説明

ゲーム装置、ゲーム制御方法、及びゲーム制御プログラム

【課題】娯楽性の高いゲーム制御技術を提供する。
【解決手段】ゲーム装置10は、プレイヤーからの操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタをゲームフィールド内で移動させるプレイヤーズキャラクタ制御部41と、プレイヤーズキャラクタを含むグループに属するキャラクタをプレイヤーズキャラクタとともに移動させるグループ制御部43と、ゲームフィールドに配置された敵キャラクタを、プレイヤーズキャラクタ又はグループに属するキャラクタを追うように移動させる敵キャラクタ制御部42を備える。グループ制御部43は、グループに属するキャラクタのうち少なくとも1つをグループから離脱させる機能を含む。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又はグループから離脱したキャラクタに追いついた場合、敵キャラクタにプレイヤーズキャラクタ又はグループから離脱したキャラクタを攻撃させる機能を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、プレイヤーがゲームフィールドに配置されたプレイヤーズキャラクタを操作して所定の目的の達成を目指すゲームを制御するゲーム装置、ゲーム制御方法、及びゲーム制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤーがゲームフィールドに配置されたプレイヤーズキャラクタを操作して、アイテムを取得したり、敵キャラクタと戦ったりして、所定の目的の達成を目指すゲームが数多く提供されている。これらのゲームの中には、プレイヤーズキャラクタがゲームフィールドに配置されたキャラクタと仲間になってグループを形成し、仲間と協力し合って所定の目的の達成を目指すことができるゲームもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許公開2009/0247300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、プレイヤーズキャラクタと他のキャラクタがグループを形成して所定の目的の達成を目指すゲームにおいて、ゲームの娯楽性を更に向上させる技術を想到するに至った。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より娯楽性の高いゲーム制御技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、ゲーム制御プログラムに関する。このゲーム制御プログラムは、プレイヤーからの操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタをゲームフィールド内で移動させる機能と、前記プレイヤーズキャラクタを含むグループに属するキャラクタを前記プレイヤーズキャラクタとともに移動させる機能と、前記ゲームフィールドに配置された敵キャラクタを、前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループに属するキャラクタを追うように移動させる機能と、前記グループに属するキャラクタのうち少なくとも1つを前記グループから離脱させる機能と、前記敵キャラクタが前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタに追いついた場合、前記敵キャラクタに前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタを攻撃させる機能と、をコンピュータに実現させる。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より利便性の高いゲーム制御技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図3】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図4】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図5】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図6】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図7】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【図8】実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態に係るゲーム装置は、プレイヤーが草食動物のキャラクタ(以下、「プレイヤーズキャラクタ」ともいう)を操作し、草を食べたり、仲間と協力して自身を捕食する肉食動物のキャラクタ(以下、「敵キャラクタ」ともいう)から逃れたりして、ゲームフィールドにおいて生き続けることを目的とするゲームを提供する。プレイヤーズキャラクタは、ゲームフィールドに存在する他の草食動物のキャラクタと接触することにより、そのキャラクタを仲間にして群れ(グループ)を形成することができる。
【0011】
本実施の形態のゲーム装置は、群れが敵キャラクタに遭遇したときに、群れに属するキャラクタの一部を群れから離脱させて囮とし、敵キャラクタが囮を攻撃している間に逃げることを可能とする機能を提供する。敵キャラクタは、その場で倒れている囮のキャラクタにターゲットを移し、囮のキャラクタを捕食し終わるまでの間は、プレイヤーズキャラクタを含む群れを追わない。囮のキャラクタは、敵キャラクタに捕食されずに所定時間経過すると、群れに復帰することができる。
【0012】
図1は、実施の形態に係るゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、コントローラ20、入力受付部30、制御部40、パラメータ保持部60、ゲームデータ保持部62、画面生成部66、及び表示装置68を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0013】
入力受付部30は、プレイヤーが操作するコントローラ20から入力される制御信号を受け付ける。制御部40は、入力受付部30が受け付けたプレイヤーからの操作入力に基づいてキャラクタを制御し、ゲームを進行させる。パラメータ保持部60は、ゲームの進行に必要なパラメータを保持する。ゲームデータ保持部62は、ゲームプログラム、ゲームフィールドを構成するオブジェクトなどの3次元データ、キャラクタのデータなどを保持する。画面生成部66は、制御部40により制御されるゲームの画面を生成し、表示装置68に表示させる。
【0014】
制御部40は、プレイヤーズキャラクタ制御部41、敵キャラクタ制御部42、グループ制御部43、離脱キャラクタ制御部44を含む。
【0015】
制御部40は、ゲームが開始されると、ゲームデータ保持部62からゲームフィールドのデータを読み出し、画面生成部66にゲームの初期画面を生成させる。ゲームフィールドに配置される敵キャラクタやアイテムなどは、ゲームデータ保持部62に予め保持されていてもよいし、制御部40がゲーム開始時に所定の条件にしたがって生成してもよい。制御部40は、ゲーム開始時からの経過時間をカウントし、パラメータ保持部60に記録する。制御部40は、ゲームオーバーとなったとき、経過時間に応じた得点を算出し、ゲームの成績としてプレイヤーに提示する。
【0016】
プレイヤーズキャラクタ制御部41は、入力受付部30が受け付けた、コントローラ20によるプレイヤーからの操作指示に基づいて、プレイヤーズキャラクタを制御する。プレイヤーズキャラクタ制御部41は、方向キーの入力を受け付けると、指示された方向へプレイヤーズキャラクタを移動させる。
【0017】
プレイヤーズキャラクタ制御部41は、プレイヤーズキャラクタの生命力を示すライフポイントを管理し、パラメータ保持部60に記録する。プレイヤーズキャラクタ制御部41は、プレイヤーズキャラクタの移動、時間の経過、敵キャラクタからの攻撃などにともなって、ライフポイントを所定量減少させる。また、プレイヤーズキャラクタがゲームフィールドに配置された植物に接触すると、プレイヤーズキャラクタが植物を捕食する様子を画面に表示し、ライフポイントを所定量増加させる。プレイヤーズキャラクタのライフポイントが0になると、ゲームオーバーとする。プレイヤーズキャラクタ制御部41は、ゲーム開始時からの経過時間に応じて、ライフポイントの最大値を減少させる。また、経過時間が長くなるほど、ライフポイントの減少速度を大きくする。すなわち、プレイヤーズキャラクタは年を取るにつれて、生き延びることが困難になる。
【0018】
プレイヤーズキャラクタは、後述するように、肉食動物である敵キャラクタに接触すると、敵キャラクタに捕食され、ライフポイントが0となる。このとき、プレイヤーズキャラクタのグループに属する味方キャラクタが存在すれば、プレイヤーズキャラクタ制御部41は、残っている味方キャラクタのうち1体を選択してプレイヤーズキャラクタとする。プレイヤーズキャラクタ制御部41は、新しいプレイヤーズキャラクタのライフポイントを最大値に設定してもよいし、最大値よりも低い所定量に設定してもよい。
【0019】
敵キャラクタ制御部42は、ゲームフィールドに配置された、プレイヤーズキャラクタの敵となるキャラクタを制御する。敵キャラクタ制御部42は、ゲームフィールドに配置された敵キャラクタのそれぞれについて、人工知能により挙動を制御し、現在位置を更新してパラメータ保持部60に記録する。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタの周囲にプレイヤーズキャラクタが存在しないときには、敵キャラクタをランダムに移動させる。敵キャラクタ制御部42は、所定のタイミングで、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又はプレイヤーズキャラクタのグループに属する味方キャラクタを発見するか否かを判定する。例えば、敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタの現在位置から第1の範囲内にプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタが存在するときに、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタを発見したと判定する。このとき、敵キャラクタの移動方向の前方は第1の範囲を広く、後方は第1の範囲を狭くしてもよい。敵キャラクタの種類に応じて第1の範囲を設定してもよい。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタを発見したと判定した場合は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタを追うように移動させる。
【0020】
敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタから第2の範囲に追いつくと、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタを襲い捕食する様子を表示する。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタを捕食している間、敵キャラクタを移動させないので、味方キャラクタが捕食された場合には、その間にプレイヤーズキャラクタは逃げ続けることができる。プレイヤーズキャラクタが捕食された場合には、前述したように、味方キャラクタがいなければゲームオーバーとなり、味方キャラクタがいれば、その味方キャラクタがプレイヤーズキャラクタとなって逃げ続けることができる。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタが味方キャラクタに追いついてから所定時間が経過すると、敵キャラクタによる味方キャラクタの捕食を終了させ、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又はプレイヤーズキャラクタのグループに属する味方キャラクタを発見するか否かを再度判定する。このときまでに、プレイヤーズキャラクタのグループが敵キャラクタから第1の範囲よりも離れていれば、プレイヤーズキャラクタは敵キャラクタからの逃避に成功する。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタが囮の味方キャラクタの捕食を終了したときに、ターゲットを再びプレイヤーズキャラクタに戻し、プレイヤーズキャラクタを追い始めるようにしてもよい。
【0021】
敵キャラクタ制御部42は、後述するように、プレイヤーズキャラクタのグループから味方キャラクタが離脱した場合には、離脱したキャラクタを優先的にターゲットとする。したがって、プレイヤーは、プレイヤーズキャラクタが敵キャラクタに追われているときに、グループに属する味方キャラクタを囮として離脱させることにより、プレイヤーズキャラクタを敵キャラクタのターゲットから外し、逃避の成功率を向上させることができる。敵キャラクタ制御部42は、複数の敵キャラクタのそれぞれについて攻撃対象を個別に設定する場合であっても、プレイヤーズキャラクタのグループから味方キャラクタが離脱した場合には、全ての敵キャラクタの攻撃対象を離脱した味方キャラクタに設定してもよい。これにより、プレイヤーは、プレイヤーズキャラクタが複数の敵キャラクタに追われているときに、複数の敵キャラクタの攻撃対象を1体の味方キャラクタに集中させ、被害を最小限に抑えることができる。
【0022】
グループ制御部43は、プレイヤーズキャラクタがゲームフィールドに配置された味方キャラクタと接触したときに、その味方キャラクタをプレイヤーズキャラクタのグループに属させる。前述したように、グループに属する味方キャラクタが存在すれば、プレイヤーズキャラクタが敵キャラクタに捕食されてもゲームを続行させることができる。グループ制御部43は、グループに属する味方キャラクタをプレイヤーズキャラクタに追随するように移動させる。グループに属していない味方キャラクタは、ゲームフィールドにおいてランダムに、又は人工知能の制御により移動させてもよいし、最初に配置された位置で静止させてもよい。
【0023】
グループ制御部43は、プレイヤーズキャラクタのグループに味方キャラクタが属しているときに、入力装置を介してプレイヤーから味方キャラクタをグループから離脱させる操作指示を受け付けると、グループに属する味方キャラクタをグループから離脱させる。複数の味方キャラクタがグループに属している場合、グループ制御部43は、1体の味方キャラクタをグループから離脱させてもよいし、複数の味方キャラクタをグループから離脱させてもよい。グループ制御部43は、グループに属する味方キャラクタのうち、最後尾の味方キャラクタをグループから離脱させてもよい。
【0024】
離脱キャラクタ制御部44は、グループから離脱した味方キャラクタを制御する。離脱キャラクタ制御部44は、グループから離脱した味方キャラクタをその場で倒れて静止させ、死んだふりをさせる。これにより、グループに属する味方キャラクタを囮にし、敵キャラクタを引きつけている間に、プレイヤーズキャラクタと他の味方キャラクタが敵キャラクタから逃避する機会を作ることができる。また、複数の敵キャラクタに追われている場合であっても、全ての敵キャラクタを囮に集中させることができる。
【0025】
離脱キャラクタ制御部44は、人工知能の制御により離脱した味方キャラクタを敵キャラクタから逃避させてもよい。この場合、離脱した味方キャラクタがプレイヤーズキャラクタのグループと同じ方向に逃避すると囮として離脱させた意味がないので、プレイヤーズキャラクタのグループとは異なる方向に逃避するようにしてもよい。
【0026】
離脱キャラクタ制御部44は、離脱した味方キャラクタを、人工知能の制御により、離脱した位置の周辺で移動させてもよい。この場合、離脱キャラクタ制御部44は、離脱した味方キャラクタをランダムに移動させてもよいし、人工知能に制御により離脱した味方キャラクタを移動させつつ、離脱した位置から所定の範囲の外に出ないように制御してもよい。
【0027】
プレイヤーが、味方キャラクタをグループから離脱させた後、プレイヤーズキャラクタを操作して、プレイヤーズキャラクタと離脱した味方キャラクタとが接触するようにプレイヤーズキャラクタを移動させたとき、グループ制御部43は、離脱していた味方キャラクタを再びプレイヤーズキャラクタのグループに復帰させる。
【0028】
離脱キャラクタ制御部44は、グループ制御部43により味方キャラクタがグループから離脱された後、所定時間が経過しても、敵キャラクタが味方キャラクタを発見しなかったなどの理由により、味方キャラクタが敵キャラクタに捕食されずに生存していた場合は、プレイヤーズキャラクタのグループに復帰するために、プレイヤーズキャラクタを追うように移動させる。離脱していた味方キャラクタがプレイヤーズキャラクタのグループに追いつくと、グループ制御部43は、その味方キャラクタを再びプレイヤーズキャラクタのグループに復帰させる。
【0029】
図2は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。画面には、プレイヤーズキャラクタ100と、プレイヤーズキャラクタ100が捕食可能なアイテムである植物102が表示されている。プレイヤーがプレイヤーズキャラクタを操作して、植物102の近傍に移動させると、プレイヤーズキャラクタ制御部41は、プレイヤーズキャラクタ100が植物102を捕食する様子を表示し、ライフポイントを増加させる。
【0030】
図3は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。画面には、プレイヤーズキャラクタ100と、プレイヤーズキャラクタの味方となる味方キャラクタ104が表示されている。プレイヤーがプレイヤーズキャラクタを操作して、味方キャラクタ104の近傍に移動させると、グループ制御部43は、味方キャラクタ104をプレイヤーズキャラクタ100のグループに属させる。
【0031】
図4は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。グループ制御部43は、グループに属する味方キャラクタ104を、プレイヤーズキャラクタ100に追随するように移動させる。
【0032】
図5は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。画面には、プレイヤーズキャラクタ100と、プレイヤーズキャラクタのグループに属する味方キャラクタ104及び106と、敵キャラクタ110が表示されている。敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ100を発見したと判定すると、プレイヤーズキャラクタ100をターゲットに設定し、プレイヤーズキャラクタ100を追うように敵キャラクタ110を移動させる。
【0033】
図6は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。プレイヤーが、グループに属する味方キャラクタを囮として離脱させるための操作指示を入力すると、グループ制御部43は、味方キャラクタ106をグループから離脱させ、その場で死んだふりをさせる。敵キャラクタ制御部42は、離脱した味方キャラクタ106をターゲットに設定し、敵キャラクタ110が味方キャラクタ106に追いつくと、味方キャラクタ106を捕食する様子を表示する。
【0034】
図7は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。プレイヤーは、敵キャラクタ110が味方キャラクタ106を捕食している間、プレイヤーズキャラクタ100を操作して逃げ続けさせることができる。これにより、プレイヤーズキャラクタ100と味方キャラクタ104は敵キャラクタ110の襲撃を逃れ、生き延びることができる。
【0035】
図8は、実施の形態に係るゲーム装置により制御されるゲームの画面の例を示す。グループ制御部43により味方キャラクタ106がグループから離脱された後、所定時間が経過しても、味方キャラクタ106が敵キャラクタ110に捕食されずに生存していた場合は、離脱キャラクタ制御部44は、味方キャラクタ106をプレイヤーズキャラクタ100のグループの方へ移動させ、グループに復帰させる。
【0036】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0037】
プレイヤーが、グループに属する味方キャラクタをグループから離脱させる操作指示を入力したときに、グループ制御部43は、味方キャラクタをグループから離脱させるか否かを判定してもよい。例えば、プレイヤーズキャラクタ制御部41が、プレイヤーズキャラクタのグループの統率力を示すポイントを管理し、ポイントが所定値よりも高ければ指示にしたがって味方キャラクタをグループから離脱させ、ポイントが低ければ離脱させないようにしてもよい。また、ポイントが所定値よりも低い場合に、グループに属する味方キャラクタを、プレイヤーズキャラクタに追随するのではなく、人工知能により勝手に行動させるようにしてもよいし、グループから離反するようにしてもよい。
【0038】
複数の種類の敵キャラクタ又は味方キャラクタをゲームフィールドに配置し、それぞれの種類に応じて、移動速度、攻撃力、防御力、捕食関係などを設定してもよい。この場合、プレイヤーが、グループに属する味方キャラクタのいずれを囮として離脱させるかを選択可能としてもよい。これにより、追ってくる敵キャラクタの種類に応じて、囮としてより効果的な味方キャラクタを選択して離脱させる面白さを提供することができる。
【0039】
実施の形態では、敵キャラクタ制御部42は、グループに属する味方キャラクタをグループから離脱させたときには、プレイヤーズキャラクタよりも離脱した味方キャラクタを優先して攻撃対象としたが、別の例では、敵キャラクタから最も近いプレイヤーズキャラクタ又は味方キャラクタを攻撃対象としてもよい。離脱した味方キャラクタは、もともとプレイヤーズキャラクタを追随して移動していたので、通常、プレイヤーズキャラクタよりも敵キャラクタに近い位置にいる。したがって、離脱した味方キャラクタをその場に静止させる場合であっても、プレイヤーズキャラクタのグループとは別に逃避させる場合であっても、敵キャラクタは、プレイヤーズキャラクタよりも先に離脱した味方キャラクタに追いつくことになるから、敵キャラクタが離脱した味方キャラクタを襲っている間に、プレイヤーズキャラクタを含むグループは逃げ続けることができる。
【0040】
敵キャラクタ制御部42は、敵キャラクタがプレイヤーズキャラクタ又はプレイヤーズキャラクタのグループに属する味方キャラクタを発見するか否かを判定するときに用いる第1の範囲について、プレイヤーズキャラクタに対する第1の範囲よりも、離脱した味方キャラクタに対する第1の範囲を広く設定してもよい。この場合、敵キャラクタが、プレイヤーズキャラクタに対する第1の範囲よりも遠く、離脱した味方キャラクタに対する第1の範囲よりも近い位置にいるときには、プレイヤーズキャラクタが敵キャラクタから発見される前に、離脱した味方キャラクタを敵キャラクタの攻撃対象とさせることができる。したがって、この場合も、敵キャラクタが離脱した味方キャラクタを追尾している間に、プレイヤーズキャラクタを含むグループは逃げ延びることができる。
【符号の説明】
【0041】
10 ゲーム装置、20 コントローラ、30 入力受付部、40 制御部、41 プレイヤーズキャラクタ制御部、42 敵キャラクタ制御部、43 グループ制御部、44 離脱キャラクタ制御部、60 パラメータ保持部、62 ゲームデータ保持部、66 画面生成部、68 表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーからの操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタをゲームフィールド内で移動させる機能と、
前記プレイヤーズキャラクタを含むグループに属するキャラクタを前記プレイヤーズキャラクタとともに移動させる機能と、
前記ゲームフィールドに配置された敵キャラクタを、前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループに属するキャラクタを追うように移動させる機能と、
前記グループに属するキャラクタのうち少なくとも1つを前記グループから離脱させる機能と、
前記敵キャラクタが前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタに追いついた場合、前記敵キャラクタに前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタを攻撃させる機能と、
をコンピュータに実現させるためのゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記グループからキャラクタを離脱させてから所定時間が経過したときに、そのキャラクタが前記敵キャラクタから攻撃されていなかった場合は、そのキャラクタを前記グループに復帰させる機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記ゲームフィールドに配置された他のキャラクタを前記グループに属させる機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記敵キャラクタの攻撃対象を前記グループから離脱したキャラクタに設定する機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記敵キャラクタの攻撃対象を前記グループから離脱したキャラクタに設定してから所定時間が経過すると、その設定を解除することを特徴とする請求項4に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
プレイヤーからの操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタをゲームフィールド内で移動させるプレイヤーズキャラクタ制御部と、
前記プレイヤーズキャラクタを含むグループに属するキャラクタを前記プレイヤーズキャラクタとともに移動させるグループ制御部と、
前記ゲームフィールドに配置された敵キャラクタを、前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループに属するキャラクタを追うように移動させる敵キャラクタ制御部と、を備え、
前記グループ制御部は、前記グループに属するキャラクタのうち少なくとも1つを前記グループから離脱させる機能を含み、
前記敵キャラクタ制御部は、前記敵キャラクタが前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタに追いついた場合、前記敵キャラクタに前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタを攻撃させる機能を含む
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
プレイヤーからの操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタをゲームフィールド内で移動させるステップと、
前記プレイヤーズキャラクタを含むグループに属するキャラクタを前記プレイヤーズキャラクタとともに移動させるステップと、
前記ゲームフィールドに配置された敵キャラクタを、前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループに属するキャラクタを追うように移動させるステップと、
前記グループに属するキャラクタのうち少なくとも1つを前記グループから離脱させるステップと、
前記敵キャラクタが前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタに追いついた場合、前記敵キャラクタに前記プレイヤーズキャラクタ又は前記グループから離脱したキャラクタを攻撃させるステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項8】
請求項1から5のいずれかに記載のゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−71100(P2012−71100A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111613(P2011−111613)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】