説明

ゲーム機用周辺機およびプログラム起動方法

【課題】ゲーム機本体を全く改変することなく自作のソフトウェアを実行可能とするゲーム機用周辺機を提供すること。
【解決手段】バッテリ3を、ゲーム機本体2がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を取得し、バッテリ情報要求信号をバッテリ3に送信し、バッテリ3からのバッテリ情報信号を取得し、取得されたバッテリ情報信号の中で、バッテリIDをゲーム機用周辺機1内に記憶するバッテリ情報IDに置き換え、修正バッテリ情報信号を生成し、該生成バッテリ情報信号をゲーム機本体2に送信するゲーム機用周辺機1に接続し、ゲーム機本体2のバッテリボックスに設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム機用周辺装機に関する。
【背景技術】
【0002】
コードフリークとは、秘技コードと呼ばれる文字列を入力することで、ゲーム上のパラメータやアイテム等、様々なデータを自由に変更することが出来るゲーム攻略ツールの総称である。お金、体力、攻撃力など、ゲームのあらゆるパラメータが自由自在に変更できる。隠しキャラクターや隠しモードなど様々な隠し要素を楽しむことができる。武器や防具からレアアイテムまで、あらゆるアイテムを自在に獲得できる。道具や武器に数の制限があっても、無制限に使用が可能である。自分のキャラクターを無敵にすれば難しいアクションゲームなども楽勝することができる。秘技コードを入力するだけで様々な秘技を使うことが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コードフリークのような自作のソフトウェアをゲーム機本体で実行しようとすると、ゲーム機本体のファームウェアを書き換えることが必要であり、ゲーム機本体に改変を行わない限り不可能であった。
【0004】
そこで本発明は、ゲーム機本体を全く改変することなくゲーム機本体に接続した外部記憶装置に格納したゲームソフトウェアなどのプログラムを起動することができるプログラム起動方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は、ゲーム機本体を全く改変することなく秘技コードと呼ばれる文字列を入力可能とするとするゲーム機用秘技コード入力方法、および、ゲーム機用周辺機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の請求項1に係る発明は、ゲーム機用周辺機および外部記憶装置をゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたソフトウェアを実行可能とする方法であって、ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しバッテリからゲーム機用周辺機とゲーム機本体に電力を供給するステップと、ゲーム機用周辺機は、ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信するステップと、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信するステップと、バッテリからのバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信するステップと、バッテリ情報信号に含まれるバッテリIDをゲーム機用周辺機内に記憶した特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成するステップと、修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信するステップと、を実行し、ゲーム機本体は、ゲーム機用周辺機から受信した修正バッテリ情報信号に含まれる特定のバッテリIDに基づき外部記憶装置に記憶されたIPLを読み込むことによって外部記憶装置に格納されたソフトウェアを起動可能とするステップを含むゲーム機用ソフトウェア起動方法である。
【0007】
請求項2に係る発明は、ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたソフトウェアを実行可能とするゲーム機用周辺機であって、ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信し修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信する第1のインタフェースと、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信しバッテリからバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信する第2のインタフェースと、特定のバッテリIDを記憶する記憶手段と、バッテリから受信したバッテリ情報信号に含まれるバッテリIDを記憶手段に記憶された特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成する修正バッテリ情報信号生成手段と、を備えたゲーム機用周辺機である。
【0008】
請求項3に係る発明は、ゲーム機用周辺機および外部記憶装置をゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したILLを記憶した外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを実行可能とする方法であって、ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しバッテリからゲーム機用周辺機とゲーム機本体に電力を供給するステップと、ゲーム機用周辺機は、ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信するステップと、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信するステップと、バッテリからのバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信するステップと、バッテリ情報信号に含まれるバッテリIDをゲーム機用周辺機内に記憶した特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成するステップと、修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信するステップと、を実行し、ゲーム機本体は、ゲーム機用周辺機から受信した修正バッテリ情報信号に含まれる特定のバッテリIDに基づき外部記憶装置に記憶されたIPLを読み込むことによって外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを起動可能とするステップを含むゲーム機用ソフトウェア起動方法である。
【0009】
請求項4に係る発明は、ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを実行可能とするゲーム機用周辺機であって、ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信し修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信する第1のインタフェースと、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信しバッテリからバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信する第2のインタフェースと、特定のバッテリIDを記憶する記憶手段と、バッテリから受信したバッテリ情報信号に含まれるバッテリIDを記憶手段に記憶された特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成する修正バッテリ情報信号生成手段と、を備えたゲーム機用周辺機である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、ゲーム機本体を全く改変することなく外部記憶装置に格納されているソフトウェアなどのプログラムを起動することができる方法、およびそのゲーム機用周辺装置を提供することができる。
【0011】
本発明により、ゲーム機本体を全く改変することなく秘技コードと呼ばれる文字列を入力可能とするゲーム機用秘技コード入力方法、およびそのゲーム機用周辺装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面とともに説明する。
図1はゲーム機本体用のバッテリとゲーム機用周辺機の概略斜視図である。符号1は本発明の実施形態のゲーム機用周辺機である。符号3はゲーム機本体(図3参照)に取付けられるバッテリである。
【0013】
図1(a)はゲーム機本体2に用いられるバッテリ3の概略斜視図である。バッテリ3はゲーム機本体2が有するバッテリ接続用のオスコネクタ(図示省略)が挿入されるメスコネクタ31を有する。バッテリ3はゲーム機本体2からのバッテリ情報要求信号を受けると、バッテリID、バッテリ残量などの情報を含むバッテリ情報信号をゲーム機本体2に送信する機能を有する。このバッテリ情報信号を送信する機能は、本発明が対象とするゲーム機本体に取付けられる純正のバッテリが必ず備えている機能である。
【0014】
図1(b)は本発明の一実施形態であるゲーム機用周辺機1の概略斜視図である。ゲーム機用周辺機1は、オスコネクタ16とメスコネクタ17を有する。オスコネクタ16は、ゲーム機本体2が有するバッテリ3を接続するためのオスコネクタ(図示省略)と同一形状をしている。これにより、オスコネクタ16をバッテリ3のメスコネクタ31に挿入し、ゲーム機用周辺機1とバッテリ3とを電気的に接続することができる。ゲーム機用周辺機1を駆動するための電力はバッテリ3から得られる。
【0015】
また、メスコネクタ17はバッテリ3のメスコネクタ31と同一形状を有している。ゲーム機用周辺機1の外形はゲーム機本体2のバッテリボックス(図示省略)に挿入可能なように形成されている。そのため、ゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2のバッテリボックスに直接取り付けることができる。このように、ゲーム機用周辺機1はゲーム機本体2のバッテリボックス内に設置して使用されるが、バッテリとして電気エネルギーを蓄える装置ではない。
【0016】
さらに、ゲーム機用周辺機1の側面には外部記憶装置である外部記憶メモリ4を挿入するスロット18を備えている。外部記憶メモリ4はスロット18に着脱可能である。外部記憶メモリ4は、ゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2に接続する前にゲーム機用周辺機1が不揮発性メモリ14に格納しているIPLなどのプログラムをインストールしておく媒体である。
【0017】
本発明のゲーム機用周辺機1を使用する場合には、図1(c)に示されるようにゲーム機用周辺機1とバッテリ3とを重ね合わせ両者を電気的に接続し、ゲーム機用周辺機1のメスコネクタ17をゲーム機本体2のバッテリ接続用のコネクタ(図示省略)に接続する。
【0018】
両者を重ね合わせるとき、バッテリ3のメスコネクタ31はバッテリ周辺機1のオスコネクタ16が挿入される。図1(c)に示されるように、バッテリ3はゲーム機本体2に電気的に接続することができ、両者はバッテリから電気エネルギーを取得することができる。なお、ゲーム機用周辺機1をバッテリ3と重ねてゲーム機本体2に取り付けた場合、電源ボックスから突出するものの、カバー(図示省略)を用いることによってゲーム機本体2から離脱することを防止することができる。または、まず、ゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2の電池ボックスに設置し、次に、バッテリ3をゲーム機用周辺機1に図1(c)に示されるように重ねて設置してもよい。
【0019】
上述のとおり、ゲーム機用周辺機1を介してゲーム機本体2とバッテリ3とを接続し、ゲーム機本体2からのバッテリ情報要求信号が直接バッテリ3に送信されないようにする。また、バッテリ3から送信されるバッテリ情報信号がゲーム機本体2に送信されないようにする。このように、ゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2とバッテリ3との間に介在させて設置させても、ゲーム機本体2から見た場合、ゲーム機用周辺機1が接続されたか否かを検出して、ゲーム機本体2の起動が停止されるなどの制御が行われることはない。
【0020】
なお、本発明のゲーム機用周辺機1を使用しない場合には、通常の使用どおり、図1(b)に示されるバッテリ3をゲーム機本体2に接続することによってバッテリ3からゲーム機本体2に電力を供給することができる。
【0021】
図2は、ゲーム機用周辺機1の電源端子と信号端子の概略接続図である。図2の例では、オスコネクタ16の左右の端子はメスコネクタ17の左右の端子と直接に電気的に接続されている。また、この左右の端子はゲーム機用周辺機1のゲーム機用周辺機の電子機器に分岐されており、ゲーム機用周辺機1の電気回路にもバッテリ3から電力が供給される。一方、オスコネクタ16の信号端子とメスコネクタ17の信号端子とは電気的に接続されていない。このため、ゲーム機本体2とバッテリ3とは直接的な信号の送受信を行えない。ゲーム機本体2とバッテリ3とはゲーム機用周辺機1の電子回路を介して信号の送受を行うことができる。
【0022】
図3はゲーム機用周辺機1の概略構成図である。ゲーム機用周辺機1は、プロセッサ(CPU)10と、プロセッサ10とバス15を介して接続される第1のインタフェース11、第2のインタフェース12、第3のインタフェース13、および不揮発性メモリ14を備えている。プロセッサ10はゲーム機用周辺機1を全体として制御する手段であり、バッテリ3との情報交換、外部記憶メモリ4へのプログラムの書き込みおよび読み込み、ゲーム機本体2からのバッテリ情報の要求に対する応答処理などを行う。また、不揮発性メモリ14には、特定のバッテリID、外部記憶メモリ4へ書き込まれるIPLプログラムなどがあらかじめ記憶されている。外部記憶メモリ4へ書き込まれるIPLプログラムは、ゲーム機用周辺機1がゲーム機本体2に接続されている場合、外部記憶メモリ4に格納されたソフトウェアをゲーム機本体2で起動可能とするIPL(イニシャルプログラムローダ)プログラムである。
【0023】
図3(b)に示されるように、ゲーム機用周辺機1は、第1のインタフェース11を介してゲーム機本体2に接続される。ゲーム機本体2は市販されているゲーム機であり、そのゲーム機本体2を何ら改変することなく本発明を実行できることから、そのゲーム機本体2の構成の説明は省略する。
【0024】
なお、ゲーム機本体2は、通常の使用状態ではゲーム機用周辺機1を介在させることなくバッテリ3と電気的に接続することが可能であり(図4(a)参照)、バッテリ3との間で情報交換を行うことができる。また、バッテリ3をゲーム機本体2の駆動用電源とすることができる。
【0025】
外部記憶メモリ4は前述のとおり、不揮発性メモリ14に格納されているIPLプログラムなどを記憶するメモリである。また、外部記憶メモリ4には、ゲーム機本体2で動作可能なゲーム機用ソフトウェアも格納することができる。このゲーム機用ソフトウェアは自作のソフトウェアも含む。
【0026】
外部記憶メモリ4は、図3(a)に示されるように、第3のインタフェースを介してゲーム機用周辺機1と接続される。ゲーム機用周辺機1の不揮発性メモリ14に記憶されているIPL(イニシャル・プログラム・ローダ)のプログラムを格納することができる。この外部記憶メモリ4への前記プログラムの格納作業は、図1(c)に示されるようにバッテリ3をゲーム機用周辺機1に接続した状態で行う。これにより、格納するための電力をバッテリ3から得ることができる。なお、IPLのプログラムの外部記憶メモリ4への格納作業は一度行えばよい。
【0027】
IPLプログラムの格納がなされた外部記憶メモリ4をゲーム機用周辺機1から取り外す。次に、図3(b)に示されるようにゲーム機本体2に接続する。また、図1(c)のようにバッテリ3を接続したゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2のバッテリボックス(図示省略)に設置する。または、まずゲーム機用周辺機1をゲーム機用本体2のバッテリボックスに接続し、そして、ゲーム機用周辺機1にバッテリ3を接続するように順を追って接続してもよい。
【0028】
ゲーム機用周辺機1は、上述したようにバッテリ3をその駆動用電源として使用することができる。このようにすることで、ゲーム機用周辺機1が駆動用電源を独自に備える必要はなく、装置の構成を簡略化することができる。
【0029】
以上のように構成されたゲーム機用周辺機1を用いた場合のバッテリ情報に関するバッテリ情報要求信号とバッテリ情報信号の送受信について図4を用いて説明する。
図4(a)は、ゲーム機用周辺機1を用いない通常のゲーム機本体2とバッテリ3の組み合わせの場合の情報の送受信を説明する図である。この場合、ゲーム機本体2は、バッテリ3との間でバッテリ情報に関して双方向のシリアル送受信を行う。この技術は、例えば、携帯電話機などで使用されている再充電可能なバッテリにおいては公知のものである。この技術では、バッテリは電圧、充電量などのバッテリ情報が、バッテリが接続されている携帯電話機などの電子機器から要求される。ゲーム機本体2の場合は、バッテリ3の電圧、充電量などのバッテリ情報に加えてバッテリID情報も要求する。なお、図4ではバッテリID情報のみ記載し、バッテリ電圧などのバッテリ情報は記載を省略している。
【0030】
図4(b)は、ゲーム機用周辺機1を用いた場合の、ゲーム機用周辺機1、ゲーム機本体2、およびバッテリ3の間の情報の送受信について説明する図である。ゲーム機本体2はスイッチを起動するとバッテリ情報要求信号を送信する。該バッテリ情報要求信号はゲーム機用周辺機1により取得され、ゲーム機用周辺機1を介してバッテリ3に送信される。
【0031】
バッテリ3はバッテリ情報要求信号を受け取ると、ゲーム機用周辺機1にバッテリ情報信号を送信する。ゲーム機用周辺機1は受け取ったバッテリ情報からバッテリID(例えば、ID=12345678)を取り去り、ゲーム機用周辺機1の不揮発性メモリに格納してあるバッテリ情報(以下、「生成バッテリID(IDc)」という。)に置き換えて、ゲーム機本体2に送信する。ゲーム機本体2は、生成バッテリID(IDc)を受け取ると外部記憶メモリ4に格納されたIPLを読み込む。
【0032】
ここで、本発明の一実施形態であるゲーム機用周辺機1をゲーム機本体に接続し秘技コードを入力する手順を説明する。
1)バッテリ3の残量が十分にあることを確認してから、ゲーム機本体2からバッテリ3を取り出す。
2)ゲーム機本体2から取り出したバッテリ3をゲーム機用周辺機1に取り付ける。
3)ゲーム機用周辺機1のスロット18に外部記憶メモリ4を挿入する。
4)ゲーム機用周辺機1からIPLを含むプログラムを外部記憶メモリ4にインストールする。IPLはイニシャルプログラムローダのプログラムである。
5)プログラムのインストールが終了した外部記憶メモリ4をゲーム機本体2に接続する。
6)ゲーム機用周辺機1をゲーム機本体2のバッテリボックスに設置する。
7)ゲーム機用周辺機1の上にバッテリ3を接続する。
8)ゲーム機本体2およびバッテリ3の大きさに合わせたバッテリカバーを用意し、該バッテリカバーを被せる。
9)ゲーム機本体2の電源を入れ、ゲーム機用周辺機1の秘技コード入力用のプログラムを実行する。
10)秘技コード入力用のプログラムが起動。
【0033】
次に、本発明のゲーム機用周辺機が実行する処理について説明する。
図5は、本発明のゲーム機用周辺機1が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである(秘技コードを入力するプログラムの場合)。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA1]ゲーム機本体が起動すると、ゲーム機本体は該本体に接続されているバッテリにバッテリ情報要求信号を送信する。ゲーム機用周辺機はバッテリ情報要求信号があるか否かを判断し、ない場合にはあるまで待つ。バッテリ情報にはバッテリID、バッテリの電圧、消費電力などが含まれる。バッテリ情報要求信号はこれらのバッテリの情報を要求する信号である。
●[ステップSA2]バッテリ情報要求信号をバッテリ3に送信する。
●[ステップSA3]バッテリからのバッテリ情報信号があるか否か判断し、ない場合にはあるまで待つ。
●[ステップSA4]バッテリIDを含むバッテリ情報信号の中で、バッテリIDをゲーム機用周辺機に記憶した生成バッテリIDcに置き換え、生成バッテリ情報信号を生成する。
●[ステップSA5]生成バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信し、終了する。
【0034】
次に、図6は、ゲーム機本体が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSB1]ゲーム機本体の電源をオンすると、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信する。これは、本発明のゲーム機用周辺機を使用する、しないに係わらず通常行われる処理である。
●[ステップSB2]ゲーム機本体はバッテリからのバッテリ情報信号または修正バッテリ情報信号があるか否か監視する。バッテリ情報信号または修正バッテリ信号があればステップSB3へ移行する。
●[ステップSB3]バッテリ情報信号または修正バッテリ信号を受信しバッテリIDまたは生成バッテリIDcを取得する。
●[ステップSB4]生成バッテリIDcか否か判断し、YESの場合、つまり、ゲーム機周辺機で生成された生成バッテリIDcである場合にはステップSB5に移行し、NOである場合、つまり、バッテリからのバッテリIDである場合にはステップSB10へ移行する。
●[ステップSB5]外部記憶メモリに記憶されているIPL(イニシャルプログラムローダ)プログラムを読み込む。
●[ステップSB6]ステップSB5で読み込んだIPLプログラムによりメインコードにブレークポイントを設定する。
●[ステップSB7]ステップSB5で読み込んだIPLプログラムによりカーネルを起動する。
●[ステップSB8]外部記憶メモリに格納されている秘技コード入力プログラムを読み込み実行する。
●[ステップSB9]ソフトウェアにおいて使用されるパラメータ、アイテムなどのデータを入力されたデータで変更し、ステップSB11へ移行する。
● [ステップSB10] ゲーム機本体の通常処理。
●[ステップSB11]ソフトウェアを起動する。
【0035】
次に、図7を用いて外部記憶メモリに記憶されたソフトウェアを起動するアルゴリズムのフローチャートを説明する。
●[ステップSC1]ゲーム機本体の電源をオンすると、バッテリ情報要求信号をバッテリに送信する。これは、ゲーム機用周辺機を使用する、しないに係わらず通常行われる処理である。
●[ステップSC2]ゲーム機本体はバッテリからのバッテリ情報信号または修正バッテリ情報信号があるか否か監視する。バッテリ情報信号または修正バッテリ信号があればステップSC3へ移行する。
●[ステップSC3]バッテリ情報信号または修正バッテリ信号を受信しバッテリIDまたは生成バッテリIDcを取得する。
●[ステップSC4]生成バッテリIDcか否か判断し、YESの場合、つまり、ゲーム機周辺機で生成された生成バッテリIDcである場合にはステップSC5に移行し、NOである場合、つまり、バッテリからのバッテリIDである場合にはステップSC10へ移行する。
●[ステップSC5]外部記憶メモリに記憶されているIPLを読み込む。
●[ステップSC6]ステップSC5で読み込んだIPLプログラムによりメインコードにブレークポイントを設定する。
●[ステップSC7]ステップSC5で読み込んだIPLプログラムによりカーネルを起動する。
●[ステップSC8]外部記憶メモリに格納されているソフトウェアプログラムを読み込む。
●[ステップSC9]ソフトウェアを起動する。
●[ステップSC10]ゲーム機本体の通常処理。
●[ステップSC11]ソフトウェアを起動する。
【0036】
なお、外部記憶メモリ4から読み込んだソフトウェアに対しても秘技コードの入力を行えるようになすステップを含ませるアルゴリズムとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】ゲーム機本体とゲーム機用周辺機の概略外観図である。
【図2】ゲーム機用周辺機の電源端子と信号端子の概略接続図である。
【図3】ゲーム機用周辺機の概略構成図である。
【図4】ゲーム機用周辺機、ゲーム機本体、およびバッテリの間の情報の送受信を説明する図である。
【図5】本発明のゲーム機用周辺機が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図6】ゲーム機本体が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである(その1)。
【図7】ゲーム機本体が実行する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである(その2)。
【符号の説明】
【0038】
1 ゲーム機用周辺機
10 CPU
11 第1のインタフェース
12 第2のインタフェース
13 第3のインタフェース
14 不揮発性メモリ
15 バス
16 オスコネクタ
17 メスコネクタ
18 スロット
2 ゲーム機本体
3 バッテリ
31 メスコネクタ
4 外部記憶メモリ
ID バッテリID
IDc 生成バッテリID

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機用周辺機および外部記憶装置をゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたソフトウェアを実行可能とする方法であって、
ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しバッテリからゲーム機用周辺機とゲーム機本体に電力を供給するステップと、
ゲーム機用周辺機は、
ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信するステップと、
バッテリ情報要求信号をバッテリに送信するステップと、
バッテリからのバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信するステップと、
バッテリ情報信号に含まれるバッテリIDをゲーム機用周辺機内に記憶した特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成するステップと、
修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信するステップと、を実行し、
ゲーム機本体は、ゲーム機用周辺機から受信した修正バッテリ情報信号に含まれる特定のバッテリIDに基づき外部記憶装置に記憶されたIPLを読み込むことによって外部記憶装置に格納されたソフトウェアを起動可能とするステップを含むゲーム機用ソフトウェア起動方法。
【請求項2】
ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたソフトウェアを実行可能とするゲーム機用周辺機であって、
ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信し修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信する第1のインタフェースと、
バッテリ情報要求信号をバッテリに送信しバッテリからバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信する第2のインタフェースと、
特定のバッテリIDを記憶する記憶手段と、
バッテリから受信したバッテリ情報信号に含まれるバッテリIDを記憶手段に記憶された特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成する修正バッテリ情報信号生成手段と、を備えたゲーム機用周辺機。
【請求項3】
ゲーム機用周辺機および外部記憶装置をゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したILLを記憶した外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを実行可能とする方法であって、
ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しバッテリからゲーム機用周辺機とゲーム機本体に電力を供給するステップと、
ゲーム機用周辺機は、
ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信するステップと、
バッテリ情報要求信号をバッテリに送信するステップと、
バッテリからのバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信するステップと、
バッテリ情報信号に含まれるバッテリIDをゲーム機用周辺機内に記憶した特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成するステップと、
修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信するステップと、を実行し、
ゲーム機本体は、ゲーム機用周辺機から受信した修正バッテリ情報信号に含まれる特定のバッテリIDに基づき外部記憶装置に記憶されたIPLを読み込むことによって外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを起動可能とするステップを含むゲーム機用ソフトウェア起動方法。
【請求項4】
ゲーム機本体用のバッテリをゲーム機用周辺機を介してゲーム機本体に接続しゲーム機本体に接続したIPLを記憶した外部記憶装置に格納されたゲーム用ソフトウェアの秘技コードを入力するためのソフトウェアを実行可能とするゲーム機用周辺機であって、
ゲーム機本体がバッテリに要求するバッテリ情報要求信号を受信し修正バッテリ情報信号をゲーム機本体に送信する第1のインタフェースと、
バッテリ情報要求信号をバッテリに送信しバッテリからバッテリIDを含むバッテリ情報信号を受信する第2のインタフェースと、
特定のバッテリIDを記憶する記憶手段と、
バッテリから受信したバッテリ情報信号に含まれるバッテリIDを記憶手段に記憶された特定のバッテリIDに置き換え修正バッテリ情報信号を生成する修正バッテリ情報信号生成手段と、を備えたゲーム機用周辺機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−142412(P2010−142412A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322626(P2008−322626)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(500462580)株式会社サイバーガジェット (2)
【Fターム(参考)】