説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラム

【課題】表示領域が変化した場合において、プレイヤーが変化後のオブジェクトの表示位置を容易に視認することが可能なゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置500は、複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定部501、仮想空間のうち設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示部502を備える。表示部502は、設定部501による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面の表示領域内に投影される仮想空間内の注目領域の変化の前後で、仮想空間内のオブジェクトが表示領域内に表示される位置の変化をプレイヤが容易に視認できるようにするのに好適なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仮想空間に配置されるオブジェクトの位置の様子をレーダー表示する技術が提案されている。レーダー表示においては、プレイヤーの指示などによって設定された仮想空間内の領域(注目領域)内の様子を表す概略図が、モニター画面内のあらかじめ定められた領域(表示領域)に表示される。
【0003】
すなわち、注目領域内の各位置は、表示領域内のいずれかの位置に対応付けられており、注目領域内のある位置にオブジェクトが配置されていると、オブジェクトの配置位置に対応付けられる表示領域内の当該位置には、当該オブジェクトを表す図形やマーク、オブジェクトの概形などが表示される。
【0004】
プレイヤーの指示等によって、仮想空間内における注目領域の位置や、当該位置を含む範囲は変化する。一方、レーダー表示が一つである場合には、表示領域は、モニター画面内に固定されて変化しない。
【0005】
注目領域は、たとえば、プレイヤーが操作するキャラクターを中心に、プレイヤーの指定による広さやレーダーに設定された性能に基づく広さによって決めることができる。このような場合には、プレイヤーの操作によってキャラクターが移動したり、レーダーの性能を変化させることによって、注目領域の位置や範囲が変化する。
【0006】
ここで、特許文献1には、複数の種類のレーダー画面を、ゲームの進行状況に応じて適宜切り替える技術が提案されている。当該技術においては、サッカーゲームにおいて、敵陣ゴール前にボールが運びこまれると、表示されているレーダー画面を、表示範囲が狭く、かつ、縮小率が小さい種類のレーダー画面に切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−128538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
さて、仮想空間内における注目領域の位置や範囲が変化すると、注目領域内の各点と表示領域内の各点との対応関係も変化する。
【0009】
したがって、仮想空間内におけるオブジェクトが表示領域内において表示されていた位置(表示位置)は、注目領域の変化にともなって変化する。
【0010】
このため、注目領域の位置や範囲が急激に(たとえば、瞬時に)変化した場合には、表示領域内において、オブジェクトが注目領域変化前に表示されていた表示位置と、当該オブジェクトが注目領域変化後に表示される表示位置と、の対応関係が把握しにくくなる。
【0011】
したがって、注目領域の位置や範囲が変化した場合であっても、特定のオブジェクトの表示位置をプレイヤーが容易に視認できるようにしたい、との要望は強い。
【0012】
本発明は、以上のような課題を解決するものであって、画面の表示領域内に投影される仮想空間内の注目領域の変化の前後で、仮想空間内のオブジェクトが表示領域内に表示される位置の変化をプレイヤーが容易に視認できるようにするのに好適なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、設定部、表示部を備え、以下のように構成される。
【0014】
設定部は、複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する。
【0015】
オブジェクトは、例えば、プレイヤーキャラクター、敵キャラクターや、障害物等である。また、注目領域は、仮想空間内において、プレイヤーが様子を把握する対象となる領域である。注目領域の位置や範囲は、プレイヤーの操作やゲームの進行などに基づいて変化する。
【0016】
表示部は、仮想空間のうち設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する。
【0017】
ゲーム装置のモニターの画面内には、表示領域が設定される。注目領域内の各位置は、表示領域内のいずれかの位置に対応付けられる。したがって、注目領域内においてプレイヤーキャラクター、敵キャラクター、障害物等が配置されている位置に対応する表示領域内の位置に、プレイヤーキャラクター、敵キャラクター、障害物等を表す画像が表示される。
【0018】
表示領域は、例えば、ゲームにおけるレーダー装置の画面の縁を表す画像に囲まれる領域であり、画面内における位置や範囲が固定されていることが多いが、可変とすることも可能である。
【0019】
表示部は、複数のオブジェクトのうち設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示する。
【0020】
例えば、表示部は、仮想空間における注目領域内の複数のオブジェクトの座標に対し、拡大・縮小等のアフィン変換を行い、表示領域内の対応する位置を求める。次いで、表示部は、求めた位置にオブジェクトを表示する。
【0021】
表示部は、設定部による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。
【0022】
例えば、設定部により、注目領域は、拡張・縮減されたり、移動したりすることがある。また、設定部は、注目領域の縦横比を変化させてもよい。このように、設定部が注目領域を変化させると、各オブジェクトが仮想空間内において移動していない場合であっても、表示領域内における、各オブジェクトの対応する位置が変化する。表示部は、各オブジェクトの変化前の表示位置と、変化後の表示位置とを結ぶ軌跡を、例えば直線で、表示する。
【0023】
本発明によれば、表示領域内において描画される各オブジェクトの位置の変化の視認性を高めることができる。
【0024】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0025】
すなわち、表示部は、オブジェクトの変化前の表示位置と、変化後の表示位置と、の間に軌跡を描くのにかえて、もしくは、加えて、表示部は、設定部による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されていないオブジェクトについて、当該オブジェクトが当該注目領域外において配置されている位置に対応付けられる表示領域外における位置ならびに変化の前に当該オブジェクトが表示されていた表示領域内の位置に対応する位置を結ぶ線分と、表示領域の縁と、の交点を求め、当該交点の位置と、変化の前に当該オブジェクトが表示されていた表示領域内の位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。
【0026】
設定部による注目領域の変化により、変化前は注目領域内に位置していたオブジェクトが、変化後は注目領域外に位置する場合がある。このような場合、当該オブジェクトは、レーダーの外に出ることになる。表示部は、まず、レーダーが無限平面であると仮定した場合の、当該オブジェクトの、当該無限平面上における対応する位置を求める。次いで、表示部は、当該対応する位置と、変化前のレーダー内における位置とを結ぶ直線と、レーダーの縁との交点を求める。そして、表示部は、当該対応する位置と、当該交点とを結ぶ軌跡を、例えば直線として、画面上に表示する。
【0027】
本発明によれば、注目領域の変化後に、レーダーの外に出たオブジェクトの軌跡が画面上に描かれるため、変化前と変化後のオブジェクトの対応関係をより詳細に把握することができる。
【0028】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0029】
すなわち、表示部は、オブジェクトの変化前の表示位置と、変化後の表示位置と、の間に軌跡を描くのにかえて、もしくは、加えて、表示部は、設定部による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の後に表示領域内に表示されるオブジェクトであって、当該変化の前に表示領域内に表示されていないオブジェクトについて、当該オブジェクトが当該注目領域外において配置されている位置に対応付けられる表示領域外における位置ならびに変化の後に当該オブジェクトが表示される表示領域内の位置に対応する位置を結ぶ線分と、表示領域の縁と、の交点を求め、当該交点の位置と、変化の後に当該オブジェクトが表示される表示領域内の位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。
【0030】
設定部による注目領域の変化により、変化前は注目領域外に位置していたオブジェクトが、変化後は注目領域内に位置する場合がある。このような場合、当該オブジェクトは、レーダー内に入ることになる。表示部は、まず、レーダーが無限平面であると仮定した場合の、当該オブジェクトの、当該変化前の、当該無限平面上における対応する位置を求める。次いで、表示部は、当該対応する位置と、変化後の表示領域内における当該オブジェクトの位置とを結ぶ直線と、レーダーの縁との交点を求める。そして、表示部は、当該対応する位置と、当該交点とを結ぶ軌跡を、例えば直線として、画面上に表示する。
【0031】
本発明によれば、レーダーに入ってきたオブジェクトの軌跡が、表示領域外に出ることなく画面上に描かれるため、変化前のオブジェクトの位置を推測し、プレイに活用することができる。
【0032】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0033】
表示部は、注目領域の縁が表示領域の縁に重なるように、注目領域内の位置のそれぞれを表示領域内の位置に対応付ける。
【0034】
つまり、表示部は、注目領域内の各位置と、表示領域内における各位置とが、全単射となるよう、対応付ける。本願発明においては、オブジェクトが注目領域内に存在する限り、表示領域内に、当該オブジェクトに対応する位置は、必ず1点存在する。
【0035】
本発明によれば、仮想空間における注目領域内の全てのオブジェクトを、表示領域内の対応する位置に確実に表示することができる。
【0036】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0037】
注目領域の位置ならびに範囲は、プレイヤーの指示入力に基づいて設定される。
【0038】
例えば、プレイヤーが、ゲーム画面において、範囲の選択を行うと、設定部は、選択された範囲を注目領域とする。また、プレイヤーが、ゲーム画面において、位置を選択すると、設定部は、選択された位置を中心として、注目領域の範囲を設定してもよい。
【0039】
本発明によれば、プレイヤーが自由に注目領域の範囲ならびに位置を設定することができるため、プレイヤーが様子を把握したい領域を表示領域とすることができる。
【0040】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0041】
表示部は、軌跡の表示を開始した後、所定の時間経過後、当該軌跡を消去する。
【0042】
表示部は、設定部により注目領域が変化する前の、各オブジェクトの表示位置と、注目領域が変化した後の、各オブジェクトの表示位置を結ぶ軌跡の表示を開始した後、例えば、1秒程度で、軌跡を消去する。
【0043】
本発明によれば、軌跡が所定の時間の経過後に消去されるため、軌跡の重複や長時間にわたる表示により、各オブジェクトの位置の視認性を低下させることなく、表示領域を画面に表示することができる。
【0044】
また、本発明のゲーム装置は、以下のように構成することができる。
【0045】
表示部は、軌跡の表示を開始した後、当該軌跡の長さに対応付けられる時間の経過後、当該軌跡を消去する。
【0046】
表示部は、設定部により注目領域が変化する前と、変化した後において、表示位置が大きく変化するほど、より長い時間、軌跡を表示する。
【0047】
本発明によれば、変化前後の位置の変位が大きいほど、長時間軌跡が表示されるため、表示領域内において大きく位置が変化したオブジェクトの視認性を高めることができる。
【0048】
また、本発明のゲーム装置において、表示部は、表示領域の形状が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示するように構成することができる。
【0049】
上記発明では、注目領域の位置や範囲が変化した場合には、画面内にオブジェクトが描画される位置が変化するため、その変化を軌跡により表している。本発明では、それに加えて、表示領域の形状が変化して画面内にオブジェクトが描画される位置が変化した場合にも、その変化を軌跡により表すこととする。
【0050】
本発明によれば、表示領域内において描画される各オブジェクトの位置の変化の視認性を高めることができる。
【0051】
本発明のその他の観点に係る制御方法は、設定部、表示部を備えるゲーム装置が実行する制御方法であって、設定工程、表示工程を備える。
【0052】
設定工程では、設定部が複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する。
【0053】
表示工程では、表示部が仮想空間のうち設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する。
【0054】
表示工程において、表示部は、複数のオブジェクトのうち設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示する。
【0055】
また、表示工程において、表示部は、設定部による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。
【0056】
本発明によれば、表示領域の変化前と変化後の、各オブジェクトの位置の視認性を高めることができる。
【0057】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、表示部、設定部として機能させる。
【0058】
設定部は、複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する。
【0059】
表示部は、仮想空間のうち設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する。
【0060】
また、表示部は、複数のオブジェクトのうち設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示する。
【0061】
さらに、表示部は、設定部による注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する。
【0062】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
【0063】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
【0064】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0065】
本発明によれば、画面の表示領域内に投影される仮想空間内の注目領域の変化の前後で、仮想空間内のオブジェクトが表示領域内に表示される位置の変化をプレイヤーが容易に視認できるようにするのに好適なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】コントローラユニットの概要を説明するための外観図である。
【図3】仮想空間内の様子の一例を示す図である。
【図4】画面に表示される画像の一例を示す図である。
【図5】実施例1に係るゲーム装置の概要構成を示す説明図である。
【図6】実施例1における仮想空間内に設定された注目領域の一例を示す図である。
【図7A】プレイヤーが注目領域の中心の位置を設定する際の画面例を示す図である。
【図7B】プレイヤーが注目領域の範囲を設定する際の画面例を示す図である。
【図8】レーダーの拡大図である。
【図9A】レーダーの表示倍率を変更した場合の、注目領域の範囲の一例を示す図である。
【図9B】図9Aに示した注目領域に対応するレーダー内の、プレイヤーキャラクターの描画位置、及び、敵キャラクターの描画位置を示す図である。
【図9C】変化前の敵キャラクターの描画位置と、変化後の敵キャラクの描画位置を結ぶ軌跡を描画した場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図9D】図9Cにおけるレーダーが表示される場合の、画面例を示す図である。
【図9E】図9Cにおけるレーダーの他の表示例を示す図である。
【図10A】軌跡の長さに応じて、軌跡の表示時間が設定される場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図10B】軌跡の長さに応じて、軌跡の表示時間が設定される場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図10C】軌跡の長さに応じて、軌跡の表示時間が設定される場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図10D】軌跡の長さに応じて、軌跡の表示時間が設定される場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図11A】敵キャラクターの描画位置が変化する前のレーダーの表示例を示す図である。
【図11B】敵キャラクターの描画位置が変化した後のレーダーの表示例を示す図である。
【図11C】敵キャラクターの描画位置が変化した後のレーダーの表示例を示す図である。
【図12A】図3に示した位置から、プレイヤーキャラクターが移動した際の、注目領域の範囲の一例を示す。
【図12B】プレイヤーキャラクターが、図3に示した位置から、図12Aに示す位置に移動した場合の、レーダーの表示例を示す図である。
【図13】ゲーム装置にて実行される処理のフローチャートである。
【図14】注目領域を設定する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】レーダー内のオブジェクトの描画位置を計算する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】レーダー内に軌跡を描画する処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図17】レーダー内に軌跡を描画する処理の詳細の変形例を示すフローチャートである。
【図18A】注目領域が変化する前の仮想空間における様子の一例を示す図である。
【図18B】注目領域が変化した後の仮想空間における様子の一例を示す図である。
【図18C】注目領域が変化する前のレーダーの表示例を示す図である。
【図18D】注目領域が変化した後のレーダーの表示例を示す図である。
【図18E】図18Aの例と比べ、注目領域が広くなった場合の、仮想空間における様子の一例を示す図である。
【図18F】注目領域が変化する前の敵キャラクターの描画位置を示す図である。
【図18G】注目領域が変化した後の敵キャラクターの描画位置、注目領域が変化する前の敵キャラクターの描画位置、及び、レーダー内の軌跡を示す図である。
【図19A】実施例2におけるレーダー内のオブジェクトの描画位置を計算する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図19B】実施例2におけるレーダー内のオブジェクトの描画位置を計算する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20A】仮想空間内における注目領域と、レーダーに対応する領域との関係の一例を示す図である。
【図20B】実施例3におけるレーダーの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【実施例1】
【0068】
図1はプログラムを実行することにより、本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0069】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM 102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、外部メモリ106と、画像処理部107と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ108と、NIC(Network Interface Card)109と、音声処理部110と、モニター111と、を備える。
【0070】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。ゲーム用のプログラム及びデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態に係るゲーム装置が実現される。
【0071】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0072】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0073】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0074】
インターフェース104を介して接続されたコントローラユニット105は、プレイヤーがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。例えば、コントローラ105aを振る操作(手を振る動作)を行うと、コントローラユニット105はその操作情報等を無線通信により受け付ける。
【0075】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲーム等のプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワーク対戦の場合のチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0076】
画像処理部107は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部107が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部107が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミング、たとえば、垂直同期信号の割込が生じるごとに、ビデオ信号に変換され画像処理部107に接続されるモニター111へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0077】
なお、情報処理装置100がリアルタイムクロックを備えている場合には、これを参照することによって経過時間を計測することが可能であるが、画像処理部170が画像情報を出力する際の同期タイミングを計数することによっても時間の経過を計測することが可能である。
【0078】
また、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0079】
また、仮想空間が3次元にて構成される場合には、当該3次元空間内に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0080】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画したりすることが可能である。
【0081】
NIC 109は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0082】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0083】
DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、音声処理部110は、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0084】
モニター111は、画像処理部107に接続され、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、画像情報を表示する。モニター111は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELモニター(organic Electro-Luminescence display)等により構成され、一般的な置き型モニターの形式又は装着型のHMDの形式で用いられる。
【0085】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0086】
以上で説明した情報処理装置100は、いわゆる「コンシューマ向けテレビゲーム装置」に相当するものであるが、仮想空間を表示するような画像処理を行うものであれば本発明を実現することができる。したがって、携帯電話、携帯ゲーム機器、カラオケ装置、一般的なビジネス用コンピュータなど、種々の計算機上で本発明を実現することが可能である。
【0087】
例えば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、及び、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能を備えた画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラユニット105ではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。
【0088】
(コントローラユニットの概要)
図2は、上述したコントローラユニット105の概要を説明するための外観図である。
【0089】
コントローラユニット105は、図示するような一組のコントローラ210,220とセンサバー230とを含んで構成される。各コントローラ210,220は、所定の接続ケーブルにて接続されている。また、情報処理装置100は、所定のケーブルを介してセンサバー230及びモニター290とそれぞれ接続されている。
【0090】
コントローラ210は、主となるコントローラであり、例えば、テレビ等のリモコンと類似した外観を有し、情報処理装置100とワイヤレスで無線通信によって接続されるが、有線により通信するような形態を採用しても良い。
【0091】
一方、コントローラ220は、コントローラ210と接続された状態で使用される補助的なコントローラであり、コントローラ210を介して、情報処理装置100に情報を送信する。
【0092】
プレイヤーは、各コントローラ210,220を左右の手で1つずつ把持して、ゲームをプレイすることになる。なお、情報処理装置100において、コントローラ210を右手で把持し、また、コントローラ220を左手で把持することが、正しい(標準的な)持ち方として定められている。
【0093】
また、センサバー230は、所定の長さの棒状に形成され、モニター290の上部に、画面の向きに沿って適宜固定される。このセンサバー230には、両端に1つずつ発光素子231が埋設されている。なお、埋設される発光素子231の数は一例であり、これらの数より多くてもよい。
【0094】
センサバー230は、情報処理装置100から電源供給を受けて発光素子231を適宜発光させる。
【0095】
コントローラ210は、先端にCCDカメラ211が配置され、先端がモニター290に向けられると、このCCDカメラ211がセンサバー230の2つの発光素子231(2つの発光点)を含む画像を撮影する。また、コントローラ210は、内部に無線通信部を備えており、撮影した画像の情報を、無線通信にて情報処理装置100に順次送信する。
【0096】
そして、情報処理装置100は、コントローラ210から送られた画像中における2つの発光点の位置関係等に基づいて、コントローラ210の位置及び向き等を適宜取得する。例えば、CPU 101及び画像処理部109等は、コントローラ210から見える2つの発光点の位置関係等を解析して、コントローラ210の空間位置及び、その先端の向き(長手軸線の方向)を算定し、最終的に、プレイヤーがコントローラ210を画面上のどこに向けて操作しているか等を取得する。
【0097】
なお、このようなコントローラ210の位置等の計測は、例えば、垂直同期割り込み(1/60秒)毎に行われる。
【0098】
また、コントローラ210は、内部に、3軸の加速度センサを備えており、コントローラ210の3軸方向の動きを測定することが可能となっている。なお、このような加速度センサの代わりに、角速度センサや傾きセンサ等により、コントローラ210の動きを測定してもよい。
【0099】
コントローラ210は、このような測定結果(例えば、3軸それぞれの加速度情報)を情報処理装置100に順次送信する。
【0100】
そして、情報処理装置100は、コントローラ210から送られる測定結果に基づいて、コントローラ210の動きを検出する。例えば、プレイヤーがコントローラ210を振る、ひねる、突くといった動作やその移動方向を取得する。
【0101】
なお、このようなコントローラ210の動きの検出も、例えば、垂直同期割り込み毎に行われる。
【0102】
コントローラ210の上面には、十字形キー212が配置されており、プレイヤーが任意の方向を指定した指示入力を行うことができる。また、Aボタン213や、各種ボタン215も上面に配置されており、当該ボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0103】
一方、Bボタン214は、コントローラ210の下面に配置され、その下面に窪みが構成されていることもあり、プレイヤーがトリガを引くように操作することができるようになっている。
【0104】
コントローラ210の上面には、複数の小さな孔216が設けられており、内部に埋設されたスピーカからクリアな音声を出力できるようになっている。
【0105】
コントローラ210の上面のインジケータ217は、コントローラ210が複数使用された場合でもプレイヤーが識別できるように、適宜点灯する。
【0106】
また、コントローラ210の上面に用意された電源ボタン218は、例えば、情報処理装置100のオン・オフを指示する。
【0107】
更に、コントローラ210の内部には、バイブレータ等の振動機構が配置され、情報処理装置100から送られる指示情報に応答して、振動を発生させることもできるようになっている。
【0108】
一方、コントローラ220は、内部に、同様の3軸の加速度センサを備えており、コントローラ220の3軸方向の動きを測定することが可能となっている。なお、このような加速度センサの代わりに、角速度センサや傾きセンサ等により、コントローラ220の動きを測定してもよい。
【0109】
コントローラ220は、このような測定結果(例えば、3軸それぞれの加速度情報)を、コントローラ210を介して情報処理装置100に順次送信する。
【0110】
そして、情報処理装置100は、同様に、コントローラ220からの測定結果に基づいて、コントローラ220の動きを検出する。例えば、プレイヤーがコントローラ220を振る、ひねる、突くといった動作やその移動方向を取得する。
【0111】
なお、このようなコントローラ220の動きの検出も、例えば、垂直同期割り込み毎に行われる。
【0112】
コントローラ220の上面には、コントロールスティック221が配置されており、プレイヤーが任意の方向を指定した指示入力を行うことができる。
【0113】
この他にも、コントローラ220の先端部には、Cボタン222が配置され、また、コントローラ220の下面には、Zボタン223が配置されており、プレイヤーが各種操作を行えるようになっている。
【0114】
以下では、このような一組のコントローラ210,220とセンサバー230との組合せによって、各コントローラ210,220の操作や位置等を得ることについて説明する。なお、コントローラ210等の位置の測定は、センサバー230の発光点(発光素子231)をCCDカメラ211が撮影する手法に限られず、他の手法でも適宜適用可能である。例えば、センサバー230を介した2地点間の無線通信の時差等から、コントローラ210等の位置を求めてもよく、また、超音波や赤外線等を使用して、三角測量の原理にてコントローラ210等の位置を求めてもよい。
【0115】
(表示画面の説明)
図3に、仮想空間内の様子の一例を示す。仮想空間301には、プレイヤーキャラクター302、及び、複数の敵キャラクター303a〜303f(以下、必要に応じてこれらを総称して敵キャラクター303という。)が配置されている。本実施形態におけるキャラクター302、303は、仮想空間内に配置されるオブジェクトの一例である。なお、本願においては、理解を容易にするため、障害物オブジェクトについては、図示を省略している。仮想空間におけるプレイヤーキャラクター302及び敵キャラクター303の位置は、RAM 103に記憶される。
【0116】
図4に、画面に表示される画像の一例を示す。仮想空間301の様子に加え、レーダー401、ライフゲージ402、スコア403等が表示される。
【0117】
(ゲーム装置の構成)
図5は、本実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0118】
ゲーム装置500は、設定部501、表示部502を備える。
【0119】
なお、本明細書において、オブジェクトの「描画位置」は、仮想空間301における座標系を、レーダー401における座標系に変換した場合の、変換後のオブジェクトの位置座標を言う。レーダー401は無限平面ではないため、変換後のオブジェクトの位置座標がレーダー401内に含まれない場合がある。しかしながら、理解を容易にするため、以下では、変換後、オブジェクトがレーダー401内に描画されない場合においても、変換後のオブジェクトの位置座標を「描画位置」と呼ぶものとする。
【0120】
設定部501は、注目領域の位置ならびに範囲を適宜決定する。なお、注目領域は、プレイヤーの指示入力に従って設定されてもよい。注目領域の位置ならびに範囲は、RAM 103に記憶される。
【0121】
図6に、本実施形態における仮想空間内に設定された注目領域の一例を示す。注目領域601内には、プレイヤーキャラクター302、及び、敵キャラクター303b〜303dが配置されている。
【0122】
本実施形態においては、プレイヤーは、コントローラ210を用いて、注目領域601の位置及び範囲を設定するものとする。また、プレイヤーは、コントローラ220を用いて、プレイヤーキャラクター302の位置を変更するものとする。
【0123】
図7Aに、モニター111上に表示されたカーソル701により、プレイヤーが注目領域601の中心を設定する際の画面例を示す。
【0124】
具体的には、プレイヤーは、画面上のカーソル501をコントローラ210を振ることにより移動させ、Aボタン213を押圧することにより、注目領域601の位置を設定する。
【0125】
図7Bに、モニター111上に表示されたエリアカーソルにより、プレイヤーが注目領域601の範囲を設定する際の画面例を示す。本実施形態においては、コントローラ210の十字形キー212を押圧することにより、注目領域601の範囲を設定する。具体的には、十字形キー212が押下されると、設定部201は、エリアカーソル702により示された注目領域の範囲を変化させる。
【0126】
なお、本発明において、注目領域601の設定においてプレイヤーが使用するコントローラ、及び、使用するボタンは任意であり、上述の組み合わせに限られない。
【0127】
プレイヤーにより、注目領域601の位置又は範囲を変更する旨の操作入力がなされない場合、設定部501は、プレイヤーキャラクター302の位置に応じて、注目領域601の位置及び範囲を適宜決定する。
【0128】
設定部501は、CPU 101、コントローラ105等により実現される。
【0129】
表示部502は、注目領域内におけるプレイヤーキャラクター301及び敵キャラクター302の位置を、画面内のレーダーに表示する。
【0130】
図8に、レーダー401の拡大図を示す。レーダー401内には、プレイヤーキャラクター302の描画位置802、及び、敵キャラクター303b〜303dの描画位置804b〜804dに、その存在を表すマーク(本例では×印を採用しているが、その他の図形を採用しても良いし、キャラクターの形状を表すオブジェクトの概形を示す画像を利用することもできる。)が表示されている。
【0131】
本実施形態では、レーダー401は、モニター画面内の所定領域に配置されている。そして、レーダー401の縁に囲まれた領域(表示領域)内に、仮想空間内のプレイヤーキャラクター302の描画位置802、敵キャラクター303b〜303dの描画位置804b〜804dが設定される。
【0132】
まず、表示部502は、プレイヤーキャラクター302、及び、敵キャラクター303の仮想空間における座標をアフィン変換し、敵キャラクター303の描画位置を求める。このアフィン変換は、仮想空間内の注目領域の各位置を、モニター画面内の表示領域内のいずれかの位置に対応付けるためのものである。
【0133】
次いで、表示部502は、レーダー401内の描画位置803b〜803dに敵キャラクター303b〜303dを表すマークを表示し、描画位置802にプレイヤーキャラクター302を表すマークを表示する。
【0134】
なお、図8のレーダー401の拡大図は、図6に示した注目領域601の範囲に対応している。
【0135】
表示部202は、注目領域601の変化等に基づいて、レーダー401により表される表示領域内で敵キャラクター303b〜303dが表示される位置が変化した場合に、敵キャラクター303b〜303dの、変化前の描画位置803b〜803dと、変化後の描画位置804b〜804dを結ぶ軌跡を描画する。
【0136】
このような変化は、注目領域601内の各点の位置と、表示領域内の各点の位置と、の対応付けが変化した場合に生じる。たとえば、レーダー401により表される表示領域が固定されている場合には、以下のような注目領域601の変化によって、敵キャラクター303b〜303dが描画される位置が変化する。
(a)注目領域601がプレイヤーキャラクター302の位置に対して相対的に固定された位置に設定される場合において、プレイヤーキャラクター302の位置が変化した場合。レーダー表示の多くは、プレイヤーキャラクター302の位置を中心として注目領域601が設定され、プレイヤーキャラクター302の移動にともなって、注目領域601も移動する。
(b)プレイヤーの指示やゲームの進行によって、レーダー表示の表示倍率が変化し、ズームイン・ズームアウトがなされた場合。たとえば、注目領域601を狭くすれば、レーダー表示は拡大(ズームイン)されることになる。
【0137】
また、注目領域601が固定されている場合であっても、レーダー601の形状がプレイヤーの指示やゲームの進行によって変化して、表示領域の縦横比等の形状が変化した場合にも、敵キャラクター303b〜303dが描画される位置が変化するので、軌跡が描かれることになる。
【0138】
図9Aに、図8に示したレーダー401の表示倍率を変更した場合の、注目領域601の範囲の一例を示す。図9Aに示す注目領域601は、図8に示した注目領域601に比べて広い。すなわち、図9Aの状況は、図8の状況からレーダー401の表示倍率を小さくし、ズームアウトした場合に相当する。
【0139】
図9Bに、図9Aに示した変化後の注目領域601に対応するレーダー401内の、プレイヤーキャラクター302の描画位置802、及び、敵キャラクター303b〜303fの描画位置804b〜804fを示す。なお、図9A〜図12Bにおいて、プレイヤーキャラクター302の描画位置802は、注目領域601の変化の前後を通じて、一定であるものとする。たとえば、プレイヤーキャラクター302の位置を注目領域601の中央に設定すれば、その描画位置802は、常にレーダー401(表示領域)内の中央になる。
【0140】
しかしながら、本願において、プレイヤーキャラクター302の描画位置802は、必ずしも一定でなくてもよい。
【0141】
したがって、敵キャラクター303b〜303dが描画される位置は、図8に示した変化前の描画位置803b〜803dから、図9Bに示した変化後の描画位置804b〜804dへ、それぞれ移動することになる。
【0142】
図9Cに、敵キャラクター303b〜303dの、注目領域601の変化前の描画位置803b〜803dと、変化後の描画位置804b〜804dを結ぶ軌跡901b〜901d(以下、必要に応じて、敵キャラクター303の軌跡を総称して軌跡901という。)を描画した場合の、レーダー401の表示例を示す。
【0143】
軌跡901b〜901dの描画により、敵キャラクター303b〜303dの位置804b〜804dの視認性が高まっている。なお、本発明における軌跡901b〜901dの態様はこれに限らず、任意である。
【0144】
また、描画された軌跡901b〜901dは、所定の時間の経過後、消去されてもよい。
【0145】
図9Dに、図9Cにおけるレーダー401がモニター画面に表示される場合の、画面例を示す。なお、符号は適宜省略している。画面内のレーダー401においては、図9Dに示したように、変化前の敵キャラクター303b〜303dの描画位置803b〜803dと、変化後の敵キャラクター303の描画位置804を結ぶ軌跡901b〜901dが描画されている。したがって、プレイヤーは、プレイ中に、注目領域601の表示倍率が変更された場合においても、レーダー401内の敵キャラクター303の描画位置804を容易に視認することができる。
【0146】
図9Eに、図9Cにおけるレーダー401内の軌跡901の他の表示例を示す。変化後の敵キャラクター303b〜303dの描画位置804b〜804dに近い位置においては、軌跡901b〜901dが太くなっている。すなわち、本表示例では、変化後の描画位置804に近ければ近いほど、軌跡901の太さを太くしている。これは、軌跡901の各部分の太さを、当該部分が描かれてからの経過時間によって定めることによって実現可能である。
【0147】
なお、本発明における軌跡901の態様はこれに限らず、任意である。例えば、変化後の敵キャラクター303の描画位置804に近い位置において、軌跡の色が明るくなってもよい。
【0148】
図10A乃至図10Dに、図9Cにおけるレーダー401内の軌跡601の他の表示例を示す。
【0149】
上記の表示例では、軌跡901が描かれてからの経過時間によって、軌跡901の太さや明るさを定め、長時間が経過すると軌跡901が消えることとしていた。
【0150】
一方、図10A乃至図10Dにおける表示例は、軌跡901b〜901dの長さに応じて、軌跡901b〜901dの表示時間が設定される。
【0151】
図10Aにおいては、変化の前後を通じて表示される敵キャラクター303b〜303dの軌跡901b〜901dが全て表示されている。
【0152】
図10Bにおいては、図10Aにおいて表示されていた軌跡901のうち、最も短い901cが削除されている。
【0153】
図10Cにおいては、図10Aにおいて表示されていた軌跡901のうち、2番目に短い901dが削除されている。
【0154】
図10Dにおいては、図10Aにおいて表示されていた軌跡901が全て削除されている。
【0155】
このように、レーダー401に対する表示倍率の変化の前後を通じて、軌跡901の長さに応じた表示時間において軌跡901を表示することにより、敵キャラクター303の描画位置804の視認性を向上させることができる。
【0156】
以下では、画面内におけるレーダー401の位置が変化したために、画面内における敵キャラクター303の描画位置が変化した場合の実施形態について説明する。
【0157】
図11Aは、画面391内における敵キャラクター303の変化前の描画位置803を示す説明図である。図11Bは、画面391内における敵キャラクター303の変化後の描画位置803ならびに軌跡901を示す説明図である。
【0158】
図11Aでは、レーダー401は、画面391内において左上に配置されているが、図11Bでは、レーダー401の画面391内における位置が右下方にずれている。
【0159】
ここで、レーダー401の表示位置は変化しているが、注目領域601に変化がないものとすると、プレイヤキャラクター302の描画位置も、敵キャラクター303の描画位置も、レーダー401が移動した方向に同じだけずれることになる。
【0160】
すなわち、敵キャラクター303は、変化前は描画位置803に、変化後は描画位置804に、それぞれ表示される。
【0161】
そこで、本実施例では、それぞれの敵キャラクター303それぞれの変化前の描画位置803から変化後の描画位置804へ軌跡901を描画する。
【0162】
図11Cは、図11Bと同様に、画面391内における敵キャラクター303の変化後の描画位置803ならびに軌跡901を示す説明図である。
【0163】
ここで、レーダー401の表示の位置および大きさが、図11Aから図11Cへ変化したものとする。すなわち、レーダー401が、右下方に向かって移動しつつ拡大された状況である。
【0164】
図11Bでは、軌跡901はいずれも平行で同じ長さであったが、図11Cでは、軌跡901は放射状に異なる長さで描画されている。これは、レーダー401の表示位置が変化し、拡大されたことに基づくものである。
【0165】
このように軌跡901を描画することにより、敵キャラクター303の変化前の描画位置803と変化後の描画位置8034との対応関係が、レーダー401の表示位置の変化の前後を通じて、プレイヤーに知得されやすくなる。また、軌跡901の分布を見ることで、レーダー601により示される表示領域が画面391内においてどのように変化したかが、プレイヤーに知得されやすくなる。
【0166】
なお、図11B、図11Cにおいては、敵キャラクター303の変化前の描画位置803には、点線の×印のマークを描き、変化後の描画位置804には、実線×印のマークを描いている。
【0167】
これにより、いずれの位置が変化前で、いずれの位置が変化後であるか、をプレイヤーにわかりやすく提示することも可能である。
【0168】
なお、上記表示例と同様に、変化前の描画位置803と、変化後の描画位置804と、に同じマークを描くこととしても良いし、変化前の描画位置803に対するマークの描画は省略することとしても良い。
【0169】
図12Aに、図3に示した位置から、プレイヤーキャラクター302が移動した際の、注目領域601の範囲の一例を示す。
【0170】
図12Bに、プレイヤーキャラクター302が、図3に示した位置から、図12Aに示す位置に移動した場合の、レーダー401の表示例を示す。
【0171】
ここで、図8には、プレイヤーキャラクター302が図3に示した位置にいる際のレーダー401の表示例が示されている。
【0172】
図8を見ればわかるように、プレイヤーキャラクター302の移動前は、レーダー401内の描画位置803b、803c、803dに敵キャラクター303b、303c、303dを表すマークが表示されているが、敵キャラクター803aは注目領域601内に入っていないため、レーダー401内には表示されていない。
【0173】
一方、図12Bを見ればわかるように、プレイヤーキャラクター302の移動後は、レーダー401内の描画位置803a、803b、803cに敵キャラクター303a、303b、303cを表すマークが表示されているが、敵キャラクター803dは注目領域601内から出てしまったため、レーダー401内には表示されていない。
【0174】
本表示例では、プレイヤーキャラクター302の移動の前後を通じて、レーダー401内に位置が表示される敵キャラクター303b及び303cの、変化前の描画位置803b及び803cと、変化後の描画位置804b及び804cを結ぶ軌跡901b及び901cが描画されている。
【0175】
したがって、プレイヤーは、プレイヤーキャラクター302の移動後においても、レーダー401内の敵キャラクター303の位置を容易に視認することができる。
【0176】
なお、移動の前後を通じて、注目領域601から出てしまった敵キャラクター803dや注目領域601に新たに入ってきた敵キャラクター803aについては、軌跡は表示されない。
【0177】
本実施形態では、注目領域601の各位置とレーダー401内の各位置との対応付けが変化することにより、変化の前後を通じてレーダー401内での表示位置が変化したものの位置の間に軌跡901を描くこととしているからである。
【0178】
なお、後述する実施形態に示すように、移動の前後を通じて、注目領域601から出てしまった敵キャラクター803dや注目領域601に新たに入ってきた敵キャラクター803aについて軌跡を描くことも可能である。
【0179】
このように、プレイヤーキャラクター302の移動の前後を通じて、軌跡901を描画することにより、敵キャラクター303の位置804の視認性を向上させることができる。
【0180】
さて、表示部202は、CPU 101が画像処理部107やモニター111を制御することにより実現される。
【0181】
図13に、ゲーム装置500にて実行される処理のフローチャートを示す。以下、本図を参照して説明する。
【0182】
まず、CPU 101は、RAM 103に情報を格納する等、各種の初期化処理を行う(ステップS1301)。
【0183】
たとえば、注目領域601の中心位置及び範囲、各キャラクターオブジェクトの位置の初期化が行われる。さらに、各キャラクターの変化前の描画位置803、変化後の描画位置804、軌跡901の描画時刻、表示時間等を記憶することが可能な、空の配列が用意される。
【0184】
ついで、CPU 101は、注目領域601を設定する(ステップS1302)。
【0185】
図14は、ステップS1302において、CPU 101が、注目領域601を設定する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0186】
まず、CPU 101は、コントローラ105と協働して、プレイヤーがコントローラ105のキーやボタンを押圧する指示操作をしているか否かを調べる(ステップS1401)。
【0187】
プレイヤーによる操作が検知された場合(ステップS1401;Yes)、プレイヤーの操作の種類を調べる(ステップS1402)。
【0188】
コントローラ210において、Aボタンが押下されている場合(ステップS1402;Aボタン)、CPU 101は、カーソル701の画面内における位置を検知する(ステップS1403)。
【0189】
上記のように、本実施形態では、センサバー230がコントローラ210の位置や向きが測定して、コントローラ210が画面内のどの位置を指しているか、を検知する。
【0190】
そこで、コントローラ210により指さされている位置を、注目領域601の中心位置として設定し(ステップS1404)、注目領域を設定する処理を終了して、リターンする。
【0191】
一方、コントローラ210において、十字形ボタン212が押下されている場合(ステップS1402;十字形ボタン)CPU 101は、エリアカーソル702による範囲指定に基づき、注目領域601の範囲を設定する(ステップS1405)。
【0192】
たとえば、上方向に操作を行うと、注目領域601が奥行方向に広くなり、右方向に操作を行うと、注目領域601の幅が広くなり、下方向や左方向の操作では、これらの逆になる、という操作体系を採用することができる。
【0193】
この後、注目領域を設定する処理を終了して、リターンする。
【0194】
また、注目領域601の範囲を変更する旨の指示操作を検知しなかった場合(ステップS1401;No)、CPU 101は、注目領域601の中心位置を既定の位置に設定する(ステップS1406)
【0195】
次いで、CPU 101は、既定の広さに注目領域601の範囲を設定する(ステップS1407)。本実施例では、注目領域601における各位置と、レーダー401における各位置と、が一対一(全単射)に対応するように、注目領域601の範囲を設定する。したがって、注目領域601がモニター画面に投影される範囲の縁は、レーダー401の縁と重なることになる。なお、注目領域601の各点と、レーダー401内の各点と、の対応付けには、全単射以外の態様もありうる。このような態様については、後述する。
【0196】
ステップS1407の後は、注目領域を設定する処理を終了して、リターンする。
【0197】
このような操作体系を利用することによって、本態様では、Aボタンを押し続けている間だけ、注目領域601の位置がカーソル701の位置に変化し、十字形ボタン212を押し続けている間だけ、注目領域601の広さが変化し、プレイヤーがコントローラから指を離せば、注目領域601は既定位置、既定範囲に再設定されるように構成することができる。
【0198】
なお、ステップS1401〜S1405を省略すれば、プレイヤーの操作では注目領域の位置や範囲は変化しないが、ゲームの進行状況などに基づいて変化するように構成することができる。この場合には、ステップS1406〜S1407において、ゲームの進行状況などに基づいて適宜、注目領域601の位置や範囲を設定する。
【0199】
図14に示すステップS1302における注目領域601の位置や範囲を設定する処理が終了すると、図13に示すように、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトの描画位置803及び804を計算する(ステップS1303)。
【0200】
なお、レーダー401の画面内における位置や大きさの設定も、注目領域601の位置や大きさの設定と同様の手法により、行うことが可能である。
【0201】
図15は、ステップS1303において、CPU 101が、レーダー401内のオブジェクトの描画位置803及び804を計算する処理の、詳細を示すフローチャートである。
【0202】
まず、CPU 101は、仮想空間301内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1501)。したがって、RAM 103に記憶されているオブジェクトを順に取得することになる。
【0203】
次いで、CPU 101は、注目領域601が変化したか否かを判別する(ステップS1502)。注目領域601が変化している場合(ステップS1502;Yes)、CPU 101は、ステップS1503に進む。一方、注目領域601が変化していない場合(ステップS1502;No)、CPU 101は、ステップS1505に進む。
【0204】
なお、ここでの説明では、理解を容易にするため、表示領域の形状が変化しないことを想定しているが、表示領域の形状が変化しうる場合には、ステップS1502において、注目領域601もしくは表示領域が変化したか否かを判定すれば良い。
【0205】
ステップS1503において、CPU 101は、抽出されたオブジェクトが注目領域601の変化前にレーダー401内に描画されていたか否かを判別する。抽出されたオブジェクトが注目領域601の変化前にレーダー401に描画されていた場合(ステップS1503;Yes)、CPU 101は、RAM 103に、抽出されたオブジェクトの、注目領域601の変化前の描画位置を記憶し(ステップS1504)、ステップS1505に進む。すなわち、初期化により用意された配列に、抽出されたオブジェクトの情報を追加する。一方、抽出されたオブジェクトが注目領域601の変化前にレーダー401に描画されていなかった場合(ステップS1503;No)、CPU 101は、ステップS1505に進む。
【0206】
そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの、現在の描画位置を計算し(ステップS1505)、現在の描画位置がレーダー401内に位置するか否かを判別する(ステップS1506)。現在の描画位置がレーダー401内に位置する場合(ステップS1506;Yes)、CPU 101は、RAM 103に、抽出されたオブジェクトの現在の描画位置を記憶し(ステップS1507)、ステップS1508に進む。一方、現在の描画位置がレーダー401内に位置していない場合(ステップS1506;No)、CPU 101は、ステップS1508に進む。
【0207】
次いで、ステップS1508において、CPU 101は、全てのオブジェクトが抽出済みであるか否かを判別する。全てのオブジェクトが抽出済みの場合(ステップS1508;Yes)、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトの描画位置を計算する処理を終了して、リターンする。
【0208】
一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1508;No)、CPU 101は、ステップS1501に戻る。
【0209】
図15に示すステップS1303におけるオブジェクトの描画位置の計算が終了すると、図13に示すように、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトの位置をRAM 103に描画する(ステップS1304)。
【0210】
次いで、CPU 101は、画像処理部107と協働して、レーダー401内の軌跡901をRAM 103に描画する(ステップS1305)。
【0211】
図16は、ステップS1305において、レーダー401内に軌跡901を描画する処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0212】
まず、CPU 101は、注目領域601が変化したか否かを判別する(ステップS1601)。
【0213】
注目領域601が変化している場合(ステップS1601;Yes)、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1602)。すなわち、このオブジェクトは、変化後の注目領域601内に存在しているオブジェクトであり、変化後の描画位置は、ステップS1507においてRAMに記憶されていることになる。
【0214】
そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置が記憶されているか否かを判別する(ステップS1603)。
【0215】
抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置が記憶されていない場合(ステップS1603;No)、CPU 101は、ステップS1606に進む。
【0216】
抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置が記憶されている場合(ステップS1603;Yes)、CPU 101は、画像処理部107と協働して、抽出されたオブジェクトの変化前の描画位置803と変化後の描画位置804を結ぶ軌跡901をRAM 103に描画する(ステップS1604)。
【0217】
次いで、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの描画時刻として、リアルタイムクロックや垂直同期信号割込の回数などから得た現在時刻を記憶する(ステップS1605)。
【0218】
そして、CPU 101は、全てのオブジェクトが抽出済みであるか否かを判別する(ステップS1606)。
【0219】
全てのオブジェクトが抽出済みである場合(ステップS1606;Yes)、CPU 101は、レーダー401内に軌跡901を描画する処理を終了して、リターンする。一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1606;No)、CPU 101は、ステップS1602に戻る。
【0220】
また、注目領域601が変化していない場合(ステップS1601;No)、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1607)。そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されているか否かを判別する(ステップS1608)。
【0221】
抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されていない場合(ステップS1608;No)、すなわち、軌跡901の描画対象ではないオブジェクトが抽出された場合、CPU 101は、ステップS1611に進む。
【0222】
一方、抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されている場合(ステップS1608;Yes)、CPU 101は、垂直同期信号割込の回数やリアルタイムクロックから得た現在時刻と、記憶されている描画時刻の差が所定時間以下であるか否かを判別する(ステップS1609)。
【0223】
現在時刻と描画時刻の差が所定時間以下である場合(ステップS1609;Yes)、CPU 101は、画像処理部107と協働して、抽出されたオブジェクトの変化前の描画位置803と変化後の描画位置804を結ぶ軌跡901をRAM 103に描画し(ステップS1610)、ステップS1611に進む。
【0224】
すなわち、ステップS1604では、変化の直後に軌跡901を描く処理を行うが、ステップS1610では、初めて軌跡901を描いた後、所定時間の間だけ、その軌跡901を継続してレーダー401内に表示し続けるための描画処理を行うのである。
【0225】
一方、現在時刻と描画時刻の差が所定時間を超えている場合(ステップS1609;No)、CPU 101は、ステップS1611に進む。
【0226】
ステップS1611において、CPU 101は、全てのオブジェクトが抽出済みであるか否かを判別する。
【0227】
全てのオブジェクトが抽出済みである場合(ステップS1611;Yes)、CPU 101は、レーダー401内に軌跡901を描画する処理を終了する。一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1611;No)、CPU 101は、ステップS1607に戻る。
【0228】
図17は、レーダー401内に軌跡901を描画する処理の詳細の変形例を示すフローチャートである。
【0229】
まず、CPU 101は、注目領域601が変化したか否かを判別する(ステップS1701)。
【0230】
注目領域601が変化している場合(ステップS1701;Yes)、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1702)。そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置803が記憶されているか否かを判別する(ステップS1703)。
【0231】
抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置803が記憶されていない場合(ステップS1703;No)、CPU 101は、ステップS1707に進む。
【0232】
一方、抽出されたオブジェクトの、注目領域601が変化する前の描画位置803が記憶されている場合(ステップS1703;Yes)、CPU 101は、画像処理部107と協働して、抽出されたオブジェクトの変化前の描画位置803と変化後の描画位置804を結ぶ軌跡901をRAM 103に描画する(ステップS1704)。
【0233】
次いで、CPU 101は、軌跡901の長さに応じた表示時間を計算する(ステップS1705)。そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの描画時刻及び表示時間を記憶する(ステップS1706)。次いで、CPU 101は、全てのオブジェクトが抽出済みであるか否かを判別する(ステップS1707)。
【0234】
全てのオブジェクトが抽出済みである場合(ステップS1707;Yes)、CPU 101は、レーダー401内に軌跡901を描画する処理を終了する。一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1707;No)、CPU 101は、ステップS1702に戻る。
【0235】
また、注目領域601が変化していない場合(ステップS1701;No)、CPU 101は、レーダー401内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1708)。
【0236】
そして、CPU 101は、抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されているか否かを判別する(ステップS1709)。
【0237】
抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されていない場合(ステップS1709;No)、すなわち、軌跡901の描画対象ではないオブジェクトが抽出された場合、CPU 101は、ステップS1712に進む。
【0238】
一方、抽出されたオブジェクトの描画時刻が記憶されている場合(ステップS1709;Yes)、CPU 101は、現在時刻と描画時刻の差が表示時間以下であるか否かを判別する(ステップS1710)。
【0239】
現在時刻と描画時刻の差が表示時間以下である場合(ステップS1710;Yes)、CPU 101は、画像処理部107と協働して、抽出されたオブジェクトの変化前の描画位置803と変化後の描画位置804を結ぶ軌跡901をRAM 103に描画し(ステップS1711)、ステップS1712に進む。一方、現在時刻と描画時刻の差が表示時間を超えている場合(ステップS1710;No)、CPU 101は、ステップS1712に進む。
【0240】
すなわち、ステップS1704では、変化の直後に軌跡901を描く処理を行うが、ステップS1711では、初めて軌跡901を描いた後、設定された表示時間の間だけ、その軌跡901を継続してレーダー401内に表示し続けるための描画処理を行うのである。
【0241】
ステップS1712において、CPU 101は、全てのオブジェクトが抽出済みであるか否かを判別する。全てのオブジェクトが抽出済みである場合(ステップS1712;Yes)、CPU 101は、レーダー401内に軌跡901を描画する処理を終了する。一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1712;No)、CPU 101は、ステップS1708に戻る。
【0242】
なお、図16に示したフローチャートにおけるステップS1608〜S1609と、図17に示したフローチャートにおけるステップS1709〜S1710は、適宜省略可能である。すなわち、軌跡901は消去されなくてもよい。
【0243】
図16、17に示すようなステップS1305におけるオブジェクトの描画処理が終了すると、図13に示すように、CPU 101は、画像処理部107と協働して、RAM 103に描画した画像を画面に表示する(ステップS1306)。
【0244】
RAM 103に描画された画像は、モニター画面に垂直同期割込ごとに転送されるので、ステップS1306において、垂直同期割込が生じるのを待機するのが典型的である。そして、垂直同期割込が生じたら、画像を変換して、モニター画面に表示する。この際に、RAM 103内に用意されているカウンタの値を1増やせば、経過時間を計時することができる。
【0245】
次いで、CPU 101は、得点の計算等の、その他の各種のゲームを進行させるための処理を行い(ステップS1307)、ステップS1302に戻る。
【0246】
上記実施形態によれば、プレイヤーの入力に基づき注目領域の位置及び範囲を調整し、注目領域の変化の前後におけるオブジェクトの視認性を高めることができる。
【実施例2】
【0247】
上記の実施形態では、注目領域の変化の前後を通じてレーダー内に表示されるオブジェクトに限り、軌跡が描画される場合について説明した。
【0248】
これに加えて、注目領域の変化後、レーダー内に入ったオブジェクトや、レーダーの外に出たオブジェクトの軌跡が描画されてもよい。
【0249】
以下、注目領域の変化後、レーダー内に入ったオブジェクトや、レーダーの外に出たオブジェクトの軌跡が描画される、本発明の他の実施形態に係るゲーム装置について説明する。
【0250】
本実施形態に係るゲーム装置500は、上記情報処理装置100において実現される。本実施形態に係るゲーム装置500は、上記実施形態と同様の構成要素から構成される。しかしながら、本実施形態におけるゲーム装置500の表示部502は、上記実施形態の表示部502に新たな機能を付加したものである。
【0251】
本実施形態における表示部502は、注目領域601の変化後、レーダー401内に入った敵キャラクター303や、レーダー401の外に出た敵キャラクター303の軌跡901を描画する。
【0252】
図18Aに、注目領域601が変化する前の仮想空間301における様子の一例を示す。また、図18Bに、注目領域601が変化した後の仮想空間301における様子の一例を示す。図18A及び図18Bに示した例においては、変化後において、注目領域601は狭くなっている。
【0253】
図18Cに、変化前のレーダー401の表示例を、図18Dに、変化後のレーダー401の表示例を示す。なお、図18Cは図18Aに示した注目領域601に、図18Dは図18Bに示した注目領域601に、それぞれ対応している。
【0254】
敵キャラクター303dは、注目領域601の変化後、レーダー401内に表示されなくなる。しかしながら、変化前の敵キャラクター303dの描画位置803dと、変化後の描画位置804dを結ぶ軌跡901dが、レーダー401に描画されている。
【0255】
したがって、プレイヤーは、敵キャラクター303dがレーダー401の外に出たことを容易に視認することができる。
【0256】
図18Eに、図18Aの例と比べ、注目領域601が広くなった場合の、仮想空間301における様子の一例を示す。変化前は注目領域601内に存在しなかった敵キャラクター303a、303c、303fが、注目領域601内に入っている。
【0257】
図18Fに、注目領域601が変化する前の敵キャラクター303a〜303fの描画位置803a〜803fを示す。敵キャラクター303a、303c、303fは、レーダー401の外側に位置している。
【0258】
図18Gに、注目領域601が変化した後の敵キャラクター303a〜303fの描画位置804a〜804f、注目領域601が変化する前の敵キャラクター303a〜303fの描画位置803a〜803f、及び、レーダー401内の軌跡901a〜901fを示す。敵キャラクター303a、303c、303fは、注目領域601の変化前、レーダー401内に表示されていない。しかしながら、変化前の敵キャラクター303a、303c、303fの描画位置803a、803c、803fと、変化後の描画位置804a、804c、804fを結ぶ軌跡901a、901c、901fが、レーダー401に描画されている。
【0259】
したがって、プレイヤーは、敵キャラクター303a、303c、303fがレーダー401に入ってきたことを容易に視認することができる。
【0260】
本実施形態におけるゲーム装置500は、図13に示したフローチャートと同様の処理を行う。しかしながら、ステップS1303におけるレーダー内のオブジェクトの描画位置を計算する処理の内容は異なる。図19A及び図19Bは、本実施形態におけるレーダー内のオブジェクトの描画位置を計算する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0261】
まず、CPU 101は、仮想空間301内のオブジェクトを1つ抽出する(ステップS1901)。
【0262】
次いで、CPU 101は、注目領域601が変化したか否かを判別する(ステップS1902)。注目領域601が変化していない場合(ステップS1902;No)、CPU 101は、現在のオブジェクトの描画位置804を計算する(ステップS1903)。そして、CPU 101は、現在のオブジェクトの描画位置804がレーダー401内に存在するか否かを判別する(ステップS1904)。
【0263】
現在のオブジェクトの描画位置804がレーダー401内に存在する場合(ステップS1904;Yes)、CPU 101は、RAM 103に、現在のオブジェクトの描画位置804を記憶し(ステップS1905)、全てのオブジェクトを抽出したか否かを判別する(ステップS1906)。一方、現在のオブジェクトの描画位置804がレーダー401内に存在しない場合(ステップS1904;No)、CPU 101は、ステップS1906に進む。
【0264】
注目領域601が変化している場合(ステップS1902;Yes)、CPU 101は、RAM 103に、変化前のオブジェクトの描画位置803を記憶する(ステップS1907)。次いで、CPU 101は、変化後の最新のオブジェクトの描画位置804を計算する(ステップS1908)。
【0265】
また、本処理は繰り返しループにより実現されているが、ステップS1907で変化前の描画位置803として記憶される位置は、前回もしくはそれ以前の繰り返しループにおいてステップS1903、S1905で最新の描画位置804として計算され、RAM 103内に記憶された値である。
【0266】
そして、変化後にレーダー401内にオブジェクトの描画位置804が存在するか否かを判別する(ステップS1909)。
【0267】
変化後にオブジェクトの描画位置804がレーダー401内に存在する場合(ステップS1909;Yes)、CPU 101は、変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していたか否かを判別する(ステップS1910)。
【0268】
変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していた場合(ステップS1910;Yes)、CPU 101は、変化後のオブジェクトの描画位置804をRAM 103に記憶し(ステップS1911)、全てのオブジェクトを抽出したか否かを判別する(ステップS1906)。
【0269】
一方、変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していない場合(ステップS1910;No)、CPU 101は、変化前のオブジェクトの描画位置803と、変化後のオブジェクトの描画位置804を結ぶ線分を設定する(ステップS1912)。次いで、CPU 101は、設定した線分と、レーダー401の縁との交点を算出する(ステップS1913)。そして、CPU 101は、算出した交点を、変化前の描画位置803としてRAM 103に記憶する(ステップS1914)。その後、CPU 101は、オブジェクトの変化後の描画位置804をRAM 103に記憶する(ステップS1911)。次いで、CPU 101は、全てのオブジェクトを抽出したか否かを判別する(ステップS1906)。
【0270】
一方、変化後にレーダー内にオブジェクトの描画位置804が存在していない場合(ステップS1909;No)、CPU 101は、変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していたか否かを判別する(ステップS1915)。
【0271】
変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していた場合(ステップS1915;Yes)、CPU 101は、変化前のオブジェクトの描画位置803と、変化後のオブジェクトの描画位置804を結ぶ線分を設定する(ステップS1916)。次いで、CPU 101は、設定した線分と、レーダーの縁との交点を算出する(ステップS1917)。そして、CPU 101は、算出した交点を、変化後の描画位置804として記憶し(ステップS1918)、全てのオブジェクトを抽出したか否かを判別する(ステップS1906)。
【0272】
変化前にオブジェクトの描画位置803がレーダー401内に存在していなかった場合(ステップS1915;No)、CPU 101は、RAM 103内の、変化前のオブジェクトの描画位置803を削除し(ステップS1919)、全てのオブジェクトを抽出したか否かを判別する(ステップS1906)。
【0273】
ステップS1906において、全てのオブジェクトが抽出されたと判別した場合(ステップS1906;Yes)、CPU 101は、レーダー内のオブジェクトの描画位置の計算処理を終了する。一方、抽出されていないオブジェクトが存在する場合(ステップS1906;No)、CPU 101は、ステップS1901に戻る。
【0274】
なお、ステップS1912〜S1914、又は、ステップS1916〜S1918のいずれか一方を省略してもよい。
【0275】
上記実施形態によれば、注目領域の変化の後、レーダーに入ったオブジェクトや、レーダーの外に出たオブジェクトの視認性を高めることができる。
【実施例3】
【0276】
上記の実施形態では、注目領域とレーダーが全単射の関係にある場合について説明した。
【0277】
以下、注目領域とレーダーが全単射の関係になく、レーダーの縁の周辺においてレーダーの感度が低くなる、本発明の他の実施形態に係るゲーム装置について説明する。
【0278】
本実施形態に係るゲーム装置500は、上記情報処理装置100において実現される。本実施形態に係るゲーム装置500は、上記実施形態と同様の構成要素から構成される。しかしながら、本実施形態におけるゲーム装置500の設定部501は、上記実施形態の設定部501とは異なる機能を有する。
【0279】
以下、図20A及び図20Bを参照して説明する。
【0280】
図20Aに、仮想空間301内における注目領域601と、レーダー401に表示される表示領域が仮想空間301内にマッピングされる領域2001との関係の一例を示す。
【0281】
本実施形態における設定部501は、仮想空間301におけるレーダー401に対応する領域2001内に注目領域601が含まれるように設定する。
【0282】
図20Bに、本実施形態におけるレーダー401の表示例を示す。なお、表示内容は、図20Aに示した仮想空間301内の様子に対応している。
【0283】
注目領域601とレーダー401が全単射の関係にあれば、敵キャラクター303b及び303dは、レーダー401内に表示されるが、本実施形態においては、敵キャラクター303b及び303dは、注目領域601に含まれていないため、レーダー401内に表示されていない。
【0284】
本実施形態におけるゲーム装置500は、図13に示したフローチャートと同様の処理を行うが、注目領域601と、レーダー401により表現される表示領域との対応付けを、より一般的に、単射としたものである。
【0285】
すなわち、対応付けが全単射である場合には、注目領域601がモニター画面内に投影される領域の縁は、レーダー401により定められる仮想空間内の領域2001の縁とぴったり重なる。
【0286】
対応付けが単射である場合には、注目領域601の縁は、レーダー401により定められる仮想空間内の領域2001の縁の内側にある。したがって、モニター画面内に投影される領域2002は、レーダー401内に包含されることになる。
【0287】
ステップS1407における設定を、全単射ではなく、上記のように単射により対応付ければ、レーダー401の縁付近にはオブジェクトは表示されないこととなる。
【0288】
実施例1及び実施例2においては、注目領域601が、レーダー401と全単射の関係になるよう設定されていた。しかしながら、本実施形態においては、レーダー401に対応する領域2001内に注目領域601が含まれるよう、注目領域601が設定される点が、実施例1及び実施例2と異なる。
【0289】
上記実施形態によれば、レーダーの感度が縁では低いという状況を、簡易にシミュレートすることができる。
【0290】
なお、注目領域601の変化によって表示領域内に新たに進入してきたオブジェクトや、表示領域内から外に出たオブジェクトの移動を示す軌跡を描くこととすれば、「表示領域内に描画される注目領域601の範囲」よりも外側に、オブジェクトの移動を表す軌跡が描画される。
【0291】
したがって、プレイヤーは、「表示領域内に描画される注目領域601の範囲」に対するオブジェクトの進入や退出を、より一層理解しやすくなる。
【0292】
なお、オブジェクトの進入や退出を強調したい場合には、オブジェクトの進入や退出を表す軌跡のみを表示することとしても良い。
【0293】
すなわち、変化の前後を通じて表示領域内にあるオブジェクトの描画位置の間に対する軌跡の表示を省略することとしても良いし、変化の前後を通じて表示領域内にあるオブジェクトの個数が所定の閾値を超える場合には、当該オブジェクトの描画位置の間に対する軌跡の表示を省略することとしても良い。
【0294】
この態様では、進入や退出するオブジェクトの軌跡を描くことで、注目範囲601の変化をプレイヤーにわかりやすく提示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0295】
本発明によれば、画面の表示領域内に投影される仮想空間内の注目領域の変化の前後で、仮想空間内のオブジェクトが表示領域内に表示される位置の変化をプレイヤーが容易に視認できるようにするのに好適なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0296】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラユニット
106 外部メモリ
107 画像処理部
108 DVD−ROMドライブ
109 NIC
110 音声処理部
111 モニター
210 コントローラ
211 CCDカメラ
212 十字形キー
213 Aボタン
214 Bボタン
215 各種ボタン
216 小さな孔
217 インジケータ
218 電源ボタン
220 コントローラ
221 コントロールスティック
222 Cボタン
223 Zボタン
230 センサバー
231 発光素子
290 モニター
301 仮想空間
302 プレイヤーキャラクター
303 敵キャラクター
401 レーダー
402 ライフゲージ
403 スコア
500 ゲーム装置
501 設定部
502 表示部
601 注目領域
802 プレイヤーキャラクターの描画位置
803 変化前の敵キャラクターの描画位置
804 変化後の敵キャラクターの描画位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定部、
前記仮想空間のうち前記設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示部、
を備えるゲーム装置であって、
前記表示部は、前記複数のオブジェクトのうち前記設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、前記表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示し、
前記表示部は、前記設定部による前記注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に前記表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定部、
前記仮想空間のうち前記設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示部、
を備えるゲーム装置であって、
前記表示部は、前記複数のオブジェクトのうち前記設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、前記表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示し、
前記表示部は、前記設定部による前記注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に前記表示領域内に表示されていないオブジェクトについて、当該オブジェクトが当該注目領域外において配置されている位置に対応付けられる前記表示領域外における位置ならびに前記変化の前に当該オブジェクトが表示されていた前記表示領域内の位置に対応する位置を結ぶ線分と、前記表示領域の縁と、の交点を求め、当該交点の位置と、前記変化の前に当該オブジェクトが表示されていた前記表示領域内の位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定部、
前記仮想空間のうち前記設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示部、
を備えるゲーム装置であって、
前記表示部は、前記複数のオブジェクトのうち前記設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、前記表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示し、
前記表示部は、前記設定部による前記注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の後に前記表示領域内に表示されるオブジェクトであって、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていないオブジェクトについて、当該オブジェクトが当該注目領域外において配置されている位置に対応付けられる前記表示領域外における位置ならびに前記変化の後に当該オブジェクトが表示される前記表示領域内の位置に対応する位置を結ぶ線分と、前記表示領域の縁と、の交点を求め、当該交点の位置と、前記変化の後に当該オブジェクトが表示される前記表示領域内の位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、前記注目領域の縁が前記表示領域の縁に重なるように、前記注目領域内の位置のそれぞれを前記表示領域内の位置に対応付ける
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記注目領域の位置ならびに範囲は、プレイヤの指示入力に基づいて設定される
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって
前記表示部は、前記軌跡の表示を開始した後、所定の時間経過後、当該軌跡を消去する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、前記軌跡の表示を開始した後、当該軌跡の長さに対応付けられる時間の経過後、当該軌跡を消去する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記表示部は、前記表示領域の形状が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に前記表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
設定部、表示部を備えるゲーム装置が実行する制御方法であって、
前記設定部が複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定工程、
前記表示部が前記仮想空間のうち前記設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示工程、
を備え、
前記表示工程において、前記表示部は、前記複数のオブジェクトのうち前記設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、前記表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示し、
前記表示工程において、前記表示部は、前記設定部による前記注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に前記表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
複数のオブジェクトが配置された仮想空間内の注目領域の位置ならびに範囲を設定する設定部、
前記仮想空間のうち前記設定された注目領域内の様子を、画面内の所定の表示領域に表示する表示部、
として機能させ、
前記表示部は、前記複数のオブジェクトのうち前記設定された注目領域内に配置されているオブジェクトを、前記表示領域内において、当該オブジェクトが当該注目領域内において配置されている位置に対応付けられる位置に表示し、
前記表示部は、前記設定部による前記注目領域の位置もしくは範囲の設定が変化すると、前記複数のオブジェクトのうち、当該変化の前に前記表示領域内に表示されていたオブジェクトであって、当該変化の後に前記表示領域内に表示されているオブジェクトについて、当該変化の前に当該オブジェクトが表示されていた位置と、当該変化の後に当該オブジェクトが表示されている位置と、を結ぶ軌跡を、表示する
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図18E】
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【図18F】
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【図18G】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【公開番号】特開2013−81706(P2013−81706A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225047(P2011−225047)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】