説明

ゲーム装置、ゲームシステム及びプログラム

【課題】ゲームの興趣性の低下を防止する。
【解決手段】遊技者によるコントローラ120の操作タイミングの判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段、一のゲームにて付与されたポイントを累積するポイント累積手段、ゲーム画面を一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段、として機能するCPU111aを備え、表示装置3に表示される演出ゲーム画面が演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられることを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者がコントローラを操作してゲームを行うゲーム装置、ゲームシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音楽やリズムに合わせてコントーラを操作して、当該操作タイミングに応じてゲームプレイの巧緻を評価するゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このようなゲーム装置においては、操作タイミングの評価結果に応じてポイントを付与し、累積ポイントが増えるに従ってより華美な演出を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−056053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1等のゲーム装置にあっては、操作タイミングの評価結果が悪いと、所定数のポイントが累積ポイント若しくは初期ポイントから減算されてしまうものがある。この場合、ポイントを累積し難くなるだけでなく、演出内容も演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまい、演出内容によってはゲームの興趣性を低下させてしまうといった問題がある。
特に、初めてゲームを行う遊技者やコントローラの操作が不得手な遊技者にとっては、何度ゲームを行っても同じような演出ばかり行われてしまい、遊技者の興趣を著しく低下させてしまう虞もある。
さらに、上記特許文献1のゲーム装置にあっては、ポイント評価に基づく画面の演出が一時的なものであったり、画面内の表示を遠ざけたり近づけたりするなどの演出しかないため、小さな子供が遊ぶ際にはゲームを通じて自分の操作が成功しているのかどうか把握しづらいなどの問題もあった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、ゲームの興趣性の低下を防止することができるゲーム装置、ゲームシステム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のゲーム装置は、
ゲーム画面内にて、遊技者による操作手段の所定操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段と、前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段と、このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段と、一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段と、前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記画面表示制御手段は、前記ゲーム画面の所定位置に所定のキャラクタを登場させるキャラクタ演出、前記ゲーム画面の所定位置に所定の装飾物を登場させる装飾物演出、及び前記ゲーム画面の背景画面を装飾する背景画面演出のうち、少なくとも何れか一の演出内容の演出ゲーム画面に変化させることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のゲーム装置において、
前記画面表示制御手段は、前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントが増加するに従って、前記キャラクタ演出、前記装飾物演出及び前記背景画面演出をより多く組み合わせた演出内容の演出ゲーム画面に変化させることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置において、
遊技者による前記操作手段の所定操作に基づいて当該ゲーム装置に所定のゲームを実行させるプログラムを管理するサーバ装置と所定の通信回線を介して接続され、前記サーバ装置から送信された、当該ゲーム装置のコンピュータを前記標識表示制御手段、前記タイミング判定手段、前記ポイント付与手段、前記ポイント累積手段及び前記画面表示制御手段として機能させるプログラムを受信する受信手段と、この受信手段により受信したプログラムを記憶する記憶手段と、を更に備えることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置において、
音楽データを再生する音楽再生手段を更に備え、前記標識表示制御手段は、前記音楽再生手段による前記音楽データの再生状況に応じて、前記指示標識と前記基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行うことを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のゲーム装置において、
前記操作手段は、当該操作手段に生じる振れを検出する振れ検出手段を備え、この振れ検出手段による振れの検出に基づいて前記操作信号を出力し、前記指示標識は、遊技者による前記操作手段の振れ操作を指示し、前記基準標識は、前記振れ操作のタイミング判定の基準を指示することを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明のゲームシステムは、
所定のゲームを実行するゲーム装置と、このゲーム装置のコンピュータに、遊技者による操作手段の所定操作に基づいて所定のゲームを実行させるためのプログラムを管理するサーバ装置とが所定の通信回線を介して接続されたゲームシステムであって、前記サーバ装置は、前記コンピュータを、ゲーム画面内にて、前記操作手段の操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段、前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段、このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段、一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段、前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段、として機能させるプログラムを送信する送信手段を備え、前記ゲーム装置は、前記送信手段から送信されたプログラムを受信する受信手段と、この受信手段により受信したプログラムを記憶する記憶手段と、を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明のプログラムは、
ゲーム装置のコンピュータに、遊技者による操作手段の所定操作に基づいて所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、ゲーム画面内にて、前記操作手段の操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段、前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段、このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段、一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段、前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、遊技者による操作手段の操作タイミングの判定結果に応じて付与されたポイントの累積状況に従って、ゲーム画面を一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行うので、表示装置に表示される演出ゲーム画面が演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまうことがなくなり、ゲームの興趣性の低下を防止することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、キャラクタ演出、装飾物演出及び背景画面演出のうち、少なくとも何れか一の演出内容の演出ゲーム画面に変化させるので、表示される演出ゲーム画面を装飾性が豊かでより華美なものとすることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントが増加するに従って、キャラクタ演出、装飾物演出及び背景画面演出をより多く組み合わせた演出内容の演出ゲーム画面に変化させるので、ポイントの累積状況に応じて演出ゲーム画面の装飾性をより豊かでより華美なものに変化させることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、所定の通信回線を介して接続されたサーバ装置から送信され受信されたプログラムに従ってゲームを行うことができ、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、音楽データの再生状況に応じて、指示標識と基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行うので、再生される音楽に合わせて遊技者が操作手段を操作することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、指示標識は、遊技者による操作手段の振れ操作を指示し、基準標識は、操作手段の振れ操作のタイミング判定の基準を指示するので、遊技者がゲーム画面を見ながら操作手段を直感的に操作することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、所定の通信回線を介して接続されたサーバ装置から送信されゲーム装置にて受信されたプログラムに従ってゲームを行うことができる。さらに、遊技者による操作手段の操作タイミングの判定結果に応じて付与されたポイントの累積状況に従って、ゲーム画面を一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行うので、表示装置にて表示される演出ゲーム画面が演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまうことがなくなり、ゲームの興趣性の低下を防止することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、遊技者による操作手段の操作タイミングの判定結果に応じて付与されたポイントの累積状況に従って、ゲーム画面を一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行うので、表示装置に表示される演出ゲーム画面が演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまうことがなくなり、ゲームの興趣性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した一実施形態のゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】ゲームシステムを構成する管理サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】ゲームシステムを構成するゲーム装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】ゲーム装置による演奏ゲームのゲーム処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】演奏ゲームのゲーム処理にて表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】演奏ゲームのゲーム処理にて表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【図7】ゲーム処理の変形例にて表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態のゲームシステム100の概略構成を示すブロック図である。
【0024】
本実施形態のゲームシステム100は、図1に示すように、表示装置3に接続されたゲーム装置1と管理サーバ2とが所定の通信ネットワークNを介して情報通信可能に接続されている。そして、ゲーム装置1は、管理サーバ2から送信されたゲームプログラムPを受信して当該ゲームプログラムPを実行することで、遊技者によるコントローラ120の振れ操作に基づいて演奏ゲーム(図5(a)等参照)を実行する。また、ゲーム装置1は、ゲームの進行状況に応じて表示装置3に所定のゲーム画面G1を表示させるための表示データを逐次出力していき、遊技者のプレイ内容に応じてゲーム画面G1の背景部分の表示内容を不可逆的に変化させる。
なお、図1にあっては、ゲーム装置1及び表示装置3を3つずつ例示したが、当該ゲームシステム100を構成するゲーム装置1や表示装置3の数は一例であって適宜任意に変更することができる。
【0025】
先ず、管理サーバ2について図2を参照して詳細に説明する。
図2は、管理サーバ2の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
管理サーバ2は、ゲーム装置1によって実行されるゲームプログラムPを管理するものである。具体的には、図2に示すように、管理サーバ2は、中央制御部21、データ管理記憶部22、通信制御部23等を備えている。
【0027】
中央制御部21は、例えば、管理サーバ2の各部を統括的に制御するものであり、具体的には、演算/制御装置としてのCPU21aと、CPU21aにより実行される動作プログラムが固定的に記憶されたROM21bと、ワークメモリとして使用されるRAM21c等により構成されている。
【0028】
データ管理記憶部22は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等から構成され、通信ネットワークNを介してゲーム装置1に送信されるゲームプログラムPを記憶する。
なお、ゲームプログラムPは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶されている。また、ゲームプログラムPは、後述するように、標識表示制御プログラムp1、タイミング判定プログラムp2、ポイント付与プログラムp3、ポイント累積プログラムp4、画面表示制御プログラムp5(図3参照)等から構成されているが、各プログラムの詳細な説明は後述する。
【0029】
通信制御部23は、例えば、モデム(MODEM:Modulater/DEModulater)、ターミナルアダプタ(Terminal Adapter)、ルータ、ハブ等によって構成され、通信ネットワークNを介して接続されたゲーム装置1等の外部機器との間で情報の通信制御を行うためのものである。
即ち、通信制御部23は、ゲーム装置1の通信制御部113から通信ネットワークNを介して送信された所定のゲームプログラムPのダウンロード指示を受信すると、当該指示に対応するゲームプログラムPをデータ管理記憶部22から読み出して、ゲーム装置1に対して送信する。
ここで、通信制御部23は、ゲームプログラムPを送信する送信手段を構成している。
【0030】
なお、通信ネットワークNは、例えば、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通信ネットワークNであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、ネットワーク5には、例えば、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信回線網と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
【0031】
次に、ゲーム装置1について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、ゲーム装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
ゲーム装置1は、遊技者によるコントローラ120の振れ操作に基づいて所定の演奏ゲームを実行するものである。具体的には、図3に示すように、ゲーム装置1は、ゲームプログラムPを実行してゲーム画面G1(演出ゲーム画面G2)を表示装置3に表示出力させるためのコンピュータを搭載した装置本体110と、ゲーム画面G1に表示されたキャラクタや道具等を操作する演奏ゲームに必要な操作情報を装置本体110に送信するコントローラ120とを備えている。
【0033】
コントローラ120は、装置本体110のコントローラ通信部112(後述)との間で無線通信を行う。具体的には、コントローラ120は、操作部121と、振れ検出部122と、通信制御部123等を備えている。
【0034】
操作部121は、例えば、複数の操作ボタン、キーやスティック等から構成され、これらの操作ボタン等の操作に応じて所定の操作信号を通信制御部123に出力する。
【0035】
振れ検出部122は、例えば、加速度センサやジャイロセンサ等から構成され、当該コントローラ120に生じる振れの大きさや方向を検出して、当該振れに応じて所定の操作信号を通信制御部123に出力する。
ここで、振れ検出部122は、コントローラ120に生じる振れを検出する振れ検出手段を構成している。
【0036】
通信制御部123は、例えば、Bluetooth(ブルートゥース;登録商標)の技術を用いて、コントローラ通信部112との間で情報の通信制御を行う。具体的には、通信制御部123は、例えば、操作部121や振れ検出部122から出力された操作信号をBluetooth(登録商標)の技術によりコントローラ通信部112に無線送信する。
【0037】
装置本体110は、中央制御部111、コントローラ通信部112、通信制御部113、ダウンロードデータ記憶部114、表示制御部115、音制御部116等を備えている。
【0038】
中央制御部111は、例えば、ゲーム装置1の各部を統括的に制御するものであり、具体的には、演算/制御装置としてのCPU111aと、CPU111aにより実行される動作プログラムが固定的に記憶されたROM111bと、ワークメモリとして使用されるRAM111c等により構成されている。
【0039】
コントローラ通信部112は、コントローラ120の通信制御部123との間で無線通信を行う。具体的には、コントローラ通信部112は、コントローラ120の通信制御部123から無線送信されるデータを受信して中央制御部111に出力する。
【0040】
通信制御部113は、例えば、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ、ハブ等によって構成され、通信ネットワークNを介して接続された管理サーバ2等の外部機器との間で情報の通信制御を行う。
即ち、通信制御部113は、遊技者所望のゲームプログラムPのダウンロード指示を通信ネットワークNを介して管理サーバ2に送信する。また、ゲーム装置1の通信制御部113は、管理サーバ2の通信制御部23から送信されたダウンロード指示に対応するゲームプログラムPを受信する。
ここで、通信制御部113は、ゲームプログラムPを受信する受信手段を構成している。
【0041】
ダウンロードデータ記憶部114は、例えば、HDDやSSD等から構成されている。また、ダウンロードデータ記憶部114は、記憶手段として、通信ネットワークNを介して管理サーバ2から送信され通信制御部113により受信されたゲームプログラムPを記憶する。
ゲームプログラムPは、具体的には、標識表示制御プログラムp1、タイミング判定プログラムp2、ポイント付与プログラムp3、ポイント累積プログラムp4、画面表示制御プログラムp5、音楽データd1等から構成されている。
【0042】
標識表示制御プログラムp1は、中央制御部111のCPU111aを標識表示制御手段として機能させるものである。即ち、標識表示制御プログラムp1は、ゲーム画面G1内にて、コントローラ120の振れ操作を指示する移動アイコン(指示標識)Iと当該コントローラ120の振れ操作のタイミング判定の基準を指示するタイミング標識(基準標識)Tとの相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御処理に係る機能をCPU111aに実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU111aによる標識表示制御プログラムp1の実行に基づいて、表示制御部115が所定の画像データを表示装置3の表示部31に出力して、当該表示部31に表示されるゲーム画面G1の下側部分にて、例えば、ヴァイオリンの形状を模したタイミング標識Tを左側に固定表示させるとともに、花びらの形状を模した所定数の移動アイコンI、…を音制御部116による音楽データd1の再生状況に応じて右側から左側に所定の移動速度で移動表示させる。なお、移動アイコンIは、一画面内に一つのみ移動表示させても良いし、同時に複数を移動表示させても良い。
【0043】
タイミング判定プログラムp2は、中央制御部111のCPU111aをタイミング判定手段として機能させるものである。即ち、タイミング判定プログラムp2は、移動アイコンIに対する、遊技者によるコントローラ120の振れ操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定処理に係る機能をCPU111aに実現させるためのプログラムである。
具体的には、ゲーム画面G1内を右側から左側に移動する移動アイコンIについて、遊技者がコントローラ120の振れ操作を行うと、当該コントローラ120の振れ検出部122により振れ操作が検出されて通信制御部123から装置本体110のコントローラ通信部112に所定の操作信号が送信される。コントローラ通信部112は、受信した操作信号を中央制御部111のCPU111aに出力し、CPU111aは、コントローラ通信部112から出力された操作信号が入力されることで、移動アイコンIに対するコントローラ120の操作タイミングを取得する。そして、CPU111aは、タイミング判定プログラムp2の実行に基づいて、操作タイミングを取得した際の移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置関係を判定する。
【0044】
なお、タイミング判定処理にて、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングが「グッドタイミング」、即ち、移動アイコンIがタイミング標識Tと略重なった状態でコントローラ120が操作された場合には、CPU111aの制御下にて、表示制御部115は、花びらの形状を模した移動アイコンIを拡大させつつ所定方向に回転させる表示制御を行う。一方、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングが「バッドタイミング」、即ち、移動アイコンIとタイミング標識Tとが所定の距離以上離れていた状態でコントローラ120が操作された場合には、CPU111aの制御下にて、表示制御部115は、花びらの形状を模した移動アイコンIを次第に消去させる(フェードアウト)表示制御を行う。
【0045】
ポイント付与プログラムp3は、中央制御部111のCPU111aをポイント付与手段として機能させるものである。即ち、ポイント付与プログラムp3は、タイミング判定処理による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与処理に係る機能をCPU111aに実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU111aによるポイント付与プログラムp3の実行に基づいて、タイミング判定処理にて操作タイミングを取得した際の移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置関係に応じてポイント付与テーブル(図示略)等に予め規定されている所定数のポイントを付与する。例えば、移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置が近い場合に、所定のポイントを付与する。また、例えば、移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置が近い場合には、より高い(多い)ポイントを付与し、一方、相対的な位置が遠い場合には、より低い(少ない)ポイントを付与しても良い。
なお、付与するポイントは、正の値であっても良いし、負の値であっても良い。
【0046】
ポイント累積プログラムp4は、中央制御部111のCPU111aをポイント累積手段として機能させるものである。即ち、ポイント累積プログラムp4は、一のゲームにおけるポイント付与処理にて付与されたポイントを累積するポイント累積処理に係る機能をCPU111aに実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU111aによるポイント累積プログラムp4の実行に基づいて、一のゲームにて移動表示される複数の移動アイコンI、…の各々に対するコントローラ120の操作に対応して実行された各ポイント付与処理にて付与されたポイントを累積する。
【0047】
画面表示制御プログラムp5は、中央制御部111のCPU111aを画面表示制御手段として機能させるものである。即ち、画面表示制御プログラムp5は、ゲーム画面G1をポイント累積処理により一の演奏ゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御処理に係る機能をCPU111aに実現させるためのプログラムである。
具体的には、CPU111aによる画面表示制御プログラムp5の実行に基づいて、表示制御部115が所定の画像データを表示装置3の表示部31に出力して、当該表示部31に表示されるゲーム画面G1をポイント累積処理により累積された累積ポイントと対応付けられている演出内容の演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させる。
より具体的には、CPU111aは、ポイント累積処理により累積された累積ポイントが増加するに従って、ゲーム画面G1の背景画面Bの所定位置に所定のキャラクタCを登場させるキャラクタ演出、背景画面Bの所定位置に所定の装飾物Oを登場させる装飾物演出、及び背景画面Bを装飾する背景画面演出をより多く組み合わせた演出内容の演出ゲーム画面G2を表示装置3に表示させるように表示制御部115を制御する。例えば、表示制御部115は、先ず、表示装置3に表示されるゲーム画面G1の背景画面Bの窓の外側の木の枝に小鳥(装飾動物)Oを登場させるように表示制御し(図5(c)参照)、次に、小鳥Oに加えて、背景画面Bのピアノの後側に女性Cを登場させるように表示制御し(図6(a)参照)、次に、小鳥O及び女性Cに加えて、背景画面Bのピアノの手前側に子供Cを数人登場させるように表示制御し(図6(b)参照)、最終的には、背景画面B自体をより華美に装飾させるように表示制御する(図6(c)参照)。
なお、遊技者によって操作(ヴァイオリンの演奏操作)される主役キャラクタ自体、即ち、当該主役キャラクタの服装や髪型や化粧やアクセサリー等を累積ポイントに応じてより華美となるように装飾することで演出ゲーム画面G2を変化させても良い。
【0048】
なお、ポイント付与処理にて正若しくは負の値からなるポイントを付与する場合には、画面表示制御処理にて、ゲーム画面G1をポイント累積処理により一の演奏ゲームにてこれまでに累積された最高累積ポイント(所謂、ハイスコアに相当)と対応付けられている演出内容の演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させるようにしても良い。
【0049】
表示制御部115には、表示装置3の表示部31が接続されている。そして、表示制御部115は、中央制御部111のCPU111aの制御下にて、所定の画像データを表示装置3の表示部31に出力して、当該表示部31に所定のゲーム画面G1を表示させる。
例えば、表示制御部115は、CPU111aの制御下にて、男性の演奏するピアノを伴奏として少女がヴァイオリンを演奏する演奏ゲームに係るゲーム画面G1を表示装置3の表示部31に表示させる(図5(a)〜図6(c)参照)。
【0050】
音制御部116には、表示装置3のスピーカ32が接続されている。そして、音制御部116は、中央制御部111のCPU111aの制御下にて、ダウンロードデータ記憶部114から所定の音楽データd1を読み出して、当該音楽データd1を表示装置3のスピーカ32に出力して、当該スピーカ32から所定の音楽を発音させる。例えば、音制御部116は、CPU111aの制御下にて、演奏ゲームにて演奏される楽曲の音楽データd1を表示装置3のスピーカ32に出力して、当該スピーカ32から所定の楽曲を出力させる。
ここで、音制御部116及びCPU111aは、音楽データd1を再生する音楽再生手段を構成している。
【0051】
なお、表示装置3は、例えば、テレビや液晶ディスプレイ等であり、表示部31及びスピーカ32以外の具体的な構成についての説明は省略する。
【0052】
次に、ゲーム装置1が演奏ゲームを実行する際の動作について図4〜図6を参照して詳細に説明する。
図4は、ゲーム装置1による演奏ゲームのゲーム処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。また、図5(a)〜図6(c)は、演奏ゲームのゲーム処理にて表示装置3の表示部31に表示される画像の一例を示す図である。
【0053】
なお、以下に説明するゲーム処理にあっては、ゲーム装置1は予め管理サーバ2から当該演奏ゲームに係るゲームプログラムPを受信してダウンロードデータ記憶部114に記憶しているものとする。
また、当該演奏ゲームにあっては、所定のポイントが付与されないような遊技者によるコントローラ120の操作(所謂、「バッドタイミング」の操作)が所定回数行われても、ゲームオーバーにならず、予め指定された楽曲の一曲分の演奏が行われるまでゲームが実行されるようになっている。なお、累積ポイントが所定値に達して演出ゲーム画面の装飾が最高レベル(図6(c)参照)となった場合には、当該演奏ゲームを早期に終了させるようにしても良い。
【0054】
図4に示すように、先ず、ゲーム装置1において、中央制御部111のCPU111aは、遊技者によるコントローラ120や装置本体110の所定操作に基づいて演奏ゲームの開始が指示されているか否かを判定する(ステップS1)。
ここで、演奏ゲームの開始が指示されていると判定されると(ステップS1;YES)、中央制御部111のCPU111aの制御下にて、表示制御部115は、男性の演奏するピアノを伴奏として少女がヴァイオリンを演奏する演奏ゲームに係るゲーム画面G1(図5(a)参照)を表示装置3の表示部31に表示させる制御を行う(ステップS2)。また、音制御部116は、CPU111aの制御下にて、当該演奏ゲームにて演奏される楽曲の音楽データd1を表示装置3のスピーカ32に出力して、当該スピーカ32から所定の楽曲を出力させる制御を行う。
【0055】
続けて、CPU111aによる標識表示制御プログラムp1の実行に基づいて、表示制御部115は、ヴァイオリンの形状を模したタイミング標識Tを表示装置3の表示部31に固定表示させるとともに、花びらの形状を模した所定数の移動アイコンIを音楽データd1の再生状況に応じて所定の移動速度で移動表示させる制御を行う(ステップS3)。
このとき、コントローラ120の振れ検出部122によって当該コントローラ120の振れが検出されると(ステップS4)、即ち、遊技者が演奏ゲームにおいてコントローラ120を所定方向に所定の大きさで振る動作を行うことで振れ検出部122によって当該コントローラ120の振れが検出されると、通信制御部123は、振れ検出部122から出力された振れに応じた所定の操作信号を装置本体110のコントローラ通信部112に送信する(ステップS5)。
その後、コントローラ120は、ステップS4以降の処理を演奏ゲームが終了するまで繰り返し実行する。
【0056】
そして、装置本体110のコントローラ通信部112は、コントローラ120の通信制御部123から送信された操作信号を受信すると(ステップS6)、当該操作信号を中央制御部111のCPU111aに対して出力して、CPU111aは、操作信号の入力タイミングを移動アイコンIに対応するコントローラ120の操作タイミングとして取得した後、タイミング判定プログラムp2を実行することで、操作タイミングを取得した際の移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置関係を判定する(ステップS7)。
ここで、例えば、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングが「グッドタイミング」、即ち、移動アイコンIがタイミング標識Tと略重なった状態でコントローラ120が操作された場合には(図5(b)参照)、CPU111aの制御下にて、表示制御部115は、少女のキャラクタにヴァイオリンの弓を弾かせる演奏動作に係る表示制御を行うとともに、花びらの形状を模した移動アイコンIを拡大させつつ所定方向に回転させる表示制御を行う(図5(c)参照)。なお、拡大した移動アイコンIは、所定時間経過後に消滅する。一方、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングが「バッドタイミング」、即ち、移動アイコンIとタイミング標識Tとが所定の距離以上離れていた状態でコントローラ120が操作された場合には、CPU111aの制御下にて、表示制御部115は、花びらの形状を模した移動アイコンIを次第に消去させる(フェードアウト)表示制御を行う。
【0057】
次に、CPU111aは、ポイント付与プログラムp3を実行することで、タイミング判定処理にて操作タイミングを取得した際の移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置関係に応じて予め規定されている所定数のポイントを付与する(ステップS8)。続けて、CPU111aは、ポイント累積プログラムp4を実行することで、当該演奏ゲームにおけるポイント付与処理にて付与された所定数のポイントを累積する(ステップS9)。
【0058】
次に、CPU111aは、累積後のポイントがポイント判定テーブル(図示略)に予め規定されている所定ポイントに達したか否かを判定する(ステップS10)。ここで、所定ポイントに達したと判定されると(ステップS10;YES)、CPU111aによる画面表示制御プログラムp5の実行に基づいて、表示制御部115は、ゲーム画面G1をポイント累積処理により累積された累積ポイントと対応付けられている演出内容の演出ゲーム画面G2に切り替える表示制御を行う(ステップS11)。例えば、表示制御部115は、表示装置3に表示されるゲーム画面G1の背景画面Bの窓の外側の木の枝に小鳥Oを登場させるように表示制御する(図5(c)参照)。
その後、CPU111aは、演奏ゲームが終了したか否かを判定し(ステップS12)、当該演奏ゲームが終了していないと判定されると(ステップS12;NO)、CPU111aは、処理をステップS3に移行させて、それ以降の処理の実行を制御する。そして、再度、ステップS10にて、累積ポイントがポイント判定テーブル(図示略)の次の所定ポイントに達したと判定されると(ステップS10;YES)、表示制御部115は、例えば、ゲーム画面G1の背景画面Bのピアノの後側に女性Cを登場させるように表示制御する(図6(a)参照)。また、次のステップS10の判定処理にて、累積ポイントがポイント判定テーブル(図示略)の次の所定ポイントに達したと判定されると(ステップS10;YES)、表示制御部115は、例えば、背景画面Bのピアノの手前側に子供Cを数人登場させるように表示制御する(図6(b)参照)。さらに、次のステップS10の判定処理にて、累積ポイントがポイント判定テーブル(図示略)の次の所定ポイントに達したと判定されると(ステップS10;YES)、表示制御部115は、背景画面B自体をより華美に装飾させるように表示制御する(図6(c)参照)。
このように、演出ゲーム画面G2は、一の演奏ゲームにて累積されたポイントに応じて次第により華美に装飾されるようになっている。
【0059】
一方、ステップS10にて、累積ポイントがポイント判定テーブル(図示略)に規定されている所定ポイントに達していないと判定されると(ステップS10;NO)、即ち、遊技者がコントローラ120を操作した際の移動アイコンIのタイミング標識Tに対する相対的な位置が遠かったために所定数のポイントが付与されずに累積ポイントが増加しなかったり、負の値のポイントが付与されて累積ポイントが減少した場合等には、CPU111aは、表示制御部115に、ゲーム画面G1(演出ゲーム画面G2)の現在の表示状態を維持させる(ステップS13)。
即ち、例えば、表示制御部115は、ゲーム画面G1が累積ポイントに応じた所定の演出ゲーム画面G2に切り替えられている場合であっても、演出レベルのより低い他のゲーム画面G1(演出ゲーム画面G2)に切り替えることなく当該演出ゲーム画面G2を表示させた状態を維持する制御を行う。
【0060】
上記の処理は、ステップS12にて、演奏ゲームが終了したと判定されるまで(ステップS12;YES)、繰り返し実行される。
【0061】
以上のように、本実施形態のゲームシステム100によれば、所定の通信ネットワークNを介して接続された管理サーバ2からゲーム装置1に送信され受信されたゲームプログラムPに従って、当該ゲーム装置1が演奏ゲームを行うことができる。
そして、ゲーム装置1は、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングの判定結果に応じて付与されたポイントの累積状況に従って、ゲーム画面G1を一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させる表示制御を行うので、表示装置3に表示される演出ゲーム画面G2が演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまうことがなくなり、ゲームの興趣性の低下を防止することができる。
特に、初めてゲームを行う遊技者やコントローラ120の操作が不得手な遊技者がゲームを行う場合であっても、表示装置3には累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面G2が表示されることとなるため、演出レベルのより低い同じような表示演出が何度も行われることを防止することができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
さらに、ゲーム画面G1を演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させることで、遊技者が小さな子供であっても、表示装置3に表示される画面を見ながら自己のコントローラ120の操作の成功可否を容易に把握することができる。
【0062】
また、コントローラ120の操作タイミングの判定結果に応じてポイント付与処理にて正若しくは負の値からなるポイントを付与する場合には、遊技者によるコントローラ120の操作タイミングが悪いためにポイントが減少しても、一の演奏ゲームにてこれまでに累積された最高累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面G2を表示装置3に表示させることで、演出レベルのより低い内容の演出に切り替えられてしまうことを防止することができる。
【0063】
さらに、一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントが増加するに従って、キャラクタ演出、装飾物演出及び背景画面演出をより多く組み合わせた演出内容の演出ゲーム画面G2に変化させるので、表示される演出ゲーム画面G2を装飾性が豊かでより華美なものとすることができるだけでなく、ポイントの累積状況に応じて演出ゲーム画面G2の装飾性をより豊かでより華美なものに変化させることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、ゲーム終了時には、遊技者が小さな子供であっても、演出ゲーム画面G2の装飾度合によってゲームの成功の程度を一目で理解することができる。
【0064】
また、音楽データの再生状況に応じて、移動アイコンIとタイミング標識Tとの相対的な位置関係を変化させる表示制御、即ち、タイミング標識Tに対して移動アイコンIを近付けていく表示制御を行うので、再生される音楽に合わせて遊技者がコントローラ120を操作することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
特に、移動アイコンIは、遊技者によるコントローラ120の振れ操作を指示し、タイミング標識Tは、コントローラ120の振れ操作のタイミング判定の基準を指示するので、遊技者がゲーム画面G1(演出ゲーム画面G2)を見ながらコントローラ120を直感的に操作することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0065】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、ゲームプログラムPとして演奏ゲームを実行するプログラムを例示したが、これに限られるものではなく、例えば、料理ゲーム(図7(a)〜図7(c)参照)を実行するプログラムであっても良い。
【0066】
図7(a)〜図7(c)に示すように、料理ゲームにおいては、例えば、空中を指示標識としての卵Eが音楽に合わせて右側から左側に移動して行き(図7(a)参照)、基準標識としてのボール(器)Yの上で遊技者がタイミング良くコントローラ120を操作すると、卵Eが割れてボールYの中に落ちてゲーム画面G1の右上に表示されるポイントが加算される(図7(b)参照)。即ち、この料理ゲームにおいては、取得したポイント数の表示を演出の一形態としており、当該ポイント数を変化させることで演出ゲーム画面G2を変化させるようになっている。なお、図示は省略するが、ポイント数に応じた演出の一形態として、取得したポイント数に応じてゲーム画面に表示される卵料理の数を増加させても良い。
また、この料理ゲームにおいて、空中を指示標識(卵E)とは異なる物体(リンゴA)が移動してくる場合もあり(図7(c)参照)、この場合に、遊技者がコントローラ120を操作すると失敗となるが、既に加算されているポイントを減算することはない。また、ポイント数に応じて卵料理の数を増加させる場合には、一旦ゲーム画面に表された卵料理の表示を消滅させることはない。
即ち、当該料理ゲームにおいては、ゲーム画面G1を一のゲームにてこれまでに累積されたポイントに対応した演出内容(ポイント数や卵料理の表示)の演出ゲーム画面G2に不可逆的に変化させる。
【0067】
なお、料理ゲームにおいては、これまでにプレイしたゲームにて取得した最高ポイント(例えば、「さいこう 9こ」等)を表示するようになっているが、当該最高ポイントを表示するか否かは適宜任意に変更することができる。さらに、上記実施形態の演奏ゲームにおいても同様に、最高ポイントを表示するか否かは適宜任意に変更することができる。
【0068】
また、上記実施形態にあっては、演出ゲーム画面G2の演出内容として、ゲーム画面G1の背景画面Bの所定位置に所定のキャラクタCを登場させるキャラクタ演出、背景画面Bの所定位置に所定の装飾物Oを登場させる装飾物演出、及び背景画面Bを装飾する背景画面演出を例示したが、演出内容はこれらに限られるものではなく、ゲーム画面G1をより華美に装飾するような演出内容であれば如何なるものであっても良い。
【0069】
さらに、上記実施形態にあっては、演出ゲーム画面G2の演出内容を、累積ポイントが増加するに従って、キャラクタ演出、装飾物演出及び背景画面演出をより多く組み合わせるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、キャラクタ演出にて登場させるキャラクタCの種類や数を増加させたり、装飾物演出にて登場させる装飾物Oの種類や数を増加させたり、背景画面演出にて背景画面B自体の装飾の内容を次第に華美にするようにしても良い。
つまり、演出ゲーム画面G2の演出内容は、累積ポイントが増加するに従って装飾性が次第に豊かになったり華美になるものであれば、キャラクタ演出、装飾物演出及び背景画面演出等の複数種類の演出を必ずしも組み合わせる必要はない。
【0070】
また、上記実施形態にあっては、移動アイコンIを音楽データd1の再生状況に応じて移動させるようにしたが、音楽データd1の再生状況を考慮するか否か、即ち、音楽データd1の再生に連動させるか否かは適宜任意に変更することができる。さらに、音楽データd1は必ずしも再生する必要はなく、音楽データd1を再生するか否かも適宜任意に変更することができる。
【0071】
加えて、上記実施形態にあっては、ゲーム装置1と所定の通信ネットワークNを介して接続された管理サーバ2からなるゲームシステム100を例示したが、管理サーバ2は必ずしも必要ではなく、ゲームプログラムPを記憶する記憶手段を備えるゲーム装置1であれば良い。
【0072】
また、ゲーム装置1として、装置本体110とコントローラ120とが無線接続された構成のものを例示したが、ゲーム装置1の構成はこれに限られるものではなく、装置本体110とコントローラ120とは有線接続されていても良い。
さらに、コントローラ120として、当該コントローラ120に生じる振れ、即ち、遊技者によるコントローラ120を振る動作を検出する振れ検出部122を備える構成のものを例示したが、コントローラ120の構成はこれに限られるものではなく、振れ検出部122を備えるか否かは適宜任意に変更することができる。即ち、遊技者がコントローラ120に設けられている操作ボタン等の操作部121を操作してゲームを行うようにしても良い。
【0073】
加えて、上記実施形態では、標識表示制御手段、タイミング判定手段、ポイント付与手段、ポイント累積手段、画面表示制御手段としての機能を、中央制御部111のCPU111aによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、各種機能を実現するためのロジック回路等から構成しても良い。
【符号の説明】
【0074】
100 ゲームシステム
1 ゲーム装置
110 装置本体
111 中央制御部
113 通信制御部
114 ダウンロードデータ記憶部
115 表示制御部
116 音制御部
120 コントローラ
122 振れ検出部
2 管理サーバ
23 通信制御部
3 表示装置
N 通信ネットワーク
P ゲームプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム画面内にて、遊技者による操作手段の所定操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段と、
前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段と、
このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段と、
一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段と、
前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記画面表示制御手段は、
前記ゲーム画面の所定位置に所定のキャラクタを登場させるキャラクタ演出、前記ゲーム画面の所定位置に所定の装飾物を登場させる装飾物演出、及び前記ゲーム画面の背景画面を装飾する背景画面演出のうち、少なくとも何れか一の演出内容の演出ゲーム画面に変化させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記画面表示制御手段は、
前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントが増加するに従って、前記キャラクタ演出、前記装飾物演出及び前記背景画面演出をより多く組み合わせた演出内容の演出ゲーム画面に変化させることを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
遊技者による前記操作手段の所定操作に基づいて当該ゲーム装置に所定のゲームを実行させるプログラムを管理するサーバ装置と所定の通信回線を介して接続され、
前記サーバ装置から送信された、当該ゲーム装置のコンピュータを前記標識表示制御手段、前記タイミング判定手段、前記ポイント付与手段、前記ポイント累積手段及び前記画面表示制御手段として機能させるプログラムを受信する受信手段と、
この受信手段により受信したプログラムを記憶する記憶手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
音楽データを再生する音楽再生手段を更に備え、
前記標識表示制御手段は、
前記音楽再生手段による前記音楽データの再生状況に応じて、前記指示標識と前記基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記操作手段は、
当該操作手段に生じる振れを検出する振れ検出手段を備え、この振れ検出手段による振れの検出に基づいて前記操作信号を出力し、
前記指示標識は、遊技者による前記操作手段の振れ操作を指示し、前記基準標識は、前記振れ操作のタイミング判定の基準を指示することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
所定のゲームを実行するゲーム装置と、このゲーム装置のコンピュータに、遊技者による操作手段の所定操作に基づいて所定のゲームを実行させるためのプログラムを管理するサーバ装置とが所定の通信回線を介して接続されたゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記コンピュータを、ゲーム画面内にて、前記操作手段の操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段、
前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段、
このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段、
一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段、
前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段、
として機能させるプログラムを送信する送信手段を備え、
前記ゲーム装置は、
前記送信手段から送信されたプログラムを受信する受信手段と、
この受信手段により受信したプログラムを記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
ゲーム装置のコンピュータに、遊技者による操作手段の所定操作に基づいて所定のゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ゲーム画面内にて、前記操作手段の操作を指示する指示標識と当該操作のタイミング判定の基準を指示する基準標識との相対的な位置関係を変化させる表示制御を行う標識表示制御手段、
前記指示標識に対する、遊技者による前記操作手段の操作タイミングと判定基準とを比較判定するタイミング判定手段、
このタイミング判定手段による比較判定結果に応じてポイントを増減させて付与するポイント付与手段、
一のゲームにて前記ポイント付与手段により付与されたポイントを累積するポイント累積手段、
前記ゲーム画面を前記ポイント累積手段により前記一のゲームにてこれまでに累積された累積ポイントに対応した演出内容の演出ゲーム画面に不可逆的に変化させる表示制御を行う画面表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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