ゲーム機
【課題】表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができるゲーム機を提供する。
【解決手段】ゲーム機1は、内部に各種機器を収容するための筐体2と、表示面3Dにゲーム画面を表示するモニタ3と、エンクロージャー部4Eを有する二つのスピーカユニット4と、を備えている。また、モニタ3は、筐体2の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された表示面3Dが筐体2の上面を形成するように筐体2に設けられ、二つのスピーカユニット4は、それぞれモニタ3の両側であって最も高い位置がモニタ3の表示面3Dよりも低くなるような位置で筐体2の上面を形成するように設けられている。
【解決手段】ゲーム機1は、内部に各種機器を収容するための筐体2と、表示面3Dにゲーム画面を表示するモニタ3と、エンクロージャー部4Eを有する二つのスピーカユニット4と、を備えている。また、モニタ3は、筐体2の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された表示面3Dが筐体2の上面を形成するように筐体2に設けられ、二つのスピーカユニット4は、それぞれモニタ3の両側であって最も高い位置がモニタ3の表示面3Dよりも低くなるような位置で筐体2の上面を形成するように設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたゲーム画面の進行に応じて、スピーカから音声が出力されるゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽のリズムを考慮して、入力装置に設けられた操作部を操作するゲーム用のゲーム機が存在する。このようなゲーム機であって、複数のプレイヤにて対戦する対戦型のゲーム用のゲーム機が知られている(例えば、特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−155543号公報
【特許文献2】特開2003−236243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対戦型のゲーム画面を表示する表示装置の表示面は、複数のプレイヤにて共用されるため、通常は表示面が略水平になるように配置される。このように表示面が略水平になるように配置されたゲーム機の場合、上方から覗き込まなければゲーム画面が確認できないため、ゲーム画面が見え辛く、また、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面が目立たない。更に、音響効果或いは、製造コストの問題からゲーム機の筐体の上面にスピーカユニットが配置される場合がある。このような場合、スピーカユニットによって視線が遮られるので、表示装置及び表示面がより目立たなくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができるゲーム機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲーム機は、内部に各種機器を収容するための筐体(2)と、表示面(3D)にゲーム画面を表示する表示装置(3)と、エンクロージャー部(4E)を有する少なくとも一つのスピーカユニット(4)と、を備え、前記表示装置は、前記筐体2の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された前記表示面が前記筐体の上面を形成するように前記筐体に設けられ、前記スピーカユニットは、前記表示装置の側方であって最も高い位置が前記表示装置の前記表示面よりも低くなるような位置で前記筐体の上面を形成するように、前記筐体に設けられているものである。
【0007】
本発明によれば、ゲーム機の筐体の上面側には、表示装置及びスピーカユニットが配置されている。表示装置には、筐体の正面から見て、つまり筐体の正面に位置するプレイヤから見て上り勾配を描くような傾斜が形成されているので、プレイヤはゲーム画面を確認するために画面を覗き込む必要がない。また、表示装置が略水平に配置されている場合と比べて上方からの光の反射を抑制することができる。更に、エンクロージャー部を有するスピーカユニットは、筐体の上面を形成するように配置されており、比較的プレイヤの近くに位置している。このため、音響効果を向上させることができる。一方で、スピーカユニットは、エンクロージャー部を有するため、配置するためにはある程度のスペースを必要とするが、表示装置の表示面に形成される傾斜を利用して、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなるように配置されている。このため、筐体やスピーカと比べて、表示装置の表示面が最も高くなるように位置している。これにより、音響効果を向上させつつ、筐体やスピーカよりも表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができる。
【0008】
本発明のゲーム機の一態様において、前記筐体の内部には、前記筐体内を上下に区分するような棚板(25)が前記表示装置の下方に設けられ、前記表示装置は、前記表示装置の表示面に前記傾斜が形成されるように下方から支持する基台(28)が前記棚板との間に介在するようにして、前記棚板の上に配置されていてもよい。この場合、筐体内部に設けられた棚板との間に介在する基台により、表示装置の表示面の高さ位置を自由に設定することができる。
【0009】
基台として、どのような構成のものが採用されてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記基台は、前記表示装置と前記棚板との間に所定の空間(SSが形成されるように前記表示装置を支持してもよい。また、この態様において、前記基台は、互いに間隔を空けて配置される第1基台部(28R)と、第2基台部(28L)と、を備え、前記所定の空間が形成されるように、互いに対向する位置に配置された第1基台部と第2基台部とにより前記表示装置を下方から支持してもよい。
【0010】
また、表示装置と棚板との間に所定の空間が形成される態様において、前記筐体には、前記表示装置を冷却するためのファン(29)が設けられ、前記ファンは、前記所定の空間を介して前記表示装置を冷却するように、前記表示装置の下方に配置されていてもよい。この場合、表示装置と棚板との間に形成された所定の空間を利用して、表示装置の発熱をより効果的に冷却することができる。
【0011】
表示装置が、棚板に基台を介して配置されている態様において、前記筐体には、棚板から一定の高さ位置にテーブル(5)が設けられ、前記基台は、前記表示装置の表示面に形成された前記傾斜の低い側に位置する端部(3T)が前記テーブルの高さに位置するように前記表示装置を支持していてもよい。この場合、テーブルの高さ位置に表示装置の端部の位置を合わせることができるので、表示装置の表示面をより見やすく、また、より目立たせることができる。
【0012】
スピーカユニットは、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなるように設けられていれば、どのように配置されていてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記スピーカユニットは、音声を出力する音声出力部に前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成され、前記音声出力部の最も低い側に位置する端部が前記テーブルの高さとなるように配置されていてもよい。
【0013】
また、筐体の内部に棚板が設けられている態様において、前記棚板の上には、前記筐体の側面と前記表示装置との間に形成されるスペースを区分する板が設けられ、前記スピーカユニットのエンクロージャー部は、前記板によって区分された空間に形成されていてもよい。この場合、筐体の側面と表示装置との間に形成されるスペース及び、表示装置の表示面と棚板との間の高低差を利用してエンクロージャー部を形成することができる。これにより、製造コストを削減することができる。
【0014】
スピーカユニットは少なくとも一つ設けられていればよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記筐体には、前記表示装置の両側にそれぞれ配置される二つのスピーカユニットが設けられていてもよい。
【0015】
表示装置の表示面に形成される傾斜として、表示面が目立つ限りにおいてどのような傾斜が形成されていてもよい。例えば、本発明の一形態に係るゲーム機は、前記表示装置には、前記表示面に形成される前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜として、2台の前記筐体が背面を合わせるように配置された状態において、一方の筐体を利用するプレイヤから他方の筐体に設けられた前記表示装置の表示面の最も低い位置が視認可能な程度の傾斜が形成されていてもよい。この場合、2台のゲーム機にて、対戦型のゲームが実行されるときに、表示装置の表示面及びゲーム画面を目立たせつつ、対戦相手のプレイヤの操作状況を意識させることができる。これにより、各プレイヤの対戦感覚の臨場感を向上させることができる。
【0016】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
以上、説明したように、本発明によれば、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一形態に係るゲーム機の正面斜視図。
【図2】本発明の一形態に係るゲーム機の正面図。
【図3】本発明の一形態に係るゲーム機の背面斜視図。
【図4】図2のIV−IV線に関する断面図。
【図5】図4のV−V線に関する断面図。
【図6】図2のVI−VI線に関する断面図。
【図7】図2のVII−VII線に関する断面図。
【図8】図2のIIX−IIX線に関する断面図。
【図9】2台のゲーム機が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態を模式的に示す図。
【図10】2台のゲーム機が横方向に並列に配置された状態を模式的に示す図。
【図11】第1の変形例に係る柱の模式図。
【図12】第2の変形例に係る柱の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るゲーム機の一形態について説明する。図1、図2、図3は、本発明の一形態に係るゲーム機のそれぞれ正面斜視図、正面図、背面斜視図である。ゲーム機1は、商業施設等に設置される業務用のゲーム機として構成されている。図1に示すように、ゲーム機1は、内部に各種機器を収容するための筐体2を備えている。筐体2の上部には、表示装置としてのモニタ3と、モニタ3の両側にそれぞれ配置される2つのスピーカユニット4と、テーブル5とが、筐体2の上面を形成するように設けられている。
【0020】
図1又は図2に示すように、モニタ3は、矩形に形成され、表面3Sが筐体2の上面を形成している。モニタ3の表面3Sの中央付近には、ゲーム画面等を表示するための表示面3Dが設けられている。また、モニタ3の左側に位置するスピーカユニット4の上方には、小型モニタ6が設けられている。小型モニタ6には、ゲームのルール(操作方法等)等のゲームをプレイするために必要な説明が表示される。なお、小型モニタ6には、その他にもゲームの進行を補助する情報等が表示されてもよい。このようなゲームの進行を補助する情報の一例を説明する。2つのゲーム機1が情報交換可能に接続され、各ゲーム機1では、各モニタ3の表示面3Dの上方領域と、下方領域とに分かれて各プレイヤ間で対戦するタイプのゲームが実行される場合がある。このような場合に、小型モニタ6には、各領域のうちプレイヤが操作に使用する部分の拡大画像等、各プレイヤのプレイ状況の把握を容易にする情報が一括表示されてもよい。また、小型モニタ6には、ゲームの進行に使用される各種オプションの情報等が表示されてもよい。更に、小型モニタ6に替えて、ゲームのルール等が記載された説明書等を提示するための板等が設けられていてもよい。
【0021】
モニタ3の表面3Sには、表示面3Dを挟んだ左右両側の端部の上方の位置に発光可能なエスカッション7が設けられている。エスカッション7は、内部に発光手段として不図示のLEDが設けられており、このLEDにより発光する。また、モニタ3の表示面3Dには、透明なタッチパネル8が重ね合わされている。タッチパネル8は、プレイヤが指等で触れると、その接触位置に応じた信号を出力する公知の入力装置である。なお、図示は省力しているが、ゲーム機1には、選択或いは決定をするためのボタン、電源スイッチ、ボリューム操作スイッチといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられていてもよい。
【0022】
筐体2の底面には、キャスター9が設けられている。また、プレイヤがゲームをプレイする際に位置する筐体2の正面には、コイン投入口10及びコイン返却口11が設けられている。コインは、ゲーム機1にてゲームを実行するための対価として利用され、コイン投入口10から所定の対価に相当するコインが投入された場合にゲーム機1にてゲームが実行される。
【0023】
筐体2の正面には、コイン投入口10及びコイン返却口11の正面側から見た右側方から筐体2の右側面にかけて金属状の質感を表現可能(光を反射可能)なシート13が貼られている。一方、筐体2の正面の正面側から見た左角、つまり、筐体2の正面のシート13が貼られている右角とは逆の角は、緩やかに湾曲するように形成されている。コイン投入口10及びコイン返却口11の正面側から見た左側から左角にわたって、筐体2の正面には、アクリル部14が設けられている。アクリル部14の内側には、不図示のLEDが設けられている。これにより、アクリル部14は、内部から発光可能なように構成されている。図1の斜視図ではアクリル部14の発光状態を、図2の正面図ではアクリル部14の非発光状態を、それぞれ示している。筐体2の内部には、後述するウーファースピーカが設けられており、筐体2はアクリル部14からウーファースピーカの音声が出力されるように構成されている。また、図1に示すように、アクリル部14は、発光により、内部に設けられたウーファースピーカを想起させるような図形Dを形成するように構成されている。
【0024】
筐体2の正面から見た奥側の右角には、柱15Aが取り付けられている。柱15Aは、モニタ3よりも高い位置まで筐体2の上方に向かって延びている。柱15Aには、モニタ3の上方に位置するように電飾として機能するマーキー16Aが取り付けられている。マーキー16Aとモニタ3との間には一定の間隔があけられている。マーキー16Aは、大型の円状に形成された大円形部16aと、大円部16aより小さい中型の円状に形成された中円部16bと、中円部16bより小さい小型の円状に形成された小円部16cと、を含んでいる。大円部16aを中心に3つの各円部16a、16b、16cが直線上に位置するように、中円部16bが大円部16aの左上に、小円部16cが大円部16a右下に、それぞれ配置されている。各円部16a、16b、16cの内部には発光手段として不図示のLEDが設けられている。これにより、各円部16a、16b、16cは、いずれも正面16SDが発光可能に構成されている。図示の例では、大円部16aは七色に、中円部16bは赤色に、小円部16cは青色に、それぞれ発光可能に構成されている。また、大円部16aは、中心部にピンク色の文字が浮き出るような発光が可能なように構成されている。なお、小円部16c等、マーキーの一部には、発光手段が設けられていなくてもよい。つまり、マーキーの一部は発光しないように構成されていてもよい。また、発光は、上記の色に限定されるものではない。青、赤、緑の光量を調整して重ね合わせることにより、任意の色及び任意の数の色にて発光させてもよい。
【0025】
図3に示すように、筐体2の右側面の下方には、奥側の角に筐体2の内部に吸気を供給するための吸気口20が設けられている。また、図1に示すように、筐体2の左側面の上方には、奥側の角に筐体2の内部に供給された吸気を排気するための排気口21が設けられている。つまり筐体2は、右側面の角の吸気口20から内部に供給された吸気を左側面の角の排気口21から排気するように構成されている。一方、図3に示すように、筐体2の背面には、ボルト等の固定手段等を除いて、吸気口等も含めて各種機器等が設けられていない。不図示の電源コードや他のゲーム機等と接続するためのコード等といった外部機器等と接続するためのコード等は、背面に設けられた縦長のスリット22から外部の各種機器等に接続するように配線されている。これらの配線により必要となる隙間は1cm以下である。従って、筐体2の背面と、この背面に接触する面との間に吸気口等が必要とするような大きな間隔をあける必要がない。このため、筐体2は、ゲーム機1の筐体2の背面同士をほぼ接触させるようにして配置することができるように構成されている。これにより、例えば、対戦型のゲームが実行される2台のゲーム機を背面同士がほぼ接触するように位置させて、あたかも一台のゲーム機のように一体的に配置することができるように構成されている。なお、配線のためのスリット22が底面に設けられている場合、ホコリや虫などが侵入し易くなる。また、スリット22が側面に設けられている場合、プレイヤによって各種接続が解除され易くなる。このため、プレイ結果が悪い場合に記録が残らないようにするため等、プレイヤによってLANケーブルなどが抜かれるケースが発生し易い。これらを防止するためにも、上記のように、スリット22は小さな隙間しか必要としないように背面に設けられる構成が好ましい。
【0026】
図4は、図2のIV−IV線に関する断面図である。図4に示すように、筐体2の内部には、内部空間を上下の二層に区分する棚板25が設けられている。筐体2の内部の下層は前後の2つの空間FS、BSに区分されている。これら2つの空間FS、BSのうち正面側に位置する前方空間FSには、コイン投入口10から投入されたコインを貯留するためのコイン貯留部等を備えた不図示のコイン貯留機構が設けられている。コイン貯留機構として、投入されたコインをコイン返却口11から返却する等の機能を持った周知の機構が利用されてよいため、コイン貯留機構の詳細の説明は省略する。
【0027】
筐体2の内部の各空間FS、BSのうち背面側に位置する後方空間BSには、ゲーム機1にて実行されるゲームの進行等を制御するための不図示のコンピュータが配置される。後方空間BSには、吸気口20が接続されている。また、筐体2の棚板25の後方空間BS側には、コンピュータと、筐体2の上部に設けられた各種機器と、を接続するためのコード等を通すための配線用穴26が設けられている。
【0028】
テーブル5は、プレイヤにとって快適な操作が行われると想定される一定の高さに位置するように設けられている。図4に示すように、筐体2の前面板2Fは、テーブル5の底面まで延長するように設けられており、テーブル5を下方から支持している。テーブル5には、プレイヤが手を置くことができるように、筐体2の前面よりもやや突出する突出部5Sが設けられている。図5は、図4のV−V線に関する断面図である。図5に示すように、筐体2の両側面板2R、2Lもテーブル5の底面まで延長するように設けられており、テーブル5を下方から支持している。なお、テーブル5がコントールパネルとして機能するように、テーブル5には、各種操作ボタン等が設けられていてもよい。この場合には、タッチパネル以外を入力装置として適用可能である。
【0029】
また、図5に示すように、棚板25の上層側、つまり、棚板25の上層面25Uには、モニタ3を下方から支持する基台28が設けられている。基台28は、棚板25の上層面25U上にモニタ3と上層面25Uとの間に介在するように設けられ、第1基台部28Rによりモニタ3の右端を、第2基台部28Lによりモニタ3の左端を、それぞれ支持している。このため、モニタ3と上層面25Uとの間には所定の空間SSが形成されている。基台28には、奥側に向かうに従って高さが高くなるような傾斜が形成されている。また、図4に示すように、基台28の傾斜は、モニタ3の手前(3T)側がテーブル5の高さに位置するような高さに形成されている。このため、基台28に支持されるモニタ3の表示面3Dには、プレイヤから見て上り勾配を描くような傾斜が形成されている。この表示面3Dに形成される傾斜は、上部からの蛍光灯や電飾等の光が映りこむことを抑制する一方で、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態において互いに相手プレイヤの手元をある程度視認可能な程度のものである。ゲーム機1は、主として身長150cm〜180cmのプレイヤを対象にしている(但し、プレイ対象はこのような身長のプレイヤに限定されるものではない)。このため、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触するよう配置された場合、つまり背中合わせで配置された場合に、相手プレイヤの手元がある程視認可能な傾斜として、身長150cm〜180cmの範囲のプレイヤがモニタ3の手前側3Tを視認可能な程度の傾斜が想定される。また、図4及び、図5に示すように、所定の空間SSには、送風用のファン29が設けられている。ファン29は、下方からモニタ3の背面に向かって送風可能なように、モニタ3の下方に設置されている。
【0030】
基台28の左右両側には、それぞれに各スピーカユニット4が配置されている。図6は、図2のVI−VI線に関する断面図である。図6に示すように、スピーカユニット4は、エンクロージャー部4Eを有している。スピーカユニット4の音声出力部4Sは、プレイヤ方向に傾けられた状態でエンクロージャー部4E内に収容されている。また、スピーカユニット4は、最も高い位置がモニタ3の表示面3Dよりも低い位置となり、かつ、音声出力部4Sの最も低い手前側の位置(4T)がテーブル5と同じ高さとなるように、手前側よりも少し奥側よりに配置されている。スピーカユニット4の後方には、通気用のスペースAPが設けられている。また、図6に示すように、筐体2の前方空間FSには、アクリル部14と一致する位置にウーファースピーカ30が設けられている。
【0031】
図7は、図2のVII−VII線に関する断面図である。図7は、棚板25よりも上方であって、モニタ3の下方、つまり所定の空間SSに関する断面図である。図7に示すように、棚板25の上方であってモニタ3の下方には、第1基台部28Rと第2基台部28Lとの間に所定の空間SSが形成されている。そして、棚板25に設けられたファン29及び配線用穴26は、所定の空間SSに位置している。また、基台28の両側にはスピーカユニット4が配置されている。図7に示す位置では、スピーカユニット4のエンクロージャー部4E内の断面図が示されている。図7に示すように、スピーカユニット4が配置される位置の基台28と筐体2の各側面板2R、2Lとの間に形成されるスペースは、前後方向が板4EWで区切られ、側面に横板4ERが設けられている。つまり、エンクロージャー部4Eは、棚板25とモニタ3の表示面3Dとの高低差及び、モニタ3側方のスペースが各板4EW、4ERによって区分されることにより形成されている。更に、スピーカユニット4の後方には、通気用のスペースAPが形成されている。
【0032】
図8は、図2のIIX−IIX線に関する断面図である。図8の断面図は、図7と同様の方向からの断面図であって、図7よりも少し高いテーブル5の上方の位置の断面図である。図8に示すように、テーブル5の上方の位置には、スピーカユニット4の音声出力部4Sが位置している。また、図8に示す位置、つまりテーブル5の上方の位置は、モニタ3の表示面3Dの手前側の位置よりも高い。また、通気用のスペースAPには、排気口21の位置に排気ファン31が設けられている。
【0033】
以上に説明したように、この形態のゲーム機によれば、モニタ3は、筐体2の上部に表示面3Dが筐体2の上面を形成するように設けられ、更に、表示面3Dがプレイヤから見て上り勾配を描くように配置されているので、表示面3Dに表示されるゲーム画面等が見やすい。また、モニタの表示面が水平に配置されている場合と比べて、上方からの光の映り込みを抑制できるので、プレイヤをゲームに集中させることができる。一方で、表示面3Dの傾斜は、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置された場合に、正面に位置するプレイヤの手元をある程度視認可能な程度のものであるので、このような状態で対戦型のゲームをプレイする場合に相手プレイヤの操作状況を意識させることができる。
【0034】
更に、モニタ3の表示面3Dは、基台28により傾斜の手前側3Tがテーブル5の高さ位置に調整され、これにより最適と想定される高さに位置するように配置されている。そして、この基台28の高さ及び、モニタ3の表示面3Dに形成された勾配を利用して、表示面3Dよりもスピーカユニット4の高さが低くなるように棚板25の上層面25U上であってモニタ3の両側のやや奥側よりの位置にスピーカユニット4が配置されている。このため、ある程度の容積を必要とするエンクロージャー部4Eを有したスピーカユニット4を筐体2の上部に配置することにより音響効果を向上させる一方で、表示面3Dを最も高い位置に配置することができるので、周囲からの視線がスピーカユニット4によって妨げられずに、モニタ3及び表示面3Dを目立たせることができる。
【0035】
また、上述のように、筐体2の背面には、吸気口、排気口等、接触面との間に大きな間隔をあける必要があるような各種機器等が設けられていない。このため、2台のゲーム機1の背面同士をほぼ接触させて配置することができる。図9は、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態を模式的に示す図である。図9に示すように、モニタ3の表面3Sの両側の上方には、LEDにより発光するエスカッション7が設けられている。このため、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置されている場合、山型を形成する両ゲーム機1のモニタ7の上部のエスカッション7が連結されているように位置し、発光する。これにより、2台のゲーム機1のモニタ3があたかも一体的に形成されているような演出をすることができる。また、このように2台のゲーム機1が配置されている場合、マーキー16Aにより背面を向けている他方のゲーム機1をプレイするプレイヤの視線を遮ることができる一方で、マーキー16Aとモニタ3との間の一定の間隔から他方のプレイヤの手元は視認することができる。これにより、各プレイヤの意識を他方のプレイヤの視線ではなく手元に向けさせることができる。
【0036】
更に、ゲーム機1を設置する場所によっては、2台のゲーム機1が横方向に並列に配置される場合がある。図10は、2台のゲーム機1が横方向に並列に配置された状態を模式的に示す図である。図10に示すように、このような場合、2台のゲーム機1のうち一方の筐体2の正面に設けられたアクリル部14と、他方の筐体2の正面に設けられたシート13とが隣接するように位置する。また、シート13は、光を反射可能に構成されている。このため、一方のゲーム機1のアクリル部14からの光を、隣接して位置する他方のゲーム機1のシート13にて反射させることができる。これにより、2台のゲーム機1が並列に配置された場合のアクリル部14の発光効果を向上させることができる。
【0037】
本発明は上述した形態に限らず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、基台28は、第1基台部28R及び第2基台部28Lによってモニタ3の左右両端を支持するように構成されているが、モニタ3を上述のような高さに位置させ、モニタ3の表示面3Dに上述のような傾斜を形成できる限りにおいて、このような形態に限定されるものではない。例えば、基台として、モニタ3の重心付近を下方から支持する円柱状のものが使用されてもよいし、モニタ3の全辺を下方から支持するような形状のものが使用されてもよい。また、基台として、モニタ3と棚25の上層面U25との間に所定の空間SSが形成されないようなもの、例えば、2つの基台部から構成されるものではなく所定の空間SSの形成されていない一つの三角柱或いは四角柱を寝かせたような基台等が使用されてもよい。更に、基台を使用せずに、表示装置として表示面に上述のような傾斜が形成されたものを使用してもよい。
【0038】
また、上述の形態では、モニタ3の両側にスピーカユニット4が配置されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、2つのスピーカユニット4のうちいずれか一方が省略されてもよい。また、スピーカユニット4が配置される位置は、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなる位置であれば、どのような位置でもよい。
【0039】
上述の形態では、柱15Aが固定され、マーキー16Aは常にモニタ3の上方であって発光する正面が筐体2の正面方向と一致するように位置しているが、このような形態に限定されるものではない。図11は、第1の変形例に係る柱の模式図を示している。図11の例では、柱15Bは、軸線Axを中心に回転可能に構成されている。これにより、マーキー16Aは、図1に示すようなモニタ3の上方であって発光する正面16SDが筐体2の正面方向と一致するような位置から図11に示すようなマーキー16Aの正面16SDが右方向を向くような位置まで回転移動可能である。このため、マーキー16Aを正面或いは側方に対する衝立としても機能させることができる。図11は、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置された場合を示している。このような場合、図11に示すように、マーキー16Aの正面16SDが右方向を向くように位置することにより、各ゲーム機1をプレイする各プレイヤ間の視線を遮る障害物がなくなるので、互いを意識させることができる一方で、右方向からの視線をマーキー16Aにより遮ることができる。なお、柱15Bが設けられる角は右角に限定されず、左角でもよい。この場合、柱15Bは、マーキー16Aが左方向からの視線を遮るような位置まで回転可能に構成されていればよい。
【0040】
図12は、第2の変形例に係る柱の模式図を示している。図1に示す柱15Aとは異なり、図12の柱15Cは筐体2の奥側の左右両角に設けられている。奥側の両角に配置された2本の柱15Cは、それぞれ軸線Axを中心に回転可能に構成されている。また、この例に係るマーキー16Bは、右側マーキー部16BRの分断面SRと左側マーキー部16BLの分断面SLとがほぼ接触するように位置することにより形成される。つまり、マーキー16Bは、垂直方向に2等分に分断された右側マーキー部16BRと、左側マーキー部16BLと、から構成されている。そして、右側マーキー部16BRが筐体2の奥側の右角に設けられた右側柱15CRに、左側マーキー部16BLが筐体2の奥側の左角に設けられた左側柱15CLに、それぞれ取り付けられている。各マーキー部16BR、16BLは、各柱15CR、15CLの回転に伴って回転移動する。これにより、各マーキー部16BR、16BLは、互いの分断面同士が接近して位置して図1に示すような一つのマーキー16Bを形成する状態から各分断面SR、SLが筐体2の正面方向と一致する方向に位置する状態まで位置が変化する。図12は、各分断面SR、SLが筐体2の正面方向と一致する方向に位置する状態を示している。図12に示すように、各マーキー部16BR、16BLは、右方向或いは左方向からの視線を遮るように位置している。このため、各マーキー部16BR、16BLにより、両方向からの視線を遮ることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ゲーム機
2 筐体
3 モニタ(表示装置)
4 スピーカユニット
5 テーブル
25 棚板
28 基台
29 ファン
25U 上層面
28R 第1基台部
28L 第2基台部
3D 表示面
4E エンクロージャー部
4EW 板
4ER 横板
SS 所定の空間
Ax 軸線
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に表示されたゲーム画面の進行に応じて、スピーカから音声が出力されるゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽のリズムを考慮して、入力装置に設けられた操作部を操作するゲーム用のゲーム機が存在する。このようなゲーム機であって、複数のプレイヤにて対戦する対戦型のゲーム用のゲーム機が知られている(例えば、特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−155543号公報
【特許文献2】特開2003−236243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対戦型のゲーム画面を表示する表示装置の表示面は、複数のプレイヤにて共用されるため、通常は表示面が略水平になるように配置される。このように表示面が略水平になるように配置されたゲーム機の場合、上方から覗き込まなければゲーム画面が確認できないため、ゲーム画面が見え辛く、また、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面が目立たない。更に、音響効果或いは、製造コストの問題からゲーム機の筐体の上面にスピーカユニットが配置される場合がある。このような場合、スピーカユニットによって視線が遮られるので、表示装置及び表示面がより目立たなくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができるゲーム機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲーム機は、内部に各種機器を収容するための筐体(2)と、表示面(3D)にゲーム画面を表示する表示装置(3)と、エンクロージャー部(4E)を有する少なくとも一つのスピーカユニット(4)と、を備え、前記表示装置は、前記筐体2の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された前記表示面が前記筐体の上面を形成するように前記筐体に設けられ、前記スピーカユニットは、前記表示装置の側方であって最も高い位置が前記表示装置の前記表示面よりも低くなるような位置で前記筐体の上面を形成するように、前記筐体に設けられているものである。
【0007】
本発明によれば、ゲーム機の筐体の上面側には、表示装置及びスピーカユニットが配置されている。表示装置には、筐体の正面から見て、つまり筐体の正面に位置するプレイヤから見て上り勾配を描くような傾斜が形成されているので、プレイヤはゲーム画面を確認するために画面を覗き込む必要がない。また、表示装置が略水平に配置されている場合と比べて上方からの光の反射を抑制することができる。更に、エンクロージャー部を有するスピーカユニットは、筐体の上面を形成するように配置されており、比較的プレイヤの近くに位置している。このため、音響効果を向上させることができる。一方で、スピーカユニットは、エンクロージャー部を有するため、配置するためにはある程度のスペースを必要とするが、表示装置の表示面に形成される傾斜を利用して、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなるように配置されている。このため、筐体やスピーカと比べて、表示装置の表示面が最も高くなるように位置している。これにより、音響効果を向上させつつ、筐体やスピーカよりも表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができる。
【0008】
本発明のゲーム機の一態様において、前記筐体の内部には、前記筐体内を上下に区分するような棚板(25)が前記表示装置の下方に設けられ、前記表示装置は、前記表示装置の表示面に前記傾斜が形成されるように下方から支持する基台(28)が前記棚板との間に介在するようにして、前記棚板の上に配置されていてもよい。この場合、筐体内部に設けられた棚板との間に介在する基台により、表示装置の表示面の高さ位置を自由に設定することができる。
【0009】
基台として、どのような構成のものが採用されてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記基台は、前記表示装置と前記棚板との間に所定の空間(SSが形成されるように前記表示装置を支持してもよい。また、この態様において、前記基台は、互いに間隔を空けて配置される第1基台部(28R)と、第2基台部(28L)と、を備え、前記所定の空間が形成されるように、互いに対向する位置に配置された第1基台部と第2基台部とにより前記表示装置を下方から支持してもよい。
【0010】
また、表示装置と棚板との間に所定の空間が形成される態様において、前記筐体には、前記表示装置を冷却するためのファン(29)が設けられ、前記ファンは、前記所定の空間を介して前記表示装置を冷却するように、前記表示装置の下方に配置されていてもよい。この場合、表示装置と棚板との間に形成された所定の空間を利用して、表示装置の発熱をより効果的に冷却することができる。
【0011】
表示装置が、棚板に基台を介して配置されている態様において、前記筐体には、棚板から一定の高さ位置にテーブル(5)が設けられ、前記基台は、前記表示装置の表示面に形成された前記傾斜の低い側に位置する端部(3T)が前記テーブルの高さに位置するように前記表示装置を支持していてもよい。この場合、テーブルの高さ位置に表示装置の端部の位置を合わせることができるので、表示装置の表示面をより見やすく、また、より目立たせることができる。
【0012】
スピーカユニットは、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなるように設けられていれば、どのように配置されていてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記スピーカユニットは、音声を出力する音声出力部に前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成され、前記音声出力部の最も低い側に位置する端部が前記テーブルの高さとなるように配置されていてもよい。
【0013】
また、筐体の内部に棚板が設けられている態様において、前記棚板の上には、前記筐体の側面と前記表示装置との間に形成されるスペースを区分する板が設けられ、前記スピーカユニットのエンクロージャー部は、前記板によって区分された空間に形成されていてもよい。この場合、筐体の側面と表示装置との間に形成されるスペース及び、表示装置の表示面と棚板との間の高低差を利用してエンクロージャー部を形成することができる。これにより、製造コストを削減することができる。
【0014】
スピーカユニットは少なくとも一つ設けられていればよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記筐体には、前記表示装置の両側にそれぞれ配置される二つのスピーカユニットが設けられていてもよい。
【0015】
表示装置の表示面に形成される傾斜として、表示面が目立つ限りにおいてどのような傾斜が形成されていてもよい。例えば、本発明の一形態に係るゲーム機は、前記表示装置には、前記表示面に形成される前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜として、2台の前記筐体が背面を合わせるように配置された状態において、一方の筐体を利用するプレイヤから他方の筐体に設けられた前記表示装置の表示面の最も低い位置が視認可能な程度の傾斜が形成されていてもよい。この場合、2台のゲーム機にて、対戦型のゲームが実行されるときに、表示装置の表示面及びゲーム画面を目立たせつつ、対戦相手のプレイヤの操作状況を意識させることができる。これにより、各プレイヤの対戦感覚の臨場感を向上させることができる。
【0016】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
以上、説明したように、本発明によれば、表示装置及びそこに表示されるゲーム画面を目立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一形態に係るゲーム機の正面斜視図。
【図2】本発明の一形態に係るゲーム機の正面図。
【図3】本発明の一形態に係るゲーム機の背面斜視図。
【図4】図2のIV−IV線に関する断面図。
【図5】図4のV−V線に関する断面図。
【図6】図2のVI−VI線に関する断面図。
【図7】図2のVII−VII線に関する断面図。
【図8】図2のIIX−IIX線に関する断面図。
【図9】2台のゲーム機が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態を模式的に示す図。
【図10】2台のゲーム機が横方向に並列に配置された状態を模式的に示す図。
【図11】第1の変形例に係る柱の模式図。
【図12】第2の変形例に係る柱の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るゲーム機の一形態について説明する。図1、図2、図3は、本発明の一形態に係るゲーム機のそれぞれ正面斜視図、正面図、背面斜視図である。ゲーム機1は、商業施設等に設置される業務用のゲーム機として構成されている。図1に示すように、ゲーム機1は、内部に各種機器を収容するための筐体2を備えている。筐体2の上部には、表示装置としてのモニタ3と、モニタ3の両側にそれぞれ配置される2つのスピーカユニット4と、テーブル5とが、筐体2の上面を形成するように設けられている。
【0020】
図1又は図2に示すように、モニタ3は、矩形に形成され、表面3Sが筐体2の上面を形成している。モニタ3の表面3Sの中央付近には、ゲーム画面等を表示するための表示面3Dが設けられている。また、モニタ3の左側に位置するスピーカユニット4の上方には、小型モニタ6が設けられている。小型モニタ6には、ゲームのルール(操作方法等)等のゲームをプレイするために必要な説明が表示される。なお、小型モニタ6には、その他にもゲームの進行を補助する情報等が表示されてもよい。このようなゲームの進行を補助する情報の一例を説明する。2つのゲーム機1が情報交換可能に接続され、各ゲーム機1では、各モニタ3の表示面3Dの上方領域と、下方領域とに分かれて各プレイヤ間で対戦するタイプのゲームが実行される場合がある。このような場合に、小型モニタ6には、各領域のうちプレイヤが操作に使用する部分の拡大画像等、各プレイヤのプレイ状況の把握を容易にする情報が一括表示されてもよい。また、小型モニタ6には、ゲームの進行に使用される各種オプションの情報等が表示されてもよい。更に、小型モニタ6に替えて、ゲームのルール等が記載された説明書等を提示するための板等が設けられていてもよい。
【0021】
モニタ3の表面3Sには、表示面3Dを挟んだ左右両側の端部の上方の位置に発光可能なエスカッション7が設けられている。エスカッション7は、内部に発光手段として不図示のLEDが設けられており、このLEDにより発光する。また、モニタ3の表示面3Dには、透明なタッチパネル8が重ね合わされている。タッチパネル8は、プレイヤが指等で触れると、その接触位置に応じた信号を出力する公知の入力装置である。なお、図示は省力しているが、ゲーム機1には、選択或いは決定をするためのボタン、電源スイッチ、ボリューム操作スイッチといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられていてもよい。
【0022】
筐体2の底面には、キャスター9が設けられている。また、プレイヤがゲームをプレイする際に位置する筐体2の正面には、コイン投入口10及びコイン返却口11が設けられている。コインは、ゲーム機1にてゲームを実行するための対価として利用され、コイン投入口10から所定の対価に相当するコインが投入された場合にゲーム機1にてゲームが実行される。
【0023】
筐体2の正面には、コイン投入口10及びコイン返却口11の正面側から見た右側方から筐体2の右側面にかけて金属状の質感を表現可能(光を反射可能)なシート13が貼られている。一方、筐体2の正面の正面側から見た左角、つまり、筐体2の正面のシート13が貼られている右角とは逆の角は、緩やかに湾曲するように形成されている。コイン投入口10及びコイン返却口11の正面側から見た左側から左角にわたって、筐体2の正面には、アクリル部14が設けられている。アクリル部14の内側には、不図示のLEDが設けられている。これにより、アクリル部14は、内部から発光可能なように構成されている。図1の斜視図ではアクリル部14の発光状態を、図2の正面図ではアクリル部14の非発光状態を、それぞれ示している。筐体2の内部には、後述するウーファースピーカが設けられており、筐体2はアクリル部14からウーファースピーカの音声が出力されるように構成されている。また、図1に示すように、アクリル部14は、発光により、内部に設けられたウーファースピーカを想起させるような図形Dを形成するように構成されている。
【0024】
筐体2の正面から見た奥側の右角には、柱15Aが取り付けられている。柱15Aは、モニタ3よりも高い位置まで筐体2の上方に向かって延びている。柱15Aには、モニタ3の上方に位置するように電飾として機能するマーキー16Aが取り付けられている。マーキー16Aとモニタ3との間には一定の間隔があけられている。マーキー16Aは、大型の円状に形成された大円形部16aと、大円部16aより小さい中型の円状に形成された中円部16bと、中円部16bより小さい小型の円状に形成された小円部16cと、を含んでいる。大円部16aを中心に3つの各円部16a、16b、16cが直線上に位置するように、中円部16bが大円部16aの左上に、小円部16cが大円部16a右下に、それぞれ配置されている。各円部16a、16b、16cの内部には発光手段として不図示のLEDが設けられている。これにより、各円部16a、16b、16cは、いずれも正面16SDが発光可能に構成されている。図示の例では、大円部16aは七色に、中円部16bは赤色に、小円部16cは青色に、それぞれ発光可能に構成されている。また、大円部16aは、中心部にピンク色の文字が浮き出るような発光が可能なように構成されている。なお、小円部16c等、マーキーの一部には、発光手段が設けられていなくてもよい。つまり、マーキーの一部は発光しないように構成されていてもよい。また、発光は、上記の色に限定されるものではない。青、赤、緑の光量を調整して重ね合わせることにより、任意の色及び任意の数の色にて発光させてもよい。
【0025】
図3に示すように、筐体2の右側面の下方には、奥側の角に筐体2の内部に吸気を供給するための吸気口20が設けられている。また、図1に示すように、筐体2の左側面の上方には、奥側の角に筐体2の内部に供給された吸気を排気するための排気口21が設けられている。つまり筐体2は、右側面の角の吸気口20から内部に供給された吸気を左側面の角の排気口21から排気するように構成されている。一方、図3に示すように、筐体2の背面には、ボルト等の固定手段等を除いて、吸気口等も含めて各種機器等が設けられていない。不図示の電源コードや他のゲーム機等と接続するためのコード等といった外部機器等と接続するためのコード等は、背面に設けられた縦長のスリット22から外部の各種機器等に接続するように配線されている。これらの配線により必要となる隙間は1cm以下である。従って、筐体2の背面と、この背面に接触する面との間に吸気口等が必要とするような大きな間隔をあける必要がない。このため、筐体2は、ゲーム機1の筐体2の背面同士をほぼ接触させるようにして配置することができるように構成されている。これにより、例えば、対戦型のゲームが実行される2台のゲーム機を背面同士がほぼ接触するように位置させて、あたかも一台のゲーム機のように一体的に配置することができるように構成されている。なお、配線のためのスリット22が底面に設けられている場合、ホコリや虫などが侵入し易くなる。また、スリット22が側面に設けられている場合、プレイヤによって各種接続が解除され易くなる。このため、プレイ結果が悪い場合に記録が残らないようにするため等、プレイヤによってLANケーブルなどが抜かれるケースが発生し易い。これらを防止するためにも、上記のように、スリット22は小さな隙間しか必要としないように背面に設けられる構成が好ましい。
【0026】
図4は、図2のIV−IV線に関する断面図である。図4に示すように、筐体2の内部には、内部空間を上下の二層に区分する棚板25が設けられている。筐体2の内部の下層は前後の2つの空間FS、BSに区分されている。これら2つの空間FS、BSのうち正面側に位置する前方空間FSには、コイン投入口10から投入されたコインを貯留するためのコイン貯留部等を備えた不図示のコイン貯留機構が設けられている。コイン貯留機構として、投入されたコインをコイン返却口11から返却する等の機能を持った周知の機構が利用されてよいため、コイン貯留機構の詳細の説明は省略する。
【0027】
筐体2の内部の各空間FS、BSのうち背面側に位置する後方空間BSには、ゲーム機1にて実行されるゲームの進行等を制御するための不図示のコンピュータが配置される。後方空間BSには、吸気口20が接続されている。また、筐体2の棚板25の後方空間BS側には、コンピュータと、筐体2の上部に設けられた各種機器と、を接続するためのコード等を通すための配線用穴26が設けられている。
【0028】
テーブル5は、プレイヤにとって快適な操作が行われると想定される一定の高さに位置するように設けられている。図4に示すように、筐体2の前面板2Fは、テーブル5の底面まで延長するように設けられており、テーブル5を下方から支持している。テーブル5には、プレイヤが手を置くことができるように、筐体2の前面よりもやや突出する突出部5Sが設けられている。図5は、図4のV−V線に関する断面図である。図5に示すように、筐体2の両側面板2R、2Lもテーブル5の底面まで延長するように設けられており、テーブル5を下方から支持している。なお、テーブル5がコントールパネルとして機能するように、テーブル5には、各種操作ボタン等が設けられていてもよい。この場合には、タッチパネル以外を入力装置として適用可能である。
【0029】
また、図5に示すように、棚板25の上層側、つまり、棚板25の上層面25Uには、モニタ3を下方から支持する基台28が設けられている。基台28は、棚板25の上層面25U上にモニタ3と上層面25Uとの間に介在するように設けられ、第1基台部28Rによりモニタ3の右端を、第2基台部28Lによりモニタ3の左端を、それぞれ支持している。このため、モニタ3と上層面25Uとの間には所定の空間SSが形成されている。基台28には、奥側に向かうに従って高さが高くなるような傾斜が形成されている。また、図4に示すように、基台28の傾斜は、モニタ3の手前(3T)側がテーブル5の高さに位置するような高さに形成されている。このため、基台28に支持されるモニタ3の表示面3Dには、プレイヤから見て上り勾配を描くような傾斜が形成されている。この表示面3Dに形成される傾斜は、上部からの蛍光灯や電飾等の光が映りこむことを抑制する一方で、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態において互いに相手プレイヤの手元をある程度視認可能な程度のものである。ゲーム機1は、主として身長150cm〜180cmのプレイヤを対象にしている(但し、プレイ対象はこのような身長のプレイヤに限定されるものではない)。このため、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触するよう配置された場合、つまり背中合わせで配置された場合に、相手プレイヤの手元がある程視認可能な傾斜として、身長150cm〜180cmの範囲のプレイヤがモニタ3の手前側3Tを視認可能な程度の傾斜が想定される。また、図4及び、図5に示すように、所定の空間SSには、送風用のファン29が設けられている。ファン29は、下方からモニタ3の背面に向かって送風可能なように、モニタ3の下方に設置されている。
【0030】
基台28の左右両側には、それぞれに各スピーカユニット4が配置されている。図6は、図2のVI−VI線に関する断面図である。図6に示すように、スピーカユニット4は、エンクロージャー部4Eを有している。スピーカユニット4の音声出力部4Sは、プレイヤ方向に傾けられた状態でエンクロージャー部4E内に収容されている。また、スピーカユニット4は、最も高い位置がモニタ3の表示面3Dよりも低い位置となり、かつ、音声出力部4Sの最も低い手前側の位置(4T)がテーブル5と同じ高さとなるように、手前側よりも少し奥側よりに配置されている。スピーカユニット4の後方には、通気用のスペースAPが設けられている。また、図6に示すように、筐体2の前方空間FSには、アクリル部14と一致する位置にウーファースピーカ30が設けられている。
【0031】
図7は、図2のVII−VII線に関する断面図である。図7は、棚板25よりも上方であって、モニタ3の下方、つまり所定の空間SSに関する断面図である。図7に示すように、棚板25の上方であってモニタ3の下方には、第1基台部28Rと第2基台部28Lとの間に所定の空間SSが形成されている。そして、棚板25に設けられたファン29及び配線用穴26は、所定の空間SSに位置している。また、基台28の両側にはスピーカユニット4が配置されている。図7に示す位置では、スピーカユニット4のエンクロージャー部4E内の断面図が示されている。図7に示すように、スピーカユニット4が配置される位置の基台28と筐体2の各側面板2R、2Lとの間に形成されるスペースは、前後方向が板4EWで区切られ、側面に横板4ERが設けられている。つまり、エンクロージャー部4Eは、棚板25とモニタ3の表示面3Dとの高低差及び、モニタ3側方のスペースが各板4EW、4ERによって区分されることにより形成されている。更に、スピーカユニット4の後方には、通気用のスペースAPが形成されている。
【0032】
図8は、図2のIIX−IIX線に関する断面図である。図8の断面図は、図7と同様の方向からの断面図であって、図7よりも少し高いテーブル5の上方の位置の断面図である。図8に示すように、テーブル5の上方の位置には、スピーカユニット4の音声出力部4Sが位置している。また、図8に示す位置、つまりテーブル5の上方の位置は、モニタ3の表示面3Dの手前側の位置よりも高い。また、通気用のスペースAPには、排気口21の位置に排気ファン31が設けられている。
【0033】
以上に説明したように、この形態のゲーム機によれば、モニタ3は、筐体2の上部に表示面3Dが筐体2の上面を形成するように設けられ、更に、表示面3Dがプレイヤから見て上り勾配を描くように配置されているので、表示面3Dに表示されるゲーム画面等が見やすい。また、モニタの表示面が水平に配置されている場合と比べて、上方からの光の映り込みを抑制できるので、プレイヤをゲームに集中させることができる。一方で、表示面3Dの傾斜は、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置された場合に、正面に位置するプレイヤの手元をある程度視認可能な程度のものであるので、このような状態で対戦型のゲームをプレイする場合に相手プレイヤの操作状況を意識させることができる。
【0034】
更に、モニタ3の表示面3Dは、基台28により傾斜の手前側3Tがテーブル5の高さ位置に調整され、これにより最適と想定される高さに位置するように配置されている。そして、この基台28の高さ及び、モニタ3の表示面3Dに形成された勾配を利用して、表示面3Dよりもスピーカユニット4の高さが低くなるように棚板25の上層面25U上であってモニタ3の両側のやや奥側よりの位置にスピーカユニット4が配置されている。このため、ある程度の容積を必要とするエンクロージャー部4Eを有したスピーカユニット4を筐体2の上部に配置することにより音響効果を向上させる一方で、表示面3Dを最も高い位置に配置することができるので、周囲からの視線がスピーカユニット4によって妨げられずに、モニタ3及び表示面3Dを目立たせることができる。
【0035】
また、上述のように、筐体2の背面には、吸気口、排気口等、接触面との間に大きな間隔をあける必要があるような各種機器等が設けられていない。このため、2台のゲーム機1の背面同士をほぼ接触させて配置することができる。図9は、2台のゲーム機1が背面同士をほぼ接触させるように配置された状態を模式的に示す図である。図9に示すように、モニタ3の表面3Sの両側の上方には、LEDにより発光するエスカッション7が設けられている。このため、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置されている場合、山型を形成する両ゲーム機1のモニタ7の上部のエスカッション7が連結されているように位置し、発光する。これにより、2台のゲーム機1のモニタ3があたかも一体的に形成されているような演出をすることができる。また、このように2台のゲーム機1が配置されている場合、マーキー16Aにより背面を向けている他方のゲーム機1をプレイするプレイヤの視線を遮ることができる一方で、マーキー16Aとモニタ3との間の一定の間隔から他方のプレイヤの手元は視認することができる。これにより、各プレイヤの意識を他方のプレイヤの視線ではなく手元に向けさせることができる。
【0036】
更に、ゲーム機1を設置する場所によっては、2台のゲーム機1が横方向に並列に配置される場合がある。図10は、2台のゲーム機1が横方向に並列に配置された状態を模式的に示す図である。図10に示すように、このような場合、2台のゲーム機1のうち一方の筐体2の正面に設けられたアクリル部14と、他方の筐体2の正面に設けられたシート13とが隣接するように位置する。また、シート13は、光を反射可能に構成されている。このため、一方のゲーム機1のアクリル部14からの光を、隣接して位置する他方のゲーム機1のシート13にて反射させることができる。これにより、2台のゲーム機1が並列に配置された場合のアクリル部14の発光効果を向上させることができる。
【0037】
本発明は上述した形態に限らず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、基台28は、第1基台部28R及び第2基台部28Lによってモニタ3の左右両端を支持するように構成されているが、モニタ3を上述のような高さに位置させ、モニタ3の表示面3Dに上述のような傾斜を形成できる限りにおいて、このような形態に限定されるものではない。例えば、基台として、モニタ3の重心付近を下方から支持する円柱状のものが使用されてもよいし、モニタ3の全辺を下方から支持するような形状のものが使用されてもよい。また、基台として、モニタ3と棚25の上層面U25との間に所定の空間SSが形成されないようなもの、例えば、2つの基台部から構成されるものではなく所定の空間SSの形成されていない一つの三角柱或いは四角柱を寝かせたような基台等が使用されてもよい。更に、基台を使用せずに、表示装置として表示面に上述のような傾斜が形成されたものを使用してもよい。
【0038】
また、上述の形態では、モニタ3の両側にスピーカユニット4が配置されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、2つのスピーカユニット4のうちいずれか一方が省略されてもよい。また、スピーカユニット4が配置される位置は、最も高い位置が表示装置の表示面よりも低くなる位置であれば、どのような位置でもよい。
【0039】
上述の形態では、柱15Aが固定され、マーキー16Aは常にモニタ3の上方であって発光する正面が筐体2の正面方向と一致するように位置しているが、このような形態に限定されるものではない。図11は、第1の変形例に係る柱の模式図を示している。図11の例では、柱15Bは、軸線Axを中心に回転可能に構成されている。これにより、マーキー16Aは、図1に示すようなモニタ3の上方であって発光する正面16SDが筐体2の正面方向と一致するような位置から図11に示すようなマーキー16Aの正面16SDが右方向を向くような位置まで回転移動可能である。このため、マーキー16Aを正面或いは側方に対する衝立としても機能させることができる。図11は、2台のゲーム機1の背面同士がほぼ接触するように配置された場合を示している。このような場合、図11に示すように、マーキー16Aの正面16SDが右方向を向くように位置することにより、各ゲーム機1をプレイする各プレイヤ間の視線を遮る障害物がなくなるので、互いを意識させることができる一方で、右方向からの視線をマーキー16Aにより遮ることができる。なお、柱15Bが設けられる角は右角に限定されず、左角でもよい。この場合、柱15Bは、マーキー16Aが左方向からの視線を遮るような位置まで回転可能に構成されていればよい。
【0040】
図12は、第2の変形例に係る柱の模式図を示している。図1に示す柱15Aとは異なり、図12の柱15Cは筐体2の奥側の左右両角に設けられている。奥側の両角に配置された2本の柱15Cは、それぞれ軸線Axを中心に回転可能に構成されている。また、この例に係るマーキー16Bは、右側マーキー部16BRの分断面SRと左側マーキー部16BLの分断面SLとがほぼ接触するように位置することにより形成される。つまり、マーキー16Bは、垂直方向に2等分に分断された右側マーキー部16BRと、左側マーキー部16BLと、から構成されている。そして、右側マーキー部16BRが筐体2の奥側の右角に設けられた右側柱15CRに、左側マーキー部16BLが筐体2の奥側の左角に設けられた左側柱15CLに、それぞれ取り付けられている。各マーキー部16BR、16BLは、各柱15CR、15CLの回転に伴って回転移動する。これにより、各マーキー部16BR、16BLは、互いの分断面同士が接近して位置して図1に示すような一つのマーキー16Bを形成する状態から各分断面SR、SLが筐体2の正面方向と一致する方向に位置する状態まで位置が変化する。図12は、各分断面SR、SLが筐体2の正面方向と一致する方向に位置する状態を示している。図12に示すように、各マーキー部16BR、16BLは、右方向或いは左方向からの視線を遮るように位置している。このため、各マーキー部16BR、16BLにより、両方向からの視線を遮ることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ゲーム機
2 筐体
3 モニタ(表示装置)
4 スピーカユニット
5 テーブル
25 棚板
28 基台
29 ファン
25U 上層面
28R 第1基台部
28L 第2基台部
3D 表示面
4E エンクロージャー部
4EW 板
4ER 横板
SS 所定の空間
Ax 軸線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に各種機器を収容するための筐体と、表示面にゲーム画面を表示する表示装置と、エンクロージャー部を有する少なくとも一つのスピーカユニットと、を備え、
前記表示装置は、前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された前記表示面が前記筐体の上面を形成するように前記筐体に設けられ、
前記スピーカユニットは、前記表示装置の側方であって最も高い位置が前記表示装置の前記表示面よりも低くなるような位置で前記筐体の上面を形成するように、前記筐体に設けられていることを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記筐体の内部には、前記筐体内を上下に区分するような棚板が前記表示装置の下方に設けられ、
前記表示装置は、前記表示装置の表示面に前記傾斜が形成されるように下方から支持する基台が前記棚板との間に介在するようにして、前記棚板の上に配置されている請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記基台は、前記表示装置と前記棚板との間に所定の空間が形成されるように前記表示装置を支持する請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記基台は、互いに間隔を空けて配置される第1基台部と、第2基台部と、を備え、前記所定の空間が形成されるように、互いに対向する位置に配置された第1基台部と第2基台部とにより前記表示装置を下方から支持する請求項3に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記筐体には、前記表示装置を冷却するためのファンが設けられ、
前記ファンは、前記所定の空間を介して前記表示装置を冷却するように、前記表示装置の下方に配置されている請求項3〜4のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記筐体には、前記棚板から一定の高さ位置にテーブルが設けられ、
前記基台は、前記表示装置の表示面に形成された前記傾斜の低い側に位置する端部が前記テーブルの高さに位置するように前記表示装置を支持している請求項2〜5のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記スピーカユニットは、音声を出力する音声出力部に前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成され、前記音声出力部の最も低い側に位置する端部が前記テーブルの高さとなるように配置されている請求項6に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記棚板の上には、前記筐体の側面と前記表示装置との間に形成されるスペースを区分する板が設けられ、
前記スピーカユニットのエンクロージャー部は、前記板によって区分された空間に形成されている請求項2〜7のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項9】
前記筐体には、前記表示装置の両側にそれぞれ配置される二つのスピーカユニットが設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項10】
前記表示装置には、前記表示面に形成される前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜として、2台の前記筐体が背面を合わせるように配置された状態において、一方の筐体を利用するプレイヤから他方の筐体に設けられた前記表示装置の表示面の最も低い位置が視認可能な程度の傾斜が形成されている請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項1】
内部に各種機器を収容するための筐体と、表示面にゲーム画面を表示する表示装置と、エンクロージャー部を有する少なくとも一つのスピーカユニットと、を備え、
前記表示装置は、前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成された前記表示面が前記筐体の上面を形成するように前記筐体に設けられ、
前記スピーカユニットは、前記表示装置の側方であって最も高い位置が前記表示装置の前記表示面よりも低くなるような位置で前記筐体の上面を形成するように、前記筐体に設けられていることを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記筐体の内部には、前記筐体内を上下に区分するような棚板が前記表示装置の下方に設けられ、
前記表示装置は、前記表示装置の表示面に前記傾斜が形成されるように下方から支持する基台が前記棚板との間に介在するようにして、前記棚板の上に配置されている請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記基台は、前記表示装置と前記棚板との間に所定の空間が形成されるように前記表示装置を支持する請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記基台は、互いに間隔を空けて配置される第1基台部と、第2基台部と、を備え、前記所定の空間が形成されるように、互いに対向する位置に配置された第1基台部と第2基台部とにより前記表示装置を下方から支持する請求項3に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記筐体には、前記表示装置を冷却するためのファンが設けられ、
前記ファンは、前記所定の空間を介して前記表示装置を冷却するように、前記表示装置の下方に配置されている請求項3〜4のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記筐体には、前記棚板から一定の高さ位置にテーブルが設けられ、
前記基台は、前記表示装置の表示面に形成された前記傾斜の低い側に位置する端部が前記テーブルの高さに位置するように前記表示装置を支持している請求項2〜5のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記スピーカユニットは、音声を出力する音声出力部に前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜が形成され、前記音声出力部の最も低い側に位置する端部が前記テーブルの高さとなるように配置されている請求項6に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記棚板の上には、前記筐体の側面と前記表示装置との間に形成されるスペースを区分する板が設けられ、
前記スピーカユニットのエンクロージャー部は、前記板によって区分された空間に形成されている請求項2〜7のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項9】
前記筐体には、前記表示装置の両側にそれぞれ配置される二つのスピーカユニットが設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項10】
前記表示装置には、前記表示面に形成される前記筐体の正面から見て上り勾配を描くような傾斜として、2台の前記筐体が背面を合わせるように配置された状態において、一方の筐体を利用するプレイヤから他方の筐体に設けられた前記表示装置の表示面の最も低い位置が視認可能な程度の傾斜が形成されている請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲーム機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−229773(P2011−229773A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104546(P2010−104546)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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