ゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲーム制御方法
【課題】複数のオブジェクトそれぞれを容易に設定し選択することができるようにする。
【解決手段】本プログラムでは、オブジェクト71が、画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、指示手段Tの指示位置SPの座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。すると、指示手段Tの指示位置SPの座標データとオブジェクト71の表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示手段Tの指示位置SPとオブジェクト71の表示領域との位置関係が、制御部により判断される。そして、指示手段Tの指示位置SPとオブジェクト71の表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクト71が、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【解決手段】本プログラムでは、オブジェクト71が、画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、指示手段Tの指示位置SPの座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。すると、指示手段Tの指示位置SPの座標データとオブジェクト71の表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示手段Tの指示位置SPとオブジェクト71の表示領域との位置関係が、制御部により判断される。そして、指示手段Tの指示位置SPとオブジェクト71の表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクト71が、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムに基づいてコンピュータにより制御されるゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力ボタンが配置されている。また、たとえば、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された入力部たとえば複数の入力ボタンとを有している。
【0003】
このようなゲーム装置においては、入力部を操作したりタッチペンを液晶モニタに接触させたりすることによって、各種の命令を指示することができるようになっている。
【0004】
ここでは、たとえば、対戦ゲームやロールプレイングゲーム等が、携帯型のゲーム装置において実行される場合を考える(非特許文献1を参照)。この場合、たとえば、キャラクタに命令を指示するための命令用ボタンが、液晶モニタに表示される。このときに、この命令用ボタンの位置においてタッチペンを液晶モニタに接触させると、命令用ボタンが選択される。すると、命令用ボタンに割り当てられた命令が制御部に認識され、この命令に対応する処理が制御部により実行される。すると、この命令に対応する画像が、液晶モニタに表示される。
【非特許文献1】パワプロクンポケット9、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、ニンテンドーDS版、2006年12月7日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の携帯型のゲーム装置では、ゲーム装置の携帯性を確保するために、ゲーム装置本体の大きさに制限が設けられることが多い。すなわち、ゲーム装置の携帯性を重視すればするほど、液晶モニタの大きさが小さくなってしまう。このため、この液晶モニタに表示できる命令用ボタンの大きさも小さくなってしまい、プレイヤが所望の命令用ボタンを選択しにくいという問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、命令用ボタンの認識領域を従来のものより大きな領域に設定することがある。たとえば、命令用ボタンの認識領域を命令用ボタンの表示領域より大きな領域に設定しておけば、手ぶれ等によりプレイヤが所望の命令用ボタンの表示領域から外れた位置で命令用ボタンを選択してしまっても、命令用ボタンを制御部に認識させることができる。
【0007】
しかしながら、複数の命令用ボタンが液晶モニタに表示されるような場合は、状況によっては、隣接する命令用ボタンの認識領域が互いに重なってしまうおそれがある。このため、ゲーム提供者は、命令用ボタンの認識領域が重ならないように、命令用ボタンのレイアウトを事前に設定しておく必要がある。この設定をゲーム提供者は画面ごとに行う必要があるので、ゲーム提供者は、命令用ボタンのレイアウトの設定に多大な労力を要するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明では、複数のボタンそれぞれを容易に設定し選択することができるようにすることを目的とする。一般的には、本発明では、複数のオブジェクトそれぞれを容易に設定し選択することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係るゲームプログラムは、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識機能。
(2)オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示機能。
(3)画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識機能。
(4)入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識機能。
(5)指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定機能。
(6)指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断機能。
(7)指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択機能。
【0010】
このゲームプログラムでは、表示位置認識機能において、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データが、制御部に認識される。オブジェクト表示機能においては、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。表示領域認識機能においては、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。指示位置認識機能においては、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データが、制御部に認識される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0011】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ゲームにおいて各種の命令を指示するためのボタンオブジェクトを画像表示部に表示する表示位置を示す座標データが、制御部に認識される。そして、ボタンオブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、ボタンオブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。すると、画像表示部に表示されたボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。そして、入力手段たとえば接触入力式のモニタからの入力信号に基づいて、指示手段たとえばタッチペンが示す指示位置の座標データが、制御部に認識される。すると、タッチペンが示す指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。すると、タッチペンの指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、制御部により判断される。そして、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0012】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させることにより、タッチペンにより指示された指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が制御部により判断され、このの判断結果に基づいて、オブジェクトが選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0013】
このため、請求項1に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの内部又はボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置又は近傍に位置するボタンオブジェクトを容易に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの内部又はボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置又は近傍に位置するボタンオブジェクトを容易に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0014】
請求項2に係るゲームプログラムでは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、指示位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。この機能は、位置判断機能において実現される。オブジェクト選択機能においては、指示位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0015】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。そして、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0016】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置が、ボタンオブジェクトの内部に位置するか否かが、制御部により判断される。そして、タッチペンにより指示された指示位置が、ボタンオブジェクトの内部に位置していた場合、オブジェクトが選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0017】
このため、請求項2に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの内部にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置にあるボタンオブジェクトを確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの内部にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置にあるボタンオブジェクトを確実に選択することができる。
【0018】
請求項3に係るゲームプログラムでは、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、オブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データを含む、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。この機能は、表示領域認識機能において実現される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第1距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、第1距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0019】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。ここでは、このボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データは、ボタンオブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データを含んでいる。また、タッチペンの指示位置の座標データに基づいて、タッチペンの指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置の座標データとボタンオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第1距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0020】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置からボタンオブジェクトの第1境界までの第1距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第1距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0021】
なお、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、矩形ボタンの四辺それぞれが、ボタンオブジェクトの形状を形成する境界(第1境界)に対応する。このため、この場合、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンにより指示された指示位置に最も近い矩形ボタンの辺までの距離が、第1距離になる。
【0022】
このため、請求項3に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 辺)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 辺)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0023】
請求項4に係るゲームプログラムでは、請求項2又は3に記載のゲームプログラムにおいて、オブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データを含む、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。この機能は、表示領域認識機能において実現される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、第2距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0024】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。ここでは、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データは、ボタンオブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データを含んでいる。また、タッチペンの指示位置の座標データに基づいて、タッチペンの指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置の座標データとボタンオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第2距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0025】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置からボタンオブジェクトの第2境界までの第2距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第2距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0026】
なお、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、矩形ボタンの4つの隅角部それぞれが、ボタンオブジェクトの形状を規定する境界(第2境界)に対応する。この場合、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンにより指示された指示位置から矩形ボタンの各隅角部までの距離が、第2距離になる。
【0027】
このため、請求項4に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 隅角部)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 隅角部)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0028】
請求項5に係るゲームプログラムでは、請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、指示位置の座標データと、オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第3距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離とオブジェクトの表示位置からオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。ここでの機能は、位置判断機能において実現される。オブジェクト選択機能においては、第3距離が、合計距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0029】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離とボタンオブジェクトの表示位置からボタンオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第3距離が、上記の合計距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0030】
この場合、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離とボタンオブジェクトの表示位置からボタンオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、この第3距離が、上記の合計距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0031】
なお、ボタンオブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの指示位置から円形ボタンの中心位置までの距離が、第3距離になる。また、円形ボタンの中心位置からボタンオブジェクトの境界までの距離は、円形ボタンの半径になる。
【0032】
このため、請求項5に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 円周)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 円周)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0033】
請求項6に係るゲームプログラムでは、請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。この機能は、オブジェクト表示機能において実現される。
【0034】
オブジェクト選択機能では、指示位置と第1オブジェクトの第1境界との間の第1距離、又は指示位置と第1オブジェクトの第2境界との間の第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、第1オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。また、指示位置と第2オブジェクトの表示位置との間の第3距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離と第2オブジェクトの表示位置から第2オブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、第2オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。そして、第1オブジェクトに対する第1距離又は第2距離が、指示位置と第2オブジェクトの境界との間の第1距離より小さい場合に、第1オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。一方で、第1オブジェクトに対する第1距離又は第2距離が、指示位置と第2オブジェクトの境界との間の第1距離以上である場合に、第2オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0035】
たとえば、ここでは、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行され、第1ボタンオブジェクトたとえば矩形ボタン、および第2ボタンオブジェクトたとえば円形ボタンが、画像データを用いて画像表示部に表示された場合の例を説明する。
【0036】
まず、タッチペンの指示位置と矩形ボタンの第1境界との間の第1距離、又はタッチペンの指示位置と矩形ボタンの第2境界との間の第2距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0037】
また、タッチペンの指示位置と円形ボタンの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0038】
そして、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの指示位置と円形ボタンの境界との間の第1距離より小さい場合に、矩形ボタンが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0039】
一方で、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの指示位置と円形ボタンの境界との間の第1距離以上である場合に、円形ボタンが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0040】
この場合、ボタンオブジェクトの形状が異なる形状であっても、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0041】
請求項7に係るゲーム装置は、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、を備えている。
【0042】
請求項8に係るゲーム制御方法は、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0043】
本発明では、プレイヤが、モニタに表示されたオブジェクトの内部又はオブジェクトの近傍でオブジェクトの選択指示を行うことにより、オブジェクトを容易に選択することができる。また、隣接するオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、オブジェクトの内部又はオブジェクトの近傍でオブジェクトの選択指示を行うことにより、オブジェクトを容易に選択することができる。さらに、隣接するオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0045】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ部3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部23とを有している。
【0046】
本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ部3は、上部筐体2aに設けられた第1液晶モニタすなわち上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた第2液晶モニタすなわち下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非接触入力式のモニタすなわち非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bが接触入力式のモニタすなわちタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。
【0047】
なお、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3b(タッチパネル式のモニタ)は、接触入力式のモニタになっている。このため、この下部液晶モニタ3bに指示手段たとえばタッチペンや指等を接触させることにより、各種の入力に関する指示をすることができる。このように、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bは、後述する入力部4と同様に、入力手段の1つになっている。すなわち、本実施形態では、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bおよび入力部4が、入力手段となっている。
【0048】
入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示ボタン4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクトボタン4bおよびスタートボタン4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示ボタン4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源ボタン4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたLボタン4fおよびRボタン4gとからなっている。
【0049】
カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部23は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部23においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットーワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。
【0050】
なお、携帯ゲーム機1には、音量調整用ボタンやイヤホンジャック等も設けられている。しかしながら、ここでは、これらの説明については省略する。
【0051】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15とを有している。これらは、バス16を介してそれぞれが接続されている。
【0052】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ部3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。
【0053】
また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段たとえばタッチペンや指等を直接的に接触させたときに、接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルに指示手段を直接的に接触させると、対象物の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPU11に認識される。
【0054】
サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、通信部23に含まれており、ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1をローカルワイヤレスネットーワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0055】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19が設けられる。ROM18には、コンピュータとしてのゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種の画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。
【0056】
なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェイス回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0057】
以上のような構成のゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ部3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0058】
〔ゲーム装置における各種手段の説明〕
ゲーム機1において実行されるゲームには、たとえば野球ゲームがある。ゲーム機1では、野球ゲームを実行する上で必要となるオブジェクトが、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bに表示されるようになっている。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0059】
表示位置認識手段50は、下部液晶モニタ3bにオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。
【0060】
この手段では、下部液晶モニタ3bにオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データが、CPU11に認識される。たとえば、オブジェクトの表示位置を示す座標データは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納されている。そして、オブジェクトの表示命令がCPU11から発行されたときに、まず、RAM13に格納された上記の座標データが、CPU11に認識される。
【0061】
オブジェクト表示手段51は、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示する機能を備えている。
【0062】
この手段では、オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトが、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。たとえば、オブジェクトの表示命令がCPU11から発行されたときに、RAM13に格納されたオブジェクトの表示位置を示す座標データがCPU11に認識されると、これら座標データに基づいて、複数のオブジェクトそれぞれが下部液晶モニタ3bに表示される。
【0063】
具体的には、オブジェクトの重心位置が、下部液晶モニタ3bにおけるオブジェクトの表示位置に一致するように、オブジェクトを配置する命令がCPU11から発行される。すると、オブジェクトが、各画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。
【0064】
表示領域認識手段52は、下部液晶モニタ3bに表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。
【0065】
この手段では、下部液晶モニタ3bに表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。このオブジェクトの表示領域の内部の座標データには、オブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データ、およびオブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データが含まれている。
【0066】
ここでは、下部液晶モニタ3bの中心位置を原点とした座標系における、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。また、ここでCPU11に認識されるオブジェクトの表示領域の内部の座標データには、オブジェクトの表示位置に対応する座標データも含まれている。
【0067】
指示位置認識手段53は、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データをCPU11に認識させる機能を備えている。
【0068】
この手段では、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置が、CPU11に認識される。たとえば、入力手段が下部液晶モニタ3bであり、指示手段がタッチペンである場合、タッチペンが下部液晶モニタ3bに接触したときに、タッチペンの接触位置を示す入力信号が、タッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給される。そして、この入力信号に基づいて、タッチペンの接触位置を示す座標データが、CPU11に認識される。
【0069】
指示領域設定手段54は、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置を基点とした指示領域をCPU11に設定させる機能を備えている。
【0070】
この手段では、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置を基点とした指示領域が、CPU11により設定される。たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、CPU11により設定される。具体的には、タッチペンの接触位置がCPU11に認識されると、このタッチペンの接触位置を基点として、タッチペンの接触位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域をCPU11に認識させることにより、指示領域が設定される。
【0071】
なお、指示領域を設定するために用いられる上記の距離データ(所定の距離を示す距離データ)は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0072】
位置判断手段55は、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係をCPU11に判断させる機能を備えている。
【0073】
この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、CPU11により判断される。
【0074】
たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。また、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0075】
さらに、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離とオブジェクトの表示位置からオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0076】
具体的には、オブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと、矩形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの各辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)とに基づいて、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第1距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。さらに、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0077】
一方で、オブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと、円形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、タッチペンの接触位置の座標データと、円形ボタンの中心位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置と円形ボタンの中心位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0078】
オブジェクト選択手段56は、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとしてCPU11に認識させる機能を備えている。
【0079】
この手段では、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0080】
たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、この手段では、第1距離がタッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、この手段では、第2距離がタッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。さらに、この手段では、第3距離が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0081】
具体的には、オブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの隅角部との間の第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0082】
さらに、オブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと円形ボタンの内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と円形ボタンの中心位置との間の第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0083】
なお、形状の異なる複数のオブジェクトが混在する場合、たとえば矩形ボタンと円形ボタンとが混在する場合、オブジェクトの選択がCPU11により一時的に実行された後、最終的なオブジェクトの選択がCPU11により実行される。
【0084】
たとえば、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンおよび円形ボタンのいずれか一方の内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0085】
一方で、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンおよび円形ボタンのいずれか一方の内部の座標データとが一致しなかったとき、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの第1境界との間の第1距離、又はタッチペンの接触位置と矩形ボタンの第2境界との間の第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0086】
また、タッチペンの接触位置と円形ボタンの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0087】
そして、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの接触位置と円形ボタンの境界との間の第1距離より小さい場合に、矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される。一方で、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの接触位置と円形ボタンの境界との間の第1距離以上である場合に、円形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0088】
命令実行手段57は、選択オブジェクトがCPU11に認識されたときに、選択オブジェクトに割り当てられた命令をCPU11に実行させる機能を備えている。この手段では、選択オブジェクトがCPU11に認識されたときに、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される。
【0089】
〔野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムの処理フローと説明〕
次に、たとえば野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムの具体的な内容について説明する。また、図15、図16、および図17に示すオブジェクト選択システムに関するフローについても同時に説明する。
【0090】
図15は、オブジェクト選択システムの第1実施形態に関するフローである。図16は、オブジェクト選択システムの第2実施形態に関するフローである。図17は、オブジェクト選択システムの第3実施形態に関するフローである。
【0091】
以下では、複数の矩形ボタンの中からある矩形ボタンが選択される場合の例が、第1実施形態に示される。また、複数の円形ボタンの中からある円形ボタンが選択される場合の例が、第2実施形態に示される。さらに、矩形ボタンと円形ボタンとが混在する場合の例が、第3実施形態に示される。
【0092】
なお、第2実施形態および第3実施形態において、第1実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明が省略されている。すなわち、第2実施形態および第3実施形態では、特に説明がない限り、第1実施形態と同様の処理が実行される。
【0093】
<第1実施形態>
たとえば、野球ゲームにおいて、プレイヤが攻撃時の操作や守備時の操作等を練習するための操作練習モードが選択されると、図4に示すような練習選択画面70が、下部液晶モニタ3bに表示される。この練習選択画面70には、複数の矩形状のボタンオブジェクト71(71a,71b,71c,71d,71e,71f)が配置されている。ここでは、複数のボタンオブジェクト71が、練習形態を指示するための5つのボタンオブジェクト(打撃練習ボタン71a、投球練習ボタン71b、守備練習ボタン71c、総合攻撃練習ボタン71d、総合守備練習ボタン71e)、および練習形態の詳細を設定するためのボタンオブジェクト(オプションボタン)71f等から構成されている。
【0094】
なお、以下では、「矩形状のボタンオブジェクト」が「矩形ボタン」と記載される場合がある。この「矩形ボタン」という文言は、「矩形状のボタンオブジェクト」と同じ意味を持つ文言である。
【0095】
具体的には、操作練習モードが選択されると、上述した複数の矩形ボタン71を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S1)。すると、複数の矩形ボタン71それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H1,H2,H3,H4,H5,H6)を示す座標データが、CPU11に認識される(S2)。なお、矩形ボタン71の表示位置Hを示す座標データは、予めゲームプログラムおいて規定されており、RAM13に格納されている。
【0096】
そして、複数の矩形ボタン71(71a,71b,71c,71d,71e,71f)それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、図5に示すように、これら座標データが示す各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fの表示位置Hに、各矩形ボタンを配置する命令が、CPU11から発行される。すると、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fが、各矩形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S3)。
【0097】
具体的には、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fの重心位置が、下部液晶モニタ3bにおける各矩形ボタンの表示位置Hに一致するように、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fが、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。なお、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fに対応する画像データは、RAM13に格納されている。
【0098】
続いて、下部液晶モニタ3bに表示された複数の矩形ボタン71それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S4)。具体的には、下部液晶モニタ3bにおいて画像を表示可能な矩形範囲の左下の位置を原点とした座標系において、各矩形ボタン71の表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。
【0099】
なお、ここでCPU11に認識される各矩形ボタン71の表示領域の内部の座標データには、各矩形ボタン71の表示位置Hに対応する座標データ、各矩形ボタンの辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)、および矩形ボタンの形状を規定する隅角部の座標データ(境界用の第2座標データ)が含まれている。
【0100】
続いて、矩形ボタン71を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S5)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。この半径データrdの値は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0101】
続いて、図4に示すように、複数の矩形ボタン71が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図5に示すように、所望の矩形ボタン71aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、下部液晶モニタ3bに接触したタッチペンTの接触位置SPを示す入力信号が、タッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給される。そして、この入力信号に基づいて、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S6)。
【0102】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S7)。たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、タッチペンTの接触位置SPから所定の距離rを隔てた位置に境界を有する指示領域Rが、CPU11により設定される。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0103】
なお、図面では、指示領域Rが破線にて表示されているが、指示領域Rは実際には下部液晶モニタ3bに表示されていない。しかしながら、本ゲーム機1では、入力ボタンたとえばセレクトボタン4bを押すことにより、オプションを設定するための画面(オプション画面)を起動し、このオプション画面において指示領域Rが表示可能になっている。
【0104】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0105】
たとえば、図6に示すように、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、矩形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S8)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の矩形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0106】
そして、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の矩形ボタンのうちのいずれか1つの矩形ボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S8でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有する矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S13)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S14)。
【0107】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全ての矩形ボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S8でNo)、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせるか否かが、CPU11により判断される(S9)。そして、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせる場合(S9でYes)、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S10)。
【0108】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離は、次のようにして、CPU11により算出される。
【0109】
ここでは、タッチペンTの接触位置SPの位置を示す座標データを(xs,ys)と示し、矩形ボタンの左上の隅角部の座標データ、右上の隅角部の座標データ、左下の隅角部の座標データ、および右下の隅角部の座標データそれぞれを、X1(xg1,yg2)、X2(xg2,yg2)、X3(xg1,yg1)、X4(xg2,yg1)と示すことにより、説明を行う(図7を参照)。
【0110】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsが、矩形ボタンの左上の隅角部のx座標データxg1と右上の隅角部のx座標データxg2との間の範囲に含まれているか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「xg1≦xs≦xg2」式が成立するか否かが、CPU11により判断される。
【0111】
そして、「xg1≦xs≦xg2」式が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは、矩形ボタンの上方又は下方に位置することになる。たとえば、図7における、タッチペンTの接触位置SP1又は接触位置SP3が、この場合に対応する。
【0112】
この場合、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysと、矩形ボタンの左上の隅角部のy座標データyg2(又は右上の隅角部のy座標データyg2)との差の絶対値Z1(=|ys−yg2|:第1絶対値)が、CPU11により算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysと、矩形ボタンの左下の隅角部のy座標データyg1(又は右下の隅角部のy座標データyg1)との差の絶対値Z2(=|ys−yg1|:第2絶対値)が、CPU11により算出される。なお、図7には、タッチペンTの接触位置がSP1の位置にある場合の絶対値Z1,Z2が、示されている。
【0113】
すると、第1絶対値が第2絶対値より小さいか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「Z1<Z2(|ys−yg2|<|ys−yg1|)」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「Z1<Z2(|ys−yg2|<|ys−yg1|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの上辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの上辺へと下ろした垂線の長さを算出する処理が、CPU11により実行される。一方で、「Z1>Z2(|ys−yg2|>|ys−yg1|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの下辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの下辺へと下ろした垂線の長さD1を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0114】
次に、「xg1≦xs≦xg2」式が成立しなかった場合、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysが、矩形ボタンの左上の隅角部のy座標データyg1と左下の隅角部のy座標データyg3との間の範囲に含まれているか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「yg1≦ys≦yg2」式が成立するか否かが、CPU11により判断される。
【0115】
そして、「yg1≦ys≦yg2」式が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは、矩形ボタンの左方又は右方に位置することになる。たとえば、図7における、タッチペンTの接触位置SP2又は接触位置SP4が、この場合に対応する。
【0116】
この場合、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsと、矩形ボタンの左上の隅角部のx座標データxg1(又は左下の隅角部のx座標データxg1)との差の絶対値Z3(=|xs−xg1|:第3絶対値)が、CPU11により算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsと、矩形ボタンの右上の隅角部のx座標データxg2(又は右下の隅角部のx座標データxg2)との差の絶対値Z4(=|xs−xg2|:第4絶対値)が、CPU11により算出される。なお、図7には、タッチペンTの接触位置がSP2の位置にある場合の絶対値Z3,Z4が、示されている。
【0117】
すると、第3絶対値が第4絶対値より小さいか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「Z3<Z4(|xs−xg1|<|xs−xg2|)」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「Z3<Z4(|xs−xg1|<|xs−xg2|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの左辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの左辺へと下ろした垂線の長さを算出する処理が、CPU11により実行される。一方で、「Z3>Z4(|xs−xg1|>|xs−xg2|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの右辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの右辺へと下ろした垂線の長さD1を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0118】
図7においては、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の長さは、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の足(図7ではX印にて表記)と、タッチペンTの接触位置SPとを結ぶ直線の長さが、CPU11により算出される。ここで用いられる垂線の足の座標データは、矩形ボタンの辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)であり、ステップ4(S4)においてCPU11に認識されている。なお、本実施形態では、矩形ボタンが矩形であるので、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の長さは、絶対値Z1,Z2,Z3,Z4にて代用することもできる。
【0119】
このような処理が、全ての矩形ボタンそれぞれに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの辺までの長さD1が、最終的な第1距離としてCPU11に認識される(S10)。
【0120】
このようにして、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺までの最短垂直距離D1(第1距離)が算出されると、第1距離D1が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S11)。すなわち、「D1≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D1≦r」が成立した場合(S11でYes、図8(a)を参照)、矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S13)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S14)。
【0121】
ここで、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の最短垂直距離D1(第1距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S11でNo、図8(b)を参照)、すなわち「D1>r」が成立した場合、ステップ6(S6)の処理が、CPU11により再実行される。
【0122】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせない場合(S9でNo、図8(c)および図8(d)を参照)、すなわち「xg1≦xs≦xg2」式および「yg1≦ys≦yg2」式が成立しない場合、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S12)。
【0123】
たとえば、まず、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの4つの隅角部それぞれとの距離を算出する処理が、CPU11により実行される。ここでは、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの4つの隅角部それぞれとの距離d21,d22,d23,d24は、三平方の定理を用いることにより算出される。図8(c)および図8(d)では、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの1つの隅角部X1との距離d21のみが、示されている。次に、ここで算出された4つの距離d21,d22,d23,d24のうちで最も小さな距離が、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の最短距離(=min(d21,d22,d23,d24))として、CPU11に認識される。
【0124】
このような処理が、全ての矩形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの隅角部までの長さD2が、最終的な第2距離としてCPU11に認識される。
【0125】
すると、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S13)。すなわち、「D2≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D2≦r」が成立した場合(S13でYes、図8(c)を参照))、矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S14)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S15)。
【0126】
ここで、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S13でNo、図8(d)を参照)、すなわち「D2>r」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択されるオブジェクトが存在しないことになり、ステップ6(S6)の処理が、CPU11により再実行される。
【0127】
以上のように、上述した第1実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された矩形ボタン71の内部又は矩形ボタン71の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン71を容易に選択することができる。また、隣接する矩形ボタン71が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、矩形ボタン71の内部又は矩形ボタン71の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン71を容易に選択することができる。さらに、隣接する矩形ボタン71が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時に矩形ボタン71のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となる矩形ボタン71を確実に選択することができる。
【0128】
<第2実施形態>
第2実施形態は、練習選択画面170に表示される複数のボタンが円形であるということを除けば、第1実施形態と同じである。また、第2実施形態において第1実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明を省略している。
【0129】
たとえば、野球ゲームにおいて、操作練習モードが選択されると、図9に示すような練習選択画面170が、下部液晶モニタ3bに表示される。具体的には、操作練習モードが選択されると、複数の円形状のボタンオブジェクト171を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S101)。すると、複数の円形状のボタンオブジェクト171それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H1,H2,H3,H4,H5,H6)を示す座標データが、CPU11に認識される(S102)。
【0130】
ここでは、複数の円形状のボタンオブジェクト171それぞれは、同じ大きさになっており、同じ半径r’を有している。この半径r’を規定するデータは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0131】
なお、以下では、「円形状のボタンオブジェクト」が「円形ボタン」と記載される場合がある。この「円形ボタン」という文言は、「円形状のボタンオブジェクト」と同じ意味を持つ文言である。
【0132】
そして、複数の円形ボタン171それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、円形状の各円形ボタンの中心が表示位置Hに一致するように、各円形ボタンが、各円形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S103)。すると、下部液晶モニタ3bに表示された複数の円形ボタン171それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S104)。
【0133】
なお、ここでCPU11に認識される各円形ボタン171の表示領域の内部の座標データには、各円形ボタン71の表示位置Hに対応する座標データが、含まれている。
【0134】
続いて、円形ボタン71を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S105)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。
【0135】
続いて、図9に示すように、複数の円形ボタン71が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図10に示すように、所望の円形ボタン71aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S106)。
【0136】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S107)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0137】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと円形ボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0138】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S108)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の円形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0139】
そして、図11に示すように、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の円形ボタンのうちのいずれか1つの円形ボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S108でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有する円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S111)。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP1’の位置にある場合に、円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S112)。
【0140】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全ての円形ボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S108でNo)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの表示位置(円形ボタンの中心位置)を示す座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S109)。ここでは、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心との距離は、三平方の定理を用いることにより算出される。
【0141】
このような処理が、全ての円形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから各円形ボタンの中心までの距離の中で、最も小さい値の距離D3が、最終的な第3距離としてCPU11に認識される。
【0142】
すると、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置と間の最短距離D3(第3距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される(S110)。言い換えると、第3距離が、タッチペンTの指示領域Rと円形ボタンとの中心間距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「D3≦Tr」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、第3距離D3が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合(S110でYes)、すなわち「D3≦Tr」が成立した場合、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S111)。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP2’の位置にある場合に、円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S112)。
【0143】
一方で、第3距離D3が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Trより大きいとCPU11により判断された場合(S110でNo)、すなわち「D3>Tr」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択されるオブジェクトが存在しないことになり、ステップ106(S106)の処理が、CPU11により再実行される。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP3’の位置にある場合が、この場合(S110でNo)に対応する。
【0144】
以上のように、上述した第2実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された円形ボタン171の内部又は円形ボタン171の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する円形ボタン71を容易に選択することができる。また、隣接する円形ボタン171が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、円形ボタン171の内部又は円形ボタン171の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する円形ボタン171を容易に選択することができる。さらに、隣接する円形ボタン171が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時に円形ボタン171のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となる円形ボタン171を確実に選択することができる。
【0145】
<第3実施形態>
第3実施形態では、練習選択画面270において矩形ボタンおよび円形ボタンが混在する場合の例が示される。また、ここでも、第1実施形態および第2実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明を省略する。
【0146】
たとえば、野球ゲームにおいて、操作練習モードが選択されると、図12に示すような練習選択画面270が、下部液晶モニタ3bに表示される。具体的には、操作練習モードが選択されると、複数の矩形状のボタンオブジェクトおよび複数の円形状のボタンオブジェクト271を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S201)。すると、複数のボタンオブジェクト271それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H21,H22,H23,H24,H25,H26)を示す座標データが、CPU11に認識される(S202)。
【0147】
なお、ここでは、複数の矩形状のボタンオブジェクト271それぞれは、同じ大きさになっており、長辺の長さおよび短辺の長さは同じになっている。また、複数の円形状のボタンオブジェクト271それぞれは、同じ大きさになっており、同じ半径r’を有している。この半径r’を規定するデータは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0148】
そして、複数のボタンオブジェクト271それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、矩形ボタンの重心が表示位置H21,H23,H25に一致するように、各矩形ボタンが、各矩形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S203)。また、円形ボタンの中心が表示位置H22,H24,H26に一致するように、各円形ボタンが、各円形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される。すると、下部液晶モニタ3bに表示された、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタン271それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S204)。
【0149】
なお、ここでCPU11に認識される各ボタン271の表示領域の内部の座標データには、各ボタン271の表示位置Hに対応する座標データが、含まれている。
【0150】
続いて、矩形ボタン又は円形ボタン271を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S205)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。
【0151】
続いて、図12に示すように、複数の矩形ボタンおよび円形ボタン271が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図13に示すように、所望のボタン271aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S206)。
【0152】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S207)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0153】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データとボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPとボタンオブジェクトとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0154】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S208)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0155】
そして、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタンのうちのいずれか1つのボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S208でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有するボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S227)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S228)。
【0156】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全てのボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S208でNo)、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせるか否かが、CPU11により判断される(S209)。そして、図7に示すように、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせる場合(S209でYes)、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S210)。
【0157】
このような処理が、全ての矩形ボタンそれぞれに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの辺までの長さD1が、最終的な第1距離としてCPU11に認識される。
【0158】
このようにして、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺までの最短垂直距離D1(第1距離)が算出されると、第1距離D1が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S211)。すなわち、「D1≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D1≦r」が成立した場合(S211でYes、図8(a)を参照)、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S212)。
【0159】
ここで、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の最短垂直距離D1(第1距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S211でNo、図8(b)を参照)、すなわち「D1>r」が成立した場合、ステップ206(S206)の処理が、CPU11により再実行される。
【0160】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせない場合(S209でNo、図8(c)および図8(d)を参照)、すなわち「xg1≦xs≦xg2」式および「yg1≦ys≦yg2」式が成立しない場合、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の距離を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0161】
この処理が、全ての矩形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの隅角部までの長さD2が、最終的な第2距離としてCPU11に認識される(S213)。
【0162】
すると、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S214)。そして、第2距離D2が、タッチペンTの指示領域Rの半径r以下であった場合(S214でYes、図8(c)を参照)、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S215)。
【0163】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S214でNo、図8(d)を参照)、すなわち「D2>r」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択される矩形ボタンが存在しないことになり、ステップ206(S206)の処理が、CPU11により再実行される。
【0164】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの表示位置(円形ボタンの中心位置)の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の距離を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0165】
このような処理が、全ての円形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから各円形ボタンの中心までの距離の中で、最も小さい値の距離D3が、最終的な第3距離としてCPU11に認識される(S216)。
【0166】
すると、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置と間の最短距離D3(第3距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される(S217)。言い換えると、第3距離が、タッチペンTの指示領域Rと円形ボタンとの中心間距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される。そして、第3距離D3が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合(S217でYes)、すなわち「D3≦Tr」が成立した場合、この円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S218、図11の接触位置がSP2の場合の指示領域を参照)。
【0167】
続いて、タッチペンTの接触位置SPと一時的に選択された円形ボタン(選択オブジェクト)の境界との間の第1距離D11を算出する処理が、CPU11により実行される(S219)。
【0168】
ここでは、図14に示すように、タッチペンTの接触位置SPの位置を示す座標データを(xs,ys)と示し、円形ボタンの中心位置を示す座標データを(xc,yc)と示し、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの円周(境界)との間の第1距離D11の算出形態を、説明する。
【0169】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の距離Lcを算出する処理(Lc=((xs−xc)^2+(ys−yc)^2)^(1/2))が、CPU11により実行される。そして、この距離Lcから円形ボタンの半径r’を減算する処理(D11=Lc−r’)をCPU11に実行させることにより、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの円周(境界)との間の第1距離D11が算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPと一時的に選択された円形ボタンの境界との間の第1距離D11が、CPU11に認識される。
【0170】
続いて、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの境界との間の第1距離D11より小さいか否かが、CPU11により判断される(S220)。そして、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、円形ボタンに対する第1距離D11より小さいとCPU11により判断された場合(S220でYes)、一時的に選択された矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S221)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S222)。
【0171】
ここで、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、円形ボタンに対する第1距離D11以上であるとCPU11により判断された場合(S220でNo)、一時的に選択された円形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S223)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S224)。
【0172】
また、ステップ217(S217)において、第3距離D3が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離trより大きいとCPU11により判断された場合(S217でNo)、すなわち「D3>Tr」が成立した場合、一時的な選択状態にある矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S225)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S226)。
【0173】
以上のように、上述した第3実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された矩形ボタンおよび円形ボタン271の内部、又は矩形ボタンおよび円形ボタン271の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン又は円形ボタン271を容易に選択することができる。また、隣接するボタン271が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、矩形ボタンおよび円形ボタン271の内部、又は矩形ボタンおよび円形ボタン271の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置するボタン271を容易に選択することができる。さらに、様々な形状のボタン271が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時にこれらボタン271のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となるボタン271を確実に選択することができる。
【0174】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、コンピュータたとえばゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体として構成されたゲーム装置、モニタがゲーム装置本体に一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0175】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するためのプログラム、ゲームを実行するためのプログラム方法およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0176】
(c)前記実施形態では、指示手段がタッチペンTであり、入力手段が下部液晶モニタ3bである場合の例を示したが、指示領域Rの基点SPを指示することができれば、指示手段および入力手段は、どのようなものでも良い。たとえば、指示手段が人間の指であり、入力手段が各種ボタンやマウス等である場合にも、本発明は適用することができる。また、たとえば、指示手段が、ポインタ機能を有するコントローラ等であり、入力手段がこのコントローラからの信号を受信可能なコンピュータの受信部である場合にも、本発明は適用することができる。この場合は、コントローラが示す指示位置が受信部を介して制御部に認識される。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の制御に関する内容を説明するための制御ブロック図。
【図3】野球ゲームにおいて機能する手段を説明するための機能ブロック図。
【図4】練習選択画面を説明するための図(その1)。
【図5】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その1)。
【図6】タッチペンが内部に位置することにより選択されるボタンの一例を示した図。
【図7】タッチペンがボタンの外部に位置した場合に用いられるパラメータを説明するための図。
【図8】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その1)。
【図9】練習選択画面を説明するための図(その2)。
【図10】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その2)。
【図11】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その2)。
【図12】練習選択画面を説明するための図(その3)。
【図13】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その3)。
【図14】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その3)。
【図15A】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その1−1)。
【図15B】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その1−2)。
【図16】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その2)。
【図17A】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−1)。
【図17B】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−2)。
【図17C】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−3)。
【符号の説明】
【0178】
1 携帯ゲーム機
3 液晶モニタ
3a 上部液晶モニタ(非タッチパネル式のモニタ)
3b 下部液晶モニタ(タッチパネル式のモニタ)
4 入力部
10 制御装置
11 CPU
13 RAM
50 表示位置認識手段
51 オブジェクト表示手段
52 表示領域認識手段
53 指示位置認識手段
54 指示領域設定手段
55 位置判断手段
56 オブジェクト選択手段
57 命令実行手段
H オブジェクトの表示位置
T タッチペン
SP 指示位置
R 指示領域
D1,D11 第1距離
X1(xg1,yg2),X2(xg2,yg2),X3(xg1,yg1),X4(xg2,yg1) 隅角部の座標データ
D2 第2距離
D3 第3距離
r タッチペンの指示領域の半径
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムに基づいてコンピュータにより制御されるゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力ボタンが配置されている。また、たとえば、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された入力部たとえば複数の入力ボタンとを有している。
【0003】
このようなゲーム装置においては、入力部を操作したりタッチペンを液晶モニタに接触させたりすることによって、各種の命令を指示することができるようになっている。
【0004】
ここでは、たとえば、対戦ゲームやロールプレイングゲーム等が、携帯型のゲーム装置において実行される場合を考える(非特許文献1を参照)。この場合、たとえば、キャラクタに命令を指示するための命令用ボタンが、液晶モニタに表示される。このときに、この命令用ボタンの位置においてタッチペンを液晶モニタに接触させると、命令用ボタンが選択される。すると、命令用ボタンに割り当てられた命令が制御部に認識され、この命令に対応する処理が制御部により実行される。すると、この命令に対応する画像が、液晶モニタに表示される。
【非特許文献1】パワプロクンポケット9、株式会社コナミデジタルエンタテインメント、ニンテンドーDS版、2006年12月7日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の携帯型のゲーム装置では、ゲーム装置の携帯性を確保するために、ゲーム装置本体の大きさに制限が設けられることが多い。すなわち、ゲーム装置の携帯性を重視すればするほど、液晶モニタの大きさが小さくなってしまう。このため、この液晶モニタに表示できる命令用ボタンの大きさも小さくなってしまい、プレイヤが所望の命令用ボタンを選択しにくいという問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、命令用ボタンの認識領域を従来のものより大きな領域に設定することがある。たとえば、命令用ボタンの認識領域を命令用ボタンの表示領域より大きな領域に設定しておけば、手ぶれ等によりプレイヤが所望の命令用ボタンの表示領域から外れた位置で命令用ボタンを選択してしまっても、命令用ボタンを制御部に認識させることができる。
【0007】
しかしながら、複数の命令用ボタンが液晶モニタに表示されるような場合は、状況によっては、隣接する命令用ボタンの認識領域が互いに重なってしまうおそれがある。このため、ゲーム提供者は、命令用ボタンの認識領域が重ならないように、命令用ボタンのレイアウトを事前に設定しておく必要がある。この設定をゲーム提供者は画面ごとに行う必要があるので、ゲーム提供者は、命令用ボタンのレイアウトの設定に多大な労力を要するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明では、複数のボタンそれぞれを容易に設定し選択することができるようにすることを目的とする。一般的には、本発明では、複数のオブジェクトそれぞれを容易に設定し選択することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係るゲームプログラムは、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識機能。
(2)オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示機能。
(3)画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識機能。
(4)入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識機能。
(5)指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定機能。
(6)指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断機能。
(7)指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択機能。
【0010】
このゲームプログラムでは、表示位置認識機能において、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データが、制御部に認識される。オブジェクト表示機能においては、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。表示領域認識機能においては、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。指示位置認識機能においては、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データが、制御部に認識される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0011】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ゲームにおいて各種の命令を指示するためのボタンオブジェクトを画像表示部に表示する表示位置を示す座標データが、制御部に認識される。そして、ボタンオブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、ボタンオブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。すると、画像表示部に表示されたボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。そして、入力手段たとえば接触入力式のモニタからの入力信号に基づいて、指示手段たとえばタッチペンが示す指示位置の座標データが、制御部に認識される。すると、タッチペンが示す指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。すると、タッチペンの指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、制御部により判断される。そして、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0012】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させることにより、タッチペンにより指示された指示位置を基点とした指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が制御部により判断され、このの判断結果に基づいて、オブジェクトが選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0013】
このため、請求項1に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの内部又はボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置又は近傍に位置するボタンオブジェクトを容易に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの内部又はボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置又は近傍に位置するボタンオブジェクトを容易に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0014】
請求項2に係るゲームプログラムでは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、指示位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。この機能は、位置判断機能において実現される。オブジェクト選択機能においては、指示位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0015】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。そして、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0016】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置が、ボタンオブジェクトの内部に位置するか否かが、制御部により判断される。そして、タッチペンにより指示された指示位置が、ボタンオブジェクトの内部に位置していた場合、オブジェクトが選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0017】
このため、請求項2に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの内部にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置にあるボタンオブジェクトを確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの内部にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの位置にあるボタンオブジェクトを確実に選択することができる。
【0018】
請求項3に係るゲームプログラムでは、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、オブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データを含む、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。この機能は、表示領域認識機能において実現される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第1距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、第1距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0019】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。ここでは、このボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データは、ボタンオブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データを含んでいる。また、タッチペンの指示位置の座標データに基づいて、タッチペンの指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置の座標データとボタンオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第1距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0020】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置からボタンオブジェクトの第1境界までの第1距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第1距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0021】
なお、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、矩形ボタンの四辺それぞれが、ボタンオブジェクトの形状を形成する境界(第1境界)に対応する。このため、この場合、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンにより指示された指示位置に最も近い矩形ボタンの辺までの距離が、第1距離になる。
【0022】
このため、請求項3に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 辺)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 辺)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0023】
請求項4に係るゲームプログラムでは、請求項2又は3に記載のゲームプログラムにおいて、オブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データを含む、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。この機能は、表示領域認識機能において実現される。指示領域設定機能においては、指示位置の座標データに基づいて、指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。位置判断機能においては、指示位置の座標データとオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。オブジェクト選択機能においては、第2距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0024】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識される。ここでは、ボタンオブジェクトの表示領域の内部の座標データは、ボタンオブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データを含んでいる。また、タッチペンの指示位置の座標データに基づいて、タッチペンの指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定される。そして、タッチペンの指示位置の座標データとボタンオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第2距離が指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0025】
この場合、接触入力式のモニタにタッチペンを接触させると、タッチペンにより指示された指示位置からボタンオブジェクトの第2境界までの第2距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第2距離がタッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0026】
なお、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、矩形ボタンの4つの隅角部それぞれが、ボタンオブジェクトの形状を規定する境界(第2境界)に対応する。この場合、ボタンオブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンにより指示された指示位置から矩形ボタンの各隅角部までの距離が、第2距離になる。
【0027】
このため、請求項4に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 隅角部)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 隅角部)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0028】
請求項5に係るゲームプログラムでは、請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、指示位置の座標データと、オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第3距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離とオブジェクトの表示位置からオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。ここでの機能は、位置判断機能において実現される。オブジェクト選択機能においては、第3距離が、合計距離以下であると制御部により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0029】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行された場合、タッチペンの指示位置の座標データと、ボタンオブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、制御部により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離とボタンオブジェクトの表示位置からボタンオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、第3距離が、上記の合計距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0030】
この場合、タッチペンの指示位置とボタンオブジェクトの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離とボタンオブジェクトの表示位置からボタンオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断される。そして、この第3距離が、上記の合計距離以下であると制御部により判断された場合に、ボタンオブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0031】
なお、ボタンオブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの指示位置から円形ボタンの中心位置までの距離が、第3距離になる。また、円形ボタンの中心位置からボタンオブジェクトの境界までの距離は、円形ボタンの半径になる。
【0032】
このため、請求項5に係る発明では、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 円周)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界(ex. 円周)を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0033】
請求項6に係るゲームプログラムでは、請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示される。この機能は、オブジェクト表示機能において実現される。
【0034】
オブジェクト選択機能では、指示位置と第1オブジェクトの第1境界との間の第1距離、又は指示位置と第1オブジェクトの第2境界との間の第2距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、第1オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。また、指示位置と第2オブジェクトの表示位置との間の第3距離が、指示位置から指示領域の境界までの距離と第2オブジェクトの表示位置から第2オブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、第2オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。そして、第1オブジェクトに対する第1距離又は第2距離が、指示位置と第2オブジェクトの境界との間の第1距離より小さい場合に、第1オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。一方で、第1オブジェクトに対する第1距離又は第2距離が、指示位置と第2オブジェクトの境界との間の第1距離以上である場合に、第2オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0035】
たとえば、ここでは、本ゲームプログラムを用いることによりゲームが実行され、第1ボタンオブジェクトたとえば矩形ボタン、および第2ボタンオブジェクトたとえば円形ボタンが、画像データを用いて画像表示部に表示された場合の例を説明する。
【0036】
まず、タッチペンの指示位置と矩形ボタンの第1境界との間の第1距離、又はタッチペンの指示位置と矩形ボタンの第2境界との間の第2距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0037】
また、タッチペンの指示位置と円形ボタンの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの指示位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0038】
そして、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの指示位置と円形ボタンの境界との間の第1距離より小さい場合に、矩形ボタンが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0039】
一方で、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの指示位置と円形ボタンの境界との間の第1距離以上である場合に、円形ボタンが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0040】
この場合、ボタンオブジェクトの形状が異なる形状であっても、プレイヤは、モニタに表示されたボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。また、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、ボタンオブジェクトの近傍にタッチペンを位置させるだけで、タッチペンの近傍に境界を有するボタンオブジェクトを容易かつ確実に選択することができる。さらに、隣接するボタンオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にボタンオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【0041】
請求項7に係るゲーム装置は、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、を備えている。
【0042】
請求項8に係るゲーム制御方法は、オブジェクトを画像表示部に表示するゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、画像表示部にオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、画像表示部に表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、指示位置の座標データに基づいて、指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、指示位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、指示位置とオブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0043】
本発明では、プレイヤが、モニタに表示されたオブジェクトの内部又はオブジェクトの近傍でオブジェクトの選択指示を行うことにより、オブジェクトを容易に選択することができる。また、隣接するオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、オブジェクトの内部又はオブジェクトの近傍でオブジェクトの選択指示を行うことにより、オブジェクトを容易に選択することができる。さらに、隣接するオブジェクトが互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者は、ゲーム制作時にオブジェクトのレイアウトを特別に調整する必要がない。すなわち、ゲーム提供者は、ゲーム制作時の労力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0045】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ部3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部23とを有している。
【0046】
本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ部3は、上部筐体2aに設けられた第1液晶モニタすなわち上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた第2液晶モニタすなわち下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非接触入力式のモニタすなわち非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bが接触入力式のモニタすなわちタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。
【0047】
なお、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3b(タッチパネル式のモニタ)は、接触入力式のモニタになっている。このため、この下部液晶モニタ3bに指示手段たとえばタッチペンや指等を接触させることにより、各種の入力に関する指示をすることができる。このように、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bは、後述する入力部4と同様に、入力手段の1つになっている。すなわち、本実施形態では、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bおよび入力部4が、入力手段となっている。
【0048】
入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示ボタン4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクトボタン4bおよびスタートボタン4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示ボタン4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源ボタン4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたLボタン4fおよびRボタン4gとからなっている。
【0049】
カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部23は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部23においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットーワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。
【0050】
なお、携帯ゲーム機1には、音量調整用ボタンやイヤホンジャック等も設けられている。しかしながら、ここでは、これらの説明については省略する。
【0051】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15とを有している。これらは、バス16を介してそれぞれが接続されている。
【0052】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ部3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。
【0053】
また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段たとえばタッチペンや指等を直接的に接触させたときに、接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルに指示手段を直接的に接触させると、対象物の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPU11に認識される。
【0054】
サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、通信部23に含まれており、ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1をローカルワイヤレスネットーワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0055】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19が設けられる。ROM18には、コンピュータとしてのゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種の画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。
【0056】
なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェイス回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0057】
以上のような構成のゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ部3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0058】
〔ゲーム装置における各種手段の説明〕
ゲーム機1において実行されるゲームには、たとえば野球ゲームがある。ゲーム機1では、野球ゲームを実行する上で必要となるオブジェクトが、液晶モニタ部3の下部液晶モニタ3bに表示されるようになっている。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0059】
表示位置認識手段50は、下部液晶モニタ3bにオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。
【0060】
この手段では、下部液晶モニタ3bにオブジェクトを表示する表示位置を示す座標データが、CPU11に認識される。たとえば、オブジェクトの表示位置を示す座標データは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納されている。そして、オブジェクトの表示命令がCPU11から発行されたときに、まず、RAM13に格納された上記の座標データが、CPU11に認識される。
【0061】
オブジェクト表示手段51は、オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトを、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示する機能を備えている。
【0062】
この手段では、オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、オブジェクトが、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。たとえば、オブジェクトの表示命令がCPU11から発行されたときに、RAM13に格納されたオブジェクトの表示位置を示す座標データがCPU11に認識されると、これら座標データに基づいて、複数のオブジェクトそれぞれが下部液晶モニタ3bに表示される。
【0063】
具体的には、オブジェクトの重心位置が、下部液晶モニタ3bにおけるオブジェクトの表示位置に一致するように、オブジェクトを配置する命令がCPU11から発行される。すると、オブジェクトが、各画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。
【0064】
表示領域認識手段52は、下部液晶モニタ3bに表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。
【0065】
この手段では、下部液晶モニタ3bに表示されたオブジェクトの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。このオブジェクトの表示領域の内部の座標データには、オブジェクトの形状を形成する境界用の第1座標データ、およびオブジェクトの形状を規定する境界用の第2座標データが含まれている。
【0066】
ここでは、下部液晶モニタ3bの中心位置を原点とした座標系における、オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。また、ここでCPU11に認識されるオブジェクトの表示領域の内部の座標データには、オブジェクトの表示位置に対応する座標データも含まれている。
【0067】
指示位置認識手段53は、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データをCPU11に認識させる機能を備えている。
【0068】
この手段では、入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置が、CPU11に認識される。たとえば、入力手段が下部液晶モニタ3bであり、指示手段がタッチペンである場合、タッチペンが下部液晶モニタ3bに接触したときに、タッチペンの接触位置を示す入力信号が、タッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給される。そして、この入力信号に基づいて、タッチペンの接触位置を示す座標データが、CPU11に認識される。
【0069】
指示領域設定手段54は、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置を基点とした指示領域をCPU11に設定させる機能を備えている。
【0070】
この手段では、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置を基点とした指示領域が、CPU11により設定される。たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データに基づいて、タッチペンの接触位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、CPU11により設定される。具体的には、タッチペンの接触位置がCPU11に認識されると、このタッチペンの接触位置を基点として、タッチペンの接触位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域をCPU11に認識させることにより、指示領域が設定される。
【0071】
なお、指示領域を設定するために用いられる上記の距離データ(所定の距離を示す距離データ)は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0072】
位置判断手段55は、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係をCPU11に判断させる機能を備えている。
【0073】
この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係が、CPU11により判断される。
【0074】
たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの境界用の第1座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの境界との間の第1距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。また、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データとオブジェクトの境界用の第2座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの境界との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0075】
さらに、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離とオブジェクトの表示位置からオブジェクトの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0076】
具体的には、オブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと、矩形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの各辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)とに基づいて、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第1距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。さらに、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0077】
一方で、オブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと、円形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。また、タッチペンの接触位置の座標データと、円形ボタンの中心位置を示す座標データとに基づいて、タッチペンの接触位置と円形ボタンの中心位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される。そして、第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、CPU11により判断される。
【0078】
オブジェクト選択手段56は、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトを、選択オブジェクトとしてCPU11に認識させる機能を備えている。
【0079】
この手段では、タッチペンの接触位置とオブジェクトの表示領域との位置関係の判断結果に基づいて、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0080】
たとえば、この手段では、タッチペンの接触位置の座標データと、オブジェクトの内部の座標データとが一致するとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、この手段では、第1距離がタッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、この手段では、第2距離がタッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。さらに、この手段では、第3距離が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0081】
具体的には、オブジェクトが矩形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンの内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの境界との間の第1距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの隅角部との間の第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0082】
さらに、オブジェクトが円形ボタンである場合、タッチペンの接触位置の座標データと円形ボタンの内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。また、タッチペンの接触位置と円形ボタンの中心位置との間の第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0083】
なお、形状の異なる複数のオブジェクトが混在する場合、たとえば矩形ボタンと円形ボタンとが混在する場合、オブジェクトの選択がCPU11により一時的に実行された後、最終的なオブジェクトの選択がCPU11により実行される。
【0084】
たとえば、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンおよび円形ボタンのいずれか一方の内部の座標データとが一致したときに、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。
【0085】
一方で、タッチペンの接触位置の座標データと矩形ボタンおよび円形ボタンのいずれか一方の内部の座標データとが一致しなかったとき、タッチペンの接触位置と矩形ボタンの第1境界との間の第1距離、又はタッチペンの接触位置と矩形ボタンの第2境界との間の第2距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離以下である場合に、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0086】
また、タッチペンの接触位置と円形ボタンの表示位置との間の第3距離が、タッチペンの接触位置から指示領域の境界までの距離と円形ボタンの中心位置から円形ボタンの表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0087】
そして、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの接触位置と円形ボタンの境界との間の第1距離より小さい場合に、矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される。一方で、矩形ボタンに対する第1距離又は第2距離が、タッチペンの接触位置と円形ボタンの境界との間の第1距離以上である場合に、円形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される。
【0088】
命令実行手段57は、選択オブジェクトがCPU11に認識されたときに、選択オブジェクトに割り当てられた命令をCPU11に実行させる機能を備えている。この手段では、選択オブジェクトがCPU11に認識されたときに、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される。
【0089】
〔野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムの処理フローと説明〕
次に、たとえば野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムの具体的な内容について説明する。また、図15、図16、および図17に示すオブジェクト選択システムに関するフローについても同時に説明する。
【0090】
図15は、オブジェクト選択システムの第1実施形態に関するフローである。図16は、オブジェクト選択システムの第2実施形態に関するフローである。図17は、オブジェクト選択システムの第3実施形態に関するフローである。
【0091】
以下では、複数の矩形ボタンの中からある矩形ボタンが選択される場合の例が、第1実施形態に示される。また、複数の円形ボタンの中からある円形ボタンが選択される場合の例が、第2実施形態に示される。さらに、矩形ボタンと円形ボタンとが混在する場合の例が、第3実施形態に示される。
【0092】
なお、第2実施形態および第3実施形態において、第1実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明が省略されている。すなわち、第2実施形態および第3実施形態では、特に説明がない限り、第1実施形態と同様の処理が実行される。
【0093】
<第1実施形態>
たとえば、野球ゲームにおいて、プレイヤが攻撃時の操作や守備時の操作等を練習するための操作練習モードが選択されると、図4に示すような練習選択画面70が、下部液晶モニタ3bに表示される。この練習選択画面70には、複数の矩形状のボタンオブジェクト71(71a,71b,71c,71d,71e,71f)が配置されている。ここでは、複数のボタンオブジェクト71が、練習形態を指示するための5つのボタンオブジェクト(打撃練習ボタン71a、投球練習ボタン71b、守備練習ボタン71c、総合攻撃練習ボタン71d、総合守備練習ボタン71e)、および練習形態の詳細を設定するためのボタンオブジェクト(オプションボタン)71f等から構成されている。
【0094】
なお、以下では、「矩形状のボタンオブジェクト」が「矩形ボタン」と記載される場合がある。この「矩形ボタン」という文言は、「矩形状のボタンオブジェクト」と同じ意味を持つ文言である。
【0095】
具体的には、操作練習モードが選択されると、上述した複数の矩形ボタン71を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S1)。すると、複数の矩形ボタン71それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H1,H2,H3,H4,H5,H6)を示す座標データが、CPU11に認識される(S2)。なお、矩形ボタン71の表示位置Hを示す座標データは、予めゲームプログラムおいて規定されており、RAM13に格納されている。
【0096】
そして、複数の矩形ボタン71(71a,71b,71c,71d,71e,71f)それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、図5に示すように、これら座標データが示す各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fの表示位置Hに、各矩形ボタンを配置する命令が、CPU11から発行される。すると、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fが、各矩形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S3)。
【0097】
具体的には、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fの重心位置が、下部液晶モニタ3bにおける各矩形ボタンの表示位置Hに一致するように、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fが、画像データを用いて下部液晶モニタ3bに表示される。なお、各矩形ボタン71a,71b,71c,71d,71e,71fに対応する画像データは、RAM13に格納されている。
【0098】
続いて、下部液晶モニタ3bに表示された複数の矩形ボタン71それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S4)。具体的には、下部液晶モニタ3bにおいて画像を表示可能な矩形範囲の左下の位置を原点とした座標系において、各矩形ボタン71の表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。
【0099】
なお、ここでCPU11に認識される各矩形ボタン71の表示領域の内部の座標データには、各矩形ボタン71の表示位置Hに対応する座標データ、各矩形ボタンの辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)、および矩形ボタンの形状を規定する隅角部の座標データ(境界用の第2座標データ)が含まれている。
【0100】
続いて、矩形ボタン71を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S5)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。この半径データrdの値は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0101】
続いて、図4に示すように、複数の矩形ボタン71が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図5に示すように、所望の矩形ボタン71aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、下部液晶モニタ3bに接触したタッチペンTの接触位置SPを示す入力信号が、タッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給される。そして、この入力信号に基づいて、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S6)。
【0102】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S7)。たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、タッチペンTの接触位置SPから所定の距離rを隔てた位置に境界を有する指示領域Rが、CPU11により設定される。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0103】
なお、図面では、指示領域Rが破線にて表示されているが、指示領域Rは実際には下部液晶モニタ3bに表示されていない。しかしながら、本ゲーム機1では、入力ボタンたとえばセレクトボタン4bを押すことにより、オプションを設定するための画面(オプション画面)を起動し、このオプション画面において指示領域Rが表示可能になっている。
【0104】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0105】
たとえば、図6に示すように、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、矩形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S8)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の矩形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0106】
そして、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の矩形ボタンのうちのいずれか1つの矩形ボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S8でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有する矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S13)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S14)。
【0107】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全ての矩形ボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S8でNo)、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせるか否かが、CPU11により判断される(S9)。そして、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせる場合(S9でYes)、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S10)。
【0108】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離は、次のようにして、CPU11により算出される。
【0109】
ここでは、タッチペンTの接触位置SPの位置を示す座標データを(xs,ys)と示し、矩形ボタンの左上の隅角部の座標データ、右上の隅角部の座標データ、左下の隅角部の座標データ、および右下の隅角部の座標データそれぞれを、X1(xg1,yg2)、X2(xg2,yg2)、X3(xg1,yg1)、X4(xg2,yg1)と示すことにより、説明を行う(図7を参照)。
【0110】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsが、矩形ボタンの左上の隅角部のx座標データxg1と右上の隅角部のx座標データxg2との間の範囲に含まれているか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「xg1≦xs≦xg2」式が成立するか否かが、CPU11により判断される。
【0111】
そして、「xg1≦xs≦xg2」式が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは、矩形ボタンの上方又は下方に位置することになる。たとえば、図7における、タッチペンTの接触位置SP1又は接触位置SP3が、この場合に対応する。
【0112】
この場合、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysと、矩形ボタンの左上の隅角部のy座標データyg2(又は右上の隅角部のy座標データyg2)との差の絶対値Z1(=|ys−yg2|:第1絶対値)が、CPU11により算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysと、矩形ボタンの左下の隅角部のy座標データyg1(又は右下の隅角部のy座標データyg1)との差の絶対値Z2(=|ys−yg1|:第2絶対値)が、CPU11により算出される。なお、図7には、タッチペンTの接触位置がSP1の位置にある場合の絶対値Z1,Z2が、示されている。
【0113】
すると、第1絶対値が第2絶対値より小さいか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「Z1<Z2(|ys−yg2|<|ys−yg1|)」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「Z1<Z2(|ys−yg2|<|ys−yg1|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの上辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの上辺へと下ろした垂線の長さを算出する処理が、CPU11により実行される。一方で、「Z1>Z2(|ys−yg2|>|ys−yg1|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの下辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの下辺へと下ろした垂線の長さD1を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0114】
次に、「xg1≦xs≦xg2」式が成立しなかった場合、タッチペンTの接触位置SPのy座標データysが、矩形ボタンの左上の隅角部のy座標データyg1と左下の隅角部のy座標データyg3との間の範囲に含まれているか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「yg1≦ys≦yg2」式が成立するか否かが、CPU11により判断される。
【0115】
そして、「yg1≦ys≦yg2」式が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは、矩形ボタンの左方又は右方に位置することになる。たとえば、図7における、タッチペンTの接触位置SP2又は接触位置SP4が、この場合に対応する。
【0116】
この場合、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsと、矩形ボタンの左上の隅角部のx座標データxg1(又は左下の隅角部のx座標データxg1)との差の絶対値Z3(=|xs−xg1|:第3絶対値)が、CPU11により算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPのx座標データxsと、矩形ボタンの右上の隅角部のx座標データxg2(又は右下の隅角部のx座標データxg2)との差の絶対値Z4(=|xs−xg2|:第4絶対値)が、CPU11により算出される。なお、図7には、タッチペンTの接触位置がSP2の位置にある場合の絶対値Z3,Z4が、示されている。
【0117】
すると、第3絶対値が第4絶対値より小さいか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「Z3<Z4(|xs−xg1|<|xs−xg2|)」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「Z3<Z4(|xs−xg1|<|xs−xg2|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの左辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの左辺へと下ろした垂線の長さを算出する処理が、CPU11により実行される。一方で、「Z3>Z4(|xs−xg1|>|xs−xg2|)」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPは矩形ボタンの右辺に近接していることになり、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの右辺へと下ろした垂線の長さD1を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0118】
図7においては、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の長さは、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の足(図7ではX印にて表記)と、タッチペンTの接触位置SPとを結ぶ直線の長さが、CPU11により算出される。ここで用いられる垂線の足の座標データは、矩形ボタンの辺上の座標データ(境界用の第1座標データ)であり、ステップ4(S4)においてCPU11に認識されている。なお、本実施形態では、矩形ボタンが矩形であるので、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺へと下ろした垂線の長さは、絶対値Z1,Z2,Z3,Z4にて代用することもできる。
【0119】
このような処理が、全ての矩形ボタンそれぞれに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの辺までの長さD1が、最終的な第1距離としてCPU11に認識される(S10)。
【0120】
このようにして、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺までの最短垂直距離D1(第1距離)が算出されると、第1距離D1が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S11)。すなわち、「D1≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D1≦r」が成立した場合(S11でYes、図8(a)を参照)、矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S13)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S14)。
【0121】
ここで、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の最短垂直距離D1(第1距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S11でNo、図8(b)を参照)、すなわち「D1>r」が成立した場合、ステップ6(S6)の処理が、CPU11により再実行される。
【0122】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせない場合(S9でNo、図8(c)および図8(d)を参照)、すなわち「xg1≦xs≦xg2」式および「yg1≦ys≦yg2」式が成立しない場合、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の第2距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S12)。
【0123】
たとえば、まず、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの4つの隅角部それぞれとの距離を算出する処理が、CPU11により実行される。ここでは、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの4つの隅角部それぞれとの距離d21,d22,d23,d24は、三平方の定理を用いることにより算出される。図8(c)および図8(d)では、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの1つの隅角部X1との距離d21のみが、示されている。次に、ここで算出された4つの距離d21,d22,d23,d24のうちで最も小さな距離が、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の最短距離(=min(d21,d22,d23,d24))として、CPU11に認識される。
【0124】
このような処理が、全ての矩形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの隅角部までの長さD2が、最終的な第2距離としてCPU11に認識される。
【0125】
すると、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S13)。すなわち、「D2≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D2≦r」が成立した場合(S13でYes、図8(c)を参照))、矩形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S14)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S15)。
【0126】
ここで、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S13でNo、図8(d)を参照)、すなわち「D2>r」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択されるオブジェクトが存在しないことになり、ステップ6(S6)の処理が、CPU11により再実行される。
【0127】
以上のように、上述した第1実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された矩形ボタン71の内部又は矩形ボタン71の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン71を容易に選択することができる。また、隣接する矩形ボタン71が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、矩形ボタン71の内部又は矩形ボタン71の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン71を容易に選択することができる。さらに、隣接する矩形ボタン71が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時に矩形ボタン71のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となる矩形ボタン71を確実に選択することができる。
【0128】
<第2実施形態>
第2実施形態は、練習選択画面170に表示される複数のボタンが円形であるということを除けば、第1実施形態と同じである。また、第2実施形態において第1実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明を省略している。
【0129】
たとえば、野球ゲームにおいて、操作練習モードが選択されると、図9に示すような練習選択画面170が、下部液晶モニタ3bに表示される。具体的には、操作練習モードが選択されると、複数の円形状のボタンオブジェクト171を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S101)。すると、複数の円形状のボタンオブジェクト171それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H1,H2,H3,H4,H5,H6)を示す座標データが、CPU11に認識される(S102)。
【0130】
ここでは、複数の円形状のボタンオブジェクト171それぞれは、同じ大きさになっており、同じ半径r’を有している。この半径r’を規定するデータは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0131】
なお、以下では、「円形状のボタンオブジェクト」が「円形ボタン」と記載される場合がある。この「円形ボタン」という文言は、「円形状のボタンオブジェクト」と同じ意味を持つ文言である。
【0132】
そして、複数の円形ボタン171それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、円形状の各円形ボタンの中心が表示位置Hに一致するように、各円形ボタンが、各円形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S103)。すると、下部液晶モニタ3bに表示された複数の円形ボタン171それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S104)。
【0133】
なお、ここでCPU11に認識される各円形ボタン171の表示領域の内部の座標データには、各円形ボタン71の表示位置Hに対応する座標データが、含まれている。
【0134】
続いて、円形ボタン71を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S105)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。
【0135】
続いて、図9に示すように、複数の円形ボタン71が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図10に示すように、所望の円形ボタン71aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S106)。
【0136】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S107)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0137】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと円形ボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0138】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S108)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の円形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0139】
そして、図11に示すように、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の円形ボタンのうちのいずれか1つの円形ボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S108でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有する円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S111)。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP1’の位置にある場合に、円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S112)。
【0140】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全ての円形ボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S108でNo)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの表示位置(円形ボタンの中心位置)を示す座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の第3距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S109)。ここでは、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心との距離は、三平方の定理を用いることにより算出される。
【0141】
このような処理が、全ての円形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから各円形ボタンの中心までの距離の中で、最も小さい値の距離D3が、最終的な第3距離としてCPU11に認識される。
【0142】
すると、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置と間の最短距離D3(第3距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される(S110)。言い換えると、第3距離が、タッチペンTの指示領域Rと円形ボタンとの中心間距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される。すなわち、「D3≦Tr」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、第3距離D3が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合(S110でYes)、すなわち「D3≦Tr」が成立した場合、オブジェクトが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S111)。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP2’の位置にある場合に、円形ボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S112)。
【0143】
一方で、第3距離D3が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Trより大きいとCPU11により判断された場合(S110でNo)、すなわち「D3>Tr」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択されるオブジェクトが存在しないことになり、ステップ106(S106)の処理が、CPU11により再実行される。たとえば、図11では、タッチペンTの接触位置がSP3’の位置にある場合が、この場合(S110でNo)に対応する。
【0144】
以上のように、上述した第2実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された円形ボタン171の内部又は円形ボタン171の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する円形ボタン71を容易に選択することができる。また、隣接する円形ボタン171が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、円形ボタン171の内部又は円形ボタン171の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する円形ボタン171を容易に選択することができる。さらに、隣接する円形ボタン171が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時に円形ボタン171のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となる円形ボタン171を確実に選択することができる。
【0145】
<第3実施形態>
第3実施形態では、練習選択画面270において矩形ボタンおよび円形ボタンが混在する場合の例が示される。また、ここでも、第1実施形態および第2実施形態と同じ処理が実行される部分については、詳細な説明を省略する。
【0146】
たとえば、野球ゲームにおいて、操作練習モードが選択されると、図12に示すような練習選択画面270が、下部液晶モニタ3bに表示される。具体的には、操作練習モードが選択されると、複数の矩形状のボタンオブジェクトおよび複数の円形状のボタンオブジェクト271を下部液晶モニタ3bに表示するための表示命令が、CPU11から発行される(S201)。すると、複数のボタンオブジェクト271それぞれを下部液晶モニタ3bに表示する表示位置H(H21,H22,H23,H24,H25,H26)を示す座標データが、CPU11に認識される(S202)。
【0147】
なお、ここでは、複数の矩形状のボタンオブジェクト271それぞれは、同じ大きさになっており、長辺の長さおよび短辺の長さは同じになっている。また、複数の円形状のボタンオブジェクト271それぞれは、同じ大きさになっており、同じ半径r’を有している。この半径r’を規定するデータは、野球ゲームプログラムがROM12からロードされたときに、RAM13に格納される。
【0148】
そして、複数のボタンオブジェクト271それぞれの表示位置Hを示す座標データがCPU11に認識されると、矩形ボタンの重心が表示位置H21,H23,H25に一致するように、各矩形ボタンが、各矩形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される(S203)。また、円形ボタンの中心が表示位置H22,H24,H26に一致するように、各円形ボタンが、各円形ボタン用の画像データを用いて、下部液晶モニタ3bに表示される。すると、下部液晶モニタ3bに表示された、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタン271それぞれの表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S204)。
【0149】
なお、ここでCPU11に認識される各ボタン271の表示領域の内部の座標データには、各ボタン271の表示位置Hに対応する座標データが、含まれている。
【0150】
続いて、矩形ボタン又は円形ボタン271を選択するためにタッチペンTにより指示される指示領域Rの範囲を規定するための範囲規定データが、制御部に認識される(S205)。たとえば、指示領域Rの形状が円形である場合、指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPからの所定の距離)を示す半径データが、制御部に認識される。
【0151】
続いて、図12に示すように、複数の矩形ボタンおよび円形ボタン271が下部液晶モニタ3bに表示された状態において、プレイヤが、図13に示すように、所望のボタン271aを選択するために下部液晶モニタ3bにタッチペンTを接触させると、タッチペンTの接触位置SPを示す座標データが、CPU11に認識される(S206)。
【0152】
すると、タッチペンTの接触位置SPの座標データに基づいて、この接触位置SPを基点とした指示領域Rが、CPU11により設定される(S207)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPを中心とした半径rの円領域R(指示領域)が、CPU11により設定される。
【0153】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データとボタンの内部の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPとボタンオブジェクトとの位置関係が、CPU11により判断される。
【0154】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、ボタンの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される(S208)。具体的には、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタンそれぞれの内部の座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0155】
そして、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、複数の矩形ボタンおよび複数の円形ボタンのうちのいずれか1つのボタンの内部の座標データと一致するとCPU11により判断された場合(S208でYes)、タッチペンTの接触位置SPの座標データと同じ座標データを内部に有するボタンが、選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S227)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S228)。
【0156】
一方で、タッチペンTの接触位置SPの座標データが、全てのボタンの内部の座標データと一致しないとCPU11により判断された場合(S208でNo)、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせるか否かが、CPU11により判断される(S209)。そして、図7に示すように、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせる場合(S209でYes)、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の垂直距離を算出する処理が、CPU11により実行される(S210)。
【0157】
このような処理が、全ての矩形ボタンそれぞれに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの辺までの長さD1が、最終的な第1距離としてCPU11に認識される。
【0158】
このようにして、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの辺までの最短垂直距離D1(第1距離)が算出されると、第1距離D1が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S211)。すなわち、「D1≦r」が成立するか否かが、CPU11により判断される。そして、「D1≦r」が成立した場合(S211でYes、図8(a)を参照)、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S212)。
【0159】
ここで、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの辺との間の最短垂直距離D1(第1距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S211でNo、図8(b)を参照)、すなわち「D1>r」が成立した場合、ステップ206(S206)の処理が、CPU11により再実行される。
【0160】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから、矩形ボタンの表示領域の外側から矩形ボタンの辺上に垂線が下ろせない場合(S209でNo、図8(c)および図8(d)を参照)、すなわち「xg1≦xs≦xg2」式および「yg1≦ys≦yg2」式が成立しない場合、タッチペンTの接触位置SPの座標データと矩形ボタンの各隅角部における座標データ(境界用の第2座標データ)とに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと矩形ボタンの隅角部との間の距離を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0161】
この処理が、全ての矩形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから最も近い矩形ボタンの隅角部までの長さD2が、最終的な第2距離としてCPU11に認識される(S213)。
【0162】
すると、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径r(タッチペンTの接触位置SPから指示領域Rの境界までの距離)以下であるか否かが、CPU11により判断される(S214)。そして、第2距離D2が、タッチペンTの指示領域Rの半径r以下であった場合(S214でYes、図8(c)を参照)、矩形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S215)。
【0163】
一方で、タッチペンTの接触位置SPから矩形ボタンの隅角部までの最短距離D2(第2距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rより大きいとCPU11により判断された場合(S214でNo、図8(d)を参照)、すなわち「D2>r」が成立した場合、タッチペンTの接触位置SPによって選択される矩形ボタンが存在しないことになり、ステップ206(S206)の処理が、CPU11により再実行される。
【0164】
続いて、タッチペンTの接触位置SPの座標データと、円形ボタンの表示位置(円形ボタンの中心位置)の座標データとに基づいて、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の距離を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0165】
このような処理が、全ての円形ボタンに対して実行される。そして、タッチペンTの接触位置SPから各円形ボタンの中心までの距離の中で、最も小さい値の距離D3が、最終的な第3距離としてCPU11に認識される(S216)。
【0166】
すると、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置と間の最短距離D3(第3距離)が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される(S217)。言い換えると、第3距離が、タッチペンTの指示領域Rと円形ボタンとの中心間距離Tr以下であるか否かが、CPU11により判断される。そして、第3距離D3が、合計距離以下であるとCPU11により判断された場合(S217でYes)、すなわち「D3≦Tr」が成立した場合、この円形ボタンが、一時的に選択オブジェクトとしてCPU11に認識される(S218、図11の接触位置がSP2の場合の指示領域を参照)。
【0167】
続いて、タッチペンTの接触位置SPと一時的に選択された円形ボタン(選択オブジェクト)の境界との間の第1距離D11を算出する処理が、CPU11により実行される(S219)。
【0168】
ここでは、図14に示すように、タッチペンTの接触位置SPの位置を示す座標データを(xs,ys)と示し、円形ボタンの中心位置を示す座標データを(xc,yc)と示し、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの円周(境界)との間の第1距離D11の算出形態を、説明する。
【0169】
たとえば、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの中心位置との間の距離Lcを算出する処理(Lc=((xs−xc)^2+(ys−yc)^2)^(1/2))が、CPU11により実行される。そして、この距離Lcから円形ボタンの半径r’を減算する処理(D11=Lc−r’)をCPU11に実行させることにより、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの円周(境界)との間の第1距離D11が算出される。そして、タッチペンTの接触位置SPと一時的に選択された円形ボタンの境界との間の第1距離D11が、CPU11に認識される。
【0170】
続いて、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、タッチペンTの接触位置SPと円形ボタンの境界との間の第1距離D11より小さいか否かが、CPU11により判断される(S220)。そして、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、円形ボタンに対する第1距離D11より小さいとCPU11により判断された場合(S220でYes)、一時的に選択された矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S221)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S222)。
【0171】
ここで、矩形ボタンに対する第1距離D1又は第2距離D2が、円形ボタンに対する第1距離D11以上であるとCPU11により判断された場合(S220でNo)、一時的に選択された円形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S223)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S224)。
【0172】
また、ステップ217(S217)において、第3距離D3が、タッチペンTの指示領域Rの半径rと円形ボタンの半径r’との合計距離trより大きいとCPU11により判断された場合(S217でNo)、すなわち「D3>Tr」が成立した場合、一時的な選択状態にある矩形ボタンが、最終的な選択オブジェクトとして制御部に認識される(S225)。そして、選択オブジェクトがCPU11に認識されると、選択オブジェクトに割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S226)。
【0173】
以上のように、上述した第3実施形態では、プレイヤは、モニタに表示された矩形ボタンおよび円形ボタン271の内部、又は矩形ボタンおよび円形ボタン271の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置する矩形ボタン又は円形ボタン271を容易に選択することができる。また、隣接するボタン271が互いに近づいた位置に配置されたとしても、プレイヤは、矩形ボタンおよび円形ボタン271の内部、又は矩形ボタンおよび円形ボタン271の近傍にタッチペンTを位置させるだけで、タッチペンTの位置又は近傍に位置するボタン271を容易に選択することができる。さらに、様々な形状のボタン271が互いに近づいた位置に配置されていたとしても、ゲーム提供者がゲーム制作時にこれらボタン271のレイアウトを特別に調整しなくても、タッチペンTの指示対象となるボタン271を確実に選択することができる。
【0174】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、コンピュータたとえばゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体として構成されたゲーム装置、モニタがゲーム装置本体に一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0175】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するためのプログラム、ゲームを実行するためのプログラム方法およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0176】
(c)前記実施形態では、指示手段がタッチペンTであり、入力手段が下部液晶モニタ3bである場合の例を示したが、指示領域Rの基点SPを指示することができれば、指示手段および入力手段は、どのようなものでも良い。たとえば、指示手段が人間の指であり、入力手段が各種ボタンやマウス等である場合にも、本発明は適用することができる。また、たとえば、指示手段が、ポインタ機能を有するコントローラ等であり、入力手段がこのコントローラからの信号を受信可能なコンピュータの受信部である場合にも、本発明は適用することができる。この場合は、コントローラが示す指示位置が受信部を介して制御部に認識される。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の制御に関する内容を説明するための制御ブロック図。
【図3】野球ゲームにおいて機能する手段を説明するための機能ブロック図。
【図4】練習選択画面を説明するための図(その1)。
【図5】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その1)。
【図6】タッチペンが内部に位置することにより選択されるボタンの一例を示した図。
【図7】タッチペンがボタンの外部に位置した場合に用いられるパラメータを説明するための図。
【図8】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その1)。
【図9】練習選択画面を説明するための図(その2)。
【図10】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その2)。
【図11】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その2)。
【図12】練習選択画面を説明するための図(その3)。
【図13】オブジェクトを表示するための基準点を示す図(その3)。
【図14】タッチペンの指示領域により選択されるボタンを説明するための図(その3)。
【図15A】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その1−1)。
【図15B】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その1−2)。
【図16】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その2)。
【図17A】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−1)。
【図17B】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−2)。
【図17C】本野球ゲームにおけるオブジェクト選択システムを説明するためのフローチャート(その3−3)。
【符号の説明】
【0178】
1 携帯ゲーム機
3 液晶モニタ
3a 上部液晶モニタ(非タッチパネル式のモニタ)
3b 下部液晶モニタ(タッチパネル式のモニタ)
4 入力部
10 制御装置
11 CPU
13 RAM
50 表示位置認識手段
51 オブジェクト表示手段
52 表示領域認識手段
53 指示位置認識手段
54 指示領域設定手段
55 位置判断手段
56 オブジェクト選択手段
57 命令実行手段
H オブジェクトの表示位置
T タッチペン
SP 指示位置
R 指示領域
D1,D11 第1距離
X1(xg1,yg2),X2(xg2,yg2),X3(xg1,yg1),X4(xg2,yg1) 隅角部の座標データ
D2 第2距離
D3 第3距離
r タッチペンの指示領域の半径
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なコンピュータに、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識機能と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示機能と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識機能と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識機能と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定機能と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断機能と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記表示領域認識機能では、前記オブジェクトの形状を形成する第1境界用の第1座標データを含む、前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識され、
前記指示領域設定機能では、前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定され、
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの第1境界用の第1座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの第1境界との間の第1距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第1距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第1距離が前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示領域認識機能では、前記オブジェクトの形状を規定する第2境界用の第2座標データを含む、前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識され、
前記指示領域設定機能では、前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定され、
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの第2境界用の第2座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの第2境界との間の第2距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第2距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第2距離が前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2又は3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第3距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離と前記オブジェクトの表示位置から前記オブジェクトの前記表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第3距離が、前記合計距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記オブジェクト表示機能では、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示され、
前記オブジェクト選択機能では、
前記指示位置と前記第1オブジェクトの第1境界との間の第1距離、又は前記指示位置と前記第1オブジェクトの第2境界との間の第2距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下である場合に、前記第1オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記指示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間の第3距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離と前記第2オブジェクトの表示位置から前記第2オブジェクトの前記表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、前記第2オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記第1オブジェクトに対する前記第1距離又は前記第2距離が、前記指示位置と前記第2オブジェクトの境界との間の第1距離より小さい場合に、前記第1オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記第1オブジェクトに対する前記第1距離又は前記第2距離が、前記指示位置と前記第2オブジェクトの境界との間の第1距離以上である場合に、前記第2オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される、
をさらに実現させるための請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なゲーム装置であって、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、
を備えるゲーム制御方法。
【請求項1】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なコンピュータに、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識機能と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示機能と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識機能と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識機能と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定機能と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断機能と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの内部の座標データとが一致するか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの内部の座標データとが一致すると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記表示領域認識機能では、前記オブジェクトの形状を形成する第1境界用の第1座標データを含む、前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識され、
前記指示領域設定機能では、前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定され、
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの第1境界用の第1座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの第1境界との間の第1距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第1距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第1距離が前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記表示領域認識機能では、前記オブジェクトの形状を規定する第2境界用の第2座標データを含む、前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データが、制御部に認識され、
前記指示領域設定機能では、前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置から所定の距離を隔てた位置に境界を有する指示領域が、制御部により設定され、
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの第2境界用の第2座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの第2境界との間の第2距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第2距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第2距離が前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2又は3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記位置判断機能では、前記指示位置の座標データと、前記オブジェクトの表示位置を示す座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示位置との間の第3距離を算出する処理が制御部により実行され、前記第3距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離と前記オブジェクトの表示位置から前記オブジェクトの前記表示領域の境界までの距離との合計距離以下であるか否かが、制御部により判断され、
前記オブジェクト選択機能では、前記第3距離が、前記合計距離以下であると制御部により判断された場合に、前記オブジェクトが、選択オブジェクトとして制御部に認識される、
請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記オブジェクト表示機能では、第1オブジェクトおよび第2オブジェクトそれぞれの表示位置を示す座標データに基づいて、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトが、画像データを用いて画像表示部に表示され、
前記オブジェクト選択機能では、
前記指示位置と前記第1オブジェクトの第1境界との間の第1距離、又は前記指示位置と前記第1オブジェクトの第2境界との間の第2距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離以下である場合に、前記第1オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記指示位置と前記第2オブジェクトの表示位置との間の第3距離が、前記指示位置から前記指示領域の境界までの距離と前記第2オブジェクトの表示位置から前記第2オブジェクトの前記表示領域の境界までの距離との合計距離以下である場合に、前記第2オブジェクトが、一時的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記第1オブジェクトに対する前記第1距離又は前記第2距離が、前記指示位置と前記第2オブジェクトの境界との間の第1距離より小さい場合に、前記第1オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識され、
前記第1オブジェクトに対する前記第1距離又は前記第2距離が、前記指示位置と前記第2オブジェクトの境界との間の第1距離以上である場合に、前記第2オブジェクトが、最終的に選択オブジェクトとして制御部に認識される、
をさらに実現させるための請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームを実行可能なゲーム装置であって、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
オブジェクトを画像表示部に表示するゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、
画像表示部に前記オブジェクトを表示する表示位置を示す座標データを、制御部に認識させる表示位置認識手段と、
前記オブジェクトの表示位置を示す座標データに基づいて、前記オブジェクトを、画像データを用いて画像表示部に表示するオブジェクト表示手段と、
画像表示部に表示された前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データを、制御部に認識させる表示領域認識手段と、
入力手段からの入力信号に基づいて、指示手段が示す指示位置の座標データを制御部に認識させる指示位置認識手段と、
前記指示位置の座標データに基づいて、前記指示位置を基点とした指示領域を制御部に設定させる指示領域設定手段と、
前記指示位置の座標データと前記オブジェクトの表示領域の内部の座標データとに基づいて、前記指示位置と前記オブジェクトの表示領域との位置関係を制御部に判断させる位置判断手段と、
前記位置関係の判断結果に基づいて、前記オブジェクトを、選択オブジェクトとして制御部に認識させるオブジェクト選択手段と、
を備えるゲーム制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【公開番号】特開2009−189646(P2009−189646A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34917(P2008−34917)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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