説明

ゲームシステム、サーバ及びゲーム制御プログラム

【課題】 被読取対象物を用いるゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとが両立したゲームシステムを提供すること
【解決手段】 プレーヤごとにキャラクタのキャラクタ固有データを被読取対象物の識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、被読取対象物の固有の識別情報を読み取る読取手段と、プレーヤ識別情報を取得する取得手段と、読取手段が読み取った識別情報及び取得手段が取得したプレーヤ識別情報に基づいてキャラクタ固有データ記憶手段からキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいてキャラクタ情報を決定するキャラクタ情報決定手段と、キャラクタ情報を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段とを備えたことを特徴とするゲームシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、カード、フィギュア等の被読取対象物を用いるゲームを実行可能とするゲームシステム、当該ゲームシステムを構成するサーバ、及び、当該サーバによって実行されるゲーム制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トレーディングカード等のカードは、スポーツ選手やアニメのキャラクタ等が描かれたカードであり、マニアに収集されるものであったが、近時、このようなカードを使用して行うカードゲームが提供されており、幅広い年齢層からの支持を得ている。このようなカードゲームの人気の要因は、カードゲームが、カードを収集するというコレクション的な要素と、ゲームとしての面白さとの二面性を有している点にあるといえる。
【0003】
また、所謂ゲームセンタ等では、ゲームに登場するキャラクタに関するデータを有するカードからデータを読み取って当該データに基づいてビデオゲームを進行させるゲームシステムが登場しており、広く流行するに至っている。このようなゲームシステムとしては、例えば、端末装置の配置パネル上に並べられた複数のカードからデータを読み取り、これらのデータに基づいてサッカーゲーム等のビデオゲームを進行させるゲームシステムが存在する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のゲームシステムでは、選手に対応したカードを収集してチームを作って他のチームと対戦する。ゲームに熟練してもカードに対応した選手の能力が成長することはないが、より能力の高い選手に対応したカードを収集することによりチームを強化することができる。従って、ゲーム内容と関連付け、プレーヤのカードに対する収集欲を喚起することができる。
【0004】
また、一般的に、カードゲームにおいては、カードの表面にキャラクタの容姿等とあわせて当該キャラクタの能力値が印刷されているため、ゲームに熟練してもキャラクタの能力値が変化するということはない。
【0005】
【特許文献1】特開2002−301264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のゲームシステムによれば、ゲームに熟練してもカードに対応したキャラクタの能力値を上昇させることができず、個々のカードに対応したキャラクタの個性が固定されているため、より能力値の高いキャラクタに対応したカードを収集しようというように、プレーヤのカードに対する収集欲を喚起することはできる。しかし、カードを用いてゲームを行いゲームに熟練しても、その結果が当該カードに対応したキャラクタの能力値に反映されないため、カードがゲームに反映されてもゲーム結果がカードに反映されず、ゲーム自体が一方通行的なものとなってしまい、ゲームの面白さの幅を広げることが困難であるという問題があった。
【0007】
また、キャラクタの能力値が印刷されたカードを用いるカードゲームでも、カードの強さは変化しないので、面白みに欠けるという問題がある。従来、カードゲームとしてメンコがあったが、メンコはそのコレクション性以外に、メンコを油に浸してそのメンコ自体を強くする楽しみがあり、コレクション性とゲーム自体の面白さとが両立していた。カードを用いて行うビデオゲームにおいても、コレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させる必要がある。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)を用いるゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとが両立したゲームシステム、当該ゲームシステムを構成するサーバ、当該サーバによって実行されるゲーム制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムであって、
プレーヤごとに、キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに上記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して上記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
上記被読取対象物から当該被読取対象物の固有の識別情報を読み取る読取手段と、
プレーヤを特定するためのプレーヤ識別情報を取得する取得手段と、
上記取得手段により取得されたプレーヤ識別情報と上記読取手段により読み取られた識別情報とに基づいて、上記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、ゲームに使用するキャラクタ情報を決定するキャラクタ情報決定手段と、
上記キャラクタ情報決定手段により決定されたキャラクタ情報を用いて上記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【0010】
(1)の発明によれば、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、当該被読取対象物を用いてゲームを行ったゲーム結果がキャラクタ固有データ(例えば、ゲームの履歴を示す履歴データ等)として記憶され、次に、ゲームを行う際には当該キャラクタ固有データに基づいてキャラクタ情報が決定さるため、ゲームを進めるに従って被読取対象物に対応したキャラクタ情報は変化することになる。
このように、被読取対象物自体が有する性質と、被読取対象物に対応したキャラクタの能力や外観等とを分離し、被読取対象物自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内における被読取対象物に対応したキャラクタの能力や外観等をキャラクタ固有データに応じて変化させることにより、被読取対象物を用いたゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させることができる。
【0011】
また、読取手段により被読取対象物から読み取られた識別情報だけではなく、取得手段により取得されたプレーヤ識別情報に基づいて、キャラクタ固有データ記憶手段からキャラクタ固有データが抽出され、そのキャラクタ固有データに基づいて、ゲームに使用するキャラクタ情報が決定されるため、例えば、プレーヤAがゲームで使用した被読取対象物を、プレーヤA以外のプレーヤが使用しても、プレーヤAが上記被読取対象物を使用した際に決定されるキャラクタ情報と同じキャラクタ情報は決定されない、すなわち、プレーヤAと同じ状態で被読取対象物を使用することはできないことになる。従って、例えば、ゲームの熟練者から被読取対象物を奪い、その熟練者と同じ状態で被読取対象物を使用してゲームを有利に進めるという不正行為等を防止することができる。
【0012】
なお、本発明において、キャラクタ情報としては、例えば、キャラクタの能力値、キャラクタの外観構成に関する外観構成情報等を挙げることができる。
【0013】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2)キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムであって、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに上記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して上記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
上記被読取対象物から当該被読取対象物の固有の識別情報を読み取る読取手段と、
上記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて、上記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段と、
上記能力値決定手段により決定された能力値を用いて上記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【0014】
(2)の発明によれば、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、当該被読取対象物を用いてゲームを行ったゲーム結果がキャラクタ固有データ(例えば、ゲームの履歴を示す履歴データ等)として記憶され、次に、ゲームを行う際には当該キャラクタ固有データに基づいてキャラクタの能力値が決定されるため、ゲームに熟練するに従って被読取対象物に対応したキャラクタの能力値は変化することになる。
このように、被読取対象物自体が有する性質と、被読取対象物に対応したキャラクタの能力とを分離し、被読取対象物自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内における被読取対象物に対応したキャラクタの能力をキャラクタ固有データに応じて変化させることにより、被読取対象物を用いたゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させることができる。
【0015】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3)複数の端末装置と通信回線を介して接続され、
プレーヤが上記端末装置を用いて、キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムを構成するサーバであって、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに上記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して上記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
各端末装置が備える読取手段によって上記被読取対象物から読み取られた識別情報に基づいて、上記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段と、
上記能力値決定手段により決定された能力値を用いて上記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするサーバ。
【0016】
(3)の発明によれば、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、当該被読取対象物を用いてゲームを行ったゲーム結果がキャラクタ固有データ(例えば、ゲームの履歴を示す履歴データ等)として記憶され、次に、ゲームを行う際には当該キャラクタ固有データに基づいてキャラクタの能力値が決定されるため、ゲームに熟練するに従って被読取対象物に対応したキャラクタの能力値は変化することになる。
このように、被読取対象物自体が有する性質と、被読取対象物に対応したキャラクタの能力とを分離し、被読取対象物自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内における被読取対象物に対応したキャラクタの能力をキャラクタ固有データに応じて変化させることにより、被読取対象物を用いたゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させることができる。
【0017】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4)複数の端末装置と通信回線を介して接続され、
プレーヤが上記端末装置を用いて、キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムを構成するサーバを、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに上記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して上記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段、
各端末装置が備える読取手段によって上記被読取対象物から読み取られた識別情報に基づいて、上記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段、
上記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段、及び、
上記能力値決定手段により決定された能力値を用いて上記ゲームを進行させるゲーム制御手段
として機能させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【0018】
(4)の発明によれば、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、当該被読取対象物を用いてゲームを行ったゲーム結果がキャラクタ固有データ(例えば、ゲームの履歴を示す履歴データ等)として記憶され、次に、ゲームを行う際には当該キャラクタ固有データに基づいてキャラクタの能力値が決定されるため、ゲームに熟練するに従って被読取対象物に対応したキャラクタの能力値は変化することになる。
このように、被読取対象物自体が有する性質と、被読取対象物に対応したキャラクタの能力とを分離し、被読取対象物自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内における被読取対象物に対応したキャラクタの能力をキャラクタ固有データに応じて変化させることにより、被読取対象物を用いたゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、被読取対象物(例えば、カード、フィギュア等)を用いるゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さとを両立させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明に係るゲームシステムの構成図である。
ゲームシステムは、複数の端末装置1と、複数の(ここでは8台の)端末装置1と専用線5を介して通信可能に接続された店舗サーバ2と、複数の店舗サーバ2と通信回線4を介して通信可能に接続され、複数のプレーヤが端末装置1を用いて行うゲームを管理するセンターサーバ3とを備え、さらに、店舗サーバ2と専用線5を介して接続されたカード販売機6を店舗ごとに1台備えている。なお、店舗サーバ2間も通信回線4を介して通信可能である。
【0021】
端末装置1は、プレーヤがタッチパネル14(図示せず)を介して行う所定の操作を受け付けるとともに、店舗サーバ2(又はセンターサーバ3)から送信されるデータ、又は、他の端末装置1からのデータ等に基づいて、ゲームを進行するものである。
【0022】
なお、端末装置1には、それぞれ自機に固有のマシンIDが対応付けられている。
マシンIDには、端末装置1が接続されている店舗サーバ2ごとのコードと、端末装置1が配設されている店舗内での端末装置1ごとのコードとが含まれている。例えば、店舗Aの店舗サーバAのコードがAであって、店舗A内における端末装置1のコードが1である場合には、この端末装置1のマシンIDはa1である。
【0023】
店舗サーバ2は、それぞれ複数(ここでは8台)の端末装置1、及び、センターサーバ3と通信可能に接続され、端末装置1とセンターサーバ3との間でデータの送受信を行う。
【0024】
センターサーバ3は、複数の店舗サーバ2と通信可能に接続されており、各プレーヤに関する履歴データを有する。プレーヤに関する履歴データには、プレーヤが操作する各キャラクタに固有のキャラクタ固有データが含まれる。
センターサーバ3は、店舗サーバ2を介して端末装置1とデータの送受信を行うことにより、同一のプレーフィールドでゲームを行うプレーヤを決定する。なお、このゲームシステムでは、最大4人まで同一のプレーフィールドにおいてゲームを行うことができる。
【0025】
カード販売機6は、店舗サーバ2を介してセンターサーバ3と通信可能である。カード販売機6は、プレーヤが行う個人情報の入力操作を受け付け、IDカード8(図示せず)の発行を行う。このときに入力された個人情報によって、センターサーバ3にプレーヤが登録され、センターサーバ3によって、プレーヤごとに当該プレーヤを識別可能なIDデータが付与される。発行されるIDカード8には、このIDデータが記憶される。
IDデータ8に記憶されたIDデータが、本発明におけるプレーヤ識別情報に相当するものである。
【0026】
図2は、1の店舗に設置された8台の端末装置とカード販売機との外観を示す斜視図である。図3は、端末装置の外観を示す斜視図である。
なお、以下の説明では、端末装置の一例として、2つのディスプレイ(第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12)を備えた業務用ゲーム装置について説明するが、本発明は、この例に特に限定されず、家庭用ビデオゲーム装置を家庭用テレビジョンに接続することによって構成される家庭用ビデオゲーム装置、ビデオゲームプログラムを実行することによってビデオゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータ等にも同様に適用することができる。
【0027】
また、本実施形態において、端末装置1を用いて行われるゲームは、カードを使用するRTS(リアルタイムストラデジーゲーム)である。端末装置1を操作するプレーヤと、他の端末装置1を操作するプレーヤ又はCPUプレーヤとが、仮想ゲーム空間に存在するプレーフィールド上にキャラクタを配し、キャラクタを操作して互いに対戦するものである。このゲームには、キャラクタに対応したキャラクタカードと、キャラクタ又はゲーム内容に影響を与える支援カードとが用いられる。
【0028】
キャラクタカードは、プレーヤが実際に所持するカードであり、個別に識別情報を有する。本実施形態におけるキャラクタカードは、本発明における被読取対象物に相当する。
各キャラクタカードは、ゲームに登場する108種類のキャラクタのうち、いずれか1のキャラクタに対応している。このキャラクタカードは、例えば、カード販売機6等によって販売される。
【0029】
本実施形態におけるキャラクタカードには、例えば、磁気ストライブを備えたカードやICカード等を使用することができる。また、キャラクタカードとしてICカードを用いることとする場合、当該ICカードは接触型であってもよく、非接触型であってもよい。非接触型のICカードとしては、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)システムに使用されるトランスポンダ等を挙げることができる。なお、この技術は従来公知の技術であり、特開平8−21875号公報に記載されているので、ここでの説明は省略する。また、本発明では、キャラクタカードの表面に、光学的に識別可能なように識別情報に係るパターンが形成されたものを使用することも可能である。以下においては、キャラクタカードが非接触ICカードであるとして説明することとする。
【0030】
なお、本発明における被読取対象物は、物理的に存在する物、すなわち、有体物であれば、この例に限定されるものではなく、例えば、不可視光(赤外線等)を吸収又は反射する特殊塗料によって識別情報を示すパターンが表面に印刷されたカードや、ICチップを内蔵したフィギュア等を採用することが可能である。このようなフィギュアについては、後で図面を用いて詳述することにする。
不可視光を吸収又は反射する特殊塗料によって識別情報を示すパターンが表面に印刷されたカードを被読取対象物として用いる場合、端末装置1には、不可視光を発する光源と、不可視光を受光するイメージセンサとが設置される。光源から発せられた不可視光は、特殊塗料によってカードの表面に印刷された識別情報を示すパターンに応じて当該表面で吸収又は反射され、イメージセンサによって受光される。その結果、カードの表面に印刷された識別情報が読み取られる。この場合、イメージセンサは、読取手段として機能する。
【0031】
支援カードは、データとして存在し、ディスプレイ(第1ディスプレイ11)に画像として表示されるカードである。支援カードには、例えば、防御系支援カード、移動系支援カード、攻撃系支援カード、回復系支援カード等があり、ゲーム開始時に各プレーヤに25枚ずつ配布される。
【0032】
支援カードは、ゲーム中に使用されることによってキャラクタ又はゲーム内容に所定の影響を与える機能を有する。具体的には、防御系支援カードは、味方キャラクタの防御力や攻撃回避率等を上昇させたり、敵キャラクタの攻撃力、攻撃命中率、追加ダメージを与える確率(以下、クリティカルヒット率ともいう)等を低下させたりする機能を有するカードである。移動系支援カードは、味方キャラクタの移動力を上昇させたり、敵キャラクタの移動力を低下させたりする機能を有するカードである。攻撃系支援カードは、味方キャラクタの攻撃力、攻撃命中率、クリティカルヒット率等を上昇させたり、敵キャラクタの防御力や攻撃回避率等を低下させたりする機能を有するカードである。回復系支援カードは、味方キャラクタが受けたダメージや、消耗した行動ポイント(例えば、魔力、技ポイント等)を回復させる機能を有するカードである。
【0033】
図3に示すように、端末装置1は、筐体10と、筐体10の前面に所定角度で傾斜するように設けられた第1ディスプレイ11と、第1ディスプレイ11の上方に設けられた第2ディスプレイ12とを備えている。
第1ディスプレイ11には、キャラクタが配置されたプレーフィールドを表すプレーフィールド画像と、カード画像とを含むゲーム画像が表示される(図7、図8参照)。
第2ディスプレイ12には、キャラクタ同士の対戦が行われたときに、当該対戦の様子を表す対戦画像が表示される。
【0034】
第1ディスプレイ11の前方には、タッチパネル14が設置されている。タッチパネル14は、プレーヤによる接触を検出可能であり、当該接触を検出した際に接触位置を示す検出信号を、後述する操作入力部114(図示せず)に出力する。
プレーヤはタッチパネル14に触れて各種の指示を入力することが可能である。
第2ディスプレイ12の左右両側には、音声を出力するスピーカ13が設置されている。
【0035】
第1ディスプレイ11の下側には、7セグメント表示器119と、コインが投入されるコイン投入口15と、IDカードが挿入されるIDカード挿入口16とが設けられている。
7セグメント表示器119には、配置ポイントが表示される。配置ポイントは、プレーヤごとに設定されており、後述する載置パネル17にキャラクタカード9を載置すると、キャラクタカード9ごとに予め設定されたポイントだけ、配置ポイントが減少する。
配置ポイントが0ポイントになった場合には、新たに載置パネル17にキャラクタカードを載置してゲームに用いることができなくなる。コイン投入口15に投入されたコインは、コインセンサ115(図示せず)によって検出される。また、IDカード挿入口16に挿入されたIDカードは、IDカードリーダ116(図示せず)によってIDデータが読み取られる。IDデータリーダ116は、プレーヤ識別情報としてのIDデータを取得する取得手段として機能する。
【0036】
筐体10には、前方へ突出する操作台18が設けられており、操作台18の上面には、複数枚のキャラクタカード9を載置可能な載置パネル17が設けられている。
載置台18の内部には、キャラクタカードリーダ117(図示せず)が設けられており、キャラクタカードリーダ117は、載置パネル17に載置されたキャラクタカード9から識別情報を読み取ることが可能である。
キャラクタカードリーダ117は、キャラクタカード9から識別情報を読み取る読取手段として機能する。
また、操作台18の上面には、複数の操作スイッチ118が設けられている。プレーヤは、操作スイッチ118を操作して所定の指示を入力することが可能である。
【0037】
図4は、端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
制御部100は、端末装置1の全体の動作を制御するもので、CPU101と、ROM102と、RAM103とを備える。
【0038】
ROM102は、各種の画像データ及びゲームプログラム等を記憶する。
すなわち、ROM102は、例えば、プレーヤが操作可能なキャラクタを示す味方キャラクタ画像、対戦相手のプレーヤが操作する敵キャラクタ画像、味方キャラクタ画像及び敵キャラクタ画像が配置されるプレーフィールド画像、所定の指示を受け付けるボタンを表すボタン画像、キャラクタカードを表すキャラクタカード画像、支援カードを表す支援カード画像、キャラクタカードに対応したキャラクタを表すキャラクタ画像等、第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像を構成する各種画像を表す画像データを記憶する。
【0039】
また、ROM102は、例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト、テクスチャデータ、背景画像等を記憶する。味方キャラクタ又は敵キャラクタを構成するオブジェクト等は3次元描画が可能なように、所定数のポリゴンで構成されている。
【0040】
ROM102は、端末装置1に内蔵される記憶媒体であってもよく、装着脱可能な記憶媒体であってもよい。また、その両者からROM102が構成されていてもよい。
また、ROM102に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよい。この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0041】
RAM103は、処理途中の情報、変数等を一時的に格納する。例えば、オブジェクト位置情報(図9参照)、プレーヤ参加情報(図13参照)、プレーヤ情報(図20参照)等を記憶する。オブジェクト位置情報は、図9に示すオブジェクト位置テーブルに格納されるデータであり、第1ディスプレイ11に表示される画像の表示位置座標と、プレーフィールドに配置されるキャラクタ画像の座標と、各画像に対するタッチパネル14を介した操作入力の可否とが含まれる。
【0042】
通信用インターフェイス回路104は、専用線5を介して店舗サーバ2とデータ(例えば、オブジェクト位置情報、プレーヤ情報等)の送受信を行うためのものである。
通信用インターフェイス回路104は、タッチパネル14を介してプレーヤが入力した指示に応じて操作入力部114から入力された操作コマンドを、専用線5を介して店舗サーバ2に送信し、店舗サーバ2は操作コマンドに基づいてゲームを進行させる。
また、通信用インターフェイス回路104は、第1ディスプレイ11又は第2ディスプレイ12に対する表示コマンドを、専用線5を介して店舗サーバ2から受信する。当該表示コマンドに基づいて、第1ディスプレイ11に、ゲーム画像が表示され、第2ディスプレイ12には、対戦画像が表示される。
【0043】
第1描画処理部111は、プレーフィールド画像及びカード画像を含むゲーム画像を第1ディスプレイ11に表示させるもので、VDP(Video date Processor)やビデオRAM等を備える。第1描画処理部111は、上記表示コマンドに従って、RAM103に格納されたオブジェクト位置情報(図9参照)及びプレーヤ情報(図20参照)を参照し、ROM102から画像データを抽出する。
そして、第1ディスプレイ11に表示される優先順位に従って(例えば、プレーフィールド画像、キャラクタ画像、ボタン画像、カード画像の順に)画像データをビデオRAMに記憶することにより、ゲーム画像を生成し、第1ディスプレイ11に出力する。その結果、第1ディスプレイ11には、ゲーム画像が表示される(図7、図8参照)。
【0044】
第2描画処理部112は、味方キャラクタと敵キャラクタとの対戦を表す対戦画像を第2ディスプレイ12に表示させるもので、VDP(Video date Processor)やビデオRAM等を備える。第2描画処理部112は、上記表示コマンドに従って、ROM102に格納されたオブジェクト(例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト等)を3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置へ変換するための計算、光源計算処理等を行うとともに、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理(例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMの領域に対するテクスチャデータのマッピング等)を行うことにより、対戦画像を生成し、第2ディスプレイ12に出力する。その結果、第2ディスプレイ12には、対戦画像が表示される。
【0045】
音声再生部113は、店舗サーバ2からの指示に従って、所定の音声やBGM等をスピーカ12に出力するものである。
タッチパネル14は、第1ディスプレイの前方に設けられた矩形状の薄層体であり、縦横にそれぞれ所定ピッチで線状の透明材からなる感圧素材を配列したものを透明カバーで被覆する等により構成されたものである。このタッチパネル14は従来公知のものを採用可能である。タッチパネル14は、接触された際に接触位置を示す検出信号を操作入力部114に出力する。
【0046】
操作入力部114は、メモリ114aとタイマ114bとを備えたマイクロコンピュータであり、メモリ114aの所定領域に、タッチパネル14から出力された検出信号が示す接触位置をデータとしてバッファリングし、順次、タイマ114b等を用いて当該データに基づいて指示内容を判定し、判定結果を操作コマンドとして制御部100に供給する。
このように、操作入力部114のメモリ114aには検出信号がデータとしてバッファリングされるため、操作入力部114は、例えば、タッチパネル14により瞬時に複数のキャラクタ画像に対する指示が入力されても、同時に又は並行して当該指示に応じた処理を実行することができる。また、操作入力部114が備えるメモリ114aの所定領域には、第1ディスプレイ11に表示されるオブジェクト(タッチパネル14による操作対象となり得る画像)に関するオブジェクト位置情報を格納したオブジェクト位置テーブルが記憶されている(図9参照)。オブジェクト位置テーブルは、操作入力部114が指示内容を判定する際に参照されるものであり、RAM103に記憶されたオブジェクト位置情報が更新されるごとに同期して更新される。
【0047】
コインセンサ115は、コイン投入口15から投入されたコインを検出した際に所定の信号を制御部100に送信する。IDカードリーダ116は、IDカード挿入口16に挿入されたIDカード8から、IDコードを読み取り、制御部100に供給する。
IDカードリーダ116は、IDカード8から、プレーヤ識別情報としてのIDデータを取得する取得手段として機能する。
キャラクタカードリーダ117は、載置パネル17に載置されたキャラクタカード9から、識別情報を読み取り、制御部100に供給する。キャラクタカードリーダ117は、キャラクタカード9が有する識別情報をキャラクタカード9から読み取る読取手段として機能する。
操作スイッチ118は、プレーヤによって操作された際に所定の信号を制御部100に供給する。7セグメント表示器119には、配置ポイントが表示される。
【0048】
図5は、店舗サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
店舗サーバ2は、店舗サーバ2の全体の動作を制御する制御部200を備えている。制御部200は、CPU201と、ROM202と、RAM203とを備える。
【0049】
ROM202は、ゲーム制御プログラムや、ゲーム進行に用いる乱数発生用プログラム等を記憶する。店舗サーバ2のCPU201は、ROM202に格納されたゲーム制御プログラムを実行し、ゲームを進行する処理を行う。
また、ROM202は、キャラクタカードが有する識別情報とゲームに登場するキャラクタとが対応付けられたキャラクタ特定テーブル(図示せず)、各プレーヤに配布する支援カードを決定する際に参照される支援カード決定テーブル(図17参照)、履歴データに基づいて各キャラクタの能力値を設定する際に参照される能力値設定テーブル(図19参照)、キャラクタ同士の対戦が行われる際にキャラクタの能力値を補正するための能力値補正テーブル(図27参照)等を記憶する。
ROM202は、キャラクタごとにキャラクタの能力値と履歴データとが関連付けられた能力値設定テーブルを記憶するテーブル記憶手段として機能するものである。
【0050】
ROM202は、端末装置1に内蔵される記憶媒体であってもよく、装着脱可能な記憶媒体であってもよい。また、その両者からROM202が構成されていてもよい。
また、ROM202に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよい。この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0051】
RAM203は、処理途中の情報、変数等を一時的に格納する。例えば、各端末装置1におけるオブジェクト位置情報(図9参照)、プレーヤ参加情報(図13参照)、プレーヤ情報(図20参照)等を記憶する。さらに、プレーヤの履歴データ(図18参照)がセンターサーバ3から供給された際には、RAM203は、この履歴データを記憶する。このプレーヤに関する履歴データには、プレーヤが操作する各キャラクタに固有のキャラクタ固有データが含まれる。
【0052】
通信用インターフェイス回路204は、各種データをインターネット等からなるネットワークを介してセンターサーバ3及び他の店舗サーバ2と送受信するためのものである。
また、店舗サーバ2は、インターフェイス回路群205を備えており、インターフェイス回路群205により専用線5を介して、複数台(ここでは8台)の端末装置1、及び、1台のカード販売機6と接続されている。
【0053】
CPU201は、ROM202に記憶されたゲーム制御プログラムを読み出して実行することにより、以下の(A)〜(C)のように機能する。
(A)CPU201は、キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定し、センターサーバ3のRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶させる。このとき、CPU201は、キャラクタ固有データ設定手段として機能する。
(B)CPU201は、センターサーバ3のCPU301(抽出手段)によってRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する。このとき、CPU201は、能力値決定手段として機能する。なお、本実施形態において、CPU201は、キャラクタ固有データに基づいて当該キャラクタの能力値を決定するとき、ROM202に記憶された当該キャラクタの能力値設定テーブルを参照する。
(C)CPU201は、上記(B)において決定された能力値を用いてゲームを進行させる。このとき、CPU201は、ゲーム制御手段として機能する。
【0054】
第1実施形態においては、CPU201が、キャラクタ固有データに基づいて、キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段として機能する場合について説明する。すなわち、CPU201が、キャラクタ固有データに基づいて、キャラクタ情報を決定するキャラクタ情報決定手段として機能し、上記キャラクタ情報として、キャラクタの能力値を決定する場合について説明する。ただし、キャラクタ情報決定手段が決定するキャラクタ情報は、この例に限定されるものではなく、例えば、キャラクタ情報決定手段は、キャラクタ固有データに基づいて、キャラクタの外観構成に関する外観構成情報等を決定することとしてもよい。
【0055】
図6は、センターサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
センターサーバ3は、センターサーバ3の全体の動作を制御する制御部300を備えている。制御部300は、CPU301と、ROM302と、RAM303とを備えている。
【0056】
ROM302は、ゲーム制御プログラム等のプログラムや、各種のデータを記憶する。
ROM302は、端末装置1に内蔵される記憶媒体であってもよく、装着脱可能な記憶媒体であってもよい。また、その両者からROM302が構成されていてもよい。
ROM302に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0057】
RAM303は、例えば、各プレーヤのIDデータ、キャラクタごとにキャラクタ固有データを含む履歴データ(図18参照)等を記憶する。キャラクタのキャラクタ固有データは、プレーヤごとに、すなわち、プレーヤ識別情報としてのIDデータごとに、当該キャラクタを表示する被読取対象物の識別情報に関連付けられてRAM303に記憶されている。
RAM303は、プレーヤごとに、キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段として機能する。
通信用インターフェイス回路304は、各種データをインターネット等からなるネットワークを介して複数の店舗サーバ2と送受信するためのものである。
【0058】
センターサーバ3のCPU301は、端末装置1のキャラクタカードリーダ117がキャラクタカード9から読み取った識別情報と、端末装置1のIDカードリーダ116がIDカード8から取得したプレーヤ識別情報とを、店舗サーバ2を経由し、通信用インターフェイス回路304により受信する。そして、CPU301は、この識別情報とプレーヤ識別情報とに基づいて、RAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から、当該キャラクタカードに対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出し、店舗サーバ2に送信する。このとき、センターサーバ3のCPU301は、抽出手段として機能する。
【0059】
図7は、端末装置の第1ディスプレイに表示されるゲーム画像の一例を示す図であり、図8は、図7に示したゲーム画像に含まれる各画像について説明するための図である。
第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像90の左上には、プレーフィールド画像91が配置されている。プレーフィールド画像91は、プレーフィールドの一部を表す画像であり、ゲームの進行状況(例えば、キャラクタの移動等)に応じてスクロール表示されるものである。プレーフィールド画像91には、5つの味方キャラクタ画像98a〜98eと、5つの敵キャラクタ画像99a〜99eとが配置されている。
キャラクタ画像98、99は、プレーヤによる操作対象となり得る画像であり、本実施形態に係るゲームシステムにおいては、タッチパネル14(図示せず)を介してキャラクタ画像98、99に触れることにより、キャラクタに対する操作指示を入力することができる。
【0060】
ゲーム画像90の左下には、プレーヤが操作するキャラクタのレベル及び能力値を示すステータス画像97が配置されている。ゲーム画像90の右上には、対戦プレーヤを示す対戦プレーヤ画像96が配置されている。
【0061】
ゲーム画像90の右下には、5つのカード画像93(93a〜93e)が横並びに配置されている。カード画像93a〜93cは、キャラクタカードを表す画像(キャラクタカード画像)であり、カード画像93d、93eは、支援カードを表す画像(支援カード画像)である。
プレーヤが載置パネル17に載置したキャラクタカード、及び、ゲーム開始時にプレーヤに配布された支援カードのうち、抽選等によって選択された5枚のカードが、カード画像93a〜93eとして表示されている。カード画像93は、プレーヤによる操作対象となり得る画像であり、本実施形態に係るゲームシステムにおいては、タッチパネル14(図示せず)を介してカード画像93に触れることにより、カードを使用することができる。カードが使用されると、そのカード画像93は消滅し、抽選等によって新たにカードが選択され、カード画像93として表示される。
【0062】
カード画像93の上側には、6つのボタン画像94(94a〜94f)が横並びに配置されている。ボタン画像94は、プレーヤによる操作対象となり得る画像であり、本実施形態に係るゲームシステムにおいては、タッチパネル14(図示せず)を介してボタン画像94に触れることにより、各種の指示を入力することができる。
例えば、ボタン画像94a「ALL−OUT WAR」を操作することにより、複数の味方キャラクタで1体の敵キャラクタへ総攻撃を加える旨の指示を入力することができる。
ボタン画像94b「JOIN」を操作することにより、複数の味方キャラクタを1箇所に集結させる旨の指示を入力することができる。
ボタン画像94c「STOP」を操作することにより、複数の味方キャラクタの動作を全て停止させる旨の指示を入力することができる。
ボタン画像94d「MOVE」を操作することにより、複数の味方キャラクタを全て移動させる旨の指示を入力することができる。
ボタン画像94e「MAP」を操作することにより、プレーフィールド画像91として、プレーフィールド全体を示す画像を表示させる旨の指示を入力することができる。
ボタン画像94f「CHANGE」を操作することにより、カード画像93として表示されている5枚のカードを他のカードと交換する旨の指示を入力することができる。
【0063】
このように、第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像90には、各種の画像が配置されるのであるが、ゲーム画像90に配置される各種の画像のうち、タッチパネル14による操作対象となり得る画像(オブジェクト)については、図9に示すオブジェクト位置テーブルによって、その表示位置等が管理される。
【0064】
図9は、オブジェクト位置テーブルを示す図である。このオブジェクト位置テーブルは、端末装置1のRAM103及びメモリ114aに記憶されるテーブルである。
【0065】
オブジェクトコードは、各オブジェクトに固有の情報であり、タイプとコードとからなる。タイプ「B」はボタン画像であり、タイプ「C」はカード画像であり、タイプ「P」は味方キャラクタ画像であり、タイプ「E」は敵キャラクタ画像である。
従って、この端末装置1の第1ディスプレイ11又はプレーフィールドには、“B0001”〜“B0006”に対応した6つのボタン画像と、“C0120”〜“C0122”、“C1010”、“C1020”に対応した5つのカード画像と、“P0101”〜“P0107”に対応した7つの味方キャラクタ画像と、“E0110”〜“E0116”に対応した7つの敵キャラクタ画像とが存在する。なお、千の位が“0”のコードに対応したカード画像がキャラクタカード画像であり、千の位が“1”のコードに対応したカード画像が支援カード画像である。
【0066】
表示位置座標は、第1ディスプレイ11における座標であり、端末装置1ごとに個別に設定され、XY座標により表される。
プレーフィールド座標は、仮想ゲーム空間に広がるプレーフィールドにおける座標であり、同一のプレーフィールドでゲームを行う端末装置1内で共通して設定され、xy座標により表される。
【0067】
“P0106”、“P0107”に対応するキャラクタ画像のように、プレーフィールド座標が設定されているが、表示位置座標が設定されてないものは、プレーフィールド上には存在するが、第1ディスプレイ11には表示されていない画像である。
また、タイプ「B」に対応するボタン画像、又は、タイプ「C」に対応するカード画像のように、プレーフィールド座標が設定されているが、表示位置座標が設定されていないものは、第1ディスプレイ11には表示されているが、プレーフィールド上には存在しない画像である。
【0068】
操作受付の可否(図中では可を“○”否を“×”により示す。)は、後述する図22のサブルーチンのステップS237においてオブジェクトごとに設定される。
プレーヤは、操作受付が“○”のオブジェクトにタッチパネル14を介して触れることにより、指示の入力が可能である。一方、操作受付が“×”のオブジェクトにタッチパネル14を介して触れても指示の入力をすることはできない。操作可能なキャラクタ(操作受付が“○”のキャラクタ画像)と、操作不可能なキャラクタ(操作受付が“×”のキャラクタ画像)と、それぞれ異なる態様で第1ディスプレイ11に表示されるため(例えば、図24参照)、プレーヤはその両者を容易に識別することができ、各キャラクタに適宜、適切な指示を与えることができる。
【0069】
図9に示したオブジェクト位置テーブルは、端末装置1の操作入力部114が備えるメモリ114aの所定領域に格納され、操作入力部114は、このオブジェクト位置テーブルを参照し、タッチパネル14を介して入力された指示内容を判定するのである。
次に、端末装置1の操作入力部114において実行される処理について、図10〜図12を用いて説明することにする。
図10は、操作入力部114により実行される操作入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、操作入力部114により所定のタイミングで呼び出されて実行されるサブルーチンである。
【0070】
まず、操作入力部114は、タッチパネル14から出力された検出信号を受信したか否か、すなわち、当該検出信号により接触位置の座標がデータとしてメモリ114aに入力されたか否かを判断する(ステップS10)。座標が入力されていないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0071】
一方、座標が入力されたと判断した場合、操作入力部114はオブジェクト検索を行う(ステップS11)。この処理において、操作入力部114は、入力座標に基づいて、図9に示したオブジェクト位置テーブルを参照し、入力座標に該当するオブジェクトを検索する。次に、オブジェクト検索の結果、操作入力部114は、該当オブジェクトが存在するか否かを判断する(ステップS12)。該当オブジェクトがない場合、本サブルーチンを終了する。このとき、メモリ114aにデータとして記憶された検出信号の座標はクリアされる。
【0072】
該当オブジェクトが存在する場合、操作入力部114は、図9に示したオブジェクト位置テーブルを参照し、そのオブジェクトが操作受付可能であるか否かを判断する(ステップS13)。操作受付不可である場合、本サブルーチンを終了する。一方、操作受付可能である場合には、後述する操作種別判定処理を行い(ステップS14)、本サブルーチンを終了する。
【0073】
図11は、図10に示したサブルーチンのステップS14において呼び出されて実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、操作入力部114は、タイマ114bに所定のタイマ値をセットする(ステップS20)。このタイマ値はセットされた後に所定の時間間隔で順次減算される。
【0074】
次に、デタッチ(接触終了)されたか否かを判断する(ステップS21)。この処理において、操作入力部114は、タッチパネル14から検出信号の入力がなくなった際にデタッチされたと判断する。
デタッチされていないと判断した場合、入力座標が移動しているか否かを判断する(ステップS22)。この処理において、操作入力部114は、タッチパネル14からの検出信号が示す接触位置が順次移動しているか否かを判断する。
順次移動していないと判断した場合、タイマ値が0になったか否かを判断する(ステップS23)。タイマ値が0になったと判断した場合、操作入力部114は、操作がタッチ操作(所定期間にわたってタッチパネル14の同一位置に触れる操作)であると判定する。タイマ値が0になっていないと判断した場合、ステップS21に処理を戻す。また、ステップS22において、入力座標が移動していると判断した場合、操作入力部114は、操作がドラッグ操作であると判定する。
【0075】
ステップS21において、デタッチされたと判断した場合、タイマ114bをリセットし(ステップS26)、別座標に新規入力があったか否かを判断する(ステップS27)。
別座標に新規入力がなかったと判断した場合、タイマ値が0であるか否かを判断する(ステップS28)。タイマ値が0であると判断した場合、操作入力部114は、操作がクリック操作であると判定する(ステップS29)。タイマ値が0ではないと判断した場合、ステップS27に処理を戻す。
【0076】
ステップS27において別座標に新規入力があったと判断した場合、タイマ114bをリセットし(ステップS30)、別座標に新規入力があったか否かを判断する(ステップS31)。
別座標に新規入力がなかったと判断した場合、タイマ値が0であるか否かを判断する(ステップS32)。タイマ値が0であると判断した場合、操作入力部114は、操作が2点タッチ操作であると判定する(ステップS33)。タイマ値が0ではないと判断した場合、ステップS31に処理を戻す。
ステップS31において別座標に新規入力があったと判断した場合、操作入力部114は、操作が3点タッチ操作であると判定する(ステップS34)。
【0077】
ステップS20〜S34の処理を実行することにより、操作入力部114は、操作が、クリック操作、タッチ操作、ドラッグ操作、2点タッチ操作又は3点タッチ操作のいずれに該当するかを判定することができる。
【0078】
次に、操作入力部114は、接触位置に該当するオブジェクトの種類と、操作種別とに基づいて、メモリ114aの所定領域に格納された処理内容決定テーブルを参照し、処理内容を決定する。
【0079】
図12は、処理内容決定テーブルの一例を示す図である。
該当オブジェクトがB(ボタン画像)である場合、操作種別が「クリック」であれば、処理内容は「ボタンに応じた処理」となる。
操作種別が「タッチ」であれば、処理内容は「ヘルプ表示」となる。ヘルプ表示は、ボタンに応じて行われる処理内容の表示である。
操作種別が「ドラッグ」である場合、その操作は無効となる。
操作種別が「2点タッチ」又は「3点タッチ」である場合、1点目のみが有効となって「クリック」と同じ処理が行われる。
【0080】
該当オブジェクトがC(カード画像)である場合、操作種別が「クリック」又は「2点タッチ」であれば、処理内容は「キャラクタ出現」又は「カード使用」となる。具体的には、キャラクタカードが選択された場合、処理内容は「キャラクタ出現」となり、この場合、キャラクタの登場位置はコンピュータによって自動的に選択される。ただし、「2点タッチ」の場合には、2点目が、キャラクタの登場位置の指定となり、2点目がプレーフィールド以外であれば、操作が無効となる。
一方、支援カードが選択された場合、処理内容は「カード使用」となる。この場合、後にカード使用の対象となる味方キャラクタ画像又は敵キャラクタ画像の選択が必要となる。ただし、「2点タッチ」の場合には、2点目が対象指定となり、2点目が味方キャラクタ画像又は敵キャラクタ画像以外の場合、操作が無効となる。
操作種別が「タッチ」であれば、処理内容は「ステータス表示」となる。該当オブジェクトがC(カード画像)である場合におけるステータス表示は、カードの特性又は機能の表示である。操作種別が「ドラッグ」であれば、操作が無効となる。
操作種別が「3点タッチ」であれば、1、2点目のみが有効となって「2点タッチ」と同じ処理が行われる。
【0081】
該当オブジェクトがP(味方キャラクタ画像)である場合、操作種別が「クリック」であれば、処理内容は「攻撃」又は「対象指定」となる。具体的には、先に「カード使用」が選択されている場合、処理内容は「対象指定」となり、その他の場合には、処理内容は「攻撃」となる。ただし、処理内容が「攻撃」の場合、後に「対象指定」が必要となる。
操作種別が「タッチ」であれば、処理内容は「ステータス表示」となる。該当オブジェクトがP(味方キャラクタ画像)である場合におけるステータス表示は、味方キャラクタの容姿及び能力等の表示である。
操作種別が「ドラッグ」であれば、処理内容は「移動」である。この場合、ドラッグ先がキャラクタ画像の移動先となる。
【0082】
操作種別が「2点タッチ」であれば、処理内容は「攻撃」となる。この場合、2点目が対象指定となり、2点目が敵キャラクタ画像以外の場合、操作が無効となる。
【0083】
操作種別が「3点タッチ」であれば、処理内容は「移動+攻撃」となる。この場合、2点目が移動先指定となり、3点目が対象指定となる。2点目がプレーフィールド以外の場合、又は、3点目がE(敵キャラクタ画像)の場合には、操作は無効となる。
【0084】
該当オブジェクトがE(敵キャラクタ画像)である場合、操作種別が「クリック」であれば、処理内容は「対象指定」又は「無効」となる。具体的には、先に「攻撃」又は「カード使用」が選択されている場合、処理内容は「対象指定」となり、その他の場合には、処理内容は「無効」となる。
操作種別が「タッチ」であれば、処理内容は「ステータス表示」となる。該当オブジェクトがE(敵キャラクタ画像)である場合におけるステータス表示は、敵キャラクタの容姿及び能力等の表示である。
操作種別が「ドラッグ」である場合、処理内容は「無効」となる。
操作種別が「2点タッチ」又は「3点タッチ」であれば、1点目のみが有効となって「クリック」と同じ処理が行われる。
【0085】
ステップS35の処理を行った後、操作入力部114は、処理内容に応じた操作コマンドをRAM103にセットする。
この操作コマンドは、所定のタイミングで端末装置1から店舗サーバ2に送信される(図21、ステップS111参照)。
店舗サーバ2は、操作コマンドに基づいて、例えば、オブジェクト位置情報の更新等、ゲーム進行に係る処理を行い(図22、図25参照)、処理結果に基づいて、表示コマンドを端末装置1に送信する。端末装置1の第1描画処理部111は、上記表示コマンドに基づいて、プレーフィールド画像及びカード画像を含むゲーム画像を第1ディスプレイ11に表示する。
【0086】
次に、4つの端末装置1ごとに同一のプレーフィールドでゲームを行っている場合において、各端末装置1と専用線5を介して接続された店舗サーバ2のRAM203、及び、センターサーバ3のRAM303に記憶されるプレーヤ参加情報について、図13を用いて説明する。
【0087】
図13は、プレーヤ参加情報を示す図である。
左側の欄から順に、センターサーバ3によってプレーフィールドが作成された際に所定のルールに則ってプレーフィールド毎に付与されるプレーフィールドの識別番号であるプレーフィールド番号(FN)と、センターサーバ3に受け付けられた順番である受付順(RN)と、端末装置1の識別情報であるマシンID(CN)と、店舗サーバ2の識別番号である店舗サーバ記号(SN)と、端末装置1を操作するプレーヤの区分を表すプレーヤ区分(PC)との情報が格納されている。
プレーヤ区分PCには、端末装置1が人間のプレーヤによって操作される場合に「プレーヤ」が格納され、CPUプレーヤによって操作される場合に「CPUプレーヤ」が格納される。なお、プレーフィールド内の4人のプレーヤのプレーヤ区分が全て「CPUプレーヤ」となった場合、又は、プレーヤが存在しなくなった場合には、そのプレーフィールドについてのプレーヤ参加情報は消去される。
【0088】
プレーフィールド番号1のプレーフィールドでは、端末装置a1、端末装置a2、端末装置b1、端末装置c1の順にセンターサーバ3によってゲームへの参加が受け付けられている。
【0089】
図13に示したプレーヤ参加情報から、プレーフィールド番号1のプレーフィールドは、端末装置a1、a2、b1、c1から構成されていること、端末装置a1、a2は店舗サーバAに専用線を介して接続されていること、端末装置a1、a2、b1、c1は人間のプレーヤによって操作されていること等がわかる。なお、図13に示すプレーフィールド番号「1」に関するプレーヤ参加情報は、店舗サーバA、B、CのRAM203の所定領域に格納されている。
【0090】
図14は、プレーフィールド番号「1」のプレーフィールドにおけるゲームに関し、店舗サーバA、B、Cによるデータの送受信処理の内容を説明するための図である。(a)、(b)、(c)はそれぞれ、店舗サーバA、B、Cによる処理の内容を説明するための図である。図表の左側の欄には、店舗サーバ2(店舗サーバA、B又はC)の受信するデータの発信元である端末装置1のマシンID(CN)と、その店舗サーバ2に受信されるまでに経由される店舗サーバ2の店舗サーバ記号(SN)とを表記している。図表の右側の欄には、店舗サーバ2(店舗サーバA、B又はC)から送信するデータの送信先である端末装置1のマシンID(CN)と、その端末装置1に受信されるまでに経由される店舗サーバ2の店舗サーバ記号(SN)とを表記している。なお、店舗サーバA、B、Cが備えるCPU201は、端末装置a1、a2、b1、c1から送信されるデータを受信した際に、RAM203の所定領域に格納された各種のデータを更新する。
【0091】
店舗サーバAのCPU201は、(a)の図表の上から2行目にあるように、端末装置a1からのデータを受信して、端末装置a2と店舗サーバB、Cとに送信する。
そして、店舗サーバBのCPU201は、(b)の図表の上から2行目にあるように、端末装置a1からのデータを、店舗サーバAを経由して受信し、端末装置b1に送信する。
店舗サーバCのCPU201は、(c)の図表の上から2行目にあるように、端末装置a1からのデータを、店舗サーバAを経由して受信し、端末装置c1に送信する。
【0092】
同時に、店舗サーバAのCPU201は、(a)の図表の上から3行目にあるように、端末装置a2からのデータを受信して、端末装置a1と店舗サーバB、Cとに送信する。
そして、店舗サーバBのCPU201は、(b)の図表の上から3行目にあるように、端末装置a2からのデータを店舗サーバAを経由して受信し、端末装置b1に送信する。店舗サーバCのCPU201は、(c)の図表の上から3行目にあるように、端末装置a2からのデータを、店舗サーバAを経由して受信し、端末装置c1に送信する。
【0093】
店舗サーバBのCPU201は、(b)の図表の上から4行目にあるように、端末装置b1からのデータを受信して、店舗サーバAに送信する。そして、店舗サーバAのCPU201は、(a)の図表の上から4行目にあるように、端末装置b1からのデータを店舗サーバBを経由して受信し、端末装置a1、a2と店舗サーバCとに送信する。そして、店舗サーバCのCPU201は、(c)の図表の上から4行目にあるように、端末装置b1からの操作信号を店舗サーバB、Aを経由して受信し、端末装置c1に送信する。
【0094】
同様に、店舗サーバCのCPU201は、(c)の図表の上から5行目にあるように、端末装置c1からのデータを受信して、店舗サーバAに送信する。店舗サーバAのCPU201は、(a)の図表の上から5行目にあるように、端末装置c1からのデータを店舗サーバCを経由して受信し、端末装置a1、a2と店舗サーバBとに送信する。そして、店舗サーバBのCPU201は、(b)の図表の上から5行目にあるように、端末装置c1からのデータを店舗サーバC、Aを経由して受信し、端末装置b1に送信する。
【0095】
このようにして、CPU201が店舗サーバA、B、Cの間で、端末装置a1、a2、b1、c1からのデータを伝送することによって、端末装置a1、a2、b1、c1からのデータが受け付けられる度に、RAM203に格納された各種データが更新されるため、端末装置a1、a2、b1、c1は、RAM203に格納されたデータを用いてゲームを進行することによって、端末装置a1、a2、b1、c1間でゲームの進行における時間的な同期(ゲーム進行状況を一致させること)を容易に制御することができる。
【0096】
すなわち、ゲームへの参加を最初に受け付けた店舗サーバ2(ここでは、店舗サーバA)は、専用線5で接続された端末装置1からのデータを受信して、他の全ての端末装置1に伝送するとともに、他の店舗サーバ2(ここでは、店舗サーバB又はC)に専用線5で接続された端末装置1からのデータを、当該他の店舗サーバ2(店舗サーバB又はC)を介して受信し、他の全ての端末装置1に伝送するものである。
また、当該他の店舗サーバ2(店舗サーバB又はC)は、専用線5で接続された端末装置1からのデータを、店舗サーバ2(店舗サーバA)を経由して受信し、専用線5で接続された端末装置1に伝送するものである。
【0097】
図15は、端末装置1、店舗サーバ2及びセンターサーバ3におけるゲーム開始までの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、端末装置1のCPU101は、コイン投入口15からのコインの投入を受け付ける(ステップS100)。CPU101は、コインを検出した際にコインセンサ115から出力される所定の信号を受信した場合、IDカードリーダ116によって、IDカード挿入口16に挿入されたIDカード8から、プレーヤのIDコードを読み取る(ステップS101)。プレーヤの操作によるパスワードの入力を受け付ける(ステップS102)。
次に、CPU101は、読み取ったIDコードを、プレーヤの操作により入力されたパスワードと共に、通信用インターフェイス回路104により、専用線5を介し、店舗サーバ2を経由してセンターサーバ3に送信する(ステップS103)。
【0098】
センターサーバ3のCPU301は、RAM303に記憶されたIDコードのなかに、端末装置1から受信したIDコードがあるか否かを判断し、さらに、IDコードがあると判断した場合には、そのIDコードに対応付けられてRAM303に記憶されたプレーヤのパスワードと、端末装置1から受信したパスワードとが合致するか否かを判断することにより認証を行う(ステップS301)。CPU301は、その結果を応答信号として端末装置1に送信する(ステップS302)。
【0099】
センターサーバ3からの応答信号を受信した場合、ゲームモードの選択を受け付ける(ステップS104)。ゲームモードの選択としては、ゲームを行うプレーフィールドの選択や、対戦相手の選択(例えば、同一店舗の端末装置1でゲームを行うプレーヤでゲームを行うか否かの選択、CPUプレーヤを参加させるか否かの選択等)を行うことが可能である。
【0100】
次に、CPU101は、キャラクタカードリーダ117により、載置パネル17に載置されたキャラクタカード9から識別情報を読み取る(ステップS105)。
このとき、キャラクタカードリーダ117は、キャラクタカード9が有する識別情報をキャラクタカード9から読み取る読取手段として機能する。
CPU101は、読み取った識別情報等を含むエントリーデータを、店舗サーバ2を経由してセンターサーバ3に送信する(ステップS106)。
【0101】
一方、センターサーバ3のCPU301は、エントリーを受け付け(ステップS303)、図13に示したプレーヤ参加情報を更新する(ステップS304)。
次に、CPU301は、同一のプレーフィールドでゲームを行うプレーヤ(対戦者)を決定する(ステップS305)。人間のプレーヤが4人に満たない場合、又は、ゲームモード選択においてコンピュータと対戦する旨が選択された場合には、CPUプレーヤを設定する。
【0102】
次に、CPU301は、RAM303から各プレーヤの履歴データを抽出する(ステップS306)。この履歴データには、キャラクタのキャラクタ固有データが含まれる。
RAM303には、プレーヤごとに、キャラクタのキャラクタ固有データ(本実施形態においては、ゲームについての熟練度)が記憶されている(図18参照)。
ステップS306において、CPU301は、端末装置1から受信したIDデータ(プレーヤ識別情報)とキャラクタカード9の識別情報とに基づいて、プレーヤごとにRAM303に記憶されたキャラクタ固有データのなかから、IDデータと識別情報とに対応したキャラクタ固有データを抽出するのである。
また、RAM303に記憶されたキャラクタ固有データのなかに、端末装置1から受信した識別情報に対応するキャラクタ固有データが存在しない場合には、キャラクタ固有データを抽出することができないので、CPU301は、例えば、端末装置1の第1ディスプレイ11にエラーメッセージ等を表示させる処理を行う。
さらに、RAM303に記憶されたキャラクタ固有データのなかに、端末装置1から受信した識別情報に対応するキャラクタ固有データが存在する場合であっても、そのキャラクタ固有データが、端末装置1から受信したIDデータ(プレーヤ識別情報)に対応しなければ、CPU301は、そのキャラクタ固有データを抽出せず、例えば、端末装置1の第1ディスプレイ11にエラーメッセージ等を表示させる処理を行う。
【0103】
このように、第1実施形態においては、端末装置1のキャラクタカードリーダ117(読取手段)によりキャラクタカード9(被読取対象物)から読み取られた識別情報だけではなく、端末装置1のIDカードリーダ116(取得手段)により取得されたIDデータ(プレーヤ識別情報)に基づいて、RAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)からキャラクタ固有データが抽出される。そして、そのキャラクタ固有データに基づいて、ゲームに使用するキャラクタ情報(本実施形態においてはキャラクタの能力値)が決定されるため、例えば、プレーヤP1がゲームで使用したキャラクタカード9を、プレーヤP1以外のプレーヤが使用しても、プレーヤP1がキャラクタカード9を使用した際に決定されるキャラクタ情報と同じキャラクタ情報は決定されない、すなわち、プレーヤP1と同じ状態でキャラクタカード9を使用することはできないことになる。従って、例えば、ゲームの熟練者からキャラクタカード9を奪い、その熟練者と同じ状態でキャラクタカード9を使用してゲームを有利に進めるという不正行為等を防止することができる。
【0104】
ステップS306の処理の後、CPU301は、抽出した履歴データ(キャラクタ固有データ)を、店舗サーバ2に送信する(ステップS307)。
このとき、CPU301は、端末装置1のIDカードリーダ116(取得手段)により取得されたIDデータ(プレーヤ識別情報)と、端末装置1のキャラクタカードリーダ117(読取手段)により読み取られた識別情報とに基づいて、RAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から、キャラクタカード9に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段として機能する。
センターサーバ3から履歴データ(キャラクタ固有データ)を受信した店舗サーバ2は、初期設定処理を行う(ステップS200)。この初期設定処理においては、各プレーヤ及び当該プレーヤが操作するキャラクタのレベル及び能力値を含むプレーヤ情報(図20参照)と、オブジェクト位置情報(図9参照)とを生成する。初期設定処理については、後で図16を用いて詳述することにする。
【0105】
次に、店舗サーバ2は、生成したプレーヤ情報とオブジェクト位置情報とを、同一プレーフィールドでゲームを行う端末装置1に送信する(ステップS201)。その後、端末装置1及び店舗サーバ2では、それぞれゲームを開始する(ステップS108、S202)。
【0106】
図15に示したように、本実施形態に係るゲームシステムで行われるゲームには、各プレーヤが好きな時間に参加することができ、1つのプレーフィールドで進行するゲームに複数のプレーヤが同時に参加することかできる。これが、リアルタイムストラテジーゲーム(RTS)の特徴である。
【0107】
第1実施形態においては、プレーヤが所持するIDカードに記憶されたIDデータと、プレーヤが端末装置を操作して入力したパスワードとに基づいて、プレーヤを識別する場合について説明したが(図15参照)、本発明において、プレーヤを識別する方法としては、この例に限定されず、例えば、IDカードに記憶されたIDデータのみに基づいてプレーヤを識別することとしてもよく、IDカードを使用せずに、プレーヤが端末装置を操作して入力したパスワード等のデータに基づいてプレーヤを識別することとしてもよい。
【0108】
図16は、店舗サーバ2において、図15に示したフローチャートのステップS200において呼び出されて実行される初期設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0109】
まず、店舗サーバ2のCPU201は、ROM202に格納された乱数発生用プログラムを実行し、乱数のサンプリングを行う(ステップS210)。サンプリングする乱数の数は、4人のプレーヤに配布する支援カードの数である。例えば、各プレーヤに25枚ずつ支援カードを配布する場合には、100個の乱数をサンプリングする。
【0110】
次に、CPU201は、ROM202に格納された支援カード決定テーブルを参照し、サンプリングした乱数値に基づいて、各プレーヤに配布する支援カードを決定する(ステップS211)。
図17は、支援カード決定テーブルの一例を示す図である。
最左欄には、乱数抽出値が格納されており、その右欄には、カードナンバが格納されておおり、各カードナンバには、支援カードの種類と機能とが対応付けられている。
この支援カード決定テーブルは、ルックアップテーブルであり、例えば、乱数抽出値が0〜15のいずれかであれば、“1001”の支援カードが選択される。
【0111】
次に、CPU201は、能力値設定テーブルを参照し、キャラクタ固有データを含む履歴データ(キャラクタ固有データとしての熟練度)に基づいて、プレーヤとキャラクタとのレベル及び能力値を設定する(ステップS212)。ステップS212においては、同一のプレーフィールドでゲームを行う4人のプレーヤについて、プレーヤとそのプレーヤが操作するキャラクタとのレベル及び能力値を設定する。
図18は、履歴データ(キャラクタ固有データ)の一例を示す図である。
図18は、プレーヤ“P1”に対応するキャラクタの履歴データを示しているが、センターサーバ3のRAM303には、キャラクタの履歴データが、プレーヤごとに記憶されている。すなわち、キャラクタの履歴データが、プレーヤごとに管理されているのである。
IDデータは、IDカード8(図示せず)に記憶されたデータであり、IDカード8がカード販売機6から販売される際にセンターサーバ3によってプレーヤごとに割り当てられるデータである。図18に示す履歴データは、プレーヤ“P1”の履歴データである。
キャラクタナンバの欄には、プレーヤ“P1”がゲームで使用(操作)したことがあるキャラクタのキャラクタナンバが格納されている。
熟練度は、本発明におけるキャラクタ固有データであり、プレーヤと各キャラクタとに個別に設定されている。熟練度は、ゲーム中に所定の条件(例えば、キャラクタ同士の対戦に勝利すること、プレーヤが所定の成績を収めること等)を満たした場合に上昇する。
本実施形態においては、キャラクタ固有データが、熟練度である場合について説明するが、本発明において、キャラクタ固有データは、特に限定されるものではなく、例えば、キャラクタの外観構成情報を決定するためのキャラクタの所持品又は装備品に関するデータ等を挙げることができる。
【0112】
図19は、能力値設定テーブルの一例を示す図である。
能力値設定テーブルでは、キャラクタごとに、熟練度と、レベル及び能力値とが対応付けられている。能力値は、図19に示すように、生命力、魔力、攻撃力、防御力、移動力、攻撃命中率、クリティカルヒット率及び攻撃回避率の複数項目からなる。
図中には示していないが、能力値設定テーブルでは、プレーヤに関しても、熟練度と、レベル及び能力値とが対応付けられている。
【0113】
レベルは、プレーヤ又はキャラクタのゲーム上の強さを段階的に示したものであり、同一のプレーヤ又はキャラクタであれば、その数値が高いほど、プレーヤ又はキャラクタは能力値が高く、ゲーム上において強いということになる。
生命力は、プレーヤ又はキャラクタの残り体力を示したものであり、敵キャラクタ等から攻撃されてダメージを受けると減少する。プレーヤの生命力が0になるとゲームは終了となる。また、味方キャラクタの生命力が0となると、そのキャラクタはプレーフィールド上から消滅し、所定期間ゲームに用いることはできなくなる。
魔力は、キャラクタが所定の行動(ここでは魔法の使用)をするために必要な行動ポイントである。キャラクタが魔法を使用すると、魔法の種類に応じた所定の値だけ魔力は減少する。魔力は、対戦中に減少した場合に所定の速度で経時的に回復する。魔力の回復速度は、キャラクタのレベルに応じて変化する。
【0114】
攻撃力は、キャラクタが他のキャラクタに対してダメージを与えることができる力であり、その数値が高いほど、より多くのダメージを他のキャラクタに与えることができる。
防御力は、他のキャラクタからの攻撃を防御する力であり、その数値が高いほど、他のキャラクタからの攻撃によるダメージを軽減することができる。
移動力は、キャラクタがプレーフィールド上で移動可能な距離と、対戦中に行動する頻度とに影響を及ぼすものであり、その数値が高いほど、キャラクタはプレーフィールド上で長い距離を移動することができ、対戦中の行動回数が増加することになる。
【0115】
攻撃命中率は、キャラクタが他のキャラクタに攻撃を命中させることができる割合であり、その数値が高いほど、高い確率で攻撃を命中させることができる。
クリティカルヒット率は、キャラクタが他のキャラクタに攻撃する際に追加ダメージを与えることができる割合であり、その数値が高いほど、高い確率で追加ダメージを与えることができる。
攻撃回避率は、キャラクタが他のキャラクタから攻撃を受けた場合にその攻撃を避ける割合であり、その数値が高いほど、高い確率で攻撃を避けることができる。
このステップS212の処理を実行するとき、店舗サーバ2のCPU201は、センターサーバ3のCPU301(抽出手段)によってRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から抽出された履歴データ(キャラクタ固有データとしての熟練度)に基づいて、キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段として機能する。なお、本実施形態において、店舗サーバ2のCPU201は、キャラクタの能力値を決定する際に、ROM202(テーブル記憶手段)に記憶されている当該キャラクタの能力値設定テーブル(図19参照)を参照する。
【0116】
ステップS212の処理の後、CPU201は、ステップS211及びステップS212の処理結果に基づいて、プレーヤ情報を生成する(ステップS213)。
図20は、プレーヤ情報の一例を示す図である。
上側の図表が、プレーヤ“P1”のプレーヤ情報である。ステップS212において設定されたプレーヤ及び各キャラクタのレベルと能力値とが格納されるとともに、ステップS211において配布された複数(例えば25枚)の支援カードのカードナンバが格納されている。店舗サーバ2のRAM203に生成されるプレーヤ情報には、ステップS212の処理によって決定されたキャラクタの能力値を示すデータが含まれる。
【0117】
また、下側の図表が、プレーヤ“P2”のプレーヤ情報である。図中では、2人のプレーヤについてのプレーヤ情報のみを示しているが、ステップS213では、同一のプレーフィールドでゲームを行う4人のプレーヤについてプレーヤ情報を生成する。
【0118】
次に、CPU201は、抽選により最初に使用可能とする5枚のカードを選択する(ステップS214)。使用可能とするカードとは、端末装置1の第1ディスプレイ11にカード画像93a〜93eとして表示されるカードであり、キャラクタカード及び支援カードのなかから抽選で5枚選択される。ステップS214においては、同一のプレーフィールドでゲームを行う4人のプレーヤについて、最初に使用可能とする5枚のカードを選択する。
【0119】
次に、CPU201は、図9に示したオブジェクト位置情報を生成する(ステップS215)。この処理において、CPU201は、プレーフィールド上に所定のキャラクタを配置しプレーフィールド座標を設定し、そのプレーフィールド座標に基づいて各端末装置1における表示位置座標を設定する。また、ステップS214における選択結果に基づいて、各端末装置1におけるカード画像の表示位置座標を設定する。さらに、各端末装置1におけるボタン画像の表示位置座標の設定等の処理を行う。
その後、本サブルーチンを終了する。
【0120】
図16に示したサブルーチンにおいて生成されたオブジェクト位置情報(図9参照)及びプレーヤ情報(図20参照)は、図15に示したフローチャートのステップS201において、端末装置1に送信される。その後、ゲーム進行中には、図14を用いて説明したように、店舗サーバ2及び4つの端末装置1間でデータの伝送が行われて時間的な同期が制御されるため、店舗サーバ2のRAM203及び4つの端末装置1のRAM103には、常に同じオブジェクト位置情報とプレーヤ情報とが記憶されることになる。
【0121】
図21は、ゲーム進行中に、端末装置1において実行される処理の概要を示すフローチャートである。
まず、端末装置1のCPU101は、操作コマンドが入力されたか否かを判断する(ステップS110)。操作コマンドは、図10〜図12を用いて説明したように、タッチパネル14を介してプレーヤが入力した指示に応じて操作入力部114がRAM103にセットするコマンドであり、ステップS110において、CPU101は、RAM103に操作コマンドがセットされたか否かを判断する。
【0122】
操作入力部114から操作コマンドが入力されたと判断した場合、CPU101は、通信用インターフェイス回路104により、専用線5を介して、店舗サーバ2に操作コマンドを送信する(ステップS111)。この処理は、図22に示すフローチャートのステップS231の処理に対応する。
店舗サーバ2は、4つの端末装置1から適宜、操作コマンドを受信し、操作コマンドに基づいてゲームを進行させる処理を行う。そして、その処理結果に基づいて、店舗サーバ2は、各端末装置1に、第1ディスプレイ11又は第2ディスプレイ12に対する表示コマンドを送信する(図22、ステップS238)。さらに、店舗サーバ2は、処理結果に基づいて、プレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を更新し、更新後のプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を各端末装置1に送信するのである(図22、ステップS239)。店舗サーバ2において実行される処理については、後で図22を用いて詳述することにする。
【0123】
ステップS110において操作コマンドが入力されていないと判断した場合、又は、ステップS111の処理を実行した場合、次に、CPU101は、カード変更指示が入力されたか否かを判断する(ステップS113)。このステップS113におけるカード変更指示は、第1ディスプレイ11に表示されるカード画像93a〜93eを変更する旨の指示、すなわち、使用可能なカードを変更する旨の指示である。ここでのカード変更指示は、載置パネル17に載置されるトレーディングカード9を物理的に変更(例えば、トレーディングカードの除去や追加等)する旨の指示ではない。
ステップS113におけるカード変更指示は、第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像90のうち、ボタン画像94f「CHANGE」にタッチパネル14を介して触れることにより入力することができる(図7及び図8参照)。
【0124】
カード変更指示が入力されたと判断した場合、CPU101は、通信用インターフェイス回路104により、専用線5を介して、店舗サーバ2に、カード変更指示を送信する(ステップS114)。一方、店舗サーバ2は、受信したカード変更指示に基づいて、新たに使用可能とするカードを選択し、カード画像のオブジェクト位置情報を更新する。
【0125】
ステップS113においてカード変更指示が入力されていないと判断した場合、又は、ステップS114の処理を実行した場合、CPU101は、店舗サーバ2から、プレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS115)。
この処理は、図22に示すフローチャートのステップS238の処理に対応する処理である。この処理において、CPU101は、図14を用いて説明した店舗サーバ2及び4つの端末装置1間でのデータ(プレーヤ情報及びオブジェクト位置情報)の伝送が行われたか否かを判断する。
店舗サーバ2からプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を受信したと判断した場合、CPU101は、RAM103に記憶されたプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を更新する(ステップS116)。その結果、端末装置1のRAM103に記憶されたプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報が、店舗サーバ2のRAM203に記憶されたプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報と時間的に同期したことになる。なお、RAM103に記憶されたオブジェクト位置情報が更新された場合には、操作入力部114のメモリ114aに記憶されたオブジェクト位置情報も更新される。
店舗サーバ2から送信されるプレーヤ情報には、ステップS212又は後述する図22のステップS234において能力値決定手段として機能するCPU201によって決定されたキャラクタの能力値を示すデータが含まれる。
【0126】
ステップS115において、店舗サーバ2からプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を受信していないと判断した場合、又は、ステップS116の処理を実行した場合、CPU101は、店舗サーバ2から、表示コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS117)。この処理は、図22に示すフローチャートのステップS239の処理に対応する処理であり、店舗サーバ2のCPU201から、キャラクタ画像及びカード画像を表示する旨の表示コマンドが送信される。
【0127】
表示コマンドを受信したと判断した場合、CPU101は、第1ディスプレイ11又は第2ディスプレイ12に対する画像表示処理を行う(ステップS118)。
この処理において、CPU101は、第1描画処理部111又は第2描画処理部112に表示コマンドを供給する。第1描画処理部111は、上記表示コマンドに従って、RAM103に格納されたオブジェクト位置情報(図9参照)及びプレーヤ情報(図20参照)を参照し、ROM102から画像データを抽出する。
そして、第1ディスプレイ11に表示される優先順位に従って(例えば、プレーフィールド画像、キャラクタ画像、ボタン画像、カード画像の順に)画像データをビデオRAMに記憶することにより、ゲーム画像を生成し、第1ディスプレイ11に出力する。その結果、第1ディスプレイ11には、ゲーム画像が表示される(図7、図8参照)。
【0128】
また、第2描画処理部112は、上記表示コマンドに従って、ROM102に格納されたオブジェクト(例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト等)を3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置へ変換するための計算、光源計算処理等を行うとともに、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理(例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMの領域に対するテクスチャデータのマッピング等)を行うことにより、対戦画像を生成し、第2ディスプレイ12に出力する。その結果、第2ディスプレイ12には、対戦画像が表示される。
【0129】
ステップS117において表示コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS118の処理を実行した場合、CPU101は、ゲームを終了するか否かを判断する(ステップS119)。この処理において、CPU101は、プレーフィールドにおける4人のプレーヤによる対戦が終了したとき、この端末装置1を操作するプレーヤがゲームに敗れたとき、又は、プレーヤによりゲームを終了する旨の指示が入力されたときに、ゲームを終了すると判断する。ゲームを終了しないと判断した場合、処理をステップS110に戻す。一方、ゲームを終了すると判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0130】
図22は、ゲーム進行中に、店舗サーバ2において実行される処理の概要を示すフローチャートである。
まず、ゲームを開始する際にCPU201は、RAM203の所定領域に、プレーヤに対応したタイマをセットする(ステップS230)。
このタイマのタイマ値は、セットされた後に所定の時間間隔で順次減算されるタイマであり、レベルの高いプレーヤがレベルの低いプレーヤと対戦(キャラクタ同士の対戦)を行ったときに、レベルの高いプレーヤに対応したタイマがリセットされる一方、タイマ値が0になると、当該タイマに対応するプレーヤのレベルが1減少することになる。
ステップS230においては、4人全てのプレーヤに対してタイマをセットすることとしてもよく、4人のプレーヤのなかでレベルの高い所定数のプレーヤに対してのみタイマをセットすることとしてもよい。また、プレーヤのレベルに応じてタイマ値を変化させることとしてもよい。
【0131】
次に、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、専用線5を介して、端末装置1から操作コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS231)。この処理は、図21に示したフローチャートのステップS111に対応する処理である。
操作コマンドを受信したと判断した場合、CPU201は、端末装置1から受信した操作コマンドに基づいてゲームを進行させるコマンド処理を実行する(ステップS232)。
コマンド処理については、後で図25を用いて詳述することにする。
【0132】
ステップS231において操作コマンドを受信していないと判断した場合、又は、ステップS232の処理を実行した場合、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、専用線5を介して、端末装置1から識別情報(キャラクタカードから読み取った識別情報)を受信したか否かを判断する(ステップS233)。この処理は、図21に示したフローチャートのステップS114に対応する処理である。
【0133】
端末装置1から識別情報を受信したと判断した場合、CPU201は、能力値設定テーブルを参照し、履歴データ(キャラクタ固有データとしての熟練度)に基づいて、キャラクタのレベル及び能力値を設定する(ステップS234)。この処理は、図16に示したサブルーチンのステップS212の処理と同様の処理であり、既に説明済であるから、ここでの説明は省略する。
このとき、店舗サーバ2のCPU201は、図15のステップS306、S307においてセンターサーバ3のCPU301(抽出手段)によってRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から抽出されて店舗サーバ2のRAM202に記憶された履歴データ(キャラクタ固有データとしての熟練度)に基づいて、キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段として機能する。なお、本実施形態において、店舗サーバ2のCPU201は、キャラクタの能力値を決定する際に、ROM202(テーブル記憶手段)に記憶されている当該キャラクタの能力値設定テーブル(図19参照)を参照する。
【0134】
ステップS233において識別情報を受信していないと判断した場合、又は、ステップS234の処理を実行した場合、CPU201は、ステップS230においてプレーヤに対応してセットされたタイマのタイマ値が0になったか否かを判断する(ステップS235)。タイマ値が0になったと判断した場合、当該タイマに対応するプレーヤのレベルを1減少させる処理を行う(ステップS236)。
【0135】
ステップS235においてタイマ値が0になっていないと判断した場合、又は、ステップS236の処理を実行した場合、CPU201は、各端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるオブジェクトについて操作受付の可否を設定する処理を行う(ステップS237)。
【0136】
ここで、ステップS237における操作受付の可否を設定する処理について詳述することにする。
操作受付の可否は、図9を用いて説明したように、オブジェクトごとに決定される。操作受付が“○”のオブジェクトにタッチパネル14を介して触れることにより指示の入力が可能であり、操作受付が“×”のオブジェクトにタッチパネル14を介して触れても指示の入力をすることはできない。
CPU201は、ゲームが開始されて最初にステップS237の処理を行う際、全プレーヤ及びプレーフィールド上に存在する全キャラクタの夫々に対応するタイマ(以下、操作受付用タイマという)をRAM203にセットする。また、上述したステップS234の処理や後述するステップS251(図25参照)の処理等が行われ、新たにプレーフィールド上にキャラクタが登場した場合、ステップS237においてCPU201は、当該キャラクタに対応する操作受付用タイマをRAM203にセットする。
【0137】
操作受付用タイマのタイマ値(以下、操作受付用タイマ値ともいう)の初期値は、各プレーヤ又はキャラクタの移動力に応じて設定される。具体的には、移動力が高いほど操作受付用タイマ値は小さく、移動力が低いほど操作受付用タイマ値は大きく設定される。CPU201は、所定の周期で割込処理等を行い、RAM203に設定された操作受付用タイマのタイマ値を順次減算させる。
【0138】
ステップS237の処理は、ステップS230〜S240の処理が繰り返される過程で断続的に行われるのである。その過程において、或るキャラクタの操作受付用タイマ値が0になった場合、ステップS237において、CPU201は、当該キャラクタの操作を許可し、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報の操作受付を“○”とする。その後、当該キャラクタに対する指示が入力された場合には、ステップS237において、CPU201は、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報の操作受付を“×”とし、操作受付用タイマをリセットする。
【0139】
このようにステップS237の処理を断続的に実行した場合、各キャラクタの操作受付の可否は、図23に示すタイムチャートのように推移する。
図中、「操作許可」は、CPU201によって、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報の操作受付が“○”とされたタイミングを示す。また、「操作可能」は、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報の操作受付が“○”である状態を示す。「操作入力」は、端末装置1のタッチパネル14を介して所定の指示が入力され、CPU201によって、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報の操作受付が“×”とされたタイミングを示す。
【0140】
「操作入力」から「操作許可」までの期間は、操作受付用タイマが順次減算されている期間であり、操作受付用タイマ値が0になった際に「操作許可」がされて「操作可能」の状態となる。操作受付用タイマ値は、キャラクタ等の移動力が高いほど短く設定されるので、移動力の高いキャラクタ等には高い頻度で指示を与えることが可能であり、有利にゲームを進めることができる。
【0141】
また、「操作可能」の期間は、「操作入力」がされるまで継続し「操作入力」がされた際に終了するので、「操作許可」がされた後に速やかに「操作入力」を行い「操作可能」の期間を短くした方が、次の「操作許可」が行われるタイミングが早くなる。その結果、キャラクタに高い頻度で指示を与えることが可能となり、有利にゲームを進めることができる。
このように、リアルタイムで(実時間的に)ゲームが進行する点が、リアルタイムストラデジーゲーム(RTS)の特徴である。
【0142】
ステップS237の処理を行った後、CPU201は、上述したステップS232、S234、S236又はS237において更新されたプレーヤ情報及びオブジェクト位置情報を、各端末装置1に送信する処理を行う(ステップS238)。この処理は、図21に示したフローチャートのステップS115に対応した処理である。
ステップS238において店舗サーバ2から端末装置1に送信されるプレーヤ情報には、ステップS212又はステップS234において能力値決定手段として機能するCPU201によって決定されたキャラクタの能力値を示すデータが含まれる。
【0143】
次に、CPU201は、ステップS232、S234、S236又はS237における処理結果に基づいて、表示コマンドを各端末装置1に送信する(ステップS239)。
この処理は、図21に示したフローチャートのステップS117に対応した処理である。
ステップS239においては、CPU201は、オブジェクト位置情報(図9参照)において表示位置座標が設定されているキャラクタ画像及びカード画像を表示する旨の表示コマンドを各端末装置1に送信する。その結果、図21のステップS118において、キャラクタ画像及びカード画像を含むゲーム画像が第1ディスプレイ11に表示されることになる(図7、図8参照)。
また、ステップS239において、CPU201は、操作可能なキャラクタ画像と操作不可能なキャラクタ画像とを異なる態様で表示する旨の表示コマンドを各端末装置1に送信する。
その結果、端末装置1の第1ディスプレイ11には、例えば、図24に示すようなプレーフィールド画像を含むゲーム画像が表示される。
【0144】
図24(a)は、図23に示したタイムチャートのA点において、端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるプレーフィールド画像91を示す図である。
プレーフィールド画像91には、5つの味方キャラクタ画像98a〜98eと、5つの敵キャラクタ画像99a〜99eとが表示されているが、操作可能な味方キャラクタ画像(図24(a)では、味方キャラクタ画像98a)の周囲四隅に、括弧を示す画像が表示される。また、対戦相手のプレーヤが操作可能な敵キャラクタ画像(図24(a)では、敵キャラクタ99a、99b)の近傍には、星印を示す画像が表示される。
また、図24(b)は、図23に示したタイムチャートのB点において、端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるプレーフィールド画像91を示す図である。
操作可能な味方キャラクタ画像(図24(b)では、味方キャラクタ98b、98c)の周囲四隅に、括弧を示す画像が表示されている。
【0145】
次に、ゲームを終了するか否かを判断する(ステップS240)。この処理において、CPU201は、プレーフィールドにおける4人の対戦が終了したとき、又は、4人のプレーヤ全てがゲームを終了する旨の指示を入力したときに、ゲームを終了すると判断する。
【0146】
ゲームを終了しないと判断した場合、ステップS231に処理を移す。一方、ゲームを終了すると判断した場合、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、通信回線4を介して、RAM203に記憶された履歴データを、センターサーバ3に送信する(ステップS241)。この履歴データには、キャラクタのキャラクタ固有データが含まれる。その結果、センターサーバ3のRAM303に記憶された履歴データ(キャラクタ固有データを含む)が更新されることになる。
なお、履歴データは、ゲーム中に、後述する図26のステップS289の処理が行われるごとに、店舗サーバ2のCPU201によって更新されるデータである。
店舗サーバ2のCPU201は、キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定し、センターサーバ3のRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段として機能するものである。
【0147】
図25は、図22に示したフローチャートのステップS232において呼び出されて実行されるコマンド処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0148】
まず、CPU201は、キャラクタカードを使用する旨の操作コマンドを端末装置1から受信したか否かを判断する(ステップS250)。
キャラクタカードを使用する旨の操作コマンドを端末装置1から受信したと判断した場合、CPU201は、キャラクタのプレーフィールド座標を設定し、そのプレーフィールド座標に基づいて各端末装置1の第1ディスプレイ11におけるキャラクタ画像の表示位置座標を設定する(ステップS251)。
その後、CPU201は、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS259)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新して(ステップS260)、本サブルーチンを終了する。
【0149】
ステップS250において、キャラクタカードを使用する旨の操作コマンドではないと判断した場合、CPU201は、支援カードを使用する旨の操作コマンドであるか否かを判断する(ステップS252)。
支援カードを使用する旨の操作コマンドを端末装置1から受信したと判断した場合、CPU201は、支援カードに応じた処理を実行する(ステップS253)。
その後、CPU201は、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS259)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新して(ステップS260)、本サブルーチンを終了する。
【0150】
ステップS252において、支援カードを使用する旨の操作コマンドではないと判断した場合、CPU201は、攻撃をする旨の操作コマンドであるか否かを判断する(ステップS254)。
攻撃をする旨の操作コマンドを端末装置1から受信したと判断した場合、CPU201は、対戦処理を実行する(ステップS255)。この対戦処理については、後で詳述することにする。
その後、CPU201は、対戦結果に応じて、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS259)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新して(ステップS260)、本サブルーチンを終了する。
【0151】
ステップS254において、攻撃をする旨の操作コマンドではないと判断した場合、CPU201は、移動をする旨の操作コマンドであるか否かを判断する(ステップS256)。
移動する旨の操作コマンドを端末装置1から受信したと判断した場合、CPU201は、該当キャラクタのプレーフィールド座標を変更し、そのプレーフィールド座標に基づいて各端末装置1の第1ディスプレイ11におけるキャラクタ画像の表示位置座標を設定する(ステップS258)。
その後、CPU201は、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS259)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新して(ステップS260)、本サブルーチンを終了する。
【0152】
ステップS256において、移動をする旨の操作コマンドではないと判断した場合、CPU201は、その他コマンドに応じた処理を実行する(ステップS257)。
その後、CPU201は、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS259)、さらに、RAM203に記憶されたオブジェクト位置情報を更新して(ステップS260)、本サブルーチンを終了する。
【0153】
次に、キャラクタ同士の対戦が行われる際に、店舗サーバ2において実行される対戦処理について説明することとする。
図26は、図25に示したフローチャートのステップS255において呼び出されて実行される対戦処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
なお、以下においては、図20に示すプレーヤ“P1”が操作するキャラクタ“0101”と、プレーヤ“P2”が操作するキャラクタ“0110”とが対戦する場合を、例に挙げて説明することとする。
【0154】
まず、CPU201は、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を参照し、プレーヤ“P1”とプレーヤ“P2”とのレベルを比較する(ステップS270)。
図20に示したプレーヤ情報によれば、プレーヤ“P1”のレベルが2であり、プレーヤ“P2”のレベルが6である。従って、プレーヤ“P1”が高レベルのプレーヤであり、プレーヤ“P2”が低レベルのプレーヤということになる。また、両者のレベル差は4である。
【0155】
次に、CPU201は、ステップS270における比較結果に基づいて、プレーヤ“P1”のレベルとプレーヤ“P2”のレベルとが同一であるか否かを判断する(ステップS271)。両者のレベルが同一であれば、ステップS274に処理を移すのであるが、プレーヤ“P1”のレベルとプレーヤ“P2”のレベルとは異なるので、ステップS272に処理を移す。
【0156】
ステップS272においては、高レベルのプレーヤに対応するタイマをリセットする処理を行う。その結果、高レベルのプレーヤに対応するタイマのタイマ値は初期値(図22に示したサブルーチンのステップS230でセットされた値)にセットされる。その一方で、低レベルのプレーヤに対応するタイマは継続して減少していくことになる。
【0157】
ステップS272の処理を実行した後、CPU201は、低レベルのプレーヤの能力値を補正する処理を行う(ステップS273)。この処理において、CPU201は、ROM202に格納された乱数発生用プログラムを実行し、所定の数値範囲(例えば、0〜127)のなかから1つの乱数をサンプリングする。そして、サンプリングされた乱数と、プレーヤ“P1”、“P2”のレベル差とに基づいて、ROM202に格納された能力値補正テーブルを参照し、補正対象となる能力値と、補正値とを設定する。
【0158】
図27は、店舗サーバ2のROM202に記憶された能力値補正テーブルの一例を示す図である。
最左欄には、乱数値として3つの数値範囲(0〜63、64〜95、96〜127)が格納されており、その右側の欄には、各数値範囲に対応して、補正対象となる能力値が格納されている。乱数値が0〜63であれば、補正対象となる能力値は攻撃命中率であり、乱数値が64〜95であれば、補正対象となる能力値はクリティカルヒット率であり、乱数値が96〜127であれば、補正対象となる能力値は攻撃回避率である。
さらに、能力値補正テーブルでは、補正対象となる能力値の各々について、プレーヤのレベル差に応じた補正値が設定されている。
【0159】
ステップS273における処理について、図28を用いて説明する。
図28(a)は、能力値補正前のプレーヤ情報であり、(b)〜(d)は、能力値補正後のプレーヤ情報である。
図28(a)に示すように、プレーヤ“P1”のレベルは2であり、プレーヤ“P2”のレベルは6である。両者のレベル差は4である。
例えば、ステップS273においてサンプリングされた乱数値が0である場合、図27に示した能力値補正テーブルを参照すると、補正対象となる能力値は攻撃命中率であり、その補正値は+8%である。このように能力値を補正すると、プレーヤ“P1”が操作するキャラクタ“0101”の攻撃命中率は、80%から8%上昇して88%となり、プレーヤ“P2”が操作するキャラクタ“0110”の攻撃命中率84%より高くなる(図28(b)参照)。
【0160】
また、ステップS273においてサンプリングされた乱数値が64である場合、図27に示した能力値補正テーブルを参照すると、補正対象となる能力値はクリティカルヒット率であり、その補正値は+12%である。このように能力値を補正すると、プレーヤ“P1”が操作するキャラクタ“0101”のクリティカルヒット率は、0%から12%上昇して12%となり、プレーヤ“P2”が操作するキャラクタ“0110”のクリティカルヒット率2%より高くなる(図28(c)参照)。
【0161】
また、ステップS273においてサンプリングされた乱数値が96である場合、図27に示した能力値補正テーブルを参照すると、補正対象となる能力値は攻撃回避率であり、その補正値は+8%である。このように能力値を補正すると、プレーヤ“P1”が操作するキャラクタ“0101”の攻撃回避率は、1%から8%上昇して9%となり、プレーヤ“P2”が操作するキャラクタ“0110”の攻撃回避率2%より高くなる(図28(d)参照)。
【0162】
ステップS271において両者のプレーヤのレベルが同じであると判断した場合、又は、ステップS273の処理を実行した場合、CPU201は、キャラクタが行動するタイミングであるか否かを判断する(ステップS274)。キャラクタが行動するタイミングは、キャラクタの移動力によって決定される。移動力が高いほど、キャラクタが行動する頻度が増加する。
【0163】
キャラクタが行動するタイミングであると判断した場合、CPU201は、ROM202に格納されたプログラムを実行することにより、当該キャラクタの行動を選択する(ステップS275)。キャラクタの行動としては、例えば、他のキャラクタへの攻撃、魔法の使用、対戦からの逃走等を挙げることができる。また、キャラクタの行動を選択する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、抽選によって選択することとしてもよい。また、魔力が多いときには、魔法の使用、魔力が少ないときには、他のキャラクタへの攻撃、生命力が所定値を下回ったときには、対戦からの逃走というように、ゲームの進行状況やキャラクタの能力値等に応じて選択することとしてもよい。
【0164】
次に、キャラクタの行動として、他のキャラクタへの攻撃が選択されたか否かを判断する(ステップS276)。他のキャラクタへの攻撃が選択されたと判断した場合、CPU201は、攻撃の命中判定を行う(ステップS277)。この処理において、CPU201は、キャラクタの攻撃命中率及びクリティカルヒット率と、他のキャラクタの攻撃回避率とに基づいて、他のキャラクタに対して攻撃が命中するか否かを判定し、攻撃が命中すると判定した場合には、キャラクタの攻撃力と他のキャラクタの防御力とに基づいて他のキャラクタが受けるダメージを算出する。
【0165】
その後、CPU201は、命中判定の結果に基づいて、RAM203に格納されたプレーヤ情報を更新する(ステップS278)。具体的には、他のキャラクタへの攻撃が命中した場合には、当該他のキャラクタにダメージを与えて生命力を減少させる。
【0166】
ステップS276において、他のキャラクタへの攻撃が選択されていないと判断した場合、CPU201は、魔法の使用が選択されたか否かを判断する(ステップS279)。
魔法の使用が選択されたと判断した場合、CPU201は、使用された魔法の機能に応じて、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新する(ステップS280)。例えば、他のキャラクタに攻撃する魔法を使用した場合、他のキャラクタの生命力を減少させる。また、キャラクタの能力値を変化させる魔法を使用した場合には、キャラクタの能力値を変化させる。
【0167】
次に、CPU201は、使用した魔法の種類に応じてキャラクタの魔力を減少させ、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新する処理を行う(ステップS281)。
次に、CPU201は、RAM203の所定領域に、魔力が減少したキャラクタに対応した回復タイマをセットする(ステップS282)。回復タイマのタイマ値は、セットされた後に所定の時間間隔で順次減算されるタイマであり、タイマ値が0になったときに、キャラクタの魔力が回復する。ステップS282において、CPU201は、当該キャラクタと他のキャラクタとのレベル差に基づいて、ROM202に記憶された回復タイマ設定テーブルを参照し、回復タイマのタイマ値を設定する。
【0168】
図30は、回復タイマ設定テーブルの一例を示す図である。
左欄には、プレーヤのレベル差が格納され、その右欄には、各レベル差に対して回復タイマ設定値が対応付けられている。例えば、プレーヤ“P1”はプレーヤ“P2”よりレベルが4低いからレベル差は−4であり、回復タイマ設定値は15となる。一方、プレーヤ“P2”はプレーヤ“P1”よりレベルが4高いからレベル差は4であり、回復タイマ設定値は55となる。
【0169】
ステップS279において、魔法の使用が選択されていないと判断した場合、CPU201は、選択されたその他の行動をキャラクタが実行するように各種の処理を行い(ステップS283)、CPU201は、その処理結果に応じて、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新する(ステップS284)。
【0170】
ステップS274においてキャラクタが行動するタイミングではないと判断した場合、又は、ステップS278、S282若しくはS284の処理を実行した場合、CPU201は、通信用インターフェイス回路204により、専用線5を介して、第2ディスプレイに対戦画像を表示するための表示コマンドを送信する(ステップS285)。
この処理は、図21に示したフローチャートのステップS117、S118の処理に対応している。端末装置1のCPU101は、通信用インターフェイス回路104により、上記表示コマンドを受信すると、第2描画処理部112に表示コマンドを供給する。第2描画処理部112は、上記表示コマンドに従って、ROM102に格納されたオブジェクト(例えば、味方キャラクタを構成するオブジェクト、敵キャラクタを構成するオブジェクト等)を3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置へ変換するための計算、光源計算処理等を行うとともに、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理(例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMの領域に対するテクスチャデータのマッピング等)を行うことにより、対戦画像を生成し、第2ディスプレイ12に出力する。その結果、第2ディスプレイ12には、対戦画像が表示される。
【0171】
図29は、端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像と第2ディスプレイ12に表示される対戦画像とを示した図である。
店舗サーバ2によって、図26のサブルーチンが実行され、キャラクタ同士の対戦が行われるときには、図29に示すように、第1ディスプレイには、プレーフィールド画像及びカード画像を含むゲーム画像90が表示され、第2ディスプレイには、キャラクタ同士の対戦を表す対戦画像92が表示される。
【0172】
ステップS285の処理を実行した後、CPU201は、回復タイマ値が0であるか否かを判断する(ステップS286)。回復タイマ値が0であると判断した場合、当該キャラクタの魔力を回復させ、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新する(ステップS287)。上述したように、レベルの低いプレーヤが操作するキャラクタには、レベルの高いプレーヤが操作するキャラクタよりも、回復タイマのタイマ値が少なく設定されるため、魔力の回復が早くなる。
【0173】
ステップS286において、回復タイマの値が0ではないと判断した場合、又は、ステップS287の処理を実行した場合、CPU201は、対戦が終了したか否かを判断する(ステップS288)。この処理において、CPU201は、どちらかのキャラクタの生命力が0になったとき、又は、どちらかのキャラクタが対戦から逃走したとき、対戦が終了したと判断する。
対戦が終了していないと判断した場合、処理をステップS274に戻す。一方、対戦が終了したと判断した場合には、対戦に勝利したプレーヤ又はキャラクタの熟練度を増加させるというように、RAM203に記憶されたプレーヤ情報を更新し(ステップS289)、本サブルーチンを終了する。
CPU201は、キャラクタごとにゲーム結果(ここでは対戦の結果)に関連して各々のキャラクタ固有データを設定し、センターサーバ3のRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段として機能する。
また、図22、図25又は図26に示したサブルーチンを実行するとき、店舗サーバ2のCPU201は、図16のステップS212又は図22のステップS234において能力値決定手段として機能するCPU201によって決定された能力値を用いてカードゲームを進行させるゲーム制御手段として機能する。
【0174】
以上、本実施形態のゲームシステムによれば、キャラクタカード9自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、キャラクタカード9を用いてゲームを行ったゲーム履歴(キャラクタ固有データ)がデータとしてセンターサーバ3のRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶され、次に、ゲームを行う際には、店舗サーバ2のCPU201(能力値決定手段)が、当該履歴データに基づいて、ROM202(テーブル記憶手段)が記憶する能力値設定テーブルを参照してキャラクタの能力値を決定するため(図16、図19及び図22参照)、ゲームに熟練するに従ってカードに対応したキャラクタの能力値は変化することになる。このように、キャラクタカード自体が有する性質(例えば、カード表面に描かれたキャラクタ等)と、キャラクタカードに対応したキャラクタの能力とを分離し、キャラクタカード自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内におけるキャラクタカードに対応したキャラクタの能力をゲーム履歴に応じて変化させることにより、カードゲームのコレクション性とゲーム自体の面白さを両立させることができる。
【0175】
また、キャラクタカードリーダ117(読取手段)によりキャラクタカード9(被読取対象物)から読み取られた識別情報だけではなく、IDカードリーダ116(取得手段)により取得されたプレーヤ識別情報に基づいて、センターサーバ3のRAM303(キャラクタ固有データ記憶手段)から履歴データ(キャラクタ固有データ)が抽出され、その履歴データに基づいて、ゲームに使用するキャラクタ情報(ここでは、キャラクタの能力値)が決定されるため、例えば、プレーヤP1がゲームで使用したキャラクタカード9を、プレーヤP1以外のプレーヤが使用しても、プレーヤP1がキャラクタカード9を使用した際に決定されるキャラクタ情報と同じキャラクタ情報は決定されない、すなわち、プレーヤP1と同じ状態でキャラクタカード9を使用することはできないことになる。従って、例えば、ゲームの熟練者からキャラクタカード9を奪い、その熟練者と同じ状態でキャラクタカード9を使用してゲームを有利に進めるという不正行為等を防止することができる。
【0176】
本発明におけるキャラクタカードは、必ずしも、その形状がカード形状である必要はなく、例えば、球等の所定の立体的形状を有するものであってもよく、当該キャラクタの形状又は容姿を模した模型体(所謂フィギュア)であってもよい。
【0177】
また、本実施形態では、キャラクタ固有データ設定手段として機能する店舗サーバ2のCPU201が、対戦終了時に対戦結果に応じてキャラクタ又はプレーヤの履歴データ(キャラクタ固有データ)を設定し、ゲーム終了時に、キャラクタ固有データ記憶手段としてのセンターサーバ3のRAM303に当該履歴データ(キャラクタ固有データ)を更新(記憶)する場合について説明したが、本発明においては、例えば、ゲームにおいてキャラクタ又はプレーヤが収めた成績等に応じてキャラクタ又はプレーヤの履歴データを設定することとしてもよい。
【0178】
本発明のゲームシステムは、さらに、以下のような構成を有することが望ましい。
(I)プレーヤXによる操作に応じて、プレーヤXが有する被読取対象物(例えば、キャラクタカード9等)WをプレーヤYに譲渡する旨の指示を入力する譲渡指示入力手段(例えば、端末装置1のタッチパネル14等)と、
譲渡指示入力手段により入力された指示に基づいて、キャラクタ固有データ記憶手段(例えば、センターサーバ3のRAM303や、店舗サーバ2のRAM203等)に記憶された履歴データ(キャラクタ固有データ)を参照し、プレーヤXが有する被読取対象物Wと同じ種類の被読取対象物W′をプレーヤYが有しているか否かを判断する判断手段(例えば、センターサーバ3のCPU301又は店舗サーバ2のCPU201等)と、
上記判断手段によってプレーヤYが被読取対象物W′を有していると判断された場合、キャラクタ固有データ記憶手段に記憶されているプレーヤYが有する被読取対象物W′に対応したキャラクタw′の履歴データ(キャラクタ固有データ)を、プレーヤXが有する被読取対象物Wに対応したキャラクタwの履歴データ(キャラクタ固有データ)に変更する第1変更手段(例えば、センターサーバ3のCPU301又は店舗サーバ2のCPU201等)と
を備えていることが望ましい。
プレーヤYは、プレーヤXが用いてきたキャラクタwの履歴データ(キャラクタ固有データ)によって能力値が決定されたキャラクタw′を用いてゲームを行うことが可能になるため、オンラインゲーム上で、プレーヤ同士が、強さの異なる同じ種類の被読取対象物を実質的に交換し得る環境を創出することができ、カードゲームのコレクション性を高めることができるからである。
【0179】
また、上記(I)の構成をするゲームシステムは、
キャラクタの履歴データ(キャラクタ固有データ)と他のキャラクタの履歴データ(キャラクタ固有データ)とが対応付けられた変換テーブルを記憶する変換テーブル記憶手段(例えば、センターサーバ3のROM302又は店舗サーバ2のROM202等)と、
上記判断手段によってプレーヤYが被読取対象物W′を有していないと判断された場合、プレーヤXが有する被読取対象物Wに対応したキャラクタwの履歴データ(キャラクタ固有データ)に基づいて、上記変換テーブルを参照し、プレーヤYが有する別の被読取対象物Zに対応したキャラクタzの履歴データ(キャラクタ固有データ)を生成するキャラクタ固有データ生成手段(例えば、センターサーバ3のCPU301又は店舗サーバ2のCPU201等)と、
キャラクタ固有データ記憶手段に記憶されているプレーヤYが有する被読取対象物Zに対応したキャラクタzの履歴データ(キャラクタ固有データ)を、上記キャラクタ固有データ生成手段によって生成された履歴データ(キャラクタ固有データ)に変更する第2変更手段(例えば、センターサーバ3のCPU301又は店舗サーバ2のCPU201等)と
を備えていることが望ましい。
プレーヤYは、プレーヤXが用いてきたキャラクタwの履歴データ(キャラクタ固有データ)によって能力値が決定されたキャラクタzを用いてゲームを行うことが可能になるため、オンラインゲーム上で、プレーヤ同士が、異なる種類の被読取対象物であっても実質的に交換し得る環境を創出することができ、カードゲームのコレクション性を飛躍的に向上させることができるからである。
【0180】
本実施形態では、端末装置1が、読取手段(キャラクタカードリーダ117)を備え、店舗サーバ2が、キャラクタ固有データ設定手段(CPU201)、能力値決定手段(CPU201)及びゲーム制御手段(CPU201)を備え、センターサーバ3が、キャラクタ固有データ記憶手段(RAM303)及び抽出手段(CPU301)を備える場合について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではなく、例えば、店舗サーバ2のRAM203が、キャラクタ固有データ記憶手段として機能し、店舗サーバ2のCPU201が、抽出手段として機能することとしてもよい。
【0181】
また、本実施形態では、店舗サーバ2が、キャラクタ固有データ設定手段(CPU201)、能力値決定手段(CPU201)及びゲーム制御手段(CPU201)を備え、センターサーバ3が、キャラクタ固有データ記憶手段(RAM303)及び抽出手段(CPU301)を備える場合について説明したが、本発明のサーバは、本実施形態のように、互いに通信回線によって接続された2つの装置又は3つ以上の装置からなるものであってもよい。すなわち、本発明のサーバは、必ずしも、1つの装置からなる必要はない。
【0182】
また、本実施形態では、店舗サーバ2のROM202が、店舗サーバ2をキャラクタ固有データ設定手段、能力値決定手段及びゲーム制御手段として機能させるゲーム制御プログラムを記憶し、センターサーバ3のROM302が、センターサーバ3をキャラクタ固有データ記憶手段及び抽出手段として機能させるゲーム制御プログラムを記憶する場合について説明したが、本発明のゲーム制御プログラムは、本実施形態のように、複数に分割され、互いに通信回線によって接続された複数の装置によって実行されることとしてもよい。
【0183】
本実施形態では、複数の端末装置1と、複数の端末装置1と専用線5を介して通信可能に接続された店舗サーバ2と、複数の店舗サーバ2と通信回線4を介して接続されたセンターサーバ3とを備えたゲームシステムについて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、単一のゲーム装置(端末装置)からなるゲームシステム、複数のゲーム装置(端末装置)が通信回線を介して接続されてなるゲームシステム、複数のゲーム装置(端末装置)とサーバとがインターネットを介して接続されてなるゲームシステム等に本発明を適用することが可能である。
【0184】
次に、本発明に係るゲームシステムの他の一例について説明する。
ここで説明するゲームシステムは、被読取対象物として、キャラクタカードではなく、キャラクタを模したフィギュアを採用したものである。
【0185】
図31は、本発明に係るゲームシステムの他の一例の構成図である。
ゲームシステムは、複数の端末装置1010と、複数の端末装置1010と専用線1050を介して通信可能に接続された店舗サーバ1020と、複数の店舗サーバ1020と通信回線1040を介して通信可能に接続されたセンターサーバ1030とを備え、さらに、店舗サーバ1020と専用線1050を介して接続されたカード販売機1060を店舗ごとに1台備えている。なお、店舗Qには、ゲームA用の店舗サーバ1020と、ゲームB用の店舗サーバ1020とが設置されている。
【0186】
センターサーバ1030は、データベースサーバ1039と、複数のゲームサーバ1031、1032、・・・を備えている。
データベースサーバ1039は、(1−1)各プレーヤに付与されるIDデータごとのデータ管理、(1−2)ゲーム開始時におけるプレーヤの認証、(1−3)ゲームデータの送信処理を行う。
【0187】
具体的に、データベースサーバ1039は、上記(1−1)として、例えば、プレーヤごとに付与されるIDデータ、プレーヤの認証時に用いられるパスワード、プレーヤが行ったゲームの種別、ゲームデータ等を管理(記憶、設定、更新等)を行う。また、ゲームデータには、例えば、ゲームの進行状態(キャラクタ固有データ等)、プレーヤが操作するキャラクタ、当該キャラクタのレベルや能力値、能力値の増減値等が含まれる。
【0188】
また、データベースサーバ1039は、上記(1−2)として、例えば、IDデータと、パスワードとを用いて、プレーヤの認証を行い、ゲームへの参加を許可する。
さらに、データベースサーバ1039は、上記(1−3)として、例えば、プレーヤのIDデータと、端末装置1010の読取手段としてのICチップリーダ(図示せず)が被読取対象物としてのフィギュアから読み取ったキャラクタを識別するデータ(識別情報)とに基づいて、上記ゲームデータのなかから、キャラクタのデータを端末装置1に送信する。
ただし、プレーヤがゲームを行うのが2回目以降の場合には、フィギュアを使用しなくても、プレーヤのIDデータ、プレーヤの操作によるパスワードの入力及びゲームの種別に基づき、ゲームを決定することが可能である。また、フィギュアを使用しない場合は、所定の制限を設定することができる。
【0189】
ゲームサーバ1031、1032、・・・は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて実行可能なゲームごとに対応して設置されるものである。なお、これら複数のゲームサーバのうちの1つが、本実施形態に係るゲームに対応するゲームサーバである。
ゲームサーバ1031、1032、・・・(以下、ゲームサーバ1031等ともいう)は、(2−1)異なる店舗に設置された端末装置1010間のマッチング処理、(2−2)マッチング後のデータの送受信に関する交通整理を行う。
【0190】
具体的に、ゲームサーバ1031等は、上記(2−1)として、或るプレーヤが端末装置1010を操作してゲームに参加したときに、他のプレーヤが参加しているか否かを判断する。そして、他のプレーヤが参加していると判断した場合、そのプレーヤが操作する端末装置1010とのマッチングを行う。一方、他のプレーヤが参加していないと判断した場合には、CPUプレーヤを設定する。CPUプレーヤを設定する場合、店舗サーバ1020をCPUプレーヤとして設定してもよく、センターサーバ1030(例えば、ゲームサーバ1031等)をCPUプレーヤとして設定してもよい。
【0191】
また、ゲームサーバ1031等は、上記(2−2)として、上記(2−1)のマッチング処理によってマッチングした端末装置1間におけるデータの送受信に関する交通整理を行う。例えば、ゲームサーバ1031等は、店舗Pの店舗サーバ(ゲームA用)1020に接続された端末装置1から受信したデータを、店舗Qの店舗サーバ(ゲームA用)1020に接続された端末装置1に送信する。このように、この実施形態に係る店舗サーバ1020は、センターサーバ1030からのデータしか直接に受信することはなく、店舗サーバ1020間では、直接にデータの送受信を行うことはない。
【0192】
店舗サーバ1020は、ルータ1070を介してセンターサーバ1030と接続される。ルータ1070は、所定のルーティングテーブルを有している。
図中に示す店舗Qのように、同一店舗内に複数の店舗サーバ1020が設置される場合、ルータ1070は、センターサーバ1030からゲームデータ等を受信すると、ルーティングテーブルを参照して、送信先の端末装置1010と専用線1050を介して接続された店舗サーバ1020に対して当該ゲームデータを送信する。
また、同一店舗内に設置された複数の店舗サーバ1020の夫々に接続された端末装置1010間でデータの送受信を行う場合、ルータ1070は、端末装置1010から店舗サーバ1020を経由してゲームデータ等を受信すると、ルーティングテーブルを参照して、送信先の端末装置1010と専用線1050を介して接続された店舗サーバ1020に対して当該ゲームデータを送信する。
【0193】
店舗サーバ1020は、(3−1)センターサーバ1030と端末装置1010との間又は同一店舗内に設置された複数の店舗サーバ1020の夫々に接続された端末装置1010間におけるデータの送受信に関する交通整理、(3−2)端末装置1へのアプリケーションのダウンロードを行う。
【0194】
具体的に、店舗サーバ1020は、上記(3−1)として、センターサーバ1030と端末装置1010との間におけるゲームデータ等の送受信に関する交通整理を行う。ただし、送信先の端末装置1010が同じ店舗サーバ1020に接続されている場合又は同一店舗内に設置された別の店舗サーバ1020に接続されている場合には、センターサーバ1030にゲームデータ等を送信せずに、端末装置1010に対してゲームデータ等を送信する。
【0195】
また、店舗サーバ1020は、上記(3−2)として、センターサーバ1030からダウンロードを要求する旨の要求信号を端末装置1010から受信したタイミングで、その端末装置1010に対してアプリケーションをダウンロードする。アプリケーションには、ゲーム内容に係る各種データ(例えば、画像データ等)及びプログラムと、端末装置1010が備える入力手段(例えば複数の入力スイッチ等、図示せず)にゲーム上の機能を割り付けるボード用プログラムとが含まれる。また、アプリケーションのダウンロードは、店舗サーバ1020から行うことに限定されず、センターサーバ1030から行うとしてもよい。
【0196】
端末装置1010は、専用線1050を介して店舗サーバ1020と接続される。
端末装置1010は(4−1)アプリケーションのダウンロード、(4−2)ゲームの進行を行う。
具体的に、端末装置1010は、上記(4−1)として、電源が投入されると、店舗サーバ1020にアプリケーションのダウンロードを要求する旨の要求信号を送信し、アプリケーションのダウンロードを行う。ダウンロードされたアプリケーションは端末装置1010内のRAM等の一時記憶可能な領域に記憶される。
また、端末装置1010は、上記(4−2)として、ダウンロードしたアプリケーションを用いて、ゲームの進行を行う。ゲームの進行は以下のようにして行う。
端末装置1010は、ゲーム開始時にデータベースサーバ1039より各プレーヤに付与されるIDデータごとのデータを受信する。ゲームの進行中には、同一ゲーム内の端末装置1010と他の端末装置1010とのデータは、店舗サーバ1020を介してセンターサーバ1030経由で送受信される。ただし、他の端末装置1が同じ店舗サーバ1020に接続されている場合又は同一店舗内に設置された別の店舗サーバ1020に接続されている場合には、センターサーバ1030にゲームデータ等を送信せずに、端末装置1010に対してゲームデータ等を送信する。ゲーム終了時には、データベースサーバ1039へ、ゲーム中に更新されたゲームデータ、又は、ゲーム結果自体を送信する。
なお、ゲームの進行は、端末装置1010に限らず、店舗サーバ1020で行うとしてもよい。
【0197】
カード販売機1060は、店舗サーバ1020を介してセンターサーバ1030と通信可能である。カード販売機1060は、プレーヤが行う個人情報の入力操作を受け付け、IDデータを記憶したIDカードの販売を行う。IDカードは、ゲームを開始する際に使用されるものであり、端末装置1010が備えるIDカードリーダによってIDデータが読み取られる。
【0198】
図32は、本実施形態における端末装置の外観を示す斜視図である。
筐体10には、前方へ突出する操作台18が設けられており、操作台18の上面には、フィギュアを載置可能な認証機20が設けられている。認証機20は複数台あるとしてもよい。
認証機20の上部には凹み部21があり、フィギュア30を載せることができる。凹み部21は、後述するフィギュアの台座部が隙間なく納まる形状であり、フィギュアの台座部の2/3以上が凹み部に納まる構造を有する。また、凹み部にはストッパー22が設けられていて、フィギュアが外れたり、倒れたり、位置ずれが起こらない構造となっており、取り外しスイッチ23を操作することで取り外し可能である。
また、認証機20の内部には、ICチップリーダ(図示せず)が設けられており、被読取対象物であるフィギュア30に内蔵されたICチップの情報を読み取ることが可能である。このとき、ICチップリーダはフィギュア30が有する識別情報をフィギュア30に内蔵されたICチップから読み取る読取手段として機能する。
【0199】
認証機20にはLED24が設けられており、ICチップリーダがフィギュア30のデータを認証中は点滅する。認証中は、LEDが点滅する他、認証機の凹み部21あるいは全体20が、光によって演出される。演出は、特に光によるものに限定されず、認証機20が所定の動作(例えば、認証機20全体が上下動作する)を行うとしてもよい。
なお、図示した認証機20は最低限の機能を示したものであり、そのデザインをゲームの世界観に合わせたものとするのが好ましい。
【0200】
図33はゲームシステムの他の一例に係る被読取対象物(フィギュア30)の外観を示す図である。
フィギュア30は、台座部39とフィギュア本体部40とからなる。
台座部39は、円柱状の形状であり、上蓋33、ICチップ34、下蓋35とからなる。ICチップ34は上蓋33と下蓋35で挟み込まれ、取り出せない構造を有する。ICチップ34には、フィギュア本体部に表されているキャラクタの能力値データ等が記憶されている。上蓋33は、凸部37が設けられている。また、下蓋35は、ストッパー22によりフィギュアが固定されるように、その直径が上蓋33よりわずかに大きく設計されている。
フィギュア本体部40は、フィギュア本体31とフィギュア本体土台部32とからなる。
フィギュア本体土台部32には凹部36が設けられている。凹部36と凸部37とは、台座部39とフィギュア本体部40とを接着する際に位置ずれが起こらないようにするためのものである。
フィギュアは、直径約7cmのカプセルに納められ、カード販売機1060と同等の別の販売機で販売される。勿論、フィギュアの販売形態については、特に限定されるものではない。
【0201】
なお、フィギュア30内にICチップ34に記憶される識別情報としては、特に限定されるものではなく、例えば、フィギュア30ごとに割り当てられるユニークな番号又は記号、フィギュア30が表示するキャラクタに対応付けて割り当てられる番号又は記号等を挙げることができる。
【0202】
第2実施形態に係るゲームシステムにおける処理について説明する。
(A)端末装置1010のCPUは、キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データ(例えば、キャラクタの熟練度、所持品、装備品等)を設定し、データベースサーバ1039のRAM(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶させる。
このとき、端末装置1010のCPUは、キャラクタ固有データ設定手段として機能する。
【0203】
(B)データベースサーバ1039のCPUは、上記(A)において設定されたキャラクタ固有データを、プレーヤごとに、フィギュアの識別情報に関連付けて、データベースサーバ1039のRAMに記憶させる。
データベースサーバ1039のRAMは、プレーヤごとに、キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段として機能するものである。
【0204】
(C)端末装置1010は、IDカードリーダを備えており、端末装置1010のCPUは、上記IDカードリーダにより、IDカードからIDデータ(プレーヤ識別情報)を取得し、取得したIDデータをデータベースサーバ1039に送信する。端末装置1010が備えるIDカードリーダは、取得手段として機能するものである。
(D)端末装置1010が備える認証機20のICチップリーダによりフィギュア30から読み取られた識別情報を、端末装置1010のCPUは、データベースサーバ1039に送信する。端末装置1010が備えるICチップリーダは、読取手段として機能するものである。
【0205】
(E)データベースサーバ1039のCPUは、上記(C)、(D)において端末装置1010から受信したIDデータ及び識別情報に基づいて、データベースサーバ1039のRAM(キャラクタ固有データ記憶手段)から、上記IDデータ及び識別情報に対応するキャラクタ固有データを抽出する。上記(F)において、データベースサーバ1039のCPUは、抽出手段として機能する。
【0206】
(F)データベースサーバ1039のCPUは、上記(E)において抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、キャラクタ情報を決定する。キャラクタ情報には、キャラクタの能力値と、キャラクタの外観構成に関する外観構成情報とが含まれる。
具体的には、データベースサーバ1039のROMには、キャラクタ固有データとしてのキャラクタの熟練度とキャラクタの能力値とが対応付けられた能力値設定テーブル(図19参照)が予め格納されており、データベースサーバ1039のCPUは、キャラクタの熟練度に基づいて、上記能力値設定テーブルを参照し、キャラクタ情報としてのキャラクタの能力値を決定する。
また、データベースサーバ1039のROMには、キャラクタ固有データとしてのキャラクタの所持品及び装備品に関するデータとキャラクタの外観構成情報とが対応付けられた外観構成設定テーブル(図示せず)が予め格納されており、データベースサーバ1039のCPUは、キャラクタの所持品及び装備品に関するデータに基づいて、上記外観構成設定テーブルを参照し、キャラクタ情報としてのキャラクタの外観構成情報を決定する。
上記(F)において、データベースサーバ1039のCPUは、キャラクタ情報決定手段として機能する。
【0207】
(G)データベースサーバ1039のCPUは、上記(F)において決定したキャラクタ情報(キャラクタの能力値、及び、キャラクタの外観構成情報)を、端末装置1010に送信する。
【0208】
(H)端末装置1010のCPUは、データベースサーバ1039から受信したキャラクタ情報(キャラクタの能力値、及び、キャラクタの外観構成情報)を用いてゲームを進行させる。
上記(H)において、端末装置1010のCPUは、上記(F)において決定されたキャラクタ情報を用いてゲームを進行させるゲーム制御手段として機能する。
【0209】
以上、本実施形態のゲームシステムによれば、フィギュア30自体が有するデータ(識別情報)は変化しないが、フィギュア30を用いてゲームを行ったゲーム履歴(キャラクタ固有データ)がデータとしてデータベースサーバ1039のRAM(キャラクタ固有データ記憶手段)に記憶され、次に、ゲームを行う際には、データベースサーバ1039のCPU(キャラクタ情報決定手段)が、当該履歴データに基づいて、キャラクタの能力値を決定するため、ゲームに熟練するに従ってフィギュアに対応したキャラクタの能力値は変化することになる。このように、フィギュア自体が有する性質(例えば、フィギュアに表されているキャラクタ等)と、フィギュアに対応したキャラクタの能力とを分離し、フィギュア自体が有する性質を固定しつつ、ゲーム内におけるフィギュアに対応したキャラクタの能力をゲーム履歴に応じて変化させることにより、フィギュアのコレクション性とゲーム自体の面白さを両立させることができる。
【0210】
また、フィギュア30から読み取られた識別情報だけではなく、IDカードリーダによりIDカードから取得されたIDデータ(プレーヤ識別情報)に基づいて、データベースサーバ1039のRAM(キャラクタ固有データ記憶手段)から履歴データ(キャラクタ固有データ)が抽出され、その履歴データに基づいて、キャラクタ情報(キャラクタの能力値、及び、キャラクタの外観構成情報)が決定されるため、例えば、プレーヤAがゲームで使用したフィギュア30を、プレーヤA以外のプレーヤが使用しても、プレーヤAがフィギュア30を使用した際に決定されるキャラクタ情報と同じキャラクタ情報は決定されない、すなわち、プレーヤAと同じ状態でフィギュア30を使用することはできないことになる。従って、例えば、ゲームの熟練者からフィギュア30を奪い、その熟練者と同じ状態でフィギュア30を使用してゲームを有利に進めるという不正行為を防止することができる。
【0211】
また、本実施形態では、キャラクタ固有データ設定手段として機能する端末装置1010のCPUが、対戦終了時に対戦結果に応じてキャラクタ又はプレーヤの履歴データ(キャラクタ固有データ)を設定し、ゲーム終了時に、キャラクタ固有データ記憶手段としてのデータベースサーバ1039のRAMに当該履歴データ(キャラクタ固有データ)を更新(記憶)する場合について説明したが、本発明においては、例えば、ゲームにおいてキャラクタ又はプレーヤが収めた成績等に応じてキャラクタ又はプレーヤの履歴データを設定することとしてもよい。
【0212】
また、本実施形態では、端末装置1010が、キャラクタ固有データ設定手段(端末装置1010のCPU)及びゲーム制御手段(端末装置1010のCPU)を備え、データベースサーバ1039が、キャラクタ固有データ記憶手段(データベースサーバ1039のRAM)、キャラクタ情報決定手段(データベースサーバ1039のCPU)、及び抽出手段(データベースサーバ1039のCPU)を備える場合について説明したが、本発明のサーバは、互いに通信回線によって接続された2つの装置又は3つ以上の装置からなるものであってもよい。すなわち、本発明のサーバは、必ずしも、1つの装置からなる必要はない。
【0213】
また、本実施形態では、端末装置1010のROMが、端末装置1010をキャラクタ固有データ設定手段及びゲーム制御手段として機能させるゲーム制御プログラムを記憶し、データベースサーバ1039のROMが、データベースサーバ1039をキャラクタ固有データ記憶手段、キャラクタ情報決定手段及び抽出手段として機能させるゲーム制御プログラムを記憶する場合について説明したが、本発明のゲーム制御プログラムは、本実施形態のように、複数に分割され、互いに通信回線によって接続された複数の装置によって実行されることとしてもよい。
【0214】
本実施形態では、複数の端末装置1010と、複数の端末装置1010と専用線1050を介して通信可能に接続された店舗サーバ1020と、複数の店舗サーバ1020とルータ1070及び通信回線1040を介して接続されたセンターサーバ1030とを備えたゲームシステムについて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、単一のゲーム装置(端末装置)からなるゲームシステム、複数のゲーム装置(端末装置)が通信回線を介して接続されてなるゲームシステム、複数のゲーム装置(端末装置)とサーバとがインターネットを介して接続されてなるゲームシステム等に本発明を適用することが可能である。
【0215】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0216】
【図1】本発明に係るゲームシステムの構成図である。
【図2】1つの店舗に設置された8台の端末装置とカード販売機との外観を示す斜視図である。
【図3】端末装置の外観を示す斜視図である。
【図4】端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】店舗サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】センターサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】端末装置の第1ディスプレイに表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
【図8】図7に示したゲーム画像に含まれる各画像について説明するための図である。
【図9】オブジェクト位置テーブルを示す図である。
【図10】端末装置において実行される指示入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図10に示すサブルーチンのステップS14において呼び出されて実行される操作種別判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図11に示すサブルーチンのステップS36において参照される処理内容決定テーブルを示す図である。
【図13】プレーヤ参加情報を示す図である。
【図14】店舗サーバによるデータの送受信処理の内容を説明するための図である。
【図15】端末装置1、店舗サーバ2及びセンターサーバ3におけるゲーム開始までの処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】店舗サーバ2によって、図15に示したフローチャートのステップS200において呼び出されて実行される初期設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】支援カード決定テーブルを示す図である。
【図18】履歴データの一例を示す図である。
【図19】能力値設定テーブルの一例を示す図である。
【図20】プレーヤ情報の一例を示す図である。
【図21】端末装置1において実行される処理の概要を示すフローチャートである。
【図22】店舗サーバ2において実行される処理の概要を示すフローチャートである。
【図23】図22に示したフローチャートのステップS237の処理について説明するためのタイムチャートである。
【図24】ゲーム中に、端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるプレーフィールド画像91を示す図である。
【図25】図22に示したフローチャートのステップS232において呼び出されて実行されるコマンド処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図26】図25に示したフローチャートのステップS255において呼び出されて実行される対戦処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】能力値補正テーブルの一例を示す図である。
【図28】(a)は、能力値補正前のプレーヤ情報であり、(b)〜(d)は、能力値補正後のプレーヤ情報である。
【図29】端末装置1の第1ディスプレイ11に表示されるゲーム画像と第2ディスプレイ12に表示される対戦画像とを示した図である。
【図30】回復タイマ設定テーブルの一例を示す図である。
【図31】本発明に係るゲームシステムの他の一例の構成図である。
【図32】ゲームシステムの他の一例に係る端末装置の外観を示す斜視図である。
【図33】ゲームシステムの他の一例に係る被読取対象物(フィギュア)の外観を示す図である。
【符号の説明】
【0217】
1 端末装置
2 店舗サーバ
3 センターサーバ
4 通信回線
5 専用線
6 カード販売機
8 IDカード
9 キャラクタカード
10 筐体
11 第1ディスプレイ
12 第2ディスプレイ
13 スピーカ
14 タッチパネル
15 コイン投入口
16 IDカード挿入口
17 載置パネル
18 操作台
20 認証機
21 凹み部
22 ストッパー
23 取り外しスイッチ
24 LED
30 フィギュア
31 フィギュア本体
32 フィギュア本体土台部
33 上蓋
34 ICチップ
35 下蓋
36 凹部
37 凸部
39 台座部
40 フィギュア本体部
90 ゲーム画像
91 プレーフィールド画像
92 対戦画像
93(93a〜93e) カード画像
94(94a〜94f) ボタン画像
95 拡大カード画像
96 対戦プレーヤ画像
97 ステータス画像
98(98a〜98e) 味方キャラクタ画像
99(99a〜99e) 敵キャラクタ画像
100、200、300 制御部
101、201、301 CPU
102、202、302 ROM
103、203、303 RAM
104、204、304 通信用インターフェイス回路
111 第1描画処理部
112 第2描画処理部
113 音声再生部
114 操作入力部
114a メモリ
115 コインセンサ
116 IDカードリーダ
117 キャラクタカードリーダ
118 操作スイッチ
119 7セグメント表示器
205 インターフェイス回路群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムであって、
プレーヤごとに、キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに前記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して前記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
前記被読取対象物から当該被読取対象物の固有の識別情報を読み取る読取手段と、
プレーヤを特定するためのプレーヤ識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたプレーヤ識別情報と前記読取手段により読み取られた識別情報とに基づいて、前記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、ゲームに使用するキャラクタ情報を決定するキャラクタ情報決定手段と、
前記キャラクタ情報決定手段により決定されたキャラクタ情報を用いて前記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムであって、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに前記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して前記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
前記被読取対象物から当該被読取対象物の固有の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて、前記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段と、
前記能力値決定手段により決定された能力値を用いて前記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
複数の端末装置と通信回線を介して接続され、
プレーヤが前記端末装置を用いて、キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムを構成するサーバであって、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに前記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段と、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して前記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段と、
各端末装置が備える読取手段によって前記被読取対象物から読み取られた識別情報に基づいて、前記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段と、
前記能力値決定手段により決定された能力値を用いて前記ゲームを進行させるゲーム制御手段と
を備えたことを特徴とするサーバ。
【請求項4】
複数の端末装置と通信回線を介して接続され、
プレーヤが前記端末装置を用いて、キャラクタを表示し、かつ、各々の固有の識別情報を有する当該識別情報の被読取対象物を使用してゲームを実行可能とするゲームシステムを構成するサーバを、
キャラクタのキャラクタ固有データをキャラクタごとに前記識別情報に関連付けて記憶するキャラクタ固有データ記憶手段、
キャラクタごとにゲーム結果に関連して各々のキャラクタ固有データを設定して前記キャラクタ固有データ記憶手段に記憶させるキャラクタ固有データ設定手段、
各端末装置が備える読取手段によって前記被読取対象物から読み取られた識別情報に基づいて、前記キャラクタ固有データ記憶手段から、当該被読取対象物に対応するキャラクタのキャラクタ固有データを抽出する抽出手段、
前記抽出手段によって抽出されたキャラクタ固有データに基づいて、当該キャラクタの能力値を決定する能力値決定手段、及び、
前記能力値決定手段により決定された能力値を用いて前記ゲームを進行させるゲーム制御手段
として機能させることを特徴とするゲーム制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2006−34708(P2006−34708A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−220486(P2004−220486)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】