説明

ゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラム

【課題】順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするのに好適なゲーム装置を提供する。
【解決手段】表示部は、照準と複数の標的とを画面に表示し、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する。受付部は、プレイヤにより操作を受け付ける。判定部は、標的のそれぞれについて、照準に標的が重なったタイミングで、受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する。変化部は、判定部により一致しないと判定された場合、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示部により画面内に表示される際の形態を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤが体を動かしてプレイするゲームが遊技場等で広く普及している。例えば、特許文献1には、ステップを踏むタイミング等をガイドし、プレイヤが音楽に合わせて踏み台を踏むことで、ダンス感覚を体感できるダンスゲーム装置が開示されている。また、近年では、ステップを踏むだけでなく、腕や体全体を使った動きを求めるダンスゲーム装置もあり、より複雑で興趣性の高いゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3003851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなダンスゲームでは、ステップを踏む方向や腕を動かす方向はゲーム画像内に順次提示されるオブジェクトにより示されるのが一般的である。しかしながら、プレイヤに提示されるオブジェクトの数が多くなるほど、プレイヤはそれらのオブジェクトを判別するのが難しくなる。特に、ゲームの初心者においては、各オブジェクトを判別し易く提示してほしいという要望もある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、表示部と、受付部と、判定部と、変化部と、を備え、以下のように構成する。なお、以下では、画面内を移動するオブジェクトが示す方向に従って、プレイヤが、ステップを踏み、腕を動かすダンスゲームを例に説明する。
【0007】
表示部は、照準と複数の標的とを画面に表示する表示部であって、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する。
【0008】
ここで、ダンスゲームにおいて、標的とは、画面内を移動するオブジェクトである。また、照準とは、画面内の所定の位置である。プレイヤは、オブジェクトの中心が当該所定の位置に重なった時に、オブジェクトが示す方向に、ステップを踏む、あるいは腕を動かすといった操作を行うことが求められるとする。すなわち、表示部は、プレイヤが操作を行うべきタイミングで、所定の位置に、複数のオブジェクトのうちいずれか又は複数のオブジェクトの中心が重なるように表示する。
【0009】
受付部は、プレイヤによる操作を受け付ける。
【0010】
例えば、プレイヤが、ステップを踏んだり、腕を動かしたりすると、受付部は、プレイヤのそれらの動作のタイミングや方向に関する情報を受け付ける。
【0011】
判定部は、標的のそれぞれについて、照準に標的が重なったタイミングで、受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する。
【0012】
例えば、右方向にステップを踏むことを求めるオブジェクト(以下、「右方向オブジェクト」という)の中心が所定の位置に重なった時に、プレイヤが行った操作の種類と、当該オブジェクトに割り当てられた操作の種類とが、一致するか否かを判定する。プレイヤが、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なった時に、右方向にステップを踏んだ場合、判定部は、受け付けられた操作の種類と標的に割り当てられた操作の種類とが一致したと判定する。一方、プレイヤが、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なった時に、右方向にステップを踏む以外の動作をした場合や、なにも操作を行わなかった場合、判定部は、受け付けられた操作の種類と標的に割り当てられた操作の種類とが一致しなかったと判定する。
【0013】
変化部は、判定部により一致しないと判定された場合、表示部により画面に表示されている標的のうち、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示される際の形態を変化させる。
【0014】
例えば、プレイヤが、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なった時に、左方向にステップを踏むと、判定部により受け付けられた操作の種類と標的に割り当てられた操作の種類とが一致しなかったと判定される。この場合、変化部は、当該判定以降、画面に表示される右方向オブジェクトの形態を変化させる。
【0015】
本発明によれば、複数種類の標的が画面に表示されても、プレイヤが操作を誤った標的は他の標的と異なる形態で表示されるので、操作を誤った標的を容易に判別することができる。
【0016】
また、変化部は、受付部により操作が受け付けられたタイミングと、操作を行うべきタイミングとの差が大きいほど、形態を変化させる度合いを大きくするようにしてもよい。
【0017】
例えば、右方向オブジェクトに対する操作が求められる場合、プレイヤが右方向にステップを踏んだタイミングと、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なるタイミングとの差が大きいほど、右方向オブジェクトの形態を大きく変化させる。
【0018】
本発明によれば、プレイヤによる操作のタイミングのずれに基づいて、標的の形態を変化させるので、操作のタイミングのずれの程度を容易に認識することができる。
【0019】
あるいは、変化部は、照準に標的が重なったタイミングで、受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類との差が大きいほど、形態を変化させる度合いを大きくするようにしてもよい。
【0020】
例えば、オブジェクトの種類の差は、当該オブジェクトが示す方向の角度の差により求めることとする。例えば、右方向オブジェクトが所定の位置に重なったタイミングで、プレイヤが踏んだステップの方向と、右方向とのなす角度が大きいほど、変化部は、右方向オブジェクトの形態を大きく変化させる。すなわち、プレイヤが、右方向オブジェクトが所定の位置に重なったタイミングで、右方向と90度の角度をなす上方向又は下方向にステップを踏んだ場合よりも、右方向と180度の角度をなす左方向にステップを踏んだ場合の方が、変化部により右方向オブジェクトの形態が大きく変化される。
【0021】
本発明によれば、求められる操作の種類と、プレイヤの操作の種類との差に基づいて、標的の形態を変化させるので、当該形態の変化により操作の誤りの程度を容易に認識することができる。
【0022】
また、変化部は、形態を変化させるべき標的の種類が複数ある場合、当該種類の標的の数が多いほど、形態を変化させる度合いを大きくする。
【0023】
例えば、プレイヤが、右方向オブジェクトが所定の位置に重なったタイミングで、右方向にステップを踏まず、当該タイミングの後、ダンスゲーム終了までに画面に表示される右方向オブジェクトの個数が40個であるとする。また、例えば、プレイヤが、左方向にステップを踏むことを求めるオブジェクト(以下、「左方向オブジェクト」という)が所定の位置に重なったタイミングで、左方向にステップを踏まず、当該タイミングの後、ダンスゲーム終了までに画面に表示される左方向オブジェクトの個数が20個であるとする。この場合、変化部は、右方向オブジェクト及び左方向オブジェクトの形態を変化させるが、右方向オブジェクトの形態を変化させる度合いを、左方向オブジェクトの形態を変化させる度合いよりも大きく設定して、形態を変化させる。
【0024】
本発明によれば、操作を誤った後に画面に表示される回数の多い標的ほど、形態を変化させる度合いを大きくしてより認識し易くすることにより、操作の誤りの回数が多くなることを防ぐことができる。
【0025】
また、変化部は、形態を変化させた後、判定部により、受け付けられた操作の種類と、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致すると判定された場合、形態を元の形態に戻すようにしてもよい。
【0026】
例えば、プレイヤが、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なったタイミングで右方向にステップを踏まず、右方向オブジェクトの形態が変化されたとする。次に、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なったタイミングで、プレイヤが右方向にステップを踏んだ場合、判定部により、右方向オブジェクトに割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致すると判定されるので、変化部は右方向オブジェクトの形態を元の形態に戻す。
【0027】
本発明によれば、プレイヤが標的を正しく認識した場合、標的の形態を元に戻すことができる。
【0028】
また、形態は、標的に付される色彩であるようにしてもよい。
例えば、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なったタイミングで、プレイヤが右方向へステップを踏まなかった場合、変化部は、画面に表示される右方向オブジェクトに付される色彩を、画面に表示されている他の方向を示すオブジェクトと異なる色彩に設定する。
本発明によれば、プレイヤの操作の成否に基づいて、標的の色彩を変化させるので、複数の標的が表示されている場合でも色彩の変化により、操作を誤った標的を容易に認識することができる。
【0029】
また、形態は、標的の大きさであるようにしてもよい。
例えば、右方向オブジェクトの中心が所定の位置に重なったタイミングで、プレイヤが右方向へステップを踏まなかった場合、変化部は、画面に表示される右方向オブジェクトの大きさを、画面に表示されている他の方向を示すオブジェクトよりも大きくする。
本発明によれば、プレイヤの操作の成否に基づいて、標的の大きさを変化させるので、複数の標的が表示されている場合でも大きさの変化により、操作を誤った標的を容易に認識することができる。
【0030】
本発明の第2の観点に係るゲーム制御方法は、表示部と、受付部と、判定部と、変化部と、を備えるゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、表示工程と、受付工程と、判定工程と、変化工程と、を含み、以下のように構成する。
【0031】
表示部は、照準と複数の標的とを画面に表示する表示部であって、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、表示工程において、表示部が、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する。
【0032】
受付工程において、受付部が、プレイヤによる操作を受け付ける。
【0033】
判定工程において、判定部が、標的のそれぞれについて、照準に標的が重なったタイミングで、受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する。
【0034】
変化工程において、変化部が、判定部により一致しないと判定された場合、表示部により画面に表示されている標的のうち、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示される際の形態を変化させる。
【0035】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを上記ゲーム装置として機能させ、コンピュータに上記ゲーム制御方法を実行させるように構成する。
【0036】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0037】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】情報処理装置に接続可能なコントローラユニットの概要構成を示す模式図である。
【図3】情報処理装置に接続可能なマット型コントローラの概要構成を示す模式図である。
【図4】ゲーム画像の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す図である。
【図6】プレイヤの操作のタイミングを示す図である。
【図7】プレイヤの操作のタイミングを示す図である。
【図8】形態(色彩)を変化させた標的を示す図である。
【図9】形態(大きさ)を変化させた標的を示す図である。
【図10】プレイヤの操作のタイミングを示す図である。
【図11】形態を元に戻した標的を示す図である。
【図12】実施形態1のゲーム装置の各部が行うゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】タイミング差と標的の明度との関係を示す図である。
【図14】標的の明度を示す図である。
【図15】異なる明度の標的を含むゲーム画像を示す図である。
【図16】タイミング差と標的の大きさとの関係を示す図である。
【図17】標的の大きさを示す図である。
【図18】異なる大きさの標的を含むゲーム画像を示す図である。
【図19】実施形態2のゲーム装置の各部が行うゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】標的の種類の差を説明するための図である。
【図21】角度差と標的の明度との関係を示す図である。
【図22】実施形態3のゲーム装置の各部が行うゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】標的の残りの数と標的の明度との関係を示す図である。
【図24】実施形態4のゲーム装置の各部が行うゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明のゲーム装置は、順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするために、標的の形態を変化させるものである。標的の形態を変化させる手法は複数あり、各手法を採用したゲーム装置を実施形態1乃至4として説明する。
【0041】
実施形態1のゲーム装置は、標的に割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで、標的に割り当てられた操作の種類と、プレイヤによる操作の種類とが一致しない場合、標的の形態を変化させる手法を採用する。
実施形態2のゲーム装置は、操作を行うべきタイミングとプレイヤによる操作のタイミングとの差に基づいて、標的の形態を変化させる手法を採用する。
実施形態3のゲーム装置は、標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類との違いに基づいて、標的の形態を変化させる手法を採用する。
実施形態4のゲーム装置は、実施形態1において、形態を変化させるべき標的の種類が複数ある場合、種類毎の標的の数に基づいて、標的の形態を変化させる手法を採用する。
【0042】
(情報処理装置の概要構成)
まず、これらの実施形態のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置について説明する。なお、以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0043】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0044】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、マット型コントローラ111と、を備える。
【0045】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0046】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記憶され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記憶されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記憶される。
【0047】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、等の処理を行う。
【0048】
コントローラユニット105は、インターフェース104を介して接続される。コントローラユニット105は、プレイヤがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。以下、図2を参照してコントローラユニット105を説明する。図2は、コントローラユニット105の概要を説明するための外観図である。
【0049】
コントローラユニット105は、図2に示すようなコントローラ105aとセンサバー1051とを含んで構成される。情報処理装置100は、所定のケーブルを介してセンサバー1051及びディスプレイ1053とそれぞれ接続される。
【0050】
コントローラ105aは、例えば、テレビ等のリモコンと類似した外観を有し、情報処理装置100とワイヤレスで(無線通信によって)接続される。プレイヤは、コントローラ105aを片手で把持して、ゲームをプレイする。なお、情報処理装置100において、コントローラ105aを右手で把持することが、正しい(標準的な)持ち方として定められている。
また、センサバー1051は、所定の長さの棒状に形成され、ディスプレイ1053の上部に、画面の向きに沿って適宜固定される。このセンサバー1051には、両端に1つずつ発光素子1052が埋設されている。なお、埋設される発光素子1052の数は一例であり、これらの数より多くてもよい。
センサバー1051は、情報処理装置100から電源供給を受けて発光素子1052を適宜発光させる。
【0051】
コントローラ105aは、先端にCCDカメラ105a1が配置され、先端がディスプレイ1053に向けられると、このCCDカメラ105a1がセンサバー1051の2つの発光素子1052(2つの発光点)を含む画像を撮影する。また、コントローラ105aは、内部に無線通信部を備えており、撮影した画像の情報を、無線通信にて情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、コントローラ105aから送られた画像中における2つの発光点の位置関係等に基づいて、コントローラ105aの位置及び向き等を適宜取得する。例えば、CPU 101及び画像処理部107等は、コントローラ105aから見える2つの発光点の位置関係等を解析して、コントローラ105aの空間位置及び、その先端の向き(長手軸線の方向)を算定し、最終的に、プレイヤがコントローラ105aを画面上のどこに向けて操作しているか等を取得する。
なお、このようなコントローラ105aの位置及び方向等の計測は、例えば、垂直同期割り込み(1/60秒)毎に行われる。
【0052】
また、コントローラ105aは、内部に、3軸の加速度センサを備えており、コントローラ105aの3軸方向の動きを測定することが可能となっている。なお、このような加速度センサの代わりに、角速度センサや傾きセンサ等により、コントローラ105aの動きを測定してもよい。
コントローラ105aは、このような測定結果(例えば、3軸それぞれの加速度情報)を情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、コントローラ105aから送られる測定結果に基づいて、コントローラ105aの動きを検出する。例えば、プレイヤがコントローラ105aを振る、ひねる、突くといった動作を行うと、その移動方向を取得する。例えば、プレイヤがコントローラ105aを振ったとすると、情報処理装置100は、コントローラ105aが方向301〜308のうちいずれかの方向に振られたかを検出する。
なお、このようなコントローラ105aの動きの検出も、例えば、垂直同期割り込み毎に行われる。
【0053】
コントローラ105aの上面には、十字形キー105a2が配置されており、プレイヤが任意の方向を指定した指示入力を行うことができる。また、Aボタン105a3や、各種ボタン105a5も上面に配置されており、プレイヤはこれらのボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0054】
一方、Bボタン105a4は、コントローラ105aの下面に配置される。Bボタン105a4は、押圧される面に窪みが構成され、プレイヤがトリガを引くように操作することができるようになっている。
【0055】
コントローラ105aの上面には、複数の小さな孔105a6が設けられており、内部に埋設されたスピーカからクリアな音声を出力できるようになっている。
【0056】
コントローラ105aの上面のインジケータ105a7は、コントローラ105aが複数使用された場合でもプレイヤが識別できるように、適宜点灯する。
また、コントローラ105aの上面に用意された電源ボタン105a8は、例えば、情報処理装置100のオン・オフを指示する。
【0057】
さらに、コントローラ105aの内部には、バイブレータ等の振動機構が配置され、情報処理装置100から送られる指示情報に応答して、振動を発生させることもできるようになっている。
【0058】
このように、コントローラ105aとセンサバー1051との組み合わせによって、コントローラ105aの操作や位置等が得られる。なお、コントローラ105a等の位置の測定は、センサバー1051の発光点(発光素子1052)をCCDカメラ105a1が撮影する手法に限られず、他の手法でも適宜適用可能である。例えば、センサバー1051を介した2地点間の無線通信の時差等から、コントローラ105a等の位置を求めてもよく、また、超音波や赤外線等を使用して、三角測量の原理にてコントローラ105a等の位置を求めてもよい。
【0059】
外部メモリ106は、インターフェース104を介して着脱自在に接続される。外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記憶させることができる。
【0060】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記憶させる。フレームメモリに記憶された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニタへ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0061】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記憶される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0062】
また、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0063】
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0064】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報に従って、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。
【0065】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0066】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0067】
DVD−ROMに記録された音声データがMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データである場合には、音声処理部110は、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCM(Pulse Code Modulation)データに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential PCM)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0068】
マット型コントローラ111は、インターフェース104を介して接続される。本発明において、情報処理装置100に複数のマット型コントローラ111を接続することも可能である。マット型コントローラ111は、プレイヤがゲームプレイの際に行う操作入力を受け付ける。図3は、マット型コントローラ111の外観を示す説明図である。以下、本図を参照してマット型コントローラ111を説明する。
【0069】
図3は、床面に設置されたマット型コントローラ111を真上から眺めたときのマット型コントローラ111の概略図である。マット型コントローラ111の所定領域には、“左”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111L、“右”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111R、“上”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111U、“下”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111D、“左上”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111LU、“右上”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111RU、“左下”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111LD、“右下”を指示する入力をプレイヤから受け付けるボタン111RD、がそれぞれ配置されている。プレイヤは、ボタン111L、111R、111U、111D、111LU、111RU、111LD、111RDを任意のタイミングで押圧することができる。CPU 101は、各ボタンが押圧されている状態であるか否かを判別する。
【0070】
本実施形態では、マット型コントローラ111は8個のボタン111L、111R、111U、111D、111LU、111RU、111LD、111RDを備えているが、ボタンの数は8個に限定されず、7個以下あるいは9個以上でもよい。
【0071】
また、マット型コントローラ111に代えて、赤外線カメラ等を使用することによりプレイヤの体全体の動きを捉えることで、ゲームプレイの操作入力としてもよい。
【0072】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0073】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0074】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラユニット105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0075】
以下、上記情報処理装置100において実現される実施形態1乃至4に係るゲーム装置の概要構成について、図1乃至24を参照して説明する。ゲーム用のプログラム及びデータが記憶されたDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、実施形態1乃至4に係るゲーム装置が以下に示すダンスゲームを実行する。
【0076】
(ゲームの概要)
まず、各実施形態のゲーム装置が実行するダンスゲームについて説明する。
【0077】
図4のダンスゲームのゲーム画像は、複数種類の足オブジェクトFO1〜FO8、及び、腕オブジェクトAO1〜AO8が、演奏される楽曲のリズム等に同調して、移動レーンLa1〜La4(オブジェクトの種類に応じたレーン)に沿って下方から順次現れ、それぞれ上方まで移動して消えて行く様子を示している。足オブジェクトFO1〜FO8、及び、腕オブジェクトAO1〜AO8は、それぞれ操作の方向を示す矢印シンボルである。足オブジェクトFO1〜FO8と腕オブジェクトAO1〜AO8とは、同じ矢印シンボルが用いられるが、両者を区別するため、腕オブジェクトAO1〜AO8は、矢印シンボルを四角で囲ったものにより表される。
【0078】
右向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO1は、プレイヤに、右方向にステップを踏むように指示するものである。同様に、下向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO2は後方に、上向きの矢印のシンボルである足オブジェクトFO3は前方に、左向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO4は左方向に、右下向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO5は右後方に、右上向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO6は右前方に、左上向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO7は左前方に、左下向きの矢印シンボルである足オブジェクトFO8は左後方に、ステップを踏むことを指示するものである。
【0079】
また、右向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO1は、プレイヤに、右方向に腕を振るように指示するものである。同様に、下向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO2は下方向に、上向きの矢印のシンボルである腕オブジェクトAO3は上方向に、左向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO4は左方向に、右下向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO5は右下方向に、右上向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO6は右上方向に、左上向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO7は左上方向に、左下向きの矢印シンボルである腕オブジェクトAO8は左下方向に、腕を振ることを指示するものである。
【0080】
各移動レーンLa1〜La4では、複数種類のオブジェクトが移動する。足オブジェクトFO1、FO5、及び腕オブジェクトAO1、AO5は、移動レーンLa1上を移動し、足オブジェクトFO2、FO6、及び腕オブジェクトAO2、AO6は、移動レーンLa2上を移動し、足オブジェクトFO3、FO7、及び腕オブジェクトAO3、AO7は、移動レーンLa3上を移動し、足オブジェクトFO4、FO8、及び腕オブジェクトAO4、AO8は、移動レーンLa4上を移動する。これらの足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8は、移動レーンLa1〜La4の下端(起点)から出現して、移動レーンLa1〜La4を上方向に移動し、移動レーンLa1〜La4の上端(終点)にて消滅する。
なお、移動レーンの数は4本に限らず、3本以下あるいは5本以上であってもよい。また、同じ移動レーンLa1〜La4を移動する足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8の組み合わせは上記の例に限らず、任意の組み合わせが可能である。
【0081】
ダンスゲームのゲーム画像には、所定の領域(判定領域JA)が表示される。プレイヤは、足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8の中心が、判定領域JAの中心を通る判定ラインJLに重なったタイミング(以下、「重複タイミング」という)で、足オブジェクトFO1〜FO8が示す方向にステップを踏む、又は、腕オブジェクトAO1〜AO8が示す方向に腕を振ることが求められる。具体的には、以下の動作が求められる。
【0082】
足オブジェクトFO1の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111Rを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111Dを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO3の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111Uを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111Lを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO5の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111RDを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO6の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111RUを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO7の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111LUを押圧することが求められる。
足オブジェクトFO8の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、ボタン111LDを押圧することが求められる。
【0083】
腕オブジェクトAO1の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを右方向(方向301)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを下方向(方向302)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO3の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを上方向(方向303)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを左方向(方向304)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO5の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを右下方向(方向305)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO6の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを右上方向(方向306)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO7の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを左上方向(方向307)に振ることが求められる。
腕オブジェクトAO8の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、コントローラ105aを左下方向(方向308)に振ることが求められる。
【0084】
プレイヤは、重複タイミングで、足オブジェクトFO1〜FO8が示す方向に、ステップを踏む(ボタン111L、111R、111U、111D、111LU、111RU、111LD、111RDの押圧する)又は腕オブジェクトAO1〜AO8が示す方向に、腕を振る(コントローラを方向301〜308に振る)と、得点が加算され、例えば、図4の“123400”のように画面に得点が表示される。一方、重複タイミングで、プレイヤによる入力が無かった場合や、足オブジェクトFO1〜FO8が示す方向にステップが踏まれなかった場合、又は、腕オブジェクトAO1〜AO8が示す方向に腕が振られなかった場合、得点は得られず、又は得点が減算される。なお、ステップを踏むタイミング及び腕を振るタイミングと重複タイミングとの誤差が小さいほど、高得点を得られるようにしてもよい。
【0085】
(実施形態1)
実施形態1のゲーム装置は、標的に割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで、標的に割り当てられた操作の種類と、プレイヤによる操作の種類とが一致しない場合、標的の形態を変化させる。
実施形態1のゲーム装置200は、図5に示すように、表示部201と、受付部202と、判定部203と、変化部204と、から構成される。
【0086】
表示部201は、照準と複数の標的とを画面に表示し、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する。例えば、図4のゲーム画像において、照準は判定ラインJLであり、複数の標的は足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8である。足オブジェクトFO1〜FO8、及び、腕オブジェクトAO1〜AO8の色は、通常、白色であるとする。表示部201は、プレイヤが操作を行うべきタイミングで、判定ラインJLに足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8の中心が重なるように、判定ラインJL、足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8を画面に表示する。
したがって、CPU 101及び画像処理部107が協働して、表示部201として機能する。
【0087】
受付部202は、プレイヤによる操作を受け付ける。すなわち、プレイヤが踏んだステップの方向や、プレイヤが腕を振った方向、及び、それらの操作のタイミングの情報を受け付ける。
したがって、CPU 101、コントローラユニット105、及びマット型コントローラ111が協働して、受付部202として機能する。
【0088】
判定部203は、標的のそれぞれについて、照準に標的が重なったタイミング(重複タイミング)で、受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する。すなわち、判定部203は、判定ラインJLに中心が重なった足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8が示す方向と、プレイヤによるステップの方向及び腕を振る方向とが一致するか否かを判断する。
したがって、CPU 101が判定部203として機能する。
【0089】
例えば、図6に示すように、足オブジェクトFO4〜FO4、FO8が画面に表示されるとする。足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、プレイヤがボタン111Lを押圧した場合、つまり、重複タイミングで操作すべき方向にステップが踏まれた場合(以降、操作をすべきオブジェクトに対してプレイヤが操作を行った場合、オブジェクトに斜線を付す)、判定部203は、重複タイミングでプレイヤにより踏まれたステップの方向と、足オブジェクトFO4が示す方向とが一致すると判定する。一方、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、例えば、ボタン111Rを押圧した場合、つまり、重複タイミングで操作すべき方向にステップが踏まれなかった場合、判定部203は、重複タイミングでプレイヤにより踏まれたステップの方向と、足オブジェクトFO4が示す方向とは一致しなかったと判定する。また、図7に示すように、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLを通過した後、プレイヤがボタン111Lを押圧した場合も、判定部203は、プレイヤによるステップの方向と、足オブジェクトFO4が示す方向とは一致しなかったと判定する。
【0090】
変化部204は、判定部203により、照準に標的が重なったタイミングで、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しないと判定された場合、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的の形態を変化させる。ここで、形態とは、例えば、標的に付される色彩や、標的の大きさである。すなわち、変化部204は、判定ラインJLに中心が重なった足オブジェクトFO1〜FO8又は腕オブジェクトAO1〜AO8が示す方向と、プレイヤの操作の方向が一致しなかった場合、足オブジェクトFO1〜FO8又は腕オブジェクトAO1〜AO8に付される色彩や大きさを変更する。
したがって、CPU 101が変化部204として機能する。
【0091】
標的に付される色彩を変化させた例を、図8に示す。例えば、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLを通過した後に、プレイヤがボタン111Lを押圧した場合(図7)、判定部203は、足オブジェクトFO4に割り当てられた操作の種類と、プレイヤによる操作の種類は一致しないと判断する。そして、変化部204は、画面内に表示されている足オブジェクトFO4〜FO4の色彩を、図8のように黒色に変化させる。足オブジェクトFO8や腕オブジェクトAO2は、判定部203による判定対象となった足オブジェクトFO4と同じ動作を指示するオブジェクトではないので、変化部204は、これらのオブジェクトについては色彩を変化しない。
【0092】
標的の大きさを変化させた例を、図9に示す。例えば、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLを通過した後に、プレイヤがボタン111Lを押圧した場合(図7)、変化部204は、画面内に表示される足オブジェクトFO4〜FO4の大きさを、図9に示すように、判定部203による判定前の足オブジェクトFO4〜FO4の大きさよりも大きくする。
【0093】
また、変化部204は、判定部203より、形態を変化させた標的に割り当てられた操作の種類と、プレイヤの操作の種類とが一致すると判定された場合、変化させた標的の形態を元に戻す。例えば、図10に示すように、左方向にステップを踏むことを求める足オブジェクトFO4〜FO4に黒色が付されているとする。プレイヤが、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでボタン111Lを押圧した場合、判定部203は、足オブジェクトFO4に割り当てられた操作の種類と、プレイヤの操作の種類が一致すると判定する。この場合、図11に示すように、操作の種類が一致すると判定されたオブジェクトFO4は消去され、変化部204は、黒色が付された足オブジェクトFO4、FO4を元の白色に戻す。一方、プレイヤが、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでボタン111Rを押圧した場合、判定部203は、足オブジェクトにFO4に割り当てられた操作の種類と、プレイヤの操作の種類が一致しないと判定する。この場合、変化部204は、足オブジェクトFO4、FO4の色を元に戻さず、足オブジェクトFO4、FO4は引き続き黒色が付されたまま表示される。
【0094】
(ゲーム装置の動作)
以下、本実施形態のゲーム装置200の各部が行う動作について説明する。ゲーム装置200に電源が投入されると、CPU 101は、図12のフローチャートに示すゲーム制御処理を開始する。
【0095】
まず、CPU 101は、ゲーム画像に関するデータをDVD−ROMからRAM 103に読み出して初期化する(ステップS101)。
次に、画像処理部107は読み出されたデータを元にゲーム画像を生成し、表示部201は、垂直同期割り込みが生じるまで待機する(ステップS102)。
【0096】
垂直同期が生じると、表示部201は、照準及び標的を、プレイヤが操作を行うべきタイミングで照準と標的とが重なるようにゲーム画像を画面に表示する(ステップS103)。例えば、表示部201は、図4のゲーム画像に示すように、プレイヤに操作を求めるタイミングで、足オブジェクトFO1〜FO8及び腕オブジェクトAO1〜AO8の中心が判定ラインJLに重なるように表示する。
【0097】
受付部202は、プレイヤによる操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。受付部202がプレイヤによる操作を受け付けたと判断すると(ステップS104;Yes)、判定部203は、現在が操作を行うべきタイミングであるか、すなわち、照準に標的が重なっているか否かを判断する(ステップS105)。一方、受付部202がプレイヤによる操作を受け付けなかったと判断した場合も(ステップS104;No)、判定部203は、現在が操作を行うべきタイミングであるか、すなわち、照準に標的が重なっているか否かを判断する(ステップS110)。
【0098】
例えば、受付部202がプレイヤによるボタン111Lの押圧に関する情報を受け付けると、判定部203は、現在判定ラインJLにいずれかのオブジェクトの中心が重なっているかを判断する。一方、受付部202がプレイヤによる、いずれかのボタンの押圧や腕の振りに関する情報を受け付けなかった場合も、判定部203は現在判定ラインJLにいずれかのオブジェクトの中心が重なっているかを判断する。
【0099】
ステップS105において、操作を行うべきタイミングであると判断されると(ステップS105;Yes)、次に判定部203は、照準に重なっている標的に割り当てられた操作の種類と、受付部202により受け付けられた操作の種類とが一致するか否かを判断する(ステップS106)。判定部203が、照準に重なっている標的に割り当てられた操作の種類と、受付部202により受け付けられた操作の種類とが一致すると判断した場合(ステップS106;Yes)、CPU 101は所定の得点をプレイヤの得点に加算する(ステップS107)。
【0100】
例えば、図6に示すように、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、プレイヤがボタン111Lを押圧したとすると、判定部203は照準に重なっている標的に割り当てられた操作の種類と、受付部202により受け付けられた操作の種類とが一致すると判断する。そして、CPU 101は所定の得点がプレイヤの得点に加算されて、図4の“123400”のように画面に加算後の得点が表示される。
【0101】
得点が加算された後、変化部204は、ステップS106において一致すると判断された標的の形態が既に変化されているものであるか否かを判断する(ステップS108)。変化部204が、当該標的の形態が変化されたものと判断した場合(ステップS108;Yes)、変化部204は、当該標的の形態を元に戻す(ステップS109)。そして、標的の形態が元に戻された後、ステップS102に戻る。一方、変化部204が、当該標的の形態が変化されたものでないと判断した場合(ステップS108;No)、ステップS102に戻る。
【0102】
例えば、図8の黒色が付された足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、プレイヤがボタン111Lを押圧したとすると(図10)、変化部204は、足オブジェクトFO4は形態(色彩)が変化されたものと判断し、図11に示すように、色彩を元の色(白色)に戻す。そして、ステップS102に戻る。一方、図6の足オブジェクトFO4の場合は、変化部204は、形態(色彩)が変化されたものでないと判断し、ステップS102に戻る。
【0103】
一方、ステップS104において、プレイヤから操作を受け付けたが、操作を行うべきタイミングではなかったと判断された場合、つまり、標的が照準に重なっていない時にプレイヤがステップを踏んだ場合(ステップS105;No)、変化部204は、当該標的と同じ種類の操作が割り当てられた標的であって、画面に表示される標的の形態を変化させる(ステップS111)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。
また、ステップS105において、プレイヤから操作を受け付けたタイミングと操作を行うべきタイミングは一致しているが、プレイヤの操作の種類と標的に割り当てられた操作の種類とが一致していないと判断された場合、つまり、標的が照準に重なったタイミングでステップが踏まれたが、当該標的が示す方向以外にステップが踏まれた場合(ステップS106;No)、変化部204は、当該標的と同じ種類の操作が割り当てられた標的であって、画面に表示される標的の形態を変化させる(ステップS111)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。
さらに、ステップS104において、プレイヤから操作を受け付けなかったが、現在のタイミングが操作を行うべきタイミングであった場合、つまり、現在標的が照準に重なっているが、プレイヤが何も操作をしなかった場合(ステップS110;Yes)、変化部204は、当該標的と同じ種類の操作が割り当てられた標的であって、画面に表示される標的の形態を変化させる(ステップS111)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。一方、ステップS104において、プレイヤから操作を受け付けず、現在のタイミングが操作を行うべきタイミングで無かった場合、つまり、プレイヤが何も操作をせず、現在標的が照準に重なっていなかった場合(ステップS110;No)、ステップS102に戻る。
【0104】
例えば、受付部202がプレイヤによるボタン111Lの押圧を受け付けたが、押圧されたタイミングで足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なっていなかった場合(ステップS105;No)、すなわち、図7に示すように、プレイヤが足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLを通過した後ボタン111Lを押圧した場合、変化部204は、図8に示すように、足オブジェクトFO4〜FO4に付される色を元の白色から黒色に変える。あるいは、変化部204は、図9に示すように、足オブジェクトFO4〜FO4の大きさを元の大きさよりも大きくする。変化部204が足オブジェクトFO4〜FO4の色や大きさを変化させた後、ステップS102に戻る。
【0105】
また、例えば、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、プレイヤがボタン111Rを押圧した場合(ステップS106;No)、あるいは、足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングで、プレイヤがいずれのボタンも押圧しなかった場合(ステップS110;Yes)、変化部204は、図8又は図9に示すように、足オブジェクトFO4〜FO4に付される色彩や大きさを変化させる。そして、ステップS102に戻る。一方、図11に示すように、いずれの足オブジェクト及び腕オブジェクトも判定ラインJLに重なっておらず、プレイヤがボタンの押圧や腕の振りを行わなかった場合、ステップS102に戻る。
【0106】
本実施形態によれば、複数種類の標的が画面に表示されても、プレイヤが操作を誤った標的は他の標的と異なる形態で表示されるので、操作を誤った標的を容易に判別することができる。
【0107】
(実施形態2)
実施形態2のゲーム装置は、操作を行うべきタイミングとプレイヤによる操作のタイミングとの差に基づいて標的の形態を変化させる。
実施形態2のゲーム装置200は、図5に示すように、表示部201と、受付部202と、判定部203と、変化部204と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、及び、判定部203は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する変化部204について説明する。
【0108】
変化部204は、判定部203により、照準に標的が重なったタイミングで、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しないと判定された場合、照準に標的が重なったタイミング(操作を行うべきタイミング)と、受付部202により操作が受け付けられたタイミングとの差(以下、「タイミング差」という)を求める。そして、変化部204は、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的の形態を、求めた差に基づいて変化させる。
したがって、CPU 101が変化部204として機能する。
【0109】
例えば、変化部204は、図13に示すグラフに従い、求めたタイミング差から標的に付される色彩の明度を変化させるものとする。以下、標的の色彩はグレースケールで表されるものとする。また、図13のグラフに従い明度を変更させた足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4の例を図14に示す。
図13のグラフにおいて、タイミング差が“0秒”であるとき、明度は“100%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(a)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に白色を付す。なお、腕オブジェクトAO1〜AO8の場合は、四角内の矢印シンボルのみの色彩を変化させるものとする。
また、タイミング差が“1秒”であるとき、明度は“50%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(b)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に灰色を付す。
また、タイミング差が“2秒”であるとき、明度は“0%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(c)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に黒色を付す。
そして、変化部204は、タイミング差が“2秒”より大きい場合は、標的に黒色を付す。
【0110】
例えば、図11の腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、下方向に腕を振るタイミングから1秒後にプレイヤによりコントローラ105aが方向302に振られたとする。この場合、変化部204は、図15に示すように、腕オブジェクトAO2の後に画面に表示される腕オブジェクトAO2に図14(b)に示す灰色を付する。一方、図11の足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、左方向にステップを踏むべきタイミングから2秒後にプレイヤによりボタン111Lが押圧されたとする。この場合、変化部204は、図15に示すように、足オブジェクトFO4の後に画面に表示される足オブジェクトFO4〜FO4に黒色を付する。なお、足オブジェクトFO4は、足オブジェクトFO4が判定ラインJLに重なったタイミングで、左方向にステップが踏まれなかったため、判定ラインJLを通過した後も黒色が付された状態で画面に表示されている。
【0111】
また、例えば、変化部204は、図16に示すグラフに従い、求めたタイミング差から標的の大きさを変化させるものとしてもよい。
図16のグラフにおいて、タイミング差が“0秒”であるとき、すなわち、操作を行うべきタイミングでプレイヤによる操作が行われた場合、変化部204は、図17(a)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的の大きさを“0”とする。なお、大きさ“0”とは、標的の大きさの最小値であり、ゲーム開始時には、すべての標的は大きさ“0”であるとする。
また、変化部204は、タイミング差が“1秒”であるとき、図17(b)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的の大きさを“5”、タイミング差が“2秒”であるとき、図17(c)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的の大きさを“10”とする。そして、変化部204は、タイミング差が“2秒”より大きい場合は、標的の大きさを“10”とする。なお、大きさ“10”とは、標的の大きさの最大値、大きさ“5”は、標的の大きさの中央値であるとする。
【0112】
例えば、図11の腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、下方向に腕を振るタイミングから1秒後にプレイヤによりコントローラ105aが方向302に振られたとする。この場合、変化部204は、図18に示すように、腕オブジェクトAO2の後に画面に表示される腕オブジェクトAO2の大きさを“5”と変更する。一方、図11の足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、左方向にステップを踏むべきタイミングから2秒後にプレイヤによりボタン111Lが押圧されたとする。この場合、変化部204は、図18に示すように、足オブジェクトFO4〜FO4の大きさを“10”と変更する。なお、図18の足オブジェクトFO8及び腕オブジェクトAO6は大きさ“0”である。また、足オブジェクトFO4は、足オブジェクトFO4が判定ラインJLに重なったタイミングで、左方向にステップが踏まれなかったため、判定ラインJLを通過した後も大きさ“10”と設定されたまま画面に表示されている。
【0113】
(ゲーム装置の動作)
以下、本実施形態のゲーム装置200の各部が行う動作について説明する。ゲーム装置200に電源が投入されると、CPU 101は、図19のフローチャートに示すゲーム制御処理を開始する。なお、図19のフローチャートにおいて、図12と同じステップ番号が付されているステップは、図12のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0114】
ステップS104において、プレイヤから操作を受け付けたが、操作を行うべきタイミングではなかったと判断された場合(ステップS105;No)、変化部204は、受付部202が操作を受け付けたタイミングと、操作を行うべきタイミングとのタイミング差を求め、当該差に基づいて標的の形態を変化させる(ステップS212)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。
【0115】
例えば、左方向にステップを踏むべきタイミングから2秒後にプレイヤによりボタン111Lが押圧されたとすると、変化部204は、図13のグラフに従って、タイミング差“2秒”から明度“0%”と求め、画面に表示される足オブジェクトFO4を白色から黒色に変化させる(図15、足オブジェクトFO4〜FO4)。そして、ステップS102に戻る。
【0116】
また、ステップS104において、プレイヤによる操作を受け付けなかったと判断された場合(ステップS104;No)、判定部203は、直近に照準に標的が重なったタイミング(操作を行うべきタイミング)から所定時間以上経過したか否かを判断する(ステップS210)。照準に標的が重なってから一定時間以上経ってしまった場合には、当該標的に対する操作がされなかったとみなす。したがって、所定時間以上経過した場合(ステップS210;Yes)、変化部204は、判定部203により、照準に標的が重なったタイミングで、当該標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しないと判定されたとして、当該標的の形態を所定の形態に変化させる(ステップS211)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。一方、判定部203が、所定時間以上経過していないと判断した場合(ステップS210;No)、ステップS102に戻る。
【0117】
例えば、上記所定時間を“2秒”とする。受付部202がプレイヤからいずれの操作も受け付けず、判定部203が、直近に判定ラインJLに足オブジェクトFO4の中心が重なってから2秒経過したと判断した場合、判定部203は、足オブジェクトFO4が示す操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しなかったと判定する。そして、変化部204は、足オブジェクトFO4に所定の色彩(例えば、黒色)を付する。そして、ステップS102に戻る。一方、受付部202がプレイヤからいずれの操作も受け付けなかったが、直近に判定ラインJLに足オブジェクトFO4の中心が重なってから未だ2秒経過してない場合、ステップS102に戻り、引き続き、表示部201によりゲーム画像が表示され、受付部202によりプレイヤの操作が受け付けられたか否かの判断がされる。
【0118】
本実施形態によれば、プレイヤによる操作のタイミングのずれに基づいて、標的の形態を変化させることができる。
【0119】
(実施形態3)
実施形態3のゲーム装置は、標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類との違いに基づいて、標的の形態を変化させる。
実施形態3のゲーム装置200は、図5に示すように、表示部201と、受付部202と、判定部203と、変化部204と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、及び、判定部203は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する変化部204について説明する。
【0120】
変化部204は、判定部203により、照準に標的が重なったタイミングで、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しないと判定された場合、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的の形態を、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と、プレイヤによる操作の種類との差に基づいて変化させる。
したがって、CPU 101が変化部204として機能する。
【0121】
例えば、操作の種類の差は、以下のように求める。
まず、図20に示すように、足オブジェクトFO1〜FO8が示す方向が180度反対方向のものを対角線上に配置する。ここで、隣接するオブジェクト同士の方向がなす角度は45度であるとする。例えば、足オブジェクトFO3を基準とすると、足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO7とのなす角度401及び足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO6とのなす角度401’は“45度”、足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO4とのなす角度402及び足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO1とのなす角度402’は“90度”、足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO8とのなす角度403及び足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO5とのなす角度403’は“135度”、足オブジェクトFO3と足オブジェクトFO2とのなす角度404は“180度”である。
【0122】
上記のように配置されたオブジェクト同士の方向がなす角度(以下、「角度差」という)が大きいほど、操作の種類の差が大きいとする。
例えば、変化部204は、図21に示すグラフにしたがって、標的に付される色彩の明度を求め、標的の色彩を変化させるとする。
角度差が“90度”の場合、例えば、判定ラインJLに足オブジェクトFO3の中心が重なり、このタイミングでプレイヤがボタン111L(足オブジェクトFO4が示す方向)を押圧した場合、変化部204は、足オブジェクトFO3に付される色彩の明度を“50%”に変化させる。
あるいは、角度差が“180度”の場合、例えば、判定ラインJLに足オブジェクトFO3の中心が重なり、このタイミングでプレイヤがボタン111D(足オブジェクトFO2が示す方向)を押圧した場合、変化部204は、足オブジェクトFO3に付される色彩の明度を“100%”に変化させる。
【0123】
なお、腕オブジェクトについても、四角内の矢印オブジェクトを図20に示すように配置し、同様に、角度差を求めるものとする。
【0124】
(ゲーム装置の動作)
以下、本実施形態のゲーム装置200の各部が行う動作について説明する。ゲーム装置200に電源が投入されると、CPU 101は、図22のフローチャートに示すゲーム制御処理を開始する。なお、図22のフローチャートにおいて、図12又は図19と同じステップ番号が付されているステップは、図12又は図19のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0125】
ステップS105において、プレイヤから操作を受け付けたタイミングと操作を行うべきタイミングは一致しているが、プレイヤの操作の種類と標的に割り当てられた操作の種類とが一致してないと判断された場合(ステップS106;No)、変化部204は、当該標的に割り当てられた操作の種類と、プレイヤの操作の種類との差に基づいて、当該標的の形態を変化させる(ステップS312)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。
例えば、判定ラインJLに足オブジェクトFO3の中心が重なり、このタイミングでプレイヤがボタン111L(足オブジェクトFO4が示す方向)を押圧した場合、変化部204は、標的と操作との角度差を“90度”と求め、図21のグラフに基づいて、足オブジェクトFO3に付される色彩の明度を“50%”に変化させる。そして、ステップS102に戻る。
【0126】
本実施形態によれば、求められる操作の種類と、プレイヤの操作の種類との差に基づいて、標的の形態を変化させることができる。
【0127】
(実施形態4)
実施形態4のゲーム装置は、実施形態1において、形態を変化させるべき標的の種類が複数ある場合、種類毎の標的の数に基づいて、標的の形態を変化させる。
実施形態4のゲーム装置200は、図5に示すように、表示部201と、受付部202と、判定部203と、変化部204と、から構成される。本実施形態の表示部201、受付部202、及び、判定部203は、実施形態1のものと同様の機能を有する。以下、異なる機能を有する変化部204について説明する。
【0128】
変化部204は、判定部203により、照準に標的が重なったタイミングで、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とプレイヤによる操作の種類とが一致しないと判定された場合、照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的の形態を変化させる。そして、変化部204は、形態を変化させるべき標的の種類が複数ある場合、当該種類の標的の数が多いほど、形態を変化させる度合いを大きくする。すなわち、変化部204は、判定部203によりプレイヤによる操作の種類と一致しないと判定された標的と同じ種類の標的であって、当該判定が行われてからダンスゲーム終了までに表示される標的の残りの数が多いほど、形態を変化させる度合いを大きくする。
したがって、CPU 101が変化部204として機能する。
【0129】
例えば、変化部204は、形態を変化させるべき標的が複数ある場合、図23に示すグラフに従い、標的の残りの数に基づいて標的に付される色彩の明度を変化させるものとする。以下、標的の色彩はグレースケールで表されるものとする。図23のグラフに従い明度を変更させた足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4の例を図14に示す。
図23のグラフにおいて、標的の残りの数が“1個”であるとき、明度は“100%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(a)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に白色を付す。なお、AO8の場合は、四角内の矢印シンボルのみの色彩を変化させるものとする。
また、標的の残りの数が“20個”であるとき、明度は“50%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(b)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に灰色を付す。
また、標的の残りの数が“40個”であるとき、明度は“0%”と求められる。したがって、変化部204は、図14(c)の足オブジェクトFO4及び腕オブジェクトAO4のように、標的に黒色を付す。
そして、変化部204は、標的の残りの数が“40個”より多い場合は、標的に黒色を付す。
【0130】
例えば、図11の腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、下方向に腕を振るタイミングでプレイヤによりコントローラ105aが方向302に振られなかったとする。そして、腕オブジェクトAO2が画面に表示された後、ダンスゲーム終了までに画面に表示される腕オブジェクトAO2(m:任意)の数は20個であるとする。また、図11の足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミング、すなわち、左方向にステップを踏むべきタイミングでプレイヤによりボタン111Lが押圧されなかったとする。そして、足オブジェクトFO4が画面に表示された後、ダンスゲーム終了までに画面に表示される足オブジェクトFO4(n:任意)の数は40個であるとする。この場合、変化部204は、図15に示すように、腕オブジェクトAO2の後に画面に表示される腕オブジェクトAO2には図14(b)に示す灰色を付し、足オブジェクトFO4の後に画面に表示される足オブジェクトFO4〜FO4には黒色を付する。
なお、本実施形態では、変化する形態を色彩としたが、これに限らず、図17の例に示すように、標的の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0131】
(ゲーム装置の動作)
以下、本実施形態のゲーム装置200の各部が行う動作について説明する。ゲーム装置200に電源が投入されると、CPU 101は、図24のフローチャートに示すゲーム制御処理を開始する。なお、図24のフローチャートにおいて、図12又は図19と同じステップ番号が付されているステップは、図12又は図19のフローチャートにおける処理と同様の処理を行う。
【0132】
ステップS105において、標的が照準に重なっていない時にプレイヤがステップを踏んだ場合(ステップS105;No)、ステップS105において、標的が照準に重なったタイミングでステップが踏まれたが、当該標的が示す方向以外にステップが踏まれた場合(ステップS106;No)、あるいは、現在標的が照準に重なっているが、プレイヤが何も操作をしなかった場合(ステップS110;Yes)、変化部204は、当該標的以外に形態を変化させる標的があるか、すなわち、形態を変化させる標的が複数あるか判断する(ステップS412)。変化部204は、形態を変化させる標的が複数あると判断した場合(ステップS412;Yes)、各種類の標的の残りの数に応じて形態を変化させる(ステップS413)。そして、標的の形態が変化された後、ステップS102に戻る。一方、変化部204は、形態を変化させる標的が複数無いと判断した場合(ステップS412;No)、当該標的の形態を所定の形態に変化させる(ステップS211)。そして、標的が所定の形態に変化された後、ステップS102に戻る。
【0133】
例えば、図11の腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでプレイヤによりコントローラ105aが方向302に振られず、その後、図11の足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでプレイヤによりボタン111Lが押圧されなかったとする。そして、腕オブジェクトAO2の後に画面に表示される腕オブジェクトAO2の数は20個であり、足オブジェクトFO4の後に画面に表示される足オブジェクトFO4の数は40個であるとする。この場合、変化部204は、図15に示すように、腕オブジェクトAO2の後に画面に表示される腕オブジェクトAO2には図14(b)に示す灰色を付し、足オブジェクトFO4の後に画面に表示される足オブジェクトFO4〜FO4には黒色を付する。そして、ステップS102に戻る。一方、図11の腕オブジェクトAO2の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでプレイヤによりコントローラ105aが方向302に振られ、その後、図11の足オブジェクトFO4の中心が判定ラインJLに重なったタイミングでプレイヤによりボタン111Lが押圧されなかった場合、変化部204は、足オブジェクトFO4の後に画面に表示される足オブジェクトFO4〜FO4のみに所定の色彩(例えば、黒色)を付する。そして、ステップS102に戻る。
【0134】
本実施形態によれば、操作を誤った後に画面に表示される回数の多い標的ほど、形態を変化させる度合いを大きくしてより認識し易くすることにより、操作の誤りの回数が多くなることを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明によれば、順次提示される標的の種類を、プレイヤにとって判別し易くするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0136】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラユニット
105a コントローラ
105a1 CCDカメラ
105a2 十字形キー
105a3 Aボタン
105a4 Bボタン
105a5 ボタン
105a6 孔
105a7 インジケータ
105a8 電源ボタン
1051 センサバー
1052 発光素子
1053 ディスプレイ
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
111 マット型コントローラ
111L、111R、111U、111D、111LU、111LD、111RU、111RD ボタン
200 ゲーム装置
201 表示部
202 受付部
203 判定部
204 変化部
301、302、303、304、305、306、307、308 方向
401、401’、402、402’、403、403’、404 角度
FO1〜FO8 足オブジェクト
AO1〜AO8 腕オブジェクト
JA 判定領域
JL 判定ライン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
照準と複数の標的とを画面に表示する表示部であって、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する表示部と、
前記プレイヤによる操作を受け付ける受付部と、
前記標的のそれぞれについて、前記照準に前記標的が重なったタイミングで、前記受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により一致しないと判定された場合、前記表示部により前記画面に表示されている標的のうち、前記照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示される際の形態を変化させる変化部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記受付部により操作が受け付けられたタイミングと、前記操作を行うべきタイミングとの差が大きいほど、前記形態を変化させる度合いを大きくする
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記照準に前記標的が重なったタイミングで、前記受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類との差が大きいほど、前記形態を変化させる度合いを大きくする
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記形態を変化させるべき標的の種類が複数ある場合、当該種類の標的の数が多いほど、前記形態を変化させる度合いを大きくする
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記変化部は、前記形態を変化させた後、前記判定部により、前記受け付けられた操作の種類と、前記照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致すると判定された場合、前記形態を元の形態に戻す
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記形態は、前記標的に付される色彩である
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記形態は、前記標的の大きさである
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
表示部と、受付部と、判定部と、変化部と、を備えるゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、
前記表示部は、照準と複数の標的とを画面に表示する表示部であって、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、前記表示部が、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する表示工程と、
前記受付部が、前記プレイヤによる操作を受け付ける受付工程と、
前記判定部が、前記標的のそれぞれについて、前記照準に前記標的が重なったタイミングで、前記受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する判定工程と、
前記変化部が、前記判定部により一致しないと判定された場合、前記表示部により前記画面に表示されている標的のうち、前記照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示される際の形態を変化させる変化工程と、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
照準と複数の標的とを画面に表示する表示部であって、当該複数の標的のそれぞれにはプレイヤが行うべき操作の種類が割り当てられ、当該プレイヤが当該割り当てられた種類の操作を行うべきタイミングで当該照準と当該標的とが重なるように表示する表示部、
前記プレイヤによる操作を受け付ける受付部、
前記標的のそれぞれについて、前記照準に前記標的が重なったタイミングで、前記受け付けられた操作の種類と、当該照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類とが一致するか否かを判定する判定部、
前記判定部により一致しないと判定された場合、前記表示部により前記画面に表示されている標的のうち、前記照準に重なった標的に割り当てられた操作の種類と同じ操作の種類が割り当てられている標的が表示される際の形態を変化させる変化部、
として機能させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−120589(P2012−120589A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271851(P2010−271851)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】