ゲームシステム及びゲームコンティニュー状態設定方法
【課題】時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とする。
【解決手段】ゲームシステムは、1又は複数台のゲーム端末とサーバ装置3とを備えている。ゲーム端末1は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得してサーバ装置3に送信するための受付処理部161aを備え、サーバ装置3は、各ゲーム端末から送信されたゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶する履歴記憶部362bと、ゲームの終了後に、又はゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定部361cとを備えている。
【解決手段】ゲームシステムは、1又は複数台のゲーム端末とサーバ装置3とを備えている。ゲーム端末1は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得してサーバ装置3に送信するための受付処理部161aを備え、サーバ装置3は、各ゲーム端末から送信されたゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶する履歴記憶部362bと、ゲームの終了後に、又はゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定部361cとを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーム端末によって1つの仮想ゲーム空間を形成してゲームを実行するゲームシステムにおいて、以前にグルーピングされた同一メンバーとのゲームコンティニュー状態設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置が配置される店舗においては稼働率や収益率を上げることが望まれる。そのために、例えば、100円で1回のゲームが可能な場合に、200円で3回のゲームが行えるようにし、すなわちコンティニューにおけるディスカウント的な発想を利用して稼働率を上げるようにしたゲーム装置が知られている。
【0003】
また、特許文献1には、複数人で競い合うゲームが終了したとき、各プレイヤのゲーム成績を監視し、成績の良いプレイヤに対しては、継続して複数人ゲームを行う場合に料金がディスカウントされ、あるいは無料となるゲーム装置が提案されている。このように複数人ゲームにおいて成績の良いプレイヤについてのみゲーム料金を値引きすることで、稼働率及び収益率を上げるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3238241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のゲーム装置では、直前のゲーム終了時における各プレイヤのゲーム成績から成績の良いプレイヤに対してのみ次の複数人ゲームにおけるゲーム料金を、ゲーム終了時から所定の時間内にコンティニューすることでディスカウントするゲーム装置が記載されているように、コンティニューはあくまで所定時間内に制限されているものである。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることが可能であり、更には同一メンバーでコンティニューした場合にゲーム料金設定を変更(ディスカウントする等)する付加価値を付けることができるゲームシステム及びゲームコンティニュー状態設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムにおいて、前記ゲーム端末は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信するための受付手段を備え、前記サーバは、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶するプレイヤ識別情報記憶手段と、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項9記載の発明は、1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法において、前記ゲーム端末の受付手段が、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信し、前記サーバのプレイヤ識別情報記憶手段が、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶し、前記ゲーム端末の選定手段が、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせることを特徴とするものである。
【0009】
これらの発明によれば、本ゲームシステムは、所定人数のプレイヤが1つのグループを構成して仮想ゲーム空間で、すなわち割り振られてゲームを実行するようにしている。そして、ゲーム端末の受付手段によって、プレイヤの識別情報がゲームへの参加受付時に取得されて前記サーバに送信され、サーバのプレイヤ識別情報取得手段によって、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報がサーバ内に記憶される。そして、サーバの選定手段によって、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤが優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとされるように選定される。従って、ゲームの終了に引き続きゲームを続行する場合の他、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のゲームシステムにおいて、前記サーバは、前記選定手段での、今回のゲームを行うグループの各プレイヤと前回のゲームにおけるグループの各プレイヤとの一致状況を前記グループ識別情報を用いて判定する一致状況判定手段と、前記一致状況判定手段の判定結果に応じてゲームプレイ料金を変更設定する料金設定手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、複数人ゲームを継続して行う複数のプレイヤに対してゲーム料金を変更設定、好ましくは減額するようにして継続的なゲーム意欲を掻き立てて、コンティニュー割合を増大させることで稼働率や収益性を向上する。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、前記プレイヤの識別情報には前記ゲーム端末が設置されている店舗の識別情報を含み、前記一致状況判定手段は、前回と今回の店舗情報が同一の場合に、一致状況を判定することを特徴とする。この構成によれば、店舗に対して直接稼働率と収益性の向上が期待できる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記一致状況判定手段は、今回のゲームへの参加が前回のゲームの終了後のコンティニューのガイドに応じたものである場合、一致状況の判定を行うことを特徴とする。この構成によれば、コンティニューによって、より効率的にゲームの継続性が確保できる。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームは、所定数のプレイヤを1グループとし、当該グループ内で対戦するゲームであることを特徴とする。この構成によれば、1つのグループでの対戦するゲーム、例えば4名を仲間と捉えて行う麻雀ゲームにも適用可能となる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームは、所定数のプレイヤからなるグループが、他のグループのプレイヤを相手に対戦するものであることを特徴とする。この構成によれば、複数のグループが互いに対戦するようなゲームに適用可能である。また、この場合、各グループが個々にゲーム料金の減額対象となる。従って、相手のグループのメンバーの一致状況とは関係なく、自己側のグループのメンバーについての一致状況のみでゲーム料金の減額を受け得るかどうかが決まるので、減額となる機会が得られ易い。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記料金設定手段は、前記一致状況判定手段の判定結果における一致数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする。この構成によれば、できるだけ同じメンバーでゲームを繰り返すことを誘発することができる。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記一致状況判定手段による判定処理の継続回数を計数する計数手段を備え、前記料金設定手段は、継続回数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする。この構成によれば、一層の減額を特典として、対戦ゲームの多数回の繰り返しを誘発することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るゲームシステムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】ゲーム端末の一実施形態の外観を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末の一実施形態を示すハードウェア構成図である。
【図4】ゲーム端末の制御部の機能構成図である。
【図5】サーバ装置の一実施形態を示すハードウェア構成図である。
【図6】サーバ装置の制御部の機能構成図である。
【図7】ディスカウントテーブルの一例を示す図である。
【図8】ゲーム中の対戦画面の一例を示す画面図である。
【図9】ゲーム端末1のCPU161のゲームプログラムによって実行されるゲーム料金設定処理の手順を説明するフローチャートである。
【図10】サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される選定(マッチング)処理の手順を説明するフローチャートである。
【図11】サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される、ステップS39の処理の手順を説明するサブルーチンである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明に係るゲームシステムの一実施形態を示す構成図である。ゲームシステムは、それぞれ識別情報が対応付けされたゲーム端末1と、複数の(ここでは8台の)ゲーム端末1と通信可能に接続され、これら間の中継・接続及び各ゲーム端末1とネットワーク(例えばインターネット)を介して他の店舗のゲーム端末との間での接続を行う通信機器であるルーター2と、各ルーター2を介して通信可能に接続され、複数のプレイヤがゲーム端末1を用いて行うためのプレイヤ認証、プレイヤの組合せの選択、及びゲーム履歴に関する情報を管理するサーバ装置3とを備えている。
【0020】
ゲーム端末1は、プレイヤがモニタ11に表示されるゲーム画面に基づいて所定の操作を行うことによって、ゲームを進行するものである。なお、ゲーム端末1に対応付けされる識別情報は、ゲーム端末1が接続されているルーター2毎の識別情報(又はゲーム端末1が配設されている店舗の識別情報)とゲーム端末1が配設されている店舗内でのゲーム端末1毎の識別情報とを含んでいる。例えば、店舗Aの識別情報がAであって、店舗A内でのゲーム端末1の識別情報が4である場合には、当該ゲーム端末1の識別情報はA4である。
【0021】
ルーター2は、それぞれ複数のゲーム端末1及びサーバ装置3と通信可能に接続され、ゲーム端末1とサーバ装置3との間でデータの送受信を行うものである。
【0022】
サーバ装置3は、各ルーター2と通信可能に接続され、プレイヤ個人を特定するためのユーザIDに対応付けて前記プレイヤ情報等の情報を格納すると共に、かつゲーム端末1の識別情報を用いて、ルーター2を介して各ゲーム端末1とデータの送受信を行うことによってプレイヤと同一の仮想ゲーム空間上でゲームを行うプレイヤ(対戦相手という)に関する情報を管理する。
【0023】
図2は、ゲーム端末1の一実施形態の外観を示す斜視図である。なお、ゲーム端末1を用いて行われるゲームは、個人ゲームでもよいし、対戦ゲームでもよく、本実施形態では麻雀ゲームを想定しており、ゲーム端末1を操作するプレイヤと、他のゲーム端末1を操作するプレイヤとが、また必要に応じてCPUプレイヤ(仮想的なプレイヤ)との間で対戦するものである。他のゲーム端末1を操作するプレイヤと対戦する場合には、後述するネットワーク通信部18、ルーター2を介して、対戦中のゲーム端末1との間で各プレイヤが操作した内容に応じた操作データの送受信が行われる。
【0024】
ゲーム端末1は、ゲーム画面を表示するモニタ11と、モニタ11に積層され、プレイヤによる押圧を感知して、モニタ11のゲーム画面に表示される選択などを促すボタンのアドレスとプレイヤによる押圧位置とからいずれのボタンが指示されたかを判定するタッチパネル11aと、音声を出力するスピーカ12と、個人カードに記憶されたユーザID等の情報を読み込むカードリーダ13と、プレイヤが投入するコインをゲーム料金分だけ受け付けるコイン受付部14とを備えている。モニタ11は画像を表示するもので、液晶表示器やプラズマディスプレイ等である。モニタ11は、受付操作をガイドする等のゲーム開始前の画像、ゲーム中におけるゲーム進行に沿った画像、ゲーム終了時点の画像の表示を行うものである。また、個人カードは、プレイヤが所持するもので、当該プレイヤのユーザID等の個人情報が記憶された磁気カードやICカード等である。
【0025】
ゲーム端末1の適所には、各部からの検出信号や、各部への制御信号を出力するマイクロコンピュータなどで構成される制御部16(図3参照)が配設されている。
【0026】
図3は、ゲーム端末1の一実施形態を示すハードウェア構成図である。制御部16はゲーム端末1の全体の動作を制御するもので、ゲームの進行全般に関する処理、画像表示処理の他、種々の情報処理を行う情報処理部(CPU)161と、処理途中の情報等を一時的に格納するRAM162と、後述する所定の画像情報及びゲームプログラム等が予め記憶されたROM163とを備える。
【0027】
外部入出力制御部171は、制御部16とカードリーダ13、タッチパネル11a(操作部)及びコイン受付部14を含む検出部の間で、検出信号を処理用のディジタル信号に変換し、また指令情報を検出部の各機器に対して制御信号に変換して出力するもので、かかる信号処理と入出力処理とを例えば時分割的に行うものである。外部機器制御部172は、それぞれの時分割期間内に検出部の各機器への制御信号の出力動作と、検出部の各機器からの検出信号の入力動作とを行うものである。
【0028】
描画処理部111は、制御部16からの画像表示指示に従って所要の画像をモニタ11に表示させるもので、ビデオRAM等を備える。音声再生部121は制御部16からの指示に従って所定のメッセージやBGM等をスピーカ12に出力するものである。
【0029】
ROM163には、麻雀牌キャラクタ、卓画像、受付画面を構成する画像、各ボタンの他、各種の画像等が記憶されている。麻雀牌キャラクタ等は3次元描画が可能なように、それを構成する所要数のポリゴンで構成されており、描画処理部111はCPU161からの描画指示に基づいて、3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置への変換のための計算、光源計算処理等を行うと共に、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理、例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMのエリアに対するテクスチャデータの書き込み(貼り付け)処理を行う。
【0030】
ここで、CPU161の動作と描画処理部111の動作との関係を説明する。CPU161は、内蔵のあるいは外部からモニタ11への画像情報の出力とその表示を行う画像表処理部との装着脱式としてのROM163に記録されているオペレーティングシステム(OS)に基づいて、ROM163から画像、音声及び制御プログラムデータ、ゲームプログラムデータを読み出す。読み出された画像、音声及び制御プログラムデータ等の一部若しくは全部は、RAM162上に保持される。以降、CPU161は、RAM162上に記憶されている制御プログラム、各種データ(表示物体のポリゴンやテクスチャ等その他の文字画像を含む画像データ、音声データ)、並びに検出部からの検出信号等に基づいて、処理が進行される。
【0031】
ROM163に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0032】
ネットワーク通信部18は、麻雀ゲームの実行中に発生するプレイヤの操作情報をルーター2を介して、さらにはネットワークを介して対戦中のゲーム端末1と送受信するためのものである。さらに、ネットワーク通信部18は、ゲーム実行前後での、新たなプレイヤに対する受け付け処理時の個人認証等に関する情報、ゲーム終了時点でのゲーム成績等をルーター2を介してサーバ装置3との間で送受信するためのものである。
【0033】
図4は、ゲーム端末1の制御部16の機能構成図である。制御部16のCPU161は、プレイヤからのゲームへの参加を受け付ける受付処理部161aと、プレイヤが設定されたゲームプレイ料金を投入したか否かを判断する判定部161bとを備えている。また、CPU161は、ゲームの開始から終了までの一連の進行を制御、すなわち操作順に従ってプレイヤが操作する操作部であるタッチパネル11aからの操作情報、例えば対局において自己が操作する、牌山から牌を取る(以下、ツモという)順番の発生毎にツモ操作を受け付けて麻雀ゲームを進行させるゲーム進行制御部161cと、モニタ11に受付画像やゲーム画像等を表示する画像表示処理部161dと、ゲーム中におけるプレイヤの操作を評価することによりゲーム終了時でのゲーム成績(持ち点棒の点数の値)や順位を決定する成績処理部161eと、対戦ゲームの終了後に、引き続いて対戦ゲームを行うか否かのいわゆるコンティニューをガイドする処理を行うコンティニュー処理手段161fと、各種情報の通信制御を行う通信制御部161gと、計時を行うタイマ161hとを備えている。なお、CPU161は、オペレータ(店舗の作業員)によってゲーム端末1のゲーム環境を調整設定するための環境設定処理部161iを備えている。
【0034】
受付処理部161aは、ゲームへの参加を希望するプレイヤによって、モニタ11に表示されている図略の参加受付ボタン等が押下されたことがタッチパネル11aで検知され、かつゲーム端末1のカードリーダ13に差し込まれた個人カードからユーザIDを読み取るものである。受付処理部161aは、さらにユーザID及びゲーム端末1及び店舗の各識別情報を一体としてサーバ装置3に送信するものである。
【0035】
判定部161bは、サーバ装置3から送信されるゲームプレイ料金を一時的に記憶し、コイン受付部14での監視結果を受けて、必要なゲームプレイ料金が投入されたか否かを判定するものである。
【0036】
ゲーム進行制御部161cは、ゲームの進行を制御する。すなわち、ゲーム進行制御部161cは、対戦相手が決まると、図8のゲーム画面の一例に示すように、4人のプレイヤによる麻雀ゲームを開始させ、プレイヤ間でツモの順序が所定の順序で繰り返し発生させるようにし、ゲームが終了すると、所定のゲーム料金の投入を求めるようにしている。ゲーム進行制御部161cは、ツモが発生する毎に、ツモ発生時点から手持ちの牌の内のいずれかの牌を捨てるための選択操作の受付を許可する時間として所定の制限時間を設定している。従って、プレイヤは、ツモが発生する毎に時間内でいずれの牌を捨てるかを考え、決めた牌の指定操作、すなわち該当する牌の画像の表示位置を押下する操作を行うことになる。この操作が行われると、通信制御部161gによって、この操作情報が対戦中の他のゲーム端末に送信され、自己及び他のゲーム端末1の画面の内容が更新されると共に、次の順番のゲーム端末1においてはツモが発生するようになっている。
【0037】
なお、コインが投入される態様では、コイン受付部14は料金徴収手段として作用する一方、コインを投入する態様に代えて、ゲーム端末1が、挿入されたプリペイド方式のカード等からゲーム料金を引き落とす料金徴収手段を備えている態様では、カードの残金から、ゲーム料金を引き落とす(減算する)手段を料金徴収手段として扱えばよい。
【0038】
制御部16のRAM162は、同じ卓(同一ゲーム空間)での対戦ゲーム中のゲーム途中経過情報が逐次プレイヤ毎に、すなわち自己及びネットワーク通信部18を介して得られる対戦相手全員について更新的に記憶される途中経過情報記憶部162aと、成績処理部161eによって決定された、プレイヤのゲーム終了時点でのゲーム成績である順位(必要に応じて点棒の点数を含む)がプレイヤ毎に格納されるゲーム成績記憶部162bとを備える。ゲームが終了する毎に、通信制御部161gは、ゲーム成績記憶部162bに格納されているゲーム終了時点のゲーム成績を、プレイヤのユーザIDと共に、サーバ装置3に送信する。
【0039】
図5は、サーバ装置3の一実施形態を示すハードウェア構成図である。制御部36はサーバ装置3の全体の動作を制御するもので、情報処理部(CPU)361と、プレイヤの個人情報、各プレイヤのゲームに関する情報等を一時的に格納するRAM362と、管理用の所定の画像情報、管理用のプログラムが予め記憶されたROM363とを備える。
【0040】
ROM363に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0041】
ネットワーク通信部38は、各種データをWWW等からなるネットワークを介して複数のルーター2のいずれかを経て端末識別情報に従って対応するゲーム端末1との間で情報の送受信を行うものである。
【0042】
なお、管理プログラムは、ROM363上に記録されており、RAM362上にロードされ、CPU361によりRAM362上のゲーム進行プログラムが順次実行されることによってそれぞれの機能が実現される。
【0043】
図6は、サーバ装置3の制御部36の機能構成図である。RAM362は、ユーザID等の個人情報を格納するプレイヤ情報記憶部362aと、プレイヤ毎のゲーム成績を含むゲーム履歴を更新的に記憶する履歴記憶部362bと、後述するディスカウントテーブル記憶部362cとを備えている。
【0044】
制御部36のCPU361は、プレイヤ情報記憶部362a及び履歴記憶部362bへの各情報の記録を行う記憶制御部361aと、各ゲーム端末1でのプレイヤのゲーム参加受付に応答して一連の受付管理処理を実行する受付部361bと、受付部361bによって受け付けられたプレイヤの中から、あるいはコンティニュー処理部161fによって受け付けられたコンティニューを希望するプレイヤの中から、同一ゲーム空間内でプレイする所定数(麻雀の場合、4名)のプレイヤの組合せを、後述するルールに則って選定する選定部361cと、後述するグループ識別情報に基づいて前回と今回のグループ内のプレイヤ間の一致状況を判定する一致状況判定部361dと、各ゲーム端末1との間で情報の授受を行う通信制御部361eと、ゲームプレイ料金を設定する料金設定部361fとを備えている。
【0045】
記憶制御部361aは、選定部361cによる設定結果に従ってグループ識別情報を作成し、履歴記憶部362bへ記録する。なお、設定されたグループ識別情報は、図6に示すように選定部361cから履歴記憶部362bに書き込むようにし、また読み出すようにしてもよく、この場合、選定部361cがグループ識別情報を作成してもよい。
【0046】
受付部361bは、ゲーム端末1から送信されたプレイヤのユーザIDの個人情報、ゲーム端末1及び店舗の各識別情報を受け付けて、ゲームへの参加を受け付けるものである。
【0047】
また、受付部361bは、プレイヤから対戦ゲームへの参加が指定されている場合、選定部361cに対戦相手の組み合わせのための選定(マッチング)処理の指示を行う。選定部361cは、所定の時間(例えば5分)毎に、その間受け付けられた、参加プレイヤやコンティニュー希望からの参加プレイヤを4名ずつ同一ゲーム空間(仮想的な卓)に位置付け(紐付け)させていくものである。同一空間に割り振る条件は予め設定されている。例えば、新たに参加するプレイヤについては例えば先着順に、また、コンティニュー希望のプレイヤについては、直前のゲームの店舗と同一店舗でかつ同一ゲーム空間にいたグループのメンバーを優先して同一のゲーム空間に割り振るようにしている。同一ゲーム空間に割り振られたグループのメンバーには、その都度、仲間情報としてのグループ識別情報が設定され、この情報に基づいて、前記優先的な選定が行われる。特に、コンティニューのために、前回の対戦ゲームのグループメンバーを、グループ識別情報を用いて同じゲーム空間に割り振るように選定することで、グループメンバーのコンティニューでのゲームへの誘導を図っている。ここに、グループの要件は、後述するように選定部361cでのプレイヤ選定によって、店舗の異同を問わず同一グループに割り振られることが考えられるため、全員同一店舗の場合もあれば、異なる店舗のプレイヤが含まれる場合もあり、また全て異なる店舗となる可能性もあり得る。
【0048】
一致状況判定部361dは、コンティニューを希望するプレイヤに対して選定部361cによって同一ゲーム空間に割り振られたプレイヤと、当該コンティニュー前の対戦ゲームのグループのメンバーとの一致状況を判定するものである。一致するプレイヤのユーザID及び人数を新たな仲間(グループ識別情報)情報は、記憶制御部361a(又は選定部361c)で作成されるものである。
【0049】
料金設定部361fは、一致状況判定部361dの判定結果に従って対応したディスカウント率でコンティニューのゲーム料金の設定を行うものである。設定されたゲーム料金は、ゲーム端末1へ送信された後、プレイヤに提示するべく例えばモニタ11に表示され(あるいは音声で報知され)、さらにコイン受付部14で監視される。ゲーム履歴情報に含まれる仲間情報(グループ識別情報)等に対応したディスカウント率に関しては、後述する。
【0050】
また、RAM362は、後述するディスカウントテーブル記憶部362cを備える。ディスカウントテーブル記憶部362cは、図7に示すように、コンティニュー回数、及びコンティニューにおける前回のゲームと今回のゲームとでのグループメンバーの一致数とディスカウント率との関係が設定されているものである。ディスカウント率は、コンティニュー回数が多い程、高くなるように設定されている。なお、1回目はコンティニューによるゲームではないので、ディスカウントはない(すなわち、0%)。また、グループ内のメンバーの一致状況については、メンバーのうちの少なくとも2人以上が同一の仮想ゲーム空間でコンティニューによってゲームを行う場合にディスカウントの対象となり、かつ人数が多いほど、ディスカウント率は高く設定されている。
【0051】
図7に示すディスカウントテーブルは、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に2名のプレイヤが存在すると、テーブルの「2名」の欄に対応し、以降、3回目、4回目、…も同一の欄となる。また、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に3名のプレイヤが存在すると、テーブルの「3名」の欄に対応し、この3名が含まれている限り、以降の3回目、4回目、…も同一の欄となる。3名のうちの1名がいなくなると、この時点以後は「2名」の欄に移行する。また、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に4名全員のプレイヤが存在すると、テーブルの「4名」の欄に対応し、この4名が含まれている限り、以降の3回目、4回目、…も同一の欄となる。4名のうちの1名がいなくなると、「3名」の欄に移行し、4名のうちの2名がいなくなると、「2名」の欄に移行する。
【0052】
なお、店舗内のゲーム端末1に対するディスカウント状態の設定は、オペレータが例えばゲーム筐体の裏蓋(図略)を開けて所定のスイッチ(図略)等を押すなどすることで起動する環境設定処理部161hによって環境設定モードに移行し、この環境設定モードにおいて、ディスカウント対応を禁止する場合に、禁止指令信号を出力するようにすればよい。また、ディスカウントテーブルの段階数、ディスカウント率は、図7に限定されず、種々の態様が設定可能である。すなわち、予め複数種類のテーブルが準備されてオペレータがいずれかを選択する方法、あるいは1つのテーブルの内容をオペレータが書き換える方法が採用可能である。
【0053】
通信制御部361eは、選定部361cによって、プレイヤと卓との紐付けが決定すると、該プレイヤが参加受付を行ったゲーム端末1に、その旨の情報を送信するようにしている。また、通信制御部361eは、この卓に全てのプレイヤが紐付けられると、各プレイヤ情報を互いのゲーム端末1に送信するようにしている。さらに、通信制御部361eは、コンティニュー希望プレイヤに対する、卓との紐付けが決定すると、前記一致プレイヤのユーザID及び人数を仲間(グループ)情報として、該当する各ゲーム端末1に送信するようにしている。
【0054】
図8は、ゲーム中の対戦画面の一例を示す画面図である。ゲーム画面500は、画面下側にプレイヤの手牌501が牌の種類が見えるように表示され、画面上側及び左右両側に対戦者の手稗502が牌の種類が見えないように表示され、画面略中央にドラ表示稗を含む山503と、山503の周囲に捨て稗504が表示され、画面下側にプレイヤによって押下される種々のボタンが表示されている。各プレイヤの捨て牌504の一には各プレイヤの氏名乃至は名称が表示されており、これによって各プレイヤは同一ゲーム空間で行うメンバーを認識できるようになっている。プレイヤがゲーム画面500を見ながらボタンを適宜押下することによってゲームが進行される。なお、プレイヤの氏名や名称は、個人カードの取得に際して提示し、乃至は図外の入力手段から入力して、登録された情報によるものである。
【0055】
図9は、ゲーム端末1のCPU161のゲームプログラムによって実行されるゲーム料金設定処理の手順を説明するフローチャートである。まず、ゲーム端末1のカードリーダ13に個人カードが挿入されると、受付処理部161aによって個人カードからユーザIDが読み取られ、サーバ装置3に送信される(ステップS1)。次いで、サーバ装置3から送られてくる自己のプレイヤ情報の受信が行われると(ステップS3)、マッチングのための、ゲーム端末1及び店舗の各識別情報と共にプレイヤ情報がサーバ装置3に送信される(ステップS5)。この後、ゲーム端末1は、サーバ装置3から対戦相手となるプレイヤのプレイヤ情報を受信するための待機状態に移行する(ステップS7)。
【0056】
次いで、対戦相手が揃ったかどうかが、すなわち、自己以外の3名のプレイヤが同一卓に着いたかどうかが判断される(ステップS9)。着いていなければ、ステップS7に戻って待機し、全員揃ったのであれば、所定の対戦ゲーム、この例では所定対局数分の麻雀ゲームが実行される(ステップS11)。なお、最初のゲーム料金の徴収は、ゲーム開始前にコイン受付部14に投入させるようにしてもよいし、前述したようにプリペイド型のカード等を採用する態様では、ゲーム開始前に、あるいは最初のゲームの終了時点としてもよい。
【0057】
対戦ゲームが終了すると、受信したコンティニュー料金の設定、徴収が行われる(ステップS13)。なお、最初のゲームはコンティニューによるゲームではないので、この処理はスルーされてもよいし、または図7のディスカウントテーブル記憶部362cの内容に従って、0%が設定されるようにしてもよい。
【0058】
次いで、コンティニューを望む場合の指示を受け付けるための図略のボタンが画面に表示され、この画面で、コンティニューが指示されたか否かが、タイマ161hにより所定時間だけ判断される(ステップS15)。コンティニューが指示されていなければ、ゲームは終了したとして、個人カードが排出されて本フローを終了する。
【0059】
一方、コンティニューが指示されると、ステップS5に戻って、コンティニュー時のマッチングのためにプレイヤ情報がサーバ装置3に送信される。そして、対戦ゲーム(ステプS11)後、ステップS13で、受信したコンティニュー料金の設定がなされる。そして、ここで、このコンティニューでのゲームの料金が徴収される。次いで、ステップS15に移行する。
【0060】
なお、コンティニュー料金の設定乃至は徴収時点については以下のようにしてもよい。例えば、ステップS15でコンティニュー有りの際に、ステップS5に戻って、さらにステップS9,S11に進むが、かかるステップS9,S11で、コンティニューのゲームでの同一店舗でのグループメンバー、マッチング継続回数が確定するので、かつコンティニューによる対戦ゲームが開始される前に、モニタ11にコンティニュー料金を提示するなどして、徴収するようにしてもよい。この方法は、徴収をした後、ゲームを行わせるようにしたものである。
【0061】
図10は、サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される選定(マッチング)処理の手順を説明するフローチャートである。まず、マッチング処理の開始後、マッチング受付時間、図略の内部タイマ等で例えば5分間が終了したか否かが判断される(ステップS31)。マッチング受付時間が終了していなければ、ゲーム端末1からユーザIDを受信したか否かが判断される(ステップS33)。ユーザIDが受信されていなければ、ステップS31に戻る。一方、ユーザIDが受信されたのであれば、受信したユーザIDを履歴記憶部362bに一時的に格納して(ステップS35)、ステップS31に戻る。
【0062】
ステップS31でマッチング受付時間が終了したと判断されると、マッチング処理が実行される(ステップS37)。ここでは、前述したように、サーバ装置3の履歴記憶部362bに一時的に格納された、各ゲーム端末1からの参加希望のプレイヤやコンティニュー希望のプレイヤのユーザIDと、さらに各プレイヤにグループ識別情報が設定されている場合には、この情報を用いて、同一グループ識別情報を有するプレイヤが、また同一店舗のプレイヤが優先して同一メンバーに、すなわち麻雀ゲームでは同一卓に割り振られる。次いで、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報(グループ識別情報)の確認、すなわち、前回の麻雀ゲームからのコンティニュー参加時に同一卓に紐付けされたプレイヤのユーザID及びその人数の情報を得、かかる情報を当該プレイヤが操作する各ゲーム端末1に送信すると共に、当該各プレイヤに対応する履歴記憶部362bに更新的に記憶する(ステップS39)。そして、次のマッチング処理のための受付時間を更新的に設定して(ステップS41)、ステップS31にリターンする。このように、履歴記憶部362bにグループ識別情報が書き込まれることから、コンティニューは、前回のゲームの終了に引き続いて同種ゲームを継続して実行する場合にも、また、一旦ゲームを終了して、時間が経過した後、再び同種ゲームを行う場合にも、グループ識別情報を用いて処理される。
【0063】
図11は、サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される、ステップS39の処理の手順を説明するサブルーチンである。まず、同一店舗・仲間情報に一致が存在するか否かが判断される(ステップS51)。一致が存在しなければ、同一店舗・仲間情報回数(マッチング継続回数)がリセットされる(ステップS53)。一方、一致が存在すれば、マッチング継続回数が1だけカウントアップされる(ステップS55)。ここに、一致が存在するとは、あるゲームのグループメンバーと、該店舗での、前記あるゲームのコンティニューにおけるゲームのグループメンバーとの間に、複数の共通するプレイヤがいることをいう。なお、一致の意味を、上記より厳格に、過半数としたり、さらには全員としてもよい。
【0064】
次いで、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報からディスカウントテーブルに基づいてコンティニュー料金を設定し、設定されたコンティニュー料金情報が、該当するプレイヤのゲーム端末1に送信される(ステップS57)。ここに、該当するプレイヤとは、コンティニューで同一店舗・仲間情報に含まれることとなったプレイヤのみとし、前回では別のゲーム空間にいたプレイヤ乃至は今回初めてゲームに参加をしたプレイヤのゲーム端末は除いてもよい。そして、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報は履歴記憶部362bに一時的に格納される。一時的とは、所定期間(有効期間)を意味し、図略の内部タイマなどで計時されて管理される。例えば1時間とか1日などが採用される。なお、所定期間は、一旦ゲームを終了した後の次回のゲーム参加時までとして、実質的に期限を長期としてもよい。
【0065】
続いて、処理していないマッチング情報がさらにあるか否かが判断され(ステップS61)、処理していないマッチング情報がなければ、本フローを終了し、処理していないマッチング情報があれば、ステップS51に戻って、同様の処理が繰り返される。
【0066】
なお、本発明は、以下の実施態様が採用可能である。
【0067】
(1)本実施形態では、個々のプレイヤが所定人数で行う対戦ゲームの例として麻雀ゲームを説明したが、本発明にいう、所定人数のプレイヤとは、麻雀ゲームにおける4名を示す場合の他、敵味方を構成する2つのグループ、例えば4人対4人で行う対戦ゲームにおける各グループの4人を含むものである。例えば、4人対4人で行う射撃ゲームにおいて、A店舗から4名のプレイヤが参加し、B店舗から4名のプレイヤが参加して、A店舗の4人とB店舗の4人とが同一ゲーム空間で射撃ゲームを行う態様にも適用可能である。この場合、射撃ゲームが終了した後、A店舗について見ると、A店舗のプレイヤの2名以上がコンティニューを希望した場合、優先的に同一のゲーム空間に割り振られ、その人数によってディスカウント率が、図7により決定される。同様に、射撃ゲームが終了した後のB店舗について見ると、B店舗のプレイヤの2名以上がコンティニューを希望した場合、優先的に同一のゲーム空間(店舗Aのコンティニューにおけるゲーム空間と同次ゲーム空間になるかどうかは不明)に割り振られ、その人数によってディスカウント率が、図7により決定される。
【0068】
(2)本実施形態では、ディスカウントの条件として同一店舗を設定しているが、メンバーは同一店舗でゲームを行う必要はなく、極端な場合、それぞれ異なる店舗であってもよい。但し、ディスカウントの条件として、各プレイヤに対しては前回と同一の店舗であることを課してもよい。このような場合、継続するゲームで同一のゲーム空間に割り振られる条件として、全員の店舗が同一であることの制約を外し、直前のメンバーを優先して同一のゲーム空間に割り振るように設定しておけばよい。
【0069】
(3)本実施形態では、ディスカウントテーブルはディスカウント率で規定されているが、対戦ゲームの料金が固定である場合には、直接料金を記憶させるようにしてもよい。また、メンバーは4名に限定されず、ゲームの種類に応じて適宜設定されるものである。例えば8人対8人の射撃ゲーム、9人対9人の野球ゲーム等にも適用可能である。さらに、仲間乃至はグループに対する(複数人ゲームの継続における)ディスカウントというコンセプトからは、2人で行う対戦ゲームを除く、複数人で行うゲームであれば、ゲームの種類は特に問わず、種々のゲームに適用可能である。例えば、3人以上で行う自動車レースゲームでもよいし、1人対2人の対戦ゲームの場合に、2人側についてのみ、本発明を適用してもよい。また、グループ数は、敵味方という2つに限らず、3つ以上のグループでもよく、すなわち同一ゲーム空間で3グループ(又はそれ以上の所定数のグループ)がそれぞれ自己以外のグループと対戦を行うゲーム態様でもよい。
【0070】
(4)コンティニューのように継続してゲームを行う場合に限定されず、ゲームを終了し、ゲーム端末を開放した後に、所定の条件内で、再度、同一メンバーでゲーム参加を受付する場合にも適用してもよい。条件としては直前のゲーム終了時点からの経過時間が所定時間以内、例えば1時間とか、あるいは1日である。さらに、条件として、直前のメンバーの全員(あるいは過半数)が同一のゲーム空間に割り振られることを加重してもよい。この場合、サーバ装置3は、ステップS59に示す、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報を有効期間だけ保管しておけばよい。そして、サーバ装置3は、新たな対戦ゲームのメンバーに対しても、受付時間及びプレイヤのユーザID、店舗情報と保管データとを照合して、ディスカウントの適用判断処理を行うようにすればよい。
【0071】
(5)本実施形態では、継続する対戦ゲームに新たに参加することとなったプレイヤに対しては、ディスカウント対象とはしていないが、対象としてもよい。これによれば、意図しない恩恵を他のプレイヤにも提供できることになり、ゲーム意欲乃至は来店意欲を向上させることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 ゲーム端末
11 モニタ
13 カードリーダ
14 コイン受付部
16 制御部
161a 受付処理部(受付手段)
161c ゲーム進行制御部
161d 画像表示処理部
161f コンティニュー処理部
3 サーバ装置
361a 記憶制御部(履歴記憶制御手段)
361b 受付部
361c 選定部(選定手段)
361d 一致状況判定部(一致状況判定手段)
361f 料金設定処理部(料金設定手段)
362b 履歴記憶部(プレイヤ識別情報記憶手段)
362c ディスカウントテーブル記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーム端末によって1つの仮想ゲーム空間を形成してゲームを実行するゲームシステムにおいて、以前にグルーピングされた同一メンバーとのゲームコンティニュー状態設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置が配置される店舗においては稼働率や収益率を上げることが望まれる。そのために、例えば、100円で1回のゲームが可能な場合に、200円で3回のゲームが行えるようにし、すなわちコンティニューにおけるディスカウント的な発想を利用して稼働率を上げるようにしたゲーム装置が知られている。
【0003】
また、特許文献1には、複数人で競い合うゲームが終了したとき、各プレイヤのゲーム成績を監視し、成績の良いプレイヤに対しては、継続して複数人ゲームを行う場合に料金がディスカウントされ、あるいは無料となるゲーム装置が提案されている。このように複数人ゲームにおいて成績の良いプレイヤについてのみゲーム料金を値引きすることで、稼働率及び収益率を上げるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3238241号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のゲーム装置では、直前のゲーム終了時における各プレイヤのゲーム成績から成績の良いプレイヤに対してのみ次の複数人ゲームにおけるゲーム料金を、ゲーム終了時から所定の時間内にコンティニューすることでディスカウントするゲーム装置が記載されているように、コンティニューはあくまで所定時間内に制限されているものである。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることが可能であり、更には同一メンバーでコンティニューした場合にゲーム料金設定を変更(ディスカウントする等)する付加価値を付けることができるゲームシステム及びゲームコンティニュー状態設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムにおいて、前記ゲーム端末は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信するための受付手段を備え、前記サーバは、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶するプレイヤ識別情報記憶手段と、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項9記載の発明は、1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法において、前記ゲーム端末の受付手段が、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信し、前記サーバのプレイヤ識別情報記憶手段が、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶し、前記ゲーム端末の選定手段が、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせることを特徴とするものである。
【0009】
これらの発明によれば、本ゲームシステムは、所定人数のプレイヤが1つのグループを構成して仮想ゲーム空間で、すなわち割り振られてゲームを実行するようにしている。そして、ゲーム端末の受付手段によって、プレイヤの識別情報がゲームへの参加受付時に取得されて前記サーバに送信され、サーバのプレイヤ識別情報取得手段によって、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報がサーバ内に記憶される。そして、サーバの選定手段によって、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤが優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとされるように選定される。従って、ゲームの終了に引き続きゲームを続行する場合の他、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のゲームシステムにおいて、前記サーバは、前記選定手段での、今回のゲームを行うグループの各プレイヤと前回のゲームにおけるグループの各プレイヤとの一致状況を前記グループ識別情報を用いて判定する一致状況判定手段と、前記一致状況判定手段の判定結果に応じてゲームプレイ料金を変更設定する料金設定手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、複数人ゲームを継続して行う複数のプレイヤに対してゲーム料金を変更設定、好ましくは減額するようにして継続的なゲーム意欲を掻き立てて、コンティニュー割合を増大させることで稼働率や収益性を向上する。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、前記プレイヤの識別情報には前記ゲーム端末が設置されている店舗の識別情報を含み、前記一致状況判定手段は、前回と今回の店舗情報が同一の場合に、一致状況を判定することを特徴とする。この構成によれば、店舗に対して直接稼働率と収益性の向上が期待できる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記一致状況判定手段は、今回のゲームへの参加が前回のゲームの終了後のコンティニューのガイドに応じたものである場合、一致状況の判定を行うことを特徴とする。この構成によれば、コンティニューによって、より効率的にゲームの継続性が確保できる。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームは、所定数のプレイヤを1グループとし、当該グループ内で対戦するゲームであることを特徴とする。この構成によれば、1つのグループでの対戦するゲーム、例えば4名を仲間と捉えて行う麻雀ゲームにも適用可能となる。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームは、所定数のプレイヤからなるグループが、他のグループのプレイヤを相手に対戦するものであることを特徴とする。この構成によれば、複数のグループが互いに対戦するようなゲームに適用可能である。また、この場合、各グループが個々にゲーム料金の減額対象となる。従って、相手のグループのメンバーの一致状況とは関係なく、自己側のグループのメンバーについての一致状況のみでゲーム料金の減額を受け得るかどうかが決まるので、減額となる機会が得られ易い。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記料金設定手段は、前記一致状況判定手段の判定結果における一致数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする。この構成によれば、できるだけ同じメンバーでゲームを繰り返すことを誘発することができる。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記一致状況判定手段による判定処理の継続回数を計数する計数手段を備え、前記料金設定手段は、継続回数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする。この構成によれば、一層の減額を特典として、対戦ゲームの多数回の繰り返しを誘発することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、時間の制限を設けることなく、所定時間経過後でも、以前のグループメンバーと同一メンバーでのゲームコンティニュー状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るゲームシステムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】ゲーム端末の一実施形態の外観を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末の一実施形態を示すハードウェア構成図である。
【図4】ゲーム端末の制御部の機能構成図である。
【図5】サーバ装置の一実施形態を示すハードウェア構成図である。
【図6】サーバ装置の制御部の機能構成図である。
【図7】ディスカウントテーブルの一例を示す図である。
【図8】ゲーム中の対戦画面の一例を示す画面図である。
【図9】ゲーム端末1のCPU161のゲームプログラムによって実行されるゲーム料金設定処理の手順を説明するフローチャートである。
【図10】サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される選定(マッチング)処理の手順を説明するフローチャートである。
【図11】サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される、ステップS39の処理の手順を説明するサブルーチンである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明に係るゲームシステムの一実施形態を示す構成図である。ゲームシステムは、それぞれ識別情報が対応付けされたゲーム端末1と、複数の(ここでは8台の)ゲーム端末1と通信可能に接続され、これら間の中継・接続及び各ゲーム端末1とネットワーク(例えばインターネット)を介して他の店舗のゲーム端末との間での接続を行う通信機器であるルーター2と、各ルーター2を介して通信可能に接続され、複数のプレイヤがゲーム端末1を用いて行うためのプレイヤ認証、プレイヤの組合せの選択、及びゲーム履歴に関する情報を管理するサーバ装置3とを備えている。
【0020】
ゲーム端末1は、プレイヤがモニタ11に表示されるゲーム画面に基づいて所定の操作を行うことによって、ゲームを進行するものである。なお、ゲーム端末1に対応付けされる識別情報は、ゲーム端末1が接続されているルーター2毎の識別情報(又はゲーム端末1が配設されている店舗の識別情報)とゲーム端末1が配設されている店舗内でのゲーム端末1毎の識別情報とを含んでいる。例えば、店舗Aの識別情報がAであって、店舗A内でのゲーム端末1の識別情報が4である場合には、当該ゲーム端末1の識別情報はA4である。
【0021】
ルーター2は、それぞれ複数のゲーム端末1及びサーバ装置3と通信可能に接続され、ゲーム端末1とサーバ装置3との間でデータの送受信を行うものである。
【0022】
サーバ装置3は、各ルーター2と通信可能に接続され、プレイヤ個人を特定するためのユーザIDに対応付けて前記プレイヤ情報等の情報を格納すると共に、かつゲーム端末1の識別情報を用いて、ルーター2を介して各ゲーム端末1とデータの送受信を行うことによってプレイヤと同一の仮想ゲーム空間上でゲームを行うプレイヤ(対戦相手という)に関する情報を管理する。
【0023】
図2は、ゲーム端末1の一実施形態の外観を示す斜視図である。なお、ゲーム端末1を用いて行われるゲームは、個人ゲームでもよいし、対戦ゲームでもよく、本実施形態では麻雀ゲームを想定しており、ゲーム端末1を操作するプレイヤと、他のゲーム端末1を操作するプレイヤとが、また必要に応じてCPUプレイヤ(仮想的なプレイヤ)との間で対戦するものである。他のゲーム端末1を操作するプレイヤと対戦する場合には、後述するネットワーク通信部18、ルーター2を介して、対戦中のゲーム端末1との間で各プレイヤが操作した内容に応じた操作データの送受信が行われる。
【0024】
ゲーム端末1は、ゲーム画面を表示するモニタ11と、モニタ11に積層され、プレイヤによる押圧を感知して、モニタ11のゲーム画面に表示される選択などを促すボタンのアドレスとプレイヤによる押圧位置とからいずれのボタンが指示されたかを判定するタッチパネル11aと、音声を出力するスピーカ12と、個人カードに記憶されたユーザID等の情報を読み込むカードリーダ13と、プレイヤが投入するコインをゲーム料金分だけ受け付けるコイン受付部14とを備えている。モニタ11は画像を表示するもので、液晶表示器やプラズマディスプレイ等である。モニタ11は、受付操作をガイドする等のゲーム開始前の画像、ゲーム中におけるゲーム進行に沿った画像、ゲーム終了時点の画像の表示を行うものである。また、個人カードは、プレイヤが所持するもので、当該プレイヤのユーザID等の個人情報が記憶された磁気カードやICカード等である。
【0025】
ゲーム端末1の適所には、各部からの検出信号や、各部への制御信号を出力するマイクロコンピュータなどで構成される制御部16(図3参照)が配設されている。
【0026】
図3は、ゲーム端末1の一実施形態を示すハードウェア構成図である。制御部16はゲーム端末1の全体の動作を制御するもので、ゲームの進行全般に関する処理、画像表示処理の他、種々の情報処理を行う情報処理部(CPU)161と、処理途中の情報等を一時的に格納するRAM162と、後述する所定の画像情報及びゲームプログラム等が予め記憶されたROM163とを備える。
【0027】
外部入出力制御部171は、制御部16とカードリーダ13、タッチパネル11a(操作部)及びコイン受付部14を含む検出部の間で、検出信号を処理用のディジタル信号に変換し、また指令情報を検出部の各機器に対して制御信号に変換して出力するもので、かかる信号処理と入出力処理とを例えば時分割的に行うものである。外部機器制御部172は、それぞれの時分割期間内に検出部の各機器への制御信号の出力動作と、検出部の各機器からの検出信号の入力動作とを行うものである。
【0028】
描画処理部111は、制御部16からの画像表示指示に従って所要の画像をモニタ11に表示させるもので、ビデオRAM等を備える。音声再生部121は制御部16からの指示に従って所定のメッセージやBGM等をスピーカ12に出力するものである。
【0029】
ROM163には、麻雀牌キャラクタ、卓画像、受付画面を構成する画像、各ボタンの他、各種の画像等が記憶されている。麻雀牌キャラクタ等は3次元描画が可能なように、それを構成する所要数のポリゴンで構成されており、描画処理部111はCPU161からの描画指示に基づいて、3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置への変換のための計算、光源計算処理等を行うと共に、上記計算結果に基づいてビデオRAMに対して描画すべき画像データの書き込み処理、例えば、ポリゴンで指定されるビデオRAMのエリアに対するテクスチャデータの書き込み(貼り付け)処理を行う。
【0030】
ここで、CPU161の動作と描画処理部111の動作との関係を説明する。CPU161は、内蔵のあるいは外部からモニタ11への画像情報の出力とその表示を行う画像表処理部との装着脱式としてのROM163に記録されているオペレーティングシステム(OS)に基づいて、ROM163から画像、音声及び制御プログラムデータ、ゲームプログラムデータを読み出す。読み出された画像、音声及び制御プログラムデータ等の一部若しくは全部は、RAM162上に保持される。以降、CPU161は、RAM162上に記憶されている制御プログラム、各種データ(表示物体のポリゴンやテクスチャ等その他の文字画像を含む画像データ、音声データ)、並びに検出部からの検出信号等に基づいて、処理が進行される。
【0031】
ROM163に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0032】
ネットワーク通信部18は、麻雀ゲームの実行中に発生するプレイヤの操作情報をルーター2を介して、さらにはネットワークを介して対戦中のゲーム端末1と送受信するためのものである。さらに、ネットワーク通信部18は、ゲーム実行前後での、新たなプレイヤに対する受け付け処理時の個人認証等に関する情報、ゲーム終了時点でのゲーム成績等をルーター2を介してサーバ装置3との間で送受信するためのものである。
【0033】
図4は、ゲーム端末1の制御部16の機能構成図である。制御部16のCPU161は、プレイヤからのゲームへの参加を受け付ける受付処理部161aと、プレイヤが設定されたゲームプレイ料金を投入したか否かを判断する判定部161bとを備えている。また、CPU161は、ゲームの開始から終了までの一連の進行を制御、すなわち操作順に従ってプレイヤが操作する操作部であるタッチパネル11aからの操作情報、例えば対局において自己が操作する、牌山から牌を取る(以下、ツモという)順番の発生毎にツモ操作を受け付けて麻雀ゲームを進行させるゲーム進行制御部161cと、モニタ11に受付画像やゲーム画像等を表示する画像表示処理部161dと、ゲーム中におけるプレイヤの操作を評価することによりゲーム終了時でのゲーム成績(持ち点棒の点数の値)や順位を決定する成績処理部161eと、対戦ゲームの終了後に、引き続いて対戦ゲームを行うか否かのいわゆるコンティニューをガイドする処理を行うコンティニュー処理手段161fと、各種情報の通信制御を行う通信制御部161gと、計時を行うタイマ161hとを備えている。なお、CPU161は、オペレータ(店舗の作業員)によってゲーム端末1のゲーム環境を調整設定するための環境設定処理部161iを備えている。
【0034】
受付処理部161aは、ゲームへの参加を希望するプレイヤによって、モニタ11に表示されている図略の参加受付ボタン等が押下されたことがタッチパネル11aで検知され、かつゲーム端末1のカードリーダ13に差し込まれた個人カードからユーザIDを読み取るものである。受付処理部161aは、さらにユーザID及びゲーム端末1及び店舗の各識別情報を一体としてサーバ装置3に送信するものである。
【0035】
判定部161bは、サーバ装置3から送信されるゲームプレイ料金を一時的に記憶し、コイン受付部14での監視結果を受けて、必要なゲームプレイ料金が投入されたか否かを判定するものである。
【0036】
ゲーム進行制御部161cは、ゲームの進行を制御する。すなわち、ゲーム進行制御部161cは、対戦相手が決まると、図8のゲーム画面の一例に示すように、4人のプレイヤによる麻雀ゲームを開始させ、プレイヤ間でツモの順序が所定の順序で繰り返し発生させるようにし、ゲームが終了すると、所定のゲーム料金の投入を求めるようにしている。ゲーム進行制御部161cは、ツモが発生する毎に、ツモ発生時点から手持ちの牌の内のいずれかの牌を捨てるための選択操作の受付を許可する時間として所定の制限時間を設定している。従って、プレイヤは、ツモが発生する毎に時間内でいずれの牌を捨てるかを考え、決めた牌の指定操作、すなわち該当する牌の画像の表示位置を押下する操作を行うことになる。この操作が行われると、通信制御部161gによって、この操作情報が対戦中の他のゲーム端末に送信され、自己及び他のゲーム端末1の画面の内容が更新されると共に、次の順番のゲーム端末1においてはツモが発生するようになっている。
【0037】
なお、コインが投入される態様では、コイン受付部14は料金徴収手段として作用する一方、コインを投入する態様に代えて、ゲーム端末1が、挿入されたプリペイド方式のカード等からゲーム料金を引き落とす料金徴収手段を備えている態様では、カードの残金から、ゲーム料金を引き落とす(減算する)手段を料金徴収手段として扱えばよい。
【0038】
制御部16のRAM162は、同じ卓(同一ゲーム空間)での対戦ゲーム中のゲーム途中経過情報が逐次プレイヤ毎に、すなわち自己及びネットワーク通信部18を介して得られる対戦相手全員について更新的に記憶される途中経過情報記憶部162aと、成績処理部161eによって決定された、プレイヤのゲーム終了時点でのゲーム成績である順位(必要に応じて点棒の点数を含む)がプレイヤ毎に格納されるゲーム成績記憶部162bとを備える。ゲームが終了する毎に、通信制御部161gは、ゲーム成績記憶部162bに格納されているゲーム終了時点のゲーム成績を、プレイヤのユーザIDと共に、サーバ装置3に送信する。
【0039】
図5は、サーバ装置3の一実施形態を示すハードウェア構成図である。制御部36はサーバ装置3の全体の動作を制御するもので、情報処理部(CPU)361と、プレイヤの個人情報、各プレイヤのゲームに関する情報等を一時的に格納するRAM362と、管理用の所定の画像情報、管理用のプログラムが予め記憶されたROM363とを備える。
【0040】
ROM363に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0041】
ネットワーク通信部38は、各種データをWWW等からなるネットワークを介して複数のルーター2のいずれかを経て端末識別情報に従って対応するゲーム端末1との間で情報の送受信を行うものである。
【0042】
なお、管理プログラムは、ROM363上に記録されており、RAM362上にロードされ、CPU361によりRAM362上のゲーム進行プログラムが順次実行されることによってそれぞれの機能が実現される。
【0043】
図6は、サーバ装置3の制御部36の機能構成図である。RAM362は、ユーザID等の個人情報を格納するプレイヤ情報記憶部362aと、プレイヤ毎のゲーム成績を含むゲーム履歴を更新的に記憶する履歴記憶部362bと、後述するディスカウントテーブル記憶部362cとを備えている。
【0044】
制御部36のCPU361は、プレイヤ情報記憶部362a及び履歴記憶部362bへの各情報の記録を行う記憶制御部361aと、各ゲーム端末1でのプレイヤのゲーム参加受付に応答して一連の受付管理処理を実行する受付部361bと、受付部361bによって受け付けられたプレイヤの中から、あるいはコンティニュー処理部161fによって受け付けられたコンティニューを希望するプレイヤの中から、同一ゲーム空間内でプレイする所定数(麻雀の場合、4名)のプレイヤの組合せを、後述するルールに則って選定する選定部361cと、後述するグループ識別情報に基づいて前回と今回のグループ内のプレイヤ間の一致状況を判定する一致状況判定部361dと、各ゲーム端末1との間で情報の授受を行う通信制御部361eと、ゲームプレイ料金を設定する料金設定部361fとを備えている。
【0045】
記憶制御部361aは、選定部361cによる設定結果に従ってグループ識別情報を作成し、履歴記憶部362bへ記録する。なお、設定されたグループ識別情報は、図6に示すように選定部361cから履歴記憶部362bに書き込むようにし、また読み出すようにしてもよく、この場合、選定部361cがグループ識別情報を作成してもよい。
【0046】
受付部361bは、ゲーム端末1から送信されたプレイヤのユーザIDの個人情報、ゲーム端末1及び店舗の各識別情報を受け付けて、ゲームへの参加を受け付けるものである。
【0047】
また、受付部361bは、プレイヤから対戦ゲームへの参加が指定されている場合、選定部361cに対戦相手の組み合わせのための選定(マッチング)処理の指示を行う。選定部361cは、所定の時間(例えば5分)毎に、その間受け付けられた、参加プレイヤやコンティニュー希望からの参加プレイヤを4名ずつ同一ゲーム空間(仮想的な卓)に位置付け(紐付け)させていくものである。同一空間に割り振る条件は予め設定されている。例えば、新たに参加するプレイヤについては例えば先着順に、また、コンティニュー希望のプレイヤについては、直前のゲームの店舗と同一店舗でかつ同一ゲーム空間にいたグループのメンバーを優先して同一のゲーム空間に割り振るようにしている。同一ゲーム空間に割り振られたグループのメンバーには、その都度、仲間情報としてのグループ識別情報が設定され、この情報に基づいて、前記優先的な選定が行われる。特に、コンティニューのために、前回の対戦ゲームのグループメンバーを、グループ識別情報を用いて同じゲーム空間に割り振るように選定することで、グループメンバーのコンティニューでのゲームへの誘導を図っている。ここに、グループの要件は、後述するように選定部361cでのプレイヤ選定によって、店舗の異同を問わず同一グループに割り振られることが考えられるため、全員同一店舗の場合もあれば、異なる店舗のプレイヤが含まれる場合もあり、また全て異なる店舗となる可能性もあり得る。
【0048】
一致状況判定部361dは、コンティニューを希望するプレイヤに対して選定部361cによって同一ゲーム空間に割り振られたプレイヤと、当該コンティニュー前の対戦ゲームのグループのメンバーとの一致状況を判定するものである。一致するプレイヤのユーザID及び人数を新たな仲間(グループ識別情報)情報は、記憶制御部361a(又は選定部361c)で作成されるものである。
【0049】
料金設定部361fは、一致状況判定部361dの判定結果に従って対応したディスカウント率でコンティニューのゲーム料金の設定を行うものである。設定されたゲーム料金は、ゲーム端末1へ送信された後、プレイヤに提示するべく例えばモニタ11に表示され(あるいは音声で報知され)、さらにコイン受付部14で監視される。ゲーム履歴情報に含まれる仲間情報(グループ識別情報)等に対応したディスカウント率に関しては、後述する。
【0050】
また、RAM362は、後述するディスカウントテーブル記憶部362cを備える。ディスカウントテーブル記憶部362cは、図7に示すように、コンティニュー回数、及びコンティニューにおける前回のゲームと今回のゲームとでのグループメンバーの一致数とディスカウント率との関係が設定されているものである。ディスカウント率は、コンティニュー回数が多い程、高くなるように設定されている。なお、1回目はコンティニューによるゲームではないので、ディスカウントはない(すなわち、0%)。また、グループ内のメンバーの一致状況については、メンバーのうちの少なくとも2人以上が同一の仮想ゲーム空間でコンティニューによってゲームを行う場合にディスカウントの対象となり、かつ人数が多いほど、ディスカウント率は高く設定されている。
【0051】
図7に示すディスカウントテーブルは、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に2名のプレイヤが存在すると、テーブルの「2名」の欄に対応し、以降、3回目、4回目、…も同一の欄となる。また、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に3名のプレイヤが存在すると、テーブルの「3名」の欄に対応し、この3名が含まれている限り、以降の3回目、4回目、…も同一の欄となる。3名のうちの1名がいなくなると、この時点以後は「2名」の欄に移行する。また、1回目に対して2回目(コンティニュー1回目)で、同一の仮想ゲーム空間に4名全員のプレイヤが存在すると、テーブルの「4名」の欄に対応し、この4名が含まれている限り、以降の3回目、4回目、…も同一の欄となる。4名のうちの1名がいなくなると、「3名」の欄に移行し、4名のうちの2名がいなくなると、「2名」の欄に移行する。
【0052】
なお、店舗内のゲーム端末1に対するディスカウント状態の設定は、オペレータが例えばゲーム筐体の裏蓋(図略)を開けて所定のスイッチ(図略)等を押すなどすることで起動する環境設定処理部161hによって環境設定モードに移行し、この環境設定モードにおいて、ディスカウント対応を禁止する場合に、禁止指令信号を出力するようにすればよい。また、ディスカウントテーブルの段階数、ディスカウント率は、図7に限定されず、種々の態様が設定可能である。すなわち、予め複数種類のテーブルが準備されてオペレータがいずれかを選択する方法、あるいは1つのテーブルの内容をオペレータが書き換える方法が採用可能である。
【0053】
通信制御部361eは、選定部361cによって、プレイヤと卓との紐付けが決定すると、該プレイヤが参加受付を行ったゲーム端末1に、その旨の情報を送信するようにしている。また、通信制御部361eは、この卓に全てのプレイヤが紐付けられると、各プレイヤ情報を互いのゲーム端末1に送信するようにしている。さらに、通信制御部361eは、コンティニュー希望プレイヤに対する、卓との紐付けが決定すると、前記一致プレイヤのユーザID及び人数を仲間(グループ)情報として、該当する各ゲーム端末1に送信するようにしている。
【0054】
図8は、ゲーム中の対戦画面の一例を示す画面図である。ゲーム画面500は、画面下側にプレイヤの手牌501が牌の種類が見えるように表示され、画面上側及び左右両側に対戦者の手稗502が牌の種類が見えないように表示され、画面略中央にドラ表示稗を含む山503と、山503の周囲に捨て稗504が表示され、画面下側にプレイヤによって押下される種々のボタンが表示されている。各プレイヤの捨て牌504の一には各プレイヤの氏名乃至は名称が表示されており、これによって各プレイヤは同一ゲーム空間で行うメンバーを認識できるようになっている。プレイヤがゲーム画面500を見ながらボタンを適宜押下することによってゲームが進行される。なお、プレイヤの氏名や名称は、個人カードの取得に際して提示し、乃至は図外の入力手段から入力して、登録された情報によるものである。
【0055】
図9は、ゲーム端末1のCPU161のゲームプログラムによって実行されるゲーム料金設定処理の手順を説明するフローチャートである。まず、ゲーム端末1のカードリーダ13に個人カードが挿入されると、受付処理部161aによって個人カードからユーザIDが読み取られ、サーバ装置3に送信される(ステップS1)。次いで、サーバ装置3から送られてくる自己のプレイヤ情報の受信が行われると(ステップS3)、マッチングのための、ゲーム端末1及び店舗の各識別情報と共にプレイヤ情報がサーバ装置3に送信される(ステップS5)。この後、ゲーム端末1は、サーバ装置3から対戦相手となるプレイヤのプレイヤ情報を受信するための待機状態に移行する(ステップS7)。
【0056】
次いで、対戦相手が揃ったかどうかが、すなわち、自己以外の3名のプレイヤが同一卓に着いたかどうかが判断される(ステップS9)。着いていなければ、ステップS7に戻って待機し、全員揃ったのであれば、所定の対戦ゲーム、この例では所定対局数分の麻雀ゲームが実行される(ステップS11)。なお、最初のゲーム料金の徴収は、ゲーム開始前にコイン受付部14に投入させるようにしてもよいし、前述したようにプリペイド型のカード等を採用する態様では、ゲーム開始前に、あるいは最初のゲームの終了時点としてもよい。
【0057】
対戦ゲームが終了すると、受信したコンティニュー料金の設定、徴収が行われる(ステップS13)。なお、最初のゲームはコンティニューによるゲームではないので、この処理はスルーされてもよいし、または図7のディスカウントテーブル記憶部362cの内容に従って、0%が設定されるようにしてもよい。
【0058】
次いで、コンティニューを望む場合の指示を受け付けるための図略のボタンが画面に表示され、この画面で、コンティニューが指示されたか否かが、タイマ161hにより所定時間だけ判断される(ステップS15)。コンティニューが指示されていなければ、ゲームは終了したとして、個人カードが排出されて本フローを終了する。
【0059】
一方、コンティニューが指示されると、ステップS5に戻って、コンティニュー時のマッチングのためにプレイヤ情報がサーバ装置3に送信される。そして、対戦ゲーム(ステプS11)後、ステップS13で、受信したコンティニュー料金の設定がなされる。そして、ここで、このコンティニューでのゲームの料金が徴収される。次いで、ステップS15に移行する。
【0060】
なお、コンティニュー料金の設定乃至は徴収時点については以下のようにしてもよい。例えば、ステップS15でコンティニュー有りの際に、ステップS5に戻って、さらにステップS9,S11に進むが、かかるステップS9,S11で、コンティニューのゲームでの同一店舗でのグループメンバー、マッチング継続回数が確定するので、かつコンティニューによる対戦ゲームが開始される前に、モニタ11にコンティニュー料金を提示するなどして、徴収するようにしてもよい。この方法は、徴収をした後、ゲームを行わせるようにしたものである。
【0061】
図10は、サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される選定(マッチング)処理の手順を説明するフローチャートである。まず、マッチング処理の開始後、マッチング受付時間、図略の内部タイマ等で例えば5分間が終了したか否かが判断される(ステップS31)。マッチング受付時間が終了していなければ、ゲーム端末1からユーザIDを受信したか否かが判断される(ステップS33)。ユーザIDが受信されていなければ、ステップS31に戻る。一方、ユーザIDが受信されたのであれば、受信したユーザIDを履歴記憶部362bに一時的に格納して(ステップS35)、ステップS31に戻る。
【0062】
ステップS31でマッチング受付時間が終了したと判断されると、マッチング処理が実行される(ステップS37)。ここでは、前述したように、サーバ装置3の履歴記憶部362bに一時的に格納された、各ゲーム端末1からの参加希望のプレイヤやコンティニュー希望のプレイヤのユーザIDと、さらに各プレイヤにグループ識別情報が設定されている場合には、この情報を用いて、同一グループ識別情報を有するプレイヤが、また同一店舗のプレイヤが優先して同一メンバーに、すなわち麻雀ゲームでは同一卓に割り振られる。次いで、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報(グループ識別情報)の確認、すなわち、前回の麻雀ゲームからのコンティニュー参加時に同一卓に紐付けされたプレイヤのユーザID及びその人数の情報を得、かかる情報を当該プレイヤが操作する各ゲーム端末1に送信すると共に、当該各プレイヤに対応する履歴記憶部362bに更新的に記憶する(ステップS39)。そして、次のマッチング処理のための受付時間を更新的に設定して(ステップS41)、ステップS31にリターンする。このように、履歴記憶部362bにグループ識別情報が書き込まれることから、コンティニューは、前回のゲームの終了に引き続いて同種ゲームを継続して実行する場合にも、また、一旦ゲームを終了して、時間が経過した後、再び同種ゲームを行う場合にも、グループ識別情報を用いて処理される。
【0063】
図11は、サーバ装置3のCPU361のプログラムによって実行される、ステップS39の処理の手順を説明するサブルーチンである。まず、同一店舗・仲間情報に一致が存在するか否かが判断される(ステップS51)。一致が存在しなければ、同一店舗・仲間情報回数(マッチング継続回数)がリセットされる(ステップS53)。一方、一致が存在すれば、マッチング継続回数が1だけカウントアップされる(ステップS55)。ここに、一致が存在するとは、あるゲームのグループメンバーと、該店舗での、前記あるゲームのコンティニューにおけるゲームのグループメンバーとの間に、複数の共通するプレイヤがいることをいう。なお、一致の意味を、上記より厳格に、過半数としたり、さらには全員としてもよい。
【0064】
次いで、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報からディスカウントテーブルに基づいてコンティニュー料金を設定し、設定されたコンティニュー料金情報が、該当するプレイヤのゲーム端末1に送信される(ステップS57)。ここに、該当するプレイヤとは、コンティニューで同一店舗・仲間情報に含まれることとなったプレイヤのみとし、前回では別のゲーム空間にいたプレイヤ乃至は今回初めてゲームに参加をしたプレイヤのゲーム端末は除いてもよい。そして、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報は履歴記憶部362bに一時的に格納される。一時的とは、所定期間(有効期間)を意味し、図略の内部タイマなどで計時されて管理される。例えば1時間とか1日などが採用される。なお、所定期間は、一旦ゲームを終了した後の次回のゲーム参加時までとして、実質的に期限を長期としてもよい。
【0065】
続いて、処理していないマッチング情報がさらにあるか否かが判断され(ステップS61)、処理していないマッチング情報がなければ、本フローを終了し、処理していないマッチング情報があれば、ステップS51に戻って、同様の処理が繰り返される。
【0066】
なお、本発明は、以下の実施態様が採用可能である。
【0067】
(1)本実施形態では、個々のプレイヤが所定人数で行う対戦ゲームの例として麻雀ゲームを説明したが、本発明にいう、所定人数のプレイヤとは、麻雀ゲームにおける4名を示す場合の他、敵味方を構成する2つのグループ、例えば4人対4人で行う対戦ゲームにおける各グループの4人を含むものである。例えば、4人対4人で行う射撃ゲームにおいて、A店舗から4名のプレイヤが参加し、B店舗から4名のプレイヤが参加して、A店舗の4人とB店舗の4人とが同一ゲーム空間で射撃ゲームを行う態様にも適用可能である。この場合、射撃ゲームが終了した後、A店舗について見ると、A店舗のプレイヤの2名以上がコンティニューを希望した場合、優先的に同一のゲーム空間に割り振られ、その人数によってディスカウント率が、図7により決定される。同様に、射撃ゲームが終了した後のB店舗について見ると、B店舗のプレイヤの2名以上がコンティニューを希望した場合、優先的に同一のゲーム空間(店舗Aのコンティニューにおけるゲーム空間と同次ゲーム空間になるかどうかは不明)に割り振られ、その人数によってディスカウント率が、図7により決定される。
【0068】
(2)本実施形態では、ディスカウントの条件として同一店舗を設定しているが、メンバーは同一店舗でゲームを行う必要はなく、極端な場合、それぞれ異なる店舗であってもよい。但し、ディスカウントの条件として、各プレイヤに対しては前回と同一の店舗であることを課してもよい。このような場合、継続するゲームで同一のゲーム空間に割り振られる条件として、全員の店舗が同一であることの制約を外し、直前のメンバーを優先して同一のゲーム空間に割り振るように設定しておけばよい。
【0069】
(3)本実施形態では、ディスカウントテーブルはディスカウント率で規定されているが、対戦ゲームの料金が固定である場合には、直接料金を記憶させるようにしてもよい。また、メンバーは4名に限定されず、ゲームの種類に応じて適宜設定されるものである。例えば8人対8人の射撃ゲーム、9人対9人の野球ゲーム等にも適用可能である。さらに、仲間乃至はグループに対する(複数人ゲームの継続における)ディスカウントというコンセプトからは、2人で行う対戦ゲームを除く、複数人で行うゲームであれば、ゲームの種類は特に問わず、種々のゲームに適用可能である。例えば、3人以上で行う自動車レースゲームでもよいし、1人対2人の対戦ゲームの場合に、2人側についてのみ、本発明を適用してもよい。また、グループ数は、敵味方という2つに限らず、3つ以上のグループでもよく、すなわち同一ゲーム空間で3グループ(又はそれ以上の所定数のグループ)がそれぞれ自己以外のグループと対戦を行うゲーム態様でもよい。
【0070】
(4)コンティニューのように継続してゲームを行う場合に限定されず、ゲームを終了し、ゲーム端末を開放した後に、所定の条件内で、再度、同一メンバーでゲーム参加を受付する場合にも適用してもよい。条件としては直前のゲーム終了時点からの経過時間が所定時間以内、例えば1時間とか、あるいは1日である。さらに、条件として、直前のメンバーの全員(あるいは過半数)が同一のゲーム空間に割り振られることを加重してもよい。この場合、サーバ装置3は、ステップS59に示す、マッチング継続回数、同一店舗・仲間情報を有効期間だけ保管しておけばよい。そして、サーバ装置3は、新たな対戦ゲームのメンバーに対しても、受付時間及びプレイヤのユーザID、店舗情報と保管データとを照合して、ディスカウントの適用判断処理を行うようにすればよい。
【0071】
(5)本実施形態では、継続する対戦ゲームに新たに参加することとなったプレイヤに対しては、ディスカウント対象とはしていないが、対象としてもよい。これによれば、意図しない恩恵を他のプレイヤにも提供できることになり、ゲーム意欲乃至は来店意欲を向上させることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 ゲーム端末
11 モニタ
13 カードリーダ
14 コイン受付部
16 制御部
161a 受付処理部(受付手段)
161c ゲーム進行制御部
161d 画像表示処理部
161f コンティニュー処理部
3 サーバ装置
361a 記憶制御部(履歴記憶制御手段)
361b 受付部
361c 選定部(選定手段)
361d 一致状況判定部(一致状況判定手段)
361f 料金設定処理部(料金設定手段)
362b 履歴記憶部(プレイヤ識別情報記憶手段)
362c ディスカウントテーブル記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムにおいて、
前記ゲーム端末は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信するための受付手段を備え、
前記サーバは、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶するプレイヤ識別情報記憶手段と、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定手段とを備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記サーバは、前記選定手段での、今回のゲームを行うグループの各プレイヤと前回のゲームにおけるグループの各プレイヤとの一致状況を前記グループ識別情報を用いて判定する一致状況判定手段と、前記一致状況判定手段の判定結果に応じてゲームプレイ料金を変更設定する料金設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記プレイヤの識別情報には前記ゲーム端末が設置されている店舗の識別情報を含み、前記一致状況判定手段は、前回と今回の店舗情報が同一の場合に、一致状況を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記一致状況判定手段は、今回のゲームへの参加が前回のゲームの終了後のコンティニューのガイドに応じたものである場合、一致状況の判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームは、所定数のプレイヤを1グループとし、当該グループ内で対戦するゲームであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームは、所定数のプレイヤからなるグループが、他のグループのプレイヤを相手に対戦するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記料金設定手段は、前記一致状況判定手段の判定結果における一致数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記一致状況判定手段による判定処理の継続回数を計数する計数手段を備え、前記料金設定手段は、継続回数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項9】
1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法において、
前記ゲーム端末の受付手段が、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信し、
前記サーバのプレイヤ識別情報記憶手段が、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶し、
前記ゲーム端末の選定手段が、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせることを特徴とするゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法。
【請求項1】
1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムにおいて、
前記ゲーム端末は、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信するための受付手段を備え、
前記サーバは、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶するプレイヤ識別情報記憶手段と、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせる選定手段とを備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記サーバは、前記選定手段での、今回のゲームを行うグループの各プレイヤと前回のゲームにおけるグループの各プレイヤとの一致状況を前記グループ識別情報を用いて判定する一致状況判定手段と、前記一致状況判定手段の判定結果に応じてゲームプレイ料金を変更設定する料金設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記プレイヤの識別情報には前記ゲーム端末が設置されている店舗の識別情報を含み、前記一致状況判定手段は、前回と今回の店舗情報が同一の場合に、一致状況を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記一致状況判定手段は、今回のゲームへの参加が前回のゲームの終了後のコンティニューのガイドに応じたものである場合、一致状況の判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームは、所定数のプレイヤを1グループとし、当該グループ内で対戦するゲームであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームは、所定数のプレイヤからなるグループが、他のグループのプレイヤを相手に対戦するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記料金設定手段は、前記一致状況判定手段の判定結果における一致数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記一致状況判定手段による判定処理の継続回数を計数する計数手段を備え、前記料金設定手段は、継続回数が多い程、ゲーム料金を減額することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項9】
1又は複数台のゲーム端末と、互いにネットワークを介してゲーム端末と接続され、プレイヤ情報及びゲーム履歴を管理するサーバとを備え、所定人数のプレイヤを1つのグループとして仮想ゲーム空間でゲームを実行するようになされたゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法において、
前記ゲーム端末の受付手段が、プレイヤの識別情報をゲームへの参加受付時に取得して前記サーバに送信し、
前記サーバのプレイヤ識別情報記憶手段が、前記各ゲーム端末から送信された前記ゲームを行う各プレイヤの識別情報及びグループ識別情報を記憶し、
前記ゲーム端末の選定手段が、前記ゲームの終了後に、又は前記ゲームの終了に引き続いて、同種のゲームへの参加が受け付けられたプレイヤのうちから、前記グループ識別情報の共通するプレイヤを優先して同一の仮想ゲーム空間のグループとさせることを特徴とするゲームシステムのゲームコンティニュー状態設定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−5048(P2011−5048A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152836(P2009−152836)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]