説明

ゲーム端末、難度設定装置、プログラムおよび記録媒体

【課題】その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定する。
【解決手段】ゲーム端末100を提供する。ゲーム端末100は、複数の基準ダンスのうち少なくとも一つの基準ダンスの各々について、その基準ダンスに応じたプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準ダンスの内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、その基準ダンスに係るステップ列データ163を用いて推定し、この熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準ダンスの難度を示す難度データ164として端末記憶部160に書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム端末、難度設定装置、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータゲームの一種に、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイとなるコンピュータゲームがある。例えば、特許文献1に記載のコンピュータゲームは、その各プレイが、複数の基準ダンスのいずれか一つに応じたプレイであって、その基準ダンスの内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤのダンスの内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームである。
【0003】
この種のコンピュータゲームのゲーム端末では、通常、複数の基準動作のいずれか一つがそのプレイヤによって選択され、この基準動作に応じたプレイが実現される。このゲーム端末の一種として、基準動作の選択の際に、各基準動作の難度をそのプレイヤに通知するようにしたものが知られている。この種のゲーム端末の使用者は、複数の基準動作から所望の難度の一つの基準動作を選択することができる。従来、各基準動作の難度は、その基準動作に応じたプレイのプレイヤによる評価に基づいて設定されていた。
【特許文献1】特開2001−161878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、従来、基準動作に難度を設定するためには、その基準動作に応じたプレイを実現する必要があった。したがって、その作業には、少なからぬ手間がかかっていた。しかも、この手間は、難度を設定すべき基準動作が増えると増大する。また、従来、基準動作の難度は、その基準動作に応じたプレイのプレイヤの主観に基づいて設定されていた。したがって、従来の難度は、客観的な難度ではなかった。なお、同一の基準動作に応じた多数のプレイの多数のプレイヤによる評価に基づいて当該基準動作の難度を設定するようにすれば、客観的な難度を設定することも不可能ではない。しかし、それには膨大な手間がかかる。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができるゲーム端末、難度設定装置、プログラムおよび記録媒体を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
まず、用語について説明する。
「ゲーム」とは、サッカーやパズル等の、そのプレイ(ゲームプレイ)の結果を定めるルールを有するものである。各ゲームについて「プレイ」とは、その開始から終了までのプレイ期間において当該ゲームを客体として進行する行為のうち、その内容が、当該ゲームと、当該プレイ期間におけるその主体の挙動とに応じて定まるものである。各ゲームは、単数または複数のプレイの客体となる。各プレイの主体となる人を、そのプレイの「プレイヤ」、または、そのプレイの客体であるゲームの「プレイヤ」と呼ぶ。各プレイについて、その「結果」とは、そのプレイのプレイヤが目的とする評価である。プレイの結果としては、勝敗や、順位、得点を例示可能である。
【0007】
ゲームとしては、各プレイのプレイヤの数が単数のゲームや、この数が複数のマルチプレイ型のゲームを例示可能である。マルチプレイ型のゲームとしては、各プレイの結果が当該プレイのプレイヤ毎に定まる個人評価型のゲームや、各プレイの結果が当該プレイのプレイヤの集団であるチーム毎に定まるチーム評価型のゲームを例示可能である。また、マルチプレイ型のゲームとしては、各プレイのプレイ期間において当該プレイのプレイヤまたはチームが、互いに競争する競争型のゲームや、互いに協力する協力型のゲームを例示可能である。競争型のゲームとしては、プレイヤまたはチームが対戦する対戦型のゲームを例示可能である。
【0008】
ゲームとしては、プレイモード選択型のゲームを例示可能である。プレイモード選択型のゲームは、複数のプレイモードを有する。プレイモード選択型のゲームでは、各プレイは、複数のプレイモードのうち一つのプレイモードでのプレイとなる。プレイモード選択型のゲームとしては、プレイの結果を定めるルールが、互いに異なるプレイモードのプレイ間で相違するゲームや、各プレイのプレイヤの数が単数のプレイモードと、この数が複数のプレイモードとを有するゲームを例示可能である。なお、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるゲームもまた、プレイモード選択型のゲームである。この場合、基準動作がプレイモードに相当する。
【0009】
任意のゲームは、コンピュータゲームとして実現可能である。「コンピュータゲーム」とは、そのプレイがコンピュータを用いて実現されるゲームである。各コンピュータゲームでは、そのプレイの内容に影響を与える挙動は、当該プレイの実現に用いられたコンピュータの操作に限られる。各コンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータを、当該コンピュータゲームの「ゲーム装置」と呼ぶ。各コンピュータゲームのゲーム装置のうち、その操作のための、そのコンピュータゲームのプレイヤに対するユーザインターフェイスを有するものを、「ゲーム端末」と呼ぶ。各コンピュータゲームのゲーム装置を有するシステムを、そのコンピュータゲームの「ゲームシステム」と呼ぶ。
【0010】
ゲーム端末が設置される場所を「ゲーム場」と呼ぶ。ゲーム場としては、設置されたゲーム端末を来訪者に有償で使用させる施設(例えば、ゲームセンタ)や、ゲーム端末が設置された住居を例示可能である。前者では、主として来訪者が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなり、後者では、主として住人が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなる。前者には、主として、その使用者からその使用料を徴収するための機能を持つゲーム端末(業務用ゲーム機の一種)が設置され、後者には、主として、当該機能を持たないゲーム端末(家庭用ゲーム機の一種)が設置される。
【0011】
ゲーム装置またはゲームシステムとしては、実現可能なコンピュータゲームの数が単数のものや、この数が複数のものを例示可能である。ゲームシステムとしては、ゲーム端末を単数だけ有するゲームシステムや、ゲーム端末を複数有するゲームシステム、ゲーム装置を複数有するゲームシステムを例示可能である。ゲーム装置を複数有するゲームシステムとしては、全てのゲーム装置がノードとして属する単数のネットワークを用いたゲームシステム(ネットワーク方式のゲームシステム)を例示可能である。
【0012】
「ネットワーク」とは、終端を有し、自己に属する複数の終端ノード間でのデータの送受信を可能とするように設けられたシステムである。ネットワークとしては、自己に属する各終端ノードに自己内でユニークな通信アドレス(例えばIP(Internet Protocol)アドレス)が付与され、これらの通信アドレスを用いて終端ノード間でのデータの送受信が行われるものを例示可能である。「終端ノード」とは、自己が属するネットワークに属するノードのうち、当該ネットワークの終端として機能するノードである。「ノード」とは、自己が属するネットワーク内で送信または受信の主体となる装置またはシステムである。ノードとしては、コンピュータや、ネットワークを例示可能である。複数のネットワークをそれぞれノードとして含むネットワークを、「インターネットワーク」と呼ぶ。インターネットワークとしては、インターネットを例示可能である。
【0013】
複数のゲーム端末を有する、ネットワーク方式のゲームシステムとしては、サーバ/クライアント方式のゲームシステムや、ピアツーピア(Pear To Pear)方式のゲームシステム、マスターのゲーム装置と非マスターのゲーム装置とを有するゲームシステムを例示可能である。サーバ/クライアント方式のゲームシステムとしては、サーバとなるゲーム装置とクライアントとなるゲーム端末とが静的に定められたゲームシステムや、両者が動的に定められるゲームシステム、サーバとクライアントを兼ねるゲーム端末が存在するゲームシステムを例示可能である。
【0014】
「コンピュータ」とは、データを処理する装置のうち、データを保持するメモリと、メモリにロードされたプログラムを実行するプロセッサとを有する装置である。「データ」とは、情報を測定可能な形式で表現したものである。データとしては、情報を電気的に表現したデータや、情報を磁気的に表現したデータ、情報を光学的に表現したデータを例示可能である。「情報」とは、データで表現可能な対象の総称である。「メモリ」とは、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置である。メモリとしては、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリを例示可能である。「プログラム」とは、コンピュータプログラムである。「コンピュータプログラム」とは、命令を表すデータ(コード)の集合体(例えば、コード列)のうち、処理の手順を示す集合体である。プログラムとしては、コンピュータに、コンピュータゲームのプレイを実現させるプログラムを例示可能である。「プロセッサ」とは、命令セットを実装し、その命令セットに含まれている命令を表すデータの集合体であるプログラムに示されている手順で、当該プログラム内のデータで表される命令を実行する処理を行うことによって、当該プログラムを実行する装置である。プロセッサとしては、単数のCPU(Central Processing Unit)や、複数のCPUの集合体を例示可能である。
【0015】
コンピュータとしては、外部とのインターフェイスを備えるコンピュータを例示可能である。外部とのインターフェイスとしては、外部から情報またはデータを入力する入力部や、外部へ情報またはデータを出力する出力部を例示可能である。情報について「入力」とは、検出または測定によって外部の情報を表すデータを生成する行為である。入力部としては、センサや、ボタン、キーボードを例示可能である。情報について「出力」とは、データで表された情報を人間に知覚され得る形態で表す行為である。人間に知覚され得る形態としては、光、音、振動を例示可能である。光の形態での情報の出力としては、画像の表示、光源の明滅を例示可能である。音の形態での情報の出力としては、スピーカによる放音、ソレノイドによる発音機構の駆動(例えば、ベルの鳴動)を例示可能である。振動の形態での情報の出力としては、振動子の揺動を例示可能である。
【0016】
次に、本発明について説明する。
本発明は、複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末であって、前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記端末記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する端末熱量推定部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして前記端末記憶部に書き込む生成書き込み部とを備えることを特徴とするゲーム端末を提供する。
このゲーム端末は、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームのゲーム端末である。このゲーム端末では、少なくとも一つの基準動作の各々について、その内容を示す動作データを用いてその難度が設定される。つまり、このゲーム端末によれば、難度の設定にプレイヤによる評価が不要となる。よって、このゲーム端末によれば、上記コンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができる。
【0017】
上記ゲーム端末において、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体からデータを読み取る読み取り部と、前記読み取られたデータを、前記少なくとも一つの基準動作のうちいずれか一つに係る動作データとして前記端末記憶部に書き込む追記部とを備えるようにしてもよい。このゲーム端末は、記録媒体に記録された動作データで示される内容の基準動作に応じたプレイを実現可能であるから、その使用者は、自身が作成した基準動作の内容を示す動作データを記録した記録媒体を用意することにより、この基準動作に応じたプレイのプレイヤとなることができる。また、このゲーム端末では、読み取り部により読み取られた動作データが端末記憶部に書き込まれるから、その使用者は、他者が作成した基準動作に応じたプレイのプレイヤとなることができる。さらに、このゲーム端末では、その使用者が作成した基準動作の難度は、その内容を示す動作データを用いて設定されるから、基準動作の作成者の申告に基づいてその基準動作の難度を設定する場合に比較して、客観的なものとなる。
【0018】
上記各ゲーム端末において、前記コンピュータゲームの一つのプレイの結果は、その基準動作の難度が高いほど善くなる、ようにしてもよい。さらに、上記各ゲーム端末において、人に操作される操作部と、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記操作部の操作の内容に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する動作特定部とを備えるようにしてもよいし、人の動きを検出するセンサと、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記センサの検出結果に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する他の動作特定部とを備えるようにしてもよい。
【0019】
また、本発明は、複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末とは別体の難度設定装置であって、前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に係る動作データを保持する装置記憶部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記装置記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する装置熱量推定部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして外部に出力する生成出力部とを備えることを特徴とする難度設定装置を提供する。
この難度設定装置は、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームのゲーム端末とは別体の装置であり、少なくとも一つの基準動作の各々について、その内容を示す動作データを用いてその難度を設定する。つまり、この難度設定装置によれば、難度の設定にプレイヤによる評価が不要となる。よって、この難度設定装置によれば、上記コンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができる。
【0020】
上記難度設定装置において、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体からデータを読み取る読み取り部と、前記読み取られたデータを、前記少なくとも一つの基準動作のうちいずれか一つに係る動作データとして前記装置記憶部に書き込む追記部とを備えるようにしてもよい。この難度設定装置の使用者は、自身が作成した基準動作の内容を示す動作データを記録した記録媒体を用意することにより、この難度設定装置に、その基準動作の難度を設定させることができる。この難度設定装置では、その使用者が作成した基準動作の難度は、その内容を示す動作データを用いて設定されるから、基準動作の作成者の申告に基づいてその基準動作の難度を設定する場合に比較して、客観的なものとなる。
【0021】
上記各難度設定装置において、前記コンピュータゲームの一つのプレイの結果は、その基準動作の難度が高いほど善くなる、ようにしてもよい。さらに、上記各難度設定装置において、前記ゲーム端末は、人に操作される操作部と、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記操作部の操作の内容に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する動作特定部とを備えるものであってもよいし、人の動きを検出するセンサと、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記センサの検出結果に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する他の動作特定部とを備えるものであってもよい。
【0022】
また、本発明は、複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末を、前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記端末記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する端末熱量推定部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして前記端末記憶部に書き込む生成書き込み部として機能させることを特徴とするプログラム、またはこのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
このプログラムによれば、ゲーム端末は、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができる。
【0023】
また、本発明は、複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末とは別体の難度設定装置を、前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に係る動作データを保持する装置記憶部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記装置記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する装置熱量推定部と、前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして外部に出力する生成出力部として機能させることを特徴とするプログラム、またはこのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
このプログラムによれば、難度設定装置は、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができる。
【0024】
なお、本発明は、上記プログラムを伝送する伝送媒体(例えばネットワーク)としても把握される。つまり、本発明は、上記プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録または伝送する媒体(データキャリヤ)としても把握される。また、本発明は、上記プログラムの一部または全部であるプログラム要素としても把握される。また、本発明は、コンピュータにロードされて上記プログラムとなるデータを保持する媒体を有するプログラム製品としても把握される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準動作のいずれか一つに応じたプレイであって、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイであるコンピュータゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準動作について客観的な難度を設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する具体的な構成は一例に過ぎず、本発明は、この具体的な構成を変形して得られる各種の形態をも範囲に含む。以下に説明する各実施の形態は、特定のダンスゲームに係るものである。特定のダンスゲームは、その一または複数のプレイの各々が、複数の基準ダンスのうちいずれか一つの基準ダンスの内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤのダンス(動作)の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるプレイとなるコンピュータゲームである。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るゲーム端末100の外観を示す斜視図である。ゲーム端末100は、特定のダンスゲームのゲーム端末であり、ゲーム場に設置され、全ての基準ダンスの各々についてその難度を設定することができる。各基準ダンスについて「難度」とは、その基準ダンスに応じた一つのプレイにおいて、そのプレイヤが上記適合度を上げることの難しさの度合いである。ゲーム端末100は、本体101と平板状の下側操作部142を有する。下側操作部142の下面はゲーム場の床面に接触しており、特定のダンスゲームのプレイヤは、下側操作部142上でダンスを行うことができる。
【0028】
下側操作部142は、平板状の第1踏み部1421と平板状の第2踏み部1422とを有する。第1踏み部1421および第2踏み部1422は互いに重ならず、これらの上面を連ねて下側操作部142の上面が構成されている。第1踏み部1421および第2踏み部1422は、それぞれ、特定のダンスゲームのプレイヤがその足をホームポジションから前に踏み出すことにより踏まれる前踏み部F、後ろに踏み出すことにより踏まれる後踏み部B、左に踏み出すことにより踏まれる左踏み部L、および右に踏み出すことにより踏まれる右踏み部Rを有する。第1踏み部1421および第2踏み部1422の各々において、その上面には、前踏み部F、後踏み部B、左踏み部Lおよび右踏み部Rが露出している。
【0029】
本体101は、下側操作部142の一端から立ち上がって設けられている。本体101には、画像が表示される画面121、音響を出力するスピーカ131,131、ゲーム端末100の使用者に操作される操作子(例えば、レバーやボタン)を有する上側操作部141、コンピュータ読み取り可能な記録媒体が挿入される挿入口111が設けられている。上側操作部141は、その操作子の操作に応じたデータを生成するものであり、外部から情報を入力する情報入力部として機能する。
【0030】
図2および図3は、それぞれ、画面121に表示される画像の一例を示す図である。これらの画像は、特定のダンスゲームの一つのプレイにおいて、画面121に表示される画像であり、画面121には、図2の画像が表示された後に図3の画像が表示される。これらの図から明らかなように、特定のダンスゲームの一つのプレイでは、画面121に、その下方から上方に向けて移動する踏み部指示マークP1,P2,…と、その上方にその左右方向に並べて固定された踏み時刻指示マークT1〜T8が表示される。
【0031】
踏み時刻指示マークT1,T2,T3,T4は、第1踏み部1421の左踏み部L、後踏み部B、前踏み部F、右踏み部Rを踏むべき時刻を、踏み時刻指示マークT5,T6,T7,T8は、第2踏み部1422の左踏み部L、後踏み部B、前踏み部F、右踏み部Rを踏むべき時刻を指示するためのマークである。踏み部指示マークP1,P2,…は、それぞれ、踏むべき踏み部として、第1踏み部1421の前踏み部F、後踏み部B、左踏み部Lおよび右踏み部Rのうちいずれか一つを指示するマークである。これは、後述の操作モードがシングルプレイの場合であり、ダブルプレイの場合には、第2踏み部1422の各踏み部を指示するマークも登場する。各踏み部指示マークは、画面121の上方において、そのマークで指示される踏み部を踏むべき時刻に、当該踏み部に係る踏み時刻指示マークに重なる。
【0032】
特定のダンスゲームのプレイでは、そのプレイヤは、下側操作部142の上に立ち、画面121に表示された画像を見ながら、その画像で指示された時刻に、その画像で指示された踏み部を踏むことにより、ダンスを行う。つまり、特定のダンスゲームのプレイでは、そのプレイヤは、本体101側を向く。このため、第1踏み部1421および第2踏み部1422の各々において、前踏み部Fは本体101側に、後踏み部Bは本体101の逆側に、左踏み部Lは本体101に向かって左側に、右踏み部Rは本体101に向かって右側に設けられている。
【0033】
図4は、ゲーム端末100の構成を示すブロック図である。ゲーム端末100は、各種のデータ処理を行うプロセッサ150、その使用者に操作されて操作内容に応じた操作データをプロセッサ150へ供給する操作部140、プロセッサ150から供給された画像データを用いて画面121に画像を表示する表示部120、プロセッサ150からの音響データを用いてスピーカ131から音響を出力する発音部130、挿入口111に挿入された記録媒体からデータを読み取ってプロセッサ150へ供給する読み取り部110、および各種のデータを記憶する端末記憶部160を有する。表示部120は、例えばモニタである。なお、本実施の形態を変形し、表示部120に代わる出力部としてビデオプロジェクタを備えた構成としてもよい。この場合、画像が投射されるスクリーンが画面121に相当する。
【0034】
操作部140は、上側操作部141および下側操作部142を有する。上側操作部141は、その操作子の操作内容に応じた操作データをプロセッサ150へ供給する。つまり、上側操作部141は、外部から情報を入力する情報入力部として機能する。下側操作部142の第1踏み部1421の前踏み部Fは、オン/オフが荷重に応じて変化するスイッチ(例えばケーブルスイッチ)を備え、人に踏まれると、自己のアドレスを示す操作データをプロセッサ150へ供給する。このことは、第1踏み部1421の他の踏み部についても同様であるし、第2踏み部1422の前踏み部F、後踏み部B、左踏み部Lおよび右踏み部Rについても同様である。つまり、第1踏み部1421および第2踏み部1422は、それぞれ、その操作子の人による操作の内容に応じた操作データをプロセッサ150へ供給する操作部として機能する。当然ながら、下側操作部142もまた、その操作子の人による操作の内容に応じた操作データをプロセッサ150へ供給する操作部として機能する。
【0035】
端末記憶部160の記憶領域は、記憶内容の保持に電源が必須の揮発性領域R1と、そうでない不揮発性領域R2とに分けられる。不揮発性領域R2は、記憶内容を書き換え不可能な書き換え不可能領域R21と、記憶内容を書き換え可能な書き換え可能領域R22とに分けられる。揮発性領域R1は例えばRAM(Random Access Memory)により、書き換え不可能領域R21は例えばROM(Read Only Memory)により、書き換え可能領域R22は例えばハードディスクにより実現されている。
【0036】
前述したように、特定のダンスゲームの一つのプレイでは、複数の基準ダンスのうちいずれか一つに応じたプレイとなる。このため、揮発性領域R1には、現在または次のプレイの基準ダンスの内容を示す基準ダンスデータ165と、当該基準ダンスに応じた音響を再生するための音響データ168が書き込まれる。書き換え不可能領域R21には、プロセッサ150に実行される、ダンスゲームプログラム166、設定プログラム167および追加プログラム169が保持されている。ダンスゲームプログラム166は、ゲーム端末100に後述のプレイ処理を行わせるためのコンピュータプログラムである。設定プログラム167は、ゲーム端末100に後述の設定処理を行わせるためのコンピュータプログラムである。追加プログラム169は、ゲーム端末100に後述の追加処理を行わせるためのコンピュータプログラムである。
【0037】
図5は、書き換え可能領域R22に保持されるデータを模式的に示す図である。書き換え可能領域R22には、予め用意された複数の曲の各々を識別する曲識別データID1に対応付けて、その曲名を示す曲名データ161が保持されている。また、書き換え可能領域R22には、予め用意された複数の音響の各々を識別する音響識別データID3に対応付けて、その音響を再生するための音響データ162が保持されている。音響識別データID3は、曲識別データID1とテンポ識別データID2との組である。テンポ識別データID2は、予め用意された複数のテンポの各々を識別するデータである。
【0038】
音響データ162は、サンプリングによって生成されたデータであってもよいし、他のデータであってもよい。なお、本実施の形態を変形し、音響データ162を適宜に変換し、同一の曲の異なるテンポの音響を、一つの音響データ162を用いて再生可能としてもよい。この場合には、曲と同数の音響データ162を用意すれば足りる。
【0039】
また、書き換え可能領域R22には、予め用意された複数の基準ダンスの各々について、その基準ダンスの内容を示すステップ列データ163と、その基準ダンスを識別する基準ダンス識別データID6と、その基準ダンスの難度を示す難度データ164とが互いに対応付けて保持されている。つまり、端末記憶部160は、複数の基準ダンスの各々について、その基準ダンスの内容を示すステップ列データと、その基準ダンスを識別する基準ダンス識別データと、その基準ダンスの難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部として機能する。
【0040】
基準ダンス識別データID6は、曲識別データID1とテンポ識別データID2と操作モード識別データID4とステップ列識別データID5との組である。操作モード識別データID4は、予め用意された複数の操作モード(シングルプレイ/ダブルプレイ)の各々を識別するデータである。シングルプレイでのプレイでは、そのプレイヤは、第1踏み部1421および第2踏み部1422のうち、第1踏み部1421を使用すればよい。したがって、シングルプレイのプレイでは、そのプレイヤは、第1踏み部1421の中央付近をホームポジションとしてダンスを行うことになる。ダブルプレイでのプレイでは、そのプレイヤは、第1踏み部1421および第2踏み部1422を使用せねばならない。したがって、ダブルプレイのプレイでは、そのプレイヤは、第1踏み部1421と第2踏み部1422との境界付近をホームポジションとしてダンスを行うことになる。ステップ列識別データID5は、曲識別データID1、テンポ識別データID2および操作モード識別データID4で特定される複数の基準ダンスの各々を識別するデータである。
【0041】
ステップ列データ163は、一連のステップであるステップ列の内容を示すデータでもあり、複数のステップデータ1631を有する。ステップデータ1631は、一つのステップの内容を示すデータであり、そのステップで踏むべき踏み部のアドレスを示す踏み部データ1631aと、そのステップで踏むべき時刻を示す踏み時刻データ1631bを有する。なお、本実施の形態を変形し、図6および図7に示すデータ構造としてもよい。
【0042】
図6は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係るゲーム端末における一部のデータ構造を模式的に示す図である。この変形例では、曲識別データID1と操作モード識別データID4とステップ列識別データID5との組と相対ステップ列データとが1対1で対応付けられている。相対ステップ列データは複数の相対ステップデータを有し、相対ステップデータは、踏み部データと踏み拍データを有する。踏み部データは、踏み部データ1631aと同様のデータであるが、踏み拍データは、時刻ではなく、曲内の拍位置を示す。
【0043】
図7は、上記変形例に係るゲーム端末におけるデータの生成手順を模式的に示す図である。基準ダンスが選択されると、すなわち基準ダンス識別データID6(曲識別データID1、操作モード識別データID4、ステップ列識別データID5およびテンポ識別データID2)が定まると、一つの相対ステップ列データが特定される。この相対ステップ列データをテンポ識別データID2で識別されるテンポに応じて変換することにより、つまり、拍位置を時刻に変換することにより、ステップ列データ163と同様の絶対ステップ列データを生成することができる。
【0044】
図8は、ゲーム端末100が行うプレイ処理のフローチャートである。プレイ処理では、ゲーム端末100は、まず、次のプレイの基準ダンスを選択するプレイ用選択処理を行う(ステップSA1)。プレイ用選択処理では、プロセッサ150は、予め用意された複数の基準ダンスの難度を示す一覧表の画像G(図示略)の表示対象部分に、仮選択されている基準ダンスを示す枠を重ねた画像を表す画像データを生成し、表示部120へ供給する。表示部120は、この画像データを用いて画面121に画像を表示する。
【0045】
図9は、プレイ用選択処理において画面121に表示される画像の一例を示す図である。この図では、仮選択枠G2が、仮選択されている基準ダンスを示す枠であり、部分画像G1が、画像Gの表示対象部分に仮選択枠G2を重ねた画像である。画像Gは、予め用意された複数の基準ダンスの各々の単位画像を繋げた画像であり、各単位画像を表す画像データは、プロセッサ150により、その基準ダンスの基準ダンス識別データID6および難度データ164を用いて生成される。各単位画像では、その基準ダンスを識別する情報(例えば「AAAAA 150 シングル 1」)とその基準ダンスの難度を示す情報(例えは「1」)とが隣接配置されて互いに関連付けられている。
【0046】
仮選択されている基準ダンスは予め定められているが、プロセッサ150は、プレイ用選択処理において、上側操作部141から供給される操作データに応じて、仮選択されている基準ダンスを変更することができる。これと同様に、画像Gの表示対象部分は予め定められているが、プロセッサ150は、プレイ用選択処理において、上側操作部141から供給される操作データに応じて、画像Gの表示対象部分を変更することができる。つまり、画像Gはスクロール表示される。
【0047】
また、プロセッサ150は、プレイ用選択処理において、上側操作部141から特定の操作データが供給されると、仮選択されている基準ダンスを選択する。具体的には、仮選択されている基準ダンスのステップ列データ163を基準ダンスデータ165として揮発性領域R1に書き込む。なお、この際には、プロセッサ150は、仮選択されている基準ダンスに応じた音響を選択し、その音響データ162を音響データ168として揮発性領域R1に書き込む。
【0048】
以上の説明から明らかなように、ゲーム端末100は、予め用意された複数の基準ダンスの各々について、その基準ダンスに係る基準ダンス識別データおよび難度データを用いて、その基準ダンスを識別する情報と、その基準ダンスの難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、情報入力部から入力された情報に基づいて、予め用意された複数の基準ダンスから一つを選択するプレイ用選択部として機能する。
【0049】
次に、ゲーム端末100は、特定のダンスゲームの一つのプレイを実現するプレイ実現処理を行う(ステップSA2)。具体的には、ゲーム端末100は、選択された基準ダンスのステップを指示するステップ指示処理SA21、選択された音響を再生する音響再生処理SA22、および選択された基準ダンスの内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度を算出する適合度算出処理SA23を並列に行う。なお、実現されるプレイのプレイ期間は、プレイ実現処理の開始から終了までである。
【0050】
音響再生処理SA22では、プロセッサ150は、音響データ168を用いて、選択された音響を表す音響データを発音部130へ供給する。この結果、スピーカ131から、選択された音響が出力される。
【0051】
ステップ列表示処理SA21では、プロセッサ150は、基準ダンスデータ165を用いて、選択された基準ダンスのステップを指示する画像を表す画像データを表示部120へ供給する。この結果、表示部120には、選択された基準ダンスのステップを指示する画像(図2および図3参照)が表示される。プレイヤは、画面121に表示された画像の指示に従って動作する。具体的には、プレイヤは、画面121において、各踏み部指示マークがその踏み部に係る踏み時刻指示マークに重なったときに、当該踏み部を踏む。
【0052】
適合度算出処理SA23では、プロセッサ150は、プレイ期間にわたって下側操作部142から供給された操作データを用いて、プレイ期間にわたるプレイヤの動作の内容を特定し、この内容と基準ダンスデータ165とに基づいて、上記の適合度を算出する。つまり、ゲーム端末100は、一つのプレイについて、そのプレイ期間にわたる操作部の操作の内容に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する動作特定部として機能する。
【0053】
以上の説明より明らかなように、ゲーム端末100は、選択された基準ダンスに応じた、特定のダンスゲームの一つのプレイを、その基準ダンスに係るステップ列データを用いて実現するプレイ実現部として機能する。
【0054】
次に、ゲーム端末100は、終了したプレイの結果を定め、この結果を出力する結果出力処理を行う(ステップSA3)。具体的には、プロセッサ150は、終了したプレイにおいて算出された適合度と、終了したプレイについて選択された基準ダンスの難度とに基づいて、終了したプレイの結果を定め、この結果を表す画像データを表示部120へ供給する。終了したプレイの結果は、算出された適合度が高いほど善くなり、選択された基準ダンスの難度が高いほど善くなる。以降、処理はステップSA1に戻る。
【0055】
図10は、ゲーム端末100が行う追加処理のフローチャートである。ゲーム端末100は、その使用者が基準ダンスを後から追加することができるように設計されており、基準ダンスを後から追加する処理が追加処理である。追加処理では、ゲーム端末100は、まず、ステップ列データおよびそのステップ列識別データを記録したコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体が挿入口111に挿入されたか否かを判定する(ステップSB1)。この判定は、読み取り部110とプロセッサ150とが協働して行われる。この判定結果が否定的な場合、処理はステップSB1に戻る。
【0056】
ステップSB1の判定結果が肯定的な場合、ゲーム端末100は、読み取り処理を行う(ステップSB2)。具体的には、読み取り部110が、挿入口111に挿入された記録媒体から、1つの基準ダンスに係るステップ列データおよび基準ダンス識別データを読み取ってプロセッサ150へ供給する。次に、ゲーム端末100は、追記処理を行う(ステップSB3)。具体的には、プロセッサ150が、読み取り部110からのステップ列データおよび基準ダンス識別データを、ステップ列データ163および基準ダンス識別データID6として書き換え可能領域R22に書き込む。以降、処理はステップSB1に戻る。
【0057】
以上の説明から明らかなように、ゲーム端末100は、コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体からデータを読み取る読み取り部と、この読み取り部に読み取られたデータを、一つの基準ダンスに係るステップ列データとして端末記憶部に書き込む追記部として機能する。
【0058】
図11は、ゲーム端末100が行う設定処理のフローチャートである。設定処理では、ゲーム端末100は、まず、難度が未設定の基準ダンスがあるか否かを判定する(ステップSC1)。この判定は、プロセッサ150が書き換え可能領域R22を参照することにより行われる。この判定結果が否定的な場合、処理はステップSC1に戻る。本実施の形態では、当初、全ての基準ダンスの難度は未設定である。したがって、ステップSC1の判定結果が肯定的となる場合が必ずある。また、本実施の形態では、追加処理によって基準ダンスが追加されることがあるから、基準ダンスが追加される都度、ステップSC1の判定結果は肯定的となる。
【0059】
ステップSC1の判定結果が肯定的となると、プロセッサ150は、難度が設定されていない少なくとも一つの基準ダンスのうち一つの基準ダンスを選択する設定用選択処理を行う(ステップSC2)。次に、プロセッサ150は、選択された基準ダンスについて、端末熱量推定処理を行う(ステップSC3)。具体的には、選択された基準ダンスに応じた、特定のダンスゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準ダンスの内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量(カロリー)を、当該基準ダンスの内容を示すステップ列データ163を用いて推定する。
【0060】
熱量の推定のアルゴリズムは、任意であり、実験に基づいて適宜に設定可能である。この実験としては、複数の基準踏み部データの各々について、その基準踏み部データで示されるアドレスの踏み部を踏む単位動作を複数の被験者に行わせ、各被験者が実際に消費した熱量を被験者に取り付けた計測器の計測結果に基づいて推定し、複数の被験者についての推定結果を集計して単位熱量を求める、という実験を例示可能である。複数の基準踏み部データは互いに異なり、任意のステップ列データに含まれる任意の踏み部データ1631aが示すアドレスは、複数の基準踏み部データのいずれか一つが示すアドレスに一致する。
【0061】
上記実験に基づく場合、例えば、選択された基準ダンスの内容を示すステップ列データ163に含まれている全ての踏み部データ1631aについて単位熱量を合計することによってプレイヤが消費する熱量を推定するアルゴリズムを採用することが可能である。この場合、複数の基準踏み部データの単位熱量を示すデータは、書き換え可能領域R22または書き換え不可能領域R21に保持されていてもよいし、設定プログラム167に含まれていてもよい。
【0062】
ただし、プレイヤが消費する熱量は、踏み部データ1631aが同一であっても、単位動作の速さ(単位動作間の時間間隔)に応じて相違し得る。また、プレイヤが消費する熱量は、踏み部データ1631aが同一であっても、操作モード(ホームポジション)に応じて相違し得る。よって、熱量の推定のアルゴリズムとしては、踏み時刻データ1631bおよび操作モード識別データID4をも用いるものが好適である。
【0063】
次に、プロセッサ150は、選択された基準ダンスの難度を設定する端末設定処理を行う(ステップSC4)。具体的には、プロセッサ150は、ステップSC3で推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、このデータを、選択された基準ダンスの難度を示す難度データ164として書き換え可能領域R22に書き込む。以降、処理はステップSC1に戻る。つまり、難度が未設定の基準ダンスが無くなるまで、ステップSC1〜SC4の処理が繰り返し行われる。
【0064】
以上の説明から明らかなように、ゲーム端末100は、複数の基準ダンスのうち少なくとも一つの基準ダンスの各々について、その基準ダンスに応じたプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準ダンスの内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、端末記憶部に記憶されている、その基準ダンスに係るステップ列データを用いて推定する端末熱量推定部と、上記少なくとも一つの基準ダンスの各々について推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準ダンスの難度を示す難度データとして端末記憶部に書き込む生成書き込み部として機能する。
【0065】
以上説明したように、ゲーム端末100のプロセッサ150は、複数の基準ダンスのうち少なくとも一つの基準ダンスの各々について、その基準ダンスに応じた、特定のダンスゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準ダンスの内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、端末記憶部160に記憶されている、その基準ダンスに係るステップ列データ163を用いて推定し、上記少なくとも一つの基準ダンスの各々について推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準ダンスの難度を示す難度データ164として端末記憶部160に書き込む。よって、特定のダンスゲームのゲーム端末100によれば、少なくとも一つの基準ダンスの各々について、その内容を示すステップ列データを用いてその難度が設定されるから、難度の設定にプレイヤによる評価が不要となる。よって、ゲーム端末100によれば、特定のダンスゲームについて、手間を削減しつつ、少なくとも一つの基準ダンスについて客観的な難度を設定することができる。
【0066】
また、ゲーム端末100によれば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたステップ列データで示される内容の基準ダンスに応じたプレイを実現可能であるから、その使用者は、自身が作成した基準ダンスの内容を示すステップ列データを記録した上記記録媒体を用意することにより、この基準ダンスに応じたプレイのプレイヤとなることができる。また、ゲーム端末100によれば、読み取られたステップ列データがステップ列データ163として書き換え可能領域R22に書き込まれるから、その使用者は、他者が作成した基準ダンスに応じたプレイのプレイヤとなることができる。さらに、ゲーム端末100によれば、その使用者が作成した基準ダンスの難度は、その内容を示すステップ列データ163を用いて設定されるから、基準ダンスの作成者の申告に基づいてその基準ダンスの難度を設定する場合に比較して、客観的な難度を設定することができる。
【0067】
<第2の実施の形態>
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステム50の構成を示すブロック図である。ゲームシステム50は、一つのゲーム場2に設置されており、不特定多数の人が来訪するゲーム場2に設けられたLAN(Local Area Network)3にその終端ノードとして属する複数のゲーム端末200,200,…と、LAN3に終端ノードとして属する一つの難度設定装置300とを有する。
【0068】
図13は、ゲーム端末200の構成を示すブロック図である。ゲーム端末200は、特定のダンスゲームのゲーム端末であり、ゲーム端末100と同様の構成を有する。ただし、ゲームシステム50では、基準ダンスの難度の設定や基準ダンスの追加が難度設定装置300により行われるため、ゲーム端末200は読み取り部110を備えておらず、ゲーム端末200の端末記憶部160の書き換え不可能領域R21には設定プログラム167および追加プログラム169が保持されていない。また、ゲーム端末200は、プロセッサ150と協働してデータを送受信する通信インターフェイス270を備えている。
【0069】
以上の説明から明らかなように、ゲーム端末200は、複数の基準ダンスの各々について、その基準ダンスの内容を示すステップ列データと、その基準ダンスを識別する基準ダンス識別データと、その基準ダンスの難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、各基準ダンスについて、その基準ダンスに係る基準ダンス識別データおよび難度データを用いて、その基準ダンスを識別する情報と、その基準ダンスの難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、この情報入力部に入力された情報に基づいて一つの基準ダンスを選択するプレイ用選択部と、選択された基準ダンスに応じた、特定のダンスゲームの一つのプレイを、その基準ダンスに係るステップ列データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、各プレイでは、その基準ダンスの内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなるゲーム端末として機能する。
【0070】
図14は、難度設定装置300の外観を示す斜視図である。難度設定装置300は、特定のダンスゲームの基準ダンスについてその難度を設定するコンピュータである。難度設定装置300の筐体には、画像が表示される画面321、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体が挿入される挿入口311が設けられている。
【0071】
図15は、難度設定装置300の構成を示すブロック図である。難度設定装置300は、各種のデータ処理を行うプロセッサ350、プロセッサ350から供給された画像データを用いて画面321に画像を表示する表示部320、挿入口311に挿入された記録媒体からデータを読み取ってプロセッサ350へ供給する読み取り部310、および各種のデータを記憶する装置記憶部360を有する。表示部320、読み取り部310および装置記憶部360は、それぞれ、図4の表示部120、読み取り部110および端末記憶部160と同様の構成を有する。
【0072】
装置記憶部360の揮発性領域R1には、一つの基準ダンスについて、基準ダンス識別データ361、ステップ列データ363および難度データ364が書き込まれる。装置記憶部360の書き換え不可能領域R21には、プロセッサ350に実行される、追加設定プログラム367が保持されている。追加設定プログラム367は、難度設定装置300に後述の追加設定処理を行わせるためのコンピュータプログラムである。
【0073】
図16は、難度設定装置300が行う追加設定処理のフローチャートである。追加設定処理では、難度設定装置300は、まず、ステップ列データおよびそのステップ列識別データを記録したコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体が挿入口311に挿入されたか否かを判定する(ステップSD1)。この判定は、読み取り部310とプロセッサ350とが協働して行われる。この判定結果が否定的な場合、処理はステップSD1に戻る。
【0074】
ステップSD1の判定結果が肯定的な場合、難度設定装置300は、読み取り処理を行う(ステップSD2)。具体的には、読み取り部310が、挿入口311に挿入された記録媒体から、1つの基準ダンスに係るステップ列データおよび基準ダンス識別データを読み取ってプロセッサ350へ供給する。次にプロセッサ350は、読み取り部310からのステップ列データおよび基準ダンス識別データを、ステップ列データ363および基準ダンス識別データ361として装置記憶部360の揮発性領域R1に書き込む(ステップSD3)。
【0075】
次にプロセッサ350は、上記基準ダンスについて、装置熱量推定処理を行う(ステップSD4)。装置熱量推定処理の内容は、図11の端末熱量推定処理(ステップSC3)の内容と同様である。ただし、装置熱量推定処理において用いられるステップ列データは、ステップ列データ363である。次に、プロセッサ350は、上記基準ダンスの難度を設定する装置設定処理を行う(ステップSD5)。具体的には、プロセッサ350は、ステップSD4で推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、このデータを、選択された基準ダンスの難度を示す難度データ364として装置記憶部360の揮発性領域R1に書き込む。
【0076】
次に難度設定装置300は、装置記憶部360の揮発性領域R1に保持されている基準ダンス識別データ361、ステップ列データ363および難度データ364を、複数のゲーム端末200へ送信する(ステップSD6)。以降、処理はステップSD1に戻る。つまり、ステップ列データおよびそのステップ列識別データを記録したコンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体が挿入口311に挿入される度に、ステップSD2〜SD6の処理が行われる。
【0077】
一方、ゲーム端末200は、難度設定装置300からの基準ダンス識別データ361、ステップ列データ363および難度データ364を受信すると、基準ダンス識別データID6、ステップ列データ163および難度データ164として、端末記憶部160の書き換え可能領域R22に書き込む。つまり、ゲーム端末200では、選択可能な基準ダンスの数が増える。
【0078】
以上の説明より明らかなように、難度設定装置300は、ゲーム端末200のプレイ用選択部に選択される候補である複数の基準ダンスのうち一つの基準ダンスについて、その基準ダンスに係るステップ列データを保持する装置記憶部と、上記基準ダンスに応じたプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤのダンスの内容がその基準ダンスの内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、装置記憶部に記憶されている、その基準ダンスに係るステップ列データを用いて推定する装置熱量推定部と、その基準ダンスについて推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準ダンスの難度を示す難度データとして外部に出力する生成出力部として機能する。
【0079】
よって、特定のダンスゲームの基準ダンスの難度を設定する難度設定装置300によれば、一つの基準ダンスについて、その内容を示すステップ列データを用いてその難度が設定されるから、難度の設定にプレイヤによる評価が不要となる。よって、難度設定装置300によれば、特定のダンスゲームについて、手間を削減しつつ、一つの基準ダンスについて客観的な難度を設定することができる。
【0080】
また、ゲームシステム50によれば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたステップ列データで示される内容の基準ダンスに応じたプレイを実現可能であるから、その使用者は、自身が作成した基準ダンスの内容を示すステップ列データを記録した上記記録媒体を用意することにより、この基準ダンスに応じたプレイのプレイヤとなることができる。また、ゲームシステム50によれば、読み取られたステップ列データがステップ列データ163として端末記憶部160の書き換え可能領域R22に書き込まれるから、その使用者は、他者が作成した基準ダンスに応じたプレイのプレイヤとなることができる。さらに、難度設定装置300によれば、その使用者が作成した基準ダンスの難度は、その内容を示すステップ列データ363を用いて設定されるから、基準ダンスの作成者の申告に基づいてその基準ダンスの難度を設定する場合に比較して、客観的な難度を設定することができる。
【0081】
なお、難度設定装置300を変形し、装置記憶部360の揮発性領域R1に、複数の基準ダンスについて、基準ダンス識別データ361、ステップ列データ363および難度データ364が書き込まれ、かつ、これらの基準ダンスについて、順次、ステップSD4〜SD6の処理を行うようにしてもよい。また、難度設定装置300を変形し、基準ダンス識別データ361、ステップ列データ363および難度データ364を受信して装置記憶部360の揮発性領域R1に書き込むようにしてもよい。
【0082】
また、ゲームシステム50を変形し、難度設定装置300をゲーム場2外に設け、一つの難度設定装置300が複数のゲーム場2にわたって配置された複数のゲーム端末200と通信するようにしてもよい。また、難度設定装置300を変形し、ステップSD6の送信処理に代えて、装置記憶部360の揮発性領域R1に保持されている難度データ364で表される難度を画面321に表示させる処理を行うようにしてもよい。この場合、プロセッサ350および通信インターフェイス370ではなく、プロセッサ350および表示部120が前述の生成出力部として機能することになる。
【0083】
<補足>
上述した各実施の形態では、特定のダンスゲームのプレイの結果が基準ダンスの難度に応じたものとなる。このようなコンピュータゲームでは、特に、基準動作の難度の設定に、高い客観性が要求される。本発明は、この潜在的な要求に基づいたものでもあり、基準動作の難度の設定の客観性を十分に高くすることができる。なお、本発明は、そのプレイの結果が基準動作の難度に依存しないダンスゲームにも適用可能である。
【0084】
上述した各実施の形態では、プレイヤが作成した基準ダンスをそのプレイヤまたは他のプレイヤが利用することができるようにしたが、このような利用を不可能としものも、本発明の範囲に含まれる。また、上述した各実施の形態では、プレイ期間における操作部の操作の内容に基づいて、プレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定するようにしたが、他の手法によってプレイヤの動作の内容を特定するようにしてもよい。例えば、接触式または非接触式のセンサを用いて特定するようにしてもよい。
【0085】
上述した各実施の形態では、コンピュータゲームの一例として特定のダンスゲームを例示したが、他のダンスゲームであってもよい。例えば、音響が出力されないダンスゲームであってもよいし、ステップが画像ではなく音声で指示されるダンスゲームであってもよい。また、本発明は、ダンスゲームに限らず、その一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる任意のコンピュータゲームに適用可能である。そのようなコンピュータゲームとしては、ボクシングゲームや、ツイスターゲーム、モグラ叩きゲーム等を例示可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るゲーム端末100の外観を示す斜視図である
【図2】ゲーム端末100の画面121に表示される画像の一例を示す図である。
【図3】ゲーム端末100の画面121に表示される画像の一例を示す図である。
【図4】ゲーム端末100の構成を示すブロック図である。
【図5】書き換え可能領域R22に保持されるデータを模式的に示す図である
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例に係るゲーム端末における一部のデータ構造を模式的に示す図である。
【図7】同変形例に係るゲーム端末におけるデータの生成手順を模式的に示す図である。
【図8】ゲーム端末100が行うプレイ処理のフローチャートである。
【図9】ゲーム端末100が行うプレイ用選択処理において画面121に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】ゲーム端末100が行う追加処理のフローチャートである。
【図11】ゲーム端末100が行う設定処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステム50の構成を示すブロック図である。
【図13】ゲームシステム50内のゲーム端末200の構成を示すブロック図である。
【図14】ゲームシステム50内の難度設定装置300の外観を示す斜視図である。
【図15】難度設定装置300の構成を示すブロック図である。
【図16】難度設定装置300が行う追加設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
100、200 ゲーム端末
110、310 読み取り部
120、320 表示部
130 発音部
140 操作部
150、350 プロセッサ
160 端末記憶部
270、370 通信インターフェイス
300 難度設定装置
360 装置記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末であって、
前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記端末記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する端末熱量推定部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして前記端末記憶部に書き込む生成書き込み部と
を備えることを特徴とするゲーム端末。
【請求項2】
コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体からデータを読み取る読み取り部と、
前記読み取られたデータを、前記少なくとも一つの基準動作のうちいずれか一つに係る動作データとして前記端末記憶部に書き込む追記部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のゲーム端末。
【請求項3】
前記コンピュータゲームの一つのプレイの結果は、その基準動作の難度が高いほど善くなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム端末。
【請求項4】
人に操作される操作部と、
前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記操作部の操作の内容に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する動作特定部と
を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のゲーム端末。
【請求項5】
複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末とは別体の難度設定装置であって、
前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に係る動作データを保持する装置記憶部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記装置記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する装置熱量推定部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして外部に出力する生成出力部と
を備えることを特徴とする難度設定装置。
【請求項6】
コンピュータ読み取り可能な可搬型の記録媒体からデータを読み取る読み取り部と、
前記読み取られたデータを、前記少なくとも一つの基準動作のうちいずれか一つに係る動作データとして前記装置記憶部に書き込む追記部と
を備えることを特徴とする請求項5に記載の難度設定装置。
【請求項7】
前記コンピュータゲームの一つのプレイの結果は、その基準動作の難度が高いほど善くなる、
ことを特徴とする請求項5に記載のゲーム端末。
【請求項8】
前記ゲーム端末は、
人に操作される操作部と、
前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々について、そのプレイ期間にわたる前記操作部の操作の内容に基づいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容を特定する動作特定部とを備える、
ことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載のゲーム端末。
【請求項9】
複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末を、
前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記端末記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する端末熱量推定部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして前記端末記憶部に書き込む生成書き込み部と
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
複数の基準動作の各々について、その基準動作の内容を示す動作データと、その基準動作を識別する識別データと、その基準動作の難度を示す難度データとを互いに対応付けて保持する端末記憶部と、前記複数の基準動作の各々について、その基準動作に係る識別データおよび難度データを用いて、その基準動作を識別する情報と、その基準動作の難度を示す情報とを関連付けて外部に出力する情報出力部、および外部から情報を入力する情報入力部を有し、前記入力された情報に基づいて前記複数の基準動作から一つを選択するプレイ用選択部と、前記選択された基準動作に応じた、コンピュータゲームの一つのプレイを、その基準動作に係る動作データを用いて実現するプレイ実現部とを備え、前記コンピュータゲームの一または複数のプレイの各々では、その基準動作の内容に対するそのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容の適合度が高いほどその結果が善くなる、前記コンピュータゲームのゲーム端末とは別体の難度設定装置を、
前記複数の基準動作のうち少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に係る動作データを保持する装置記憶部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について、その基準動作に応じた、前記コンピュータゲームの一つのプレイにおいて、そのプレイ期間にわたるそのプレイヤの動作の内容がその基準動作の内容に一致した場合にそのプレイヤが消費する熱量を、前記装置記憶部に記憶されている、その基準動作に係る動作データを用いて推定する装置熱量推定部と、
前記少なくとも一つの基準動作の各々について前記推定された熱量に応じた値を示すデータを生成し、その基準動作の難度を示す難度データとして外部に出力する生成出力部と
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のプログラムを記録した、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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