説明

ゲームシステム、情報処理システム

【課題】携帯型ゲーム装置の特徴をより有効に活用することのできるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】携帯型ゲーム装置は、タッチパネル等に代表されるポインティングデバイスを備えている。そして、文字認識プログラムを含む所定のプログラムを、据置型ゲーム装置から複数の携帯型ゲーム装置へと送信する。据置型ゲーム装置で行われるゲーム処理の進行に応じて、プレイヤは、各自の携帯型ゲーム装置のタッチパネル等に手書き入力を行い、携帯型ゲーム装置上で文字認識処理を行う。そして、文字認識の結果を据置型ゲーム装置に送信する。据置型ゲーム装置では、各携帯型ゲーム装置から受信した文字認識結果に基づいて、ゲーム処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、据置型ゲーム装置と、複数の携帯型ゲーム装置との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムに関し、より特定的には、携帯型ゲーム装置で手書き入力文字の文字認識処理を行わせるゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、TVゲーム機と複数の携帯型ゲーム機との間で通信を行ってゲームを行うゲームシステムが存在していた。たとえば、特許文献1に記載されたゲームシステムにおいては、情報処理装置1と、端末装置20−1〜20−Nとを備え、情報処理装置1は画像データやプログラムの全部又は一部を端末装置20−1〜20−Nに送信し、端末装置を操作する複数の参加者はそれぞれの端末装置の表示画面に基づきプログラムを進行させる。
【特許文献1】特開平9−294260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたゲームシステムにおいては、TVゲーム機と携帯型ゲーム機を連動させても、操作はボタンによる操作のみであった。そのため、操作系に関しては変化に乏しいという問題があった。
【0004】
それ故に、本発明の目的は、携帯型ゲーム装置の特徴をより有効に活用することのできるゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係の一例を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0006】
第1の発明は、据置型ゲーム装置(3)と、複数の携帯型ゲーム装置(40)との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムである。前記複数の携帯型ゲーム装置は、それぞれ、携帯側表示装置(41、42)と、携帯側表示制御手段(51,56,57)と、ポインティングデバイス(45)と、携帯側通信手段(63)と、記憶手段(54)と、認識処理手段(51)と、認識データ送信手段(51)とを備える。携帯側表示制御手段は、携帯側表示装置に画像を表示させる。ポインティングデバイスは、携帯側表示装置の画面上の位置を指定するためのデバイスである。例えば、タッチパネルやタブレット等である。携帯側通信手段は、据置型ゲーム装置との間でデータを送受信する。記憶手段は、手書き入力による文字または図形の認識を行う認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する。認識処理手段は、認識プログラムを実行することで、ポインティングデバイスを用いた手書き入力によって入力された文字または図形の認識処理を行う。認識データ送信手段は、認識された文字または図形のデータである認識結果データを携帯側通信手段に据置型ゲーム装置へと送信させる。また、据置型ゲーム装置は、据置側通信手段(18)と、受信手段(18)と、ゲーム実行手段(10)と、据置側表示制御手段(10,15)とを備える。据置側通信手段は、それぞれの携帯型ゲーム装置との間でデータを送受信する。受信手段は、認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する。ゲーム実行手段は、受信手段によって受信された認識結果データに基づいてゲーム処理を実行する。据置側表示制御手段は、ゲーム実行手段により実行されたゲーム結果を所定の表示装置に表示させる。また、ゲーム実行手段は、複数の携帯型ゲーム装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいてゲーム処理を実行する。
【0007】
上記のような第1の発明によれば、携帯型ゲーム装置において文字認識処理を実行し、その認識結果のみを据置型ゲーム装置へ送るようにすることで、据置型ゲーム装置の処理負荷を軽減できる。また、携帯型ゲーム装置と据置型ゲーム装置との間の通信量を削減でき、全体的な処理の高速化を図ることができる。また、携帯型ゲーム装置の特徴を活かした多彩なゲームを提供することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、据置型ゲーム装置は、据置側通信手段に携帯機用プログラムを複数の携帯型ゲーム装置それぞれへと送信させる携帯機用プログラム送信手段を更に備える。また、複数の携帯型ゲーム装置は、据置型ゲーム装置から送信された携帯機用プログラムを携帯側通信手段に受信させ、記憶手段に記憶させる携帯機用プログラム受信手段を更に備える。そして、認識処理手段は、記憶手段に記憶された携帯機用プログラムに含まれる文字認識プログラムを読み出して実行することで認識処理を行う。
【0009】
上記第2の発明によれば、携帯型ゲーム装置では、文字認識プログラムを含んだプログラムを据置型ゲーム装置からダウンロードすることができる。これにより、ゲーム内容に応じた文字認識プログラムを適宜準備し、適宜ダウンロードさせることで、多彩なゲームを提供することが可能となる。
【0010】
第3の発明は、第1または第2の発明において、携帯機用プログラムは、携帯側通信手段に、ポインティングデバイスを用いた手書き入力にかかる一連の指定座標を示す筆跡データを据置型ゲーム装置へ送信させる筆跡データ送信プログラムを含む。また、ゲーム実行手段は、送信された筆跡データに基づいて、手書き入力に係る筆跡を示す筆跡画像を生成する。また、据置側表示制御手段は、筆跡画像を所定の表示装置に表示させる。
【0011】
上記第3の発明によれば、プレイヤが実際に入力した筆跡の画像を表示することができる。これにより、各プレイヤが入力した手書き文字がそのまま表示され、ゲームの臨場感を高めることができる。
【0012】
第4の発明は、第1または第2の発明において、携帯機用プログラムは、認識プログラムによって認識された文字または図形を認識結果文字として携帯側表示装置に表示させる認識文字表示プログラムを含む。また、所定の入力操作に応じて、認識結果文字を示すデータを認識結果データとして認識データ送信手段に送信させる送信決定プログラムを含む。
【0013】
上記第4の発明によれば、プレイヤ自身の意思に応じて、携帯型ゲーム装置から据置型ゲーム装置へ認識結果データを送信することができる。そのため、プレイヤが入力した認識結果文字の修正や削除等を行うことができ、プレイヤの意思に反した認識結果が据置型ゲーム装置へ送信されることを防ぐことできる。
【0014】
第5の発明は、第1の発明において、据置型ゲーム装置は、受信した認識結果データに基づくゲーム結果を当該認識結果データの送信元の携帯型ゲーム装置毎に集計する集計手段を更に備える。また、集計された結果を送信元の携帯型ゲーム装置を示す所定の設定データに関連づけて記憶する履歴記憶手段を更に備える。
【0015】
上記第5の発明によれば、ゲーム処理の結果を各プレイヤ毎に据置型ゲーム装置内に記憶させることができる。これにより、記憶されたゲーム処理の結果に基づいて、各プレイヤの特性に応じたゲーム処理を実行させることが可能となる。
【0016】
第6の発明は、第1または第2の発明において、据置型ゲーム装置は、所定の認識結果データを示す優先結果データを携帯型ゲーム装置に送信する優先結果送信手段をさらに備える。また、認識処理手段は、認識処理において優先結果データが示す認識処理結果データを優先的に認識結果として出力する。
【0017】
上記第6の発明によれば、プレイヤの手書き入力文字にくせがある場合や、プレイヤの入力した文字に似ている文字等が多い場合に、プレイヤが意図した文字等と異なる認識結果が得られることを防止することができ、プレイヤの意図していた文字等をゲーム処理に反映させることができる。
【0018】
第7の発明は、第1または第2の発明において、据置側ゲーム装置は、認識処理における認識の対象となる文字または図形を制限するための認識範囲データを携帯型ゲーム装置に送信する認識範囲送信手段をさらに備える。また、認識処理手段は、認識範囲データに基づいて設定された文字又は図形の中から、認識結果データの選択を行う。
【0019】
上記第7の発明によれば、必要に応じて認識の対象を制限することによって、認識の精度を向上させることができる。
【0020】
第8の発明は、据置型ゲーム装置(3)と、複数の携帯型ゲーム装置(40)との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムである。前記複数の携帯型ゲーム装置は、それぞれ、携帯側表示装置(41、42)と、携帯側表示制御手段(51,56,57)と、マイクロフォン(56)と、携帯側通信手段(63)と、記憶手段(54)と、認識処理手段(51)と、認識データ送信手段(51)とを備える。携帯側表示手段は、携帯側表示装置に画像を表示させる。携帯側通信手段は、据置型ゲーム装置との間でデータを送受信する。記憶手段は、マイクロフォンを用いて入力された音声の認識を行う音声認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する。認識処理手段は、音声認識プログラムを実行することで、マイクロフォンを用いた音声入力によって入力された音声の認識処理を行う。認識データ送信手段は、認識された音声のデータである認識結果データを携帯側通信手段に据置型ゲーム装置へと送信させる。また、据置型ゲーム装置は、据置側通信手段(18)と、受信手段(18)と、ゲーム実行手段(10)と、据置側表示制御手段(10,15)とを備える。据置側通信手段は、それぞれの携帯型ゲーム装置との間でデータを送受信する。受信手段は、認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する。ゲーム実行手段は、受信手段によって受信された認識結果データに基づいてゲーム処理を実行する。据置側表示制御手段は、ゲーム実行手段により実行されたゲーム結果を所定の表示装置に表示させる。また、ゲーム実行手段は、複数の携帯型ゲーム装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいてゲーム処理を実行する。
【0021】
上記第8の発明によれば、第1の発明と同様の効果が得られる。
【0022】
第9の発明は、据置型情報処理装置(3)と、複数の携帯型情報処理装置(40)との間で通信を行うことで情報処理を行う情報処理システムである。前記複数の携帯型情報処理装置は、それぞれ、携帯側表示装置(41、42)と、携帯側表示制御手段(51,56,57)と、ポインティングデバイス(45)と、携帯側通信手段(63)と、記憶手段(54)と、認識処理手段(51)と、認識データ送信手段(51)とを備える。携帯側表示制御手段は、携帯側表示装置に画像を表示させる。ポインティングデバイスは、携帯側表示装置の画面上の位置を指定するためのデバイスである。例えば、タッチパネルやタブレット等である。携帯側通信手段は、据置型情報処理装置との間でデータを送受信する。記憶手段は、手書き入力による文字の認識を行う文字認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する。認識処理手段は、文字認識プログラムを実行することで、ポインティングデバイスを用いた手書き入力によって入力された文字または図形の認識処理を行う。認識データ送信手段は、認識された文字または図形のデータである認識結果データを携帯側通信手段に据置型情報処理装置へと送信させる。また、据置型情報処理装置は、据置側通信手段(18)と、受信手段(18)と、情報処理実行手段(10)と、据置側表示制御手段(10,15)とを備える。据置側通信手段は、携帯型情報処理装置との間でデータを送受信する。受信手段は、認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する。情報処理実行手段は、受信手段によって受信された認識結果データに基づいて所定の情報処理を実行する。据置側表示制御手段は、情報処理実行手段により実行された情報処理結果を所定の表示装置に表示させる。また、情報処理実行手段は、複数の携帯型情報処理装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいて所定の情報処理を実行する。
【0023】
上記第9の発明によれば、第1の発明と同様の効果が得られる。
【0024】
第10の発明は、据置型ゲーム装置と、複数の携帯型ゲーム装置との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムの据置型ゲーム装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、データ送信ステップ(S13)と、文字データ受信ステップ(S21)と、ゲーム処理ステップ(S24、S26)と、表示制御ステップ(S26)とを前記コンピュータに実行させる。データ送信ステップは、携帯型ゲーム装置に入力された座標から手書き文字の認識を行い、当該認識によって特定された文字を示す文字データを据置型ゲーム装置に送信するための文字認識プログラムを少なくとも含むデータを、複数の携帯型ゲーム装置それぞれに送信する。文字データ受信ステップは、文字データを携帯型ゲーム装置から受信する。ゲーム処理ステップは、文字データに基づいてゲーム処理を行う。表示制御ステップは、ゲーム処理に基づいてゲーム画像を所定の表示装置に表示させる。
【0025】
上記第10の発明によれば、第1の発明と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、据置型ゲーム装置の処理負荷を軽減できる。また、携帯型ゲーム装置と据置型ゲーム装置との間の通信量を削減できる。その結果、全体的な本システムにかかる処理の高速化を図ることができる。また、携帯型ゲーム装置の特徴を活かしたゲーム等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0028】
図1は、本実施形態にかかるゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すシステムは、1台の据置型ゲーム装置3と、4台の携帯型ゲーム装置40a〜40dで構成されている。据置型ゲーム装置3には、AVケーブルを介してテレビ2が接続されている。また、各携帯型ゲーム装置40は、無線を介して通信可能に据置型ゲーム装置3と接続されている。
【0029】
(据置型ゲーム装置3の全体構成)
次に図2を参照して、本発明の実施形態に係る据置型ゲーム装置3(一例として、任天堂株式会社製「Wii(登録商標)」)について説明する。図2は、据置型ゲーム装置3を含むゲームシステム1の外観図である。図2において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器(以下、単に「テレビ」と記載する)2、据置型ゲーム装置3、光ディスク4、コントローラ7、およびマーカ部8を含む。本システムは、コントローラ7を用いたゲーム操作に基づいて据置型ゲーム装置3でゲーム処理を実行する。更に、本実施形態では、上記のように、携帯型ゲーム装置40を用いてゲーム処理を実行する。
【0030】
据置型ゲーム装置3には、当該据置型ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、据置型ゲーム装置3において実行されるためのゲームプログラムが記憶されている。据置型ゲーム装置3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。据置型ゲーム装置3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
【0031】
据置型ゲーム装置3には、表示装置の一例であるテレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2は、据置型ゲーム装置3において実行されるゲーム処理の結果得られるゲーム画像を表示する。また、テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ部8が設置される。マーカ部8は、その両端に2つのマーカ8Rおよび8Lを備えている。マーカ8R(マーカ8Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LEDであり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ部8はゲーム装置3に接続されており、据置型ゲーム装置3はマーカ部8が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0032】
コントローラ7は、自機に対して行われた操作の内容を示す操作データを据置型ゲーム装置3に与える入力装置である。コントローラ7と据置型ゲーム装置3とは無線通信によって接続される。本実施形態では、コントローラ7と据置型ゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ7と据置型ゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。
【0033】
(据置型ゲーム装置3の内部構成)
次に、図3を参照して、据置型ゲーム装置3の内部構成について説明する。図2は、据置型ゲーム装置3の構成を示すブロック図である。据置型ゲーム装置3は、CPU10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
【0034】
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間のデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。システムLSIの内部構成について後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、据置型ゲーム装置3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0035】
また、システムLSI11には、入出力プロセッサ11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
【0036】
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。より具体的には、GPU11bは、当該グラフィクスコマンドに従って3Dグラフィックスの表示に必要な計算処理、例えば、レンダリングの前処理にあたる3D座標から2D座標への座標変換などの処理や、テクスチャの張り込みなどの最終的なレンダリング処理を行うことで、ゲーム画像データを生成する。ここで、CPU10は、グラフィクスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラムをGPU11bに与える。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。
【0037】
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。
【0038】
上述のように生成された画像データおよび音声データは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、画像がテレビ2に表示されるとともに音がスピーカ2aから出力される。
【0039】
入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、無線通信モジュール18、無線コントローラモジュール19、拡張コネクタ20、および外部メモリカード用コネクタ21に接続される。無線通信モジュール18にはアンテナ22が接続され、無線コントローラモジュール19にはアンテナ23が接続される。
【0040】
入出力プロセッサ11aは、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される他のゲーム装置や各種サーバと通信することができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、無線通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、他のゲーム装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22および無線通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、据置型ゲーム装置3と他のゲーム装置や各種サーバとの間で送受信されるデータの他、据置型ゲーム装置3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。
【0041】
また、入出力プロセッサ11aは、コントローラ7から送信される操作データをアンテナ23および無線コントローラモジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0042】
さらに、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20および外部メモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタであり、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラのような周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによって無線通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。外部メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20や外部メモリカード用コネクタ21を介して、外部記憶媒体にアクセスし、データを保存したり、データを読み出したりすることができる。
【0043】
ゲーム装置3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンにされると、据置型ゲーム装置3の各構成要素に対して、図示しないACアダプタを経て電源が供給される。また、一旦電源がオンにされた状態で、再度電源ボタン24を押すと、低電力スタンバイモードへの移行が行われる。この状態でも、ゲーム装置3への通電は行われているため、インターネット等のネットワークに常時接続しておくことができる。なお、一旦電源がオンにされた状態で、電源をオフにしたいときは、電源ボタン24を所定時間以上長押しすることで、電源をオフとすることが可能である。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
【0044】
次に、図3および図4を参照して、コントローラ7について説明する。なお、図3は、コントローラ7の上面後方から見た斜視図である。図4は、コントローラ7を下面前方から見た斜視図である。
【0045】
図3および図4において、コントローラ7は、ハウジング71と、当該ハウジング71の表面に設けられた複数個の操作ボタンで構成される操作部72とを備える。本実施例のハウジング71は、その前後方向を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさであり、例えばプラスチック成型によって形成されている。
【0046】
ハウジング71上面の中央前面側に、十字キー72aが設けられる。この十字キー72aは、十字型の4方向プッシュスイッチであり、4つの方向(前後左右)に対応する操作部分が十字の突出片にそれぞれ90°間隔で配置される。プレイヤが十字キー72aのいずれかの操作部分を押下することによって前後左右いずれかの方向を選択される。例えばプレイヤが十字キー72aを操作することによって、仮想ゲーム世界に登場するプレイヤキャラクタ等の移動方向を指示したり、複数の選択肢から選択指示したりすることができる。
【0047】
なお、十字キー72aは、上述したプレイヤの方向入力操作に応じて操作信号を出力する操作部であるが、他の態様の操作部でもかまわない。例えば、十字方向に4つのプッシュスイッチを配設し、プレイヤによって押下されたプッシュスイッチに応じて操作信号を出力する操作部を設けてもかまわない。さらに、上記4つのプッシュスイッチとは別に、上記十字方向が交わる位置にセンタスイッチを配設し、4つのプッシュスイッチとセンタスイッチとを複合した操作部を設けてもかまわない。また、ハウジング71上面から突出した傾倒可能なスティック(いわゆる、ジョイスティック)を倒すことによって、傾倒方向に応じて操作信号を出力する操作部を上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。さらに、水平移動可能な円盤状部材をスライドさせることによって、当該スライド方向に応じた操作信号を出力する操作部を、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。また、タッチパッドを、上記十字キー72aの代わりに設けてもかまわない。
【0048】
ハウジング71上面の十字キー72aより後面側に、複数の操作ボタン72b〜72gが設けられる。操作ボタン72b〜72gは、プレイヤがボタン頭部を押下することによって、それぞれの操作ボタン72b〜72gに割り当てられた操作信号を出力する操作部である。例えば、操作ボタン72b〜72dには、1番ボタン、2番ボタン、およびAボタン等としての機能が割り当てられる。また、操作ボタン72e〜72gには、マイナスボタン、ホームボタン、およびプラスボタン等としての機能が割り当てられる。これら操作ボタン72a〜72gは、ゲーム装置本体3が実行するゲームプログラムに応じてそれぞれの操作機能が割り当てられる。なお、図3に示した配置例では、操作ボタン72b〜72dは、ハウジング71上面の中央前後方向に沿って並設されている。また、操作ボタン72e〜72gは、ハウジング71上面の左右方向に沿って操作ボタン72bおよび72dの間に並設されている。そして、操作ボタン72fは、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0049】
また、ハウジング71上面の十字キー72aより前面側に、操作ボタン72hが設けられる。操作ボタン72hは、遠隔からゲーム装置本体3本体の電源をオン/オフする電源スイッチである。この操作ボタン72hも、その上面がハウジング71の上面に埋没しており、プレイヤが不意に誤って押下することのないタイプのボタンである。
【0050】
また、ハウジング71上面の操作ボタン72cより後面側に、複数のLED702が設けられる。ここで、コントローラ7は、他のコントローラ7と区別するためにコントローラ種別(番号)が設けられている。例えば、LED702は、コントローラ7に現在設定されている上記コントローラ種別をプレイヤに通知するために用いられる。具体的には、コントローラ7から通信ユニット6へ送信データを送信する際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED702のうち、種別に対応するLEDが点灯する。
【0051】
また、ハウジング71上面には、操作ボタン72bおよび操作ボタン72e〜72gの間に後述するスピーカ(図5のスピーカ706)からの音を外部に放出するための音抜き孔が形成されている。
【0052】
一方、ハウジング71下面には、凹部が形成されている。後述で明らかとなるが、ハウジング71下面の凹部は、プレイヤがコントローラ7の前面をマーカ8Lおよび8Rに向けて片手で把持したときに、当該プレイヤの人差し指や中指が位置するような位置に形成される。そして、上記凹部の傾斜面には、操作ボタン72iが設けられる。操作ボタン72iは、例えばBボタンとして機能する操作部である。
【0053】
また、ハウジング71前面には、撮像情報演算部74の一部を構成する撮像素子743が設けられる。ここで、撮像情報演算部74は、コントローラ7が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い場所を判別してその場所の重心位置やサイズなどを検出するためのシステムであり、例えば、最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期であるため比較的高速なコントローラ7の動きでも追跡して解析することができる。この撮像情報演算部74の詳細な構成については、後述する。また、ハウジング70の後面には、コネクタ73が設けられている。コネクタ73は、例えばエッジコネクタであり、例えば接続ケーブルと嵌合して接続するために利用される。
【0054】
ここで、以下の説明を具体的にするために、コントローラ7に対して設定する座標系について定義する。図3および図4に示すように、互いに直交するxyz軸をコントローラ7に対して定義する。具体的には、コントローラ7の前後方向となるハウジング71の長手方向をz軸とし、コントローラ7の前面(撮像情報演算部74が設けられている面)方向をz軸正方向とする。また、コントローラ7の上下方向をy軸とし、ハウジング71の上面(操作ボタン72a等が設けられた面)方向をy軸正方向とする。さらに、コントローラ7の左右方向をx軸とし、ハウジング71の左側面(図3では表されずに図4で表されている側面)方向をx軸正方向とする。
【0055】
次に、図5および図6を参照して、コントローラ7の内部構造について説明する。なお、図5は、コントローラ7の上ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を後面側から見た斜視図である。図6は、コントローラ7の下ハウジング(ハウジング71の一部)を外した状態を前面側から見た斜視図である。ここで、図6に示す基板700は、図5に示す基板700の裏面から見た斜視図となっている。
【0056】
図5において、ハウジング71の内部には基板700が固設されており、当該基板700の上主面上に操作ボタン72a〜72h、加速度センサ701、LED702、およびアンテナ754等が設けられる。そして、これらは、基板700等に形成された配線(図示せず)によってマイコン751等(図6、図7参照)に接続される。マイコン751は本願発明のボタンデータ発生手段の一例として、操作ボタン72a等の種類に応じた操作ボタンデータを発生させるように機能する。この仕組みは公知技術であるが、例えばキートップ下側に配置されたタクトスイッチなどのスイッチ機構による配線の接触/切断をマイコン751が検出することによって実現されている。より具体的には、操作ボタンが例えば押されると配線が接触して通電するので、この通電がどの操作ボタンにつながっている配線で発生したかをマイコン751が検出し、操作ボタンの種類に応じた信号を発生させている。
【0057】
また、コントローラ7は、図示しない無線モジュール753(図7参照)およびアンテナ754によって、ワイヤレスコントローラとして機能する。なお、ハウジング71内部には図示しない水晶振動子が設けられており、後述するマイコン751の基本クロックを生成する。また、基板700の上主面上に、スピーカ706およびアンプ708が設けられる。また、加速度センサ701は、操作ボタン72dの左側の基板700上(つまり、基板700の中央部ではなく周辺部)に設けられる。したがって、加速度センサ701は、コントローラ7の長手方向を軸とした回転に応じて、重力加速度の方向変化に加え、遠心力による成分の含まれる加速度を検出することができるので、所定の演算により、検出される加速度データからコントローラ7の回転を良好な感度でゲーム装置本体3等が判定することができる。
【0058】
一方、図6において、基板700の下主面上の前端縁に撮像情報演算部74が設けられる。撮像情報演算部74は、コントローラ7の前方から順に赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744によって構成されており、それぞれ基板700の下主面に取り付けられる。また、基板700の下主面上の後端縁にコネクタ73が取り付けられる。さらに、基板700の下主面上にサウンドIC707およびマイコン751が設けられている。サウンドIC707は、基板700等に形成された配線によってマイコン751およびアンプ708と接続され、ゲーム装置本体3から送信されたサウンドデータに応じてアンプ708を介してスピーカ706に音声信号を出力する。
【0059】
そして、基板700の下主面上には、バイブレータ704が取り付けられる。バイブレータ704は、例えば振動モータやソレノイドである。バイブレータ704は、基板700等に形成された配線によってマイコン751と接続され、ゲーム装置本体3から送信された振動データに応じてその作動をオン/オフする。バイブレータ704が作動することによってコントローラ7に振動が発生するので、それを把持しているプレイヤの手にその振動が伝達され、いわゆる振動対応ゲームが実現できる。ここで、バイブレータ704は、ハウジング71のやや前方寄りに配置されるため、プレイヤが把持している状態において、ハウジング71が大きく振動することになり、振動を感じやすくなる。
【0060】
次に、図7を参照して、コントローラ7の内部構成について説明する。なお、図7は、コントローラ7の構成を示すブロック図である。
【0061】
図7において、コントローラ7は、上述した操作部72、撮像情報演算部74、加速度センサ701、バイブレータ704、スピーカ706、サウンドIC707、およびアンプ708の他に、その内部に通信部75を備えている。
【0062】
撮像情報演算部74は、赤外線フィルタ741、レンズ742、撮像素子743、および画像処理回路744を含んでいる。赤外線フィルタ741は、コントローラ7の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ742は、赤外線フィルタ741を透過した赤外線を集光して撮像素子743へ出射する。撮像素子743は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDのような固体撮像素子であり、レンズ742が集光した赤外線を撮像する。したがって、撮像素子743は、赤外線フィルタ741を通過した赤外線だけを撮像して画像データを生成する。撮像素子743で生成された画像データは、画像処理回路744で処理される。具体的には、画像処理回路744は、撮像素子743から得られた画像データを処理して高輝度部分を検知し、それらの位置座標や面積を検出した結果を示す処理結果データを通信部75へ出力する。なお、これらの撮像情報演算部74は、コントローラ7のハウジング71に固設されており、ハウジング71自体の方向を変えることによってその撮像方向を変更することができる。後述により明らかとなるが、この撮像情報演算部74から出力される処理結果データに基づいて、コントローラ7の位置や動きに応じた信号を得ることができる。
【0063】
コントローラ7は、3軸(x、y、z軸)の加速度センサ701を備えていることが好ましい。この3軸の加速度センサ701は、3方向、すなわち、上下方向、左右方向、および前後方向で直線加速度を検知する。また、他の実施形態においては、ゲーム処理に用いる制御信号の種類によっては、上下および左右方向(または他の対になった方向)のそれぞれに沿った直線加速度のみを検知する2軸の加速度検出手段を使用してもよい。例えば、この3軸または2軸の加速度センサ701は、アナログ・デバイセズ株式会社(Analog Devices, Inc.)またはSTマイクロエレクトロニクス社(STMicroelectronics N.V.)から入手可能であるタイプのものでもよい。加速度センサ701は、シリコン微細加工されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電子機械システム)の技術に基づいた静電容量式(静電容量結合式)であってもよい。しかしながら、既存の加速度検出手段の技術(例えば、圧電方式や圧電抵抗方式)あるいは将来開発される他の適切な技術を用いて3軸または2軸の加速度センサ701が提供されてもよい。
【0064】
当業者には公知であるように、加速度センサ701に用いられるような加速度検出手段は、加速度センサの持つ各軸に対応する直線に沿った加速度(直線加速度)のみを検知することができる。つまり、加速度センサ701からの直接の出力は、その2軸または3軸のそれぞれに沿った直線加速度(静的または動的)を示す信号である。このため、加速度センサ701は、非直線状(例えば、円弧状)の経路に沿った動き、回転、回転運動、角変位、傾斜、位置、または姿勢等の物理特性を直接検知することはできない。
【0065】
しかしながら、加速度センサ701から出力される加速度の信号に基づいて、ゲーム装置のプロセッサ(例えばCPU30)またはコントローラのプロセッサ(例えばマイコン751)などのコンピュータが処理を行うことによって、コントローラ7に関するさらなる情報を推測または算出(判定)することができることは、当業者であれば本明細書の説明から容易に理解できるであろう。例えば、加速度センサを搭載するコントローラが静的な状態であることを前提としてコンピュータ側で処理する場合(すなわち、加速度センサによって検出される加速度が重力加速度のみであるとして処理する場合)、コントローラが現実に静的な状態であれば、検出された加速度に基づいてコントローラの姿勢が重力方向に対して傾いているか否か又はどの程度傾いているかを知ることができる。具体的には、加速度センサの検出軸が鉛直下方向を向いている状態を基準としたとき、1G(重力加速度)がかかっているか否かだけで傾いているか否かを知ることができるし、その大きさによってどの程度傾いているかも知ることができる。また、多軸の加速度センサの場合には、さらに各軸の加速度の信号に対して処理を施すことによって、重力方向に対してどの程度傾いているかをより詳細に知ることができる。この場合において、、加速度センサ701からの出力に基づいて、プロセッサがコントローラ7の傾き角度のデータを算出する処理をおこなってもよいが、当該傾き角度のデータを算出する処理をおこなうことなく、加速度センサ701からの出力に基づいて、おおよその傾き具合を推定するような処理としてもよい。このように、加速度センサ701をプロセッサと組み合わせて用いることによって、コントローラ7の傾き、姿勢または位置を判定することができる。一方、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合には、重力加速度成分に加えて加速度センサの動きに応じた加速度を検出するので、重力加速度成分を所定の処理により除去すれば、動き方向などを知ることができる。具体的には、、加速度センサ701を備えるコントローラ7がユーザの手で動的に加速されて動かされる場合に、加速度センサ701によって生成される加速度信号を処理することによって、コントローラ7のさまざまな動きおよび/または位置を算出することができる。なお、加速度センサが動的な状態であることを前提とする場合であっても、加速度センサの動きに応じた加速度を所定の処理により除去すれば、重力方向対する傾きを知ることが可能である。他の実施例では、加速度センサ701は、信号をマイコン751に出力する前に内蔵の加速度検出手段から出力される加速度信号に対して所望の処理を行うための、組込み式の信号処理装置または他の種類の専用の処理装置を備えていてもよい。例えば、組込み式または専用の処理装置は、加速度センサが静的な加速度(例えば、重力加速度)を検出するためのものである場合、検知された加速度信号をそれに相当する傾斜角(あるいは、他の好ましいパラメータ)に変換するものであってもよい。
【0066】
他の実施形態の例では、コントローラ7の動きを検出する動きセンサとして、回転素子または振動素子などを内蔵したジャイロセンサを用いてもよい。この実施形態で使用されるMEMSジャイロセンサの一例として、アナログ・デバイセズ株式会社から入手可能なものがある。加速度センサ701と異なり、ジャイロセンサは、それが内蔵する少なくとも一つのジャイロ素子の軸を中心とした回転(または角速度)を直接検知することができる。このように、ジャイロセンサと加速度センサとは基本的に異なるので、個々の用途のためにいずれの装置が選択されるかによって、これらの装置からの出力信号に対して行う処理を適宜変更する必要がある。
【0067】
具体的には、加速度センサの代わりにジャイロセンサを用いて傾きや姿勢を算出する場合には、大幅な変更を行う。すなわち、ジャイロセンサを用いる場合、検出開始の状態において傾きの値を初期化する。そして、当該ジャイロセンサから出力される角速度データを積分する。次に、初期化された傾きの値からの傾きの変化量を算出する。この場合、算出される傾きは、角度に対応する値が算出されることになる。一方、加速度センサによって傾きを算出する場合には、重力加速度のそれぞれの軸に関する成分の値を、所定の基準と比較することによって傾きを算出するので、算出される傾きはベクトルで表すことが可能であり、初期化を行わずとも、加速度検出手段を用いて検出される絶対的な方向を検出することが可能である。また、傾きとして算出される値の性質は、ジャイロセンサが用いられる場合には角度であるのに対して、加速度センサが用いられる場合にはベクトルであるという違いがある。したがって、加速度センサに代えてジャイロセンサが用いられる場合、当該傾きのデータに対して、2つのデバイスの違いを考慮した所定の変換を行う必要がある。加速度検出手段とジャイロセンサとの基本的な差異と同様にジャイロセンサの特性は当業者に公知であるので、本明細書ではさらなる詳細を省略する。ジャイロセンサは、回転を直接検知できることによる利点を有する一方、一般的には、加速度センサは、本実施形態で用いるようなコントローラに適用される場合、ジャイロセンサに比べて費用効率が良いという利点を有する。
【0068】
通信部75は、マイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)751、メモリ752、無線モジュール753、およびアンテナ754を含んでいる。マイコン751は、処理の際にメモリ752を記憶領域として用いながら、送信データを無線送信する無線モジュール753を制御する。また、マイコン751は、アンテナ754を介して無線モジュール753が受信したゲーム装置本体3からのデータに応じて、サウンドIC707およびバイブレータ704の動作を制御する。サウンドIC707は、通信部75を介してゲーム装置本体3から送信されたサウンドデータ等を処理する。また、マイコン751は、通信部75を介してゲーム装置本体3から送信された振動データ(例えば、バイブレータ704をONまたはOFFする信号)等に応じて、バイブレータ704を作動させる。
【0069】
コントローラ7に設けられた操作部72からの操作信号(キーデータ)、加速度センサ701からの加速度信号(x、y、およびz軸方向加速度データ;以下、単に加速度データと記載する)、および撮像情報演算部74からの処理結果データは、マイコン751に出力される。マイコン751は、入力した各データ(キーデータ、加速度データ、処理結果データ)を通信ユニット6へ送信する送信データとして一時的にメモリ752に格納する。ここで、通信部75から通信ユニット6への無線送信は、所定の周期毎に行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として行われることが一般的であるので、それよりも短い周期で送信を行うことが必要となる。具体的には、ゲームの処理単位は16.7ms(1/60秒)であり、ブルートゥース(Bluetooth;登録商標)で構成される通信部75の送信間隔は例えば5msである。マイコン751は、通信ユニット6への送信タイミングが到来すると、メモリ752に格納されている送信データを一連の操作情報として出力し、無線モジュール753へ出力する。そして、無線モジュール753は、例えばブルートゥース(登録商標)の技術に基づいて、所定周波数の搬送波を用いて操作情報で変調し、その電波信号をアンテナ754から放射する。つまり、コントローラ7に設けられた操作部72からのキーデータ、加速度センサ701からの加速度データ、および撮像情報演算部74からの処理結果データが無線モジュール753で電波信号に変調されてコントローラ7から送信される。そして、据置型ゲーム装置本体3の通信ユニット6でその電波信号を受信し、据置型ゲーム装置本体3で当該電波信号を復調や復号することによって、一連の操作情報(キーデータ、加速度データ、および処理結果データ)を取得する。そして、ゲーム装置本体3のCPU30は、取得した操作情報とゲームプログラムとに基づいて、ゲーム処理を行う。なお、ブルートゥース(登録商標)の技術を用いて通信部75を構成する場合、通信部75は、他のデバイスから無線送信された送信データを受信する機能も備えることができる。
【0070】
(携帯型ゲーム装置40の構成)
図9は、本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置40(一例として、任天堂株式会社製「ニンテンドーDS(登録商標)」)の外観図である。図10は、この携帯型ゲーム装置40の斜視図である。図10において、携帯型ゲーム装置40は、第1のLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)41および第2のLCD42を含む。ハウジング43は上側ハウジング43aと下側ハウジング43bとによって構成されており、第1のLCD41は上側ハウジング43aに収納され、第2のLCD42は下側ハウジング43bに収納される。第1のLCD41および第2のLCD42の解像度はいずれも256dot×192dotである。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置など、他の任意の表示装置を利用することができる。また任意の解像度のものを利用することができる。
【0071】
上側ハウジング43aには、後述する1対のスピーカ(図10の60a、60b)からの音を外部に放出するための音抜き孔61a、61bが形成されている。
【0072】
上側ハウジング43aと下側ハウジング43bとを開閉可能に接続するヒンジ部にはマイクロフォン用孔57が設けられている。
【0073】
下側ハウジング43bには、入力装置として、十字スイッチ44a、スタートスイッチ44b、セレクトスイッチ44c、Aボタン44d、Bボタン44e、Xボタン44f、およびYボタン44gが設けられている。また、さらなる入力装置として、第2のLCD42の画面上にタッチパネル45が装着されている。このタッチパネル45の表面にはガイド枠34が貼り付けられている。下側ハウジング43bには、電源スイッチ49、メモリカード47を収納するための挿入口、スタイラスペン46を収納するための挿入口が設けられている。
【0074】
タッチパネル45は、抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、本発明は抵抗膜方式に限らず、任意の押圧式のタッチパネルを用いることができる。タッチパネル45は、スタイラスペン46に限らず指で操作することも可能である。本実施形態では、タッチパネル45として、第2のLCD42の解像度と同じく256dot×192dotの解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル45の解像度と第2のLCD42の解像度が一致している必要はない。
【0075】
メモリカード47はゲームプログラムを記録した記録媒体であり、下部ハウジング43bに設けられた挿入口に着脱自在に装着される。
【0076】
次に、図10を参照して携帯型ゲーム装置40の内部構成を説明する。
【0077】
図10において、ハウジング43に収納される電子回路基板50には、CPUコア51が実装される。CPUコア51には、バス52を介して、コネクタ53が接続されるとともに、入出力インターフェース回路(図面ではI/F回路と記す)55、第1GPU(Graphics Processing Unit)56、第2GPU57、RAM54、およびLCDコントローラ61、およびワイヤレス通信部63が接続される。コネクタ53には、メモリカード47が着脱自在に接続される。メモリカード47は、ゲームプログラムを記憶するROM47aと、バックアップデータを書き換え可能に記憶するRAM47bを搭載する。メモリカード47のROM47aに記憶されたゲームプログラムはRAM54にロードされ、RAM54にロードされたゲームプログラムがCPUコア51によって実行される。RAM54には、ゲームプログラムの他にも、CPUコア51がゲームプログラムを実行して得られる一時的なデータや、ゲーム画像を生成するためのデータが記憶される。I/F回路55には、タッチパネル45、右スピーカ60a、左スピーカ60b、図1の十字スイッチ44aやAボタン44d等から成る操作スイッチ部44、およびマイクロフォン56が接続される。右スピーカ60aと左スピーカ60bは、音抜き孔61a、61bの内側にそれぞれ配置される。マイクロフォン56は、マイクロフォン用孔57の内側に配置される。
【0078】
第1GPU56には、第1VRAM(Video RAM)58が接続され、第2GPU57には、第2VRAM59が接続される。第1GPU56は、CPUコア51からの指示に応じて、RAM54に記憶されているゲーム画像を生成するためのデータに基づいて第1のゲーム画像を生成し、第1VRAM58に描画する。第2GPU57は、同様にCPUコア51からの指示に応じて第2のゲーム画像を生成し、第2VRAM59に描画する。第1VRAM58および第2VRAM59はLCDコントローラ51に接続されている。
【0079】
LCDコントローラ61はレジスタ62を含む。レジスタ62はCPUコア51からの指示に応じて0または1の値を記憶する。LCDコントローラ61は、レジスタ62の値が0の場合は、第1VRAM58に描画された第1のゲーム画像を第1のLCD41に出力し、第2VRAM59に描画された第2のゲーム画像を第2のLCD42に出力する。また、レジスタ62の値が1の場合は、第1VRAM58に描画された第1のゲーム画像を第2のLCD42に出力し、第2VRAM59に描画された第2のゲーム画像を第1のLCD41に出力する。
【0080】
ワイヤレス通信部63は、他のゲーム装置のワイヤレス通信部との間で、ゲーム処理に利用されるデータやその他のデータをやりとりする機能を有している。
【0081】
なお、本発明はゲーム装置に限らず、ハウジングで支持された押圧式のタッチパネルを備えた任意の装置に適用することができる。例えば、携帯ゲーム装置や、据え置き型ゲーム装置のコントローラや、PDA(Personal Digital Assistant)に適用することができる。また、本発明はタッチパネルの下にディスプレイが設けられていないような入力装置にも適用することができる。
【0082】
次に、図11〜図23を用いて、本実施形態で想定するゲームの概要について説明する。本実施形態で想定するゲームは、多人数で遊ぶことが可能なクイズゲームである。ここでは、上記図1に示したように、1台の据置型ゲーム装置3(以下、単に「Wii」と呼ぶこともある)と、4台の携帯型ゲーム装置(以下、単にDSと呼ぶこともある)を用いて上記クイズゲームを実行する場合を例として説明する。図11は、本実施形態で想定するクイズゲームの処理の流れの概要を示す図である。また、図12〜図23は、本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例である。
【0083】
図11に沿って、本実施形態で想定するクイズゲーム処理全体の概要を説明する。図11の処理は、Wiiと複数のDSそれぞれとの間で行われる。まず、WiiとDSとの間で無線通信が可能なように接続を確立するための接続処理が行われる(ステップS1、S2)。なお、本実施形態では、WiiとDSとの間の通信は、IEEE802.11規格に準拠したプロトコルを用いている。次に、クイズゲームを実行するための準備処理が行われる(ステップS3、S4)。この処理では、主に、プレイヤが解答操作に用いるための解答用プログラムをWiiから各DSへと送信する処理や、各プレイヤを表すためのキャラクタ画像を選択する処理等が行われる。次に、クイズゲーム処理が実行される(ステップS5、S6)。ここでは、各プレイヤがDS上で入力した解答内容をWiiへ送信する処理や、その解答結果の判定等の、クイズゲームの中核となる処理が行われる。最後に、クイズゲームの終了に際して、プレイヤの解答履歴をWiiに保存するための後処理が行われる(ステップS7)。
【0084】
次に、上記説明した各処理の概要について、画面例を用いて説明する。まず、図11のステップS1、S2にかかる接続処理について説明する。プレイヤは、据置型ゲーム装置で本実施形態に係るクイスゲームを起動する。クイズゲームが起動すると、メニュー画面(図示せず)が表示されるので、プレイヤは、コントローラ7を用いて、多人数プレイ用のゲームモードを選ぶ。すると、図12に示すようなプレイ人数選択画面が表示される。プレイヤは、コントローラ7を用いて、プレイ人数を選択入力する。ここでは、プレイ人数として4人を選んだものとする。
【0085】
プレイ人数を選ぶと、図13に示すような、携帯型ゲーム装置からの接続状況を示すための画面が表示される。図13では、DS名エリア101、ダウンロードボタン102等が表示される。DS名エリア101は、接続が確立したDSの名前が表示される。ダウンロードボタン102は、解答用プログラムをDSに送信するためのボタンである。ダウンロードボタン102は、人数選択画面で指定した人数分のDSが接続されるまでは、当該ボタンを操作できないように設定される。
【0086】
当該接続状況を示す画面が表示されれば、各プレイヤは、自己の所持するDSを起動する。そして、各プレイヤは、DSの起動メニューから「ダウンロードモード」を選択する。ここで、「ダウンロードモード」とは、自機に装着されたメモリカード47に記憶されているプログラムを起動するのではなく、他のDSや、Wii等の据置型ゲーム装置や、所定のサーバ等から所定のプログラムをダウンロードして実行するためのモードである。「ダウンロードモード」が起動されると、接続先の検索が開始される。その結果、DSでは、接続先としてWiiが検知され、当該Wiiとの接続を確立するための処理が実行される。その結果、Wiiとの接続が確立すれば、DS本体に予め設定されている「DS名」が、上記DS名エリア101に表示される。そして、4人全員の接続が完了すると、図14に示すように、4人分のDS名がDS名エリア101され、ダウンロードボタン102が操作可能となる。以上が、接続処理の概要である。
【0087】
次に、上記ステップS3、S4の準備処理の概要を説明する。プレイヤは、コントローラ7を用いて、ダウンロードボタン102を押すための操作を行う。ダウンロードボタン102が押されると、解答用プログラムの各DSへの送信が開始される。このとき、解答用プログラムの送受信が完了するまでの時間を利用して、各プレイヤをクイズゲーム内で識別するためのキャラクタを選択させる処理が行われる。ここで、キャラクタとは、Wii本体の所有者が予め作成してWii本体のフラッシュメモリ17に保存しているキャラクタオブジェクトである。以下、このキャラクタオブジェクトのことを、「Mii(ミィー)」と呼ぶ。
【0088】
図15は、Miiの選択画面である。ダウンロードボタン102が押されると、当該選択画面が表示される。この画面には、誰のMiiを選択させるのかを示すメッセージ103が画面の中央よりやや上に表示されている。また、画面の略下半分にMii表示エリア104が設けられ、この中に複数のMiiが表示されている。そして、プレイヤは、コントローラ7を用いて、これら表示されているMiiの中から所望のMiiを選択する操作を行う。すると、図16に示すように、選択したMiiの確認画面が表示される。図16に示す画面では、「はい」「いいえ」の2つのボタンが表示されている。そして、「はい」が選ばれれば、選択したMiiが確定され、「いいえ」が選ばれたときは、図15の選択画面に戻る。この選択処理が人数分繰り返されることにより、プレイヤ全員のMiiが決定されると、解答用プログラムの送受信が終了するまで、図17に示すような画面が表示される。図17では、各プレイヤにそれぞれ選択されたMiiが、それぞれ対応するDS名と共に表示されている。
【0089】
DS側で、解答用プログラムの受信が終了すれば、当該解答用プログラムが実行される。図18は、DSで実行される解答用プログラムの画面の一例である。図18では、第1のLCD41に、各プレイヤが選択したMiiが表示される。また、第2のLCD42には、解答入力用の画面が表示される。解答入力用の画面では、手書き入力エリア105、認識文字表示エリア106、パスボタン107、送信ボタン108、戻りボタン109が表示される。ここで、当該画面について簡単に説明する。手書き入力エリア105は、プレイヤがスタイラスペン46を用いて、手書きで文字を記入するエリアである。問題が開始されるまでの間や、解答を送信した後は網掛け表示がなされ、入力できない状態となる。認識文字表示エリア106は、手書き入力エリア105に記入された文字について文字認識処理を行った結果、認識された文字が表示されるエリアである。なお、解答するに際して複数の文字を入力する必要がある場合は、1文字づつ手書き入力エリア105に記入して、1文字づつ文字認識させていく。パスボタン107は、プレイヤが解答をパスするためのボタンである。また、送信ボタン108は、認識された文字(認識文字表示エリア106に表示されている文字)を解答としてWiiに送信するためのボタンである。戻りボタン109は、解答を修正するためのボタンである。このボタンが押されれば、1文字分の解答が画面から消去される。以上が、準備処理の概要である。
【0090】
次に、図11のステップS5、S6にかかるゲーム処理の概要を説明する。まず、Wii側の画面、つまり、テレビ2に「問題」が表示される。図19は、「問題」の表示画面の一例である。図19では、テレビ2の画面の略上半分に、各プレイヤを示すためのMiiが表示され(クイズ番組のセットをイメージした画像となっている)、画面の略下半分に問題文111が表示される。ここで、本実施形態では、この「問題」の出題形式が複数用意されている。例えば、4人で協力して解答する形式や、早解き形式、そして、一般的なクイズのような、「問題」に対して各自が正解と思う解答を入力させる形式がある。ここでは、4人で協力して解答する形式を例にして説明する。なお、以下の説明では、この形式を「みんなで」形式と呼ぶ。具体的には、問題文111をヒントにして、4人が1文字づつ漢字を手書き入力して、漢字4文字から成る四字熟語を完成させる問題が出題されるものとする。一例として、「風林火山」という四字熟語を4人で協力して完成させるための「問題」が出題されるものとする。そして、この4つの文字を各プレイヤが1文字づつ入力すれば、正解となる。より具体的には、プレイヤ1は「風」を、プレイヤ2は「林」を、プレイヤ3は「火」、プレイヤ4は「山」を入力した場合に、それぞれ正解と判定される。また、解答するための時間には制限が設けられている。
【0091】
図19に示したように、テレビ2に問題文111が表示されると、各プレイヤは、各自の所持するDSを用いて解答入力を行う。本実施形態で例としてあげている「問題」は、漢字を書かせる問題である。そのため、各プレイヤは、スタイラスペン46を用いて、図18で示した手書き入力エリア105(すなわち、タッチパネル45が装着された第2のLCD上)に文字を記入する(つまり、「手書き入力」を行う)。プレイヤの記入した筆跡は、リアルタイムに手書き入力エリア105上に反映されて表示される。また、このとき、当該入力にかかる一連のタッチ座標が、ストロークデータとして、DSからWiiに逐次送信される。Wiiでは、プレイヤ毎(送信元のDS毎)に、このストロークデータを記憶しておく。
【0092】
文字の入力が終われば、DSにおいて文字認識処理が行われる。具体的には、プレイヤは一連の手書き入力を終えれば、スタイラスペン46をタッチパネルから離す(タッチオフ操作)。その後、所定時間が経過すると、解答入力エリアに記入された筆跡が文字認識される。そして、図20に示すように、認識結果が認識文字表示エリア106に表示される。ここで表示される文字は、所定のフォントによるものである。つまり、手書き文字が整形されて認識文字表示エリア106に表示される。
【0093】
そして、解答のための制限時間が経過すれば、解答結果がテレビ2に表示される。図21は、解答結果の画面の一例である。図21では、画面上部の一部のエリアを除き、画面が4つの四角いエリア113a〜113dに分割されている。各エリア113はプレイヤそれぞれに対応づけられており、各プレイヤのMiiが各エリアに対応付けられて表示される。具体的には、例えば各エリアの角に表示される。更に、各エリア113には、各プレイヤから受信した上記ストロークデータに基づいて各プレイヤがDS上で記入した筆跡が再現されて表示される。また、正解者のエリア113については、そのエリア113の背景色が変更される。図21では、右上のエリア113bに対応するプレイヤだけが解答を間違った状態である。
【0094】
解答結果が表示された後、所定時間経過、あるいはプレイヤの操作に応じて、次の問題が出題され、クイズゲームが進行していく。所定の問題数の出題および解答が終われば(例えば、5問で1ラウンドとした場合は、5問分の出題および解答)、図22に示すような、最終成績画面が表示される。図22では、各プレイヤの成績が棒グラフで表示されている。また、各プレイヤに対応するMiiが、それぞれの棒グラフ上に乗る形で表示される。その後、ゲームを継続する場合は、図23に示すような、次の問題の出題形式選択画面が表示される。この画面において、一番成績の良いプレイヤは、次の問題の出題形式を選ぶことができる。以上が、ゲーム処理の概要となる。
【0095】
次に、図11のステップS7にかかる後処理の概要を説明する。この処理では、クイズゲームの終了に際し、クイズゲームの結果をセーブデータとしてWii内に保存する処理が行われる。このセーブデータには、プレイヤ毎の解答履歴、例えば正答率や、よく間違えた問題に関する情報等が、上記各プレイヤが選択したMiiに関連づけて保存される。
【0096】
このように、DSにおいて文字認識処理を実行し、認識結果のみを返すようにすることで、Wii側で文字認識処理を行わせる場合に比べてWii側の処理負荷を軽減できる。更に、WiiとDS間との通信量を削減できる。その結果、ゲーム処理の全体的な処理の高速化を図ることができる。
【0097】
次に、本実施形態で用いられる各種データについて説明する。まず、据置型ゲーム装置3(Wii)にかかるデータについて説明する。図24は、図3に示したフラッシュメモリ17のメモリマップを示す図である。上述のように、フラッシュメモリ17は不揮発的なメモリであるため、以下に説明するデータは、据置型ゲーム装置3の電源がオフとされても、消去されずに記憶され続ける。図24において、フラッシュメモリ17は、Miiデータ171、セーブデータ172を含む。なお、これらのデータは、ゲームプログラム実行時には上記外部メインメモリ12に転送されて記憶されてもよい。また、ここでは説明の便宜上、各データをテーブルデータの形式で説明するが、これらのデータは、実際にテーブルデータの形式で記憶されている必要はなく、ゲームプログラムにおいて、このテーブルに相当する内容の処理が記憶されていればよい。
【0098】
図25は、Miiデータ171構造の一例を示した図である。Miiデータ171は、Mii番号1711、ユーザデータ1712、画像データ1713の集合から成る。Mii番号1711は、Miiを一意に識別するための識別番号である。ユーザデータ1712は、Miiに対応するプレイヤに関する情報である。例えば、氏名、年齢、性別等のデータである。画像データ1713は、例えばテクスチャデータ等の、画面に表示する当該Miiの画像に関するデータである。
【0099】
図26は、セーブデータ172の構造の一例を示した図である。セーブデータ172は、Mii番号1721、解答履歴データ1722の集合から成る。Mii番号1721は、上記Miiデータ171のMii番号1711に対応するデータである。解答履歴データ1722は、Mii番号1721に対応するMiiを使用したプレイヤの解答内容や解答結果に関するのデータ(問題番号、および、その正解率や勝率等)である。
【0100】
図27は、図3に示した外部メインメモリ12(ただし、内部メインメモリ11eでもよいし、両方を使用するようにしてもよい)のメモリマップを示す図である。図27において、外部メインメモリ12は、プログラム記憶領域120、データ記憶領域123、作業領域127を含む。プログラム記憶領域120およびデータ記憶領域123のデータは、ディスク4に予め記憶されたものが、クイズゲーム処理に際して外部メインメモリ12にコピーされたものである。
【0101】
プログラム記憶領域120には、DSに送信するための解答用プログラム121や、後述する図34〜図36等のフローチャートの処理をCPU10によって実現するためのゲームメインプログラム122等が記憶される。この他、図示はしないが、ゲーム処理や通信処理等に必要な各種プログラムも記憶される。
【0102】
データ記憶領域123には、接続データ124、問題データ125、携帯機対応テーブル126が記憶される。接続データ124は、DSとの接続を確立するための各種情報である。問題データ125は、クイズゲームにおいて出題する「問題」に関するデータである。携帯機対応テーブル126は、各DSとの接続関係に関する情報である。
【0103】
作業領域127には、ストロークデータ128および解答内容129が記憶される。ストロークデータ128は、各プレイヤの手書き入力にかかる筆跡を再現するためのデータである。DSから1フレーム毎に送信されてくるタッチ座標データがここに格納され、一連の手書き入力にかかるストロークデータとなる。解答内容129は、本実施形態にかかるクイズゲーム処理における各プレイヤの解答内容等が格納される。
【0104】
図28は、問題データ125のデータ構造の一例を示した図である。問題データ125は、問題番号1251、出題形式1252、問題文1253、正解情報1254、仮名優先フラグ1255との集合から成る。問題番号1251は、本実施形態のクイズゲームで出題される各「問題」を一意に識別するための識別番号である。出題形式1252は、上述したような、「問題」の形式を示すためのデータである。本実施形態では、「みんなで」「早解き」「通常」の3つの形式があるものとする。問題文1253は、各「問題」の問題文のデータである。また、正解情報1254は、当該問題の正解のデータである。仮名優先フラグ1255は、DSにおける文字認識処理において、平仮名や片仮名しか文字認識させないようにする(換言すれば、漢字は認識対象外とする)ためのフラグである。例えば、解答として平仮名あるいは片仮名しか記入しない問題の場合、当該フラグがYESに設定される。それ以外の問題では、NOに設定される。
【0105】
図29は、携帯機対応テーブル126のデータ構造の一例を示した図である。携帯機対応テーブル126は、Mii番号1261、DS番号1262、DSアドレス1263、ポート番号1264、DS名1265との集合から成る。Mii番号1261は、上記Miiデータ171のMii番号1711に対応するデータである。DS番号1262は、Wiiとの接続が確立したDSを識別するために割り振られる識別番号である。DSアドレス1263は、上記接続が確立したDSのネットワークアドレスである。ポート番号1264は、上記接続が確立したDSとの通信の際に使用するポート番号である。DS名1265は、各DS自体に予め設定されている、DSの名前である。名前の設定は、予めユーザが設定できるようにしてもよいし、固定的であってもよい。
【0106】
図30(a)は、ストロークデータ128のデータ構造の一例を示した図である。ストロークデータ128は、DS番号1281、座標データ1282との集合から成る。DS番号1281は、上記携帯機対応テーブル126のDS番号1262に対応するデータである。座標データ1282は、DSから1フレーム毎に送信されてくるタッチ座標データが格納される。図30(b)は、座標データ1282のデータ構造の一例を示した図である。座標データ1282には、一連の手書き入力に係るタッチ座標の履歴が格納されている。図30(b)では、古いものから順にタッチ座標が格納されている。また、一連の入力の区切りを示すために、入力区切りを示すための制御コード(ここでは「@」で表現する)が格納されている。
【0107】
図31は、解答内容129のデータ構造の一例を示した図である。解答内容129は、DS番号1291、認識文字コード1292、解答履歴1293からなる。DS番号1291は、上記携帯機対応テーブル126のDS番号1262に対応するデータである。認識文字コード1292は、DSから送信された文字コードを格納したデータであり、正解判定の際に用いられる。解答履歴1293は、出題された問題毎の解答結果を示すデータであり、最終的に上述したセーブデータ172に保存されるデータである。解答履歴1293は、問題番号1294、解答結果1295の集合からなる。問題番号1294は、上記問題データ125の問題番号1251に対応する番号である。解答結果1295は、当該問題に対して正解であったか不正解であったか等の解答結果を示すデータである。
【0108】
次に、携帯型ゲーム装置40(DS)にかかるデータについて説明する。図32は、図10に示したRAM54のメモリマップを示す図である。図32において、RAM54は、プログラム記憶領域540、データ記憶領域542、作業領域547を含む。
【0109】
プログラム記憶領域540には、Wiiから送信された解答用プログラム541等が記憶される。解答用プログラム541は、通常問題用プログラム5411、早解き問題用プログラム5412、みんなで問題用プログラム5413、文字認識プログラム5414、通信プログラム5415等が含まれている。通常問題用プログラム5411、早解き問題用プログラム5412、みんなで問題用プログラム5413は、それぞれ、問題の出題形式に対応した解答用プログラムである。文字認識プログラム5414は、DS上でプレイヤが手書き入力した文字を認識するためのプログラムである。通信プログラム5415は、Wiiとの間で本実施形態にかかるクイズゲームにおける各種データの送受信を行うためのプログラムである。この他、図示はしないが、ゲーム処理等に必要な各種プログラムも記憶される。
【0110】
データ記憶領域542には、通信用データ543、ストロークデータ544、認識データベース545、文字フォントデータ546が記憶される。通信用データ543は、ゲーム中のWiiとの通信に用いられるデータである。Wiiのネットワークアドレスやポート番号等の情報が格納される。ストロークデータ544は、プレイヤの手書き入力にかかる筆跡を示すデータである。そのデータの内容は、図33に示すように、タッチ座標のデータの集合である。認識データベース545は、文字認識処理のパターンマッチングで用いられるデータベースである。文字フォントデータ546は、文字フォントのデータである。
【0111】
作業領域547には、認識文字コード548が記憶される。認識文字コード548は、プレイヤによる手書き入力文字が文字認識された結果としての文字を表す文字コードである。本実施形態では、シフトJIS漢字コードが用いられる。
【0112】
以下、図34〜図36を用いて、本実施形態にかかるクイズゲーム処理の詳細動作を説明する。以下の説明において、DS側の処理は、複数のDSそれぞれにおいて実行される。Wii(据置型ゲーム装置3)の電源が投入されると、WiiのCPU10は、ROM/RTC13に記憶されている起動プログラムを実行し、これによって外部メインメモリ12等の各ユニットが初期化される。そして、光ディスク4に記憶されたクイズゲームプログラムが外部メインメモリ12に読み込まれ、CPU10によって当該ゲームプログラムの実行が開始される。図34〜図35に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われるクイズゲーム処理を示すフローチャートである。なお、図34〜図35に示す処理のループは、Wii側、DS側共に、1フレーム(1/60秒)毎に繰り返し実行される。
【0113】
まず、上記図11で示したステップS1、S2にかかる接続処理の詳細を説明する。クイズゲームが起動され、多人数プレイ用のゲームモードがプレイヤの操作によって選択されると、プレイ人数選択のための処理が実行される。その後、DSとのネットワーク接続を確立するための処理が実行される(ステップS11)。より具体的に説明すると、上記図13に示したような、接続状況を示すための画面が生成され、テレビ2に表示される。そして、定期的にビーコンを発信しながら、DSからの接続要求信号を待ち受ける処理が開始される。
【0114】
テレビ2に表示される接続状況を示す画面を見て、プレイヤは各自の所持するDSを起動し、上述したような「ダウンロードモード」を選択する。これにより、DS側で、Wiiとのネットワーク通信を確立するための処理が実行される(ステップS41)。このステップS41の処理をより具体的に説明すると、まず、通信相手の検索処理が実行される。その結果、Wiiから発信されるビーコンが検知され、当該Wiiが接続対象として認識される。次に、DSからWiiに対して、自己のネットワークアドレス等を含む接続要求信号が送信される。
【0115】
DSからの接続要求を受信したWiiでは、当該接続要求に含まれるDSのネットワークアドレスが携帯機対応テーブル126内のDSアドレス1263に記憶される。このとき、DS番号1262も適宜割り振られて記憶される(例えば、早い順に1、2、3・・・)。更に、各DSとの通信に用いるポート番号も個別に設定され、その設定されたポート番号がそれぞれポート番号1264に記憶される。次に、当該DSに対して、接続承認信号、ポート番号、および、WiiからDSに対しての接続要求信号等が送信される。
【0116】
Wiiからの接続承認信号、ポート番号、接続要求信号等を受信したDSでは、Wiiのネットワークアドレスおよび受信したポート番号が、RAM54内の通信用データ543に格納される。そして、接続承認信号がWiiに対して送信される。これをWiiで受信されることで、DSとWiiとの間の接続が確立する。
【0117】
次に、WiiからDSに対し、DS本体に予め設定されているDSの名前、すなわち「DS名」の送信を要求するための信号が送信される。これに応じて、DSでは、自機に設定されている「DS名」がWiiに送信される。Wiiにおいて、この「DS名」が受信され、携帯機対応テーブル126のDS名1265に格納される。そして、接続ができたことを示すために、そのDSの名前が画面に表示される。すなわち、図14に示したように、接続状況画面のDS名エリア101に、当該DSの「DS名」が表示される。
【0118】
次に、上記図11で示したステップS3にかかる準備処理の詳細を説明する。Wiiにおいて、プレイ人数分のDSとの接続が確立し、接続状況画面でダウンロードボタン102を押す操作が行われると、解答用プログラムの送信が行われる。このとき、送信が完了するまでにある程度の時間を要する。そのため、送信が完了するまでの待ち時間を利用して、図15〜図17を用いて上述したようなMiiを選択させる処理(以下、Mii選択処理と呼ぶ)も行われる。なお、解答用プログラムの送信処理とMii選択処理は、いわゆるマルチタスクで実行されている。すなわち、CPU10の処理時間を非常に短い単位に分割し、複数の処理に順番に割り当てることによって、複数の処理を同時に行っているようにみせている。
【0119】
まず、解答用プログラム121が外部メインメモリ12から読み出される。次に、当該解答用プログラム121が所定のサイズ(ビット数)毎に分割され、それぞれに所定のヘッダ等が付加されることで、送信用のパケットが生成される(ステップS12)。
【0120】
次に、1パケット分のデータを送信する処理が実行される(ステップS13)。なお、複数のパケットを、ある程度まとめて送信しても良い。その結果、解答用プログラムが分割されたパケットがDSに送信される。
【0121】
次に、上記図15〜図17を用いて説明したようなMii選択処理が実行される(ステップS14)。すなわち、プレイヤの操作に基づくMiiの選択や各種判定処理、図15〜図17に示したような画面の生成、表示処理等が行われる。その後、解答用プログラムの送信が完了したか否かの判定が行われる(ステップS15)。例えば、送信すべき全てのパケットを送信し、かつ、各DSから受信完了を示す信号を受けたか否か、等で判定される。その結果、解答用プログラムの送信が完了していないときは(ステップS15でNO)、ステップS12の処理に戻り、次に送信すべきパケットが送信され、更に、Mii選択処理が実行される。ここで、上述したように、これらの処理はマルチタスクとして実行されるため、プレイヤから見ると、解答用プログラムの送受信が行われている裏で、Miiの選択処理が同時に実行されているように見える。
【0122】
一方、解答用プログラムの送信が完了すれば(ステップS15でYES)、次に、プレイ人数分のMiiの選択がされたか否かが判定される(ステップS16)。プレイ人数分のMiiの選択がまだされていないときは(ステップS16でNO)、ステップS14の処理に戻り、Mii選択処理が実行される。一方、プレイ人数分のMiiの選択がされていれば(ステップS16でYES)、フラッシュメモリ17のMiiデータ171へのアクセスが行われる。そして、選択されたMiiのMii番号1711に基づいて、各Miiの画像データ1713が読出される。そして、それぞれ対応するDSに当該画像データが送信される(ステップS17)。
【0123】
次に、図11で示したステップS4の、DS側の準備処理の詳細を説明する。上記ステップS12で解答用プログラムのパケットがWiiから送信されると、DS側では、当該パケットが受信されて記憶される(ステップS42)。次に、解答用プログラムの受信が完了したか否かが判定される(ステップS43)。受信がまだ完了していないときは(ステップS43でNO)、ステップS42の処理に戻り、次に送信されてくるパケットの受信が行われる。一方、受信が完了すれば(ステップS43でYES)、受信完了を示す信号がDSからWiiに送信される。そして、解答用プログラムがRAM54上に展開されて、起動される(ステップS44)。解答用プログラムが起動されれば、まず、当該プログラムに含まれる通信プログラム5415によって、Wiiから送信されるMiiの画像データの受信が行われる(ステップS45)。
【0124】
次に、受信した画像データがRAM54に記憶され、当該画像データに基づいて、Miiの画像が生成される。併せて、当該受信した解答用プログラムに含まれるデータに基づいて、解答入力用の画像も生成される。そして、上記図18に示したように、第1のLCDにMiiの画像が表示され、第2のLCDに解答入力用の画像が表示される(ステップS46)。なお、この時点では、手書き入力エリア105は網掛け表示が行われ、プレイヤがまだ入力できない状態にされる。
【0125】
次に、上記図11で示したステップS5の、Wii側のゲーム処理の詳細について説明する。まず、問題表示画面(図18参照)の生成処理が実行される(ステップS18)。より具体的には、まず、問題データ125から所定の問題番号1251がランダムに選択され、問題文1253が読み出される(出題形式1252がプレイヤによって指定されている場合は、当該指定に基づく出題形式1252の中から選ばれる)。次に、読み出された問題文1253に基づいて、VRAM11d内に問題表示画像が生成される(図19参照)。併せて、Wiiの作業領域127が初期化される。ここでは、上述したような「みんなで」形式の問題(4人で協力して解答する形式;「風林火山」の4文字を各プレイヤが1文字づつ入力する)が選択され、出題されるものとする。
【0126】
次に、問題開始信号等の送信が実行される(ステップS19)。より具体的には、ステップS18で選択された問題データに対応する出題形式1252、正解情報1254、仮名優先フラグ1255が外部メインメモリ12から読み出される。次に、これら読み出されたデータが、問題の開始を示す開始信号と共に、各DSに送信される。その後、生成した問題表示画像が画面に表示される。併せて、制限時間のカウントダウンが開始される(ステップS20)。
【0127】
次に、DSから送信されてくるタッチ座標、あるいはストロークの区切りを示す制御コード(ここでは「@」として示す)が各DS毎に受信される(ステップS21)。
【0128】
次に、受信したタッチ座標が、それぞれ対応するDSのストロークデータとして順次格納されていく(ステップS22)。より具体的には、まず、タッチ座標を受信した際に、どのポート番号にタッチ座標が送られてきたか、換言すれば、どのポート番号で受信したかが判定される。次に、上記携帯機対応テーブル126が参照されて、受信したポート番号1264に対応するDS番号1262が読み出される。そして、ストロークデータ128がアクセスされ、当該DS番号1262に対応するデータが検索される。そして、検索されたDS番号1281に対応する座標データ1282に、上記受信されたタッチ座標が順次格納される。なお、どのDSから送信されてきたデータであるかの判断は、送信元のネットワークアドレス(すなわちDSアドレス1263)に基づいて判別するようにしてもよい。
【0129】
次に、いずれかのDSから、認識文字コードが送信されたか否かが判定される(ステップS23)。認識文字コードとは、DS上における手書き入力文字の認識結果を示す文字コードのことである。また、当該判定は、例えば、DSから送信されるパケットのヘッダに、所定のフラグが設定されているか否か等で判定される。なお、本実施形態では、文字コードとしては、上述のようにシフトJISコードが用いられている。
【0130】
ステップS23の判定の結果、認識文字コードが送信されていないときは(ステップS23でNO)、上記ステップS20の処理へ戻る。一方、認識文字コードが送信されたと判定されたときは(ステップS23でYES)、認識文字コードが受信される。そして、作業領域127上の解答内容129がアクセスされ、送信元のDS番号1291に対応づけられた認識文字コード1292に格納される(ステップS24)。これによって、当該認識文字コードの送信元のDSについての解答が確定される。
【0131】
次に、全員分(プレイ人数分)の解答が確定したか否かが判定される(ステップS25)。これは、例えば、解答内容129が全員分格納されたか否か等で判定される。その結果、全員分の解答が確定していないときは(ステップS25でNO)、上記ステップS20の処理に戻る。
【0132】
一方、全員分の解答が確定すれば(ステップS25でYES)、解答結果画像の生成および表示が実行される(ステップS26)。このステップS26の処理をより具体的に説明すると、まず、解答内容129からDS番号1291(つまり、各プレイヤ)毎に認識文字コード1292が読み出される。次に、正解情報1254を参照し、各DS毎の正解/不正解の判定が行われる。次に、ストロークデータ128が参照され、DS番号1281に基づいて、各DSの座標データ1282が読み出される。次に、当該座標データ1282に基づいて、各DSで入力されたプレイヤの筆跡を再現した画像がそれぞれ生成される。そして、各筆跡画像を、各DSに対応するエリア113に配置した解答結果画像(図21参照)がVRAM11d内に生成される。例えば、DS番号が1であるプレイヤの筆跡は、図21の左上のエリア113aに配置される。またこのとき、正解/不正解をプレイヤにわかりやすくするために、筆跡画像が表示される領域の背景色が適宜変更されて、解答結果画像が生成される。更に、各DS番号に対応するMiiの画像データ1713がMiiデータ171より読出される。そして、図21に示したように、各DSに対応するエリア113の角に配置される。そして、当該解答結果画像がテレビ2に表示される。その後、プレイヤによって所定の入力操作が行われることによって、更に、図22を用いて説明したような、成績表示画像が生成され、テレビ2に表示される。なお、ここでは1文字のみの解答となるため、筆跡画像も1文字だけの内容であるが、解答内容が複数文字である場合は、ストロークの区切りを示す制御コード「@」が読み出される度に、各文字の筆跡の表示位置を適宜ずらすようにして解答結果画面が生成される。また、このとき、後述する解答履歴のフラッシュメモリ17への保存処理(ステップS29)に備えて、今回出題された問題の問題番号、および各プレイヤの解答結果(正解/不正解等の情報)についての情報が、解答履歴1293に格納される。
【0133】
次に、ゲーム終了か否かが判定される(ステップS27)。例えば、所定の問題数の出題が終わったか否か、あるいは、プレイヤの所定の入力操作に基づく終了指示がなされたか否かで、ゲーム終了か否かが判定される。その結果、ゲーム終了と判定されないときは(ステップS27でNO)、上記ステップS18に戻って、次の問題が出題され、上述したような処理が繰り返される。この際、次の問題に備えるため、ストロークデータ128および認識文字コード1292は初期化される。その後、図23で示したような画像をテレビ2に表示し、次の問題の出題形式をプレイヤに選択させる。
【0134】
一方、ゲーム終了と判定されたときは(ステップS27でYES)、DSとの通信を切断するための処理が実行される(ステップS28)。以上で、上記図11で示したステップS5の、Wii側のゲーム処理は終了する。
【0135】
次に、上記図11で示したステップS6の、DS側のゲーム処理の詳細について説明する。まず、上記Wii側のステップS19の処理で送信された問題開始信号等が、DS側で受信される(ステップS47)。次に、受信したデータに含まれる出題形式1252に基づいた解答用プログラムが実行される(ステップS48)。より具体的には、出題形式が「通常」であれば、通常問題用プログラム5411が実行される。出題形式が「早解き」であるときは、早解き問題用プログラム5412が実行される。また、出題形式が「みんなで」であるときは、みんなで問題用プログラム5413が実行される。これら起動されるプログラムによって、プレイヤが入力可能な内容や第2のLCD12に表示される画像(例えば、認識文字表示エリア106の文字枠の数等)が異なるものとなる。例えば、みんなで問題用プログラム5413が実行されたときは、入力できる文字は1文字だけとなるが、通常問題用プログラム5411が起動された場合は、複数の文字が入力可能となる、等である。ここでは、上述のように、「みんなで」形式の問題を例として説明するため、みんなで問題用プログラム5413が実行される。また、各プレイヤは、1文字だけしか解答できないものとする。
【0136】
みんなで問題用プログラム5413が実行されると、解答入力の受付が開始される(ステップS49)。具体的には、図18で示した手書き入力エリア105に対して入力可能とする処理(網掛け表示を外す等)が実行される。この後、プレイヤはスタイラスペン46を用いて各自のDSのタッチパネル45に手書き入力を行っていく。そのため、この手書き入力の文字認識やWiiへの解答送信等を行うための解答処理が次に実行される(ステップS50)。図36は、上記ステップS50で示した解答処理の詳細を示すフローチャートである。図36において、まず、プレイヤがスタイラスペン46でタッチした座標、すなわちタッチ座標が取得される(ステップS61)。次に、取得されたタッチ座標がWiiへと送信される(ステップS62)。より具体的には、通信用データ543から、WiiのアドレスおよびWiiとの通信確立の際に設定されたポート番号が読み出される。そして、当該指定されたアドレス、ポートを設定したヘッダを付加して、取得したタッチ座標を含むパケットを送信する。このとき、当該ヘッダに、タッチ座標のデータであることを示すためのフラグを設定しても良い。
【0137】
次に、ステップS61で取得したタッチ座標が、DSのRAM54内のストロークデータ544に順次格納される(ステップS63)。次に、ストロークデータ544に基づいて、手書き入力された筆跡画像が生成される(ステップS64)。
【0138】
次に、手書き入力の入力が完了したか否かが判定される(ステップS65)。具体的には、スタイラスペン46がタッチパネルから離れてから(タッチオフしてから)、所定の時間が経過したか否かで判定される。所定時間が経過すれば、入力完了と判定される。所定時間が経過する前にタッチパネルにスタイラスペン46が接触したことが検出されれば、入力はまだ完了していないと判定される。当該判定の結果、入力がまだ完了していないと判定されたときは(ステップS65でNO)、ステップS64で生成した筆跡画像を第2のLCD12に表示してから、上記ステップS61に戻って処理を繰り返す。
【0139】
一方、入力完了と判定されれば(ステップS65でYES)、続いて、入力された文字の文字認識処理が実行される(ステップS66)。このステップS66の処理をより具体的に説明すると、まず、RAM54からストロークデータ544が読出される。次に、所定の認識アルゴリズムに従って、ストロークデータ544に基づく筆跡と認識データベース545とのパターンマッチングが行われる。この際、上記ステップS47で受信した仮名優先フラグ1255にYESが設定されているか否かが判定される。そして、YESであれば、平仮名あるいは片仮名とのパターンマッチングのみが行われる。一方、NOであれば、漢字も含めてパターンマッチングが行われる。これにより、仮名優先フラグがYESのときは、漢字とのパターンマッチングを行う必要がなくなるため、平仮名や片仮名の認識精度をより高めることができる。仮名優先フラグは、仮名だけでなく、たとえばアルファベットの入力のように、特定の種類の文字入力のみが想定される場合に適用することができる。つまり、必要に応じて認識の対象を制限することによって、認識の精度を向上させることができる。
【0140】
上記パターンマッチングの結果、手書き入力された文字と近似している文字が所定の数だけリストアップされる。このとき、リストアップされた各文字について、上記筆跡との近似度を表す値(例えば100%〜0%)も示される。そして、原則として、近似度が最も高い(最も近似している)文字を示す文字コードが、認識結果として認識データベース545から取得され、認識文字コード548として作業領域547に記憶される。但し、このときに、上記Wii側のステップS19で送信された正解情報1254に基づいて、ある程度正解に近い形状の文字については、正解の文字として認識させる調整が行われる。具体的には、上記パターンマッチングの結果リストアップされた文字のうち、正解情報1254で示される文字が、その順位として2位の位置でリストアップされていたとする。このような場合は、その近似度を示す値が、例えば100%に変更、あるいは100%となるように加算される。その結果、正解情報1254で示される文字が最も近似している文字であると判定され、その文字コードが認識データベース545から取得され、作業領域547に記憶される。つまり、正解の文字が、ある程度上位にリストアップされている場合は、正解の文字として認識させることによって、プレイヤの手書き文字にくせがある場合や、似ている文字の多い文字の場合等に、プレイヤが意図した文字と異なる認識結果が得られることによって間違いとみなされることを防止することができ、プレイヤの意図していた文字を反映させることができる。正解の文字が下位にリストアップされている場合や、そもそもリストアップされていない場合は、このような調整は行われない。したがって、正解情報1254に基づいてパターンマッチングを行うことによって、所望の認識文字コードが、相対的にみて優先的に出力されるようにすることができる。
【0141】
なお、上記の文字認識処理方法はあくまで一例であり、これらに限らず、文字コードが取得ができれば、どのような文字認識処理方法を用いても良い。例えば、筆跡画像を3×3のマスに9分割し、分割した各領域の画像をパターンマッチングするような方法でもよい。
【0142】
文字認識処理が終われば、次に、認識結果である文字コードに基づいて、文字フォントデータ546からフォントを読み出すことで、認識結果文字が生成される。そして、認識結果文字を含む画像が第2VRAM59に生成される(ステップS67)。このとき、ストロークの区切りを示すための制御コード(「@」)がWiiに送信される。なお、読み出されたフォント(認識結果文字)は、認識文字表示エリア106に左詰めになるよう配置される。続いて、認識結果文字を含む画面の表示処理が行われる(ステップS68)。また、このとき、手書き入力エリア105をクリアする処理も行われる。
【0143】
次に、送信ボタン108(図18参照)が押されたかどうかが判定される(ステップS69)。押されていないときは(ステップS69でNO)、上記ステップS61に戻り、処理が繰り返される(複数の文字を入力して解答する出題形式の場合は、2文字目、3文字目というように、次の文字の記入を続けていくことになる)。一方、送信ボタン108が押されたときは(ステップS69でYES)、作業領域547に記憶された認識文字コード548が読出され、Wiiに送信される(ステップS70)。このとき、送信するパケットの内容が認識文字コードであることを示すためのフラグがヘッダに設定され、当該認識文字コードを含むパケットとしてWiiに送信される。また、上記手書き入力エリア105を網掛け表示とし、入力を受け付けない状態にするための処理も行われる。以上で、解答処理は終了する。
【0144】
このように、DSにおいて文字認識処理を実行し、その認識結果のみをWiiへ送るようにすることで、Wii側で文字認識処理を実行させる場合に比べ、Wii側の処理負荷を軽減できる。また、WiiとDS間の通信量を削減でき、全体的な処理の高速化を図ることができる。
【0145】
図35に戻り、ステップS50の解答処理の次に、ゲーム終了か否かが判定される(ステップS51)。その結果、ゲーム終了と判定されないときは(ステップS51でNO)、上記ステップS47に戻って処理が繰り返される。一方、ゲーム終了と判定されたときは(ステップS51でYES)、Wiiとの通信を切断するための処理が実行される(ステップS52)。以上で、上記図11で示したステップS6の、DS側のゲーム処理が終了する。
【0146】
次に、上記図11で示したステップS7の、Wii側の後処理の詳細について説明する。ゲーム処理が終了すれば、今回のゲーム処理にかかる各プレイヤの解答内容に関する情報を解答履歴としてフラッシュメモリ17に保存する処理が行われる(ステップS29)。このステップS29の処理をより具体的に説明すると、まず、Wiiの作業領域127から解答内容129が読出される。上述のように、解答内容129には、今回のクイズゲーム処理で出題された各問題毎の正解/不正解等の解答内容に関する情報がDS番号毎に格納されている。次に、当該解答内容129に含まれている各DS番号1291に基づき、携帯機対応テーブル126からMii番号1261がそれぞれ検索される。次に、セーブデータ172がアクセスされ、検索されたMii番号1261に対応するMii番号1721を有するデータが検索される(検索の結果、見つからないときは、新規にデータが作成される)。次に、上記解答内容129から解答履歴1293が読み出される。これが解答履歴データ1722に格納されることで、セーブデータ172としてフラッシュメモリ17に記憶される。これにより、今回のクイズゲーム処理における各プレイヤの解答履歴が、各自が使用したMiiに関連づけられてWii内に保存されることとなる。これにより、別の機会に本クイズゲームをプレイする際、前回使用したMiiを選択すれば、例えば正解率等、以前プレイした解答履歴を引き継いでプレイすることが可能となる。更に、各Miiの正解率等に基づいて、「○○さんが苦手な問題」として問題を選択して出題することも可能となる。以上で、本実施形態に係るクイズゲーム処理は終了する。
【0147】
このように、DSにおいて文字認識処理を実行し、認識結果のみを返すようにすることで、Wii側で文字認識処理を行わす場合に比べてWii側の処理負荷を軽減できる。また、WiiとDS間の通信量を削減できる。その結果、ゲーム処理の全体的な処理の高速化を図ることができる。
【0148】
また、上記のような据置型ゲーム装置におけるゲーム処理において、汎用的なゲーム処理に用いられる携帯型ゲーム装置、特に、タッチパネル等の、直感的な入力が可能な入力装置を備える携帯型ゲーム装置として連携させて用いることで、多彩な入力方法を提供することができる。特に、携帯型ゲーム装置が広く普及している場合に、タッチパネル等を別途の専用の入力装置として提供する場合に比べて、低コストで多彩なゲームを提供することが可能となる。
【0149】
更に、Miiに関連づけて解答履歴をWii本体内に保存することで、従前にプレイした内容に基づいた処理を行うことが可能となる。例えば、当該解答履歴から、正答率の低い問題のデータのみを抽出する。そして、このデータに基づいて、所定の問題を選択する。そして、当該選択された問題を「○○さんがよく間違える問題」として出題することが可能となる。このように、プレイヤの特性を保存し、これを利用して問題を選択することにより、クイズゲームの内容をバラエティに富んだものとすることができる。換言すれば、Wii本体内に所定の設定ファイル(Mii)を設定し、携帯型ゲーム装置と当該設定ファイルとを関連づけ、その上で携帯型ゲーム装置と据置型ゲーム装置とを連携させた処理を行うことで、多彩なゲームを提供することが可能となる。
【0150】
なお、上述した実施形態では、DSから送信されたストロークデータを基にした各プレイヤの筆跡を、4人全員の解答が終わってから解答結果としてまとめてテレビ2に表示していた。これに限らず、ストロークデータが送信される度に(つまり、リアルタイムに)プレイヤの筆跡をテレビ2に表示するようにしても良い。例えば、4人のうち、3人までの解答が確定するまでは、筆跡は表示させないようにしておき、3人分の解答が確定した時点で、最後の一人の筆跡のみ、リアルタイムに表示させるような処理を行ってもよい(図21の、該当するプレイヤのエリア113のみ、筆跡をリアルタイム表示させる)。これによって、クイズゲームを更に盛り上げることが可能となる。
【0151】
また、ストロークデータのDSからWiiへの送信についても、上述の実施形態では、1フレーム毎に送信するようにしていたが(上記ステップS62)、これに限らず、ストロークデータを記憶しておき、認識された結果を示す文字コードを送信する際に(上記ステップS70)、ストロークデータ544をまとめて読出して、送信するようにしてもよい。また、筆跡を表示する必要がない場合等には、ストロークデータの送信を行わないようにしてもよく、その場合はさらに通信量を削減することができる。
【0152】
また、上述の実施形態では、平仮名あるいは片仮名、漢字が認識される場合を例に挙げたが、これら文字に限らず、丸や三角形、四角形等の図形が認識されるようにしてもよい。
【0153】
また、上述の実施形態では、DSが受信する解答用プログラムについては、Wiiから送信したものを受信する形態を取っていた。しかし、解答用プログラムの送信元はWiiに限らずともよい。例えば、インターネットを経由して、所定のサーバから受信するようにしてもよい。また、上述の実施形態では、プログラム記憶領域120およびデータ記憶領域123のデータは、ディスク4に予め記憶されたものが、クイズゲーム処理に際して内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12にコピーされたものであったが、ディスク4ではなく、内蔵のフラッシュメモリ17に記憶されたものが読み出されてコピーされる形態であってもよい。その場合、例えば、インターネットを経由してダウンロードされたデータがフラッシュメモリ17に記憶されるようにすることができる。
【0154】
また、各プレイヤの所持するDSに、FEP(Front End Processer)に相当するような処理を文字認識処理に関して行わせるようにしてもよい。そして、この処理では、各プレイヤの筆跡のクセをDS本体内に記憶させる処理を実行させるようにしてもよい。更に、当該記憶したクセに基づいて、各プレイヤ毎の文字認識結果を修正し、文字認識の精度を高めるようにしてもよい。更に、当該クセに関するデータを、それぞれのDSで選択された上記Miiと関連づけ、上記セーブデータの一部としてWii本体内に保存するようにしても良い。
【0155】
また、上記ステップS69において、送信ボタン108が押されたとき、認識された文字コード(つまり、プレイヤの解答内容)がWiiに送信されていた。このとき、当該認識された文字についての上記筆跡との近似度を示す値を、併せてWiiに送信させるようにしてもよい。そして、成績表示が行われる際に、例えば同点のプレイヤがいるようなときは、当該近似度を示す値に基づいて、同点プレイヤ間で優劣をつけるようにしてもよい。また、上述のような、文字認識処理の際に正解情報1254に基づいた調整が行われた際は、調整前の上記近似度を示す値を用いるようにすればよい。
【0156】
また、本実施形態では、携帯型ゲーム装置の例として、2つの表示装置を備えた携帯型ゲーム装置を例に説明したが、単一の表示装置を備え当該表示装置の画面上にタッチパネルを備えた携帯端末であってもよい。また、本実施形態では、操作領域に対するプレイヤの指示位置を検出する装置としてタッチパネルを例に上げたが、プレイヤが所定領域内の位置を指示できるいわゆるポインティングデバイスであればよく、例えば、画面上の任意位置を指示可能なマウス、表示画面を持たない操作面上の任意位置を指示するタブレット、遠隔から表示画面や表示画面周囲に配置されたマーカ等を撮像するための撮像手段を備えたデバイスによって、表示画面方向を指し示すことにより得られる撮像画像における表示画面やマーカの位置から、表示画面上の指し示された位置に相当する表示画面上の座標を算出するポインティングデバイスなどでもよい。
【0157】
(変形例1)
上述の実施形態では、問題の出題形式として「みんなで問題」を例として説明した。ここで、その他の出題形式の一例である「早解き問題」の場合の処理の例についても説明する。図37は、テレビ2に表示される早解き問題の問題画面の一例である。この出題形式では、画面上に表示されている12個の漢字の「読み」を、各プレイヤが各自の所持するDS上に手書き入力して解答させる。そして、この「読み」は、平仮名あるいは片仮名で入力する必要がある。そして、正解の読みが入力された漢字については、図38に示すように、解答したプレイヤのMiiがその漢字に重ねて表示され、解答済みであることが示される。各プレイヤは、自分が読める漢字の「読み」を入力していき、正解した数を競う。また、早解き問題であるため、Wii側の正解判定処理において、同じ漢字に対して複数のプレイヤからの解答が送信された場合は、最も早く受信したプレイヤの解答を採用する処理が行われる。
【0158】
次に、早解き問題における処理について説明する。早解き問題の場合は、上記図34のステップS19で、「早解き」と設定された出題形式1252が、WiiからDSに送信される。また、上述のように、平仮名あるいは片仮名で解答する問題であるため、「YES」が設定された仮名優先フラグ1255が送信される。これを受信したDSでは、図34のステップS48で早解き問題用プログラム5412が実行される。その後、上記ステップS49の処理を経て、図36を用いて説明した上記解答処理が実行されることになる。この際、仮名優先フラグ1255がYESに設定されているため、当該解答処理の際の文字認識処理、具体的には上記ステップS66の処理において、平仮名あるいは片仮名とのパターンパッチングのみが行われる(つまり、一種のフィルタリングが行われている)。そのため、文字認識の認識精度を高めることができ、また、認識処理にかかる処理速度についても、漢字を含めて認識する際に比べて高めることも可能となる。そのため、早解き問題のような、他人より早く解答することが必要とされるゲームにおいて、プレイヤの入力にかかるレスポンスをより高めることができ、特に有効である。なお、ここでは、漢字を認識させないようなフィルタリングを行っているが、問題内容に応じて、漢字のみが認識されるようなフィルタリングを行ってもよいことは言うまでもない。
【0159】
このように、出題される問題の性質に応じて、仮名優先フラグのようなフラグを用いて、プレイヤの入力にかかる処理の調整(本実施形態では文字認識処理におけるフィルタリング)を行うことで、入力操作についてのストレスをプレイヤに感じさせないようにすることができる。
【0160】
(変形例2)
また、解答の入力に際して、上述したような文字認識処理の代わりに、音声認識処理を用いるようにしてもよい。例えば、プレイヤがマイクロフォン56に対して、解答内容を発声する。当該発声内容は、DSのRAM54に音声データとして記憶される。次に、当該音声データに対して、所定の音声認識アルゴリズムを用いて音声認識し、認識結果をテキストデータとしてRAM54に記憶する。そして、当該テキストデータに基づいて、発声内容を示す各文字の文字コードがWiiに送信されるようにしてもよい。これは、特に、通信速度(帯域幅)やWii側の処理負荷の観点から、円滑なゲーム進行の実現が困難であるときに有効である。例えば、DS側で入力された音声データをそのまま(つまり、DSで録音された生の音声のまま)Wiiに送信すると、その送受信に時間がかかる場合がある。また、Wii側で音声認識処理を実行させると、その処理負荷が高くなり、全体として処理速度が低下してレスポンスが悪くなる場合がある。このような場合に、DS側で音声認識処理を実行させ、その結果だけWii側に送信するようにすることで、全体としてのゲーム処理の高速化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0161】
本発明にかかるゲームシステムおよび情報処理システムは、携帯型の情報処理装置を据置型の情報処理装置と連携させて所定の処理を行う際に、より有用に携帯型の装置を活用することができ、据置型ゲーム装置と携帯型ゲーム装置とで構成されるゲームシステムや、PDAあるいは携帯電話とサーバとで構成される情報処理システム等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム全体を説明するための外観図
【図2】図1の据置型ゲーム装置3を含むゲームシステムを説明するための外観図
【図3】図1の据置型ゲーム装置3の機能ブロック図
【図4】図1のコントローラ7の上面後方から見た斜視図
【図5】図3のコントローラ7を下面前方から見た斜視図
【図6】図3のコントローラ7の上ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図7】図3のコントローラ7の下ハウジングを外した状態を示す斜視図
【図8】図3のコントローラ7の構成を示すブロック図
【図9】本発明の実施形態に係る携帯ゲーム装置40の外観図
【図10】本発明の実施形態に係る携帯ゲーム装置40のブロック図
【図11】本実施形態で想定するクイズゲームの処理の流れの概要を示す図
【図12】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図13】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図14】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図15】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図16】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図17】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図18】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図19】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図20】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図21】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図22】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図23】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図24】図3に示したフラッシュメモリ17のメモリマップを示す図
【図25】Miiデータ171構造の一例を示した図
【図26】セーブデータ172の構造の一例を示した図
【図27】図3に示した外部メインメモリ12のメモリマップを示す図
【図28】問題データ125のデータ構造の一例を示した図
【図29】携帯機対応テーブル126のデータ構造の一例を示した図
【図30】ストロークデータ128のデータ構造の一例を示した図
【図31】解答内容129のデータ構造の一例を示した図
【図32】図10に示したRAM54のメモリマップを示す図
【図33】ストロークデータ544のデータ構造の一例を示した図
【図34】本発明の実施形態に係るクイズゲーム処理の詳細を示すフローチャート
【図35】本発明の実施形態に係るクイズゲーム処理の詳細を示すフローチャート
【図36】図35のステップS50で示した解答処理の詳細を示したフローチャート
【図37】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【図38】本実施形態で想定するクイズゲームの画面の一例
【符号の説明】
【0163】
1…ゲームシステム
2…テレビ
2a…スピーカ
3…ゲーム装置本体
4…光ディスク
7…コントローラ
10…CPU
11…システムLSI
11a…入出力プロセッサ
11b…GPU
11c…DSP
11d…VRAM
11e…内部メインメモリ
12…外部メインメモリ
13…ROM/RTC
14…ディスクドライブ
15…AV−IC
16…AVコネクタ
17…フラッシュメモリ
18…無線通信モジュール
19…無線コントローラモジュール
20…拡張コネクタ
21…外部メモリカード用コネクタ
22…アンテナ
23…アンテナ
24…電源ボタン
25…リセットボタン
26…イジェクトボタン
71…ハウジング
72…操作部
73…コネクタ
74…撮像情報演算部
741…赤外線フィルタ
742…レンズ
743…撮像素子
744…画像処理回路
75…通信部
751…マイコン
752…メモリ
753…無線モジュール
754…アンテナ
700…基板
701…加速度センサ
702…LED
703…水晶振動子
704…バイブレータ
707…サウンドIC
708…アンプ
40…携帯型ゲーム装置
41…第1LCD
42…第2LCD
43…ハウジング
44…操作スイッチ部
45…タッチパネル
46…スタイラスペン
47…メモリカード
50…電子回路基板
51…CPUコア
52…バス
53…コネクタ
54…RAM
55…インターフェース回路
56…第1GPU
57…第2GPU
58…第1VRAM
59…第2VRAM
60…スピーカ
61…LCDコントローラ
62…レジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
据置型ゲーム装置と、複数の携帯型ゲーム装置との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムであって、
前記複数の携帯型ゲーム装置は、
携帯側表示装置と、
前記携帯側表示装置に画像を表示させる携帯側表示制御手段と、
前記携帯側表示装置の画面上の位置を指定するためのポインティングデバイスと、
前記据置型ゲーム装置との間でデータを送受信する携帯側通信手段と、
手書き入力による文字または図形の認識を行う認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する記憶手段と、
前記認識プログラムを実行することで、前記ポインティングデバイスを用いた手書き入力によって入力された文字または図形の認識処理を行う認識処理手段と、
前記認識された文字または図形のデータである認識結果データを前記携帯側通信手段に前記据置型ゲーム装置へと送信させる認識データ送信手段とを備え、
前記据置型ゲーム装置は、
それぞれの前記携帯型ゲーム装置との間でデータを送受信する据置側通信手段と、
前記認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された認識結果データに基づいてゲーム処理を実行するゲーム実行手段と、
前記ゲーム実行手段により実行されたゲーム結果を所定の表示装置に表示させる据置側表示制御手段とを備え、
前記ゲーム実行手段は、前記複数の携帯型ゲーム装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいて前記ゲーム処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項2】
前記据置型ゲーム装置は、前記据置側通信手段に前記複数の携帯型ゲーム装置それぞれへ前記携帯機用プログラムを送信させる携帯機用プログラム送信手段を更に備え、
前記複数の携帯型ゲーム装置は、前記据置型ゲーム装置から送信された前記携帯機用プログラムを前記携帯側通信手段に受信させ、前記記憶手段に記憶させる携帯機用プログラム受信手段を更に備え、
前記認識処理手段は、前記記憶手段に記憶された携帯機用プログラムに含まれる文字認識プログラムを読み出して実行することで前記認識処理を行う、請求項1に記載にゲームシステム。
【請求項3】
前記携帯機用プログラムは、前記携帯側通信手段に、前記ポインティングデバイスを用いた手書き入力にかかる一連の指定座標を示す筆跡データを前記据置型ゲーム装置へ送信させる筆跡データ送信プログラムを含み、
前記ゲーム実行手段は、前記送信された筆跡データに基づいて、前記手書き入力に係る筆跡を示す筆跡画像を生成し、
前記据置側表示制御手段は、前記筆跡画像を前記所定の表示装置に表示させる、請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記携帯機用プログラムは、
前記文字認識処理プログラムによって認識された文字または図形を認識結果文字として前記携帯側表示装置に表示させる認識文字表示プログラムと、
所定の入力操作に応じて、前記認識結果文字を示すデータを前記認識結果データとして前記認識データ送信手段に送信させる送信決定プログラムを含む、請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記据置型ゲーム装置は、
前記受信した認識結果データに基づくゲーム結果を当該認識結果データの送信元の携帯型ゲーム装置毎に集計する集計手段と、
前記集計された結果を前記送信元の携帯型ゲーム装置を示す所定の設定データに関連づけて記憶する履歴記憶手段とを更に備える、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記据置型ゲーム装置は、所定の認識結果データを示す優先結果データを前記携帯型ゲーム装置に送信する優先結果送信手段をさらに備え、
前記認識処理手段は、前記認識処理において前記優先結果データが示す認識処理結果データを優先的に認識結果として出力する、請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記据置側ゲーム装置は、前記認識処理における認識の対象となる文字または図形を制限するための認識範囲データを前記携帯型ゲーム装置に送信する認識範囲送信手段をさらに備え、
前記認識処理手段は、前記認識範囲データに基づいて設定された文字又は図形の中から、認識結果データの選択を行う、請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項8】
据置型ゲーム装置と、複数の携帯型ゲーム装置との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムであって、
前記複数の携帯型ゲーム装置は、
携帯側表示装置と、
前記携帯側表示装置に画像を表示させる携帯側表示制御手段と、
マイクロフォンと、
前記据置型ゲーム装置との間でデータを送受信する携帯側通信手段と、
前記マイクロフォンを用いて入力された音声の認識を行う音声認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する記憶手段と、
前記音声認識プログラムを実行することで、前記マイクロフォンを用いた音声入力によって入力された音声の認識処理を行う認識処理手段と、
前記認識された音声のデータである認識結果データを前記携帯側通信手段に前記据置型ゲーム装置へと送信させる認識データ送信手段とを備え、
前記据置型ゲーム装置は、
前記携帯型ゲーム装置との間でデータを送受信する据置側通信手段と、
前記認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された認識結果データに基づいてゲーム処理を実行するゲーム実行手段と、
前記ゲーム実行手段により実行されたゲーム結果を所定の表示装置に表示させる据置側表示制御手段とを備え、
前記ゲーム実行手段は、前記複数の携帯型ゲーム装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいて前記ゲーム処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項9】
据置型の情報処理装置と、複数の携帯型情報処理装置との間で通信を行うことで情報処理を行う情報処理システムであって、
前記複数の携帯型情報処理装置は、
携帯側表示装置と、
前記携帯側表示装置に画像を表示させる携帯側表示制御手段と、
前記携帯側表示装置の画面上の位置を指定するためのポインティングデバイスと、
前記据置型情報処理装置との間でデータを送受信する携帯側通信手段と、
手書き入力による文字の認識を行う文字認識プログラムを少なくとも含む携帯機用プログラムを記憶する記憶手段と、
前記文字認識プログラムを実行することで、前記ポインティングデバイスを用いた手書き入力によって入力された文字または図形の認識処理を行う認識処理手段と、
前記認識された文字または図形のデータである認識結果データを前記携帯側通信手段に前記据置型情報処理装置へと送信させる認識データ送信手段とを備え、
前記据置型情報処理装置は、
前記携帯型情報処理装置との間でデータを送受信する据置側通信手段と、
前記認識データ送信手段から送信された認識結果データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された認識結果データに基づいて所定の情報処理を実行する情報処理実行手段と、
前記情報処理実行手段により実行された情報処理結果を所定の表示装置に表示させる据置側表示制御手段とを備え、
前記情報処理実行手段は、前記複数の携帯型情報処理装置から送信されるそれぞれの認識結果データに基づいて前記所定の情報処理を実行する、情報処理システム。
【請求項10】
据置型ゲーム装置と、複数の携帯型ゲーム装置との間で通信を行うことでゲームを行うゲームシステムの据置型ゲーム装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、
前記携帯型ゲーム装置に入力された座標から手書き文字の認識を行い、当該認識によって特定された文字を示す文字データを据置型ゲーム装置に送信するための文字認識プログラムを少なくとも含むデータを、前記複数の携帯型ゲーム装置それぞれに送信するデータ送信ステップと、
前記文字データを前記携帯型ゲーム装置から受信する文字データ受信ステップと、
前記文字データに基づいてゲーム処理を行うゲーム処理ステップと、
前記ゲーム処理に基づいてゲーム画像を所定の表示装置に表示させる表示制御ステップとを前記コンピュータに実行させるゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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