説明

ゲーム制御装置、ゲームプログラム、ゲーム制御方法、ゲームシステム

【課題】プレイヤが簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせないような興趣性の高いゲーム制御装置、ゲームプログラム、ゲーム制御方法、ゲームシステムを提供すること。
【解決手段】ゲーム制御装置(20,30)は、通信端末10(10a,10b,10c,…の各々)に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦(例えば、個別対戦)を実行し、その結果に基づき、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新する。また、ゲーム制御装置は、通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に、更新されたプレイヤキャラクタの能力値を基に、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦(例えば、リーグ戦)を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不特定多数のプレイヤがネットワークに接続可能な通信端末を介して、ネットワーク上で行われる対戦ゲームの実行技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが自らゲーム装置を操作してゲームを楽しむことが行われている。この場合、ゲーム装置は、ゲーム用アプリケーションソフトウエア(ゲーム用アプリケーション)を読み込み、実行するためのハードウエアを備えている。このようなゲーム用アプリケーションにより実行されるゲームとして野球ゲーム等の対戦ゲームが知られている。このような対戦ゲームには、ゲームをより興趣に富むものとするために、対戦そのものはもとより、多彩なバリエーションが盛り込むようにすることが行われている。その一例は、プレイヤの操作対象となるキャラクタ(プレイヤキャラクタ)の能力をプレイヤがカスタマイズできるような機能を含ませることなどである。
例えば、特許文献1には、プレイヤキャラクタの行動スケジュールを作成するスケジュール作成手段を備え、プレイヤキャラクタに特定の行動を指示すること等によりプレイヤキャラクタの能力の増加などを図ることができるようにしたゲームシステム(野球ゲーム)が開示されている。このゲームシステムでは、プレイヤキャラクタを育成し(つまり、プレイヤキャラクタの能力を向上させて)、その後に他のプレイヤあるいはコンピュータとの間で対戦を行うこと、あるいは育成と対戦を交互に行うことが想定されている。
【0003】
ところで近年、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)においてウェブブラウザ上で動作するAPI(Application Programming Interface)などの動作環境を基に作成されるゲーム用アプリケーションによって実行される、いわゆるソーシャルゲーム(Social Game)が普及している。ソーシャルゲームは、不特定多数のプレイヤ間でコミュニケーションをとりながらプレイするオンラインゲームの一種であると言える。しかしながら、ソーシャルゲームでは、従来のオンラインゲームとは異なり、ゲーム用ソフトウエアを搭載した通信機能付きゲーム装置を通してプレイヤ間でゲームを行うものではなく、プレイヤ側でゲーム用ソフトウエアのインストールあるいはダウンロードを行う必要がない。つまり、プレイヤは、ウェブブラウザが搭載された通信装置を備えていれば、ソーシャルゲームを実行できる。そのため、例えばインターネットに接続可能な携帯端末を備えていれば、プレイヤは時間と場所を問わずソーシャルゲームを楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−189677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したソーシャルゲームは、プレイヤにとって操作が簡易であり、また対戦形式のゲームであれば対戦結果が直ちに確認できるようにしたものが多く、それ故、ゲームに長時間を掛けたくないプレイヤ、あるいは気軽にゲームを楽しみたいプレイヤに受け入れられている。しかしその一方で、ソーシャルゲームは、特に従来のゲーム装置を操作してゲームを楽しんできたプレイヤから見るとゲーム性が単純であり、飽きられ易いという課題がある。例えば、従来のゲーム装置を利用した野球ゲームであれば、打者キャラクタを操作するプレイヤは、打者キャラクタに向かってくるボールに対してタイミングを合わせてバットを振るという操作を必要としていたが、野球ゲームをソーシャルゲームによって実現する場合、このような集中力を要する操作は必要とされず、タイミングを要しない単なる釦の押下操作などで済む場合がある。そのため、本格的に野球ゲームを楽しみたいプレイヤにとってはソーシャルゲームによって実現される野球ゲームは物足りず、その一方で、野球ゲームを気軽に楽しみたいプレイヤにとってはソーシャルゲームによって実現される野球ゲームは、その操作の簡易さゆえ受け入れやすいものとなっている。むしろ、ゲームに多くの時間を割くことができないプレイヤにとっては、操作の簡易性は必須なポイントであるといえる。
【0006】
上述した従来の野球ゲームは、プレイヤキャラクタを育成する要素が盛り込まれている点で興趣性の高いゲームであるといえるが、プレイヤは、プレイヤキャラクタを育成した後にさらに他のプレイヤあるいはコンピュータとの間で対戦を行うという時間が掛かる操作を必要とするため、簡易な操作で短時間にゲームを楽しみたい多くのソーシャルゲームのプレイヤには受け入れ難い面が在る。
【0007】
本発明は上述した観点に鑑みてなされたもので、プレイヤが簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせないような興趣性の高いゲーム制御装置、ゲームプログラム、ゲーム制御方法、ゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明によるゲーム制御装置は、以下の通りである。
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力に基づいて、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
所定期間毎に、通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの評価値を、通信端末宛に通知する通知手段と、
プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなるグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させるプレイヤキャラクタ抽選手段と、
前記第2の対戦の対戦結果が良好であるほど、プレイヤ識別情報に対応したプレイヤキャラクタ抽選手段による抽選の抽選可能回数が多くなるよう設定する抽選設定手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0009】
上記構成によれば、プレイヤによる通信端末に対する操作入力を契機とせず、つまりプレイヤから見れば、いま、自分がプレイしているゲームのバックグラウンドで、第2の対戦が実行される。この第2の対戦の対戦結果についても、第1の対戦と同様、記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて行われる。
この第2の対戦は通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に行われ、第2の対戦を行う上でプレイヤは通信端末に対して何らの操作も必要としない。しかし、上述したように、第1の対戦の対戦結果を基にプレイヤキャラクタの能力値が更新され、この更新されたプレイヤキャラクタによって第2の対戦が行われるため、プレイヤから見ると、第1の対戦の対戦結果が間接的に第2の対戦の対戦結果に影響を与えることになる。そのため、プレイヤは、第1の対戦に関する通信端末に対する操作のみを行っていながら第1の対戦のみならず、第2の対戦をも行っているという感覚が得られることになる。
さらに、第2の対戦の対戦結果次第で、抽選によるプレイヤキャラクタの獲得機会(つまり、抽選可能回数)にも影響を与えることとなる。つまり、第1の対戦の対戦結果は、第2の対戦の対戦結果に影響を与えるのみならず、さらに間接的に、抽選によるプレイヤキャラクタの獲得機会にも影響を与えることになる。よって、プレイヤにとってみれば、第1の対戦の結果如何で二重の利得が得られうることになり、面白みのある興趣性に満ちたゲームを実現できる。
なお、本発明によるゲーム制御装置は、以下のような複数の観点から構成するようにしてもよい。
【0010】
第1の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第1の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0011】
このゲーム制御装置は、例えば、特定多数あるいは不特定多数のプレイヤの通信装置の各々と、ネットワークを介してコネクションを確立できる情報処理装置であれば何でもよい。そのようなゲーム制御装置は、例えばネットワーク上に配置された1または複数のサーバ、あるいは大型コンピュータ装置であってよい。また、プレイヤと通信端末は必ずしも1対1で対応する固定的な関係である必要はなく、複数のプレイヤが単一の通信端末を共用する通信端末の使用形態も想定される。したがって、このゲーム制御装置は、対戦ゲームを行うプレイヤを一意に特定可能な情報として、プレイヤID等のプレイヤ識別情報ごとにプレイヤを管理する。
【0012】
このゲーム制御装置によって実現されるゲームでは、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦が行われる。そして、記憶手段は、各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する。プレイヤキャラクタの能力値は、ゲーム上のプレイヤキャラクタ同士の対戦結果を左右しうる指標である。
【0013】
第1の対戦実行手段は、通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する。ゲーム制御装置は、プレイヤによる通信端末に対する操作入力を特定のプレイヤ識別情報ごとに認識して、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間で第1の対戦を実行する。このとき、第1の対戦の対戦結果は、記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて決定される。
【0014】
キャラクタ能力更新手段は、前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させる。例えば、キャラクタ能力更新手段は、あるプレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタが第1の対戦で勝利した場合には、そのプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値が現状よりも大きく(すなわち、能力が高く)なるように更新する。つまり、プレイヤには、自身のプレイヤ識別情報に対応したプレイヤキャラクタの能力値を大きくして、そのプレイヤキャラクタが第1の対戦で勝利することの動機付けが与えられる。
【0015】
第2の対戦実行手段は、通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する。
このゲーム制御装置は、プレイヤによる通信端末に対する操作入力を契機とせず、つまりプレイヤから見れば、いま、自分がプレイしているゲームのバックグラウンドで、第2の対戦が実行される。この第2の対戦の対戦結果についても、第1の対戦と同様、記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて行われる。
この第2の対戦は通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に行われ、第2の対戦を行う上でプレイヤは通信端末に対して何らの操作も必要としない。しかし、上述したように、第1の対戦の対戦結果を基にプレイヤキャラクタの能力値が更新され、この更新されたプレイヤキャラクタによって第2の対戦が行われるため、プレイヤから見ると、第1の対戦の対戦結果が間接的に第2の対戦の対戦結果に影響を与えることになる。そのため、プレイヤは、第1の対戦に関する通信端末に対する操作のみを行っていながら第1の対戦のみならず、第2の対戦をも行っているという感覚が得られることになる。
【0016】
通知手段は、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、前記通信端末宛に通知する。これにより、第2の対戦がプレイヤの通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に行われたとしても、その結果が、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤに通知されるため、プレイヤは第2の対戦における自身の勝敗あるいは成績などの対戦結果を認識することができる。
【0017】
第1の対戦と第2の対戦は、適用される対戦ゲームの態様に応じて任意の形式の対戦とすることができるが、好適な適用例としては、第1の対戦をプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタによる個別の対戦(個別対戦)とし、第2の対戦を特定あるいは不特定多数によるリーグ戦とすることが考えられる。例えば、この対戦ゲーム上のプレイヤ識別情報はすべて、あるいは、この対戦ゲーム上の特定の複数のプレイヤ識別情報が、一定期間のリーグ戦に登録されるように設定してよい。このような適用例では、リーグ戦は所定期間あるいは所定回数の1または複数の対戦を含むものとし、個別対戦とリーグ戦は時間軸上で並行して行われてよい。このとき、このゲーム制御装置では、多くのプレイヤが参加しているリーグ戦で良い成績を得るべく、多くの個別対戦でプレイヤキャラクタが勝利することでプレイヤキャラクタの能力値を上げることの動機付けをプレイヤに与えることになる。ここで、プレイヤの通信端末に対する操作は個別対戦に対する操作のみでよく、プレイヤは、この簡易な操作によって個別対戦のみならず、リーグ戦における対戦をも行っている感覚が得られることになる。このとき、リーグ戦の結果が各プレイヤの通信端末宛に通知されるため、各プレイヤは、個別対戦の後にリーグ戦の結果を知ることができる。すなわち、プレイヤは、個別対戦によるプレイヤキャラクタの能力値の向上の効果をリーグ戦の結果としても知ることができ、必然的にリーグ戦の結果の通知を期待することとなる。そのため、このゲーム制御装置によれば、プレイヤが通信端末に対する簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせない興趣性の高い対戦ゲームを実現することができる。さらに、第1の対戦で能力向上したキャラクタが、第1の対戦とは別の第2の対戦を行なうことになるので、プレイヤの感覚としては、あたかもキャラクタの育成を第1の対戦で行い、そのキャラクタを第2の対戦に送り出すようなゲーム性を感じることができる。しかも、本構成においては、プレイヤの操作は第1の対戦のみであり、第2の対戦は第1の対戦と並行して自動進行されるので、ゲーム進行はスピーディに行なわれることから、簡易な操作、迅速なプレイ結果が求められるソーシャルゲーム等に適したものとなる。
【0018】
第2の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第2の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力に基づいて、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
所定期間毎に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0019】
第3の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第3の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力に基づいて、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
予め決められた時刻に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0020】
第4の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第4の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0021】
第5の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第5の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、前記第1の対戦の対戦結果に基づきプレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0022】
第6の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第6の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力に基づいて、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
所定期間毎に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0023】
第7の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第7の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの評価値を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0024】
なお、評価値は、プレイヤの対戦結果を評価した指標値であり、例えば、勝率、あるいは勝率と等価なポイントであってもよい。
【0025】
第8の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第8の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力に基づいて、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
所定期間毎に、通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの評価値を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0026】
第9の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第9の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果と、プレイヤの通信端末に対する操作とに基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲーム制御装置。
【0027】
なお、第1の対戦の「対戦結果」とは、第1の対戦における勝敗の結果に限られず、その勝敗の結果として付与され、プレイヤキャラクタの能力値を更新するために使用されるポイントあるいはアイテムであってもよい。また、「プレイヤの通信端末に対する操作」とは、能力値を更新するためにポイントあるいはアイテムを使用するための操作であってもよい。
【0028】
第10の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第10の観点]
プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなるグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させるプレイヤキャラクタ抽選手段と、
前記第2の対戦の対戦結果が良好であるほど、プレイヤ識別情報に対応したプレイヤキャラクタ抽選手段による抽選の抽選可能回数が多くなるよう設定する抽選設定手段と、をさらに備えた、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0029】
この構成によれば、第2の対戦の対戦結果次第で、抽選によるプレイヤキャラクタの獲得機会(つまり、抽選可能回数)にも影響を与えることとなる。つまり、第1の対戦の対戦結果は、第2の対戦の対戦結果に影響を与えるのみならず、さらに間接的に、抽選によるプレイヤキャラクタの獲得機会にも影響を与えることになる。よって、プレイヤにとってみれば、第1の対戦の結果如何で二重の利得が得られうることになり、面白みのある興趣性に満ちたゲームを実現できる。
【0030】
第11の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第11の観点]
プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなる第1のグループ、および/または前記第1のグループとは異なる複数のプレイヤキャラクタからなる第2のグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させるプレイヤキャラクタ抽選手段と、
前記第2の対戦の対戦結果が良好であるほど多くの抽選用アイテムを、プレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させる抽選用アイテム付与手段と、
前記抽選用アイテム付与手段によってプレイヤ識別情報に対応付けて記憶された抽選用アイテムが所定数以上のときに、前記第2のグループを対象としたプレイヤキャラクタ抽選手段による抽選の抽選可能回数を設定する抽選設定手段と、をさらに備えた、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0031】
この構成によれば、それぞれ異なる複数のプレイヤキャラクタからなる2つのグループが抽選の母体として用意され、第2の対戦の結果如何で、そのうち一方の第2のグループからの抽選機会(少なくとも1回の抽選可能回数)が与えられることになる。つまり、第2の対戦の結果如何で、抽選の母体を変更するようなゲームの設定とすることができるため、ゲームのバリエーションを拡げることができる。
さらにこの構成によれば、第2の対戦の結果に基づいて直接的に抽選機会がプレイヤに付与されるのではなく、プレイヤは先ず、第2の対戦の結果に応じて付与数が決定される抽選用アイテムを集め、その抽選用アイテムを所定数以上集めることで抽選機会(少なくとも1回の抽選可能回数)が与えられる。つまり、プレイヤが抽選を行えるようになるまでに、抽選機会を得るための目標(抽選用アイテムを所定数集めること)が設定されることになる。プレイヤにとってはその目標を達成しようという動機が与えられるので、よりゲーム性が高められる。
なお、「抽選可能回数」はゼロである場合もある。つまり、第2の対戦の結果によっては抽選機会が与えられない場合がありうる。
【0032】
第12の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第12の観点]
プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなる第1のグループ、および/または前記第1のグループよりも能力値が高い複数のプレイヤキャラクタからなる第2のグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させるプレイヤキャラクタ抽選手段と、
前記第2の対戦の対戦結果が良好であるほど多くの抽選用アイテムを、プレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させる抽選用アイテム付与手段と、
前記抽選用アイテム付与手段によってプレイヤ識別情報に対応付けて記憶された抽選用アイテムが所定数以上のときに、前記第2のグループを対象としたプレイヤキャラクタ抽選手段による抽選の抽選可能回数を設定する抽選設定手段と、をさらに備えた、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0033】
この構成によれば、それぞれ異なる複数のプレイヤキャラクタからなる2つのグループが抽選の母体として用意され、第2のグループに属するプレイヤキャラクタは、第1のグループに属するプレイヤキャラクタよりも能力値が高く設定されている。よって、プレイヤには、第2の対戦の対戦結果を良好なものとすることで多くの抽選用アイテムを集め、プレイヤキャラクタ抽選手段による抽選が第2のグループから行われるようにし、それによって今後の対戦を有利にするという動機が与えられる。前述したように、第1の対戦の対戦結果が第2の対戦の対戦結果に影響を与えるため、間接的に、第1の対戦の対戦結果を良好なものとする動機も与えられることになる。
【0034】
第13の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第13の観点]
プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなる第1のグループ、および/または前記第1のグループよりも出現率が低い複数のプレイヤキャラクタからなる第2のグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させるプレイヤキャラクタ抽選手段と、
前記第2の対戦の対戦結果が良好であるほど多くの抽選用アイテムを、プレイヤ識別情報に対応付けて前記記憶手段に記憶させる抽選用アイテム付与手段と、
前記抽選用アイテム付与手段によってプレイヤ識別情報に対応付けて記憶された抽選用アイテムが所定数以上のときに、前記第2のグループを対象としたプレイヤキャラクタ抽選手段による抽選の抽選可能回数を設定する抽選設定手段と、をさらに備えた、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0035】
この構成によれば、それぞれ異なる複数のプレイヤキャラクタからなる2つのグループが抽選の母体として用意され、第2のグループに属するプレイヤキャラクタは、第1のグループに属するプレイヤキャラクタよりも出現率が低く設定されている。よって、プレイヤには、第2の対戦の対戦結果を良好なものとすることで多くの抽選用アイテムを集め、プレイヤキャラクタ抽選手段による抽選が第2のグループから行われるようにし、それによって、抽選により出現し難いレアなプレイヤキャラクタを取得するという動機が与えられる。前述したように、第1の対戦の対戦結果が第2の対戦の対戦結果に影響を与えるため、間接的に、第1の対戦の対戦結果を良好なものとする動機も与えられることになる。
【0036】
第14の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第14の観点]
前記第1の対戦実行手段は、前記第1の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第1の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第1の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記第2の対戦実行手段は、前記第2の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第2の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第2の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記キャラクタ能力更新手段は、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、前記第1の能力更新用ポイントおよび/または第2の能力更新用ポイントを消費して、プレイヤキャラクタの能力を更新することを特徴とする、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0037】
このゲーム制御装置では、第1の対戦及び第2の対戦の対戦結果に応じて能力更新用ポイントが付与され、この能力更新用ポイントを消費することで、プレイヤはプレイヤキャラクタの能力を強化できることができる構成となっている。つまり、第1の対戦の対戦結果のみならず、プレイヤが直接的には関与しない第2の対戦の対戦結果によっても、プレイヤキャラクタの強化を図れることになる。プレイヤは第1の対戦で勝利することで第1の能力更新用ポイントが付与されるとともに、その第1の対戦の対戦結果が第2の対戦の対戦結果に反映された上で、間接的に第2の能力更新用ポイントが付与されることになる。よって、プレイヤは1つの第1の対戦によって2つのポイント取得の利益を享受できうることになるため、面白みのある興趣性に満ちたゲームを実現できる。なお、ここでは、プレイヤが第1の対戦で勝利することで第1の能力更新用ポイントが付与されるとしているが、他の例として、勝敗に関わらず、プレイヤが第1の対戦を行なったことで所定の第1の更新用ポイントを付与し、勝利した場合に、さらに多くの第1の更新用ポイントを追加的に付与するようにしてもよい。第2の対戦については、プレイヤの意図にかかわらず自動的に実行されるので、この場合は、勝利した場合にのみ第2の更新用ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0038】
第15の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第15の観点]
前記キャラクタ能力更新手段は、前記第1の対戦及び前記第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの付与量と前記第2の能力更新用ポイントの付与量とを異ならせることを特徴とする、
第14の観点に記載されたゲーム制御装置。
【0039】
第16の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第16の観点]
前記キャラクタ能力更新手段は、能力の更新対象となるプレイヤキャラクタが同一である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの消費量と前記第2の能力更新用ポイントの消費量とを異ならせることを特徴とする、
第14の観点に記載されたゲーム制御装置。
【0040】
第15の観点及び第16の観点に係るゲーム制御装置によれば、第1の能力更新用ポイントと前記第2の能力更新用ポイントについての付与量または消費量を異ならせることで、第1の対戦と第2の対戦の対戦結果がプレイヤキャラクタの能力更新に与える影響度合いを実質的に変化させることができるため、ゲームのバリエーションを拡げることができる。例えば、プレイヤの操作入力が関与する第1の対戦の対戦結果を重視する場合には、第1の対戦及び第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、第1の能力更新用ポイントの付与量を第2の能力更新用ポイントの付与量より大きくしてもよい。
【0041】
第17の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第17の観点]
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第3の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第3の対戦の対戦結果を決定する第3の対戦実行手段と、
各プレイヤ識別情報を複数のクラスのうちのいずれかのクラスと対応付けて管理しており、前記第3の対戦の対戦結果に基づいて、各プレイヤ識別情報のクラスをより上位、あるいはより下位のクラスに変更するか、またはクラスを変更しないかを決定するクラス管理手段と、をさらに備えた、
第1〜9の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0042】
このゲーム制御装置において、第3の対戦実行手段は、通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第3の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第3の対戦の対戦結果を決定する。
このゲーム制御装置は、プレイヤによる通信端末に対する操作入力を契機とせず、つまりプレイヤから見ればバックグラウンドで、第3の対戦を実行する。この第3の対戦の対戦結果についても、第1の対戦と同様、記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて行われる。
この第3の対戦は通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に行われ、第3の対戦を行う上でプレイヤは通信端末に対して何らの操作も必要としない。しかし、上述したように、第1の対戦の対戦結果を基にプレイヤキャラクタの能力値が更新され、この更新されたプレイヤキャラクタによって第3の対戦が行われるため、プレイヤから見ると、第1の対戦の対戦結果が間接的に第3の対戦の対戦結果に影響を与えることになる。そのため、プレイヤは、第1の対戦に関する通信端末に対する操作を行うことのみによって、第1の対戦のみならず、第3の対戦をも行っているという感覚が得られることになる。
【0043】
さらに、クラス管理手段は、各プレイヤ識別情報を複数のクラスのうちのいずれかのクラスと対応付けて管理しており、前記第3の対戦の対戦結果に基づいて、各プレイヤ識別情報のクラスをより上位、あるいはより下位のクラスに変更するか、またはクラスを変更しないかを決定する。
この第3の対戦は、上述した第2の対戦と同様に、バックグラウンドで他のプレイヤ識別情報のプレイヤとの間で行われる対戦であるが、以下の点で第2の対戦とは異なる。つまり、このゲーム制御装置では、プレイヤに対応付けられたプレイヤ識別情報は複数のクラスのいずれかに対応付けられており、そのプレイヤ識別情報のプレイヤは、第3の対戦の対戦結果次第で、クラスの変動が生じうることになる。クラスの種別は任意に設定することができるが、例えば、ビギナークラス(初心者クラス)からマスタークラス(上級クラス)までの階層的なクラスが設定されてよい。このゲーム制御装置では、プレイヤには、第3の対戦でプレイヤキャラクタが勝利することで自身に対応するプレイヤ識別情報のクラスをより上位にすることの動機付けが与えられる。その一方で、この第3の対戦は通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に行われ、第3の対戦を行う上でプレイヤは通信端末に対して何らの操作も必要としない。しかし、上述したように、第1の対戦の対戦結果を基にプレイヤキャラクタの能力値が更新され、この更新されたプレイヤキャラクタによって第3の対戦が行われるため、プレイヤから見ると、第1の対戦の対戦結果が間接的に第3の対戦の対戦結果に影響を与えることになる。そのため、プレイヤは、第1の対戦に関する通信端末に対する操作を行うことのみによって、第1の対戦のみならず、第2の対戦、さらには第3の対戦をも行っているという感覚が得られることになる。
【0044】
第3の対戦は、適用される対戦ゲームの態様に応じて任意の形式の対戦とすることができるが、好適な適用例としては、第2の対戦をリーグ戦としたときに、そのリーグ戦に参加している特定あるいは不特定多数のプレイヤによるクラスの入替戦とすることができる。このような適用例では、例えば、入替戦をリーグ戦とリーグ戦の間に行うようにしてよい。この場合、プレイヤには、リーグ戦で良い成績を得るのみならず、リーグ戦の後に行われる入替戦においても良い成績を得ることの動機付けが与えられる。つまり、このゲーム制御装置では、入替戦で良い成績を得て現状よりも上位のクラスに移行するべく、多くの個別対戦でプレイヤキャラクタが勝利することでプレイヤキャラクタの能力値を上げるようにすることの動機付けをプレイヤに与えることになる。ここで、プレイヤの通信端末に対する操作は個別対戦に対する操作のみでよく、この簡易な操作によって個別対戦のみならず、リーグ戦における対戦、さらには入替戦をも行っている感覚が得られることになる。このとき、入替戦の結果が各プレイヤの通信端末宛に通知される構成とすることが好ましく、この場合に各プレイヤは、個別対戦およびリーグ戦の後に入替戦の結果を知ることができるようになる。すなわち、プレイヤは、個別対戦によるプレイヤキャラクタの能力値の向上の効果を入替戦の結果としても知ることができ、必然的に入替戦の結果の通知を期待することとなる。そのため、このゲーム制御装置によれば、プレイヤが簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせない興趣性の高い対戦ゲームを実現することができる。
【0045】
第18の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第18の観点]
前記第2の対戦実行手段は、同一のクラスのプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間で前記第2の対戦を実行し、
前記第3の対戦実行手段は、各プレイヤ識別情報について、前記第3の対戦の対戦相手のプレイヤ識別情報のクラスを、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の前記第2の対戦の対戦結果に基づいて決定することを特徴とする、
第17の観点に記載されたゲーム制御装置。
【0046】
このゲーム制御装置では、第2の対戦実行手段は、同一のクラスのプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間で前記第2の対戦を実行する。ここで、第2の対戦に参加している同一のクラスのプレイヤ識別情報のプレイヤには、自身のプレイヤ識別情報のクラスを現状より上位のクラスとすることの動機付けが与えられるので、その同一のクラス内で競争関係が生ずることになる。そのため、プレイヤに対して、第2の対戦の結果に対する興味をより誘起させるようになる。
さらに、第3の対戦実行手段は、各プレイヤ識別情報について、前記第3の対戦の対戦相手のプレイヤ識別情報のクラスを、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の前記第2の対戦の対戦結果に基づいて決定する。つまり、同一クラス内で争われる第2の対戦の結果が第3の対戦の対戦相手の決定に影響を及ぼすことになる。
【0047】
例えば、このゲーム制御装置の好ましい適用例は以下のようなものである。例えば、前述したように第2の対戦をリーグ戦とする場合には、このゲーム制御装置では、このリーグ戦は、同一のクラスのプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間で実行されることになる。そして、第3の対戦をクラス間の入替戦とする場合には、同一クラスにおけるリーグ戦での結果が入替戦の対戦相手に影響を及ぼすことになる。このとき、対戦相手の決定方法は、リーグ戦の対戦結果に対してプレイヤがより多くの興味を引くようにする目的で任意の方法を採ることができるが、その一例は以下のようなものである。すなわち、リーグ戦で良い成績を得たプレイヤ識別情報は、現状よりも上位のクラスのプレイヤ識別情報を入替戦の対戦相手となるようにし、逆に、リーグ戦で良い成績を得られなかったプレイヤ識別情報は、現状よりも下位のプレイヤ識別情報を入替戦の対戦相手となるようにする。これにより、リーグ戦で良い成績を得たプレイヤ識別情報は入替戦で現在よりも上位のクラスへ昇格しうる一方、リーグ戦で良い成績を得られなかったプレイヤ識別情報は入替戦の結果次第では現在よりも下位のクラスに降格しうることになる。そのため、リーグ戦の結果がプレイヤにより強い興味を誘起させるようにすることができ、ゲームの興趣性がさらに高まる。
【0048】
第19の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第19の観点]
前記第3の対戦実行手段は、前記複数のクラスのうちいずれかのクラスの各プレイヤ識別情報の、所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果に基づく順位が、当該クラス内で所定の順位より上位であるか、あるいは当該クラス内のプレイヤ識別情報の数に対して所定の比率の上位の順位に含まれる第1の条件を満たす場合には、該当するプレイヤ識別情報の前記第3の対戦の対戦相手を当該クラスより上位のクラスのプレイヤ識別情報の中から決定し、前記第1の条件を満たさない場合には、該当するプレイヤ識別情報の前記第3の対戦の対戦相手を当該クラスより下位のクラスのプレイヤ識別情報の中から決定することを特徴とする、
第18の観点に記載されたゲーム制御装置。
【0049】
このゲーム制御装置では、第18の観点に係るゲーム制御装置の好ましい対戦相手の決定例を示している。この例では、第3の対戦の対戦相手を、第1の条件を満足するか否かに応じて決定する。具体的には、第1の条件は、複数のクラスのうちいずれかのクラスの各プレイヤ識別情報の、所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果に基づく順位が、当該クラス内で所定の順位より上位であるか、あるいは当該クラス内のプレイヤ識別情報の数に対して所定の比率の上位の順位に含まれる、という条件である。このゲーム制御装置では、プレイヤは、現在のクラスよりも上位のクラスに昇格する機会が得られること、つまり第3の対戦における対戦相手が上位のクラスとなることを期待し、第2の対戦の対戦結果に対してより強い興味を抱くようになる。例えば、第2の対戦をリーグ戦とし、第3の対戦を入替戦とする前述した具体例において、現在のクラスに100のプレイヤ識別情報が対応付けられており、第1の条件が、そのクラスの上位50番目の順位以上になることであり、この条件が予めプレイヤに通知されている場合を想定する。また、リーグ戦を数日間の間行ってそのリーグ戦の後に入替戦を行うとすると、プレイヤは、そのリーグ戦で最終的に50位以内に入ることを期待し、通知手段によって逐次(例えば、毎日)通知される現在のクラスの順位の結果に一喜一憂する状況が生ずる。そのため、このゲーム制御装置では、第2の対戦(リーグ戦)の結果に対してプレイヤに強い興味を常に誘起させることとなり、対戦ゲームの興趣性が増すことになる。
【0050】
さらに、このゲーム制御装置では、以下のような効果も奏することが可能となる。すなわち、上記構成はいわば、すべてのプレイヤを、リーグ戦の成績によって、上位クラスと対戦するプレイヤと、下位クラスと対戦するプレイヤとに二分することになる。この場合、入替戦で対戦しないプレイヤはいないことになるが、リーグ戦であまり良い成績を残せなかったプレイヤは下位クラスと対戦せざるを得ないことになるので、そこでの対戦の結果、下位クラスに転落する可能性も出てくることとなり、プレイヤにとって緊張感のあるシステムを構築することができる。例えば、簡略化のために100人のプレイヤがリーグ戦を行なっているとし、1〜50位までが入替戦で上位クラスと対戦し、51〜100位までが入替戦で下位クラスに対戦するものとする。この場合、50位であれば上位クラスと対戦する結果、上位に昇格する可能性があり、また、少なくとも現状のクラスより下位に降格することはない。しかし、51位であれば下位クラスと対戦する結果、下位に降格する可能性が出てくるので、一番違いで大きな違いが出てくるため、プレイヤとしては、なるべく良い成績を残して、下位クラスと対戦せざるを得ないような状況を回避しようとする動機付けを与えることになる。この結果、緊張感のあるゲームを実現できる。
【0051】
第20の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第20の観点]
前記通信手段は、前記第2の対戦の対戦結果に基づいて、当該第2の対戦よりも後に行われる第3の対戦後のクラスの予想に関する情報を通信端末宛に通知することを特徴とする、
第18または19の観点に記載されたゲーム制御装置。
【0052】
第3の対戦(例えば、入替戦)の対戦相手のプレイヤ識別情報のクラスは、1または複数の過去の第2の対戦(例えば、リーグ戦)の対戦結果に基づいて決定される。よって、第3の対戦の対戦相手のプレイヤ識別情報のクラスと、その第3の対戦後にとりうるクラスとが予め一意に定まっていれば、あるプレイヤ識別情報に関し、1または複数の過去の第2の対戦の対戦結果次第で、そのプレイヤ識別情報の第3の対戦後のクラスを予想することが可能である。例えば、第19の観点で示した対戦相手のクラスの決定方法の例では、第2の対戦の結果によって、あるプレイヤ識別情報のプレイヤが昇格圏(例えばクラスの上半分の順位)にいるか、降格圏(例えばクラスの下半分の順位)にいるか分かる。そこで、このゲーム制御装置では、第3の対戦後のクラスの予想に関する情報を通信端末宛に通知する。この場合、クラスの予想に関する情報は、例えば、「現在は昇格圏にいる」あるいは「クラスの予想は同一のクラスまたは上のクラスである」といった情報である。第2の対戦が複数あるときには、このようなクラスの予想に関する情報は第2の対戦がすべて終了してから通知する場合に限られず、適宜通知タイミングを設定してよい。それによって、例えば、あるプレイヤ識別情報のプレイヤが、自身が「降格圏」にあるということが分かると、次の第3の対戦後に自分が降格してしまう可能性があることから、残りの第2の対戦では好結果を残して昇格を目指そうと考え、第2の対戦の結果に影響がある第1の対戦での勝利を目指すことになる。よって、ゲームに対する強い動機付けを与えることができる。
【0053】
第21の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第21の観点]
前記通知手段は、前記第2の対戦および/または前記第3の対戦の現実世界の開始時刻を、予め通信端末宛に通知することを特徴とする、
第17〜20の観点のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
【0054】
このゲーム制御装置では、通知手段は、前記第2の対戦および/または前記第3の対戦の現実世界の開始時刻を、予め各プレイヤの通信端末宛に通知する。これにより、対戦ゲームを行う各プレイヤは、第2の対戦および/または第3の対戦の現実世界の開始時刻を知ることができるので、第2の対戦および/または第3の対戦を極力有利な状態で戦うことができるように準備をすることができる。つまり、前述したように、第1の対戦の対戦結果を基にプレイヤキャラクタの能力値が更新され、この更新されたプレイヤキャラクタによって第2の対戦または第3の対戦が行われるため、プレイヤは、予め通知された第2の対戦または第3の対戦の現実世界の開始時刻に自身のプレイヤ識別情報に対応したプレイヤキャラクタの能力値を上げるべく、その開始時刻までに多くの第1の対戦で勝利を得ることの動機付けが与えられることになる。つまり、このゲーム制御装置によれば、プレイヤは、上記開始時刻を見据えて第1の対戦を計画的に実行する(つまり、第1の対戦のために通信端末に対する操作を行う)ようになる。つまり、プレイヤに対して第1の対戦を実行させる動機付けをより強く与えることができ、プレイヤをよりゲームに引き付けることになる。
【0055】
第22の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第22の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲームを実現可能なコンピュータに、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶装置に記憶させる記憶機能と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行機能と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶装置に記憶させるキャラクタ能力更新機能と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行機能と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【0056】
コンピュータは、例えばサーバコンピュータ、ホームサーバ等である。また、このゲームプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
【0057】
第23の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第23の観点]
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置におけるゲーム制御方法であって、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記ゲーム制御装置の記憶装置が各プレイヤ識別情報に対応付けて記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行ステップと、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶装置に記憶させるキャラクタ能力更新ステップと、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行ステップと、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知ステップと、
を備えたゲーム制御方法。
【0058】
第24の観点に係るゲーム制御装置は、以下の通りである。
[第24の観点]
プレイヤによって操作される通信端末と、ネットワークを介して各通信端末と接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置と、を有するゲームシステムであって、
前記ゲーム制御装置は、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づいて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、
過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数の第2の対戦の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤ識別情報ごとの順位を、通信端末宛に通知する通知手段と、
を備えたゲームシステム。
【発明の効果】
【0059】
本発明によれば、プレイヤが簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせないような興趣性の高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】第1の実施形態のゲームシステムの基本構成を示す図。
【図2】第1の実施形態の通信端末の構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施形態のゲームサーバの構成を示すブロック図。
【図4】第1の実施形態のデータベースサーバの構成を示すブロック図。
【図5】第1の実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図。
【図6】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図7】データベースサーバに含まれるプレイヤデータベースの構成例を示す図。
【図8】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図9】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図10】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図11】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図12】データベースサーバに含まれるリーグ戦データベースの構成例を示す図。
【図13】データベースサーバに含まれるランキングデータベースの構成例を示す図。
【図14】第1の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図15】第1の実施形態における野球ゲームの主要な処理の一部を示すフローチャート。
【図16】第1の実施形態における野球ゲームの主要な処理の一部を示すフローチャート。
【図17】第1の実施形態における野球ゲームの進行の一例を説明するための図。
【図18】第2の実施形態のデータベースサーバの構成を示すブロック図。
【図19】第2の実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図。
【図20】第2の実施形態の通信端末における表示例を示す図。
【図21】第2の実施形態における野球ゲームの主要な処理の一部を示すフローチャート。
【図22】第2の実施形態における野球ゲームの進行の一例を説明するための図。
【図23A】プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末における表示例を示す図。
【図23B】プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末における表示例を示す図。
【図23C】プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末における表示例を示す図。
【図23D】プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末における表示例を示す図。
【図23E】プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末における表示例を示す図。
【図24】実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能の変形例を説明するための機能ブロック図。
【図25】実施形態の変形例における通信端末での表示態様の一例を示す図。
【図26】第2の実施形態におけるクラス間の入替戦の一例を説明するための図。
【図27】入替戦後のクラスの予想に関する情報の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0061】
(1)第1の実施形態
(1−1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NWに接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のプレイヤによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。このゲームシステムでは、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションがゲームサーバ20に実装されている。通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、プレイヤは、通信端末10をウェブページ上で操作してゲームを実行する。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。
【0062】
なお、図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のプレイヤを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0063】
(1−2)通信端末の構成
図2を参照して通信端末10の構成について説明する。
図2に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、操作入力部15、表示部16、および、無線通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0064】
CPU11は、ROM22内のウェブブラウザをRAM23にロードして実行する。そして、CPU11は、操作入力部15等によってプレイヤに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、無線通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を無線通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。
なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたプレイヤID(プレイヤ識別情報)、あるいは操作入力部15を介して入力されるプレイヤIDを含むアクセス要求メッセージを、無線通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
【0065】
ウェブブラウザは、画像処理部14を介して、取得したHTMLデータに基づき、ゲームサーバ20から提供されるウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、プレイヤが操作入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはオブジェクトが選択されると、その選択に応じたウェブページを表示するための新たなHTMLデータの送信をゲームサーバ20へ要求する。
【0066】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示する。
【0067】
操作入力部15は、プレイヤの操作入力を受け入れるための複数の釦と、各釦の押下入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含みうるが、図2では、方向指示釦と決定釦とを例示している。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはオブジェクトが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはオブジェクトをプレイヤが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、プレイヤが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。
【0068】
(1−3)ゲームサーバの構成
図3を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなる対戦ゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対して対戦ゲームのウェブサービスを提供する。図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、および、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0069】
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラム(本実施形態のゲームプログラム)が格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0070】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、HTMLデータを通信端末10宛に送信する。なお、ゲームサーバ20が通信端末10のプレイヤの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
CPU21は、通信インタフェース部を介して、通信端末10で表示されるウェブページ上でプレイヤにより選択されたハイパーリンクまたはオブジェクトに応じた処理を行う。その処理は、例えば、新たなHTMLデータの送信、または、ゲームサーバ20内の演算処理あるいはデータ処理などを含む。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0071】
(1−4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図4に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。図4に示す例は、後述する対戦ゲームを実現するためのデータベースの一例であり、データベースサーバ30は、プレイヤデータベース31と、リーグ戦データベース32と、ランキングデータベース33とを備える。これらのデータベースの内容は後述する。
【0072】
(1−5)ゲーム制御装置における各機能の概要
本実施形態では、ゲームサーバ20およびデータベースサーバ30によって本発明のゲーム制御装置が構成されている。このゲーム制御装置によって実行されるゲームは、野球、サッカー等のスポーツを模擬したもの、あるいは戦闘を模擬したものなど、プレイヤ間の対戦要素が含まれたゲーム(対戦ゲーム)であれば如何なる形式のものでも構わない。以下では、対戦ゲームの一例として野球ゲーム(デジタルカードゲーム)が実行される例をとりあげる。この野球ゲームでは、各プレイヤは複数の選手(プレイヤキャラクタ)からなるチームを有し、これらの選手の能力を向上させたり、他のプレイヤとの対戦を行ったりすることによって、自分のチーム(即ち、プレイヤ)のクラス(または、順位やランク等)を向上させることを目指す。ここで、各選手はカード形態でプレイヤの通信端末上に表示される。カードの表面に各選手の試合中の外観やその選手の能力等が表示されている。ゲーム上では、このカードに対応する選手の収集、能力更新(強化)、他のプレイヤのチームとの対戦等が行われる。以下、本実施形態のゲーム制御装置によって実行される場合のゲーム制御装置で実現される機能について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0073】
本実施形態の野球ゲームでは、2つの対戦が進行するように構成されている。1つは、プレイヤによる通信端末10の操作入力を契機として、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間で行われる個別対戦(第1の対戦)である。もう1つは、プレイヤによる通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間で行われるリーグ戦(第2の対戦)である。
なお、以下の説明において、「異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間での対戦」と「プレイヤID間の対戦」とは同義である。
【0074】
ゲーム進行手段51は、プレイヤによる通信端末10に対する操作に応じた通信端末10におけるウェブページを通して、プレイヤの通信端末10で表示されるゲームを進行させる機能を備える。例えば、ゲーム進行手段51では、CPU21は、プレイヤによるウェブページ上のハイパーリンクまたはオブジェクトの選択に応じたウェブページを表示するためのHTMLデータを、通信インタフェース部25を介して通信端末10宛に送信する。CPU21は、プレイヤによるウェブページ上のハイパーリンクまたはオブジェクトの選択に応じて新たなHTMLデータを逐次送信し、これにより、通信端末10で表示されるウェブページが逐次切り替わることで、プレイヤがゲームの進行を認識する。
また、ゲーム進行手段51では、ゲームサーバ20のCPU21が、ゲームの開始に先立って、通信インタフェース部25を介して通信端末10からアクセス要求メッセージを受けると、所定の認証処理の後、その通信端末10からアクセス要求メッセージに含まれるプレイヤIDを認識する。そして、ゲームサーバ20のCPU21は、各通信端末10に表示されるゲームの進行を、プレイヤID単位で管理する。このプレイヤIDは、例えば、プレイヤが通信端末10を通してゲームサーバ20が提供する野球ゲームのウェブサイトにアクセスし、所定の手続きを経た後に付与されてよい。
【0075】
図6は、ゲーム進行手段51によって通信端末10に表示されるウェブページの一例である。図6に示すウェブページは、プレイヤが通信端末10を通してゲームサーバ20が提供する野球ゲームのウェブサイトにアクセスしたときに表示されるウェブページであって、この野球ゲームのメインメニューに相当する。図6に示すウェブページでは、例えば、「スカウト」、「オーダー」、「強化」、「抽選」、「試合」、「リーグ戦」のテキストが、ハイパーリンクが付される状態で所定の領域(オブジェクト)内に表示される。例えば、方向指示釦でカーソルを該当箇所に移動させてから決定釦を押下することによって、いずれかのテキストを選択すると、各テキストの内容を実行する画面に遷移する。「スカウト」は、プレイヤキャラクタを獲得することであるが、例えば、以下のような形態をとることができる。「スカウト」を選択すると、日本地図が複数の地域に分けられた状態で表示される。この表示状態で、プレイヤによって所望の地域を選択する釦操作が行われると、その選択された地域から抽選によって所定のプレイヤキャラクタを獲得できる。「オーダー」を選択すると、例えば野球ゲームの場合、野手の打順や投手起用(先発、中継、抑え)についての情報がプレイヤキャラクタの画像、能力等とともに表示される。この表示状態において、プレイヤの操作によって、打順や投手起用を変更することができるようになっている。「強化」は、プレイヤの操作に応じて複数のプレイヤキャラクタを一体化することによって、プレイヤによって指定されたプレイヤキャラクタの能力を強化することである。「抽選」は、プレイヤの操作に応じて、複数のプレイヤキャラクタからなるグループからプレイヤキャラクタを抽選により選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤに付与することである。際限なく何度でも抽選できるようにすると、ゲーム上のバランスが崩れるので、例えば1日の抽選回数は1回または2回というように所定回数に限定されている。「試合」は上述した第1の対戦に該当するものであり、他のプレイヤとの対戦(個別対戦)を行うことである。「試合」が選択されると、対戦相手となる他のプレイヤ(他のプレイヤIDのプレイヤ)の情報が例えばアバター画像とともに一覧表示される。プレイヤは、釦操作によってこのリストの中から所望の対戦相手を選択して、その選択した対戦相手と対戦する。「リーグ戦」は上述した第2の対戦に該当するものであり、個別対戦と並行に行われうる対戦である。
プレイヤが通信端末10の操作入力部15の方向指示釦および決定釦を操作することによって、図6に示すいずれかの文字を選択すると、ゲーム進行手段51では、CPU21が通信インタフェース部25を介してプレイヤによる選択結果を認識して、新たなHTMLデータを通信端末10宛に送信する。その結果、通信端末10の表示部16には、プレイヤの選択結果に応じた新たなウェブページを表示する。
【0076】
記憶手段52は、各プレイヤIDに対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する機能を備える。本実施形態では、記憶手段52は、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31により実現される。
図7は、本実施形態の野球ゲームにおけるプレイヤデータベース31の一例である。この例では、プレイヤデータベース31には、プレイヤIDごとに、プレイヤIDに対応付けられた複数のプレイヤキャラクタの各々の項目ごとの能力値のデータが含まれる。図7の例では、能力値は0〜1000の範囲の値であって、能力値が大きい値であるほど能力が高いことを示している。図7では、選手Aについて、打力が300であり、走力が450であり、守備力が810である場合が例として示されている。図7では、能力の指標としての項目として、「打力」,「走力」,「守備力」を例示しているが、選手が投手であれば別の項目、例えば「球速」,「制球力」,「スタミナ」等としてもよい。
なお、プレイヤがプレイヤIDを取得した時点では、プレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値がデフォルトの値として設定される。つまり、ゲームサーバ20のCPU21が、プレイヤデータベース31にアクセスして、プレイヤIDに対応したプレイヤキャラクタの能力値のデフォルトのデータを書き込み、プレイヤデータベース31がこの能力値のデフォルトのデータを記憶する。
【0077】
第1の対戦実行手段53は、通信端末10に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の個別対戦(第1の対戦)を実行し、記憶手段52(本実施形態では、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31)が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて個別対戦の対戦結果を決定する。
【0078】
この第1の対戦実行手段53では先ず、ゲームサーバ20のCPU21が、プレイヤによる通信端末10の操作入力部15に対する操作入力に基づいて個別対戦を行う対戦相手を決定する。例えば、図6に示すウェブページで「試合」が選択されると、個別対戦の対戦相手を選択するための新たなウェブページとして図8に示すようなもの表示される。図8に示すウェブページの例では、各表示領域(オブジェクト)はプレイヤIDに対応しており、プレイヤIDに対応したテキスト(図8では、「こうし・・・」、「とみー・・・」等のチーム名)が表示されている。各表示領域内には、プレイヤIDに対応したテキストのほか、プレイヤIDに対応したプロパティのデータ、例えば、プレイヤIDに対応するプレイヤの技能レベル(Lv.xx)や、プレイヤIDと関連付けられた画像、アバター等が表示されてよい。複数のプレイヤIDに対応したオブジェクトのいずれかを選択する操作をプレイヤが通信端末10に対して行うと、選択されたプレイヤIDの情報がゲームサーバ20宛に送信される。その結果、第1の対戦実行手段53では、CPU21は、プレイヤに選択されたプレイヤIDに基づき、対戦相手の確認と試合開始を促すためのウェブページ(一例として図9に示す。)を表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。
【0079】
なお、図8に示す例において、各対戦相手の候補のプレイヤIDに対応する技能レベルの表示は、そのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値に応じたレベルであることが好ましい。また、対戦相手の選択を行うプレイヤのプレイヤIDに対応したプレイヤキャラクタの能力値が応じた技能レベルも同時に表示されていることが好ましい。このような表示により、対戦相手の選択を行うプレイヤは、自身のプレイヤIDに対応した技能レベルと、各対戦相手の候補のプレイヤIDに対応した技能レベルとを比較することで、適切な対戦相手を選択することが可能となる。例えば、対戦相手の選択を行うプレイヤのプレイヤIDよりも、対応するプレイヤキャラクタの能力値が遥かに大きいプレイヤIDを対戦相手から除外することが可能となる。
上記技能レベルは、図8に例示するウェブページを表示するためのHTMLデータの送信に当たって、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースサーバ30のプレイヤデータベース31にアクセスして、各プレイヤIDのプレイヤキャラクタの能力値を読み出し、その能力値を基に所定の基準により技能レベルを決定する。
【0080】
図9に例示するウェブページ上でプレイヤが「試合開始」というテキストを含むオブジェクトを選択する操作が行われると、その選択結果がゲームサーバ20のCPU21宛に送信される。これにより、異なるプレイヤIDのプレイヤ間でのプレイヤキャラクタによる個別対戦が実行される。個別対戦の実行に当たって、第1の対戦実行手段53では、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースアクセス部24を介してデータベースサーバ30のプレイヤデータベース31にアクセスし、対戦相手となる2つのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値の情報を読み出す。そして、CPU21は、読み出したプレイヤキャラクタに基づいて、読み出した2つのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の個別対戦を実行する。
【0081】
個別対戦の勝敗の決定方法は、プレイヤキャラクタの能力値がその勝敗に影響を与える方法である限り如何なる方法を採ることができる。例えば、対戦相手となる2つのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値を比較し、より大きな能力値のプレイヤキャラクタが、高い確率(例えば、60〜90%の範囲内の所定の確率)をもって勝利するように設定してよい。この勝率は、能力値の差が大きいほど高い確率としてもよい。このとき、図7に示したように、比較対象となる能力値の項目が複数存在する場合には、所定の重み付け(例えば、図7の例では、「打力」を0.4、「走力」を0.2、「守備力」を0.4の重み付けにする等)をもって総合的な能力値を設定することができる。
【0082】
第1の対戦実行手段53において、ゲームサーバ20のCPU21は、対戦相手となる2つのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの個別対戦の対戦結果を決定すると、その対戦結果を含むウェブページを表示させるためのHTMLデータを、対戦相手となる2つのプレイヤIDのプレイヤの通信端末10宛に送信する。そして、通信端末10は、ゲームサーバ20から受信したHTMLデータを解釈して対戦結果を表示部16に表示する。その表示例を、図10および図11に示す。図10は、個別対戦で勝利したプレイヤキャラクタに対応付けられたプレイヤIDのプレイヤの通信端末10において表示されるウェブページの一例を示す。図11は、個別対戦で敗北したプレイヤキャラクタに対応付けられたプレイヤIDのプレイヤの通信端末10において表示されるウェブページの一例を示す。図10および図11の各図において、(a)は先ず第1に対戦結果のみを示すウェブページである。(b)は(a)に示すウェブページ上で所定の操作(例えば、ウェブページ上の所定のオブジェクトの選択操作、あるいは方向指示釦の押下操作など)を行った場合に遷移する新たなウェブページであって、対戦結果の詳細を示すウェブページである。なお、対戦結果の詳細(スコア、勝利投手あるいは敗戦投手に対応するプレイヤキャラクタ等)は、ランダムに決定してよい。
図9に例示するウェブページ上でプレイヤが「試合開始」というテキストを含むオブジェクトを選択してから、図10または図11の(a)に例示するウェブページが表示されるまでの時間は極めて短時間(例えば数秒)である。したがって、プレイヤは、個別対戦の開始操作(「試合開始」というテキストを含むオブジェクトを選択する操作)を行うという簡易な操作のみで極めて短期間で対戦結果を知ることができる。
【0083】
キャラクタ能力更新手段54は、個別対戦(第1の対戦)の対戦結果に基づいて自動的に、またはプレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新する機能を備えている。
キャラクタ能力更新手段54では、ゲームサーバ20のCPU21が、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の個別対戦の対戦結果に基づいて自動的に、またはプレイヤの通信端末に対する操作に応じて、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31にアクセスして、そのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値を更新する。つまり、CPU21は、プレイヤデータベース31に対して新たな能力値の書き込みを行う。
キャラクタ能力更新手段54において、プレイヤキャラクタの能力値は、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦で勝利した場合に、現在の値よりも大きくなるように更新されることが好ましい。一方、プレイヤキャラクタの能力値は、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦で敗北した場合に、現在の値よりも小さくなるように更新されることが好ましい。なお、能力値の変化量は任意に設定しうる。例えば、図7に示したように能力値の項目が複数存在する場合、すべてのプレイヤキャラクタの能力値に対し、同一の値だけ大きく、あるいは小さくするようにしてよい。あるいは、能力値の変化量はランダムに設定してもよい。
【0084】
第2の対戦実行手段55は、通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間のリーグ戦(第2の対戦)を実行し、記憶手段52(本実施形態では、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31)が記憶する、前記リーグ戦を行うプレイヤキャラクタの能力値に基づいてリーグ戦の対戦結果を決定する。
【0085】
この第2の対戦実行手段55により実行されるリーグ戦は、所定の時刻(例えば、ゲームサーバ20内のタイマで設定される時刻)に行われる。リーグ戦は、すべてのプレイヤIDが参加(あるいは登録)するように設定してもよいが、リーグ戦の参加を希望する一部のプレイヤIDのみが参加するように設定してもよい。
リーグ戦のスケジュールは任意に設定しうるが、一例を挙げれば以下のように行うことができる。リーグ戦に参加しているプレイヤIDのプレイヤキャラクタは、月曜日から金曜日までの5日間でリーグ戦を戦う。その5日間の間、第2の対戦実行手段55は、毎日所定の時刻において、リーグ戦に参加している異なるプレイヤIDのプレイヤキャラクタ間での対戦を、通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に実行する。リーグ戦に参加しているプレイヤIDのプレイヤキャラクタは毎日、例えば他の異なる15のプレイヤIDのプレイヤキャラクタと対戦を行う。そして、5日間の間で各プレイヤIDのプレイヤキャラクタが行う計75試合の対戦の対戦結果に基づいて、その5日間の週におけるリーグ戦のランキング(順位)を決定する。なお、上記形態のリーグ戦が行われる予定の時刻は予め決められたものであるが、別の形態として、所定期間毎、例えば6時間毎に自動的に実行するという形態も考えられる。また、毎日実行しなくてもよく、一日おき、あるいは週1回に実行するようにしてもよい。
【0086】
第2の対戦実行手段55によって実行される対戦の勝敗の決定方法は、第1の対戦実行手段53と同様とすることができる。つまり、プレイヤキャラクタの能力値がその勝敗に影響を与える方法である限り如何なる方法を採ることができる。
なお、リーグ戦のすべての対戦結果を決定するには一定の時間が掛かり、その時間内においても個別対戦の実行に応じてプレイヤキャラクタの能力値が更新されうる。したがって、リーグ戦の開始時刻においてプレイヤデータベース31のコピーデータを作成し、第2の対戦実行手段55の実行中は、そのコピーデータ内のプレイヤキャラクタの能力値を参照するようにする。これにより、第2の対戦実行手段55の実行中においてもキャラクタ能力更新手段54によってプレイヤキャラクタの能力値(プレイヤデータベース31そのもののデータ)を更新し続けることができる。
【0087】
第2の対戦実行手段55は、少なくとも過去の一定期間のリーグ戦の対戦結果を記録する。具体的には、第2の対戦実行手段55では、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースサーバ30にアクセスし、データベースサーバ30内のリーグ戦データベース32にリーグ戦の対戦結果を書き込む。
ここで、リーグ戦データベース32の一例を図12に示す。図12に示す例では、リーグ戦が毎日実行される場合に、日付ごとにリーグ戦の対戦結果が記録されている。図12の例では、リーグ戦の対戦結果には、対戦を特定するための対戦ID、勝利したプレイヤキャラクタに対応したプレイヤID(勝利したプレイヤID)、敗北したプレイヤキャラクタに対応したプレイヤID(敗北したプレイヤID)、スコア、その他のデータ(例えば、勝利投手に相当するプレイヤキャラクタのデータ等)が含まれている。
【0088】
第2の対戦実行手段55は、リーグ戦におけるプレイヤIDのランキングを記録するとともに逐次更新する。具体的には、第2の対戦実行手段55は、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースサーバ30のリーグ戦データベース32にアクセスしてリーグ戦の過去の対戦結果を読み出し、その読み出した対戦結果に基づいてプレイヤID単位でのランキングを算出する。そして、CPU21は、データベースサーバ30にアクセスし、データベースサーバ30内のランキングデータベース33に、算出したランキングを書き込む。例えばリーグ戦が5日間の間で毎日継続的に行われる場合には、その各日付において、すべての対戦が終了したタイミングでプレイヤIDのランキングを算出して、そのランキングをランキングデータベース33に書き込む。これにより、毎日、ランキングデータベース33におけるプレイヤIDのランキングが更新されることになる。
ここで、ランキングデータベース33の一例を図13に示す。図13に示す例では、プレイヤIDのランキングが1番から順に記録されているとともに、プレイヤIDごとにリーグ戦における勝数、負数、引き分け数が記録されている。
【0089】
通知手段56は、過去の所定の期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦(第2の対戦)の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤIDごとのランキング(順位)を、プレイヤの通信端末10宛に通知する。過去の所定の期間とは、ゲームを実行している日の前週にあたる1週間であってもよいし、ゲームを実行している当日または前日から遡る直近の期間であってもよい。
通知手段56では、ゲームサーバ20のCPU21が、例えば図6に示すウェブページで「リーグ戦」が選択されたことを認識した場合に、直近のリーグ戦における対戦結果、および/または、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦の対戦結果に基づくプレイヤIDごとの順位を含むウェブページを各プレイヤの通信端末10に表示するためのHTMLデータを、通信端末10宛に送信する。このHTMLデータを解釈して通信端末10で表示されるウェブページの例を図14に示す。図14に示すウェブページの例では、プレイヤIDに対応したリーグ戦の結果(例えば、45勝15敗等の勝敗結果や、6573位等のランキング)が表示されている。図14に例示するウェブページでは、リーグ戦における複数の各節(第4節、第5節、第6節)についての情報が例えば通信端末10の操作入力部15の方向指示釦等でスクロール表示される例が示されている。図14は、第5節のリーグ戦が行われている特定の日付における表示例であり、下から順に、第4節の対戦結果、第5節の対戦結果、第6節の対戦予定、現在のリーグ戦における総合的な勝敗結果およびランキングが示されている。
ここで、上記の通り、通知手段56は、図14に示すように、リーグ戦の対戦結果に基づくプレイヤIDごとの順位を含むウェブページを各プレイヤの通信端末10に表示するためのHTMLデータを、通信端末10宛に送信するものであるが、通知内容としては文字、画像情報以外に、プレイヤがその内容を認識できる情報であれば、音声情報、振動その他の触覚的に検知できる情報等でもよい。
なお、上記形態は、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦(第2の対戦)の対戦結果、および/または、当該対戦結果に基づくプレイヤIDごとのランキング(順位)を、プレイヤの通信端末10宛に通知するものであるが、このうち、プレイヤIDごとのランキング(順位)に変えて、プレイヤIDごとの評価値を通知するようにしてもよい。評価値とは、順位とは異なる形態でプレイヤの対戦結果を評価した指標値であり、例えば、後述する変形例2においても言及するように、リーグ戦での勝率をポイントに換算した値であってもよい。また、プレイヤIDごとのランキング(順位)に代えて、クラス内におけるランクを通知するようにしてもよい。すなわち、クラスの全順位を10分割して、最上位のクラス1から最下位のクラス10までを設けておき、このいずれのランクに該当するかを通知するようにしてもよい。さらに、後述する変形例6においても言及するように、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果に基づき、入替戦(第3の対戦)後のクラスの予想に関する情報を「昇格圏」、「降格圏」といった表示で通知するようにしてもよい。
【0090】
図14では、リーグ戦の次回(第6節)の対戦開始までの時間が表示されている。このように、通知手段56では、リーグ戦(第2の対戦)の現実世界の開始時刻を、予め各プレイヤの通信端末10宛に通知すること好ましい。これにより、各プレイヤは、リーグ戦の現実世界の開始時刻を知ることができるので、リーグ戦を極力有利な状態で戦うことができるように、その開始時刻までに個別対戦を計画的に行ってプレイヤキャラクタの能力値をリーグ戦の次回の開始時刻までに上げるような準備をすることができる。
【0091】
(1−6)野球ゲームの主要な処理のフロー
次に、本実施形態における野球ゲームの主要な処理フローの一例について、図15及び図16のフローチャートを参照して説明する。図15は、通信端末10のウェブブラウザを起動してからプレイヤキャラクタの能力値の更新処理を行うまでのフローチャートである。図16は、リーグ戦(第2の対戦)の実行処理を示すフローチャートである。
【0092】
先ず図15を参照すると、通信端末10が、プレイヤによる操作入力部15に対する所定の操作入力を受け入れてウェブブラウザを起動する(ステップS10)。起動後、通信端末10は、プレイヤによる操作入力部15に対する所定の操作入力を受け入れて、ゲームサーバ20により提供される野球ゲームのウェブサイトにアクセスする(ステップS20)。なお、ここでは、通信端末10を操作するプレイヤが既にプレイヤIDを取得済みである場合が想定される。この時点以降、ゲームサーバ20は、プレイヤによる通信端末10からのアクセスをプレイヤIDによって管理する。
【0093】
通信端末10が野球ゲームのウェブサイトにアクセスすると、ゲーム進行手段51が実行される。ゲーム進行手段51は、例えば図6に示したようなメインメニューのウェブページを通信端末10に表示させる(ステップS30)。このメインメニューにおいて「試合」が選択されると(ステップS40のYES)、ゲーム進行手段51は、個別対戦の対戦相手を選択するための新たなウェブページ(図8の例を参照)として、対戦相手のリスト(プレイヤIDの一覧;図8参照)を通信端末10に表示させる(ステップS50)。
【0094】
次に、プレイヤの通信端末10の操作入力部15に対する適切な操作により、いずれかの対戦相手(プレイヤID)が選択されると(ステップS60のYES)、第1の対戦実行手段53は、プレイヤに選択された対戦相手のプレイヤIDに基づき、対戦相手の確認と試合開始を促すためのウェブページ(一例として図9に示す。)を表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。そして、試合開始を指示するための選択操作が通信端末10で表示されているウェブページ上で行われると、第1の対戦実行手段53は、選択したプレイヤIDと選択されたプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタ間による個別対戦を実行する。第1の対戦実行手段53は、記憶手段52(本実施形態では、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31)が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて個別対戦の対戦結果を決定する(ステップS80)。この個別対戦の対戦結果は、対戦するプレイヤIDのプレイヤキャラクタの能力値に基づいて行われる。例えば、第1の対戦実行手段53は、対戦相手となる2つのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタの能力値を比較し、より大きな能力値のプレイヤキャラクタが、高い確率をもって勝利するように、対戦結果を決定する。なお、この対戦結果の決定は極めて短時間で行われる。
【0095】
第1の対戦実行手段53は、上記個別対戦の対戦結果を決定すると、その対戦結果を含むウェブページを表示させるためのHTMLデータを、対戦相手となる2つのプレイヤIDのプレイヤの通信端末10宛に送信する。これにより、ウェブページの表示を通じて対戦結果が通信端末10に表示、すなわち通知される(ステップS90)。
次に、キャラクタ能力更新手段54が実行される。すなわち、キャラクタ能力更新手段54は、個別対戦の対戦結果に基づいて、記憶手段52(プレイヤデータベース31)に記憶されているプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新する(ステップS100)。例えば、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦で勝利した場合に現在の能力値よりも大きくなるように更新され、プレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦で敗北した場合に現在の能力値よりも小さくなるように更新される。そのため、プレイヤは、自身のプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値を向上させるべく、個別対戦を積極的に行うようになる。また、プレイヤから見ると、その個別対戦の実行は極めて簡易な操作で済み、その対戦自体も複雑な演算処理をゲームサーバ20側で要しないため極めて短時間で対戦結果をプレイヤが知ることができる。
【0096】
次に図16を参照し、リーグ戦の実行処理について説明する。なお、ここでは、例えば、図17に示すように、リーグ戦が月曜日から金曜日までの5日間で行われる場合を例にして説明する。この場合、5日間で第1〜第5節のリーグ戦の結果によってプレイヤIDごとの順位が争われることになる。前述したように、各節のリーグ戦は、例えば現実世界の午後3時丁度等、予めプレイヤに通知された定刻に開始されるようにすることが好ましい。
【0097】
図16において、月曜日から金曜日までの5日間の毎日、リーグ戦が行われる開始時刻になると(ステップS200のYES)、第2の対戦実行手段55が実行される。この第2の対戦実行手段55は、リーグ戦に参加しているプレイヤIDのプレイヤによる通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に実行される。第2の対戦実行手段55は、例えば第1節のリーグ戦を行う場合には、その第1節のリーグ戦における対戦の組合せ、つまり、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタと、他の所定数のプレイヤIDのプレイヤキャラクタとの対戦の組合せを決定する(ステップS210)。対戦の組合せを決定すると、第2の対戦実行手段55は次にプレイヤデータベース31を参照し、プレイヤキャラクタの能力値に基づいて、つまり、プレイヤキャラクタの能力値の差が勝敗に影響を与えるようにして、対戦結果を決定する(ステップS220)。第1節のリーグ戦において、各プレイヤIDに対応したプレイヤキャラクタの対戦数がMであり、リーグ戦に参加しているプレイヤIDの数がNであるとすると、第1節のリーグ戦では、M×N個の対戦の対戦結果を決定することになる。第2の対戦実行手段55は、対戦結果を決定した後、その第1節のリーグ戦の対戦結果をリーグ戦データベース32に記録するとともに、第1節のリーグ戦の対戦結果に基づくプレイヤIDのランキングをランキングデータベース33に記録する(ステップS230)。その後、通知手段56は、リーグ戦に参加している各プレイヤIDに対応するプレイヤの通信端末10宛に、第1節の対戦結果と、第1節が終了した時点におけるプレイヤIDのランキングを通知する(ステップS240)。なお、この通知は、各プレイヤが例えば図6に例示したウェブページで「リーグ戦」が選択された場合に、通信端末10において、第1節の対戦結果と、第1節が終了した時点におけるプレイヤIDのランキングとを含むウェブページが表示されるようにして行うことができる。
【0098】
次の日になり、第2節のリーグ戦の開始時刻になると、上述したステップS200〜S240の処理が同様に行われる。この場合、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの対戦相手はすべて、そのプレイヤキャラクタが第1節で対戦したプレイヤIDのプレイヤキャラクタとは異なるようにすることが好ましい。そして、ステップS230では、第2の対戦実行手段55は、第2節のリーグ戦の対戦結果をリーグ戦データベース32に記録するとともに、その時点までのすべてのリーグ戦(この場合、第1節および第2節のリーグ戦)の対戦結果に基づくプレイヤIDのランキングをランキングデータベース33に記録する。第3節以降も同様である。
第5節のリーグ戦が終了すると、リーグ戦データベース32には、第1〜第5節の各々のリーグ戦のすべての対戦結果のデータが記録され、ランキングデータベース33には、第5節のリーグ戦が終了した時点における(つまり、第1〜第5節のリーグ戦の対戦結果を考慮した)プレイヤIDのランキングがランキングデータベース33に記録されていることになる。
図17に示したように、月曜日から金曜日までの5日間で第1〜第5節によりリーグ戦が争われる場合、プレイヤは、通信端末10に対する適切な操作により、ゲームサーバ20により提供されるウェブサービスを通して毎日、各節のリーグ戦における自身のプレイヤIDのプレイヤキャラクタの対戦結果と、アクセス時点におけるランキングとにアクセスすることができる。
【0099】
ここで、図17を参照して、個別対戦(第1の対戦)とリーグ戦(第2の対戦)の関係について説明する。上述したように、リーグ戦は、月曜日から金曜日までの5日間の毎日の定刻に開始・実行される。一方、個別対戦は、通信端末10に対するプレイヤの操作入力を契機として実行される。そのため、個別対戦とリーグ戦は、それぞれ独立に進行する。このとき、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値が個別対戦の対戦結果に応じて更新されると、更新後に実行されるリーグ戦では、その更新された能力値に基づいて対戦が行われる。例えば、図17に示す月曜日(第1節のリーグ戦が実行される日)において、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦を行って勝利し、その結果としてプレイヤキャラクタの能力値が増加した場合には、その増加した能力値によって、次の日の火曜日の第2節のリーグ戦においてそのプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが対戦を行うことになる。図17における矢印付きの線は、個別対戦と、その個別対戦によって更新されたプレイヤキャラクタの能力値が反映される節のリーグ戦との関係を示している。
【0100】
したがって、この野球ゲームでは、多くのプレイヤが参加しているリーグ戦で良い成績を得るべく、多くの個別対戦でプレイヤキャラクタが勝利することでプレイヤキャラクタの能力値を上げることの動機付けをプレイヤに与えることになる。ここで、プレイヤの通信端末10に対する操作は個別対戦に対する操作のみでよく、プレイヤは、この簡易な操作によって個別対戦のみならず、能力値の更新が反映される次回のリーグ戦における対戦をも行っている感覚が得られることになる。このとき、リーグ戦の結果が各プレイヤの通信端末10宛に通知されるため、各プレイヤは、個別対戦の後にリーグ戦の結果を知ることができる。すなわち、プレイヤは、個別対戦によるプレイヤキャラクタの能力値の向上の効果をリーグ戦の結果としても知ることができ、必然的にリーグ戦の結果の通知を期待することとなる。そのため、このゲームによれば、プレイヤが通信端末10に対する簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせない興趣性の高い対戦ゲームを実現することができる。
【0101】
(2)第2の実施形態
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態では、特記しない限り、通信端末10、ゲームサーバ20の構成及び動作、ゲーム制御装置によって実行される各手段、野球ゲームの主要な処理のフローは、第1の実施形態で説明したものと、特記しない限り同様である。
なお、図18に示すように、本実施形態のデータベースサーバ30aは、データベースサーバ30(図4参照)とは入替戦データベース34が追加された点で異なる。また、プレイヤデータベース31では、図7に示したように、プレイヤIDごとにクラスが対応付けられている。図7では例えば、プレイヤID:000001に対してクラス:1が対応付けられている。
【0102】
本実施形態では、各プレイヤIDは複数のクラスのいずれかに対応付けられる。クラスの種別は任意に設定することができるが、例えば、ビギナークラス(初心者クラス、例えばクラス:1)からマスタークラス(上級クラス、例えばクラス:5)までの階層的なクラスが設定されうる。そして、本実施形態の野球ゲームは、第1の実施形態で説明したゲーム要素に加え、各プレイヤIDのプレイヤがより上位のクラスに昇格することを目的として行われる。なお、入替戦によって行われるクラスの更新(変動)は、上位クラスへの昇格、下位クラスへの降格、現状のクラスの維持(残留)を含みうる。
【0103】
(2−1)ゲーム制御装置における各機能の概要
図19は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。図19に示す機能ブロック図は、図5に示したものと比較すると、第3の対戦実行手段57およびクラス管理手段58が追加された点で異なる。
【0104】
第3の対戦実行手段57は、通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間の入替戦(第3の対戦)を実行し、記憶手段52(本実施形態では、データベースサーバ30のプレイヤデータベース31)が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて入替戦の対戦結果を決定する。
この第3の対戦実行手段57により実行される入替戦は、所定の時刻(例えば、ゲームサーバ20内のタイマで設定される時刻)に行われる。入替戦は、すべてのプレイヤIDが参加するように設定してもよいが、リーグ戦の参加を希望する一部のプレイヤIDのみが参加するように設定してもよい。入替戦のスケジュールは任意に設定しうるが、例えば、リーグ戦とリーグ戦の間に行われてよい。
【0105】
第3の対戦実行手段57によって実行される対戦の勝敗の決定方法は、第1の対戦実行手段53と同様とすることができる。つまり、プレイヤキャラクタの能力値がその勝敗に影響を与える方法である限り如何なる方法を採ることができる。
【0106】
第3の対戦実行手段57は、入替戦の対戦結果を記録する。具体的には、第3の対戦実行手段57では、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースサーバ30aにアクセスし、データベースサーバ30a内の入替戦データベース34に入替戦の対戦結果を書き込む。
【0107】
クラス管理手段58は、各プレイヤIDを複数のクラスのうちのいずれかのクラスと対応付けて管理しており、入替戦の対戦結果に基づいて、各プレイヤIDのクラスをより上位、あるいはより下位のクラスに変更するか、またはクラスを変更しないかを決定する。
具体的には、クラス管理手段58では、ゲームサーバ20のCPU21が、データベースサーバ30aにアクセスし、入替戦データベース34内の入替戦の対戦結果を読み出し、その読み出した対戦結果に基づいて、プレイヤIDごとに、現状よりも上位クラスへの昇格、現状よりも下位クラスへの降格、現状のクラスの維持のいずれとするかを決定する。入替戦の対戦結果に基づくクラス更新方法は、如何なる方法を採ることもできる。例えば、入替戦の結果に対して所定の昇格基準あるいは降格基準を予め設定しておき、その基準を適用すればよい。基準の一例を挙げるとすれば、入替戦の勝率が7割以上であれば1クラス上に昇格し、入替戦の勝率が3割以下であれば1クラス下に降格し、入替戦の勝率が3〜7割の間であれば現状のクラスを維持する等である。
クラス管理手段58は、新しい(更新後の)クラスをプレイヤIDごとに決定すると、プレイヤIDごとに新しいクラスとの対応付けを行う。すなわち、クラス管理手段58では、ゲームサーバ20のCPU21がデータベースサーバ30aにアクセスして、プレイヤデータベース31内でプレイヤIDごとに新しいクラスを書き込む。
【0108】
本実施形態の通知手段56では、ゲームサーバ20のCPU21が、例えば図6に示すウェブページで「リーグ戦」が選択されたことを認識した場合に、直近のリーグ戦における対戦結果、および/または、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦の対戦結果に基づくプレイヤIDごとの順位に加え、入替戦の結果を含むウェブページを各プレイヤの通信端末10に表示するためのHTMLデータを、通信端末10宛に送信する。このHTMLデータを解釈して通信端末10で表示されるウェブページの例を図20に示す。図20に示すウェブページの例では、図14に示したウェブページに対し、リーグ戦結果の欄の中に入替戦の対戦結果、およびクラスの更新の結果が追加して表示されている。図20では一例として、先週の入替戦の結果は18勝6敗で1クラス上に昇格し、今週の入替戦の結果は3勝7敗では1クラス下に降格した場合を示している。
【0109】
(2−2)野球ゲームの入替戦の処理のフロー
次に、本実施形態における野球ゲームの入替戦の処理フローの一例について、図21のフローチャートを参照して説明する。図21は、入替戦(第3の対戦)の実行処理を示すフローチャートである。
以下、図21を参照し、入替戦の実行処理について説明する。なお、ここでは、例えば、図22に示すように、リーグ戦が月曜日から金曜日までの5日間で行われ、その後の土曜日に入替戦が行われる場合を例にして説明する。この場合、入替戦は、例えば現実世界の土曜日午後3時丁度等、予めプレイヤに通知された定刻に開始されるようにすることが好ましい。
【0110】
図21において、土曜日の入替戦が行われる開始時刻になると(ステップS300のYES)、第3の対戦実行手段57が実行される。この第3の対戦実行手段57は、プレイヤによる通信端末10に対する操作入力を契機とせずに自動的に実行される。第3の対戦実行手段57は、入替戦を行うに当たって、入替戦における対戦の組合せ、つまり、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタと、他の所定数のプレイヤIDのプレイヤキャラクタとの対戦の組合せを決定する(ステップS310)。対戦の組合せを決定すると、第3の対戦実行手段57は次にプレイヤデータベース31を参照し、プレイヤキャラクタの能力値に基づいて、つまり、プレイヤキャラクタの能力値の差が勝敗に影響を与えるようにして、対戦結果を決定する(ステップS320)。第3の対戦実行手段57は、対戦結果を決定した後、その入替戦の対戦結果を入替戦データベース34に記録する。
【0111】
次に、クラス管理手段58は、予め設定された基準を基に、プレイヤIDごとにクラスの更新を行う(ステップS330)。このとき、クラス管理手段58は、入替戦データベース34内に記録されている入替戦の対戦結果を参照し、上記基準を適用してプレイヤIDごとに新しいクラスを決定する。そしてクラス管理手段58は、プレイヤデータベース31においてプレイヤIDごとに新しいクラスを記録する。その後、通知手段56は、各プレイヤIDに対応するプレイヤの通信端末10宛に、入替戦の対戦結果とクラスの更新結果を通知する(ステップS340)。なお、この通知は、各プレイヤが例えば図6に例示したウェブページで「リーグ戦」が選択された場合に、通信端末10において、リーグ戦の結果とともに入替戦の結果を含むウェブページが表示されるようにして行うことができる。
【0112】
ここで、図22を参照して、個別対戦(第1の対戦)と入替戦(第3の対戦)の関係について説明する。図22は、図17に対してさらに入替戦の進行形態が追加された図である。図22では、月曜日から金曜日までの5日間でリーグ戦が行われ、その次の日の土曜日に入替戦が行われる場合が示されている。
この場合、入替戦は土曜日の定刻に開始・実行される。一方、個別対戦は、通信端末10に対するプレイヤの操作入力を契機として実行される。そのため、個別対戦と入替戦は、それぞれ独立に進行する。このとき、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタの能力値が個別対戦の対戦結果に応じて更新されると、更新後に実行される入替戦では、その更新された能力値に基づいて対戦が行われる。例えば、図22に示す金曜日(第5節のリーグ戦が実行される日)において、あるプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが個別対戦を行って勝利し、その結果としてプレイヤキャラクタの能力値が増加した場合には、その増加した能力値によって、次の日の土曜日の入替戦においてそのプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタが対戦を行うことになる。図22における矢印付きの線は、個別対戦と、その個別対戦によって更新されたプレイヤキャラクタの能力値が反映される節のリーグ戦および入替戦との関係を示している。
【0113】
この野球ゲームでは、入替戦で良い成績を得て上位のクラスに移行するべく、多くの個別対戦でプレイヤキャラクタが勝利することでプレイヤキャラクタの能力値を上げるようにプレイヤに動機付けを与えることになる。ここで、プレイヤの通信端末10に対する操作は個別対戦に対する操作のみでよく、この簡易な操作によって個別対戦のみならず、リーグ戦における対戦、さらには入替戦をも行っている感覚が得られることになる。このとき、入替戦の結果が各プレイヤの通信端末10宛に通知されるため、各プレイヤは、個別対戦の後に入替戦の結果を知ることができるようになる。すなわち、プレイヤは、個別対戦によるプレイヤキャラクタの能力値の向上の効果を入替戦の結果としても知ることができ、必然的に入替戦の結果の通知を期待することとなる。そのため、このゲームによれば、プレイヤが通信端末10に対する簡易な操作でゲームを行いつつ、プレイヤを飽きさせない興趣性の高い対戦ゲームを実現することができる。
【0114】
(3)第1の実施形態および/または第2の実施形態の好ましい変形例
以下、第1の実施形態および/または第2の実施形態のいくつかの好ましい変形例について説明する。なお、いずれか一方の実施形態について言及する変形例は、他の実施形態の変形例としても適用しうることは言うまでもない。なお、各変形例では、特記しない限り、通信端末、ゲームサーバの構成及び動作、ゲーム制御装置によって実行される各手段、野球ゲームの主要な処理のフローは、上記各実施形態で説明したものと同様である。
【0115】
(3−1)変形例1
第1および/または第2の実施形態において、キャラクタ能力更新手段54におけるプレイヤキャラクタの能力更新方法としては、前述したプレイヤキャラクタの「強化」、すなわち、複数のプレイヤキャラクタを一体化させることによるプレイヤキャラクタの強化を行う方法であってもよい。プレイヤキャラクタの強化(プレイヤキャラクタの一体化処理)は、以下のようにおこなわれてよい。
この変形例1では、第1の対戦実行手段53は、個別対戦(第1の対戦)で勝利したプレイヤキャラクタに対応付けられたプレイヤIDに対して、強化ポイント(能力更新用ポイント)を付与する。そして、キャラクタ能力更新手段54は、プレイヤの所定の操作(例えば図6における「強化」の選択操作)に応じて、強化ポイントを一定量消費することで、プレイヤが既に保持している(つまり、対応するプレイヤIDと対応付けられている)複数のプレイヤキャラクタの一体化の処理を行う。この一体化の処理は、例えば以下のように行われてよい。強化対象となるプレイヤキャラクタ(プレイヤによって指定された、残留するプレイヤキャラクタ)を選手Aとし、選手Aに一体化させられて消失するプレイヤキャラクタを選手Bとする。この場合、一体化の処理では、CPU21が選手Aの打力、走力、守備力の能力値に対して、選手Bの打力、走力、守備力の能力値の一定比率をそれぞれ加算することで、新たな選手Aの能力値を算出するようにしてもよい。この一体化の処理によって、選手Bの能力上の特徴が選手Aに反映されることになる。CPU21は、一体化の処理の後、選手Bのデータを、対象となるプレイヤIDのデータから削除する。なお、上記強化ポイントは、個別対戦(第1の対戦)で勝利する度に累積的に増加するデータとして、プレイヤIDと対応付けてプレイヤデータベース31に記憶される。一体化の処理後には、CPU21は、プレイヤデータベース31にアクセスし、対応するプレイヤIDの強化ポイントを所定量減少させる。
なお、ここでは、選手Aの新たな能力値の算出方法として、選手Aの各能力値に対して選手Bの各能力値のそれぞれの一定比率を加算する例を示したが、算出方法はこれに限らない。例えば、選手毎に、総合的な能力レベルのデータを準備しておき、この能力レベルのデータに基づいて、能力更新を行うようにしてもよい。
【0116】
上記プレイヤキャラクタの一体化処理についての通信端末10における表示例について図23A〜23Eを参照して説明する。図23A〜23Eは、通信端末10に対する操作に応じて一連に表示される表示例である。
ゲームサーバのCPU21は、例えば図6のウェブページ上で「強化」が選択されたことを認識すると、一体化の対象となる複数のプレイヤキャラクタの選択を促すウェブページを表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。このとき最初に表示されるウェブページの一例は、図23Aに示すように、強化指定選手(強化対象となるプレイヤキャラクタ)の一覧であり、スクロール操作と決定釦によって強化指定選手を選択できるように構成されている。強化指定選手が選択されると次に、図23Bに示すように、一体化させる選手(消失するプレイヤキャラクタ)の一覧が表示される。図23Bに示すウェブページは、スクロール操作と決定釦によって一体化させる選手を選択できるように構成されている。図23Cは確認用画面であり、例えば強化指定選手として選手A、一体化させる選手として選手Bが選択された例が示されている。ここで、「強化する」というメニューを選択する操作が行われると、その選択結果がゲームサーバ20へ通知される。ゲームサーバ20のCPU21は、受信した選択結果に基づいて、選手Aの新たな能力値を算出するとともに、プレイヤデータベース31にアクセスして、選手Bのデータを、対象となるプレイヤIDのデータから削除する。CPU21は、新たな能力値の増加度合いを示す値を含むHTMLデータを通信端末10宛に送信する。このHTMLデータの受信により、通信端末10は、図23D及び図23Eに示すように、選手Aのカードと選手Bのカードが重なり合い、合体して選手Aのカードのみが表示されるような演出表示を行う。図23Eに示すように、強化対象の選手Aの能力値の増加度合い(図23Eの例では、132%)を定量的に表示することが好ましい。
【0117】
なお、図23では、選手Aに対して選手Bを一体化させる演出を行うことで選手Aの能力を更新するようにした例を示したが、カード合体化の演出を行わなくてもよい。即ち、選手Bの能力のデータのみを抽出して、この抽出した選手Bの能力データを選手Aに注入するようにして能力更新を行ってもよい。また、各選手のカードを表示せず、各選手名のみを一覧表に表示し、強化対象となる選手と、その強化のために使用される選手とをそれぞれ選択することで、強化対象となる選手の強化を行うようにしてもよい。この場合、画面上では文字情報のみで特定選手の強化を行うことになる。
【0118】
(3−2)変形例2
以下、第1の実施形態の好ましい変形例について説明する。
この変形例の特徴は、個別対戦(第1の対戦)の結果が、個別対戦と並行して行われるリーグ戦(第2の対戦)の結果に影響を与えるだけでなく、図6で説明した「抽選」の機能をより充実させることによって、リーグ戦(第2の対戦)の結果が、さらにプレイヤのチームの能力向上に影響を与えるよう構成した点にある。この構成によって、プレイヤにとっては、個別対戦(第1の対戦)で好成績を残すことが、プレイヤキャラクタの能力向上に結びつくだけでなく、さらには、自分のチームに対して、より多彩なプレイヤキャラクタ、あるいは高能力のプレイヤキャラクタを追加できることとなるので、チーム力の向上をも図れることとなる。また、プレイヤキャラクタを追加することができれば、変形例1で述べたように、その追加されたプレイヤキャラクタを他のプレイヤキャラクタと一体化させることによって、プレイヤキャラクタの能力の向上を図ることができ、より深みのあるゲーム性を実現できる。
【0119】
以下、本変形例を具体的に説明する。
この変形例の機能ブロック図を図24に示す。図24に示すように、この変形例での機能ブロック図は、図5に示したものに対して、プレイヤキャラクタ抽選手段60、抽選用アイテム付与手段61、及び抽選設定手段62が追加されている。
プレイヤキャラクタ抽選手段60は、プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなるグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤIDに対応付けて記憶手段52に記憶させる機能を備える。なお、プレイヤキャラクタ抽選手段60による抽選機能は、図6に示すところの、1日あたりの抽選回数が限定されている「抽選」とは異なる。プレイヤキャラクタ抽選手段60の機能は以下のように実現される。ゲームサーバ20のROM22では、抽選の母体となる複数のプレイヤキャラクタからなるグループを記憶している。CPU21は、プレイヤキャラクタ抽選手段60に対応する抽選に対するプレイヤ操作入力を認識すると、ROM22に記憶されているグループのデータにアクセスしてランダムに1つのプレイヤキャラクタを選択し、選択したプレイヤキャラクタを、対応するプレイヤIDに対応付けてプレイヤデータベース31に記憶させる。
【0120】
抽選用アイテム付与手段61は、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果(例えば、月〜金の5節分の最終順位)が良好であるほど多くの枚数のチケット(抽選用アイテム)をプレイヤに付与する機能を備える。例えば月〜金の5節分の最終順位に応じてチケットがプレイヤに付与され、抽選に使用されない限り蓄積されていく。このとき、付与されたチケットの枚数は、プレイヤIDに対応付けて記憶手段52に記憶させる。抽選用アイテム付与手段61の機能は、CPU21が、ゲーム結果データベース32にアクセスしてリーグ戦の対戦結果のデータを取得し、そのデータに応じて付与すべきチケットの枚数を算出することにより実現される。リーグ戦の対戦結果と、付与されるチケットの枚数との関係の一例は以下のとおりである。なお、ここでの順位は各クラスの順位とする。
・100位以内・・・4枚
・上位1/3 ・・・3枚
・上位半分 ・・・2枚
・半分以下 ・・・1枚
【0121】
抽選設定手段62は、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果が良好であるほど、プレイヤIDに対応したプレイヤキャラクタ抽選手段60による抽選の抽選可能回数が多くなるよう設定する機能を備える。例えばタイトルホルダー(ホームラン王、新人王等)である複数のプレイヤキャラクタからなるグループから抽選が行われる場合を想定する場合、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果が良好であるほど多くのチケットが付与されるため、その分タイトルホルダーのグループからの抽選可能回数を多くする設定とすることができる。この場合、抽選設定手段62の機能は、例えば以下のようにして実現できる。CPU21は、特定のプレイヤIDに関連付けて付与されるチケットの枚数の累計値をプレイヤデータベース31に記憶させておき、その累計値を参照して抽選可能回数を決定(設定)する。このとき、チケットの枚数の累計値と抽選可能回数が概ね比例するように設定しておけばよい。例えば、チケットが10枚貯まっている(チケットの枚数の累計値が10である)場合にはタイトルホルダーのグループからの抽選可能回数を1回とし、チケットが20枚貯まっている場合にはタイトルホルダーのグループからの抽選可能回数を2回とする。
【0122】
ゲームサーバ20では、ROM22に2以上の抽選用のグループを用意し、抽選にバリエーションを持たせてもよい。この場合、プレイヤキャラクタ抽選手段60は、プレイヤ操作に基づき、複数のプレイヤキャラクタからなる第1のグループ、および/または前記第1のグループとは異なる複数のプレイヤキャラクタからなる第2のグループから、抽選によりプレイヤキャラクタを選択し、当該選択されたプレイヤキャラクタをプレイヤIDに対応付けて記憶手段52に記憶させるようにしてもよい。
例えば、上述したタイトルホルダーのグループ(第1のグループ)に加えて、ベストナインの複数のプレイヤキャラクタからなるグループ(第2のグループ)を設けることができる。ベストナインのグループは、タイトルホルダーのグループよりも高能力の複数のプレイヤキャラクタ(つまり、プレイヤにとっては対戦に関して有利に機能するプレイヤキャラクタ)から構成されている。このような場合、チケットが20枚貯まっているときには、抽選設定手段62は、タイトルホルダーのグループを対象とした抽選については抽選可能回数を2回、ベストナインのグループを対象とした抽選については抽選可能回数を1回としてもよい。このとき、抽選設定手段62は、抽選用アイテム付与手段61によってプレイヤIDに対応付けて記憶されたチケットが所定数以上のときに、第2のグループを対象としたプレイヤキャラクタ抽選手段60による抽選の抽選可能回数を、プレイヤIDに対応付けて記憶手段52に記憶させる機能を備える。
なお、2以上の抽選用のグループを用意した場合、2以上のグループからの抽選が可能であるならば(2以上のグループに対する抽選可能回数が1以上であるならば)、どのグループからの抽選を選択するかについてはプレイヤが選択できるようにすればよい。例えば、プレイヤは、チケットが10枚貯まった時点でタイトルホルダーのグループからの抽選を行うか、あるいはチケットが20枚貯まるのを待ってからベストナインのグループからの抽選を行うかについて、プレイヤが選択できるようにする。
【0123】
図25に、本変形例における通信端末10での表示態様の一例を示す。例えば、プレイヤがゲームサーバ20にアクセスするときに表示されるウェブページ上には、図25(a)に示す「リーグ戦の結果へ」というリンクが設けられている。このリンクを選択する操作がプレイヤによりなされると、その選択結果がゲームサーバ20へ送信される。選択結果を受信すると、ゲームサーバ20のCPU21はプレイヤデータベース31にアクセスし、対象となるプレイヤIDのチケットの枚数のデータを参照して、タイトルホルダー及びベストナインのそれぞれのグループの抽選が可能であるか否か、可能であれば抽選可能回数を決定し、これらの情報を表示するためのHTMLデータを通信端末10宛に送信する。その結果、通信端末10では、例えば図25(b)に示す表示がなされる。この例では、タイトルホルダーのグループからの抽選にはチケットが10枚必要であり、ベストナインのグループからの抽選にはチケットが20枚必要であるため、所持チケットが12枚である現時点では、タイトルホルダーのグループからの抽選のみが可能な状態となっている。
【0124】
上述したように、変形例2では、抽選用アイテムを所定数集めることによって、タイトルホルダーまたはベストナインのグループからの抽選を行えるようにしている。即ち、この場合、収集対象となる抽選用アイテムは1種類である。これとは別に、抽選用アイテム自体の種類を複数設ける構成も考えられる。即ち、第2の対戦の結果に応じて、タイトルホルダー抽選チケット、ベストナイン抽選チケットというように、プレイヤに与える抽選用アイテムを2種類設けるようにしてもよい。例えば、第2の対戦の結果としての順位が30位以内であれば、ベストナイン抽選チケットを1枚獲得でき、70位以内であれば、タイトルホルダー抽選チケットを1枚獲得できるようにする。
【0125】
なお、上記では、1回のリーグ戦(第2の対戦)の最終順位(月〜金の5節分の最終順位)に基づいて決定する場合を説明したが、別の例として、最終順位以外の値に基づいて決定することもできる。例えば、リーグ戦の対戦結果に応じた評価値をプレイヤ毎に求め、その評価値の大きさによって、チケット(抽選用アイテム)の枚数を決定するようにしてもよい。評価値は例えば勝率をポイントに換算したものが考えられる。
・15勝10敗の場合・・・600ポイント(勝率を1000倍した値)
・10勝15敗の場合・・・400ポイント(勝率を1000倍した値)
【0126】
上記評価値に対して付与されるチケットの枚数は、例えば以下のようにすることができる。
・950ポイント以上・・・4枚
・700ポイント以上・・・3枚
・500ポイント以上・・・2枚
・500ポイント未満・・・1枚
【0127】
また、上記では、リーグ戦(第2の対戦)の結果に応じて、まず抽選用アイテムを所定数集めることによって抽選を行う場合について説明したが、抽選用アイテムを介することなく、直接、抽選を行うことが可能となるようにしてもよい。すなわち、リーグ戦(第2の対戦)の結果に応じて、タイトルホルダーあるいはベストナインのいずれかのグループからの抽選を所定回数行えるようにしてもよい。この場合、抽選設定手段62は、第2の対戦の対戦結果が良好であるほど(つまり、順位または評価値等が高いほど)、プレイヤによるプレイヤキャラクタ抽選手段60の抽選可能回数が多くなるよう設定する。例えば、以下のように設定してもよい。
・30位以内 ・・・ベストナインのグループからの抽選可能回数:2回
・50位以内 ・・・ベストナインのグループからの抽選可能回数:1回
・上位1/10・・・タイトルホルダーのグループからの抽選可能回数:2回
・上位1/5 ・・・タイトルホルダーのグループからの抽選可能回数:1回
【0128】
この例においても、上記と同様に、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果に応じた評価値の大きさによって抽選可能回数を設定するようにしてもよい。例えば、以下のように設定してもよい。
・950ポイント以上・・・ベストナインのグループからの抽選可能回数:2回
・900ポイント以上・・・ベストナインのグループからの抽選可能回数:1回
・800ポイント以上・・・タイトルホルダーのグループからの抽選可能回数:2回
・750ポイント以上・・・タイトルホルダーのグループからの抽選可能回数:1回
【0129】
なお、抽選の対象となるグループが2つある場合に、第2のグループ(上記では、ベストナインのグループ)が第1のグループ(上記では、タイトルホルダーのグループ)よりも高能力のプレイヤキャラクタ(つまり、プレイヤにとっては対戦に関して有利に機能するプレイヤキャラクタ)から構成されている場合について説明したが、これに限られない。第2のグループが第1のグループよりも、出現率の低い(つまり、レアな)プレイヤキャラクタから構成されるようにしてもよい。具体的には、第2のグループを構成するプレイヤキャラクタを、第1のグループを構成するプレイヤキャラクタより能力値は低いが、入手困難なプレイヤキャラクタとして設定してもよい。例えば、現実世界では既に引退した選手、あるいは人気はあるが実力はそれほど高くない選手を入手困難なプレイヤキャラクタとすることが考えられる。
【0130】
(3−3)変形例3
以下、第1の実施形態の他の変形例について説明する。第1の実施形態においては、図17に関連付けて、通信端末10に対するプレイヤの操作入力に基づいて実行される個別対戦(第1の対戦)の対戦結果が、個別対戦のバックグラウンドで実行されるリーグ戦(第2の対戦)に反映されるタイミングを、個別対戦(第1の対戦)の翌日に行われるものとしたが、以下のような形態としてもよい。
例えば、1日の中で行われる複数回の個別対戦(第1の対戦)の対戦結果による影響を、同日中に行われるリーグ戦に反映させるようにしてもよい。つまり、リーグ戦(第2の対戦)は、個別対戦(第1の対戦)とは非同期に行われるものであり、個別対戦(第1の対戦)の対戦結果を、その後に行われるリーグ戦(第2の対戦)に反映させる。具体的には、予め1日の中に複数回のリーグ戦を設定しておき、その個々のリーグ戦の前までに行われた個別対戦(第1の対戦)の対戦結果を、その後に行われるリーグ戦(第2の対戦)に反映させるようにしてもよい。個別対戦の対戦結果に基づいて行われるプレイヤキャラクタの能力の更新は直ちにプレイヤデータベース31に記憶されるため、同日であってもその後に行われるリーグ戦に能力の更新結果が反映される。
また、プレイヤキャラクタの「強化」、すなわち、複数のプレイヤキャラクタを一体化させることによるプレイヤキャラクタの強化を行う方法を採用する場合、この「強化」を個々のリーグ戦の前に行ったならば、当該リーグ戦に対して、この「強化」の結果が反映されるようにしてよい。すなわち、リーグ戦前に「強化」されたプレイヤキャラクタが、当該リーグ戦に採用されることになる。また、複数回のリーグ戦が経過した後に、「強化」を行った場合には、その間に行われた個別対戦(第1の対戦)による影響がまとめてプレイヤキャラクタの能力に反映され、その後に行われるリーグ戦に当該プレイヤキャラクタが採用されることになる。この構成によれば、個別対戦の結果が、迅速にリーグ戦(第2の対戦)に反映されることになるので、スピード感のある面白みのあるゲームを実現できる。
【0131】
(3−4)変形例4
以下、第1の実施形態のさらに他の変形例について説明する。上述した変形例1においては、個別対戦(第1の対戦)で勝利したプレイヤキャラクタに対応付けられたプレイヤIDに対して、プレイヤの通信端末に対する操作に応じてプレイヤキャラクタの能力を更新する能力更新方法として、第1の対戦実行手段53により強化ポイント(能力更新用ポイント)が付与される例を示した。そして、プレイヤの所定の操作(例えば図6における「強化」の選択操作)に応じて、強化ポイントを一定量消費することで、プレイヤが既に保持している複数のプレイヤキャラクタの一体化の処理を行うようにしたが、さらに、以下のような変形を加えてもよい。
すなわち、個別対戦(第1の対戦)で勝利したプレイヤIDに対して、強化ポイント(第1の能力更新用ポイント)を付与するだけでなく、リーグ戦(第2の対戦)で勝利したプレイヤIDに対して、強化ポイント(第2の能力更新用ポイント)を付与するようにしてもよい。つまり、第2の対戦実行手段55は、リーグ戦(第2の対戦)で勝利したプレイヤキャラクタに対応付けられたプレイヤIDに対して、強化ポイントを付与するようにしてもよい。第1及び第2の能力更新用ポイントはそれぞれ、累積的にプレイヤIDと対応付けてプレイヤデータベース31に記憶される。第1及び第2の能力更新用ポイントはそれぞれ別個に管理(記憶)されてもよいし、共通の能力更新用ポイントとして一元的に管理(記憶)されてもよい。このような構成であれば、プレイヤが直接には関与しないリーグ戦によっても、その結果に応じて強化ポイントを得られるので、プレイヤにとっては、個別対戦の結果がリーグ戦に影響を与えるだけでなく、さらにそのリーグ戦の結果もまた、プレイヤキャラクタの能力更新に寄与でき、ひいては個別対戦にも影響を与え得ることとなるので、1つの対戦で複数の結果が得られるような面白みのある深いゲーム性を実現できる。
【0132】
なお、個別対戦で得られる強化ポイント(第1の能力更新用ポイント)と、リーグ戦で得られる強化ポイント(第2の能力更新用ポイント)とは、複数のプレイヤキャラクタの一体化に使用できるポイントであり、種々の単位、形態を取り得る。仮に両者が同じ単位であるとした場合、ゲームの設定に対する様々な考え方に基づき、強化ポイントの付与量及び消費量については以下のような各設定を行うようにしてもよい。なお、強化ポイントの付与量は、第1の対戦実行手段53及び第2の対戦実行手段55にて設定され、強化ポイントの消費量は、キャラクタ能力更新手段54にて設定される。
【0133】
[設定1]
設定1では、個別対戦の結果によって得られる強化ポイント(第1の能力更新用ポイント)よりもリーグ戦で得られる強化ポイント(第2の能力更新用ポイント)が小さくなるよう設定する。これは、両者のポイントを同じにすると、折角、プレイヤが直接関与している個別対戦のゲーム上の重みが相対的に低くなってしまうためである。これは、リーグ戦の結果として得られる強化ポイントが、あくまでゲーム性の面白みを深くするための補助的なものである、という考え方に基づく。プレイヤが直接関与しない対戦の結果を大きく評価してしまうと、プレイヤ操作の重みが低下し、プレイヤが直接関与しない要素がプレイヤキャラクタの能力更新に寄与してしまい、ゲーム全体のバランスが崩れる可能性もある。一設定例として、個別対戦で1回勝利したときに得られる強化ポイントが仮に30ポイントである場合に、リーグ戦で1回勝利したときに得られる強化ポイントを15ポイントといように、1/2の大きさに設定してもよい。
【0134】
[設定2]
設定2では、設定1とは逆に、個別対戦の結果によって得られる強化ポイント(第1の能力更新用ポイント)よりもリーグ戦で得られる強化ポイント(第2の能力更新用ポイント)が大きくなるよう設定する。この場合、プレイヤが直接関与していないリーグ戦で得られる強化ポイントの方が大きいので、プレイヤにとって予想外の状況が発生する可能性がある。即ち、プレイヤにとっては各個別対戦で取得していた強化ポイントよりも、大きな値の強化ポイントが不意に取得できる場合があり、意外性のある面白さに満ちたゲームを実現できる。
[設定3]
設定3では、個別対戦で得られる強化ポイント(第1の能力更新用ポイント)と、リーグ戦で得られる強化ポイント(第2の能力更新用ポイント)とを同じポイントとする一方、複数のキャラクタを一体化する際に消費される強化ポイントについて、第1の能力更新用ポイントよりも第2の能力更新用ポイントの方が大きくなるよう設定するようにしてもよい。一例として、プレイヤキャラクタである選手Aに対して選手Bを一体化する際に、仮に従来の強化ポイントである第1の能力更新用ポイントを消費する場合に500ポイント必要であるとすると、第2の能力更新用ポイントを消費する場合には1000ポイントが必要であるというように、2倍の大きさに設定してもよい。このような設定によれば、プレイヤがゲームに直接関与しないリーグ戦によって得られた強化ポイントの消費を大きくしているので、上記設定1と同様に相対的に個別対戦の重みが増し、ゲーム全体のバランスが崩れ難くなる。
【0135】
[設定4]
設定4では、設定3とは逆に、複数のキャラクタを一体化する際に消費される強化ポイントについて、第1の能力更新用ポイントよりも第2の能力更新用ポイントの方が小さくなるよう設定するようにしてもよい。この場合、プレイヤにとっては、自分が直接関与していないリーグ戦で得られた強化ポイントの方がプレイヤキャラクタの能力更新に対して有効に活用できるので、得をしたような感覚が得られ、射幸的な面白みも相俟って、興趣性のあるゲームを実現できる。なお、第1の能力更新用ポイントと第2の能力更新用ポイントのいずれを消費させるかはプレイヤの選択に任せるようにしてもよいし、まず第1の能力更新用ポイントを自動的に使用するようにしておき、不足する場合には第2の能力更新用ポイントを充当するといった設定にしてもよい。
【0136】
(3−5)変形例5
以下、第2の実施形態の好ましい変形例について説明する。
上記入替戦での対戦相手は特に限定するものではなく、例えばクラスが大きく異なるプレイヤID同士で入替戦が行われてよい。しかしながら、上述した入替戦をリーグ戦と連動させ、リーグ戦の対戦結果に応じてその後の入替戦の対戦相手を限定することでさらにゲームの興趣性を高めることができる。
より具体的には、第2の対戦実行手段55は、同一のクラスのプレイヤIDに対応付けられたプレイヤキャラクタ間でリーグ戦を実行し、第3の対戦実行手段57は、各プレイヤIDについて、入替戦の対戦相手のプレイヤIDのクラスを、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦の対戦結果に基づいて決定する。このとき、第2の対戦実行手段55では、ゲームサーバ20のCPU21が、リーグ戦の対戦相手を決定するに当たって、プレイヤデータベース31を参照し、同一クラスに対応付けられたプレイヤIDのみを抽出して、その抽出されたプレイヤIDの中から対戦相手を決定する。また、第3の対戦実行手段57では、ゲームサーバ20のCPU21が、入替戦の対戦相手(プレイヤID)のクラスを決定するに当たって、リーグ戦データベース32を参照する。つまり、同一クラスで争われるリーグ戦の結果が、その後の入替戦の対戦相手の決定に影響を及ぼすことになる。
【0137】
この変形例において、入替戦の対戦相手の決定方法は、リーグ戦の対戦結果に対してプレイヤがより多くの興味を引くようにする目的で任意の方法を採ることができるが、その一例は以下のようなものである。すなわち、リーグ戦で良い成績を得たプレイヤIDに対してはそのプレイヤIDよりも上位のプレイヤIDを入替戦の対戦相手となるようにし、逆に、リーグ戦で良い成績を得られなかったプレイヤIDに対してはそのプレイヤIDよりも下位のプレイヤIDを入替戦の対戦相手となるようにする。これにより、リーグ戦で良い成績を得たプレイヤIDは入替戦で現在よりも上位のクラスへの昇格しうる一方、リーグ戦で良い成績を得られなかったプレイヤIDは入替戦の結果次第では現在よりも下位のクラスに降格しうることになる。そのため、リーグ戦の結果に対してプレイヤにより強い興味を誘起させるようにすることができ、ゲームの興趣性をさらに高めることができる。
【0138】
この変形例のさらに具体的な入替戦の態様を図26を参照して説明する。
図26では、この野球ゲームが下位から上位に亘って順にクラス1,2,…,5の5つのクラスで構成されている場合を概念的に示している。例えば、リーグ戦に参加しているプレイヤIDに対応するプレイヤキャラクタは、月曜日から金曜日までの5日間でリーグ戦を戦うが、このリーグ戦は同一クラス内で行われる。したがって、最終節のリーグ戦、つまり金曜日のリーグ戦が終了すると、各クラス内でプレイヤIDごとのランキングが確定する。そして、その後の入替戦の対戦相手は、各プレイヤIDのクラス内のランキングによって異なるように設定する。例えば、図26において、各クラスに100のプレイヤIDが対応付けられているとした場合、その100のプレイヤIDのリーグ戦におけるランキング次第で、現在のクラスより上位のクラスに対応する対戦相手と入替戦を行うか、あるいは現在のクラスより下位のクラスに対応する対戦相手と入替戦を行うか決定される。
【0139】
同一クラス内のランキングで上位あるいは下位のランキングを区分するための閾値となるランキングが図26においてボーダーラインとして示されている。例えば、クラス2〜4の例では、100のプレイヤIDで争われたクラス2〜4の各々のリーグ戦の結果、クラス3のランキング上位の50のプレイヤIDは、クラス4のランキング下位の50のプレイヤIDとの間で入替戦を行う一方、クラス3のランキング下位の50のプレイヤIDは、クラス2のランキング上位の50のプレイヤIDとの間で入替戦を行う。なお、各クラスのボーダーラインは任意の位置に設定できる。例えば、ボーダーラインを、各クラスに対応付けられたプレイヤIDの数の中で所定の順位、あるいはプレイヤIDの数に対して所定の比率の上位の位置に予め設定しうる。入替戦を上述した仕組みにすることで、プレイヤは、そのリーグ戦で最終的に所定の順位より上位のランキングとなることを期待し、逐次(例えば、毎日)通知される現在のクラスの順位の結果に一喜一憂する状況が生ずる。そのため、この変形例によれば、リーグ戦の結果に対して強い興味をプレイヤに常に誘起させることとなり、対戦ゲームの興趣性が増すことになる。
【0140】
さらに、この入替戦の態様によれば以下のような効果も奏することが可能となる。すなわち、上記構成では、すべてのプレイヤを、リーグ戦の成績によって、上位クラスと対戦するプレイヤと、下位クラスと対戦するプレイヤとに二分することになる。この場合、入替戦で対戦しないプレイヤはいないことになるが、リーグ戦であまり良い成績を残せなかったプレイヤは下位クラスと対戦せざるを得ないことになるので、そこでの対戦の結果、下位クラスに転落する可能性も出てくることとなり、プレイヤにとって緊張感のあるシステムを構築することができる。例えば、簡略化のために100人のプレイヤがリーグ戦を行なっているとし、1〜50位までが入替戦で上位クラスと対戦し、51〜100位までが入替戦で下位クラスに対戦するものとする。この場合、50位であれば上位クラスと対戦する結果、上位に昇格する可能性があり、また、少なくとも現状のクラスより下位に降格することはない。しかし、51位であれば下位クラスと対戦する結果、下位に降格する可能性が出てくるので、一番違いで大きな違いが出てくるため、プレイヤとしては、なるべく良い成績を残して、下位クラスと対戦せざるを得ないような状況を回避しようとする動機付けを与えることになる。この結果、緊張感のあるゲームを実現できる。
【0141】
(3−6)変形例6
以下、第2の実施形態のさらに他の変形例について説明する。第2の実施形態においては、通知手段56は、直近のリーグ戦における対戦結果、および/または、過去の所定期間あるいは所定回数の1または複数のリーグ戦の対戦結果に基づくプレイヤIDごとの順位に加え、入替戦の結果を含むウェブページを各プレイヤの通信端末10に表示するためのHTMLデータを、通信端末10宛に送信する。図20では一例として、先週の入替戦の結果は18勝6敗で1クラス上に昇格し、今週の入替戦の結果は3勝7敗では1クラス下に降格した場合を示している。これはリーグ戦の結果をプレイヤに通知するものであるが、変形例として、通信手段56は、リーグ戦(第2の対戦)の対戦結果に基づいて、そのリーグ戦よりも後に行われる入替戦(第3の対戦)後のクラスの予想に関する情報を通信端末10宛に通知するようにしてもよい。
【0142】
すなわち、変形例5で説明したように、週末の入替戦(図22参照)に入る前には、月曜日から金曜日までのリーグ戦の対戦結果に応じて、プレイヤは同一クラスの上半分のランクに位置するか、下半分のランクに位置するかが決まっており、この結果、入替戦において上のクラスと対戦するか、下のクラスと対戦するかが定まる。そして、入替戦では、上のクラスのプレイヤIDと対戦して勝利した場合には現在よりも上のクラスに昇格でき、負けた場合には現在と同じクラスに残留となる。一方、下のクラスのプレイヤIDと対戦して負けると現在よりも下のクラスに降格し、勝利した場合には現在と同じクラスに残留となる。つまり、入替戦に入る前に昇格または降格の可能性が判明している。そこで、この変形例では、プレイヤに対して、昇格の可能性がある場合は「昇格圏」にいること、降格の可能性がある場合は「降格圏」にいることを示す情報を、入替戦後のクラスの予想に関する情報として通知するようにする。このような情報を通知することで、プレイヤは入替戦に臨む前に、昇格、降格の可能性を知ることになるので、心理的な高揚感を持ちながら入替戦の結果を待つことになり、ゲームとしての趣興性を高めることができる。
【0143】
通信端末10が、入替戦後のクラスの予想に関する情報を含むHTMLデータを受信して表示した場合の表示画面の一例を図27に示す。図27に示す例では、現在クラス3に属しているプレイヤIDのプレイヤを対象としており、現在のクラス3の中での順位がどこか、「現順位」のテキストの上下方向の位置によって視覚的に直ちに分かるように表示されている。この例では、現順位が「昇格圏」にいるので、入替戦後のクラスが現在のクラス3または上位のクラス4であることが分かる。なお、図27の表示例は一例に過ぎない。昇格の可能性、降格の可能性を、「昇格の可能性:A%、降格の可能性:B%」というように、数値で表示するようにしてもよいし、段階的な数値(例えば、昇格及び降格の可能性を10段階で表示する)を使用して表現するようにしてもよい。例えば、クラス内の順位に応じて30〜70%の範囲で昇格あるいは降格の可能性を算出することが考えられる。あるいは、もっと簡略化して、「昇格圏」、「ボーダーライン」、「降格圏」という3段階の分け方で表示してもよい。
【0144】
なお、通信手段56は、月曜日から金曜日までのリーグ戦のすべてが終了し、その結果を待ってからクラスの予想に関する情報を通知するのではなく、リーグ戦の各戦後、あるいは月曜日から金曜日までの毎日、現状におけるクラスの予想に関する情報を通信端末10宛に通知してもよい。この場合、プレイヤは自身が「降格圏」にあるということが分かれば、次の入替戦では自分が降格してしまう可能性があることから、残りのリーグ戦では好結果を残して昇格を目指そうと考え、リーグ戦の結果に影響がある個別対戦での勝利を目指すことになる。よって、ゲームに対する強い動機付けを与えることができる。
【0145】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、対戦ゲームは、ゲームサーバからのウェブサービスの提供に基づき、プレイヤの通信端末のウェブブラウザにより表示されるウェブページによってゲームが進行することとした。これによれば、ゲーム用ソフトウエアを通信端末がダウンロードあるいはインストールする必要がないという長所があるが、これに限られない。本実施形態の対戦ゲームは、ゲーム用ソフトウエアで実現される一部機能を通信端末にダウンロードあるいはインストールして実行する形態とすることもできる。
【符号の説明】
【0146】
10…通信端末
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…画像処理部
15…操作入力部
16…表示部
17…無線通信インタフェース部
18…バス
20…ゲームサーバ
21…CPU
22…ROM
23…RAM
24…データベースアクセス部
25…通信インタフェース部
26…バス
30,30a…データベースサーバ
31…プレイヤデータベース
32…リーグ戦データベース
33…ランキングデータベース
34…入替戦データベース
51…ゲーム進行手段
52…記憶手段
53…第1の対戦実行手段
54…キャラクタ能力更新手段
55…第2の対戦実行手段
56…通知手段
57…第3の対戦実行手段
58…クラス管理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、を備え、
前記第1の対戦実行手段は、前記第1の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第1の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第1の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記第2の対戦実行手段は、前記第2の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第2の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第2の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記キャラクタ能力更新手段は、前記通信端末に対する操作に応じて、前記第1の能力更新用ポイントおよび/または第2の能力更新用ポイントを消費して、プレイヤキャラクタの能力を更新することを特徴とする、
ゲーム制御装置。
【請求項2】
前記キャラクタ能力更新手段は、前記第1の対戦及び前記第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの付与量と前記第2の能力更新用ポイントの付与量とを異ならせることを特徴とする、
請求項1に記載されたゲーム制御装置。
【請求項3】
前記キャラクタ能力更新手段は、能力の更新対象となるプレイヤキャラクタが同一である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの消費量と前記第2の能力更新用ポイントの消費量とを異ならせることを特徴とする、
請求項1に記載されたゲーム制御装置。
【請求項4】
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲームを実現可能なコンピュータに、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶装置に記憶させる記憶機能と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行機能と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶装置に記憶させるキャラクタ能力更新機能と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行機能と、
を実現させるためのゲームプログラムであって、
前記第1の対戦実行機能は、前記第1の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第1の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第1の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶装置に記憶させ、
前記第2の対戦実行機能は、前記第2の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第2の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第2の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶装置に記憶させ、
前記キャラクタ能力更新機能は、前記通信端末に対する操作に応じて、前記第1の能力更新用ポイントおよび/または第2の能力更新用ポイントを消費して、プレイヤキャラクタの能力を更新することを特徴とする、
ゲームプログラム。
【請求項5】
前記キャラクタ能力更新機能は、前記第1の対戦及び前記第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの付与量と前記第2の能力更新用ポイントの付与量とを異ならせることを特徴とする、
請求項4に記載されたゲームプログラム。
【請求項6】
前記キャラクタ能力更新機能は、能力の更新対象となるプレイヤキャラクタが同一である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの消費量と前記第2の能力更新用ポイントの消費量とを異ならせることを特徴とする、
請求項4に記載されたゲームプログラム。
【請求項7】
プレイヤによって操作される通信端末とネットワークを介して接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置におけるゲーム制御方法であって、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶装置に記憶させる記憶ステップと、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行ステップと、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶装置に記憶させるキャラクタ能力更新ステップと、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶装置が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行ステップと、を備え、
前記第1の対戦実行ステップは、前記第1の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第1の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第1の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶装置に記憶させ、
前記第2の対戦実行ステップは、前記第2の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第2の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第2の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶装置に記憶させ、
前記キャラクタ能力更新ステップは、前記通信端末に対する操作に応じて、前記第1の能力更新用ポイントおよび/または第2の能力更新用ポイントを消費して、プレイヤキャラクタの能力を更新することを特徴とする、
ゲーム制御方法。
【請求項8】
前記キャラクタ能力更新ステップは、前記第1の対戦及び前記第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの付与量と前記第2の能力更新用ポイントの付与量とを異ならせることを特徴とする、
請求項7に記載されたゲーム制御方法。
【請求項9】
前記キャラクタ能力更新ステップは、能力の更新対象となるプレイヤキャラクタが同一である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの消費量と前記第2の能力更新用ポイントの消費量とを異ならせることを特徴とする、
請求項7に記載されたゲーム制御方法。
【請求項10】
プレイヤによって操作される通信端末と、ネットワークを介して各通信端末と接続され、固有のプレイヤ識別情報と対応付けられたプレイヤキャラクタ間による対戦を行うゲーム制御装置と、を有するゲームシステムであって、
前記ゲーム制御装置は、
各プレイヤ識別情報に対応付けてプレイヤキャラクタの能力値を記憶する記憶手段と、
通信端末に対する操作入力を契機として、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第1の対戦を実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第1の対戦の対戦結果を決定する第1の対戦実行手段と、
前記第1の対戦の対戦結果に基づき、プレイヤの通信端末に対する操作に応じて、プレイヤ識別情報に対応するプレイヤキャラクタの能力値を更新して前記記憶手段に記憶させるキャラクタ能力更新手段と、
通信端末に対する操作入力を契機とせずに自動的に、異なるプレイヤ識別情報に対応付けられたプレイヤキャラクタ間の第2の対戦を前記第1の対戦と並行に実行し、前記記憶手段が記憶するプレイヤキャラクタの能力値に基づいて第2の対戦の対戦結果を決定する第2の対戦実行手段と、を備え、
前記第1の対戦実行手段は、前記第1の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第1の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第1の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記第2の対戦実行手段は、前記第2の対戦の対戦結果に応じて、プレイヤ識別情報に対応付けて第2の能力更新用ポイントを付与し、付与した当該第2の能力更新用ポイントを累積的に前記記憶手段に記憶させ、
前記キャラクタ能力更新手段は、前記通信端末に対する操作に応じて、前記第1の能力更新用ポイントおよび/または第2の能力更新用ポイントを消費して、プレイヤキャラクタの能力を更新することを特徴とする、
ゲームシステム。
【請求項11】
前記キャラクタ能力更新手段は、前記第1の対戦及び前記第2の対戦が同一の対戦結果である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの付与量と前記第2の能力更新用ポイントの付与量とを異ならせることを特徴とする、
請求項10に記載されたゲームシステム。
【請求項12】
前記キャラクタ能力更新手段は、能力の更新対象となるプレイヤキャラクタが同一である場合に、前記第1の能力更新用ポイントの消費量と前記第2の能力更新用ポイントの消費量とを異ならせることを特徴とする、
請求項10に記載されたゲームシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23A】
image rotate

【図23B】
image rotate

【図23C】
image rotate

【図23D】
image rotate

【図23E】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate


【公開番号】特開2012−196529(P2012−196529A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−143715(P2012−143715)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【分割の表示】特願2011−198063(P2011−198063)の分割
【原出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】