説明

ゲーム装置、ゲームプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 実践向きの目押しのテクニックをプレーヤーに修得させることを可能とする。
【解決手段】 遊技処理部30のリール画像処理部37が、図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定部37aと、強調図柄の回転動作における表示濃度と、図柄列の特定図柄以外の図柄である一般図柄の回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御部37bとを備える。また、遊技処理部30が、操作入力装置への入力に応答して、強調表示モードのオン/オフの切替を行う強調表示設定部39aを更に備え、上記表示態様制御部37bが強調表示モードがオン状態であることを条件に、上記個別の制御を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店やスロット店等の遊技店舗に設置される遊技機における遊技のシミュレーションを行うゲーム装置及びゲームプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、実践向きの目押しのテクニックをプレーヤーに修得させることが可能なゲーム装置、ゲームプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に回胴式遊技機(スロットマシンとも呼ばれる。以下、単に遊技機という。)は外周に「7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」などの複数コマの図柄が所定の順序に配列された複数本(多くの場合3本)のリール装置と、このリール装置の回転開始及び回転停止を指示するための操作部とを備えており、これらのリール装置を停止させたときに表示窓内に表示されるリール装置上の図柄(通常各リール装置について3つの図柄が表示される)の組み合わせ(配列)により入賞役の成立の有無やその種類が告知されるようになっている。
【0003】
また遊技機は、内部に入賞役の成立を許可するか否かの抽選を行う抽選手段を有しており、上記のリール装置の回転が停止するタイミングは操作部からの操作タイミングのみにより決定される訳ではなく、上記抽選の結果に応じた停止制御により決定されるようになっている。
【0004】
即ち、上記抽選の結果が、いずれかの入賞役の当選(入賞役の成立の許可)であった場合には、操作タイミングが多少早過ぎても、その入賞役を告知するための図柄が表示窓内に停止できるように回転の停止を遅延させる制御(引き込み制御)が行われ、入賞役が当選していない場合には、どのようなタイミングで停止操作を行っても入賞役の配列が並ばないように回転停止のタイミングをずらす制御(飛ばし制御)が行われる。
【0005】
ここで、遊技者に不自然な印象を与えないなどのために、上記の引き込み制御における遅延には一定の上限(例えば、図柄が数コマ程度移動する範囲)が設けられいる。従って、仮に抽選によって入賞役が当選しても、その入賞役を成立させるためには、引き込み制御が可能なタイミングで停止操作を行うことが必要であり、遊技者には、回転するリール装置上の図柄を見極めてタイミングを見計らって停止操作を行うこと(このようなタイミングを見計らっての停止操作を以降「目押し」と呼ぶ)が要求される。
【0006】
入賞役の種類によっては、一旦当選すると継続してその当選状態が継続するものと、一回の遊技で当選状態が解消されるものがあるが、目押しをうまく出来なければ、前者の場合であっても、当選した入賞役を成立させるために何回かの遊技を無駄に行うことになり、後者の場合には当選した入賞役を取り損ねることになり、目押しを苦手とする遊技者は勝率を落としてしまうことになる。また、当選した入賞役を狙ってうまく成立させることは、遊技機における楽しみの一つであり、目押しの出来ない遊技者はこの楽しみを味わうことができない。
【0007】
一方、家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置上で、上記のような遊技機の動作を再現させるシミュレーションゲームが知られており、その中には、ゲーム上で目押しの練習を行うための目押し補助機能が付加されたものも知られている。
【0008】
図13は、そのような目押し補助機能を備える従来のシミュレーションゲームにおいて表示されるゲーム画面の構成を示している。
【0009】
図13(a)のゲーム画面80では、リール画像81a〜81cや液晶ディスプレイ画像82などの遊技機の外観を忠実に再現した画像と、各リール画像81a〜81cとして表示される図柄の並びを表したリール配列83a〜83cが表示されており、このゲーム画面80では、回転動作を行った際にリール画像81a〜81cとして表示される図柄を、リール配列83a〜83c上を下方から上方に移動する枠84a〜84cで示すことにより、プレーヤーに目押しのタイミングを把握させるようになっている。
【0010】
図13(b)のゲーム画面90では、ゲーム画面80と同様のリール画像91a〜91cが回転動作を行っている際に、特定の図柄(例えば、「7」など)が表示窓画像91に表示されるタイミングに合わせて告知用の音符マーク92を点滅させて、プレーヤーに目押しのタイミングを把握させるようになっている。
【0011】
しかし、上記のようなリール画像とは別の目押し補助用の画像(枠84a〜84cや告知用の音符マーク92)を使用して目押しのタイミングを把握する方法では、必ずしも実践的な目押しのテクニックが上達しないという問題がある。
【0012】
即ち、リール画像と目押し補助用の画像の動作を同時に目で追うことは、リール画像のみから図柄の動きを把握すること以上に困難であるし、目押し補助用の画像のみを注視して目押しを行っても、回転するリール装置上の図柄を見極める練習にはならない。
【0013】
従って、従来のシミュレーションゲームにおいて練習を重ねても、現実の遊技機での目押しの上達効果が十分に得られない場合も多かった。
【0014】
【特許文献1】特開2002−165923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、下記のいずれか一以上の目的を達成するものである。
【0016】
即ち本発明の目的は、実践向きの目押しのテクニックをプレーヤーに修得させることが可能なゲーム装置、ゲームプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、回転するリール装置上の図柄の見極めに効果的な練習を行うことができるゲーム装置、ゲームプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0018】
本発明の更に他の目的は、現実の回胴式遊技機における目押しを容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は上記課題を解決したものであり、
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
ゲーム画像を表示する表示装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の操作に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記リール画像表示手段に前記回転動作及び前記停止動作からなる遊技動作を反復して実行させるゲーム装置であって、
前記図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手段と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置(請求項1)、又は、
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
ゲーム画像を表示する表示装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の操作に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記リール画像表示手段に前記回転動作及び前記停止動作からなる遊技動作を反復して実行させるゲーム装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるゲームプログラムであって、
前記図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手順と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手順とを前記コンピュータに実行させるゲームプログラム(請求項13)、又はこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(請求項14)である。
【0020】
本発明によれば、目押しの対象となる図柄(強調図柄)の表示濃度とそれ以外の図柄(一般図柄)の表示濃度とを個別に制御することが可能であるために、例えば、強調図柄を高濃度で表示する一方で、一般図柄を低濃度で表示するなどによって、回転動作中のリール画像における強調図柄の識別が容易になるような強調表示を行うことが可能である。従って、強調表示される強調図柄を目印とした目押しの練習を行うことが可能になる。また、本発明では、従来のシミュレーションゲームと異なり、リール画像そのものを注視することで図柄の動きを把握する練習を行うことができるので、現実の遊技機においても使用できる実践的な目押しのテクニックを修得することが可能である。なお、本発明における表示濃度はグラフィック製作の技術分野における各種の手法に従って制御することが可能であり、例えば、強調図柄と一般図柄の表示に使用されるテクスチャの透明度を個別に変化させることで表示濃度を制御することが可能であり、或いはそのRGB値を個別に変化させることで表示濃度を制御することも可能である。
【0021】
本発明においては、操作入力装置への入力に応答して、強調表示モードのオン/オフの切替を行う強調表示切替手段を更に備え、前記表示態様制御手段は、前記強調表示モードがオン状態であることを条件に、前記個別の制御を実行する(請求項2)ことが好ましい。
【0022】
かかる発明では、強調表示モードのオン/オフをプレーヤーにより選択的に設定することが可能となる。
【0023】
本発明においては、前記図柄列記録手段には複数の前記図柄列が記録されており、前記リール画像表示手段は、複数の前記図柄列に基づいて複数の前記リール画像を表示し、前記強調図柄設定手段は、前記複数の図柄列のそれぞれについて、前記強調図柄の設定を行い、前記表示態様制御手段は、それぞれの前記リール画像について、前記個別の制御を行う(請求項3)ことが好ましい。
【0024】
かかる発明では、複数のリール画像のそれぞれに対応して表示濃度の個別制御が行われる為、リール画像のそれぞれについての目押しタイミングの把握を容易にすることができる。
【0025】
本発明においては、前記遊技動作毎に、1又は複数の強調役を含む複数種類の入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、前記強調図柄設定手段は、前記強調役に対応付けられた前記図柄列中の図柄を前記強調図柄として設定し、前記表示態様制御手段は、前記抽選手段による前記抽選の結果がいずれかの前記強調役の当選であったことを条件に、前記個別の制御を実行する(請求項4)ことが好ましい。
【0026】
かかる発明では、入賞役の抽選の結果に応じた引き込み制御や飛ばし制御が行われる現実の遊技機と同様の条件で目押しの練習を行うことが可能になる。
【0027】
本発明においては、前記操作入力装置への所定の操作に応答して、前記強調役の選択を行う強調表示設定手段を更に備える(請求項5)ことが好ましい。
【0028】
かかる発明では、プレーヤーが所望する強調役についての目押しの練習を行うことが可能となる。
【0029】
本発明においては、前記強調表示設定手段は、前記強調役に対応付けられた図柄がいずれかの前記図柄列中に複数含まれている場合には、当該複数の図柄のいずれかを選択図柄として選定するよう構成されており、前記強調図柄設定手段は、前記強調役に対応付けられた図柄を複数含む前記図柄列については、前記選択図柄を前記強調図柄として設定する(請求項6)ことが好ましい。
【0030】
即ち、プレーヤーによっては、単一の図柄列上に目押しの対象となる強調図柄が複数あることで目押しのタイミングが取り難くなると感じる場合があるが、本発明では、この場合における強調図柄の個数を減少させ、或いは一つに絞ることが可能になるために、上記のようなプレーヤーにとっても目押しが容易なゲーム装置を実現することができる。
【0031】
本発明においては、前記強調表示設定手段は、前記選択図柄の選定を、前記操作入力装置からの操作信号に基づいて行う(請求項7)ことが好ましい。
【0032】
即ち、現実の遊技機では、内部当選した入賞役を成立させるための図柄が単一のリール装置上に複数配列されており、その図柄のうちの特定の図柄を目押しすることで、ボーナスゲームの当否などの情報を知ることができる場合があるために、プレーヤーによっては、図柄列上の特定部位の図柄を目押しできるようになることを希望する場合がある。本発明は、そのようなプレーヤーの要望を実現するものであり、プレーヤーは希望の図柄を選択図柄に指定することで、図柄列上の特定位置の図柄の目押しを練習することができる。
【0033】
本発明においては、前記操作入力装置への所定の操作に応答して、前記図柄列上における連続する複数の図柄を含むゾーンの指定を受け付けるゾーン指定手段を更に備え、前記ゾーン指定手段によるゾーン指定がなされている場合には、前記強調図柄設定手段は前記ゾーンに含まれる複数の図柄を前記強調図柄に設定すること(請求項8)が好ましい。
【0034】
かかる発明によれば、抽選手段による抽選の結果とは無関係に、図柄列上の特定の部位の目押しを練習することができる。
【0035】
本発明においては、前記表示態様制御手段は、前記一般図柄の表示濃度が前記強調図柄の表示濃度よりも薄くなるように前記個別の制御を行う(請求項9)ことが好ましい。
【0036】
かかる発明では、回転動作における一般図柄の視認性を下げることで回転動作における強調図柄を際立たせることが可能となる。
【0037】
本発明においては、前記遊技動作毎に入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、前記抽選によりいずれかの入賞役の当選があった場合には、当該入賞役の当選を告知する図柄又は図柄の組合せが前記リール画像として表示される迄のそれぞれの前記遊技動作において、前記表示態様制御手段は、前記強調図柄の表示濃度と前記一般図柄の表示濃度の差を段階的に拡大させるように前記個別の制御を実行する(請求項10)ことが好ましい。
【0038】
かかる発明では、遊技動作の実行毎に強調図柄の視認性が徐々に高まっていくため、遊技動作を反復するうちに、自然に個々のプレーヤーの技量に合った難易度での目押しの練習ができることになる。なお、本発明の構成を、後述の回胴式遊技機の発明に適用した場合には、目押しの技術介入性を一定レベルに維持しつつ、遊技店舗の店員に目押しを依頼する遊技者数を減少させ、遊技店舗における労働負荷を軽減させることが可能になる。
【0039】
本発明においては、前記一般図柄の回転動作における表示濃度の設定を受け付ける表示濃度設定手段を更に備え、前記表示態様制御手段は、前記表示濃度設定手段が受け付けた表示濃度に従って、前記一般図柄の回転動作における表示濃度を制御する(請求項11)ことが好ましい。
【0040】
かかる発明では、一般図柄の表示濃度の選択が可能であるために、プレーヤーは、自身の技量に応じて強調図柄の見極め易さを調整することが可能となる。
【0041】
本発明においては、前記表示態様制御手段は、前記強調図柄の前記回転動作における表示サイズと、前記一般図柄の前記回転動作における表示サイズとの個別の制御を更に実行する(請求項12)ことが好ましい。
【0042】
かかる発明では、強調図柄の表示サイズと一般図柄の表示サイズとを個別に制御することが可能であるために、例えば、強調図柄を大きいサイズで表示する一方で、一般図柄を小さいサイズで表示するなどによって、回転動作中のリール画像における強調図柄の識別が容易になるような強調表示を行うことが可能である。
【0043】
本発明は、
外周面上に複数の図柄が配列されたリール装置と、
前記リール装置の外周面上の図柄を外部から視認可能な表示窓と、
前記表示窓において前記図柄を移動させつつ表示する回転動作と、前記表示窓における前記図柄の移動を停止させる停止動作とを実行するリール装置制御手段とを備えるゲーム装置であって、
前記リール装置の外周面上に配列される図柄のうちの特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手段と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置(請求項15)とすることも可能であり、これにより、現実の遊技機である回胴式遊技機を本発明のゲーム装置として構成し、目押しの容易性が高められた回胴式遊技機を実現することができる。
【0044】
本発明におけるリール装置は、円筒状の部材により構成することが可能であり、この場合におけるリール装置の回転動作及び停止動作は、当該円筒状の部材をその中心軸の周りに回転、停止させることにより実現することが可能である。
【0045】
上記態様のリール装置を備える本発明では、図柄の表示濃度の調整を可能にするために、リール装置の外周面に液晶などの表示装置の表示面を配置することが可能である。この場合、複数の図柄のそれぞれを個別の表示装置により表示することも可能であり、単一の表示装置の表示面をリール装置の外周面の全周に巻回させてリール装置上の全ての図柄を単一の表示装置により表示することも可能である。
【0046】
なお、上記態様のリール装置を備える本発明では、表示窓はリール装置の外周面の1又は連続する複数の図柄を回胴式遊技機の外部から視認できるように構成することができる。
【0047】
本発明のリール装置は、平板状の表示面を有する液晶などの表示装置により構成することも可能であり、この場合におけるリール装置の回転動作及び停止動作は、例えば、複数の図柄よりなる図柄列上において、1又は複数の連続する前記図柄列上の図柄を囲繞するサイズの表示部を所定速度で移動させたときの表示部位の図柄を上記表示装置上に表示すること、及びこの表示部位を停止させたときの表示部位の図柄を上記表示装置上に表示することにより行うことができ、この場合における表示窓は、上記表示装置により構成することができる。
【0048】
本発明によれば、請求項1について上記したと同様のメカニズムにより目押しの容易化を達成できるため、目押しを店員に依頼する遊技者数が減少し、遊技店舗における労働負荷を低減させるという効果を達成できる。
【0049】
なお、請求項2〜12について上記した各構成は、請求項13〜15の発明にも同様に適用することが可能であり、請求項2〜12について上記したと同様の効果を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0051】
なお、本発明は、ゲーム操作を入力するための操作入力装置とゲーム画像を表示する表示装置とを備えた家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、携帯電話機や、パチンコ店或いはスロット店或いはゲームセンター等の遊技店舗に設置される遊技機(回胴式遊技機)に適用されるものであるが、以下の実施形態では、外部の記録媒体から読み取ったゲームプログラムに基づいてゲームが実行される携帯型ゲーム装置に適用した場合について説明する。
【0052】
また、以下では、回転動作及び停止動作を行う3つのリール画像を表示し、3つのリール画像が停止動作を行った際にリール画像として表示される図柄の組み合わせ(配列)によって、入賞役の成立の判定及び告知を行う遊技機のシミュレーションゲーム(スロットゲーム)に本発明のゲームプログラムを適用した場合について説明する。
【0053】
図1は、本発明を適用した携帯型ゲーム装置100の外観構成を示す図であり、図1(a)には携帯型ゲーム装置100の本体前面の平面図が、図1(b)にはその背面斜視図が示されている。
【0054】
図1に示すように、この携帯型ゲーム装置100の本体前面には、ゲームや映画の画像やデータ等を表示できる3〜7インチ程度の横長の液晶ディスプレイ1が備えられている。また液晶ディスプレイ1の周辺には、操作入力装置を構成するSTARTボタン2、方向キー3、アナログコントローラ4、○ボタン5a、×ボタン5b、□ボタン5c、△ボタン5d等が備えられているとともに、効果音やBGM等のサウンドを外部に出力する左右のスピーカ部6a及び6bが備えられている。
【0055】
携帯型ゲーム装置100の本体背面には、本発明のプログラムを適用したゲームプログラムを記録したUMD(Universal Media Disc)200やDVD−ROM等の第1の外部記録媒体を着脱自在に収容可能な第1収容部7や、ゲームの経過情報を記録するメモリースティック300などの不揮発性メモリである第2の外部記録媒体を着脱自在に収容可能な第2収容部8が備えられているとともに、バッテリーパック400装填のためのバッテリーカバー9が備えられている。
【0056】
携帯型ゲーム装置100の本体上部側面には、操作入力装置を構成するRボタン10a,Lボタン10bと、前述の第1収容部7の付近に設けられたディスクカバーをOPENする為のOPENスイッチ11と、送受信データの出入力ターミナルとなる赤外線ポート12とが備えられている。
【0057】
また、携帯型ゲーム装置100の本体右側面には、電源のON/OFFを行い、或いは上記各操作入力装置への入力をロックにするためのPOWER HOLDスイッチ14が備えられ、本体左側面には後述の通信処理部109のワイヤレスLAN機能をON/OFFさせる為のワイヤレスLANスイッチ15が備えられている。
【0058】
図2は、図1に示した携帯型ゲーム装置100の内部のハードウェア構成を示す説明図である。図2に示すように、携帯型ゲーム装置100は、その内部にCPU101、ROM102、RAM103、第1の外部記録媒体読み取りドライブ104、第2の外部記録媒体読み取り/書き込みドライブ105、画像処理部106、音声処理部107、操作入力処理部108、通信処理部109、電源供給インタフェース部110を備えている。
【0059】
ここで、CPU101は、携帯型ゲーム装置100の制御動作の中枢となり、システムバス111を介して他の構成要素部分と制御信号やデータ信号等の受け渡しを行ってゲーム装置全体を統括的に制御するとともに、ゲームプログラム並びにプレーヤーが操作入力装置を使って指示する内容に基づいて、適宜、描画や音声出力のためのタスクとしてのコマンドを生成して、ゲーム進行を制御する。
【0060】
ROM102は、ゲーム装置の起動時に使用する起動用プログラムや装置を動かす為の基本的なシステムプログラム等を格納する不揮発性メモリである。
【0061】
RAM103は、第1の外部記録媒体及び第2の外部記録媒体から読み出したデータを一時記録するとともに、作業中のデータを一時記録する揮発性メモリである。例えば、ゲーム実行処理時にUMD200から読み出したゲームプログラムの一部若しくは全部をゲームプログラム記録領域103aに一時記録保持するとともに、メモリースティック300から読み出したセーブデータやゲーム進行中の作業データをゲームデータ記録領域103bに一時記録保持する。
【0062】
第1の外部記録媒体読み取りドライブ104は、UMD200などの第1の外部記録媒体に記録されたプログラムやデータを読み取る。
【0063】
第2の外部記録媒体読み取り/書き込みドライブ105は、メモリースティック300などの第2の外部記録媒体のデータの読み取り及び書き込みを行う。
【0064】
画像処理部106は、液晶ディスプレイ1で表示するゲーム画像等を生成処理する。
【0065】
音声処理部107は、左右スピーカ6a,6bを用いて出力するゲーム効果音やゲームBGMや音楽等のサウンドを生成する。
【0066】
操作入力処理部108は、操作入力装置との間での信号の授受を行うためのI/Oポートである。
【0067】
通信処理部109は、ワイヤレスLANアクセス機能を用いて通信処理を行う。
【0068】
電源供給インタフェース部110は、外部ACアダプタやバッテリーパック400からの電力を装置内部に供給するインタフェース部である。
【0069】
図3は、本発明を適用したゲームプログラムに従って実行されるスロットゲームにおいて液晶ディスプレイ1上に表示されるゲーム画面20の一構成例を示す図である。図示のように、このゲーム画面20には、現実の遊技機が備えるリール装置や液晶ディスプレイなどを模したリール画像21a〜21c及び液晶ディスプレイ画像23が画面中央に大きく表示されている。
【0070】
このスロットゲームの一般的なプレイの流れとしては、まず始めに、プレーヤーが、Rボタン10aを1回押下すると(丸数字1)、携帯型ゲーム装置100がゲーム画面20上に表示しているスロットマシンSMのメダル投入をMAXに設定する。すなわち、プレーヤーがメダル3枚を1度にBETしたことになる。その後、プレーヤーが方向キー3の下方向を1回押下すると(丸数字2)、携帯型ゲーム装置100が各リール画像21a,21b,21cの図柄を移動して表示させる。その後、プレーヤーが、□ボタン5c、×ボタン5b、○ボタン5aを押下すると(丸数字3〜5)、携帯型ゲーム装置100がそれぞれ対応するリール画像21a,21b,21cの図柄の移動を停止させる。このようにして、プレーヤーは、ベット(丸数字1)→リール回転(丸数字2)→各リール停止(丸数字3〜5)という一連の操作により1プレイを行う。
【0071】
すなわち、プレーヤーがタイミング良く、□ボタン5c、×ボタン5b、○ボタン5aを押下して、所望の図柄(「ベル」や「カバン」等の小役図柄や、「BAR」などのRB図柄や、「7」などのBB図柄等)を揃えるスロットゲームを行なうことができる。
【0072】
図4は、携帯型ゲーム装置100のCPU101によりUMD200に記録されている本発明を適用したゲームプログラムに基づいてRAM103上で展開実現される機能ブロックを概念的に示す説明図である。
【0073】
図4において、遊技処理部30は、操作入力装置から受信する各種の操作信号に応答して、上記スロットゲームを実行するものであり、コイン処理部31、遊技情報記録部32、フラグ記録部33、抽選実行部34、抽選テーブル35、演出処理部36、強調図柄設定部37a及び表示態様制御部37bを有するリール画像処理部37、図柄列記録部38、強調表示設定部39aを有するメニュー処理部39、ゲーム画面構成部40、遊技結果判定部41、特別遊技処理実行部42を備えて構成される。
【0074】
ここで、遊技処理部30が操作入力装置から「コイン投入」に割り当てられた操作信号を受信すると、その信号はコイン処理部31に送信され、コイン処理部31は、遊技情報記録部32に記録される獲得コイン数を投入されたコイン数だけ減算して更新するとともに、投入されたコイン数が所定の値(例えば3枚)に達している場合には、フラグ記録部33におけるスタートフラグをオンにセットする。
【0075】
抽選実行部34は、上記スタートフラグがオンにセットされている状態で、操作入力装置から「リールの回転開始」に割り当てられた操作信号(回転信号)を遊技処理部30が受信したことを条件に所定範囲(例えば0〜65535)の乱数を発生させ、抽選テーブル35に規定される乱数の数値と入賞役との対応関係に従って抽選結果(当選の有無及び当選の場合の入賞役の種類)を決定するものである。なお、本実施形態では、成立によりそれぞれ異なる態様の遊技効果(獲得メダル数の増加など)を生じさせる複数種類の入賞役が設定されており、その1又は複数の入賞役は、強調表示設定記録部39bへの設定により、強調役として設定することができるようになっている。
【0076】
そして、抽選実行部34により決定された抽選結果がいずれかの入賞役の当選である場合には、フラグ記録部33において当選した入賞役に対応する入賞役フラグがオンにセットされ、当選した入賞役に応じた演出画像やリールの停止操作順序についてのインストラクションなどをスロットマシンSMの液晶ディスプレイ画像23において表示させるために、所定の信号が演出処理部36に送信される。
【0077】
リール画像処理部37は、3次元グラフィックス技術により図柄列記録部38に記録されるデータに基づいて、図3に示すリール画像21a〜21cの生成処理を実行するものである。具体的には、リール画像処理部37は、複数のポリゴンにより形成される3つの3次元円筒(リール)の各々の外周表面上に図柄列記録部38から読み込んだ複数種類の図柄のテクスチャ(図柄画像)を貼り付けたリールオブジェクト45a〜45c{図5(a)参照}を生成し、それらの共通軸46を中心とした所定角度αの範囲における表示部位47a〜47cを所定の仮想視点から仮想的に撮影した画像をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させる。なお、この実施形態において上記所定角度αは、各リールオブジェクト45a〜45cの外周表面上の3つの連続する図柄が上記各表示部位47a〜47cに収まる大きさに設定されている。
【0078】
ここで、図柄列記録部38には、リール画像21a〜21c上において表示される複数種類(「赤セブン」、「白セブン」、「BAR」、「チェリー」、「カバン」、「ベル」、「リプレイ」等)の図柄のテクスチャのデータと、各リールオブジェクト45a〜45c上における上記各テクスチャの貼り付け位置(複数位置への貼り付けを含む)を規定するテーブル形式のデータが記録されており、上記により生成されるリールオブジェクト45a〜45cの外周表面上には、図5(b)に示すような図柄列48a〜48cが配列されることになる。
【0079】
リール画像処理部37により生成される3つのリールの外周表面上には背景色として適宜の色彩(例えば「白色」)を与えることが可能である。また、上記各テクスチャの貼り付けに際しては、当該テクスチャの透明度や拡縮比率等のパラメータを適宜の値に設定可能であるが、本実施形態では、後述の通常表示モードにおける全図柄及び後述の強調表示モードにおける強調図柄で用いる標準の透明度Ts及び拡縮比率Rsとして、それぞれ「0%」及び「1(標準サイズ)」の値が設定される。
【0080】
また、本実施形態の図柄列記録部38は、現実の遊技機のリール装置に使用される図柄と同一又は類似の色彩や形状を有した複数種類の図柄をそれぞれ表現する為の複数のテクスチャのデータと、上記現実の遊技機における図柄の並びを再現した図柄列を生成する為の貼り付け位置データとを記録するようにしている。
【0081】
そして、遊技処理部30が操作入力装置から「リールの回転開始」に割り当てられた操作信号(回転信号)を受信した場合には、リール画像処理部37は、リール画像21a〜21cの回転動作を実行し、その後の「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」のいずれかに割り当てられた操作信号(停止信号)に応答してリール画像21a〜21cの停止動作を実行する。
【0082】
即ち、回転信号を受信したリール画像処理部37は、リールオブジェクト45a〜45cを所定方向に所定速度で回転させることで表示部位47a〜47cを図柄列48a〜48cに対して相対的に移動させ、これにより表示部位47a〜47cを通過することとなるリールオブジェクト45a〜45cの外周面上の時々刻々の図柄をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させる。他方、停止信号を受信したリール画像処理部37は、入力された停止信号に対応するリールオブジェクト45a〜45cの回転を停止させ、そのときに表示部位47a〜47cにある図柄(停止図柄)をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させる停止動作を実行する。
【0083】
ここで、上記停止動作が全てのリール画像21a〜21cについて実行されると、リール画像21a〜21cのそれぞれに3つの停止図柄が表示されることになるが、本実施形態に係る携帯型ゲーム装置100では、この合計9つの停止図柄の組み合わせにより遊技結果が告知されるようになっている。具体的には、全てのリール画像21a〜21cについての停止動作が行われたときに、「赤セブン」、「白セブン」、「BAR」、「カバン」、「チェリー」、「リプレイ」などの停止図柄が所定の有効ライン上に並んだ場合には、それぞれに対応する入賞役が成立したという遊技結果が告知され、それ以外の場合には、外れという遊技結果が告知される。
【0084】
図5(c)は、停止動作が実行されたリール画像21a〜21cの一態様を示す説明図であり、同図中の5本のライン22a〜22eが有効ラインであり、図示の例では、中段の有効ライン22b上に「ベル」の図柄が3つ並んでいる態様から、プレーヤーは特定の入賞役(ベル役)が成立したことを理解することができる。
【0085】
そして、リール画像処理部37は、上記停止操作において、現実の遊技機における飛ばし制御や引き込み制御を忠実に再現させる態様でリールオブジェクト45a〜45cの停止タイミングを決定する。
【0086】
即ち、リール画像21a〜21cの停止信号を受信した場合、リール画像処理部37は、上記のリールオブジェクト45a〜45cの回転を必ずしも直ちに停止させるのではなく、所定のスベリコマ数(例えば、図柄4コマ分)の範囲内で更にリールオブジェクト45a〜45cを回転させた後に停止させることが可能となっており、フラグ記録部33における入賞役フラグの全てがオフである場合には、上記スベリコマ数の範囲で、入賞役を告知する組み合わせの図柄が有効ライン22a〜22e上に並ばないように各リールオブジェクト45a〜45cの停止位置が決定され、フラグ記録部33における入賞役フラグのいずれかがオンにセットされている場合には、上記スベリコマ数の範囲で、なるべくその入賞役に対応する図柄が有効ライン22a〜22e上に並ぶように各リールオブジェクト45a〜45cの停止位置が決定される。
【0087】
リール画像処理部37による全てのリール画像21a〜21cについての停止動作が完了すると、遊技結果判定部41は、停止表示された9つの停止図柄の配列に基づいていずれかの入賞役が成立したか否かを判断し、成立している場合には、遊技情報記録部32に記録される獲得コイン数を成立した入賞役に応じたコイン数だけ増分して更新する処理を行うとともに、成立した入賞役に応じた演出を液晶ディスプレイ画像23などを用いて実行するために、所定の信号を演出処理部36に送信する。また、成立した入賞役が「BB」(有効ライン上に「赤セブン」又は「白セブン」が並んだときに成立する入賞役)や「RB」(有効ライン上に「BAR」が並んだときに成立する入賞役)などの特別役である場合には、次回以降の所定回数の遊技処理において入賞役の種類や当選確率或いは入賞役の成立時に増分される獲得コイン数が変更された特別遊技処理を実行するために、所定の信号が特別遊技処理実行部42に送信される。
【0088】
リール画像処理部37、演出処理部36において処理された情報はゲーム画面構成部40に送信され、ゲーム画面構成部40は図3に例示される態様のゲーム画面20の画像データを生成し、これを液晶ディスプレイ1において表示させる。
【0089】
メニュー処理部39は、後述の図6に示すメニュー画面60を液晶ディスプレイ1に表示させるとともに、操作入力装置からの入力に従ってスロットゲームに関する種々の設定を受け付けるものである。そして、強調表示設定部39aは、上記メニュー画面60において「強調表示設定」項目68が選択指定された場合に、強調表示設定画面70を液晶ディスプレイ1に表示させるとともに、操作入力装置からの入力に従って強調表示設定画面70における種々の設定を受け付けて、その設定を強調表示設定記録部39bに記録する。
【0090】
図6は、上記ゲーム画面20において、例えば、プレーヤーによってSTARTボタン2が押下された場合に、上記ゲーム画面20に切り替えて表示されるメニュー画面60及びそのメニュー画面60から遷移される強調表示設定画面70の一構成例を示す説明図である。なお、それらメニュー画面60及び強調表示設定画面70で設定可能な各種設定情報は、上記メニュー処理部39及び強調表示設定部39aで管理されている。
【0091】
図6(a)において、このメニュー画面60は、プレーヤーにスロットゲームにおける各種設定を行わせる為の画面であり、「ステイタス」項目61,「プレイセッティング」項目62,「強制フラグ」項目63,「オートプレイ」項目64,「オプション」項目65,「セーブロード」項目66,「終了」項目67を備えて構成される。
【0092】
ここで、「ステイタス」項目61は、メダル情報、ボーナス情報、小役情報、スランプグラフ、プレイ数等の遊技データを各種閲覧形式によって表示する場合に用いられる項目である。「プレイセッティング」項目62は、インフォメーション設定、リール&ヘルプ設定、強調表示設定等のスロットゲーム中における各種親切/補助機能を設定する場合に用いられる項目である。「強制フラグ」項目63は、強制的に入賞フラグをONに設定する場合に用いられる項目である。「オートプレイ」項目64は、スロットゲームをオートで実行する場合に用いられる項目である。「オプション」項目65は、筐体バージョン変更、サウンド設定、設定値変更、キーコンフィグ、画面タイプ変更等の各種環境を変更設定する場合に用いられる項目である。「セーブロード」項目66は、ゲーム経過などのセーブやロードを実行する場合に用いられる項目である。「終了」項目67は、スロットゲームを終了する場合に用いられる項目である。
【0093】
図6(b)は、上記メニュー画面60において、例えば、プレーヤーによって方向キー3や○ボタン5a等により「プレイセッティング」項目62が選択指定された場合に、強調表示設定部39aにより液晶ディスプレイ1に表示される例示的な強調表示設定画面70の構成を示す説明図である。
【0094】
図示のように、この強調表示設定画面70は、表示モード切替欄71、役・図柄・ゾーン設定欄72及び強調表示態様設定欄73の3つの機能設定欄を備えている。
【0095】
このうち表示モード切替欄71は、通常表示モードと強調表示モードの切り替えを設定する部分である。
【0096】
役・図柄・ゾーン設定欄72は、上記回転動作におけるリール画像21a〜21cで強調表示される図柄である強調図柄を特定するための情報として、強調役、選択図柄又は強調ゾーンの指定を受け付けるものである。例えば、役・図柄・ゾーン設定欄72中の「ボーナス図柄指定」項目72aにおいて「ON」を選択することで、本実施形態において特別役として設定されている「赤セブン」、「白セブン」及び「BAR」の3種類の入賞役を一括して強調役に指定することができる。
【0097】
「個別指定」項目72bは、強調役の設定を個々の入賞役毎に個別に受け付けるものであり、「赤セブン」、「白セブン」、「BAR」、「チェリー」、「ベル」、「カバン」及び「リプレイ」の各項目において「ON」を選択することで、それぞれに対応する入賞役を強調役に指定することができる。
【0098】
また、「位置指定」項目72cは、強調役に設定された入賞役に対応する図柄が、単一の図柄列中に複数含まれている場合における選択図柄の指定を受け付けるものであり、いずれかの入賞役が強調役に設定された状態で、「位置指定」項目72cの「ON」が選択された場合には、図7(a)に示す位置指定画面74が液晶ディスプレイ1に表示される。
【0099】
位置指定画面74には、リールオブジェクト45a〜45cの外周の図柄列48a〜48cと同様の3つの図柄列74a〜74cが表示されており、これらの図柄列74a〜74cのそれぞれから選択図柄の指定を行うことができる。
【0100】
例えば、「個別指定」項目72bにおいて「カバン」の項目において「ON」が選択されている場合について説明すると、図柄列74aには、「カバン」役に対応するカバンを象った図柄(図中の丸数字1〜4で示される図柄)が4つ配列されており、このいずれかに図柄指定用カーソル74dを位置させた状態で○ボタン5aを押下することでその図柄を選択図柄に指定することができる。選択図柄は2つ以上指定することも可能であり、○ボタン5aが押下される毎に図柄指定用カーソル74dが位置する図柄が選択図柄として指定される。選択図柄の指定の解除は、指定された図柄に図柄指定用カーソル74dを合わせて△ボタン5dを操作することにより行うことができる。
【0101】
同様に、図柄列74b、74cにもカバンを象った図柄がそれぞれ、2つ及び4つ配列されており、それぞれの図柄列について同様の操作により1つ又は2以上の選択図柄を指定することができる。この位置指定画面74において×ボタン5bが押下されると、選択図柄の指定は完了となり、液晶ディスプレイ1の表示は強調表示設定画面70に切り替えられる。
【0102】
「ゾーン指定」項目72dは、強調表示を行う図柄のゾーンである強調ゾーンの指定を受け付けるものであり、「ゾーン指定」項目72dの「ON」が選択された場合には、図7(b)に示すゾーン指定画面75が液晶ディスプレイ1に表示される。
【0103】
ゾーン指定画面75には、位置指定画面74と同様の3つの図柄列75a〜75cと、それぞれの図柄列75a〜75cについて強調ゾーンの指定を行うためのゾーンカーソル75d〜75fが表示されており、位置指定画面74と同様の態様で強調ゾーンの指定が受け付けられる。この実施形態では、ゾーンカーソル75d〜75fは、各図柄列における連続する3つの図柄を囲繞できるサイズとされており、方向キー3によりゾーンカーソル75d〜75fの位置を選択して○ボタン5aを押下することで、ゾーンカーソル75d〜75fで囲繞された3つの図柄を強調ゾーンとして指定することができる。なお、強調ゾーンの指定は△ボタン5dにより解除することができ、×ボタン5bが押下された場合には、強調ゾーンの指定は完了となり、液晶ディスプレイ1の表示は強調表示設定画面70に切り替えられる。
【0104】
強調態様設定欄73は、強調の表示の態様の設定を行うものであり、「透明度指定」項目73aにおいて、「透明度100%」、「透明度50%」、「透明度0%」の3種類の透明度のうちいずれか一つを選択指定することができ、「縮小率指定」項目73bにおいて、「1/5サイズ」、「1/2サイズ」、「標準サイズ」の3種類の拡縮比率のうちいずれか一つを選択指定することができる。
【0105】
強調表示設定画面70において×ボタン5bが押下されると、強調表示設定部39aは強調表示条件の受け付けを完了し、入力された強調表示条件をフラグ記録部33及び強調表示設定記録部39bに記録する。具体的には、表示モード切替欄71又は「ゾーン指定」項目72dにおいて「ON」が選択されている場合には、それぞれフラグ記録部33における強調表示フラグ又はゾーン指定フラグがオンにセットされ、「OFF」が選択されている場合にはこれらのフラグがオフにセットされる。また、役・図柄・ゾーン指定欄72において指定された強調役、選択図柄及び強調ゾーン、並びに強調表示態様設定欄73において選択された透明度及び拡縮比率についての情報が強調表示設定記録部39bに記録される。
【0106】
強調図柄設定部37aは、強調表示設定記録部39bに記録される情報に基づいて強調図柄を特定し、特定された強調図柄を表示態様制御部37bに通知するものである。なお、強調図柄設定部37aにおける強調図柄の特定は、例えば、以下の態様により行われるものとすることができる。
【0107】
即ち、強調ゾーンの指定がなされている場合は、その強調ゾーンにより特定される図柄(ゾーンカーソル75d〜75fにより囲われる連続する3つの図柄)が強調図柄として特定される。強調ゾーンの指定がなされていない場合には、強調役として指定された入賞役に対応付けられた各図柄列48a〜48c上の全ての図柄が強調図柄として特定される。ただし、指定されたいずれかの強調役について選択図柄の指定がなされている場合には、その強調役については指定された選択図柄のみが強調図柄として特定される。
【0108】
表示態様制御部37bは、フラグ記録部33における入賞役フラグや強調表示フラグが所定の状態にセットされていることを条件に動作し、リール画像処理部37により生成される各リールオブジェクト45a〜45cの外周表面上に貼り付けられる各テクスチャの透明度及び拡縮比率を制御するものである。
【0109】
具体的には、この表示態様制御部37bは、強調図柄についてはその透明度Ti及び拡縮比率Riをそれぞれ標準の値(Ts及びRs)に維持する一方で、強調図柄以外の図柄である一般図柄の透明度Tg及び拡縮比率Rgを、強調表示設定記録部39bに設定記録された透明度Tx(100%,50%又は0%)及び拡縮比率Rx(1/5サイズ,1/2サイズ又は標準サイズ)に変更する処理を実行する。
【0110】
図8乃至図10は、「白セブン」役に対応付けられた図柄である白抜きの「7」の文字の各図柄が強調図柄に指定されている場合において、強調図柄の透明度Ti及び拡縮比率Riをそれぞれ標準の値とし、他方、一般図柄の透明度Tg及び拡縮比率Rgを強調表示設定記録部39bに設定記録された透明度Tx及び拡縮比率Rxに変更したときの各リールオブジェクト45a〜45c上の図柄列48a〜48c及び回転動作におけるリール画像21a〜21cを概念的に示している。
【0111】
図8(a)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度50%」に設定され、拡縮比率Rxが「標準サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48cであり、図8(b)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0112】
同様に、図8(c)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度100%」に設定され、拡縮比率Rxが「標準サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48c、図8(d)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0113】
図から理解できるように、透明度Txを「50%」又は「100%」に変更することにより、回転動作中のリール画像21a〜21cにおいて、強調図柄(図示の例では、白抜きの「7」の文字の図柄)のみを目立たせることが可能であり、従って、回転動作中のリール画像21a〜21cから強調図柄の動きを見極めて目押しを行うことを容易にすることができる。また、透明度Txが「50%」に設定されている場合よりも、「100%」に設定されている場合の方が、強調図柄の動きの見極めがより容易になるため、プレーヤーは、自分の目押しの技量に応じて段階的に難易度の異なる練習を行うことが可能である。
【0114】
図9(a)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度0%」に設定され、拡縮比率Rxが「1/2サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48cであり、図9(b)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0115】
同様に、図9(c)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度0%」に設定され、拡縮比率Rxが「1/5サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48cであり、図9(d)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0116】
図から理解できるように、拡縮比率Rxを「1/2サイズ」又は「1/5サイズ」に設定することにより、回転動作中のリール画像21a〜21cにおいて、強調図柄のみを目立たせることが可能であり、従って、回転動作中のリール画像21a〜21cから強調図柄の動きを見極めて目押しを行うことを容易にすることができる。また、拡縮比率Rxが「1/2サイズ」に設定されている場合よりも、「1/5サイズ」に設定されている場合の方が、強調図柄の動きの見極めがより容易になるため、プレーヤーは、自分の目押しの技量に応じて段階的に難易度の異なる練習を行うことが可能である。
【0117】
なお、図9に示すような図柄の拡縮比率の変更は、変更の前後において一般図柄の中心が移動しない態様で行うことが好ましく、これにより、上下又は左右の一般図柄同士が接近して一つの大きな図柄のように見える結果、強調図柄の見極めが難しくなってしまう不都合を防止することができる。この場合、各テクスチャの基準座標を各図柄の中心に設定し、各テクスチャの張り付け位置を、図柄の拡縮比率に関わらず、リールオブジェクト45a〜45cの外周表面の幅方向中心における長手方向の21等分点(図9(a)、(c)に示す縦横の補助線Lt,Lhの交点)に固定すれば、より少ない計算負荷をもって上記目的を達成することができる。
【0118】
図10(a)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度50%」に設定され、拡縮比率Rxが「1/2サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48cであり、図10(b)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0119】
同様に、図10(c)は、強調表示設定記録部39bにおいて透明度Txが「透明度50%」に設定され、拡縮比率Rxが「1/5サイズ」に設定されている場合における各図柄列48a〜48cであり、図10(d)は、そのときの回転動作におけるリール画像21a〜21cである。
【0120】
図から明らかなように、透明度Txと拡縮比率Rxの設定を組み合わせることにより、強調図柄の動きの見極めのし易さの程度をより多様に変化させることが可能であり、より多様なプレイヤー層が、それぞれの技量に応じた目押しの練習を行うことが可能である。
【0121】
なお、図10の態様の強調表示においても、図9について上記したと同様に、拡縮比率の変更の前後において一般図柄の中心を移動させないことが可能である。
【0122】
以下、フローチャートに基づいて、携帯型ゲーム装置100の処理動作を説明する。
【0123】
図11は、携帯型ゲーム装置100が本発明を適用したゲームプログラムに従って実行するスロットゲームの処理手順を示すフローチャートである。
【0124】
図11において、携帯型ゲーム装置100は、プレーヤーによって、本発明を適用したゲームプログラムを記録したUMD200を第1収容部7にセットされ、電源をONにされると、CPU101が自動的にそのゲームプログラムをRAM103上で解釈実行し、図示省略のゲームタイトル画面を液晶ディスプレイ1に表示させ、プレーヤーのSTARTボタン2の押下操作を待って図12に示すトップ画面50を液晶ディスプレイ1に表示させる(ステップS101)。
【0125】
このトップ画面50において、方向キー3や○ボタン5aの操作などにより「ゲームスタート」の項目51が選択指定されると、後述のステップS104及びステップS106において受け付けられた設定に従って遊技処理が実行される。遊技処理が開始されると、遊技処理部30は、液晶ディスプレイ1上に例えば図3に示すゲーム画面20を表示させ(ステップS102)、プレーヤーの各種操作に対応した所定信号の待ち受けを行う(ステップS103)。
【0126】
ここで、STARTボタン2の押下操作などの「メニュー画面表示」に割り当てられた操作信号の入力があった場合には、メニュー処理部39は、図6(a)に示すメニュー画面60を液晶ディスプレイ1上に表示させ(ステップS104)、各種操作信号の待ち受けを行い(ステップS105)、方向キー3や○ボタン5a等への操作により「強調表示設定」の項目68が選択指定された場合には、強調表示設定部39aは、図6(b)に示す強調表示設定画面70を液晶ディスプレイ1上に表示させ、各種強調表示条件の設定を受け付ける(ステップS106)。
【0127】
強調表示設定画面70において×ボタン5bの操作が検知された場合、ステップS106において強調表示条件の変更がなされたか否かの検査が実行され(ステップS107)、変更がなされていなければ、そのまま処理はステップS104に戻される。
【0128】
一方、変更がなされている場合には、変更された強調表示条件の強調表示設定記録部39bへの記録(ステップS108)が実行された後に、当該強調表示設定記録部39bにおける情報に基づく強調図柄の特定が強調図柄設定部37aにより実行され(ステップS109)、続くステップS110では、ステップS109において特定された強調図柄並びに強調表示設定記録部39bにおける透明度Tx及び拡縮比率Rxが表示態様制御部37bに通知され、処理はステップS104に復帰する。
【0129】
ステップS104において「終了」の項目67が選択指定されると、処理は前述のステップS102に戻されてゲーム画面20の表示が行われる。
【0130】
ステップS103において、Rボタン10aの押下操作などの「コイン投入」に割り当てられた操作信号の入力があった場合には、コイン処理部31がフラグ記録部33のスタートフラグをオンにセットするなどのコイン投入処理を実行する(ステップS111)。
【0131】
続いて遊技処理部30は、「リールの回転開始」に割り当てられた回転信号の待ち受けを行い(ステップS112)、回転信号の入力があった場合、抽選実行部34は、入賞役の抽選や入賞役の当選があった場合における入賞フラグの書き換えなどの抽選処理を実行する(ステップS113)。
【0132】
その後、ステップS114〜S117において、強調表示フラグ、ゾーン指定フラグ、入賞役フラグ及び強調図柄の検査が実行され、その結果に応じて、リール画像処理部37が強調表示モードによる回転動作(ステップS118)又は通常表示モードによる回転動作(ステップS126)のいずれかを実行する。
【0133】
即ち、強調表示フラグがオンにセットされ、ゾーンフラグがオンにセットされている場合(ステップS114ON→ステップS115ON)、或いは、強調表示フラグがオンにセットされ、ゾーンフラグがオフにセットされており、強調図柄に対応付けられた入賞役の入賞役フラグにオンがセットされている場合(ステップS114ON→ステップS115OFF→ステップS116ON→ステップS117一致)には、強調表示モードによる回転動作が実行され(ステップS118)、それ以外の場合には、通常表示モードによる回転動作が実行される(ステップS126)。
【0134】
ステップS118における回転動作では、リール画像処理部37がリールオブジェクト45a〜45cを所定速度で回転させることにより、表示部位47a〜47cを通過する図柄をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させる。
【0135】
このとき表示態様制御部37bは、強調図柄の透明度Ti及び拡縮比率Riについては標準の値(Ts及びRs)を維持する一方で、一般図柄の透明度Tg及び拡縮比率Rgを上記ステップS110で通知された透明度Tx及び拡縮比率Rxに変更する処理を実行する。これにより、図8〜図10について上記した態様のリール画像21a〜21cがゲーム画面20に表示されることになり、その結果、プレーヤーは、回転動作中のリール画像21a〜21cから図柄の動きを見極めての目押しの練習を、後述の通常表示モードの場合よりも低い難易度で、或いはプレイヤーの技量に応じた適切な難易度で行うことが可能となる。
【0136】
次いで、遊技処理部30は、例えば、「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」に割り当てられた停止信号の待ち受けを実行し(ステップS119)、その入力に応答して、対応するリールオブジェクト45a〜45cの回転を停止させ、そのときの該当表示部位47a〜47cにある停止図柄をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させる停止動作(ステップS120)を実行するとともに、停止したリールオブジェクト45a〜45c上の一般図柄の透明度Tg及び拡縮比率Rgを標準の値(「0%」及び「1」)に戻す処理を実行する(ステップS121)。なお、この場合、ステップS121は、ステップS120の直後に実行しても良く、ステップS120から所定時間(1、2秒等)経過後に実行しても良い。
【0137】
ステップS119〜S121の処理は、全てのリール画像21a〜21cの停止動作が完了するまで繰り返して実行され、全ての停止動作が完了した場合(ステップS122YES)には、遊技結果判定部41が停止図柄に基づいて遊技結果の判定(ステップS123)を実行し、いずれかの入賞役が成立している場合には、遊技情報記録部32に記録される獲得コイン数をその役に応じたコイン数だけ増分して更新し(ステップS124)、いずれかの特別役が成立している場合には、特別遊技処理実行部42による特別遊技処理(ステップS125)が実行される。
【0138】
以上で強調表示モードによる一回の遊技動作が完了し、後続の遊技動作を実行するため、処理はステップS102に戻される。
【0139】
他方、ステップS126においては、ステップS118と同様、リール画像処理部37がリールオブジェクト45a〜45cを所定速度で回転させることにより、表示部位47a〜47cを通過する図柄をリール画像21a〜21cとしてゲーム画面20に表示させるが、ここでは、表示態様制御部37bによる一般図柄の透明度Tg、或いは拡縮比率Rgの変更処理は実行されない。
【0140】
従って、図柄列48a〜48c上の全ての図柄の透明度及び拡縮比率が標準の値(Ts及びRs)とされた状態でリール画像21a〜21cが表示されることとなり、現実の遊技機と同一、或いはこれに準じた態様での回転動作が実行されることになる。
【0141】
次いで、リール画像処理部37は、ステップS119と同様の態様で、「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」及び「右リールの回転停止」に割り当てられた各停止信号の待ち受けを実行し(ステップS127)、その入力があった場合には、ステップS120と同様の態様でリール画像21a〜21cの停止動作を実行する(ステップS128)。
【0142】
ステップS127及びステップS128の処理は、全てのリール画像21a〜21cの停止動作が完了するまで繰り返して実行され、全ての停止動作が完了した場合(ステップS129YES)には、前述のステップS123に移行し以下同様の処理が行われる。
【0143】
以上説明した実施形態によれば、目押しの対象となる図柄(強調図柄)の表示態様(透明度及び/又は表示サイズ)とそれ以外の図柄(一般図柄)の表示態様(透明度及び/又は表示サイズ)とが個別に制御されるために、強調図柄が標準の表示態様で表示される一方、一般図柄がより目立たない表示態様で表示される強調表示モードにおいては、回転動作中のリール画像における強調図柄の識別を容易にすることが可能である。このように、リール画像そのものを注視することで図柄の動きを見極める練習を行うことができるので、現実の遊技機においても使用できる実践的な目押しのテクニックを修得することが可能である。
【0144】
また、上記実施形態では、現実の遊技機と同様或いは略同様の図柄列を使用することが可能であるために、現実の遊技機と同じ或いはほぼ同じ条件での目押しの練習を行うことが可能である。
【0145】
また、上記実施形態によれば、リール画像の回転動作中における一般図柄の透明度を100%とすれば、回転動作中に強調図柄のみがリール画像として表示されることになる為、一般図柄が表示されるとタイミングが取れないプレーヤーも目押しを容易に行うことができる。
【0146】
また、上記実施形態によれば、リール画像の回転動作中における一般図柄の表示濃度を段階的に調整することができるので、プレーヤーは自分の目押し力に応じて段階的に異なる難易度での目押しの練習を行うことが可能であり、上達の程度に従って表示濃度を徐々に高めていけば、最終的には通常表示モードでの目押しができるようになり、現実の遊技機における目押し力も向上することが期待できる。
【0147】
また、上記実施形態によれば、図柄列中の任意の図柄を強調図柄に指定することが可能である為、プレーヤーは、任意の図柄について目押しの練習を行うことができる。従って、現実の遊技機での遊技における小役の取りこぼしを無くしたい場合には、小役図柄を強調図柄に指定して目押しの練習を行うことができる。
【0148】
また、上記実施形態によれば、強調ゾーンの指定を行うことにより、図柄列中の連続する複数の図柄を強調図柄に指定することが可能である為、例えば、現実の遊技機おいてボーナスの確定を判別できるリーチ目の目押しを行いたい場合には、そのリーチ目を強調ゾーンに指定して目押しの練習を行うことができる。
【0149】
また、上記実施形態によれば、一つの入賞役に対応する図柄として表示色や形状が異なる複数の図柄(例えば、「赤セブン」と「白セブン」)が用意され、且つ、それら複数の図柄の組み合わせを入賞役の成立と認めないような形態において、プレーヤーにより指定された一つの図柄を強調図柄として設定することが可能である為、プレーヤーは好みの図柄を対象にして目押しの練習を行うことが可能である。
【0150】
また、上記実施形態によれば、単一の図柄列中に同じ図柄が複数配列されていると目押しのタイミングを取りづらいプレーヤーは、そのうちの一つを選択図柄に指定することで、図柄を見極め易くすることができる。
【0151】
また、上記実施形態によれば、現実の遊技機と同様の引き込み制御及び飛ばし制御が行われるとともに、抽選により当選した入賞役に対応する図柄が強調して表示される為、現実の遊技機と同様の状況下で目押しの練習を行うことが可能である。
【0152】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0153】
例えば、上記した実施形態では、ゾーン指定がなされていない場合には、強調役として指定された入賞役が抽選手段による抽選により当選したことを条件に強調表示モードによる回転動作が実行される場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、抽選手段による抽選の結果と関係無しに、常に強調表示モードによる回転動作が実行されるようにしても良く、この場合には、プレーヤーは、入賞役の当選を待つことなく、全ての遊技動作において目押しの練習を行うことが可能になる。
【0154】
また上記実施形態では、一旦変更された一般図柄の透明度や拡縮比率が、停止動作が行われる毎に標準の値に復帰させる処理が行われる場合について説明したが、例えば、後続の遊技動作において通常表示モードによる回転動作が実行されるまでは、上記標準の値への復帰の処理が行われないようにすることも可能である。
【0155】
また、前述の実施形態においては、強調表示モードにおいて、表示態様制御部が一般図柄の表示濃度を薄く及び/又は表示サイズを縮小する制御を行う形態について説明したが、表示態様制御部は、強調図柄の表示濃度を濃く及び/又は表示サイズを大きくする制御を行うことも可能である。
【0156】
また、上記した実施形態における透明度及び拡縮比率の具体的な値(透明度の「100%」,「50%」,「0%」や拡縮比率の「1/5サイズ」,「1/2サイズ」,「標準サイズ」)や設定値の個数(透明度、拡縮比率とも3種類)は単なる例示であり、上記実施形態とは異なる値、異なる個数の透明度及び拡縮比率の設定が可能なように構成することができる。
【0157】
また、上記した実施形態では、表示濃度を図柄の透明度により変化させる場合について説明したが、表示濃度の変更は、強調図柄を一般図柄よりも目立たせることができれば足りるのであり、RGB値の変更などの他の任意の手法に表示濃度を変更することが可能である。
【0158】
また、前述の実施形態においては、プレーヤーによる一般図柄の表示態様(透明度及び拡縮比率)の指定が可能に構成されている形態について説明したが、プレーヤーからは「通常表示モード」/「強調表示モード」のいずれかの指定のみを受け付けて、「強調表示モード」が指定された場合に、予め設定されている図柄(例えば、ボーナス図柄である「赤セブン」及び「白セブン」及び「BAR」)を予め設定されている表示態様(透明度及び拡縮比率)に自動的に変更する形態にしても良い。この場合には、強調表示設定画面70に前述の表示モード切替欄71のみを備えるとともに、表示モード切替欄71で「ON」が指定された場合に、強調図柄の透明度及び拡縮比率を標準の値とする一方、一般図柄の透明度及び拡縮比率を予め設定された値に変更してリール画像の回転動作を行うことが可能である。
【0159】
また、上記実施形態では、プレーヤーによる設定やフラグの状況により、通常表示モード及び強調表示モードによる回転動作が選択的に実行される場合について説明したが、上記「通常表示モード」は用意せずに、回転動作は常に強調表示モードに従って行われるようにしても構わない。
【0160】
また、上記した実施形態においては、強調表示設定記録部における設定が変更されない限り、強調表示モードにおける表示態様(上記実施形態の例では一般図柄の表示濃度及び表示サイズ)は遊技動作間で変化しない場合について説明したが、抽選手段の抽選によりいずれかの強調役の当選があった場合には、当該強調役の当選を告知する図柄又は図柄の組合せがリール画像として表示される迄のそれぞれの遊技動作において、表示態様制御部が、強調図柄の表示濃度或いは表示サイズと一般図柄の表示濃度或いは表示サイズの差を段階的に拡大させるように個別の制御を実行するにしても良い。
かかる構成によれば、強調役の当選以降の遊技動作の実行毎に強調図柄の視認性が徐々に高まっていくため、遊技動作を反復するうちに、自然に個々のプレーヤーの技量に合った難易度での目押しの練習ができることになる。
【0161】
また、上記した実施形態では、ゲーム画面に表示される3つのリール画像として、それぞれ3つの図柄が停止表示され、停止表示された合計9つの図柄の有効ライン上における並びによって遊技結果が告知される場合について説明したが、リール画像の個数や個々のリール画像に表示される図柄の個数は任意である。例えば、図柄列記録部が単一の図柄列のデータのみを記録し、リール画像処理部が単一のリール画像のみを表示するような形態にしても良い。また、複数のリール画像の表示を行う場合であれば、上記した実施形態のように、3つのリール画像の全てにおいて強調表示を行っても良く、プレーヤーの指定するいずれかのリール画像において選択的に強調表示を行うことも可能である。また、図柄列記録部が記録する図柄列は、現実の遊技機のリール装置の図柄列を再現したものとしても良く、オリジナルの図柄で構成される図柄列としても良い。
【0162】
また、上記した実施形態では、リール画像処理部が3つのリールの各外周表面上に複数種類の図柄のテクスチャを貼り付けたリールオブジェクトを内部的に生成し、それらの回転動作及び停止動作における表示部位を仮想視点から仮想的に撮影した画像をリール画像として表示する場合について説明したが、そのような3次元のリールオブジェクトの生成を行うことなく、1又は複数の図柄よりなる図柄列上で1又は複数の図柄を含む表示部位を移動又は停止させたときの表示部位の図柄をリール画像として表示することも可能である。
【0163】
上記実施形態における表示画面の構成や各画面における選択/指定方法などは単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにおいて上記実施形態と異なるゲーム装置又はゲームプログラム又はプログラムを記録した記録媒体を除外するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明を適用した携帯型ゲーム装置の外観構成を示す平面図及び斜視図。
【図2】携帯型ゲーム装置の内部のシステム構成を示すブロック図。
【図3】ゲーム画面の一構成例を示す説明図。
【図4】携帯型ゲーム装置のCPUが本発明のプログラムに基づき実現する機能ブロックの構成を示すブロック図。
【図5】リールオブジェクト及び図柄列の一構成例を示す図。
【図6】メニュー画面及び強調表示設定画面の一構成例を示す図。
【図7】位置指定画面及びゾーン指定画面の一構成例を示す図。
【図8】透明度及び拡縮比率を変化させたときの図柄列の状態及び回転動作中におけるリール画像の状態を概念的に示す説明図。
【図9】透明度及び拡縮比率を変化させたときの図柄列の状態及び回転動作中におけるリール画像の状態を概念的に示す説明図。
【図10】透明度及び拡縮比率を変化させたときの図柄列の状態及び回転動作中におけるリール画像の状態を概念的に示す説明図。
【図11】スロットゲームの処理手順を示すフローチャート。
【図12】トップ画面の一構成例を示す説明図。
【図13】従来の目押し補助機能の構成を示す図。
【符号の説明】
【0165】
100・・・携帯型ゲーム装置、1・・・液晶ディスプレイ、2・・・STARTボタン、4・・・アナログスイッチ、5a・・・○ボタン、5b・・・×ボタン、5c・・・□ボタン、5d・・・△ボタン、6a・・・右スピーカ部、6b・・・左スピーカ部、7・・・第1収容部、8・・・第2収容部、9・・・バッテリーカバー、10a・・・Rボタン、10b・・・Lボタン、11・・・OPENスイッチ、12・・・赤外線ポート、13・・・DC端子、14・・・POWER/HOLDスイッチ、15・・・ワイヤレスLANスイッチ、200・・・UMD、300・・・メモリースティック、400・・・バッテリーパック、101・・・CPU、102・・・ROM、103・・・RAM、103a・・・ゲームプログラム記録領域、103b・・・ゲームデータ記録領域、104・・・第1の外部記録媒体読み取りドライブ、105・・・第2の外部記録媒体読み取り/書き込みドライブ、106・・・画像処理部、107・・・音声処理部、108・・・操作入力処理部、109・・・通信処理部、110・・・電源供給インタフェース部、20・・・ゲーム画面、21a〜21c・・・リール画像、22a〜22e・・・有効ライン、SM・・・スロットマシン、30・・・遊技処理部、31・・・コイン処理部、32・・・遊技情報記録部、33・・・フラグ記録部、34・・・抽選実行部、35・・・抽選テーブル、36・・・演出処理部、37・・・リール画像処理部、37a・・・強調図柄設定部、37b・・・表示態様制御部、38・・・図柄列記録部、39・・・メニュー処理部、39a・・・強調表示設定部、39b・・・強調表示設定記録部、40・・・ゲーム画面構成部、41・・・遊技結果判定部、42・・・特別遊技処理実行部、45a〜45c・・・リールオブジェクト、46・・・共通軸、47a〜47c・・・表示部位、48a〜48c・・・図柄列、50・・・トップ画面、51・・・ゲームスタート項目、52・・・終了項目、60・・・メニュー画面、61・・・ステイタス項目、62・・・プレイセッティング項目、63・・・強制フラグ項目、64・・・オートプレイ項目、65・・・オプション項目、66・・・セーブロード項目、67・・・終了項目、70・・・強調表示画面、71・・・表示モード切替欄、72・・・役・図柄・ゾーン設定欄、73・・・強調表示態様設定欄、74・・・位置指定画面、74a〜74c・・・図柄列、74d〜74f・・・図柄指定用カーソル、75・・・ゾーン指定画面、75a〜75c・・・図柄列、75d〜75f・・・ゾーンカーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
ゲーム画像を表示する表示装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の操作に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記リール画像表示手段に前記回転動作及び前記停止動作からなる遊技動作を反復して実行させるゲーム装置であって、
前記図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手段と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
操作入力装置への入力に応答して、強調表示モードのオン/オフの切替を行う強調表示切替手段を更に備え、
前記表示態様制御手段は、前記強調表示モードがオン状態であることを条件に、前記個別の制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記図柄列記録手段には複数の前記図柄列が記録されており、
前記リール画像表示手段は、複数の前記図柄列に基づいて複数の前記リール画像を表示し、
前記強調図柄設定手段は、前記複数の図柄列のそれぞれについて、前記強調図柄の設定を行い、
前記表示態様制御手段は、それぞれの前記リール画像について、前記個別の制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記遊技動作毎に、1又は複数の強調役を含む複数種類の入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、
前記強調図柄設定手段は、前記強調役に対応付けられた前記図柄列中の図柄を前記強調図柄として設定し、
前記表示態様制御手段は、前記抽選手段による前記抽選の結果がいずれかの前記強調役の当選であったことを条件に、前記個別の制御を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記操作入力装置への所定の操作に応答して、前記強調役の選択を行う強調表示設定手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記強調表示設定手段は、前記強調役に対応付けられた図柄がいずれかの前記図柄列中に複数含まれている場合には、当該複数の図柄のいずれかを選択図柄として選定するよう構成されており、
前記強調図柄設定手段は、前記強調役に対応付けられた図柄を複数含む前記図柄列については、前記選択図柄を前記強調図柄として設定することを特徴とする請求項4又は5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記強調表示設定手段は、前記選択図柄の選定を、前記操作入力装置からの操作信号に基づいて行うことを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記操作入力装置への所定の操作に応答して、前記図柄列上における連続する複数の図柄を含むゾーンの指定を受け付けるゾーン指定手段を更に備え、
前記ゾーン指定手段によるゾーン指定がなされている場合には、前記強調図柄設定手段は前記ゾーンに含まれる複数の図柄を前記強調図柄に設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記表示態様制御手段は、前記一般図柄の表示濃度が前記強調図柄の表示濃度よりも薄くなるように前記個別の制御を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記遊技動作毎に入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、
前記抽選によりいずれかの入賞役の当選があった場合には、当該入賞役の当選を告知する図柄又は図柄の組合せが前記リール画像として表示される迄のそれぞれの前記遊技動作において、
前記表示態様制御手段は、前記特別図柄の表示濃度と前記一般図柄の表示濃度の差を段階的に拡大させるように前記個別の制御を実行することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記一般図柄の回転動作における表示濃度の設定を受け付ける表示濃度設定手段を更に備え、
前記表示態様制御手段は、前記表示濃度設定手段が受け付けた表示濃度に従って、前記一般図柄の回転動作における表示濃度を制御することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記表示態様制御手段は、前記強調図柄の前記回転動作における表示サイズと、前記一般図柄の前記回転動作における表示サイズとの個別の制御を更に実行することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
ゲーム画像を表示する表示装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の操作に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記リール画像表示手段に前記回転動作及び前記停止動作からなる遊技動作を反復して実行させるゲーム装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるゲームプログラムであって、
前記図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手順と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手順とを前記コンピュータに実行させるゲームプログラム。
【請求項14】
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
ゲーム画像を表示する表示装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の操作に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記リール画像表示手段に前記回転動作及び前記停止動作からなる遊技動作を反復して実行させるゲーム装置に実装されるコンピュータで解釈実行されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記図柄列の特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手順と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手順とを前記コンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
外周面上に複数の図柄が配列されたリール装置と、
前記リール装置の外周面上の図柄を外部から視認可能な表示窓と、
前記表示窓において前記図柄を移動させつつ表示する回転動作と、前記表示窓における前記図柄の移動を停止させる停止動作とを実行するリール装置制御手段とを備えるゲーム装置であって、
前記リール装置の外周面上に配列される図柄のうちの特定の図柄を強調図柄として設定する強調図柄設定手段と、
前記強調図柄の前記回転動作における表示濃度と、前記図柄列の前記特定図柄以外の図柄である一般図柄の前記回転動作における表示濃度との個別の制御を実行する表示態様制御手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−260114(P2007−260114A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−88731(P2006−88731)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】