説明

ゲーム機

【課題】 ゲームフィールドを撮影した画像をもとにオブジェクトの状況を把握し、ゲームフィールドを移動するオブジェクトの状況に応じた画像を投影してオブジェクトを利用した演出を実現する。
【解決手段】 ゲーム機は、ゲームフィールド上で移動可能なゲーム用のオブジェクト(アイテム)を含む画像を撮影するカメラ42と、カメラ42により撮影された画像をもとに、ゲームフィールド上を移動する特定のオブジェクトを検出するアイテム検出部39aと、アイテム検出部39aによって検出されたオブジェクトに対して、オブジェクトに対して設定された画像を投影するプロジェクタ48とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームフィールド上でオブジェクトが移動されるゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンター等の施設に設置される業務用のメダルゲーム機には、利用者の興味を引くために様々な種類のものが存在する。例えば、メダルゲーム機としては、プッシャーマシンがある。プッシャーマシンは、予めゲームフィールド上に乱雑に堆積された多数のメダルを、一定のストロークで往復運動するプッシャー台によって押し出す構成となっている。プレーヤーは、プッシャー台が後退したタイミングを見計らって手持ちのメダルをメダル投入器によって投入することで、このメダルによって積載されたメダルを押し出させてゲームフィールドから落下させることができる。ゲームフィールドから落下したメダルは、払い出しメダルとしてプレーヤーに提供される。
【0003】
また従来のプッシャーゲーム機では、様々な演出が施されている。演出の方法には、例えばディスプレイにおける表示の他、ディスプレイに表示された映像をハーフミラーに映してゲームフィールドに重ねてプレーヤに視認させたり、あるいはプロジェクタなどによってゲームフィールドに映像を投影したりするなど、様々な形態がある。
【0004】
また、従来のプッシャーゲーム機では、ゲームフィールド上に載置されたメダルを検出するために、光学式センサ、物理センサ等が用いられる他、特許文献1に記載されているように、検出エリア(所定の範囲)の画像をカメラにより撮影し、このカメラによって撮影された画像をもとに検出エリアに搬送されたメダルの存在を判定される構成も考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−130218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように従来のプッシャー機では、演出の方法として、ディスプレイやプロジェクタなどを用いて映像をプレーヤーに視認させるようにしているが、ゲームフィールドを移動するオブジェクトとは直接関係することなく映像を表示(投影)しており、オブジェクト自体に演出を与えることができなかった。
【0007】
また、特許文献1に記載されたプッシャー機では、ゲームフィールドを撮影するカメラが設けられているが、メダルが検出エリアに搬送されたかを検出するために用いられるだけであり、ゲームフィールドにおけるオブジェクトの状況を把握するためには用いられていなかった。
【0008】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、ゲームフィールドを撮影した画像をもとにオブジェクトの状況を把握し、ゲームフィールドを移動するオブジェクトの状況に応じた画像を投影してオブジェクトを利用した演出を実現することが可能なゲーム機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、ゲームフィールド上で移動可能なゲーム用のオブジェクトを含む画像を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された画像をもとに、前記ゲームフィールド上を移動する特定のオブジェクトを検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記オブジェクトに対して、前記オブジェクトに対して設定された画像を投影する画像投影手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ゲームフィールドを撮影した画像をもとにオブジェクトの状況を把握し、ゲームフィールドを移動するオブジェクトの状況に応じた画像を投影してオブジェクトを利用した演出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態におけるゲーム機の外観構成を示す図。
【図2】本実施形態におけるメダルゲーム機1の機能構成を示すブロック図。
【図3】メダルゲーム機1におけるゲームフィールド周辺の構成を示す斜視図。
【図4】カメラ42によって撮影されるゲームフィールド上の様子を示す図。
【図5】アイテム管理テーブル40bにおいて管理されるデータの一例を示す図。
【図6】メダルゲーム機1によるゲーム制御処理(全体処理)を示すフローチャート。
【図7】アイテム検出処理の詳細を示すフローチャート。
【図8】画像投影制御処理の詳細を示すフローチャート。
【図9】ミニゲーム処理の詳細を示すフローチャート。
【図10】ゲームフィールド上の様子を示す図。
【図11】ゲームフィールド上の様子を示す図。
【図12】ゲームフィールド上の様子を示す図。
【図13】投影画像の一例を示す図。
【図14】4台のプッシャー台が設置された例を示す図。
【図15】プロジェクタの投影範囲とカメラによるカメラ視認範囲を説明するための図。
【図16】4台のプッシャー台とミラーの配置を示す図。
【図17】図16におけるミラーの配置を示す図。
【図18】4台のプッシャー台に対する投影画像の一例を示す図。
【図19】パズルゲームを実行するゲーム機の一例を示す図。
【図20】パズルゲームの各ブロックに投影する画像の一例を示す図。
【図21】パズルゲームにおける操作例を示す図。
【図22】パズルゲームにおける完成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム機の外観構成を示す図である。図1に示すゲーム機は、プッシャーゲームを実行するメダルゲーム機1として構成されたものである。メダルゲーム機1は、プレーヤーによりメダル投入器10(後述する)から本体内部のゲームフィールドに投入させ、このメダルをゲームフィールドに設置されたプッシャー台26を用いて所定の範囲に搬送し、内部の配置されたメダルを下部筐体2の側面に設けられたメダル払い出し口13から払い出してプレーヤーに提供するものである。
【0013】
図1に示すメダルゲーム機1(プッシャーゲーム機)は、ほぼ円筒状の下部筐体2の上に、周囲4箇所に独立したゲームフィールドが設けられた上部筐体3が載置されている。各ゲームフィールドでは、それぞれ2人のプレーヤーがゲームを行うことができる。よって、最大で8人のプレーヤーが同時にゲームを行うことが可能である。
【0014】
各ゲームフィールドは、例えば柱で区切られており、柱の間は、透明カバー4で覆われている。これにより、プレーヤーは、直接、ゲームフィールド内部の機構に触ることができないようになっている。ゲームフィールド正面の透明カバー4の外部には、ゲーム選択/決定ボタン12、メダル払い出し口13などが設けられている。
【0015】
ゲーム選択/決定ボタン12は、メダルゲーム機1に対してプレーヤーが各種の指示を与える際に操作されるボタンである。例えば、モニタ24(後述する)によって表示されるメニューからのゲーム選択指示や、ミニゲーム実行時の各種指示を入力する場合などに使用される。
【0016】
メダル払い出し口13は、プレーヤーにメダルを払い出すためのもので、透明カバー4内のゲームフィールドに設けられた下部フィールド20(後述する)から落下したメダルが搬出される。なお、下部フィールド20から落下してプレーヤーに払い出されたメダルは、払い出しセンサ50dによって検知され、メダル検出信号がCPU39に通知される。
【0017】
上部筐体3に形成された1つのゲームフィールドに対しては、ゲームフィールド内にメダルを投入するための2つのメダル投入器10(10−1,10−2)が左右に離間させて設けられている。
【0018】
メダル投入器10は、透明カバー4の外側においてメダル投入口が設けられている。メダル投入口からプレーヤーによりメダルが投入されると、そのメダルは、透明カバー4の内部にまで貫通しているメダル通路部を通って、その先端から排出される。メダル通路部には、メダルの通過を検出する投入センサ50b,50c(後述する)が設けられており、投入されたメダルを検出して、そのメダル検出信号を、CPU39(後述する)に出力する。また、メダル投入器10は、メダルの投出方向をプレーヤーが適宜に選択できるように、規定範囲内で回動自在に取り付けられている。これにより、プレーヤーは、メダル投入器10のメダル通路部の先端を所定の範囲内で左右に向けることができ、ゲームフィールドに設けられたチェッカーを狙ってメダルを投入することができる。チェッカーに投入されたメダルは、チェッカーセンサ50aによって検出されて、そのメダル検出信号がCPU39に通知される。
【0019】
また、ゲームフィールドの上方部には、ゲームフィールド上で移動可能なゲーム用のオブジェクト(例えば、円盤型のメダルより大きい形状を有するアイテムなど)を含む画像を撮影するカメラ42と、オブジェクトやゲームフィールドに対して画像を投影するためのプロジェクタ48が配置されている(図1には図示せず)。カメラ42とプロジェクタ48の詳細については後述する。
【0020】
図2は、本実施形態におけるメダルゲーム機1の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、メダルゲーム機1は、CPU39によって各部が制御される。CPU39は、メモリ40に記憶されたゲームプログラム40aを実行することにより各部を制御する。メモリ40には、基本プログラムやゲームプログラム40aの他、ゲームを実行する上で使用される各種のデータ(アイテム管理データ40bなど)が記憶される。
【0021】
CPU39は、ゲームプログラム40aを実行することにより、アイテム検出部39a、画像投影制御部39b、アイテム位置判定部39c、時間測定部39d、ペイアウト率算出部39e、ミニゲーム処理部39fの機能が実現される。
【0022】
アイテム検出部39aは、カメラ42によって撮影された画像をもとに、ゲームフィールド上に存在するオブジェクト(アイテム)を検出し、この検出したオブジェクトに対応するデータをアイテム管理テーブル40bに登録する。アイテム検出部39aは、ゲーム機において使用される各種オブジェクトに応じた、オブジェクト認識用のデータ(パターンデータ等)が設定されているものとする。
【0023】
画像投影制御部39bは、アイテム検出部39aによって検出されたオブジェクト(アイテム)に対して、オブジェクトに対して設定された画像を投影する。画像投影制御部39bは、オブジェクトに対して投影する画像を変化させることができ、例えばオブジェクトがゲームフィールドに載置されてからの時間経過に伴って、あるいはオブジェクトのゲームフィールドの位置に応じて画像を変化させることができる。
【0024】
アイテム位置判定部39cは、アイテム検出部39aによって検出されたオブジェクト(アイテム)の位置を判定する。アイテム位置判定部39cは、アイテム管理テーブル40bに登録されたオブジェクト毎に、ゲームフィールド上における位置を継続して判定することにより、オブジェクトを追跡することができる。これにより、オブジェクトが回収エリアに到達(落下)したことも判定することが可能である。また、カメラ42により撮影された画像をもとに位置を判定するので、ゲームフィールド上でアイテムが不規則な動きをしても追跡を継続できる。
【0025】
時間測定部39dは、アイテム検出部39aによってオブジェクト(アイテム)が最初にゲームフィールド上に存在すると検出されてからの経過時間をオブジェクトごとに測定する。
【0026】
ペイアウト率算出部39eは、投入センサ50b,50cによって検出されるプレーヤーによってメダル投入器10から投入されたメダル枚数と、プレーヤーに払い出されたメダル数とに基づいてペイアウト率を算出する。ペイアウト率算出部39eによって算出されるペイアウト率をもとに、ゲームフィールドに投入されるオブジェクトに関連する制御、例えばアイテムに対して投影する画像の設定やメダルの払い出し制御などを実行することができる。
【0027】
ミニゲーム処理部39fは、所定の条件を満たすゲーム状況となった場合に実行されるミニゲームを制御する。例えば、チェッカーに所定枚数のメダルが入った場合にミニゲームが実行される。本実施形態におけるゲーム機では、ミニゲームを実行する際に、プロジェクタ48からオブジェクトに対してだけでなく、ミニゲーム用の画像をゲームフィールドに対して投影させることができる。
【0028】
CPU39は、入出力制御部41を介して、モニタ24、カメラ42、スピーカ43、光源部44、ボタン入力部45と接続される。
【0029】
スピーカ43は、例えば図1中の下部筐体2などに収納されており、ゲーム実行時の効果音やBGM(back ground music)、各種メッセージ音などをCPU39の制御に応じて出力する。
【0030】
光源部44は、メダルゲーム機1に設けられた光源(ランプ、EL管など)の点灯(点滅)を、CPU39のもとで制御する。
【0031】
ボタン入力部45は、メダルゲーム機1に設けられたゲーム選択/決定ボタン12を含むボタンの入力制御を行い、プレーヤーのボタンに対する入力操作に応じて入力信号をCPU39に出力する。
【0032】
また、CPU39は、プッシャー台駆動機構46、払い出し機構47、表示制御部49などを制御する。
【0033】
プッシャー台駆動機構46は、ゲームフィールドに設けられたプッシャー台(上部フィールド)26を例えば一定周期で前後方向に往復移動させる。
【0034】
払い出し機構47は、CPU39の制御のもとで、所定の条件を満たす場合にメダル払い戻し口25から所定枚数のメダルあるいはアイテムを排出させる。なお、図1においては、モニタ24の上部からメダルあるいはアイテムを払い出す1つのメダル/アイテム払い戻し口25のみを示しているが、プッシャー台26に対してメダル/アイテムを払い出すためのメダル/アイテム払い戻し口をプッシャー台26の周辺に設けても良い。この場合、払い出し機構47は、メダル払い戻し口25と共に、プッシャー台26の周辺に設けたメダル/アイテム払い戻し口からのメダルの排出も制御する。
【0035】
表示制御部49は、CPU39(画像投影制御部39b)の制御のもとでプロジェクタ48による画像の投影を制御する。
【0036】
チェッカーセンサ50aは、チェッカー(図示せず)を通過して投入口にメダルが入ったことを検知するためのセンサであり、検知信号をCPU39に出力する。チェッカーにメダルが入った場合には、所定のイベントが実行される。
【0037】
図3は、メダルゲーム機1におけるゲームフィールド周辺の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、ゲームフィールドにはプッシャー台26が設置され、プッシャー台26には下部フィールド20と上部フィールド21が設けられている。下部フィールド20は、メダルが堆積される台として使用され、メダル投入器10から投入されたメダル、上部フィールド21から落下したメダル、入賞によって払い出されたメダルが堆積される。メダルが下部フィールド20の図中手前側に設けられたメダル回収エリア65に落下すると、落下した枚数分のメダルがホッパからメダルゲーム機1の本体前面に設けられたメダル払い出し口13に排出される。これにより、プレーヤーはメダルを獲得することができる。
【0038】
上部フィールド21は、下部フィールド20の上面に沿って、プッシャー台駆動機構46(後述する)により前後方向に例えば一定周期で往復移動する。また、上部フィールド21にもメダルあるいはアイテムが載置される。上部フィールド21上のメダルが図中手前側に落下すると、下部フィールド20上に載置されることになる。上部フィールド21が往復移動中の最前位置にないときに、下部フィールド20上の往復移動範囲内にメダルが落下した場合、そのメダルは、上部フィールド21により押されて、下部フィールド20に堆積された多数のメダルに押し込まれる。こうしてメダルが押し込まれると、下部フィールド20上に堆積していたメダルが図中手前側に押され、メダルがメダル回収エリア65に落下する。
【0039】
上部フィールド21の奥正面には、モニタ24が設置されている。モニタ24は、プレーヤーに対して提示する各種の情報(メニュー等)を表示する。
【0040】
また、プッシャー台26(ゲームフィールド)の上方には、図3に示すように、カメラ42とプロジェクタ48が配置されている。カメラ42は、プッシャー台26(下部フィールド20、上部フィールド21)及びメダル回収エリア65を含むゲームフィールド周辺の画像を撮影する。従って、カメラ42により、ゲームフィールド上で移動可能なゲーム用のメダルやアイテム60(60a,60b)を含む画像を得られる。
プロジェクタ48は、アイテム60やゲームフィールドに対して画像を投影することができる。
【0041】
図4は、カメラ42によって撮影されるゲームフィールド上の様子を示す図である。
図4に示すように、多数のメダル62がプッシャー台26のフィールド上に載置されている。また、図4に示す例では、プッシャー台26の上部フィールド21にはアイテム60aが載置され、下部フィールド20にはアイテム60bが載置された状態を示している。CPU39は、撮影された画像をもとにして、アイテム60a,60bのそれぞれ位置を判定し、アイテム60a,60bに対してプロジェクタ48によってそれぞれ個別の画像を投影させる。アイテム60aには、数字「100」を表す投影画像61aが投影され、アイテム60bには、数字「41」を表す投影画像61bが投影されている。なお、アイテム60a,60bに投影されている数字は、アイテム60a,60bがメダル回収エリア65に回収された時に払い出されるメダルの枚数を示している。CPU39は、例えば時間経過に伴って小さな数字となっていくように、アイテム60a,60bに投影する投影画像61a,61bを変更していく。
【0042】
図5は、アイテム管理テーブル40bにおいて管理されるデータの一例を示す図である。
図5に示すように、アイテム管理テーブル40bには、ゲームフィールドに載置されたアイテム毎に固有のアイテム識別子を設定される。そして、アイテム識別子と対応付けて、各アイテムについて、ゲームフィールドに載置されてからの経過時間データ、アイテムに対してプロジェクタ48から投影する画像を示す投影画像データ(例えば、画像ファイル)、投影画像データに対応する払い出しメダル枚数を示す払い出しメダル枚数データ、ゲームフィールド上におけるアイテムの位置を示す位置データ等を設定する。
【0043】
次に、本実施形態におけるメダルゲーム機1の動作について、図6〜図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図6は、メダルゲーム機1によるゲーム制御処理(全体処理)を示すフローチャートである。
CPU39は、ゲームが開始されると、カメラ42によってゲームフィールド(プッシャー台26)上の画像の撮影を開始する(ステップA1)。アイテム検出部39aは、カメラ42によって撮影された画像をもとに、ゲームフィールド中に存在するアイテムを検出するためのアイテム検出処理を実行する(ステップA2)。
【0044】
図7は、アイテム検出処理の詳細を示すフローチャートである。
アイテム検出部39aは、カメラ42によって撮影された画像からアイテム60を探索する(ステップB1)。アイテム検出部39aは、メダルゲーム機1で使用されるアイテム認識用のデータ、例えばパターンマッチングによりアイテム60を探索する場合には、アイテムのパターンデータをもとに、画像中に存在するオブジェクトがアイテムに該当するかを判別する。なお、アイテム60の探索については、パターンマッチング以外の認識方法を用いることも可能である。
【0045】
ここで、アイテムが検出されなかった場合にはアイテム検出処理を終了する。一方、画像中からアイテムが検出できた場合、アイテム位置判定部39cは、この検出されたアイテムのゲームフィールド上の位置を判定し、このアイテムがアイテム管理テーブル40bに登録済みであるか判別する。例えば、アイテム位置判定部39cは、検出されたアイテムのゲームフィールド上の位置が、アイテム管理テーブル40bに登録済みのアイテムの位置と近接している場合(予め設定された基準値以内の場合)には、登録済みのアイテムであると判定する(ステップB2、Yes)。また、登録済みのアイテムの位置と近接していない場合には、アイテム位置判定部39cは、メダル/アイテム払い出し口25から新たに払い出されたことによって検出された新規のアイテムとして判定して(ステップB2、No)、アイテム管理テーブル40bに新規のアイテム識別子を登録する(ステップB3)。
【0046】
また、アイテム検出部39aは、アイテム管理テーブル40bに登録された全てのアイテムが探索されたかを判別する(ステップB4)。全ての登録済みのアイテムが探索されていれば(ステップB5、Yes)、アイテム検出処理を終了する。一方、探索されなかったアイテムが存在した場合(ステップB5、No)、このアイテムがメダル回収エリア65に落下した落下アイテムとして設定し、アイテム管理テーブル40bから削除する(ステップB6)。
【0047】
こうして、アイテム検出処理では、アイテム管理テーブル40bに登録されたアイテムを継続的に追跡していくことができる。また、アイテム検出処理において、カメラ42により撮影された画像からアイテムがメダル回収エリア65に落下したことを検出することができる。このため、ゲーム機には、アイテムを検出するためのセンサなどを設ける必要がなく、またゲーム機で使用されるアイテムの形状に制約を受けないで済む。
【0048】
なお、複数のアイテム60を識別して、個々に追従する処理を容易にするために、アイテム60のそれぞれに固有のマークや色などの識別情報を付加しておくようにしても良い。この場合、アイテム検出部39aは、カメラ42によって撮影された画像からアイテム60に付加された識別情報を検出し、この識別情報をもとに個々のアイテム60を検出して追従する。
【0049】
次に、画像投影制御部39bは、アイテム検出処理においてアイテムが検出された場合には(ステップA3、Yes)、アイテムに対して画像を投影するための画像投影制御処理を実行する(ステップA4)。
【0050】
図8は、画像投影制御処理の詳細を示すフローチャートである。
画像投影制御部39bは、アイテム検出処理により検出された全てのアイテムが登録済みでなかった場合、すなわち新規にアイテム管理テーブル40bに登録されたアイテムがある場合には(ステップC1、Yes)、この新規登録されたアイテムに対して投影する初期投影画像を、ペイアウト率算出部39eによって算出されている現在のペイアウト率に応じて設定する。
【0051】
本実施形態におけるメダルゲーム機1では、アイテム60に対しては、アイテム60がメダル回収エリア65に落下された際に払い出されるメダル枚数を表す数字の画像を投影するものとする。画像投影制御部39bは、現在のペイアウト率と、予め決められた初期投影画像を判定するための複数の基準値とを比較して、現在のペイアウト率が何れの設定範囲内に含まれるか判別する。そして、画像投影制御部39bは、現在のペイアウト率が含まれる設定範囲に応じた数字を投影するための画像を初期投影画像として設定すると共に、設定範囲に応じた数字を払い出しメダル枚数データとしてアイテム管理テーブル40bに設定する。
【0052】
例えば、メダルの払い出しが最も少ないと判定される設定範囲内に現在のペイアウト率が含まれる場合には、最大の払い出し枚数を表す「100」を投影するための画像を設定する。これにより、メダルの払い出し枚数が増加し易くする。逆に、メダルの払い出しが多い状態であれば、払い出し枚数が少ないことを表す小さな数字、例えば「50」を投影するための画像を設定する。
【0053】
また、時間測定部39dは、アイテム管理テーブル40bに登録された各アイテムについて、プッシャー台26(ゲームフィールド)に載置されてからの経過時間を計測して、この経過時間を示す経過時間データをアイテム管理テーブル40bに登録されたそれぞれのアイテム識別子と対応付けて設定する(ステップC3)。
【0054】
画像投影制御部39bは、アイテム管理テーブル40bに設定された経過時間データを参照して、各アイテムに応じて計測された経過時間に応じて投影画像(数字)を設定する(ステップC5)。ここでは、例えば予め決められた一定時間が経過する毎に、数字の値を小さくしていくように投影画像を設定する。また、投影画像(数字)の変更に伴って、アイテム管理テーブル40bの払い出しメダル枚数データを変更する。
【0055】
画像投影制御部39bは、こうして各アイテムに対して投影画像が設定されると、アイテム位置判定部39cによって判定された各アイテム60の位置に応じて各アイテム60に画像を投影する(ステップC6)。
【0056】
例えば、図4に示す例では、アイテム60aに対しては初期値の数字「100」を表す投影画像61aが投影されており、アイテム60bに対しては、最初にゲームフィールドに払い出されてからの経過時間に応じて数字が少なくなり、数字「41」を表す投影画像61aが投影されている。
【0057】
さらに、図4に示す状態から時間が経過すると、例えば図10に示すように、アイテム60a,60bのそれぞれに対する投影画像61a,61bが変更される。図10に示すように、アイテム60aに対しては数字「89」、アイテム60bに対しては数字「29」を示す投影画像61a,61bがそれぞれ投影されている。
【0058】
このように、アイテム60に対して投影する画像を例えば時間経過に伴って変更することにより、アイテム60を利用した演出を実現することができる。プレーヤーは、アイテム60に対して投影されている画像(数字)を見て、メダル回収エリア65に落下させようとするアイテム60の狙いを定めることができる。
【0059】
なお、前述した説明では、ペイアウト率をアイテム60に対する初期の投影画像を設定する際に利用しているが、アイテム60に投影する画像(数字)を変更する場合に利用しても良い。例えば、一定時間が経過する毎に減少させる数値幅をペイアウト率に応じて変更する。例えば、メダルの払い出しが多い状況をペイアウト率が示している場合には、一定時間が経過する毎に減少させる数値幅を大きくしてメダルの払い出しが少なくなるようにする。
【0060】
また、時間経過に伴って投影画像を変更するだけでなく、アイテム位置判定部39cによって判定されるアイテム60の位置に応じて投影画像を設定あるいは変更するようにしても良い。例えば、最初に載置された位置が上部フィールド21と下部フィールド20の何れであるかに応じて初期の投影画像(数字)を設定することができる。また、ゲームフィールドの幅方向の中央付近にアイテム60がある場合とゲームフィールドの両脇近くにある場合の何れかによって、アイテム60に対して投影する画像を変更することができる。例えば、中央付近にあるアイテム60は、両脇近くにあるアイテム60よりもメダル回収エリア65に落下させるのが困難であるので、時間経過に伴って減少させる数値幅を、両脇近くにあるアイテム60に対するものよりも小さくする。
【0061】
こうして、画像投影制御処理を終了すると、CPU39は、アイテム検出処理においてアイテム60がメダル回収エリア65に落下したことが検出されている場合には(ステップA5、Yes)、落下したアイテム60に対して設定された数字に応じた枚数のメダルを払い出させる(ステップA6)。すなわち、CPU39は、落下したと判定されたアイテムのアイテム識別子と対応付けてアイテム管理テーブル40bに設定されていた払い出しメダル枚数データを参照し、この払い出しメダル枚数データに応じた枚数のメダルをプレーヤー(メダル払い出し口13)に対して払い出させる。
【0062】
例えば、図11に示すように、アイテム60bがメダル回収エリア65に落下したと判定された場合、CPU39は、アイテム60bが落下したと判定された時に、アイテム60bのアイテム識別子と対応付けてアイテム管理テーブル40bに設定されていた払い出しメダル枚数データに応じた枚数のメダルを払い出させる。
【0063】
また、ペイアウト率算出部39eは、投入センサ50b,50cによって検出されているプレーヤーによって終了入されるメダル枚数と、払い出しセンサ50dによって検出されたメダル枚数を含む、プレーヤーに対して払い出されたメダル枚数とに基づいてペイアウト率を算出する。ペイアウト率算出部39eによって算出されたペイアウト率は、前述した画像投影処理において参照される。
【0064】
こうして、ゲームフィールド上に存在するアイテム60a,60bについて、カメラ42によって撮影された画像をもとに位置を検出し、プロジェクタ48からそれぞれに対して設定された画像を投影することができる。
【0065】
なお、ミニゲーム処理部39fは、ミニゲームを実行すべき所定の条件を満たすゲーム状況となっているかを監視している。例えば、チェッカーにメダルが投入されたことが、チェッカーセンサ50aからのメダル検知信号により判別された場合に、ミニゲーム処理部39fは、ミニゲームを実行するゲーム状況であると判別してミニゲームを開始する。なお、ミニゲームを実行すべき所定の条件については、任意に設定することが可能である。
【0066】
図9は、ミニゲーム処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、ミニゲーム処理部39fは、画像投影制御部39bに対して、ミニゲーム実行用の画像をゲームフィールドに対して投影させる(ステップD1)。
【0067】
図12には、ミニゲーム実行時のゲームフィールドの状況の一例を示している。図12に示す例では、アイテム60a,60bの移動先の目標を表す目標ラインAと、各アイテム60a,60bの目標ラインAに対する方向を示す矢印B1,B2が投影されている。目標ラインAを投影する位置は、予め決められていても良いし、現在のアイテム60a,60bに応じて、例えば到達が容易となる位置に設定するようにしても良い。
【0068】
ミニゲーム処理部39fは、ミニゲームの実行中において、アイテム60a,60bが目標ラインAに到達したかをアイテム位置判定部39cによって判定されるアイテム60a,60bの位置をもとに判別する。アイテム60a,60bが目標ラインAに到達したと判別された場合には(ステップD2、Yes)、ミニゲーム処理部39fは、アイテム60a,60bに応じた枚数のメダルを、プレーヤー(メダル払い出し口13)に対して払い出させる。例えば、目標ラインAに到達したアイテム60に設定されている払い出しメダル枚数データを参照し、このデータの2倍の枚数のメダルを払い出させることもできる。
【0069】
なお、図9及び図12に示すミニゲームは一例であって、ゲーム内容については任意に設定することができる。本実施形態におけるメダルゲーム機1では、プロジェクタ48からアイテム60a,60bに対してだけでなく、アイテム60a,60b以外のゲームフィールドに対しても特定の画像を投影することによって、プレーヤーに対してミニゲームを提供する。
【0070】
例えば、図13に示すように、アイテム60a,60bとは関係なく、ゲームフィールド全体において演出用(賑やかし)の投影画像62を投影することもできる。また、ミニゲームの内容に応じて、目標ラインA,A2や矢印B3などの画像を投影することもできるし、ユーザに対するメッセージ用の画像63を投影することもできる。図13では、メッセージ用の画像63として、例えば「このエリアにメダルを落とせばボーナスメダルをゲット!」を表示している。こうして、アイテムの位置だけでなく、ゲーム状況に応じて演出用やメッセージ用の画像を、ゲームフィールドの任意の位置に投影することができる。
【0071】
このようにして、本実施形態におけるメダルゲーム機1では、カメラ42により撮影された画像を利用してゲーム状況を把握し、ゲーム状況に応じてプロジェクタ48から任意の画像をゲームフィールドに投影することができるので、様々な演出が実現可能である。また、様々な演出をするために特別な構成(表示装置等)を追加する必要がないので、ゲーム機の製造コストの増加を招かない。
【0072】
なお、前述した説明では、図3に示すように、1つのゲームフィールドに対して、カメラ42とプロジェクタ48とをそれぞれ1台設けているが、複数のゲームフィールドにおいてカメラ42とプロジェクタ48とを共用する構成としても良い。
【0073】
図14は、4台のプッシャー台26a,26b,26c,26dが設置された例を示している。図14に示す例では、プッシャー台26a,26bとプッシャー台26c,26dとがそれぞれ隣接して配置され、プッシャー台26a,26bとプッシャー台26c,26dの背面(モニタ24の裏側)が対向するようにしている。そして、カメラ42とプロジェクタ48は、4台のプッシャー台26a,26b,26c,26dの上方に配置されている。
【0074】
図15に示すように、プロジェクタ48の投影範囲80とカメラ42によるカメラ視認範囲82には、4台のプッシャー台26a,26b,26c,26dのゲームフィールドの全てが含まれるようになっている。こうして、カメラ42とプロジェクタ48をそれぞれ1台設置するだけで、複数のプッシャー台26において画像を投影しながらゲームを実行することができる。
【0075】
また、図14及び図15に示すように、プロジェクタ48から直接、ゲームフィールドに画像を投影するのではなく、図16及び図17に示すように、ゲームフィールドの上方にミラーを設置して、このミラーを介して複数のプッシャー台26のゲームフィールド全体に対して画像を投影できるように構成することもできる。
【0076】
図16には、4台のプッシャー台26a,26b,26c,26dが十字型となるようにモニタ24の背面が対向するように設置し、プッシャー台26の上方にプロジェクタ48を配置した場合のミラーの配置例を示している。
【0077】
例えば、プッシャー台26aに対しては、ゲームフィールドの上方に2枚のミラー91a,92aが配置されている。図17に示すように、プロジェクタ48からの画像は、ミラー92a、91aを介して、プッシャー台26aのゲームフィールド上に投影される。
【0078】
なお、プッシャー台26b,26c,26dのそれぞれに対しても、プッシャー台26aと同様にして、図16及び図17に示すように2枚のミラーが配置され、プロジェクタ48から画像がミラーを介して投影される。
【0079】
この場合、各プッシャー台26a〜26dのゲームフィールドを撮影した画像から検出された各アイテム(あるいはゲーム状況)に応じて、個々に異なる画像を投影する。
【0080】
図18には、プッシャー台26a〜26dに対してプロジェクタ48から投影される画像95a,95b,95c,95dの一例を示している。画像95a,95b,95c,95dは、それぞれプッシャー台26a〜26dに対して投影される画像であり、プッシャー台26a〜26dの盤面の状況に応じた異なる画像が投影されている。
【0081】
なお、カメラ42については、ゲームフィールド毎に設けても良いし、プロジェクタ48と同様にして、複数のゲームフィールドにおいて共用するようにしても良い。
【0082】
このようして、筐体内部にミラーを配置して、プロジェクタ48からの画像を、ミラーを介して投影する構造とすることで、プロジェクタ48のレンズから盤面までの焦点距離を長くして広範囲への投影を可能とすることができる。また、ジャックポッド機構やデザイン上の構造物を筐体内に配置する必要があったとしても、ミラーを介して画像を投影することで、構造物等を避けてプロジェクタ48からの画像を盤面に投影することができる。
【0083】
なお、前述した説明では、アイテム60に対して数字を表す画像を投影しているが、アイテム60に投影する画像は任意に採用することができる。例えば、絵柄やマークとしたり、また投影する画像の色を変化させるようにしても良い。また、アイテム60の形状を円盤型としているが、任意の形状のアイテムを利用することができる。例えば、四角や星型の平板状のアイテムとしたり、球形やサイコロ型のような立体的なアイテムとしても良い。アイテムの位置の検出やメダル回収エリア65への落下は、カメラ42により撮影された画像をもとに行うので、ゲームに使用するアイテムの形状を変更しても、メダルゲーム機1に実装するセンサなどを変更する必要がなく、アイテム検出部39aによるアイテム検出の画像処理(プログラム)により対応すれば良い。
【0084】
また、前述した説明では、カメラ42により撮影された画像からアイテム60を検出するとしているが、アイテム60以外のオブジェクト、例えばメダルを検出することによりゲーム状況を判別するようにしても良い。
【0085】
また、前述した説明では、プッシャーゲーム機(メダルゲーム機1)を対象にして説明しているが、ゲームフィールド上でオブジェクトを移動させる他のゲーム機を対象とすることも可能である。例えば、複数のパネル(オブジェクト)の配置を正しく組合せるパズルゲームなどを実現することができる。
【0086】
図19には、パズルゲームを実行するゲーム機の一例を示している。図19では、ゲームフィールドに配置される土台70と、土台70の上で移動可能に載置されたブロック71と、ゲームフィールド(土台70)の上方に配置されたカメラ42とプロジェクタ48のみを示している。その他の構成は、ほぼ図2と同様に構成されるものとして詳細な説明を省略する。
【0087】
ゲームフィールドに配置された土台70は正方形をしており、その上に同型の正方形をした8枚のブロック71が載置されている。ブロック71は、1枚のブロック分の空きスペースに、プレーヤーの操作によって任意に位置を変更できるものとする。各ブロック71は、カメラ42によって撮影された画像をもとに位置が判定され、各ブロック71に対して個別の画像がプロジェクタ48によって投影される。例えば、各ブロック71には、図20に示すように、ブロック毎に決められた1つの絵柄の一部分に相当する固定の画像が投影される。
【0088】
パズルゲームが開始されると、図21に示すように、プレーヤーが、直接、手74を使ってブロック73を移動させる。CPU39は、カメラ42によって撮影された画像をもとにブロック73の位置を認識して、ブロック73の移動に合わせてプロジェクタ48からブロック73に対して投影する画像の投影位置を変更させる。
【0089】
CPU39は、プレーヤーの操作によってブロック71が所定の位置に移動され、図22に示すように、絵柄が完成されたことを検知するとゲームクリアとして判別する。
【0090】
なお、前述したパズルゲームでは、ブロック71に対して個別の画像が投影されるとしているが、ブロック71の移動位置や時間の経過に応じて投影する画像を変化させて難度を上げるなど、ゲーム内容に変化を与えることもできる。また、絵柄についてもプロジェクタ48から投影する画像を変更するだけで自由に変えることができる。
【0091】
本実施形態におけるゲーム機では、プロジェクタ48によりオブジェクトに対して画像を投影できるため、オブジェクト自体を入れ替えるといった作業を必要とすることなく、多彩なゲーム内容を提供することができる。
【0092】
本実施形態におけるゲーム機では、カメラ42によって撮影された画像をもとに各オブジェクト(ブロック、パネル等)の位置を検出し、オブジェクトに対して個別に画像を投影する。従って、本実施形態におけるゲーム機は、メダルゲーム機1やパズルゲーム以外にも、ゲームフィールド上でゲーム用のオブジェクトを移動可能とする様々なゲームに適用することができ、オブジェクトを用いた様々な演出を実現することができる。
【0093】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1…メダルゲーム機、2…下部筐体、3…上部筐体、4…透明カバー、10(10−1,10−2)…メダル投入器、12…ゲーム選択/決定ボタン、13…メダル払い出し口、20…下部フィールド、21…プッシャー台、24…モニタ、25…メダル/アイテム払い戻し口、26…プッシャー台、39…CPU、39a…アイテム検出部、39b…画像投影制御部、39c…アイテム位置判定部、39d…時間測定部、39e…ペイアウト率算出部、39f…ミニゲーム処理部、40…メモリ、40a…ゲームプログラム、40b…アイテム管理テーブル、41…入出力制御部、42…カメラ、43…スピーカ、44…光源部、45…ボタン入力部、46…プッシャー台駆動機構、47…払い出し機構、48…プロジェクタ、49…表示制御部、50a…チェッカーセンサ、50b,50c…投入センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームフィールド上で移動可能なゲーム用のオブジェクトを含む画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された画像をもとに、前記ゲームフィールド上を移動する特定のオブジェクトを検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記オブジェクトに対して、前記オブジェクトに対して設定された画像を投影する画像投影手段と
を具備したことを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記画像投影手段は、前記オブジェクトに対して投影する画像を変化させることを特徴とする請求項1記載のゲーム機。
【請求項3】
前記検出手段によって前記オブジェクトが検出されてからの経過時間を測定する時間測定手段をさらに具備し、
前記画像投影手段は、前記時間測定手段によって測定された経過時間に応じて画像を変化させることを特徴とする請求項2記載のゲーム機。
【請求項4】
前記検出手段によって検出された前記オブジェクトの位置を判定する位置判定手段をさらに具備し、
前記画像投影手段は、前記位置判定手段によって判定された前記オブジェクトの位置に応じて画像を投影することを特徴とする請求項2記載のゲーム機。
【請求項5】
前記画像投影手段は、前記オブジェクトに対する画像の他に、前記ゲームフィールドに対して画像を投影することを特徴とする請求項3または請求項4の何れかに記載のゲーム機。
【請求項6】
前記ゲームフィールドには前記オブジェクトとしてメダルの他に前記メダルとは異なる形状のアイテムが移動可能に載置されるものであって、
前記メダルと前記アイテムとを前記ゲームフィールド上で移動させる移動手段と、
前記移動手段によって前記アイテムが前記ゲームフィールド外にまで移動されたことを検知する検知手段と、
前記アイテムが前記ゲームフィールド外にまで移動された場合に、前記アイテムに対して投影されていた画像に応じたメダルを払い出す払い出し手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項3または請求項4の何れかに記載のゲーム機。
【請求項7】
前記検知手段は、前記撮影手段によって撮影された画像をもとに、前記アイテムが前記ゲームフィールド外に移動されたことを検知することを特徴とする請求項6記載のゲーム機。
【請求項8】
ゲームフィールドに投入されたメダル数と払い出されたメダル数とに基づいてペイアウト率を算出する算出手段をさらに具備し、
前記画像投影手段は、前記算出手段により算出されたペイアウト率に応じて、前記アイテムに対して投影する画像を設定することを特徴とする請求項1記載のゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−24167(P2012−24167A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−163380(P2010−163380)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)