ゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム
【課題】コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能なゲーム装置を提供すること。
【解決手段】ゲーム装置(10)は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する。第1の判定部(74)は、味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する。第2の判定部(76)は、味方キャラクタが所定の行動を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作をユーザが行ったか否かを判定する。行動制御部(78)は、第2の判定部(76)の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、味方キャラクタの所定の行動に基づく行動を行わせる。
【解決手段】ゲーム装置(10)は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する。第1の判定部(74)は、味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する。第2の判定部(76)は、味方キャラクタが所定の行動を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作をユーザが行ったか否かを判定する。行動制御部(78)は、第2の判定部(76)の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、味方キャラクタの所定の行動に基づく行動を行わせる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタとがゲーム空間内で行動するゲームが知られている。
【0003】
例えば、サッカーゲームでは、ユーザが操作対象チームを一人で操作する場合、操作対象チームに所属するいずれかの選手キャラクタ(ユーザキャラクタ)がユーザによって操作され、操作対象チームに所属する他の選手キャラクタ(味方キャラクタ)がコンピュータによって操作されるようになっている。
【0004】
また、サッカーゲームでは、ユーザが他のユーザと協力して操作対象チームを操作する場合、操作対象チームに所属するいずれかの選手キャラクタ(ユーザキャラクタ)がユーザによって操作され、操作対象チームに所属する他の選手キャラクタ(味方キャラクタ)が他のユーザによって操作されるようになっている。なお、この場合、操作対象チームに所属する選手キャラクタのうちに、いずれのユーザにも操作されていない選手キャラクタが存在する場合には、当該選手キャラクタ(味方キャラクタ)はコンピュータによって操作されるようになっている。
【0005】
近年、上記のようなゲームでは、コンピュータによって操作される味方キャラクタの行動制御の向上が図られており、コンピュータによって操作される味方キャラクタが高度な行動を行う場合がある。また、味方キャラクタが他のユーザによって操作される場合においても、当該他のユーザの操作に従って、味方キャラクタが高度な行動を行う場合がある。例えば、サッカーゲームでは、敵チームの選手キャラクタを引きつけることによってオープンスペース(フリースペース)を作るような動きを、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが行う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−112406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のようなゲームにおいてユーザはユーザキャラクタの操作に集中してしまうため、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが高度な行動を行ったとしても、ユーザがそれに気づかない場合が多い。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能なゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲームシステムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0014】
本発明によれば、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0015】
また本発明の一態様では、複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する作戦情報記憶手段から選択された作戦情報を取得する作戦情報取得手段を含み、前記第1の判定手段は、前記作戦情報取得手段によって取得された作戦情報に対応する前記所定の行動を前記味方キャラクタが行っているか否かを判定するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記第1の判定手段は、前記味方キャラクタの前記所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する手段を含み、前記味方キャラクタの前記所定の行動が前記ゲーム画面に表示されている場合に、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定するようにしてもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、方向を指定する操作を受け付ける手段を含み、前記所定の操作は、前記ユーザキャラクタの位置から、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置への方向を指定する指定操作であってもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、位置又は領域を指定する操作を受け付ける手段を含み、前記所定の操作は、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置又は領域を指定する指定操作であってもよい。
【0019】
また本発明の一態様では、キャラクタ同士の関係に関する関係情報を記憶する関係情報記憶手段の記憶内容を取得する手段と、前記ユーザキャラクタと前記味方キャラクタとの関係に関する前記関係情報に基づいて、制限時間を設定する設定手段と、を含み、前記第2の判定手段は、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから前記制限時間内に前記ユーザが前記所定の操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0020】
また本発明の一態様では、前記味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから、前記ユーザが前記所定の操作を行うまでの経過時間に基づいて、確率情報を設定する設定手段を含み、前記行動制御手段は、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせるか否かを前記確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明に係るゲーム装置は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るゲームシステムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記第1のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラムである。
【0025】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0026】
本発明によれば、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0027】
また、本発明に係るゲーム装置は、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明に係るゲームシステムは、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明に係るプログラムは、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0031】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0032】
本発明によれば、他のユーザによって操作されるゲームキャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2A】コントローラの一例を示す図である。
【図2B】コントローラの一例を示す図である。
【図3】サッカーゲームの流れを示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図7】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図8】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図9】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図10】行動制御データについて説明するための図である。
【図11】ゲームキャラクタ状態データの一例について示す図である。
【図12】ゲーム装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図13】連携度パラメータデータの一例を示す図である。
【図14】制限時間データの一例を示す図である。
【図15】確率データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32及び音声出力部34は家庭用ゲーム機11に接続される。例えば家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイ等が表示部32として用いられ、例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホン等が音声出力部34として用いられる。
【0036】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0037】
制御部14は一又は複数のマイクロプロセッサを含む。制御部14は、光ディスク36に記憶されたプログラムに基づいて各部の制御処理や情報処理を実行する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが主記憶16に書き込まれる。主記憶16は制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0038】
画像処理部18はVRAMを含み、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上に画面を描画する。VRAM上に描画された画面はビデオ信号に変換されて表示部32に出力される。
【0039】
入出力処理部20は、制御部14が音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを音声出力部34から出力する。通信インタフェース28は、インターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0040】
光ディスクドライブ24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここでは、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えば通信ネットワークを介してプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。また、ハードディスク26の代わりに、ソリッドステートドライブがゲーム装置10に備えられるようにしてもよい。
【0041】
コントローラ30はユーザが操作を行うための操作部である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。図2A及び図2Bはコントローラ30の一例を示す。なお、図2Aにおいて、X軸はコントローラ30の長軸方向(左右方向)に対応し、Y軸はコントローラ30の短軸方向(上下方向)に対応している。X軸とY軸とは直交している。また、図2Bにおいて、Z軸はコントローラ30の表面30aの法線方向に対応している。
【0042】
コントローラ30の表面30aには複数の操作部材が備えられている。例えば、方向ボタン群40と、ボタン42A,42B,42X,42Yと、スティック(レバー)44L,44Rとが備えられている。方向ボタン群40は例えば方向を指定するために用いられる。ボタン42A,42B,42X,42Yは各種ゲーム操作に用いられる。
【0043】
スティック44L,44Rも例えば方向を指定するために用いられる。スティック44L,44Rは、コントローラ30の筐体の表面30aに直立しており、直立状態から全方位に所定角度だけ傾倒自在に構成されている。また、スティック44L,44RはZ軸負方向に押し込むことも可能になっている。スティック44L,44RはZ軸負方向に押し込んだ状態で傾けることが可能になっている。
【0044】
なお、スティック44Lの左右方向への傾きの大きさは、例えば−128〜+128の数値で表される。値「0」は、スティック44LがX軸方向(左右方向)に傾いていないことを示す。また、値「+128」は、スティック44LがX軸正方向(右方向)に限界まで倒れていることを示す。さらに、値「−128」は、スティック44LがX軸負方向(左方向)に限界まで倒れていることを示す。上下方向への傾きについても同様である。また、スティック44Rについてもスティック44Lと同様である。
【0045】
入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の各操作部材の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介して制御部14に供給する。すなわち、方向ボタン群40、ボタン42A,42B,42X,42Yや、スティック44L,44Rの操作状態を示す情報が操作信号として制御部14に供給される。制御部14は操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0046】
上記のゲーム装置10は光ディスク36から読み出されるゲームプログラムによって各種ゲームを実行する。例えば、ゲーム装置10は、ユーザによって操作されるゲームキャラクタであるユーザキャラクタと、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する。なお、味方キャラクタはユーザキャラクタの味方のゲームキャラクタであり、敵キャラクタはユーザキャラクタ及び味方キャラクタと対立するゲームキャラクタである。
【0047】
以下では、ユーザに対応するユーザキャラクタグループと、敵キャラクタグループと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する場合について説明する。例えば、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて行われる競技がユーザキャラクタグループと敵キャラクタグループとの間で行われるゲームをゲーム装置10が実行する場合について説明する。より具体的には、ゲーム装置10がサッカーゲームを実行する場合について説明する。
【0048】
このサッカーゲームでは、ユーザチーム(ユーザキャラクタグループ)と敵チーム(敵キャラクタグループ)との間のサッカーの試合が行われる。なお、ユーザが一人でユーザチームを操作するようにしてもよいし、複数のユーザが協力してユーザチームを操作するようにしてもよい。また、コンピュータが敵チームを操作するようにしてもよいし、他のユーザが敵チームを操作するようにしてもよい。ただし、以下では、ユーザが一人でユーザチームを操作し、コンピュータが敵チームを操作する場合について説明する。
【0049】
まず、サッカーゲームの流れについて説明する。図3はサッカーゲームの流れの一例を示すフロー図である。図3に示すように、まず、ユーザは予め用意された複数のチームのうちのいずれかを選択する(S101)。ここで選択されたチームは、ユーザが操作するチーム(すなわちユーザチーム)となる。
【0050】
チームの選択が完了した後、ユーザはユーザチームの出場選手及び戦術を設定する(S102)。例えば、ユーザは、予め用意された複数のフォーメーションのうちのいずれかを選択することによって、ユーザチームのフォーメーションを決定する。ユーザが選択可能なフォーメーションとしては、例えば「4−3−3」又は「4−4−2」等と呼ばれるフォーメーションがある。例えば、「4−3−3」のフォーメーションは、ゴールキーパー(GK)と、4名のディフェンダー(DF)と、3名のミッドフィルダー(MF)と、3名のフォワード(FW)とが配置されるフォーメーションである。
【0051】
また、ユーザは、ユーザチームに所属するゲームキャラクタのうちから、試合に出場するゲームキャラクタを選択する。つまり、ユーザはフォーメーションの各ポジション(GK、DF、MF、FW)に割り当てるゲームキャラクタを選択する。
【0052】
さらに、ユーザはユーザチームに実行させる作戦を選択する。ユーザが選択可能な作戦としては、例えば下記のような作戦が挙げられる。ただし、ユーザが選択可能な作戦はここに挙げたものに限られない。
・オープンスペース(フリースペース)を積極的にねらう
・主に中央から攻める
・主にサイドから攻める
・カウンターアタックをねらう
・プレスを積極的にかける
【0053】
ユーザチームの出場選手及び戦術の設定が完了した場合、試合が開始する(S103)。なお、試合開始後においても、試合に出場する選手を交代したり、戦術(作戦)を変更したりすることは可能である。
【0054】
試合が開始する場合、ゲーム空間が主記憶16に構築される。図4はゲーム空間の一例を示す。図4に示すゲーム空間50は、互いに直交する3つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。ゲーム空間50に配置されるオブジェクトの位置等はこれらの3つの座標軸によって特定される。なお、以下では、XwYwZw座標系のことを「ワールド座標系」と記載する。
【0055】
図4に示すように、ゲーム空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。また、フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール54と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール56と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトであるゲームキャラクタ58と、敵チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトであるゲームキャラクタ60と、が配置される。図3では省略されているが、11人のゲームキャラクタ58と11人のゲームキャラクタ60とがフィールド52上に配置される。
【0056】
ゴール54の一方はユーザチームに関連づけられ、他方は敵チームに関連づけられる。いずれか一方のチームに関連づけられたゴール54内にボール56が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0057】
ゲームキャラクタ58(60)とボール56とが近づくと、所定条件の下、そのゲームキャラクタ58(60)とボール56とが関連づけられる。この場合、ゲームキャラクタ58(60)の移動動作はドリブル動作になる。以下では、ゲームキャラクタ58(60)にボール56が関連づけられた状態のことを「ゲームキャラクタ58(60)がボール56を保持している」というように記載する。
【0058】
また、ゲーム空間50には仮想カメラ62(視点)が設定される。例えば、ボール56が常に仮想カメラ62の視界に含まれるように、仮想カメラ62はボール56の位置に基づいて移動する。この仮想カメラ62から見たゲーム空間50を表すゲーム画面が表示部32に表示される。仮想カメラ62から見たゲーム空間50を表すゲーム画面は、ワールド座標系の座標値をスクリーン座標系の座標値に変換するための行列演算によって、ゲーム空間50に配置されたオブジェクトの各頂点の座標値をワールド座標系からスクリーン座標系に変換することによって生成される。なお、スクリーン座標系とは、ゲーム画面の左上頂点を原点Oとし、右方向をXs軸正方向とし、下方向をYs軸正方向とする座標系である(後述の図5参照)。
【0059】
図5はゲーム画面の一例を示す。図5に示すゲーム画面には5人のゲームキャラクタ58A,58B,58C,60A,60Bが表示されている。そのうち、3人のゲームキャラクタ58A,58B,58Cはユーザチームに所属するゲームキャラクタ58であり、残りの2人のゲームキャラクタ60A,60Bは敵チームに所属するゲームキャラクタ60である。
【0060】
このサッカーゲームでは、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定される。図5に示すゲーム画面ではゲームキャラクタ58Aの頭上にカーソル64が表示されている。カーソル64は、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58を案内する役割を果たしている。
【0061】
ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58はユーザの操作に従って行動する。例えば、ゲームキャラクタ58を移動させるための操作にはスティック44Lが用いられる。すなわち、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58は、ユーザがスティック44Lを用いて指示している方向に移動する。また例えば、ゲームキャラクタ58にパスを行わせるための操作にはボタン42Aが用いられる。すなわち、ボタン42Aが押下されると、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58はパスを行う。同様に、例えば、ゲームキャラクタ58にシュートを行わせるための操作にはボタン42Xが用いられる。なお、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58がパス又はシュートを行う場合のパス方向又はシュート方向は、ボタン42A,42Xが押下された時点にスティック44Lを用いて指示されていた方向に基づいて設定される。
【0062】
ユーザの操作対象はユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちで切り替えられる。例えば、ボール56の移動やユーザの切替指示操作に応じて、ユーザの操作対象は切り替えられる。
【0063】
ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、ユーザの操作対象になっていないゲームキャラクタ58はコンピュータによって操作される。すなわち、ユーザの操作対象になっていないゲームキャラクタ58は、コンピュータ(制御部14)によって行動制御データに基づいて決定される行動を行う。
【0064】
敵チームに所属するゲームキャラクタ60もコンピュータによって操作される。なお、敵チームが他のユーザによって操作される場合には、敵チームに所属するゲームキャラクタ60のうちのいずれかがそのユーザによって操作され、それ以外のゲームキャラクタ60がコンピュータによって操作されることになる。
【0065】
以下では、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58のことを「ユーザキャラクタ」と記載し、他のゲームキャラクタ58のことを「味方キャラクタ」と記載する。また、敵チームに所属するゲームキャラクタ60のことを「敵キャラクタ」と記載する。
【0066】
本実施形態に係るゲーム装置10は、味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成を備えている。以下、この構成について説明する。
【0067】
図6乃至図8は上記構成について説明するための図であり、ゲーム画面の一例を示している。なお、ここでは、味方キャラクタが「オープンスペース(フリースペース)を作る動き」を行う場合を例として上記構成について説明する。
【0068】
ゲーム装置10では、ゲームの状況が所定の状況になると、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行うようになっている。なお、「所定の状況」とは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行うべき状況であり、ゲームの開発者によって予め定められる。
【0069】
図6に示す例では、ゲームキャラクタ58Bが、ゲームキャラクタ60Aを引きつけることによってゲームキャラクタ58Cの前方にオープンスペースを作るべく、ゲーム画面の下方向に向かって移動している。ユーザはこのようなゲームキャラクタ58Bの行動に気づいた場合、そのような行動を認識したことを示す操作(以下「認識操作」と呼ぶ。)を行う。
【0070】
「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aから、「オープンスペースを作る動き」を行っているゲームキャラクタ58Bへの方向を示す操作である。この場合、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向を指定するために、ユーザキャラクタ(ゲームキャラクタ58A)の移動操作に用いられていない操作部材が用いられる。
【0071】
例えば、「認識操作」にはスティック44Rが用いられる。すなわち、「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向に対応する方向にスティック44Rを傾倒し、かつ、スティック44Rを押し込むような操作である。なお、「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向を方向ボタン群40を用いて指定し、かつ、所定のボタン(例えばボタン42B)を押下するような操作であってもよい。
【0072】
ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行っている間にユーザが認識操作を行った場合、ゲームキャラクタ58Bの近くに位置している敵キャラクタ(ゲームキャラクタ60A)がゲームキャラクタ58Bに従動する。その結果、図7に示すように、ゲームキャラクタ58B,60Aが位置していた領域がオープンスペースとなる。そして、他の味方キャラクタ(ゲームキャラクタ58C)がそのオープンスペースに走り込むようになる。
【0073】
一方、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行っている間にユーザが認識操作を行わなかった場合、ゲームキャラクタ60Aはゲームキャラクタ58Bに従動しない。この場合、図8に示すように、ゲームキャラクタ58Cの前方にオープンスペースは作られず、ゲームキャラクタ58Bの「オープンスペースを作る動き」は失敗に終わる。
【0074】
以上のように、ゲーム装置10では、コンピュータによって操作される味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行った場合に、そのような味方キャラクタの行動をユーザが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定されるようになっている。その結果、ユーザは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10の上記構成によれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0075】
なお、以上に説明した例では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かに基づいて、該味方キャラクタに敵キャラクタが従動するか否かが決定されるようになっていたが、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かに基づいて、他の味方キャラクタがオープンスペースに走り込むか否かが決定されるようにしてもよい。
【0076】
例えば図6に示すように、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を開始した場合、そのような行動を味方キャラクタが行っていることをユーザが認識したか否かに関わらず、ゲームキャラクタ60Aがゲームキャラクタ58Bに従動するようにしてもよい。そして、この場合、ゲームキャラクタ58B,60Aが移動したことによって生じたオープンスペースにゲームキャラクタ58Cを走り込ませるか否かが、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて決定されるようにしてもよい。
【0077】
すなわち、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識した場合に限って、ゲームキャラクタ58Cがオープンスペースに走り込むようにしてもよい。一方、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識しなかった場合には、ゲームキャラクタ58Cがオープンスペースに走り込まないようにしてもよい。
【0078】
このようにすれば、コンピュータによって操作される味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行った場合に、そのような行動を味方キャラクタが行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて、他の味方キャラクタがオープンスペースに走り込むか否かが決定されるようになる。その結果、ユーザは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、このようにしても、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0079】
次に、以上に説明した機能を実現するための構成について説明する。図9は、ゲーム装置10で実現される機能ブロックのうち、以上に説明した機能に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図9に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部70及びゲーム制御部72を含む。ゲームデータ記憶部70は例えば主記憶16及び光ディスク36によって実現され、ゲーム制御部72は制御部14が光ディスク36から読み出されたプログラムを実行することによって実現される。
【0080】
まず、ゲームデータ記憶部70について説明する。ゲームデータ記憶部70はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲーム空間50に配置される各オブジェクトのモデルデータや、ゲームキャラクタ58,60のモーションデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。また例えば、下記に示すようなデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。
・ユーザチームデータ
・敵チームデータ
・行動制御データ
・ゲーム状況データ
【0081】
ユーザチームデータはユーザチームに関するデータである。例えば、下記に示すようなデータがユーザチームデータに含まれる。
・能力パラメータデータ
・フォーメーションデータ
・作戦データ
【0082】
能力パラメータデータは、ユーザチームに所属する各ゲームキャラクタ58の能力パラメータの値を示すデータを含む。また、フォーメーションデータは、図3のステップS102で決定されたフォーメーションを示すデータであり、作戦データは、図3のステップS102で決定された作戦を示すデータである。
【0083】
敵チームデータは敵チームに関するデータである。敵チームデータは、ユーザチームデータと同様、敵チームに所属する各ゲームキャラクタ60の能力パラメータデータと、敵チームのフォーメーションを示すフォーメーションデータと、敵チームの作戦を示す作戦データと、を含む。
【0084】
行動制御データは、コンピュータによって操作されるゲームキャラクタ(以下「コンピュータキャラクタ」と呼ぶ。)の行動を制御するためのデータである。図10は行動制御データについて説明するための図である。なお、図10における「ID」は各行動を一意に識別するための識別情報である。
【0085】
図10に示すように、行動制御データは、行動と、その行動を行うべき状況を示す情報(状況情報)と、を対応づけたデータである。状況情報が示す状況にコンピュータキャラクタがある場合、その状況情報に対応づけられた行動をそのコンピュータキャラクタが開始する。「状況情報」は、コンピュータキャラクタがその行動を開始するための条件、すなわち、行動の発動条件ともいうことができる。なお、行動制御データは例えばAI(人工知能)として実現される。
【0086】
ゲーム状況データはサッカーゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、下記に示すようなデータがゲーム状況データに含まれる。
・各ゲームキャラクタ58,60の状態データ(位置、移動方向、及び移動速度等)
・ボール56の状態データ(位置、移動方向、及び移動速度等)
・仮想カメラ62の状態データ(位置、視線方向、及び画角等)
・得点データ
・経過時間データ
【0087】
図11はゲームキャラクタ58,60の状態データ(以下「ゲームキャラクタ状態データ」と呼ぶ。)の一例を示す。図11に示すゲームキャラクタ状態データは、「ID」、「位置」、「行動ID」、「操作対象フラグ」、及び「ボール保持フラグ」フィールド等を含んでいる。
【0088】
「ID」フィールドはゲームキャラクタ58,60を一意に識別する情報を示す。図11において、「P101」〜「P111」はユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のIDであり、「P201」〜「P211」は敵チームに所属するゲームキャラクタ60のIDである。
【0089】
「位置」フィールドはゲームキャラクタ58,60の現在の位置を示す。「行動」フィールドはゲームキャラクタ58,60が現在行っている行動を示す。例えば、図11に示す例の場合、ID「P110」のゲームキャラクタ58の行動IDが「A010」になっている。これは、ID「P110」のゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていることを示している。
【0090】
「操作対象フラグ」フィールドは、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60を示す情報である。「操作対象フラグ」フィールドは「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、ゲームキャラクタ58,60がユーザによって操作されておらず、ゲームキャラクタ58,60がコンピュータに操作されていることを示す。一方、値「1」は、ゲームキャラクタ58,60がユーザによって操作されていることを示す。なお、「操作対象フラグ」フィールドを設ける代わりに、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60のIDを、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60を示す情報として記憶するようにしてもよい。
【0091】
「ボール保持フラグ」フィールドは、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60を示す情報である。「ボール保持フラグ」フィールドも「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、ゲームキャラクタ58,60がボール56を保持していないことを示し、値「1」は、ゲームキャラクタ58,60がボール56を保持していることを示す。なお、「ボール保持フラグ」フィールドを設ける代わりに、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60のIDを、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60を示す情報として記憶するようにしてもよい。
【0092】
なお、図11では省略されているが、ゲームキャラクタ状態データには上記のフィールド以外のフィールドも含まれる。例えばゲームキャラクタ58,60の移動方向を示す「移動方向」フィールド等が含まれる。
【0093】
次に、ゲーム制御部72について説明する。ゲーム制御部72はゲームデータ記憶部70に記憶されるデータに基づいてゲーム制御を実行する。ゲーム制御部72は、所定時間(例えば1/60秒)ごとに処理を実行することによって、ゲーム状況データを更新したり、ゲーム画面を更新したりする。
【0094】
例えば、ゲーム制御部72はユーザの操作に従ってユーザキャラクタの状態データを更新する。また、ゲーム制御部72は、コンピュータによって操作される味方キャラクタの状態データを行動制御データに基づいて更新する。例えば、ゲーム制御部72は、行動制御データに定められたいずれかの状況情報が示す状況に味方キャラクタがあるか否かを判定する。そして、行動制御データに定められたいずれかの状況情報が示す状況に味方キャラクタがある場合、ゲーム制御部72は、その味方キャラクタに、その状況情報に対応づけられた行動を行わせる。
【0095】
また、ゲーム制御部72は行動制御データに基づいて敵キャラクタの状態データを更新する。さらに、ゲーム制御部72は、ボール56の状態データ、仮想カメラ62の状態データ、得点データや、経過時間データも更新する。そして、ゲーム制御部72はゲーム状況データに基づいてゲーム画面を更新する。
【0096】
特に本実施形態の場合、図9に示すように、ゲーム制御部72は第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を含んでいる。これらの機能ブロックは、コンピュータキャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための機能ブロックである。
【0097】
まず、第1の判定部74について説明する。第1の判定部74は、味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する。本実施形態の場合、例えば「オープンスペースを作る動き」が「所定の行動」に相当する。
【0098】
本実施形態の場合、第1の判定部74は、味方キャラクタの所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する。すなわち、第1の判定部74は、所定の行動を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定する。そして、味方キャラクタの所定の行動がゲーム画面に表示されている場合に、第1の判定部74は味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定する。
【0099】
なお、第1の判定部74は、味方キャラクタの少なくとも一部分がゲーム画面に表示されていれば、味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定するようにしてもよいし、味方キャラクタの全体がゲーム画面に表示されている場合に限って、味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定するようにしてもよい。
【0100】
例えば、第1の判定部74は、仮想カメラ62から見たゲーム空間50を示す画像を生成するために用いる行列演算と同じ行列演算によって、味方キャラクタの代表点(例えば中心点)のワールド座標値をスクリーン座標値に変換する。そして、第1の判定部74は、取得されたスクリーン座標値がゲーム画面内の座標値であるか否かを判定する。スクリーン座標値がゲーム画面内の座標値である場合、第1の判定部74は味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定する。
【0101】
または、第1の判定部74は、ゲーム空間50において味方キャラクタを取り囲むように設定された複数の基準点のワールド座標値をスクリーン座標値に変換するようにしてもよい。そして、第1の判定部74は、取得されたスクリーン座標値がゲーム画面内の座標値であるか否かを判定することによって、味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定するようにしてもよい。
【0102】
次に、第2の判定部76について説明する。第2の判定部76は、いずれかの味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合に、当該味方キャラクタが所定の行動を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)がユーザによって行われたか否かを判定する。
【0103】
上述したように、本実施形態の場合、例えば「オープンスペースを作る動き」が「所定の行動」に相当する。また、「認識操作」は、例えば、スティック44Rや方向ボタン群40のような、方向を指定するための操作部材を用いて行われる操作である。より具体的には、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作である。例えば、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向に対応する方向にスティック44Rを傾倒し、かつ、スティック44Rを押し込むような操作である。
【0104】
このため、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたか否かを判定する。
【0105】
例えば、第2の判定部76は、スティック44Rを押し込む操作が行われたか否かをコントローラ30から入力される操作信号に基づいて判定する。スティック44Rを押し込む操作が行われたと判定された場合、第2の判定部76はスティック44Rの傾倒方向を操作信号に基づいて取得する。そして、第2の判定部76はスティック44Rの傾倒方向に対応するゲーム空間50内の方向(以下「第1の方向」と呼ぶ。)を取得する。
【0106】
また、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向(以下「第2の方向」と呼ぶ。)を取得する。そして、第2の判定部76は第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下であるか否かを判定する。
【0107】
第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下である場合、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたと判定する。すなわち、制御部14は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定する。
【0108】
一方、第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下でない場合、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われていないと判定する。すなわち、第2の判定部76は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識していないと判定する。
【0109】
なお、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向を方向ボタン群40を用いて指定し、かつ、所定のボタン(例えばボタン42B)を押下するような操作であってもよい。
【0110】
すなわち、第2の判定部76は、所定のボタン(例えばボタン42B)が押下されたか否かを操作信号に基づいて判定するようにしてもよい。そして、所定のボタンが押下されたと判定された場合に、第2の判定部76は、方向ボタン群40の操作状態を操作信号に基づいて把握し、方向ボタン群40の操作状態に対応するゲーム空間50内の方向を上記の「第1の方向」として取得するようにしてもよい。
【0111】
行動制御部78について説明する。いずれかの味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、当該味方キャラクタの所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0112】
例えば、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる。この場合、「オープンスペースを作る動き」が上記の「味方キャラクタの所定の行動」に相当し、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに従動することが上記の「味方キャラクタの所定の行動に基づく行動」に相当する。
【0113】
例えば、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かを、第2の判定部76の判定結果に基づいて決定する。
【0114】
具体的には、ユーザが認識操作を行ったと判定された場合に、行動制御部78は「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる。例えば、行動制御部78は、敵チームに所属する敵キャラクタのうちの少なくとも一つを、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置に基づいて選出する。例えば、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに最も近い敵キャラクタを選出する。そして、行動制御部78は、選出された敵キャラクタを味方キャラクタの移動に従って移動させる。
【0115】
一方、ユーザが認識操作を行っていないと判定された場合には、行動制御部78は「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させない。
【0116】
なお、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、当該味方キャラクタの行動によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるようにしてもよい。この場合、「オープンスペースを作る動き」が上記の「味方キャラクタの所定の行動」に相当し、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに移動することが上記の「味方キャラクタの所定の行動に基づく行動」に相当する。
【0117】
例えば、行動制御部78は、味方キャラクタの行動によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるか否かを、第2の判定部76の判定結果に基づいて決定するようにしてもよい。
【0118】
具体的には、ユーザが認識操作を行ったと判定された場合に、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるようにしてもよい。一方、ユーザが認識操作を行わなかったと判定された場合には、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させないようにしてもよい。
【0119】
次に、以上に説明した第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を実現するためにゲーム装置10で実行される処理について説明する。図12は、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を実現するための処理の一例を示すフロー図である。なお、図12は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行う場合に実行される処理について示している。制御部14が光ディスク36から読み出されたプログラムに従って図12に示す処理を実行することによって、制御部14が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0120】
図12に示すように、制御部14(第1の判定部74)はユーザチームに所属するいずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定する(S201)。制御部14はゲームキャラクタ状態データ(図11)に基づいてこの判定を実行する。
【0121】
いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、制御部14(第1の判定部74)はその味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定する(S202)。
【0122】
「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定された場合、制御部14(第2の判定部76)は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かを判定する(S203)。例えば、制御部14は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたか否かを判定する。
【0123】
味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定されなかった場合、制御部14はステップS201の処理を再実行する。一方、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定された場合、制御部14(行動制御部78)はその味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる(S204)。
【0124】
なお、ステップS204の処理が実行されることによってオープンスペースが生じ、かつ、「オープンスペースに走り込む動き」に対応づけられた状況情報が示す状況にいずれかの味方キャラクタがあると判定されると、制御部14(ゲーム制御部72)は、その味方キャラクタ(例えば図7におけるゲームキャラクタ58C)に「オープンスペースに走り込む動き」を行わせることになる。
【0125】
ステップS201において、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていないと判定された場合や、ステップS202において、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されていないと判定された場合には、ステップS203及びステップS204の処理が実行されることなく、図12に示す処理は終了する。
【0126】
以上説明したゲーム装置10では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っている場合に、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定される。その結果、ユーザは味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10によれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0127】
ところで、図5乃至図8に示した例の場合、ユーザが認識操作を行わなければ、ゲームキャラクタ60Aはゲームキャラクタ58Bに従動しなくなる(図8参照)。この場合、ユーザは、ゲームキャラクタ58Bへのパスをゲームキャラクタ58Aに行わせることが可能になる。すなわち、ユーザはゲームキャラクタ58Bへのパスを行うために認識操作をあえて行わないようにすることも可能である。つまり、ゲーム装置10によれば、ゲームキャラクタ58Bが位置していた領域をオープンスペースとするのか、又は、ゲームキャラクタ58Bへのパスを行うのかをユーザが認識操作を行うか否かによって選択できるようにすることが可能になる。
【0128】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0129】
[変形例1]以上では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかける場合について主に説明したが、ゲーム装置10によれば、「オープンスペースを作る動き」以外の動きを味方キャラクタが行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることも可能である。
【0130】
例えば、第1の判定部74は、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っているか否かを判定するようにしてもよい。そして、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)をユーザが行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0131】
また、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタをサポートするような動きを他の味方キャラクタに行わせるようにしてもよい。ここで、「『サイドを駆け上がる動き』を行っている味方キャラクタをサポートするような動き」とは、例えば、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタからのパスを受けることができるように、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタに併走するような動作である。
【0132】
このようにすれば、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0133】
[変形例2]ゲーム制御部72(作戦情報取得部)は、複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する記憶部(作戦情報記憶部)から選択された作戦情報を取得するようにしてもよい。すなわち、ゲーム制御部72(作戦情報取得部)は、ユーザチームの作戦(すなわち、ユーザキャラクタ及び味方キャラクタの作戦)として選択された作戦情報を取得するようにしてもよい。
【0134】
また、第1の判定部74は、ユーザチームの作戦として選択された作戦情報に対応する所定の行動を味方キャラクタが行っているか否かを判定するようにしてもよい。そして、ユーザチームの作戦として選択された作戦情報に対応する所定の行動を味方キャラクタが行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、味方キャラクタの当該所定の行動に基づく行動を敵キャラクタ又は他の味方キャラクタに行わせるようにしてもよい。
【0135】
例えば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」がユーザチームの作戦として選択されている場合に、第1の判定部74は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っている否かを判定するようにしてもよい。言い換えれば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」がユーザチームの作戦として選択されていない場合には、第1の判定部74は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定しないようにしてもよい。
【0136】
このようにすることによって、ユーザチームの作戦としてユーザが選択した作戦情報に対応する行動を味方キャラクタが行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけるようにしてもよい。
【0137】
[変形例3]味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、第2の判定部76は、その味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間内にユーザが認識操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0138】
すなわち、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間内にユーザが認識操作を行った場合に限って、第2の判定部76はユーザが認識操作を行ったと判定するようにしてもよい。一方、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間が経過した後にユーザが認識操作を行った場合には、第2の判定部76はユーザが認識操作を行わなかったと判定するようにしてもよい。
【0139】
また、ゲーム装置10は、上記の制限時間の長さを設定する設定部(図示せず)を含むようにしてもよい。例えば、設定部は、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の間の関係に基づいて、制限時間の長さを変更する。なお、この設定部は、制御部14がプログラムを実行することによって実現される。
【0140】
この場合、ゲームデータ記憶部70(関係情報記憶手段)は、ゲームキャラクタ58の組み合わせに対応づけて、それらのゲームキャラクタ58の関係(例えば連携度又は相性等)に関する情報(関係情報)を記憶する。
【0141】
図13はゲームデータ記憶部70に記憶される連携度パラメータデータの一例を示す。図13に示す連携度パラメータデータは「ゲームキャラクタの組み合わせ」及び「連携度パラメータ」フィールドを含む。「ゲームキャラクタの組み合わせ」フィールドは、ユーザチームに所属する2名のゲームキャラクタ58のIDの組み合わせを示す。「連携度パラメータ」フィールドには連携度パラメータが記憶される。連携度パラメータは2名のゲームキャラクタ58の連携度の高さを示す。具体的には、連携度パラメータは0〜100の数値をとり、連携度パラメータの値が高い程、2名のゲームキャラクタ58の連携度が高いことを示す。
【0142】
設定部は、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の組み合わせに対応づけられた連携度パラメータ(関係情報)に基づいて、上記の制限時間の長さを設定する。
【0143】
ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに基づいて制限時間の長さを変更する場合、連携度パラメータと制限時間の長さとの対応関係を示すデータが必要となる。図14は、連携度パラメータと制限時間の長さとの対応関係を示す制限時間データの一例を示している。図14に示す制限時間データにおいて、「Ta」、「Tb」、及び「Tc」はそれぞれ所定の時間長を示しており、これらは「Ta<Tb<Tc」の関係を有している。すなわち、図14に示す制限時間データでは、連携度が高いほど、制限時間が長くなるように、連携度パラメータの範囲と制限時間との間の対応関係が設定されている。
【0144】
ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに基づいて制限時間の長さを設定する場合、設定部は、図14に示す制限時間データを参照することによって、ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに対応する制限時間を取得する。
【0145】
以上のようにすれば、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の関係に応じて、制限時間が変化するようになる。例えば、制限時間が短くなると、ユーザにとって「オープンスペースを作る動き」を成功させることが難しくなるため、上記のようにすれば、ゲームキャラクタ58同士の関係によって連係プレイが円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに感じさせることが可能になる。
【0146】
[変形例4]味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かを確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。
【0147】
また、ゲーム装置10は、第2の判定部76の判定結果に基づいて上記の確率情報を設定する設定部(図示せず)を含むようにしてもよい。例えば、設定部は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから、ユーザが認識操作を行うまでに経過した時間に基づいて、上記の確率情報を設定する。なお、この設定部は、制御部14がプログラムを実行することによって実現される。
【0148】
上記の経過時間に基づいて確率情報を設定する場合、経過時間と確率情報との対応関係を示すデータが必要となる。図15は、経過時間と確率情報との対応関係を示す確率データの一例を示している。図15に示す確率データにおいて、「Pa」、「Pb」、及び「Pc」はそれぞれ所定の確率を示しており、これらは「Pa>Pb>Pc」の関係を有している。すなわち図15に示す確率データでは、経過時間が短いほど、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させると決定される確率が高くなるように、経過時間と確率情報との間の対応関係が設定されている。
【0149】
上記の経過時間に基づいて確率情報を設定する場合、設定部は、図15に示す確率データを参照することによって、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから、ユーザが認識操作を行うまでに経過した時間に対応する確率情報を取得する。そして、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かをその確率情報に基づいて決定する。
【0150】
なお、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるか否かを確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。この場合の確率情報も、ユーザが認識操作を行うまでの経過時間に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0151】
以上のようにすれば、認識操作を行うまでの経過時間に応じて、「オープンスペースを作る動き」が成功する確率が変化するようになる。このようにすれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをなるべく早く認識するという楽しみをユーザに与えることが可能になる。
【0152】
[変形例5]認識操作は、ユーザキャラクタから、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタへの方向を指定する操作に限られない。
【0153】
例えば、位置又は領域を指定する操作を受け付けるための構成(例えば、タッチパネルやリモコン型コントローラ等のポインティングデバイス等)をゲーム装置10が備えている場合、認識操作は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置を指定する操作であってもよい。あるいは、認識操作は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタが位置している領域を指定する操作であってもよい。
【0154】
[変形例6]以上では、コンピュータによって操作される味方キャラクタが所定の行動を行ったか否かを気にかけるようにユーザに働きかける場合について主に説明したが、ゲーム装置10によれば、他のユーザによって操作される味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることも可能である。
【0155】
ここで、複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合を想定する。特に、ここでは、説明の簡便化のため、ユーザAがユーザBと協力してユーザチームを操作する場合を想定する。この場合、ユーザAから見て、ユーザAが操作しているゲームキャラクタ58はユーザキャラクタに相当し、ユーザBが操作しているゲームキャラクタ58は味方キャラクタに相当することになる。
【0156】
このような場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザAに働きかけるために、下記に説明するような処理を実行する。
【0157】
すなわち、第1の判定部74は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを判定する。例えば、第1の判定部74は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定する。
【0158】
ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が所定の行動を行っていることをユーザAが認識したことを示す所定の操作(認識操作)がユーザAによって行われたか否かを判定する。
【0159】
そして、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵チームに所属するいずれかのゲームキャラクタ60(敵キャラクタ)に、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0160】
例えば、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵チームに所属するいずれかのゲームキャラクタ60を、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58に従動させる。
【0161】
あるいは、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、コンピュータによって操作されるいずれかのゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)に、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0162】
例えば、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作されるいずれかのゲームキャラクタ58を、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに走り込ませる。
【0163】
以上のようにすれば、例えば、図5乃至図8に示す例においてユーザAがゲームキャラクタ58Aを操作し、ユーザBがゲームキャラクタ58Bを操作しているような場合に、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザAが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定されるようになる。その結果、ユーザAは、他のユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58B(味方キャラクタ)が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10によれば、他のユーザBが操作しているゲームキャラクタ58B(味方キャラクタ)が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザAに働きかけることが可能になる。
【0164】
なお、ユーザAとユーザBとが協力してユーザチームを操作する場合、ユーザBから見れば、ユーザBが操作しているゲームキャラクタ58がユーザキャラクタに相当し、ユーザAが操作しているゲームキャラクタ58が味方キャラクタに相当することになる。このため、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ユーザAによって操作されるゲームキャラクタ58(ユーザBにとっての味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザBに働きかけるための処理も実行することになる。
【0165】
[変形例7]複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタ58である複数のユーザキャラクタがゲーム空間内で行動することになる。このような場合、他のユーザによって操作されるユーザキャラクタが所定の行動を行っているか否かを気にかけるように各ユーザに働きかけるために、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は下記に説明するような処理を実行するようにしてもよい。
【0166】
例えば、第1の判定部74は、複数のユーザキャラクタのいずれかが所定の行動を行っているかを判定する。例えば、第1の判定部74は、複数のユーザが予め相談して決定した作戦に対応する所定の行動を複数のユーザキャラクタのいずれかが行っているか否かを判定する。例えば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」が選択されている場合、第1の判定部74は、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っている否かを判定する。
【0167】
複数のユーザキャラクタのいずれかが所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、当該ユーザキャラクタの所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)を当該他のユーザが行ったか否かを判定する。例えば、ユーザBによって操作されるユーザキャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は認識操作をユーザAが行ったか否かを判定する。
【0168】
そして、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、複数のユーザキャラクタのいずれかが行った所定の行動に基づく行動を行わせる。例えば、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、「オープンスペースを作る動き」を行っているユーザキャラクタを従動させる。
【0169】
あるいは、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作される味方キャラクタに、複数のユーザキャラクタのいずれかが行った所定の行動に基づく行動を行わせる。例えば、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作される味方キャラクタを、「オープンスペースを作る動き」によって生成されたオープンスペースに走り込ませる。
【0170】
以上のようにすれば、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタ58である複数のユーザキャラクタがゲーム空間内で行動するような場合において、他のユーザによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動(例えば、予め決められた作戦に沿った行動)を行っているか否かを気にかけるように各ユーザに働きかけることが可能になる。
【0171】
[その他]本発明は、通信ネットワークを介して複数のユーザが協力してユーザチームを操作するような場合にも適用することができる。すなわち、本発明は、通信ネットワークに接続された複数のゲーム装置(すなわち、複数のユーザがそれぞれ用いる複数ゲーム装置)を含んで構成されるゲームシステムにも適用することができる。
【0172】
例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムは、複数のゲーム装置と、ゲームサーバとしての役割を果たすサーバコンピュータと、を含んで構成される。この場合、サーバコンピュータと、複数のゲーム装置の各々と、の間で通信ネットワークを介してデータが授受されることによってゲームが実行される。また、この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78はサーバコンピュータにおいて実現される。すなわち、サーバコンピュータの制御部がプログラムを実行することによって、当該制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0173】
なお、複数のサーバコンピュータがゲームサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。すなわち、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は複数のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよい。例えば、第1の判定部74及び第2の判定部76と、行動制御部78と、が別々のサーバコンピュータにおいて実現されるようにしてもよいし、第1の判定部74と第2の判定部76と行動制御部78とが別々のサーバコンピュータにおいて実現されるようにしてもよい。
【0174】
または、サーバコンピュータがゲームサーバとしての役割を果たすのではなく、複数のゲーム装置のうちのいずれかがゲームサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。この場合、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置と、他のゲーム装置と、の間で通信ネットワークを介してデータが授受されることによってゲームが実行される。また、この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置において実現される。すなわち、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置の制御部がプログラムを実行することによって、当該制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0175】
あるいは、ゲームサーバを設けることなく、複数のゲーム装置の間で互いにユーザの操作データを授受し合い、複数のゲーム装置の各々がゲーム制御を実行することによって、ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、各ゲーム装置において実現されることになる。すなわち、各ゲーム装置の制御部がプログラムを実行することによって、各ゲーム装置の制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能することになる。
【0176】
また、本発明の実施形態に係るゲームシステムは、制御部と、複数のユーザとそれぞれ対応する複数の操作部及び表示部と、を含んで構成されるようなゲームシステムであってもよい。この場合、制御部がプログラムを実行することによって、制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能することになる。
【0177】
また例えば、ゲーム空間は、2つの座標軸が設定された仮想2次元空間であってもよい。すなわち、ゲーム空間は、ゲームキャラクタやボールの位置などが2つの座標要素で管理されるような仮想2次元空間であってもよい。
【0178】
また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のスポーツゲーム(例えばバスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は野球ゲーム等)にも適用することができる。本発明は、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて行われる競技がユーザキャラクタグループと敵キャラクタグループとの間で行われるゲームに適用することができる。
【0179】
また、本発明は、スポーツゲーム以外のゲームにも適用することができる。例えば、本発明は、ユーザによって操作されるゲームキャラクタと、コンピュータによって操作される1又は複数のゲームキャラクタとが、コンピュータによって操作される1又は複数の敵キャラクタと戦闘するようなゲームにも適用することができる。また例えば、本発明は、複数のユーザによってそれぞれ操作される複数のゲームキャラクタが、コンピュータによって操作される1又は複数の敵キャラクタと戦闘するようなゲームにも適用することができる。
【符号の説明】
【0180】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスクドライブ、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 方向ボタン群、42A,42B,42X,42Y ボタン、44L,44R スティック、50 ゲーム空間、52 フィールド、54 ゴール、56 ボール、58,58A,58B,58C,60,60A,60B ゲームキャラクタ、62 仮想カメラ、64 カーソル、70 ゲームデータ記憶部、72 ゲーム制御部、74 第1の判定部、76 第2の判定部、78 行動制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタとがゲーム空間内で行動するゲームが知られている。
【0003】
例えば、サッカーゲームでは、ユーザが操作対象チームを一人で操作する場合、操作対象チームに所属するいずれかの選手キャラクタ(ユーザキャラクタ)がユーザによって操作され、操作対象チームに所属する他の選手キャラクタ(味方キャラクタ)がコンピュータによって操作されるようになっている。
【0004】
また、サッカーゲームでは、ユーザが他のユーザと協力して操作対象チームを操作する場合、操作対象チームに所属するいずれかの選手キャラクタ(ユーザキャラクタ)がユーザによって操作され、操作対象チームに所属する他の選手キャラクタ(味方キャラクタ)が他のユーザによって操作されるようになっている。なお、この場合、操作対象チームに所属する選手キャラクタのうちに、いずれのユーザにも操作されていない選手キャラクタが存在する場合には、当該選手キャラクタ(味方キャラクタ)はコンピュータによって操作されるようになっている。
【0005】
近年、上記のようなゲームでは、コンピュータによって操作される味方キャラクタの行動制御の向上が図られており、コンピュータによって操作される味方キャラクタが高度な行動を行う場合がある。また、味方キャラクタが他のユーザによって操作される場合においても、当該他のユーザの操作に従って、味方キャラクタが高度な行動を行う場合がある。例えば、サッカーゲームでは、敵チームの選手キャラクタを引きつけることによってオープンスペース(フリースペース)を作るような動きを、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが行う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−112406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のようなゲームにおいてユーザはユーザキャラクタの操作に集中してしまうため、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが高度な行動を行ったとしても、ユーザがそれに気づかない場合が多い。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能なゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲームシステムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0014】
本発明によれば、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0015】
また本発明の一態様では、複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する作戦情報記憶手段から選択された作戦情報を取得する作戦情報取得手段を含み、前記第1の判定手段は、前記作戦情報取得手段によって取得された作戦情報に対応する前記所定の行動を前記味方キャラクタが行っているか否かを判定するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記第1の判定手段は、前記味方キャラクタの前記所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する手段を含み、前記味方キャラクタの前記所定の行動が前記ゲーム画面に表示されている場合に、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定するようにしてもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、方向を指定する操作を受け付ける手段を含み、前記所定の操作は、前記ユーザキャラクタの位置から、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置への方向を指定する指定操作であってもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、位置又は領域を指定する操作を受け付ける手段を含み、前記所定の操作は、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置又は領域を指定する指定操作であってもよい。
【0019】
また本発明の一態様では、キャラクタ同士の関係に関する関係情報を記憶する関係情報記憶手段の記憶内容を取得する手段と、前記ユーザキャラクタと前記味方キャラクタとの関係に関する前記関係情報に基づいて、制限時間を設定する設定手段と、を含み、前記第2の判定手段は、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから前記制限時間内に前記ユーザが前記所定の操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0020】
また本発明の一態様では、前記味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから、前記ユーザが前記所定の操作を行うまでの経過時間に基づいて、確率情報を設定する設定手段を含み、前記行動制御手段は、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせるか否かを前記確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。
【0021】
また、本発明に係るゲーム装置は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るゲームシステムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記第1のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係るプログラムは、ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラムである。
【0025】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0026】
本発明によれば、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0027】
また、本発明に係るゲーム装置は、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明に係るゲームシステムは、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明に係るプログラムは、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0031】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0032】
本発明によれば、他のユーザによって操作されるゲームキャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2A】コントローラの一例を示す図である。
【図2B】コントローラの一例を示す図である。
【図3】サッカーゲームの流れを示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図7】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図8】味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成について説明するための図である。
【図9】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図10】行動制御データについて説明するための図である。
【図11】ゲームキャラクタ状態データの一例について示す図である。
【図12】ゲーム装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図13】連携度パラメータデータの一例を示す図である。
【図14】制限時間データの一例を示す図である。
【図15】確率データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32及び音声出力部34は家庭用ゲーム機11に接続される。例えば家庭用テレビ受像機又は液晶ディスプレイ等が表示部32として用いられ、例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカ又はヘッドホン等が音声出力部34として用いられる。
【0036】
家庭用ゲーム機11は公知のコンピュータシステムである。家庭用ゲーム機11は、バス12、制御部14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0037】
制御部14は一又は複数のマイクロプロセッサを含む。制御部14は、光ディスク36に記憶されたプログラムに基づいて各部の制御処理や情報処理を実行する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが主記憶16に書き込まれる。主記憶16は制御部14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0038】
画像処理部18はVRAMを含み、制御部14から供給される画像データに基づいてVRAM上に画面を描画する。VRAM上に描画された画面はビデオ信号に変換されて表示部32に出力される。
【0039】
入出力処理部20は、制御部14が音声処理部22、光ディスクドライブ24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された音声データを音声出力部34から出力する。通信インタフェース28は、インターネット等の通信ネットワークに家庭用ゲーム機11を有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0040】
光ディスクドライブ24は、光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここでは、プログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えば通信ネットワークを介してプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。なお、光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。また、ハードディスク26の代わりに、ソリッドステートドライブがゲーム装置10に備えられるようにしてもよい。
【0041】
コントローラ30はユーザが操作を行うための操作部である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。図2A及び図2Bはコントローラ30の一例を示す。なお、図2Aにおいて、X軸はコントローラ30の長軸方向(左右方向)に対応し、Y軸はコントローラ30の短軸方向(上下方向)に対応している。X軸とY軸とは直交している。また、図2Bにおいて、Z軸はコントローラ30の表面30aの法線方向に対応している。
【0042】
コントローラ30の表面30aには複数の操作部材が備えられている。例えば、方向ボタン群40と、ボタン42A,42B,42X,42Yと、スティック(レバー)44L,44Rとが備えられている。方向ボタン群40は例えば方向を指定するために用いられる。ボタン42A,42B,42X,42Yは各種ゲーム操作に用いられる。
【0043】
スティック44L,44Rも例えば方向を指定するために用いられる。スティック44L,44Rは、コントローラ30の筐体の表面30aに直立しており、直立状態から全方位に所定角度だけ傾倒自在に構成されている。また、スティック44L,44RはZ軸負方向に押し込むことも可能になっている。スティック44L,44RはZ軸負方向に押し込んだ状態で傾けることが可能になっている。
【0044】
なお、スティック44Lの左右方向への傾きの大きさは、例えば−128〜+128の数値で表される。値「0」は、スティック44LがX軸方向(左右方向)に傾いていないことを示す。また、値「+128」は、スティック44LがX軸正方向(右方向)に限界まで倒れていることを示す。さらに、値「−128」は、スティック44LがX軸負方向(左方向)に限界まで倒れていることを示す。上下方向への傾きについても同様である。また、スティック44Rについてもスティック44Lと同様である。
【0045】
入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の各操作部材の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介して制御部14に供給する。すなわち、方向ボタン群40、ボタン42A,42B,42X,42Yや、スティック44L,44Rの操作状態を示す情報が操作信号として制御部14に供給される。制御部14は操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0046】
上記のゲーム装置10は光ディスク36から読み出されるゲームプログラムによって各種ゲームを実行する。例えば、ゲーム装置10は、ユーザによって操作されるゲームキャラクタであるユーザキャラクタと、コンピュータ又は他のユーザによって操作される味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する。なお、味方キャラクタはユーザキャラクタの味方のゲームキャラクタであり、敵キャラクタはユーザキャラクタ及び味方キャラクタと対立するゲームキャラクタである。
【0047】
以下では、ユーザに対応するユーザキャラクタグループと、敵キャラクタグループと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行する場合について説明する。例えば、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて行われる競技がユーザキャラクタグループと敵キャラクタグループとの間で行われるゲームをゲーム装置10が実行する場合について説明する。より具体的には、ゲーム装置10がサッカーゲームを実行する場合について説明する。
【0048】
このサッカーゲームでは、ユーザチーム(ユーザキャラクタグループ)と敵チーム(敵キャラクタグループ)との間のサッカーの試合が行われる。なお、ユーザが一人でユーザチームを操作するようにしてもよいし、複数のユーザが協力してユーザチームを操作するようにしてもよい。また、コンピュータが敵チームを操作するようにしてもよいし、他のユーザが敵チームを操作するようにしてもよい。ただし、以下では、ユーザが一人でユーザチームを操作し、コンピュータが敵チームを操作する場合について説明する。
【0049】
まず、サッカーゲームの流れについて説明する。図3はサッカーゲームの流れの一例を示すフロー図である。図3に示すように、まず、ユーザは予め用意された複数のチームのうちのいずれかを選択する(S101)。ここで選択されたチームは、ユーザが操作するチーム(すなわちユーザチーム)となる。
【0050】
チームの選択が完了した後、ユーザはユーザチームの出場選手及び戦術を設定する(S102)。例えば、ユーザは、予め用意された複数のフォーメーションのうちのいずれかを選択することによって、ユーザチームのフォーメーションを決定する。ユーザが選択可能なフォーメーションとしては、例えば「4−3−3」又は「4−4−2」等と呼ばれるフォーメーションがある。例えば、「4−3−3」のフォーメーションは、ゴールキーパー(GK)と、4名のディフェンダー(DF)と、3名のミッドフィルダー(MF)と、3名のフォワード(FW)とが配置されるフォーメーションである。
【0051】
また、ユーザは、ユーザチームに所属するゲームキャラクタのうちから、試合に出場するゲームキャラクタを選択する。つまり、ユーザはフォーメーションの各ポジション(GK、DF、MF、FW)に割り当てるゲームキャラクタを選択する。
【0052】
さらに、ユーザはユーザチームに実行させる作戦を選択する。ユーザが選択可能な作戦としては、例えば下記のような作戦が挙げられる。ただし、ユーザが選択可能な作戦はここに挙げたものに限られない。
・オープンスペース(フリースペース)を積極的にねらう
・主に中央から攻める
・主にサイドから攻める
・カウンターアタックをねらう
・プレスを積極的にかける
【0053】
ユーザチームの出場選手及び戦術の設定が完了した場合、試合が開始する(S103)。なお、試合開始後においても、試合に出場する選手を交代したり、戦術(作戦)を変更したりすることは可能である。
【0054】
試合が開始する場合、ゲーム空間が主記憶16に構築される。図4はゲーム空間の一例を示す。図4に示すゲーム空間50は、互いに直交する3つの座標軸(Xw軸、Yw軸、及びZw軸)が設定された仮想的な3次元空間である。ゲーム空間50に配置されるオブジェクトの位置等はこれらの3つの座標軸によって特定される。なお、以下では、XwYwZw座標系のことを「ワールド座標系」と記載する。
【0055】
図4に示すように、ゲーム空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。また、フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール54と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール56と、ユーザチームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトであるゲームキャラクタ58と、敵チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトであるゲームキャラクタ60と、が配置される。図3では省略されているが、11人のゲームキャラクタ58と11人のゲームキャラクタ60とがフィールド52上に配置される。
【0056】
ゴール54の一方はユーザチームに関連づけられ、他方は敵チームに関連づけられる。いずれか一方のチームに関連づけられたゴール54内にボール56が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0057】
ゲームキャラクタ58(60)とボール56とが近づくと、所定条件の下、そのゲームキャラクタ58(60)とボール56とが関連づけられる。この場合、ゲームキャラクタ58(60)の移動動作はドリブル動作になる。以下では、ゲームキャラクタ58(60)にボール56が関連づけられた状態のことを「ゲームキャラクタ58(60)がボール56を保持している」というように記載する。
【0058】
また、ゲーム空間50には仮想カメラ62(視点)が設定される。例えば、ボール56が常に仮想カメラ62の視界に含まれるように、仮想カメラ62はボール56の位置に基づいて移動する。この仮想カメラ62から見たゲーム空間50を表すゲーム画面が表示部32に表示される。仮想カメラ62から見たゲーム空間50を表すゲーム画面は、ワールド座標系の座標値をスクリーン座標系の座標値に変換するための行列演算によって、ゲーム空間50に配置されたオブジェクトの各頂点の座標値をワールド座標系からスクリーン座標系に変換することによって生成される。なお、スクリーン座標系とは、ゲーム画面の左上頂点を原点Oとし、右方向をXs軸正方向とし、下方向をYs軸正方向とする座標系である(後述の図5参照)。
【0059】
図5はゲーム画面の一例を示す。図5に示すゲーム画面には5人のゲームキャラクタ58A,58B,58C,60A,60Bが表示されている。そのうち、3人のゲームキャラクタ58A,58B,58Cはユーザチームに所属するゲームキャラクタ58であり、残りの2人のゲームキャラクタ60A,60Bは敵チームに所属するゲームキャラクタ60である。
【0060】
このサッカーゲームでは、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちのいずれかがユーザの操作対象に設定される。図5に示すゲーム画面ではゲームキャラクタ58Aの頭上にカーソル64が表示されている。カーソル64は、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58を案内する役割を果たしている。
【0061】
ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58はユーザの操作に従って行動する。例えば、ゲームキャラクタ58を移動させるための操作にはスティック44Lが用いられる。すなわち、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58は、ユーザがスティック44Lを用いて指示している方向に移動する。また例えば、ゲームキャラクタ58にパスを行わせるための操作にはボタン42Aが用いられる。すなわち、ボタン42Aが押下されると、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58はパスを行う。同様に、例えば、ゲームキャラクタ58にシュートを行わせるための操作にはボタン42Xが用いられる。なお、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58がパス又はシュートを行う場合のパス方向又はシュート方向は、ボタン42A,42Xが押下された時点にスティック44Lを用いて指示されていた方向に基づいて設定される。
【0062】
ユーザの操作対象はユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちで切り替えられる。例えば、ボール56の移動やユーザの切替指示操作に応じて、ユーザの操作対象は切り替えられる。
【0063】
ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、ユーザの操作対象になっていないゲームキャラクタ58はコンピュータによって操作される。すなわち、ユーザの操作対象になっていないゲームキャラクタ58は、コンピュータ(制御部14)によって行動制御データに基づいて決定される行動を行う。
【0064】
敵チームに所属するゲームキャラクタ60もコンピュータによって操作される。なお、敵チームが他のユーザによって操作される場合には、敵チームに所属するゲームキャラクタ60のうちのいずれかがそのユーザによって操作され、それ以外のゲームキャラクタ60がコンピュータによって操作されることになる。
【0065】
以下では、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、ユーザの操作対象になっているゲームキャラクタ58のことを「ユーザキャラクタ」と記載し、他のゲームキャラクタ58のことを「味方キャラクタ」と記載する。また、敵チームに所属するゲームキャラクタ60のことを「敵キャラクタ」と記載する。
【0066】
本実施形態に係るゲーム装置10は、味方キャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための構成を備えている。以下、この構成について説明する。
【0067】
図6乃至図8は上記構成について説明するための図であり、ゲーム画面の一例を示している。なお、ここでは、味方キャラクタが「オープンスペース(フリースペース)を作る動き」を行う場合を例として上記構成について説明する。
【0068】
ゲーム装置10では、ゲームの状況が所定の状況になると、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行うようになっている。なお、「所定の状況」とは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行うべき状況であり、ゲームの開発者によって予め定められる。
【0069】
図6に示す例では、ゲームキャラクタ58Bが、ゲームキャラクタ60Aを引きつけることによってゲームキャラクタ58Cの前方にオープンスペースを作るべく、ゲーム画面の下方向に向かって移動している。ユーザはこのようなゲームキャラクタ58Bの行動に気づいた場合、そのような行動を認識したことを示す操作(以下「認識操作」と呼ぶ。)を行う。
【0070】
「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aから、「オープンスペースを作る動き」を行っているゲームキャラクタ58Bへの方向を示す操作である。この場合、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向を指定するために、ユーザキャラクタ(ゲームキャラクタ58A)の移動操作に用いられていない操作部材が用いられる。
【0071】
例えば、「認識操作」にはスティック44Rが用いられる。すなわち、「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向に対応する方向にスティック44Rを傾倒し、かつ、スティック44Rを押し込むような操作である。なお、「認識操作」は、例えば、ゲームキャラクタ58Aからゲームキャラクタ58Bへの方向を方向ボタン群40を用いて指定し、かつ、所定のボタン(例えばボタン42B)を押下するような操作であってもよい。
【0072】
ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行っている間にユーザが認識操作を行った場合、ゲームキャラクタ58Bの近くに位置している敵キャラクタ(ゲームキャラクタ60A)がゲームキャラクタ58Bに従動する。その結果、図7に示すように、ゲームキャラクタ58B,60Aが位置していた領域がオープンスペースとなる。そして、他の味方キャラクタ(ゲームキャラクタ58C)がそのオープンスペースに走り込むようになる。
【0073】
一方、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行っている間にユーザが認識操作を行わなかった場合、ゲームキャラクタ60Aはゲームキャラクタ58Bに従動しない。この場合、図8に示すように、ゲームキャラクタ58Cの前方にオープンスペースは作られず、ゲームキャラクタ58Bの「オープンスペースを作る動き」は失敗に終わる。
【0074】
以上のように、ゲーム装置10では、コンピュータによって操作される味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行った場合に、そのような味方キャラクタの行動をユーザが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定されるようになっている。その結果、ユーザは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10の上記構成によれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0075】
なお、以上に説明した例では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かに基づいて、該味方キャラクタに敵キャラクタが従動するか否かが決定されるようになっていたが、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かに基づいて、他の味方キャラクタがオープンスペースに走り込むか否かが決定されるようにしてもよい。
【0076】
例えば図6に示すように、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を開始した場合、そのような行動を味方キャラクタが行っていることをユーザが認識したか否かに関わらず、ゲームキャラクタ60Aがゲームキャラクタ58Bに従動するようにしてもよい。そして、この場合、ゲームキャラクタ58B,60Aが移動したことによって生じたオープンスペースにゲームキャラクタ58Cを走り込ませるか否かが、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて決定されるようにしてもよい。
【0077】
すなわち、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識した場合に限って、ゲームキャラクタ58Cがオープンスペースに走り込むようにしてもよい。一方、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識しなかった場合には、ゲームキャラクタ58Cがオープンスペースに走り込まないようにしてもよい。
【0078】
このようにすれば、コンピュータによって操作される味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行った場合に、そのような行動を味方キャラクタが行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて、他の味方キャラクタがオープンスペースに走り込むか否かが決定されるようになる。その結果、ユーザは、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、このようにしても、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0079】
次に、以上に説明した機能を実現するための構成について説明する。図9は、ゲーム装置10で実現される機能ブロックのうち、以上に説明した機能に関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図9に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部70及びゲーム制御部72を含む。ゲームデータ記憶部70は例えば主記憶16及び光ディスク36によって実現され、ゲーム制御部72は制御部14が光ディスク36から読み出されたプログラムを実行することによって実現される。
【0080】
まず、ゲームデータ記憶部70について説明する。ゲームデータ記憶部70はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲーム空間50に配置される各オブジェクトのモデルデータや、ゲームキャラクタ58,60のモーションデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。また例えば、下記に示すようなデータがゲームデータ記憶部70に記憶される。
・ユーザチームデータ
・敵チームデータ
・行動制御データ
・ゲーム状況データ
【0081】
ユーザチームデータはユーザチームに関するデータである。例えば、下記に示すようなデータがユーザチームデータに含まれる。
・能力パラメータデータ
・フォーメーションデータ
・作戦データ
【0082】
能力パラメータデータは、ユーザチームに所属する各ゲームキャラクタ58の能力パラメータの値を示すデータを含む。また、フォーメーションデータは、図3のステップS102で決定されたフォーメーションを示すデータであり、作戦データは、図3のステップS102で決定された作戦を示すデータである。
【0083】
敵チームデータは敵チームに関するデータである。敵チームデータは、ユーザチームデータと同様、敵チームに所属する各ゲームキャラクタ60の能力パラメータデータと、敵チームのフォーメーションを示すフォーメーションデータと、敵チームの作戦を示す作戦データと、を含む。
【0084】
行動制御データは、コンピュータによって操作されるゲームキャラクタ(以下「コンピュータキャラクタ」と呼ぶ。)の行動を制御するためのデータである。図10は行動制御データについて説明するための図である。なお、図10における「ID」は各行動を一意に識別するための識別情報である。
【0085】
図10に示すように、行動制御データは、行動と、その行動を行うべき状況を示す情報(状況情報)と、を対応づけたデータである。状況情報が示す状況にコンピュータキャラクタがある場合、その状況情報に対応づけられた行動をそのコンピュータキャラクタが開始する。「状況情報」は、コンピュータキャラクタがその行動を開始するための条件、すなわち、行動の発動条件ともいうことができる。なお、行動制御データは例えばAI(人工知能)として実現される。
【0086】
ゲーム状況データはサッカーゲームの現在の状況を示すデータである。例えば、下記に示すようなデータがゲーム状況データに含まれる。
・各ゲームキャラクタ58,60の状態データ(位置、移動方向、及び移動速度等)
・ボール56の状態データ(位置、移動方向、及び移動速度等)
・仮想カメラ62の状態データ(位置、視線方向、及び画角等)
・得点データ
・経過時間データ
【0087】
図11はゲームキャラクタ58,60の状態データ(以下「ゲームキャラクタ状態データ」と呼ぶ。)の一例を示す。図11に示すゲームキャラクタ状態データは、「ID」、「位置」、「行動ID」、「操作対象フラグ」、及び「ボール保持フラグ」フィールド等を含んでいる。
【0088】
「ID」フィールドはゲームキャラクタ58,60を一意に識別する情報を示す。図11において、「P101」〜「P111」はユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のIDであり、「P201」〜「P211」は敵チームに所属するゲームキャラクタ60のIDである。
【0089】
「位置」フィールドはゲームキャラクタ58,60の現在の位置を示す。「行動」フィールドはゲームキャラクタ58,60が現在行っている行動を示す。例えば、図11に示す例の場合、ID「P110」のゲームキャラクタ58の行動IDが「A010」になっている。これは、ID「P110」のゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていることを示している。
【0090】
「操作対象フラグ」フィールドは、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60を示す情報である。「操作対象フラグ」フィールドは「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、ゲームキャラクタ58,60がユーザによって操作されておらず、ゲームキャラクタ58,60がコンピュータに操作されていることを示す。一方、値「1」は、ゲームキャラクタ58,60がユーザによって操作されていることを示す。なお、「操作対象フラグ」フィールドを設ける代わりに、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60のIDを、ユーザによって操作されているゲームキャラクタ58,60を示す情報として記憶するようにしてもよい。
【0091】
「ボール保持フラグ」フィールドは、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60を示す情報である。「ボール保持フラグ」フィールドも「0」又は「1」の値をとる。値「0」は、ゲームキャラクタ58,60がボール56を保持していないことを示し、値「1」は、ゲームキャラクタ58,60がボール56を保持していることを示す。なお、「ボール保持フラグ」フィールドを設ける代わりに、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60のIDを、ボール56を保持しているゲームキャラクタ58,60を示す情報として記憶するようにしてもよい。
【0092】
なお、図11では省略されているが、ゲームキャラクタ状態データには上記のフィールド以外のフィールドも含まれる。例えばゲームキャラクタ58,60の移動方向を示す「移動方向」フィールド等が含まれる。
【0093】
次に、ゲーム制御部72について説明する。ゲーム制御部72はゲームデータ記憶部70に記憶されるデータに基づいてゲーム制御を実行する。ゲーム制御部72は、所定時間(例えば1/60秒)ごとに処理を実行することによって、ゲーム状況データを更新したり、ゲーム画面を更新したりする。
【0094】
例えば、ゲーム制御部72はユーザの操作に従ってユーザキャラクタの状態データを更新する。また、ゲーム制御部72は、コンピュータによって操作される味方キャラクタの状態データを行動制御データに基づいて更新する。例えば、ゲーム制御部72は、行動制御データに定められたいずれかの状況情報が示す状況に味方キャラクタがあるか否かを判定する。そして、行動制御データに定められたいずれかの状況情報が示す状況に味方キャラクタがある場合、ゲーム制御部72は、その味方キャラクタに、その状況情報に対応づけられた行動を行わせる。
【0095】
また、ゲーム制御部72は行動制御データに基づいて敵キャラクタの状態データを更新する。さらに、ゲーム制御部72は、ボール56の状態データ、仮想カメラ62の状態データ、得点データや、経過時間データも更新する。そして、ゲーム制御部72はゲーム状況データに基づいてゲーム画面を更新する。
【0096】
特に本実施形態の場合、図9に示すように、ゲーム制御部72は第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を含んでいる。これらの機能ブロックは、コンピュータキャラクタが特定の行動を行ったことに気づくようにユーザに働きかけるための機能ブロックである。
【0097】
まず、第1の判定部74について説明する。第1の判定部74は、味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する。本実施形態の場合、例えば「オープンスペースを作る動き」が「所定の行動」に相当する。
【0098】
本実施形態の場合、第1の判定部74は、味方キャラクタの所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する。すなわち、第1の判定部74は、所定の行動を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定する。そして、味方キャラクタの所定の行動がゲーム画面に表示されている場合に、第1の判定部74は味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定する。
【0099】
なお、第1の判定部74は、味方キャラクタの少なくとも一部分がゲーム画面に表示されていれば、味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定するようにしてもよいし、味方キャラクタの全体がゲーム画面に表示されている場合に限って、味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定するようにしてもよい。
【0100】
例えば、第1の判定部74は、仮想カメラ62から見たゲーム空間50を示す画像を生成するために用いる行列演算と同じ行列演算によって、味方キャラクタの代表点(例えば中心点)のワールド座標値をスクリーン座標値に変換する。そして、第1の判定部74は、取得されたスクリーン座標値がゲーム画面内の座標値であるか否かを判定する。スクリーン座標値がゲーム画面内の座標値である場合、第1の判定部74は味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定する。
【0101】
または、第1の判定部74は、ゲーム空間50において味方キャラクタを取り囲むように設定された複数の基準点のワールド座標値をスクリーン座標値に変換するようにしてもよい。そして、第1の判定部74は、取得されたスクリーン座標値がゲーム画面内の座標値であるか否かを判定することによって、味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定するようにしてもよい。
【0102】
次に、第2の判定部76について説明する。第2の判定部76は、いずれかの味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合に、当該味方キャラクタが所定の行動を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)がユーザによって行われたか否かを判定する。
【0103】
上述したように、本実施形態の場合、例えば「オープンスペースを作る動き」が「所定の行動」に相当する。また、「認識操作」は、例えば、スティック44Rや方向ボタン群40のような、方向を指定するための操作部材を用いて行われる操作である。より具体的には、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作である。例えば、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向に対応する方向にスティック44Rを傾倒し、かつ、スティック44Rを押し込むような操作である。
【0104】
このため、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたか否かを判定する。
【0105】
例えば、第2の判定部76は、スティック44Rを押し込む操作が行われたか否かをコントローラ30から入力される操作信号に基づいて判定する。スティック44Rを押し込む操作が行われたと判定された場合、第2の判定部76はスティック44Rの傾倒方向を操作信号に基づいて取得する。そして、第2の判定部76はスティック44Rの傾倒方向に対応するゲーム空間50内の方向(以下「第1の方向」と呼ぶ。)を取得する。
【0106】
また、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向(以下「第2の方向」と呼ぶ。)を取得する。そして、第2の判定部76は第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下であるか否かを判定する。
【0107】
第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下である場合、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたと判定する。すなわち、制御部14は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定する。
【0108】
一方、第1の方向と第2の方向との間の角度が基準値以下でない場合、第2の判定部76は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われていないと判定する。すなわち、第2の判定部76は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識していないと判定する。
【0109】
なお、「認識操作」は、ユーザキャラクタの位置から、所定の行動を行っている味方キャラクタの位置への方向を方向ボタン群40を用いて指定し、かつ、所定のボタン(例えばボタン42B)を押下するような操作であってもよい。
【0110】
すなわち、第2の判定部76は、所定のボタン(例えばボタン42B)が押下されたか否かを操作信号に基づいて判定するようにしてもよい。そして、所定のボタンが押下されたと判定された場合に、第2の判定部76は、方向ボタン群40の操作状態を操作信号に基づいて把握し、方向ボタン群40の操作状態に対応するゲーム空間50内の方向を上記の「第1の方向」として取得するようにしてもよい。
【0111】
行動制御部78について説明する。いずれかの味方キャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、当該味方キャラクタの所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0112】
例えば、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる。この場合、「オープンスペースを作る動き」が上記の「味方キャラクタの所定の行動」に相当し、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに従動することが上記の「味方キャラクタの所定の行動に基づく行動」に相当する。
【0113】
例えば、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かを、第2の判定部76の判定結果に基づいて決定する。
【0114】
具体的には、ユーザが認識操作を行ったと判定された場合に、行動制御部78は「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる。例えば、行動制御部78は、敵チームに所属する敵キャラクタのうちの少なくとも一つを、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置に基づいて選出する。例えば、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに最も近い敵キャラクタを選出する。そして、行動制御部78は、選出された敵キャラクタを味方キャラクタの移動に従って移動させる。
【0115】
一方、ユーザが認識操作を行っていないと判定された場合には、行動制御部78は「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させない。
【0116】
なお、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、当該味方キャラクタの行動によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるようにしてもよい。この場合、「オープンスペースを作る動き」が上記の「味方キャラクタの所定の行動」に相当し、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに移動することが上記の「味方キャラクタの所定の行動に基づく行動」に相当する。
【0117】
例えば、行動制御部78は、味方キャラクタの行動によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるか否かを、第2の判定部76の判定結果に基づいて決定するようにしてもよい。
【0118】
具体的には、ユーザが認識操作を行ったと判定された場合に、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるようにしてもよい。一方、ユーザが認識操作を行わなかったと判定された場合には、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させないようにしてもよい。
【0119】
次に、以上に説明した第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を実現するためにゲーム装置10で実行される処理について説明する。図12は、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78を実現するための処理の一例を示すフロー図である。なお、図12は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行う場合に実行される処理について示している。制御部14が光ディスク36から読み出されたプログラムに従って図12に示す処理を実行することによって、制御部14が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0120】
図12に示すように、制御部14(第1の判定部74)はユーザチームに所属するいずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定する(S201)。制御部14はゲームキャラクタ状態データ(図11)に基づいてこの判定を実行する。
【0121】
いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、制御部14(第1の判定部74)はその味方キャラクタがゲーム画面に表示されているか否かを判定する(S202)。
【0122】
「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されていると判定された場合、制御部14(第2の判定部76)は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したか否かを判定する(S203)。例えば、制御部14は、ユーザキャラクタの位置から、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置への方向を指定する操作(認識操作)が行われたか否かを判定する。
【0123】
味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定されなかった場合、制御部14はステップS201の処理を再実行する。一方、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをユーザが認識したと判定された場合、制御部14(行動制御部78)はその味方キャラクタに敵キャラクタを従動させる(S204)。
【0124】
なお、ステップS204の処理が実行されることによってオープンスペースが生じ、かつ、「オープンスペースに走り込む動き」に対応づけられた状況情報が示す状況にいずれかの味方キャラクタがあると判定されると、制御部14(ゲーム制御部72)は、その味方キャラクタ(例えば図7におけるゲームキャラクタ58C)に「オープンスペースに走り込む動き」を行わせることになる。
【0125】
ステップS201において、いずれかの味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていないと判定された場合や、ステップS202において、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタがゲーム画面に表示されていないと判定された場合には、ステップS203及びステップS204の処理が実行されることなく、図12に示す処理は終了する。
【0126】
以上説明したゲーム装置10では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っている場合に、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定される。その結果、ユーザは味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10によれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0127】
ところで、図5乃至図8に示した例の場合、ユーザが認識操作を行わなければ、ゲームキャラクタ60Aはゲームキャラクタ58Bに従動しなくなる(図8参照)。この場合、ユーザは、ゲームキャラクタ58Bへのパスをゲームキャラクタ58Aに行わせることが可能になる。すなわち、ユーザはゲームキャラクタ58Bへのパスを行うために認識操作をあえて行わないようにすることも可能である。つまり、ゲーム装置10によれば、ゲームキャラクタ58Bが位置していた領域をオープンスペースとするのか、又は、ゲームキャラクタ58Bへのパスを行うのかをユーザが認識操作を行うか否かによって選択できるようにすることが可能になる。
【0128】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0129】
[変形例1]以上では、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかける場合について主に説明したが、ゲーム装置10によれば、「オープンスペースを作る動き」以外の動きを味方キャラクタが行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることも可能である。
【0130】
例えば、第1の判定部74は、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っているか否かを判定するようにしてもよい。そして、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていることをユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)をユーザが行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0131】
また、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタをサポートするような動きを他の味方キャラクタに行わせるようにしてもよい。ここで、「『サイドを駆け上がる動き』を行っている味方キャラクタをサポートするような動き」とは、例えば、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタからのパスを受けることができるように、「サイドを駆け上がる動き」を行っている味方キャラクタに併走するような動作である。
【0132】
このようにすれば、味方キャラクタが「サイドを駆け上がる動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることが可能になる。
【0133】
[変形例2]ゲーム制御部72(作戦情報取得部)は、複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する記憶部(作戦情報記憶部)から選択された作戦情報を取得するようにしてもよい。すなわち、ゲーム制御部72(作戦情報取得部)は、ユーザチームの作戦(すなわち、ユーザキャラクタ及び味方キャラクタの作戦)として選択された作戦情報を取得するようにしてもよい。
【0134】
また、第1の判定部74は、ユーザチームの作戦として選択された作戦情報に対応する所定の行動を味方キャラクタが行っているか否かを判定するようにしてもよい。そして、ユーザチームの作戦として選択された作戦情報に対応する所定の行動を味方キャラクタが行っていると判定された場合に、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、味方キャラクタの当該所定の行動に基づく行動を敵キャラクタ又は他の味方キャラクタに行わせるようにしてもよい。
【0135】
例えば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」がユーザチームの作戦として選択されている場合に、第1の判定部74は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っている否かを判定するようにしてもよい。言い換えれば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」がユーザチームの作戦として選択されていない場合には、第1の判定部74は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定しないようにしてもよい。
【0136】
このようにすることによって、ユーザチームの作戦としてユーザが選択した作戦情報に対応する行動を味方キャラクタが行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけるようにしてもよい。
【0137】
[変形例3]味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、第2の判定部76は、その味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間内にユーザが認識操作を行ったか否かを判定するようにしてもよい。
【0138】
すなわち、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間内にユーザが認識操作を行った場合に限って、第2の判定部76はユーザが認識操作を行ったと判定するようにしてもよい。一方、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから制限時間が経過した後にユーザが認識操作を行った場合には、第2の判定部76はユーザが認識操作を行わなかったと判定するようにしてもよい。
【0139】
また、ゲーム装置10は、上記の制限時間の長さを設定する設定部(図示せず)を含むようにしてもよい。例えば、設定部は、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の間の関係に基づいて、制限時間の長さを変更する。なお、この設定部は、制御部14がプログラムを実行することによって実現される。
【0140】
この場合、ゲームデータ記憶部70(関係情報記憶手段)は、ゲームキャラクタ58の組み合わせに対応づけて、それらのゲームキャラクタ58の関係(例えば連携度又は相性等)に関する情報(関係情報)を記憶する。
【0141】
図13はゲームデータ記憶部70に記憶される連携度パラメータデータの一例を示す。図13に示す連携度パラメータデータは「ゲームキャラクタの組み合わせ」及び「連携度パラメータ」フィールドを含む。「ゲームキャラクタの組み合わせ」フィールドは、ユーザチームに所属する2名のゲームキャラクタ58のIDの組み合わせを示す。「連携度パラメータ」フィールドには連携度パラメータが記憶される。連携度パラメータは2名のゲームキャラクタ58の連携度の高さを示す。具体的には、連携度パラメータは0〜100の数値をとり、連携度パラメータの値が高い程、2名のゲームキャラクタ58の連携度が高いことを示す。
【0142】
設定部は、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の組み合わせに対応づけられた連携度パラメータ(関係情報)に基づいて、上記の制限時間の長さを設定する。
【0143】
ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに基づいて制限時間の長さを変更する場合、連携度パラメータと制限時間の長さとの対応関係を示すデータが必要となる。図14は、連携度パラメータと制限時間の長さとの対応関係を示す制限時間データの一例を示している。図14に示す制限時間データにおいて、「Ta」、「Tb」、及び「Tc」はそれぞれ所定の時間長を示しており、これらは「Ta<Tb<Tc」の関係を有している。すなわち、図14に示す制限時間データでは、連携度が高いほど、制限時間が長くなるように、連携度パラメータの範囲と制限時間との間の対応関係が設定されている。
【0144】
ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに基づいて制限時間の長さを設定する場合、設定部は、図14に示す制限時間データを参照することによって、ユーザキャラクタと味方キャラクタとの組み合わせに対応づけられた連携度パラメータに対応する制限時間を取得する。
【0145】
以上のようにすれば、ユーザキャラクタと、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタと、の関係に応じて、制限時間が変化するようになる。例えば、制限時間が短くなると、ユーザにとって「オープンスペースを作る動き」を成功させることが難しくなるため、上記のようにすれば、ゲームキャラクタ58同士の関係によって連係プレイが円滑に行われたり、行われなかったりすることをユーザに感じさせることが可能になる。
【0146】
[変形例4]味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かを確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。
【0147】
また、ゲーム装置10は、第2の判定部76の判定結果に基づいて上記の確率情報を設定する設定部(図示せず)を含むようにしてもよい。例えば、設定部は、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから、ユーザが認識操作を行うまでに経過した時間に基づいて、上記の確率情報を設定する。なお、この設定部は、制御部14がプログラムを実行することによって実現される。
【0148】
上記の経過時間に基づいて確率情報を設定する場合、経過時間と確率情報との対応関係を示すデータが必要となる。図15は、経過時間と確率情報との対応関係を示す確率データの一例を示している。図15に示す確率データにおいて、「Pa」、「Pb」、及び「Pc」はそれぞれ所定の確率を示しており、これらは「Pa>Pb>Pc」の関係を有している。すなわち図15に示す確率データでは、経過時間が短いほど、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させると決定される確率が高くなるように、経過時間と確率情報との間の対応関係が設定されている。
【0149】
上記の経過時間に基づいて確率情報を設定する場合、設定部は、図15に示す確率データを参照することによって、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を開始してから、ユーザが認識操作を行うまでに経過した時間に対応する確率情報を取得する。そして、行動制御部78は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタに敵キャラクタを従動させるか否かをその確率情報に基づいて決定する。
【0150】
なお、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合に、行動制御部78は、味方キャラクタの「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに他の味方キャラクタを移動させるか否かを確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。この場合の確率情報も、ユーザが認識操作を行うまでの経過時間に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0151】
以上のようにすれば、認識操作を行うまでの経過時間に応じて、「オープンスペースを作る動き」が成功する確率が変化するようになる。このようにすれば、味方キャラクタが「オープンスペースを作る動き」を行っていることをなるべく早く認識するという楽しみをユーザに与えることが可能になる。
【0152】
[変形例5]認識操作は、ユーザキャラクタから、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタへの方向を指定する操作に限られない。
【0153】
例えば、位置又は領域を指定する操作を受け付けるための構成(例えば、タッチパネルやリモコン型コントローラ等のポインティングデバイス等)をゲーム装置10が備えている場合、認識操作は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタの位置を指定する操作であってもよい。あるいは、認識操作は、「オープンスペースを作る動き」を行っている味方キャラクタが位置している領域を指定する操作であってもよい。
【0154】
[変形例6]以上では、コンピュータによって操作される味方キャラクタが所定の行動を行ったか否かを気にかけるようにユーザに働きかける場合について主に説明したが、ゲーム装置10によれば、他のユーザによって操作される味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザに働きかけることも可能である。
【0155】
ここで、複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合を想定する。特に、ここでは、説明の簡便化のため、ユーザAがユーザBと協力してユーザチームを操作する場合を想定する。この場合、ユーザAから見て、ユーザAが操作しているゲームキャラクタ58はユーザキャラクタに相当し、ユーザBが操作しているゲームキャラクタ58は味方キャラクタに相当することになる。
【0156】
このような場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザAに働きかけるために、下記に説明するような処理を実行する。
【0157】
すなわち、第1の判定部74は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを判定する。例えば、第1の判定部74は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを判定する。
【0158】
ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が所定の行動を行っていることをユーザAが認識したことを示す所定の操作(認識操作)がユーザAによって行われたか否かを判定する。
【0159】
そして、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵チームに所属するいずれかのゲームキャラクタ60(敵キャラクタ)に、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0160】
例えば、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵チームに所属するいずれかのゲームキャラクタ60を、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58に従動させる。
【0161】
あるいは、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、ユーザチームに所属するゲームキャラクタ58のうちの、コンピュータによって操作されるいずれかのゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)に、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の所定の行動に基づく行動を行わせる。
【0162】
例えば、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58が「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作されるいずれかのゲームキャラクタ58を、ユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58の「オープンスペースを作る動き」によって生じたオープンスペースに走り込ませる。
【0163】
以上のようにすれば、例えば、図5乃至図8に示す例においてユーザAがゲームキャラクタ58Aを操作し、ユーザBがゲームキャラクタ58Bを操作しているような場合に、ゲームキャラクタ58Bが「オープンスペースを作る動き」を行ったことをユーザAが認識したか否かに基づいて、「オープンスペースを作る動き」の成否が決定されるようになる。その結果、ユーザAは、他のユーザBによって操作されるゲームキャラクタ58B(味方キャラクタ)が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようになる。つまり、ゲーム装置10によれば、他のユーザBが操作しているゲームキャラクタ58B(味方キャラクタ)が「オープンスペースを作る動き」を行っているか否かを気にかけるようにユーザAに働きかけることが可能になる。
【0164】
なお、ユーザAとユーザBとが協力してユーザチームを操作する場合、ユーザBから見れば、ユーザBが操作しているゲームキャラクタ58がユーザキャラクタに相当し、ユーザAが操作しているゲームキャラクタ58が味方キャラクタに相当することになる。このため、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ユーザAによって操作されるゲームキャラクタ58(ユーザBにとっての味方キャラクタ)が所定の行動を行っているか否かを気にかけるようにユーザBに働きかけるための処理も実行することになる。
【0165】
[変形例7]複数のユーザが協力してユーザチームを操作する場合、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタ58である複数のユーザキャラクタがゲーム空間内で行動することになる。このような場合、他のユーザによって操作されるユーザキャラクタが所定の行動を行っているか否かを気にかけるように各ユーザに働きかけるために、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は下記に説明するような処理を実行するようにしてもよい。
【0166】
例えば、第1の判定部74は、複数のユーザキャラクタのいずれかが所定の行動を行っているかを判定する。例えば、第1の判定部74は、複数のユーザが予め相談して決定した作戦に対応する所定の行動を複数のユーザキャラクタのいずれかが行っているか否かを判定する。例えば、作戦「オープンスペースを積極的にねらう」が選択されている場合、第1の判定部74は、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っている否かを判定する。
【0167】
複数のユーザキャラクタのいずれかが所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は、当該ユーザキャラクタの所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作(認識操作)を当該他のユーザが行ったか否かを判定する。例えば、ユーザBによって操作されるユーザキャラクタが所定の行動を行っていると判定された場合、第2の判定部76は認識操作をユーザAが行ったか否かを判定する。
【0168】
そして、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、複数のユーザキャラクタのいずれかが行った所定の行動に基づく行動を行わせる。例えば、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、敵キャラクタに、「オープンスペースを作る動き」を行っているユーザキャラクタを従動させる。
【0169】
あるいは、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作される味方キャラクタに、複数のユーザキャラクタのいずれかが行った所定の行動に基づく行動を行わせる。例えば、複数のユーザキャラクタのいずれかが「オープンスペースを作る動き」を行っていると判定された場合、行動制御部78は、第2の判定部76の判定結果に基づいて、コンピュータによって操作される味方キャラクタを、「オープンスペースを作る動き」によって生成されたオープンスペースに走り込ませる。
【0170】
以上のようにすれば、複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタ58である複数のユーザキャラクタがゲーム空間内で行動するような場合において、他のユーザによって操作されるゲームキャラクタ58(味方キャラクタ)が所定の行動(例えば、予め決められた作戦に沿った行動)を行っているか否かを気にかけるように各ユーザに働きかけることが可能になる。
【0171】
[その他]本発明は、通信ネットワークを介して複数のユーザが協力してユーザチームを操作するような場合にも適用することができる。すなわち、本発明は、通信ネットワークに接続された複数のゲーム装置(すなわち、複数のユーザがそれぞれ用いる複数ゲーム装置)を含んで構成されるゲームシステムにも適用することができる。
【0172】
例えば、本発明の実施形態に係るゲームシステムは、複数のゲーム装置と、ゲームサーバとしての役割を果たすサーバコンピュータと、を含んで構成される。この場合、サーバコンピュータと、複数のゲーム装置の各々と、の間で通信ネットワークを介してデータが授受されることによってゲームが実行される。また、この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78はサーバコンピュータにおいて実現される。すなわち、サーバコンピュータの制御部がプログラムを実行することによって、当該制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0173】
なお、複数のサーバコンピュータがゲームサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。すなわち、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は複数のサーバコンピュータによって実現されるようにしてもよい。例えば、第1の判定部74及び第2の判定部76と、行動制御部78と、が別々のサーバコンピュータにおいて実現されるようにしてもよいし、第1の判定部74と第2の判定部76と行動制御部78とが別々のサーバコンピュータにおいて実現されるようにしてもよい。
【0174】
または、サーバコンピュータがゲームサーバとしての役割を果たすのではなく、複数のゲーム装置のうちのいずれかがゲームサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。この場合、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置と、他のゲーム装置と、の間で通信ネットワークを介してデータが授受されることによってゲームが実行される。また、この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置において実現される。すなわち、ゲームサーバとしての役割を果たすゲーム装置の制御部がプログラムを実行することによって、当該制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能するようになる。
【0175】
あるいは、ゲームサーバを設けることなく、複数のゲーム装置の間で互いにユーザの操作データを授受し合い、複数のゲーム装置の各々がゲーム制御を実行することによって、ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合、第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78は、各ゲーム装置において実現されることになる。すなわち、各ゲーム装置の制御部がプログラムを実行することによって、各ゲーム装置の制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能することになる。
【0176】
また、本発明の実施形態に係るゲームシステムは、制御部と、複数のユーザとそれぞれ対応する複数の操作部及び表示部と、を含んで構成されるようなゲームシステムであってもよい。この場合、制御部がプログラムを実行することによって、制御部が第1の判定部74、第2の判定部76、及び行動制御部78として機能することになる。
【0177】
また例えば、ゲーム空間は、2つの座標軸が設定された仮想2次元空間であってもよい。すなわち、ゲーム空間は、ゲームキャラクタやボールの位置などが2つの座標要素で管理されるような仮想2次元空間であってもよい。
【0178】
また例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のスポーツゲーム(例えばバスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は野球ゲーム等)にも適用することができる。本発明は、移動物体(例えばボール又はパック等)を用いて行われる競技がユーザキャラクタグループと敵キャラクタグループとの間で行われるゲームに適用することができる。
【0179】
また、本発明は、スポーツゲーム以外のゲームにも適用することができる。例えば、本発明は、ユーザによって操作されるゲームキャラクタと、コンピュータによって操作される1又は複数のゲームキャラクタとが、コンピュータによって操作される1又は複数の敵キャラクタと戦闘するようなゲームにも適用することができる。また例えば、本発明は、複数のユーザによってそれぞれ操作される複数のゲームキャラクタが、コンピュータによって操作される1又は複数の敵キャラクタと戦闘するようなゲームにも適用することができる。
【符号の説明】
【0180】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 制御部、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスクドライブ、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 方向ボタン群、42A,42B,42X,42Y ボタン、44L,44R スティック、50 ゲーム空間、52 フィールド、54 ゴール、56 ボール、58,58A,58B,58C,60,60A,60B ゲームキャラクタ、62 仮想カメラ、64 カーソル、70 ゲームデータ記憶部、72 ゲーム制御部、74 第1の判定部、76 第2の判定部、78 行動制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する作戦情報記憶手段から選択された作戦情報を取得する作戦情報取得手段を含み、
前記第1の判定手段は、前記作戦情報取得手段によって取得された作戦情報に対応する前記所定の行動を前記味方キャラクタが行っているか否かを判定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記第1の判定手段は、前記味方キャラクタの前記所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する手段を含み、前記味方キャラクタの前記所定の行動が前記ゲーム画面に表示されている場合に、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
方向を指定する操作を受け付ける手段を含み、
前記所定の操作は、前記ユーザキャラクタの位置から、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置への方向を指定する指定操作である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
位置又は領域を指定する操作を受け付ける手段を含み、
前記所定の操作は、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置又は領域を指定する指定操作である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
キャラクタ同士の関係に関する関係情報を記憶する関係情報記憶手段の記憶内容を取得する手段と、
前記ユーザキャラクタと前記味方キャラクタとの関係に関する前記関係情報に基づいて、制限時間を設定する設定手段と、を含み、
前記第2の判定手段は、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから前記制限時間内に前記ユーザが前記所定の操作を行ったか否かを判定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから、前記ユーザが前記所定の操作を行うまでの経過時間に基づいて、確率情報を設定する設定手段を含み、
前記行動制御手段は、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせるか否かを前記確率情報に基づいて決定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記第1のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項14】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項16】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項17】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項18】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
複数の所定の行動がそれぞれ対応づけられた複数の作戦情報を記憶する作戦情報記憶手段から選択された作戦情報を取得する作戦情報取得手段を含み、
前記第1の判定手段は、前記作戦情報取得手段によって取得された作戦情報に対応する前記所定の行動を前記味方キャラクタが行っているか否かを判定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記第1の判定手段は、前記味方キャラクタの前記所定の行動がゲーム画面に表示されているか否かを判定する手段を含み、前記味方キャラクタの前記所定の行動が前記ゲーム画面に表示されている場合に、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
方向を指定する操作を受け付ける手段を含み、
前記所定の操作は、前記ユーザキャラクタの位置から、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置への方向を指定する指定操作である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
位置又は領域を指定する操作を受け付ける手段を含み、
前記所定の操作は、前記所定の行動を行っている前記味方キャラクタの位置又は領域を指定する指定操作である、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
キャラクタ同士の関係に関する関係情報を記憶する関係情報記憶手段の記憶内容を取得する手段と、
前記ユーザキャラクタと前記味方キャラクタとの関係に関する前記関係情報に基づいて、制限時間を設定する設定手段と、を含み、
前記第2の判定手段は、前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから前記制限時間内に前記ユーザが前記所定の操作を行ったか否かを判定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を開始してから、前記ユーザが前記所定の操作を行うまでの経過時間に基づいて、確率情報を設定する設定手段を含み、
前記行動制御手段は、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせるか否かを前記確率情報に基づいて決定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、前記ユーザキャラクタの味方キャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタに、前記味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記第1のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項14】
ユーザによって操作されるユーザキャラクタと、第1の味方キャラクタと、コンピュータによって操作される第2の味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1の味方キャラクタが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記第1の味方キャラクタが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該第1の味方キャラクタの前記所定の行動を前記ユーザが認識したことを示す所定の操作を前記ユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記第2の味方キャラクタに、前記第1の味方キャラクタの前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置において、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項16】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項17】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項18】
複数のユーザによってそれぞれ操作されるゲームキャラクタである複数のユーザキャラクタと、コンピュータによって操作される敵キャラクタ又は味方キャラクタと、がゲーム空間内で行動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが所定の行動を行っているか否かを判定する第1の判定手段、
前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが前記所定の行動を行っていると判定された場合、当該ユーザキャラクタの前記所定の行動を当該ユーザキャラクタを操作するユーザ以外の他のユーザが認識したことを示す所定の操作を当該他のユーザが行ったか否かを判定する第2の判定手段、及び、
前記第2の判定手段の判定結果に基づいて、前記敵キャラクタ又は前記味方キャラクタに、前記複数のユーザキャラクタのうちのいずれかが行った前記所定の行動に基づく行動を行わせる行動制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−106809(P2013−106809A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254460(P2011−254460)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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