイヤを選んで対戦して、合計点数を上げていくという行為を防止することができる。
【0011】
(5)本発明は、各プレイヤ及び各プレイヤの仲間のチームと、対戦チームとの対戦プレイを進行し、仲間のプレイヤのプレイ技量と、複数の対戦プレイヤのプレイ技量とを、各プレイヤに報知するので、各プレイヤは、仲間のプレイヤ及び対戦プレイヤのプレイ技量とを参照し、どちらのチームが勝つか等を予測して、獲得点数倍率を決めることができる。
(6)本発明は、プレイ内容に応じて、獲得点数を算出するので、例えばプレイ内容の良し悪しに応じて獲得点数を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施形態のゲームシステム1のブロック図である。
【図2】第1実施形態のゲーム機10Aの斜視図である。
【図3】第1実施形態の獲得点数倍率テーブル63を示す図である。
【図4】第1実施形態のゲームシステム1の動作を示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態の倍率入力画面80と、プレイ画面81とを示す図である。
【図6】第1実施形態の獲得点数倍率と獲得点数との積算値と、合計点数の推移とを示す図である。
【図7】第1実施形態のゲーム機10Aのプレイ終了画面82を示す図である。
【図8】第2実施形態のゲームシステム201のブロック図である。
【図9】第2実施形態の獲得点数倍率テーブル263、チームのレベルを求める式を示す図である。
【図10】第2実施形態のゲームシステム201の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態の倍率入力画面280を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のゲームシステム1のブロック図である。
図2は、第1実施形態のゲーム機10Aの斜視図である。
図3は、第1実施形態の獲得点数倍率テーブル63を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、ゲーム機10A,10Bと、サーバ50とを備えている。
ゲームシステム1は、プレイヤが対戦プレイをする毎に獲得点数が増減され、プレイヤが合計点数を徐々に増やして楽しむものである。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機10A,10Bと、サーバ50とは、それぞれ記憶部20A,20B,60、制御部30A,30B,50等を備えた情報処理装置であり、それぞれ本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0014】
ゲーム機10A,10B及びサーバ50は、インターネット等の通信網2を介して接続されており、相互に情報伝達が可能である。なお、図1には、ゲーム機10A,10Bのみがサーバ50に接続された構成を示すが、実際には複数のゲーム機が接続されており、それぞれサーバ50、ゲーム機間で処理が行われる。また、対戦ゲームの種類は、プレイヤ同士が対戦して勝敗が決まるものであればよく、例えば、サッカーゲーム、野球ゲーム、格闘ゲーム、ダーツゲーム、チェス、将棋、囲碁等でよい。
【0015】
ゲーム機10A,10Bは、同様な構成であり、以下、主にゲーム機10Aについて説明する。なお、以下の説明及び図面において、ゲーム機10A,10Bの同様の機能を果たす部分には、同一の番号を付し、また、ゲーム機10Aのものは、末尾に「A」、ゲーム機10Bのものは、末尾に「B」を付す。また、ゲーム機10AでプレイするプレイヤをプレイヤAとし、ゲーム機10BでプレイするプレイヤをプレイヤBとする。
【0016】
ゲーム機10Aは、図2に示すように、ゲームセンタ等の遊技施設等に設置される業務用のゲーム機であるが、これに限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の通信端末を利用するものでもよい。
図1に示すように、ゲーム機10Aは、コイン投入部11Aと、IDカードリーダ12Aと、操作部13A(倍率入力手段)と、表示部14A(プレイ履歴情報報知手段)と、スピーカ15Aと、ゲーム機記憶部20Aと、ゲーム機制御部30Aとを備えている。
【0017】
図2に示すように、コイン投入部11Aは、プレイヤAがプレイをするためにコインCを投入するための投入口である。コイン投入部11Aの内部には、投入されたコインCを検出する光学センサ(図示せず)等が設けられており、この光学センサ等がコインCを検出すると、ゲーム機制御部30Aにコイン検出信号を出力する。
IDカードリーダ12Aは、プレイヤAを識別する識別情報が記憶されたIDカード3を読み込む装置である。IDカード3は、プレイヤ毎に与えられた識別番号を記憶するRFIDタグ等が内蔵されている。IDカードリーダ12Aは、この識別番号を読み取り、プレイヤAを識別する。
【0018】
操作部13Aは、プレイヤAがゲーム機10Aを操作するための操作部である。操作部13Aは、レバー13A−1、ペダル13A−2,13A−3等を備えている。後述するように、プレイヤAは、操作部13Aを利用して、プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力することができる。
表示部14Aは、プレイ画面81(図5(b)参照)等を表示する、例えば液晶表示装置等である。表示部14Aは、手前側に位置するプレイヤAに対向するように配置される。後述するように、表示部14Aは、プレイ開始前には、倍率入力画面80(図5(a)参照)、プレイ終了後には、プレイ終了画面82(図7参照)を表示する。
スピーカ15Aは、効果音等を音声出力する装置である。
【0019】
図1に示すように、ゲーム機記憶部20Aは、ゲーム機10Aの動作に必要なプログラム、情報等を記憶するための半導体メモリ素子、ハードディスク等の記憶装置である。ゲーム機記憶部20Aは、ゲームプログラム21Aを記憶している。
ゲームプログラム21Aは、この対戦プレイのコンピュータプログラムである。
【0020】
ゲーム機制御部30Aは、ゲーム機10Aを統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。ゲーム機制御部30Aは、ゲーム機記憶部20Aに記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
ゲーム機制御部30Aは、プレイ進行制御部31Aと、獲得点数判定部32Aと、ゲーム機通信制御部33Aと、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するためのバスラインとを備えている。
【0021】
プレイ進行制御部31Aは、ゲーム機10Bとの間の対戦プレイに関する処理を統括的に制御する制御部である。プレイ進行制御部31Aは、ゲームプログラム21Aに従ってプレイに関する画面等を表示部14Aに表示したり、効果音をスピーカ15Aから出力したりする。プレイ進行制御部31Aは、他の各制御部からの情報、操作部13Aの出力、ゲーム機10Bからの情報等に基づいてゲームを進行する。
獲得点数判定部32Aは、プレイヤAの操作に応じて、プレイ進行制御部31Aで進行されたプレイ内容に応じて、獲得点数を算出する制御部である。獲得点数判定部32Aは、プレイ中にプレイヤAのキャラクタが受けたダメージ等のプレイ内容に応じて、獲得点数を算出する。
ゲーム機通信制御部33Aは、通信回路(図示せず)等を制御することによって、通信網2を介して、サーバ50、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信をする制御部である。ゲーム機通信制御部33Aは、例えば、各制御部の要求に応じて、サーバ50、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信を行う。
【0022】
サーバ50は、ゲーム機10A,10Bのマッチング(対戦組み合わせ)や、各プレイヤA,Bの合計点数等に関する処理を行うコンピュータである。サーバ50は、サーバ記憶部60と、サーバ制御部70とを備えている。
サーバ記憶部60は、サーバ50の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。サーバ記憶部60は、サーバプログラム61と、プレイヤID記憶部62と、獲得点数倍率テーブル63と、合計点数記憶部64と、プレイ履歴情報記憶部65とを備えている。
【0023】
サーバプログラム61は、サーバ50において、対戦ゲームに関する処理を行うプログラムである。
プレイヤID記憶部62は、プレイヤIDを記憶する記憶領域である。
図3に示すように、獲得点数倍率テーブル63は、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値63bを記憶するテーブルである。獲得点数倍率テーブル63は、プレイヤA,Bのレベル(後述する)の差63aと、各レベルの差63aにおいて設定可能な獲得点数倍率の最大値63bとを関連付けて記憶している。獲得点数倍率テーブル63には、プレイヤAとプレイヤBとのレベルの差63a(プレイヤA−プレイヤB)が+100から−100に小さくなるに従って、プレイヤAが設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが1倍から10倍へと段階的に大きくなるように記憶されている。
【0024】
すなわち、プレイヤAは、レベルの差63aの「0〜+100」の範囲に示すように、プレイヤBよりも技量が高い程、設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが低くなり、逆に、レベルの差63aの「0〜−100」の範囲に示すように、プレイヤBよりも技量が低い程、設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが高くなる。
なお、図示は省略するが、サーバ記憶部60は、獲得点数倍率テーブル63と同様な獲得点数倍率テーブルを、プレイヤBについても記憶している。また、獲得点数倍率テーブル63は、サーバプログラムに含まれていてもよい。
【0025】
図1に示すように、合計点数記憶部64は、プレイヤの合計点数を記憶する記憶領域である。
プレイ履歴情報記憶部65は、プレイヤのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶する記憶領域である。プレイ履歴情報記憶部65は、プレイ履歴情報として、プレイヤの勝敗の情報及びレベル(後述する)を記憶する。
サーバ記憶部60は、プレイヤIDと、合計点数、勝敗及びレベルとを関連付けて記憶しており、例えば、プレイヤAのプレイヤIDに基づいて、合計点数及びレベルが判別できるようになっている。
【0026】
サーバ制御部70は、サーバ50を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU等から構成される。サーバ制御部70は、サーバ記憶部60に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。サーバ制御部70は、マッチング制御部71と、獲得点数倍率制御部72(倍率受け付け手段)と、合計点数管理部73(合計点数更新手段)と、プレイ履歴情報管理部74(プレイ技量算出手段)と、サーバ通信制御部75と、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するためのバスラインとを備えている。
【0027】
マッチング制御部71は、プレイヤのマッチングに関する処理をする制御部である。
獲得点数倍率制御部72は、プレイヤの獲得点数倍率に関する処理をする制御部である。
合計点数管理部73は、プレイヤの合計点数に関する処理を行う制御部である。
【0028】
プレイ履歴情報管理部74は、プレイヤのプレイ履歴情報を管理する制御部である。プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を管理したり、対戦成績に基づいてプレイヤのレベル(プレイ技量)を算出したりする。レベルは、プレイ技量を表すものであり、ここでは勝率を百分率で表した数値を算出して利用する例を説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、対戦相手の技量を勘案しプレイ技量をより正確に表してもよい。
サーバ通信制御部75は、通信回路(図示せず)等を制御することによって、通信網2を介して、ゲーム機10A,10Bとの間で情報の送受信をする制御部である。サーバ通信制御部75は、例えば、各制御部の要求に応じて、ゲーム機10A,10Bとの間で情報の送受信を行う。
各制御部の処理は、後述する。
【0029】
次に、ゲームシステム1の動作について説明する。
図4は、第1実施形態のゲームシステム1の動作を示すフローチャートである。
図5は、第1実施形態の倍率入力画面80と、プレイ画面81とを示す図である。
図6は、第1実施形態の獲得点数倍率と獲得点数との積算値と、合計点数の推移とを示す図である。
図7は、第1実施形態のゲーム機10Aのプレイ終了画面82を示す図である。
なお、ゲーム機10Aは、プレイヤAのプレイに応じて、ゲーム機10Bは、プレイヤBのプレイに応じて、それぞれ同様な処理を行う。以下、主にゲーム機10Aの処理について説明する。また、以下の説明及び図面には、ゲーム機10Aの処理については、各処理の末尾に「A」を付し、ゲーム機10Bの処理については、各処理の末尾に「B」を付す。
【0030】
図4に示すように、最初に、ステップS(以下、単に「S」という)1Aにおいて、プレイヤAがゲーム機10Aのコイン投入部11Aにコイン投入すると、ゲーム機制御部30Aは、コイン投入部11Aのコイン検出信号の出力に基づいて、S2Aに進む。
S2Aにおいて、プレイヤAがIDカード3をIDカードリーダ12Aに挿入すると、ゲーム機制御部30Aは、IDカードリーダ12Aが読み取ったIDカード3のID情報を、サーバ50に送信する。
【0031】
S3において、サーバ制御部70がゲーム機10A,10BからID情報を受信すると、合計点数管理部73は、プレイヤA,Bを識別するID情報に基づいて、プレイヤA,Bの合計点数を合計点数記憶部64から読み出す。同様に、プレイ履歴情報管理部74は、プレイヤA,Bの勝敗及びレベルをプレイ履歴情報記憶部65から読み出す。
S4において、マッチング制御部71は、プレイヤA,Bのマッチングの可否に関する処理を行う。マッチング制御部71は、例えば、プレイヤA,Bのレベルの差が所定内である場合に、プレイヤA,Bのマッチング処理を行う。ここでは、プレイヤA,Bのマッチングが可能であるとして説明する。
【0032】
S5において、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤA,Bのレベルの差に基づいて、獲得点数倍率テーブル63(図3参照)を参照して、プレイヤAの入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。獲得点数倍率制御部72は、プレイヤBについても、入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
これによって、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤAがプレイヤBのよりもレベルが低い場合には、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、プレイヤBの獲得点数倍率の最大値よりも大きくなるように設定する。これとは逆に、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤAがプレイヤBのよりもレベルが高い場合には、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、プレイヤBの獲得点数倍率の最大値よりも小さくなるように設定する。プレイヤBについても、入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
【0033】
S6において、サーバ制御部70は、プレイヤA,Bの合計点数、勝敗、レベルに関する情報を、ゲーム機10A,10Bに送信する。
S7Aにおいて、ゲーム機10Aのプレイ進行制御部31Aは、その情報を受信すると、倍率入力画面80を表示部14Aに表示する。
図5(a)に示すように、プレイ進行制御部31Aは、倍率入力画面80に、プレイヤA,Bのレベル80a及び勝敗80bと、合計点数80cと、獲得点数倍率入力領域80dとを表示する。獲得点数倍率入力領域80dは、レバー13A−1の操作に応じて、入力された獲得点数倍率が表示される。
【0034】
このように、ゲームシステム1は、プレイヤAに対して、獲得点数倍率の入力前に、プレイヤBの合計点数、勝敗、レベルを報知するので、プレイヤAは、これらを参考にプレイヤBと比較して自分が強いか又は弱いのかを考え、さらに、どの程度の獲得点数倍率を入力するかを考えて決めることができる。
【0035】
図5(a)に示す例では、プレイヤAの方がプレイヤBよりもレベル80aが高いので、例えば、プレイヤAは、プレイヤBに勝てると予測して、サーバ50が設定した獲得点数倍率の最大値を入力したりすることができる。
但し、この例では、プレイヤAの方がプレイヤBよりもレベル80aが高いので、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値は、プレイヤBよりも低く設定されている。これによって、プレイヤAが、プレイヤBのようにレベルの低いプレイヤばかりを選んで対戦して、合計点数を上げていくという行為を防止することができる。
【0036】
一方、この例では、ゲーム機10B側でのプレイヤBは、プレイヤAには勝てないと予測して、自分の合計点数が減っていってしまうことを嫌って、獲得点数倍率を低く入力することもできる。
但し、プレイヤBは、勝ちを狙って、高い獲得点数倍率を入力することもできる。すなわち、プレイヤBは、プレイヤAよりもレベル80aが低いため、入力可能な獲得点数倍率の最大値がプレイヤAよりも高く設定されているので、その対戦プレイに勝てば大幅な合計点数アップをすることができる。これによって、ゲームシステム1は、プレイヤBのようにレベルが低いプレイヤに対して、プレイヤAのようなレベルが高いプレイヤとのプレイ意欲を向上することができる。
図4に戻り、S8Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、プレイヤAによって、獲得点数倍率が入力されると、その情報をサーバ50に送信する。
【0037】
S9において、獲得点数倍率制御部72は、ゲーム機10Aから送信された獲得点数倍率を受け付けて、S5で設定した最大値以内であるか否かを判定する。獲得点数倍率制御部72は、最大値以内であると判定した場合には(S9:YES)、S10に進む。一方、獲得点数倍率制御部72は、最大値以内ではないと判定した場合には(S9:NO)、ゲーム機10Aから最大値以内の獲得点数倍率が送信されるまで待機する。なお、この場合(S9:NO)には、サーバ50及びゲーム機10A間で、獲得点数倍率の再入力に関する処理が行われる(詳細な説明は省略する)。
この判定は、サーバ50が獲得点数倍率の最大値をゲーム機10Aに送信し、ゲーム機制御部30Aが行ってもよい。
【0038】
S10において、サーバ制御部70は、ゲーム機10A,10Bに対して、対戦プレイを許可する旨の情報を送信する。
S11Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、サーバ制御部70が送信した対戦プレイ許可の情報を受信すると、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信を開始して、ゲーム機10Bとの間で対戦プレイを開始する。
図5(b)に示すように、プレイ進行制御部31Aは、プレイ画面81に、プレイヤAのエネルギ値81aと、プレイヤBのエネルギ値81bとを、ゲージの形態で表示する。プレイ進行制御部31Aは、この対戦プレイでは、攻撃される毎にプレイヤA,Bのエネルギ値81a,81bを減少させていき、相手のプレイヤのエネルギ値をゼロにしたプレイヤを勝利とするプレイを進行する。
【0039】
図4に戻り、S12Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、プレイヤA,Bの一方のエネルギ値がゼロになると対戦プレイを終了する。獲得点数判定部32Aは、プレイヤAの獲得点数を判定する。獲得点数判定部32Aは、例えば、プレイヤAが対戦プレイで受けたダメージ(減少したエネルギ値の量)や使用した武器の種類等に基づいて、獲得点数を算出する。
S13Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、勝敗等のプレイ結果、獲得点数を送信する。
【0040】
S14において、サーバ制御部70は、ゲーム機10A,10Bから送信された獲得点数を受信する。
S15において、合計点数管理部73は、獲得点数倍率と獲得点数との積算値を算出して、また、この積算値を、プレイ前の合計点数つまり合計点数記憶部64に記憶されているプレイヤAの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出する。
【0041】
図6(a)に示すように、獲得点数倍率が×3.0に設定されており(S9)、対戦プレイに勝利し獲得点数+100である場合には(S12A)、合計点数管理部73は、両者を積算して積算値+300と算出する。
そして、図6(b−1)に示すように、合計点数管理部73は、例えば、プレイ前の合計点数6000であれば、新たに合計点数6300(=6000+300)と算出する。
図6(b−2)に示すように、逆に敗北し獲得点数−100であるときには(S12A)、合計点数管理部73は、同様にして、積算値−300と算出し、合計点数5700(=6000−300)と算出する。
これらの場合において、獲得点数判定部32Aがプレイヤのプレイ内容に応じて算出するので(S12A)、サーバ50は、プレイ内容の良し悪し等に応じて獲得点数を変化させることができる。
【0042】
図4に戻り、S16において、合計点数管理部73は、合計点数記憶部64のプレイ前の合計点数を、プレイ後に算出した新たな合計点数に更新する。また、プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を、この対戦プレイを反映した勝敗と、この対戦プレイを反映して算出したレベルとに更新する。
S17において、サーバ制御部70は、プレイ終了画面82(図7参照)の情報を、ゲーム機10A,10Bに送信して、サーバ50側の処理を終了する(S18)。
【0043】
S19Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、サーバ制御部70が送信したプレイ終了画面82の情報を受信すると、プレイ終了画面82を表示部14Aに表示して、ゲーム機10A側の処理を終了する(S20A)。
例えば、図7に示すプレイ終了画面82は、図6(b−1)の例の場合に、表示されるものである。
【0044】
以上説明したように、本実施形態のゲームシステム1は、プレイ前にプレイヤA,Bから獲得点数倍率の入力を受け付けるので、プレイ後に合計点数に増減される点数を、プレイ前にプレイヤA,B自らが決定できるシステムを提供することができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用したゲームシステムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態のゲームシステム201は、複数のプレイヤから構成される2つのチームが、対戦プレイを行うものである。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分、処理には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態のゲームシステム201のブロック図である。
図9は、第2実施形態の獲得点数倍率テーブル263、チームのレベルを求める式を示す図である。
【0046】
図8に示すように、ゲームシステム201は、通信網2を介して相互に接続されたゲーム機210A〜210J及びサーバ250を備えている。ゲームシステム201は、5台のゲーム機210の5人プレイヤを1チームとして、合計10人のプレイヤがチーム対戦プレイをするものある。以下、ゲーム機210A〜210Jで、プレイヤA〜Jがそれぞれプレイするものとし、プレイヤA〜Eが構成するチームをチームα、プレイヤF〜Jが構成するチームをチームβとし、チームα,βによってチーム対戦プレイをする例を説明する。
【0047】
ゲーム機210A〜210Jは、同様な構成を備える。以下、主に、ゲーム機210Aについて説明する。
ゲーム機210Aは、ゲーム機記憶部220Aと、ゲーム機制御部230Aとを備えている。
ゲーム機記憶部220Aは、このチーム対戦プレイのゲームプログラム221Aを記憶している。
ゲーム機制御部230Aは、プレイ進行制御部231Aと、獲得点数判定部232Aとを備えている。
プレイ進行制御部231Aは、ゲーム機210B〜210Jとの間のチーム対戦プレイに関する処理を統括的に制御する制御部である。プレイ進行制御部231Aは、プレイヤA及びプレイヤAの仲間のプレイヤB〜Eが形成するチームと、プレイヤF〜Jが形成するチームである対戦チームとの対戦プレイを進行する。
獲得点数判定部232Aは、チーム対戦プレイの結果、同一のチームのプレイヤには、同一の獲得点数を付与するように判定する。
【0048】
サーバ250は、サーバ記憶部260と、サーバ制御部270とを備えている。
サーバ記憶部260は、サーバプログラム261と、獲得点数倍率テーブル263とを有している。
サーバプログラム261は、サーバ250において、チーム対戦ゲームに関する処理を行うプログラムである。
図9(a)に示すように、獲得点数倍率テーブル263は、チームα,βのレベルの差263aと、各レベルの差263aにおいて、チームαのプレイヤA〜Eが設定可能な獲得点数倍率の最大値263bとを関連付けて記憶している。図9(b)に示す式のように、各チームのレベルは、そのチーム内のプレイヤのレベルを平均したものであり、つまり、そのチームを形成するプレイヤの合計値を、形成するプレイヤの人数で除算したものである。
なお、サーバ記憶部260は、チームβのプレイヤF〜Jについても、獲得点数倍率テーブル263と同様な獲得点数倍率テーブルを記憶している。
【0049】
図8に示すように、サーバ制御部270は、マッチング制御部271と、獲得点数倍率制御部272とを備えている。
マッチング制御部271は、10人のプレイヤA〜Jの参戦要求を受け付けたり、チーム形成、対戦のマッチングに関する処理を行う制御部である。
獲得点数倍率制御部272は、獲得点数倍率テーブル263に基づいて、チームαのプレイヤA〜Eに対して、同一の獲得点数倍率の最大値を設定する。同様に、獲得点数倍率制御部272は、チームβのプレイヤF〜Jに対して、同一の獲得点数倍率の最大値を設定する。つまり、獲得点数倍率制御部272は、獲得点数倍率の最大値を、チーム毎に設定し、かつ同一のチームのプレイヤが同一のものになるように設定する。
【0050】
次に、ゲームシステム201の動作について説明する。
図10は、第2実施形態のゲームシステム201の動作を示すフローチャートである。
図11は、第2実施形態の倍率入力画面280を示す図である。
図10に示すように、S204において、マッチング制御部271は、プレイヤA〜Jのレベル等に基づいて、10人のプレイヤA〜Jのチーム形成、対戦のマッチングに関する処理を行う。マッチング制御部271は、例えば、各チームのレベルの合計値を比較して、レベルの合計値の差が所定内である場合に、チームα,βのマッチング処理を行う。
【0051】
S205において、獲得点数倍率制御部272は、プレイヤAの入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
獲得点数倍率制御部272は、図9(b)に示す式に基づいて、チームαのレベルを算出し、獲得点数倍率テーブル263を参照して、そのレベルに対応した獲得点数倍率の最大値を設定する。獲得点数倍率制御部272は、チームαのプレイヤA〜Eを、全て同じ獲得点数倍率の最大値に設定する。
獲得点数倍率制御部272は、チームβについても同様に処理を行う。
【0052】
S207Aにおいて、ゲーム機210Aのプレイ進行制御部231Aは、サーバ250から送信された情報を受信すると、倍率入力画面280を表示部14A(プレイ履歴情報報知手段)に表示する。
図11に示すように、プレイ進行制御部231Aは、倍率入力画面280に、チームα,βのプレイヤA〜Jを紹介する10個の紹介領域281A〜281Jと、画面中央に獲得点数倍率入力領域280dとを表示する。
プレイ進行制御部231Aは、紹介領域281A〜281Jに、プレイヤA〜Jのプレイヤ名と、勝敗と、レベルと、与ダメージ及び被ダメージとを、画面280の上側から順に表示する。プレイ進行制御部231Aは、プレイヤAに、プレイヤA〜Jの勝敗と、レベル、与ダメージ及び被ダメージとを、プレイ履歴情報として報知する。
プレイヤAは、これらの情報を参照して、どちらのチームが勝つか等を予測して、獲得点数倍率を決めて、S208Aにおいて、獲得点数倍率を入力することができる。
図10に戻り、S208Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、プレイヤAによって獲得点数倍率が入力されると、その情報をサーバ250に送信する。
【0053】
なお、チームαに係るゲーム機210B〜210Eは、S208Aと同様な処理を行うが、プレイヤA〜Eは、それぞれ自分が決めた獲得点数倍率を、獲得点数倍率の最大値以内で入力することができる。つまり、入力される獲得点数倍率は、チームα内でプレイヤ毎に異なっていてもよい。
【0054】
S211Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、チーム対戦プレイを開始し、ゲーム機210B〜210Jとの間で情報の送受信を開始する。
プレイ進行制御部231Aは、同じチームの5人のプレイヤがエネルギ値を共有するようなプレイを行う。
S212Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、一方のチームのエネルギ値の残量がゼロになるとプレイを終了し、そのチームを敗北とし、エネルギ値の残量があるチームを勝利とする。そして、プレイ進行制御部231Aは、チームαの勝敗と、そのチームαのプレイ内容とに応じて、プレイヤAの獲得点数を判定する。
なお、チームαに係るゲーム機210B〜210Eは、ゲーム機210Aと同様にこの処理を行い、プレイヤA〜Eに同一の獲得点数を付与するように判定する。
一方、チームβに係るゲーム機210E〜210Jも同様に、プレイヤE〜Jに同一の獲得点数を付与するように判定する。
【0055】
S215において、合計点数管理部73は、プレイヤAについて、S214でゲーム機210Aから獲得点数を受信したチームαに係る獲得点数と、S208AでプレイヤAが入力した獲得点数倍率とを積算して、プレイヤAの合計点数を増減する。
S216において、合計点数管理部73は、合計点数記憶部64の合計点数を更新する。また、プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を、このチーム対戦プレイを反映した勝敗と、このチーム対戦プレイを反映して算出したレベルとに更新する。
【0056】
S215,S216の処理は、ゲーム機210B〜210Eに係るプレイヤB〜Eについても同様に行われる。これによって、チームαのプレイヤA〜Eの獲得点数が全て同一でも、サーバ250は、プレイヤA〜Eがそれぞれ入力した獲得点数倍率を積算することができる。このため、サーバ250は、この積算値をプレイヤA〜Eのそれぞれに個別のものにすることができ、プレイヤA〜Eの合計点数に対して、個別の積算値を増減することができる。
一方、サーバ250は、チームβのプレイヤE〜Jの合計点数に対しても同様に、個別の積算値を増減する。
【0057】
以上説明したように、ゲームシステム201は、チーム対戦プレイにおいて、プレイヤが他のプレイヤの獲得点数倍率を決めることができる。
また、ゲームシステム201は、同じチームのプレイヤに対して、チーム対戦プレイ直後には、同じ獲得点数を不公平なく与えるので、チーム内の結束を強いものとすることができる。そして、合計点数の増減するときには、獲得点数と獲得点数倍率との積算値を与えるので、合計点数の増減値を、同じチームのプレイヤであっても個別のものにすることができる。このため、各プレイヤそれぞれに合計点数の増減の楽しみを与えることができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0059】
1,201…ゲームシステム 2…通信網 10A,10B,210A〜210J…ゲーム機 50,250…サーバ 13A…操作部 14A…表示部 20A,220A…ゲーム機記憶部 21A,221A…ゲームプログラム 30A,230A…ゲーム機制御部 31A,231A…プレイ進行制御部 32A,232A…獲得点数判定部 33A…ゲーム機通信制御部 50,250…サーバ 60,260…サーバ記憶部 61,261…サーバプログラム 63,263…獲得点数倍率テーブル 64…合計点数記憶部 65…プレイ履歴情報記憶部 70,270…サーバ制御部 72,272…獲得点数倍率制御部 73…合計点数管理部 74…プレイ履歴情報管理部 75…サーバ通信制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、対戦ゲームの結果に応じて、プレイヤの合計点数を増減するゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のプレイヤが対戦プレイを行い、プレイヤが所有するポイント(合計点数)を、プレイ結果に応じて増減させて、ポイントに基づいてプレイヤをランキング付けするゲーム装置があった(例えば特許文献1)。
しかし、従来のゲーム装置は、ポイントを増減する方法が単純であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−190203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、プレイヤが所有する合計点数を増減する方法が新しいゲームシステム、ゲームプログラム及びゲームサーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前述した課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0006】
第1の発明は、プレイヤ(A)の合計点数を記憶する合計点数記憶手段(64)と、複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御手段(31A)と、対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する倍率入力手段(13A)と、前記プレイ進行制御手段が進行するプレイの結果に応じて、前記獲得点数を判定する獲得点数判定手段(32A)と、前記倍率入力手段に入力された前記獲得点数倍率と、前記獲得点数判定手段が判定した前記獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段(73)と、を備えるゲームシステムである。
第2の発明は、第1の発明のゲームシステムにおいて、前記対戦プレイのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶するプレイ履歴情報記憶手段(65)と、前記倍率入力手段(13A)への入力前に、前記プレイ履歴情報記憶手段に記憶され各プレイヤ(A又はB)が対戦するプレイヤである対戦プレイヤ(B又はA)の前記プレイ履歴情報を、前記各プレイヤに報知するプレイ履歴情報報知手段(14A)とを備えること、を特徴とするゲームシステムである。
第3の発明は、第2の発明のゲームシステムにおいて、プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量(63a)を算出するプレイ技量算出手段(74)を備え、前記プレイ履歴情報記憶手段(65)は、前記プレイ履歴情報として、前記プレイ技量算出手段が算出した前記プレイ技量を記憶すること、を特徴とするゲームシステムである。
第4の発明は、第3の発明のゲームシステムにおいて、前記各プレイヤ(A又はB)のプレイ技量と前記対戦プレイヤ(B又はA)のプレイ技量とを比較して、前記各プレイヤが前記対戦プレイヤよりもプレイ技量が低いと判断した場合に、前記各プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値を、前記対戦プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値よりも大きく設定する倍率設定手段(72)を備えること、を特徴とするゲームシステムである。
第5の発明は、第2から第4までのいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記プレイ進行制御手段(231A)は、前記各プレイヤ(A)及び前記各プレイヤの仲間のプレイヤ(B〜E)が形成するチーム(α)と、複数の前記対戦プレイヤ(F〜J)が形成するチームである対戦チーム(β)との対戦プレイを進行し、前記プレイ履歴情報報知手段(214A)は、前記仲間のプレイヤのプレイ履歴情報と、前記複数の前記対戦プレイヤのプレイ履歴情報とを、前記各プレイヤに報知すること、を特徴とするゲームシステムである。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明のゲームシステムにおいて、前記獲得点数判定手段(32A)は、プレイヤのプレイ内容に応じて、前記獲得点数を算出すること、を特徴とするゲームシステムである。
【0007】
第7の発明は、複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行する複数のゲーム機(10A,10B)との間を、通信網(2)を介して接続されたゲームサーバ(50)で実行するゲームプログラムであって、前記ゲームサーバを、プレイヤ(A)の合計点数を記憶する合計点数記憶手段(64)と、前記対戦プレイ開始前に、プレイヤが入力しその対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を、前記ゲーム機から受け付ける倍率受け付け手段(72)と、前記倍率受け付け手段が受け付けた前記獲得点数倍率と、前記対戦プレイのプレイ結果に応じて判定された獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段(73)と、して機能させるためのゲームプログラムである。
【0008】
第8の発明は、第7の発明のゲームプログラム(61)を記憶する記憶手段(60)と、前記記憶手段の前記ゲームプログラムを実行する制御手段(50)と、を備えるゲームサーバである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、プレイヤが入力した獲得点数倍率と獲得点数との積算値を、プレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を求めるので、プレイ結果に応じた獲得点数に基づいて合計点数に増減される数値を、プレイ前にプレイヤ自らが決定できるシステムを提供することができる。
(2)本発明は、獲得点数倍率の入力前に、各プレイヤが対戦する対戦プレイヤのプレイ履歴情報を、各プレイヤに報知するので、各プレイヤは、対戦プレイヤのプレイ履歴情報を参考に、獲得点数倍率を決めることができる。
【0010】
(3)本発明は、プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量を算出するので、各プレイヤは、対戦プレイヤのプレイ技量を参考に、獲得点数倍率を決めることができる。
(4)本発明は、各プレイヤのプレイ技量が対戦プレイヤのプレイ技量よりも低い場合に、各プレイヤが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、対戦プレイヤの獲得点数倍率よりも大きく設定するので、各プレイヤは、自分よりもプレイ技量が高い対戦プレイヤとマッチングすれば高い獲得点数倍率を入力することができ、その対戦プレイに勝てば大幅な合計点数アップをすることができる。これによって、本発明は、各プレイヤに対して、プレイ技量が高い対戦プレイヤとの対戦プレイのプレイ意欲を向上させることができる。また、各プレイヤが自分より弱いプレイヤを選んで対戦して、合計点数を上げていくという行為を防止することができる。
【0011】
(5)本発明は、各プレイヤ及び各プレイヤの仲間のチームと、対戦チームとの対戦プレイを進行し、仲間のプレイヤのプレイ技量と、複数の対戦プレイヤのプレイ技量とを、各プレイヤに報知するので、各プレイヤは、仲間のプレイヤ及び対戦プレイヤのプレイ技量とを参照し、どちらのチームが勝つか等を予測して、獲得点数倍率を決めることができる。
(6)本発明は、プレイ内容に応じて、獲得点数を算出するので、例えばプレイ内容の良し悪しに応じて獲得点数を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施形態のゲームシステム1のブロック図である。
【図2】第1実施形態のゲーム機10Aの斜視図である。
【図3】第1実施形態の獲得点数倍率テーブル63を示す図である。
【図4】第1実施形態のゲームシステム1の動作を示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態の倍率入力画面80と、プレイ画面81とを示す図である。
【図6】第1実施形態の獲得点数倍率と獲得点数との積算値と、合計点数の推移とを示す図である。
【図7】第1実施形態のゲーム機10Aのプレイ終了画面82を示す図である。
【図8】第2実施形態のゲームシステム201のブロック図である。
【図9】第2実施形態の獲得点数倍率テーブル263、チームのレベルを求める式を示す図である。
【図10】第2実施形態のゲームシステム201の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態の倍率入力画面280を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のゲームシステム1のブロック図である。
図2は、第1実施形態のゲーム機10Aの斜視図である。
図3は、第1実施形態の獲得点数倍率テーブル63を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、ゲーム機10A,10Bと、サーバ50とを備えている。
ゲームシステム1は、プレイヤが対戦プレイをする毎に獲得点数が増減され、プレイヤが合計点数を徐々に増やして楽しむものである。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機10A,10Bと、サーバ50とは、それぞれ記憶部20A,20B,60、制御部30A,30B,50等を備えた情報処理装置であり、それぞれ本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0014】
ゲーム機10A,10B及びサーバ50は、インターネット等の通信網2を介して接続されており、相互に情報伝達が可能である。なお、図1には、ゲーム機10A,10Bのみがサーバ50に接続された構成を示すが、実際には複数のゲーム機が接続されており、それぞれサーバ50、ゲーム機間で処理が行われる。また、対戦ゲームの種類は、プレイヤ同士が対戦して勝敗が決まるものであればよく、例えば、サッカーゲーム、野球ゲーム、格闘ゲーム、ダーツゲーム、チェス、将棋、囲碁等でよい。
【0015】
ゲーム機10A,10Bは、同様な構成であり、以下、主にゲーム機10Aについて説明する。なお、以下の説明及び図面において、ゲーム機10A,10Bの同様の機能を果たす部分には、同一の番号を付し、また、ゲーム機10Aのものは、末尾に「A」、ゲーム機10Bのものは、末尾に「B」を付す。また、ゲーム機10AでプレイするプレイヤをプレイヤAとし、ゲーム機10BでプレイするプレイヤをプレイヤBとする。
【0016】
ゲーム機10Aは、図2に示すように、ゲームセンタ等の遊技施設等に設置される業務用のゲーム機であるが、これに限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の通信端末を利用するものでもよい。
図1に示すように、ゲーム機10Aは、コイン投入部11Aと、IDカードリーダ12Aと、操作部13A(倍率入力手段)と、表示部14A(プレイ履歴情報報知手段)と、スピーカ15Aと、ゲーム機記憶部20Aと、ゲーム機制御部30Aとを備えている。
【0017】
図2に示すように、コイン投入部11Aは、プレイヤAがプレイをするためにコインCを投入するための投入口である。コイン投入部11Aの内部には、投入されたコインCを検出する光学センサ(図示せず)等が設けられており、この光学センサ等がコインCを検出すると、ゲーム機制御部30Aにコイン検出信号を出力する。
IDカードリーダ12Aは、プレイヤAを識別する識別情報が記憶されたIDカード3を読み込む装置である。IDカード3は、プレイヤ毎に与えられた識別番号を記憶するRFIDタグ等が内蔵されている。IDカードリーダ12Aは、この識別番号を読み取り、プレイヤAを識別する。
【0018】
操作部13Aは、プレイヤAがゲーム機10Aを操作するための操作部である。操作部13Aは、レバー13A−1、ペダル13A−2,13A−3等を備えている。後述するように、プレイヤAは、操作部13Aを利用して、プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力することができる。
表示部14Aは、プレイ画面81(図5(b)参照)等を表示する、例えば液晶表示装置等である。表示部14Aは、手前側に位置するプレイヤAに対向するように配置される。後述するように、表示部14Aは、プレイ開始前には、倍率入力画面80(図5(a)参照)、プレイ終了後には、プレイ終了画面82(図7参照)を表示する。
スピーカ15Aは、効果音等を音声出力する装置である。
【0019】
図1に示すように、ゲーム機記憶部20Aは、ゲーム機10Aの動作に必要なプログラム、情報等を記憶するための半導体メモリ素子、ハードディスク等の記憶装置である。ゲーム機記憶部20Aは、ゲームプログラム21Aを記憶している。
ゲームプログラム21Aは、この対戦プレイのコンピュータプログラムである。
【0020】
ゲーム機制御部30Aは、ゲーム機10Aを統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。ゲーム機制御部30Aは、ゲーム機記憶部20Aに記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
ゲーム機制御部30Aは、プレイ進行制御部31Aと、獲得点数判定部32Aと、ゲーム機通信制御部33Aと、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するためのバスラインとを備えている。
【0021】
プレイ進行制御部31Aは、ゲーム機10Bとの間の対戦プレイに関する処理を統括的に制御する制御部である。プレイ進行制御部31Aは、ゲームプログラム21Aに従ってプレイに関する画面等を表示部14Aに表示したり、効果音をスピーカ15Aから出力したりする。プレイ進行制御部31Aは、他の各制御部からの情報、操作部13Aの出力、ゲーム機10Bからの情報等に基づいてゲームを進行する。
獲得点数判定部32Aは、プレイヤAの操作に応じて、プレイ進行制御部31Aで進行されたプレイ内容に応じて、獲得点数を算出する制御部である。獲得点数判定部32Aは、プレイ中にプレイヤAのキャラクタが受けたダメージ等のプレイ内容に応じて、獲得点数を算出する。
ゲーム機通信制御部33Aは、通信回路(図示せず)等を制御することによって、通信網2を介して、サーバ50、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信をする制御部である。ゲーム機通信制御部33Aは、例えば、各制御部の要求に応じて、サーバ50、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信を行う。
【0022】
サーバ50は、ゲーム機10A,10Bのマッチング(対戦組み合わせ)や、各プレイヤA,Bの合計点数等に関する処理を行うコンピュータである。サーバ50は、サーバ記憶部60と、サーバ制御部70とを備えている。
サーバ記憶部60は、サーバ50の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。サーバ記憶部60は、サーバプログラム61と、プレイヤID記憶部62と、獲得点数倍率テーブル63と、合計点数記憶部64と、プレイ履歴情報記憶部65とを備えている。
【0023】
サーバプログラム61は、サーバ50において、対戦ゲームに関する処理を行うプログラムである。
プレイヤID記憶部62は、プレイヤIDを記憶する記憶領域である。
図3に示すように、獲得点数倍率テーブル63は、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値63bを記憶するテーブルである。獲得点数倍率テーブル63は、プレイヤA,Bのレベル(後述する)の差63aと、各レベルの差63aにおいて設定可能な獲得点数倍率の最大値63bとを関連付けて記憶している。獲得点数倍率テーブル63には、プレイヤAとプレイヤBとのレベルの差63a(プレイヤA−プレイヤB)が+100から−100に小さくなるに従って、プレイヤAが設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが1倍から10倍へと段階的に大きくなるように記憶されている。
【0024】
すなわち、プレイヤAは、レベルの差63aの「0〜+100」の範囲に示すように、プレイヤBよりも技量が高い程、設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが低くなり、逆に、レベルの差63aの「0〜−100」の範囲に示すように、プレイヤBよりも技量が低い程、設定可能な獲得点数倍率の最大値63bが高くなる。
なお、図示は省略するが、サーバ記憶部60は、獲得点数倍率テーブル63と同様な獲得点数倍率テーブルを、プレイヤBについても記憶している。また、獲得点数倍率テーブル63は、サーバプログラムに含まれていてもよい。
【0025】
図1に示すように、合計点数記憶部64は、プレイヤの合計点数を記憶する記憶領域である。
プレイ履歴情報記憶部65は、プレイヤのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶する記憶領域である。プレイ履歴情報記憶部65は、プレイ履歴情報として、プレイヤの勝敗の情報及びレベル(後述する)を記憶する。
サーバ記憶部60は、プレイヤIDと、合計点数、勝敗及びレベルとを関連付けて記憶しており、例えば、プレイヤAのプレイヤIDに基づいて、合計点数及びレベルが判別できるようになっている。
【0026】
サーバ制御部70は、サーバ50を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU等から構成される。サーバ制御部70は、サーバ記憶部60に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。サーバ制御部70は、マッチング制御部71と、獲得点数倍率制御部72(倍率受け付け手段)と、合計点数管理部73(合計点数更新手段)と、プレイ履歴情報管理部74(プレイ技量算出手段)と、サーバ通信制御部75と、必要に応じてこれら各制御部の間で情報を伝達するためのバスラインとを備えている。
【0027】
マッチング制御部71は、プレイヤのマッチングに関する処理をする制御部である。
獲得点数倍率制御部72は、プレイヤの獲得点数倍率に関する処理をする制御部である。
合計点数管理部73は、プレイヤの合計点数に関する処理を行う制御部である。
【0028】
プレイ履歴情報管理部74は、プレイヤのプレイ履歴情報を管理する制御部である。プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を管理したり、対戦成績に基づいてプレイヤのレベル(プレイ技量)を算出したりする。レベルは、プレイ技量を表すものであり、ここでは勝率を百分率で表した数値を算出して利用する例を説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、対戦相手の技量を勘案しプレイ技量をより正確に表してもよい。
サーバ通信制御部75は、通信回路(図示せず)等を制御することによって、通信網2を介して、ゲーム機10A,10Bとの間で情報の送受信をする制御部である。サーバ通信制御部75は、例えば、各制御部の要求に応じて、ゲーム機10A,10Bとの間で情報の送受信を行う。
各制御部の処理は、後述する。
【0029】
次に、ゲームシステム1の動作について説明する。
図4は、第1実施形態のゲームシステム1の動作を示すフローチャートである。
図5は、第1実施形態の倍率入力画面80と、プレイ画面81とを示す図である。
図6は、第1実施形態の獲得点数倍率と獲得点数との積算値と、合計点数の推移とを示す図である。
図7は、第1実施形態のゲーム機10Aのプレイ終了画面82を示す図である。
なお、ゲーム機10Aは、プレイヤAのプレイに応じて、ゲーム機10Bは、プレイヤBのプレイに応じて、それぞれ同様な処理を行う。以下、主にゲーム機10Aの処理について説明する。また、以下の説明及び図面には、ゲーム機10Aの処理については、各処理の末尾に「A」を付し、ゲーム機10Bの処理については、各処理の末尾に「B」を付す。
【0030】
図4に示すように、最初に、ステップS(以下、単に「S」という)1Aにおいて、プレイヤAがゲーム機10Aのコイン投入部11Aにコイン投入すると、ゲーム機制御部30Aは、コイン投入部11Aのコイン検出信号の出力に基づいて、S2Aに進む。
S2Aにおいて、プレイヤAがIDカード3をIDカードリーダ12Aに挿入すると、ゲーム機制御部30Aは、IDカードリーダ12Aが読み取ったIDカード3のID情報を、サーバ50に送信する。
【0031】
S3において、サーバ制御部70がゲーム機10A,10BからID情報を受信すると、合計点数管理部73は、プレイヤA,Bを識別するID情報に基づいて、プレイヤA,Bの合計点数を合計点数記憶部64から読み出す。同様に、プレイ履歴情報管理部74は、プレイヤA,Bの勝敗及びレベルをプレイ履歴情報記憶部65から読み出す。
S4において、マッチング制御部71は、プレイヤA,Bのマッチングの可否に関する処理を行う。マッチング制御部71は、例えば、プレイヤA,Bのレベルの差が所定内である場合に、プレイヤA,Bのマッチング処理を行う。ここでは、プレイヤA,Bのマッチングが可能であるとして説明する。
【0032】
S5において、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤA,Bのレベルの差に基づいて、獲得点数倍率テーブル63(図3参照)を参照して、プレイヤAの入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。獲得点数倍率制御部72は、プレイヤBについても、入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
これによって、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤAがプレイヤBのよりもレベルが低い場合には、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、プレイヤBの獲得点数倍率の最大値よりも大きくなるように設定する。これとは逆に、獲得点数倍率制御部72は、プレイヤAがプレイヤBのよりもレベルが高い場合には、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値を、プレイヤBの獲得点数倍率の最大値よりも小さくなるように設定する。プレイヤBについても、入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
【0033】
S6において、サーバ制御部70は、プレイヤA,Bの合計点数、勝敗、レベルに関する情報を、ゲーム機10A,10Bに送信する。
S7Aにおいて、ゲーム機10Aのプレイ進行制御部31Aは、その情報を受信すると、倍率入力画面80を表示部14Aに表示する。
図5(a)に示すように、プレイ進行制御部31Aは、倍率入力画面80に、プレイヤA,Bのレベル80a及び勝敗80bと、合計点数80cと、獲得点数倍率入力領域80dとを表示する。獲得点数倍率入力領域80dは、レバー13A−1の操作に応じて、入力された獲得点数倍率が表示される。
【0034】
このように、ゲームシステム1は、プレイヤAに対して、獲得点数倍率の入力前に、プレイヤBの合計点数、勝敗、レベルを報知するので、プレイヤAは、これらを参考にプレイヤBと比較して自分が強いか又は弱いのかを考え、さらに、どの程度の獲得点数倍率を入力するかを考えて決めることができる。
【0035】
図5(a)に示す例では、プレイヤAの方がプレイヤBよりもレベル80aが高いので、例えば、プレイヤAは、プレイヤBに勝てると予測して、サーバ50が設定した獲得点数倍率の最大値を入力したりすることができる。
但し、この例では、プレイヤAの方がプレイヤBよりもレベル80aが高いので、プレイヤAが入力可能な獲得点数倍率の最大値は、プレイヤBよりも低く設定されている。これによって、プレイヤAが、プレイヤBのようにレベルの低いプレイヤばかりを選んで対戦して、合計点数を上げていくという行為を防止することができる。
【0036】
一方、この例では、ゲーム機10B側でのプレイヤBは、プレイヤAには勝てないと予測して、自分の合計点数が減っていってしまうことを嫌って、獲得点数倍率を低く入力することもできる。
但し、プレイヤBは、勝ちを狙って、高い獲得点数倍率を入力することもできる。すなわち、プレイヤBは、プレイヤAよりもレベル80aが低いため、入力可能な獲得点数倍率の最大値がプレイヤAよりも高く設定されているので、その対戦プレイに勝てば大幅な合計点数アップをすることができる。これによって、ゲームシステム1は、プレイヤBのようにレベルが低いプレイヤに対して、プレイヤAのようなレベルが高いプレイヤとのプレイ意欲を向上することができる。
図4に戻り、S8Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、プレイヤAによって、獲得点数倍率が入力されると、その情報をサーバ50に送信する。
【0037】
S9において、獲得点数倍率制御部72は、ゲーム機10Aから送信された獲得点数倍率を受け付けて、S5で設定した最大値以内であるか否かを判定する。獲得点数倍率制御部72は、最大値以内であると判定した場合には(S9:YES)、S10に進む。一方、獲得点数倍率制御部72は、最大値以内ではないと判定した場合には(S9:NO)、ゲーム機10Aから最大値以内の獲得点数倍率が送信されるまで待機する。なお、この場合(S9:NO)には、サーバ50及びゲーム機10A間で、獲得点数倍率の再入力に関する処理が行われる(詳細な説明は省略する)。
この判定は、サーバ50が獲得点数倍率の最大値をゲーム機10Aに送信し、ゲーム機制御部30Aが行ってもよい。
【0038】
S10において、サーバ制御部70は、ゲーム機10A,10Bに対して、対戦プレイを許可する旨の情報を送信する。
S11Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、サーバ制御部70が送信した対戦プレイ許可の情報を受信すると、ゲーム機10Bとの間で情報の送受信を開始して、ゲーム機10Bとの間で対戦プレイを開始する。
図5(b)に示すように、プレイ進行制御部31Aは、プレイ画面81に、プレイヤAのエネルギ値81aと、プレイヤBのエネルギ値81bとを、ゲージの形態で表示する。プレイ進行制御部31Aは、この対戦プレイでは、攻撃される毎にプレイヤA,Bのエネルギ値81a,81bを減少させていき、相手のプレイヤのエネルギ値をゼロにしたプレイヤを勝利とするプレイを進行する。
【0039】
図4に戻り、S12Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、プレイヤA,Bの一方のエネルギ値がゼロになると対戦プレイを終了する。獲得点数判定部32Aは、プレイヤAの獲得点数を判定する。獲得点数判定部32Aは、例えば、プレイヤAが対戦プレイで受けたダメージ(減少したエネルギ値の量)や使用した武器の種類等に基づいて、獲得点数を算出する。
S13Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、勝敗等のプレイ結果、獲得点数を送信する。
【0040】
S14において、サーバ制御部70は、ゲーム機10A,10Bから送信された獲得点数を受信する。
S15において、合計点数管理部73は、獲得点数倍率と獲得点数との積算値を算出して、また、この積算値を、プレイ前の合計点数つまり合計点数記憶部64に記憶されているプレイヤAの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出する。
【0041】
図6(a)に示すように、獲得点数倍率が×3.0に設定されており(S9)、対戦プレイに勝利し獲得点数+100である場合には(S12A)、合計点数管理部73は、両者を積算して積算値+300と算出する。
そして、図6(b−1)に示すように、合計点数管理部73は、例えば、プレイ前の合計点数6000であれば、新たに合計点数6300(=6000+300)と算出する。
図6(b−2)に示すように、逆に敗北し獲得点数−100であるときには(S12A)、合計点数管理部73は、同様にして、積算値−300と算出し、合計点数5700(=6000−300)と算出する。
これらの場合において、獲得点数判定部32Aがプレイヤのプレイ内容に応じて算出するので(S12A)、サーバ50は、プレイ内容の良し悪し等に応じて獲得点数を変化させることができる。
【0042】
図4に戻り、S16において、合計点数管理部73は、合計点数記憶部64のプレイ前の合計点数を、プレイ後に算出した新たな合計点数に更新する。また、プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を、この対戦プレイを反映した勝敗と、この対戦プレイを反映して算出したレベルとに更新する。
S17において、サーバ制御部70は、プレイ終了画面82(図7参照)の情報を、ゲーム機10A,10Bに送信して、サーバ50側の処理を終了する(S18)。
【0043】
S19Aにおいて、プレイ進行制御部31Aは、サーバ制御部70が送信したプレイ終了画面82の情報を受信すると、プレイ終了画面82を表示部14Aに表示して、ゲーム機10A側の処理を終了する(S20A)。
例えば、図7に示すプレイ終了画面82は、図6(b−1)の例の場合に、表示されるものである。
【0044】
以上説明したように、本実施形態のゲームシステム1は、プレイ前にプレイヤA,Bから獲得点数倍率の入力を受け付けるので、プレイ後に合計点数に増減される点数を、プレイ前にプレイヤA,B自らが決定できるシステムを提供することができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用したゲームシステムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態のゲームシステム201は、複数のプレイヤから構成される2つのチームが、対戦プレイを行うものである。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分、処理には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態のゲームシステム201のブロック図である。
図9は、第2実施形態の獲得点数倍率テーブル263、チームのレベルを求める式を示す図である。
【0046】
図8に示すように、ゲームシステム201は、通信網2を介して相互に接続されたゲーム機210A〜210J及びサーバ250を備えている。ゲームシステム201は、5台のゲーム機210の5人プレイヤを1チームとして、合計10人のプレイヤがチーム対戦プレイをするものある。以下、ゲーム機210A〜210Jで、プレイヤA〜Jがそれぞれプレイするものとし、プレイヤA〜Eが構成するチームをチームα、プレイヤF〜Jが構成するチームをチームβとし、チームα,βによってチーム対戦プレイをする例を説明する。
【0047】
ゲーム機210A〜210Jは、同様な構成を備える。以下、主に、ゲーム機210Aについて説明する。
ゲーム機210Aは、ゲーム機記憶部220Aと、ゲーム機制御部230Aとを備えている。
ゲーム機記憶部220Aは、このチーム対戦プレイのゲームプログラム221Aを記憶している。
ゲーム機制御部230Aは、プレイ進行制御部231Aと、獲得点数判定部232Aとを備えている。
プレイ進行制御部231Aは、ゲーム機210B〜210Jとの間のチーム対戦プレイに関する処理を統括的に制御する制御部である。プレイ進行制御部231Aは、プレイヤA及びプレイヤAの仲間のプレイヤB〜Eが形成するチームと、プレイヤF〜Jが形成するチームである対戦チームとの対戦プレイを進行する。
獲得点数判定部232Aは、チーム対戦プレイの結果、同一のチームのプレイヤには、同一の獲得点数を付与するように判定する。
【0048】
サーバ250は、サーバ記憶部260と、サーバ制御部270とを備えている。
サーバ記憶部260は、サーバプログラム261と、獲得点数倍率テーブル263とを有している。
サーバプログラム261は、サーバ250において、チーム対戦ゲームに関する処理を行うプログラムである。
図9(a)に示すように、獲得点数倍率テーブル263は、チームα,βのレベルの差263aと、各レベルの差263aにおいて、チームαのプレイヤA〜Eが設定可能な獲得点数倍率の最大値263bとを関連付けて記憶している。図9(b)に示す式のように、各チームのレベルは、そのチーム内のプレイヤのレベルを平均したものであり、つまり、そのチームを形成するプレイヤの合計値を、形成するプレイヤの人数で除算したものである。
なお、サーバ記憶部260は、チームβのプレイヤF〜Jについても、獲得点数倍率テーブル263と同様な獲得点数倍率テーブルを記憶している。
【0049】
図8に示すように、サーバ制御部270は、マッチング制御部271と、獲得点数倍率制御部272とを備えている。
マッチング制御部271は、10人のプレイヤA〜Jの参戦要求を受け付けたり、チーム形成、対戦のマッチングに関する処理を行う制御部である。
獲得点数倍率制御部272は、獲得点数倍率テーブル263に基づいて、チームαのプレイヤA〜Eに対して、同一の獲得点数倍率の最大値を設定する。同様に、獲得点数倍率制御部272は、チームβのプレイヤF〜Jに対して、同一の獲得点数倍率の最大値を設定する。つまり、獲得点数倍率制御部272は、獲得点数倍率の最大値を、チーム毎に設定し、かつ同一のチームのプレイヤが同一のものになるように設定する。
【0050】
次に、ゲームシステム201の動作について説明する。
図10は、第2実施形態のゲームシステム201の動作を示すフローチャートである。
図11は、第2実施形態の倍率入力画面280を示す図である。
図10に示すように、S204において、マッチング制御部271は、プレイヤA〜Jのレベル等に基づいて、10人のプレイヤA〜Jのチーム形成、対戦のマッチングに関する処理を行う。マッチング制御部271は、例えば、各チームのレベルの合計値を比較して、レベルの合計値の差が所定内である場合に、チームα,βのマッチング処理を行う。
【0051】
S205において、獲得点数倍率制御部272は、プレイヤAの入力可能な獲得点数倍率の最大値を設定する。
獲得点数倍率制御部272は、図9(b)に示す式に基づいて、チームαのレベルを算出し、獲得点数倍率テーブル263を参照して、そのレベルに対応した獲得点数倍率の最大値を設定する。獲得点数倍率制御部272は、チームαのプレイヤA〜Eを、全て同じ獲得点数倍率の最大値に設定する。
獲得点数倍率制御部272は、チームβについても同様に処理を行う。
【0052】
S207Aにおいて、ゲーム機210Aのプレイ進行制御部231Aは、サーバ250から送信された情報を受信すると、倍率入力画面280を表示部14A(プレイ履歴情報報知手段)に表示する。
図11に示すように、プレイ進行制御部231Aは、倍率入力画面280に、チームα,βのプレイヤA〜Jを紹介する10個の紹介領域281A〜281Jと、画面中央に獲得点数倍率入力領域280dとを表示する。
プレイ進行制御部231Aは、紹介領域281A〜281Jに、プレイヤA〜Jのプレイヤ名と、勝敗と、レベルと、与ダメージ及び被ダメージとを、画面280の上側から順に表示する。プレイ進行制御部231Aは、プレイヤAに、プレイヤA〜Jの勝敗と、レベル、与ダメージ及び被ダメージとを、プレイ履歴情報として報知する。
プレイヤAは、これらの情報を参照して、どちらのチームが勝つか等を予測して、獲得点数倍率を決めて、S208Aにおいて、獲得点数倍率を入力することができる。
図10に戻り、S208Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、プレイヤAによって獲得点数倍率が入力されると、その情報をサーバ250に送信する。
【0053】
なお、チームαに係るゲーム機210B〜210Eは、S208Aと同様な処理を行うが、プレイヤA〜Eは、それぞれ自分が決めた獲得点数倍率を、獲得点数倍率の最大値以内で入力することができる。つまり、入力される獲得点数倍率は、チームα内でプレイヤ毎に異なっていてもよい。
【0054】
S211Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、チーム対戦プレイを開始し、ゲーム機210B〜210Jとの間で情報の送受信を開始する。
プレイ進行制御部231Aは、同じチームの5人のプレイヤがエネルギ値を共有するようなプレイを行う。
S212Aにおいて、プレイ進行制御部231Aは、一方のチームのエネルギ値の残量がゼロになるとプレイを終了し、そのチームを敗北とし、エネルギ値の残量があるチームを勝利とする。そして、プレイ進行制御部231Aは、チームαの勝敗と、そのチームαのプレイ内容とに応じて、プレイヤAの獲得点数を判定する。
なお、チームαに係るゲーム機210B〜210Eは、ゲーム機210Aと同様にこの処理を行い、プレイヤA〜Eに同一の獲得点数を付与するように判定する。
一方、チームβに係るゲーム機210E〜210Jも同様に、プレイヤE〜Jに同一の獲得点数を付与するように判定する。
【0055】
S215において、合計点数管理部73は、プレイヤAについて、S214でゲーム機210Aから獲得点数を受信したチームαに係る獲得点数と、S208AでプレイヤAが入力した獲得点数倍率とを積算して、プレイヤAの合計点数を増減する。
S216において、合計点数管理部73は、合計点数記憶部64の合計点数を更新する。また、プレイ履歴情報管理部74は、プレイ履歴情報記憶部65の情報を、このチーム対戦プレイを反映した勝敗と、このチーム対戦プレイを反映して算出したレベルとに更新する。
【0056】
S215,S216の処理は、ゲーム機210B〜210Eに係るプレイヤB〜Eについても同様に行われる。これによって、チームαのプレイヤA〜Eの獲得点数が全て同一でも、サーバ250は、プレイヤA〜Eがそれぞれ入力した獲得点数倍率を積算することができる。このため、サーバ250は、この積算値をプレイヤA〜Eのそれぞれに個別のものにすることができ、プレイヤA〜Eの合計点数に対して、個別の積算値を増減することができる。
一方、サーバ250は、チームβのプレイヤE〜Jの合計点数に対しても同様に、個別の積算値を増減する。
【0057】
以上説明したように、ゲームシステム201は、チーム対戦プレイにおいて、プレイヤが他のプレイヤの獲得点数倍率を決めることができる。
また、ゲームシステム201は、同じチームのプレイヤに対して、チーム対戦プレイ直後には、同じ獲得点数を不公平なく与えるので、チーム内の結束を強いものとすることができる。そして、合計点数の増減するときには、獲得点数と獲得点数倍率との積算値を与えるので、合計点数の増減値を、同じチームのプレイヤであっても個別のものにすることができる。このため、各プレイヤそれぞれに合計点数の増減の楽しみを与えることができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0059】
1,201…ゲームシステム 2…通信網 10A,10B,210A〜210J…ゲーム機 50,250…サーバ 13A…操作部 14A…表示部 20A,220A…ゲーム機記憶部 21A,221A…ゲームプログラム 30A,230A…ゲーム機制御部 31A,231A…プレイ進行制御部 32A,232A…獲得点数判定部 33A…ゲーム機通信制御部 50,250…サーバ 60,260…サーバ記憶部 61,261…サーバプログラム 63,263…獲得点数倍率テーブル 64…合計点数記憶部 65…プレイ履歴情報記憶部 70,270…サーバ制御部 72,272…獲得点数倍率制御部 73…合計点数管理部 74…プレイ履歴情報管理部 75…サーバ通信制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの合計点数を記憶する合計点数記憶手段と、
複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御手段と、
対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する倍率入力手段と、
前記プレイ進行制御手段が進行するプレイの結果に応じて、前記獲得点数を判定する獲得点数判定手段と、
前記倍率入力手段に入力された前記獲得点数倍率と、前記獲得点数判定手段が判定した前記獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段と、
を備えるゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦プレイのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶するプレイ履歴情報記憶手段と、
前記倍率入力手段への入力前に、前記プレイ履歴情報記憶手段に記憶され各プレイヤが対戦するプレイヤである対戦プレイヤの前記プレイ履歴情報を、前記各プレイヤに報知するプレイ履歴情報報知手段とを備えること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量を算出するプレイ技量算出手段を備え、
前記プレイ履歴情報記憶手段は、前記プレイ履歴情報として、前記プレイ技量算出手段が算出した前記プレイ技量を記憶すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記各プレイヤのプレイ技量と前記対戦プレイヤのプレイ技量とを比較して、前記各プレイヤが前記対戦プレイヤよりもプレイ技量が低いと判断した場合に、前記各プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値を、前記対戦プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値よりも大きく設定する倍率設定手段を備えること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記プレイ進行制御手段は、前記各プレイヤ及び前記各プレイヤの仲間のプレイヤが形成するチームと、複数の前記対戦プレイヤが形成するチームである対戦チームとの対戦プレイを進行し、
前記プレイ履歴情報報知手段は、前記仲間のプレイヤのプレイ履歴情報と、前記複数の前記対戦プレイヤのプレイ履歴情報とを、前記各プレイヤに報知すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記獲得点数判定手段は、プレイヤのプレイ内容に応じて、前記獲得点数を算出すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行する複数のゲーム機との間を、通信網を介して接続されたゲームサーバで実行するゲームプログラムであって、
前記ゲームサーバを、
プレイヤの合計点数を記憶する合計点数記憶手段と、
前記対戦プレイ開始前に、プレイヤが入力しその対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を、前記ゲーム機から受け付ける倍率受け付け手段と、
前記倍率受け付け手段が受け付けた前記獲得点数倍率と、前記対戦プレイのプレイ結果に応じて判定された獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段と、
して機能させるためのゲームプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の前記ゲームプログラムを実行する制御手段と、
を備えるゲームサーバ。
【請求項1】
プレイヤの合計点数を記憶する合計点数記憶手段と、
複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行するプレイ進行制御手段と、
対戦プレイ開始前に、その対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を入力する倍率入力手段と、
前記プレイ進行制御手段が進行するプレイの結果に応じて、前記獲得点数を判定する獲得点数判定手段と、
前記倍率入力手段に入力された前記獲得点数倍率と、前記獲得点数判定手段が判定した前記獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段と、
を備えるゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記対戦プレイのプレイ履歴に関する情報であるプレイ履歴情報を記憶するプレイ履歴情報記憶手段と、
前記倍率入力手段への入力前に、前記プレイ履歴情報記憶手段に記憶され各プレイヤが対戦するプレイヤである対戦プレイヤの前記プレイ履歴情報を、前記各プレイヤに報知するプレイ履歴情報報知手段とを備えること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
プレイヤのプレイ履歴に基づいて、プレイの技量であるプレイ技量を算出するプレイ技量算出手段を備え、
前記プレイ履歴情報記憶手段は、前記プレイ履歴情報として、前記プレイ技量算出手段が算出した前記プレイ技量を記憶すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記各プレイヤのプレイ技量と前記対戦プレイヤのプレイ技量とを比較して、前記各プレイヤが前記対戦プレイヤよりもプレイ技量が低いと判断した場合に、前記各プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値を、前記対戦プレイヤが入力可能な前記獲得点数倍率の最大値よりも大きく設定する倍率設定手段を備えること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記プレイ進行制御手段は、前記各プレイヤ及び前記各プレイヤの仲間のプレイヤが形成するチームと、複数の前記対戦プレイヤが形成するチームである対戦チームとの対戦プレイを進行し、
前記プレイ履歴情報報知手段は、前記仲間のプレイヤのプレイ履歴情報と、前記複数の前記対戦プレイヤのプレイ履歴情報とを、前記各プレイヤに報知すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記獲得点数判定手段は、プレイヤのプレイ内容に応じて、前記獲得点数を算出すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のプレイヤが対戦する対戦プレイを進行する複数のゲーム機との間を、通信網を介して接続されたゲームサーバで実行するゲームプログラムであって、
前記ゲームサーバを、
プレイヤの合計点数を記憶する合計点数記憶手段と、
前記対戦プレイ開始前に、プレイヤが入力しその対戦プレイで獲得する獲得点数の倍率である獲得点数倍率を、前記ゲーム機から受け付ける倍率受け付け手段と、
前記倍率受け付け手段が受け付けた前記獲得点数倍率と、前記対戦プレイのプレイ結果に応じて判定された獲得点数との積算値を、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数に対して増減して新たな合計点数を算出し、前記合計点数記憶手段のプレイヤの合計点数を前記新たな合計点数に更新する合計点数更新手段と、
して機能させるためのゲームプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の前記ゲームプログラムを実行する制御手段と、
を備えるゲームサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−5163(P2011−5163A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153719(P2009−153719)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】
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