ゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラム
【課題】複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにする。
【解決手段】ゲーム装置200において、シャッター眼鏡120A,120B,120Nのそれぞれは、光の透過と不透過を切り換えることができる。画像表示部202は、各シャッター眼鏡120A,120B,120Nに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。制御部203は、シャッター眼鏡120A,120B,120Nのそれぞれについて、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、シャッター眼鏡に光を透過させ、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【解決手段】ゲーム装置200において、シャッター眼鏡120A,120B,120Nのそれぞれは、光の透過と不透過を切り換えることができる。画像表示部202は、各シャッター眼鏡120A,120B,120Nに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。制御部203は、シャッター眼鏡120A,120B,120Nのそれぞれについて、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、シャッター眼鏡に光を透過させ、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばトランプ、花札、麻雀のように、対戦相手に自分の手札等が見えないようにして、複数のプレイヤーがプレイするゲームがある。例えば特許文献1には、戦略を立てる面白みを損なうことなく、偶然的な要素が加味されたカードゲームが開示されている。
【0003】
一方で、3次元立体映像をよりリアルに見るために用いられるシャッター眼鏡が普及している。シャッター眼鏡は、光の透過・不透過を制御することにより、特定のタイミングでプレイヤーに光景を見られるようにしたり見られないようにしたり制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−143787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般に、カードゲームなどでは、自分の手の内が対戦相手に知られてしまうと、戦う上で自分が不利になってしまう。このため、プレイヤーごとに専用のモニターを設けたり、各プレイヤーが別々のゲーム装置を持ち寄ってネットワークで繋いだりして、一緒にプレイすることが多い。しかしながら、プレイヤーごとに別々にモニターやゲーム装置を割り当てようとすると、システム全体が高価になってしまったり、システム構成が複雑になってしまうという問題がある。また、プレイヤーごとに別々にモニターやゲーム装置を割り当てるためのスペースを確保することが困難なこともある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するものであり、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0008】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、複数のシャッター眼鏡と画像表示部と制御部とを備える。
複数のシャッター眼鏡のそれぞれは、光の透過と不透過を切り換えることが可能である。
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0009】
本発明のゲーム装置では、複数のプレイヤーがそれぞれシャッター眼鏡を装着し、プレイヤーの全員が1つの画面をシャッター眼鏡越しに見てゲームをプレイする。ゲームは、例えばトランプや麻雀等のように、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じる、仮想空間内におけるゲームである。トランプや麻雀では、手持ちのカードや牌が対戦相手に知られると、俄然不利になってしまう可能性が高い。理想的には、各プレイヤーに自分だけが見ることができるモニターを用意すると、他人に知られたくない情報が対戦相手に見られてしまう危険性が減る。しかし、プレイヤーの人数分のモニターを用意することは面倒であるし、費用もかかる。また、多くのモニターを設置できるスペースが常にあるとは限らない。そこで、本発明では、全員が1つのモニターを共有しつつも、相手に自分のゲーム内容が知られないようにしているのである。
【0010】
すなわち、画面には、シャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像が、時分割で交互に表示される。シャッター眼鏡に対応付けられた画像とは、例えばトランプにおいて、プレイヤーの手持ちのカードを表す画像である。画面には、第1のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、第2のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、第3のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、というように、交互に表示される。ゲームにN人(Nは2以上の整数)のプレイヤーが参加する場合、第Nのプレイヤーの手持ちのカードを表す画像が表示された後、第1のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像が表示される。つまり、画面に表示されるシャッター眼鏡に対応付けられた画像は、サイクリックに切り替わる。
【0011】
そして、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像がモニターに表示されている間、そのシャッター眼鏡に光を透過させる。一方、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像がモニターに表示されていない間、そのシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。つまり、そのシャッター眼鏡を装着したプレイヤーには、そのシャッター眼鏡に対応付けられた画像(すなわち自分の手持ちのカードを表す画像)のみ見ることができ、そのシャッター眼鏡に対応付けられていない画像(すなわち他人の手持ちのカードを表す画像)を見ることはできない。
【0012】
従って、各プレイヤーは、自分が装着するシャッター眼鏡に対応付けられた画像を見ることができ、且つ、他人が装着するシャッター眼鏡に対応付けられた画像を見ることはできない。本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできる。
【0013】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を、画面内で予め決められた位置であって、互いに異なる位置に、表示してもよい。
【0014】
つまり、プレイヤーごとに異なる位置に画像が表示されるので、画面が見やすくなる。例えば複数のプレイヤーが対戦するゲームでは、複数のプレイヤーが同時にゲームをプレイしているという臨場感を向上させることができる。
【0015】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、所定のマスク画像を表示してもよい。
【0016】
つまり、各プレイヤーの手持ちのカードを表す画像の表示位置がそれぞれ固定されている場合において、あるプレイヤーの手持ちのカードを表す画像を表示しない間、その表示位置には、そのプレイヤーの手持ちのカードが分かりづらくなるような画像が表示される。仮に、プレイヤーがシャッター眼鏡を外すと、そのプレイヤーは他人の手持ちのカードを表す画像も見ることができてしまう恐れがある。しかし、本発明によれば、他人の手持ちのカードを隠すようなマスク画像が表示されるので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為を防ぐことができる。
【0017】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられたすべての画像のうち少なくとも2つ以上の画像を合成してマスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、表示してもよい。
【0018】
本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるだけでなく、仮にプレイヤーが他人の画像を見ようと試みても、マスク画像がその内容をより把握しづらくする画像なので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になる。
【0019】
ゲーム装置は、仮想空間内において、複数のプレイヤーが所定の互いに異なる図柄の複数のカードを用いるゲームを実行してもよい。
そして、画像表示部は、複数のカードのうち少なくとも2つ以上のカードの図柄を合成してマスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、表示してもよい。
【0020】
例えば、ゲーム装置では、トランプや花札などのカードを用いたゲームが実行される。そして、様々な図柄を合成した画像がマスク画像になる。本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるだけでなく、仮にプレイヤーが他人の画像を見ようと試みても、マスク画像がその内容をより把握しづらくする画像なので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になる。
【0021】
画像表示部は、マスク画像として、動画像を用いてもよい。
【0022】
つまり、マスク画像に静止画像を用いるよりも動画像を用いたほうが、内容をよりカモフラージュしやすくなる。本発明によれば、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になるという効果が高まる。
【0023】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像と同じ色で生成したマスク画像を表示してもよい。
【0024】
つまり、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像が所定の色(例えば“赤”)であれば、そのシャッター眼鏡に対応付けられた画像をカモフラージュするためのマスク画像も同じ色で作成される。従って、本発明によれば、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になるという効果が高まる。
【0025】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、画像表示部と、制御部と、を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、画像表示ステップと制御ステップを備える。
画像表示ステップでは、画像表示部が、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御ステップでは、制御部が、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0026】
本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできる。
【0027】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡を有するコンピュータを、画像表示部、制御部として機能させる。
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0028】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図3】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図4】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図5】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図6】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図7】画面に表示される画像と、第1,第2,第3,第4のシャッター眼鏡の透過/不透過と、を示すタイミングチャートである。
【図8】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】各シャッター眼鏡に対応付けられた画像を説明するための図である。
【図10】(a),(b)は、画面に表示される画像と、第1,第2のシャッター眼鏡の透過/不透過と、を示すタイミングチャートである。
【図11】(a)〜(d)は、画面に表示される画像の例を示す図である。
【図12】マスク画像の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0032】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明のゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0033】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、シャッター眼鏡120とを備える。
【0034】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0035】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0036】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0037】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0038】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがダンスゲームやサッカーゲームなどのゲームの実行の際に行う操作入力を受け付ける。インターフェース104には、複数のコントローラ105が接続されていてもよい。
【0039】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームのプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワークを用いたゲームのチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して操作入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0040】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0041】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0042】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0043】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0044】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0045】
また、ゲームの画像などの情報をDVD−ROMに用意しておき、これをフレームメモリに展開することによって、ゲームの様子などを画面に表示することができるようになる。
【0046】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0047】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0048】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0049】
情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0050】
シャッター眼鏡120は、光の透過と不透過を時分割で切り換える。シャッター眼鏡120は、インターフェース104を介して接続され、1人のプレイヤーにつき1つのシャッター眼鏡120が割り当てられる。各プレイヤーは、割り当てられたシャッター眼鏡120を装着して、各プレイヤーが共有する1つのモニターを眺める。モニターには、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた第1の画像、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた第2の画像、第Nのシャッター眼鏡(Nは2以上の整数)に対応付けられた第Nの画像、が時分割で切り替わって表示される。
【0051】
モニターに第1の画像が表示される間、第1のシャッター眼鏡は光を透過させ、他のシャッター眼鏡は光を透過させない。同様に、モニターに第Nの画像が表示される間、第Nのシャッター眼鏡は光を透過させ、他のシャッター眼鏡は光を透過させない。つまり、シャッター眼鏡120を装着した各プレイヤーは、シャッター眼鏡120を通して、装着したシャッター眼鏡120に対応付けられた画像のみを見ることができ、他のシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を見ることはできない。
【0052】
次に、上記構成を有する情報処理装置100により実現される、本実施形態のゲーム装置200の機能的な構成等について説明する。
【0053】
図2は、ゲーム装置200の機能的な構成を示す図である。ゲーム装置200は、複数の上述のシャッター眼鏡120(本図中では120A,120B,120N等と記載)、画像表示部202、制御部203を備える。
【0054】
画像表示部202は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて、1つの画面に表示する。CPU 101と画像処理部108が協働して、画像表示部202として機能する。
【0055】
各シャッター眼鏡120に対応付けられた画像は、例えば複数のプレイヤーが参加する仮想空間におけるカードゲームにおいて、プレイヤーの手持ちのカードを表す画像である。ただし、ゲームや画像の内容は、本発明によって限定されない。
【0056】
図3〜6は、4人のプレイヤーが参加するポーカーゲームにおいて、ある時刻にモニターに表示される、シャッター眼鏡120のそれぞれに対応付けられた画像の表示例である。第1のプレイヤーが装着する第1のシャッター眼鏡には図3に示す画像300が対応付けられ、第2のプレイヤーが装着する第2のシャッター眼鏡には図4に示す画像400が対応付けられ、第3のプレイヤーが装着する第3のシャッター眼鏡には図5に示す画像500が対応付けられ、第4のプレイヤーが装着する第4のシャッター眼鏡には図6に示す画像600が対応付けられる。
【0057】
本実施形態では、CPU 101は、各シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示位置を、互いに異なることとしている。ただし、CPU 101は、各シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示位置を同じにしてもよい。
【0058】
制御部203は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれについて、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像が画面に表示されている間、シャッター眼鏡120に光を透過させる。また、制御部203は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれについて、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、シャッター眼鏡120に光を不透過にさせる。CPU 101とシャッター眼鏡120が協働して、制御部203として機能する。
【0059】
ここで、制御部203が行う処理について、図7を用いて詳しく説明する。
図7は、モニターに表示される画像と、各シャッター眼鏡120の透過・不透過と、の対応関係を示すタイミングチャートである。CPU 101は、モニターに表示する画像を、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600、と切り換え、第4の画像を表示した後、再び第1の画像300を表示する。すなわち、モニターに表示される画像は、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600、第1の画像300、というように、サイクリックに切り替わる。また、CPU 101は、モニターに表示する画像を切り換えるタイミングで、第1,第2,第3,第4のシャッター眼鏡の透過(ON)/不透過(OFF)を切り換える。
【0060】
CPU 101は、ある時刻T1に、モニターに第1のシャッター眼鏡に対応付けられた第1の画像300を表示すると共に、第1のシャッター眼鏡に光を透過させ、第2,第3,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T1において、第1のプレイヤーのみが第1の画像300を見ることができる。
【0061】
また、CPU 101は、時刻T1より後の時刻T2に、モニターに第2のシャッター眼鏡に対応付けられた第2の画像400を表示すると共に、第2のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第3,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T2において、第2のプレイヤーのみが第2の画像400を見ることができる。
【0062】
また、CPU 101は、時刻T2より後の時刻T3に、モニターに第3のシャッター眼鏡に対応付けられた第3の画像500を表示すると共に、第3のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第2,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T3において、第3のプレイヤーのみが第3の画像500を見ることができる。
【0063】
また、CPU 101は、時刻T3より後の時刻T4に、モニターに第4のシャッター眼鏡に対応付けられた第4の画像600を表示すると共に、第4のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第2,第3のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T4において、第4のプレイヤーのみが第4の画像600を見ることができる。
【0064】
時刻T1から時刻T2までの時間の長さと、時刻T2から時刻T3までの時間の長さと、時刻T3から時刻T4までの時間の長さは、等間隔である。
【0065】
なお、CPU 101は、第1の画像300を表示している間、第2の画像400と第3の画像500と第4の画像600を表示する領域には所定のマスク画像を重ねて表示するものとする。例えばカードゲームにおいて、第1のプレイヤーの手持ちのカード(第1の画像300)を表示している間、第2のプレイヤーの手持ちのカード(第2の画像400)と、第3のプレイヤーの手持ちのカード(第3の画像500)と、第4のプレイヤーの手持ちのカード(第4の画像600)を表示する部分には、カードを裏返した状態の画像が表示される。第2の画像400を表示している間、第3の画像500を表示している間、第4の画像600を表示している間についても、同様である。
【0066】
次に、本実施形態の上記各部が実行するゲーム処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、N人(Nは2以上の整数)のプレイヤーがゲームに参加し、各プレイヤーは予め割り当てられたシャッター眼鏡120を装着し、1つのモニターに表示される画面を全員が見ながらゲームをプレイするものとする。パラメーターx,iは共に1以上の整数である。
【0067】
例えばN=4の場合、第1のシャッター眼鏡に第1の画像が対応付けられ、第2のシャッター眼鏡に第2の画像が対応付けられ、第3のシャッター眼鏡に第3の画像が対応付けられ、第4のシャッター眼鏡に第4の画像が対応付けられる。第1のプレイヤーが第1のシャッター眼鏡を装着し、第2のプレイヤーが第2のシャッター眼鏡を装着し、第3のプレイヤーが第3のシャッター眼鏡を装着し、第4のプレイヤーが第4のシャッター眼鏡を装着する。
【0068】
CPU 101は、パラメーターx,iを共に1にセットし、初期化する(ステップS801)。
【0069】
CPU 101は、x番目の画像をモニターに表示する(ステップS802)。例えば、図3〜図6に示すように、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600を交互に表示する場合には、第1の画像300が1番目の画像であり、第2の画像400が2番目の画像であり、第3の画像500が3番目の画像であり、第4の画像600が4番目の画像である。
【0070】
CPU 101は、x番目のシャッター眼鏡に光を透過させ、それ以外の他のシャッター眼鏡に光を透過させないように、制御する(ステップS803)。つまり、x番目のシャッター眼鏡を装着したプレイヤーだけが、x番目の画像を見ることができる。
【0071】
CPU 101は、ゲームを終了するか否かを判別する(ステップS804)。例えば、ポーカーゲームにおいて、1人のプレイヤーのみを残して他のプレイヤーのすべてがフォールド(ダウン)した場合に、CPU 101はゲームを終了すると判別する。
【0072】
ゲームを終了すると判別した場合(ステップS804;YES)、CPU 101はゲーム処理を終了する。一方、ゲームを終了しないと判別した場合(ステップS804;NO)、CPU 101は、モニターに表示する画像を切り換えるタイミングか否かを判別する(ステップS805)。
【0073】
例えば、垂直同期割り込み(VSYNC)が発生するタイミングを、画像を切り換えるタイミングとした場合、CPU 101は、VSYNCが発生したときに、表示対象となる画像を入れ替えると判別する。
【0074】
画像の切り換えタイミングではないと判別した場合(ステップS805;NO)、CPU 101は、ステップS804の処理に戻る。一方、画像の切り換えタイミングであると判別した場合(ステップS805;YES)、CPU 101は、パラメーターiをインクリメントし、[数1]を用いてパラメーターxを計算する(ステップS806)。
【0075】
x = i mod N ・・・[数1]
【0076】
ここで、演算子「mod」は、除算結果から余りを取得することを表す。つまり、パラメーターxは、パラメーターiをN(プレイヤー数)で割ったときの余りである。
【0077】
そして、CPU 101は、ステップS802の処理に戻り、ステップS802〜S806の処理をゲーム終了まで繰り返す。
【0078】
本実施形態によれば、例えばカードゲームのように、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると都合が悪いゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを複数設けなくても、1台のモニターだけで、同じ場所で一緒にゲームをプレイすることができる。例えば、麻雀ゲームにおいて、プレイヤーは、対戦相手に自牌を見られることなく、1つのモニターを共有しながら、ゲームをプレイすることができる。
【0079】
CPU 101は、あるシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示していない間、そのシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する領域に、マスク画像を配置する。本実施形態では、CPU 101は、このマスク画像として、カードの裏面を表す所定の画像を用いているが、このマスク画像には様々なバリエーションがある。
【0080】
CPU 101は、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像の色彩を画像ごとに固定し、この固定された色彩を用いてマスク画像を生成してもよい。
【0081】
例えば、図9に示すように、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910が所定の第1の色(例えば「赤」)で作成されている場合、CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910をマスクする画像(マスク画像)911の色も、第1の色にする。同様に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920が所定の第2の色(例えば「青」)で作成されている場合、CPU 101は、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920をマスクする画像(マスク画像)921の色も、第2の色にする。
【0082】
そして、CPU 101は、画像910,911,920,921を、図10(a),(b)のタイミングチャートに示すタイミングでモニターに表示する。より詳細には、CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910,911をモニターの所定の位置に表示し、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920,921をモニターの所定の位置(ただし画像910,911とは異なる位置)に、表示対象を逐次切り換えて表示する。
【0083】
すなわち、CPU 101は、図10(a)に示すように、第1のシャッター眼鏡に対応付けられる位置に、等しい時間間隔ΔTで、画像910と画像911を交互に表示する。また、CPU 101は、図10(b)に示すように、第2のシャッター眼鏡に対応付けられる位置に、等しい時間間隔で、画像920と画像921を交互に表示する。
【0084】
図11(a)〜(d)は、モニターへの表示例である。
時刻TAにおいて、CPU 101は、図11(a)に示すように、位置1101に、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910を表示すると共に、位置1102に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられたマスク画像921を表示する。
【0085】
ここで、仮に第2のシャッター眼鏡を使用すべき第2のプレイヤーが、その第2のシャッター眼鏡を外したとすると、第2のプレイヤーには、画像910とマスク画像911が交互に見えることになる。例えば、時間間隔をVSYNC相当(1/60秒)に設定した場合、画像910とマスク画像911とが瞬時に入れ替わって見えるはずであるが、画像910とマスク画像911が同じ色を用いて作成されているため、画像910がマスク画像911に溶け込んで見えることとなり、実質的には、人間には図11(b)に示すように見え、画像910の判別がとても難しくなる。従って、画像910とマスク画像911に同じ色を用いることにより、プレイヤーがシャッター眼鏡を外してモニターを眺める不正を行おうとしても、この不正がしづらくなる。
【0086】
時刻TBにおいて、CPU 101は、図11(c)に示すように、モニターに表示する画像を切り換える。すなわち、CPU 101は、位置1101に、第1のシャッター眼鏡に対応付けられたマスク画像911を表示すると共に、位置1102に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920を表示する。
【0087】
ここで、仮に第1のシャッター眼鏡を使用すべき第1のプレイヤーが、その第1のシャッター眼鏡を外したとすると、第1のプレイヤーには、画像920とマスク画像921が交互に見えることになる。例えば、時間間隔をVSYNC相当に設定した場合、画像920とマスク画像921とが瞬時に入れ替わって見えるはずであるが、画像920とマスク画像921が同じ色を用いて作成されているため、画像920がマスク画像921に溶け込んで見えることとなり、実質的には、人間には図11(d)に示すように見え、画像920の判別がとても難しくなる。従って、画像920とマスク画像921に同じ色を用いることにより、プレイヤーがシャッター眼鏡を外してモニターを眺める不正を行おうとしても、この不正がしづらくなる。
【0088】
また、CPU 101は、配置される可能性のある図柄をすべて合成してマスク画像を生成し、この生成したマスク画像を、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する位置に配置してもよい。例えばトランプにおいて、CPU 101は、1〜10の数字、及び、J(ジャック)とQ(クイーン)とK(キング)のすべての図柄を合成して1つのマスク画像を生成してもよい。あるいは、CPU 101は、すべての図柄のうち少なくとも2つ以上を合成して1つのマスク画像を生成してもよい。
【0089】
例えば図12は、シャッター眼鏡に対応付けられた画像を複数合成して得られるマスク画像の例である。ここでは、説明を簡略化するため、プレイヤーが2人だけであり、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像が図9に示す画像910であり、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像が図9に示す画像920であることとしている。CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910と、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920を合成して、1つのマスク画像1210を生成する。CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示しない間、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を配置すべき位置に、生成したマスク画像1210を表示する。同様に、CPU 101は、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示しない間、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を配置すべき位置に、生成したマスク画像1210を表示する。従って、シャッター眼鏡を外したプレイヤーからは、どの画像部分がどのシャッター眼鏡に対応付けられた画像なのか、すなわち、どの画像部分が誰の画像なのかを把握しづらくなり、不正が難しくなる。
【0090】
CPU 101は、各シャッター眼鏡120に対応付けられたすべての画像を合成してマスク画像を生成し、この生成したマスク画像を、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する位置に配置してもよい。あるいは、CPU 101は、各シャッター眼鏡120に対応付けられたすべての画像のうち、2つ以上の画像を任意に選択し、選択した画像を合成して、マスク画像を生成してもよい。
【0091】
また、CPU 101は、静止画像の代わりに、動画像をマスク画像として用いてもよい。動画像の内容は任意である。マスク画像を動画像にすることにより、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が不正に他人に見られないようにする効果が高まる。
【0092】
以上のようにマスク画像を工夫することにより、仮にプレイヤーがシャッター眼鏡を外して他人の画像を見ようとしても、他人のゲーム内容が見づらいように画像がマスクされるので、ゲームの不正をしづらくすることができる。
【0093】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0094】
上記のゲーム装置200の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0095】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0096】
以上説明したように、本発明によれば、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0097】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
120,120A,120B,120N シャッター眼鏡
200 ゲーム装置
202 画像表示部
203 制御部
300,400,500,600 画像(シャッター眼鏡に対応付けられた画像)
910,920 画像(シャッター眼鏡に対応付けられた画像)
911,921 マスク画像
1101,1102 位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばトランプ、花札、麻雀のように、対戦相手に自分の手札等が見えないようにして、複数のプレイヤーがプレイするゲームがある。例えば特許文献1には、戦略を立てる面白みを損なうことなく、偶然的な要素が加味されたカードゲームが開示されている。
【0003】
一方で、3次元立体映像をよりリアルに見るために用いられるシャッター眼鏡が普及している。シャッター眼鏡は、光の透過・不透過を制御することにより、特定のタイミングでプレイヤーに光景を見られるようにしたり見られないようにしたり制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−143787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般に、カードゲームなどでは、自分の手の内が対戦相手に知られてしまうと、戦う上で自分が不利になってしまう。このため、プレイヤーごとに専用のモニターを設けたり、各プレイヤーが別々のゲーム装置を持ち寄ってネットワークで繋いだりして、一緒にプレイすることが多い。しかしながら、プレイヤーごとに別々にモニターやゲーム装置を割り当てようとすると、システム全体が高価になってしまったり、システム構成が複雑になってしまうという問題がある。また、プレイヤーごとに別々にモニターやゲーム装置を割り当てるためのスペースを確保することが困難なこともある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するものであり、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0008】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、複数のシャッター眼鏡と画像表示部と制御部とを備える。
複数のシャッター眼鏡のそれぞれは、光の透過と不透過を切り換えることが可能である。
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0009】
本発明のゲーム装置では、複数のプレイヤーがそれぞれシャッター眼鏡を装着し、プレイヤーの全員が1つの画面をシャッター眼鏡越しに見てゲームをプレイする。ゲームは、例えばトランプや麻雀等のように、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じる、仮想空間内におけるゲームである。トランプや麻雀では、手持ちのカードや牌が対戦相手に知られると、俄然不利になってしまう可能性が高い。理想的には、各プレイヤーに自分だけが見ることができるモニターを用意すると、他人に知られたくない情報が対戦相手に見られてしまう危険性が減る。しかし、プレイヤーの人数分のモニターを用意することは面倒であるし、費用もかかる。また、多くのモニターを設置できるスペースが常にあるとは限らない。そこで、本発明では、全員が1つのモニターを共有しつつも、相手に自分のゲーム内容が知られないようにしているのである。
【0010】
すなわち、画面には、シャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像が、時分割で交互に表示される。シャッター眼鏡に対応付けられた画像とは、例えばトランプにおいて、プレイヤーの手持ちのカードを表す画像である。画面には、第1のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、第2のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、第3のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像、というように、交互に表示される。ゲームにN人(Nは2以上の整数)のプレイヤーが参加する場合、第Nのプレイヤーの手持ちのカードを表す画像が表示された後、第1のプレイヤーの手持ちのカードを表す画像が表示される。つまり、画面に表示されるシャッター眼鏡に対応付けられた画像は、サイクリックに切り替わる。
【0011】
そして、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像がモニターに表示されている間、そのシャッター眼鏡に光を透過させる。一方、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像がモニターに表示されていない間、そのシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。つまり、そのシャッター眼鏡を装着したプレイヤーには、そのシャッター眼鏡に対応付けられた画像(すなわち自分の手持ちのカードを表す画像)のみ見ることができ、そのシャッター眼鏡に対応付けられていない画像(すなわち他人の手持ちのカードを表す画像)を見ることはできない。
【0012】
従って、各プレイヤーは、自分が装着するシャッター眼鏡に対応付けられた画像を見ることができ、且つ、他人が装着するシャッター眼鏡に対応付けられた画像を見ることはできない。本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできる。
【0013】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を、画面内で予め決められた位置であって、互いに異なる位置に、表示してもよい。
【0014】
つまり、プレイヤーごとに異なる位置に画像が表示されるので、画面が見やすくなる。例えば複数のプレイヤーが対戦するゲームでは、複数のプレイヤーが同時にゲームをプレイしているという臨場感を向上させることができる。
【0015】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、所定のマスク画像を表示してもよい。
【0016】
つまり、各プレイヤーの手持ちのカードを表す画像の表示位置がそれぞれ固定されている場合において、あるプレイヤーの手持ちのカードを表す画像を表示しない間、その表示位置には、そのプレイヤーの手持ちのカードが分かりづらくなるような画像が表示される。仮に、プレイヤーがシャッター眼鏡を外すと、そのプレイヤーは他人の手持ちのカードを表す画像も見ることができてしまう恐れがある。しかし、本発明によれば、他人の手持ちのカードを隠すようなマスク画像が表示されるので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為を防ぐことができる。
【0017】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられたすべての画像のうち少なくとも2つ以上の画像を合成してマスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、表示してもよい。
【0018】
本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるだけでなく、仮にプレイヤーが他人の画像を見ようと試みても、マスク画像がその内容をより把握しづらくする画像なので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になる。
【0019】
ゲーム装置は、仮想空間内において、複数のプレイヤーが所定の互いに異なる図柄の複数のカードを用いるゲームを実行してもよい。
そして、画像表示部は、複数のカードのうち少なくとも2つ以上のカードの図柄を合成してマスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、表示してもよい。
【0020】
例えば、ゲーム装置では、トランプや花札などのカードを用いたゲームが実行される。そして、様々な図柄を合成した画像がマスク画像になる。本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるだけでなく、仮にプレイヤーが他人の画像を見ようと試みても、マスク画像がその内容をより把握しづらくする画像なので、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になる。
【0021】
画像表示部は、マスク画像として、動画像を用いてもよい。
【0022】
つまり、マスク画像に静止画像を用いるよりも動画像を用いたほうが、内容をよりカモフラージュしやすくなる。本発明によれば、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になるという効果が高まる。
【0023】
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像と同じ色で生成したマスク画像を表示してもよい。
【0024】
つまり、あるシャッター眼鏡に対応付けられた画像が所定の色(例えば“赤”)であれば、そのシャッター眼鏡に対応付けられた画像をカモフラージュするためのマスク画像も同じ色で作成される。従って、本発明によれば、シャッター眼鏡を外して画面を見るといった不正行為がより困難になるという効果が高まる。
【0025】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、画像表示部と、制御部と、を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、画像表示ステップと制御ステップを備える。
画像表示ステップでは、画像表示部が、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御ステップでは、制御部が、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0026】
本発明によれば、相手に自分のゲーム内容が知られることなく、1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできる。
【0027】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡を有するコンピュータを、画像表示部、制御部として機能させる。
画像表示部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する。
制御部は、複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる。
【0028】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図3】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図4】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図5】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図6】シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示例である。
【図7】画面に表示される画像と、第1,第2,第3,第4のシャッター眼鏡の透過/不透過と、を示すタイミングチャートである。
【図8】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】各シャッター眼鏡に対応付けられた画像を説明するための図である。
【図10】(a),(b)は、画面に表示される画像と、第1,第2のシャッター眼鏡の透過/不透過と、を示すタイミングチャートである。
【図11】(a)〜(d)は、画面に表示される画像の例を示す図である。
【図12】マスク画像の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0032】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明のゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0033】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、シャッター眼鏡120とを備える。
【0034】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0035】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0036】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0037】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0038】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがダンスゲームやサッカーゲームなどのゲームの実行の際に行う操作入力を受け付ける。インターフェース104には、複数のコントローラ105が接続されていてもよい。
【0039】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームのプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワークを用いたゲームのチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して操作入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0040】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0041】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0042】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0043】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0044】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0045】
また、ゲームの画像などの情報をDVD−ROMに用意しておき、これをフレームメモリに展開することによって、ゲームの様子などを画面に表示することができるようになる。
【0046】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0047】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0048】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0049】
情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0050】
シャッター眼鏡120は、光の透過と不透過を時分割で切り換える。シャッター眼鏡120は、インターフェース104を介して接続され、1人のプレイヤーにつき1つのシャッター眼鏡120が割り当てられる。各プレイヤーは、割り当てられたシャッター眼鏡120を装着して、各プレイヤーが共有する1つのモニターを眺める。モニターには、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた第1の画像、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた第2の画像、第Nのシャッター眼鏡(Nは2以上の整数)に対応付けられた第Nの画像、が時分割で切り替わって表示される。
【0051】
モニターに第1の画像が表示される間、第1のシャッター眼鏡は光を透過させ、他のシャッター眼鏡は光を透過させない。同様に、モニターに第Nの画像が表示される間、第Nのシャッター眼鏡は光を透過させ、他のシャッター眼鏡は光を透過させない。つまり、シャッター眼鏡120を装着した各プレイヤーは、シャッター眼鏡120を通して、装着したシャッター眼鏡120に対応付けられた画像のみを見ることができ、他のシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を見ることはできない。
【0052】
次に、上記構成を有する情報処理装置100により実現される、本実施形態のゲーム装置200の機能的な構成等について説明する。
【0053】
図2は、ゲーム装置200の機能的な構成を示す図である。ゲーム装置200は、複数の上述のシャッター眼鏡120(本図中では120A,120B,120N等と記載)、画像表示部202、制御部203を備える。
【0054】
画像表示部202は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて、1つの画面に表示する。CPU 101と画像処理部108が協働して、画像表示部202として機能する。
【0055】
各シャッター眼鏡120に対応付けられた画像は、例えば複数のプレイヤーが参加する仮想空間におけるカードゲームにおいて、プレイヤーの手持ちのカードを表す画像である。ただし、ゲームや画像の内容は、本発明によって限定されない。
【0056】
図3〜6は、4人のプレイヤーが参加するポーカーゲームにおいて、ある時刻にモニターに表示される、シャッター眼鏡120のそれぞれに対応付けられた画像の表示例である。第1のプレイヤーが装着する第1のシャッター眼鏡には図3に示す画像300が対応付けられ、第2のプレイヤーが装着する第2のシャッター眼鏡には図4に示す画像400が対応付けられ、第3のプレイヤーが装着する第3のシャッター眼鏡には図5に示す画像500が対応付けられ、第4のプレイヤーが装着する第4のシャッター眼鏡には図6に示す画像600が対応付けられる。
【0057】
本実施形態では、CPU 101は、各シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示位置を、互いに異なることとしている。ただし、CPU 101は、各シャッター眼鏡に対応付けられた画像の表示位置を同じにしてもよい。
【0058】
制御部203は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれについて、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像が画面に表示されている間、シャッター眼鏡120に光を透過させる。また、制御部203は、複数のシャッター眼鏡120のそれぞれについて、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像が画面に表示されていない間、シャッター眼鏡120に光を不透過にさせる。CPU 101とシャッター眼鏡120が協働して、制御部203として機能する。
【0059】
ここで、制御部203が行う処理について、図7を用いて詳しく説明する。
図7は、モニターに表示される画像と、各シャッター眼鏡120の透過・不透過と、の対応関係を示すタイミングチャートである。CPU 101は、モニターに表示する画像を、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600、と切り換え、第4の画像を表示した後、再び第1の画像300を表示する。すなわち、モニターに表示される画像は、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600、第1の画像300、というように、サイクリックに切り替わる。また、CPU 101は、モニターに表示する画像を切り換えるタイミングで、第1,第2,第3,第4のシャッター眼鏡の透過(ON)/不透過(OFF)を切り換える。
【0060】
CPU 101は、ある時刻T1に、モニターに第1のシャッター眼鏡に対応付けられた第1の画像300を表示すると共に、第1のシャッター眼鏡に光を透過させ、第2,第3,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T1において、第1のプレイヤーのみが第1の画像300を見ることができる。
【0061】
また、CPU 101は、時刻T1より後の時刻T2に、モニターに第2のシャッター眼鏡に対応付けられた第2の画像400を表示すると共に、第2のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第3,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T2において、第2のプレイヤーのみが第2の画像400を見ることができる。
【0062】
また、CPU 101は、時刻T2より後の時刻T3に、モニターに第3のシャッター眼鏡に対応付けられた第3の画像500を表示すると共に、第3のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第2,第4のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T3において、第3のプレイヤーのみが第3の画像500を見ることができる。
【0063】
また、CPU 101は、時刻T3より後の時刻T4に、モニターに第4のシャッター眼鏡に対応付けられた第4の画像600を表示すると共に、第4のシャッター眼鏡に光を透過させ、第1,第2,第3のシャッター眼鏡に光を不透過にさせる。すなわち、時刻T4において、第4のプレイヤーのみが第4の画像600を見ることができる。
【0064】
時刻T1から時刻T2までの時間の長さと、時刻T2から時刻T3までの時間の長さと、時刻T3から時刻T4までの時間の長さは、等間隔である。
【0065】
なお、CPU 101は、第1の画像300を表示している間、第2の画像400と第3の画像500と第4の画像600を表示する領域には所定のマスク画像を重ねて表示するものとする。例えばカードゲームにおいて、第1のプレイヤーの手持ちのカード(第1の画像300)を表示している間、第2のプレイヤーの手持ちのカード(第2の画像400)と、第3のプレイヤーの手持ちのカード(第3の画像500)と、第4のプレイヤーの手持ちのカード(第4の画像600)を表示する部分には、カードを裏返した状態の画像が表示される。第2の画像400を表示している間、第3の画像500を表示している間、第4の画像600を表示している間についても、同様である。
【0066】
次に、本実施形態の上記各部が実行するゲーム処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、N人(Nは2以上の整数)のプレイヤーがゲームに参加し、各プレイヤーは予め割り当てられたシャッター眼鏡120を装着し、1つのモニターに表示される画面を全員が見ながらゲームをプレイするものとする。パラメーターx,iは共に1以上の整数である。
【0067】
例えばN=4の場合、第1のシャッター眼鏡に第1の画像が対応付けられ、第2のシャッター眼鏡に第2の画像が対応付けられ、第3のシャッター眼鏡に第3の画像が対応付けられ、第4のシャッター眼鏡に第4の画像が対応付けられる。第1のプレイヤーが第1のシャッター眼鏡を装着し、第2のプレイヤーが第2のシャッター眼鏡を装着し、第3のプレイヤーが第3のシャッター眼鏡を装着し、第4のプレイヤーが第4のシャッター眼鏡を装着する。
【0068】
CPU 101は、パラメーターx,iを共に1にセットし、初期化する(ステップS801)。
【0069】
CPU 101は、x番目の画像をモニターに表示する(ステップS802)。例えば、図3〜図6に示すように、第1の画像300、第2の画像400、第3の画像500、第4の画像600を交互に表示する場合には、第1の画像300が1番目の画像であり、第2の画像400が2番目の画像であり、第3の画像500が3番目の画像であり、第4の画像600が4番目の画像である。
【0070】
CPU 101は、x番目のシャッター眼鏡に光を透過させ、それ以外の他のシャッター眼鏡に光を透過させないように、制御する(ステップS803)。つまり、x番目のシャッター眼鏡を装着したプレイヤーだけが、x番目の画像を見ることができる。
【0071】
CPU 101は、ゲームを終了するか否かを判別する(ステップS804)。例えば、ポーカーゲームにおいて、1人のプレイヤーのみを残して他のプレイヤーのすべてがフォールド(ダウン)した場合に、CPU 101はゲームを終了すると判別する。
【0072】
ゲームを終了すると判別した場合(ステップS804;YES)、CPU 101はゲーム処理を終了する。一方、ゲームを終了しないと判別した場合(ステップS804;NO)、CPU 101は、モニターに表示する画像を切り換えるタイミングか否かを判別する(ステップS805)。
【0073】
例えば、垂直同期割り込み(VSYNC)が発生するタイミングを、画像を切り換えるタイミングとした場合、CPU 101は、VSYNCが発生したときに、表示対象となる画像を入れ替えると判別する。
【0074】
画像の切り換えタイミングではないと判別した場合(ステップS805;NO)、CPU 101は、ステップS804の処理に戻る。一方、画像の切り換えタイミングであると判別した場合(ステップS805;YES)、CPU 101は、パラメーターiをインクリメントし、[数1]を用いてパラメーターxを計算する(ステップS806)。
【0075】
x = i mod N ・・・[数1]
【0076】
ここで、演算子「mod」は、除算結果から余りを取得することを表す。つまり、パラメーターxは、パラメーターiをN(プレイヤー数)で割ったときの余りである。
【0077】
そして、CPU 101は、ステップS802の処理に戻り、ステップS802〜S806の処理をゲーム終了まで繰り返す。
【0078】
本実施形態によれば、例えばカードゲームのように、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると都合が悪いゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを複数設けなくても、1台のモニターだけで、同じ場所で一緒にゲームをプレイすることができる。例えば、麻雀ゲームにおいて、プレイヤーは、対戦相手に自牌を見られることなく、1つのモニターを共有しながら、ゲームをプレイすることができる。
【0079】
CPU 101は、あるシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示していない間、そのシャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する領域に、マスク画像を配置する。本実施形態では、CPU 101は、このマスク画像として、カードの裏面を表す所定の画像を用いているが、このマスク画像には様々なバリエーションがある。
【0080】
CPU 101は、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像の色彩を画像ごとに固定し、この固定された色彩を用いてマスク画像を生成してもよい。
【0081】
例えば、図9に示すように、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910が所定の第1の色(例えば「赤」)で作成されている場合、CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910をマスクする画像(マスク画像)911の色も、第1の色にする。同様に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920が所定の第2の色(例えば「青」)で作成されている場合、CPU 101は、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920をマスクする画像(マスク画像)921の色も、第2の色にする。
【0082】
そして、CPU 101は、画像910,911,920,921を、図10(a),(b)のタイミングチャートに示すタイミングでモニターに表示する。より詳細には、CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910,911をモニターの所定の位置に表示し、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920,921をモニターの所定の位置(ただし画像910,911とは異なる位置)に、表示対象を逐次切り換えて表示する。
【0083】
すなわち、CPU 101は、図10(a)に示すように、第1のシャッター眼鏡に対応付けられる位置に、等しい時間間隔ΔTで、画像910と画像911を交互に表示する。また、CPU 101は、図10(b)に示すように、第2のシャッター眼鏡に対応付けられる位置に、等しい時間間隔で、画像920と画像921を交互に表示する。
【0084】
図11(a)〜(d)は、モニターへの表示例である。
時刻TAにおいて、CPU 101は、図11(a)に示すように、位置1101に、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910を表示すると共に、位置1102に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられたマスク画像921を表示する。
【0085】
ここで、仮に第2のシャッター眼鏡を使用すべき第2のプレイヤーが、その第2のシャッター眼鏡を外したとすると、第2のプレイヤーには、画像910とマスク画像911が交互に見えることになる。例えば、時間間隔をVSYNC相当(1/60秒)に設定した場合、画像910とマスク画像911とが瞬時に入れ替わって見えるはずであるが、画像910とマスク画像911が同じ色を用いて作成されているため、画像910がマスク画像911に溶け込んで見えることとなり、実質的には、人間には図11(b)に示すように見え、画像910の判別がとても難しくなる。従って、画像910とマスク画像911に同じ色を用いることにより、プレイヤーがシャッター眼鏡を外してモニターを眺める不正を行おうとしても、この不正がしづらくなる。
【0086】
時刻TBにおいて、CPU 101は、図11(c)に示すように、モニターに表示する画像を切り換える。すなわち、CPU 101は、位置1101に、第1のシャッター眼鏡に対応付けられたマスク画像911を表示すると共に、位置1102に、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920を表示する。
【0087】
ここで、仮に第1のシャッター眼鏡を使用すべき第1のプレイヤーが、その第1のシャッター眼鏡を外したとすると、第1のプレイヤーには、画像920とマスク画像921が交互に見えることになる。例えば、時間間隔をVSYNC相当に設定した場合、画像920とマスク画像921とが瞬時に入れ替わって見えるはずであるが、画像920とマスク画像921が同じ色を用いて作成されているため、画像920がマスク画像921に溶け込んで見えることとなり、実質的には、人間には図11(d)に示すように見え、画像920の判別がとても難しくなる。従って、画像920とマスク画像921に同じ色を用いることにより、プレイヤーがシャッター眼鏡を外してモニターを眺める不正を行おうとしても、この不正がしづらくなる。
【0088】
また、CPU 101は、配置される可能性のある図柄をすべて合成してマスク画像を生成し、この生成したマスク画像を、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する位置に配置してもよい。例えばトランプにおいて、CPU 101は、1〜10の数字、及び、J(ジャック)とQ(クイーン)とK(キング)のすべての図柄を合成して1つのマスク画像を生成してもよい。あるいは、CPU 101は、すべての図柄のうち少なくとも2つ以上を合成して1つのマスク画像を生成してもよい。
【0089】
例えば図12は、シャッター眼鏡に対応付けられた画像を複数合成して得られるマスク画像の例である。ここでは、説明を簡略化するため、プレイヤーが2人だけであり、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像が図9に示す画像910であり、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像が図9に示す画像920であることとしている。CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像910と、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像920を合成して、1つのマスク画像1210を生成する。CPU 101は、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示しない間、第1のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を配置すべき位置に、生成したマスク画像1210を表示する。同様に、CPU 101は、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示しない間、第2のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を配置すべき位置に、生成したマスク画像1210を表示する。従って、シャッター眼鏡を外したプレイヤーからは、どの画像部分がどのシャッター眼鏡に対応付けられた画像なのか、すなわち、どの画像部分が誰の画像なのかを把握しづらくなり、不正が難しくなる。
【0090】
CPU 101は、各シャッター眼鏡120に対応付けられたすべての画像を合成してマスク画像を生成し、この生成したマスク画像を、シャッター眼鏡120に対応付けられた画像を表示する位置に配置してもよい。あるいは、CPU 101は、各シャッター眼鏡120に対応付けられたすべての画像のうち、2つ以上の画像を任意に選択し、選択した画像を合成して、マスク画像を生成してもよい。
【0091】
また、CPU 101は、静止画像の代わりに、動画像をマスク画像として用いてもよい。動画像の内容は任意である。マスク画像を動画像にすることにより、シャッター眼鏡に対応付けられた画像が不正に他人に見られないようにする効果が高まる。
【0092】
以上のようにマスク画像を工夫することにより、仮にプレイヤーがシャッター眼鏡を外して他人の画像を見ようとしても、他人のゲーム内容が見づらいように画像がマスクされるので、ゲームの不正をしづらくすることができる。
【0093】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0094】
上記のゲーム装置200の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0095】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0096】
以上説明したように、本発明によれば、複数のプレイヤーのそれぞれが相手に自分のゲーム内容が知られると不都合が生じるゲームにおいて、各プレイヤー専用のモニターを設けずに1台のモニターだけで一緒にゲームをプレイできるようにするために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0097】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
120,120A,120B,120N シャッター眼鏡
200 ゲーム装置
202 画像表示部
203 制御部
300,400,500,600 画像(シャッター眼鏡に対応付けられた画像)
910,920 画像(シャッター眼鏡に対応付けられた画像)
911,921 マスク画像
1101,1102 位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示部と、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を、前記画面内で予め決められた位置であって、互いに異なる位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を前記画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、所定のマスク画像を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられたすべての画像のうち少なくとも2つ以上の画像を合成して前記マスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する前記位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、仮想空間内において、複数のプレイヤーが所定の互いに異なる図柄の複数のカードを用いるゲームを実行し、
前記画像表示部は、前記複数のカードのうち少なくとも2つ以上のカードの図柄を合成して前記マスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する前記位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記マスク画像として、動画像を用いる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を前記画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像と同じ色で生成した前記マスク画像を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、画像表示部と、制御部と、を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記画像表示部が、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示ステップと、
前記制御部が、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項9】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡を有するコンピュータを、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示部、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示部と、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を、前記画面内で予め決められた位置であって、互いに異なる位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を前記画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、所定のマスク画像を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられたすべての画像のうち少なくとも2つ以上の画像を合成して前記マスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する前記位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記ゲーム装置は、仮想空間内において、複数のプレイヤーが所定の互いに異なる図柄の複数のカードを用いるゲームを実行し、
前記画像表示部は、前記複数のカードのうち少なくとも2つ以上のカードの図柄を合成して前記マスク画像を生成し、当該生成したマスク画像を、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する前記位置に、表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記マスク画像として、動画像を用いる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項3に記載のゲーム装置であって、
前記画像表示部は、前記複数のシャッター眼鏡のうちの一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を前記画面に表示しない間、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像を表示する位置に、当該一のシャッター眼鏡に対応付けられた画像と同じ色で生成した前記マスク画像を表示する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡と、画像表示部と、制御部と、を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記画像表示部が、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示ステップと、
前記制御部が、前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項9】
光の透過と不透過を切り換えることが可能な複数のシャッター眼鏡を有するコンピュータを、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれに対応付けられた画像を時分割で切り換えて1つの画面に表示する画像表示部、
前記複数のシャッター眼鏡のそれぞれについて、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されている間、当該シャッター眼鏡に光を透過させ、当該シャッター眼鏡に対応付けられた画像が前記画面に表示されていない間、当該シャッター眼鏡に光を不透過にさせる、制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−50697(P2012−50697A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195832(P2010−195832)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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