説明

ゲーム端末間で対戦ゲームを実行するゲーミングマシン

【課題】プレーヤにプレーの継続意欲を持たせて稼働率を高めることができることが可能なゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】ゲーミングマシン1は、配当に対応付けられた通常ゲームのゲーム結果となったときに、少なくとも配当に関連付けられた対戦ゲーム条件を満足したか否かを判定し、対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合、隣り合うゲーム端末を対戦相手として設定する。対戦相手が対戦ゲームに参加したときに、対戦相手と配当の獲得を争う対戦ゲームを実行するトリガとなる補助単位ゲームを繰り返し実行する。補助単位ゲームにより共通ディスプレイ3に表示された連鎖する複数のマス上においてスクロール表示しながらコマを移動表示し、コマが停止されたマスが対戦ゲームを実行するトリガである場合に対戦ゲームを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム端末間で対戦ゲームを実行するゲーミングマシンおよびそのゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンは、複数のゲーム端末を幅方向に一列に配置していることが一般的であり、機種によっては、通常ゲームに加えて複数のゲーム端末間で対戦ゲームを行う場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記従来の構成では、隣り合うゲーム端末間においてはプレーヤも隣り合ってプレーすることになる。隣り合うゲーム端末間でプレーする場合、隣のプレー状況が気になることがあるため、隣り合ったプレーすることを躊躇するプレーヤが多い。また、隣のゲーム端末に人が来た場合についてもプレーの継続意欲を失わせてしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、プレーヤにプレーの継続意欲を持たせて稼働率を高めることができるゲーミングマシン及びそのゲーム制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、隣り合う2台のゲーム端末と、連鎖する複数のマス及び該ゲーム端末に対応するコマを表示する1台の共通ディスプレイを有するゲーミングマシンであって、通常ゲームを、所定のペイアウト率に基づいて、前記ゲーム端末の夫々において独立して実行する通常ゲーム実行部と、前記通常ゲームのゲーム結果に基づいて配当を払い出す配当付与部と、前記通常ゲームのゲーム結果が所定の対戦ゲーム条件を満足したか否かを判定する対戦ゲーム条件判定部と、前記対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合、隣り合うゲーム端末を互いに対戦相手として設定する対戦相手設定部と、前記対戦相手が前記対戦ゲームに参加したときに、前記対戦相手と配当の獲得を争う対戦ゲームを実行するトリガとなる補助単位ゲームを繰り返し実行する補助単位ゲーム実行部と、前記共通ディスプレイにおいて前記コマを所定方向へ前記補助単位ゲームのゲーム結果に応じたマス数移動表示させ、該移動表示に応じてスクロール表示を行う表示制御部と、前記コマが、前記対戦ゲームを実行するトリガに対応するマスに停止表示された場合、前記対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行部とを有することを特徴とする
【0006】
上記の構成によれば、通常ゲームのゲーム結果が対戦ゲーム条件を満足したか否かが判定される。対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合には、隣り合うゲーム端末が互いに対戦相手として設定される。対戦相手が対戦ゲームに参加したときに、これらの隣り合うゲーム端末同士間で対戦ゲームが行われる。対戦ゲームは、画面がスクロールされながらマス上のコマが移動される補助単位ゲームにおいて、トリガとなるマスに停止表示されることで開始される。これにより、対戦ゲームは、通常ゲームを継続することで実行される補助単位ゲームが繰り返すことで実行可能となるため、プレーヤに継続意欲を抱かせることができる。
【0007】
また、本発明のゲーミングマシンは、前記補助単位ゲームの繰り返しを終了させる補助単位ゲーム終了条件を満足したか否かを判定する補助単位ゲーム終了条件判定部と、前記補助単位ゲームの終了時に前記コマのマス位置を記憶するマス位置記憶部とをさらに有し、表示制御部は、補助単位ゲーム実行部が前記補助単位ゲームの繰り返しを開始するときに、前記マス位置が記憶されている場合、前記コマを該マス位置に表示させてもよい。
【0008】
上記構成によれば、対戦ゲームをトリガする補助単位ゲームの繰り返しが終了された場合でも、終了時のコマのマス位置が記憶され、補助単位ゲームの再開時にはこのマス位置から続けることができる。これにより、プレーヤに対してプレーの継続意欲をさらに抱かせることができる。
【0009】
また、本発明のゲーミングマシンは、前記コマが停止表示されたマスに応じて配当を決定するマス配当決定部をさらに有し、前記補助単位ゲームの繰り返しが終了する可能性がある毎に、前記コマが移動可能な範囲のマスに対応する配当が高くなってもよい。
【0010】
上記構成によれば、コマが移動してマスに停止する毎に配当が付与され、さらに補助単位ゲームの繰り返しが終了したとしても、再開時にはマスに対応する配当が高くなるため、さらにプレーヤに対してプレーの継続意欲を抱かせることができる。
【0011】
また、本発明のゲーミングマシンの前記マス配当決定部は、前記2台のゲーム端末に対応する前記コマが所定の停止態様となった場合には特別の配当を付与してもよい。
【0012】
上記構成によれば、2台のゲーム端末に対応するコマが所定の停止態様となった場合に特別の配当が付与されるため、隣り合う2台のゲーム端末間で協力したプレーを行うことができ、ゲーミングマシンのエンターテイメント性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、プレーヤにプレーの継続意欲を持たせて稼働率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ゲーミングマシンのプレー方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンの機能フローを示す説明図である。
【図3】対戦ゲーム画面に表示される進行路の全体を示す説明図である。
【図4】対戦ゲーム画面の一例を示す説明図である。
【図5】対戦ゲーム画面の一例を示す説明図である。
【図6】対戦ゲーム画面の一例を示す説明図である。
【図7】対戦ゲーム画面の一例を示す説明図である。
【図8】対戦ゲーム応答画面を示す説明図である。
【図9】通常ゲーム実行処理のフローチャートである。
【図10】対戦ゲーム条件判定処理のフローチャートである。
【図11】対戦ゲーム処理のフローチャートである。
【図12】サーバ側対戦ゲーム処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(ゲーミングマシンの概要)
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るゲーミングマシン1は、隣り合う2台のゲーム端末(スロットマシン2・2)と1台の共通ディスプレイ3を有している。ゲーミングマシン1において、通常ゲームが実行されている最中に対戦ゲーム開始条件が成立すると、隣り合うゲーム端末を互いに対戦相手として設定し、対戦ゲームを行うか否かの開始処理を実行する。そして、隣り合うゲーム端末同士で勝敗に応じて配当(対戦ゲーム配当)の獲得を争う対戦ゲームを可能にしている。対戦ゲームの結果、この対戦ゲームに勝利した対戦相手に対戦ゲーム配当の少なくとも一部を付与し、この対戦ゲームに敗退した対戦相手への該配当分の付与を不可とされるように構成されている。
【0016】
対戦ゲームは、対戦ゲーム開始条件成立により繰り返し実行される補助単位ゲームがトリガとなって開始される。即ち、補助単位ゲームでは、共通ディスプレイ3に表示された連鎖する複数のマス300上でゲーム端末に対応するコマ301が移動され、このコマ301が停止表示されたマス300が対戦ゲームのトリガに対応する場合に対戦ゲームが実行される。共通ディスプレイ3では、コマ301の移動表示に合わせてスクロール表示が行われるように構成されている。
【0017】
(ゲーミングマシンの概要:機能フロー)
具体的に説明すると、図2に示すように、ゲーミングマシン1は、複数人参加型の構成にされており、スロットマシン2の複数台がデータ通信可能にセンターコントローラ6(外部制御装置)に接続されていると共に、スロットマシン2同士が相互にデータ通信可能に接続されている。センターコントローラ6は、各スロットマシン2の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視する機能を備えている。そして、ゲーミングマシン1は、スロットゲーム等の通常ゲームを各スロットマシン2で個別に実行可能にしていると共に、隣り合うスロットマシン2・2間で同期を取って人生ゲーム等の対戦ゲームを実行可能にしている。
【0018】
尚、スロットマシン2同士の接続やスロットマシン2とセンターコントローラ6との接続は、有線及び無線の何れでもよいし、これらの組み合わせでもよい。また、スロットゲームや対戦ゲームにおいて、ベットや配当の単位は、ドルや円、ユーロ等の国や地域の通貨であってもよいし、ゲーミングマシン1を備えたホールや業界だけで使用されるゲームポイントであってもよい。
【0019】
また、ゲーミングマシン1は、共通ディスプレイ3を備えている。共通ディスプレイ3は、並列に配置された2台のスロットマシン2・2に対して1台が割り当てられている。共通ディスプレイ3の詳細については後述する。
【0020】
スロットマシン2は、端末コントローラ21と、端末コントローラ21に接続されたBETボタン2023、スピンボタン2024及び送受信部2025とを有している。また、スロットマシン2は、サウンド・光出力部213と、表示出力部212とを有している。サウンド・光出力部213は、スピーカやランプ等の演出装置を駆動する機能を有している。表示出力部212は、表示パネルに各種の表示データを画面表示させる機能を有している。
【0021】
端末コントローラ21は、スロットゲーム実行部211を有している。スロットゲーム実行部211は、通常ゲーム実行部2111とボーナスゲーム実行部2112とを有している。通常ゲーム実行部2111は、通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム実行部2112は、ボーナスゲームを実行する機能を有している。
【0022】
ここで、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル101に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。『再配置』とは、シンボル101の配置が解除された後、再びシンボル101が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル101が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0023】
さらに、端末コントローラ21は、通常ゲームのゲーム結果に基づいて配当を払い出す配当付与部215と、配当に対応付けられた通常ゲームのゲーム結果となったときに、少なくとも配当に関連付けられた対戦ゲーム条件を満足したか否かを判定する対戦ゲーム条件判定部214と、対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合、隣り合うスロットマシン2を互いに対戦相手として設定する対戦相手設定部218と、対戦相手が対戦ゲームに参加したときに、対戦相手と対戦ゲーム配当の獲得を争う対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行部217と、対戦ゲームの結果、該対戦ゲームに勝利した対戦相手に対戦ゲーム配当の少なくとも一部を付与し、該対戦ゲームに敗退した対戦相手への該配当分の付与を不可とするペイアウト調整部221とを有している。
【0024】
これにより、通常ゲームにおいて配当に対応付けられたゲーム結果になったスロットマシン2においては、少なくとも配当に関連付けられた対戦ゲーム条件を満足したか否かが判定される。対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合には、隣り合うスロットマシン2が互いに対戦相手として設定される。対戦相手が対戦ゲームに参加したときに、これらの隣り合うスロットマシン2・2同士間で対戦ゲームが行われる。対戦ゲームの勝利者は配当の少なくとも一部が付与されると共に、敗退者はこの配当分の付与が不可とされる。従って、対戦ゲームに勝利した対戦相手は、敗退した対戦相手で不可とされた配当分だけペイアウト率が上昇することになる。即ち、スロットマシン2・2間で配当が移転されるため、ゲーミングマシンとしては一定のペイアウト率を保持することができる。その結果、ゲーミングマシン1の経営者側の損失を上昇させることなく、ペイアウト率の高いスロットマシン2を提供することができる。
【0025】
ここで、『対戦ゲーム条件』は、配当の支払い料に基づく条件、配当の累積支払い料に基づく条件、及び配当の支払い料から通常ゲームの実行に要するゲーム料を差し引いた収支料に基づく条件の内の少なくとも一つの条件であればよい。さらに、『対戦ゲーム条件』は、少なくとも配当に関連付けられたものであれば、直接的な配当及び間接的な配当の何れであってもよい。例えば、『対戦ゲーム条件』は、通常ゲームのゲーム結果がボーナスやジャックポットに入賞したことであってもよい。この場合、対戦ゲーム条件が複数の条件の中から自由な組み合わせで選択可能になるため、対戦ゲームの頻度を設定する自由度を容易に拡大することができる。
【0026】
さらに、端末コントローラ21は、対戦相手として設定されたときに、外部からの操作により対戦ゲームの参加を拒否可能にする対戦ゲーム拒否部220を有している。これにより、ゲーミングマシン1は、対戦相手となるプレーヤの意思により対戦ゲームに参加するか否かを選択することができるため、隣り合うスロットマシン2・2同士間における対戦ゲームの取り扱いに自由度を与えることができる。
【0027】
さらに、端末コントローラ21における対戦相手設定部218は、対戦相手が対戦ゲームに参加しない場合、対戦相手を予めプログラムされたコンピュータに設定し直す対戦相手再設定部2181を有している。これにより、ゲーミングマシン1は、隣り合うスロットマシン2との対戦ゲームが実現しなかった場合でも、コンピュータによる仮想的な対戦相手と対戦ゲームを行うことが可能になるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0028】
さらに、端末コントローラ21におけるペイアウト調整部221は、対戦ゲームが繰り返される毎に、付与する対戦ゲーム配当を増加させてもよい。これにより、対戦ゲームが繰り返される毎に、移転される配当が増加されるため、プレーヤに対してプレーの継続意欲を抱かせることができる。
【0029】
さらに、端末コントローラ21における対戦ゲーム実行部217は、外部からの操作により選択された選択肢に基づいて対戦ゲームの勝敗を決定してもよい。これにより、プレーヤの意思により選択した選択肢に基づいて対戦ゲームの勝敗が決定されるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0030】
さらに、端末コントローラ21における対戦ゲーム実行部217は、外部からの操作により、獲得した抽籤アイテムに基づく抽籤によって額が定められる配当か、予め額が定められた配当か、を前記対戦相手の夫々に振り分けると共に、該配当の額の大小により前記対戦ゲームの勝敗を決定してもよい。これにより、プレーヤの意思により、抽籤によって額が決定される配当か、所定の額の配当かが決定され、その抽籤結果に応じて勝敗が決定されるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0031】
また、本実施例において、端末コントローラ21は、対戦相手が対戦ゲームに参加したときに対戦ゲームを実行するトリガとなる補助単位ゲームを繰り返し実行する補助単位ゲーム実行部230を有している。そして、表示制御部としてのセンターコントローラ(外部制御装置)6は、共通ディスプレイ3に連鎖する複数のマス300及び該スロットマシン2・2に対応するコマ301を表示し、コマ301を所定方向へ補助単位ゲームのゲーム結果に応じたマス数移動表示し、該移動表示に応じてスクロール表示する。そして、対戦ゲーム実行部217は、対戦ゲームを実行するトリガに対応するマスに停止表示された場合に対戦ゲームを実行するように構成されている。
【0032】
これにより、通常ゲームのゲーム結果が対戦ゲーム条件を満足したか否かが判定される。対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合には、隣り合うスロットマシン2・2が互いに対戦相手として設定される。対戦相手が対戦ゲームに参加したときに、これらの隣り合うスロットマシン2・2同士間で対戦ゲームが行われる。対戦ゲームは、共通ディスプレイ3の画面がスクロールされながらマス300上のコマ301が移動される補助単位ゲームにおいて、トリガとなるマス300に停止表示されることで開始される。従って、対戦ゲームは、補助単位ゲームが繰り返されて共通ディスプレイ3のマス300上でコマ301が所定位置に止まった場合に実行されるため、プレーヤに継続意欲を抱かせることができる。
【0033】
さらに、端末コントローラ21は、補助単位ゲームの繰り返しを終了させる補助単位ゲーム終了条件を満足したか否かを判定する補助単位ゲーム終了条件判定部231と、補助単位ゲームの終了時にコマ301のマス300の位置を記憶するマス位置記憶部232とを有している。これにより、対戦ゲームをトリガする補助単位ゲームの繰り返しが終了された場合でも、終了時のコマ301のマス300の位置が記憶され、補助単位ゲームの再開時にはこのマス300の位置から続けることができる。これにより、プレーヤに対してプレーの継続意欲をさらに抱かせることができる。
【0034】
また、本実施例において、端末コントローラ21は、コマ301が停止表示されたマス300に応じて配当を決定するマス配当決定部233をさらに有し、補助単位ゲームの繰り返しが終了する毎に、コマ301が移動可能な範囲のマス300に対応する配当が高くなっている。これにより、コマ301が移動してマス300に停止する毎に配当が付与され、さらに補助単位ゲームの繰り返しが終了したとしても、再開時にはマス300に対応する配当が高くなるため、さらにプレーヤに対してプレーの継続意欲を抱かせることができる。
【0035】
さらに、端末コントローラ21におけるマス配当決定部233は、2台のスロットマシン2・2に対応するコマ301が所定の停止態様となった場合には特別の配当を付与するようになっている。これにより、2台のゲーム端末に対応するコマ301が所定の停止態様となった場合に特別の配当が付与されるため、隣り合う2台のスロットマシン2・2間で協力したプレーを行うことができ、ゲーミングマシン1のエンターテイメント性を向上させることができる。
【0036】
上記のように構成された端末コントローラ21の機能ブロックやセンターコントローラ6は、回路基板に実装された演算部や記憶部、インターフェース部を備えた情報処理装置により実現されている。これにより、端末コントローラ21を備えたスロットマシン2・2やセンターコントローラ6を有するゲーミングマシン1は、各機能の処理を実行するようにプログラムされた構成を備えている。
【0037】
(スロットマシン2の機械構成)
上記の各機能を備えたスロットマシン2は、上述したような端末コントローラ21をキャビネット内部に有するとともに、図1に示すように前面にシンボル表示装置205が設けられている。シンボル表示装置205は、全部や任意の一部を透明状態に変更可能な透明液晶パネルにより形成されている。
【0038】
シンボル表示装置205は、図1に示すように、中央部に表示窓2051を有している。表示窓2051は、5列、3行の15個の表示ブロック2051aにより構成されている。各列の3個の表示ブロック2051aは、擬似リール2052a〜2052eを形成している。各擬似リール2052a〜2052eは、3個の表示ブロック2051aが全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック2051aに表示されたシンボル101を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0039】
また、表示窓2051の左側および右側には、ペイライン発生列2053a・2053bが左右対称に配置されている。両側のペイライン発生列2053a・2053bは、複数のペイライン発生部をそれぞれ有している。各側のペイライン発生部同士は、有効化したペイラインを形成可能にしている。ペイラインは、両側のペイライン発生部を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインの有効数は、BET額に基づいて決定される。最大のBET額であるMAXBETの場合においては、最大数のペイラインLが有効化される。有効化されたペイラインは、各シンボル101についての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。
【0040】
また、シンボル表示装置205は、対戦ゲーム開始条件が成立して対戦相手が設定されると繰り返し実行される補助単位ゲームにおいて、図1に示すような、ダイス2054を表示する。表示されたダイス2054のダイス目は、端末コントローラ21が抽籤等によってランダムに決定するものであり、共通ディスプレイ3においてコマ301がマス300上を移動表示されるマス数を示すものである。尚、本実施形態では、コンピュータにおけるプログラムによる抽籤でダイス目を決定するものであるがこれに限定されず、例えば、物理的なダイスをエアー等により実際に転動させ、ダイス目をセンサ等により読み取るものであってもよい。
【0041】
シンボル表示装置205の前面には、タッチパネル206が設けられている。タッチパネル206は、プレーヤの押圧操作により各種の操作データを入力可能にしている。図1に示すように、シンボル表示装置205の下方には、PTS端末207とコントロールパネル202とがこの順に配置されている。
【0042】
PTS端末207は、LCDやマイク、人体検出カメラ等が一体となったユニットであり、マイク機能やカメラ機能、スピーカ機能、表示機能などを有する各種装置を備えている。PTS端末207は、端末コントローラ21及び図示しない管理サーバと相互通信することによって、例えば、クレジットデータ等の各種のゲームに関するデータを送受信可能にしている。また、コントロールパネル202は、図2のBETボタン2023等の各種ボタンを備えていると共に、コインをキャビネット201内に受け入れるコインエントリーや、紙幣を受け入れるビルエントリーを備えている。
【0043】
(共通ディスプレイ3)
図1に示すように、上記のように構成されたスロットマシン2は、2台が並列状態で配置されている。これらのスロットマシン2・2の上面には、共通ディスプレイ3が設けられている。共通ディスプレイ3は、液晶表示パネル等の表示装置により形成されており、対戦ゲーム画面31を表示するようになっている。
【0044】
(対戦ゲーム画面31)
対戦ゲームは、例えば人生ゲームであり、各スロットマシン2の上端近傍にゲームキャラクタで示されるコマ301の出発位置が設定され、この出発位置からゴールまで複数のマス300で形成された進行路3000が形成されている。図3は進行路3000の全体を示す図である。即ち、図3に示されるような進行路3000の画像がセンターコントローラ6内の記憶領域に記憶されており、コマ301の進行路3000上の位置に応じてこのような画像がスクロール表示されるようになっている。図3に示されるように、進行路3000は、マス300が左右対称となるように形成されており、それぞれ各スロットマシン2・2に対応するコマ301が進行する進行路となる。
【0045】
進行路3000を形成するマス300は、補助単位ゲーム毎にコマ301がダイス目に応じて進行及び停止する複数の処理部と分岐部とを有している。処理部は、各種の動作や処理を実行するように設定されている。分岐部は、進行路が複数に分岐される部分であり、例えば、ダイス目やプレーヤの入力に応じて分岐方向が決定される。
【0046】
具体的に、処理部のマス300について説明する。
処理部のマス300として、進行路3000は、補助単位ゲーム終了条件判定部、固定配当部、及び、対戦ゲームトリガ部を有している。補助単位ゲーム終了条件判定部にコマ301が止まった場合、ダイス目の決定、コマ301の移動、及び、コマ301の停止したマス目に応じた処理、といった補助単位ゲームの繰り返しを終了するか否かが判定されるようになっている。
【0047】
即ち、補助単位ゲーム終了条件判定部と補助単位ゲーム終了条件判定部とに囲まれた範囲(終了判定範囲)は、補助単位ゲームの繰り返しが終了する可能性がある毎のコマ301が移動可能な範囲のマス300である。例えば、図3の例では、進行路3000は、5つの終了判定範囲3001(終了判定範囲3001a〜3001e)を有し、この区間毎に補助単位ゲーム終了条件判定部が存在するようにされている。
【0048】
また、固定配当部にコマ301が止まった場合、そのマス300に止まったコマ301に対応するスロットマシン2に対して、固定配当が付与されるようになっている。尚、2台のスロットマシンに対応するコマ301が所定の停止態様となった場合にこのような特別な配当を付与するものであってもよい。例えば、2つのマス300が左右対称に配置された固定配当部に停止した場合に固定配当を付与するものであってもよい。
【0049】
尚、固定配当部は各マス300に応じて固定配当が異なるものであってもよく、例えば、上記の終了判定範囲3001毎に固定配当部の配当を異ならせてもよい。例えば、終了判定範囲3001が進行方向に行くに従って、高い配当の固定配当部を分布させるようにしてもよい。即ち、補助単位ゲームの繰り返しが終了する可能性がある毎に、前記コマが移動可能な範囲のマスに対応する高配当であるため、プレーヤに対してプレーの継続意欲を抱かせることができる。
【0050】
対戦ゲームトリガ部にスロットマシン2・2のいずれかのコマ301が止まった場合、対戦ゲームが実行される。例えば、終了判定範囲3001毎に対戦ゲームトリガ部が設定されており、進行方向に行くに従って、対戦ゲーム配当が高くなるように設定されるものであってもよい。即ち、対戦ゲームが繰り返される毎に、付与する対戦ゲーム配当が増加されている。
【0051】
ここで、対戦ゲームの一例について説明する。図4乃至図7は、共通ディスプレイ3に表示される夫々対戦ゲーム画面31の一例を示す説明図である。尚、同様の画面をスロットマシン2・2のシンボル表示装置205に表示することで、タッチパネル206による入力を簡易にするものであってもよい。
【0052】
図4の対戦ゲーム画面には、選択肢となる複数の帽子シンボル3100が表示されている。この帽子シンボル3100は、対戦ゲーム配当、又は、対戦ゲーム配当よりも少額な固定配当に対応付けられており、スロットマシン2・2が交互に選択することで固定配当を示す固定配当シンボル3101、又は、対戦ゲーム配当シンボル3102が表示されるようになっている。即ち、先に対戦ゲーム配当に対応する帽子シンボル3100を選択したスロットマシン2が対戦ゲーム配当を得ることができるようになっている。
【0053】
図5の対戦ゲーム画面には、株価チャート画像3200と、対戦ゲーム配当シンボル3201とが表示されている。図示しないが、スロットマシン2・2は、予め固定配当か対戦ゲーム配当か(抽籤アイテム)を選択している。そして、対戦ゲーム配当の抽籤アイテムを選択したスロットマシン2は、対戦ゲーム配当がいくらになるかを抽籤で決定し、決定した配当を付与する。また、固定配当を選択したスロットマシンには予め定められた固定配当を付与する。例えば、固定配当が1000で、対戦ゲーム配当が1200となった場合、対戦ゲーム配当を選択したスロットマシン2が勝者となる。
【0054】
尚、スロットマシン2・2に予めいずれかを配布し、両者間で交換を行うかを両者に選択させ、いずれもが交換を選択した場合のみ、この対戦ゲームを行うものであってもよい。また、対戦ゲームを行わない(交換しない)場合には両者に固定配当を付与するものであってもよい。
【0055】
図6の対戦ゲーム画面には、選択肢となる3つの油田シンボル3300が表示されている。この油田シンボル3300は、対戦ゲーム配当、対戦ゲーム配当よりも少額な固定配当、又は、ハズレに対応付けられている。スロットマシン2・2は、夫々1つの油田シンボル3300を選択した後、対戦ゲーム配当に対応する油田シンボル3300には、対戦ゲーム配当シンボル3302が表示され、固定配当に対応する油田シンボル3300には、固定配当シンボル3301が表示される。即ち、先に対戦ゲーム配当に対応する油田シンボル3300を選択したスロットマシン2が対戦ゲーム配当を得ることができるようになっている。
【0056】
図7の対戦ゲーム画面には、選択肢となる3つの地域シンボル3400が表示されている。この地域シンボル3400は、対戦ゲーム配当よりも少額な固定配当に対応付けられており、選択された場合には固定配当シンボル3401が表示されて、地域シンボル3400が塗りつぶされる(図示せず)。スロットマシン2・2は、交互に地域シンボル3400を選択し、同じターンで同じ地域シンボル3400を選択した場合は抽籤で勝利したスロットマシン2・2が当該地域シンボル3400の固定配当を得ることができる。最終的に、すべての地域シンボル3400を塗りつぶしたスロットマシン2・2が対戦ゲーム配当を得ることができる。
【0057】
尚、補助単位ゲームを繰り返して、このような進行路3000を進行していくゲーム自体が対戦ゲームとなっており、コマ301が先にゴールに到着した一方のスロットマシン2が勝利し、他方のスロットマシン2が敗退する。即ち、先にゴールに到着したスロットマシン2に対戦ゲーム配当が付与される。尚、2番目に到着したスロットマシン2に対してもこの対戦ゲーム配当よりも少ない配当が付与されるものであってもよい。
【0058】
(スロットマシン2の処理動作:通常ゲーム実行処理)
上記の構成において、スロットマシン2の端末コントローラ21において、通常ゲーム実行処理ルーチンが実行されると、図9示すように、クレジット要求処理が実行された後(S10)、コインがベットされたか否かが判定される(S11)。コインがベットされない場合には(S11,NO)、S10から再実行される。一方、コインがベットされた場合には(S11,YES)、クレジット数が減算された後(S12)、引き続いて、スタートボタンが押圧操作によりオンされたか否かが判定される(S13)。
【0059】
スタートボタンがオンされない場合には(S13,NO)、S10から再実行される。一方、スタートボタンがオンされた場合には(S13,YES)。通常ゲーム用シンボル決定処理が実行される(S14)。この後、スクロール表示制御処理が実行され、シンボル101のスクロールが開始された後、S14において決定されたシンボル101の再配置が行われるように表示制御される(S15)。
【0060】
次に、賞が成立したか否かが判定される(S16)。賞が成立しない場合には(S16,NO)、続いて、通常ゲームが所定回数以上に亘って繰り返される等のレスキュー条件が成立したか否かが判定される(S21)。レスキュー開始条件が成立しない場合には(S21,NO)、本ルーチンが終了される。一方、レスキュー開始条件が成立した場合には(S21,YES)、所定の配当が支払われる等のレスキュー処理が実行された後(S22)、本ルーチンが終了される。
【0061】
また、S16において、賞が成立した場合には(S16,YES)、続いて、賞がボーナスゲームであるか否かが判定される(S18)。賞がボーナスゲームである場合には(S18,YES)、ボーナスゲーム実行処理が実行され、通常ゲームからボーナスゲームに処理が切り替えられる(S19)。そして、ボーナスゲームが終了すると、本ルーチンが終了される。一方、賞がボーナスゲームでない場合には(S18,NO)、払出し処理が実行され、賞に対応付けられた配当が支払われる(S20)。この後、レスキュー条件が成立したか否かが判定され(S21)、レスキュー条件を満足していれば(S21,YES)、レスキュー処理が実行された後(S22)、本ルーチンが終了される。
【0062】
(対戦ゲーム条件判定処理)
上記のようにして通常ゲーム実行処理が実行されているときに、図10に示すように、対戦ゲーム判定処理が独立して並列的に実行されている。対戦ゲーム条件判定処理においては、通常ゲーム処理において賞が成立したか否かが判定される(S31)。賞が成立していなければ(S32,NO)、本ルーチンが終了されることによって、S31が繰り返して実行される。
【0063】
一方、賞が成立した場合には(S31,YES)、続いて、対戦ゲーム条件が成立したか否かが判定される(S32)。対戦ゲーム条件が成立していない場合には(S32,NO)、本ルーチンが終了されることによって、S31が繰り返して実行される。対戦ゲーム条件が成立した場合には(S32,YES)、対戦ゲーム処理が実行される(S33)。そして、配当払出し処理が実行され、対戦ゲーム処理におけるゲーム結果に基づいて配当の払出し等が行われた後(S34)、本ルーチンが終了される。
【0064】
(対戦ゲーム処理)
対戦ゲーム条件判定処理において、対戦ゲーム処理が実行されると(S33)、図11に示すように、先ず、隣のゲーム端末であるスロットマシン2に対戦ゲーム呼出信号が出力される(S41)。ところで、スロットマシン2が、このステップS41で出力される対戦ゲーム呼出信号を受信した場合には、図8に示すように、“YES”及び“NO”の応答ボタン2055a・2055bを備えた対戦ゲーム応答画面2055が表示される。そして、プレーヤにより応答ボタン2055a・2055bの操作が行われると対戦ゲーム呼出信号を出力したスロットマシン2に対して、“対戦参加”又は“対戦不参加”を示す対戦ゲーム応答信号を出力するようになっている。
【0065】
ステップS41の後、対戦ゲーム応答信号が受信されたか否かが判定され(S42)、対戦ゲーム応答信号が受信されなければ(S42,NO)、S42が繰り返して実行される。対戦ゲーム応答信号が受信された場合には(S42,YES)、続いて、対戦ゲーム応答信号に基づいて対戦ゲームに参加するか否かが判定される(S43)。
【0066】
対戦ゲーム応答信号に“対戦参加”を示すデータが含まれていない場合には(S43,NO)、本ルーチンが終了される。尚、隣り合うスロットマシン2・2同士で対戦ゲームができない場合には、プレーヤの選択や自動で、センターコントローラ6の対戦用プログラムを対戦相手として対戦ゲームを行うようにされていてもよい。
【0067】
一方、対戦ゲーム応答信号に“対戦参加”を示すデータが含まれている場合には(S43,NO)、センターコントローラ6に対戦ゲーム開始信号が出力される(S44)。これにより、センターコントローラ6がサーバ側対戦ゲーム処理を実行することによって、隣り合うスロットマシン2・2同士で対戦ゲーム(人生ゲーム)が行われることになる。
【0068】
対戦ゲームが実行されている間、センターコントローラ6から送信される対戦ゲーム結果信号が受け付けられる(S45)。対戦ゲーム結果データには、繰り返し行われる補助単位ゲームや、補助単位ゲームをトリガとして実行される対戦ゲームで付与された配当等の対戦ゲーム情報が含まれており、画像表示、音出力、光出力によりこの対戦ゲーム情報がプレーヤに報知される(S47)。そして、対戦ゲームで付与された対戦ゲーム配当の払出しが行われた後(S48)、本ルーチンが終了される。
【0069】
尚、図示しないが、プレーヤの入力が必要な場合は、センターコントローラ6から入力要求信号を受信するとともに、入力信号を出力する処理を実行する。例えば、補助単位ゲームのダイス目抽籤時の入力や、分岐部における進行方向選択時の入力や、対戦ゲームにおける選択時の入力等を行うためにタッチパネル206への入力情報をセンターコントローラ6へ出力するものであってもよい。
【0070】
(サーバ側対戦ゲーム処理)
また、センターコントローラ6においては、図12に示すように、サーバ側対戦ゲーム処理を実行している。先ず、対戦ゲーム開始信号を受信したか否かが判定される(S81)。受信しなければ(S81,NO)、本ルーチンが終了されることによって、S81の再実行による対戦ゲーム開始信号の受付け状態とされる。
【0071】
対戦ゲーム開始信号を受信すると、各スロットマシン2・2のダイス目を決定する(S82)。尚、各スロットマシン2・2において決定したダイス目を受信するものであってもよい。そして、共通ディスプレイ3上のコマ301を移動表示する(S83)。そして、停止したマス300を判定する(S84)。
【0072】
判定した結果、補助単位ゲーム終了である場合(S85:YES)、停止したマス300の位置を記憶して(S86)、本ルーチンを終了する。補助単位ゲーム終了でなく(S85:NO)、固定配当である場合(S87:YES)、付与する当該固定配当の額を一時記憶する(S88)。一方、固定配当でない場合(S87:NO)、対戦ゲームを実行して実行結果を一時記憶する(S89)。そして、ステップS88又はステップS89の後、対戦ゲーム結果信号を各スロットマシン2・2へ出力して、ステップS82へ戻る。
【0073】
次に、対戦ゲームの勝敗が確定したか否かが判定される(S87)。勝敗が確定しなければ(S87,NO)、S83から再実行される。一方、勝敗が確定した場合には(S87,YES)、何れのスロットマシン2・2が勝利したかを示す対戦ゲーム結果画面が表示される(S88)。この後、対戦ゲーム結果信号が出力され(S89)、本ルーチンが終了される。
【0074】
本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。具体的に説明すると、本実施形態においては、図1に示すように、並列配置された2台のスロットマシン2・2と、これらスロットマシン2・2に共用される共通ディスプレイ3とを有し、これら隣接するスロットマシン2・2間で対戦ゲームを行うように構成されているが、これに限定されるものではない。
【0075】
例えば、ゲーミングマシン1は、3以上の複数のスロットマシン2が並列配置された構成であってもよい。さらに、ゲーミングマシン1は、複数のスロットマシンをデータ通信可能に接続し、対戦ゲーム条件を満足したスロットマシン2と、対戦相手となる1以上スロットマシン2の一群との間で対戦ゲームを行うように構成されていてもよい。即ち、ゲーミングマシン1は、図2における対戦相手設定部218において、対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合、データ通信可能なゲーム端末を対戦相手として設定するように構成されていてもよい。
【0076】
上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【符号の説明】
【0077】
1 ゲーミングマシン
2 スロットマシン
3 共通ディスプレイ
6 センターコントローラ
21 端末コントローラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合う2台のゲーム端末と、連鎖する複数のマス及び該ゲーム端末に対応するコマを表示する1台の共通ディスプレイを有するゲーミングマシンであって、
通常ゲームを、所定のペイアウト率に基づいて、前記ゲーム端末の夫々において独立して実行する通常ゲーム実行部と、
前記通常ゲームのゲーム結果に基づいて配当を払い出す配当付与部と、
前記通常ゲームのゲーム結果が所定の対戦ゲーム条件を満足したか否かを判定する対戦ゲーム条件判定部と、
前記対戦ゲーム条件を満足したと判定された場合、隣り合うゲーム端末を互いに対戦相手として設定する対戦相手設定部と、
前記対戦相手が前記対戦ゲームに参加したときに、前記対戦相手と配当の獲得を争う対戦ゲームを実行するトリガとなる補助単位ゲームを繰り返し実行する補助単位ゲーム実行部と、
前記共通ディスプレイにおいて前記コマを所定方向へ前記補助単位ゲームのゲーム結果に応じたマス数移動表示させ、該移動表示に応じてスクロール表示を行う表示制御部と、
前記コマが、前記対戦ゲームを実行するトリガに対応するマスに停止表示された場合、前記対戦ゲームを実行する対戦ゲーム実行部と
を有することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
前記補助単位ゲームの繰り返しを終了させる補助単位ゲーム終了条件を満足したか否かを判定する補助単位ゲーム終了条件判定部と、
前記補助単位ゲームの終了時に前記コマのマス位置を記憶するマス位置記憶部と
をさらに有し、
表示制御部は、
補助単位ゲーム実行部が前記補助単位ゲームの繰り返しを開始するときに、前記マス位置が記憶されている場合、前記コマを該マス位置に表示させることを特徴とする請求項1に記載のゲーミングマシン。
【請求項3】
前記コマが停止表示されたマスに応じて配当を決定するマス配当決定部をさらに有し、
前記補助単位ゲームの繰り返しが終了する可能性がある毎に、前記コマが移動可能な範囲のマスに対応する配当が高くなることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーミングマシン。
【請求項4】
前記マス配当決定部は、前記2台のゲーム端末に対応する前記コマが所定の停止態様となった場合には特別の配当を付与することを特徴とする請求項3に記載のゲーミングマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−205712(P2012−205712A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73064(P2011−73064)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】