説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】モニタに表示された画像が認識しやすくなるようにする。
【解決手段】本ゲームプログラムでは、画像表示部3に表示される画像に対応する画像データが、制御部1に認識される。そして、画像表示部3に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データが、制御部1に認識される。そして、画像が、画像用の位置座標データが示す位置において、画像データを用いて画像表示部3に表示される。そして、入力装置25の移動時に入力装置25のセンサに検知されたセンサデータGが、制御部1に認識される。そして、制御部1に認識されたセンサデータGに基づいて画像を調整する処理が、制御部1により実行される。そして、調整された画像が、画像データを用いて画像表示部3に再表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームをコンピュータにおいて実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムにより実現されるゲームを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムにより実現されるゲームをコンピュータにより制御するゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力装置たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。
【0003】
このようなゲーム装置によって実現されるゲームの1つとして、たとえば、野球ゲームが知られている(非特許文献1を参照)。このような野球ゲームでは、試合イベントが実行されると、投手キャラクタ、野手キャラクタ、および打者キャラクタ等がモニタに表示される。そして、プレイヤがコントローラを操作することにより、モニタに表示された選手キャラクタに対して各種の命令が指示される。すると、選手キャラクタが命令に対応する動作を実行する状態が、モニタに表示される。
【非特許文献1】プロ野球スピリッツ3、コナミデジタルエンタテインメント、PS2版、2006年4月6日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような野球ゲームをプレイヤが実行する場合、プレイヤは、常にモニタに正対した状態でゲームを実行するとは限らない。たとえば、プレイヤは、モニタを左斜めの位置又は右斜めの位置から見る状態でゲームを実行したり、モニタを上斜めの位置又は下斜めの位置から見る状態でゲームを実行したりすることがある。特に、複数のプレイヤが対戦ゲームを実行する場合、各プレイヤは、モニタを左斜めの位置又は右斜めの位置から見る状態でゲームを実行せざるを得なくなる。このように、プレイヤがモニタに正対した位置から外れた位置からモニタを見ながらゲームを実行するような場合、プレイヤには、モニタに表示された画像たとえば選手キャラクタの画像が歪んで見えてしまうことがある。すると、画像の歪みの程度によっては、プレイヤが命令を指示した対象選手キャラクタの動作や対象選手キャラクタに関連する他の選手キャラクタの動作等を、プレイヤが正確に視認できないという問題があった。この問題を解決するためには、画像たとえば選手キャラクタの画像がプレイヤに歪んで見えないようにする必要がある。
【0005】
本発明の目的は、モニタに表示された画像が認識しやすくなるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係るゲームプログラムは、入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)画像表示部に表示される画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識機能。
(2)画像表示部に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識機能。
(3)画像を、画像用の位置座標データが示す位置において、画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示機能。
(4)入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知されたセンサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識機能。
(5)制御部に認識されたセンサデータに基づいて画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整機能。
(6)調整された画像を、画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示機能。
【0007】
このゲームプログラムでは、画像認識機能において、画像表示部に表示される画像に対応する画像データが、制御部に認識される。画像位置座標認識機能においては、画像表示部に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データが、制御部に認識される。画像表示機能においては、画像が、画像用の位置座標データが示す位置において、画像データを用いて画像表示部に表示される。センサデータ認識機能においては、入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知されたセンサデータが、制御部に認識される。画像調整機能においては、制御部に認識されたセンサデータに基づいて画像を調整する処理が、制御部により実行される。画像再表示機能においては、調整された画像が、画像データを用いて画像表示部に再表示される。
【0008】
この場合、入力装置の移動時に入力装置のセンサにセンサデータが検知されると、このセンサデータに基づいて画像を調整する処理が、制御部により実行される。すると、調整された画像が、画像データを用いて画像表示部に表示される。具体的には、プレイヤがコントローラを移動させると、コントローラに内蔵されたセンサによりセンサデータが検知される。すると、このセンサデータに基づいて画像が調整され、調整された画像が画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、プレイヤは、コントローラを移動させることにより、画像表示部に表示された画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【0009】
なお、ここで、入力装置の移動とは、入力装置を素早く動かすような場合、実際には入力装置を手で持って振るような場合を含む。この場合の入力装置のセンサは、例えば加速度センサ等のように移動体の動きの加速度を検出するものが該当する。また、入力装置の移動とは、上記に限定されず、入力装置を比較的ゆっくり動かす場合でも、その動きを検出するセンサを入力装置に内蔵させることで、本請求項1の効果を得ることができる。
【0010】
請求項2に係るゲームプログラムでは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、制御部に認識されたセンサデータに基づいて、入力装置の移動方向が制御部に認識される。そして、移動方向に基づいて画像を調整する処理が、制御部により実行される。この機能は、画像調整機能において実現される。
【0011】
この場合、たとえば、プレイヤがコントローラを移動させると、コントローラに内蔵されたセンサによりセンサデータが検知される。すると、このセンサデータに基づいて、コントローラの移動方向が認識される。すると、コントローラの移動方向に基づいて画像が調整され、調整された画像が画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、プレイヤは、コントローラを移動させることにより、コントローラの移動方向に応じて画像表示部に表示された画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【0012】
請求項3に係るゲームプログラムでは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、制御部に認識されたセンサデータに基づいて入力装置の移動方向が、制御部に認識される。そして、移動方向に基づいて画像を調整するための基点が、制御部に認識される。そして、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、制御部により実行される。この機能は、画像調整機能において実現される。
【0013】
この場合、たとえば、プレイヤがコントローラを移動させると、コントローラに内蔵されたセンサによりセンサデータが検知される。すると、このセンサデータに基づいて、コントローラの移動方向が認識される。すると、画像を調整するための基点が、コントローラの移動方向に基づいて設定される。すると、画像の位置と基点との距離に応じて画像が調整され、調整された画像が画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、コントローラを移動させることにより、画像の位置とコントローラの移動方向から求められた基点との距離に応じて画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【0014】
請求項4に係るゲームプログラムでは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、制御部に認識されたセンサデータに基づいて入力装置の移動回数を算出する処理が、制御部により実行される。そして、移動回数に基づいて画像を調整する処理が、制御部により実行される。この機能は、画像調整機能において実現される。
【0015】
この場合、たとえば、プレイヤがコントローラを移動させると、コントローラに内蔵されたセンサによりセンサデータが検知される。すると、このセンサデータに基づいて、コントローラの移動回数が算出される。すると、コントローラの移動回数に基づいて画像が調整され、調整された画像が画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、プレイヤは、コントローラを移動させることにより、コントローラの移動回数に応じて画像表示部に表示された画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【0016】
請求項5に係るゲームプログラムでは、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、制御部に認識されたセンサデータに基づいて入力装置の移動回数を算出する処理が、制御部により実行される。そして、移動回数に基づいて画像を調整するときの基点が、制御部に認識される。そして、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、制御部により実行される。この機能は、画像調整機能において実現される。
【0017】
この場合、たとえば、プレイヤがコントローラを移動させると、コントローラに内蔵されたセンサによりセンサデータが検知される。すると、このセンサデータに基づいて、コントローラの移動回数が算出される。すると、画像を調整するための基点が、コントローラの移動回数に基づいて設定される。すると、画像の位置と基点との距離に応じて画像が調整され、調整された画像が画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、コントローラを移動させることにより、画像の位置とコントローラの移動回数から求められた基点との距離に応じて画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【0018】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(7)センサデータの認識を開始するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識開始信号を制御部に認識させるセンサデータ認識開始機能。
(8)センサデータの認識を終了するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識終了信号を制御部に認識させるセンサデータ認識終了機能。
【0019】
このゲームプログラムでは、センサデータ認識開始機能において、センサデータの認識を開始するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識開始信号が、制御部に認識される。センサデータ認識終了機能においては、センサデータの認識を終了するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識終了信号が、制御部に認識される。ここでは、センサデータ認識機能において、センサデータ認識開始信号が制御部に認識されてからセンサデータ認識終了信号が制御部に認識されるまでの間において、入力装置のセンサに検知されたセンサデータが、制御部に認識される。
【0020】
この場合、たとえば、プレイヤはコントローラを操作することにより、センサデータの認識の開始およびセンサデータの認識の終了を制御部に指示することができる。このため、センサデータの認識を開始するための操作が行われてから、センサデータの認識を終了するための操作が行われるまでの間において、入力装置のセンサに検知されたセンサデータを、制御部に認識させることができる。これにより、プレイヤが画像を調整することを望まないときに、誤って画像が調整されないようにすることができる。
【0021】
請求項7に係るゲーム装置は、入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、画像表示部に表示される画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識手段と、画像表示部に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識手段と、画像を画像用の位置座標データが示す位置において、画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示手段と、入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知されたセンサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識手段と、制御部に認識されたセンサデータに基づいて画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整手段と、調整された画像を、画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示手段と、を備えている。
【0022】
請求項8に係るゲーム制御方法は、入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームをコンピュータにより制御するゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、画像表示部に表示される画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識手段と、画像表示部に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識手段と、画像を画像用の位置座標データが示す位置において、画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示手段と、入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知されたセンサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識手段と、制御部に認識されたセンサデータに基づいて画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整手段と、調整された画像を、画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、入力装置の移動時に入力装置のセンサにセンサデータが検知されると、このセンサデータに基づいて画像を調整する処理が、制御部により実行される。すると、調整された画像が、画像データを用いて画像表示部に表示される。これにより、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置していたとしても、プレイヤは、入力装置を移動させることにより、画像表示部に表示された画像を調整することができる。このため、プレイヤは、画像表示部に表示された画像を認識しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置をとりあげて説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0025】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5と、コントローラ(入力装置)25とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4、操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0026】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。
【0027】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0028】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0029】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0030】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0031】
操作入力部5は、主に、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19と、ポインティング信号受信部29から構成されている。操作情報インターフェース回路18には、コントローラ25が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。ポインティング信号受信部29は、後述するポインティング装置27からの信号を受信するためのものである。このポインティング信号受信部29には、インターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0032】
コントローラ25は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じて操作信号をCPU7に送出する。また、コントローラ25には、ポインティング装置27が内蔵されている。
【0033】
加速度センサ24には、たとえば、ピエゾ抵抗型、静電容量型、および磁気センサ型等がある。このような加速度センサ24は、コントローラ25が移動したときに、コントローラ25の移動に応じて加速度の大きさが測定され出力される。ここで用いられている加速度センサ24は、3軸加速度センサであり、コントローラ25の移動に応じて3軸方向の加速度の大きさが測定され出力される。すなわち、コントローラ25が移動すると、加速度センサ24から3軸方向の加速度の大きさが加速度データとして、コントローラ25から操作入力部5へと出力される。この加速度データを通信部(図示しない)を介して制御部1に認識・処理させることにより、3次元空間におけるコントローラ25の動きを制御部1に認識させることができる。
【0034】
ポインティング装置27は、コントローラ25の先端に内蔵されている。このポインティング装置27をポインティング信号受信部29側に向けながらコントローラ25を移動させると、テレビジョンモニタ20に表示されたオブジェクトを移動させることができる。すなわち、ポインティング装置27から出力された初期信号がポインティング信号受信部29に入力されると、ポインティング装置27の対象オブジェクトの位置座標が制御部1に認識される。そして、コントローラ25を移動させると、ポインティング装置27からの第2信号がポインティング信号受信部29に入力され、コントローラ25の移動量に対応する対象オブジェクトの位置座標からの移動量が制御部1により算出される。そして、この対象オブジェクトの移動量に応じて、オブジェクトが制御部1からの命令によってテレビジョンモニタ20おいて移動させられる。
【0035】
また、コントローラ25には、たとえば、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17Rからなる十字方向キーが設けられている。上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rでは、例えば、キャラクタ、オブジェクト、およびカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させることができる。上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rが操作されると、各キーに対応する操作信号がコントローラ25から操作入力部5へと出力され、この操作信号に対応したコマンドが制御部1に認識される。
【0036】
なお、コントローラ25の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0037】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データにコマンドを発行する。
【0038】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路13を介してD/Aコンバータ17に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ17でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0039】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0040】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機は、コントローラ25に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、テレビジョンモニタ20に表示された画像を調整できるようになっている。たとえば、本ゲーム機は、コントローラ25に内蔵された加速度センサに検知された加速度データに基づいて、テレビジョンモニタ20に表示された画像を調整できるようになっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0041】
画像認識手段50は、テレビジョンモニタ20に表示される画像に対応する画像データをCPU7に認識させる機能を備えている。画像認識手段50では、テレビジョンモニタ20に表示される画像に対応する画像データが、CPU7に認識される。
【0042】
この手段では、たとえば、選手キャラクタ用の画像およびスタジアム用の画像等がテレビジョンモニタ20に表示される場合、この画像に対応する画像データが、CPU7に認識される。なお、これらの画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。
【0043】
画像位置座標認識手段51は、テレビジョンモニタ20に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データをCPU7に認識させる機能を備えている。画像位置座標認識手段51では、テレビジョンモニタ20に表示される画像の位置を規定するための画像用の位置座標データが、CPU7に認識される。
【0044】
この手段では、たとえば、選手キャラクタ用の画像およびスタジアム用の画像等の位置を規定するための画像用の位置座標データが、CPU7に認識される。この位置座標データが示す位置において、上記の画像がテレビジョンモニタ20に表示される。この位置座標データは、上記の画像を規定するためのデータであるため、上記の画像データに関連付けられている。この位置座標データと上記の画像データとの対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、この対応関係に基づいて、位置座標データを上記の画像データに関連付ける処理が、CPU7により実行される。
【0045】
画像表示手段52は、画像用の位置座標データが示す位置において、画像を画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。画像表示手段52では、画像用の位置座標データが示す位置において、画像が画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0046】
この手段では、たとえば、画像用の位置座標データが示す位置において、上記の画像がRAM12に格納された画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、画像用の位置座標データが示す位置に上記の画像データを配置する命令をCPU7に発行させることにより、上記の画像がテレビジョンモニタ20に表示される。具体的には、ゲーム空間(仮想空間)においてテレビジョンモニタ20のフレームに対応する部分(フレーム対応領域)の、上記の画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。なお、野球ゲームの各イベントで用いられるフレーム対応領域は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0047】
加速度データ認識開始手段53は、加速度データの認識を開始するためにコントローラ25が操作されたときに、コントローラ25からの加速度データ認識開始信号をCPU7に認識させる機能を備えている。加速度データ認識開始手段53では、加速度データの認識を開始するためにコントローラ25が操作されたときに、コントローラ25からの加速度データ認識開始信号がCPU7に認識される。
【0048】
この手段では、たとえば、加速度データの認識を開始するためにコントローラ25が操作されたときに、この操作に対応する加速度データ認識開始信号がCPU7に認識される。具体的には、加速度データの認識を開始するためにコントローラ25の所定のボタンが操作されたときに、コントローラ25から加速度データ認識開始信号が発行され、この加速度データ認識開始信号がCPU7に認識される。すると、加速度データを認識する処理が、CPU7により開始される。
【0049】
加速度データ認識手段54は、コントローラ25の移動時にコントローラ25のセンサに検知された加速度データをCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、加速度データ認識手段54は、加速度データ認識開始信号がCPU7に認識されてから加速度データ認識終了信号がCPU7に認識されるまでの間において、コントローラ25のセンサに検知された加速度データをCPU7に認識させる機能を備えている。
【0050】
加速度データ認識手段55では、コントローラ25の移動時にコントローラ25のセンサに検知された加速度データがCPU7に認識される。詳細には、加速度データ認識手段55では、加速度データ認識開始信号がCPU7に認識されてから加速度データ認識終了信号がCPU7に認識されるまでの間において、コントローラ25のセンサに検知された加速度データがCPU7に認識される。
【0051】
この手段では、たとえば、加速度データの認識を開始するためにコントローラ25の所定のボタンが操作されることにより、加速度データ認識開始信号がCPU7に認識された後には、コントローラ25の移動に連動してコントローラ25のセンサに検知された加速度データがCPU7に認識される。そして、後述する加速度データ認識終了手段59において、加速度データの認識を終了するためにコントローラ25の所定のボタンが操作されることにより、加速度データ認識終了信号がCPU7に認識されると、加速度データの受け付ける処理がCPU7により終了される。
【0052】
時間間隔データ認識手段56は、加速度データの時間間隔を時間間隔データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。時間間隔データ認識手段56では、加速度データの時間間隔が、時間間隔データとしてCPU7に認識される。
【0053】
この手段では、加速度データの認識が開始されると、加速度データが加速度センサにより検知される時間の間隔が、時間間隔データとしてCPU7により認識される。ここでは、加速度データが加速度センサにより検知される時間の間隔は既知であるとして、時間間隔データは、RAM12に予め格納されている。なお、時間間隔データは、加速度センサからRAM12に供給されるようにしても良い。
【0054】
画像調整手段57は、CPU7に認識された加速度データに基づいて画像を調整する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。詳細には、画像調整手段57は、CPU7に認識された加速度データに基づいて、コントローラ25の移動方向をCPU7に認識させ、移動方向に基づいて画像を調整する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。また、画像調整手段57は、CPU7に認識された加速度データに基づいてコントローラ25の移動回数を算出する処理をCPU7に実行させ、移動回数に基づいて画像を調整する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0055】
より詳細には、画像調整手段57は、CPU7に認識された加速度データに基づいてコントローラ25の移動方向をCPU7に認識させ、移動方向に基づいて画像を調整するための基点をCPU7に認識させ、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。また、画像調整手段57は、CPU7に認識された加速度データに基づいてコントローラ25の移動回数を算出する処理をCPU7に実行させ、移動回数に基づいて画像を調整するときの基点をCPU7に認識させ、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0056】
画像調整手段57では、CPU7に認識された加速度データに基づいて、コントローラ25の移動方向が、CPU7に認識される。そして、この移動方向に基づいて画像を調整するための基点がCPU7に認識される。そして、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、CPU7により実行される。また、画像調整手段57では、CPU7に認識された加速度データに基づいて、コントローラ25の移動回数を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、この移動回数に基づいて画像を調整するときの基点がCPU7に認識される。そして、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、CPU7により実行される。
【0057】
この手段では、たとえば、加速度センサに検知された加速度データがCPU7に認識されると、加速度データおよび時間間隔データに基づいて速度データを算出する処理が、CPU7により実行される。ここでは、加速度データを時間間隔データを用いて積分する処理をCPU7に実行させることにより、速度データがCPU7により算出される。そして、速度データとRAM12に格納された規定速度データとを比較する処理がCPU7により実行される。そして、速度データと規定速度データとの比較結果に基づいて、コントローラ25の移動方向がCPU7に認識される。
【0058】
たとえば、速度データVyが規定速度データ(Vyo=0.0)より大きい場合(Vy>Vyo)、コントローラ25の移動方向は上方となる。また、速度データVyが規定速度データ(Vyo=0.0)より小さい場合(Vy<Vyo)、コントローラ25の移動方向は下方となる。同様に、速度データVxが規定速度データ(Vxo=0.0)より大きい場合(Vx>Vxo)、コントローラ25の移動方向は右方となる。また、速度データVxが規定速度データ(Vxo=0.0)より小さい場合(Vx<Vxo)、コントローラ25の移動方向は左方となる。
【0059】
なお、上記の速度データと比較するための規定速度データは、ゲームプログラムにおいて予め規定された速度データあり、RAM12に格納されている。
【0060】
すると、移動方向に基づいて画像を調整するための基点を規定するための基点用の位置座標データがCPU7に認識される。すなわち、移動方向に基づいて画像を調整するための基点が、ゲーム空間に設定される。
【0061】
たとえば、コントローラ25の移動方向が上方である場合、ゲーム空間においてフレーム対応領域の左方に基点が設定される。また、コントローラ25の移動方向が下方である場合、ゲーム空間においてフレーム対応領域の右方に基点が設定される。同様に、コントローラ25の移動方向が右方である場合、ゲーム空間においてフレーム対応領域の下方に基点が設定される。また、コントローラ25の移動方向が左方である場合、ゲーム空間においてフレーム対応領域の上方に基点が設定される。
【0062】
ここでゲーム空間に設定される基点は、コントローラ25が移動を開始したときの移動方向が認識されたときに、ゲームプログラムにおいて予め規定された位置に設定される。この位置を示す位置座標データはRAM12に格納されており、この位置座標データが第1の基点用の位置座標データとしてCPU7に認識される。
【0063】
すると、加速度データに基づいて算出された速度データに基づいて、コントローラ25の移動回数たとえばコントローラ25を振った回数(振り回数)を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、算出された振り回数が、振り回数データとしてCPU7に認識される。
【0064】
たとえば、連続する速度データの符号が変化した回数が、CPU7により算出されCPU7に認識される。具体的には、連続する2つの速度データそれぞれを乗算する処理が、CPU7により実行される。そして、この処理結果の値が負の値になった場合の回数が、振り回数データとして、CPU7に認識される。
【0065】
なお、ここでは、連続する2つの速度データそれぞれを乗算することにより振り回数が算出される場合の例を示しているが、移動回数の算出形態は前記実施形態に限定されず、どのようにしても良い。たとえば、速度データがゼロになった回数を算出することにより、この回数を振り回数としてCPU7に認識させるようにしても良い。
【0066】
この振り回数データは、各速度データがCPU7に認識されたときに算出され、CPU7に認識される。すると、振り回数データがCPU7に認識されたときに、基点を規定するための第nの基点用の位置座標データがCPU7に認識される。ここで、記号「n」は2以上の正の自然数である。
【0067】
たとえば、振り回数データがCPU7に認識されると、第1の基点用の位置座標データに対応する第1の基点をフレーム対応領域側に移動させる処理が、CPU7により実行される。具体的には、振り回数が増加するごとに、第1の基点をフレーム対応領域側に所定量づつ移動させる処置が、CPU7により実行される。ここでは、たとえば、第1の基点が移動する方向に対応する位置座標データの数字から所定値(振り回数に定数を乗算した値)を減算する処理が、CPU7により実行される。これにより、第nの基点用の位置座標データが算出され、この第nの基点用の位置座標データがCPU7に認識される。なお、上記の定数は、ゲームプログラムにおいて予め規定された値であり、RAM12に格納されている。
【0068】
すると、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、CPU7により実行される。すなわち、画像の位置と基点との距離に応じて、画像が調整される。
【0069】
たとえば、画像用の位置座標データと基点用の位置座標データとに基づいて、画像の位置と基点との距離を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、画像の位置と基点との距離を示す距離データに基づいて、画像を調整するための調整比率を算出する処理がCPU7により実行される。そして、この調整比率に基づいて、画像を調整する処理たとえば画像データを拡大する処理がCPU7により実行される。すると、この画像データが、RAM12に格納される。
【0070】
画像再表示手段58は、調整された画像を、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に再表示する機能を備えている。画像再表示手段58では、調整された画像が、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に再表示される。
【0071】
この手段では、たとえば、画像用の位置座標データが示す位置において、調整された画像がRAM12に格納された画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、画像用の位置座標データが示す位置に画像データを配置する命令をCPU7に発行させることにより、調整された画像がテレビジョンモニタ20に再表示される。
【0072】
加速度データ認識終了手段59は、加速度データの認識を終了するためにコントローラ25が操作されたときに、コントローラ25からの加速度データ認識終了信号をCPU7に認識させる機能を備えている。加速度データ認識終了手段59では、加速度データの認識を終了するためにコントローラ25が操作されたときに、コントローラ25からの加速度データ認識終了信号がCPU7に認識される。
【0073】
この手段では、たとえば、加速度データの認識を終了するためにコントローラ25が操作されたときに、この操作に対応する加速度データ認識終了信号がCPU7に認識される。具体的には、加速度データの認識を終了するためにコントローラ25の所定のボタンが操作されたときに、コントローラ25から加速度データ認識終了信号が発行され、この加速度データ認識終了信号がCPU7に認識される。すると、加速度データを認識する処理が、CPU7により終了される。
【0074】
〔野球ゲームにおける画像調整システムの処理フローと説明〕
次に、野球ゲームにおける画像調整システムについて説明する。また、図7に示す画像調整システムに関するフローについても同時に説明する。
【0075】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。
【0076】
たとえば、基本ゲームデータには3次元ゲーム空間用の画像データが含まれており、RAM12に格納された、3次元ゲーム空間用の画像データ、たとえば、スタジアム用の画像データおよび選手キャラクタ用の画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータには3次元ゲーム空間用の画像データを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれており、この位置座標データもCPU7に認識される。
【0077】
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU7により実行される。すると、チームの選択および選手キャラクタの選択等を行うための選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される。この選択画面において、コントローラ17が操作されることにより、チームの選択および選手キャラクタの選択等が行われる。
【0078】
続いて、野球ゲームにおいて試合を開始するための命令(試合開始命令)がCPU7から発行される(S2)。すると、RAM12に格納された3次元ゲーム空間用の画像データが、CPU7に認識される。すると、この3次元ゲーム空間用の画像データを、ゲーム空間における選手キャラクタ用の位置座標データが示す位置に、配置する命令をCPU7に発行させることにより、各種の画像がテレビジョンモニタ20に表示される(S3)。
【0079】
たとえば、スタジアム用の画像データ等が、CPU7に認識される。すると、スタジアム用の画像データを用いて、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。具体的には、ゲーム空間において、スタジアム用の位置座標データが示す位置に、スタジアム用の画像データを配置する命令をCPU7に発行させることにより、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。
【0080】
また、プレイヤより命令が指示されるチーム(味方チーム)、および他のプレイヤ又はAIプログラム(Artificial Intelligence プログラム)により命令が指示されるチーム(相手チーム)のいずれか一方の選手キャラクタが守備位置に配置された状態が、選手キャラクタ用の画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。また、味方チームの選手キャラクタおよび相手チームの選手キャラクタのいずれか他方の選手キャラクタが打席位置に配置された状態が、選手キャラクタ用の画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0081】
たとえば、ゲーム空間において、選手キャラクタ用の位置座標データが示す位置に、選手キャラクタ用の画像データを配置する命令をCPU7に発行させることにより、選手キャラクタ用の画像がテレビジョンモニタ20に表示される。ここでは、ゲーム空間においてテレビジョンモニタ20のフレームに対応する部分(フレーム対応領域F)の、選手キャラクタ用の画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0082】
なお、野球ゲームの各イベントで用いられるフレーム対応領域Fは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。このフレーム対応領域Fを規定するための隅角部の位置を示す位置座標データは、RAM12に格納されており、野球ゲームの各イベント時に必要に応じてCPU7に認識される。
【0083】
このように、テレビジョンモニタ20に上記のような各種の画像が表示されているときに、画像を調整するために、コントローラ25のボタンが操作されると、コントローラ25から加速度データ認識開始信号が発行され、この加速度データ認識開始信号がCPU7に認識される。すると、コントローラ25から供給される加速度データGをCPU7が待機する状態になる。すなわち、加速度データGを認識する処理が、CPU7において開始できる状態になる(S4)。
【0084】
この状態において、コントローラ25を移動させると、コントローラ25の移動に連動してコントローラ25のセンサに検知された加速度データGが、CPU7に連続的に認識される(S5)。たとえば、コントローラ25を上方又は下方に移動させると、この移動に連動して加速度センサにより加速度データGが検知される。同様に、コントローラ25を右方又は左方に移動させると、この移動に連動して加速度センサにより加速度データGが検知される。すると、加速度センサに検知された加速度データGが、通信部(図示しない)を介してCPU7に認識される。
【0085】
このときには、加速度データGが加速度センサにより検知された時間の間隔が、時間間隔データdtとしてCPU7により認識される。ここでは、加速度データGが加速度センサにより検知される時間の間隔は既知量であるとして、RAM12に予め格納された時間間隔データdtが用いられる。
【0086】
このように加速度データGをCPU7に認識させることにより、この加速度データGに基づいて画像を調整する処理が、CPU7により実行される。
【0087】
たとえば、加速度センサに検知された加速度データG(Gx,Gy,Gz)がCPU7に認識されると、図3に示すように、加速度データG(Gx,Gy,Gz)および時間間隔データdtに基づいて速度データV(Vx,Vy,Vz)を算出する処理が、CPU7により実行される(S6)。ここでは、加速度データGを時間間隔データdtを用いて積分する処理をCPU7に実行させることにより、速度データV(Vx,Vy,Vz)がCPU7により算出される。
【0088】
すると、速度データV(Vox,Voy,Voz)とRAM12に格納された規定速度データVo(Vox,Voy,Voz)とを比較する処理が、CPU7により実行される。そして、速度データV(Vx,Vy,Vz)と規定速度データVo(Vox,Voy,Voz)との比較結果に基づいて、コントローラ25の移動方向がCPU7に認識される(S7)。
【0089】
ここでは、移動方向の認識が、移動方向を示す移動方向データIに割り当てられた数値に基づいて行われるようになっている。たとえば、移動方向は上方である場合、移動方向データIには数値「1」がCPU7により割り当てられる。また、移動方向が下方である場合、移動方向データIには数値「2」がCPU7により割り当てられる。同様に、移動方向が右方である場合、移動方向データIには数値「3」がCPU7により割り当てられる。また、移動方向が左方である場合、移動方向データIには数値「4」がCPU7により割り当てられる。このような移動方向データIの値に基づいて、移動方向の認識が行われている。
【0090】
たとえば、図4に示すように、速度データのy方向成分Vyが規定速度データのy方向成分Vyo(=0.0)より大きい場合(Vy>Vyo)、コントローラ25の移動方向が上方となり、移動方向データIには数値「1」がCPU7により割り当てられる。また、速度データのy方向成分Vyが規定速度データのy方向成分Vyo(=0.0)より小さい場合(Vy<Vyo)、コントローラ25の移動方向が下方となり、移動方向データIには数値「2」がCPU7により割り当てられる。
【0091】
同様に、図4に示すように、速度データのx方向成分Vxが規定速度データのx方向成分Vxo(=0.0)より大きい場合(Vx>Vxo)、コントローラ25の移動方向が右方となり、移動方向データIには数値「3」がCPU7により割り当てられる。また、速度データのx方向成分Vxが規定速度データのx方向成分Vxo(=0.0)より小さい場合(Vx<Vxo)、コントローラ25の移動方向が左方となり、移動方向データIには数値「4」がCPU7により割り当てられる。
【0092】
すると、移動方向に基づいて画像を調整するための基点K1を規定するための基点用の位置座標データが、CPU7に認識される(S8)。
【0093】
たとえば、図5に示すように、移動方向データIの値として数値「1」がCPU7に認識された場合、コントローラ25の移動方向が上方となり、ゲーム空間においてフレーム対応領域Fの左方に第1の基点K1が設定される。また、移動方向データIの値として数値「2」がCPU7に認識された場合、コントローラ25の移動方向が下方となり、ゲーム空間においてフレーム対応領域Fの右方に第1の基点K1が設定される。
【0094】
同様に、図5に示すように、移動方向データIの値として数値「3」がCPU7に認識された場合、コントローラ25の移動方向が右方となり、ゲーム空間においてフレーム対応領域Fの下方に第1の基点K1が設定される。また、移動方向データIの値として数値「4」がCPU7に認識された場合、コントローラ25の移動方向が左方となり、ゲーム空間においてフレーム対応領域Fの上方に第1の基点K1が設定される。
【0095】
このようにして、コントローラ25が最初に移動した方向に応じて、ゲーム空間における第1の基点K1が、フレーム対応領域Fの、左方、右方、上方、および下方のいずれか1つの方向に、設定される。なお、この第1の基点K1をゲーム空間に規定するための位置座標データは、RAM12に予め格納されている。このため、ここでは、この位置座標データが、第1の基点用の位置座標データとしてCPU7に認識される。すなわち、コントローラ25の移動方向に応じて、ゲーム空間における第1の基点K1の設定位置は規定されている。
【0096】
すると、加速度データGに基づいて算出された速度データVに基づいて、コントローラ25の移動回数たとえばコントローラ25が振られた回数(振り回数)を算出する処理が、CPU7により実行される(S9)。たとえば、速度データVがCPU7に認識されたときに、連続する2つの速度データVそれぞれを乗算する処理が、CPU7により実行される。そして、この処理結果の値が負の値になったときに、振り回数データSの値を「1」づつインクリメントする処理が、CPU7により実行される。そして、この処理結果である数値が、振り回数データSの値として、CPU7に認識される。
【0097】
すると、振り回数データSの値が「1」以上であるか否かが、CPU7により判断される(S10)。そして、振り回数データSの値が「1」以上であった場合(S10でYes)、第1の基点用の位置座標データに対応する第1の基点K1をフレーム対応領域F側に移動させる処理が、CPU7により実行される。たとえば、振り回数データSの値が「1」増加したときに、第1の基点K1をフレーム対応領域F側に所定量だけ移動させる処置が、CPU7により実行される。ここでは、第1の基点K1が移動する方向に対応する位置座標データの数字から所定値(振り回数データSの値に定数Tを乗算した値)を減算する処理が、CPU7により実行される。これにより、第nの基点用の位置座標データが算出され、この第nの基点用の位置座標データがCPU7に認識される(S11)。
【0098】
具体的には、コントローラ25の移動開始方向が上方又は下方である場合、第1の基点用の位置座標データのx成分の数字から、所定値(振り回数データSに定数Tを乗算した値)が減算される。これにより、第nの基点用の位置座標データ(|K1x−S・T|,K1y,K1z)が算出され、この第nの基点用の位置座標データがCPU7に認識される(図5を参照、K1→K2→K3→・・・)。同様に、コントローラ25の移動開始方向が右方又は左方である場合、第nの基点用の位置座標データ(K1x,|K1y−S・T|,K1z)が算出され、この第nの基点用の位置座標データがCPU7に認識される。
【0099】
このように、第1の基点K1は、コントローラ25が振られた回数(振り回数)に応じて、フレーム対応領域F側に移動する。
【0100】
なお、上記の、第1の基点K1が移動する方向に対応する位置座標データの数字から所定値(振り回数データSの値に定数Tを乗算した値)を減算する処理においては、第1の基点K1が移動する方向に対応する位置座標データの符号は変更されることなく、第1の基点K1が移動する方向に対応する位置座標データの数字のみ変化する。
【0101】
たとえば、第1の基点用の位置座標データが(K1x,K1y,K1z)である場合は、第nの基点用の位置座標データは(|K1x−h・T|,K1y,K1z)と記述される。また、第1の基点用の位置座標データが(−K1x,K1y,K1z)である場合は、第nの基点用の位置座標データは(−|K1x−h・T|,K1y,K1z)と記述される。同様に、第1の基点用の位置座標データが(K1x,K1y,K1z)である場合は、第nの基点用の位置座標データは(K1x,|K1y−h・T|,K1z)と記述される。また、第1の基点用の位置座標データが(K1x,−K1y,K1z)である場合は、第nの基点用の位置座標データは(K1x,−|K1y−h・T|,K1z)と記述される。
【0102】
一方で、振り回数データSの値が「1」未満であった場合すなわち振り回数データSの値が「0」であった場合(S10でNo)、第1の基点用の位置座標データに対応する第1の基点K1をフレーム対応領域F側に移動させる処理は実行されない。すなわち、後述するステップ12の処理が実行される。
【0103】
上記のように、基点用の位置座標データがCPU7に認識されると、画像の位置と基点との距離に応じて画像を調整する処理が、CPU7により実行される(S12)。
【0104】
ここでは、図5および図6に示したように、コントローラ25の移動方向が下方であり、ゲーム空間においてフレーム対応領域Fの右方に基点Kが設定された場合を例として、説明を行う。図6に示した基点Kは、第1の基点K1および第nの基点Knのいずれかの基点を示している。
【0105】
たとえば、まず、フレーム対応領域Fを規定する基点K側の2つの隅角部A1,A2(右辺の両端部)を結ぶ直線の第1距離Lyoを算出する処理が、CPU7により実行される。すると、この第1距離Lyoを示す第1距離データが、CPU7に認識される。そして、基点Kから上記の直線までの第2距離Lxoを算出する処理が、CPU7により実行される。すると、この第2距離Lxoを示す第2距離データが、CPU7に認識される。そして、第1距離Lyoを示す第1距離データおよび第2距離Lxoを示す第2距離データを用いることにより、基点Kと2つの隅角部A1,A2のいずれか一方とがなす角度αを算出する処理が、CPU7により実行される。ここでは、基点と基点側の隅角部とがなす角度αが、「α=arctan(Lyo/(2・Lxo))」式を用いることにより算出される。
【0106】
次に、画像を調整するときに用いられる調整比率hを算出する処理が、CPU7により実行される。ここでは、画像用の位置座標データが示す位置において画像を調整するための調整比率h(=Ly1/Lyo)が、CPU7により算出される。
【0107】
たとえば、画像用の位置座標データと基点用の位置座標データとに基づいて、画像の位置Zと基点Kとの第3距離Lx1を算出する処理が、CPU7により実行される。すると、この第3距離Lx1を示す第3距離データが、CPU7に認識される。そして、画像用の位置座標データが示す位置Zにおける角度αに対応する第4距離Ly1’を算出する処理が、CPU7により実行される。すると、この第4距離Ly1’(=Ly1/2)を示す第4距離データが、CPU7に認識される。これら第3距離Lx1を示す第3距離データおよび第4距離Ly1’を示す第4距離データと上記の角度αとを用いることにより、調整比率hを算出する処理が、CPU7により実行される。ここでは、調整比率hが、「h=Ly1/Lyo=(2・Lx1・tanα)/Lyo;α=arctan(Lyo/(2・Lxo))」式を用いることにより算出される。
【0108】
すると、この調整比率hに基づいて、画像を調整する処理たとえば画像データを拡大する処理がCPU7により実行される。たとえば、この調整比率hを算出するときの対象になった画像たとえば選手キャラクタ用の画像に対応する画像データを、調整比率hに応じて拡大する処理が、CPU7により実行される。具体的には、選手キャラクタ用の画像データすなわち選手キャラクタ用のポリゴンデータを構成する座標データを、調整比率hに応じて拡大する処理が、CPU7により実行される。ここでは、このポリゴンデータの座標データに調整比率hを乗じる計算をCPU7に実行させることにより、選手キャラクタ用の画像が調整されるようになっている。
【0109】
なお、ここでは、コントローラ25が始めに下方に移動した場合の例を示したが、コントローラ25の移動方向が下方以外の場合においても、上記と同様の形態で、調整比率hを算出することができる。また、上記の形態で調整比率hを求める際に用いられる基点用の位置座標データには、コントローラ25の移動回数(振り回数)に応じて基点Kが移動した後の、基点Kの位置座標データが用いられる。さらに、上記の処理は、フレーム対応領域F内の全画像に対して実行される。
【0110】
このようにして画像が調整されると、調整された画像が、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に再表示される(S13)。たとえば、画像用の位置座標データが示す位置において、調整比率hにより拡大された画像が、RAM12に格納された画像データを用いてテレビジョンモニタ20に再表示される。ここでは、まず、第1の基点K1が設定されたときに、画像が調整され、調整された画像がテレビジョンモニタ20に再表示される。次に、基点が第1の基点K1の位置から第2の基点K2の位置に移動したときには、画像が再び調整され、調整された画像がテレビジョンモニタ20に再表示される。このように、基点が第1の基点K1の位置から第nの基点Knの位置まで順に移動すると、基点の移動に連動して画像がテレビジョンモニタ20に再表示される。
【0111】
そして、画像の調整を終了するために、コントローラ25のボタンが操作されると、コントローラ25から加速度データ認識終了信号が発行され、この加速度データ認識終了信号がCPU7に認識される。すると、コントローラ25から供給される加速度データGをCPU7が拒否する状態になる。すなわち、加速度データGを認識する処理が、CPU7において終了される。
【0112】
そして、試合に関する複数のイベントがCPU7より実行され、試合を終了するための命令(試合終了命令)が発行されたか否かが、CPU7により判断される(S14)。そして、試合終了命令が発行された場合(S14でYes)、試合を終了するために必要となる各種の処理がCPU7により実行される(S15)。一方で、試合終了命令が発行されていない場合すなわち試合終了命令がCPU7に認識されていない場合(S14でNo)、試合に関するイベントにおいて各種の画像がテレビジョンモニタ20に継続して表示される。
【0113】
本実施形態においては、たとえば、第1画像と第2画像がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、上記のような画像の調整が行われた場合、基点K側の第1画像の調整比率h1の値より、基点Kから離れた側の第2画像の調整比率h2の値の方が、大きくなる。すなわち、画像が基点Kから離れれば離れるほど、調整比率hの値は大きくなる。
【0114】
このため、プレイヤが画像表示部に正対した位置から外れた位置に位置しているような場合に、プレイヤが所望の方向にコントローラ25を移動させることにより、画像表示部に表示された画像を視認しやすくなるように調整することができる。
【0115】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム装置などにも同様に適用することができる。
【0116】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ゲーム装置の機能ブロック図。
【図3】速度データの算出処理を説明するための概念図。
【図4】移動方向データの認識処理を説明するための図。
【図5】画像を調整するための基点の配置形態を説明するための図。
【図6】画像を調整する処理を説明するための図。
【図7】画像調整システムに関するフローを説明するための図。
【符号の説明】
【0118】
1 制御部
2 記憶部
3 画像表示部
4 音声出力部
5 操作入力部
7 CPU
12 RAM
20 テレビジョンモニタ
24 加速度センサ
25 コントローラ
50 画像認識手段
51 画像位置座標認識手段
52 画像表示手段
53 加速度データ認識開始手段
54 加速度データ認識手段
55 加速度データ認識手段
56 時間間隔データ認識手段
57 画像調整手段
58 画像再表示手段
59 加速度データ認識終了手段
G 加速度データ
Z 画像用の位置座標データ
I 移動方向データ
K(K1,K2,K3) 基点
S 振り回数データ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームを実行可能なコンピュータに、
画像表示部に表示される前記画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識機能と、
画像表示部に表示される前記画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識機能と、
前記画像を、画像用の前記位置座標データが示す位置において、前記画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示機能と、
入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知された前記センサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識機能と、
制御部に認識された前記センサデータに基づいて前記画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整機能と、
調整された前記画像を、前記画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記画像調整機能では、制御部に認識された前記センサデータに基づいて、入力装置の移動方向が制御部に認識され、前記移動方向に基づいて前記画像を調整する処理が制御部により実行される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記画像調整機能では、制御部に認識された前記センサデータに基づいて入力装置の移動方向が制御部に認識され、前記移動方向に基づいて前記画像を調整するための基点が制御部に認識され、前記画像の位置と前記基点との距離に応じて前記画像を調整する処理が制御部により実行される、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記画像調整機能では、制御部に認識された前記センサデータに基づいて入力装置の移動回数を算出する処理が制御部により実行され、前記移動回数に基づいて前記画像を調整する処理が制御部により実行される、
請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記画像調整機能では、制御部に認識された前記センサデータに基づいて入力装置の移動回数を算出する処理が制御部により実行され、前記移動回数に基づいて前記画像を調整するときの基点が制御部に認識され、前記画像の位置と前記基点との距離に応じて前記画像を調整する処理が制御部により実行される、
請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記センサデータの認識を開始するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識開始信号を制御部に認識させるセンサデータ認識開始機能と、
前記センサデータの認識を終了するために入力装置が操作されたときに、入力装置からのセンサデータ認識終了信号を制御部に認識させるセンサデータ認識終了機能と、
を実現させ、
前記センサデータ認識機能では、前記センサデータ認識開始信号が制御部に認識されてから前記センサデータ認識終了信号が制御部に認識されるまでの間において、入力装置のセンサに検知された前記センサデータが制御部に認識される、
請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームを実行可能なゲーム装置であって、
画像表示部に表示される前記画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識手段と、
画像表示部に表示される前記画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識手段と、
前記画像を、画像用の前記位置座標データが示す位置において、前記画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示手段と、
入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知された前記センサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識手段と、
制御部に認識された前記センサデータに基づいて前記画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整手段と、
調整された前記画像を、前記画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
入力装置に内蔵されたセンサに検知されたセンサデータに基づいて、画像表示部に表示された画像を調整可能なゲームをコンピュータにより制御するゲーム制御方法であって、
画像表示部に表示される前記画像に対応する画像データを制御部に認識させる画像認識手段と、
画像表示部に表示される前記画像の位置を規定するための画像用の位置座標データを制御部に認識させる画像位置座標認識手段と、
前記画像を、画像用の前記位置座標データが示す位置において、前記画像データを用いて画像表示部に表示する画像表示手段と、
入力装置の移動時に入力装置のセンサに検知された前記センサデータを制御部に認識させるセンサデータ認識手段と、
制御部に認識された前記センサデータに基づいて前記画像を調整する処理を、制御部に実行させる画像調整手段と、
調整された前記画像を、前記画像データを用いて画像表示部に再表示する画像再表示手段と、
を備えるゲーム制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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