説明

ゲームシステム及びそのゲーム実行制御方法

【課題】所与のリーグへエントリーしたプレーヤが、ゲーム装置を用いて対戦相手となるプレーヤのチームと直接対決しリーグ戦を楽しむことができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲーム装置と、サーバ装置とを含み、前記サーバ装置は、同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びそのゲーム実行制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを介して複数のゲーム装置間でチーム対戦のゲームを行うゲームシステムが知られている。このゲームシステムでは、ゲームセンター等に設置されたゲーム装置に、プレーヤが料金を投入し、対戦ゲームにエントリーすると、ネットワークで接続された他のゲーム装置から、不特定の第三者が対戦相手としてエントリーし、プレーヤ同士の対戦ゲームが行なわれるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−119257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし前記ゲームシステムでは、1対1のチーム対戦を行うことはできるが、知人や友人とリーグを作り、リーグ戦形式での対戦ゲームを行うことはできなかった。
【0005】
また、インターネット上には、複数のプレーヤが訪れ架空のプロ野球チームを作り、リーグ戦を行う野球ゲームを行うウェブサイトが存在する。このウェブサイトが提供する野球ゲームは、当該リーグに参加したプレーヤがオーナーや監督となって作成した架空のプロ野球チームが、他のプレーヤが作成したプロ野球チームと所与のリーグ戦スケジュールに従って自動的に対戦を行い、プレーヤがそのウェブサイトにアクセスすると、試合の勝敗や、リーグでの順位を見て楽しむことができるというものである。
【0006】
しかし、この野球ゲームは、プレーヤが作成した野球チームと、対戦相手チームとの対戦をコンピュータが自動演算し、プレーヤは試合の内容と結果の報告を受けるだけであり、対戦ゲーム中にプレーヤが監督として試合に参加することはできないという問題がある。
【0007】
また、ゲームセンター等に設置されたゲーム装置を用い、知人や友人とリーグを作り、リーグ戦形式での対戦ゲームを行うゲームシステムを構築することも考えられる。この場合、複数のゲーム装置をネットワークで接続し、このネットワークを管理するサーバが、野球リーグにエントリーするプレーヤを募集し、このリーグにエントリーしたプレーヤが、所定のリーグの対戦スケジュールに従って、他のプレーヤの作成した野球チームと対戦するというゲームシステムとなる。
【0008】
しかし、このゲームシステムには、前記スケジュールに沿って対戦するプレーヤ同士が、ゲーム装置を用い同時刻で対戦を開始しなければならず、両プレーヤの都合が合わない場合には、スケジュールに沿った対戦が難しいという問題がある。
【0009】
本発明は、以上のような課題に鑑みなされたものである。本発明のいくつかの態様によれば、所与のリーグへエントリーしたプレーヤが、ゲーム装置を用いて対戦相手となるプレーヤのチームと直接対決し、リーグ戦を楽しむことができるゲームシステム及びその実行制御方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグへのプレーヤチームのエントリーを各プレーヤから所与の条件に基づき受付け、リーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手段と、
生成された対戦スケジュールを記憶するスケジュール記憶手段と、
を含み、前記対戦スケジュールの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記ゲーム装置は、
前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、所与の対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行う対戦演算手段
を含み、
前記スケジュール作成手段は、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行い、
前記対戦演算手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付ける第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド処理手段と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させる。
【0011】
また本発明は、
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグへのプレーヤチームのエントリーを各プレーヤから所与の条件に基づき受付け、リーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを行うゲームシステムのゲーム実行制御方法であって、
前記サーバ装置が、前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手順と、
前記ゲーム装置で、前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、対戦エントリーがあった場合には、前記エントリーチームと、前記対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行な対戦演算手順と、
を含み、
前記スケジュール作成手順では、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行い、
前記対戦演算手順は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手順と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付けると第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド受付け手順と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させる。
【0012】
ここにおいて、リーグのエントリーを受付ける所与の条件として、パスワードの入力などを設定してもよい。例えば当該リーグの開設にあたって、所与のパスワードを発行し、当該パスワードをリーグ参加希望者に通知するようにしてもよい。このような通知を、例えば、プレーヤが希望する関係にある知人、友人等に限って通知することにより、知人、友人等のみで構成されるプライベートなリーグを構成することができる。
【0013】
そして、前記パスワードが通知され、エントリーを希望するプレーヤは、前記リーグへのエントリーに際し、前記パスワード等を入力することで、当該リーグへのエントリーを行うことが可能となる。
【0014】
ここにおいて、前記所与のリーグへのプレーヤチームへのエントリーを各プレーヤから受付ける手段は、前記サーバ装置に設けても良く、またエントリー受付手段として、前記ゲーム装置に設けてもよい。
【0015】
前記エントリー受付手段をサーバ装置に設ける場合には、前記サーバ装置は、例えばネット上に、エントリー受付用のウェブサイトを開設し、各プレーヤからのエントリーを受付けるようにしてもよい。
【0016】
そして、各ゲーム装置は、前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付け、所与の対戦スケジュールに従い特定される対戦相手チームとの対戦演算を行う。
【0017】
ここにおいて、前記対戦スケジュールの生成は、スケジュール作成手段により行なわれる。
【0018】
スケジュール作成手段は、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行う。
【0019】
このような対戦スケジュールの設定処理を行うことにより、ゲーム装置が、エントリーチームのプレーヤから対戦エントリーを受付けた場合には、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従いエントリーチームの中から特定された対戦相手チームとの対戦ゲームを行うことができる。このとき、対戦相手のチームの監督はプレーヤでは無く、プレーヤに代わりゲーム装置のコンピュータが監督となって、ゲームを進行中に作戦コマンドを自動生成する。
【0020】
従って、本発明によれば、対戦エントリーしたプレーヤは、相手チームのプレーヤと対戦のためのスケジュール調整をすることなく、前記スケジュールで特定される対戦チームとの対戦ゲームを楽しむことができる。
【0021】
特に、本発明によれば、プレーヤが相手の時間を気にすることなくゲームセンター等に設置されたゲーム装置を用いて対戦エントリーを行い、他のエントリーチームとの対戦を楽しむことができる、という従来にはない新たなゲームシステムを実現することができる。
【0022】
(2)ここにおいて、前記サーバ装置は、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記第1の処理において指示される前記作戦コマンドに基づき、前記プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータを複数の試合にまたがって作成し行動パターンデータ記憶手段に各エントリーチームに関連付けて記憶する行動パターンデータ生成手段を含み、
前記第2の処理では、
前記所与の条件として、前記対戦相手チームに該当するチームの前記行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記作戦コマンドを自動生成するという構成を採用してもよい。
【0023】
本発明によれば、少なくとも対戦ゲーム中に、プレーヤが指示した前記作戦コマンドに基づき、前記プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータが作成される。例えば、プレーヤが作戦コマンドを指示した状況及びその作戦コマンドの種別に基づき、プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータが作成される。
【0024】
そして、プレーヤが対戦スケジュールに従い次々と対戦ゲームを行うと、生成される行動パターンデータは、プレーヤの作戦行動をより忠実に反映したデータとなる。
【0025】
このような行動パターンデータを、当該リーグに参加した各エントリーチームのプレーヤに関連付けて形成し記憶する。
【0026】
そして、プレーヤが相手チームと対戦を行う場合、対戦相手チームのプレーヤの行動パターンデータに基づき、ゲーム装置のコンピュータが、当該相手チームのプレーヤに代わって作戦コマンドを自動生成する。
【0027】
これにより、対戦エントリーしたプレーヤが、対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームと対戦ゲームを行う場合に、対戦相手のチームは、あたかも対戦相手チームのプレーヤが作戦を指示するように作戦コマンドを自動生成する。このため、対戦エントリーしたプレーヤは、あたかも対戦相手となるエントリーチームのプレーヤと直接対決しているような感覚で、チーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0028】
特に、友人同士が同じリーグにエントリーし仲間同士で対戦ゲームを行う場合、コンピュータが作戦コマンドを自動生成する相手チームは、友人の作戦行動を反映した作戦指示を出すチームとなるため、プレーヤは友人が監督するエントリーチームと直接対決する感覚で、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、という従来にはないゲームシステムを実現することができる。
【0029】
また、プレーヤは、対戦スケジュール上、自分が監督しない自チームの試合においても、あたかも自分が監督となって相手チームと対戦しているかのような面白さを味わいながら、ゲーム結果を楽しむことができる。
【0030】
(3)また、前記サーバ装置は、
前記ゲーム装置が前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行った場合、前記対戦スケジュールに従い対戦相手のチームを特定する対戦相手選定手段
を含み、前記対戦スケジュールの情報として、特定された前記対戦相手のチームの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記ゲーム装置のゲーム進行手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記特定された対戦相手のチームとの対戦ゲームを進行させるという構成を採用してもよい。
【0031】
(4)また、前記ゲーム進行手段は、
プレーヤが監督する自チームの自己キャラクタと、前記対戦相手のチームの相手キャラクタとが、守備側及び攻撃側として対戦するチーム対戦ゲームを進行させ、
前記作戦コマンド処理手段は、
前記第1の処理として、前記ゲーム装置を介して、前記プレーヤが自チームの監督として前記自己キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを受付ける処理を行い、
前記第2の処理として、前記対戦相手のチームの相手キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを、前記対戦相手のチームの監督が指示する作戦コマンドとして所与の条件に基づき自動生成する処理を行うという構成を採用してもよい。
【0032】
(5)また、前記第1の処理は、
状況に応じた作戦メニュー画面を生成しディスプレイに表示するための作戦メニュー表示処理と、
プレーヤが前記操作部を介して前記作戦メニューから選択入力する前記自己キャラクタ及び自チームの少なくとも一方に対する作戦コマンドを受付ける処理とを含む構成を採用してもよい。
【0033】
上記構成を採用することにより、プレーヤが状況に応じた作戦を、作戦メニュー画面から簡単に選択することができ、対戦ゲームを簡単にかつ余裕を持って楽しむことができる。
【0034】
(6)また、前記作戦コマンド処理手段は、
前記操作部を介して各プレーヤから、自チームのコンピュータ監督に対する、監督としての方針を指示する方針コマンドを受付ける第3の処理を行い、
前記ゲーム装置及びサーバ装置の少なくとも一方は、
前記第3の処理により受付けた方針コマンドのデータを、各エントリーチームに対応付けて記憶する方針コマンド記憶手段を含み、
前記第2の処理は、
前記第3の処理により受付けた方針コマンドに基づき、当該チームのプレーヤに代わって前記作戦コマンドを自動生成する処理を行うという構成を採用してもよい。
【0035】
上記構成を採用することにより、プレーヤは、前記対戦スケジュールの中で、自分が監督を行わない自チームの試合に向け、監督としての方針を指示しておく事ができる。例えばチームに対して早いカウントでどんどん強振し、長打を狙う「早打ち長打狙い」の作戦や、じっくり耐久して長打を狙う選手である「遅打−長打狙い」の作戦、早いカウントで短打を狙う選手である「早打ち短打狙い」等の方針コマンドを指示することができる。
【0036】
これにより、プレーヤは、対戦スケジュール上自分が監督しない自チームの試合においても、当該試合における自分のエントリーチームの作戦等の指示は自分の方針を反映した状態で行われる。従って、あたかも自分が監督となって相手チームと対戦しているおもしろさを味わうことができ、ゲーム結果を楽しむことができる。
【0037】
加えて、対戦エントリーしたプレーヤが、対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームと対戦ゲームを行う場合に、対戦相手のチームは、あたかも対戦相手チームのプレーヤが作戦を指示するように作戦コマンドを自動生成する。このため、対戦エントリーしたプレーヤは、対戦相手となるエントリーチームのプレーヤと直接対決しているような感覚で、チーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0038】
特に、友人同士が同じリーグにエントリーし仲間同士で対戦ゲームを行う場合、コンピュータが作戦コマンドを自動生成する相手チームは、あたかも友人がプレーしているようなチームとなるため、プレーヤは友人が監督するエントリーチームと直接対決する感覚で、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、という従来にはないゲームシステムを実現することができる。
【0039】
(7)また、前記ゲーム装置は、
プレーヤが選択可能な複数のチームのデータと、各チームを構成する複数の選手のキャラクタのデータとがチーム構成データとして記憶された記憶手段と、
前記チーム構成データに基づきゲーム画面にチーム選択メニューを表示し、前記プレーヤが前記操作部を介して前記チーム選択メニューから任意のチームを前記エントリーチームとして選択するチーム選択入力を受付けるチーム選択受付手段と、
を含み、
前記ゲーム装置及びサーバ装置の少なくとも一方は、
各プレーヤによって選択されたエントリーチームを、該当するプレーヤに関連付けて記憶するチームデータ記憶手段、
を含み、
前記作戦コマンド処理手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督する自チームのチーム編成を行う第1のチーム編成処理と、対戦相手のチームのチーム編成を行う第2のチーム編成処理とを行うチーム編成処理手段と、
チーム編成された自チーム及び対戦相手チームのチーム編成データが記憶される対戦チームデータ記憶手段と、
を含み、
前記第1のチーム編成処理は、
前記チーム構成データに基づきゲーム画面に、対戦に先立って、自チームを構成する複数の選手のキャラクタから先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するメンバー選択メニューを表示し、対戦中にはメンバー交代を指示するメンバー交代メニューを表示するメニュー表示処理と、
前記メンバー選択メニューから監督としての前記プレーヤが前記操作部を介して行う、先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するチーム編成入力を受付け自チームのチーム編成を行うチーム編成処理と、
前記メンバー交代メニューから監督としての前記プレーヤが前記操作部を介して行う、自チームの先発メンバーと控えメンバーのキャラクタを交代するメンバー交代入力を受付けメンバー交代を行うメンバー交代処理と、
を含み、
前記第2のチーム編成処理は、
前記チーム構成データ及び所与の条件に基づき、対戦に先立って、対戦相手チームを構成する複数の選手のキャラクタから相手チームの先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを自動的に選択するチーム編成処理と、
前記チーム構成データの所与の条件に基づき、対戦中に相手チームの先発メンバーと控えメンバーのキャラクタの交代を自動的に行うメンバー交代処理と、
を含む構成を採用してもよい。
【0040】
上記構成を採用することにより、プレーヤはゲーム画面に表示されるチーム選択メニューから、任意のチームを、自分のエントリーチームとして簡単に選択することができる。
【0041】
また、エントリーチームとして選択可能な各チームのデータには、各チームを構成する複数の選手のキャラクタデータが、チーム構成データとして関連付けられている。従って、プレーヤはエントリーチームを選択するチーム選択を行うことにより、自動的に当該チームを構成する複数の選手キャラクタをデフォルトデータとして自動的に選択することになる。
【0042】
そして、プレーヤが対戦エントリーを行った場合には、前記チーム構成データに基づき、ゲーム画面に所与のタイミングで自チームを構成する複数の選手キャラクタを先発メンバーや、控えメンバーのキャラクタを選択するメンバー選択メニューが表示され、さらに対戦中にはメンバー交代を指示するメンバー交代メニューが表示される。
【0043】
従って、プレーヤは、前記選択メニューから監督として先発メンバー、交代メンバーを選択するチーム編成を行うことができ、さらに試合中にはメンバー交代メニューから、先発メンバーと控えメンバーのキャラクタを交代するメンバー交代を簡単に行うことができる。
【0044】
対戦エントリーしたプレーヤと対戦する相手チームは、前記第2のチーム編成処理により、先発メンバー、控えメンバーのキャラクタが自動的に選択され、さらに対戦中には、所与の条件に基づき先発メンバーと控えメンバーのキャラクタの交代が自動的に行なわれる。
【0045】
このようにして、プレーヤは、自チームのチーム構成メンバーの中から、先発メンバー、控えメンバーとのチーム編成を行い、さらに対戦中にはメンバー交代を行いながら、他のエントリーチームとのチーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0046】
しかも、前記チーム編成、メンバー交代の指示は、メニュー画面を用いて簡単に行うことができるため、プレーヤはゲームに集中しながら前記チーム編成、メンバー交代等の指示を行うことができる。
【0047】
(8)また、前記行動パターンデータ生成手段は、
前記第1のチーム編成処理でプレーヤが行う前記チーム編成入力、メンバー交代入力に基づき、前記プレーヤのチーム編成、メンバー交代の入力行動を反映したチーム編成行動パターンデータを複数の試合にまたがって作成し前記行動パターンデータ記憶手段に各エントリーチームに関連付けて記憶する処理を行い、
前記第2のチーム編成処理では、
前記所与の条件として、前記対戦相手チームに該当するチームのチーム編成行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記チーム編成処理及び前記メンバー交代処理を行うという構成を採用してもよい。
【0048】
本発明によれば、各プレーヤのチーム編成や、メンバー交代等の入力行動を反映したチーム編成行動パターンデータを、各エントリーチームに関連付けて(各プレーヤに関連付けて)生成し記憶する。
【0049】
特に、前記チーム編成行動パターンデータは、同一プレーヤが試合を重ねる毎に、プレーヤのチーム編成、メンバー交代の入力行動をより濃く反映したものとなる。
【0050】
そして、本発明では、前記対戦スケジュールに従い、ゲーム装置のコンピュータがプレーヤに代わって自分のエントリーチームの監督となり、チーム編成処理及びメンバー交代処理を行う場合には、前記チーム編成行動パターンデータに基づき、当該処理を行う。
【0051】
従って、対戦スケジュール上プレーヤが監督しない自チームの試合において、当該試合における自分のエントリーチームのチーム編成、メンバー交代は、自分の行動パターンを反映した状態で行われる。従って、あたかも自分が監督となって相手チームと対戦しているようなおもしろさを味わうことができ、ゲーム結果を楽しむことができる。
【0052】
加えて、対戦エントリーしたプレーヤが、対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームと対戦ゲームを行う場合には、あたかも対戦相手となるエントリーチームのプレーヤと直接対決しているような感覚で、チーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0053】
特に、友人同士が同じリーグにエントリーし仲間同士で対戦ゲームを行う場合、コンピュータが作戦コマンドを自動生成する相手チームは、友人がプレーしているようなチームとなるため、プレーヤは友人が監督するエントリーチームと直接対決する感覚で、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、という従来にはないゲームシステムを実現することができる。
【0054】
(9)また、本発明は、前記キャラクタのデータ及びその行動能力を規定するパラメータデータを読み取り可能なキャラクタデータとして保持する異なる個別のキャラクタカードを所定枚数使用し、前記チーム構成データを生成し、各キャラクタカードに対応付けられた行動能力及び前記操作部からの指示に基づき前記対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
対戦ゲームに使用される各キャラクタカードからキャラクタデータを取得するデータ取得手段と、
前記チームに関連付けてキャラクタカードから取得されたキャラクタのデータを、前記チームのチーム構成データとして生成するチーム構成データ生成手段と、
を含むという構成を採用してもよい。
【0055】
上記構成を採用することにより、プレーヤは各種のキャラクタカードを集めることにより、各カードに関連付けられたキャラクタを用いてチームを構成することができる。従って、行動能力の高いキャラクタに関するキャラクタデータを取得することにより、自チームをより強いチームとすることができる。
【0056】
このようにして、プレーヤはより強いキャラクタカードを集め、自分のチームを強くし、相手チームと対戦するという楽しみを味わうことができる。
【0057】
(10)また、前記ゲーム装置は、
多種類のキャラクタカードの内から、所与の条件に基づき何れかのキャラクタカードをプレーヤに発行するカード発行手段を含むという構成を採用してもよい。
【0058】
例えば、対戦ゲーム終了後に、所定枚数のキャラクタカードを発行するようにしてもよい。これにより、プレーヤは、同一リーグ内でのリーグ対戦ゲームを楽しむことができるとともに、対戦ゲームを行う毎に、新たなカードが発行されるため、自分のチームを強化することができるという期待をすることができ、プレーヤの次の対戦ゲームへの意欲をより高めることができる。
【0059】
特に、このように対戦ゲームへの意欲を高めることにより、前記ゲーム装置をゲームセンター等に設置した場合に、設置されたゲーム装置の稼働率をより高めることができる。
【0060】
(11)また、前記対戦ゲームは野球ゲームであり、前記キャラクタカードは少なくとも投手用と野手用とに区別され、投手用のキャラクタカードは投手用のキャラクタ及びその投球能力に関するキャタクタデータが取得可能に形成され、野手用のキャラクタカードには野手用のキャラクタ及びその打撃能力に関するキャタクタデータが取得可能に形成されているという構成を採用してもよい。
【0061】
(12)また、前記ゲーム装置は、
各エントリーチームの対戦成績をプレーヤに通知する通知手段を含むという構成を採用してもよい。
【0062】
(13)また、前記サーバ装置は、
前記リーグへエントリーした各エントリーチームのプレーヤのメールアドレスを記憶する手段と、
前記メールアドレスに基づき、各エントリーチームの対戦成績をプレーヤにメールするメール手段と、
を含むという構成を採用してもよい。
【0063】
上記構成を採用することにより、同一リーグにエントリーしている各プレーヤは、各エントリーチームの対戦請求成績を知ることができ、同一リーグ内での他のプレーヤとのリーグ対戦をより楽しむこととなる。
【0064】
(14)対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを対戦スケジュールに従って行うゲームシステムにおける前記サーバ装置であって、
前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での前記対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手段と、
生成された対戦スケジュールを記憶するスケジュール記憶手段と、
を含み、前記対戦スケジュールの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記スケジュール作成手段は、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する前記対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行う。
【0065】
(15)対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを対戦スケジュールに従って行うゲームシステムにおける前記ゲーム装置であって、
前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、前記対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行う対戦演算手段
を含み、
前記対戦スケジュールは、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールとして生成され、
前記対戦演算手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付ける第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド処理手段と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本実施の形態のゲームシステムの概略構成の一例を示す図。
【図2】所与のリーグへのエントリーを各プレーヤに促す説明図。
【図3】所与のリーグでの対戦スケジュールの一例を示す図。
【図4】所与のリーグにエントリーしたプレーヤを示す図。
【図5】本実施の形態のゲーム画面の説明図。
【図6】本実施の形態のゲーム装置の外観を説明する図。
【図7】本実施の形態で使用されるキャラクタカードの説明図。
【図8】本実施の形態のゲーム装置の機能ブロック図。
【図9】本実施の形態のサーバ装置の機能ブロック図。
【図10】本実施の形態のゲームシステムの一連の動作を示すフローチャート図。
【図11】プレーヤチームにキャラクタカードのキャラクタを追加し、チーム編成、チームの基本作戦の設定を行う一連の処理のフローチャート図。
【図12】プレーヤキャラクタの方針コマンド、行動パターンデータを反映した、一連の処理のフローチャート図。
【図13】本実施の形態の野球ゲームの選手キャラクタの各項目における行動パラメータの説明図。
【図14】本実施の形態の野球ゲームの投手キャラクタの各項目毎の行動パラメータの説明図。
【図15】本実施の形態の基本作戦の説明図。
【図16】方針コマンドの具体例の説明図。
【図17】コーチのキャラクタカードの内容の説明図
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下、本実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また本実施形態に説明される構成の全ては、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0068】
(1)ゲームシステムの概要
図1は、本実施形態のゲームシステムの概略構成図であり、図10は、本実施形態のゲームシステムの処理の概略説明図である。
【0069】
本実施形態のゲームシステムは、複数のゲーム装置10−1、10−2…10−lと、サーバ装置80と、これらを接続するネットワーク90とを含む。
【0070】
図6は、前記ゲーム装置10の一例であり、図8、図9は、ゲーム装置10、サーバ装置80の機能ブロック図である。
【0071】
1―1: リーグの設立(図10のステップS10〜14)
本実施形態のゲームシステムでは、予めプレーヤがプレーヤ識別用のID情報が書き込まれたIDカードを使用する。このIDカードは、例えばゲームセンター等において販売するようにしてもよい。
【0072】
図2には、リーグオーナーとしてリーグを設立するプレーヤAと、プレーヤAがリーグへのエントリーを期待する知人、友人B〜Fとの関係を示す。
【0073】
リーグオーナーとしてリーグを設立するプレーヤAは、自分のIDカードをゲーム装置10のIDカード挿入口42に挿入し、コイン投入口48から所定のゲーム料金の支払を行うと、ディスプレイ30上には所定のメニュー画面が表示される。このディスプレイ30の表面には、入力手段として透明なタッチパネル162a(図8参照)が設けられている。プレーヤAはタッチパネルを操作し、このメニュー画面から、野球ゲームのリーグ開設メニューを選択すると、ディスプレイ30上にはリーグ開設メニュー画面が表示される。
【0074】
プレーヤAは、メニュー画面のメニュー項目に従い、リーグ名のメニュー項目を選択し、自分の設立したリーグ名を入力する。例えば「きのこリーグ」というリーグ名を入力する。
【0075】
さらに、このリーグに参加するプレーヤの人数を入力する。例えば自分を含めて6名に設定する。
【0076】
さらにリーグ参加にあたってのレギュレーションの設定を行う。例えばDH制を採用するか、1チームあたりのチーム構成メンバーを何人にするか等といったレギュレーションの設定を行う。
【0077】
さらに、必要に応じて自分の名前、メールアドレス(例えば携帯のメールアドレス)の入力を行う。
【0078】
このようなリーグ設立のための必要なメニュー項目の入力を終了すると、リーグ設立確定ボタンを操作する。
【0079】
このようにして入力されたリーグ設立のためのデータは、ゲーム装置10からサーバ装置80に送信され、サーバ装置80は、当該リーグ、ここでは「きのこリーグ」の設立処理を行い、リーグ設定入力を行ったゲーム装置10に向け、リーグ設立受付終了画面を表示させる。
【0080】
このリーグ設立受付終了画面には、プレーヤが設立したリーグの名前、例えば「きのこリーグ」というリーグ名と、リーグに所属するチームを構成するためのレギュレーションデータと、このリーグに他のプレーヤがエントリーするためのパスワード等が表示される。このとき、ゲーム装置10から、対応するプリンターを用いて、画面に表示されたデータをプリントアウトするようにしてもよい。またプレーヤは、自分の設立したリーグ名及び、リーグにエントリーするためのパスワードを、自分でメモしてもよい。
【0081】
また、サーバ装置80が、プレーヤに向け、プレーヤが設立したリーグの名前、例えば「きのこリーグ」というリーグ名と、レギュレーションデータと、このリーグに他のプレーヤがエントリーするためのパスワード等が記載されたメールを送信してもよい。
【0082】
またサーバ装置80は、プレーヤAが設立したリーグに関連付けて、プレーヤAの名前、IDのレギュレーション、メールアドレス等のデータを記憶する。これにより、次にプレーヤAがゲームを行う際に、プレーヤがIDカードを入力すると、当該IDカードから読み取られるIDデータに基づき、ゲーム装置10は、当該IDデータをサーバ装置80に送信して必要なデータを取得し、プレーヤAが設立しエントリー(参加)しているリーグの選択画面をディスプレイ上に表示する。ここでは、プレーヤが「きのこリーグ」を設立し参加しているため、「きのこリーグ」の選択画面が表示されることになる。
【0083】
1―2: リーグへのエントリー及びエントリーチームの作成(図10のステップS20〜30)
また前記したように、リーグ設立のための入力が終了すると、当該プレーヤのチーム設定処理を行う。
【0084】
本実施の形態のゲームシステムでは、各ゲーム装置10に、プレーヤが選択可能な複数のチームのデータと、各チームを構成する複数の選手のキャラクタデータとがチーム構成データとして記憶されている。そして、ゲーム装置10のディスプレイ30上には、前記チーム構成データに基づきゲーム画面にチーム選択メニューが表示される。プレーヤは、操作部としての操作パネルを操作し、前記チーム選択メニューから任意のチームをエントリーチームとして選択するチーム選択入力を行う。
【0085】
ここで選択されたエントリーチームは、ゲーム装置10またはサーバ装置80の少なくとも一方に設けられた、チームデータ記憶部256(図9参照)にプレーヤのIDと関連付けて記憶される。
【0086】
当該プレーヤAのエントリーチームを構成する複数の選手等のキャラクタは予めデフォルト値として設定されている。
【0087】
また、プレーヤは、キャラクタカードを用いて、新たな選手キャラクタを自分のエントリーチームを構成するメンバーとして追加しメンバー更新することができる。これにより、自分のエントリーチームがより強くなるように戦力補強することができる。
【0088】
異なる個別のキャラクタカードを用いた戦力補強については後述する。
【0089】
戦力補強されたプレーヤのチーム構成データは、実施の形態においてはサーバに設けられたチームデータ記憶部256(図9参照)にプレーヤのID、すなわちプレーヤのエントリーチームに対応付けて記憶される。
【0090】
このようにしてリーグを設立し、自分のチームのエントリーを終了したプレーヤAは、自分の設立したリーグへの参加を促す招待状を知人、友人等に知らせる。
【0091】
図2には、その通知の具体例が示されており、リーグを設立したリーグオーナーであるプレーヤAは、自分の知人や友人B〜Fにメール等を用いて、自分のリーグへの招待状を送付する。この招待状としてのメールには、例えばリーグ名や、そのリーグにエントリーするためのパスワード等を記載すればよい。
【0092】
この通知を受けた知人や友人B〜Fは、自分のIDカードをゲーム装置10に入力すると、ゲーム画面上にメニュー画面が表示される。このメニュー画面から、自分が招待されたリーグ、ここでは「きのこリーグ」を選択すると、ゲーム画面上には「きのこリーグ」へのエントリー受付画面が表示される。
【0093】
このエントリー受付画面には、「きのこリーグ」にエントリーするための所与の条件としてのパスワード入力項目と、プレーヤの名前またはニックネームを入力する名前入力項目と、リーグに関する情報をプレーヤに通知するためのメールの送り先である、メールアドレス入力項目等が表示される。
【0094】
プレーヤは、パスワード、名前、自分のメールアドレス等を入力すると、これらのエントリーデーターはゲーム装置10からサーバ装置80に送信され、パスワード及びその他の入力項目の要件を満足したと判断されると、当該プレーヤの「きのこリーグ」へのエントリーを受付ける処理を行が行なわれ、サーバ装置80は、当該プレーヤのデータを記憶する。
【0095】
エントリーが受付けられると、次に、サーバ装置80はゲーム装置10に対し、プレーヤのエントリーチームの入力画面を表示する。ここで、プレーヤは、前記リーグオーナーAが行ったと同様な自チームのエントリー入力処理を行う。サーバ装置80は、このプレーヤが選択したエントリーチームのチーム構成データを、プレーヤのIDデータと関連付けて記憶する。
【0096】
なお、チーム選択に際し、プレーヤは、同一リーグ内にて既に他のプレーヤが選択したチームを、自分のチームとして選択することはできない。
【0097】
このようにして、リーグを構成する人数分のプレーヤが、ゲーム装置10を介して「きのこリーグ」にエントリーすると、サーバ装置80は、「きのこリーグ」へのエントリーの受付を終了する。
【0098】
図2に示す設立プレーヤAの友人、知人B〜Fが全てエントリーすると、図4に示すように、「きのこリーグ」は、プレーヤAと、その友人、知人B〜Fの6人のエントリープレーヤで構成されることになり、友人、知人同士で和気藹々と6球団のエントリーチームによるリーグ戦を楽しむことができる
1―3: スケジュール生成処理(図10のステップS40〜42)
このようにして、「きのこリーグ」へのエントリーの受付を終了すると、サーバ装置80は、エントリーした各プレーヤ、ここでは6人のプレーヤのエントリーチームA〜Fのリーグ戦における対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行う。
【0099】
図3には、このスケジュール生成処理によって生成される、リーグ戦における対戦スケジュールの一例が示されている。ここでは、図4に示すように、リーグオーナーAと、その知人、友人B〜Fがエントリープレーヤとしてリーグに参加している場合を想定している。
【0100】
本実施の形態において生成される対戦スケジュールは、同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定される。図3では、同じ相手と2試合の対戦が設定される。
【0101】
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤ自身が監督する一方のエントリーチームと、コンピュータが監督する他方のエントリーチームとが対戦するようにスケジュールが設定される。さらに同じ対戦相手の他方のエントリーチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のエントリーチームと、プレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のエントリーチームとが対戦するようにスケジュールが設定される。
【0102】
これを図3の対戦スケジュールに即して説明すると、以下のようになる。
【0103】
図3において縦軸が、プレーヤ自身が監督を行うエントリーチームA〜Fを表し、横軸がプレーヤに代わってコンピュータが監督を行うエントリーチームA〜Fを表す。縦軸に示すエントリーチームA〜Fと、横軸に示すエントリーチームA〜Fは、基本的には監督をプレーヤが行うか、コンピュータが行うかが異なるのみであり、各エントリーチームのチーム構成は同一である。
【0104】
このようにしてチーム対戦スケジュールが生成されると、サーバ装置80は、各プレーヤのメールアドレスを用いて各プレーヤA〜Fにメールで「きのこリーグ」の開催を通知するとともに、その対戦スケジュールを通知する。
【0105】
図3に示すチーム対戦スケジュールでは、プレーヤAは、コンピュータが監督を行うエントリーチームB、C、D、E、Fの順でチーム対戦が行われるようにスケジューリングされている。
【0106】
同様にプレーヤBは、コンピュータが監督を行うエントリーチームA、C、D、E、Fの順でチーム対戦を行うようにスケジューリングされている。プレーヤCは、コンピュータが監督を行うエントリーチームA、B、D、E、Fの順でチーム対戦を行うようにスケジューリングされている。他のプレーヤE、Fも、同様に対戦スケジュールが設定されている。
【0107】
各プレーヤA〜Fは、この対戦スケジュールに従ったコンピュータが監督を行う他のエントリーチームとの対戦を、所定のタイムスケジュールに従って行うことが義務付けられている。本実施の形態では、各エントリーチームと2日以内に順次対戦することが義務付けられる。従って、各プレーヤは「きのこリーグ」開催通知後、10日以内に全ての対戦を終了しなければならない。定められた2日以内に、前記対戦スケジュールに従った対戦相手と対戦しない場合には、不戦敗として処理される。
【0108】
1―4: リーグ対戦(図10のステップS50〜90)
本実施の形態では、例えばプレーヤAがゲーム装置10を用いて対戦エントリーをすると、プレーヤAのエントリーチームAの最初の対戦相手は、コンピュータが監督するエントリーチームBとなる。プレーヤAは、自分のチームAと相手チームBとの対戦ゲームにあたり、自分のチームAに対し監督としての指示を与えながら対戦ゲームを楽しむことができる。
【0109】
また、プレーヤBが最初に対戦エントリーした場合を想定すると、プレーヤBの対戦相手は、コンピュータが監督するエントリーチームAとなる。プレーヤBは、自チームBとコンピュータが監督する相手チームAとの対戦ゲームを行う。
【0110】
このように、各エントリーチームは、同じエントリーチームと少なくとも2試合対戦するようにスケジュールが設定され、同じ対戦相手の一方のプレーヤAが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤAが監督する一方のチームAと、他のプレーヤBに代わってコンピュータが監督する他方のチームBとが対戦し、同じ対戦相手の他方のチームBの他のプレーヤBが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤBが監督する他方のチームBと、プレーヤAに代わってコンピュータが監督する一方のチームAとが対戦するように対戦スケジュールが設定される。
【0111】
このようにすることにより、リーグにエントリーした各プレーヤA〜Fは、対戦相手となるチームのプレーヤとスケジュールを合わせることなく、当該対戦相手のチームと対戦を行い、図3に示すリーグ対戦スケジュールに従って、他のエントリーチームとリーグ対戦を楽しむことができる。
【0112】
各試合が終了する毎に、その試合の結果は、リーグに参加したプレーヤにメール等で通知される。
【0113】
また、各リーグの試合結果及び成績は、各プレーヤがゲーム装置に対戦エントリーした時に随時閲覧できるようにしてもよい。
【0114】
以上の構成を採用することにより、本実施の形態のゲームシステムでは、知人や友人とリーグを組んで、リーグ対戦ゲームを行うことができるため、和気藹々と、楽しく対戦ゲームを行うことが可能となる。
【0115】
また本実施の形態では、対戦ゲームが終了する毎に、ゲーム装置10のカード発行機44から、新たなキャラクタカードが1枚排出される。従って、プレーヤがこのカードを用い自チームの戦力アップを図るという期待感を持つことができ、次のゲームへの対戦意欲を高めることができる。
【0116】
1―5: 作戦等(図10のステップS56、60、66、80)
図5は、ゲーム装置10のディスプレイに表示される野球ゲームのゲーム画面を説明するための図である。
【0117】
図5に示すように、本実施の形態では、投手キャラクタPPと、投手キャラクタPPの情報を表示するウィンドウPCと、打者キャラクタBPと、打者キャラクタBPの打者データを表示するウィンドウBCと、球BBと、捕手キャラクタCPと、コマンドメニューが表示されるメニューウィンドウMCとが表示されている。
【0118】
ここで、例えば相手方のチームが守備側で、プレーヤ側のチームが攻撃中である場合を想定すると、攻撃用のコマンド入力するためのメニューウィンドウMCが表示される。ここでは、メニューウィンドウMCに、サイン、代打及び代走等のメニュー画面が表示される。これらのメニュー画面は階層構造になっており、例えば、サインの項目を選択すると、次にバント、ヒットエンドラン、盗塁等々のコマンドを選択するサインに関するメニュー画面が表示され、プレーヤがいずれかのコマンドを容易に選択できるようになっている。
【0119】
また、代打、代走等の項目を選択すると、次に代打、代走等のコマンドを選択するサインに関するメニュー画面が表示され、代打の項目を選択すると、次に現在の打者BPに代え、控え選手の誰を代打として選択するかを決定・指示するためのメニュー画面が表示される。このメニュー画面を用い容易に代打を送ることができる。
【0120】
逆に、プレーヤが守備側である場合には、前記メニューウィンドウMCには、守備用のコマンド入力するためのメニュー画面が表示される。ここでは、メニューウィンドウMCに、サイン、球種等のメニュー画面が表示される。これらのメニュー画面は階層構造になっており、例えば、サインの項目を選択すると、次に牽制、敬遠等のコマンドを選択するサインに関するメニュー画面が表示され、プレーヤがいずれかのコマンドを容易に選択できるようになっている。また、球種等の項目を選択すると、次にカーブ、ストレート、フォークボール、チェンジアップ等の球種を選択可能なメニュー画面が表示され、プレーヤがいずれかの球種を容易に選択できるようになっている。
【0121】
このようにして本実施の形態のゲームシステムでは、プレーヤが監督する自チームの自己キャラクタと、対戦相手チームの相手キャラクタとが、守備側及び攻撃側として対戦するチーム対戦ゲームを進行させ、プレーヤが、ゲームの進行状況に応じて、自己キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドの入力を行うことができる。
【0122】
このとき、サーバ装置10は、前記作戦コマンドが指示された状況及び作戦コマンドの種別に基づき、前記プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータを各プレーヤ毎に作成し行動パターンデータ記憶部258(図9参照)に記憶する。そして、プレーヤが対戦スケジュールに従い次々と対戦ゲームを行うと、生成される行動パターンデータは、プレーヤの作戦行動をより忠実に反映したものとなる。
【0123】
このような行動パターンデータを、当該リーグに参加した各エントリーチームのプレーヤに関連付けて形成し記憶する。
【0124】
そして、プレーヤが相手チームと対戦を行う場合、対戦相手チームのプレーヤの行動パターンデータに基づき、ゲーム装置のコンピュータが、当該相手チームのプレーヤに代わって作戦コマンドを自動生成する。
【0125】
これにより、対戦エントリーしたプレーヤが、対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームと対戦ゲームを行う場合に、対戦相手のチームは、対戦相手チームのプレーヤが作戦を指示するように作戦コマンドを自動生成する。このため、対戦エントリーしたプレーヤは、あたかも対戦相手となるエントリーチームのプレーヤと直接対決しているような感覚で、チーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0126】
特に、友人同士が同じリーグにエントリーし仲間同士で対戦ゲームを行う場合、コンピュータが作戦コマンドを自動生成する相手チームは、あたかも友人の作戦行動を反映した作戦指示を出すチームとなるため、プレーヤは友人が監督するエントリーチームと直接対決する感覚で、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、という従来にはないゲームシステムを実現することができる。
【0127】
(2) ゲーム装置10の概要
図6には、本実施の形態で使用されるゲーム装置の具体例が示されている。
【0128】
このゲーム装置10は、据え置き型のアーケードゲームを構成するようにハウジング12が形成されている。そして、ゲーム装置10の正面に向けて、テーブル20、ディスプレイ30、及びスピーカー40が設けられている。また、ハウジング12の側方には、カード発行機44が設けられ、そのカード発行口46からキャラクタカードが所与の条件で発行される。
【0129】
さらにこのゲーム装置10には、個人用のIDカードを挿入するIDカード挿入口42、ゲームを開始するための課金手段としてのコイン投入口48が設けられ、またテーブル20上には、キャラクタカードを載置する複数の載置面22−1〜22−10を有するカード載置部22が設けられている。本実施の形態では、10枚のカードが載置可能となるように10個の載置面22−1〜22−10が設けられ、当該載置面22上に、保持するキャラクタカードが載置された場合に、キャラクタカードの裏面側に設けられた2次元バーコードが当該キャラクタコードに対応したキャラクタのデータ及びその行動能力を規定するパラメータデータを含むキャラクタデータが、データ取得部172(図8参照)によって読み取られる構成を採用している。このときキャラクタデータを取得するデータ取得部172は、載置面22−1の裏面側に位置して設けられている。具体的には、載置面22−1は、赤外線を透過可能に形成されており、載置面22−1〜22−10の裏面側には図示しない光源から赤外光が照射され、載置部22上に置かれたカードの裏面側を赤外光で照射するように構成されている。
【0130】
さらに、載置面22−1〜22−10の裏面側には、これら載置面22−1〜22−10全体を撮影可能な赤外光用の撮像手段(例えばCCDカメラ)が設けられ、この撮像手段の撮像データから、載置面22−1〜22−10上に載置されたキャラクタカードの位置及び各キャラクタカードの裏面側に設けられた2次元バーコードの内容を解析可能に構成されている。このデータ取得部172の具体的な構成は周知であるため、ここではその詳細な説明は省略する。
【0131】
また、前記ディスプレイ30上には、透明なタッチパネル(図示せず)が重ねて配置されており、ディスプレイ30上に表示される画面をプレーヤが指などでタッチすると、プレーヤのタッチした画面位置を検出するようになっている。従って、ディスプレイ30上に、選択ボタンや、その他入力を促す画面、画像等が表示された場合に、プレーヤがどのボタンを操作したかを検出し、その操作位置に対応したプレーヤの入力を受付ける操作部として機能することになる。
【0132】
例えば、図5に示すゲーム画面上に、コマンドボタンを含むメニューウィンドウMCが表示された場合に、プレーヤが画面上の各項目ボタンを操作すると、当該ボタン操作入力を受付ける操作部として機能することになる。
【0133】
(キャラクタカード)
図7には、本実施の形態で使用されるキャラクタカード60の一例が示されている。同図Aはその表面、同図Bはその裏面を表す。
【0134】
キャラクタカード60の表面60Aには、そのカードのプレーヤキャラクタ62aが描かれ、その下側にはプレーヤキャラクタの背番号62b、名前62cが描かれている。
【0135】
キャラクタカード60の裏面60B側には、当該プレーヤキャラクタの詳細なデータが記述されており、その右下には、プレーヤキャラクタ62aのデータ及びその行動能力を規定するパラメータデータを含むキャラクタデータがQRコード64として印刷されている。
【0136】
本実施の形態のゲームシステムでは、野球の対戦ゲームを行うものであるため、キャラクタカード60は野球選手のプレーヤキャラクタに関するものとして形成されている。
【0137】
また、本実施の形態で行われる対戦ゲームは野球ゲームであり、前記キャラクタカード60は、少なくとも投手用と野手用に区別されている。投手用のキャラクタカード60のQRコード64には、投手のキャラクタ及びその投球能力に関するキャラクタデータが書き込まれ、野手用のキャラクタカードには、野手用のキャラクタ及びその打撃能力、守備能力に関するキャラクタデータが書き込まれている。
【0138】
従って、このキャラクタカード60を、その裏面60B側がカード載置部22と向かい合うように、カード載置部22上に載置することにより、キャラクタカード60のQRコード64からデータを取得することができる。
【0139】
また、このキャラクタカード60として、選手キャラクタ以外に、各種のコーチのキャラクタカードを用意してもよい。例えば、投手コーチ、打撃コーチ等のキャラクタカードを用意してもよい。このコーチのキャラクタカード60のQRコード64には、当該コーチのコーチ能力に関するデータがキャラクタデータとして書き込まれることになる。
【0140】
(3) ゲーム装置10の機能ブロック図
図8には、本実施の形態のゲーム装置10の機能ブロック図が示されている。
【0141】
本実施の形態のゲーム装置は、処理部100、記憶部150、コインセンサ163、操作部162、ディスプレイ164(30)、音出力部166(40)、情報記憶媒体170、キャラクタのカードデータ取得部172、通信部174、プレーヤID記憶媒体(例えばプレーヤのIDカード)からのIDデータ等の読み取りや、データの書込みを行うリードライト部180を含む。
【0142】
操作部162は、プレーヤが操作することで入力を行うものであり、本実施の形態ではディスプレイ164(30)の表面に設けられたタッチパネル162aを含む。
【0143】
タッチパネル162aは、ディスプレイ164(30)の表面全域を覆うように形成された透明部材である。その構成は、既に説明したのでここでは、その説明は省略する。ディスプレイ164は、図6に示すディスプレイ30に対応するものであり、本実施の形態により生成された画像を表示するものである。
【0144】
音出力部166は、図6に示すスピーカー40に対応するものであり、本実施形態により生成された音を出力するものである。
【0145】
情報記憶媒体170(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、磁気ディスク、ハードディスク、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。この情報記憶媒体170には、処理部100において本実施の形態の種々の処理を行うためのプログラム(データを含む)が記憶されている。すなわち、この情報記憶媒体170は、本実施の形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0146】
通信部174は、外部装置(例えば他のゲーム装置10やサーバ装置)との間の通信を行うための通信制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサまたは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラム等により実現できる。
【0147】
コインセンサ163は、図6に示すコイン投入口からの投入コインの検出(投入コインの種別及び枚数の計測)を行うものであり、投入されたコインは図示しないコインボックス内に収納される。
【0148】
リード/ライト部180は、プレーヤのIDが記憶されたプレーヤID記憶媒体、例えばIDデータが書き込まれたIDカードからIDデータの読み込みを行うとともに、必要に応じてIDカードにデータの書込みを行うものである。
【0149】
カード発行機184は、内部に図示しないカード収納部に多数の種類のキャラクタカード60を収納するものであり、対戦ゲーム終了毎に、この収納部から所定枚数のキャラクタカード60をカード発行口46からプレーヤに提供するものである。
【0150】
3−1: 記憶部150
また本実施の形態の記憶部150は、ワーク領域として使用される主記憶部152、第2のスケジュールデータ記憶部154、指示コマンド記憶部156、初期データ記憶部158、対戦チームデータ記憶部160、対戦成績記憶部161を含む。
【0151】
さらに、前記初期データ記憶部158には、各チームを構成するためのチーム構成データが初期データとして記憶されており、本実施の形態ではキャラクタデータ記憶部158a、デフォルトチーム構成データ記憶部158bとを含む。
【0152】
(チーム構成データ)
デフォルトチームデータ記憶部158bには、プレーヤが選択可能な複数のチームと、各チームを構成する複数の選手キャラクタを特定するためのキャラクタ特定データが記憶されている。
【0153】
前記キャラクタデータ記憶部158aには、ゲームに参加可能な全てのキャラクタのデータが、前記キャラクタ特定データに対応付けて記憶されている。ここに記憶されるキャラクタのキャラクタデータは、デフォルトチーム構成データ記憶部158bに記憶されたキャラクタのIDに対応付けられたキャラクタデータ以外に、前記したキャラクタカード60から読込まれるキャラクタ特定データにより特定されるキャラクタのキャラクタデータも含む。
【0154】
ここにおいて、キャラクタ特定データによって特定されるキャラクタのキャラクタデータは、該当するキャラクタの画像を生成するための画像データと、当該キャラクタの行動能力を規定する複数の行動パラメータデータと、その他の付随データ等で構成されている。
【0155】
前記行動パラメータとしては、例えば図13、図14に示すようなパラメータがある。全選手キャラクタに共通した行動パラメータとしては、例えば精神力、走力、左右ミート力、守備力等がある。また、投手キャラクタに特有な行動パラメータとしては、体力、スタミナ、制球力、決め球、球種に応じた球速及び球の伸び、切れを表す等を特定するパラメータがある。
【0156】
前記各パラメータは、キャラクタ毎に固有の値に設定されている。
【0157】
なお、これら行動パラメータの中には、試合の結果によってその能力が変動するパラメータもあり、このようなパラメータは、状況によって随時書き換え可能に形成されている。例えば、図13の精神力を表すパラメータは、特定の状況においてその能力が高まったり、低下したりするように書き換えられる。また図14に示す体力、スタミナ等のパラメータは、投手キャラクタが登板するイニング数によって能力が低下するように書き換えられ、試合が終わって、次の試合までの間隔に応じて、その能力が初期値に向かって回復するように書き換え可能に形成されている。
【0158】
このようなパラメータの書き換えは、ゲーム状況に応じて処理部100によって行われ、さらにサーバ装置からの指示により、処理部100が行う。
【0159】
前記対戦チームデータ記憶部160は、自チームのデータ記憶部160a、相手チームのデータ記憶部160b、相手チームの方針コマンド記憶部160c、相手チームの行動パターンデータ記憶部160dを含む。
【0160】
自チームの自チームデータ記憶部160aには、ゲームを行うプレーヤチームのチーム構成データ、チーム編成データがリアルタイムで記憶される。相手チームのデータ記憶部160bには、ゲームを行う相手チームのチーム構成データ、チーム編成データがリアルタイムで記憶される。
【0161】
相手チームの方針コマンド記憶部160cは、相手チームのプレーヤが予めコンピュータに指示した方針に関するデータが記憶される。
【0162】
相手チームの行動パターンデータ記憶部160dには、相手チームのプレーヤが監督として行動する生成された相手プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータが記憶される。
【0163】
前記対戦成績記憶部161には、リーグに所属する各エントリーチームの対戦成績や、各エントリーチームに所属するプレーヤキャラクタの成績等が記憶される。
【0164】
前記第2のスケジュールデータ記憶部154には、サーバ装置で演算されたリーグ戦の対戦スケジュールのデータが記憶される。
【0165】
3−2:処理部100
処理部100(プロセッサ)は、各種の入力データや、情報記憶媒体170から記憶部150に展開されたプログラム等に基づいて、通信制御処理、ゲーム演算処理等の各種の処理を行う。
【0166】
ここで処理部100は、記憶部150をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU、DSP等)やASIC(ゲートアレイ)等のハードウェアや、プログラム(ゲームプログラム)等により実現できる。
【0167】
そして、処理部100は、通信制御部102、受付部104、対戦演算部106、プレーヤデータ識別部110、キャラクタカード発行処理部112、対戦成績演算部114、表示制御部116、描画部118、音生成部120として機能する。なおこれらの機能の一部を省略する構成としてもよい。
【0168】
通信制御部102は、各種の入力情報や、サーバ装置80や他のゲーム装置10からの入力情報(要求)や、プログラム等に基づき、サーバ装置80或いはいずれかのゲーム装置10との間で、いかなる情報を送受信するかなどの通信制御処理を行う。例えば通信制御部102は、ログイン処理が行われるとゲームを実行するためのゲーム情報を、サーバ装置80との間で送受信する制御を行う。
【0169】
前記プレーヤデータ識別部110は、プレーヤのIDカードから読み取られるプレーヤ識別データであるIDデータに基づき、プレーヤの識別を行う。ここではプレーヤID記憶媒体182であるIDカードを、ゲーム装置10のIDカード挿入口に挿入すると、リード/ライト部180がそのIDカードのIDデータを読み取り、プレーヤデータ識別部110がプレーヤの識別を行う。
【0170】
キャラクタカード発行処理部112は、所与の条件に基づき、カード発行機184にキャラクタカードを発行させる指示を行う。本実施の形態では、ゲーム終了後に一枚のカードを発行する処理を行う。
【0171】
対戦成績演算部114は、各種の対戦成績の演算を行う。例えば、ゲーム中における各選手キャラクタの成績(打率、バントの成功率、盗塁の成功率、ピッチャーの防御率等)や、監督が指示した作戦の成功率、各エントリーチームの勝率、対戦ゲームの勝敗、スコア等の演算を行い、対戦成績記憶部161に記憶された成績データを必要に応じて更新する処理を行う。
【0172】
対戦成績演算部114は、リーグ戦の対戦スケジュールによって指示された期間内に、このスケジュールによって特定される対戦相手と対戦を行わなかったプレーヤの試合を不戦敗とする成績演算を行う。
【0173】
表示制御部116は、ディスプレイ164に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、ディスプレイ164に各種のメニュー画面を表示するための所定の処理や、ゲーム中におけるゲーム画面の表示制御のための処理を行う。
【0174】
特に、本実施の形態の表示制御部116では、ゲーム演算結果に基づき、3次元のゲーム空間でゲームキャラクタを移動させたり動作させたりするアニメーション処理を行う。
【0175】
アニメーション処理としては、ゲームフィールド(2次元又は3次元のゲーム空間)でゲームキャラクタ(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)を移動させるための処理を行うことができる。具体的にはプレーヤが入力した入力データや、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、表示物を移動させるアニメーション処理を行う。さらに具体的には、表示物の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なおフレームは、表示物の移動や動作を制御する処理や画像を生成する描画処理を行う時間の単位である。
【0176】
またアニメーション処理としては、表示物を動作させるための処理も行うことができる。即ちプレーヤが入力した入力データや、プログラム(動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、表示物を動作(モーション)させるアニメーション処理を行う。更に具体的には、表示物の動作情報(各パーツの位置、回転角度、或いは形状)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。 描画処理部118は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、ディスプレイ164に表示する。この場合、描画処理部118が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。そして3次元画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブデータ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)の表示物(1又は複数プリミティブ)を描画バッファ(フレームバッファ或いは中間バッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画する。これにより、ゲーム空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0177】
音生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部166に出力する。
【0178】
受付部104は、プレーヤからの各種の受付処理を行い、本実施の形態ではリーグ設立受付部104a、リーグへのエントリー受付部104b、チーム選択受付部104c、カードデータ受付部104d、対戦エントリー受付部104eとして機能するように構成される。
【0179】
(リーグ設立受付部104a)
前記リーグ設立受付部104aは、ディスプレイ164上に表示されたメニュー画面から、プレーヤが、本実施の形態の野球ゲームのリーグ開設メニューを選択すると、ディスプレイ164にリーグ開設メニュー画面を表示し、新たなリーグ設立「開設」するための処理を、サーバ装置80と協働して行う。
【0180】
まず、リーグ設立受付部104aが、新たなリーグを開設する受付を行うと、図9に示すように、サーバ装置80は新たに設立したリーグ用に、記憶部250内に第1のスケジュールデータ記憶部254、チームデータ記憶部256、行動パターンデータ記憶部258、方針コマンド記憶部260、メールデータ記憶部262としての記憶領域を設定する。
【0181】
そして、リーグ設立受付部104aは、新たなリーグの設立の受付けを終了すると、当該リーグへ参加するための所与の条件として、パスワードを生成し、リーグを設立したプレーヤに通知する。この通知は、パスワードをディスプレイ164上に表示することによって行っても良く、サーバ装置80からメールにて、プレーヤに通知するようにしてもよい。
【0182】
(リーグへのエントリー受付部104b)
リーグへのエントリー受付部104bは、所与の条件に基づき、新たに設立されたリーグへの各プレーヤからのエントリーを受付、サーバ装置80に提供する処理を行う。サーバ装置80は、エントリーされたプレーヤのIDデータを、チームデータ記憶部256に記憶する。
【0183】
(チーム選択受付部104c)
チーム選択受付部104cは、エントリーが受付されたプレーヤの、プレーヤチームを作成するためのチームの選択処理を行う。
【0184】
前記したように、初期データ記憶部158には、プレーヤが選択可能な複数のチームのデータと、各エントリーチームを構成する複数の選手のキャラクタのデータとがチーム構成データとして記憶されている。チーム選択受付部104cは、このチーム構成データに基づき、ディスプレイ164にチーム選択用のメニュー画面を表示し、プレーヤがタッチパネル162aを操作し、当該メニュー画面から任意のチームを選択することにより、プレーヤチームのエントリーが行われる。このとき選択されたプレーヤチームは、サーバ装置のチームデータ記憶部256に、各プレーヤのIDデータに関連付けて記憶される。ここにおいて記憶されるプレーヤチームのデータは、デフォルトチーム構成データ記憶部158bに記憶され、前記したようにプレーヤによって選択されたチームの、チーム構成データである。
【0185】
(カードデータ受付部104d)
カードデータ受付部104dは、前記したようにプレーヤのIDに関連付けて記憶されたデフォルトのチーム構成データに、前記したキャラクタカードのキャラクタを加えるための処理を行う。具体的には、プレーヤの持つキャラクタカードのQRコードのデータを読み取り、当該キャラクタカード60のキャラクタを、プレーヤチームの追加メンバーとしてデフォルト状態のチーム構成データに追加して記憶する処理を行う。すなわち、キャラクタカード60のキャラクタを、プレーヤチームのチームを構成するキャラクタの一員として追加する、チーム構成データ生成手段として機能することになる。
【0186】
(対戦エントリー受付部104e)
対戦エントリー受付部104eは、リーグへエントリーしたプレーヤからの、対戦エントリーの受付を行う。
【0187】
具体的には、プレーヤが所定のゲーム料金を払い、自分のIDカードをIDカード挿入口42へ挿入すると、当該IDカードのIDデータをリード/ライト部180を介してプレーヤデータ識別部110が識別し、リーグにエントリーしたプレーヤであるか否かを、サーバ装置80のチーム構成データ記憶部256に記憶されたエントリーチームのプレーヤのIDデータと照合し判断する。そして、認識されたプレーヤのIDが、リーグにエントリーしたプレーヤのIDであると判断されると、対戦エントリー受付部104eは、当該プレーヤの対戦エントリーを受付、当該プレーヤのチームと、同一リーグに所属する他のチームとの対戦ゲームの開始を、対戦演算部106に向け指示する。
【0188】
(対戦演算部106)
対戦演算部106は、前記したようにエントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付が行われると、プレーヤチームと、所与の対戦スケジュールに従い特定される対戦相手チームとの対戦演算を行う。
【0189】
本実施の形態の、対戦演算部106は、ゲーム進行部106a及び作戦コマンド処理部108として機能する。
【0190】
前記ゲーム進行部106aは、対戦エントリーしたプレーヤが監督するプレーヤチームと、対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のチームとの対戦ゲームを進行させる処理を行う。
【0191】
(作戦コマンド処理部108)
前記作戦コマンド処理部108は、少なくとも対戦ゲーム進行中に、各エントリーチームの監督が指示する作戦コマンドの受付け及び作戦コマンドを自動生成する処理を行う。本実施の形態では、作戦コマンド処理部108は、第1の処理部108a、第2の処理部108b、第3の処理部108c、チーム編成処理部108dを含んで構成される。
【0192】
[第1の処理]
第1の処理部108aは、対戦エントリーしたプレーヤが、自分のチームの監督として指示する作戦コマンドを受付ける第1の処理を行う。
【0193】
このときの作戦コマンドとしては、試合開始に先立って受付ける作戦コマンドと、試合中に受付ける作戦コマンドがある。
【0194】
試合開始に先立って受付ける作戦コマンドとしては、プレーヤが自分のチームに指示する基本作戦、例えば早打ち、長打狙い、積極走塁等の作戦コマンドがある。図15には、この基本作戦の一例が示されている。
【0195】
試合中に受付ける作戦コマンドとしては、ゲーム中にプレーヤが監督として指示する作戦に関するコマンド、例えば打者に対しては、バント、ヒットエンドラン等の作戦コマンド、ピッチャーに対しては、球種指示(例えば、カーブ、ボール、ストレート等の指示)等の作戦コマンドなどがある。
【0196】
このようにして指示し受付けられた作戦コマンドは、作戦コマンド記憶部156に記憶され作戦が実行される。
【0197】
また、この第1の処理では、状況に応じた作戦メニュー画面を生成しディスプレイに表示する作戦メニュー表示処理を行い、プレーヤが前記タッチパネル162を介して作戦メニューから自己キャラクタ及び自チームの少なくとも一方に対する作戦コマンドの入力を選択的に受付ける処理を行う。これにより、プレーヤはゲーム画面を見ながら、タッチパネルを操作することで、簡単に作戦コマンドを入力し、ゲームに集中することができる。
【0198】
[行動パターンデータ生成処理]
サーバ装置80の、行動パターンデータ生成部220は、このような第1の処理において、作戦コマンドが指示された状況及びその作戦コマンドの種別に基づき、プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータを作成し、当該プレーヤのIDデータに関連付けて、行動パターンデータ記憶部258に記憶する行動パターンデータ生成処理を行う。このような行動パターンデータ生成処理は、複数の試合にまたがって行われる。
【0199】
例えば、プレーヤが監督としてコマンドを入力した場合の状況及び条件を所与の基準に基づき分類し、当該基準に基づいて作成された状況、条件で、プレーヤがどの種のコマンドを指示する傾向にあるかという行動パターンデータを生成する。
【0200】
[第2の処理]
第2の処理部108bは、対戦相手チームのコンピュータ監督が指示する作戦コマンドを、所与の条件に基づき自動生成する処理を行う。具体的には、第2の処理部108bが所与のプログラムに基づき、相手チームのプレーヤに代わって、ゲーム状況等に応じた作戦コマンドを自動生成し、対戦ゲームに反映させる第2の処理を行う。
【0201】
すなわち、前記第1の処理では、プレーヤが自チームの監督として自チーム及びそのキャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを受付け、実行する処理を行う。
【0202】
同様に前記第2の処理では、対戦相手チーム及びそのキャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを、コンピュータとしてのゲーム装置10が所与のプログラムに基づき自動生成する演算処理が行なわれる。
【0203】
[第3の処理]
第3の処理部108cは、プレーヤから、自チーム(自分のエントリーチーム)のコンピュータ監督に対する、監督としての方針を指示する方針コマンドを受付ける第3の処理を行う。
【0204】
図16には、この方針コマンドの一例が示されている。
【0205】
この第3の処理では、ディスプレイ164に方針コマンドの選択メニュー画面を表示し、プレーヤがタッチパネル162aを操作し、所望の方針コマンドを選択することにより、当該方針コマンドの入力を受付ける。
【0206】
そして、この第3の処理で受付けた方針コマンドのデータは、サーバ装置80の方針コマンド記憶部260に、当該エントリーチームのプレーヤのIDデータに関連付けて、各エントリーチーム毎に記憶される。
【0207】
そして、プレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合には、当該プレーヤの対戦相手となる相手チームの方針コマンドのデータが、サーバ装置80の方針コマンド記憶部260から読み取られ、ゲーム装置10の相手チームの方針コマンド記憶部160cに書き込まれる処理が行われる。
【0208】
[チーム編成処理]
チーム編成処理部108dは、リーグにエントリーしているプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、プレーヤが監督する自チーム(自分のエントリーチーム)のチーム編成を行う第1のチーム編成処理と、対戦相手として特定されたエントリーチームのチーム編成を行う第2のチーム編成処理とを実行する。
【0209】
この第1及び第2のチーム編成処理でチーム編成された自チーム(自分のエントリーチーム)及び対戦相手チームのチーム編成データは、対戦チームデータ記憶部160、具体的には自チームのデータ記憶部160a、相手チームのデータ記憶部160bへそれぞれ書込み記憶される。
【0210】
[第1のチーム編成処理(自チームのメンバー編成)]
ここにおいて、前記第1のチーム編成処理は、対戦に先立って行なわれるとともに、対戦中にも行なわれる。
【0211】
具体的には、対戦に先立って、自チームを構成する複数の選手のキャラクタから先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するメンバー選択メニューをディスプレイ164に表示し、対戦中には、メンバー交代を指示するメンバー交代メニューを表示するメニュー表示処理が行われる。
【0212】
このメニュー表示処理において表示されるメンバー選択メニュー及びメンバー交代メニューのメニュー画面の表示は、自チームのデータ記憶部160aに記憶された自チームのチーム構成データに基づき行われる。
【0213】
図11は、対戦に先立って、自チームを構成する複数の選手のキャラクタから先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するチーム編成処理及び後述する基本作戦設定処理の概略を表すフローチャートである。
【0214】
まず、自チームのデータ記憶部160aに記憶されている自チームのチーム構成データに基づき、ディスプレイ164に自チームを構成する選手キャラクタのメンバー選択メニュー画面を生成し表示する(ステップS100)。
【0215】
次に、キャラクタカード60を用いた自チームへの新たな選手キャラクタの追加があるか否かを判断し、キャタクタの追加がある場合には、自チームのチーム構成メンバーに追加キャラクタを加えたチーム構成データを作成し、チームデータ記憶部256に記憶されている自チームのチーム構成データを更新するとともに、自チームのデータ記憶部160aに記憶されている自チームのチーム構成データを更新する処理を行う(ステップS102、S104)。このとき、ディスプレイ164に表示されるメンバー選択メニュー画面には、追加された選手キャタクタも追加される。
【0216】
プレーヤは、対戦に先立って表示される前記メンバー選択メニュー画面から、先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択する。チーム編成処理部108dは、このチーム編成入力を受付け、自チームのチーム編成を行うチーム編成処理が行う。このチーム編成処理で編成された、チーム編成データは、チームデータ記憶部256、自チームのデータ記憶部160aに記憶される(ステップS106)。本実施の形態では、この処理に続いて、第3の処理部108bによる自チームの基本作戦の受付が行なわれる(ステップS108)。
【0217】
また、プレーヤは、対戦中に表示されるメンバー交代メニューから、タッチパネル162aを介して、自チームの先発メンバーと控えメンバーを交代するメンバーのための入力を行うこともできる。チーム編成処理部108dは、このメンバー交代入力を受付け、メンバー交代を実行するメンバー交代処理を行う。このメンバー交代処理によりチーム編成は変更されるため、チームデータ記憶部256、及び自チームのデータ記憶部160aに記憶されている自チームのチーム編成データは、変更後のチーム編成データに更新される。
【0218】
[チーム編成行動パターンデータの生成処理]
このとき、サーバ装置80の行動パターンデータ生成部220は、前記第1のチーム編成処理でプレーヤが行う前記チーム編成入力、及びメンバー交代入力と、前記入力が行われた状況及び入力の内容とに基づき、プレーヤのチーム編成、及びメンバー交代の入力行動を反映したチーム編成行動パターンデータを生成し、プレーヤチームに関連付けて(プレーヤのIDデータに関連付けて)行動パターンデータ記憶部258に書き込む処理を行う。
【0219】
このチーム編成行動パターンデータの作成処理は、各エントリーチームに関連付けて、複数の試合にまたがって行われ、行動パターンデータ記憶部258に記憶されたデータはその都度更新される。
【0220】
そして、行動パターンデータ記憶部258には、このようなチーム編成行動パターンデータが、各エントリーチーム(各プレーヤのID)に関連付けて記憶される。
【0221】
[第2のチーム編成処理(相手チームのメンバー編成)]
前記第2のチーム編成処理では、対戦チームのチーム構成データ及び所与の条件に基づき、対戦に先立って、対戦相手チームを構成する複数の選手のキャラクタから先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを自動的に選択するチーム編成処理を行うとともに、対戦中に、チームの先発メンバーと控えメンバーのキャラクタの交代を自動的に行うメンバー交代処理を実行する。
【0222】
本実施の形態では、前記所与の条件として、サーバ装置80の行動パターンデータ記憶部258に記憶されたチーム編成行動パターンデータを用いる。そして、第2のチーム編成処理では、対戦相手に相当するチームのチーム編成行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記チーム編成処理及び前記メンバー交代処理を行う。
【0223】
[方針コマンド及び/または行動パターンデータを反映した第2の処理、チーム編成処理]
図12には、方針コマンド及び/または行動パターンデータを反映した第2の処理、チーム編成処理の概略フローチャートが示されている。
【0224】
前記第2の処理、チーム編成処理を行うにあたり、対戦相手チームの方針コマンド及び/または行動パターンデータが方針コマンド記憶部160a、行動パターンデータ記憶部160dに存在するか判断する(ステップS200)。
【0225】
存在しないと判断された場合には、通常の処理に従い、第2の処理、チーム編成処理が実行される(ステップS202a)。
【0226】
存在すると判断された場合には、方針コマンド及び/または行動パターンデータを反映した第2の処理、チーム編成処理が実行される(ステップS202b)。
【0227】
これにより、プレーヤは、対戦スケジュール上自分が監督しない自チームの試合においても、当該試合における自分のエントリーチームの作戦、チーム編成等の指示は自分の方針コマンド及び/または行動パターンデータを反映した状態で行われる。従って、あたかも自分が監督となって相手チームと対戦しているおもしろさを味わうことができ、ゲーム結果を楽しむことができる。
【0228】
加えて、対戦エントリーしたプレーヤが、対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームと対戦ゲームを行う場合に、対戦相手のチームは、あたかも対戦相手チームのプレーヤが作戦、チーム編成等を指示示するように作戦コマンド等を自動生成する。このため、対戦エントリーしたプレーヤは、対戦相手となるエントリーチームのプレーヤと直接対決しているような感覚で、チーム対戦ゲームを楽しむことができる。
【0229】
特に、友人同士が同じリーグにエントリーし仲間同士で対戦ゲームを行う場合、コンピュータが作戦コマンドを自動生成する相手チームは、あたかも友人がプレーしているようなチームとなるため、プレーヤは友人が監督するエントリーチームと直接対決する感覚で、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、という従来にはないゲームシステムを実現することができる。
【0230】
(4) サーバ装置80の機能ブロック図
図9には、本実施の形態のサーバ装置の機能ブロック図が示されている。本実施の形態のサーバ装置80は処理部210、記憶部250、情報記憶媒体280、通信部290を含む。
【0231】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。この情報記憶媒体280には、処理部210において本実施形態の種々の処理を行うためのプログラム(データ)が記憶されている。即ち、この情報記録媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0232】
また情報記憶媒体280は、データベースとしても機能し、本実施形態のシステムで用いられる種々のデータやプログラムが記憶されている。例えば、プレーヤからの所与の価値の支払いに応じてプレーヤに提供されるゲーム情報や画像情報などの種々のコンテンツ情報や、ゲーム装置10においてゲームを実行するためにゲーム装置10にダウンロードするプログラムや、各種情報などが記憶され、管理されている。
【0233】
通信部290は、外部装置(例えばゲーム装置10)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0234】
4−1: 記憶部250
また本実施の形態の記憶部250は、ワーク領域として使用される主記憶部252と、第1のスケジュールデータ記憶部254と、チームデータ記憶部256と、行動パターンデータ記憶部258と、方針コマンド記憶部260と、メールデータ記憶部262とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0235】
4−2:処理部210
処理部210(プロセッサ)は、ネットワークを介して各ゲーム装置10から送信された操作データや情報記憶媒体280から記憶部250に展開されたプログラムなどに基づいて、ゲーム演算処理などの各種処理を行う。この処理部210は記憶部250をワーク領域として各種処理を行う。処理部210の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0236】
そして処理部210は、通信制御部212、スケジュール作成部214、対戦相手選定部216、行動パターンデータ生成部220、メール送信処理部222として機能する。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0237】
通信制御部212は、ゲーム装置10からの入力情報(要求)やプログラム等に基づき、いかなる情報をいずれのゲーム装置10との間で送受信するかなどの通信制御処理を行う。例えば通信制御部212は、ログイン処理が行われたプレーヤのゲーム末装置10においてゲームを実行するためのゲーム情報を、ゲーム装置20との間で送受信する制御を行う。
【0238】
スケジュール作成部214は、リーグにエントリーされた各エントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行う。スケジュール生成処理の詳細は既に説明したので、ここではその説明は省略する。
【0239】
そして、生成されたスケジュールは、第1のスケジュールデータ記憶部254に記憶される。また、ここで生成された対戦スケジュールは、ゲーム装置10の第2のスケジュールデータ記憶部154に転送し書き込むように構成してもよい。
【0240】
対戦相手選定部216は、プレーヤから対戦エントリーを受付けた場合に、対戦相手となるチームを前記スケジュールから特定し、該当するゲーム装置10へ通知する処理を行う。
【0241】
行動パターンデータ生成部220の詳細は、既に説明したので、ここではその説明は省略する。
【0242】
メール送信処理部222は、メールデータ記憶部262に記憶されたリーグ参加プレーヤのメールアドレスに基づき、リーグ戦に関する種々の情報を、適宜該当するプレーヤに向けメールを送信して通知する処理を行う。
【0243】
例えば、リーグ戦開始後には、リーグに加入した各プレーヤのチームの情報や、対戦成績等を、メールをもって適宜通知する処理を行う。さらに、リーグ戦の全てが終了した場合には、リーグ戦の結果を、メールをもって通知する処理を行う。
【0244】
(5)処理の詳細
図10には、本実施の形態のゲームシステムの処理の一例が示されている。
【0245】
5−1:リーグ設立
図10において、ステップS10〜S20は、リーグ設立のための処理である。その詳細はすでに説明したので、ここでは繰り返しの説明は省略する。
【0246】
なお、リーグ設立処理(ステップS12)が終了すると、リーグを構成するメンバーの数nを、n=0に設定し(ステップS14)、プレーヤのリーグへのエントリー受付を開始する(ステップS20)。
【0247】
5−2:リーグへのエントリーの受付
ステップS20〜S30は、プレーヤのリーグへのエントリーのための処理である。その詳細はすでに説明したので、ここでは繰り返しの説明は省略する。
【0248】
ゲーム設立プレーヤがステップS10〜S20のリーグ設立のための所定の処理を終了した場合には、ゲーム装置10のディスプレイ30上には、設立した「きのこリーグ」のエントリーの入力メニュー画面が表示される。
【0249】
また、リーグ設立プレーヤ以外のプレーヤが、リーグへエントリーする場合には、ゲーム装置10のコイン投入口へ所定のコインを投入し、ディスプレイ30に表示される「きのこリーグ」へのエントリーボタンを操作する。すると、ディスプレイ30上には、「きのこリーグ」へ参加するための所与の条件である、パスワード入力画面が表示されるため、ディスプレイ30上に表示されるキーボード画面から、前記した所与の条件であるパスワードの入力を行う。これにより当該プレーヤの「きのこリーグ」へのエントリーの受付けが許可され、エントリー受付部104bは、サーバ装置のチームデータ記憶部256に、エントリーしたプレーヤのIDデータの書込みを行う。
【0250】
プレーヤは表示される複数のチームの中から、所望のチームを選択する。
【0251】
以上のリーグエントリー処理(ステップS22、S24)が終了すると、リーグへのエントリープレーヤの数を1つインクリメントする処理が行われ(ステップS26)、次に当該プレーヤのチームを作成する処理が行われる(ステップS28)。
【0252】
このステップS28の処理は、前記したようにゲーム装置10のチーム選択受付部104c、チーム構成データ生成手段としてのカードデータ受付部104dにより行われる。
【0253】
そして、ディスプレイ30上には、チーム選択メニュー画面の表示が行なわれる。プレーヤは表示される複数のチームの中から、所望のチームを選択する。
【0254】
以上のようにして、エントリーしたプレーヤによるチームの選択が行われると、選択されたチームのデフォルト状態におけるチーム構成データが、デフォルトチーム構成データ記憶部158bから読み出され、サーバ装置80の、チームデータ記憶部256内に当該プレーヤのIDデータと関連付けて記憶される。
【0255】
これにより、選択されたチームの、デフォルト状態でのチームの生成が行われることになる。プレーヤが、このデフォルト状態のチーム構成メンバーに、キャラクタカード60を用いて新たなメンバーを追加する場合には、ゲーム装置10に設けられたテーブルのカード載置部22上に、追加のメンバーとして加入するカードを載置する。このとき載置するカードは、1枚でも良く、または複数枚でもよい。
【0256】
そして、プレーヤはディスプレイ30上に表示されるキャラクタカードによるメンバー追加ボタンを操作すると、カード載置部22上に載置されたカード60から、そのQRコードとして記憶されたキャラクタデータがデータ取得部172を介して読込まれる。読込まれたカードのキャラクタデータは、プレーヤのエントリーチームを構成するメンバーとしてチーム構成データに追加される。
【0257】
このとき、プレーヤのエントリーチームのチームを構成するメンバー数が所与の上限値を上回ると、ディスプレイ上に現在チームを構成するメンバーである各キャラクタのデータが表示され、プレーヤは表示されたキャラクタの中から、任意のキャラクタを削除しチームを構成するメンバーの入れ替えを行う。
【0258】
このようにして、プレーヤは能力の高いキャラクタのキャラクタカードを多数集めることにより、自分のエントリーチームをより強いチームとすることができる。
【0259】
なお、キャラクタカード60によるチームの補強が行なわれない場合には、デフォルト状態のチームとしてプレーヤのエントリーチームが生成され、リーグ戦を開始することになる。
【0260】
なお、キャラクタカード60を用いたチームメンバーの追加、メンバーの入替えは、リーグ戦を開始した後においても行うことができる。例えば、プレーヤが対戦ゲームを行う毎に、その対戦ゲームのゲーム開始に先立って行うことができ、またはゲームの途中、またはゲーム終了後においても行われるように構成することができる。
【0261】
このようなプレーヤのエントリーの受付け(ステップS22〜S30)を、エントリーするプレーヤ表示がプレーヤ設立時のレギュレーションで特定したプレーヤリーグ構成メンバー数になるまで繰り返し、上限に達すると(ステップS30)、当該「きのこリーグ」のメンバー受付けは終了し、次に「きのこリーグ」でのリーグ戦の対戦スケジュール生成処理が行われる。
【0262】
5−3:対戦スケジュールの生成
図10のステップS40〜S44は、対戦スケジュールの生成の処理である。
【0263】
サーバ装置80のスケジュール作成部210は、チームデータ記憶部256に記憶された各エントリーチームのデータに基づき「きのこリーグ」への対戦スケジュールの生成を行う。そして、生成されたスケジュールを第1のスケジュールデータ記憶部254に書き込むとともに、必要に応じてゲーム装置の第2のスケジュールデータ記憶部154に書き込む処理を行う(ステップS40)。
【0264】
図3には、このとき生成される対戦スケジュールの具体例が示されている。この対戦スケジュールの生成処理は、既に説明したのでここではその説明は省略する。
【0265】
5−4:リーグ戦の開始
図10のステップS50〜S70には、作成された対戦スケジュールに基づくリーグ戦の実行のための処理である。
【0266】
まずリーグ戦が開始されると、サーバ装置10が対戦スケジュールに従って、期限内に予定された対戦があったか否かの判断を行う。プレーヤが予定された期限内にスケジュールによって特定される相手チームとの対戦を行わなかったと判断された場合には、当該プレーヤと前記対戦相手との対戦は、プレーヤの不戦敗として処理され、サーバ装置80の対戦成績記憶部264に書き込まれる(ステップS50)。
【0267】
(対戦エントリー)
また、「きのこリーグ」にエントリーしたプレーヤが、ゲーム装置10のコイン投入口41から所定のコインを投入し、IDカード挿入口42からIDカードを挿入すると、ディスプレイ30上には「きのこリーグ」対戦受付画面が表示される。このときプレーヤがディスプレイ30に表示される対戦エントリーボタンを操作すると、プレーヤのIDカードに書き込まれたIDデータが、サーバ装置80のチームデータ記憶部256に記憶されたリーグを構成するプレーヤのIDと照合し、「きのこリーグ」のエントリーメンバーであるか否かを判断する。エントリーメンバーと判断された場合には(ステップS51)、プレーヤのIDデータに基づき、当該プレーヤのチームを特定するとともに(ステップS52)、スケジュールデータ記憶部254に記憶されたスケジュールデータに基づき、対戦相手のチームを特定する処理を行う。
【0268】
このようにして、プレーヤチームと、対戦相手チームが特定されると、これら各チームのチーム構成データがサーバ装置80のチームデータ記憶部256からゲーム装置10の各データ記憶部160a、160bに書き込まれる処理が行われる。さらに、相手チームの方針コマンドデータ、行動パターンデータ等がサーバ装置80の方針コマンド記憶部260、行動パターンデータ記憶部258に生成し記憶されている場合には、これらのデータもゲーム装置10の方針コマンド記憶部160c、行動パターンデータ記憶部160dに書き込まれ、対戦ゲームの準備がなされる。
【0269】
(対戦前のチーム編成及びコマンドの入力等)
次に、ゲーム装置10のディスプレイ30上には、プレーヤチームのチーム編成メニュー画面が表示され、プレーヤチームのチーム編成のための前記した第1の処理のチーム編成処理が行われ、これと同時に相手チームのチーム編成を行う、第2のチーム編成処理が実行される。チーム編成されたデータは、自チームデータ記憶部160a、相手チームデータ記憶部160bにそれぞれ書き込まれる。
【0270】
また、このようなチーム編成処理に先立って、プレーヤは、キャラクタカード60を用いて自チームに、新たな選手キャラクタ等を追加し、またチーム構成メンバーを入替えるという処理を行うこともできる。
【0271】
また、各チームのチーム編成処理が終了すると、ゲーム装置10のディスプレイ30には、プレーヤチームに対する基本作戦の入力メニュー画面が表示され、プレーヤはこのメニュー画面を用いて、自チームに対する基本作戦を入力する。入力された基本作戦は、ゲーム装置10のコマンド記憶部156に書き込まれ、対戦ゲームに反映される。また、相手チームの基本作戦は、相手チームのプレーヤに代わって、第2の処理部108bが、自動的に生成しコマンド記憶部156に記憶する。
【0272】
図15は、このようにして設定される基本作戦の具体例を示す。
【0273】
このような基本コマンドの設定が終了すると、プレーヤチームと、相手チームとの対戦ゲームが開始される(ステップS60)。
【0274】
本実施の形態では、野球ゲームを行うため、プレーヤが監督する自チームの自己キャラクタと、対戦相手チームの相手キャラクタとが、守備側及び攻撃側として対戦するチーム対戦ゲームが進行する。
【0275】
このとき、ディスプレイ上には、図5に示すようなゲーム画面が表示される。
【0276】
プレーヤはゲーム画面上に表示されるメニュー画面を用いて、自チームの監督として自己キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示することができる。
【0277】
攻撃側である場合には、打者キャラクタBPに対し、攻撃に関する作戦を指示することができる。
【0278】
守備側である場合には、自己キャラクタであるピッチャーPPに対し、作戦を指示することができる。
【0279】
相手チームも、状況に応じて同様な作戦を指示する。
【0280】
そして、このように指示された作戦は、ゲーム中において実行処理され(ステップS62、S66)、ゲームに反映される。
【0281】
また、ゲーム中に、メニュー画面を用いて、プレーヤは選手の交代等を作戦の一環として指示することができ、このようにして指示した作戦もゲーム中において実行され、ゲームに反映される(ステップS62、S66)。
【0282】
このようにして、プレーヤはゲームの状況に応じて適宜自チームのキャラクタ等に作戦等を指示し、相手チームとの野球ゲームを楽しむことができる。
【0283】
そして、この対戦ゲームが、所与の条件に基づき終了すると(ステップS64)、対戦成績が表示され、さらにはリーグに加盟している各プレーヤにメールを送信して通知される(ステップS70)。
【0284】
対戦ゲームは、実際の野球と同様な条件で、ゲームを終了するように設定してもよい。
【0285】
そして、対戦ゲームが終了する毎に、ゲーム装置10からのカード発行機44から、新たなキャラクタカードが1枚排出される。従って、プレーヤがこのカードを用い自チームの戦力アップを図るという期待感を持つことができ、次のゲームへの対戦意欲を高めることができる。
【0286】
プレーヤによる、このような対戦を、図3に示すスケジュールに従って、全てのリーグ戦が終了するまで繰り返して行う。
【0287】
そして、リーグ戦が終了したと判断されると(ステップS72)、リーグ戦における各エントリーチームの成績が、リーグにエントリーしている各プレーヤに対しメール等で通知される(ステップS90)。
【0288】
なお、本実施の形態では、各プレーヤが行うチーム編成や、試合中における選手交代等のデータが、当該チームのプレーヤのチーム編成、メンバー交代の入力行動を反映したチーム編成行動パターンデータとして生成され(ステップS80)、サーバ装置80の行動パターン記憶部258に記憶される。
【0289】
これに加えて、ゲーム開始前や、ゲーム中にプレーヤが出す各種の作戦は、プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータとして生成され、行動パターンデータ記憶部258に更新記憶される。
【0290】
そして、このように生成された各プレーヤの、各行動パターンデータ及びチーム編成行動パターンデータに基づき、相手チームのチーム編成処理や、命令生成処理が行われる。
【0291】
従って、前記対戦スケジュールに従って他のプレーヤが自分のチームと対戦する場合に、第2の処理部108b、チーム編成処理部108dが自分のチームに対して行うチーム編成や、作戦コマンドの内容及びその出力タイミングは、自分と類似した傾向となる。従って当該チームのプレーヤは、自分が監督して参加していない対戦ゲームに対しても思い入れが強くなり、また実際に対戦エントリーしている相手方のプレーヤは、コンピュータを相手としてゲームを行うのではなく、本来のプレーヤと直接対決しているような感覚でゲーム対戦を行うことができる。
【0292】
このため、実際にプレーヤ同士が直接対決し、リーグ戦を行うような緊張感と面白さをもって、リーグ対戦ゲームを楽しむことができる、ゲームシステムを実現することができる。
【0293】
加えて、本実施の形態によれば、プレーヤは自分のチームのコンピュータ監督に対して監督としての方針を指示する方針コマンドを入力し、当該方針コマンドはサーバ装置80の方針コマンド記憶部260に当該プレーヤのIDと対応付けて記憶される。
【0294】
従って、プレーヤが監督しない自分のチームが、他のプレーヤと対戦する場合であっても、プレーヤの意向を反映した対戦ゲームを行わせることができるため、係る観点からも、プレーヤ同士が直接対決するような緊張感をもって、リーグ対戦ゲームを楽しむことができるゲームシステムを実現することができる。
【0295】
(6)変形例
なお、前記実施例では、キャラクタカード60として、選手のキャラクタカードを用いる場合を例にとり説明したが、これに加えて、例えば図17に示すようなコーチのキャラクタカードを用い、各エントリーチームの戦力アップを計る構成を採用してもよい。
【0296】
例えば、ヘッドコーチ、投手コーチ、打撃コーチ、バッテリーコーチ、守備コーチ、走塁コーチ、トレーニングコーチ、コンディショニングコーチ等のキャラクタカードを用意する。これら各キャラクタカードにはコーチとしてのキャラクタと、コーチとしての能力を規定するパラメータがキャラクタデータとして対応付けられている。このキャラクタデータは、前記キャラクタカードと同様に、2次元バーコードとしてキャラクタカードの裏面側に印刷される。
【0297】
プレーヤは、これらキャラクタカードのコーチキャラクタを、自チームを構成するメンバーの一人として追加する処理を行うことにより、チームの戦力アップを図ることができる。
【0298】
例えば、投手コーチを加えることにより、自チームのピッチャーキャラクタの制球力がアップしたり、球威がアップしたりという戦力アップの効果が得られる。
【0299】
また、打撃コーチを加えることにより、バント成功率がアップしたり、長打率がアップしたり等の効果が得られる。
【0300】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0301】
例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0302】
また、前記した実施の形態では、チーム対戦ゲームとして、野球ゲームを行う場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず他のチーム対戦ゲーム、例えば、サッカーやバスケット等のチーム対戦型のゲームにも適用することができる。また、本発明は、ゲーム装置として業務用のゲーム装置を用いる場合に限らず、家庭用ゲーム装置を用いる場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0303】
10 ゲーム装置、80 サーバ装置、90 ネットワーク、100 処理部、104受付部、106 対戦演算部、106a ゲーム進行部、108 作戦コマンド処理部、162 操作部、162a タッチパネル、210 処理部、214 スケジュール作成部、220 行動パターンデータ生成部、250 記憶部、254 第1のスケジュールデータ記憶部、256チームデータ記憶部、258 行動パターンデータ記憶部、260 方針コマンド記憶部、264 対戦成績記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、
前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグへのプレーヤチームのエントリーを各プレーヤから所与の条件に基づき受付け、リーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを行うゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手段と、
生成された対戦スケジュールを記憶するスケジュール記憶手段と、
を含み、前記対戦スケジュールの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記ゲーム装置は、
前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、所与の対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行う対戦演算手段
を含み、
前記スケジュール作成手段は、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行い、
前記対戦演算手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付ける第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド処理手段と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させるゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記サーバ装置は、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記第1の処理において指示される前記作戦コマンドに基づき、前記プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータを複数の試合にまたがって作成し行動パターンデータ記憶手段に各エントリーチームに関連付けて記憶する行動パターンデータ生成手段を含み、
前記第2の処理では、
前記所与の条件として、前記対戦相手チームに該当するチームの前記行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記作戦コマンドを自動生成するゲームシステム。
【請求項3】
請求項1、2のいずれかにおいて、
前記サーバ装置は、
前記ゲーム装置が前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行った場合、前記対戦スケジュールに従い対戦相手のチームを特定する対戦相手選定手段
を含み、前記対戦スケジュールの情報として、特定された前記対戦相手のチームの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記ゲーム装置のゲーム進行手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記特定された対戦相手のチームとの対戦ゲームを進行させるゲームシステム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記ゲーム進行手段は、
プレーヤが監督する自チームの自己キャラクタと、前記対戦相手のチームの相手キャラクタとが、守備側及び攻撃側として対戦するチーム対戦ゲームを進行させ、
前記作戦コマンド処理手段は、
前記第1の処理として、前記ゲーム装置を介して、前記プレーヤが自チームの監督として前記自己キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを受付ける処理を行い、
前記第2の処理として、前記対戦相手のチームの相手キャラクタに対する攻撃及び守備に関する作戦を指示する作戦コマンドを、前記対戦相手のチームの監督が指示する作戦コマンドとして所与の条件に基づき自動生成する処理を行うゲームシステム。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1の処理は、
状況に応じた作戦メニュー画面を生成しディスプレイに表示するための作戦メニュー表示処理と、
プレーヤが前記操作部を介して前記作戦メニューから選択入力する前記自己キャラクタ及び自チームの少なくとも一方に対する作戦コマンドを受付ける処理とを含むゲームシステム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記作戦コマンド処理手段は、
前記操作部を介して各プレーヤから、自チームのコンピュータ監督に対する、監督としての方針を指示する方針コマンドを受付ける第3の処理を行い、
前記ゲーム装置及びサーバ装置の少なくとも一方は、
前記第3の処理により受付けた方針コマンドのデータを、各エントリーチームに対応付けて記憶する方針コマンド記憶手段を含み、
前記第2の処理は、
前記第3の処理により受付けた方針コマンドに基づき、当該チームのプレーヤに代わって前記作戦コマンドを自動生成する処理を行うゲームシステム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記ゲーム装置は、
プレーヤが選択可能な複数のチームのデータと、各エントリーチームを構成する複数の選手のキャラクタのデータとがチーム構成データとして記憶された記憶手段と、
前記チーム構成データに基づきゲーム画面にチーム選択メニューを表示し、前記プレーヤが前記操作部を介して前記チーム選択メニューから任意のチームを前記エントリーチームとして選択するチーム選択入力を受付けるチーム選択受付手段と、
を含み、
前記ゲーム装置及びサーバ装置の少なくとも一方は、
各プレーヤによって選択されたエントリーチームを、該当するプレーヤに関連付けて記憶するチームデータ記憶手段、
を含み、
前記作戦コマンド処理手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督する自チームのチーム編成を行う第1のチーム編成処理と、対戦相手のチームのチーム編成を行う第2のチーム編成処理とを行うチーム編成処理手段と、
チーム編成された自チーム及び対戦相手チームのチーム編成データが記憶される対戦チームデータ記憶手段と、
を含み、
前記第1のチーム編成処理は、
前記チーム構成データに基づきゲーム画面に、対戦に先立って、自チームを構成する複数の選手のキャラクタから先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するメンバー選択メニューを表示し、対戦中にはメンバー交代を指示するメンバー交代メニューを表示するメニュー表示処理と、
前記メンバー選択メニューから監督としての前記プレーヤが前記操作部を介して行う、先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを選択するチーム編成入力を受付け自チームのチーム編成を行うチーム編成処理と、
前記メンバー交代メニューから監督としての前記プレーヤが前記操作部を介して行う、自チームの先発メンバーと控えメンバーのキャラクタを交代するメンバー交代入力を受付けメンバー交代を行うメンバー交代処理と、
を含み、
前記第2のチーム編成処理は、
前記チーム構成データ及び所与の条件に基づき、対戦に先立って、対戦相手チームを構成する複数の選手のキャラクタから相手チームの先発メンバー、控えメンバーのキャラクタを自動的に選択するチーム編成処理と、
前記チーム構成データ所与の条件に基づき、対戦中に相手チームの先発メンバーと控えメンバーのキャラクタの交代を自動的に行うメンバー交代処理と、
を含むゲームシステム。
【請求項8】
請求項7において、
前記行動パターンデータ生成手段は、
前記第1のチーム編成処理でプレーヤが行う前記チーム編成入力、メンバー交代入力に基づき、前記プレーヤのチーム編成、メンバー交代の入力行動を反映したチーム編成行動パターンデータを複数の試合にまたがって作成し前記行動パターンデータ記憶手段に各エントリーチームに関連付けて記憶する処理を行い、
前記第2のチーム編成処理では、
前記所与の条件として、前記対戦相手チームに該当するチームのチーム編成行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記チーム編成処理及び前記メンバー交代処理を行うゲームシステム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記キャラクタのデータ及びその行動能力を規定するパラメータデータを読み取り可能なキャラクタデータとして保持する異なる個別のキャラクタカードを所定枚数使用し、前記チーム構成データを生成し、各キャラクタカードに対応付けられた行動能力及び前記操作部からの指示に基づき前記対戦ゲームをゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
対戦ゲームに使用される各キャラクタカードからキャラクタデータを取得するデータ取得手段と、
前記チームに関連付けてキャラクタカードから取得されたキャラクタのデータを、前記チームのチーム構成データとして生成するチーム構成データ生成手段と、
を含むゲームシステム。
【請求項10】
請求項9において、
前記ゲーム装置は、
多種類のキャラクタカードの内から、所与の条件に基づき何れかのキャラクタカードをプレーヤに発行するカード発行手段を含むゲームシステム。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれかにおいて、
前記対戦ゲームは野球ゲームであり、前記キャラクタカードは少なくとも投手用と野手用とに区別され、投手用のキャラクタカードは投手用のキャラクタ及びその投球能力に関するキャタクタデータが取得可能に形成され、野手用のキャラクタカードには野手用のキャラクタ及びその打撃能力に関するキャタクタデータが取得可能に形成されているゲームシステム。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかにおいて、
前記ゲーム装置は、
各エントリーチームの対戦成績をプレーヤに通知する通知手段を含むゲームシステム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかにおいて、
前記サーバ装置は、
前記リーグへエントリーした各エントリーチームのプレーヤのメールアドレスを記憶する手段と、
前記メールアドレスに基づき、各エントリーチームの対戦成績をプレーヤにメールするメール手段と、
を含むゲームシステム。
【請求項14】
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグへのプレーヤチームのエントリーを各プレーヤから所与の条件に基づき受付け、リーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを対戦スケジュールに従って行うゲームシステムにおける前記サーバ装置であって、
前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での前記対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手段と、
生成された対戦スケジュールを記憶するスケジュール記憶手段と、
を含み、前記対戦スケジュールの情報を前記ゲーム装置に提供し、
前記スケジュール作成手段は、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する前記対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うサーバ装置。
【請求項15】
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを対戦スケジュールに従って行うゲームシステムにおける前記ゲーム装置であって、
前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、前記対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行う対戦演算手段
を含み、
前記対戦スケジュールは、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールとして生成され、
前記対戦演算手段は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手段と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付ける第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド処理手段と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させるゲーム装置。
【請求項16】
対戦ゲームのゲーム画面を表示するディスプレイと、前記対戦ゲームのゲーム画面を見ながらプレーヤが監督となって自チームに与える指示を受付ける操作部と、を含み、前記操作部を介して入力されるプレーヤからの前記監督としての指示及び所与のゲームプログラムに従い相手チームと対戦する対戦ゲームを演算するゲーム装置と、
前記ゲーム装置から前記対戦ゲームに関連する情報を収集し、前記ゲーム装置での対戦ゲームに反映させるサーバ情報を生成し前記ゲーム装置に提供するサーバ装置と、
を含み、所与のリーグへのプレーヤチームのエントリーを各プレーヤから所与の条件に基づき受付け、リーグにエントリーしたプレーヤの各エントリーチーム間での前記対戦ゲームを行うゲームシステムのゲーム実行制御方法であって、
前記サーバ装置が、前記リーグにエントリーした各プレーヤのエントリーチームの情報を収集し、各エントリーチームのリーグ戦での対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行うスケジュール作成手順と、
前記ゲーム装置で、前記エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーの受付を行い、対戦エントリーがあった場合には、前記エントリーチームと、前記対戦スケジュールに従い特定される対戦相手のチームとの対戦演算を行な対戦演算手順と、
を含み、
前記スケジュール作成手順では、
同じ対戦相手と少なくとも2試合対戦するように設定されるリーグ戦での対戦スケジュールであって、
同じ対戦相手の一方のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該一方のプレーヤが監督する一方のチームと、他方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記他方のチームとが対戦し、
同じ対戦相手の前記他方のチームの他のプレーヤが対戦エントリーした場合には、当該他のプレーヤが監督する他方のチームと、前記一方のチームのプレーヤに代わってコンピュータが監督する前記一方のチームとが対戦する対戦スケジュールを生成するスケジュール生成処理を行い、
前記対戦演算手順は、
エントリーチームのプレーヤからの対戦エントリーを受付けた場合、対戦エントリーしたプレーヤが監督するチームと、前記対戦スケジュールに従い特定された対戦相手のコンピュータが監督するチームとの対戦ゲームを進行させるゲーム進行手順と、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記対戦エントリーしたプレーヤが自チームの監督として指示する作戦コマンドを受付けると第1の処理を行うとともに、前記対戦相手のチームの前記監督が指示する作戦コマンドを所与の条件に基づき自動生成する第2の処理とを行う作戦コマンド受付け手順と、
を含み、前記第1の処理及び第2の処理で得られる前記作戦コマンドを対戦ゲームに反映させるゲームシステムのゲーム実行制御方法。
【請求項17】
請求項16において、
少なくとも前記対戦ゲーム進行中に、前記第1の処理において指示される前記作戦コマンドに基づき、前記プレーヤの作戦行動を反映した行動パターンデータを複数の試合にまたがって作成し、前記サーバ装置の行動パターンデータ記憶手段に各エントリーチームに関連付けて記憶する手順を含み、
前記第2の処理では、
前記所与の条件として、前記対戦相手チームに該当するチームの前記行動パターンデータを用い、当該チームのプレーヤに代わって前記作戦コマンドを自動生成するゲームシステムのゲーム実行制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−206449(P2011−206449A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79559(P2010−79559)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】