説明

ゲーム装置、ゲームの進行方法、およびゲーム進行プログラム

【課題】現実世界の多種多様な音または音声を使ってキャラクタを探索し、捕獲し、収集するというゲーム内容を実現するゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置10は、複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく記憶させた音データベースを備える。ゲームプレイ中に音探索モードを選択し起動させると入力される音または音声の特徴が解析され、その解析結果が予め記憶された特徴情報と照合される。第1の照合処理において複数の特徴情報のうちの一部が照合され、キャラクタが識別される。第1の照合処理によりキャラクタが識別されないとき第2の照合処理が実行され、第1の照合処理による照合に用いていない他の特徴情報が照合され、キャラクタが識別される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、特に、現実世界の多種多様な音または音声を使ってキャラクタを探索し、捕獲し、収集するというゲーム内容を実現するゲーム装置、ゲームの進行方法、およびゲーム進行プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム装置においては、CD−ROMやROMカセット等の記録媒体に記録されたゲームプログラムを読み込み、ゲーム画像を表示画面に表示させると共に、プレイヤーが操作するコントローラを介して入力される指示コマンドに応じて、ゲームを進行させている。
【0003】
他方、近年、音声認識技術のゲーム分野への利用が検討され、例えば、マイクロフォン等を介して入力されるプレイヤーの音声に応じて、ゲームの進行を変化させる、表示画面に登場するキャラクタの動作を変化させる、あるいはキャラクタの属性のパラメータを決定する等のゲーム装置ないしゲームプログラムが、既に提案されている(例えば、以下の特許文献1ないし特許文献6参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−85834号公報
【特許文献2】特開2002−320772号公報
【特許文献3】特開2002−320773号公報
【特許文献4】特開2002−136764号公報
【特許文献5】特開2003−79953号公報
【特許文献6】特許第2860097号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1は、音声入力手段から入力された音声信号の音圧レベルを検出し、音圧レベルに応じてゲームの進行態様を変更するゲーム装置を開示する。特許文献2は、プレイヤーが発した音声の音域を検出し、検出された音声入力の音域に応じてゲームの進行を変化させ、あるいはキャラクタの動作を変化させるゲーム装置を、そして特許文献3は、プレイヤーが発した音声の継続時間を検出し、検出された音声の継続時間に応じてゲームの進行を変化させる、あるいはキャラクタの動作を連続させるゲーム装置を、それぞれ開示する。さらに、特許文献4は、プレイヤーからの入力音声をキャラクタの動作に反映させるものであって、音程の変化分の推移および音量の推移についての評価基準となる音声データを予め、基準音声データとして記憶手段に記憶させておき、プレイヤーの所定単位の音声から、音程の変化分の推移と音量の推移を抽出し、これらを基準データと周期的に比較して評価し、その評価結果に基づいてキャラクタの動作内容を決定するゲーム装置を開示する。
【0006】
上記特許文献1ないし特許文献4のゲーム装置は、入力されたプレイヤーの音声の音圧(音量)レベル、音程あるいは音域、音声の継続時間に応じて、ゲームプレイ中のキャラクタの動作内容、具体的にはキャラクタの動き(ジャンプ/伏せ等)、動作速度、動作時間、攻撃力の大小、振る舞い(大げさ/控えめ等)を変えるもの、あるいは、ゲームの進行、すなわち音声入力後のゲーム場面の展開、背景映像、音響効果を変えるものである。
【0007】
特許文献5は、プレイヤーによる操作部の操作に基づいて、表示画面中においてゲームを進行させるゲームプログラムであって、予め設定された所定条件を満たしている場合、プレイヤーの音声入力に基づき、特定キャラクタを登場させることができるゲームプログラムを開示する。このゲームプログラムを動作させるために、ゲーム装置は、音声パターンを記憶する一時記憶部を有し、音声パターンが予め記憶された音声パターンと一致するかを判定し、所定条件を満たす場合、例えば音声入力タイミングが予め設定された時間帯内である場合に、表示画面には通常表示されない特別キャラクタ(人物、ロボットなどの擬人物、あるいは動物などの動きを伴うキャラクタのほか、武器、道具等の物)を表示可能とする。
【0008】
特許文献5が開示する具体的なゲーム内容によれば、格闘ゲームにおいて、音声に応じて、味方キャラクタが登場して加勢する、スキル(力、技、発砲する威力)、武器や道具(銃剣、拳銃)を呼び出すことができる。但し、このゲームプログラムにおいてプレイヤーは、ゲームを行う前に、ゲーム中に味方キャラクタ等を呼び出すために入力するプレイヤー自身の音声を予め登録しなければならない。そして、事前登録した音声以外では、味方キャラクタ等は登場することができない。
【0009】
特許文献6は、マイクロフォン等から入力された一定時間のアナログ音声信号をデジタル信号に変換する変換処理と、得られたデジタル信号を基に任意の数列データを生成する数列データ生成処理と、この数列データを基にゲームのキャラクタの属性用データを算出するキャラクターデータ算出処理と、得られたキャラクタの属性用データをゲームプログラム中のキャラクタの属性のパラメータとするパラメータ決定処理とを行うゲームプログラムを開示する。
【0010】
特許文献6が開示するゲームプログラムにおいては、音声入力によって生成される数列データから検出した判定対象データの組合せと、予め設定しゲーム用ROMカセットに記憶してある特定の音声の判定基準データの組合せとが合致する否かを照合し判定をする。データが一致した場合、これに対応して、予めゲーム用ROMカセットに記録しておいたゲームデータから、ゲームで使用するキャラクタの初期パラメータ(血統パラメータ、モデル用従血統、能力パラメータ)が決定され、この初期パラメータに基づいて、ゲームのプログラムが実行される。
【0011】
上記特許文献1ないし特許文献6から明らかなとおり、従来技術の音声入力を伴うゲーム装置ないしゲームプログラムは、(1)プレイヤーによるコントローラの操作入力によらずに、プレイヤーの音声入力によって、ゲームプレイ中のキャラクタの動作内容やゲーム進行を変える、あるいは、プレイヤーがゲーム前に事前登録した音声に対応する特定のキャラクタを登場させるというゲーム内容を実現するもの、あるいは、(2)プレイヤーの音声入力によって、ゲームプログラムのキャラクタの初期パラメータを任意に決定してから、そのゲームプログラムを実行させるというゲーム内容を実現するものに過ぎなかった。
【0012】
したがって、本発明は、現実世界の多種多様な音または音声を使ってキャラクタを探索し、捕獲し、収集するというゲーム内容を実現するゲーム装置、ゲームの進行方法、およびゲーム進行プログラムを提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、音または音声入力を伴うゲーム装置、ゲームの進行方法、およびゲーム進行プログラムであって、現実世界の多種多様な音または音声の中からプレイヤー自身が決めた音または音声を入力し、未知のキャラクタを探索するゲーム要素を取り入れることにより、プレイヤーの好奇心、探求心を満たすと共に、かかるゲーム要素と音または音声の入力に応じて表示画面に出現する特定のキャラクタを捕獲し収集していくゲーム要素とを有意に結合することにより、多種多様な音または音声の収集がキャラクタの探索、捕獲、収集へと発展するという醍醐味を堪能できるゲーム装置、ゲームの進行方法、およびゲーム進行プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記した課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させる、ゲーム装置であって、複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく記憶させた、記憶手段と、ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを選択するモード選択手段と、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第1の照合手段と、前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第2の照合手段と、前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させる表示手段と、前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付ける、前記プレイヤーにより操作される操作部と、前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶する記憶制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0015】
本発明において、音または音声とは、物の響き(例えば、物をたたいたときの音、楽器を鳴らした音等)、人間・動物の声、人間が発する音声言語、電子機器・音響機器・通信機器(例えば、テレビジョンセット、AVセット、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等)が発生しあるいは再生する音等の音全般を含む概念であり、プレイヤーの音声に限定されない。なお、本明細書中において、当該音または音声を単に音と総称する場合がある。
【0016】
上記の本発明に係るゲーム装置における好ましい実施態様において、前記個々の音または音声に関する複数の特徴情報は、該音または音声の周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、音圧、または人間が発する音声言語の音声パターンのうちのいずれか2つ以上を含むことができる。もっとも、いかなる音声または音の特徴情報を選択するかは、入力する音または音声の種類および内容、音解析の具体的な内容に応じて適宜決定すればよい。なお、経過時間とは、例えば一つの特定の周波数スペクトルまたは2つ以上の周波数スペクトルを合成したものが、ある一定の強度以上で継続する時間をいう。また、繰り返し回数とは、例えば一つの特定の周波数スペクトルまたは2つ以上の周波数スペクトルを合成したものが、時系列的に離散して観測される場合に、一定の強度以上の当該スペクトルまたは合成したスペクトルが、予め設定した時間内(例えば1秒間、3秒間等)に繰り返される回数をいう。
好ましい実施態様において、前記第1の照合手段は、音または音声の周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、または人間が発する音声言語の音声パターンのうちの1つまたは複数の特徴情報を用いて照合し、前記第2の照合手段は音圧の特徴情報を用いて照合することができる。
【0017】
また、上記の本発明に係るゲーム装置における好ましい実施態様においては、前記第1の照合手段もしくは第2の照合手段による照合中に、または前記表示手段により前記キャラクタ出現画像を表示する前に、前記キャラクタの出現をプレイヤーに予告する予告画像を表示させる予告表示手段をさらに具備することができる。
【0018】
また、本発明に係るゲームの進行方法は、ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させる、ゲーム装置におけるゲームの進行方法であって、前記ゲーム装置は、記憶手段と、モード選択手段と、第1の照合手段と、第2の照合手段と、表示手段と、操作部と、記憶制御手段とを備え、前記記憶手段は、複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示しないで記憶しており、ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを、モード選択手段により選択し、前記第1の照合手段により、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別し、前記第2の照合手段により、前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別し、前記表示手段により、前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させ、前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記プレイヤーにより操作される操作部によって、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付け、前記記憶制御手段により、前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶すること、を特徴とする。
【0019】
本発明に係るゲーム進行プログラムは、ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させるためにコンピュータを、以下の各手段として機能させることを特徴とする。
複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく記憶させた、記憶手段、ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを選択するモード選択手段、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第1の照合手段、前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第2の照合手段、前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させる表示手段、前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付ける、前記プレイヤーにより操作される操作部、および、前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶する記憶制御手段。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るゲーム装置においては、複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく、記憶手段に記憶させている。したがって、プレイヤーには、いかなる音または音声が複数のキャラクタのうちのどのキャラクタに対応するかが未知の状態にある。
ゲームプレイ中に、モード選択手段によって所定のプレイモード(例えば、後述する「音探索モード」)を選択すると、入力手段(例えば、マイクロフォン)を介して入力される音または音声の特徴を解析する解析手段が起動され、解析手段により解析された音または音声に関する複数の特徴情報が、予め記憶された特徴情報と照合され、照合結果に基づいてキャラクタが識別される。第1の照合処理において複数の特徴情報のうちの一部が照合され、照合結果に基づいてキャラクタが識別される。第1の照合処理によりキャラクタが識別されないときに第2の照合処理が実行され、第1の照合処理による照合に用いていない他の特徴情報が照合され、キャラクタが識別される。第1の照合処理または第2の照合処理により識別されたキャラクタに対応するキャラクタ出現画像を表示手段によって所定時間可視表示させる。したがって、プレイヤーにはどのキャラクタが出現するかが未知の状態で、ある特定の音または音声を入力すると、その音または音声に対応した特定のキャラクタが表示画面に突然姿を現すことになる。
そして、キャラクタ出現画像を表示中に、プレイヤーにより操作される操作部によってキャラクタを捕獲するための操作入力を受け付け、記憶制御手段はその操作入力が所定の判定条件を満たす場合にそのキャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶する。したがって、プレイヤーによる操作部の操作が、出現した未知のキャラクタを捕獲する行為のように作用し、捕獲の成否がゲーム結果に反映され、プレイヤーのキャラクタ・コレクションとして順次追加されたりされなかったりする。
【0021】
また、本発明に係るゲーム装置が、第1の照合手段または第2の照合手段による照合中に、または表示手段によりキャラクタ出現画像を表示する前に、キャラクタの出現をプレイヤーに予告する予告画像を表示させる予告表示手段をさらに具備する場合、プレイヤーに対し、入力した音または音声によってキャラクタを探索中で間もなく特定のキャラクタが出現するという予告を行い、キャラクタ捕獲への期待感を高める演出効果を付加させることができる。
【0022】
上記した本発明の目的および利点並びに他の目的および利点は、以下の実施の形態の説明を通じてより明確に理解される。もっとも、以下に記述する実施の形態は例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係るゲーム装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。このゲーム装置10は、CPUコア11と、GPU(グラフィックプロセッサユニット)12と、インターフェース回路13と、WORK
RAM14とを備えている。CPUコア11、GPU12、インターフェース回路13、およびWORK RAM14は、バス15によって接続されている。
【0025】
インターフェース回路13には、例えばゲーム装置本体に設けられた図示しない操作ボタン群およびタッチスクリーンを含む操作部16と、ゲーム装置本体に設けられたマイクロフォン等の音声入力部17とが接続されている。また、バス15には、プログラムとゲームデータとを格納した例えばCD−ROMやROMカセット等の外部記憶装置18が、図示しない読み出し部を介して接続されている。GPU12には、画像表示装置19が接続されると共に、メモリバス21を介してVRAM(ビデオRAM)20が接続されている。
【0026】
CPUコア11は、外部記憶装置18に格納されたプログラム、あるいは、外部記憶装置からWORK RAM14に転送されたプログラムを実行することにより、所定の処理を行う。
【0027】
GPU12は、CPUコア11からの指示により描画処理を行い、画像表示装置19にゲーム画像を表示させる。
【0028】
インターフェース回路13は、CPUコア11と、操作部16および音声入力部17、あるいは図示しないその他の周辺装置との間のデータのやりとりを制御する。特に、インターフェース回路13は、音声入力部17から入力される音または音声のアナログ信号を、図示しないA/D変換回路により、デジタル信号に変換する。
【0029】
CPUコア11上で実行されるプログラムに従い、CPUコア11は、常時インターフェース回路13の状態を監視している。上記により変換された音または音声のデジタル信号が、音または音声の大きさ(音量または音圧)に関し所定の条件を満たす場合(例えば基準音圧以上である場合)、インターフェース回路13は、CPUコア11からの指令により、そのデジタル信号を、WORK
RAM14に設けられた図示しない作業用バッファへ転送する。
【0030】
CPUコア11は、WORK RAM14に設けられた作業用バッファに一時的に格納されるデジタル信号に対し、音スペクトル解析を行う。この音スペクトル解析は、入力されたある音または音声のデジタル信号について、周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、または音圧のうちのいずれか1つまたは2つ以上を解析し、その音または音声の特徴情報に関するデータ(例えば音または音声の特徴情報に関係する数字の羅列データ)に変換するプロセスを含んでいる。CPUコア11は、このような音スペクトル解析により変換して得られたデータ、すなわち解析結果を、WORK
RAM14に設けられた図示しない別の作業用バッファに格納すると共に、WORK RAM14の前記作業用バッファに一時的に格納した元の音または音声のデジタル信号を消去する。
【0031】
前述の通り、外部記憶装置18は、プログラムデータとして、特に音データベースを記憶している。この音データベースは、物の響き(物をたたいたときの音、楽器を鳴らした音)、人間・動物の声、電子機器・音響機器・通信機器が発生しあるいは再生する音等からなる複数の音または音声の個々の音または音声について、予め上述の音スペクトル解析と同じ解析処理を行い、変換して得られた個々の音または音声の特徴情報に関するデータを、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて記憶させたデータベースを構成している。ただし、本発明においては、外部記憶装置18に記憶されているこの音データベースの内容、特に音または音声とキャラクタとの対応関係は、予めプレイヤーに明示されることがないことに留意すべきである。
【0032】
CPUコア11上で実行されるプログラムに従い、CPUコア11は、WORK RAM14の作業用バッファに格納した解析結果のデータを、外部記憶装置18に格納されている音データベース、あるいは予め外部記憶装置18からWORK
RAM14に転送して所定のバッファ領域に一時的に格納された音データベースと照合する。
【0033】
CPUコア11上で実行されるプログラムに従い、CPUコア11は、解析結果のデータが、音データベースに予め記憶した音または音声の特徴情報に関するデータと一致する場合、音データベースから、その一致した音または音声の特徴情報のデータに対応するキャラクタコード(キャラクタの識別情報)を、結果データとして取得する。また、CPUコア11は、WORK
RAM14の所定のバッファ領域に設定されている図示しないコレクションメモリに、当該取得したキャラクタコードを格納する。
【0034】
なお、WORK RAM14の作業用バッファに格納した解析結果のデータが、音データベースに予め記憶した音または音声の特徴情報に関するデータと一致しない場合、CPUコア11は、一致しないことを示す結果データを生成する。
【0035】
GPU12は、プレイヤーによる操作部16の操作入力に応じたCPUコア11からの指示により、あるいはプレイヤーが音声入力部17を介して入力した音または音声に応じたCPUコア11からの指示により、後述するような音探しモード選択画像(図3(a))、キャラクタ探索中のロックオン画像(図3(b))、キャラクタ出現画像(図3(c))、キャラクタ捕獲成功画像(図3(d))、コレクション図鑑画像(図3(e))、キャラクタ捕獲失敗画像(図3(f))等の描画処理を行い、画像表示装置19に表示する。
【0036】
次に、本発明の一実施形態に係るゲーム装置10のCPUコア11が実行する処理を、フローチャートおよび画像表示装置19に表示されるゲーム画像の例を参照して説明する。
図2は、CPUコア11およびGPU12が実行する処理全体のフローチャート、図3は、図2のフローチャートに従いCPUコア11およびGPU12が実行する処理に応じて、画像表示装置19に表示されるゲーム画像の例を示す図である。
【0037】
ゲーム装置10の図示しない電源スイッチがオンに操作されると、CPUコア11の指示によりGPU12は、図示しない起動画像に続いて、図示しない通常のストーリーモード画像を画像表示装置19に表示させる。ここで、プレイヤーが操作部16の図示しない操作ボタンを操作して、選択メニューをゲーム画像上に表示させ、「レーダー」を選択すると(図3(a)参照)、CPUコア11は「音探しモード」を起動させる。そしてGPU12は、CPUコア11の指示により、所定の「音探しモード」画像を画像表示装置19に表示させる(ステップS101)。CPUコア11は、音探しモードの起動に伴い、さらに音スペクトル解析を開始させる(ステップS102)。
【0038】
追って説明するように、音スペクトル解析とその後の音データベース照合の処理は、ゲーム装置10のハードウェア資源、特にCPUコア11およびWORK
RAM14を使っての高速の演算処理を要求する。そこで、プレイヤーの選択によって音探しモードが起動されたときに初めて音スペクトル解析が開始され、その後の音データベース照合の処理が実行されるようにすると、CPUコア11やWORK
RAM14の負担を軽減し、通常のストーリーモードでの各種の演算処理を適正かつ高速に実行させることができるので、限られた能力のハードウェア資源を用いてゲーム装置を実現する上で有利である。
【0039】
音探しモードが起動されると、CPUコア11は、常時インターフェース回路13の状態を監視し、音声入力部17から入力され、インターフェース回路13が備える図示しないA/D変換回路によって変換された音または音声のデジタル信号に従ってGPU12に指示を行い、リアルタイムで変化するキャラクタ探索中を表す画像(レーダーグラフィック画像)を、画像表示装置19に表示させる(ステップS103)。ここで表示される画像は、後述する図3(b)のロックオン画像に類似するものであるが、グラフィックが音または音声のデジタル信号に応じてリアルタイムで変化する画像である。
【0040】
この場面で、プレイヤーが操作部16を操作し、音探しモードを終了させる選択を行った場合(ステップS104、YES)、CPUコア11は、GPU12に音探しモード画像を終了するよう指示すると共に、音スペクトル解析を終了させ(ステップS105)、音探しモードに関する処理を終了させる。これにより、ゲーム装置10は、通常のストーリーモードに戻り、ストーリーモード画像を画像表示装置19に表示させる。
【0041】
プレイヤーによって音探しモードを終了させる選択が行われない場合(ステップS104、NO)、CPUコア11は、音スペクトル解析を継続し、解析結果を生成する(ステップS106)。上述のとおり、変換された音または音声のデジタル信号が、音または音声の大きさ(音量または音圧)に関し所定の条件を満たす場合(例えば所定の音圧以上である場合)、そのデジタル信号は、WORK
RAM14に設けられた作業用バッファに一時的に格納されている。CPUコア11は、作業用バッファに一時的に格納されている音または音声のデジタル信号について、周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、または音圧のうちのいずれか1つまたは2つ以上を解析し、その音または音声の特徴情報に関するデータ(例えば音または音声の特徴情報に関係する数字の羅列データ)に変換し、このデータを解析結果として、WORK
RAM14に設けられた図示しない別の作業用バッファに格納する。
【0042】
続いてCPUコア11は、WORK RAM14に設けられた別の作業用バッファに格納された解析結果のデータを、音データベースと照合する(ステップS107)。
【0043】
解析結果のデータが、音データベースに予め記憶した音または音声の特徴情報に関するデータと一致する場合(ステップS108、YES)、CPUコア11は、音データベースから、その一致した音または音声の特徴情報に関するデータに対応するキャラクタコード(キャラクタの識別情報)を、結果データとして取得すると共に、GPU12に指示を行い、所定のロックオン画像(図3(b)のロックオン画像参照)を画像表示装置19に表示させる。このロックオン画像の表示処理は、キャラクタの出現をプレイヤーに予告することで、プレイヤーのキャラクタ捕獲に対する期待感を高めるよう作用する。
【0044】
このロックオン画像に続いて、そのキャラクタコードに対応するキャラクタのシルエット入り画像(図3(c)のキャラクタ出現画像参照)を画像表示装置19に表示させる(ステップS109)。
【0045】
CPUコア11は、キャラクタのシルエット入り画像を画像表示装置19に表示させる際にタイマーを起動させると共に、ゲーム装置10が備える図示しないタッチスクリーンの入力受付をアクティブにし、プレイヤーによるタッチ操作すなわち捕獲操作の入力待機状態とする。
【0046】
CPUコア11は、プレイヤーによるタッチ操作の入力があったときにタイマーを停止し、タイマーで計測した時間が予め設定した制限時間内であるかどうかを判定する(ステップS110)。タイマーで計測した時間が予め設定した制限時間内であった場合(ステップS110、YES)、CPUコア11は、プレイヤーによる捕獲操作は有効と判断し、GPU12に指示を行い、上記キャラクタコードに対応するキャラクタの詳細画像を含むキャラクタ捕獲成功画像(図3(d)参照)を画像表示装置19に表示させる(ステップS111)。
【0047】
また、CPUコア11は、プレイヤーによる捕獲操作は有効と判断した場合、WORK RAM14の所定のバッファ領域に設定されている図示しないコレクションメモリに、当該取得したキャラクタコードを格納する。CPUコア11は、上記キャラクタ捕獲成功画像の表示に続くプレイヤーの所定の操作入力に応じて、あるいはCPUコア11が実行するプログラムに従い自動的に、GPU12に指示を行い、プレイヤーがその時点までに捕獲・収集したキャラクタの一覧を示すコレクション図鑑画像(図3(e)参照)を画像表示装置19に表示させる(ステップS112)。
【0048】
一方、上記ステップS110において、タイマーで計測した時間が予め設定した制限時間を超えたものであった場合(ステップS110、NO)、CPUコア11は、プレイヤーによる捕獲操作は無効と判断し、GPU12に指示を行い、キャラクタ捕獲失敗画像(図3(f)参照)を画像表示装置19に表示させる(ステップS113)。
【0049】
上記ステップS112またはステップS113の処理が終了すると、ステップS104に戻り、プレイヤーによる音探しモードの終了選択の操作入力待ち状態に戻る。ここで終了選択がされない場合には、引き続き入力される音または音声について、ステップS106の音スペクトル解析による解析結果の生成がリアルタイムで行われ、さらにステップS107以降の音データベースとの照合が行われる。
【0050】
次に、図4、図5、図6、図7、および図8に示すフローチャートを参照し、図2のフローチャートを参照して説明した上記ステップS101ないしステップS108における、音スペクトル解析とデータベース照合に関する処理の具体例を、詳細に説明する。
【0051】
図4は、音スペクトル解析とデータベース照合の処理全体を示すフローチャートである。
図4を参照して、まず、CPUコア11は、音声入力部17から入力されと音または音声のアナログ信号を、インターフェース回路13が備える図示しないA/D変換回路によってデジタル信号に変換する(ステップS201)。CPUコア11は、デジタル信号に変換された音または音声が、予め設定した基準音圧以上であるかを直ちに判定する(ステップS202)。
【0052】
音または音声のデジタル信号が基準音圧以上である場合(ステップS202、YES)、CPUコア11は、そのデジタル信号を、WORK
RAM14に設けられた作業用バッファに一時的に格納する(ステップS203)。
他方、音または音声のデジタル信号が基準音圧未満である場合(ステップS202、NO)、CPUコア11は、そのデジタル信号を作業用バッファに格納せずに捨て、次のデジタル信号の音圧判定に進む。これは、入力された音または音声の音圧(音量)が小さい場合、信号に含まれているノイズの影響が大きくなって、音スペクトル解析によって音または音声の特徴情報に関するデータへ変換する場合の、およびその解析結果を受けてのデータベースとの照合処理を行う場合の精度が劣化する可能性が大きいため、かかるデジタル信号を事前に音スペクトル解析対象から除外することが好ましいからであり、また、そうした信号のデータを速やかに削除することで、WORK
RAM14のバッファ領域が無駄に消費されるのを防ぐことができるからである。
【0053】
ステップS203に続いて、CPUコア11は、音スペクトル解析を実行する(ステップS204)。ステップS204において、CPUコア11は、前記作業用バッファに一時的に格納されている音または音声のデジタル信号について、周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、および音圧を解析し、これら音または音声の特徴情報に関するデータ(例えば音または音声の特徴情報に関係する数字の羅列データ)に変換し、このデータを解析結果として、WORK
RAM14に設けられた図示しない別の作業用バッファに格納する(ステップS204)。ステップS204に続いて、CPUコア11は、前記別の作業用バッファに格納した解析結果について、音データベースとの第1の照合処理を実行する(ステップS205)。
【0054】
図5は、第1の照合処理の全体のフローチャートであり、図6、図7、および図8は、図5のフローチャートに含まれ、かつ判定するデータタイプに応じてそれぞれ実行される判定ルーチンのフローチャートである。なお、以下の例は、第1の照合処理が、周波数スペクトルのみ、周波数スペクトルおよび経過時間、ならびに周波数スペクトルおよび繰り返し回数の特徴情報をそれぞれ比較照合して、一致割合を算出する処理を含む場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0055】
図5のフローチャートを参照して、CPUコア11は、作業用バッファに格納された解析結果のデータを読み出し、その解析結果について音スペクトルに関するデータのみで判定を行うかどうかを決定する(ステップS301)。音スペクトルに関するデータのみで判定を行う場合(ステップS301、YES)、図6のフローチャートに示す判定ルーチンを実行する(ステップS302)。
【0056】
図6のフローチャートを参照して、CPUコア11は、解析結果の音スペクトルに関するデータについて、予め音データベースに記憶されている、あるキャラクタに対応付けられた音または音声の特徴情報に関するデータと比較を行い、その差分を算出する(ステップS401)。このステップS401の処理は、解析結果の音スペクトルに関するデータについて比較残データがなくなるまで実行される(ステップS402)。
【0057】
ステップS401により求めた差分は、入力された音または音声の音スペクトルの特徴と、音データベースに記憶されている音スペクトルの特徴との類似度合に関係する。そこで、CPUコア11は、この差分を基に所定の演算処理によって両者の一致割合を算出する(ステップS403)。なお、比較対照データの差分を算出すること自体、およびその差分を元に比較対照データの一致割合を算出すること自体は、デジタル信号処理分野において一般的であり、本発明においても公知の方法をそのまま用いることができる。
【0058】
図5のフローチャートに戻って、解析結果について音スペクトルに関するデータのみで判定を行わないと決定した場合(ステップS301、NO)、あるいは図6のフローチャートに示す判定ルーチンの終了後、CPUコア11は、解析結果について、音スペクトルに関するデータおよび経過時間に関するデータの両方で判定を行うかどうかを決定する(ステップS303)。
音スペクトルに関するデータおよび経過時間に関するデータの両方で判定を行う場合(ステップS303、YES)、CPUコア11は、図7のフローチャートに示す判定ルーチンを実行する(ステップS304)。
【0059】
図7のフローチャートに示す判定ルーチンは、音スペクトルに関するデータおよび経過時間に関するデータの両方について、差分を算出し、その差分を基に比較対照データの一致割合を算出している点を除き、上記図6のフローチャートに示す判定ルーチンと同様の処理を実行するものであるので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0060】
再び図5のフローチャートに戻って、解析結果について音スペクトルに関するデータおよび経過時間に関するデータの両方で判定を行わないと決定した場合(ステップS303、NO)、あるいは図7のフローチャートに示す判定ルーチンの終了後、CPUコア11は、解析結果について、音スペクトルに関するデータおよび繰り返し回数に関するデータの両方で判定を行うかどうかを決定する(ステップS305)。
音スペクトルに関するデータおよび繰り返し回数に関するデータの両方で判定を行う場合(ステップS305、YES)、CPUコア11は、図8のフローチャートに示す判定ルーチンを実行する(ステップS306)。
【0061】
図8のフローチャートに示す判定ルーチンも、音スペクトルに関するデータおよび繰り返し回数に関するデータの両方について、差分を算出し、その差分を基に比較対照データの一致割合を算出している点を除き、上記図6のフローチャートに示す判定ルーチンと同様の処理を実行するものであるので、ここでの詳しい説明は行わない。
【0062】
再び図5のフローチャートに戻って、CPUコア11は、解析結果と予め音データベースに記憶されているキャラクタに対応付けられた特徴情報との比較照合処理を、音データベースの終端まで実行する(ステップS307)。すなわち、音データベースに登録済の全キャラクタに関して、解析結果と登録済特徴情報との比較照合が行われるものである。
【0063】
以上のようにして、音データベースに登録済の全キャラクタに関して、周波数スペクトルのみ、周波数スペクトルおよび経過時間、ならびに周波数スペクトルおよび繰り返し回数の特徴情報に関するデータの一致割合が、第1の照合処理によって算出されると、CPUコア11は、これら一致割合に基づいて、音データベースの登録済特徴情報のデータのうちのどのキャラクタに対応付けられた特徴情報のデータが一致データであるかを決定する(図4のステップS206)。
【0064】
一致データありと決定された場合(ステップS206、YES)、CPUコア11は、音データベースに記憶されている、その一致データに対応するキャラクタコード(キャラクタの識別番号)を取得し(ステップS209)、結果データとして出力する(ステップS210)。
【0065】
他方、一致データありと決定されなかった場合(ステップS206、NO)、CPUコア11は、音圧の特徴情報に関するデータを比較照合して一致割合を算出する、第2の照合処理を実行する(ステップS208)。なお、この第2の照合処理は、上記ステップS205における第1の照合処理と同様に、差分を算出し、その差分を基に比較対照データの一致割合を算出することにより行うことが可能であるので、ここでの詳しい説明を省略する。
【0066】
上記第2の照合処理の結果、音圧の特徴情報に関するデータの一致割合が算出されると、その一致割合に基づいて、音データベースの登録済特徴情報のデータうちのどのキャラクタに対応付けられた特徴情報のデータが一致データであるかを決定する(ステップS208)。
【0067】
一致データありと決定された場合(ステップS208、YES)、CPUコア11は、音データベースに記憶されている、その一致データに対応するキャラクタコード(キャラクタの識別番号)を取得し(ステップS209)、結果データとして出力する(ステップS210)。
【0068】
第2の照合処理によっても一致データありと決定されなかった場合(ステップS208、NO)、CPUコア11は、一致データなしの旨の結果データを出力する(ステップS210)。
【0069】
以上のようにして、音スペクトル解析とデータベース照合に関する処理が実行され、予め音データベースに記憶された特徴情報に一致データがあると、既に説明した図2のフローチャートにおけるステップS109以下の処理が実行されることになる。
【0070】
なお、上記の実施形態において、音スペクトル解析とデータベース照合の処理を行う例を説明したが、本発明に係るゲーム装置はこの例に限定されるものではなく、外部記憶装置18によってプログラムおよびゲームデータとともに提供される言語解析エンジンをさらに使用して、言語解析エンジンによる言語解析とデータベース照合の処理を、音スペクトル解析とデータベース照合の処理と並列して行う場合にも、本発明を適用することが可能である。
【0071】
図9は、そのようなゲーム装置10の応用例において、ゲーム装置10のCPUコア11およびGPU12が実行する処理全体のフローチャートである。以下、図9に示すフローチャートのうち、既に説明した図2のフローチャートと異なる部分について説明する。
【0072】
図9のフローチャートを参照して、ステップS704において通常の音スペクトル解析モードによるかあるいは言語解析モードによるかのモード分岐がなされる。このモード分岐は、プレイヤーが操作する操作部16の所定の操作入力によってプレイヤー自身が決定できるようにすることが好ましいが、音声入力部17を介して入力される音または音声に応じてゲーム装置10が言語解析を行うべきかどうかを判定し、その判定結果に基づいて、処理モードを通常の音スペクトル解析モードから言語解析モードに自動的に切り換えるように構成してもよい。
【0073】
言語解析モードにおいて、CPUコア11は、言語解析エンジンによってプレイヤーが入力する音声言語を解析する(ステップS707)。人間が発する音声言語を解析する技術に関しては、音声パターン認識等に代表される各種の音声認識技術が既に公知であり、そうした音声認識技術を応用したゲームプログラムが現に実用に供されている。本発明においても、公知の音声認識技術で採用されているものと同等かそれよりも簡易な認識技術を採用する言語解析エンジンを使用することができる。CPUコア11は、言語解析エンジンによる解析結果として、その音声言語の特徴情報に関するデータ(例えばあるせりふの音声言語をテキストに変換した後の特徴情報に関係している、数字の羅列データ)を生成し、その解析結果のデータを、WORK
RAM14に設けられた図示しない所定の作業用バッファに格納する。
【0074】
ステップS707に続いて、CPUコア11は、前記所定の作業用バッファに格納した解析結果について、音データベースとの第1の照合処理を実行する(ステップS708)。本応用例においては、音データベースは、人間が発する複数の音声言語の個々の音声言語について、予め上述の言語解析エンジンによる解析処理を行い、得られた個々の音声言語の特徴情報に関するデータを、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて記憶させた、音声言語解析のためのデータベースを特に含むものである。したがって、第1の照合処理は、例えば人間が発する音声言語の音声パターン等の特徴情報を比較参照して、一致割合を算出する処理を含んでおり、音データベースに登録済の全キャラクタに関して、音声言語の特徴情報に関するデータの一致割合が、第1の照合処理によって算出されることになる。
【0075】
ステップS708に続くステップS709以降の処理は、基本的に図4に示すフローチャートにおけるステップS206以降の処理と同様なので、ここでの詳しい説明を省略する。
【0076】
上記した実施形態においては、ゲーム装置10がタッチスクリーンを具備し、プレイヤーによるタッチ操作によって捕獲操作の入力を受け付けるように構成したが、ゲーム装置10の操作部16が通常具備する操作ボタンの操作、タッチパネルでのタッチ入力、あるいは音声入力部17を介したプレイヤーの音声入力等によって、捕獲操作の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0077】
また、プレイヤーによる捕獲操作の有効、無効を判断するに際し、キャラクタのシルエット入り画像を画像表示装置19に表示させる際にタイマーを起動させ、プレイヤーの捕獲操作の入力があったときにタイマーを停止し、タイマーで計測した時間が予め設定した制限時間内であるかどうかを判定するようにしたが、ゲーム装置10の操作部16が具備する操作ボタン群のうちの特定の操作ボタンが操作されたか否か、あるいは音声入力部17を介したプレイヤーの音声入力が特定の音声言語(特定の単語やフレーズ等)であるか否かを判定することによって、捕獲操作の有効、無効を判断するようにしてもよい。
【0078】
さらに、図5ないし図8に示したフローチャートにおける判定ルーチンにおいて、差分を基に比較対照データの一致割合を算出するに際して、音または音声の特性に応じて演算処理の内容を変更することにより、一致割合を厳密に算出することも、あるいは曖昧に算出することも勿論可能である。また、判定ルーチンは、一致データの生成率を高める目的で、またCPUコア11での処理の軽減を図る目的で、複数段用意することが好ましいが、いかなる音または音声の特徴情報に関する判定ルーチンを組み込むかは任意である。
【0079】
さらに、図4及び図9に示したフローチャートにおいて、音圧照合を行う第2の処理と登録済特徴情報との一致判定処理(図4のステップS207、S208、図9のステップS710、S711)に続いて、音データベースからキャラクタコードを取得することとしたが(図4のステップS209、図9のステップS712)、かかるキャラクタコードの取得に代えて、第2の処理と一致判定処理の結果が第1の処理の結果データに影響を及ぼすようにすることも可能である。例えば、特に音圧照合の一致データがある場合には、プレイヤーによる捕獲操作の有効、無効を判断するための制限時間として、より長い制限時間が設定されるようにし、プレイヤーによる比較的遅い捕獲操作であってもキャラクタの捕獲が成功するようなゲーム内容とすることができる。
【0080】
なお、本発明においてキャラクタとは、好適には仮想世界の生物や人物を含むが、それらに限定されるものではなく、ゲームプレイの進行過程において音によって探索され、それら生物や人物によって後発的に獲得されうる、武器、道具、あるいは特殊能力(スキル)に関するアイテムまたは攻撃力を高めるアイテムであってもよい。
【0081】
本発明のゲーム装置は、現実世界の多種多様な音または音声を使ってキャラクタを探索し、捕獲し、収集するというゲーム内容を実現するものであるため、現実世界の音または音声を様々な場所で収集したいというプレイヤーの要望に合致するように、小型で持ち運びに便利な、音声入力対応の携帯型ゲーム機に適用することが最も好ましいが、音または音声の収集自体は、市販の携帯型録音機器、例えばICレコーダ等によっても可能であり、携帯型録音機器から録音済みの音または音声を再生し、音声入力部を介して入力させることもできることから、音声入力手段を接続した据え置き型の家庭用ゲーム機に本発明を適用することも勿論可能である。なお、据え置き型の家庭用ゲーム機に適用する場合、操作部16はゲーム機本体に接続プラグを介して接続されるコントローラでよく、音声入力部17はゲーム機本体に同様に接続される外部マイクロフォンでよい。
【0082】
以下、本発明を携帯型ゲーム機に適用した場合の、プレイヤーが体験する具体的なゲーム内容について、図3のゲーム画像を再び参照して説明する。
【0083】
まず、ここでのゲーム概要は、ある悪役によって音が封印されたために音が失われた仮想世界において、音の封印を解き放ち、仮想世界に再び音を取り戻すという使命を帯びた主人公が、仮想世界を冒険するというストーリー設定において、現実世界の音または音声を使ってモンスター(キャラクタ)を探し出し、捕獲すること、および捕獲したモンスターをプレイヤー自身のキャラクタ・コレクションに追加することができるというゲームモード(「音探しモード」)を特に含んでいる。プレイヤーには、どんな音または音声を入力すれば捕獲対象となる特定のキャラクタを出現させることができるかについて、事前に知らされていないため、プレイヤーは、携帯型ゲーム機を持ち歩いて、現実世界に存在する様々な音を探すことを要求されることになる。
【0084】
プレイヤーは、携帯型ゲーム機の電源スイッチをオンし、通常のストーリーモードを立ち上げる。ストーリーモードにおいて、主人公は、仮想世界を縦横に移動することができる。
現実世界で携帯型ゲーム機を持ち歩いているときに、今正に「いい音」が取れそうだ(その音でモンスターが出現するかもしれない)と思ったら、操作ボタンを操作して画面上に選択メニューを表示させ、「レーダー」を選択することで(図3(a))、音探しモードを立ち上げる。そして、ゲーム機に内蔵されたマイクロフォンを使ってその音を入力する。すると、入力された音に応じてグラフィックがリアルタイムで変化する「モンスター探索中」を示す画像が、画面上に表示される。
【0085】
それからある時間経過後にロックオン画像(図3(b))が現われる。このロックオン画像を見て、プレイヤーは、今入力した音が携帯型ゲーム機のデータベースに予め登録された特定の音にヒットしたことを初めて知ると共に、未知のモンスターがこれから出現するぞと予感し、モンスター捕獲への期待感が高まることになる。
【0086】
そして、このロックオン画像の表示後ほどなくして、モンスターのシルエット入り画像(図3(c))が画面上に表示される。
【0087】
モンスターのシルエット入り画像(図3(c))が画面に表示されたら、プレイヤーは、できるだけ速やかに、携帯型ゲーム機のタッチスクリーンにタッチ入力するという捕獲操作を行わなければならない。この捕獲操作が所定の制限時間内に行われるとモンスターの捕獲に成功し、画面がモンスター捕獲成功画像(図3(d))に切り替わる。捕獲操作が制限時間よりも遅いとモンスターの捕獲は失敗し、画面がモンスター捕獲失敗画像(図3(f))に切り替わる。
【0088】
モンスターの捕獲に成功した場合、今捕獲したモンスターが、プレイヤー自身のコレクション図鑑に加えられる。プレイヤーは、コレクション図鑑画像(図3(e))を画面に表示させ、それまでに捕獲したモンスターのコレクションを確認することができる。また、モンスター同士の対戦モード等をゲーム内容に含む場合には、各モンスターの属性情報(モンスターのカテゴリー、説明、攻撃力等)を呼び出して、画面に表示させることもできる。
【0089】
このように、本発明によれば、音または音声入力を伴うゲームの分野において、現実世界の多種多様な音または音声を使ってキャラクタを探索し、捕獲し、収集するというゲーム内容を実現することができる。
【0090】
また、本発明によれば、現実世界の多種多様な音または音声の中からプレイヤー自身が決めた音または音声を入力し、未知のキャラクタを探索するゲーム要素を取り入れることにより、プレイヤーの好奇心、探求心を満たすと共に、かかるゲーム要素と音または音声の入力に応じて表示画面に出現する特定のキャラクタを捕獲し収集していくゲーム要素とを有意に結合することにより、多種多様な音または音声の収集がキャラクタの探索、捕獲、収集へと発展するという醍醐味を堪能できるゲーム内容を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明を適用したゲーム装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用したゲーム装置10のCPUコア11が実行する処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用したゲーム装置10の画像表示装置19に表示されるゲーム画像の例であって、図3(a)は音探しモード選択画像、図3(b)はキャラクタ探索中のロックオン画像、図3(c)はキャラクタ出現画像、図3(d)はキャラクタ捕獲成功画像、図3(e)はコレクション図鑑画像、そして図3(f)はキャラクタ捕獲失敗画像である。
【図4】音スペクトル解析とデータベース照合の処理全体を示すフローチャートである。
【図5】第1の照合処理の全体のフローチャートである。
【図6】第1の照合処理における判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第1の照合処理における別の判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】第1の照合処理におけるさらに別の判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明を適用したゲーム装置10の応用例において、音スペクトル解析とデータベース照合の処理と、言語解析エンジンによる言語解析とデータベース照合の処理とを並列して行う場合の、ゲーム装置10のCPUコア11およびGPU12が実行する処理全体のフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
10 ゲーム装置
11 CPUコア
12 GPU
13 インターフェース回路
14 WORK RAM
15 バス
16 操作部
17 音声入力部
18 外部記憶装置
19 画像表示装置
20 VRAM
21 メモリバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させる、ゲーム装置であって、
複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく記憶させた、記憶手段と、
ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを選択するモード選択手段と、
前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第1の照合手段と、
前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第2の照合手段と、
前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させる表示手段と、
前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付ける、前記プレイヤーにより操作される操作部と、
前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶する記憶制御手段と、
を具備することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記個々の音または音声に関する複数の特徴情報は、該音または音声の周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、音圧、または人間が発する音声言語の音声パターンのうちのいずれか2つ以上を含むこと
を特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第1の照合手段は、音または音声の周波数スペクトル、経過時間、繰り返し回数、または人間が発する音声言語の音声パターンのうちの1つまたは複数の特徴情報を用いて照合し、前記第2の照合手段は音圧の特徴情報を用いて照合すること
を特徴とする請求項1または2記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記第1の照合手段もしくは第2の照合手段による照合中に、または前記表示手段により前記キャラクタ出現画像を表示する前に、前記キャラクタの出現をプレイヤーに予告する予告画像を表示させる予告表示手段をさらに具備すること
を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させる、ゲーム装置におけるゲームの進行方法であって、
前記ゲーム装置は、記憶手段と、モード選択手段と、第1の照合手段と、第2の照合手段と、表示手段と、操作部と、記憶制御手段とを備え、
前記記憶手段は、複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示しないで記憶しており、
ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを、モード選択手段により選択し、
前記第1の照合手段により、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別し、
前記第2の照合手段により、前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別し、
前記表示手段により、前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させ、
前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記プレイヤーにより操作される操作部によって、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付け、
前記記憶制御手段により、前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶すること、
を特徴とするゲームの進行方法。
【請求項6】
ゲームプレイ中の所定のプレイモードにおいてプレイヤーが入力する音または音声に応じて、該入力された音または音声に対応するがその対応関係が前記プレイヤーに事前に知らされていない特定のキャラクタを表示画面に出現させ、前記プレイヤーによる操作部の所定の操作に基づいて前記キャラクタが捕獲され、これにより前記捕獲されたキャラクタが前記プレイヤーのコレクションとして順次追加されるゲームを進行させるためにコンピュータを、
複数の音または音声に関する特徴情報からなる情報群に含まれる個々の音または音声に関する複数の特徴情報を、複数のキャラクタの個々の識別情報と対応付けて、かつ該音または音声とキャラクタとの対応関係を予めプレイヤーに明示することなく記憶させた、記憶手段と、
ゲームプレイ中に、入力手段を介して入力される前記音または音声の特徴を解析する解析手段を起動させるためのプレイモードを選択するモード選択手段と、
前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうちの一部の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第1の照合手段と、
前記第1の照合手段により前記キャラクタが識別されないときに、前記解析手段により解析された前記音または音声に関する複数の特徴情報のうち、前記第1の照合手段による照合に使用されていない他の特徴情報を、前記予め記憶された特徴情報と照合し、照合結果に基づいて前記キャラクタを識別する第2の照合手段と、
前記第1の照合手段または第2の照合手段により識別された前記キャラクタに対応するキャラクタ出現画像を所定時間可視表示させる表示手段と、
前記キャラクタ出現画像を表示中に、前記キャラクタを捕獲するための操作入力を受け付ける、前記プレイヤーにより操作される操作部と、
前記操作部の操作により前記操作入力がされたとき、前記操作入力が所定の判定条件を満たす場合に前記キャラクタを捕獲済情報とし、捕獲済情報記憶部に記憶する記憶制御手段と
して機能させるためのゲーム進行プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−289724(P2007−289724A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158820(P2007−158820)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【分割の表示】特願2005−377445(P2005−377445)の分割
【原出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(591095856)株式会社ハドソン (8)
【Fターム(参考)】