説明

ゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、プログラム

【課題】仮想空間内におけるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とする。
【解決手段】候補生成部306は、取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、テクスチャの候補とする。色取得部307は、候補象徴色を取得する。性能パラメータ取得部309は、候補象徴色と、地点象徴色と、の類似度から、性能パラメータを求める。性能パラメータ提示部310は、求められた性能パラメータをユーザに提示する。確定指示受付部311は、ユーザから確定指示を受け付ける。テクスチャ確定部312は、確定指示が受け付けられると、決定されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間内におけるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置に接続されたコントローラに対してなされるユーザの操作に従って、仮想空間内に存在する主人公のキャラクタの行動を制御するアクションゲームが知られている。最近では、例えば、仮想空間内において、キャラクタに、身を隠しながら敵の陣地に潜入させ、諜報活動をさせるという発想のアクションゲームが知られている。
【0003】
このようなアクションゲームにおいては、仮想空間内におけるキャラクタの外観をゲームの成績に反映することができる。例えば、キャラクタが敵に発見されにくい外観である程、敵によるキャラクタの発見率が下がり、ゲームの成績が良くなるようにすることができる。なお、キャラクタの外観を決定する要素としては、例えば、キャラクタが着用する迷彩服の迷彩パターンや色が考えられる。
【0004】
キャラクタが着用する迷彩服は、あらかじめ用意された複数種類の迷彩服の候補からユーザによって選択されたものであってもよいし、ゲームの進行状況や主人公キャラクタの背景に合わせて自動で加工されたものであってもよい。例えば、特許文献1には、キャラクタの背景に応じて、キャラクタが着用する迷彩服の迷彩パターンと質感とが変更される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−260197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示された技術では、ユーザが望む迷彩服が、キャラクタが着用する迷彩服として採用されるわけではない。また、ユーザにより迷彩服が選択される場合でも、あらかじめ用意された複数種類の迷彩服の候補に、ユーザが望む迷彩服があるとは限らない。このため、ユーザは、仮想空間内においてキャラクタが着用する迷彩服を、敵によるキャラクタの発見率などを考慮して、自由に作成したいという要望が強い。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、仮想空間内におけるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、画像取得部、候補生成部、色取得部、性能パラメータ取得部、性能パラメータ提示部、確定指示受付部、テクスチャ確定部、を備え、以下のように構成する。
【0009】
まず、画像取得部が、カメラで撮影した画像を取得する。取得される画像は、ゲーム装置が内蔵するカメラにより撮影された画像であってもよいし、外部のカメラにより撮影された画像であってもよい。取得される画像として、例えば、森、草原、川、市街地などの風景を表す画像を採用することができる。
【0010】
そして、候補生成部が、取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする。このキャラクタは、典型的には、ユーザが操作する仮想空間内の主人公のキャラクタである。ここで、キャラクタに貼り付けるテクスチャは、例えば、キャラクタが着用する迷彩服を表す。つまり、候補生成部は、取得された画像にモザイク処理を施すことにより得られる色やパターンを、キャラクタが着用する迷彩服の色やパターンの候補とする。
【0011】
ここで、取得された画像にモザイク処理が施されない場合、不適切な柄のテクスチャが生成される可能性がある。不適切な柄とは、例えば、コントラストが強すぎる柄や、不適切な文字(例えば、固有名詞を表す文字や、卑猥な言葉を表す文字)を含む柄である。このため、候補生成部は、取得された画像ではなく、取得された画像にモザイク処理を施した画像を、キャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする。
【0012】
なお、モザイク処理は、例えば、画像を構成する全ての画素を縦方向ならびに横方向に分割してグループ分けし、全てのグループについて、グループ内に含まれる全ての画素の輝度値を、このグループ内に含まれる全ての画素の輝度値の平均値とする処理である。
【0013】
次に、色取得部が、生成されたテクスチャの候補を象徴する色を取得する。テクスチャの候補を象徴する色は、例えば、テクスチャを1枚の画像と考えた場合に、以下の(A)〜(C)のように定義することができる。
(A)あらかじめ定められた画素(例えば、中央の画素や四隅の画素)の色。
(B)ランダムに決定された画素(例えば、乱数発生器により発生した数に対応する座標の画素)の色。
(C)あらかじめ定められた画素やランダムに決定された画素などの複数の画素の色の中間色(例えば、中央の画素の画素値と四隅の画素の画素値との平均値により表される色。平均値は、単純平均であってもよいし、加重平均であってもよい。)。
また、テクスチャの候補を象徴する色は、1個(1色)であってもよいし、複数個(複数色)であってもよい。
【0014】
そして、性能パラメータ取得部が、取得された色と、仮想空間内において注目する地点を象徴する色と、の類似度から、テクスチャの候補の性能パラメータを求める。注目する地点は、例えば、仮想空間内において、キャラクタの進行方向のある地点(キャラクタよりも画面の奥のある地点)とすることができる。このとき、注目する地点を象徴する色は、例えば、仮想空間内において、キャラクタの進行方向に存在するオブジェクト(キャラクタよりも画面の奥に存在するオブジェクト)の色とすることができる。本実施形態では、注目する地点を象徴する色は、注目する地点の地形などに対応付けられてあらかじめ定められているものとする。
【0015】
なお、注目する地点を象徴する色は、例えば、画面に表示される背景を画像で表したときの上記(A)〜(C)により定義される色であってもよい。また、注目する地点を象徴する色は、1個であってもよいし、複数個であってもよい。さらに、注目する地点は、複数個であってもよい。この場合、注目する地点毎に、当該注目する地点を象徴する色が用意される。
【0016】
また、テクスチャの候補を象徴する色と注目する地点を象徴する色との類似度は、どのように定義されていてもよい。例えば、テクスチャの候補を象徴する色と注目する地点を象徴する色とがともに1個である場合、類似度は、三原色(赤、緑、青)の輝度値の差分のうち、最も大きい輝度値の差分の逆数により表すことができる。あるいは、類似度は、三原色(赤、緑、青)の輝度値の差分の総和の逆数により表すことができる。具体的には、テクスチャの候補を象徴する色の三原色の輝度値を(Xr,Xg,Xb)で表し、注目する地点を象徴する色の三原色の輝度値を(Yr,Yg,Yb)で表したとき、1/(|Xr−Yr|+|Xg−Yg|+|Xb−Yb|)を類似度とすることができる。ここで、三原色の輝度値の差分の総和の逆数が大きいほど、類似度が高いと考えることができる。ただし、テクスチャの候補を象徴する色と注目する地点を象徴する色とが全く同じ色である場合、類似度は∞となる。
【0017】
また、テクスチャの候補を象徴する色と注目する地点を象徴する色とのうちの一方もしくは両方が2個以上である場合、例えば、全ての組み合わせについて求められた類似度のうち類似度の高いものから選択された所定個数の類似度に基づいて、総合的な類似度が決定されてもよい。ここでは、テクスチャの候補を象徴する色がX1とX2との2個であり、注目する地点を象徴する色がY1とY2との2個であり、類似度が高いものから2個選択されて類似度が決定される例について説明する。まず、全ての色の組み合わせについて類似度を求める。具体的には、X1とY1との組み合わせについての類似度であるZ11を求め、X1とY2との組み合わせについての類似度であるZ12を求め、X2とY1との組み合わせについての類似度であるZ21を求め、X2とY2との組み合わせについての類似度であるZ22を求める。ここで、Z11>Z22>Z21>Z12であるものとすると、Z11+Z22が総合的な類似度となる。
【0018】
ここで、テクスチャの候補の性能パラメータは、類似度から求められる。例えば、性能パラメータは、類似度が高いほど、性能パラメータが高くなるように求められる。ただし、類似度以外の要素が性能パラメータを求める際に考慮されてもよい。
【0019】
例えば、仮想空間内において、キャラクタが敵の陣地に潜入するアクションゲームにおいては、性能パラメータは、キャラクタが敵により発見されない確率とすることができる。ここで、類似度は、キャラクタが着用する迷彩服の色や模様が、キャラクタの周囲のオブジェクトの色や模様に馴染んでいる程度と考えることができる。従って、類似度が高いほど、キャラクタが敵により発見されにくくなるようにすることができる。
【0020】
また、例えば、仮想空間内において、キャラクタがオーディションのため、ステージ上でダンスしたり歌を歌ったりするゲームにおいては、性能パラメータは、キャラクタが着用する洋服のオシャレ度とすることができる。ここで、類似度は、キャラクタが着用する洋服の色や模様が、キャラクタの周囲のオブジェクトの色や模様に馴染んでいる程度と考えることができる。従って、類似度が高いほど、オシャレ度が高くなるようにすることができる。
【0021】
次に、性能パラメータ提示部が、求められた性能パラメータをユーザに提示する。性能パラメータをユーザに提示する手法は任意である。例えば、性能パラメータを表す文字列が画面内に表示されてもよいし、性能パラメータを表す音声がスピーカから出力されてもよい。一方、ユーザは、この提示により、現在のテクスチャの候補の性能パラメータを把握することができる。
【0022】
そして、確定指示受付部が、ユーザから確定指示を受け付ける。ユーザから受け付けられる確定指示は、例えば、ゲーム装置が備えるボタンの押圧操作などである。なお、ユーザが提示された性能パラメータに納得した場合に確定指示がなされ、ユーザが提示された性能パラメータに納得しない場合に確定指示がなされないものと考えられる。
【0023】
ここで、テクスチャ確定部は、確定指示が受け付けられると、決定されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。なお、確定指示が受け付けられない場合、適宜、次の画像が取得され、次のテクスチャの候補が生成される。
【0024】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、ユーザからの指示に従って、キャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とすることができる。つまり、本発明のゲーム装置のユーザは、仮想空間内に存在するキャラクタに貼り付けるテクスチャを、生成されるテクスチャの性能を参考にしながら決定することができる。なお、ユーザは、キャラクタに貼り付けるテクスチャの色や模様の元になる画像をカメラで撮影し、撮影された画像をゲーム装置に加工させることにより、キャラクタに貼り付けるテクスチャを生成する。
【0025】
また、本発明のゲーム装置は、確定されたテクスチャについて求められた性能パラメータに基づいて、ゲームの成績を判定する成績判定部を備えていても良い。
【0026】
ゲームの成績は、典型的には、得点であるが、これに限られない。つまり、ゲームの成績は、アイテムの入手状況、キャラクタのステータス、キャラクタの移動可能範囲などであってもよい。
【0027】
例えば、キャラクタが敵の陣地に潜入するアクションゲームにおいては、キャラクタが敵に発見されたか否かをゲームの成績と考えてもよいし、キャラクタの生死もしくは怪我の状況をゲームの成績と考えても良いし、ミッションの達成率をゲームの成績と考えても良い。
【0028】
また、例えば、キャラクタがステージ上でダンスしたり歌を歌ったりするゲームにおいては、オシャレ度が加味されて決定されるオーディションの合否結果をゲームの成績と考えてもよいし、オシャレ度に与えられる個別評価をゲームの成績と考えてもよい。
【0029】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、ゲームの成績を判定する際の材料となるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とすることができる。
【0030】
また、本発明のゲーム装置は、撮影指示受付部と撮影部とを備えていても良い。
【0031】
撮影指示受付部は、ユーザから撮影指示を受け付ける。撮影指示は、例えば、ゲーム装置が備えるボタンの押圧操作である。つまり、ユーザは、テクスチャの候補を初めて生成する場合、もしくは、性能パラメータ提示部により提示された性能パラメータに満足できない場合、撮影指示を行う。一方、ユーザは、性能パラメータ提示部により提示された性能パラメータに満足できる場合、確定指示を行う。
【0032】
撮影部は、受け付けられた撮影指示に従って撮影する。つまり、撮影部は、撮影指示に従って、撮影範囲の様子を表す画像を生成する。一方、ユーザは、所望の画像が得られるように、撮影部の位置、角度を調整した上で、撮影指示を行う。
【0033】
そして、画像取得部は、撮影により得られた画像を取得する。
【0034】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、キャラクタの外観を、ゲーム装置が備える撮影部が撮影した画像に基づく適切な外観とすることができる。
【0035】
また、本発明のゲーム装置において、性能パラメータ取得部は、類似度とモザイク処理の程度とに基づいて、性能パラメータを求めてもよい。例えば、モザイク処理の程度が高いほど性能パラメータが高くなり、モザイク処理の程度が低いほど性能パラメータが低くなるようにする。かかる構成によれば、モザイク処理の程度が低いため、適切でない柄のテクスチャが生成されることが抑制されることが期待できる。なお、適切でない柄とは、上述したように、例えば、コントラストが強すぎる柄や、不適切な文字(例えば、固有名詞を表す文字や、卑猥な言葉を表す文字)を含む柄である。
【0036】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0037】
また、本発明のゲーム装置において、モザイク処理の程度は、取得された画像と生成された画像との明瞭度の差に基づいて決定されてもよい。明瞭度をどのように定義するかは、適宜、調整することが可能である。例えば、明瞭度を、画像を構成する全ての画素の輝度値のそれぞれと、画像を構成する全ての画素の輝度値の平均値と、の差分の平均値と定義することができる。
【0038】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、適切に求められたモザイク処理の程度に応じた性能パラメータが求められ、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0039】
また、本発明のゲーム装置は、ユーザからモザイク処理の程度の指定を受け付ける程度指定受付部をさらに備えていてもよい。この場合、候補生成部は、取得された画像に受け付けられた程度の指定に従ったモザイク処理を施した画像を生成する。
【0040】
モザイク処理の程度は、例えば、モザイクの粗さである。モザイクが粗いほど、モザイク処理の程度が高く、モザイクが細かいほど、モザイク処理の程度が低いと考えることができる。モザイクの粗さは、例えば、モザイク処理において輝度値が平均化される1つの小領域のサイズ(nドット×mドット)で指定される。モザイクの粗さは、あらかじめ定められた複数個のサイズの候補からユーザにより選択されてもよいし、ユーザによりサイズが直接的に指定されてもよい。
【0041】
一方、候補生成部は、取得された画像に対して、受け付けられた粗さのモザイクをかける。具体的には、まず、候補生成部は、取得された画像を、受け付けられた粗さの小領域に分割する。そして、候補生成部は、全ての小領域について、小領域に含まれる全ての画素の輝度値を、当該小領域に含まれる全ての画素の輝度値の平均値とする。
【0042】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、取得された画像に対して指定された程度のモザイク処理が施され、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0043】
また、本発明のゲーム装置は、決定されたテクスチャの候補と当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータとを、アドホック通信もしくはインフラストラクチャ通信により、他のゲーム装置から受信する受信部をさらに備えていてもよい。この場合、性能パラメータ提示部は、受信された性能パラメータをユーザに提示する。また、テクスチャ確定部は、確定指示が受け付けられると、受信されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。
【0044】
つまり、キャラクタに貼り付けるテクスチャの候補は、他のゲーム装置から受信されたものであってもよい。この場合、受信部は、テクスチャの候補とともに当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータを受信する。なお、他のゲーム装置は、例えば、本願発明に係るゲーム装置と同等の構成を備えるゲーム装置である。ここで、アドホック通信の場合、ゲーム装置は、アクセスポイントを介さず、直接的に他のゲーム装置と接続される。一方、インフラストラクチャ通信の場合、ゲーム装置は、アクセスポイントを介して、他のゲーム装置と接続される。
【0045】
ここで、性能パラメータ提示部は、性能パラメータ取得部により取得された性能パラメータの代わりに、受信された性能パラメータをユーザに提示する。一方、ユーザは、提示された性能パラメータを参照して、当該テクスチャの候補を、キャラクタに貼り付けるテクスチャとして採用するか否かを判断する。ユーザは、当該テクスチャの候補を採用すると判断すると、上述の確定指示を行う。テクスチャ確定部は、確定指示が受け付けられると、候補生成部により生成されたテクスチャの候補の代わりに、受信されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。
【0046】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、他のゲーム装置からテクスチャの候補を受信し、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0047】
また、本発明のゲーム装置において、受信部により受信可能なテクスチャの候補は、当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータが所定の閾値よりも高いテクスチャの候補に限られてもよい。つまり、性能パラメータが比較的高く、キャラクタの発見率が低くなることが期待される場合のみ、テクスチャの候補の受信が許容される。かかる構成によれば、敵によるキャラクタの発見率が高く、あまり役に立たないテクスチャの候補が受信されることを抑制できる。
【0048】
なお、性能パラメータ取得部が、モザイク処理の程度が高いほど性能パラメータが高くなるように構成される場合、モザイク処理の程度が比較的高い場合のみテクスチャの候補の受信が許容される。かかる構成によれば、他のユーザに引き渡しを行う可能性のあるテクスチャの候補は、モザイク処理の程度が高く設定されて生成されたものであることが期待される。従って、ユーザ間で引き渡しが行われるテクスチャの候補には、不適切な文字を表す柄などが含まれることが抑制されると考えられる。
【0049】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、役に立つことが期待されるテクスチャの候補を受信し、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0050】
また、本発明のゲーム装置において、受信部がインフラストラクチャ通信によりテクスチャの候補を受信する場合、受信部がアドホック通信によりテクスチャの候補を受信する場合よりも、所定の閾値が高く設定されてもよい。このように性能パラメータの閾値を、インフラストラクチャ通信とアドホック通信とで区別するのは、通信相手が信用できる人物である確率が、インフラストラクチャ通信とアドホック通信とで大きく異なると考えられるためである。
【0051】
つまり、アドホック通信における通信相手は、面識があり、信用できる人物であることが一般的である。このため、アドホック通信では、性能パラメータが低く、あまり役に立たないテクスチャの候補が受信される可能性は比較的低いと考えられる。これに対し、インフラストラクチャ通信における通信相手は、面識があるとは限らず、信用できる人物とは限らない。このため、インフラストラクチャ通信により受信されるテクスチャの候補は、性能パラメータが低く、あまり役に立たないものである可能性が比較的高いと考えられる。
【0052】
かかる構成によれば、他のユーザに引き渡しを行う可能性のあるテクスチャの候補は、モザイク処理の程度が高く設定されて生成されたものであることが期待される。従って、ユーザ間で引き渡しが行われるテクスチャの候補には、不適切な文字を表す柄などが含まれることが抑制されると考えられる。
【0053】
なお、性能パラメータ取得部が、モザイク処理の程度が高いほど性能パラメータが高くなるように構成される場合、インフラストラクチャ通信により受信可能なテクスチャの候補は、モザイク処理の程度が比較的高いものに限定される。このため、インフラストラクチャ通信では、例えば、不適切な文字を鮮明に表す柄のテクスチャの候補は受信できない。一方、アドホック通信では、インフラストラクチャ通信では受信できない程度に不適切な文字を表すテクスチャの候補であっても、受信され得る。
【0054】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、適切なテクスチャの候補を受信し、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0055】
また、本発明のゲーム装置において、受信部を、さらに、テクスチャの候補の送信元のゲーム装置のユーザを特定する情報を受信するように構成することができる。この場合、受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザでない場合、受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザである場合よりも、所定の閾値が高く設定される。
【0056】
受信される情報は、例えば、ユーザ名、ユーザID、ユーザのニックネームなど、送信元のゲーム装置のユーザを特定可能な情報であれば、どのような情報であってもよい。また、受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザであるか否かは、例えば、記憶装置などにあらかじめ記憶されている情報に、受信された情報と一致するものがあるか否かにより判別される。
【0057】
ここで、通信相手があらかじめ定められたユーザである場合、当該通信相手は一定の信用がある人物であると考えられる。従って、この場合、あまり役に立たないテクスチャの候補や不適切な文字を含んだテクスチャの候補が受信される可能性は比較的低いと考えられる。一方、通信相手があらかじめ定められたユーザでない場合、当該通信相手は一定の信用がある人物とは限らない。このため、この場合、あまり役に立たないテクスチャの候補や不適切な文字を含んだテクスチャの候補が受信される可能性は比較的高いと考えられる。このような理由から、通信相手があらかじめ定められたユーザでない場合、あまり役に立たないテクスチャの候補や不適切な文字を含んだテクスチャの候補が受信されることを抑制するため、上記所定の閾値が高く設定される。
【0058】
以上説明したように、本発明のゲーム装置によれば、適切なテクスチャの候補を受信し、キャラクタの外観として適切なものがユーザにより決定されることが期待される。
【0059】
上記目的を達成するために、本発明のその他の観点に係るゲーム制御方法は、画像取得部、候補生成部、色取得部、性能パラメータ取得部、性能パラメータ提示部、確定指示受付部、テクスチャ確定部を備えるゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、画像取得工程、候補生成工程、色取得工程、性能パラメータ取得工程、性能パラメータ提示工程、確定指示受付工程、テクスチャ確定工程、を備え、以下のように構成する。
【0060】
まず、画像取得工程では、画像取得部が、カメラで撮影した画像を取得する。取得される画像は、ゲーム装置が内蔵するカメラにより撮影された画像であってもよいし、外部のカメラにより撮影された画像であってもよい。取得される画像として、例えば、森、草原、川、市街地などの風景を表す画像を採用することができる。
【0061】
そして、候補生成工程では、候補生成部が、取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする。このキャラクタは、典型的には、ユーザが操作する仮想空間内の主人公のキャラクタである。ここで、キャラクタに貼り付けるテクスチャは、例えば、キャラクタが着用する迷彩服を表す。つまり、候補生成部は、取得された画像にモザイク処理を施すことにより得られる色やパターンを、キャラクタが着用する迷彩服の色やパターンの候補とする。
【0062】
次に、色取得工程では、色取得部が、生成されたテクスチャの候補を象徴する色を取得する。テクスチャの候補を象徴する色は、例えば、テクスチャを1枚の画像と考えた場合に、以下の(A)〜(C)のように定義することができる。
(A)あらかじめ定められた画素(例えば、中央の画素や四隅の画素)の色。
(B)ランダムに決定された画素(例えば、乱数発生器により発生した数に対応する座標の画素)の色。
(C)あらかじめ定められた画素やランダムに決定された画素などの複数の画素の色の中間色(例えば、中央の画素の画素値と四隅の画素の画素値との平均値により表される色。平均値は、単純平均であってもよいし、加重平均であってもよい。)。
また、テクスチャの候補を象徴する色は、1個(1色)であってもよいし、複数個(複数色)であってもよい。
【0063】
そして、性能パラメータ取得工程では、性能パラメータ取得部が、取得された色と、仮想空間内において注目する地点を象徴する色と、の類似度から、テクスチャの候補の性能パラメータを求める。注目する地点は、例えば、仮想空間内において、キャラクタの進行方向のある地点(キャラクタよりも画面の奥のある地点)とすることができる。このとき、注目する地点を象徴する色は、例えば、仮想空間内において、キャラクタの進行方向に存在するオブジェクト(キャラクタよりも画面の奥に存在するオブジェクト)の色とすることができる。本実施形態では、注目する地点を象徴する色は、注目する地点の地形などに対応付けられてあらかじめ定められているものとする。
【0064】
ここで、テクスチャの候補の性能パラメータは、類似度から求められる。例えば、性能パラメータは、類似度が高いほど、性能パラメータが高くなるように求められる。ただし、類似度以外の要素が性能パラメータを求める際に考慮されてもよい。
【0065】
次に、性能パラメータ提示工程では、性能パラメータ提示部が、求められた性能パラメータをユーザに提示する。性能パラメータをユーザに提示する手法は任意である。例えば、性能パラメータを表す文字列が画面内に表示されてもよいし、性能パラメータを表す音声がスピーカから出力されてもよい。一方、ユーザは、この提示により、現在のテクスチャの候補の性能パラメータを把握することができる。
【0066】
そして、確定指示受付工程では、確定指示受付部が、ユーザから確定指示を受け付ける。ユーザから受け付けられる確定指示は、例えば、ゲーム装置が備えるボタンの押圧操作などである。なお、ユーザが提示された性能パラメータに納得した場合に確定指示がなされ、ユーザが提示された性能パラメータに納得しない場合に確定指示がなされないものと考えられる。
【0067】
ここで、テクスチャ確定工程では、テクスチャ確定部は、確定指示が受け付けられると、決定されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。なお、確定指示が受け付けられない場合、適宜、次の画像が取得され、次のテクスチャの候補が生成される。
【0068】
以上説明したように、本発明のゲーム制御方法によれば、ユーザからの指示に従って、キャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とすることができる。つまり、本発明のゲーム制御方法により制御されるゲーム装置のユーザは、仮想空間内に存在するキャラクタに貼り付けるテクスチャを、生成されるテクスチャの性能を参考にしながら決定することができる。なお、ユーザは、キャラクタに貼り付けるテクスチャの色や模様の元になる画像をカメラで撮影し、撮影された画像をゲーム装置に加工させることにより、キャラクタに貼り付けるテクスチャを生成する。
【0069】
本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記のゲーム装置の各部として機能させ、または、コンピュータに、上記のゲーム制御方法の各工程を実行させるように構成する。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、デジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0070】
本発明によれば、仮想空間内におけるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するためのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】(A)は、本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置の外観を示す第1の模式図である。(B)は、本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置の外観を示す第2の模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図4】(A)は、カメラにより撮影された画像を示す図である。(B)は、カメラにより撮影された画像から抽出された画像を示す図である。
【図5】(A)は、細かいモザイク処理が施された画像を示す図である。(B)は、粗いモザイク処理が施された画像を示す図である。
【図6】(A)は、候補象徴色1を求めるために輝度値が参照される領域を示す図である。(B)は、候補象徴色2を求めるために輝度値が参照される領域を示す図である。
【図7】(A)は、候補象徴色1を求めるために参照される輝度値を示す図である。(B)は、候補象徴色2を求めるために参照される輝度値を示す図である。(C)は、候補象徴色1の輝度値と候補象徴色2の輝度値とを示す図である。(D)は、地点象徴色1の輝度値と地点象徴色2の輝度値とを示す図である。
【図8】(A)は、輝度値の差分と個別類似度との関係を示す図である。(B)は、候補象徴色と地点象徴色との組み合わせ毎の個別類似度を示す図である。(C)は、個別類似度と総合類似度との関係を示す図である。
【図9】総合類似度と性能パラメータとの関係を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置が実行するゲーム制御処理を示すフローチャートである。
【図11】テクスチャ確定処理を示すフローチャートである。
【図12】性能パラメータを提示する画面を示す図である。
【図13】キャラクタにテクスチャが貼り付けられた様子を示す図である。
【図14】(A)は、インフラストラクチャ通信が実現されるゲームシステムを示すフローチャートである。(B)は、アドホック通信が実現されるゲームシステムを示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態に係るゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係るゲーム装置が実行するテクスチャ確定処理を示すフローチャートである。
【図17】(A)は、背景毎に、地点象徴色1の輝度値と地点象徴色2の輝度値とが対応付けられている様子を示す図である。(B)は、背景毎、候補象徴色と地点象徴色との組み合わせ毎の個別類似度を示す図である。(C)は、個別類似度と総合類似度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明する。しかしながら、携帯電話などの情報処理装置にも同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。ここで、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することができる。従って、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0073】
(第1の実施形態)
(情報処理装置の説明)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。
【0074】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、入力部105と、メモリカセット106と、画像処理部107と、タッチスクリーン108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、マイク111と、スピーカ112と、RTC(Real Time Clock)113と、カメラ114と、を備える。
【0075】
ゲーム制御用のプログラムおよびデータを記憶したメモリカセット106(詳細は後述)がインターフェース104に接続されたスロット(図示せず)に装着されている状態において、情報処理装置100の電源が投入されると、ゲーム制御用のプログラムが実行される。これにより、本実施形態に係るゲーム装置が実現される。なお、本実施形態に係るゲーム装置は、仮想空間内において、主人公キャラクタが迷彩服を着て身を隠しながら諜報活動するアクションゲームを制御するゲーム装置である。
【0076】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御する。CPU 101は、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。CPU 101は、各構成要素から、各種のデータを取得する。CPU 101は、当該各種のデータを、種々の演算により加工する。CPU 101は、加工結果を示すデータや制御信号を、各構成要素に供給する。CPU 101は、内部にキャッシュやレジスタを備える。CPU 101に取得された各種のデータは、一旦キャッシュに格納される。その後、当該各種のデータは、レジスタに取り出されてから各種の演算が施される。
【0077】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録される。IPLが実行されることにより、メモリカセット106に記録されたプログラムがRAM 103に読み出され、CPU 101によるプログラムの実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムやデータが記録される。
【0078】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶する。RAM 103には、メモリカセット106から読み出されたプログラムやデータなどが保持される。このほか、RAM 103は、外部機器に伝達する情報や、外部機器から伝達された情報も、一時的に記憶する。
【0079】
インターフェース104は、情報処理装置100にメモリカセット106を接続するためのインターフェースである。
【0080】
入力部105は、図2(A)に示すコントロールボタンなどであり、ユーザによる指示入力を受け付ける。入力部105は、上、右、下、もしくは、左を指定する方向ボタンや、決定ボタンなどから構成される。
【0081】
メモリカセット106は、インターフェース104を介して、情報処理装置100に着脱自在に接続される。メモリカセット106は、読出し専用のROM領域と、SRAM領域と、を有する。読出し専用のROM領域は、ワードプロセッサ用のプログラムおよび当該プログラムで使用する画像データや音声データなどが記憶される領域である。SRAM領域は、撮影された画像などのデータがセーブされる領域である。CPU 101は、メモリカセット106に対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、読み出したデータをRAM 103等に一時的に記憶する。
【0082】
画像処理部107は、メモリカセット106から読み出されたデータを加工する。画像処理部107は、画像演算プロセッサ(図示せず)と、フレームメモリ(図示せず)と、を備える。加工処理は、画像演算プロセッサによって実行される。加工されたデータ(画像情報)はフレームメモリ(図示せず)に記録される。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換される。ビデオ信号に変換された画像情報は、タッチセンサ式のディスプレイ(タッチスクリーン108)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0083】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算、αブレンディング等の透過演算、ならびに、各種の飽和演算などを高速に実行する。また、画像演算プロセッサは、レンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。レンダリング画像は、所定の視点位置から三次元仮想空間に配置されたポリゴンを俯瞰した様子を表す画像である。レンダリング画像は、ポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングすることにより生成される。なお、ポリゴン情報は、三次元仮想空間に配置され、各種のテクスチャが付加されたポリゴンを表す情報である。画像演算プロセッサは、点光源や平行光源、円錐光源などの典型的な(正)光源によってポリゴンが照らされる度合を計算する機能を有する。これらの機能は、ライブラリ化もしくはハードウェア化されている。これにより、これらの計算の高速化が実現されている。
【0084】
さらに、画像演算プロセッサは、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を、2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりする。画像演算プロセッサは、ROM 102に記録されている一般的なフォント情報を利用しても良いし、メモリカセット106に記録されている専用のフォント情報を利用してもよい。なお、画像演算プロセッサは、適宜、CPU 101と協調動作して、上述した各種の処理を実行する。
【0085】
タッチスクリーン108は、タッチセンサを重畳して構成される液晶パネルである。タッチスクリーン108は、ユーザが指もしくはタッチペンなどによって押圧した位置に応じた位置情報を検知し、CPU 101へ入力する。つまり、タッチスクリーン108は、入力部105と同様、ユーザからの指示入力を受け付ける。タッチスクリーン108は、例えば、図2(A)に示すように、情報処理装置100の前面の中央部に配置される。
【0086】
なお、入力部105やタッチスクリーン108を介してユーザにより入力された指示に応じて、RAM 103に一時的に記憶されたデータを適宜メモリカセット106に記憶することができる。
【0087】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものである。NIC 109は、例えば、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うインターフェース(図示せず)により構成される。あるいは、NIC 109は、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integraged Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line Modem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、CPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0088】
情報処理装置100は、NIC 109を介してインターネット内のSNTPサーバに接続し、SNTPサーバから情報を取得することによって、現在の日時情報を得ることもできる。
【0089】
音声処理部110は、メモリカセット106から読み出した音声データをアナログ音声信号に変換する。音声処理部110は、音声処理部110に接続されたスピーカ112にアナログ音声信号を供給し、当該アナログ音声信号に基づく音声をスピーカに出力させる。また、音声処理部110は、CPU 101の制御の下、ゲームのプレイ中に発生させるべき効果音を生成し、これに対応した音声をスピーカ112から出力させる。
【0090】
音声処理部110は、メモリカセット106に記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、音声処理部110は、メモリカセット106に記録された音声データがADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換されて、スピーカ112などに出力されることにより、音声出力が実現される。
【0091】
また、音声処理部110は、マイク111から入力されたアナログ信号を適当なサンプリング周波数でA/D(Analog/Digital)変換を行い、PCM形式のデジタル信号を生成する。
【0092】
マイク111は、音声をアナログ信号に変換し、変換により得られたアナログ信号を音声処理部に供給する。マイク111は、例えば、図2(A)に示すように、情報処理装置100の前面の端部に配置される。
【0093】
スピーカ112は、音声処理部110から供給されたアナログ信号を音声に変換して出力する。スピーカ112は、例えば、図2(A)に示すように、情報処理装置100の前面の端部に配置される。
【0094】
RTC 113は、水晶振動子や発振回路などを備える計時用のデバイスである。RTC 113は、内蔵電池から電源を供給され、情報処理装置100の電源がオフのときでも動作し続ける。
【0095】
カメラ114は、所定の領域を撮像し、画像を生成する。カメラ114は、例えば、図2(B)に示すように、情報処理装置100の背面の端部に配置される。
【0096】
このほか、情報処理装置100はメモリカセット106に替えて、DVD−ROMからプログラムやデータを読み出す、DVD−ROMドライブを備えるように構成して、DVD−ROMにメモリカセット106と同様の機能を持たせるようにしてもよい。また、インターフェース104は、メモリカセット106以外の外部メモリ媒体からデータを読み出すように構成してもよい。あるいは、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、メモリカセット106等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0097】
(ゲーム装置の説明)
次に、本実施形態に係るゲーム装置300の機能について、図面を参照して説明する。まず、図3を参照して、本発明の実施形態に係るゲーム装置300の構成を説明する。なお、インターフェース104にメモリカセット106が装着されている状態において、情報処理装置100の電源が投入されると、本実施形態に係る情報表示装置300が構成される。
【0098】
図3に示すように、ゲーム装置300は、撮影指示受付部301、撮影部302、画像記憶部303、画像取得部304、程度指定受付部305、候補生成部306、色取得部307、象徴色記憶部308、性能パラメータ取得部309、性能パラメータ提示部310、確定指示受付部311、テクスチャ確定部312、成績判定部313、を備える。
【0099】
撮影指示受付部301は、ユーザから撮影指示を受け付ける。撮影指示受付部301は、例えば、入力部105やタッチスクリーン108により構成される。
【0100】
撮影部302は、受け付けられた撮影指示に従って撮影する。撮影部302は、例えば、カメラ114により構成される。
【0101】
画像記憶部303には、カメラにより撮影された画像が記憶される。画像記憶部303に記憶される画像は、撮影部302により撮影された画像であってもよいし、外部の情報処理装置などから供給された画像であってもよい。画像記憶部303は、例えば、メモリカセット106により構成される。
【0102】
画像取得部304は、カメラで撮影した画像を取得する。画像取得部304が取得する画像は、撮影部302から供給された画像であってもよいし、画像記憶部303に記憶されている画像であってもよい。画像取得部304は、例えば、CPU 101により構成される。
【0103】
程度指定受付部305は、ユーザからモザイク処理の程度の指定を受け付ける。モザイク処理の程度は、例えば、8pixel×8pixel、もしくは、16pixel×16pixelのように、モザイク処理により輝度値を平均化する領域の大きさにより指定される。程度指定受付部305は、例えば、入力部105やタッチスクリーン108により構成される。
【0104】
候補生成部306は、取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする。モザイク処理は、程度指定受付部305により受け付けられたモザイク処理の程度に従って実行される。また、候補生成部306は、取得された画像からテクスチャの候補を生成する際、適宜、画像の切り出し、画像の回転、画像のつなぎ合わせなどを実行することができる。
【0105】
キャラクタに貼り付けるテクスチャは、キャラクタが着用する迷彩柄の衣服やアクセサリー(以下、適宜「迷彩服」という。)を表す。なお、衣服やアクセサリーには、服、ズボン、帽子、手袋、靴下、ヘルメット、ベルト、靴などがある。候補生成部306は、例えば、CPU 101と画像処理部107とにより構成される。
【0106】
色取得部307は、生成されたテクスチャの候補を象徴する色(以下、適宜「候補象徴色」という。)を取得する。色取得部307は、例えば、テクスチャを表す画像(モザイク処理が施された画像)から複数個の画素を抽出し、抽出された複数個の画素の輝度値の平均値を輝度値とする色を候補象徴色とする。候補象徴色は、1個(1色)であってもよいし、2個(2色)以上であってもよい。本実施形態では、候補象徴色1と候補象徴色2との2個が抽出されるものとして説明する。色取得部307は、例えば、CPU 101により構成される。
【0107】
象徴色記憶部308は、仮想空間内において注目する地点を象徴する色(以下、適宜「地点象徴色」という。)を記憶する。仮想空間内において注目する地点は、例えば、キャラクタがこれから挑もうとしているステージにおける所定の地点である。地点象徴色は、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。本実施形態では、地点象徴色1と地点象徴色2との2個が記憶されているものとして説明する。象徴色記憶部308は、例えば、メモリカセット106により構成される。
【0108】
性能パラメータ取得部309は、候補象徴色と、地点象徴色と、の類似度から、テクスチャの候補の性能パラメータを求める。この類似度は、例えば、候補象徴色と地点象徴色との組み合わせ毎に求められる、候補象徴色の輝度値と地点象徴色の輝度値との差分により求められる。また、性能パラメータは、適宜、類似度の他、モザイク処理の程度などに基づいて求められる。性能パラメータ取得部309は、例えば、CPU 101により構成される。
【0109】
性能パラメータ提示部310は、求められた性能パラメータをユーザに提示する。一方、ユーザは、提示された性能パラメータを確認して、テクスチャの候補を、キャラクタに貼り付けるキャラクタとして採用するか否かを判断する。性能パラメータを提示する手法は任意である。例えば、性能パラメータ提示部310は、性能パラメータを特定可能な、数値、文字列、画像を、画面内に表示してもよいし、性能パラメータを特定可能な音声を出力してもよい。性能パラメータ提示部310は、例えば、CPU 101と画像処理部107とタッチスクリーン108とにより構成されてもよいし、CPU 101と音声処理部110とスピーカ112とにより構成されてもよい。
【0110】
確定指示受付部311は、ユーザから確定指示を受け付ける。つまり、ユーザは、テクスチャの候補を、キャラクタに貼り付けるテクスチャとして採用すると判断した場合、確定指示を行う。確定指示受付部311は、例えば、入力部105やタッチスクリーン108により構成される。
【0111】
テクスチャ確定部312は、確定指示が受け付けられると、決定されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。テクスチャ確定部312は、例えば、CPU 101により構成される。
【0112】
成績判定部313は、確定されたテクスチャについて求められた性能パラメータに基づいて、ゲームの成績を判定する。本実施形態では、成績判定部313は、キャラクタが身につけている迷彩服の性能に従って、キャラクタが敵に発見される確率を決定する。なお、敵に発見される確率は、直接的もしくは間接的に、ゲームの成績に影響を与える要素である。典型的には、キャラクタが敵に発見されれば成績は悪くなり、キャラクタが敵に発見されなければ成績が良くなる。成績判定部313は、例えば、CPU 101により構成される。
【0113】
次に、図4と図5とを参照して、撮影により得られた画像から、テクスチャの候補を生成する手法について説明する。
【0114】
図4(A)に、カメラ114により撮影された画像400を示す。なお、画像400は、田んぼを撮影して得られた画像である。図4(B)に、画像400から抽出された所定の大きさ(128pixel×128pixel)の画像410を示す。なお、CPU 101は、あらかじめ定められた領域の画像を画像400から抽出して画像410としてもよいし、以下に示すように、ユーザにより指定された領域の画像を画像400から抽出して画像410としてもよい。
【0115】
まず、CPU 101は、画像400と画像401とを重ねてタッチスクリーン108に表示する。なお、画像401は、画像400のうちの所定の領域を囲む枠を表す画像である。ここで、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に対してなされた移動操作に従って、画像400と重なる範囲で画像401を移動させる。そして、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に対してなされた確定操作に従って、画像400のうちの画像401で囲まれる領域の画像を画像410として確定する。
【0116】
次に、CPU 101は、画像410に、ユーザにより指定された程度のモザイク処理を施す。モザイクの程度は、例えば、モザイク処理により輝度値を平均化する領域の大きさ(以下、適宜、「モザイクの粗さ」もしくは「モザイクの大きさ」という。)により指定される。モザイクの粗さが8pixel×8pixelの場合、128pixel×128pixelの画像410は、16ブロック×16ブロック=256ブロックに分割される。
【0117】
ここで、1つのブロックに含まれる全ての画素は、色を構成する3つの成分(R(Red)、G(Green)、B(Blue))毎に輝度値が平均化される。つまり、1つのブロックに含まれる全ての画素のR成分の輝度値は、当該1つのブロックに含まれる全ての画素のR成分の輝度値の平均値とされる。同様に、1つのブロックに含まれる全ての画素のG成分の輝度値は、当該1つのブロックに含まれる全ての画素のG成分の輝度値の平均値とされる。また、1つのブロックに含まれる全ての画素のB成分の輝度値は、当該1つのブロックに含まれる全ての画素のB成分の輝度値の平均値とされる。
【0118】
図5(A)に、モザイクの粗さが枠402により囲まれる8pixel×8pixelである場合のモザイク処理後の画像420を示す。一方、図5(B)に、モザイクの粗さが枠403により囲まれる16pixel×16pixelである場合のモザイク処理後の画像430を示す。画像420や画像430がキャラクタに貼り付けられるテクスチャの候補とされる。
【0119】
次に、図6から図9を参照して、テクスチャの候補の性能パラメータを求める手法について説明する。
【0120】
まず、CPU 101は、テクスチャの候補を表す画像420を象徴する1個以上の候補象徴色を取得する。候補象徴色をどのように定義するかは適宜調整が可能であり、また、候補象徴色の数も適宜調整が可能である。本実施形態では、候補象徴色は2個であり、2個の候補象徴色のうちの一方を候補象徴色1とし、2個の候補象徴色のうちの他方を候補象徴色2とする。
【0121】
本実施形態では、候補象徴色1は、画像420の四隅のブロックの色の平均の色とする。つまり、本実施形態では、候補象徴色1は、画像420の端部の色を象徴する色と考えることができる。平均の色は、各成分の輝度値が、2個以上の色の当該成分の輝度値の平均値である色である。つまり、色の平均をとることは、成分毎に、輝度値の平均値をとることを意味する。
【0122】
図6(A)に、枠404aにより示される左上隅のブロックの色と、枠404bにより示される右上隅のブロックの色と、枠404cにより示される左下隅のブロックの色と、枠404dにより示される右下隅のブロックの色と、の平均の色が候補象徴色1とされる例を示す。また、図7(A)に、四隅のブロックの色のそれぞれを表す輝度値を示し、図7(C)に、候補象徴色1を表す輝度値を示す。
【0123】
一方、候補象徴色2は、画像420に設定された4つの領域のそれぞれから1つずつ抽出された4つのブロックの色(以下、適宜「代表色」という。)の平均の色とする。つまり、本実施形態では、候補象徴色2は、画像420の中央部の色を象徴する色と考えることができる。なお、4つの領域のそれぞれから、どのブロックを抽出するかは、適宜、調整が可能である。例えば、各領域に含まれる全てのブロックに数値を対応付け、乱数発生器により発生した乱数に対応付けられているブロックが抽出される。
【0124】
図6(B)に、枠405aにより示される領域から抽出された枠406aにより示されるブロックの色(左上枠の代表色)と、枠405bにより示される領域から抽出された枠406bにより示されるブロックの色(右上枠の代表色)と、枠405cにより示される領域から抽出された枠406cにより示されるブロックの色(左下枠の代表色)と、枠405dにより示される領域から抽出された枠406dにより示されるブロックの色(右下枠の代表色)と、の平均が候補象徴色2とされる例を示す。また、図7(B)に、4つの代表色のそれぞれを表す輝度値を示し、図7(C)に、候補象徴色2を表す輝度値を示す。
【0125】
ここで、候補象徴色と対比される地点象徴色について説明する。地点象徴色は、仮想空間内において注目する地点を象徴する色である。地点象徴色をどのように定義するかは適宜調整が可能であり、また、地点象徴色の数も適宜調整が可能である。本実施形態では、地点象徴色は2個であり、2個の地点象徴色のうちの一方を地点象徴色1とし、2個の地点象徴色のうちの他方を地点象徴色2とする。
【0126】
地点象徴色1や地点象徴色2は、例えば、仮想空間内において注目する地点付近に存在するオブジェクト(典型的には、キャラクタが当該注目する地点に存在する場合に、背景となるオブジェクト。)に貼り付けられるテクスチャから抽出される色である。地点象徴色1と地点象徴色2とは、メモリカセット106などにあらかじめ記憶されているものとする。図7(D)に、候補象徴色1を表す輝度値と候補象徴色2を表す輝度値とを示す。
【0127】
次に、候補象徴色と地点象徴色との類似度(以下、適宜「総合類似度」という。)を求める手法について説明する。本実施形態では、総合類似度は、候補象徴色と地点象徴色との全ての組み合わせにおける輝度値の差分に基づいて求める。
【0128】
まず、候補象徴色と地点象徴色との輝度値の差分を成分毎に求める。そして、図8(A)に示す判定基準に従って、成分毎に求められた輝度値の差分を判定して、個別類似度を求める。具体的には、以下の通りである。
個別類似度を高い順に並べると、A、B、C、Dとする。
輝度値の差分が最も大きい成分における輝度値の差分が5ポイント以内である場合(全ての成分における輝度値の差分が5ポイント以内である場合)、個別類似度はAとされる。
輝度値の差分が最も大きい成分における輝度値の差分が5ポイント超10ポイント以内である場合、個別類似度はBとされる。
輝度値の差分が最も大きい成分における輝度値の差分が10ポイント超15ポイント以内である場合、個別類似度はCとされる。
輝度値の差分が最も大きい成分における輝度値の差分が15ポイント超である場合、個別類似度はDとされる。
【0129】
以下、候補象徴色が図7(C)に示す輝度値であり、地点象徴色が図7(D)に示す輝度値である場合における個別類似度を図8(B)に示す。以下、この個別類似度を求める手法について、具体的に説明する。
【0130】
まず、候補象徴色1と地点象徴色1との組み合わせについては、輝度値の差分が最も大きい成分はG成分であり、G成分における輝度値の差分は|140−130|=10ポイントである。従って、候補象徴色1と地点象徴色1との組み合わせについては、個別類似度はBとなる。
【0131】
次に、候補象徴色1と地点象徴色2との組み合わせについては、輝度値の差分が最も大きい成分はB成分であり、B成分における輝度値の差分は|125−90|=35ポイントである。従って、候補象徴色1と地点象徴色2との組み合わせについては、個別類似度はDとなる。
【0132】
また、候補象徴色2と地点象徴色1との組み合わせについては、輝度値の差分が最も大きい成分はB成分であり、B成分における輝度値の差分は|85−130|=45ポイントである。従って、候補象徴色2と地点象徴色1との組み合わせについては、個別類似度はDとなる。
【0133】
そして、候補象徴色2と地点象徴色2との組み合わせについては、R成分における輝度値の差分は|105−100|=5ポイントであり、G成分における輝度値の差分は|115−110|=5ポイントであり、B成分における輝度値の差分は|85−90|=5ポイントであり、いずれの成分も輝度値の差分が5ポイントである。従って、候補象徴色2と地点象徴色2との組み合わせについては、個別類似度はAとなる。
【0134】
ここで、候補象徴色と地点象徴色との全ての組み合わせにおける個別類似度に基づいて、総合類似度が求められる。総合類似度は、例えば、図8(C)に示す基準に従って求められる。以下、具体的に説明する。
【0135】
Aが2個である場合、B、CならびにDの個数にかかわらず、総合類似度はAAとされる。
Aが1個である場合、B、CならびにDの個数にかかわらず、総合類似度はAとされる。
Aが0個であり、Bが2個である場合、CならびにDの個数にかからわず、総合類似度はBBとされる。
Aが0個であり、Bが1個である場合、CならびにDの個数にかからわず、総合類似度はBとされる。
AならびにBが0個であり、Cが2個である場合、Dの個数にかからわず、総合類似度はCCとされる。
AならびにBが0個であり、Cが1個である場合、Dの個数にかからわず、総合類似度はCとされる。
全てがDである場合(A、BならびにCの個数が0個であり、Dの個数が4個である場合)、総合類似度はDとされる。
【0136】
ここで、総合類似度を高い順に並べると、AA、A、BB、B、CC、C、Dとする。
候補象徴色と地点象徴色との組み合わせにおける個別類似度が図8(B)に示す判定結果である場合、Aが1個であるため、総合類似度はAとされる。
【0137】
次に、図9を参照して、総合類似度と性能パラメータとの関係について説明する。
【0138】
本実施形態では、図9に示すように、総合類似度が高いほど性能パラメータが高くなり、また、モザイク処理の程度が高い(モザイクが粗い)ほど性能パラメータが高くなるように定義される。なお、本実施形態では、性能パラメータは、キャラクタが敵に発見されない確率(カムフラージュ率)である。
【0139】
次に、本実施形態に係るゲーム装置300の動作について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係るゲーム装置300が実行するゲーム制御処理を示すフローチャートである。なお、図10に示すゲーム制御処理は、例えば、ユーザからプレイ開始の指示がなされた後に実行される処理である。
【0140】
まず、CPU 101は、ステージ紹介画面を表示する(ステップS101)。ステージ紹介画面は、例えば、ユーザがこれからどのようなステージに挑もうとしているかを、ユーザに提示するための画面である。例えば、ステージ紹介画面は、次のステージの地形(森、草原、海、街など)などを示唆する画面とすることができる。一方、ユーザは、このステージ紹介画面を参考にして、キャラクタに着用させる迷彩服の柄や色を生成するための画像を選択することができる。なお、CPU 101は、画像処理部107と協働して、タッチスクリーン108にステージ紹介画面を表示する。
【0141】
CPU 101は、ステップS101の処理を完了すると、テクスチャ確定処理を実行する(ステップS102)。テクスチャ確定処理については、図11を参照して詳細に説明する。
【0142】
まず、CPU 101は、撮影要求があるか否かを判別する(ステップS201)。例えば、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に対して撮影要求に対応付けられた操作がなされたか否かを判別する。
【0143】
CPU 101は、撮影要求があると判別すると(ステップS201:YES)、撮影指示があるか否かを判別する(ステップS202)。例えば、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に対して撮影指示に対応付けられた操作がなされたか否かを判別する。CPU 101は、撮影指示がないと判別すると(ステップS202:NO)、ステップS202に処理を戻す。
【0144】
一方、CPU 101は、撮影指示があると判別すると(ステップS202:YES)、画像を生成する(ステップS203)。具体的には、CPU 101は、カメラ114を制御してカメラ114に撮影させ、撮影により得られた画像を取得し、RAM 103に読み出す。なお、撮影により得られた画像は、メモリカセット106に保存されてもよい。
【0145】
CPU 101は、撮影要求がないと判別すると(ステップS201:NO)、あらかじめ記憶されている画像を取得する(ステップS204)。例えば、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108を介してユーザから画像の指定を受け付け、ユーザにより指定された画像をメモリカセット106からRAM 103に読み出す。
【0146】
CPU 101は、ステップS203もしくはステップS204の処理を終了すると、モザイク処理の程度と加工範囲とを受け付ける(ステップS205)。具体的には、CPU 101は、、画像処理部107を制御して、モザイク処理の程度の候補を示す画像を、タッチスクリーン108に表示する。そして、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108を介して、モザイク処理の程度の指定を受け付ける。また、CPU 101は、画像処理部107を制御して、図12に示す画像1200と画像1201とを、タッチスクリーン108に表示する。そして、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に所定の移動操作がなされた場合、画像1201をタッチスクリーン108内において移動させる。ここで、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108に所定の確定操作がなされた場合、画像1201に示される範囲を加工範囲として取得する。
【0147】
CPU 101は、ステップS205の処理を終了すると、テクスチャの候補を生成する(ステップS206)。CPU 101は、例えば、ステップS203もしくはステップS204の処理によりRAM 103に読み込まれた画像のうち、ステップS205において受け付けた加工範囲により指定される画像を抽出する。そして、CPU 101は、抽出された画像に、ステップS205において受け付けたモザイク処理の程度に従って、モザイク処理を施す。モザイク処理が施された画像が、テクスチャの候補となる。
【0148】
CPU 101は、ステップS206の処理を終了すると、候補象徴色を取得する(ステップS207)。具体的には、CPU 101は、モザイク処理が施された画像の4隅のブロックの色を平均化した色を候補象徴色1として取得し、モザイク処理が施された画像の中央部分から任意に抽出された4個のブロックの色を平均化した色を候補象徴色2として取得する。
【0149】
CPU 101は、ステップS207の処理を終了すると、総合類似度を取得する(ステップS208)。具体的には、CPU 101は、ステップS207において取得された2個の候補象徴色とメモリカセット106などにあらかじめ保存されている2個の地点象徴色との全ての組み合わせについて、成分毎に輝度値の差分を求める。そして、CPU 101は、全ての組み合わせのそれぞれについて、その組み合わせにおける成分毎の輝度値の差分に基づいて、個別類似度を求める。さらに、CPU 101は、全ての組み合わせについて求められた個別類似度に基づいて、総合類似度を求める。
【0150】
CPU 101は、ステップS208の処理を終了すると、性能パラメータを取得する(ステップS209)。具体的には、CPU 101は、ステップS205において受け付けたモザイク処理の程度とステップS208において取得した総合類似度とに基づいて、性能パラメータを求める。なお、性能パラメータは、モザイク処理の程度が高いほど、また、総合類似度が高いほど、高くなる。
【0151】
CPU 101は、ステップS209の処理を終了すると、性能パラメータを提示する(ステップS210)。具体的には、CPU 101は、画像処理部107を制御して、性能パラメータを示す画像を、タッチスクリーン108に表示する。以下、図12を参照して、性能パラメータを示す画像について説明する。
【0152】
図12に示すように、性能パラメータを示す画像は、画像1200〜画像1206を含むことができる。
【0153】
画像1200は、ステップS203において生成された画像、もしくは、ステップS204において読み出された画像である。
【0154】
画像1201は、画像1200のうち、テクスチャの候補を生成する際に使用された加工範囲を示す画像である。
【0155】
画像1202は、テクスチャの候補を示す画像である。
【0156】
画像1203は、画像1202により示されるテクスチャの候補の性能パラメータを文字や数値などにより示す画像である。
【0157】
画像1204は、画像1203により示される性能パラメータに関するコメントを文字などにより示す画像である。なお、コメントの内容は、性能パラメータに対応付けられてメモリカセット106などに記憶されているものとする。
【0158】
画像1205は、画像1202により示されるテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして採用する場合に押圧される決定ボタンを示す画像である。
【0159】
画像1206は、画像1202により示されるテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして採用しない場合に押圧される作り直しボタンを示す画像である。
【0160】
なお、ユーザは、画像1203により示される性能パラメータや画像1204により示されるコメントを参照して、画像1202により示されるテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして採用するか否かを判断することができる。
【0161】
CPU 101は、ステップS210の処理を終了すると、確定指示があるか否かを判別する(ステップS211)。具体的には、CPU 101は、画像1205により示される決定ボタンや画像1206により示される作り直しボタンがタッチペン201により押圧されたか否かを判別する。CPU 101は、決定ボタンが押圧されたことを検知した場合、確定指示がありと判別し、作り直しボタンが押圧されたことを検知した場合、確定指示がないと判別する。
【0162】
CPU 101は、確定指示がないと判別した場合(ステップS211:NO)、ステップS201に処理を戻す。一方、CPU 101は、確定指示があると判別した場合(ステップS211:YES)、ステップS206において生成されたテクスチャの候補を、キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する(ステップS212)。
【0163】
CPU 101は、ステップS212の処理を終了すると、テクスチャ確定処理を終了する。
【0164】
CPU 101は、ステップS102の処理を終了すると、確定したテクスチャの性能パラメータでゲームを開始する。つまり、CPU 101は、テクスチャが確定すると、当該テクスチャをキャラクタに貼り付けてゲームを開始する。ここで、CPU 101は、当該ステージにおいては、当該貼り付けられたテクスチャの性能パラメータを用いて、キャラクタが敵に発見されるか否かを決定する。
【0165】
図13に、キャラクタにテクスチャが貼り付けられた様子を示す。図13には、キャラクタ1301にテクスチャ1302とテクスチャ1303とが貼り付けられている例を示している。ここで、テクスチャ1302は、迷彩服を表すテクスチャであり、模様や色は、画像420と同じである。つまり、テクスチャ1302は、画像420を回転させたり並べたりして組み合わせることにより生成される。テクスチャ1303は、迷彩柄の帽子を表すテクスチャであり、模様や色は、テクスチャ1302と同様である。
【0166】
CPU 101は、ステップ103の処理を終了すると、ゲームオーバーであるか否かを判別する(ステップS104)。CPU 101は、ゲームオーバーであると判別すると(ステップS104:YES)、ゲーム制御処理を終了する。一方、CPU 101は、ゲームオーバーではないと判別すると(ステップS104:NO)、ステージクリアであるか否かを判別する(ステップS105)。
【0167】
CPU 101は、ステージクリアではないと判別すると(ステップS105:NO)、ステップS104に処理を戻す。一方、CPU 101は、ステージクリアであると判別すると(ステップS105:YES)、次のステージがあるか否かを判別する(ステップS106)。
【0168】
CPU 101は、次のステージがあると判別すると(ステップS106:YES)、ステップS101に処理を戻す。一方、CPU 101は、次のステージがないと判別すると(ステップS106:NO)、ゲーム制御処理を終了する。
【0169】
本実施形態に係るゲーム装置300によれば、ユーザは、カメラにより撮影した画像を元にして、性能パラメータを参照しながら、キャラクタに貼り付けるテクスチャを自由に生成することができる。ここで、生成されるテクスチャは、撮影された画像にモザイク処理が施されたものであるため、適切でない柄のテクスチャが生成されることが抑制される。さらに、モザイク処理の程度が高いほど性能パラメータが高くなるため、適切でない柄のテクスチャが生成されることがより一層抑制される。
【0170】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ゲーム装置300が、自ら生成したテクスチャに基づいて、ゲームを制御する例を示した。しかし、ゲーム装置300が、外部の装置により生成されたテクスチャに基づいて、ゲームを制御してもよい。以下、本実施形態に係るゲーム装置320について説明する。
【0171】
ゲーム装置320は、情報処理装置100のスロットに所定のメモリカセット106が装着された状態において、情報処理装置100の電源が投入されることにより実現される。つまり、ゲーム装置320の物理的な構成は、第1の実施形態に係るゲーム装置300と同様である。
【0172】
(ゲームシステムの説明)
まず、本実施形態に係るゲーム装置320を含むゲームシステムの概要について、図14を参照して説明する。なお、ゲームシステムとしては、図14(A)に示すようなインフラストラクチャ通信(インフラストラクチャモードによる通信)を実現するゲームシステム1410を採用しても良いし、図14(B)に示すようなアドホック通信(アドホックモードによる通信)を実現するゲームシステム1420を採用してもよい。
【0173】
図14(A)に示すように、ゲームシステム1410は、インターネットなどのコンピュータ通信網を介して相互に接続されたゲーム装置320とゲーム装置330とを備える。なお、ゲームシステム1410は、(図示しない)ゲームサーバを備える構成であってもよい。また、ゲーム装置320とゲーム装置330は基本的に同様の構成及び機能を有する。本実施形態では、ユーザのゲーム装置であるゲーム装置320が、他のユーザのゲーム装置であるゲーム装置330から画像を取得する例について説明する。
【0174】
ゲーム装置320は、ゲーム装置330にテクスチャを送信することを要求する。一方、ゲーム装置330は、ゲーム装置320からテクスチャの送信要求を受信すると、まず、送信可能なテクスチャの候補を特定する情報をゲーム装置320に送信する。すると、ゲーム装置320は、受信した情報により特定される候補をユーザに提示し、ユーザが所望するテクスチャの指定をユーザから受け付ける。そして、ゲーム装置320は、ユーザにより指定されたテクスチャを特定する情報を、ゲーム装置330に送信する。ここで、ゲーム装置330は、受信した情報により特定されるテクスチャを、ゲーム装置320に送信する。
【0175】
なお、ゲーム装置320は、例えば、NIC 109を用いて、ゲーム装置330と通信することができる。また、ゲームシステム1420におけるテクスチャの授受手順も、インターネットを介さずに、直接、テクスチャなどを授受することを除き、基本的には、ゲームシステム1410におけるテクスチャの授受手順と同様である。
【0176】
(ゲーム装置の説明)
次に、本実施形態に係るゲーム装置320の機能について、図面を参照して説明する。まず、図15を参照して、本発明の実施形態に係るゲーム装置320の構成を説明する。
【0177】
図15に示すように、ゲーム装置320は、撮影指示受付部301、撮影部302、画像記憶部303、画像取得部304、程度指定受付部305、候補生成部306、色取得部307、象徴色記憶部308、性能パラメータ取得部309、性能パラメータ提示部310、確定指示受付部311、テクスチャ確定部312、成績判定部313、受信部314、を備える。なお、ゲーム装置320が備える構成のうち、ゲーム装置300が備える構成と同様の構成については、適宜、説明を省略する。
【0178】
受信部314は、決定されたテクスチャの候補と当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータとを、アドホック通信もしくはインフラストラクチャ通信により、他のゲーム装置330から受信する。なお、テクスチャの候補と当該テクスチャの候補の性能パラメータとは、他のゲーム装置330により生成されるものとする。受信部314は、例えば、NIC 109により構成される。
【0179】
ここで、性能パラメータ提示部310は、受信された性能パラメータをユーザに提示する。性能パラメータ提示部310は、例えば、CPU 101と画像処理部107とタッチスクリーン108とにより構成されてもよいし、CPU 101と音声処理部110とスピーカ112とにより構成されてもよい。
【0180】
そして、テクスチャ確定部312は、確定指示が受け付けられると、受信されたテクスチャの候補をキャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する。テクスチャ確定部312は、例えば、CPU 101により構成される。
【0181】
ここで、受信部314により受信可能なテクスチャの候補は、当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータが所定の閾値よりも高いテクスチャの候補に限られる。つまり、受信部314は、性能パラメータが所定の閾値以下であるテクスチャの候補は、受信しない。例えば、モザイク処理の程度が低い程、性能パラメータが低く設定される場合、モザイク処理の程度が低いテクスチャの候補は、受け渡しが難しくなる。かかる構成によれば、適切でない柄のテクスチャの候補が受け渡しされることを抑制できる。
【0182】
また、受信部314がインフラストラクチャ通信によりテクスチャの候補を受信する場合、受信部314がアドホック通信によりテクスチャの候補を受信する場合よりも、所定の閾値が高く設定される。かかる構成によれば、不特定多数のユーザによりテクスチャの候補の授受が行われるインフラストラクチャ通信において、適切でない柄のテクスチャの候補が受け渡しされることを抑制できる。
【0183】
そして、受信部314は、さらに、テクスチャの候補の送信元のゲーム装置330のユーザを特定する情報を受信する。ここで、受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザでない場合、受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザである場合よりも、所定の閾値が高く設定される。かかる構成によれば、ゲーム装置320は、素性の知れないユーザから送信される、適切でない柄のテクスチャの候補を受信することを抑制できる。
【0184】
次に、本実施形態に係るゲーム装置320が実行するゲーム制御処理について説明する。ここで、ゲーム装置320が実行するゲーム制御処理は、テクスチャ確定処理を除き、基本的に、ゲーム装置300が実行するゲーム制御処理と同様である。以下、図16を参照して、ゲーム装置320が実行するテクスチャ確定処理について説明する。
【0185】
まず、CPU 101は、通信モードの指定を受け付ける(ステップS301)。例えば、CPU 101は、入力部105やタッチスクリーン108を介して、インフラストラクチャモードとアドホックモードとのうちのいずれの通信モードで通信するかの指定を受け付ける。
【0186】
CPU 101は、ステップS301の処理を終了すると、テクスチャの候補を要求する(ステップS302)。例えば、CPU 101は、通信先のゲーム装置330に、ゲーム装置330で生成されたテクスチャのリストを要求し、ゲーム装置330から送信されるリストを受信する。そして、CPU 101は、受信したリストをユーザに提示し、リストにあるテクスチャのうちのユーザが望むテクスチャの指定を、ユーザから受け付ける。次に、CPU 101は、ユーザにより指定されたテクスチャを特定する情報を、ゲーム装置330に送信する。
【0187】
CPU 101は、ステップS302の処理を終了すると、送信元のゲーム装置330のユーザを特定する(ステップS303)。例えば、CPU 101は、ゲーム装置330のユーザを特定する情報を、ゲーム装置330から受信する。
【0188】
CPU 101は、ステップS303の処理を終了すると、性能パラメータを受信する(ステップS304)。つまり、CPU 101は、ゲーム装置330からテクスチャの候補を受信する前に、ゲーム装置330から当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータを受信する。
【0189】
CPU 101は、ステップS304の処理を終了すると、ステップS301において受け付けた通信モードやステップS303において特定されたユーザの分類に基づいて、閾値を求める(ステップS305)。具体的には、受け付けた通信モードがインフラストラクチャモードである場合、通信モードがアドホックモードである場合よりも、閾値が高く設定される。また、特定されたユーザが登録済みのユーザでない場合、当該ユーザが登録済みのユーザである場合よりも、閾値が高く設定される。なお、登録済みのユーザを示す情報は、例えば、あらかじめメモリカセット106に記憶されているものとする。
【0190】
CPU 101は、ステップS305の処理を終了すると、ステップS304で受信した性能パラメータが、ステップS305で求めた閾値以上であるか否かを判別する(ステップS306)。
【0191】
CPU 101は、性能パラメータが閾値以上ではないと判別すると(ステップS306:NO)、ステップS301に処理を戻す。一方、CPU 101は、性能パラメータが閾値以上であると判別すると(ステップS306:YES)、ゲーム装置330からテクスチャの候補を受信する(ステップS307)。
【0192】
CPU 101は、ステップS307の処理を終了すると、性能パラメータを提示する(ステップS308)。具体的には、CPU 101は、画像処理部107を制御して、性能パラメータを示す画像を、タッチスクリーン108に表示する。
【0193】
CPU 101は、ステップS308の処理を終了すると、確定指示があるか否かを判別する(ステップS309)。具体的には、CPU 101は、画像1205により示される決定ボタンや画像1206により示される作り直しボタンがタッチペン201により押圧されたか否かを判別する。CPU 101は、決定ボタンが押圧されたことを検知した場合、確定指示がありと判別し、作り直しボタンが押圧されたことを検知した場合、確定指示がないと判別する。
【0194】
CPU 101は、確定指示がないと判別した場合(ステップS309:NO)、ステップS301に処理を戻す。一方、CPU 101は、確定指示があると判別した場合(ステップS309:YES)、ステップS307において受信したテクスチャの候補を、キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する(ステップS310)。
【0195】
CPU 101は、ステップS310の処理を終了すると、テクスチャ確定処理を終了する。
【0196】
本実施形態に係るゲーム装置330によれば、適切なテクスチャの受け渡しを可能とする一方、適切でないテクスチャの受け渡しを抑制することができる。なお、適切でないテクスチャは、例えば、モザイク処理の程度が低いテクスチャ、不特定のユーザから送信されたテクスチャ、もしくは、登録済みでないユーザから送信されたテクスチャである。
【0197】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、種々の変形が可能である。
【0198】
上記実施形態では、1つのステージにおいて、仮想空間内における1個の地点(背景)が注目される例を示した。しかし、本発明において、1つのステージにおいて、仮想空間内における複数個の地点が注目されてもよい。この場合、1つのステージにおける複数個の地点のそれぞれについて、地点象徴色と候補象徴色との個別類似度が求められ、求められた個別類似度に基づいて、総合類似度が判断される。以下、図17を参照して、具体的に説明する。
【0199】
まず、図17(A)に示すように、各地点に、地点象徴色が設定される。なお、地点象徴色は、上記実施形態と同様、地点象徴色1と地点象徴色2との2個であるものとする。次に、地点毎に、地点象徴色と候補象徴色との全ての組み合わせについて、個別類似度が判定される。図17(B)に、地点毎に求められた個別類似度を示す。そして、地点毎に求められた個別類似度に基づいて、総合類似度が判定される。図17(C)に、個別類似度と総合類似度との関係を示す。
【0200】
このように、1つのステージに存在する複数種類の地点の地点象徴色のそれぞれと、テクスチャの候補の候補象徴色と、の個別類似度が総合的に判断されることにより、当該ステージにおける当該テクスチャの候補のテクスチャ性能が適切に判断される。
【0201】
上記実施形態では、地点象徴色の個数が2個であり、候補象徴色の個数が2個である例を示した。しかし、地点象徴色の個数は、1個でもよいし、3個以上でもよい。また、候補象徴色の個数は、1個でもよいし、3個以上でもよい。また、地点象徴色や候補象徴色をどのように定義するかは、適宜、調整が可能である。
【0202】
例えば、候補象徴色は、複数の画素の輝度値の平均値により表される色ではなく、特定の画素の輝度値により表される色(特定の画素の色)であってもよい。具体的には、候補象徴色は、画像内におけるあらかじめ定められた画素の色であってもよいし、画像内におけるランダムに選択された画素の色であってもよい。
【0203】
上記実施形態では、地点象徴色や候補象徴色が、R、G、Bの三原色の輝度値により表現される例を示した。しかし、地点象徴色や候補象徴色が、モノクロの輝度値により表現されてもよい。
【0204】
上記実施形態では、撮影された画像から、モザイク処理が施される領域(テクスチャの候補の元とされる領域)が抽出される例を示した。しかし、撮影された画像全体にモザイク処理が施されて、撮影された画像全体がテクスチャの候補の元とされてもよい。
【0205】
上記実施形態では、地点象徴色の輝度値と候補象徴色の輝度値との差分のうち、輝度値の差分が最も大きい成分における輝度値の差分に基づいて、個別類似度が決定される例を示した。しかし、個別類似度を決定する手法は、適宜、調整することができる。例えば、成分毎に求められた、地点象徴色の輝度値と候補象徴色の輝度値との差分、の総和に基づいて、個別類似度が決定されてもよい。
【0206】
上記実施形態では、最も高い個別類似度の個数に基づいて、総合類似度が決定される例を示した。しかし、総合類似度を決定する手法は、適宜、調整することができる。例えば、Aが1個かつDが1個の場合、Bが2個の場合や、Bが1個かつCが1個の場合よりも、総合類似度を低く設定することができる。
【0207】
上記実施形態では、モザイク処理が、画像を複数のブロックに分割し、分割後の1つのブロックに含まれる全ての画素の輝度値を、当該1つのブロックに含まれる全ての画素の輝度値の平均値とする処理である例を示した。しかし、モザイク処理をどのような処理にするかは、適宜、調整することができる。例えば、モザイク処理において、単純平均ではなく、重み付け平均を採用してもよい。
【0208】
上記実施形態では、性能パラメータが、キャラクタが敵により発見されない確率である例について説明した。しかし、性能パラメータを、どのようなものにするかについては、適宜調整が可能である。なお、性能パラメータとしては、キャラクタの外観とキャラクタの周囲のオブジェクトとのなじみ度に関連するものを採用することが望ましい。
【0209】
例えば、キャラクタが敵の陣地に潜入するアクションゲームにおいて、性能パラメータが、攻撃(銃、剣、素手などによる敵の攻撃。なお、敵は、人間でなくともよく、機械、動物、植物でもよい。)に対する防御耐性(回避率やダメージの受けにくさ)、キャラクタの耐熱度(もしくは防寒度)、キャラクタの体力の維持率、などであってもよい。
【0210】
また、例えば、キャラクタがステージ上でダンスしたり歌を歌ったりするゲームにおいて、性能パラメータが、オシャレ度であってもよい。
【0211】
また、例えば、仮想空間内において、街に建築物キャラクタを建設することにより街作りするゲームにおいて、性能パラメータが、街に対する建設物キャラクタの調和度や、街の美観の向上度であってもよい。
【0212】
上記実施形態では、本発明が、専らゲームを制御するゲーム装置に適用される例を示した。しかし、本発明は、ゲームを制御する機能を付加的に備える、パーソナルコンピュータや携帯電話などに適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0213】
以上説明したように、本発明によれば、仮想空間内におけるキャラクタの外観を、カメラにより撮影された画像に基づく適切な外観とするのに好適なゲーム装置、ゲーム制御方法、ならびに、これらをコンピュータにより実現するためのプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0214】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 入力部
106 メモリカセット
107 画像処理部
108 タッチスクリーン
109 NIC
110 音声処理部
111 マイク
112 スピーカ
113 RTC
114 カメラ
201 タッチペン
300、320、330 ゲーム装置
301 撮影指示受付部
302 撮影部
303 画像記憶部
304 画像取得部
305 程度指定受付部
306 候補生成部
307 色取得部
308 象徴色記憶部
309 性能パラメータ取得部
310 性能パラメータ提示部
311 確定指示受付部
312 テクスチャ確定部
313 成績判定部
314 受信部
400、401、410、420、430 画像
402、403、404a、404b、404c、404d、405a、405b、405c、405d、406a、406b、406c、406d 枠
1200〜1206 画像
1301 キャラクタ
1302、1303 テクスチャ
1410、1420 ゲームシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮影した画像を取得する画像取得部、
前記取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする候補生成部、
前記生成されたテクスチャの候補を象徴する色を取得する色取得部、
前記取得された色と、前記仮想空間内において注目する地点を象徴する色と、の類似度から、前記テクスチャの候補の性能パラメータを求める性能パラメータ取得部、
前記求められた性能パラメータをユーザに提示する性能パラメータ提示部、
ユーザから確定指示を受け付ける確定指示受付部、
前記確定指示が受け付けられると、前記決定されたテクスチャの候補を前記キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定するテクスチャ確定部、を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記確定されたテクスチャについて求められた性能パラメータに基づいて、ゲームの成績を判定する成績判定部、をさらに備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のゲーム装置であって、
ユーザから撮影指示を受け付ける撮影指示受付部、
前記受け付けられた撮影指示に従って撮影する撮影部、をさらに備え、
前記画像取得部は、前記撮影により得られた画像を取得する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記性能パラメータ取得部は、前記類似度と前記モザイク処理の程度とに基づいて、前記性能パラメータを求める、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置であって、
前記モザイク処理の程度は、前記取得された画像と前記生成された画像との明瞭度の差に基づいて決定される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記ユーザから前記モザイク処理の程度の指定を受け付ける程度指定受付部、をさらに備え、
前記候補生成部は、前記取得された画像に前記受け付けられた程度の指定に従ったモザイク処理を施した画像を生成する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記決定されたテクスチャの候補と当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータとを、アドホック通信もしくはインフラストラクチャ通信により、他のゲーム装置から受信する受信部、をさらに備え、
前記性能パラメータ提示部は、前記受信された性能パラメータを前記ユーザに提示し、
前記テクスチャ確定部は、前記確定指示が受け付けられると、前記受信されたテクスチャの候補を前記キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーム装置であって、
前記受信部により受信可能なテクスチャの候補は、当該テクスチャの候補について求められた性能パラメータが所定の閾値よりも高いテクスチャの候補に限られる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項8に記載のゲーム装置であって、
前記受信部がインフラストラクチャ通信により前記テクスチャの候補を受信する場合、前記受信部がアドホック通信により前記テクスチャの候補を受信する場合よりも、前記所定の閾値が高く設定される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載のゲーム装置であって、
前記受信部は、さらに、前記テクスチャの候補の送信元のゲーム装置のユーザを特定する情報を受信し、
前記受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザでない場合、前記受信された情報により示されるユーザがあらかじめ定められたユーザである場合よりも、前記所定の閾値が高く設定される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
画像取得部、候補生成部、色取得部、性能パラメータ取得部、性能パラメータ提示部、確定指示受付部、テクスチャ確定部、を備えるゲーム装置が実行するゲーム制御方法であって、
前記画像取得部が、カメラで撮影した画像を取得する画像取得工程、
前記候補生成部が、前記取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする候補生成工程、
前記色取得部が、前記生成されたテクスチャの候補を象徴する色を取得する色取得工程、
前記性能パラメータ取得部が、前記取得された色と、前記仮想空間内において注目する地点を象徴する色と、の類似度から、前記テクスチャの候補の性能パラメータを求める性能パラメータ取得工程、
前記性能パラメータ提示部が、前記求められた性能パラメータをユーザに提示する性能パラメータ提示工程、
前記確定指示受付部が、ユーザから確定指示を受け付ける確定指示受付工程、
前記テクスチャ確定部が、前記確定指示が受け付けられると、前記決定されたテクスチャの候補を前記キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定するテクスチャ確定工程、を備える、
ことを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項12】
ユーザから確定指示を受け付ける確定指示受付部を備えるコンピュータを、
カメラで撮影した画像を取得する画像取得部、
前記取得された画像にモザイク処理を施した画像を生成し、生成された画像を、仮想空間内においてキャラクタに貼り付けるテクスチャの候補とする候補生成部、
前記生成されたテクスチャの候補を象徴する色を取得する色取得部、
前記取得された色と、前記仮想空間内において注目する地点を象徴する色と、の類似度から、前記テクスチャの候補の性能パラメータを求める性能パラメータ取得部、
前記求められた性能パラメータをユーザに提示する性能パラメータ提示部、
前記確定指示が受け付けられると、前記決定されたテクスチャの候補を前記キャラクタに貼り付けるテクスチャとして確定するテクスチャ確定部、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図5】
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【図6】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−213453(P2012−213453A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79376(P2011−79376)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】