ゲームプログラム及びパズル
【課題】プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラム及びパズルを提供する。
【解決手段】表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体を表示させ、入力手段からの信号に基づき表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、入力手段からの信号に基づき枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させ、枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともにパズルの完成を判定させる、ゲームプログラムとする。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【解決手段】表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体を表示させ、入力手段からの信号に基づき表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、入力手段からの信号に基づき枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させ、枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともにパズルの完成を判定させる、ゲームプログラムとする。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の枡目に数字を記入若しくは入力することによって、又は、数字が記入された枡目やリージョンを並び替えることによってパズルを完成させる、新規パズル、及び当該パズルに係るゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯可能な小型ゲーム装置等の普及によって、老若男女問わず、日常生活のあらゆる場面でゲームを楽しむ姿が見られるようになった。特に、所定のルールに従ってパズルを完成させるパズルゲームは、そのルールの明確さから広い世代に受け入れられている。パズルの形態としては様々なものがあり、例えば、数独(「数独」は株式会社ニコリの登録商標)のような、複数に分割された枡目に数字を入力或いは記入していくパズルは、空白枡と、ヒントとして予め数字が表示された枡との割合を変化させることで、パズルの難易度を容易に変更でき、プレイヤーは、自身の熟練度に応じてパズルを適宜選択することができる。
【0003】
このようなパズルに係る技術として、特許文献1には、ゲーム装置において、解答数字だけでなく、メモ数字を入力してそれを表示し、枡目に入れる数字の候補を別の媒体にメモ書きせずにパズルゲームを進めることが可能な、ゲーム装置及び手書き入力プログラムが開示されており、また、特許文献2には、パタンナンプレに係るパズルを容易に作成することができる作成方法が開示されている。さらに、特許文献3には、上記数独のようなパズルではないが、絵解きパズルの問題作成において、印刷用パズルデータを適切に作成できる、パズル印刷支援装置、パズル印刷支援方法、パズル印刷支援プログラム及び記録媒体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−195800号公報
【特許文献2】特開2009−247867号公報
【特許文献3】特開2005−152033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような従来技術においては、パズルゲームの操作性を改善させる技術や、パズルを容易に作成する技術については考慮されているものの、パズルそのものの構成について考慮しているものは少なく、パズルゲームが単調となってプレイヤーを飽きさせる場合が少なくなかった。
【0006】
そこで本発明は、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラム及び新規パズルを提供することを課題とする。尚、本発明に係るゲームプログラム或いはパズルは、幾何学的な空間認識を養う知的玩具としての側面ももつ。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採る。すなわち、
第1の本発明は、表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体のパズルを表示させ、入力手段からの信号に基づき、表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、入力手段からの信号に基づき、枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、ゲームプログラムである。
【0008】
第1の本発明においては、枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、判定手段に自動的に判定させることで、プレイヤーはパズルの完成を適切に判断することができる。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0009】
第1の本発明において、入力手段からの信号に基づき、表示手段に、六面体を展開した展開図を表示させることが好ましい。立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、パズルをさらに多面的に捉えることができ、ゲームが単調となることを適切に防ぐことができる。
【0010】
判定手段によってパズルの完成を判定させる第1の本発明において、判定手段によって、パズルが完成と判断された場合に、通知手段によって、パズルの完成を通知させることが好ましい。通知手段からの通知によって、プレイヤーはパズルの完成を実感することができ、これによってプレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0011】
判定手段によってパズルの完成を判定させる第1の本発明において、判定手段によって、パズルが完成と判断された場合に、表示手段にパズルが完成された六面体を表示させることが好ましい。例えば、プレイヤーが展開図を用いてパズルを完成させた場合に、当該展開図を六面体へと切り替えさせることで、プレイヤーはパズルが完成した六面体の全体を眺めることができる。これによって、プレイヤーに達成感を感じさせることができ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0012】
第1の本発明において、入力手段からの信号によって、表示手段に表示された六面体の16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせることが好ましい。枡の一部に予め数字を表示させておくことにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。また、パズルの初期設定を行わせることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、ゲームの行き詰まりを防ぐとともに、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0013】
第1の本発明において、入力手段からの信号によって、予め数字を表示させる枡と、空白とする枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせることが好ましい。プレイヤーの熟練度に応じてパズルの難易度を変化可能とすることで、プレイヤーにパズル完成の意欲を湧かせ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0014】
第2の本発明は、六面体の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、六面体の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルである。
(1)六面体の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0015】
第2の本発明において、六面体の一面に設けられた16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが入力又は記入されていることが好ましい。枡の一部に予め数字が入力又は記入されていることにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0016】
第2の本発明において、六面体を、平面視において一の展開図となるように展開可能とする、展開機構を備えることが好ましい。展開機構によって立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、パズルをさらに多面的に捉えることができ、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0017】
第2の本発明において、数字が枡に電子的に入力されるものであってもよい。
【0018】
数字が電子的に入力される第2の本発明において、枡に入力された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備えることが好ましい。パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0019】
第2の本発明において、上記条件(1)及び(2)を満たすように、枡すべてに数字が入力又は記入された場合に、パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備えることが好ましい。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判断できるが、通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【0020】
第2の本発明において、六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構をさらに備えることが好ましい。このような形態とすることで、例えば、パズル完成後、いわゆるルービックキューブ(登録商標)のような回動機構によって、六面体の各枡を並び替える新たなパズルとすることができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0021】
また、第2の本発明において、六面体の各面が着脱可能とされていてもよい。このような形態とすることで、パズルをコンパクトに収納できるという効果に加えて、例えば、パズル完成後、六面体の各面をばらしたうえで、当該各面を用いて再度六面体を構成する際、各面を正しく組み立てる新たなパズルとすることができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0022】
尚、第2の本発明は、下記のような紙媒体によるものであってもよい。すなわち、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体を展開した展開図が、紙面に表されてなり、展開図の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルとすることもできる。
(1)展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0023】
第3の本発明は、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備えたパズルであって、リージョンの枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、n2個のリージョンをn×nに並列させてなるn2行×n2列の枡を有する一の平面体において、行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、且つ、平面体の二つの対角線上に並ぶn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるように、リージョンを並列させる、パズルである。
【0024】
第3の本発明において、枡に表示された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備えることが好ましい。パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0025】
第3の本発明において、パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備えることが好ましい。パズルの完成は目視によっても判断できるが、通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【発明の効果】
【0026】
第1の本発明によれば、表示手段に六面体を表示させ、当該六面体を用いてパズルを構成させ、且つ、入力信号に基づいて六面体を操作させるようにしているので、パズルを解いていく際、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラムとすることができる。
【0027】
第2の本発明によれば、パズルを六面体によって構成することで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0028】
第3の本発明によれば、複数のリージョンを組み合わせることによりパズルを構成するとともに、各リージョンの並び替えが可能とされることで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0029】
また、第1〜第3の本発明によれば、幾何学的な空間認識を養う新規な知的玩具を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】一実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図2】一実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図3】パズルの展開機構の一例を説明するための概略図である。
【図4】パズルの展開図の一例を説明するための概略図である。
【図5】パズルの内部構造の一例を説明するための概略図である。
【図6】完成した状態にあるパズルを示す概略図である。
【図7】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図8】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図9】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図10】一実施形態に係る本発明のゲームプログラムを実施可能なゲーム装置を説明するための概略図であり、ゲーム装置の表示手段にパズルの六面体が表示されている状態を示している。
【図11】一実施形態に係る本発明のゲームプログラムを実施可能なゲーム装置を説明するための概略図であり、ゲーム装置の表示手段にパズルの展開図が表示されている状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
1.パズル
まず、本発明に係るパズルについて説明する。図1に、本発明に係るパズルの一形態を示した。図1(A)が、パズル10の外観を概略的に示す斜視図であり、図1(B)が、パズル10の展開図20を概略的に示す図である。図1(A)に示されるように、パズル10は、六面体1からなる形状を有し、当該六面体1の各面1a〜1f(図1(A)においては、面1a、1b及び1eのみ現れている。)は、それぞれ4×4の16枡に分割されている。
【0032】
パズル10は、六面体1の各枡に、1から16までの数字を記入或いは入力し、すべての枡に数字が表示された場合に、下記条件(1)及び(2)を満たすとパズル完成と判断される。
【0033】
条件(1):六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示される。
【0034】
本発明に係るパズル10においては、六面体1の一面を構成している4×4の16枡において、1から16までの数字が重複せずに表示される必要がある。すなわち、六面体1全体として、1から16までの数字は、それぞれ6つずつ用いられることとなる。
【0035】
条件(2):六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、当該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示される。
【0036】
図2を用いて、条件(2)について説明する。図2の展開図によって説明されるように、本発明に係るパズル10において、「六面体1の一面に垂直に隣接する四面」とは、例えば、面1eを基準とした場合、当該面1eに垂直に隣接する四面は、面1a〜1dとなる。或いは、面1dを基準とすれば、当該面1dに垂直に隣接する四面は、面1c、1e、1a及び1fとなる。また、「四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡」とは、例えば、面1a〜1dを四面とした場合、四面において、図2の矢印a−bで示される方向に沿って連続する16枡をいう。一方で、例えば、面1c、1e、1a及び1fを四面とした場合は、四面において、図2の矢印c−d−eで示される方向に沿って連続する16枡をいう。
【0037】
特に、本発明に係るパズル10は、図1(A)、(B)に示されるように、六面体1の一面に設けられた16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが表示されていることが好ましい。これにより、パズルの解が一意的に決定され、プレイヤーは、既に表示されている数字をヒントに、上記(1)、(2)の条件に従うように、各枡に1から16までの数字のうちのいずれかを記入或いは入力していくことができる。パズルの解を一意的に決定することで、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0038】
本発明に係るパズル10は、展開機構によって、六面体1と展開図(展開体)とを切り替え可能とされていることが好ましい。例えば、図3に示されるように、六面体1の各面を板状の部材により構成するとともに、当該板状部材の表面側に4×4の16枡を設け、且つ、裏面側の端部に連結部30を設けて隣接する面と面とを連結させる場合に、当該連結部30に回動機構を備えさせることで、展開機構を構成することができる。すなわち、互いに隣接する六面体1の一面と他面とを、共有の軸を中心に回動可能に連結させた形態とすることで、パズル10について、六面体1と展開図(展開体)との切り替えが可能とされる。立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、プレイヤーは、パズルをさらに多面的に捉えることができ、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。これにより、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0039】
六面体1が展開機構によって展開体とされる場合、展開図20の形態は、図1(B)に示される形態のほか、図4(A)、(B)に示されるような形態であってもよい。特に、六面体1について、複数パターンで展開可能とし、例えば、図1(B)の形態や、図4(A)、(B)の形態等、種々の展開図20に展開され得る形態とすることが好ましい。これは、例えば、六面体1の各面の端部に展開機構や係合部等を設けることにより可能である。
【0040】
パズル10の各枡に埋められる数字は、筆記具によって記入される形態、或いは磁気的に記入される形態のほか、電子的に入力される形態でもよい。パズル10の各枡に数字を電子的に入力する手段としては、特に限定されるものではなく、公知の手段を用いることができる。例えば、六面体1の各枡に数字を入力可能なスイッチを設けたり、或いは、タッチパネル等によって、各枡に一つの数字を入力・表示可能としてもよい。また、六面体1の各面をそれぞれ矩形上のタッチパネルによって構成してもよい。この場合、六面体1の内部を中空とし、タッチパネルの表面側(六面体1の外側)に4×4の16枡が表示されるようにし、裏面側(六面体1の内部側)に電子機器等を配することで、六面体1の表面から、タッチパネルにより各枡に数字を入力可能な形態とすることができる。
【0041】
特に、パズル10の各枡に埋められる数字が、電子的に入力・表示される形態の場合、当該数字をリセットするリセット手段40が備えられることが好ましい。リセット手段40は、例えば、図5に示されるように、六面体1の内側を中空部とし、当該中空部に設けることができ、配線等によりリセット手段40と六面体1の各面とを電子的に接続することによって構成可能である。リセット手段40は、六面体1の各枡に電子的に表示された数字を書き換えたり、或いは、空白枡に戻したりすることが可能な手段であれば、公知の手段を特に限定されることなく用いることができる。リセットの形態については、例えば、六面体1に設けられた枡目のいずれかがスイッチとして機能するように押引可能とされ、当該スイッチを操作することにより、リセット手段40を操作可能とするような形態を挙げることができる。或いは、外部からの信号を発し、当該信号に基づいてリセットされるような形態であってもよい。リセット手段40により、パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0042】
また、パズル10には、パズル10が上記条件(1)、(2)を満たし完成となった場合、プレイヤーにその旨を通知する、通知手段が備えられることが好ましい。通知手段は、例えば、上記リセット手段3と同様、六面体1の内側を中空部とし、当該中空部に設けることができ、配線等により通知手段と六面体1の各面とを電子的に接続することによって構成可能である。通知手段には、上記条件(1)、(2)を満たすか否かを判定する判定手段が備えられており、六面体1の各枡に記入或いは入力された数字を識別したうえで、パズル完成か否かが判定される。そして、パズルが完成と判定された場合は、通知手段から音や光等が発せられ、プレイヤーにパズルの完成を通知する。数字の識別、判定については、数字が電子的に入力・表示されている場合、当該入力信号により識別することができる。例えば、判定手段において、予め用意されたパズルの解に係るデータベースと、六面体1の各枡に実際に入力されている数字に基づくデータ信号とを照らし合わせることで、各枡に実際に入力されている数字がすべてパズルの解と一致する場合にパズルが完成したものと判定することができ、一方、パズルの解と一部でも相違する場合、パズルが未完成であると判定することができる。一方、六面体1の各枡目に数字が記入されている場合、記入された数字を画像情報として読み取り、信号化して数字を識別することができる。この場合、六面体1の外部から内部にかけて、透過性を良好にする等、六面体1の内部から数字を画像情報として認識させ得る形態とする必要がある。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、このように通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【0043】
上記リセット手段や、通知手段は、配線等を介して、パズル10の外部に設けることもできるが、パズル10をよりコンパクトにするとともに、操作性に優れるものとする観点からは、リセット手段や通知手段がパズル10の内部(六面体1の内部の中空部)に設けることが好ましい。
【0044】
図6に、パズル10が上記条件(1)、(2)を満たし、完成とされた場合の一例を示す。図6に示されるように、パズル10において、六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示され、且つ、六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、当該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示された状態となっている。
【0045】
尚、パズル10において、六面体1の各面1a〜1fが着脱可能とされていてもよい。例えば、六面体1a〜1fの端部に係合部や連結部材等を設けることで、各面1a〜1fを着脱可能とすることができる。このような形態とすることで、パズル10をばらしてコンパクトに収納できる効果に加えて、例えば、パズル完成後(すなわち、六面体の各枡すべてに数字が正しく表示された状態において)、六面体1の各面1a〜1fをばらしたうえで、当該各面1a〜1fを用いて再度六面体1を構成する際、各面1a〜1fを上記条件(1)、(2)を満たすように正しく組み立てる新たなパズルとすることができる。
【0046】
このように、パズル10によれば、パズルを六面体1によって構成することで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0047】
尚、本発明に係るパズル10は、紙媒体にて表されていてもよい。例えば、紙面に上記展開図20を印刷してなるパズルを、パズル10とすることができる。具体的には、パズル10を下記のようなものとする。すなわち、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体1を展開した展開図20が、紙面に表されてなり、展開図20の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルとする。
(1)展開図20が六面体1とされた場合において、該六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)展開図20が六面体1とされた場合において、該六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0048】
この場合、プレイヤーは、展開図20が六面体1となった状態をイメージしつつパズルを解いていく。或いは、紙面を切り取る等して、展開図20を六面体1としたうえで、パズルを解いていくこともできる。
【0049】
このような形態であっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0050】
図7及び図8に、本発明の他の形態に係るパズル50を示した。図7に示されるように、パズル50は、六面体1の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、六面体1の各枡に1から16までの数字のいずれかが、ひとつずつ表示され、六面体1の枡全体において、1から16までの数字が、6つずつ用いられ、六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構を備える、パズルである。すなわち、パズル50は、図7(A)のように、各枡すべてに数字が表示され、且つ、図7(B)や図8に示されるように、x−y平面、y−z平面、z−x平面のいずれかに沿って連続する16枡が、一体となって回動可能とされたものである。
【0051】
パズル50に備えられる回動機構は、公知の機構を特に限定されることなく用いることができる。例えば、4×4型のいわゆるルービックキューブ(登録商標)に採用されているような、公知の機構を適用することができる。また、パズル50の各枡には、電子的に数字が表示されていてもよい。数字を電子的に表示させる手段については、上述した通りである。さらに、パズル50の各枡に係る数字が電子的に表示されている場合、当該数字をリセット可能なリセット手段を備えることが好ましい。リセット手段の形態についても上述したリセット手段3と同様のものを適用可能である。或いは、パズル50が下記条件(1)、(2)を満たした場合に、プレイヤーにパズル完成を通知する、通知手段が備えられていることも好ましい。通知手段についても上述した通りであるので、ここでは説明を省略する。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0052】
また、パズル50には、プレイヤーがパズルを完成させるためのヒントとして、例えば、各枡のいずれかが所定の色に色付けされるような切り替え手段を備えていることが好ましい。すなわち、切り替え手段を操作することで、六面体1の各枡のいずれかが、所定の色にて色付けされ、プレイヤーは、当該色をヒントに、上記回動機構を操作して数字の並び替えを行うことができる。ただし、プレイヤーが各枡の色のみによってパズルを完成することができないように、ヒントとして色づけされる枡を、全枡のうちの一部としたり、或いは、所定の時間を経過すると色が消えて元に戻るような形態とすることが好ましい。プレイヤーがパズルを完成させるヒントとしては、切り替え手段の操作によって、各枡に絵柄が浮き上がるような形態であってもよい。例えば、六面体の一面を構成するべき16枡に、それぞれ絵柄の一部を浮き上がらせ、当該16枡が正しく一面に並べられた場合に絵柄が完成されるものとすることができる。すなわち、プレイヤーは、当該絵柄をヒントに、上記回動機構を操作して数字の並び替えを行うことができる。ただし、上記と同様、プレイヤーが絵柄のみによってパズルを完成することができないように、ヒントとして浮き上がらせる絵柄を六面体の全96枡のうち16枡のみに浮き上がらせる形態としたり、或いは、所定の時間を経過すると絵柄が消えるような形態とすることが好ましい。切り替え手段の具体的な形態としては特に限定されるものではないが、例えば、各枡の裏側に所定色の光を発することができる発光源(発光ダイオード等)を設け、当該発光源のON/OFFによって各枡が色付けされる形態、或いは、各枡を電子パネルにより構成し、電子パネルのON/OFFによって、各枡自体が所定の色に発光する形態或いは絵柄が浮き上がる形態等を挙げることができる。
【0053】
このように、本発明に係るパズルは、パズル10のように、空欄に数字を記入或いは入力していく形態の他、パズル50のように、予め表示された数字の配列を並び替える形態としてもよい。パズル50によれば、パズルを六面体によって構成するとともに、回動機構によって、数字の並び替えを行うものとされているので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0054】
数字の並び替えの観点から、本発明に係るパズルは以下のような形態とすることもできる。図9に、本発明に係るパズルの他の形態である、パズル60を示す。図9(A)に示されるように、パズル60は、3行×3列の9枡に分割されたリージョン61〜69を備えたパズルであり、リージョン61〜69の枡には、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示されている。パズル60は、下記条件(1)、(2)及び(3)を満たすように、リージョン61〜69を3×3に並列させ、図9(B)のような、9行×9列の枡を有する一の平面体70とすることで、パズル完成と判断される。
(1)行方向に連続する9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(2)列方向に連続する9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(3)平面体の二つの対角線上に並べられた9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
【0055】
各リージョン61〜69の形態は、3×3の9枡から構成されるものであれば特に限定されるものではなく、紙面或いは板状の部材等の略平面体に枡目を設けたものや、電子パネルに枡目を表示させたもの等を適用することができる。各リージョン61〜69において、数字は、印刷等によって表されている形態の他、数字が電子的に表示されている形態であってもよい。また、各リージョン61〜69を平面体70とした場合、パズルが正解であるか否かを判定させ、その旨をプレイヤーに通知する、通知手段を設けてもよい。例えば、リージョン61〜69を平面体70とした場合において、パズルが不正解であると何の反応もないが、パズルが正解であると平面体70内部の電子回路が導通し、光や音等が発せられるような形態を挙げることができる。これにより、プレイヤーはパズルが正解か否かを適切に判断することができる。
【0056】
尚、上記説明においては、パズル60の各リージョン61〜69が3×3の9枡に分割されるものとして説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、4×4の16枡、5×5の25枡、或いはそれ以上とすることもできる。すなわち、リージョンはn×nのn2枡(nは3以上)に分割されたものであればよい。この場合、パズルを構成するリージョンの数は、n2個必要となる。これらを纏めて表現した場合、パズル60は下記のようなものとなる。すなわち、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備え、リージョンの枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、n2個のリージョンをn×nに並列させて、n2行×n2列の枡を有する一の平面体を構成させるものを、パズル60とすることができる。そして、リージョンを並列させて構成した平面体において、下記条件(1)、(2)及び(3)が満たされた場合に、パズルの完成となる。
(1)行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(2)列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(3)平面体の二つの対角線上に並べられたn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
【0057】
上記のようなパズル60によっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0058】
また、上記説明においては、パズルの各リージョンを並び替えて所定の条件を満たす「平面体」とする形態について説明した。一方、各リージョンを組み立てて「立体」とするようなパズルとしてもよい。例えば、4×4の16枡からなるリージョンを6個用意して、各リージョンを六面体へと組み立てるパズルとすることができる。より具体的には下記のようなパズルとする。すなわち、
4×4の16枡に分割されたリージョンを、6個備えたパズルであって、
リージョンの枡には、1から16までの数字が重複せずに一つずつ表示され、
6個のリージョンを組み立ててなる六面体において、下記条件(1)及び(2)を満たすように、各リージョンを六面体へと組み立てるパズル、とする。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0059】
このような場合は、例えば、各リージョンを板状の部材にて構成し、当該板状部材の端部に、板状部材同士を連結させるための連結部や係合部等を設けることによって、各リージョンを六面体へと組み立て可能な形態とすることができる。連結部や係合部等の形態については、特に限定されるものではない。
【0060】
このようなパズルによっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0061】
2.ゲームプログラム
次に、本発明に係るパズルを電子的に表示する表示手段を用い、入力手段の操作によって、表示手段に表示させたパズルをプレイヤーに操作させるゲームプログラムについて説明する。図10に、本発明に係るゲームプログラムを実行可能なゲーム装置100を示す。図10に示されるように、ゲーム装置100は、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体101のパズルを表示する、表示手段110と、入力信号によって、表示された六面体の動きを操作可能とするとともに、枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、入力手段120とを備えている。
【0062】
ゲーム装置100に備えられる表示手段110は、本発明に係るパズルを表示可能なものであれば特に限定されるものではなく、液晶ディスプレイやELディスプレイ、或いはプラズマディスプレイ等を用いることができる。入力手段120は、プレイヤーの操作によって入力信号を発し、表示手段110に表示された六面体101を操作可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、六面体101の各面を順に確認するために、六面体101を回転させる方向を指示する方向スイッチや、六面体101の各枡に入力する数字を選択・決定する決定スイッチ等を設けて、六面体101の操作を可能とする形態の他、タッチパネルによって六面体101の操作を可能とする形態とすることもできる。
【0063】
また、ゲーム装置100においては、例えば図11に示されるように、入力手段110からの信号に基づいて、表示手段110に六面体101の展開図102を表示させ得るものとされている。具体的には、入力手段110からの信号に基づいて、表示手段110に表示された六面体101が、アニメーションによって展開され、展開図102とされる形態とすることができる。
【0064】
また、ゲーム装置100には、すべての枡に数字が表示された場合に、下記条件(1)及び(2)を満たすか否かを判定するとともに、パズルの完成を判定する、判定手段130が備えられている。
(1)表示手段110に表示されている六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)表示手段110に表示されている六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0065】
ゲーム装置100に備えられる判定手段130としては、表示手段110に表示された六面体101の状態を認識し、当該認識に基づいて、パズルが完成したか否かを判定できるものであれば特に限定されるものではなく、公知の処理装置、演算装置等を用いることができる。
【0066】
また、ゲーム装置100には、判定手段130の判定結果をプレイヤーに通知するための通知手段(不図示)が備えられていることが好ましい。通知手段は、判定手段130による判定結果に基づいて、パズル完成の有無をプレイヤーに通知する手段であれば特に限定されるものではなく、表示手段110に、パズルが完成している旨或いはパズルが未完成である旨を表示するものの他、表示手段110以外からの音や光等によって、プレイヤーにパズル完成の有無を通知するものであってもよい。
【0067】
ゲーム装置100において、表示手段110、入力手段120、判定手段130及び通知手段は、表示手段110の表示画面や入力手段120の入力部(上記スイッチ等)を外部に露出させるようにして、筐体140内に収容されている。ゲーム装置100における各スイッチやタッチパネルの形態、或いは、表示手段、入力手段、判定手段及び通知手段の接続形態等については、当技術分野において既に広く知られており、ここでは説明を省略する。例えば、特開2007−195800号公報に示されたようなものを適宜採用することができる。
【0068】
本発明に係るゲームプログラムは、このような構成を備えるゲーム装置100において、上記パズル10、50或いは60を実行・操作可能なものである。例えば、ゲーム装置100においてパズル10を実行可能とするため、以下のようなゲームプログラムとすることができる。すなわち、表示手段110に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体101のパズルを表示させ、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に表示された六面体101の動きを操作可能とさせ、且つ、入力手段120からの信号に基づき、六面体101に設けられた枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、ゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル10を実行することができる。このようなゲームプログラムによれば、パズル10が六面体として構成されているので、パズルを解いていく際、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能である。
【0069】
また、本発明に係るゲームプログラムは、六面体101或いは展開図102の枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段130に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、判定手段130に自動的に判定させることで、プレイヤーはパズルの完成を適切に判断することができる。尚、判定手段130の判定については、全枡が数字で埋められた時点で自動的に行わせる形態のほか、プレイヤーが入力手段120を操作し、当該入力手段120からの信号を判定手段130等へと送信することによって、判定を行わせる形態であってもよい。
【0070】
また、本発明に係るゲームプログラムは、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に、六面体101を展開した展開図102を表示させるものとすることが好ましい。このようなプログラムとすることで、表示手段110に表示されるパズルが、立体パズルから平面パズルへ、或いは平面パズルから立体パズルへと相互に切り替え可能とされるので、プレイヤーは、パズルをさらに多面的に捉えることができ、ゲームが単調となることを適切に防ぐことができる。
【0071】
また、本発明に係るプログラムは、判定手段130によって、パズルが完成と判断された場合に、通知手段(不図示)によって、パズルの完成を通知させることが好ましい。通知手段からの通知によって、プレイヤーはパズルの完成を実感することができ、これによってプレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0072】
また、本発明に係るプログラムは、判定手段130によって、パズルが完成と判断された場合に、表示手段110にパズルが完成された六面体を表示させることが好ましい。例えば、プレイヤーが展開図102を用いてパズルを完成させた場合に、当該展開図102をアニメーションによって六面体101へと切り替えさせることで、プレイヤーはパズルが完成した六面体101の全体を眺めることができる。これによって、プレイヤーに達成感を感じさせることができ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0073】
また、本発明に係るプログラムは、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された六面体101の16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせることが好ましい。枡の一部に予め数字を表示させることにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。また、パズルの初期設定を行わせることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、ゲームの行き詰まりを防ぐとともに、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0074】
また、本発明に係るプログラムは、入力手段120からの信号によって、予め数字を表示させる枡と、空白とする枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせることが好ましい。例えば、表示手段110において、パズルの難易度を選択可能な選択ボタンを表示させ、入力手段120からの信号によって選択ボタンの選択・決定をさせるようなプログラムとすればよい。或いは、入力手段自体に選択ボタンが設けられていてもよい。このように、プレイヤーの熟練度に応じてパズルの難易度を変化可能とすることで、プレイヤーにパズル完成の意欲を湧かせ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0075】
一方、ゲーム装置100において、パズル50やパズル60、或いは上記したその他パズルを実行させるゲームプログラムとしてもよい。例えば、表示手段110に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されるとともに、各枡に1から16までの数字のいずれかが表示された六面体を表示させ、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に表示された六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能なように操作させるゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル50を実行することができる。この場合、入力手段を操作することにより表示手段110に表示された六面体の数字を並び替え、当該数字が並び替えられた六面体が、下記条件(1)及び(2)を満たせば、パズル完成と判断される。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0076】
このように、パズル50を実行可能なゲームプログラムによれば、パズル50が六面体によって構成されるとともに、入力手段からの信号に基づいて、六面体の一部が回動されて数字の並び替えを行うものとされているので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能である。
【0077】
また、ゲーム装置100において、パズル60を実行させるには、例えば、下記のようなゲームプログラムとすればよい。すなわち、表示手段110に、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個表示させ、リージョンのn2個の枡に、1からn2までの数字を重複せずに一つずつ表示させ、且つ、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された各リージョンの配置を変更可能とするとともに、入力手段120からの信号によって、各リージョンをn×nに並列させるようにしてn2行×n2列の枡を有する一の平面体を構成させる、ゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル60を実行することができる。この場合、入力手段120を操作することにより表示手段110に表示されたn2×n2の枡を有する平面体において、行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されている場合に、パズル完成と判断される。
【0078】
このように、パズル60を実行可能なゲームプログラムによれば、パズル60が、複数のリージョンを組み合わせることにより構成され、当該リージョンを並び替えることによりパズルを完成させていくので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0079】
或いは、下記のようなゲームプログラムとすることもできる。すなわち、表示手段110に4行×4列の16枡に分割されたリージョンを6個表示させ、リージョンの枡に、1から16までの数字が重複せずに一つずつ表示させ、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された6個のリージョンを操作可能とするとともに、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された6個のリージョンを六面体へと組み立てさせる、ゲームプログラムとする。この場合、入力手段120からの信号によって組み立てられた六面体が、下記条件(1)及び(2)を満たす場合に、パズル完成と判断される。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0080】
このようなゲームプログラムによっても、複数のリージョンを組み合わせることによりパズルが構成され、当該リージョンを組み立てることによりパズルを完成させていくので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0081】
上記のようなパズル50やパズル60、或いはその他パズルを実行させるゲームプログラムにおいても、判定手段130によるパズル完成の判定や、通知手段によるプレイヤーへの通知、或いは、入力手段からの信号に基づくパズルの初期設定等を行わせるものが好ましい。このようにすることで、ゲームが単調となることをより適切に防ぐことができ、プレイヤーに達成感等を感じさせることができる。
【0082】
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うゲームプログラム或いはパズルもまた本発明の技術範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明によれば、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラム及び新規パズルが提供される。すなわち、本発明は、広く普及している小型ゲーム機において好適に利用することができ、或いは、玩具業界に新規パズルを提供し、新たな需要を開拓することもできる。
【符号の説明】
【0084】
1 六面体
1a〜1f 面
10 パズル
20 展開図(パズル)
30 連結部(回動機構、展開機構)
40 リセット手段
50 パズル
60 パズル
61〜69 リージョン
70 平面体
100 ゲーム装置
101 六面体
102 展開図
110 表示手段
120 入力手段
130 判定手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の枡目に数字を記入若しくは入力することによって、又は、数字が記入された枡目やリージョンを並び替えることによってパズルを完成させる、新規パズル、及び当該パズルに係るゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯可能な小型ゲーム装置等の普及によって、老若男女問わず、日常生活のあらゆる場面でゲームを楽しむ姿が見られるようになった。特に、所定のルールに従ってパズルを完成させるパズルゲームは、そのルールの明確さから広い世代に受け入れられている。パズルの形態としては様々なものがあり、例えば、数独(「数独」は株式会社ニコリの登録商標)のような、複数に分割された枡目に数字を入力或いは記入していくパズルは、空白枡と、ヒントとして予め数字が表示された枡との割合を変化させることで、パズルの難易度を容易に変更でき、プレイヤーは、自身の熟練度に応じてパズルを適宜選択することができる。
【0003】
このようなパズルに係る技術として、特許文献1には、ゲーム装置において、解答数字だけでなく、メモ数字を入力してそれを表示し、枡目に入れる数字の候補を別の媒体にメモ書きせずにパズルゲームを進めることが可能な、ゲーム装置及び手書き入力プログラムが開示されており、また、特許文献2には、パタンナンプレに係るパズルを容易に作成することができる作成方法が開示されている。さらに、特許文献3には、上記数独のようなパズルではないが、絵解きパズルの問題作成において、印刷用パズルデータを適切に作成できる、パズル印刷支援装置、パズル印刷支援方法、パズル印刷支援プログラム及び記録媒体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−195800号公報
【特許文献2】特開2009−247867号公報
【特許文献3】特開2005−152033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような従来技術においては、パズルゲームの操作性を改善させる技術や、パズルを容易に作成する技術については考慮されているものの、パズルそのものの構成について考慮しているものは少なく、パズルゲームが単調となってプレイヤーを飽きさせる場合が少なくなかった。
【0006】
そこで本発明は、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラム及び新規パズルを提供することを課題とする。尚、本発明に係るゲームプログラム或いはパズルは、幾何学的な空間認識を養う知的玩具としての側面ももつ。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採る。すなわち、
第1の本発明は、表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体のパズルを表示させ、入力手段からの信号に基づき、表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、入力手段からの信号に基づき、枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、ゲームプログラムである。
【0008】
第1の本発明においては、枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、判定手段に自動的に判定させることで、プレイヤーはパズルの完成を適切に判断することができる。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0009】
第1の本発明において、入力手段からの信号に基づき、表示手段に、六面体を展開した展開図を表示させることが好ましい。立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、パズルをさらに多面的に捉えることができ、ゲームが単調となることを適切に防ぐことができる。
【0010】
判定手段によってパズルの完成を判定させる第1の本発明において、判定手段によって、パズルが完成と判断された場合に、通知手段によって、パズルの完成を通知させることが好ましい。通知手段からの通知によって、プレイヤーはパズルの完成を実感することができ、これによってプレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0011】
判定手段によってパズルの完成を判定させる第1の本発明において、判定手段によって、パズルが完成と判断された場合に、表示手段にパズルが完成された六面体を表示させることが好ましい。例えば、プレイヤーが展開図を用いてパズルを完成させた場合に、当該展開図を六面体へと切り替えさせることで、プレイヤーはパズルが完成した六面体の全体を眺めることができる。これによって、プレイヤーに達成感を感じさせることができ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0012】
第1の本発明において、入力手段からの信号によって、表示手段に表示された六面体の16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせることが好ましい。枡の一部に予め数字を表示させておくことにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。また、パズルの初期設定を行わせることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、ゲームの行き詰まりを防ぐとともに、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0013】
第1の本発明において、入力手段からの信号によって、予め数字を表示させる枡と、空白とする枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせることが好ましい。プレイヤーの熟練度に応じてパズルの難易度を変化可能とすることで、プレイヤーにパズル完成の意欲を湧かせ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0014】
第2の本発明は、六面体の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、六面体の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルである。
(1)六面体の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0015】
第2の本発明において、六面体の一面に設けられた16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが入力又は記入されていることが好ましい。枡の一部に予め数字が入力又は記入されていることにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0016】
第2の本発明において、六面体を、平面視において一の展開図となるように展開可能とする、展開機構を備えることが好ましい。展開機構によって立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、パズルをさらに多面的に捉えることができ、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0017】
第2の本発明において、数字が枡に電子的に入力されるものであってもよい。
【0018】
数字が電子的に入力される第2の本発明において、枡に入力された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備えることが好ましい。パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0019】
第2の本発明において、上記条件(1)及び(2)を満たすように、枡すべてに数字が入力又は記入された場合に、パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備えることが好ましい。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判断できるが、通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【0020】
第2の本発明において、六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構をさらに備えることが好ましい。このような形態とすることで、例えば、パズル完成後、いわゆるルービックキューブ(登録商標)のような回動機構によって、六面体の各枡を並び替える新たなパズルとすることができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0021】
また、第2の本発明において、六面体の各面が着脱可能とされていてもよい。このような形態とすることで、パズルをコンパクトに収納できるという効果に加えて、例えば、パズル完成後、六面体の各面をばらしたうえで、当該各面を用いて再度六面体を構成する際、各面を正しく組み立てる新たなパズルとすることができ、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0022】
尚、第2の本発明は、下記のような紙媒体によるものであってもよい。すなわち、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体を展開した展開図が、紙面に表されてなり、展開図の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルとすることもできる。
(1)展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0023】
第3の本発明は、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備えたパズルであって、リージョンの枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、n2個のリージョンをn×nに並列させてなるn2行×n2列の枡を有する一の平面体において、行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、且つ、平面体の二つの対角線上に並ぶn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるように、リージョンを並列させる、パズルである。
【0024】
第3の本発明において、枡に表示された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備えることが好ましい。パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0025】
第3の本発明において、パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備えることが好ましい。パズルの完成は目視によっても判断できるが、通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【発明の効果】
【0026】
第1の本発明によれば、表示手段に六面体を表示させ、当該六面体を用いてパズルを構成させ、且つ、入力信号に基づいて六面体を操作させるようにしているので、パズルを解いていく際、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラムとすることができる。
【0027】
第2の本発明によれば、パズルを六面体によって構成することで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0028】
第3の本発明によれば、複数のリージョンを組み合わせることによりパズルを構成するとともに、各リージョンの並び替えが可能とされることで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0029】
また、第1〜第3の本発明によれば、幾何学的な空間認識を養う新規な知的玩具を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】一実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図2】一実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図3】パズルの展開機構の一例を説明するための概略図である。
【図4】パズルの展開図の一例を説明するための概略図である。
【図5】パズルの内部構造の一例を説明するための概略図である。
【図6】完成した状態にあるパズルを示す概略図である。
【図7】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図8】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図9】他の実施形態に係る本発明のパズルを説明するための概略図である。
【図10】一実施形態に係る本発明のゲームプログラムを実施可能なゲーム装置を説明するための概略図であり、ゲーム装置の表示手段にパズルの六面体が表示されている状態を示している。
【図11】一実施形態に係る本発明のゲームプログラムを実施可能なゲーム装置を説明するための概略図であり、ゲーム装置の表示手段にパズルの展開図が表示されている状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
1.パズル
まず、本発明に係るパズルについて説明する。図1に、本発明に係るパズルの一形態を示した。図1(A)が、パズル10の外観を概略的に示す斜視図であり、図1(B)が、パズル10の展開図20を概略的に示す図である。図1(A)に示されるように、パズル10は、六面体1からなる形状を有し、当該六面体1の各面1a〜1f(図1(A)においては、面1a、1b及び1eのみ現れている。)は、それぞれ4×4の16枡に分割されている。
【0032】
パズル10は、六面体1の各枡に、1から16までの数字を記入或いは入力し、すべての枡に数字が表示された場合に、下記条件(1)及び(2)を満たすとパズル完成と判断される。
【0033】
条件(1):六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示される。
【0034】
本発明に係るパズル10においては、六面体1の一面を構成している4×4の16枡において、1から16までの数字が重複せずに表示される必要がある。すなわち、六面体1全体として、1から16までの数字は、それぞれ6つずつ用いられることとなる。
【0035】
条件(2):六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、当該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示される。
【0036】
図2を用いて、条件(2)について説明する。図2の展開図によって説明されるように、本発明に係るパズル10において、「六面体1の一面に垂直に隣接する四面」とは、例えば、面1eを基準とした場合、当該面1eに垂直に隣接する四面は、面1a〜1dとなる。或いは、面1dを基準とすれば、当該面1dに垂直に隣接する四面は、面1c、1e、1a及び1fとなる。また、「四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡」とは、例えば、面1a〜1dを四面とした場合、四面において、図2の矢印a−bで示される方向に沿って連続する16枡をいう。一方で、例えば、面1c、1e、1a及び1fを四面とした場合は、四面において、図2の矢印c−d−eで示される方向に沿って連続する16枡をいう。
【0037】
特に、本発明に係るパズル10は、図1(A)、(B)に示されるように、六面体1の一面に設けられた16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが表示されていることが好ましい。これにより、パズルの解が一意的に決定され、プレイヤーは、既に表示されている数字をヒントに、上記(1)、(2)の条件に従うように、各枡に1から16までの数字のうちのいずれかを記入或いは入力していくことができる。パズルの解を一意的に決定することで、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0038】
本発明に係るパズル10は、展開機構によって、六面体1と展開図(展開体)とを切り替え可能とされていることが好ましい。例えば、図3に示されるように、六面体1の各面を板状の部材により構成するとともに、当該板状部材の表面側に4×4の16枡を設け、且つ、裏面側の端部に連結部30を設けて隣接する面と面とを連結させる場合に、当該連結部30に回動機構を備えさせることで、展開機構を構成することができる。すなわち、互いに隣接する六面体1の一面と他面とを、共有の軸を中心に回動可能に連結させた形態とすることで、パズル10について、六面体1と展開図(展開体)との切り替えが可能とされる。立体パズルと平面パズルとを相互に切り替え可能とすることで、プレイヤーは、パズルをさらに多面的に捉えることができ、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。これにより、プレイヤーを飽きさせることなく、パズルを楽しませることができる。
【0039】
六面体1が展開機構によって展開体とされる場合、展開図20の形態は、図1(B)に示される形態のほか、図4(A)、(B)に示されるような形態であってもよい。特に、六面体1について、複数パターンで展開可能とし、例えば、図1(B)の形態や、図4(A)、(B)の形態等、種々の展開図20に展開され得る形態とすることが好ましい。これは、例えば、六面体1の各面の端部に展開機構や係合部等を設けることにより可能である。
【0040】
パズル10の各枡に埋められる数字は、筆記具によって記入される形態、或いは磁気的に記入される形態のほか、電子的に入力される形態でもよい。パズル10の各枡に数字を電子的に入力する手段としては、特に限定されるものではなく、公知の手段を用いることができる。例えば、六面体1の各枡に数字を入力可能なスイッチを設けたり、或いは、タッチパネル等によって、各枡に一つの数字を入力・表示可能としてもよい。また、六面体1の各面をそれぞれ矩形上のタッチパネルによって構成してもよい。この場合、六面体1の内部を中空とし、タッチパネルの表面側(六面体1の外側)に4×4の16枡が表示されるようにし、裏面側(六面体1の内部側)に電子機器等を配することで、六面体1の表面から、タッチパネルにより各枡に数字を入力可能な形態とすることができる。
【0041】
特に、パズル10の各枡に埋められる数字が、電子的に入力・表示される形態の場合、当該数字をリセットするリセット手段40が備えられることが好ましい。リセット手段40は、例えば、図5に示されるように、六面体1の内側を中空部とし、当該中空部に設けることができ、配線等によりリセット手段40と六面体1の各面とを電子的に接続することによって構成可能である。リセット手段40は、六面体1の各枡に電子的に表示された数字を書き換えたり、或いは、空白枡に戻したりすることが可能な手段であれば、公知の手段を特に限定されることなく用いることができる。リセットの形態については、例えば、六面体1に設けられた枡目のいずれかがスイッチとして機能するように押引可能とされ、当該スイッチを操作することにより、リセット手段40を操作可能とするような形態を挙げることができる。或いは、外部からの信号を発し、当該信号に基づいてリセットされるような形態であってもよい。リセット手段40により、パズルをリセット可能とすることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、パズルの行き詰まりを防ぐとともに、パズルを完成させる作業が単調となることを防ぐことができる。
【0042】
また、パズル10には、パズル10が上記条件(1)、(2)を満たし完成となった場合、プレイヤーにその旨を通知する、通知手段が備えられることが好ましい。通知手段は、例えば、上記リセット手段3と同様、六面体1の内側を中空部とし、当該中空部に設けることができ、配線等により通知手段と六面体1の各面とを電子的に接続することによって構成可能である。通知手段には、上記条件(1)、(2)を満たすか否かを判定する判定手段が備えられており、六面体1の各枡に記入或いは入力された数字を識別したうえで、パズル完成か否かが判定される。そして、パズルが完成と判定された場合は、通知手段から音や光等が発せられ、プレイヤーにパズルの完成を通知する。数字の識別、判定については、数字が電子的に入力・表示されている場合、当該入力信号により識別することができる。例えば、判定手段において、予め用意されたパズルの解に係るデータベースと、六面体1の各枡に実際に入力されている数字に基づくデータ信号とを照らし合わせることで、各枡に実際に入力されている数字がすべてパズルの解と一致する場合にパズルが完成したものと判定することができ、一方、パズルの解と一部でも相違する場合、パズルが未完成であると判定することができる。一方、六面体1の各枡目に数字が記入されている場合、記入された数字を画像情報として読み取り、信号化して数字を識別することができる。この場合、六面体1の外部から内部にかけて、透過性を良好にする等、六面体1の内部から数字を画像情報として認識させ得る形態とする必要がある。パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、このように通知手段にパズルの完成を自動的に通知させることで、プレイヤーにパズルの完成を適切に知らせることができる。
【0043】
上記リセット手段や、通知手段は、配線等を介して、パズル10の外部に設けることもできるが、パズル10をよりコンパクトにするとともに、操作性に優れるものとする観点からは、リセット手段や通知手段がパズル10の内部(六面体1の内部の中空部)に設けることが好ましい。
【0044】
図6に、パズル10が上記条件(1)、(2)を満たし、完成とされた場合の一例を示す。図6に示されるように、パズル10において、六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示され、且つ、六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、当該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに表示された状態となっている。
【0045】
尚、パズル10において、六面体1の各面1a〜1fが着脱可能とされていてもよい。例えば、六面体1a〜1fの端部に係合部や連結部材等を設けることで、各面1a〜1fを着脱可能とすることができる。このような形態とすることで、パズル10をばらしてコンパクトに収納できる効果に加えて、例えば、パズル完成後(すなわち、六面体の各枡すべてに数字が正しく表示された状態において)、六面体1の各面1a〜1fをばらしたうえで、当該各面1a〜1fを用いて再度六面体1を構成する際、各面1a〜1fを上記条件(1)、(2)を満たすように正しく組み立てる新たなパズルとすることができる。
【0046】
このように、パズル10によれば、パズルを六面体1によって構成することで、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0047】
尚、本発明に係るパズル10は、紙媒体にて表されていてもよい。例えば、紙面に上記展開図20を印刷してなるパズルを、パズル10とすることができる。具体的には、パズル10を下記のようなものとする。すなわち、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体1を展開した展開図20が、紙面に表されてなり、展開図20の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズルとする。
(1)展開図20が六面体1とされた場合において、該六面体1の一面に設けられた16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)展開図20が六面体1とされた場合において、該六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【0048】
この場合、プレイヤーは、展開図20が六面体1となった状態をイメージしつつパズルを解いていく。或いは、紙面を切り取る等して、展開図20を六面体1としたうえで、パズルを解いていくこともできる。
【0049】
このような形態であっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0050】
図7及び図8に、本発明の他の形態に係るパズル50を示した。図7に示されるように、パズル50は、六面体1の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、六面体1の各枡に1から16までの数字のいずれかが、ひとつずつ表示され、六面体1の枡全体において、1から16までの数字が、6つずつ用いられ、六面体1の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構を備える、パズルである。すなわち、パズル50は、図7(A)のように、各枡すべてに数字が表示され、且つ、図7(B)や図8に示されるように、x−y平面、y−z平面、z−x平面のいずれかに沿って連続する16枡が、一体となって回動可能とされたものである。
【0051】
パズル50に備えられる回動機構は、公知の機構を特に限定されることなく用いることができる。例えば、4×4型のいわゆるルービックキューブ(登録商標)に採用されているような、公知の機構を適用することができる。また、パズル50の各枡には、電子的に数字が表示されていてもよい。数字を電子的に表示させる手段については、上述した通りである。さらに、パズル50の各枡に係る数字が電子的に表示されている場合、当該数字をリセット可能なリセット手段を備えることが好ましい。リセット手段の形態についても上述したリセット手段3と同様のものを適用可能である。或いは、パズル50が下記条件(1)、(2)を満たした場合に、プレイヤーにパズル完成を通知する、通知手段が備えられていることも好ましい。通知手段についても上述した通りであるので、ここでは説明を省略する。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0052】
また、パズル50には、プレイヤーがパズルを完成させるためのヒントとして、例えば、各枡のいずれかが所定の色に色付けされるような切り替え手段を備えていることが好ましい。すなわち、切り替え手段を操作することで、六面体1の各枡のいずれかが、所定の色にて色付けされ、プレイヤーは、当該色をヒントに、上記回動機構を操作して数字の並び替えを行うことができる。ただし、プレイヤーが各枡の色のみによってパズルを完成することができないように、ヒントとして色づけされる枡を、全枡のうちの一部としたり、或いは、所定の時間を経過すると色が消えて元に戻るような形態とすることが好ましい。プレイヤーがパズルを完成させるヒントとしては、切り替え手段の操作によって、各枡に絵柄が浮き上がるような形態であってもよい。例えば、六面体の一面を構成するべき16枡に、それぞれ絵柄の一部を浮き上がらせ、当該16枡が正しく一面に並べられた場合に絵柄が完成されるものとすることができる。すなわち、プレイヤーは、当該絵柄をヒントに、上記回動機構を操作して数字の並び替えを行うことができる。ただし、上記と同様、プレイヤーが絵柄のみによってパズルを完成することができないように、ヒントとして浮き上がらせる絵柄を六面体の全96枡のうち16枡のみに浮き上がらせる形態としたり、或いは、所定の時間を経過すると絵柄が消えるような形態とすることが好ましい。切り替え手段の具体的な形態としては特に限定されるものではないが、例えば、各枡の裏側に所定色の光を発することができる発光源(発光ダイオード等)を設け、当該発光源のON/OFFによって各枡が色付けされる形態、或いは、各枡を電子パネルにより構成し、電子パネルのON/OFFによって、各枡自体が所定の色に発光する形態或いは絵柄が浮き上がる形態等を挙げることができる。
【0053】
このように、本発明に係るパズルは、パズル10のように、空欄に数字を記入或いは入力していく形態の他、パズル50のように、予め表示された数字の配列を並び替える形態としてもよい。パズル50によれば、パズルを六面体によって構成するとともに、回動機構によって、数字の並び替えを行うものとされているので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0054】
数字の並び替えの観点から、本発明に係るパズルは以下のような形態とすることもできる。図9に、本発明に係るパズルの他の形態である、パズル60を示す。図9(A)に示されるように、パズル60は、3行×3列の9枡に分割されたリージョン61〜69を備えたパズルであり、リージョン61〜69の枡には、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示されている。パズル60は、下記条件(1)、(2)及び(3)を満たすように、リージョン61〜69を3×3に並列させ、図9(B)のような、9行×9列の枡を有する一の平面体70とすることで、パズル完成と判断される。
(1)行方向に連続する9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(2)列方向に連続する9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(3)平面体の二つの対角線上に並べられた9個の枡に、1から9までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
【0055】
各リージョン61〜69の形態は、3×3の9枡から構成されるものであれば特に限定されるものではなく、紙面或いは板状の部材等の略平面体に枡目を設けたものや、電子パネルに枡目を表示させたもの等を適用することができる。各リージョン61〜69において、数字は、印刷等によって表されている形態の他、数字が電子的に表示されている形態であってもよい。また、各リージョン61〜69を平面体70とした場合、パズルが正解であるか否かを判定させ、その旨をプレイヤーに通知する、通知手段を設けてもよい。例えば、リージョン61〜69を平面体70とした場合において、パズルが不正解であると何の反応もないが、パズルが正解であると平面体70内部の電子回路が導通し、光や音等が発せられるような形態を挙げることができる。これにより、プレイヤーはパズルが正解か否かを適切に判断することができる。
【0056】
尚、上記説明においては、パズル60の各リージョン61〜69が3×3の9枡に分割されるものとして説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、4×4の16枡、5×5の25枡、或いはそれ以上とすることもできる。すなわち、リージョンはn×nのn2枡(nは3以上)に分割されたものであればよい。この場合、パズルを構成するリージョンの数は、n2個必要となる。これらを纏めて表現した場合、パズル60は下記のようなものとなる。すなわち、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備え、リージョンの枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、n2個のリージョンをn×nに並列させて、n2行×n2列の枡を有する一の平面体を構成させるものを、パズル60とすることができる。そして、リージョンを並列させて構成した平面体において、下記条件(1)、(2)及び(3)が満たされた場合に、パズルの完成となる。
(1)行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(2)列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
(3)平面体の二つの対角線上に並べられたn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示される。
【0057】
上記のようなパズル60によっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0058】
また、上記説明においては、パズルの各リージョンを並び替えて所定の条件を満たす「平面体」とする形態について説明した。一方、各リージョンを組み立てて「立体」とするようなパズルとしてもよい。例えば、4×4の16枡からなるリージョンを6個用意して、各リージョンを六面体へと組み立てるパズルとすることができる。より具体的には下記のようなパズルとする。すなわち、
4×4の16枡に分割されたリージョンを、6個備えたパズルであって、
リージョンの枡には、1から16までの数字が重複せずに一つずつ表示され、
6個のリージョンを組み立ててなる六面体において、下記条件(1)及び(2)を満たすように、各リージョンを六面体へと組み立てるパズル、とする。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0059】
このような場合は、例えば、各リージョンを板状の部材にて構成し、当該板状部材の端部に、板状部材同士を連結させるための連結部や係合部等を設けることによって、各リージョンを六面体へと組み立て可能な形態とすることができる。連結部や係合部等の形態については、特に限定されるものではない。
【0060】
このようなパズルによっても、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0061】
2.ゲームプログラム
次に、本発明に係るパズルを電子的に表示する表示手段を用い、入力手段の操作によって、表示手段に表示させたパズルをプレイヤーに操作させるゲームプログラムについて説明する。図10に、本発明に係るゲームプログラムを実行可能なゲーム装置100を示す。図10に示されるように、ゲーム装置100は、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体101のパズルを表示する、表示手段110と、入力信号によって、表示された六面体の動きを操作可能とするとともに、枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、入力手段120とを備えている。
【0062】
ゲーム装置100に備えられる表示手段110は、本発明に係るパズルを表示可能なものであれば特に限定されるものではなく、液晶ディスプレイやELディスプレイ、或いはプラズマディスプレイ等を用いることができる。入力手段120は、プレイヤーの操作によって入力信号を発し、表示手段110に表示された六面体101を操作可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、六面体101の各面を順に確認するために、六面体101を回転させる方向を指示する方向スイッチや、六面体101の各枡に入力する数字を選択・決定する決定スイッチ等を設けて、六面体101の操作を可能とする形態の他、タッチパネルによって六面体101の操作を可能とする形態とすることもできる。
【0063】
また、ゲーム装置100においては、例えば図11に示されるように、入力手段110からの信号に基づいて、表示手段110に六面体101の展開図102を表示させ得るものとされている。具体的には、入力手段110からの信号に基づいて、表示手段110に表示された六面体101が、アニメーションによって展開され、展開図102とされる形態とすることができる。
【0064】
また、ゲーム装置100には、すべての枡に数字が表示された場合に、下記条件(1)及び(2)を満たすか否かを判定するとともに、パズルの完成を判定する、判定手段130が備えられている。
(1)表示手段110に表示されている六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)表示手段110に表示されている六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0065】
ゲーム装置100に備えられる判定手段130としては、表示手段110に表示された六面体101の状態を認識し、当該認識に基づいて、パズルが完成したか否かを判定できるものであれば特に限定されるものではなく、公知の処理装置、演算装置等を用いることができる。
【0066】
また、ゲーム装置100には、判定手段130の判定結果をプレイヤーに通知するための通知手段(不図示)が備えられていることが好ましい。通知手段は、判定手段130による判定結果に基づいて、パズル完成の有無をプレイヤーに通知する手段であれば特に限定されるものではなく、表示手段110に、パズルが完成している旨或いはパズルが未完成である旨を表示するものの他、表示手段110以外からの音や光等によって、プレイヤーにパズル完成の有無を通知するものであってもよい。
【0067】
ゲーム装置100において、表示手段110、入力手段120、判定手段130及び通知手段は、表示手段110の表示画面や入力手段120の入力部(上記スイッチ等)を外部に露出させるようにして、筐体140内に収容されている。ゲーム装置100における各スイッチやタッチパネルの形態、或いは、表示手段、入力手段、判定手段及び通知手段の接続形態等については、当技術分野において既に広く知られており、ここでは説明を省略する。例えば、特開2007−195800号公報に示されたようなものを適宜採用することができる。
【0068】
本発明に係るゲームプログラムは、このような構成を備えるゲーム装置100において、上記パズル10、50或いは60を実行・操作可能なものである。例えば、ゲーム装置100においてパズル10を実行可能とするため、以下のようなゲームプログラムとすることができる。すなわち、表示手段110に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体101のパズルを表示させ、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に表示された六面体101の動きを操作可能とさせ、且つ、入力手段120からの信号に基づき、六面体101に設けられた枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させる、ゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル10を実行することができる。このようなゲームプログラムによれば、パズル10が六面体として構成されているので、パズルを解いていく際、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能である。
【0069】
また、本発明に係るゲームプログラムは、六面体101或いは展開図102の枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段130に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
パズルの完成はプレイヤーの目視によっても判定できるが、判定手段130に自動的に判定させることで、プレイヤーはパズルの完成を適切に判断することができる。尚、判定手段130の判定については、全枡が数字で埋められた時点で自動的に行わせる形態のほか、プレイヤーが入力手段120を操作し、当該入力手段120からの信号を判定手段130等へと送信することによって、判定を行わせる形態であってもよい。
【0070】
また、本発明に係るゲームプログラムは、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に、六面体101を展開した展開図102を表示させるものとすることが好ましい。このようなプログラムとすることで、表示手段110に表示されるパズルが、立体パズルから平面パズルへ、或いは平面パズルから立体パズルへと相互に切り替え可能とされるので、プレイヤーは、パズルをさらに多面的に捉えることができ、ゲームが単調となることを適切に防ぐことができる。
【0071】
また、本発明に係るプログラムは、判定手段130によって、パズルが完成と判断された場合に、通知手段(不図示)によって、パズルの完成を通知させることが好ましい。通知手段からの通知によって、プレイヤーはパズルの完成を実感することができ、これによってプレイヤーに達成感を感じさせることができる。
【0072】
また、本発明に係るプログラムは、判定手段130によって、パズルが完成と判断された場合に、表示手段110にパズルが完成された六面体を表示させることが好ましい。例えば、プレイヤーが展開図102を用いてパズルを完成させた場合に、当該展開図102をアニメーションによって六面体101へと切り替えさせることで、プレイヤーはパズルが完成した六面体101の全体を眺めることができる。これによって、プレイヤーに達成感を感じさせることができ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0073】
また、本発明に係るプログラムは、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された六面体101の16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせることが好ましい。枡の一部に予め数字を表示させることにより、パズル完成へのヒントとなるとともに、パズルの解が一意的に決定され、パズル完成時、プレイヤーに達成感を感じさせることができる。また、パズルの初期設定を行わせることで、プレイヤーが、パズルに再度挑戦することができ、ゲームの行き詰まりを防ぐとともに、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0074】
また、本発明に係るプログラムは、入力手段120からの信号によって、予め数字を表示させる枡と、空白とする枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせることが好ましい。例えば、表示手段110において、パズルの難易度を選択可能な選択ボタンを表示させ、入力手段120からの信号によって選択ボタンの選択・決定をさせるようなプログラムとすればよい。或いは、入力手段自体に選択ボタンが設けられていてもよい。このように、プレイヤーの熟練度に応じてパズルの難易度を変化可能とすることで、プレイヤーにパズル完成の意欲を湧かせ、ゲームが単調となることを防ぐことができる。
【0075】
一方、ゲーム装置100において、パズル50やパズル60、或いは上記したその他パズルを実行させるゲームプログラムとしてもよい。例えば、表示手段110に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されるとともに、各枡に1から16までの数字のいずれかが表示された六面体を表示させ、入力手段120からの信号に基づき、表示手段110に表示された六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能なように操作させるゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル50を実行することができる。この場合、入力手段を操作することにより表示手段110に表示された六面体の数字を並び替え、当該数字が並び替えられた六面体が、下記条件(1)及び(2)を満たせば、パズル完成と判断される。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0076】
このように、パズル50を実行可能なゲームプログラムによれば、パズル50が六面体によって構成されるとともに、入力手段からの信号に基づいて、六面体の一部が回動されて数字の並び替えを行うものとされているので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能である。
【0077】
また、ゲーム装置100において、パズル60を実行させるには、例えば、下記のようなゲームプログラムとすればよい。すなわち、表示手段110に、n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個表示させ、リージョンのn2個の枡に、1からn2までの数字を重複せずに一つずつ表示させ、且つ、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された各リージョンの配置を変更可能とするとともに、入力手段120からの信号によって、各リージョンをn×nに並列させるようにしてn2行×n2列の枡を有する一の平面体を構成させる、ゲームプログラムによって、ゲーム装置100においてパズル60を実行することができる。この場合、入力手段120を操作することにより表示手段110に表示されたn2×n2の枡を有する平面体において、行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されている場合に、パズル完成と判断される。
【0078】
このように、パズル60を実行可能なゲームプログラムによれば、パズル60が、複数のリージョンを組み合わせることにより構成され、当該リージョンを並び替えることによりパズルを完成させていくので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0079】
或いは、下記のようなゲームプログラムとすることもできる。すなわち、表示手段110に4行×4列の16枡に分割されたリージョンを6個表示させ、リージョンの枡に、1から16までの数字が重複せずに一つずつ表示させ、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された6個のリージョンを操作可能とするとともに、入力手段120からの信号によって、表示手段110に表示された6個のリージョンを六面体へと組み立てさせる、ゲームプログラムとする。この場合、入力手段120からの信号によって組み立てられた六面体が、下記条件(1)及び(2)を満たす場合に、パズル完成と判断される。
(1)六面体の一面に設けられた16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【0080】
このようなゲームプログラムによっても、複数のリージョンを組み合わせることによりパズルが構成され、当該リージョンを組み立てることによりパズルを完成させていくので、プレイヤーがパズルを解いていく際、考慮させる事項を増加させつつパズルの解法に多面性を持たせ、且つ、パズルを解く作業が単調となることを防ぐことが可能な、パズルとすることができる。
【0081】
上記のようなパズル50やパズル60、或いはその他パズルを実行させるゲームプログラムにおいても、判定手段130によるパズル完成の判定や、通知手段によるプレイヤーへの通知、或いは、入力手段からの信号に基づくパズルの初期設定等を行わせるものが好ましい。このようにすることで、ゲームが単調となることをより適切に防ぐことができ、プレイヤーに達成感等を感じさせることができる。
【0082】
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うゲームプログラム或いはパズルもまた本発明の技術範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明によれば、プレイヤーに考慮させる事項を増加させつつゲームに多面性を持たせ、且つ、ゲームが単調となることを防ぐことが可能な、ゲームプログラム及び新規パズルが提供される。すなわち、本発明は、広く普及している小型ゲーム機において好適に利用することができ、或いは、玩具業界に新規パズルを提供し、新たな需要を開拓することもできる。
【符号の説明】
【0084】
1 六面体
1a〜1f 面
10 パズル
20 展開図(パズル)
30 連結部(回動機構、展開機構)
40 リセット手段
50 パズル
60 パズル
61〜69 リージョン
70 平面体
100 ゲーム装置
101 六面体
102 展開図
110 表示手段
120 入力手段
130 判定手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体を表示させ、
入力手段からの信号に基づき、前記表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、
入力手段からの信号に基づき、前記枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させ、
前記枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる、ゲームプログラム。
(1)前記六面体の一面に設けられた前記16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【請求項2】
前記入力手段からの信号に基づき、前記表示手段に、前記六面体を展開した展開図を表示させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記判定手段によって前記パズルが完成と判断された場合に、通知手段に、パズルの完成を通知させる、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記判定手段によって前記パズルが完成と判断された場合に、前記表示手段に前記パズルが完成された六面体を表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記入力手段からの信号によって、前記表示手段に表示された前記六面体の前記16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、前記16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせる、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記入力手段からの信号によって、予め数字を表示させる前記枡と、空白とする前記枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
六面体の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、
前記六面体の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズル。
(1)前記六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【請求項8】
前記六面体の一面に設けられた前記16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが入力又は記入されている、請求項7に記載のパズル。
【請求項9】
前記六面体を、平面視において一の展開図となるように展開可能とする、展開機構を備える、請求項7又は8に記載のパズル。
【請求項10】
前記数字が前記枡に電子的に入力される、請求項7〜9のいずれかに記載のパズル。
【請求項11】
前記枡に入力された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備える、請求項10に記載のパズル。
【請求項12】
前記条件(1)及び(2)を満たすように、前記枡すべてに数字が入力又は記入された場合に、前記パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備える、請求項7〜11のいずれかに記載のパズル。
【請求項13】
前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、前記一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構をさらに備える、請求項7に記載のパズル。
【請求項14】
前記六面体の前記各面が着脱可能とされている、請求項7〜12のいずれかに記載のパズル。
【請求項15】
各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体を展開した展開図が、紙面に表されてなり、
前記展開図の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズル。
(1)前記展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)前記展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【請求項16】
n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備えたパズルであって、
前記リージョンの前記枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、
n2個の前記リージョンをn×nに並列させてなる、n2行×n2列の枡を有する一の平面体において、
行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、且つ、前記平面体の二つの対角線上に並ぶn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるように、前記リージョンを並列させる、パズル。
【請求項17】
前記枡に表示された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備える、請求項16に記載のパズル。
【請求項18】
前記パズルの完成を判定する、判定手段をさらに備える、請求項16又は17に記載のパズル。
【請求項1】
表示手段に、各面がそれぞれ4×4の16枡に分割された六面体を表示させ、
入力手段からの信号に基づき、前記表示手段に表示された六面体の動きを操作可能とさせ、
入力手段からの信号に基づき、前記枡に1から16までのいずれかの数字を一つ表示させ、
前記枡すべてに数字が表示された場合に、判定手段に、下記(1)及び(2)を満たすか否かを判定させるとともに、パズルの完成を判定させる、ゲームプログラム。
(1)前記六面体の一面に設けられた前記16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
(2)前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡に、1から16までの数字が重複せずに表示されている。
【請求項2】
前記入力手段からの信号に基づき、前記表示手段に、前記六面体を展開した展開図を表示させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記判定手段によって前記パズルが完成と判断された場合に、通知手段に、パズルの完成を通知させる、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記判定手段によって前記パズルが完成と判断された場合に、前記表示手段に前記パズルが完成された六面体を表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記入力手段からの信号によって、前記表示手段に表示された前記六面体の前記16枡の一部に、1から16までのいずれかの数字を予め表示させるとともに、前記16枡の一部を空白とするように、パズルの初期設定を行わせる、請求項1〜4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記入力手段からの信号によって、予め数字を表示させる前記枡と、空白とする前記枡との割合を変化させ、プレイヤーに応じた難易度に設定可能とさせる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
六面体の各面が、それぞれ4×4の16枡に分割され、
前記六面体の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズル。
(1)前記六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【請求項8】
前記六面体の一面に設けられた前記16枡の一部が空白とされ、一部に1から16までの数字のうちのいずれかが入力又は記入されている、請求項7に記載のパズル。
【請求項9】
前記六面体を、平面視において一の展開図となるように展開可能とする、展開機構を備える、請求項7又は8に記載のパズル。
【請求項10】
前記数字が前記枡に電子的に入力される、請求項7〜9のいずれかに記載のパズル。
【請求項11】
前記枡に入力された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備える、請求項10に記載のパズル。
【請求項12】
前記条件(1)及び(2)を満たすように、前記枡すべてに数字が入力又は記入された場合に、前記パズルの完成を通知する、通知手段をさらに備える、請求項7〜11のいずれかに記載のパズル。
【請求項13】
前記六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡を、前記一面の中心を通る垂線を中心軸として、一体となって相対的に回動可能とする、回動機構をさらに備える、請求項7に記載のパズル。
【請求項14】
前記六面体の前記各面が着脱可能とされている、請求項7〜12のいずれかに記載のパズル。
【請求項15】
各面がそれぞれ4×4の16枡に分割されてなる六面体を展開した展開図が、紙面に表されてなり、
前記展開図の各枡に、1から16までの数字が、ひとつずつ、下記条件(1)及び(2)に従って入力又は記入される、パズル。
(1)前記展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に設けられた前記16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
(2)前記展開図が六面体とされた場合において、該六面体の一面に垂直に隣接する四面において、該四面の並び方向に沿って一周するように連続する16枡には、1から16までの数字が重複せずに記入される。
【請求項16】
n行×n列のn2枡(nは3以上の整数)に分割されたリージョンを、n2個備えたパズルであって、
前記リージョンの前記枡には、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、
n2個の前記リージョンをn×nに並列させてなる、n2行×n2列の枡を有する一の平面体において、
行方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるとともに、列方向に連続するn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示され、且つ、前記平面体の二つの対角線上に並ぶn2個の枡に、1からn2までの数字が重複せずに一つずつ表示されるように、前記リージョンを並列させる、パズル。
【請求項17】
前記枡に表示された数字をリセット可能とする、リセット手段をさらに備える、請求項16に記載のパズル。
【請求項18】
前記パズルの完成を判定する、判定手段をさらに備える、請求項16又は17に記載のパズル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−156159(P2011−156159A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20404(P2010−20404)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(504409543)国立大学法人秋田大学 (210)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(504409543)国立大学法人秋田大学 (210)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]