説明

ゲーム装置、ゲーム制御方法、および、プログラム

【課題】初心者等のプレイを適切に補助することのできるゲーム装置等を提供する。
【解決手段】記憶部210は、プレイヤキャラクタや敵キャラクタ等の各種オブジェクトの位置等を記憶する。検出部240は、プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在するオブジェクトを検出する。判別部260は、検出されるオブジェクトとプレイヤキャラクタとの戦況を判別する。そして、切替部270は、判別される戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。つまり、戦況が乱戦等の場合に、切替部270は、ロックオン機能を有効に切り替え、一方、乱戦等でない場合に、ロックオン機能を無効に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、初心者等のプレイを適切に補助することのできるゲーム装置、ゲーム制御方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アクションゲーム等を行うことのできるゲーム装置(ビデオゲーム装置等)が、広く普及している。このようなアクションゲームは、一例として、銃や剣等の武器を装備したプレイヤキャラクタ(主人公キャラクタ等)をプレイヤが操作して、仮想空間内(ゲームのフィールド等)を自由に移動させ、敵キャラクタ等と戦うといったタイプのゲームである。つまり、戦いに主眼をおいたゲームと言える。
最近では、このような戦いを主眼としたゲームだけでなく、あえて戦闘を避けるようにプレイヤキャラクタを移動させる潜入タイプのアクションゲームも知られている。この潜入タイプのアクションゲームは、例えば、敵陣に潜入させたプレイヤキャラクタを、敵キャラクタに見つからないように身を隠しつつ移動させ、所定の目的を果たすことを特徴としている。
【0003】
このようなアクションゲームでは、プレイヤキャラクタが、拳銃やライフル等の武器を装備しており、この武器を使用して、ゲーム中に登場する所定のオブジェクト(例えば、敵キャラクタや敵車両等)を攻撃可能となっている。その際、ゲーム画面には、攻撃目標を指し示す照準シンボルが表示されるため、プレイヤがその照準シンボルを所定のオブジェクトに重ねて(狙いを付けて)、攻撃を行うことになる。
また、アクションゲームでは、一般に、ゲームに不慣れな初心者等を補助するために、「ロックオン機能」が備わっている。このロックオン機能とは、照準シンボルが所定のオブジェクトを捉えて自動追尾する機能のことである。これにより、狙いをつける操作が省かれるため、初心者等でも、例えば、引き金を引く操作を行うだけで、所定のオブジェクトに銃弾を命中させることができる。
【0004】
このようなロックオン機能を用いたゲームの一例として、ロックオンされた標的(ターゲット)を変更することのできるゲーム装置(ビデオゲーム装置)の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−95868号公報(第5−10頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したようなロックオン機能を用いることにより、ゲームにおける乱戦時、例えば、多くの敵キャラクタ等と遭遇してしまった場合や、敵車両等に追われてしまった場合においても、比較的容易に切り抜けることができる。
しかしながら、上述した潜入タイプのアクションゲームでは、このようなロックオン機能を常に用いることが必ずしも得策でない場合も多かった。例えば、プレイヤキャラクタの存在に気付いていない敵キャラクタ(見張り等)を、ライフル(サイレンサー)等で狙撃するような場面では、敵キャラクタを確実に一発で仕留める必要がある。つまり、敵キャラクタに応戦の機会を与えると、その応戦の銃声等から他の敵キャラクタにプレイヤキャラクタの存在を知られてしまう。そこで、応戦の機会を与えないためにも、敵キャラクタの頭部といった特定の部位を狙う必要がある。その際、ロックオン機能を用いると、敵キャラクタの中心(腹部等)を一律に狙ってしまうため、命中したとしても、応戦の機会を与えてしまう。そのため、プレイヤは、ロックオン機能を解除して、手動で、敵キャラクタの頭部等を狙って発砲する必要があった。
一方、乱戦時となると、やはり、ミスなく銃撃することが、生き延びることに欠かせないため、プレイヤは、ロックオン機能を有効にして、敵キャラクタや敵車両等を効率よく倒していくことになる。
【0007】
つまり、潜入タイプのアクションゲーム等では、ロックオン機能を常時有効化せずに、ゲームの場面や状況等に応じて、プレイヤがその有効/無効の切り替えを操作する必要があった。このようなロックオン機能の有効/無効の切り替えは、プレイヤに余分な操作を強いるものであり、しかも、その切り替えには瞬間的な判断力が要求される。そのため、ゲームに不慣れな初心者等には、負担が大きくなり、切り替え操作を適切に行うことが困難であった。
【0008】
このようなことから、初心者等がプレイする場合に、ロックオン機能の切り替え操作を補助することのできるゲーム装置の開発が求められていた。
【0009】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、初心者等のプレイを適切に補助することのできるゲーム装置、ゲーム制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を備えたゲーム装置であって、検出部、判別部、及び、切替部を備えて構成される。ここで、プレイヤキャラクタとは、プレイヤが操作するキャラクタであり、例えば、拳銃やライフル等の武器を装備している。また、所定のオブジェクトとは、プレイヤキャラクタからの攻撃目標となり得るオブジェクトであり、例えば、敵キャラクタや敵車両等である。なお、ゲーム中における攻撃目標は、例えば、照準シンボルにより指し示されている。そして、ロックオン機能とは、この照準シンボルが、所定のオブジェクトを捉えて自動追尾する機能のことである。そのため、ロックオン機能が有効である場合には、照準シンボルが、オブジェクトの動きに合わせて自動追尾する。一方、ロックオン機能が無効である場合には、プレイヤが手動で狙いを付ける操作を行うことにより、照準シンボルを任意に移動させることになる。
【0011】
まず、検出部は、プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在するオブジェクトを検出する。また、判別部は、検出されるオブジェクトとプレイヤキャラクタとの戦況を判別する。なお、ここでの戦況とは、例えば、プレイヤキャラクタが有利に戦いを進めているかどうか等の状況だけでなく、プレイヤキャラクタの移動状況や熟練度等も含まれる概念である。そして、切替部は、判別される戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。例えば、戦況が乱戦等であれば、切替部は、ロックオン機能を有効に切り替える。一方、乱戦等でなければ、切替部は、ロックオン機能を無効に切り替える。
【0012】
これにより、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、乱戦時等であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、引き金操作に専念でき、一方、乱戦時等でなければ、ロックオン機能が無効に切り替わるため、オブジェクトにおける特定部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲する操作等を行うことができる。
この結果、ロックオン機能の切り替え操作を自ら行わなくて済むため、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0013】
判別部は、戦況におけるプレイヤキャラクタの優劣を判別し(ここでの優劣は、例えば、プレイヤキャラクタが有利に戦いを進めているかどうかだけでなく、移動状況や熟練度等に応じても判別される)、
切替部は、判別部により戦況がプレイヤキャラクタに有利(優勢)であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、戦況がプレイヤキャラクタに不利(劣勢)であると判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
この場合、プレイヤキャラクタが劣勢な戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、引き金操作等に専念でき、一方、優勢な戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、余裕を持って、オブジェクトの特定部位を狙って発砲する操作等を行うことができる。
【0014】
判別部は、プレイヤキャラクタによる攻撃の成否(ここでの攻撃の成否とは、プレイヤキャラクタの攻撃の成功・失敗だけではなく、攻撃の命中率や攻撃の命中回数なども含まれる)に基づいて、戦況を判別し、
切替部は、判別部により戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、プレイヤキャラクタによる銃撃の命中率や命中回数が基準値よりも高い場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、プレイヤキャラクタによる銃撃の命中率等が基準値よりも低い場合に、判別部は、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。そして、切替部は、このような判別に応じて、ロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、プレイヤキャラクタによる攻撃がある程度失敗している戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、引き金操作等だけでオブジェクトに攻撃を与えることができ、一方、プレイヤキャラクタによる攻撃がある程度成功している戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、引き続き、オブジェクトを自由に狙って発砲する操作等を行うことができる。
【0015】
判別部は、プレイヤキャラクタの移動頻度若しくは移動分布(ここでの移動頻度とは、例えば、一定時間あたりに移動を行っている割合を指し、また、移動分布とは、例えば、移動を行った箇所のばらつきを指す)に基づいて、戦況を判別し、
切替部は、判別部により戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、移動分布が狭く、移動頻度が少ない場合(つまり、プレイヤキャラクタが目的地に向かって無駄なく移動している場合)に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、移動分布が広く、移動頻度が多い場合(つまり、プレイヤキャラクタの移動に無駄が多い場合)に、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。そして、切替部は、このような判別に応じて、ロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、プレイヤキャラクタが頻繁に色々な方向へ移動している等であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、余裕のないプレイヤが引き金操作等だけでオブジェクトに攻撃を与えることができ、一方、プレイヤキャラクタが目的地に向かって無駄なく移動していれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、余裕のあるプレイヤがオブジェクトの特定部位を狙って発砲する操作等を行うことができる。
【0016】
判別部は、プレイヤキャラクタからオブジェクトの捕捉(ここでの補足とは、プレイヤキャラクタの視野範囲内に当該オブジェクトが存在する場合を指す)、若しくは、オブジェクトからプレイヤキャラクタの捕捉(ここでの補足とは、当該オブジェクトの視野範囲内にプレイヤキャラクタが存在する場合を指す)の有無に基づいて、戦況を判別し、
切替部は、判別部により戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、敵キャラクタ等から見つからないまま、プレイヤキャラクタが敵キャラクタ等を見つけている場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、敵キャラクタ等からプレイヤキャラクタが見つかっている場合に、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。そして、切替部は、このような判別に応じて、ロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、オブジェクトに見つかれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、余裕のないプレイヤが引き金操作等だけでオブジェクトに攻撃を与えることができ、一方、オブジェクトがプレイヤキャラクタを見つけていない場合であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、余裕のあるプレイヤがオブジェクトの特定部位を狙って発砲する操作等を行うことができる。なお、オブジェクトに捕捉された場合、さらにそのオブジェクトとプレイヤキャラクタとの距離が所定距離以上か否かに応じて有利・不利な状態にあるのかを判断するようにしてもよい。
【0017】
判別部は、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃、若しくは、オブジェクトからプレイヤキャラクタへの攻撃の有無に基づいて、戦況を判別し、
切替部は、判別部により戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタ等の何れからも攻撃がない場合(つまり、戦闘状態でない場合)に戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、何れかのキャラクタの攻撃がある場合(つまり、戦闘状態である場合)に、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。そして、切替部は、このような判別に応じて、ロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、戦闘が開始されると、ロックオン機能が有効に切り替わるため、余裕のないプレイヤが引き金操作等だけでオブジェクトに攻撃を与えることができ、一方、戦闘が開始されていない状況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、余裕のあるプレイヤがオブジェクトの特定部位を狙って発砲する操作等を行うことができる。
【0018】
判別部は、プレイヤキャラクタの動作内容に基づいて、プレイヤの熟練度を判別し、
切替部は、判別部により熟練度が高いと判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、熟練度が低いと判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、敵に発見されないでプレイヤキャラクタが進んだ歩数等に基づいて、プレイヤの熟練度を判別する。そして、切替部は、判別部により熟練度が高いと判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替え、熟練度が低いと判別された場合に、ロックオン機能を有効に切り替える。
この場合、例えば、絶えずプレイヤの操作に対する熟練度を判断しロックオン機能が切り替わる。そのため、プレイヤが上級者の場合、プレイヤの得意な操作、つまり、プレイヤの操作の内、熟練度の高いと判断される操作の割合が高くなる。結果として、上級者であるほどロックオン機能が無効となる割合が高くなる。
【0019】
判別部は、プレイヤの熟練度を判別し、
切替部は、判別された熟練度に応じてロックオン機能を有効にする確率を変動させてもよい。例えば、確率に応じてロックオン機能が切り替わる場合に、切替部は、判別された熟練度が高くなるに連れて、ロックオン機能を有効にする確率を低くする。
この場合、例えば、初心者であれば、ロックオン機能が有効となる割合が高くなり、逆に、上級者であれば、ロックオン機能が無効となる割合が高くなる。
【0020】
判別部は、戦況毎にプレイヤの熟練度を判別し、
切替部は、判別された熟練度に応じて、戦況毎にロックオン機能を有効又は無効に切り替えてもよい。
例えば、判別部は、プレイヤの置かれている戦況毎の熟練度を判別する。そして、切替部は、この熟練度に応じてロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、例えば、混戦が得意な(混戦における熟練度が高い)プレイヤではロックオン機能を無効にし、逆に、混戦が苦手なプレイヤではロックオン機能を有効にすることができる。
【0021】
本発明の第2の観点に係るゲーム制御方法は、検出部、判別部、及び、切替部を有し、プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を有するゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、検出工程、判別工程、及び、切替工程を備えて構成される。ここで、プレイヤキャラクタとは、プレイヤが操作するキャラクタであり、例えば、拳銃やライフル等の武器を装備している。また、所定のオブジェクトとは、プレイヤキャラクタからの攻撃目標となり得るオブジェクトであり、例えば、敵キャラクタや敵車両等である。なお、ゲーム中における攻撃目標は、例えば、照準シンボルにより指し示されている。そして、ロックオン機能とは、この照準シンボルが、所定のオブジェクトを捉えて自動追尾する機能のことである。そのため、ロックオン機能が有効である場合には、照準シンボルが、オブジェクトの動きに合わせて自動追尾する。一方、ロックオン機能が無効である場合には、プレイヤが手動で狙いを付ける操作を行うことにより、照準シンボルを任意に移動させることになる。
【0022】
まず、検出工程では、プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在するオブジェクト(例えば、敵キャラクタや敵車両等)を検出する。また、判別工程では、検出されるオブジェクトとプレイヤキャラクタとの戦況を判別する。なお、ここでの戦況とは、例えば、プレイヤキャラクタが有利に戦いを進めているかどうか等の状況だけでなく、プレイヤキャラクタの移動状況や熟練度等も含まれる概念である。そして、切替工程では、判別される戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。例えば、戦況が乱戦等であれば、切替工程では、ロックオン機能を有効に切り替える。一方、乱戦等でなければ、切替工程では、ロックオン機能を無効に切り替える。
【0023】
これにより、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、乱戦時等であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、引き金操作に専念でき、一方、乱戦時等でなければ、ロックオン機能が無効に切り替わるため、オブジェクトにおける特定部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲する操作等を行うことができる。
この結果、ロックオン機能の切り替え操作を自ら行わなくて済むため、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0024】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を有するコンピュータ(電子機器を含む。)を、上記のゲーム装置として機能させるように構成する。
【0025】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0026】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】第1の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を説明するためのブロック図である。
【図3】(a)〜(c)共に、記憶部に記憶される情報の一例を示す模式図である。
【図4】(a),(b)共に、ゲーム画像の一例を示す模式図である。
【図5】本実施形態に係るゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】第2の実施形態に係るゲーム装置の記憶部に記憶される移動履歴の一例を示す模式図である。
【図7】第3の実施形態に係るゲーム装置の記憶部に記憶される視界範囲の一例を示す模式図である。
【図8】ロックオンが無効から有効に切り替わる様子を説明するための模式図であり、(a)がロックオン無効のゲーム画像であり、(b)がロックオン有効のゲーム画像である。
【図9】第4の実施形態に係るゲーム装置の記憶部に記憶される攻撃状況の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、情報処理装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0031】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0032】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0033】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0034】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0035】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
【0036】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。たとえば、コントローラ105は、操作入力に従って、文字列(メッセージ)等の入力を受け付ける。
【0037】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0038】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0039】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号(映像信号)に変換され画像処理部108に接続されるモニタへ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0040】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想三次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想三次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0041】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0042】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、外部のスピーカに供給して音声を出力させる。例えば、音声処理部109は、CPU 101による制御の下、ゲームの進行中に発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0043】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0044】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。
【0045】
また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、一般的なコンピュータ(汎用のパーソナルコンピュータ等)をゲーム装置として利用することもできる。たとえば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能となる画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。そして、ゲームプログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させると、ゲーム装置として機能する。
【0046】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の施形態に係るゲーム装置200の概要構成を示す模式図である。このゲーム装置200は、一例として、潜入タイプのアクションゲームを提供するものであり、ゲーム中において、プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクト(例えば、敵キャラクタや敵車両等)に向けてロックオンするロックオン機能を適宜制御することを特徴としている。
具体的にゲーム装置200は、敵陣(敵の施設や敵のテリトリ等)に潜入させたプレイヤキャラクタをプレイヤが操作し、敵キャラクタ等のオブジェクトに見つからないように身を隠しつつ移動させ、所定の目的を果たすアクションゲームを提供する。そして、そのゲーム中において、ゲーム装置200は、戦況に応じてロックオン機能の有効/無効を切り換える。以下、本図を参照して説明する。
【0047】
ゲーム装置200は、記憶部210と、操作受付部220と、ゲーム制御部230と、検出部240と、目標設定部250と、判別部260と、切替部270と、画像生成部280とを備える。
【0048】
記憶部210は、ゲーム中の各種オブジェクトを管理するために必要な情報をそれぞれ記憶する。
例えば、記憶部210は、プレイヤキャラクタや敵キャラクタ等のオブジェクトを管理するための情報を記憶する。
まず、プレイヤキャラクタを管理するための情報とは、仮想空間におけるプレイヤキャラクタ自身の位置や攻撃目標等の情報である。これらの情報は、プレイヤキャラクタがプレイヤの操作に応じて動くキャラクタであるため、プレイヤの操作に応じて更新される。なお、後述するようにロックオン機能が有効に設定されている場合には、自動的に攻撃目標が設定される。
一方、敵キャラクタ等を管理するための情報とは、同様に、仮想空間における敵キャラクタ自身の位置等の情報である。これらの情報は、敵キャラクタ等ゲームの進行に応じて動くため、ゲームの進行に応じて適宜更新される。
【0049】
具体的に記憶部210は、図3(a)〜(c)に示すような各情報を記憶する。
図3(a)は、プレイヤキャラクタについての情報であり、例えば、操作受付部220から受け付けた操作情報に従って、ゲーム制御部230により適宜更新される。具体的には、図3(a)の現在位置、移動方向、視線方向、姿勢、武器、攻撃目標、及び、ライフ値等の情報により、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタの状態が管理される。ここで、図3(a)における武器は、プレイヤキャラクタが現在装備している武器を示している。また、ロックオンは、ロックオン機能の有効(ON)又は無効(OFF)を示しており、後述する切替部270により、適宜切り替えられる。そして、攻撃目標は、装備している武器にて攻撃する目標位置を示している。この攻撃目標は、ロックオン機能、つまり、上記ロックオンが有効の場合に、所定のオブジェクトに向けて自動的に設定される。一方、ロックオン機能が無効の場合に、攻撃目標は、プレイヤの操作に応じて設定される。そして、ライフ値は、残りの体力等を示しており、例えば、オブジェクトからの攻撃に応じて、適宜減算される。
また、図3(b)は、敵キャラクタや敵車両といった各オブジェクトについての情報であり、例えば、所定のロジックやパラメータに沿って、ゲーム制御部230により自動的に更新される。具体的には、図3(b)のオブジェクトID、種類、現在位置、移動方向、視線方向、状態、及び、武器等の情報により、自動制御される各オブジェクトの状態がそれぞれ管理される。なお、このオブジェクトの中には、敵陣に置かれた危険物(例えば、油の詰まったドラム缶等)などのように、動きのないオブジェクトが適宜含まれていてもよい。
そして、図3(c)は、プレイヤキャラクタの攻撃履歴の一例を示す情報であり、例えば、ロックオン機能が無効の状態で行った過去の攻撃のうち、新しいものから所定数だけが蓄積されるようになっている。具体的には、図3(c)の武器、攻撃目標、成否、及び、オブジェクトID等の情報により、プレイヤの手動操作による攻撃履歴が管理される。ここで、成否は、オブジェクトへの攻撃が成功(命中)したかどうかを示しており、また、オブジェクトIDは、攻撃が成功した場合の相手オブジェクトを示している。
これらの他にも、記憶部210は、各オブジェクトの画像情報も記憶する。つまり、ゲーム画像を生成するための各種画像情報等も記憶している。
なお、上述したRAM 103等が、このような記憶部210として機能しうる。
【0050】
図2に戻って、操作受付部220は、プレイヤが操るプレイヤキャラクタに対する動作指示等の操作入力を受け付ける。例えば、操作受付部220は、所定方向に移動する、壁等に張り付く、しゃがむ、及び、伏せる等の移動系動作や、照準を移動させる(狙いをつける)、武器を変更する、及び、引き金を引く等の攻撃系動作等を受け付ける。一例として、これらの各動作は、コントローラ105に配置された各ボタン(例えば、方向キー,Aボタン,Bボタン,Xボタン,Yボタン等)に対応付けられており、プレイヤにより何れかのボタン(複数の場合もあり)が押下されることによって、プレイヤキャラクタに向けた操作入力を受け付ける。
なお、上述したコントローラ105が操作受付部220として機能しうる。
【0051】
ゲーム制御部230は、ゲーム全体を制御する。つまり、プレイヤキャラクタやオブジェクトを動作させ、アクションゲームを進行させる。
例えば、ゲーム制御部230は、操作受付部220から受け付けた移動系指示に応じてプレイヤキャラクタを移動させる(敵陣内を移動させる)。また、敵キャラクタや敵車両等のオブジェクトを所定の移動ロジックに基づいて移動させる。つまり、ゲーム制御部230は、上述した図3(a),(b)に示すような現在位置等を更新しつつ、ゲームを進める。
そして、プレイヤキャラクタが何れかのオブジェクト(複数の場合もあり)と遭遇するなどして戦闘が開始されると、ゲーム制御部230は、プレイヤキャラクタとオブジェクトとの戦闘等を制御する。つまり、操作受付部220から受け付けた攻撃系指示に応じてプレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃(発砲等)を行い、一方、所定の攻撃ロジックに基づいてオブジェクトからプレイヤキャラクタへの攻撃を行う。その際、ゲーム制御部230は、互いの攻撃の命中判定等を行い、上述した図3(a),(b)のライフ値等を減算する。
また、ゲーム制御部230は、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃が行われると、上述した図3(c)に示すような各情報を更新して、プレイヤキャラクタの攻撃履歴を蓄積する。
なお、上述したCPU 101が、このようなゲーム制御部230として機能しうる。
【0052】
検出部240は、プレイヤキャラクタの近くに存在するオブジェクトを検出する。
例えば、検出部240は、上述した図3(a),(b)に管理される各現在位置から、プレイヤキャラクタの現在位置を基準として所定範囲内に存在するオブジェクトを検出する。つまり、プレイヤキャラクタから近い単数又は複数の敵キャラクタや敵車両等を検出する。
なお、上述したCPU 101が、このような検出部240として機能しうる。
【0053】
目標設定部250は、プレイヤの操作に応じて、若しくは、検出部240が検出したオブジェクトに、攻撃目標を設定する。
例えば、ロックオン機能が無効の状態では、目標設定部250は、プレイヤの操作(照準カーソルを動かす操作)に応じて、攻撃目標を設定する。つまり、プレイヤが狙ったオブジェクトの所望の位置へ、攻撃目標を設定する。
一方、ロックオン機能が有効の状態では、目標設定部250は、検出部240が検出したオブジェクトに向けて自動的に攻撃目標を設定する。具体的に目標設定部250は、検出部240により検出されたオブジェクトのうち、プレイヤキャラクタからの距離が最も近いオブジェクトに攻撃目標を設定する。より詳細には、検出された最も近いオブジェクトの中心(例えば、敵キャラクタの腹部等)の位置を、上述した図3(a)の攻撃目標に設定し、オブジェクトが移動しても自動追尾させるように、その攻撃目標を更新する。つまり、ロックオン機能が有効の場合には、操作受付部220にて、引き金を引く動作を受け付けるだけで、攻撃目標のオブジェクトに銃弾を命中させることができる。
そして、上述したCPU 101が、このような目標設定部250として機能しうる。
【0054】
判別部260は、オブジェクトとプレイヤキャラクタとの戦況を判別する。つまり、判別部260は、敵キャラクタや敵車両等との関係において、プレイヤキャラクタの優劣を判別する。
例えば、判別部260は、プレイヤキャラクタによる攻撃の成否に基づいて、戦況を判別する。具体的に判別部260は、上述した図3(c)の攻撃履歴から命中率(命中した割合)や命中回数を集計して戦況を判別する。
一例として、判別部260は、プレイヤキャラクタによる攻撃の命中率や命中回数を集計すると、その命中率や命中回数が基準値よりも高い場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、その命中率や命中回数が基準値よりも低い場合、判別部260は、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。
なお、攻撃の成否から集計するのは、このような命中率や命中回数に限られず、攻撃の外れ率(失敗率)、外れ回数(失敗回数)でも良く、かつ、当該率や回数は、所定の期間の総合値でも平均値でも良く、更には連続した命中回数・外れ回数でも良い。
そして、上述したCPU 101が、このような判別部260として機能しうる。
【0055】
切替部270は、判別部260によって判別された戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。
例えば、切替部270は、判別部260により、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、上述した図3(a)のロックオン(ロックオン機能)を無効に切り替える。一方、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、切替部270は、図3(a)のロックオン機能を有効に切り替える。
なお、上述したCPU 101が、このような切替部270として機能しうる。
【0056】
画像生成部280は、プレイ中のゲーム画像を生成する。
例えば、画像生成部280は、記憶部210、及び、ゲーム制御部230から得られる情報に基づいて、ゲーム画像を生成する。
具体的に画像生成部280は、図4(a),(b)に示すようなゲーム画像を生成する。
【0057】
図4(a)は、ロックオン機能が有効となっている場合のゲーム画像の一例を示す模式図である。つまり、近傍のオブジェクトOJ1〜OJ3のうち、プレイヤキャラクタPCに最も近いオブジェクトOJ1の中心(この場合、敵キャラクタの腹部)が自動的に攻撃目標に設定され、その攻撃目標にロックオンカーソルLKが重畳されているゲーム画像を示している。このようなゲーム画像に表示されるロックオンカーソルLKの形状や色等により、プレイヤは、ロックオン機能が有効となっていることを把握し、引き金を引く操作を行うだけで、対象のオブジェクトOJ1に銃弾を命中させることができる。
【0058】
また、図4(b)は、ロックオン機能が無効となっている場合のゲーム画像の一例を示す模式図である。つまり、近傍のオブジェクトOJ4,OJ5のうち、プレイヤの操作に応じてオブジェクトOJ4の所望の部位(この場合、敵キャラクタの頭部)が攻撃目標に設定され、その攻撃目標に照準カーソルSKが重畳されているゲーム画像を示している。このようなゲーム画像に表示される照準カーソルSKの形状や色等により、プレイヤは、ロックオン機能が無効となっていることを把握し、この照準カーソルSKを適宜移動させて狙いを付けることになる。そして、照準カーソルSKが所望の部位(この場合、敵キャラクタの頭部)に重なった際に、引き金を引く操作を行う。このように頭部等を狙って発砲することで、対象のブジェクトOJ4に応戦の機会を与えることなく、一発で仕留めることができる。
なお、画像処理部108が、このような画像生成部280として機能しうる。
【0059】
(ゲーム装置の動作の概要)
以下、このような構成のゲーム装置200の動作について図面を参照して説明する。図5は、ゲーム装置200が実行するゲーム制御処理の流れを示すフローチャートである。このゲーム制御処理は、例えば、ゲームにおいて1つのミッション(達成すべき使命)が設定された後に開始される。
【0060】
まず、ゲーム装置200は、設定されたミッションについてのゲームを開始する(ステップS301)。例えば、敵陣の奥深くに配置されたプラントの破壊が、課されたミッションである場合に、プレイヤは、プレイヤキャラクタを操作して、なるだけ敵キャラクタ等に見つからないようにしつつ、敵陣への潜入を開始する。
【0061】
ゲーム装置200は、所定のロジックやパラメータにより自動的に更新される情報に基づいて、敵キャラクタ等についての情報を更新する(ステップS302)。
すなわち、ゲーム制御部230は、所定の移動ロジックに基づいて、上述した図3(b)における各オブジェクトの現在位置や移動方向等を更新し、敵キャラクタや敵車両等を適宜移動させる。
【0062】
ゲーム装置200は、操作入力が有ったか否かを判別する(ステップS303)。つまり、操作受付部220が、プレイヤキャラクタに向けた移動系指示や攻撃系指示等を受け付けたか否かを判別する。
ここで、操作入力がないと判別すると(ステップS303;No)、ゲーム装置200は、後述するステップS305に処理を進める。
【0063】
一方、操作入力が有ったと判別した場合に(ステップS303;Yes)、ゲーム装置200は、操作受付部220が受け付けた操作入力に従って、プレイヤキャラクタについての情報を更新する(ステップS304)。
すなわち、ゲーム制御部230は、操作入力に応じて、上述した図3(a)の各情報を更新する。例えば、移動系指示を受け付けた場合に、ゲーム制御部230は、図3(a)における現在位置や移動方向等を更新する。また、攻撃系指示を受け付けた場合に、目標設定部250は、図3(a)における攻撃目標を設定したり(ロックオン機能が無効の場合)、発砲を行ったりする。
なお、ロックオン機能が有効の場合に、目標設定部250は、操作入力が無くとも、検出されたオブジェクトに追随するように攻撃目標を更新する。
【0064】
ゲーム装置200は、戦況に基づき、プレイヤキャラクタが劣勢であるか判別する(ステップS305)。
例えば、判別部260は、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃が行われている場合に、その攻撃の成否に基づいて戦況を求め、その戦況によりプレイヤキャラクタが劣勢であるか否かを判別する。
具体的に判別部260は、上述した図3(c)の攻撃履歴から命中率や命中回数等を集計して戦況を求める。そして、判別部260は、プレイヤキャラクタによる攻撃の命中率や命中回数が基準値よりも低い場合に、プレイヤキャラクタが劣勢であると判別する。なお、上述したように、このような判別は、命中率や命中回数に限られず、攻撃の外れ率や外れ回数でも良く、かつ、当該率や回数は、所定の期間の総合値でも平均値でも良く、更には連続した命中回数・外れ回数でも良い。
【0065】
ゲーム装置200は、プレイヤキャラクタが劣勢であると判別すると(ステップS305;Yes)、ロックオンを有効化する(ステップS306)。
すなわち、切替部270は、図3(a)のロックオン機能を有効に切り替える。これにより、目標設定部250は、プレイヤの操作に代えて、自動的に所定のオブジェクトに攻撃目標を設定する。
具体的に目標設定部250は、検出部240により検出されたオブジェクトのうち、プレイヤキャラクタからの距離が最も近いオブジェクトの中心に攻撃目標を設定する。つまり、図3(a)の攻撃目標をそのオブジェクトの中心に設定し続けることで、そのオブジェクトが移動しても自動追尾させる。
【0066】
一方、プレイヤキャラクタが劣勢でない(優勢である)と判別した場合に(ステップS305;No)、ゲーム装置200は、ロックオンを無効化する(ステップS307)。
すなわち、切替部270は、上述した図3(a)のロックオン機能を無効に切り替える。これにより、目標設定部250は、プレイヤの操作に応じて攻撃目標を設定するようになる。つまり、プレイヤは、自分で照準を移動させ、任意のオブジェクトの任意の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲することができる。
【0067】
ゲーム装置200は、ゲーム画像を生成する(ステップS308)。
すなわち、画像生成部280は、記憶部210、及び、ゲーム制御部230から得られる情報に基づいて、ゲーム画像を生成する。具体的に画像生成部280は、上述した図4(a),(b)に示すようなゲーム画像を生成する。
つまり、上述したステップS307にてロックオンが有効化されている場合に、画像生成部280は、図4(a)に示すような、プレイヤキャラクタPCに最も近いオブジェクトOJ1の中心(この場合、敵キャラクタの腹部)に、ロックオンカーソルLKが重畳されているゲーム画像を生成する。
また、上述したステップS308にてロックオンが無効化されている場合に、画像生成部280は、図4(b)に示すような、プレイヤが移動させた(狙った)照準カーソルSKがオブジェクトのOJ4の任意の部位(この場合、敵キャラクタの頭部)に重畳されているゲーム画像を生成する。
【0068】
ゲーム装置200は、ミッションが終了したか否かを判別する(ステップS309)。
例えば、プラントの破壊が行えてミッションが成功したり、又は、プレイヤキャラクタのライフ値が無くなり、ミッションが不成功となったりしたかどうかを判別する。
ゲーム装置200は、ミッションが終了していないと判別すると(ステップS309;No)、上述したステップS302に処理を戻す。そして、ステップS302〜S309の処理を繰り返し実行する。
一方、ミッションが終了したと判別した場合(ステップS309;Yes)に、ゲーム装置200は、所定の終了メッセージや総合得点等を表示した後、ゲーム制御処理を終える。
【0069】
このような、ゲーム制御処理において、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、プレイヤが有利にゲームを進めている(例えば、プレイヤキャラクタがオブジェクトを順調に倒し、存在が気付かれていない)ような戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、プレイヤは、オブジェクトの所望の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲することができる。一方、乱戦等によりプレイヤが不利な戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、プレイヤは引き金操作に専念でき、不利な状況を打開しやすくなる。
【0070】
(第2の実施形態)
上記の第1の実施形態では、判別部260が、プレイヤキャラクタによる攻撃の成否に基づいて戦況を判別する場合について説明したが、他の情報から戦況を判別してもよい。例えば、プレイヤキャラクタの移動頻度等に基づいて、戦況を判別するようにしてもよい。
以下、判別部260が、プレイヤキャラクタの移動頻度等に基づいて戦況を判別することを特徴とした本発明の第2の実施形態について説明する。
【0071】
第2の実施形態に係るゲーム装置200は、上述した図2に示す第1の実施形態に係るゲーム装置200と同じ構成である。
なお、記憶部210は、上述した図3(c)の攻撃履歴に代えて、図6に示すようなプレイヤキャラクタの移動履歴を記憶する。
この図6は、プレイヤキャラクタの移動履歴の一例を示す情報であり、例えば、プレイヤの操作により行った過去の移動のうち、新しいものから所定数分、若しくは、現在時刻から所定時間内に遡った分だけが蓄積されるようになっている。具体的には、図6の移動開始位置、移動終了位置、移動距離、及び、移動時間等の情報により、プレイヤキャラクタの移動履歴が管理される。ここで、図6における移動距離は、例えば、実際の移動経路に沿った距離を示しており、また、移動時間は、その移動に要した時間を示している。
【0072】
そして、判別部260は、プレイヤキャラクタの移動頻度若しくは移動分布に基づいて、戦況を判別する。具体的に判別部260は、上述した図6の移動履歴を集計して、移動頻度若しくは移動分布を求め、そこから戦況を判別する。
一例として、判別部260は、プレイヤキャラクタが目的地に向かって無駄なく移動している場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、プレイヤキャラクタの移動に無駄が多い場合、例えば、プレイヤキャラクタが頻繁に色々な方向へ移動しているなどの場合に、判別部260は、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。
【0073】
そして、切替部270は、このようなレイヤキャラクタの移動頻度若しくは移動分布に応じて判別部260に判別された戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。
つまり、第1の実施形態と同様に、切替部270は、判別部260により、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、上述した図3(a)のロックオン機能を無効に切り替える。一方、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、切替部270は、図3(a)のロックオン機能を有効に切り替える。
【0074】
このような、第2の実施形態に係るゲーム装置200においても、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、プレイヤが有利にゲームを進めている(例えば、プレイヤキャラクタが目的地に向かって無駄なく移動している)ような戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、プレイヤは、オブジェクトの所望の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲することができる。一方、プレイヤキャラクタが頻繁に色々な方向へ移動しているなど、プレイヤが不利な戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、プレイヤは引き金操作に専念でき、不利な状況を打開しやすくなる。
この結果、第2の実施形態に係るゲーム装置200でも、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0075】
(第3の実施形態)
また、上記の第1及び第2の実施形態とは、更に異なる情報から戦況を判別してもよい。例えば、プレイヤキャラクタとオブジェクトとが互いに捕捉されているかどうか(捕捉の有無)に基づいて、戦況を判別するようにしてもよい。
以下、判別部260が、捕捉の有無に基づいて戦況を判別することを特徴とした本発明の第3の実施形態について説明する。
【0076】
第3の実施形態に係るゲーム装置200も、上述した図2に示す第1の実施形態に係るゲーム装置200と同じ構成である。
なお、記憶部210は、上述した図3(c)の攻撃履歴に代えて、図7に示すような視界範囲を記憶する。
この図7は、プレイヤキャラクタ及び各オブジェクトの視界範囲の一例を示す情報であり、例えば、上述した図3(a),(b)に示す現在位置及び視線方向を元に、所定の視野角等が適用されて設定される。なお、視界を遮る障害物(建物や自然物等)があれば、その部分が除かれた視界範囲が適宜設定されるようになっている。
【0077】
そして、判別部260は、プレイヤキャラクタからオブジェクトの捕捉の有無、若しくは、オブジェクトからプレイヤキャラクタの捕捉の有無に基づいて、戦況を判別する。具体的に判別部260は、上述した図7の視界範囲に、相手方の現在位置が含まれるかどうかにより捕捉の有無を求め、そこから戦況を判別する。
具体的に判別部260は、図7におけるプレイヤキャラクタの視界範囲に、図3(b)における各オブジェクトの現在位置が含まれるかどうかにより、プレイヤキャラクタからオブジェクトの捕捉の有無を求める。同様に、図7における各オブジェクト(オブジェクトIDにて示されるオブジェクト)の視界範囲に、図3(a)におけるプレイヤキャラクタの現在位置が含まれるかどうかにより、オブジェクトからプレイヤキャラクタの捕捉の有無を求める。そして、判別部260は、それらの捕捉の有無から、戦況を判別する。
一例として、判別部260は、オブジェクトから捕捉されていない状態で、プレイヤキャラクタがオブジェクトを捕捉している場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、プレイヤキャラクタから捕捉されていない状態で、オブジェクトがプレイヤキャラクタを捕捉している場合に、判別部260は、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。この他にも、互いに相手方を捕捉していている状態でも、相手方を捕捉している数の大小に応じて、判別部260は、戦況の有利又は不利を判別するようにしてもよい。
【0078】
そして、切替部270は、このような捕捉の有無に応じて判別部260に判別された戦況に基づいて、ロックオン機能の有効又は無効を切り替える。
つまり、第1の実施形態と同様に、切替部270は、判別部260により、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、上述した図3(a)のロックオン機能を無効に切り替える。一方、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、切替部270は、図3(a)のロックオン機能を有効に切り替える。
【0079】
具体例を挙げて説明すると、例えば、図8(a)に示すように、プレイヤキャラクタPCの存在がオブジェクトOJ1に気付かれていない状態では、ロックオン機能が無効に切り替わる。そのため、プレイヤは、照準カーソルSKを自由に移動させ、オブジェクトOJ1の任意の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙うなどの操作を余裕を持って行うことができる。
なお、その途中で、プレイヤキャラクタPCが発見されてしまった場合には、例えば、オブジェクトOJ1〜OJ3がプレイヤキャラクタPCに近づいてくる。そのような乱戦時になると、ロックオン機能が有効に切り替わる。そのため、図8(b)に示すように、ロックオンカーソルLKが、近づいてくるオブジェクトOJ1〜OJ3のうち、最も近いオブジェクトOJ1の中心(例えば、敵キャラクタの腹部等)に固定され、プレイヤは、引き金操作に専念できる。
【0080】
このような、第3の実施形態に係るゲーム装置200においても、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、プレイヤが有利にゲームを進めている(例えば、オブジェクトから捕捉されていない状態で、プレイヤキャラクタがオブジェクトを捕捉している)ような戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、プレイヤは、オブジェクトの所望の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲することができる。一方、プレイヤキャラクタがオブジェクトを捕捉していない状態で、オブジェクトがプレイヤキャラクタを捕捉しているなど、プレイヤが不利な戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、プレイヤは引き金操作に専念でき、不利な状況を打開しやすくなる。
この結果、第3の実施形態に係るゲーム装置200でも、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0081】
(第4の実施形態)
また、上記の第1〜第3の実施形態とは、更に異なる情報から戦況を判別してもよい。例えば、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃、若しくは、オブジェクトからプレイヤキャラクタへの攻撃の有無に基づいて、戦況を判別してもよい。
以下、判別部260が、攻撃の有無に基づいて戦況を判別することを特徴とした本発明の第4の実施形態について説明する。
【0082】
第4の実施形態に係るゲーム装置200も、上述した図2に示す第1の実施形態に係るゲーム装置200と同じ構成である。
なお、記憶部210は、上述した図3(c)の攻撃履歴に代えて、図9に示すような攻撃状況を記憶する。
図9は、プレイヤキャラクタ及び各オブジェクトの攻撃状況の一例を示す情報であり、例えば、攻撃入力の有無とその攻撃目標(攻撃があった場合)が適宜設定されるようになっている。
【0083】
そして、判別部260は、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃の有無、若しくは、オブジェクトからプレイヤキャラクタへの攻撃の有無に基づいて、戦況を判別する。具体的に判別部260は、上述した図9の攻撃の入力があった場合に、攻撃目標と相手方の現在位置から、相手方を狙った攻撃の有無を求め、そこから戦況を判別する。
具体的に判別部260は、図9における攻撃を行ったプレイヤキャラクタの攻撃目標が、図3(b)における各オブジェクトの現在位置を中心とした所定範囲(つまり、オブジェクトの近傍)に含まれるかどうかにより、プレイヤキャラクタからオブジェクトへの攻撃の有無を求める。なおその際、実際に命中したかどうかまで求めるようにしてもよい。
同様に、図8における攻撃を行ったオブジェクト(この場合、オブジェクトIDがAB123にて示されるオブジェクト)の攻撃目標が、図3(a)におけるプレイヤキャラクタの現在位置を中心とした所定範囲(つまり、プレイヤキャラクタの近傍)に含まれるかどうかにより、オブジェクトからプレイヤキャラクタへの攻撃の有無を求める。なお同様に、実際に命中した命中したかどうかまで求めるようにしてもよい。
そして、判別部260は、それらの攻撃の有無から、戦況を判別する。一例として、判別部260は、オブジェクトから攻撃されていない状態で、プレイヤキャラクタがオブジェクトを攻撃している場合に、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別する。一方、プレイヤキャラクタが攻撃していない状態で、オブジェクトからプレイヤキャラクタを攻撃している場合に、判別部260は、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別する。この他にも、互いに相手方を攻撃していている状態でも、相手方を攻撃している数の大小に応じて、判別部260は、戦況の有利又は不利を判別するようにしてもよい。
【0084】
そして、切替部270は、このような攻撃の有無に応じて判別部260に判別された戦況に基づいて、ロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
つまり、第1の実施形態と同様に、切替部270は、判別部260により、戦況がプレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、ロックオン機能を無効に切り替える。一方、戦況がプレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、切替部270は、ロックオン機能を有効に切り替える。
【0085】
このような、第4の実施形態に係るゲーム装置200においても、ロックオン機能が、戦況に応じて有効又は無効に切り替えられるため、プレイヤは、自分で切り替え操作を行う必要がなくなり、他の操作に専念することができる。つまり、プレイヤが有利にゲームを進めている(例えば、オブジェクトから攻撃されていない状態で、プレイヤキャラクタがオブジェクトを攻撃している)ような戦況であれば、ロックオン機能が無効に切り替わるため、プレイヤは、オブジェクトの所望の部位(例えば、敵キャラクタの頭部等)を狙って発砲することができる。一方、プレイヤキャラクタがオブジェクトを攻撃していない状態で、オブジェクトからプレイヤキャラクタを攻撃しているなど、プレイヤが不利な戦況であれば、ロックオン機能が有効に切り替わるため、プレイヤは引き金操作に専念でき、不利な状況を打開しやすくなる。
この結果、第4の実施形態に係るゲーム装置200でも、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0086】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、判別部260が戦況におけるプレイヤキャラクタの優劣を判別する場合について説明したが、判別内容は、プレイヤキャラクタの優劣に限られず任意である。例えば、プレイヤの熟練度を判別してもよい。
具体的に判別部260は、プレイヤキャラクタの動作内容に基づいて、プレイヤの熟練度を判別する。一例として、プレイヤキャラクタがオブジェクトに見つからずに、移動できた距離や、銃器以外の武器(例えば、ナイフ等)にてオブジェクトを倒した数等に基づいて、プレイヤの熟練度を判別する。
そして、判別部260によりプレイヤの熟練度が高いと判別された場合に、切替部270は、上述した図3(a)のロックオン機能を無効に切り替える。一方、熟練度が低いと判別された場合に、切替部270は、図3(a)のロックオン機能を有効に切り替える。
この場合、例えば、絶えずプレイヤの操作に対する熟練度を判断しロックオン機能が切り替わる。そのため、プレイヤが上級者の場合、プレイヤの得意な操作、つまり、プレイヤの操作の内、熟練度の高いと判断される操作の割合が高くなる。結果として、上級者であるほどロックオン機能が無効となる割合が高くなる。
【0087】
また、切替部270は、判別された熟練度に応じてロックオン機能を有効にする確率を変動させてもよい。例えば、確率に応じてロックオン機能を切り替えるようにし、切替部270は、判別された熟練度が高くなるに連れて、ロックオン機能を有効にする確率を低くする。
この場合、例えば、初心者であれば、ロックオン機能が有効となる割合が高くなり、逆に、上級者であれば、ロックオン機能が無効となる割合が高くなる。
【0088】
この他にも、判別部260は、戦況毎にプレイヤの熟練度を判別するようにし、切替部270は、判別された熟練度に応じて、戦況毎にロックオン機能を有効又は無効に切り替えてもよい。
例えば、判別部260は、乱戦時や平静時等におけるプレイヤの熟練度を判別する。そして、切替部270は、この熟練度に応じてロックオン機能を有効又は無効に切り替える。
この場合、例えば、混戦が得意な(混戦における熟練度が高い)プレイヤではロックオン機能を無効にし、逆に、混戦が苦手なプレイヤではロックオン機能を有効にすることができる。
このように、プレイヤの熟練度に応じて、ロックオン機能を切り替えるため、初心者等のプレイを適切に補助することができる。
【0089】
上記の実施形態では、プレイヤキャラクタが銃器(ライフル等)にてオブジェクトを攻撃する場合について説明したが、プレイヤキャラクタの武器は、このような銃器に限られず任意である。例えば、プレイヤキャラクタが剣や槍等にて攻撃する場合にも適宜適用可能である。つまり、剣等による攻撃であっても、攻撃目標をロックオンするロックオン機能を有するアクションゲームであれば、同様に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0090】
以上説明したように、本発明によれば、初心者等のプレイを適切に補助することのできるゲーム装置、ゲーム制御方法、および、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0091】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200 ゲーム装置
210 記憶部
220 操作受付部
230 ゲーム制御部
240 検出部
250 目標設定部
260 判別部
270 切替部
280 画像生成部
PC プレイヤキャラクタ
OJ1〜OJ5 オブジェクト(敵キャラクタ等)
LK ロックオンカーソル
SK 照準カーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を備えたゲーム装置であって、
前記プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在する前記オブジェクトを検出する検出部と、
検出される前記オブジェクトと前記プレイヤキャラクタとの戦況を判別する判別部と、
判別される前記戦況に基づいて、前記ロックオン機能の有効又は無効を切り替える切替部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記戦況における前記プレイヤキャラクタの優劣を判別し、
前記切替部は、前記判別部により前記戦況が前記プレイヤキャラクタに有利であると判別された場合に、前記ロックオン機能を無効に切り替え、前記戦況が前記プレイヤキャラクタに不利であると判別された場合に、前記ロックオン機能を有効に切り替える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記プレイヤキャラクタによる攻撃の成否に基づいて、前記戦況を判別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記プレイヤキャラクタの移動頻度若しくは移動分布に基づいて、前記戦況を判別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記プレイヤキャラクタから前記オブジェクトの捕捉、若しくは、前記オブジェクトから前記プレイヤキャラクタの捕捉の有無に基づいて、前記戦況を判別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記プレイヤキャラクタから前記オブジェクトへの攻撃、若しくは、前記オブジェクトから前記プレイヤキャラクタへの攻撃の有無に基づいて、前記戦況を判別する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、前記プレイヤキャラクタの動作内容に基づいて、プレイヤの熟練度を判別し、
前記切替部は、前記判別部により前記熟練度が高いと判別された場合に、前記ロックオン機能を無効に切り替え、前記熟練度が低いと判別された場合に、前記ロックオン機能を有効に切り替える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、プレイヤの熟練度を判別し、
前記切替部は、判別された前記熟練度に応じて、ロックオン機能を有効にする確率を変動させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記判別部は、戦況毎にプレイヤの熟練度を判別し、
前記切替部は、判別された前記熟練度に応じて、戦況毎にロックオン機能の有効又は無効を切り替える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
検出部、判別部、及び、切替部を備え、プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を有するゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、
前記検出部が、前記プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在する前記オブジェクトを検出する検出工程と、
前記判別部が、検出される前記オブジェクトと前記プレイヤキャラクタとの戦況を判別する判別工程と、
前記切替部が、判別される前記戦況に基づいて、前記ロックオン機能の有効又は無効を切り替える切替工程と、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項11】
プレイヤキャラクタの攻撃目標を所定のオブジェクトに向けてロックオンするロックオン機能を有するコンピュータを、
前記プレイヤキャラクタの位置を基準として所定範囲内に存在する前記オブジェクトを検出する検出部、
検出される前記オブジェクトと前記プレイヤキャラクタとの戦況を判別する判別部、
判別される前記戦況に基づいて、前記ロックオン機能の有効又は無効を切り替える切替部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−70869(P2013−70869A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212995(P2011−212995)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】