説明

ゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、情報記憶媒体

【課題】プレーヤが作成したゲームステージを使用して他のプレーヤがゲームを行う場合であっても安心して楽しむことができるゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体を提供する。
【解決手段】ゲーム装置10−1は、プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間400にオブジェクトを配置してゲームステージ40を作成し、作成されたゲームステージ40がクリア可能か否かを判定し、クリア可能と判定されたゲームステージ40をサーバ20または他のゲーム装置10−2に送信し、他のゲーム装置10−2は、クリア可能と判定されたゲームステージ40をサーバ20またはゲーム装置10−1から受信し、受信したゲームステージ40を用いてゲーム処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各ユーザがパーソナルマップの地形を造成し、造成された各パーソナルマップを連結することでゲームマップを作成し、このゲームマップ上を各ユーザが探索するゲームを行うネットワークゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−56409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ゲーム開発について素人であるプレーヤが作成したゲームマップやゲームステージは、ゲーム開発者などの専門家が作成したゲームマップやゲームステージとは異なり、クリア可能であることが保証されているとは限らない。
【0004】
特に、プレーヤが作成したゲームマップやゲームステージを使用してゲームを行うようなゲームシステムにおいては、プレーヤが作成したゲームマップやゲームステージがクリア可能であることが保証されていないと、当該ゲームマップや当該ゲームステージを使用したゲームをプレイする他のプレーヤが迷惑を被ることになる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレーヤが作成したゲームステージを使用して他のプレーヤがゲームを行う場合であっても安心して楽しむことができるゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明は、複数のゲーム装置を含むゲームシステムであって、ゲーム装置は、プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成するゲームステージ作成部と、作成された前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、クリア可能と判定された前記ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する通信制御部とを含み、前記他のゲーム装置は、クリア可能と判定された前記ゲームステージを前記サーバまたは前記ゲーム装置から受信する通信制御部と、受信した前記ゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部とを含むゲームシステムに関するものである。
【0007】
また本発明は、複数のゲーム装置を含むゲームシステムにおけるゲーム装置であって、プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成するゲームステージ作成部と、作成された前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、作成されたゲームステージがクリア可能と判定された場合に当該ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、クリア可能と判定された前記ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、前記サーバまたは他のゲーム装置からクリア可能な所与のゲームステージを受信する処理とを行う通信制御部と、受信した前記所与のゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部とを含むゲーム装置に関するものである。
【0008】
また本発明は、プレーヤからの操作情報に基づいてゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成する処理とサーバから受信した所与のゲームステージを用いたゲーム処理とを行う複数のゲーム装置と、ネットワークを介して接続可能なサーバであって、受信した前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、クリア可能と判定された前記ゲームステージを公開する公開部と、ゲーム装置から前記ゲームステージを受信する処理と、公開されたゲームステージの取得を要求する他のゲーム装置に当該ゲームステージを送信する処理とを行う通信制御部とを含むサーバに関するものである。
【0009】
また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、および上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関するものである。
【0010】
本発明によれば、他のゲーム装置がサーバまたはゲーム装置から受信するプレーヤに作成されたゲームステージは、クリアできることが保証されるため、プレーヤが作成したゲームステージを使用して他のプレーヤがゲームを行う場合であっても安心して楽しむことができる。
【0011】
(2)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置は、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部を更に含み、前記判定部が、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがプレーヤにクリアされていることを条件に、当該ゲームステージをクリア可能と判定するようにしてもよい。
【0012】
(3)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置は、検証用アルゴリズムに基づいて、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがクリア条件を満足するか否かを検証する検証部を更に含み、前記判定部が、前記検証部によってクリア条件を満足することが検証されていることを条件に、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージをクリア可能と判定するようにしてもよい。
【0013】
(4)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲームシステムは前記サーバを更に含み、前記サーバは、受信した前記ゲームステージを公開する公開部と、前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージを前記ゲーム装置から受信する処理と、公開されている前記ゲームステージの取得を要求する複数の前記他のゲーム装置に当該ゲームステージを送信する処理とを行うサーバ側通信制御部とを含むようにしてもよい。
【0014】
(5)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置の通信制御部が、前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え当該ゲームステージの解法情報を前記サーバに送信し、前記サーバ側通信制御部が、前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え前記解法情報を前記ゲーム装置から受信し、前記公開部が、受信した前記ゲームステージを公開してから所定期間経過後に、前記解法情報を公開するようにしてもよい。
【0015】
このようにすると、プレーヤが作成したゲームステージを他のプレーヤがクリアできない場合であっても、解法を確認することができるため、他のプレーヤは安心してプレーヤが作成したゲームステージを楽しむことができるようになる。
【0016】
(6)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記公開部が、前記解法情報を公開する前に前記解法情報の一部を公開するようにしてもよい。
【0017】
このようにすると、プレーヤが作成したゲームステージをクリアできない他のプレーヤに対して、ゲームを継続させるための動機付けを与えることができるようになる。
【0018】
(7)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置のゲーム処理部が、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージを用いたゲーム処理の内容を、リプレイ情報として履歴する処理を行い、前記解法情報は、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがプレーヤにクリアされた際のリプレイ情報としてもよい。
【0019】
このようにすると、他のプレーヤは、プレーヤが作成したゲームステージのクリア手法を直感的に理解することができるようになる。
【0020】
(8)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記他のゲーム装置の通信制御部が、前記サーバから受信した前記ゲームステージが前記他のゲーム装置のプレーヤにクリアされたことを条件に、当該ゲームステージのクリア情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した前記クリア情報を集計する集計部と、前記集計部の集計結果に応じて、前記ゲームステージを作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典を決定する決定部とを更に含み、前記サーバ側通信制御部が、複数の前記他のゲーム装置から前記クリア情報を受信する処理と、前記決定部によって決定された前記特典を前記ゲームステージが作成された前記ゲーム装置に送信する処理とを行い、前記ゲーム装置の通信制御部が、前記サーバから前記特典を受信する処理を行い、前記ゲーム装置のゲーム処理部が、受信した前記特典を反映して、前記他のゲーム装置において作成されたゲームステージを用いてゲーム処理を行うようにしてもよい。
【0021】
このようにすると、ゲームステージの作成に対する動機付けを与えることができるようになる。
【0022】
(9)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置の通信制御部が、前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え、当該ゲームステージに対してベットされた前記ゲームステージを作成したプレーヤのゲーム資産を前記サーバに送信し、前記サーバ側通信制御部が、前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え、ベットされた前記ゲーム資産を前記ゲーム装置から受信し、前記決定部が、前記集計結果およびベットされた前記ゲーム資産に応じて、前記ゲームステージを作成したプレーヤに付与される前記特典を決定するようにしてもよい。
【0023】
(10)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記決定部が、前記ゲームステージをクリアしたプレーヤの人数または割合が少なくなるほど、前記特典の価値を高くするようにしてもよい。
【0024】
(11)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記決定部が、ベットされた前記ゲーム資産の価値が高くなるほど、前記特典の価値を高くするようにしてもよい。
【0025】
(12)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記公開部が、前記クリア情報の集計状況を公開するようにしてもよい。
【0026】
(13)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記オブジェクトには、前記プレーヤからの操作情報に基づいて移動および動作の少なくとも一方を行うプレーヤキャラクタが含むようにしてもよい。
【0027】
(14)また本発明のゲームシステム、ゲーム装置、サーバ、プログラム、および情報記憶媒体では、前記ゲーム装置の通信制御部が、前記判定部にクリア可能と判定されたゲームステージを携帯型情報記憶媒体を介して他のゲーム装置に送信するようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態(本実施形態)について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0029】
1.ゲームシステムの構成
図1は、本実施形態のゲームシステム1の概略構成図の一例である。
【0030】
本実施形態のゲームシステム1は、複数のゲーム装置10−1〜10−n(nは自然数、以下、特定のゲーム装置を示す場合を除き、複数のゲーム装置10−1〜10−nの中のゲーム装置を例示する場合には「ゲーム装置10」という)とサーバ20とを含み、複数のゲーム装置10−1〜10−nとサーバ20とは、ネットワーク30(詳細には、インターネット網)を介して接続される。
【0031】
ゲーム装置10は、ゲームステージを作成し、作成したゲームステージをサーバ20にアップロードするとともに、サーバ20からゲームステージをダウンロードし、ダウンロードしたゲームステージを用いてゲームを実行する。
【0032】
例えば、ゲーム装置10−1がゲームステージ40を作成し、作成したゲームステージ40をサーバ20にアップロードすると、サーバ20がアップロードされたゲームステージ40をゲーム装置10−1〜ゲーム装置10−nに公開する。そして、ゲーム装置10−1〜ゲーム装置10−nの中からゲームステージ40でのプレイを要求するゲーム装置(図1の例では、ゲーム装置10−2、ゲーム装置10−4、ゲーム装置10−6、ゲーム装置10−8)が、ゲームステージ40をサーバ20からダウンロードし、ダウンロードしたゲームステージ40を用いてゲームを実行する。
【0033】
2.ゲーム装置10の機能ブロック
図2は、本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例である。なお本実施形態のゲーム装置10では、図2の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0034】
操作部160は、プレーヤが行った操作を操作情報として入力するためのものであり、その機能は、コントローラ、レバー、ボタン、マウス、キーボード、マイク、トラックボール、タッチパネル、ボートなどにより実現できる。
【0035】
また操作部160は、加速度、角速度、速度などの物理量を検出するセンサを内蔵することで、操作部160の動き、姿勢、向き等を操作情報として入力するようにしてもよい。なおセンサには、加速度センサ(圧電型や動電式、歪みケージ式等)や姿勢方位センサやジャイロなどを用いることができる。
【0036】
また操作部160は、表示部190などの指示面に対する操作部160の指示位置を操作情報として入力するようにしてもよい。この場合には、例えば、操作部160に設けられたCMOSセンサやCCDなどの撮像素子(受光素子)によって、指示面(指示面付近)に設けられたLED等の光源を撮像し、撮像された光源の位置情報と予め設定されている撮像側の基準位置情報とから、指示面に対する操作部160の指示位置を求めるようにすればよい。
【0037】
また操作部160は、デジタルカメラなどの撮像装置を内蔵する場合には、当該撮像装置によって連続して撮像された複数の画像から検出できる情報を操作情報として入力するようにしてもよい。例えば、操作部160自体の動き、姿勢、向き等を操作情報として入力する場合には、撮像装置によって連続して撮像された各画像から共通する複数の特徴点を抽出し、抽出された特徴点の移動量、移動方向を算出することにより操作部160自体の動き、姿勢、向き等を検出することができる。
【0038】
また操作部160は、操作部160に対する圧力を検出する加圧センサなどを内蔵することで、プレーヤの入力動作によって発生する圧力(プレーヤの体重など)を操作情報として入力するようにしてもよい。
【0039】
なお、操作部160がゲーム装置本体と一体化されている場合には(例えば、携帯型ゲーム装置、携帯電話など)、各種センサ等をゲーム装置本体に内蔵するようにしてもよい。
【0040】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータ(具体的には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータ)などを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD等)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。携帯型情報記憶装置182は、ゲームステージなどが記憶されるものであり、メモリカードや携帯型ゲーム装置などにより実現できる。
【0041】
記憶部170は、処理部100や通信部194などのワーク領域や、情報記憶媒体180から展開されたプログラムやデータの格納領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。そして記憶部170は、主記憶部171、送信用ゲームステージ情報記憶部172、受信用ゲームステージ情報記憶部173、ゲーム資産記憶部174、描画バッファ175を含んで構成されている。これらの一部を省略する構成としてもよい。なお、送信用ゲームステージ情報記憶部172に記憶されている情報(送信用ゲームステージ記憶部172Aに記憶されるゲームステージ、クリア可否判別フラグ記憶172Bに記憶されるクリア可否判別フラグ、解法情報記憶部172Cに記憶される解法情報)は、識別IDなどにより(例えば、共通の識別IDを割り振ることにより)それぞれ対応付けられている。同様に、受信用ゲームステージ情報記憶部173に記憶されている情報(受信用ゲームステージ記憶部173Aに記憶されるゲームステージ、クリア判別フラグ記憶部173Bに記憶されるクリア判別フラグ)も、識別IDなどにより(例えば、共通の識別IDを割り振ることにより)それぞれ対応付けられている。
【0042】
表示部190は、処理部100により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、OELD(有機ELディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0043】
音出力部192は、処理部100により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、あるいはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0044】
通信部194は、外部(例えばサーバ20や他のゲーム装置10)との間で通信を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどにより実現できる。
【0045】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ20が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部194を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信するようにしてもよい。このようなサーバ20の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲に含まれる。
【0046】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報、情報記憶媒体180や携帯型情報記憶装置182から記憶部170に展開されたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、あるいは音生成処理などの各種処理を主記憶部171をワーク領域として行う。なお処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0047】
そして処理部100は、ゲームステージ作成部110、判定部112、検証部114、通信制御部116、ゲーム処理部118、描画部140、音生成部150を含んで構成される。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0048】
ゲームステージ作成部110は、プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲームステージ作成用のゲーム空間(仮想的な2次元空間あるいは3次元空間)にキャラクタ(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタなど)、移動体(車、飛行機など)、アイテム(餌)、壁(ブロック)、建物、樹木、柱、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)を配置してゲームステージを作成する。
なお作成されたゲームステージは、送信用ゲームステージ記憶部172Aに記憶される。
【0049】
判定部112は、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがクリア可能か否かを判定する。具体的には、クリア可否判別フラグ記憶部172Bに記憶されているクリア可否判別フラグの設定値に基づいて、ゲームステージがクリア可能か否かを判定する。例えば、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがプレーヤにクリアされている場合や、後述する検証部114によってゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがクリア条件を満足することが検証されている場合には、クリア可否判別フラグの設定値がオン状態に設定されているため、当該ゲームステージをクリア可能と判定する。
【0050】
検証部114は、検証用アルゴリズムに基づいて、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがクリア条件を満足するか否かを検証する。クリア条件としては、例えば、プレーヤキャラクタがアイテムを全て獲得したこと、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを全て倒したこと、プレーヤキャラクタがゴール地点に到達したことなどを設定できる。そして検証用アルゴリズムは、例えば、プレーヤキャラクタがアイテムを全て獲得可能か否か、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを全て倒せるか否か、プレーヤキャラクタがゴール地点に到達可能か否かなどを検証する。なお、これらのクリア条件および検証用アルゴリズムは一例を挙げたに過ぎず、ゲームの内容に応じて適宜設定することができ、また組み合わせることもできる。そして、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがクリア条件を満足することが検証された場合には、クリア可否判別フラグの設定値をオフ状態からオン状態に変更する。
【0051】
通信制御部116は、データ(パケット)の送受信に関する通信部194の制御として、サーバ20に送信するデータを生成する処理、データ送信先のサーバ20のネットワークアドレスを指定する処理、受信したデータを記憶部170に保存する処理、受信したデータを解析する処理などを行う。
【0052】
具体的に説明すると、通信制御部116は、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージが判定部112にクリア可能と判定された場合に、当該ゲームステージをサーバ20に送信する処理を行う。また、判定部112にクリア可能と判定されたゲームステージに加え、当該ゲームステージの解法情報や当該ゲームステージに対してベットされた(賭けられた)当該ゲームステージを作成したプレーヤのゲーム資産をサーバ20に送信する処理を行う。「解法情報」とは、判定部112にクリア可能と判定されたゲームステージのクリア手順や攻略情報、あるいはプレーヤにクリアされた際のリプレイ情報などが該当し、「ゲーム資産」とは、得点、ゲーム内通貨、アイテム、ゲーム実行可能回数(ライフ)、プレーヤキャラクタの能力値(ステータスパラメータ)などが該当する。なお、解法情報は、解法情報記憶部172Cに記憶されており、ゲーム資産は、ゲーム資産記憶部174に記憶されている。
【0053】
また通信制御部116は、他のゲーム装置10によって作成されたクリア可能なゲームステージ(他のゲーム装置10のゲームステージ作成部110に作成され、他のゲーム装置10の判定部112にクリア可能と判定されたゲームステージ)をサーバ20から受信する処理を行う。なおサーバ20から受信したゲームステージは、受信用ゲームステージ記憶部173Aに記憶される。
【0054】
また通信制御部116は、サーバ20から受信したゲームステージがプレーヤにクリアされたことを条件に、当該ゲームステージのクリア情報をサーバ20に送信する。具体的には、クリア判別フラグ記憶部173Bに記憶されているクリア判別フラグの設定値がオン状態に設定された場合に、サーバ20から受信したゲームステージのクリア情報をサーバ20に送信する。
【0055】
また通信制御部116は、サーバ20に送信したゲームステージを作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典をサーバ20から受信する処理を行う。「ゲーム上の特典」とは、プレーヤのゲーム資産の価値を高めることをいい、例えば、得点、ゲーム内通貨、ゲーム実行可能回数(ライフ)、キャラクタの能力値(ステータスパラメータ)などの加算やレアリティの高いアイテムの付与などがある。
【0056】
ゲーム処理部118は、サーバ20から受信したゲームステージや、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージを用いてゲーム処理を行う。ゲーム処理としては、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、あるいはゲーム終了条件(例えば、クリア条件)が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0057】
具体的に説明すると、ゲーム処理部118は、サーバ20から受信したゲームステージやゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージに基づいて、キャラクタ(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタなど)、移動体(車、飛行機など)、アイテム(餌)、壁(ブロック)、建物、樹木、柱、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)をゲームプレイ用のゲーム空間(仮想的な2次元空間あるいは3次元空間)に配置設定する処理を行う。具体的には、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置にその回転角度でオブジェクトを配置する。
【0058】
またゲーム処理部118は、表示部190に表示される画像(オブジェクト画像)の表示制御を行う。具体的には、キャラクタ(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタなど)、移動体(車、飛行機など)、アイテム(餌)、壁(ブロック)、建物、樹木、柱、マップ(地形)などの表示すべきオブジェクトを発生させたり、オブジェクトの表示や表示位置を指示したり、オブジェクトを消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち、発生したオブジェクトをオブジェクトリストに登録したり、オブジェクトリストを描画部140等に転送したり、消滅したオブジェクトをオブジェクトリストから削除したりするなどの表示制御を行う。
【0059】
またゲーム処理部118は、オブジェクトの動作や移動が発生した場合に、発生した移動や動作の様子を示す画像を表示部190に表示するための制御を行う。具体的には、操作部160からの操作情報、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、表示物を移動させる処理や動作させる処理を行う。より詳細に説明すると、表示物の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(各パーツの位置、回転角度、或いは形状)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なおフレームは、表示物の移動や動作を制御する処理や画像を生成する描画処理を行う時間の単位である。
【0060】
またゲーム処理部118は、サーバ20から受信したゲームステージをプレーヤがクリアした場合(クリア条件が成立した場合)には、クリア判別フラグの設定値をオフ状態からオン状態に変更する。また、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージをプレーヤがクリアした場合(クリア条件が成立した場合)には、クリア可否判別フラグの設定値をオフ状態からオン状態に変更する。
【0061】
またゲーム処理部118は、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージをプレーヤがプレイする場合には、プレーヤのプレイの内容(ゲーム処理の内容)をリプレイ情報として履歴する処理を行う。具体的には、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージでのプレイ開始からプレイ終了(クリア)までの期間内における1フレーム毎のワールド座標系での各種オブジェクトの位置や回転角度を、リプレイ情報として履歴する処理を行う。そして、ゲームステージ作成部110に作成されたゲームステージがプレーヤにクリアされた際のリプレイ情報は、解法情報として解法情報記憶部172Cに記憶される。
【0062】
またゲーム処理部118は、サーバ20から受信したゲーム上の特典を反映して、サーバ20から受信したゲームステージを用いてゲーム処理を行う。この場合、サーバ20から受信したゲームステージをプレイする際に、例えば、得点、ゲーム内通貨、ゲーム実行可能回数(ライフ)、キャラクタの能力値(ステータスパラメータ)などが加算されていたり、レアリティの高いアイテムを使用できるようになっていたりする。
【0063】
描画部140は、処理部100で行われるゲーム処理などの結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。なお、描画部140が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。
【0064】
2次元画像を生成する場合には、優先度の高いオブジェクトが優先度の低いオブジェクトの前面に表示されるようにオブジェクトを合成して描画データを作成する。そして、この描画データに基づいて、合成後のオブジェクトを描画バッファ175(フレームバッファあるいは中間バッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画して、2次元画像を生成する。
【0065】
3次元画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理を行い、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を作成する。そして、この描画データ(プリミティブデータ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ)を描画バッファ175に描画する。これにより、ゲーム空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像を生成する。
【0066】
音生成部150は、処理部100で行われるゲーム処理などの結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0067】
なお、本実施形態のゲーム装置10は、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のゲーム装置にしてもよいし、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるゲーム装置にしてもよい。また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、サーバ20あるいは1つのゲーム装置10を用いて生成してもよいし、ネットワークを介して接続されたサーバ20や複数のゲーム装置10を用いて分散処理により生成してもよい。
【0068】
3.サーバの機能ブロック
図3は、本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例である。なお本実施形態のサーバ20では、図3の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0069】
操作部260は、管理者が行った操作を操作情報として入力するためのものであり、その機能は、キーボード、マウス、ボタン、トラックボール、タッチパネルなどにより実現できる。
【0070】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータ(具体的には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータ)などを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD等)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。
【0071】
記憶部270は、処理部200や通信部294などのワーク領域や、情報記憶媒体280から展開されたプログラムやデータの格納領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。そして記憶部270は、主記憶部271、ゲームステージ記憶部272、解法情報記憶部273、ベット情報記憶部274、プレイ人数記憶部275、クリア人数記憶部276を含んで構成されている。これらの一部を省略する構成としてもよい。なお、ゲームステージ記憶部272に記憶されるゲームステージ、解法情報記憶部273に記憶される解法情報、ベット情報記憶部274に記憶されるゲームステージに対してベットされたゲーム資産、プレイ人数記憶部275に記憶されるゲームステージをプレイした人数、クリア人数記憶部276に記憶されるゲームステージをクリアした人数は、識別IDなどにより(例えば、共通の識別IDを割り振ることにより)それぞれ対応付けられている。なお、ゲームステージを作成したプレーヤのゲーム装置10の識別番号なども対応付けて管理してもよい。
【0072】
通信部294は、外部(ゲーム装置10)との間で通信を行うためのものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどにより実現できる。
【0073】
処理部200(プロセッサ)は、操作部260からの操作情報や情報記憶媒体280から記憶部270に展開されたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理などの各種処理を記憶部270の主記憶部271をワーク領域として行う。なお処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0074】
そして処理部200は、通信制御部210、公開部212、集計部214、決定部216を含んで構成される。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0075】
通信制御部210は、データ(パケット)の送受信に関する通信部294の制御として、ゲーム装置10に送信するデータを生成する処理、データ送信先のゲーム装置10のネットワークアドレスを指定する処理、受信したデータを主記憶部271に保存する処理、受信したデータを解析する処理などを行う。
【0076】
具体的に説明すると、通信制御部210は、判定部112にクリア可能と判定されたゲームステージをゲーム装置10から受信する処理を行う。また、判定部112にクリア可能と判定されたゲームステージに加え、当該ゲームステージの解法情報や当該ゲームステージに対してベットされた(賭けられた)当該ゲームステージを作成したプレーヤのゲーム資産をゲーム装置10から受信する処理を行う。なおゲーム装置10から受信したゲームステージは、ゲームステージ記憶部272に記憶され、ゲーム装置10から受信した解法情報は、解法情報記憶部273に記憶され、ゲーム装置10から受信したベットされたゲーム資産は、ベット情報記憶部274に記憶される。
【0077】
また通信制御部210は、後述する公開部212に公開されているゲームステージの取得を要求する複数のゲーム装置10に当該ゲームステージを送信する処理を行う。そして当該ゲームステージを送信した回数(ゲーム装置10の数)が当該ゲームステージをプレイする人数としてプレイ人数記憶部275に記憶される。
【0078】
また通信制御部210は、当該ゲームステージを送信した複数のゲーム装置からクリア情報を受信する処理を行う。そしてクリア情報を受信した回数(ゲーム装置10の数)が当該ゲームステージをクリアした人数としてクリア人数記憶部276に記憶される。
【0079】
また通信制御部210は、後述する決定部216によって決定されたゲーム上の特典をゲームステージが作成されたゲーム装置に送信する処理を行う。
【0080】
公開部212は、ゲーム装置10から受信したゲームステージを公開する。
【0081】
また公開部212は、ゲーム装置10から受信した解法情報を、ゲーム装置10から受信したゲームステージを公開してから所定期間経過後に公開する。なお、解法情報を公開する前に解法情報の一部をヒントとして公開するようにしてもよい。
【0082】
また公開部212は、後述する集計部214によって集計されるクリア情報の集計状況を公開する。
【0083】
集計部214は、複数のゲーム装置から受信したクリア情報を集計する。
【0084】
決定部216は、集計部214の集計結果に応じて、ゲームステージを作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典を決定する。具体的には、集計結果およびベットされたゲーム資産に応じて、ゲームステージを作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典を決定する。そして、ゲームステージをクリアしたプレーヤの人数または割合が少なくなるほど、前記特典の価値を高くする。またベットされた前記ゲーム資産の価値が高くなるほど、前記特典の価値を高くする。
【0085】
4.本実施形態の手法
次に、図4〜図15を参照しながら本実施形態のゲームシステム1で行われるアクションゲームの制御手法について説明する。
【0086】
4−1.ゲームステージの作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手法
以下、図4〜図8を参照しながらゲームステージの作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手法の一例について説明する。なお、以下ではゲーム装置10−1を例にとり説明する。
【0087】
4−1−1.ゲームステージの作成手法
まず、図4(A)、図4(B)を参照しながらゲームステージの作成手法の一例について説明する。図4(A)は、ゲームステージ作成前のゲーム画像の一例を示す図であり、図4(B)は、ゲームステージ作成後のゲーム画像の一例を示す図である。
【0088】
ゲーム装置10−1においてゲームステージの作成を開始すると、図4(A)に示すように、ゲームステージ作成用のゲーム空間400(仮想的な2次元空間)とともに、ゲーム空間400に配置される餌オブジェクト410、パワー餌オブジェクト420、ブロックオブジェクト430、プレーヤキャラクタ440、敵キャラクタ450などの本実施形態のゲームステージを構成する各種オブジェクトを示すアイコンが表示部190に表示される。
【0089】
そしてゲーム装置10−1のプレーヤが、オブジェクトを示すアイコンを選択するとともに選択したオブジェクトのゲーム空間400における配置位置を指定することで、ゲーム空間400内の指定した位置に選択したオブジェクトが配置される。ゲーム装置10−1のプレーヤは、この処理を繰り返し行うことで、例えば図4(B)に示すようなゲームステージ40を作成する。ゲームステージ40は、複数の餌オブジェクト410、パワー餌オブジェクト420−1〜420−4、複数のブロックオブジェクト430、プレーヤキャラクタ440、敵キャラクタ450−1〜450−4から構成されている。なお、敵キャラクタ450−1〜450−4の移動アルゴリズムは予め設定されているが、ゲーム装置10−1のプレーヤが決定できるようにしてもよい。
【0090】
4−1−2.ゲームステージのクリア可否判別手法
次に、図5〜図6を参照しながらゲームステージのクリアの可否を判別する手法について説明する。
【0091】
(1)プレーヤ自身によるクリア
まず、図5(A)、図5(B)、図6(A)を参照しながら、プレーヤ自身がゲームステージをプレイすることでゲームステージのクリアの可否を判別する手法について説明する。図5(A)は、ゲームステージ40を用いたゲームが開始された際のゲーム画像の一例を示す図であり、図5(B)は、ゲームステージ40を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図であり、図6(A)は、ゲームステージ40を用いたゲームがクリアされた際のゲーム画像の一例を示す図である。
【0092】
ゲームステージ40を用いたゲームを開始すると、図5(A)に示すように、ゲームプレイ用のゲーム空間405(仮想的な2次元空間)にゲームステージ40を配置してゲームを実行する。なお、プレーヤ自身が作成したゲームステージをプレイする場合には、得点およびライフ(プレイ可能回数)の値は変化しない。
【0093】
図5(A)に示すゲームステージ40を用いたゲームでは、プレーヤキャラクタ440が餌オブジェクト410上を移動すると(プレーヤキャラクタ440が餌オブジェクト410にヒットすると)、この餌オブジェクト410を食べるように設定されており、プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べると、ゲームステージ40をクリアしたことになる(クリア条件が成立する)。なおプレーヤキャラクタ440は、ブロックオブジェクト430上を移動することはできず、また敵キャラクタ450−1〜450−4に捕まると(プレーヤキャラクタ440が敵キャラクタ450−1〜450−4のいずれかにヒットすると)、ゲームオーバーとなる。つまりゲームステージ40を用いたゲームは、プレーヤがプレーヤキャラクタ440を操作して、敵キャラクタ450−1〜450−4を避けながらプレーヤキャラクタ440に全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べさせるゲームである。
【0094】
また図5(B)に示すように、プレーヤキャラクタ440がパワー餌オブジェクト420−1上を移動すると(プレーヤキャラクタ440がパワー餌オブジェクト420−1にヒットすると)、一定時間、敵キャラクタ450−1〜450−4の色が変化する。そして、この状態の敵キャラクタ450−1〜450−4は弱体化しており、プレーヤキャラクタ440が餌オブジェクト410と同様に敵キャラクタ450−1〜450−4を食べることが可能となる。つまり、敵キャラクタ450−1〜450−4の色が変化している間は、敵キャラクタ450−1〜450−4に捕まったとしても、ゲームオーバーとならない。
【0095】
そして図6(A)に示すように、プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べると、ゲームステージ40をクリアしたことになる(クリア条件が成立する)。この結果、ゲームステージ40はクリア可能と判定される。
【0096】
このように本実施形態では、ゲームステージ40を作成したゲーム装置10−1のプレーヤ自らがゲームステージ40をクリアすることで、ゲームステージ40がクリア可能であることを保証する。従って、ゲームステージ40を使用してゲームを行う他のプレーヤは安心してゲームステージ40を楽しむことができる。
【0097】
なお、ゲームステージ40を用いたゲームが開始されてからゲームステージ40を用いたゲームがクリアされるまでの時間を計測(カウント)するようにしてもよい。つまり、処理部100の構成に、ゲームステージ40を用いたゲームが開始されてからゲームステージ40を用いたゲームがクリアされるまでの時間を計測する計測部を含ませるようにしてもよい。
【0098】
(2)検証アルゴリズムによる検証
次に、図6(B)を参照しながら、検証アルゴリズムによるゲームステージのクリアの可否を検証する手法について説明する。図6(B)は、クリア条件を満足しないゲームステージ45を用いたゲームのゲーム画像の一例を示す図である。
【0099】
上述したように、図5(A)に示すゲームステージ40を用いたゲームは、プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べると、ゲームステージ40をクリアしたことになる(クリア条件が成立する)。従って本実施形態では、検証アルゴリズムは、プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べることが可能か否か(プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4上を移動できるか否か)を検証するように設定されている。
【0100】
そして図5(A)から明らかなように、ゲームステージ40では、プレーヤキャラクタ440が全ての餌オブジェクト410およびパワー餌オブジェクト420−1〜420−4上を移動することが可能であるため、ゲームステージ40はクリア可能と判定される。一方、図6(B)に示すゲームステージ45では、餌オブジェクト410−1が複数のブロックオブジェクト430に囲まれており、プレーヤキャラクタ440が餌オブジェクト410−1上を移動することができないため、ゲームステージ40はクリア不可能と判定される。
【0101】
なお、敵キャラクタ450−1〜450−4を避けることができるか否かはプレーヤの実力に依存するため、本実施形態の検証アルゴリズムではその点の検証は行われない。
【0102】
このように本実施形態では、検証アルゴリズムによって、ゲーム装置10−1のプレーヤが作成したゲームステージ40がクリア条件を満足するか否かを検証することができるため、クリアの可否を簡単に確認することができる。
【0103】
なお、検証アルゴリズムによるゲームステージ40の検証が開始されてからゲームステージ40はクリア可能と判定されるまでの時間を計測(カウント)するようにしてもよい。つまり、処理部100の構成に、検証アルゴリズムによるゲームステージ40の検証が開始されてからゲームステージ40はクリア可能と判定されるまでの時間を計測する計測部を含ませるようにしてもよい。
【0104】
4−1−3.解法情報の作成手法
次に、ゲームステージの解法情報の作成手法について説明する。
【0105】
プレーヤ自身がゲームステージをプレイすることでゲームステージのクリアの可否を判別する場合には、プレーヤ自身によるゲームステージのプレイ内容をリプレイ情報として履歴することで、解法情報を作成する。具体的には、プレーヤがゲームステージ40を用いたゲームを実行する毎にプレイ内容をリプレイ情報として履歴し、プレーヤがゲームステージ40を用いたゲームをクリアした際のリプレイ情報(ゲームステージ40を用いたゲームが開始されてからクリア条件が成立するまでの間における1フレーム毎のワールド座標系での各種オブジェクトの位置や回転角度)を解法情報とする。
【0106】
なお解法情報は、例えば「敵キャラクタ450−1〜450−4をプレーヤキャラクタ440に引きつけた状態でパワー餌オブジェクト420−1〜420−4を食べろ!!」というようなゲームステージ40の攻略情報などであってもよい。この場合、ゲーム装置10−1のプレーヤが上記文章を作成する。
【0107】
4−1−4.ゲームステージの作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手順
次に、図7、図8を参照しながら、ゲームステージ40の作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手順の一例について説明する。図7は、ゲームステージ40の作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手順の一例を説明するためのフローチャート図であり、図8は、ゲームステージ40をサーバ20へアップロードする際に表示されるベット画面の一例を示す図である。
【0108】
まず、ゲーム装置10−1のプレーヤが、ゲーム空間400に各種オブジェクトを配置してゲームステージ40を作成する(ステップS10)。
【0109】
続いて、ゲーム装置10−1のプレーヤが、ゲームステージ40をプレイする場合には(ステップS12でY)、プレイ内容をリプレイ情報として履歴する(ステップS14)。そして、ゲーム装置10−1のプレーヤがゲームステージ40をクリアした場合には(ステップS16でY)、クリア可否判別フラグの設定値をオフ状態からオン状態に変更し、ゲームステージ40をクリアした際のリプレイ情報を解法情報に設定する(ステップS18)。なお、ゲーム装置10−1のプレーヤがゲームステージ40をクリアしていない場合には(ステップS16でN)、クリア可否判別フラグの設定値はオフ状態のままである。
【0110】
続いて、クリア可否判別フラグの設定値がオン状態である場合には(ステップS20でY)、図8に示すようなベットを促す画像460が表示部190に表示されるので、ゲーム装置10−1のプレーヤは、ゲーム装置10−1のプレーヤの得点の中からゲームステージ40に対してベットする得点(例えば100点)を入力する。そして、ゲームステージ40、解法情報、ベットされた得点等をサーバ20へ送信する。なお、クリア可否判別フラグの設定値がオフ状態である場合には(ステップS20でN)、ステップS12へ移行する。そして、ゲーム装置10−1のプレーヤが、ゲームステージ40をプレイしない場合には(ステップS12でN)、ゲームステージ40等をサーバ20へ送信せずに終了する。
【0111】
4−2.ゲームステージ40の公開手法
以下、図9〜図11を参照しながらサーバ20によるゲームステージ40の公開手法の一例について説明する。図9は、ゲームステージ40の公開処理の一例を説明するためのフローチャート図であり、図10、図11は、ゲームステージ40の公開画面の一例を示す図である。
【0112】
まず、サーバ20は、ゲーム装置10−1からゲームステージ40、解法情報、およびベットされた得点等を受信する(ステップS100)。そして、図10に示すように、ゲームステージ40、ゲームステージ40をプレイした人数、ゲームステージ40をクリアした人数、ゲームステージ40の公開期限、ゲーム装置10−1のプレーヤがゲームステージ40に対してベットした得点などの情報を複数のゲーム装置10−1〜10−nに公開する(ステップS102)。なお図10に示す例では、公開直後であるため、ゲームステージ40をプレイした人数は0人、ゲームステージ40をクリアした人数は0人、ゲームステージ40の公開期限は残り4日に設定されている。
【0113】
また、ゲーム装置10−1からゲームステージ40を用いたゲームのクリアまでに要した時間や検証に要した時間を受信する場合には、これらの時間からゲームステージ40の難易度を決定し、この難易度情報を公開するようにしてもよい。例えばゲームステージ40の難易度は、これらの時間が長いほど高くするようにしてもよい。また、ゲームステージに登場するプレーヤキャラクタや敵キャラクタの数やこれらのキャラクタの能力値(ステータスパラメータ)を考慮してゲームステージの難易度を決定するようにしてもよい。例えば、プレーヤキャラクタの能力値が低くなるほどゲームステージの難易度を高くしたり、敵キャラクタの数が多くなるほどゲームステージの難易度を高くしたり、あるいは敵キャラクタの能力値が高くなるほどゲームステージの難易度を高くするようにしてもよい。
【0114】
続いてサーバ20は、ゲーム装置10からゲームステージ40の取得要求があるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、ゲーム装置10からゲームステージ40の取得要求情報を受信したか否かを判定し、取得要求情報を受信した場合には(ステップS104でY)、取得要求先のゲーム装置10にゲームステージ40を送信し(ステップS106)、ゲームステージ40をプレイした人数をインクリメントする処理を行う(ステップS108)。
【0115】
続いてサーバ20は、ゲームステージ40を送信したゲーム装置10からクリア情報を受信したか否かを判定し(ステップS110でY)、クリア情報を受信した場合には(ステップS110でY)、ゲームステージ40をクリアした人数をインクリメントする処理を行う(ステップS112)。
【0116】
続いてサーバ20は、ゲームステージ40をプレイした人数、ゲームステージ40をクリアした人数、ゲームステージ40の公開期限などのゲームステージ40の公開情報を更新表示する処理を行う(ステップS114)。
【0117】
そしてサーバ20は、ゲームステージ40の公開期限が終了するまでの間(ステップS116でN)、ステップ104〜ステップ114の処理を繰り返し行う。
【0118】
サーバ20は、ゲームステージ40の公開期限が終了すると、図11に示すように、ゲームステージ40の解答情報を更に公開する。具体的には、ゲームステージ40の公開画面に解法情報表示ボタン510が追加表示され、ゲーム装置10のプレーヤがこの解法情報表示ボタン510を選択すると、ゲーム装置10−1のプレーヤがゲームステージ40をクリアした際のリプレイ情報の再生が開始される(ステップS114)。
【0119】
このように本実施形態では、ゲームステージ40をクリアできない場合であっても、解法を確認することができるため、安心してゲームステージ40を楽しむことができる。特に本実施形態では、ゲーム装置10−1のプレーヤがゲームステージ40をクリアした際にリプレイ情報を解法情報として用意しているため、ゲームステージ40をクリアできないプレーヤはゲームステージ40のクリア手法を直感的に理解することができる。
【0120】
なお本実施形態では、ゲームステージ40の公開期限終了後にリプレイ情報の再生を行っているが、ゲームステージ40の公開期限終了前(例えば、ゲームステージ40の公開期限が残り2日以下になった場合)にリプレイ情報の一部をヒントとして公開するようにしてもよい。
【0121】
このようにすると、ゲームステージ40をクリアできないプレーヤに対して、ゲームステージ40でのゲームを継続させるための動機付けを与えることができるようになる。
【0122】
続いてサーバ20は、ゲームステージ40をプレイした人数の集計結果とゲームステージ40をクリアした人数の集計結果とゲームステージ40に対してベットされた得点からゲームステージ40を作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典(ゲーム実行可能回数を示すライフ)を決定する処理を行う(ステップS120)。
【0123】
そして本実施形態では、ゲームステージ40をクリアしたプレーヤの割合が少なくなるほど、ゲームステージ40を作成したプレーヤに付与するライフ数を多くするとともに、ゲームステージ40に対してベットされた得点が高くなるほど、ゲームステージ40を作成したプレーヤに付与するライフ数を多くするように設定されているため、以下の算出式でゲームステージ40を作成したプレーヤに付与するライフ数を決定する。
【0124】
ゲームステージ40を作成したプレーヤに付与するライフ数=ゲームステージ40に対してベットされた得点×ゲームステージ40をプレイした人数×1/ゲームステージ40をクリアした人数×1/100
図11に示す例では、ゲームステージ40に対してベットされた得点が100点であり、ゲームステージ40をプレイした人数が50人であり、ゲームステージ40をクリアした人数が10人であるため、ゲームステージ40を作成したプレーヤに付与するライフ数は5となる。
【0125】
そしてサーバ20は、決定された特典(ライフ数)をゲーム装置10−1へ送信する(ステップS122)。
【0126】
4−3.クリア情報の送信手法
以下、図12〜図13を参照しながらゲームステージ40のクリア情報の送信処理手順の一例について説明する。なお、以下ではゲーム装置10−2を例にとり説明する。図12は、ゲームステージ40のクリア情報の送信処理手順の一例を説明するためのフローチャート図であり、図13は、ゲームステージ40を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図である。
【0127】
まず、ゲーム装置10−2は、ゲームステージ40の取得要求情報をサーバ20に送信することで、ゲームステージ40をサーバ20から受信する(ステップS200)。
【0128】
そして、ゲーム装置10−2は、受信したゲームステージ40を用いてゲーム処理を開始すると、図13に示すように、ゲームプレイ用のゲーム空間405(仮想的な2次元空間)にゲームステージ40を配置してゲームを実行する(ステップS202)。なお、サーバ20から受信したゲームステージをプレイする場合には、得点およびライフ(プレイ実行可能回数)の値は変化する。具体的には、プレーヤキャラクタ440が餌オブジェクト410、パワー餌オブジェクト420−1〜420−4、あるいは色が変化した状態の敵キャラクタ450−1〜450−4を食べると、得点が加算される。また、通常の状態の敵キャラクタ450−1〜450−4に捕まるとライフが減少する。
【0129】
そしてゲーム装置10−2は、ゲームステージ40をクリアすると(ステップS204でY)、クリア情報をサーバ20へ送信する(ステップS206)。
【0130】
4−4.特典の反映手法
以下、図14〜図15を参照しながらプレーヤに対して付与されるゲーム上の特典の反映手法について説明する。なお、以下ではゲーム装置10−1を例にとり説明する。図14は、ゲームステージ40を作成したプレーヤに対して付与されるゲーム上の特典の反映処理手順の一例を説明するためのフローチャート図であり、図15は、ゲームステージ50を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図である。
【0131】
まず、ゲーム装置10−1は、サーバ20から決定された特典(ライフ数)を受信する(ステップS300)。そしてゲーム装置10−1は、図15に示すように、サーバ20から受信したライフ数を反映して、サーバ20から受信したゲームステージ(例えばゲーム装置10−2のプレーヤに作成されたゲームステージ50)を用いたゲームを実行する(ステップS302)。
【0132】
図4(A)などに示すように、サーバ20から受信したライフ数の反映前においては、ゲーム装置10−1のプレーヤのライフ数が3であったのが、図15に示すように、サーバ20から受信したライフ数の反映後においては、ゲーム装置10−1のプレーヤのライフ数が8となっている。また、図4(A)では、得点が900点であったが、ゲームステージ40に対して100点ベットしたため、図15に示す例では得点が800点となっている。
【0133】
このように本実施形態では、ゲームステージの作成者に対してゲーム上の特典を付与するため、ゲームステージの作成に対する動機付けを与えることができる。特に本実施形態では、作成したゲームステージをクリアしたプレーヤの人数が少なくなるほど、ゲームステージの作成者に付与されるゲーム上の特典の価値が高くなるため、難易度の高いゲームステージの作成に対する動機付けも与えることができる。
【0134】
5.変形例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。また上記実施形態で説明した構成は、一例を示したに過ぎず、上記実施形態の構成と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。
【0135】
例えば上記実施形態では、プレーヤに作成されたゲームステージがクリアできるか否かをゲーム装置10が判定していたが、サーバ20が判定するようにしてもよい。
【0136】
また例えば、プレーヤが作成したゲームステージを圧縮したり、暗号化するようにしてもよい。なお圧縮処理や暗号化処理は、ゲーム装置10が行ってもよいし、サーバ20が行ってもよい。また、プレーヤが作成したゲームステージに管理情報などを付加するようにしてもよい。
【0137】
また例えば、上記実施形態では、サーバ20が含まれるゲームシステム1を例にとり説明したが、P2P方式で本実施形態のゲームシステム1を実現するようにしてもよい。この場合には、携帯型情報記憶媒体182を介してゲームステージを配信するようにしてもよい。
【0138】
また例えば、上記実施形態では、ゲームステージ40の公開期限終了後にゲームステージ40の解答情報を公開したり、公開期限終了前にリプレイ情報の一部をヒントとして公開することを例にとり説明したが、ゲームステージ40をプレイした人数やゲームステージ40をクリアした人数またはその割合に応じて、ゲームステージ40の解答情報やヒントを公開するようにしてもよい。例えば、ゲームステージ40をプレイした人数が所定数を超えたこと(広義には、サーバ20がゲームステージ40を送信した回数と閾値との間で所定の関係が成立したこと)を条件にゲームステージ40の解答情報やヒントを公開するようにしてもよい。また例えば、ゲームステージ40をクリアしたプレーヤの人数または割合に応じてゲームステージ40の解答情報やヒントを公開するようにしてもよい。具体的には、ゲームステージ40が公開されてから所定期間(例えば2日間)経過後のゲームステージ40をクリアしたプレーヤの人数や割合が所定数あるいは所定率に達していない場合に(広義には、ゲームステージ40をクリアしたプレーヤの人数または割合と閾値との間で所定の関係が成立した場合に)、ゲームステージ40の解答情報やヒントを公開するようにしてもよい。
【0139】
また、上記実施形態の各部(各手段)の処理は、その全てをハードウェアのみにより実現してもよいし、情報記憶媒体に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。そして、本実施形態の各部の処理をハードウェアとプログラムの両方により実現する場合には、情報記憶媒体には、ハードウェア(コンピュータ)を本実施形態の各部として機能させるためのプログラムが格納される。
【0140】
また上記実施形態では、アクションゲームを例にとり説明したが、格闘ゲーム、音楽演奏ゲーム、レースゲーム、スポーツゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム、パズルゲーム(アクション型、思考型)等の種々のゲームに本手法を採用することができる。
【0141】
また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、携帯型ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、携帯電話等の種々のゲームシステムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本実施形態のゲームシステム1の概略構成図の一例を示す図。
【図2】本実施形態のゲーム装置10の機能ブロック図の一例を示す図。
【図3】本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す図。
【図4】図4(A)は、ゲームステージ作成前のゲーム画像の一例を示す図。図4(B)は、ゲームステージ作成後のゲーム画像の一例を示す図。
【図5】図5(A)は、ゲームステージ40を用いたゲームが開始された際のゲーム画像の一例を示す図。図5(B)は、ゲームステージ40を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図。
【図6】図6(A)は、ゲームステージ40を用いたゲームがクリアされた際のゲーム画像の一例を示す図。図6(B)は、クリア条件を満足しないゲームステージ45を用いたゲームのゲーム画像の一例を示す図。
【図7】ゲームステージ40の作成からサーバ20へのアップロードまでの処理手順の一例を説明するためのフローチャート図。
【図8】ゲームステージ40をサーバ20へアップロードする際に表示されるベット画面の一例を示す図。
【図9】ゲームステージ40の公開処理の一例を説明するためのフローチャート図。
【図10】ゲームステージ40の公開画面の一例を示す図。
【図11】ゲームステージ40の公開画面の一例を示す図。
【図12】ゲームステージ40のクリア情報の送信処理手順の一例を説明するためのフローチャート図である。
【図13】ゲームステージ40を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図。
【図14】ゲームステージ40を作成したプレーヤに対して付与されるゲーム上の特典の反映処理手順の一例を説明するためのフローチャート図。
【図15】ゲームステージ50を用いたゲームが実行されている際のゲーム画像の一例を示す図。
【符号の説明】
【0143】
1 ゲームシステム、10(10−1〜10−n) ゲーム装置、
20 サーバ、30 ネットワーク、40、45、50 ゲームステージ、
100 処理部、110 ゲームステージ作成部、112 判定部、114 検証部、
116 通信制御部、118 ゲーム処理部、140 描画部、150 音生成部、
160 操作部、170 記憶部、171 主記憶部、
172 送信用ゲームステージ情報記憶部、172A 送信用ゲームステージ記憶部、
172B クリア可否判別フラグ記憶、172C 解法情報記憶部、
173 受信用ゲームステージ情報記憶部、173A 受信用ゲームステージ記憶部
173B クリア判別フラグ記憶部、174 ゲーム資産記憶部、
175 描画バッファ、180 情報記憶媒体、182 携帯型情報記憶媒体、
190 表示部、192 音出力部、193 受信部、194 通信部、
200 処理部、210 通信制御部、212 公開部、214 集計部、
216 決定部、260 操作部、270 記憶部、271 主記憶部、
272 ゲームステージ記憶部、273 解法情報記憶部、274 ベット情報記憶部、275 プレイ人数記憶部、276 クリア人数記憶部、
280 情報記憶媒体、294 通信部、
400、405 ゲーム空間、410 餌オブジェクト、
420(420−1〜420−4) パワー餌オブジェクト、
430 ブロックオブジェクト、440 プレーヤキャラクタ、
450(450−1〜450−4) 敵キャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置を含むゲームシステムであって、
ゲーム装置は、
プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成するゲームステージ作成部と、
作成された前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、
クリア可能と判定された前記ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する通信制御部とを含み、
前記他のゲーム装置は、
クリア可能と判定された前記ゲームステージを前記サーバまたは前記ゲーム装置から受信する通信制御部と、
受信した前記ゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム装置は、
前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部を更に含み、
前記判定部が、
前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがプレーヤにクリアされていることを条件に、当該ゲームステージをクリア可能と判定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記ゲーム装置は、
検証用アルゴリズムに基づいて、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがクリア条件を満足するか否かを検証する検証部を更に含み、
前記判定部が、
前記検証部によってクリア条件を満足することが検証されていることを条件に、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージをクリア可能と判定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記ゲームシステムは前記サーバを更に含み、
前記サーバは、
受信した前記ゲームステージを公開する公開部と、
前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージを前記ゲーム装置から受信する処理と、公開されている前記ゲームステージの取得を要求する複数の前記他のゲーム装置に当該ゲームステージを送信する処理とを行うサーバ側通信制御部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項4において、
前記ゲーム装置の通信制御部が、
前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え当該ゲームステージの解法情報を前記サーバに送信し、
前記サーバ側通信制御部が、
前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え前記解法情報を前記ゲーム装置から受信し、
前記公開部が、
受信した前記ゲームステージを公開してから所定期間経過後に、前記解法情報を公開することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項5において、
前記公開部が、
前記解法情報を公開する前に前記解法情報の一部を公開することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項5または6において、
前記ゲーム装置のゲーム処理部が、
前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージを用いたゲーム処理の内容を、リプレイ情報として履歴する処理を行い、
前記解法情報は、前記ゲームステージ作成部に作成された前記ゲームステージがプレーヤにクリアされた際のリプレイ情報であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれかにおいて、
前記他のゲーム装置の通信制御部が、
前記サーバから受信した前記ゲームステージが前記他のゲーム装置のプレーヤにクリアされたことを条件に、当該ゲームステージのクリア情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
受信した前記クリア情報を集計する集計部と、
前記集計部の集計結果に応じて、前記ゲームステージを作成したプレーヤに付与されるゲーム上の特典を決定する決定部とを更に含み、
前記サーバ側通信制御部が、
複数の前記他のゲーム装置から前記クリア情報を受信する処理と、前記決定部によって決定された前記特典を前記ゲームステージが作成された前記ゲーム装置に送信する処理とを行い、
前記ゲーム装置の通信制御部が、
前記サーバから前記特典を受信する処理を行い、
前記ゲーム装置のゲーム処理部が、
受信した前記特典を反映して、前記他のゲーム装置において作成されたゲームステージを用いてゲーム処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項8において、
前記ゲーム装置の通信制御部が、
前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え、当該ゲームステージに対してベットされた前記ゲームステージを作成したプレーヤのゲーム資産を前記サーバに送信し、
前記サーバ側通信制御部が、
前記判定部にクリア可能と判定された前記ゲームステージに加え、ベットされた前記ゲーム資産を前記ゲーム装置から受信し、
前記決定部が、
前記集計結果およびベットされた前記ゲーム資産に応じて、前記ゲームステージを作成したプレーヤに付与される前記特典を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項8または9において、
前記決定部が、
前記ゲームステージをクリアしたプレーヤの人数または割合が少なくなるほど、前記特典の価値を高くすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項9または10において、
前記決定部が、
ベットされた前記ゲーム資産の価値が高くなるほど、前記特典の価値を高くすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれかにおいて、
前記公開部が、
前記クリア情報の集計状況を公開することを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかにおいて、
前記オブジェクトには、前記プレーヤからの操作情報に基づいて移動および動作の少なくとも一方を行うプレーヤキャラクタが含まれることを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記ゲーム装置の通信制御部が、
前記判定部にクリア可能と判定されたゲームステージを携帯型情報記憶媒体を介して他のゲーム装置に送信することを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
複数のゲーム装置を含むゲームシステムにおけるゲーム装置であって、
プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成するゲームステージ作成部と、
作成された前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、
作成されたゲームステージがクリア可能と判定された場合に当該ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、
クリア可能と判定された前記ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、前記サーバまたは他のゲーム装置からクリア可能な所与のゲームステージを受信する処理とを行う通信制御部と、
受信した前記所与のゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項16】
プレーヤからの操作情報に基づいてゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成する処理とサーバから受信した所与のゲームステージを用いたゲーム処理とを行う複数のゲーム装置と、ネットワークを介して接続可能なサーバであって、
受信した前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、
クリア可能と判定された前記ゲームステージを公開する公開部と、
ゲーム装置から前記ゲームステージを受信する処理と、公開されたゲームステージの取得を要求する他のゲーム装置に当該ゲームステージを送信する処理とを行う通信制御部とを含むことを特徴とするサーバ。
【請求項17】
複数のゲーム装置を含むゲームシステムにおけるゲーム装置のためのプログラムであって、
プレーヤからの操作情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成するゲームステージ作成部と、
作成された前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、
作成されたゲームステージがクリア可能と判定された場合に当該ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、
クリア可能と判定された前記ゲームステージをサーバまたは他のゲーム装置に送信する処理と、前記サーバまたは他のゲーム装置からクリア可能な所与のゲームステージを受信する処理とを行う通信制御部と、
受信した前記所与のゲームステージを用いてゲーム処理を行うゲーム処理部としてゲーム装置のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
プレーヤからの操作情報に基づいてゲーム空間にオブジェクトを配置してゲームステージを作成する処理とサーバから受信した所与のゲームステージを用いたゲーム処理とを行う複数のゲーム装置と、ネットワークを介して接続可能なサーバのためのプログラムであって、
受信した前記ゲームステージがクリア可能か否かを判定する判定部と、
クリア可能と判定された前記ゲームステージを公開する公開部と、
ゲーム装置から前記ゲームステージを受信する処理と、公開されたゲームステージの取得を要求する他のゲーム装置に当該ゲームステージを送信する処理とを行う通信制御部としてサーバのコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
コンピュータにより読取可能な情報記憶媒体であって、請求項17または18に記載のプログラムを記憶することを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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