説明

ゲームシステムのサーバ、ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びゲームシステムのサーバの制御プログラム

【課題】ネットサービスにおけるユーザの利便性を高めるゲームシステムのサーバを提供する。
【解決手段】ゲーム装置によるプレイ毎の課金情報を受信するゲーム装置用サーバ120を備えるゲームシステムXのサーバ10を提供する。サーバ10は、ユーザID毎のゲームに関するデータを記憶するユーザデータベース151をデータベースサーバ150内に備える。ここで、課金集計サーバ160は、ユーザIDに関連づけられた課金情報を集計して、ユーザデータベース151に記憶する。また、利用権情報更新部122は、集計された課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与し、ユーザデータベース151に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムのサーバ、ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びゲームシステムのサーバの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームセンターや娯楽施設等に備えられたゲーム装置にIDカードを挿入して、プレイとユーザIDとを結びつけるとともに、付加的なサービスを別途提供するゲームシステムが存在した。
たとえば、従来のゲームシステムとして、特許文献1を参照すると、複数の情報処理装置及び複数のゲーム装置と通信することが可能であり、前記ゲーム装置がゲームを実行するためのゲーム要素を指定した要素指定情報を個々のゲーム装置に送信することが可能なゲームサーバシステムであって、前記ゲーム装置を利用するゲームプレイヤーの各々に対応するプレイヤー対応識別子を格納する格納部と、前記情報処理装置のいずれかからこの情報処理装置に固有の情報処理装置識別子といずれかのプレイヤー対応識別子とを示す情報処理装置登録要求を受信すると、この情報処理装置識別子とこのプレイヤー対応識別子とを関連づけて前記格納部に格納させる情報処理装置登録部と、前記格納部に情報処理装置識別子が格納済みの情報処理装置を用いて編集された要素指定情報を当該情報処理装置から受信すると、この要素指定情報をこの情報処理識別子及び関連するプレイヤー対応識別子と関連づけて前記格納部に格納させる要素指定情報登録部と、前記ゲーム装置のいずれかからプレイヤー対応識別子を受信すると、このプレイヤー対応識別子に関連づけられた要素指定情報を前記格納部から読み出して、この要素指定情報をこのゲーム装置に送信して、この要素指定情報に指定されたゲーム要素を用いてこのゲーム装置がゲームを実行することを可能にする要素指定情報供給部とを備えたことを特徴とするゲームサーバシステムが記載されている(以下、従来技術1とする。)。
従来技術1では、ゲーム装置とは別個の情報処理装置を用いてゲームプレイヤーがゲーム要素を選択することが可能であるため、場所と時間に拘束されずにゲーム要素をゲームプレイヤーが自由に編集すなわちカスタマイズすることができる。ゲーム装置を実際に操作する前にゲーム要素を編集できるために、ゲーム装置を使ってゲームをするときには実質的なゲームをすぐに行うことができるために、ゲームプレイヤーにとってはゲーム自体をすぐに楽しむことができる。さらに、ゲーム要素の編集をゲーム装置を使わずにできることから、ゲーム装置の稼働率を向上させることができる。
【0003】
従来技術1のシステムでは、プレイ時にユーザIDを入力することで、ゲーム装置から別の場所に設置されたサーバに通信回線によりスコア等を送信する。
これにより、当該サーバにユーザがアクセスすることで、スコアを閲覧させるといった、付加的なウェブ上のサービス(ネットサービス)を提供できる。
このネットサービスを行うためには、サーバの維持費等が必要である。このため、ネットサービスの利用権を得るために、ユーザに金銭的に決済を求めることがよく行われている。
この決済としては、従来の銀行振り込みや現金書留でのサーバ提供者への直接の金銭送付の他に、ネットワークを介した決済も行われている。
たとえば、ユーザがネットワーク通貨やクレジットカード等による決済、携帯電話の月額サービスといった通常の決済手段により貨幣単位の決済を行うことができる。
ユーザがネットワークを介した決済を行うと、これをサーバが検知して利用権を与えるような構成が可能である。このようなゲームシステムでは、例えば、数百円で1月の利用権を与えるように構成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−253891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術1のように、通常の決済手段による貨幣単位の決済は、ユーザの利便性が低いという問題があった。
たとえば、ネットワーク通貨やクレジットカードの決済では、ユーザが所定のネットワーク通貨番号やクレジットカード番号等を、決済用のサーバに送信して決済するため、ユーザにとって煩わしいという問題があった。
また、携帯電話の月額サービスについても、携帯電話の所有者が未成年である場合、そもそも金銭負担を嫌う親が月額サービスに登録できないようにすることがあるという問題があった。
このため、ゲームをプレイするユーザに対して、ネットサービスを利用するユーザが少なくなり、サーバ提供者のサーバの維持費等の負担が大きいという問題があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲームシステムのサーバは、ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバにおいて、ユーザID毎のゲームに関するデータを記憶するユーザデータベースと、前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶する課金集計部と、集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備えることを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記利用権情報更新部は、集計された前記課金情報が、所定の取得期間内に所定の貨幣単位の値以上になった場合、前記ユーザIDに対する所定期間のネットサービスの利用権を付与することを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記利用権情報更新部は、前記所定の取得期間内にさらに前記課金情報を得ても、ネットサービスの利用権の期間を延長しないことを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記利用権情報更新部は、前記所定の取得期間内に所定の貨幣単位の値にならなかった場合、次の前記所定の取得期間でも集計された前記課金情報を使用することを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記利用権情報更新部は、集計された前記課金情報が所定の貨幣単位以上の値になるまでの残プレイ回数を算出することを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記利用権情報更新部は、前記ゲーム装置のゲームのプレイ時に取得した前記課金情報の値により、前記残プレイ回数を算出することを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、前記所定の貨幣単位の値は、所定のプレイ回数に係る値であることを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバは、ゲームのプレイ毎にユーザIDを送信するゲーム装置と、該ユーザIDを受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバにおいて、ユーザID毎のプレイ回数を記憶するユーザデータベースと、前記ユーザIDによりプレイ回数の増加分を、前記ユーザデータベースに記憶するプレイ回数集計部と、集計された前記プレイ回数が、所定の回数以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備えることを特徴とする。
本発明のゲームシステムは、ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムにおいて、前記ゲーム装置は、前記課金情報を取得する課金部と、課金の際に、ユーザIDを取得するID入力部と、前記ユーザIDと、前記課金情報とを送信するネットワーク入出力部と、前記ユーザIDに対するネットサービスの利用権が得られるまでの残プレイ回数を取得して表示するゲーム部とを備え、前記サーバは、前記ユーザID毎のゲームに関するデータを記憶するユーザデータベースと、前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶する課金集計部と、集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶し、集計された前記課金情報が所定の貨幣単位以上の値になるまでの前記残プレイ回数を算出する利用権情報更新部とを備えることを特徴とする。
本発明のゲームシステムは、ゲームのプレイ毎にユーザIDを送信するゲーム装置と、該ユーザIDを受信するサーバとを備えるゲームシステムにおいて、前記ゲーム装置は、ユーザIDを取得するID入力部と、前記ユーザIDを送信するネットワーク入出力部と、前記ユーザIDに対するネットサービスの利用権が得られるまでの残プレイ回数を取得して表示するゲーム部とを備え、前記サーバは、ユーザID毎のプレイ回数を記憶するユーザデータベースと、前記ユーザIDによりプレイ回数の増加分を、前記ユーザデータベースに記憶するプレイ回数集計部と、集計された前記プレイ回数が、所定の回数以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備えることを特徴とする。
本発明のゲームシステムは、前記ゲーム部は、前記ネットサービスのパスワードを設定することを特徴とする。
本発明のゲームシステムの制御方法は、ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバの制御方法において、ユーザID毎のゲームに関するデータをユーザデータベースに記憶し、前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶し、集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶することを特徴とする。
本発明のゲームシステムのサーバの制御プログラムは、ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバの制御プログラムにおいて、ユーザID毎のゲームに関するデータをユーザデータベースに記憶し、前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶し、集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶し、ネットサービスの利用権を付与するゲームシステムのサーバとして機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザのゲーム装置でのプレイに応じてネットサービスの利用権を付加することで、ユーザの利便性を向上させ、ネットサービスの利用を促進することでサーバ提供者の負担を軽減するネットサービスのサーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXのシステム構成を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るサーバ10の制御構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るゲーム装置20−1の制御構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るユーザ端末30−1の制御構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るサーバ10のデータベースサーバ150のユーザデータベース151のデータ構造を示す概念図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るゲーム装置20−1とサーバ10とのプレイ処理を示すフローチャートである。
【図7A】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ処理におけるモード選択の概念を示す画面例である。
【図7B】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ処理における利用権を得るまでの残プレイ回数表示の概念を示す画面例である。
【図7C】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ画面の概念を示す画面例である。
【図8A】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ回数と利用権の付与との関係を示す概念図である。
【図8B】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ回数と利用権の付与との関係を示す概念図である。
【図8C】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ回数と利用権の付与との関係を示す概念図である。
【図8D】本発明の第1の実施の形態に係るプレイ回数と利用権の付与との関係を示す概念図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るユーザ端末30−1とサーバ10とのネットサービス処理を示すフローチャートである。
【図10A】本発明の第1の実施の形態に係るネットサービス処理におけるログインの概念を示す画面例である。
【図10B】本発明の第1の実施の形態に係るネットサービス処理における利用権を得るまでの残プレイ回数表示の概念を示す画面例である。
【図10C】本発明の第1の実施の形態に係るネットサービス処理におけるタイトルページの概念を示す画面例である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステムYのシステム構成を示す概念図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るゲーム/ユーザサーバ11の制御構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る課金用サーバ15の制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施の形態>
〔ゲームシステムXの制御構成〕
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXの制御構成について説明する。
ゲームシステムXは、サーバ10(サーバ手段)と、ゲーム装置20−1〜20−n(ゲーム装置手段)と、ユーザ端末30−1〜30−n(端末手段)と、管理者端末35(管理手段)とを含み、それぞれの機器がネットワーク5に接続され、構成されている。
【0011】
具体的には、ネットワーク5は、携帯電話網、PHS網、固定電話回線、WiMAX、無線LAN、有線LAN、電灯線LAN、cLink、光ファイバー網、専用の回線等の無線通信回線である。また、ネットワーク5の形態としては、IPネットワークやその他のスター状やリング状のネットワーク等を用いることができる。
【0012】
サーバ10は、ゲームシステムXの各ゲーム装置20−1〜20−nからの課金情報を管理し、ユーザ情報を記憶し、ユーザ端末30−1〜30−nからのウェブアクセスに対応してウェブサービスを提供するサーバである。
また、サーバ10は、ゲーム装置20−1〜20−nの得点(スコア)、売り上げ等を集計する。また、いわゆる「ロビー」サーバとして、他の遊戯施設に備えられている他のゲーム装置20−1〜20−nとの間でのプレイ(対戦プレイ)をするための処理を行うこともできる。
【0013】
ゲーム装置20−1〜20−nは、ゲームセンターやショッピング店舗やスポーツ施設等の遊戯施設に備えられている業務用のビデオゲーム機である。
ゲーム装置20−1〜20−nは、サーバ10にアクセスして、課金情報を送信する。
この際、ユーザの持つユーザID(Identification)が記憶されたIDカード225(図3)の情報を読み取り、課金情報とユーザの情報とを結びつけて送信することができる。
また、ゲーム装置20−1〜20−nは、ユーザの各種情報を設定したり、ゲームの進行に従って、ゲーム内の仮想通貨単位であるゲーム内マネー、アイテム等の情報を変化させ、この情報もサーバ10に送信する。
【0014】
ユーザ端末30−1〜30−nは、ゲーム装置20−1〜20−nのユーザが追加的なウェブサービス(以下、ネットサービスという。)のためにサーバ10にアクセスするための端末である。
【0015】
管理者端末35は、ゲームシステムXの提供者であるサーバ10の管理者が用いる端末である。管理者端末35としては、PC、スマートフォン、携帯電話、PDA、モバイル端末等を用いることができる。
管理者端末35は、ユーザのアカウントの作成、停止、ユーザIDや公開鍵や秘密鍵等の作成を行うプログラム等を備えている。
また、管理者端末35は、管理者が用いるためのプログラム等も備えている。管理者は、トラブルがあった場合、各種データ等にアクセスすることができる。これにより、ゲームシステムXが犯罪者等に悪用されることを防ぐことが可能になる。
【0016】
〔サーバ10の制御構成〕
次に、図2を参照して、サーバ10の制御構成の詳細について説明する。
サーバ10は、PC/AT互換機やMAC規格機等のPC(Personal Computer)、専用機、汎用機、ブレードサーバ等を用いた、いわゆる「クラウドコンピューティング」用のサーバを用いることができる。
サーバ10は、DNS/メールサーバ110(送信サーバ部)と、ゲーム装置用サーバ120(ゲーム装置用サーバ部、課金集計部、プレイ回数集計部)と、ユーザ端末用サーバ130(ユーザ端末用サーバ部)と、ネットワーク入出力部140と、データベースサーバ150と、課金集計サーバ160とを主に備えている。これらの各部位は、CPU(Central Processing Unit)等の制御部が、HDD(Hard disk drive)やフラッシュメモリ等の補助記憶部に記憶されたプログラムやデータを、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶部に読み出す等して、ハードウェア資源を用いて実行される。なお、各部位について、所定のハードウェア回路等で構成することもできる。
【0017】
DNS/メールサーバ110は、一般的なDNS(ドメイン・ネームサーバ)や、ユーザに電子メール(以下、メールという。)を配信するためのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバである。DNSとしては、Windows(登録商標)DNSを使用し、SMTP用のサービス(デーモン、プログラム)としては、公知のSMTPプログラム、例えば、ArGoSoft社製のMail Server等を用いることができる。
このDNS/メールサーバ110は、DNSとして用いる他に、ユーザにアカウントのユーザIDとパスワード等を送信することもできる。
また、DNS/メールサーバ110は、各種更新情報等についても、ユーザに電子メール等にて送信することができる。
【0018】
ゲーム装置用サーバ120は、ゲーム装置20−1〜20−nとの間でプレイ時の各種情報のやり取りと、プレイに係るユーザのデータ記憶、変更とを行うためのサーバである。
ゲーム装置用サーバ120は、データベースサーバ150に記憶された主にユーザID毎のプレイ回数を基にネットサービスの利用権を付与し、このネットサービスの利用権の期限等を管理する。また、ゲーム装置用サーバ120は、プレイ時の情報を基に、ゲーム内マネー、装備、アイテム等の情報を更新する。このユーザID毎のプレイ回数は、プレイ毎の課金情報を基に算出できる。
ゲーム装置用サーバ120は、CPU等の制御部が、各部のプログラムやクラス等をハードウェア資源を用いて実行する。これらの各種プログラムやクラス等は、サービス(デーモン)やCGI(Common Gateway Interface)、サーブレット、ASP(Active Server Pages)、PHP、各種スクリプト、その他のウェブアプリケーションと、具体的な演算を行うプログラム群として提供することができる。
【0019】
ユーザ端末用サーバ130は、ユーザにネットサービスを提供するサーバである。
ユーザ端末用サーバ130は、ユーザ端末30−1〜30−nがウェブブラウザ部310(図4)にてサーバ10に固有のユーザIDを用いてアクセスする。これにより、当該ユーザに利用権があれば、ネットサービスを提供する。
このネットサービスとしては、ゲーム装置20−1〜20−nによるゲームのプレイ時に適用したり、プレイの内容により得られる各種サービスを提供する。すなわち、キャラクタオブジェクトの装備の変更や、アイテムの売買、スコアの閲覧のようなサービスを提供できる。
【0020】
ネットワーク入出力部140は、ルータ、ロードバランサ(負荷分散装置)、ネットワークカード等である。
ネットワーク入出力部140は、ネットワーク5からIPパケットを受信して各部に送信し、各部からのIPパケットをまとめてネットワーク5へと送信する。
また、ネットワーク入出力部140は、パケットフィルタ、ファイアウォール、syslog等にも対応する。
【0021】
データベースサーバ150は、CPU等の制御部とSQLサーバと各種ストレージとプログラム等のハードウェア資源を用いて構成されている部位であり、ユーザデータベース151と、課金データベース152のようなデータベース部位を備えている。
ユーザデータベース151は、ユーザIDを基に作成されたアカウント毎に、各種データを記憶する。このアカウント毎の各種データは、ゲーム装置20−1〜20−nによるゲームのプレイ時に閲覧、更新される。また、ユーザデータベース151は、ユーザ端末30−1〜30−nがサーバ10のネットサービスを使用した際、ユーザの指示により閲覧、更新される。
なお、ユーザデータベース151には、この他にも、パスワード、決済用のクレジットカード情報、プレイ履歴、住所や電話番号、利用権の決済に用いる残高等のデータも記憶することができる。また、ユーザデータベース151の各ユーザのアカウントには、ユーザのアカウントに対応するユーザID、公開鍵、秘密鍵等を記憶することもできる。さらに、プレイ閲覧のための動画データ等も記憶できる。
【0022】
課金データベース152は、ゲーム装置20−1〜20−nのプレイ時の貨幣単位のデータと取得した時間等を記憶する部位である。
この貨幣単位のデータと取得した時間等を集計することで、例えば、ゲーム装置20−1〜20−nの稼働率等を把握することができる。
【0023】
課金集計サーバ160は、ゲーム装置20−1〜20−nにてゲームのプレイが行われた際に、課金情報である貨幣単位のデータを取得し、集計する部位である。具体的には、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、ゲーム装置20−1〜20−nでプレイが行われた際に、ゲーム装置20−1〜20−nの課金部230で検知した投入された貨幣単位の、例えば数十%程度の所定割合の貨幣単位のデータを課金情報として取得し、データベースサーバ150の課金データベース152に記憶し、集計を行う。
なお、課金集計サーバ160は、ユーザがユーザIDを用いたIDモードでプレイした場合、貨幣単位のデータをユーザIDに結びつけ、ユーザID毎の課金情報として管理することもできる。
また、課金集計サーバ160は、取得した貨幣単位のデータを、データベースサーバ150のユーザデータベース151の当該ユーザIDのアカウントの当月プレイ回数D103(図5)内の課金情報に記憶することもできる。
【0024】
なお、課金集計サーバ160は、ゲーム装置20−1〜20−nでのゲームのプレイ開始時に、所定割合の貨幣単位のデータを取得しても、ゲームをプレイし終わった後に取得してもよい。ゲームのプレイ後に所定割合の貨幣単位のデータを取得することで、停電等でゲームのプレイが途中で中断した際には、課金しないように構成できる。これにより、ユーザやゲーム装置20−1〜20−nの提供者に、課金への安心感を与えることができる。
また、課金集計サーバ160による課金情報の取得には、決算を行うプロバイダーや通信会社等の別サーバ(図示せず)を介して行ってもよい。さらに、課金集計サーバ160は、貨幣単位のデータを直接取得するのではなく、決算結果のみを課金情報として取得してもよい。
【0025】
より詳しく説明すると、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122、ゲーム内マネー更新部123、装備等情報更新部124、アイテム情報更新部125、スコア等情報更新部126、プレイ履歴情報取得部127等を含んで構成される。
【0026】
利用権情報更新部122は、ユーザID毎の主にプレイ回数を基に、ネットサービスの利用権を計算し記憶する部位である。
具体的には、利用権情報更新部122は、ユーザがIDモードでプレイした場合、所定期間内に取得したプレイ回数より算出できる貨幣単位データの合算値等が、所定の取得期間内に所定の貨幣単位の値(以下、この所定の貨幣単位の値を、利用権付与閾値という。)以上等になった場合、当該ユーザに所定期間のネットサービスの利用権を付与する(以下、この利用権を付与する所定期間を、利用権付与所定期間という。)。
この利用権の付与は、ユーザデータベース151のユーザIDのアカウント内の利用権D102に利用権のフラグ等を書き込むことにより行う。また、利用権情報更新部122は、集計した貨幣単位のデータから、あと何回プレイすると、利用権付与所定期間の利用権を得られるのかについての残プレイ回数を算出することもできる。
この貨幣単位データを得るための所定の取得期間としては、例えば、1ヶ月や1年といった区切りの良い期間を設定可能である。
また、利用権付与閾値となる所定の貨幣単位の値としては、国別、金額別、ゲーム別等の各パラメータから最適な回数を設定できる。すなわち、利用権付与閾値について、ネットサービスを行うサーバ10の維持費や利潤や宣伝広告費等の金額を基に、何回のプレイでネットサービスを提供するのかが最適であるか計算して求めることができる。
また、利用権付与所定期間としては、例えば、1ヶ月や2〜3月といった、所定の取得期間と同じか短い期間を設定することが好適である。
この際、利用権情報更新部122は、同一ユーザは、利用権付与所定期間を1度付与した後は、所定の取得期間内にさらにプレイしても、その分、得られる利用権の期間を延長しないように設定することができる。このように構成することで、ユーザに、定期的にプレイする意欲を与えることができる。さらに、所定の取得期間内に、利用権を得られるだけのプレイをしなかったユーザに対しては、回数の「繰り越し」を行うような構成にすることもできる。
なお、利用権を得るための、所定の取得期間、利用権付与閾値、利用権付与所定期間の値は可変であり、キャンペーン等により変動させてもよい。また、最初にIDカードを取得した際に、利用権付与所定期間分の利用権を付与することも可能である。
また、後述する第2の実施の形態のように、所定の取得期間内に、所定回数以上プレイした場合に、貨幣単位データに関係なく利用権を与えるといった構成も可能である。この所定回数についても、例えば、ユーザの国別やゲーム装置20−1〜20−nのクレジット別等により、可変に設定してもよい。
【0027】
ゲーム内マネー更新部123は、ゲーム内マネーの変更や計算を行い記憶する部位である。ゲーム内マネーは、ゲーム内で用いられる仮想通貨単位である。
ゲーム内マネーは、ゲームのプレイの内容、例えばプレイ時間や、ゲーム内スコア(ゲームのプレイに係る点数、得点等、以下スコアという。)や、取得した特別なアイテム等に対応して変化する。
ゲーム内マネーにより、後述する「装備」、「アイテム」、ゲーム内で再生する映像、楽曲、効果音等を取得可能である。
【0028】
装備等情報更新部124は、ゲームのキャラクタオブジェクトの外観、動き、台詞等を変化させる「装備」の変更を記憶する部位である。
アイテム情報更新部125は、ゲームのプレイ時に特別な効果を持つオブジェクトである「アイテム」の取得、使用、変更に関する計算を行い記憶する部位である。
スコア等情報更新部126は、スコア等の情報を集計して、ユーザの情報として更新して記憶する部位である。
プレイ履歴情報取得部127は、ユーザのプレイ時の各種情報である「履歴」を取得して記憶する部位である。
また、プレイ履歴情報取得部127は、プレイの画像・音声データのキャプチャと映像・音声データへのエンコード等も行うことができる。
これらの履歴の情報は、ユーザ端末30−1〜30−nにて、プレイ画面を再生する等の際に用いることができる。
【0029】
また、より詳しく説明すると、ユーザ端末用サーバ130は、ウェブサーバ部131、ログイン部132、決済部133、装備等変更部134、アイテム変更部135、スコア等表示部136、プレイ閲覧部137等を含んで構成される。
【0030】
ウェブサーバ部131は、ネットサービスを提供するためのWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)サーバのサービス(デーモン)である。また、ウェブサーバ部131は、一般向けの通常のWWWのウェブサイトも提供することができる。
【0031】
ウェブサーバ部131としては、ApacheやIIS(インターネット・インフォメーション・サーバ)等のウェブサーバと、このウェブサーバ用の各種モジュールを用いることができる。また、ウェブサーバ部131は、CGI(コモン・ゲートウェイ・インターフェイス)、サーブレット、PHP等のインターフェイスを用いて、アカウントによるアクセス制御により、各プログラムの実行出力を各ユーザ端末30−1〜30−n及び管理者端末35から、WWWブラウザや専用のブラウザとなるプログラム等にてアクセス可能にする。
また、ウェブサーバ部131は、HTMLやCHTML(コンパクト・HTML)のデータ等と、JPGやGIFやFLASHやAVI等の画像データと、音声データやその他のデータとを備えたWWWのウェブサイト構築用のデータについても、各データベースや記憶媒体から読み出して送信することができる。
さらに、ウェブサーバ部131は、ユーザ同士のコミュニケーションを促進するSNS(Social Network Service)、ブログ、BBS(Bulletin Board System)、他の動画投稿サイトとの連携のためのインターフェイス等を提供することもできる。
【0032】
ログイン部132は、ユーザ端末30−1〜30−nからネットサービスにログインするためのログイン処理を行うための部位である。
ログイン部132は、SSL(Secure Socket Layer)等を用いて、ユーザIDとパスワードとを取得する。この上で、そのユーザに利用権があれば、ネットサービスの各種の処理を実行可能なように設定するログインを行う。
また、ログイン部132は、当該ユーザに利用権がない場合、あと何回プレイすることで貨幣単位の値が利用権付与閾値になるかを計算して表示することもできる。
【0033】
決済部133は、SSLを用いて、クレジット決済、インターネット銀行での決済、インターネット通貨等の貨幣単位での決済等を行う部位である。
決済部133は、主に追加の装備やアイテム等を貨幣単位により取得したり、プレイ回数によらず貨幣単位の支払いにてネットサービスの利用権を手に入れたりするために用いる。
具体的には、決済部133は、ユーザがアカウント作成時に、ゲームシステムXのネットサービスにアクセスするための「入会金」を決済することができる。また、所定の期日毎に、各ユーザから、ゲームシステムXの「会費」を徴収することもできる。さらに、決済部133は、アイテムのユーザ間の売買等についての費用を徴収することもできる。
さらに、決済部133は、決済の際に、ユーザが設定した期限等の条件により、メール送信やウェブぺージ作成、領収書の作成、タイムスタンプの作成等の処理を行うこともできる。
【0034】
装備等変更部134は、ユーザのキャラクタオブジェクトの装備を変更するための部位である。
装備等変更部134は、ユーザの装備の選択指示を取得して、静止画像データ、動画像データ(映像データ)、音声データ等を作成して、ユーザ端末30−1〜30−nに送信する。
これらのデータは、ユーザ端末30−1〜30−nのウェブブラウザ上にて、変更された場合の装備の画像、キャラクタオブジェクトの動き、サンプル音声等として再生される。
【0035】
アイテム変更部135は、ユーザの持つアイテムを変更するための部位である
アイテム変更部135は、ユーザのアイテムの選択指示を取得して、1回のゲームのプレイで使用するデフォルト(標準)のアイテムを選択する。
また、アイテム変更部135は、ネットサービスにおいて、アイテムの使用をすることもできる。この使用により、例えば、ライフの上限値を増やしたり、レベルを上げたり、プレイ時に選択できる楽曲を増やしたり、他のサイトから映像データをインポートしたりといった処理を行うことができる。
また、ゲーム内マネーによるアイテムの売買、他ユーザへのオークション等についても対応できる。この売買の際には、決済部133も用いることができる。
【0036】
スコア等表示部136は、ユーザのスコアに関するデータを表示するための部位である。
スコア等表示部136は、プレイ時の最大スコア、平均スコア等を、楽曲やステージといった区分毎に表示する。また、他のユーザのスコアと比較したランキング等を表示することもできる。
【0037】
プレイ閲覧部137は、ユーザのプレイ時の履歴から、動画像のデータ等を作成してダウンロードさせることができる。
また、ユーザ端末30−1〜30−nのウェブブラウザ上の3D表示機能を利用して、アングル等を変更できる3D画像としてリアルタイム(実時間)で閲覧させることもできる。
さらに、当該動画を、ユーザ端末30−1〜30−nから、別の携帯ゲーム装置等にダウンロードさせるように構成することもできる。
【0038】
〔ゲーム装置20−1の制御構成〕
次に、図3を参照して、ゲーム装置20−1〜20−nの制御構成の詳細について説明する。以下では、このゲーム装置20−1を代表例として説明する。
ゲーム装置20−1は、主にPC/AT互換機やMAC規格機等のPC(Personal Computer)、専用機等と、ディスプレイ、スイッチ等の入力部を備えた専用の店舗に設置される業務用ビデオゲーム装置等である。
また、ゲーム装置20−1は、本実施形態に係るゲームを実行するためのハードウェア資源である。このため、ゲーム装置20−1は、CPU(制御部、ゲーム実行部)と、DRAM等の主記憶部と、HDDやフラッシュメモリ等の補助記憶部と、BIOSと、ペリフェラルI/F(周辺機器接続インターフェイス手段)と、バスアービタと、グラフィックプロセッサ(描画手段)と、グラフィックメモリと、ビデオBIOSと、オーディオプロセッサと、オーディオメモリと、通信I/F等とを備えている。また、ゲーム装置20−1は、ボタン、トラックボール、ジョイスティック、タッチパネル等の入力部が通信I/Fに接続されている。さらに、グラフィックプロセッサの出力は、LED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(PPlasma Display Panel)、プロジェクタ等の表示部に表示される。オーディオプロセッサの出力は、アンプを介してスピーカ等で音声再生される。
これらのハードウェア資源を、より機能構成的に説明すると、ゲーム装置20−1は、ゲーム部210、ID入力部220、課金部230、ネットワーク入出力部240を含んで構成される。
【0039】
ゲーム部210は、ユーザがプレイするゲーム本体のプログラムとデータ等を、CPUが実行、記憶、演算等する部位である。本実施形態では、ゲーム部210は、ユーザが選択された楽曲に従って、タイミングを合わせてボタン等を押下する音感ゲームについて記載する。しかしながら、これに限られず、どのような種類のゲームも適用できる。
また、ゲーム部210のプログラムやデータは、ユーザ毎、プレイ毎にサーバ10からダウンロードして変更することができる。
加えて、ゲーム部210にて、標準で実行されるプログラムやBIOS等の基本プログラムやデータについても、サーバ10からダウンロードして更新することも可能である。
【0040】
ID入力部220は、ユーザに発行されたIDカード225に記憶されたユーザIDや貨幣単位の情報等を入力するための、例えば、非接触ICカードを用いたRFID(Radio Frequency IDentification)スキャナや携帯電話等のリーダーや光学スキャナ等である。また、ユーザがタッチパネルやボタン等でユーザ認証するための入力にも対応する。
ID入力部220がIDカード225を読み取って、ユーザIDが設定された場合、サーバ10からユーザIDに係る各種データをダウンロードして、ユーザIDに従った各種処理を実行できる。
【0041】
ID入力部220に読み込ませるIDカード225は、ユーザに発行されるFeliCa(登録商標)規格の非接触ICカード、ユーザIDとなる「アクセスコード」の文字が印刷された紙媒体、バーコード等が印刷された紙媒体、複数回消去して光学的に書き込み/読み出しが可能な相変化素材を使った光学カード、磁気カード、パンチカード等の各種IDカード用の媒体を用いることができる。また、FeliCa機能を備えた携帯電話、PDA、モバイル端末、携帯ゲーム装置、PC等についても用いることができる。
IDカード225には、ユーザIDがコンピュータ読み出し可能に記憶されており、さらにユーザが視認可能なアクセスコードが記載されていることが好ましい。また、PCや携帯電話のカメラ手段等により画像認識できる二次元バーコード等が印刷されていて、ネットサービスにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)が記載されていてもい。これに加えて、IDカード225は、貨幣単位のデータを記憶する「チャージ」にも対応させることができる。
なお、IDカード225は、暗号鍵やパスワードのデータを内蔵していてもよい。また、IDカード225は、ゲームのプレイの内容に従って、ユーザのキャラクタオブジェクトのレベルやゲーム内マネーや装備やアイテムといったデータについて記憶しておくこともできる。さらに、IDカード225は、携帯ゲーム機等にダウンロードさせるプログラムやデータ等を記憶させることもできる。
【0042】
課金部230は、コインの投入、クレジットカード決済、貨幣単位がチャージされている汎用電子マネーによる決済、プリペイドカードによる決済等に対応するプログラムとデータ等を、CPUが実行、記憶、演算等する部位である。IDカード225に貨幣単位の情報が記憶されている、すなわち「チャージ」されている場合には、このIDカード225からの貨幣単位の情報を入力することもできる。
また、課金部230は、1プレイに必要な貨幣単位の値(クレジット)を記憶しており、たとえば、この貨幣単位の値以上の決済があった際に、ゲーム部210に伝えて、ゲームを開始させることができる。この1プレイに必要な貨幣単位の値は、ゲーム装置20−1の管理者やサーバ10の提供者等が、国別、地域別、ゲーム別、筐体別といった各種の基準により設定することができる。
さらに、課金部230は、決済された貨幣単位から所定割合の貨幣単位について、セキュア(安全)な通信方法を用いて、サーバ10に送信する。
【0043】
ネットワーク入出力部240は、ネットワーク5に接続するための有線/無線LAN、電話線、携帯電話網、PHS網、電灯線ネットワーク、IEEE1394等のインターフェイスである。
ネットワーク入出力部240からネットワークを介して、ゲーム装置20−1は、ゲームの基本プログラムやOSやパッチ等をサーバ10からダウンロードすることができる。
また、逆に、ネットワーク入出力部240を用いて、ゲーム装置20−1〜20−n同士、又は他のゲーム装置20−1〜20−nで、複数のプレイヤーによる対戦ゲーム(対戦などの競争を行うゲーム。以下、同じ。)又は共同ゲーム(協力して課題を解決するゲーム。以下、同じ。)をすることができる。
また、複数のゲーム装置20−1〜20−nが通信可能に接続されることで、サーバ等を介して、スコアの集計や、他の遊戯施設に配置されたゲーム装置との間で対戦ゲームを行ったり、ランキングを集計したりすることが可能である。
【0044】
より詳しく説明すると、ゲーム部210は、ゲームのプレイとネットサービスに関係するデータとして、利用権情報212、ゲーム内マネー情報213、装備等情報214、アイテム情報215、スコア等情報216、プレイ履歴情報217等を含んでいる。
以下、サーバ10とゲーム装置20−1〜20−nとの間で送受信される、これらのデータを、ゲーム情報211という。
【0045】
利用権情報212は、サーバ10から取得したユーザIDに対応したネットサービスの利用権の情報である。利用権情報212は、ゲームのプレイ開始時にネットサービスが利用可能であるか否かを表示するために用いる。
ゲーム内マネー情報213は、ゲームのプレイにより変化するゲーム内マネーの情報を記憶する部位である。
装備等情報214は、ユーザにより動作等の指示を行うキャラクタオブジェクトの装備について記憶する部位である。装備等情報214は、サーバ10からダウンロードする他に、プレイ中に変更することもできる。
アイテム情報215は、ユーザの持つアイテムの情報を記憶する部位である。このアイテムは、プレイ時に得たり、ネットサービスにて取得したものを用いたりすることができる。
スコア等情報216は、ゲームのプレイに係る楽曲毎のスコアやユーザの取得した称号等を記憶する部位である。このスコア等情報216により、キャラクタオブジェクトのレベルが上がり、ゲーム内マネーも増減する。
プレイ履歴情報217は、ゲームのプレイ履歴の情報を記憶する部位である。ゲーム装置20−1においては、プレイ履歴として、ボタンの押下やプレイ映像等を記憶する。
これらのゲーム情報211は、プレイ時にユーザIDが認証された後、サーバ10からダウンロードされ、プレイ後にまたアップロードされてサーバ10に記憶される。
【0046】
〔ユーザ端末30−1の制御構成〕
次に、図4を参照して、ユーザ端末30−1〜30−nの制御構成の詳細について説明する。以下、ユーザ端末30−1を代表例として説明する。
ユーザ端末30−1は、スマートフォン、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)、モバイル端末、携帯用ゲーム装置、据置型ゲーム装置、セットトップボックス、ネットワーク接続機能付きテレビジョン、デジタル画像・音声再生用のメディアプレーヤー、PC等であり、OS(Operating System)の機能を用いて各種プログラムを実行可能である。
ユーザ端末30−1は、CPU等の制御部、HDDやフラッシュメモリ等の補助記憶部、DRAM、SRAM(Static RAM)等の主記憶部のようなハードウェア資源を備えている。また、各部位について、所定のハードウェア回路等で構成することもできる。
これらのハードウェア資源を、より機能構成的に説明すると、ユーザ端末30−1は、ウェブブラウザ部310を主に備えている。この他に、ID入力部320、ゲーム内マネー記憶部330、利用権記憶部339、ネットワーク入出力部340を含んで構成することができる。
【0047】
ウェブブラウザ部310は、HTML(HyperText Markup Language)等を閲覧することができる、CPU等の制御部が実行するWWW(World Wide Web)ウェブブラウザである。なお、ウェブブラウザ部310として、専用のプログラムを用いたり、3D表示可能なプラグインを導入したり、ウェブ上で音声合成したり歌唱するプラグインを導入することも可能である。
ID入力部320は、Felica(登録商標)等の非接触ICカード用のチップ等を読み込むためのカードリーダ等である。また、CCDやCMOSイメージセンサを備えたウェブカメラや、バーコードリーダー、光学スキャナ、磁気スキャナ等であってもよい。ID入力部320により、IDカード225に記憶されたユーザIDと暗号鍵とを用いて、パスワードを用いることなくログインするように構成することができる。また、ID入力部320により、IDカード225の電子マネー機能等による貨幣単位の情報等を入力し、ネットサービスの利用のための決済を行うこともできる。
ゲーム内マネー記憶部330は、ゲーム内マネーの値を記憶する記憶部内のセキュアな記憶領域である。このゲーム内マネー記憶部330は、サーバ10に記憶されたゲーム内マネーをダウンロードして記憶する部位である。また、IDカード225内にゲーム内マネーが記憶されている場合、ゲーム内マネー記憶部330に読み出して記憶することもできる。
利用権記憶部339は、利用権を記憶する記憶部内のセキュアな記憶領域である。この利用権記憶部339は、サーバ10に記憶されたユーザIDに係る利用権をダウンロードして記憶することができる。これにより、サーバ10からダウンロード等した、ユーザ端末30−1のみで実行可能な追加コンテンツ等を、いちいちネットワーク5経由で認証せずに使用可能になる。
ネットワーク入出力部340は、ネットワーク入出力部240と同様に、ネットワーク5に接続するための有線LANネットワークカード、無線LANインターフェイス、携帯モデム等である。
この他に、ユーザ端末30−1は、GPS(Global Positioning System)端末の機能等を備え、端末の位置を報知可能である。
なお、ユーザ端末30−1がFelica機能を内蔵した携帯電話等である場合、IDカード225の機能を内蔵して、一体的に使用することもできる。
【0048】
〔ユーザデータベース151の属性〕
次に、図5を参照して、図2のサーバ10のデータベースサーバ150のユーザデータベース151の、各ユーザIDのアカウントのレコードとして記憶されるデータの属性例について説明する。
この属性としては、ユーザIDD101、利用権D102、当月プレイ回数D103、ゲーム内マネーD104、装備D105、レベルD106、スコアD107、アイテムD108、プレイ履歴D109、連携情報D110等を含ませることができる。
【0049】
ユーザIDD101は、ネットサービスにログインするためのユーザID、ユーザ名、パスワード等の認証情報、決済のためのクレジットカードの情報等を備えるユーザのアカウントの情報である。
このうち、ユーザIDとしては、例えば、ゲーム装置20−1〜20−nがゲームのプレイを記録するために用いるIDカード225(図3)に印刷された「アクセスコード」を用いることができる。また、IDカード225内の半導体の記憶媒体に記憶された固有IDを用いることもできる。
また、ユーザ名としては、ゲーム装置20−1〜20−nに表示したり、ネットサービスで用いるアカウント名やハンドル名等を記憶する。
【0050】
利用権D102は、ユーザIDに対応するネットサービスの利用権を記載する部位である。
この利用権としては、開始年、月、日、時間と、ネットサービスを利用可能な期間を記憶する。この利用可能な期間は、通常は利用権付与所定期間の単位で設定可能であるものの、それ以外の特別なキャンペーン期間を設定してもよい。たとえば、利用権付与所定期間が1ヶ月の場合でも、特定の日から1週間分の利用権を付与するといった構成が可能である。
また、ユーザがIDカード225を取得した日、取得したIDカード225を用いて初めてゲームをプレイした日、最初にネットサービスにアクセスした日等の日から、所定の初期期間について、利用権を付与しておくこともできる。
さらに、利用権D102としては、単純にネットサービスを利用できるか否かのフラグではなく、追加サービスの種類毎にアクセス可能な利用権の段階を設定してもよい。これにより、例えば、アイテム取得等は段階が低くてもアクセスできるものの、楽曲を他の連携するサーバからダウンロードする際には別途決済した上でアクセスするといった処理を行うこともできる。
【0051】
当月プレイ回数D103は、ユーザIDに対応した、サーバ10が取得したプレイ回数や、プレイ回数に係る貨幣単位データ等の合算値を課金情報として記憶する部位である。
後述するように、当月プレイ回数D103において、ユーザのプレイによって、取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値が利用権付与閾値を超えた場合、取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値をリセットすることができる。このように構成すると、たとえ所定の取得期間内に多数プレイしても、当該所定の取得期間のプレイで得られる利用権付与所定期間は一定となる。
なお、当月プレイ回数D103は、取得できる貨幣単位データに差がある場合、国別、ゲーム装置20−1〜20−nの筐体の種類別等に設定することもできる。
また、当月プレイ回数D103は、課金情報として貨幣単位データの合算値自体を記憶してもよい。この際に、貨幣単位データをプレイ回数に置き換え、プレイ回数単位で課金情報として記憶することもできる。また、後述する第2の実施の形態のように、当月プレイ回数D103に、プレイ回数自体を記憶することもできる。
【0052】
ゲーム内マネーD104は、ユーザIDに対応したゲーム内マネーを記憶する部位である。
ユーザは、このゲーム内マネーD104の値を基に、装備、アイテム等を購入する。また、ゲーム内マネーD104の値を基に、ユーザ端末用サーバ130(図2)を用いて、各種特典となる画像や音声データ等をユーザ端末30−1〜30−nにダウンロードすることもできる。
このゲーム内マネーは、プレイ時のプレイ時間、ステージのクリア時間、ステージの難易度、所定タイミングでのユーザの指示、スコア等の条件に従って取得可能である。
また、ゲーム内マネーは、他のユーザとの間でやり取りしたり、貨幣単位の決済により増やすことも可能である。
ゲーム内マネーとしては、所定の仮想貨幣単位の値の他に、サーバ10の提供者が用意する特別な仮想通貨単位の値を別に用意してもよい。つまり、追加サービスで使用できるゲーム内マネーと、通常のネットサービスで使用するゲーム内マネーとを別途設定できる。これにより、例えば、楽曲を他の連携するサーバからダウンロードする素材を提供した際に、アイテムのオークションで優遇される等の処理を行うこともできる。
【0053】
装備D105は、ユーザIDに対応した装備について記憶する部位である。
この装備としては、キャラクタオブジェクトの外観、服装やアクセサリー等の装着物、髪や目等の色、身体の比率や輪郭等を変更可能である。また、複数のキャラクタオブジェクト自体を切り換えることも可能である。これにより、例えば、年齢の違う女性、男性、少女、少年、アンドロイド、動物、宇宙人といったキャラクタオブジェクトを用いることができる。
また、装備においては、キャラクタオブジェクトの動き自体も変更可能である。この動きとしては、例えば、楽曲による踊りの変化、装着物の動きの変化、キャラクタオブジェクトの稼働部位の変更等を行える。この動きの変化は、キャラクタオブジェクトの種類毎に行うことも、装備に合わせて行うこともできる。たとえば、キャラクタオブジェクトの動きを変更した場合、踊りの振り付けがアイドルの振り付けから日本舞踊風の振り付けに変化するといった処理を行うことができる。
また、台詞の変化としては、キャラクタオブジェクト毎に、プレイに係る映像・音声の出力時の台詞を変化させられる。また音声合成の音程や歌い方を変化させたり、話し方を大人っぽい口調から子供風の口調に変化させる等の「装備」の変化も可能である。この際、キャラクタオブジェクトを「デフォルメ」状態に変更すると、楽曲を歌う音程をわざと外すといった処理を行うこともできる。
【0054】
レベルD106は、ユーザIDの各キャラクタオブジェクトに係る属性、例えばレベル等について記憶する部位である。
レベルD106には、プレイ時に用いたキャラクタオブジェクトの経験値と、これに係る属性をレベル等として記憶する。
たとえば、レベルD106として、各キャラクタオブジェクトを用いたプレイのスコアの合計等を「経験値」として、所定経験値毎にキャラクタオブジェクトの「レベル」が上昇したように表現することができる。このレベルにより、例えば、キャラクタオブジェクトの装備が増やせたり、選択できる楽曲が増えたりといった変化をさせられる。
また、ハイスコアを取得した場合等には、「称号」を付与して他のユーザと区別して表示したりすることができる。
【0055】
スコアD107は、ユーザIDの各キャラクタオブジェクトにおいて、例えば、楽曲毎のスコアを記憶する部位である。
このスコア等は、他のユーザとの間でランキング等で比較することができる。また、プレイ毎のスコア等の合計により、ユーザのキャラクタオブジェクトのレベルを上げたり、ゲーム内マネーを増やしたり、特別なアイテムを得たりといった処理を行うこともできる。
なお、スコア等により、ネットサービスの利用権を付与するような構成も可能である。
【0056】
アイテムD108は、ユーザIDに対応したアイテムを記憶する部位である。
このアイテムとしては、例えばプレイ時のユーザのミスによる「ライフ」を回復したり、画像効果を起こしたり、プレイに係るタイミングや楽曲のテンポを変更したり、スコアを増やしたりといった効果が得られるアイテムを用いることができる。
また、キャラクタオブジェクトの装備等を、プレイ時に一時的に変化させられるアイテムも用いることが可能である。
【0057】
プレイ履歴D109は、ユーザIDに対応したプレイの履歴を記憶する部位である。
このプ履歴としては、ユーザがゲームをプレイした時間、場所、投入し決済した貨幣単位の値、ゲーム装置20−1〜20−n自体のID等を記憶する。この他に、ユーザのプレイ中の操作等を検出して取得することもできる。
たとえば、ゲーム装置20−1〜20−nにてプレイ時にユーザが押下したボタンやパドル等の入力部の情報を取得して、履歴として記憶する。
また、ゲームのプレイ画面そのものをキャプチャした静止画像や動画像のデータを履歴として記憶することもできる。
【0058】
連携情報D110は、ユーザIDに対応した他サーバとの連係情報を記憶する部位である。
この連係情報としては、例えば、他のサーバのIDやパスワード等、他のサーバからダウンロードした楽曲のデータ等を用いることができる。
また、他のサーバにある楽曲のエディタや、キャラクタオブジェクトの装備のエディタ等と連携するための情報を記憶することもできる。
さらに、連係情報として、コンシューマ・ゲーム装置や携帯型のゲーム装置等にダウンロードする際の情報を記憶することもできる。
【0059】
〔ゲーム装置20−1とサーバ10のプレイ処理〕
ここで、図6〜図8Dを参照して、ゲーム装置20−1とサーバ10との間でプレイ時に行われる各種処理であるプレイ処理について説明する。
このプレイ処理においては、ユーザであるプレイヤーがゲーム装置20−1を用いてゲームをプレイする。そして、このプレイに従って、ゲーム装置20−1とサーバ10との間で各種情報が送受信される。この情報により、サーバ10は、ネットサービスの利用権に関する処理を行い、ゲーム装置20−1に通知する。
以下で、このプレイ処理の各ステップについて、図6のフローチャートと、ゲームのプレイの進行に係る各画面例である図7A〜図7Cとを参照して、詳細に説明する。
【0060】
(ステップS201)
まず、ゲーム装置20−1の課金部230は、課金処理を行う。
具体的には、課金部230は、ユーザによるコインの投入や電子マネーのカード等による決済を行う。
この決済としては、1プレイに必要な所定の貨幣単位の値(1クレジット)以上の決済が行われた場合、課金部230はゲームが開始可能である旨をゲーム部210に通知する。
この通知に従って、ゲーム部210は、表示部上にプレイボタンを押下するように通知する。
ユーザによるプレイボタンの押下を検知すると、課金部230は、処理をステップS202に進める。
【0061】
(ステップS202)
次に、ゲーム装置20−1のゲーム部210は、ID入力処理を行う。
図7Aの画面例1000を参照して説明すると、ゲーム部210は、まず、IDモードでプレイするのか、ゲストモードでプレイするのかをユーザに選択させる選択画面を表示する。
ここで、IDモードは、IDカード225にてユーザIDを入力するモードであり、ネットサービスを用いてユーザのプレイヤーキャラクタの装備やアイテム等の設定を行える。
また、ゲストモードは、IDカード225を用いないでプレイするモードであり、ユーザのプレイに係る情報は蓄積されない。
【0062】
ゲーム部210は、入力部のタッチパネルやボタン等にて、ユーザがIDモードやゲストモードを選択するのを検知する。
また、ユーザがIDモードを選択した場合、ゲーム部210は、「カードをタッチして下さい」等のメッセージを表示する。これにより、ゲーム部210は、所定時間以内に、IDカード225に記憶されたユーザIDをID入力部220から検知する。
ゲーム部210は、ユーザIDが検知された場合、このユーザIDの情報をサーバ10へ送信する。この際、ユーザIDの情報には、決済された貨幣単位データについても含めて送信する(タイミングT101)。
【0063】
なお、ゲストモードであっても、ゲーム部210は、決済された貨幣単位データをサーバ10に送信する。
サーバ10は、この貨幣単位の値を、ゲーム装置20−1からのプレイあたりの収入として集計する。
しかしながら、この場合は当然、ユーザIDと貨幣単位の値とは、結びつけられない。
また、ゲーム部210は、決済された貨幣単位データとユーザIDとを、別々にサーバ10に送信する構成とすることもできる。
【0064】
また、画面例1000においては、IDカード225とユーザアカウントに係る処理を呼び出すための「カード手続き」のボタン1005を用意することもできる。ゲーム部210は、このボタン1005の押下を検知して、IDカード225に係る各種手続き、例えば、「ユーザIDの確認」「ユーザ名変更」「パスワード設定」「パスワード初期化」「カード再発行」等の処理を行うことができる。
このうち、パスワードは、ネットサービスにログインするためのパスワードである。このパスワードは、ゲーム装置20−1〜20−nにおいてのみ設定するように構成することが可能である。この際、初期パスワードを提供しないことで、セキュリティを高めることができる。また、ネットサービスにアクセスするために、ゲーム装置20−1〜20−nでプレイしようというユーザの意欲を惹起することができる。
なお、ユーザーフレンドリーにするために、IDカード225の発行時に、初期パスワードをランダムな文字列にて印刷したり、印刷したシール等を貼り付けたりすることもできる。
【0065】
(ステップS100)
ここで、サーバ10においては、まず、課金集計サーバ160が、決済された貨幣単位データを取得して集計する貨幣単位データ取得処理を行う。
この処理において、まず、課金集計サーバ160は、決済された貨幣単位データをデータベースサーバ150の課金データベース152に記憶し、集計を行う。
【0066】
(ステップS101)
次に、サーバ10のゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、利用権情報取得処理を行う。
次に、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザIDのアカウントから利用権D102を読み出す。
その後、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS102に進める。
なお、ゲストモードの場合、ゲーム装置用サーバ120は、課金集計サーバ160による貨幣単位の値の集計のみ行う。
【0067】
(ステップS102)
次に、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、読み取った利用権D102から、当該ユーザが、次の利用権付与所定期間にネットサービスの利用権があるか否かについて判定する。すなわちユーザが、例えば次月に、ネットサービスを利用可能であるか判定する。
Yes、すなわち次の利用権付与所定期間にネットサービスの利用権がある場合、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS106に進める。
No、すなわち次の利用権付与所定期間にネットサービスの利用権がない場合、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS104に進める。
【0068】
(ステップS103)
次の利用権付与所定期間にネットサービスの利用権がない場合、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、利用権情報更新処理を行う。
この処理において、まず、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザがIDモードを選択している場合、取得した貨幣単位データ含まれるユーザIDを抽出する。
次に、ゲーム装置用サーバ120は、当月プレイ回数D103に対して、プレイ回数や、プレイ回数に係る貨幣単位等を加算する。
この場合、利用権情報更新部122は、ユーザデータベース151の当該ユーザIDのアカウントにアクセスし、例えば、当月プレイ回数D103のユーザIDに係る課金情報に、プレイ回数増加に係る課金情報を記憶する。この課金情報については、例えば、取得した貨幣単位データからプレイ回数の増加分を算出してこれを課金情報として記憶することができる。また、逆に、例えば、増加したプレイ回数に対する所定の貨幣単位の値を課金情報として記憶することもできる。さらに、プレイ回数と1プレイ辺りの課金額とからユーザ単位の貨幣単位の値を算出して課金情報として記憶することもできる。
つまり、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザのプレイに従って、プレイ回数や、プレイ回数に係る取得した貨幣単位等を増やす。
その後、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS104に進める。
なお、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザIDに係る当月プレイ回数D103の課金情報に、取得した貨幣単位データそのものをユーザID毎に記憶することもできる。また、後述する第2の実施の形態のように、貨幣単位データを取得せず、プレイ回数自体を記憶することもできる。
また、貨幣単位データからユーザIDを取得するのではなく、ゲーム装置20−1から直接、ユーザIDを取得することもできる。
【0069】
(ステップS104)
次に、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、当月プレイ回数D103の取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値である課金情報が利用権付与閾値を超えているか否かを判定する。
すなわち、当月プレイ回数D103に記憶されている課金情報が、利用権付与閾値であるところの、利用権を得るための貨幣単位やプレイ回数の所定値以上であるか否かを判定する。
Yes、すなわち利用権付与閾値以上である場合、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS105に進める。
No、すなわち利用権付与閾値に満たない場合、ゲーム装置用サーバ120は、処理をステップS106に進める。
【0070】
(ステップS105)
当月プレイ回数D103に記憶されている課金情報が、利用権付与閾値以上である場合、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、利用権付与処理を行う。
具体的には、ゲーム装置用サーバ120は、次の利用権付与所定期間について利用権を付与する。つまり、ゲーム装置用サーバ120が、利用権情報更新部122により、利用権付与所定期間後の、次の利用権付与所定期間分の開始年、月、日、時間、及び期間の間、利用権を許可するように利用権D102に書き込む。
この上で、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122により、当月プレイ回数D103に記憶されている貨幣単位の値を0にする等して、リセットする。
以下で、図8A〜8Dを参照して、利用権付与閾値が3回であり、所定の取得期間が1ヶ月、利用権付与所定期間が1ヶ月の場合の利用権付与の各場合の利用権付与の例について説明する。
【0071】
まず、図8Aのように、所定の取得期間の当月である1月中にユーザが3回プレイすると貨幣単位の値が利用権付与閾値以上となる。
このため、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、次の2月の利用権を付与する。
【0072】
ここで、図8Bのように、1月にユーザがさらに3回プレイして、合計6回になったとしても、次の月の利用権は得られないように構成できる。
すなわち、利用権付与閾値の倍のプレイをしても、さらに次の利用権付与所定期間について利用権を与えないようにすることができる。
【0073】
また、図8Cのように、1月にユーザがプレイを6回しても、2月にプレイを2回しかしていなければ、3月には利用権が得られない。すなわち、所定の取得期間内にプレイした際の貨幣単位の値のみにより、次の利用権付与所定期間の利用権を得るように設定できる。
これにより、ユーザに、あまり期間を空けないで定常的にゲームのプレイをしようという意欲を与え、ユーザが当該ゲームをプレイすることを忘れることを回避させられる。
また、ゲーム装置20−1やサーバ10の提供者が定期的に貨幣単位を取得する可能性が高まるという効果が得られる。
【0074】
また、図8Dのように、2月にユーザがプレイを2回しかしなかった場合には、3月にさらに1回以上プレイすることで、その時点から4月までの利用権を付与することができる。すなわち、利用権付与閾値未満の当月プレイ回数D103に記憶されている貨幣単位の値は、繰り越すように構成することができる。
これにより、少ないプレイ回数でもネットサービスの利用権が得られるため、ネットサービスにユーザがアクセスさせることでゲームへの関心を高められる。
よって、よりユーザがゲームをプレイさせるように仕向けることができるという効果が得られる。
【0075】
なお、当該ユーザに利用権がない場合、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、あと何回のプレイで、利用権が得られるのかの残プレイ回数を送信し、ゲーム装置値20−1に表示させることができる。この残プレイ回数は、利用権付与閾値と利用権情報212の取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値を基に算出する。
また、所定の取得期間内に利用権を得られなかった場合、当月プレイ回数D103に記憶されている取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値をリセットする構成も可能である。
また、所定の取得期間内に利用権を得られた場合、その時点から所定期間の利用権を得るような構成も可能である。たとえば、3/15に利用権付与閾値に達したら、4/1〜4/30までではなく、3/15〜4/14までの利用権を付与すると言った構成が可能である。
逆に、所定の取得期間内に利用権を得られた場合、次の利用権付与所定期間の利用権のみを得られるようにすることもできる。たとえば、たとえば、3/15に利用権付与閾値に達したら、4/1〜4/30までの利用権を得られるように構成することもできる。
【0076】
(ステップS106)
ここで、ゲーム装置用サーバ120は、利用権情報更新部122を用いて、ゲーム情報送信処理を行う。
具体的には、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザデータベース151のID入力したユーザIDに係るアカウントからゲームのプレイ進行に必要なデータと、利用権に係る情報とを読み出してゲーム情報211として、ゲーム装置20−1に送信する(タイミングT102)。
ここで、プレイ進行に必要なデータとしては、ゲーム内マネーD104、装備D105、レベルD106、スコアD107、アイテムD108等を用いる。
また、利用権に係る情報としては、利用権D102から、当月と次の利用権付与所定期間の利用権に利用権があるか否かの情報、利用権付与閾値、所定の取得期間内の貨幣単位の値といった情報を含めることができる。
ゲーム装置20−1のゲーム部210は、これらのゲーム情報211のうち、利用権に係る情報を利用権情報212として記憶する。また、ゲーム情報211のうち、プレイ進行に必要なデータの、ゲーム内マネーD104の情報をゲーム内マネー情報213として、装備D105、レベルD106、及びスコアD107の情報を、装備等情報214として、それぞれ記憶する。
【0077】
(ステップS203)
次に、ゲーム装置20−1のゲーム部210は、IDモードの場合、利用権情報表示処理を行う。
具体的には、ゲーム部210は、当月と次の利用権付与所定期間の利用権がある場合、その旨を表示する。この際、ゲーム部210は、「ネットサービスにアクセスしてね!」といったメッセージと、サーバ10のネットサービスにアクセスするためのURL等についても、表示部に表示する。さらに、URLとして、二次元バーコード等を表示することもできる。
【0078】
また、図7Bの画面例を参照すると、次の利用権付与所定期間の利用権がない場合、ゲーム部210は、あと何回プレイすると利用権が得られるかについての情報を算出して表示する。
すなわち、ゲーム部210は、所定の取得期間内に取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値と、ゲーム装置20−1の1クレジットの値とから、利用権付与閾値以上になるまでゲーム装置20−1にてあと何回プレイすれば良いかを算出する。
つまり、例えば、来月のネットサービスの利用権を得るまで3回以上のプレイが必要な場合、「あと3回プレイすると、来月のネット利用権獲得できます」といったメッセージを表示する。
これにより、ユーザにゲームをプレイする動機を与え、プレイ回数を増やすように誘導することができる。また、上述したように、本実施形態のゲームシステムXは、プレイするゲーム装置20−1〜20−nのそれぞれのクレジットに従って、利用権を得るまでのプレイの残回数(残プレイ回数)を算出することができる。このため、ゲーム装置20−1〜20−nの1クレジットが異なる場合でも、それに従った残プレイ回数を算出して表示するので、利用権とプレイの関係が分かりやすいという効果が得られる。また、これにより、ユーザの不公平感を抑えることができるという効果も得られる。
さらに、ゲーム部210は、リンク1200のように、ネットサービスのURLや、ネットサービスの利用権を電子マネーやクレジットカード等で決済するURLを、これらのURLの二次元バーコードと供に表示可能である。
【0079】
なお、ゲストモードの場合、ゲーム部210は、利用権情報表示処理を行わず、IDカード225の登録を促す画面を所定時間表示することができる。
この際、ネットサービスのURLやネット利用権の決済のためのURLと二次元バーコード等を表示することもできる。
また、あと何回プレイすると利用権が得られるかについての情報は、サーバ10のゲーム装置用サーバ120が利用権情報更新部122を用いて算出して、ゲーム装置20−1に送信するように構成してもよい。
【0080】
(ステップS204)
次に、ゲーム部210は、ゲーム情報送信処理を行う。
図7Cを参照して説明すると、ゲーム部210は、ゲームの進行に従って、ゲーム情報211を変化させてサーバ10に送信する(タイミングT103)。
【0081】
ゲームの進行としては、例えば、ゲーム部210は、IDモードの場合、取得したゲーム情報211により、ユーザのキャラクタオブジェクトの装備等を変化させる。また、ゲーム部210は、入力部のボタンの押下等を検知して、楽曲や所定のステージを選択する。
この上で、ゲーム部210は、ユーザが選択したり、所定のステージにより選択されたりした楽曲を演奏する。
ゲーム部210は、キャラクタオブジェクトや背景等の映像を描画しつつ、楽曲事に所定のタイミングでアイコン等を表示部に表示する。そして、ゲーム部210は、入力部からのボタン等の押下を検知して、アイコン等の表示タイミングとの差異について計算する。この差異が近いと、ゲーム部210は、スコアを上げる等の処理を行う。また、ゲーム部210は、差異が大きいと、ライフを減少させる。
また、ゲーム部210は、入力部からのボタン等の押下を検知して、アイテムを選択して使用する処理を行うことができる。ゲーム部210は、その使用したアイテムの情報を削除するように、アイテム情報215に記憶する。
また、所定のタイミングで、所定方法による入力部のボタンの押下等を検知した場合、ゲーム部210は、特別なアイテムを取得するような処理を行うことができる。アイテムを取得した場合、ゲーム部210は、図7Cのメッセージ1025の例のように取得したアイテムを表示し、アイテム情報215に記憶する。
【0082】
これらのゲームの進行に従って、ゲーム部210は、スコアを上昇させ、装備等情報214に記憶する。
また、楽曲が終了した場合には、ゲーム部210は、ステージクリアとして、所定のスコアを加算したり、デモ映像を表示したりする。
さらに、このステージクリア後に、IDモードの場合、取得したスコアの上昇に従って、ゲーム部210は、ゲーム内マネーを上昇する処理を行うことができる。ゲーム部210は、このゲーム内マネーをゲーム内マネー情報213に記憶する。さらに、ゲーム部210は、ユーザのキャラクタオブジェクトのレベルを上昇させ、装備を変化させる等の処理を行うことができる。ゲーム部210は、この装備等の変化を、装備等情報214に記憶する。
このようなゲームの進行に従って、ゲーム部210は、ゲーム情報211の変化について、実時間(リアルタイム)又はゲームのプレイ終了時にサーバ10に送信する。
【0083】
(ステップS107)
サーバ10のゲーム装置用サーバ120は、IDモードの場合、ゲーム装置20−1からゲーム情報211を受け取った際に、同期処理を行う。
この処理において、ゲーム装置用サーバ120は、取得したゲーム情報211を用いて、データベースサーバ150のユーザデータベース151のユーザIDに対応したアカウント内の各データを更新して、ゲーム装置20−1と同期、更新する。
この同期、更新が終了した後、ゲーム装置用サーバ120は、その旨の情報をゲーム装置20−1に送信する(タイミングT104)。
【0084】
具体的には、ゲーム装置用サーバ120は、ゲーム内マネー更新部123を用いて、ゲーム内マネーD104を増加/減少させる。
また、ゲーム装置用サーバ120は、装備等情報更新部124を用いて、ユーザのゲーム開始時やステージ毎の装備の変更を装備D105に反映するよう更新する。
また、ゲーム装置用サーバ120は、アイテム情報更新部125を用いて、取得したり使用したりしたアイテムを、アイテムD108に記憶する。
また、ゲーム装置用サーバ120は、スコア等情報更新部126により、増加したスコアを記憶する。
この同期、更新のタイミングについては、ネットワークの負荷の増大を引き起こさない所定間隔、例えば数ミリ秒〜数秒〜数十秒単位にて行うことが好適である。また、対戦ゲーム等にてゲーム装置20−1〜20−nとサーバ10とが接続される場合と同様に、リアルタイム(実時間)で更新することもできる。さらに、ゲームのプレイにおいて、ステージクリア毎、ボタン押下毎、楽曲の所定タイミング内等のタイミングで同期、更新することもできる。
【0085】
(ステップS205)
ゲームのプレイが終了した後、IDモードの場合、ゲーム装置20−1のゲーム装置用サーバ120は、ゲーム終了時情報送信処理を行う。
具体的には、楽曲の終了等の所定条件中に、ライフが所定値以下になった場合には、ゲーム部210は、ゲームオーバーとしてプレイを終了する。この際、ゲーム装置20−1は、プレイの終了時の最終的なゲーム情報211を送信し、さらにプレイ履歴情報217を送信する(タイミングT105)。
このプレイ履歴情報217は、ゲームのプレイ画面そのものを送信する場合には、ネットワークの帯域を圧迫しないように、所定のコーデック等に変換して圧縮して送信することが好適である。
また、ゲームのプレイが終了した際に、ゲストモードの場合には、IDカード225の取得とネットサービスの利用を促す広告ページを表示することもできる。
【0086】
(ステップS108)
次に、サーバ10のゲーム装置用サーバ120は、IDモードの場合、ゲーム情報セーブ処理を行う。
具体的には、ゲーム装置用サーバ120は、同期処理と同様に、各部を用いて、ユーザIDの各アカウントに対応したユーザデータベース151を更新する。
また、ゲーム装置用サーバ120は、プレイ履歴情報取得部127により、プレイ履歴情報217を記憶する。この際に、ゲーム装置用サーバ120は、各データを圧縮したり、ユーザ端末30−1にダウンロード可能な形式にトランスコードやエンコード等して記憶することができる。また、ゲーム装置用サーバ120は、圧縮されたコーデックのデータのまま記憶することもできる。
以上により、プレイ処理を終了する。
【0087】
〔ユーザ端末30−1とサーバ10のネットサービス処理〕
ここで、図9〜図10Cを参照して、ユーザ端末30−1とサーバ10との間でプレイ時に行われる各種処理であるプレイ処理について説明する。
このプレイ処理においては、ユーザがユーザIDとパスワードによりサーバ10のネットサービスにアクセスする。
サーバ10は、ユーザに利用権がある場合、各種のネットサービスを提供する。
以下で、このネットサービス処理の各ステップについて、図9のフローチャートと画面例である図10A〜図10Cとを参照して、詳細に説明する。
【0088】
(ステップS301)
まず、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ユーザの入力を検知して、ログイン情報送信処理を行う。
図10Aを参照して説明すると、ウェブブラウザ部310は、ユーザの指示を検知して、サーバ10のネットサービスの一般向けのウェブサイトにアクセスし、ネットサービスにログインするためのログインページにアクセスする。図10Aは、ログインページの画面例である。
ウェブブラウザ部310は、ログインページにおけるログインのボタン1105等の押下を検知して、ユーザIDに対応したネットサービスを提供するページにアクセスする。
この際、ウェブブラウザ部310は、IDカード225に印刷等されている「アクセスコード」と、IDカード225に対して設定されているパスワードのユーザの入力を検知する。そして、ウェブブラウザ部310は、これらの入力された情報をログイン情報として、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)等のセキュアな通信手段を用いて、サーバ10に送信する(タイミングT201)
その後、ユーザ端末30−1は、サーバ10からの返信を待つ。
【0089】
なお、このログイン情報については、ID入力部320がユーザのIDカード225を用いてアクセスコードやパスワードを取得し、送信するように構成することもできる。さらに、生体認証等を用いることもできる。また、ログイン情報をユーザ端末30−1に予め記憶しておくこともできる。このような構成により、ユーザがアクセスコードやパスワードを入力する手間が省けるという効果が得られる。
さらに、アクセスコードではなく、ユーザが作成したユーザ名をユーザIDとして、直接入力するような構成も可能である。また、ユーザID自体を入力することもできる。
【0090】
(ステップS111)
次に、サーバ10のユーザ端末用サーバ130は、ログイン処理を行う。
具体的には、まず、ユーザ端末用サーバ130は、ユーザ端末30−1からのログイン情報をウェブサーバ部131を用いて取得する。
その後、ユーザ端末用サーバ130は、ログイン部132を用いて、データベースサーバ150のユーザデータベース151のユーザIDD101を読み出す。
【0091】
(ステップS112)
次に、ユーザ端末用サーバ130は、ログイン部132を用いて、ログイン成功か否かを判定する。
具体的には、ユーザデータベース151からの読み出しが成功した場合、すなわちアクセスコードに対応したユーザIDがあり、パスワードが正しかった場合に、Yesと判定する。それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、ユーザ端末用サーバ130は、ウェブサーバ部131に対して、当該ユーザIDでの読み出しを許可するようフラグ等をセットする。その上で、ユーザ端末用サーバ130は、処理をステップS113に進める。
Noの場合、ユーザ端末用サーバ130は、アクセスできない旨とログイン方法を示すウェブページをユーザ端末30−1に送信する(タイミングT202)。
【0092】
(ステップS302)
ログインが失敗した場合、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ログイン方法表示処理を行う。
具体的には、ウェブブラウザ部310は、サーバ10より受信したアクセスできない旨とログイン方法を示すウェブページを表示する。
このウェブページには、IDカード225のアクセスコードの記載箇所についての説明を記載する。
また、ネットサービスのユーザID毎のパスワードは、ネットサービスにアクセスする前に、ゲーム装置20−1〜20−nでのみ設定できる旨の表示をすることも可能である。これにより、ユーザにゲームをプレイしようという動機を与えることができる。
その後、ウェブブラウザ部310は、ネットサービス処理を終了する。この際、ユーザIDがなくてもアクセスできるウェブページに戻るよう指示することもできる。
【0093】
(ステップS113)
ログイン自体には成功した場合、ユーザ端末用サーバ130は、ログイン部132を用いて、ユーザにネットサービスの利用権があるか否かを判定する。
具体的には、ユーザ端末用サーバ130は、データベースサーバ150のユーザデータベース151のユーザIDに対応するアカウントから、利用権D102を読み出す。この上で、ユーザ端末用サーバ130は、当該時点でのネットサービスの利用権がある場合、Yesと判定する。ユーザ端末用サーバ130は、それ以外の場合はNoと判定する。
Yesの場合、ユーザ端末用サーバ130は、処理をステップS115に進める。
Noの場合、ユーザ端末用サーバ130は、処理をステップS114に進める。
【0094】
(ステップS114)
利用権がない場合、ユーザ端末用サーバ130は、ログイン部132を用いて、利用権取得残回数通知処理を行う。
具達的には、ユーザ端末用サーバ130は、利用権を得るまでの残プレイ回数を記載したウェブページを作成する。この際、ユーザ端末用サーバ130は、図6のステップS203に係る利用権情報表示処理と同様の処理を行い、一般的な端末20−1のクレジットに基づいて、取得した貨幣単位データやプレイ回数等の合算値から、利用権を獲得するまでに必要なプレイ回数を算出する。
この際に、ユーザのウェブブラウザ部310からのHTTPリクエストヘッダの情報や、アクセス元のIPアドレス等の情報を用いて、クレジットを推定して算出することもできる。たとえば、IPアドレスのドメインの国名から、その国のクレジットを推定できる。
ユーザ端末用サーバ130は、作成した利用権取得残プレイ回数通知のウェブページをユーザ端末30−1に送信する(タイミングT203)。
【0095】
(ステップS303)
ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、利用権残回数表示処理を行う。
具体的には、ウェブブラウザ部310は、サーバ10から受信した利用権取得残プレイ回数通知のウェブページを表示する。
図10Bを参照して説明すると、このウェブページは、残プレイ回数として、何回プレイするとネットサービスの次の利用権獲得所定期間までの利用権が獲得できるのかを示している。図10Bの画面例1010においては、例えば、あと2回プレイすると利用権が獲得できる旨示している。
その後、ウェブブラウザ部310は、ネットサービス処理を終了する。
【0096】
なお、図10Bのウェブページでは、リンク1210のように、ウェブマネーやクレジットカード等の決済により利用権を獲得するためのURLや、この2次元バーコード等を表示してもよい。また、このウェブページにて、パスワードを設定することもできる。このページにアクセスすると、サーバ10のユーザ端末用サーバ130の決済部133により、利用権を得るための決済を行うことができる。
これにより、プレイ回数が足りなくても、ネットサービスを利用できる手段を提供し、ユーザの利便性を高め、ネットサービスの利用後のユーザのプレイ意欲を惹起することができる。
【0097】
(ステップS115)
利用権があった場合、ユーザ端末用サーバ130は、ウェブサーバ部131を用いて、ゲーム情報取得処理を行う。
具体的には、データベースサーバ150のユーザデータベース151のユーザIDに係るアカウントから、利用権D102〜連携情報D110等を読み出す。
これらの読み出したデータが、ネットサービスに必要なデータとなる。このため、ユーザ端末用サーバ130は、ネットサービスに必要なデータとして、ゲーム装置20−1〜20−nのゲーム情報211として反映可能なデータを読み出す。
また、このネットサービスに必要なデータは、ネットサービスの各種ウェブページをユーザ端末30−1にて表示する際に用いる。
【0098】
(ステップS116)
次に、ユーザ端末用サーバ130は、ウェブサーバ部131を用いて、タイトルページ送信処理を行う。
具体的には、ユーザ端末用サーバ130は、読み出した上述のネットサービスに必要菜データから、ネットサービスのタイトルページをCGIやASPやSSI等(以下、CGI等という。)にて作成する。
このタイトルページは、アクセスしているユーザのユーザID、装備、レベル、利用権の情報と、各ネットサービスを実行するためのリンクを備えている。
ユーザ端末用サーバ130は、タイトルページを作成した後、ユーザ端末30−1へ送信する(タイミングT204)。
【0099】
(ステップS304)
タイトルページを受信したユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ブラウザ表示処理を行う。
図10Cを参照して、このタイトルページの説明をする。図10Cの画面例1120には、ウェブブラウザ部310は、ユーザIDやユーザ名と、装備の内容、レベルの値、利用権のある期間、ゲーム内マネーの値等を表示する。
この上で、ウェブブラウザ部310は、ユーザがリンク1220をマウスポインタ1400で指し示したことを検知して、下記の各ネットサービスの処理を行う。
なお、ユーザIDとしては、アクセスコードではなくユーザがIDカード225のユーザIDに設定したユーザ名を表示可能である。
【0100】
(ステップS117)
ネットサービスの処理例の1つとして、ユーザ端末用サーバ130は、スコア等表示部136を用いて、スコア等送信処理を行う。
具体的には、まず、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ユーザが「スコア表示」を選択したことを検知し、その旨をサーバ10に送信する。
ユーザ端末用サーバ130は、ウェブサーバ部131を用いて、ユーザのスコアD107のデータから、スコアのウェブページをCGI等で作成し、ユーザ端末30−1へ送信する(タイミングT205)。
【0101】
(ステップS305)
ここで、スコアのウェブページを受信したユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、スコア等表示処理を行う。
このスコア等の表示処理においては、各楽曲毎の最高スコアやランキング等を表示する
また、このウェブページから他のサーバとの連携や、楽曲の追加等も行うことができる。
【0102】
(ステップS306)
別のネットサービスの処理例の1つとして、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、アイテム購入指示処理を行う。
ここでも、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ユーザが「アイテム購入」を選択したことを検知し、その旨をサーバ10に送信する。
サーバ10のウェブサーバ部131は、ユーザのアイテムD108のデータや、他のデータベースを参照して、アイテムのウェブページをCGI等で作成する。このアイテムのウェブページには、ユーザが既に所有しているアイテムを記載し、購入可能なアイテムのリスト等を記載する。
このアイテムのウェブページを受信したウェブブラウザ部310は、ユーザからのアイテムの購入指示を検知する。そして、アイテムの購入指示があった場合、ウェブブラウザ部310は、サーバ10に送信する(タイミングT206)
【0103】
(ステップS118)
ここで、アイテムの購入指示を受信したユーザ端末用サーバ130は、アイテム変更部135を用いて、アイテム購入処理を行う。
具体的には、ユーザ端末用サーバ130は、購入可能なアイテムから指示されたアイテムを、ユーザデータベース151のアイテムD108に追加し、ゲーム内マネーを減少させる。また、ユーザ端末用サーバ130は、決済部133を用いて、ゲーム内マネーを追加することもできる。
このアイテム購入処理が完了した場合、ユーザ端末用サーバ130は、その旨をユーザ端末30−1に送信する。
【0104】
(ステップS307)
別のネットサービスの処理例の1つとして、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、装備変更指示処理を行う。
具体的に、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、ユーザが「装備変更」を選択したことを検知し、その旨をサーバ10に送信する。
これにより、サーバ10のウェブサーバ部131は、ユーザのもつ装備を選択できる装備選択ページを装備D105からCGI等で作成して送信する。この装備選択は、例えば、楽曲毎に設定することもできる。
その後、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、装備選択ページによるユーザの装備変更する指示を検知すると、サーバ10に送信する(タイミングT207)。
【0105】
(ステップS119)
装備変更の指示を受信したサーバ10のユーザ端末用サーバ130は、装備等変更部134を用いて、装備変更処理を行う。
具体的には、ユーザ端末用サーバ130は、指示された装備を、ユーザの装備D105に記憶する。
この処理を完了した後、ユーザ端末用サーバ130は、その旨をユーザ端末30−1に送信する。
【0106】
なお、アイテムの購入や装備等の変更が行われた場合、サーバ10のウェブサーバ部131は適宜変更が完了した旨のウェブページ等をユーザ端末30−1に送信する(タイミングT208)
【0107】
(ステップS308)
また、ユーザ端末30−1のウェブブラウザ部310は、その他ネットサービス処理を行うこともできる。
具体的には、ウェブブラウザ部310は、ネットサービスの他の処理を呼び出し、例えば、他のサーバと連携して楽曲をダウンロードして選択したり、プレイ履歴の映像データ等をダウンロードしたりすることができる。
また、名前の変更、ボタン毎又は全体のSE(Sound Effect)の変更、楽曲リスト(マイリスト)の作成、ネットサービスやゲームプレイ時の操作画面の背景等の「スキン」変更、ライバルとなるユーザのリストの作成等を行うことができる。
【0108】
(ステップS120)
ここで、ネットサービスを終了する際には、サーバ10のユーザ端末用サーバ130は、ログイン部132を用いて、ログアウト処理を行う。
具体的には、ユーザ端末30−1から、ユーザがネットサービスへのアクセスを終了することを選択した旨の情報を取得したり、所定時間のアクセスがなかった場合、ユーザ端末30−1との接続を終了する。すなわち、セッションを閉じる。
この上で、最終的にユーザデータベース151の、当該ユーザIDのアカウントを閉じる。
以上により、ネットサービス処理を終了する。
【0109】
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
まず、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、ゲーム装置20−1〜20−nによるゲームのプレイを介して取得した貨幣単位データやプレイ回数等に応じて、ネットサービスの利用権が得られる。
これにより、ゲームシステムXにおいては、別の決済手段を用いずに、ゲームのプレイだけで付加的なネットサービスにアクセスできる。
つまり、ネットワークマネーやクレジットカード等による決済、携帯電話の月額サービスによる決済等をせずに、ネットサービスの利用権を付与することができる。
よって、ユーザの利便性を高めることができ、ネットサービスの利用者を増やすことができる。
また、携帯電話の月額サービスによる決済が使用できない未成年者であっても、ネットサービスを容易に利用することができる。
さらに、ゲームシステムXの提供者にとっても、プレイによる課金を基にネットサービス用の対価を得ることができる。このため、ネットサービスのサーバの維持費の負担を減らすことが可能になる。
【0110】
また、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、プレイ時の課金情報と、ネットサービス等に用いられるゲーム内マネーとを独立して記憶する。
これにより、ユーザにゲーム内マネーが残っている場合には、プレイして利用権を得てネットサービスを使用しようという意欲を高めることができる。
【0111】
また、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、ゲーム装置20−1〜20−nと、ユーザ端末30−1〜30−nにて、利用権の有無と、利用権を得られるまでのプレイの残回数とを提示することができる。
これにより、ユーザのプレイへの意欲を高めることができる。
また、ゲーム装置20−1〜20−nにおいては、この利用権を得るまでの残回数をクレジットに応じて表示することで、同一筐体でのプレイ回数が分かりやすくなる。
【0112】
また、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、ネットサービスを使用するために、プレイの回数にて次の利用権付与所定期間分の利用権が得られる。このため、ユーザのプレイ回数を増やそうという意欲を高められる。
また、ネットサービスをユーザが利用することで、ゲーム性を高められるため、ゲームのプレイそのものの魅力を高めることができる。
【0113】
さらに、本発明の第1の実施の形態に係るサーバ10は、所定期間内に所定回数以上プレイしても、次の利用権付与所定期間内の利用権だけを得られるように構成することができる。これにより、ゲーム装置20−1〜20−nを用いたプレイを継続しようという意欲をユーザに与えることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るサーバ10は、所定期間内にプレイした回数が、利用権が得られる回数未満の場合には、プレイした回数を繰り越して記憶することができる。これにより、たまたまユーザが期間をおいてプレイをした際にも、残りの残プレイ回数のプレイをして、ネットサービスをしようという動機を与えることができる。
【0114】
さらに、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、継続してユーザをプレイさせやすくなるため、ゲームシステムXをアップデートした際に、ユーザに容易に通知することができる。
このため、従来より、ユーザに対して、アップデートによるゲームへの興味の惹起を継続させることができる。
【0115】
また、本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムXにおいては、ユーザIDに係るパスワードを、ゲーム装置20−1〜20−nのプレイ時においてのみ変更するように設定できる。また、IDカード225について、初期パスワードを設定しないこともできる。
これにより、ネットサービスを利用するためにプレイをしようというユーザの意欲を高めることができる。
【0116】
<第2の実施の形態>
次に、図11〜図13を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステムYについて説明する。以下、図11〜図13において、上述の第1の実施の形態に係るゲームシステムXと同じ番号の部位は、ゲームシステムXと同様の構成であることを示す。
図11を参照すると、ゲームシステムYは、ゲーム/ユーザサーバ11と、課金用サーバ15とが独立した構成をしている。この構成においては、ゲーム装置20−1〜20−nがプレイを行った場合、課金用サーバ15が決済された貨幣単位データを取得し、ゲーム/ユーザサーバ11はユーザIDに係るログインを行う。
すなわち、ゲームシステムYにおいては、課金とネットサービスのための処理が独立している。
【0117】
図12を参照して、ゲーム/ユーザサーバ11の制御構成について説明する。ゲーム/ユーザサーバ11は、第1の実施の形態に係るサーバ10の課金集計サーバ160を備えていない。また、ゲーム/ユーザサーバ11は、第1の実施の形態に係るデータベースサーバ150と同様のデータベースサーバ155において、課金データベース152を備えていない構成となっている。
このため、ゲーム/ユーザサーバ11では、IDモードとゲストモードに関わらず、決済された貨幣単位の値は取得しない。また、ゲーム/ユーザサーバ11のIDモード時には、ユーザIDのみを取得する。
よって、データベースサーバ155のユーザデータベース151においては、ユーザIDに対応するアカウントの当月プレイ回数D103には、プレイの回数の増加分のみを課金情報として記憶する。
【0118】
図13を参照して、課金用サーバ15の構成について説明する。
課金用サーバ15は、DNS/メールサーバ110と、ネットワーク入出力部140と、課金集計サーバ165と、データベースサーバ156とを備えている。
課金集計サーバ165は、第1の実施の形態に係るサーバ10の課金集計サーバ160に相当するサーバであり、貨幣単位データ受信部161を備えている。貨幣単位データ受信部161は、IDモードとゲストモードに関わらず、決済された貨幣単位データを取得して、データベースサーバ156の課金データベース152に記憶する。
データベースサーバ156は、第1の実施の形態に係るデータベースサーバ150と同様のサーバのうち、課金データベース152を備える。課金データベース152には、ゲーム装置20−1〜20−nからの決済された貨幣単位データをユーザIDには関連づけずに集計して記憶する。
【0119】
〔ゲーム装置20−1とゲーム/ユーザサーバ11のプレイ処理〕
ここで、本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステムYにおいて、ゲーム装置20−1とゲーム/ユーザサーバ11との間でのプレイ処理について説明する。このプレイ処理は、第1の実施の形態に係るプレイ処理(図6)と同様の処理を行うことができる。
しかしながら、ゲームシステムYでは、上述したように、ゲーム/ユーザサーバ11と、課金用サーバ15とが独立している。
このため、図6のステップS100の貨幣単位データ取得処理に対応する処理において、決済された貨幣単位データは課金用サーバ15の課金集計サーバ165が、貨幣単位データ受信部161を用いて、例えば、ゲーム装置20−1〜20−nが設置された店舗毎の単位で貨幣単位データのみを受信する。
この際、ゲーム装置20−1は、別途、ゲーム/ユーザサーバ11にユーザIDを送信する。
【0120】
そして、図6のステップS103の利用権情報更新処理に対応する処理においては、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザがIDモードを選択している場合、当月プレイ回数D103に対して、プレイ回数自体を課金情報として加算する。
この際、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザIDと供にゲーム装置20−1〜20−nの装置ID等を取得して、クレジットに対応したプレイ回数の増加分を算出してもよい。たとえば、貨幣単位が異なる外国やクレジットの少ない/多いゲーム装置20−1〜20−nにてプレイした場合、第1の実施の形態のサーバ10と同様に、プレイ回数の増加分が少なく/多くなるといった処理を行うことができる。
また、ゲーム装置用サーバ120は、ユーザIDと結びつけて、プレイ回数の増加分を算出するようにしてもよい。たとえば、所定の「プレミアム」会員のユーザIDの場合、所定期間内にプレイ回数の増加分が2倍になるといった処理を行うこともできる。
【0121】
また、プレイ回数のみを課金情報として管理する場合でも、一人当たりx円/月を徴収すればネットサービスの利用権を得られるように構成した場合、回数のみでも:
・1プレイ辺りの課金額yは分かる
・ユーザがプレイした回数zは分かる
このため、1ユーザが(x÷y)回以上プレイすればネットサービスの利用権を与えるように構成することができる。
すなわち、ユーザID単位の貨幣単位データの値を取得しなくても、プレイ回数Zが分かればネットサービス利用権の管理ができる。
つまり、(x÷y)<=zならネットサービスの利用権を延長しても良いと判断することができる。
【0122】
なお、ユーザID単位の貨幣単位データの合計や取得履歴等から、直接ネットサービスの利用権を管理することも可能である。
【0123】
以上のように構成することで、貨幣単位データの値を直接管理しなくても、ネットサービス利用権の管理ができるという効果が得られる。よって、サーバの構成を簡略化できる。また、既存の課金用のサーバのシステムに対して、プレイ回数によりネットサービスの付与を行うことができる。
これにより、ネットサービスの運用のコストを削減することができる。
【0124】
なお、上述の第1及び第2の実施の形態においては、ネットサービスの利用権とゲーム内マネーとを別々に管理する例について示したが、ゲーム内マネーによりネットサービスの利用権を得たり、ネットサービスの利用権をゲーム内マネーに変換するような処理も可能である。
また、ゲーム装置20−1〜20−nで貨幣単位を投入した際に、当該ゲーム装置20−1〜20−nで実行しているのとは異なるゲームのネットサービスの利用権を与えるように構成することもできる。この際、ユーザが、ネットサービスの利用権を得るためのゲームを選択するような構成も可能である。
さらに、ユーザは、ゲーム装置20−1〜20−nの課金部230で決済した際、ゲームをプレイせずに、ネットサービスの利用権を得るための課金のみを行うこともできる。この場合は、プレイよりも安価に課金することが可能である。
【0125】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明のゲーム装置は、ゲームの利便性を高められるため、各種ゲーム装置に適用でき、産業上利用可能性がある。
【符号の説明】
【0127】
5 ネットワーク
10 サーバ
11 ゲーム/ユーザサーバ
15 課金用サーバ
20−1〜20−n ゲーム装置
30−1〜30−n ユーザ端末
35 管理者端末
110 DNS/メールサーバ
120 ゲーム装置用サーバ
122 利用権情報更新部
123 ゲーム内マネー更新部
124 装備等情報更新部
125 アイテム情報更新部
126 スコア等情報更新部
127 プレイ履歴情報取得部
130 ユーザ端末用サーバ
131 ウェブサーバ部
132 ログイン部
133 決済部
134 装備等変更部
135 アイテム変更部
136 スコア等表示部
137 プレイ閲覧部
140、240、340 ネットワーク入出力部
150、155、156 データベースサーバ
151 ユーザデータベース
152 課金データベース
160、165 課金集計サーバ
161 貨幣単位データ受信部
210 ゲーム部
211 ゲーム情報
212 利用権情報
213 ゲーム内マネー情報
214 装備等情報
215 アイテム情報
216 スコア等情報
217 プレイ履歴情報
220、320 ID入力部
225 IDカード
230 課金部
310 ウェブブラウザ部
330 ゲーム内マネー記憶部
339 利用権記憶部
1000、1010、1020、1100、1110、1120 画面例
1005、1105 ボタン
1025 メッセージ
1200、1210、1220 リンク
1400 マウスポインタ
X、Y ゲームシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバにおいて、
ユーザID毎のゲームに関するデータを記憶するユーザデータベースと、
前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶する課金集計部と、
集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備える
ことを特徴とするゲームシステムのサーバ。
【請求項2】
前記利用権情報更新部は、集計された前記課金情報が、所定の取得期間内に所定の貨幣単位の値以上になった場合、前記ユーザIDに対する所定期間のネットサービスの利用権を付与する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項3】
前記利用権情報更新部は、前記所定の取得期間内にさらに前記課金情報を得ても、ネットサービスの利用権の期間を延長しない
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項4】
前記利用権情報更新部は、前記所定の取得期間内に所定の貨幣単位の値にならなかった場合、次の前記所定の取得期間でも集計された前記課金情報を使用する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項5】
前記利用権情報更新部は、集計された前記課金情報が所定の貨幣単位以上の値になるまでの残プレイ回数を算出する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項6】
前記利用権情報更新部は、前記ゲーム装置のゲームのプレイ時に取得した前記課金情報の値により、前記残プレイ回数を算出する
ことを特徴とする請求項5に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項7】
前記所定の貨幣単位の値は、所定のプレイ回数に係る値である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のゲームシステムのサーバ。
【請求項8】
ゲームのプレイ毎にユーザIDを送信するゲーム装置と、該ユーザIDを受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバにおいて、
ユーザID毎のプレイ回数を記憶するユーザデータベースと、
前記ユーザIDによりプレイ回数の増加分を、前記ユーザデータベースに記憶するプレイ回数集計部と、
集計された前記プレイ回数が、所定の回数以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備える
ことを特徴とするゲームシステムのサーバ。
【請求項9】
ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムにおいて、
前記ゲーム装置は、
前記課金情報を取得する課金部と、
課金の際に、ユーザIDを取得するID入力部と、
前記ユーザIDと、前記課金情報とを送信するネットワーク入出力部と、
前記ユーザIDに対するネットサービスの利用権が得られるまでの残プレイ回数を取得して表示するゲーム部とを備え、
前記サーバは、
前記ユーザID毎のゲームに関するデータを記憶するユーザデータベースと、
前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶する課金集計部と、
集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶し、集計された前記課金情報が所定の貨幣単位以上の値になるまでの前記残プレイ回数を算出する利用権情報更新部とを備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
ゲームのプレイ毎にユーザIDを送信するゲーム装置と、該ユーザIDを受信するサーバとを備えるゲームシステムにおいて、
前記ゲーム装置は、
ユーザIDを取得するID入力部と、
前記ユーザIDを送信するネットワーク入出力部と、
前記ユーザIDに対するネットサービスの利用権が得られるまでの残プレイ回数を取得して表示するゲーム部とを備え、
前記サーバは、
ユーザID毎のプレイ回数を記憶するユーザデータベースと、
前記ユーザIDによりプレイ回数の増加分を、前記ユーザデータベースに記憶するプレイ回数集計部と、
集計された前記プレイ回数が、所定の回数以上になった場合、所定期間のゲームのネットサービスの利用権を付与して前記ユーザデータベースに記憶する利用権情報更新部とを備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
前記ゲーム部は、前記ネットサービスのパスワードを設定する
ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のゲームシステム。
【請求項12】
ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバの制御方法において、
ユーザID毎のゲームに関するデータをユーザデータベースに記憶し、
前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶し、
集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶する
ことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項13】
ゲームのプレイ毎の課金情報を送信するゲーム装置と、該課金情報を受信するサーバとを備えるゲームシステムのサーバの制御プログラムにおいて、
ユーザID毎のゲームに関するデータをユーザデータベースに記憶し、
前記ユーザIDに関連づけられた前記課金情報を集計して、前記ユーザデータベースに記憶し、
集計された前記課金情報が、所定の貨幣単位の値以上になった場合、ゲームのネットサービスの利用権を所定期間分付与して前記ユーザデータベースに記憶し、
ネットサービスの利用権を付与するゲームシステムのサーバとして機能させることを特徴とするゲームシステムのサーバの制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−147945(P2012−147945A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8925(P2011−8925)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】